JP2003289652A - 回転電機の製造方法 - Google Patents

回転電機の製造方法

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JP2003289652A
JP2003289652A JP2002088047A JP2002088047A JP2003289652A JP 2003289652 A JP2003289652 A JP 2003289652A JP 2002088047 A JP2002088047 A JP 2002088047A JP 2002088047 A JP2002088047 A JP 2002088047A JP 2003289652 A JP2003289652 A JP 2003289652A
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electric machine
rotary electric
manufacturing
stator
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JP2002088047A
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Toshio Kikuchi
俊雄 菊池
Shinichiro Kitada
真一郎 北田
Yutaro Kaneko
雄太郎 金子
Takashi Tsuneyoshi
孝 恒吉
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルを損傷することなく、回転電機を製造
する方法を提供する。 【解決手段】 ステータコア20のスロット25にコイ
ル30を収装し、ステータ内周面に開口するスロットの
開口部27を閉塞してスロット内部に冷媒通路29を形
成する回転電機の製造方法であって、前記ステータ内周
面に接する円柱状の金型61を配置し、前記スロットの
内部に中子60を配置し、この金型61と前記ステータ
コア20と前記中子60との間で前記開口部27に位置
して空間62を区画し、前記空間に樹脂50を充填し、
充填後に中子を壊して取り除く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転電機、特に冷
却機構を有する回転電機の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】回転電機(モータ、または発電機、また
はモータ兼発電機)において、その冷却方法としてコイ
ルやステータを直接オイルで冷却する方法があり、その
ためのオイル冷却通路を成形する技術が、例えば特開平
4‐364343号公報に開示されている。
【0003】この技術は、ステータのオープンスロット
部に中子を設置し、またステータ内側には金型を設置
し、中子と金型の間に樹脂材料を充填し、充填材が硬化
した後に中子と金型を除去することで、オイル冷却通路
の成形を完了するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この成
形方法においては、中子をステータから除去する際に巻
線に接触し、巻線に傷をつけ、絶縁被膜を損傷したり、
ステータに傷がつくことで、積層したステータ間の絶縁
が破壊され、渦電流損が増加することでステータの発熱
やモータの効率低下を招くという課題がある。
【0005】本発明は、上記の如き現状の課題を考慮し
てなされたもので、その目的は、ステータの発熱やモー
タの効率低下を招くことなく冷却通路を形成する回転電
機の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、ステータ
コアのスロットにコイルを収装し、ステータ内周面に開
口するスロットの開口部を閉塞してスロット内部に冷媒
通路を形成する回転電機の製造方法であって、前記ステ
ータ内周面に接する円柱状の金型を配置し、前記スロッ
トの内部に中子を配置し、この金型と前記ステータコア
と前記中子との間で前記開口部に位置して空間を区画
し、前記空間に樹脂を充填し、充填後に中子を壊して取
り除くことを特徴とする。
【0007】第2の発明は、第1の発明において、回転
電機の回転軸に対して垂直方向の前記中子の断面積が、
コイルの発熱量に基づき設定されることを特徴とする。
【0008】第3の発明は、第1の発明において、前記
中子が、粒子状の無機質材料と結合材の有機バインダー
とから構成されることを特徴とする。
【0009】第4の発明は、第3の発明において、前記
中子が、有機溶剤を用いて前記有機バインダーによる無
機質材料の結合を解くことで取り除かれることを特徴と
する。
【0010】第5の発明は、第4の発明において、前記
有機溶剤が、回転電機の構成部品の機能を損なわない溶
剤であることを特徴とする。
【0011】第6の発明は、第4または5の発明におい
て、前記有機溶剤が、ステータを構成する積層した電磁
鋼板間に浸入して硬化し、電磁鋼板間の隙間を埋めるこ
とを特徴とする。
【0012】第7の発明は、第5の発明において、前記
有機溶剤は、中子を溶解する第1溶剤と、ステータを構
成する積層した電磁鋼板間に浸入して硬化し、電磁鋼板
間の隙間を埋める第2溶剤とからなることを特徴とす
る。
【0013】第8の発明は、第1の発明において、前記
中子が、加熱によって取り除かれることを特徴とする。
【0014】第9の発明は、第8の発明において、前記
中子が、前記樹脂の成形温度と回転電機の構成部品の許
容温度の間で溶解する材料を用いて形成されることを特
徴とする。
【0015】第10の発明は、第8または9の発明にお
いて、前記中子が、前記コイルに通電し、コイルの発熱
によって溶解することを特徴とする。
【0016】第11の発明は、第1の発明において、前
記中子は、振動によって取り除かれることを特徴とす
る。
【0017】第12の発明は、第1の発明において、前
記中子をスロット内に位置決めする手段を備えたことを
特徴とする。
【0018】第13発明は、第12の発明において、前
記位置決め手段が、前記ステータコアに凹部を設け、中
子をこの凹部に嵌合させることを特徴とする。
【0019】
【発明の効果】第1の発明は、ステータ内周面に接する
円柱状の金型とステータコアとスロット内に配置した中
子でスロット開口部を閉塞するように空間を区画し、こ
の空間に樹脂を充填し、充填後に結合材で結合した粒子
の結合を解いて中子を取り除くため、中子を取り除く際
に巻線やステータを損傷することがなく、積層したステ
ータ間の絶縁が破壊され、渦電流損が増加することによ
るステータの発熱や効率の低下を招くことがない。
【0020】第2の発明は、回転電機の回転軸に対して
垂直方向の中子の断面積が、コイルの発熱量に基づき設
定されるため、コイルを確実に冷却することができ、ま
た充填された樹脂がコイル周辺に漏洩することを許容す
ることができる。
【0021】第3の発明は、中子が、粒子状の無機質材
料と結合材の有機バインダーとから構成されるため、中
子の形状自由度が高く、冷媒通路としての断面積を大き
く設定することができる。
【0022】第4の発明は、中子が、有機溶剤によって
取り除かれるため大規模な装置を設ける必要がない。
【0023】第5の発明は、有機溶剤が、回転電機の構
成部品の機能を損なわない溶剤であるため、回転電機完
成後の絶縁不良や断線等の不具合を防止できる。
【0024】第6の発明は、有機溶剤が、ステータを構
成する積層した電磁鋼板間に浸入して硬化し、電磁鋼板
間の隙間を埋めるため、冷媒の漏洩を未然に防ぐことが
できる。
【0025】第7の発明は、有機溶剤は、中子を溶解す
る第1溶剤と、ステータを構成する積層した電磁鋼板間
に浸入して硬化し、電磁鋼板間の隙間を埋める第2溶剤
とからなるため、より結合材の溶解性に優れた溶剤と隙
間の接合性に優れた溶剤とを選択できる。
【0026】第8の発明は、中子が、加熱によって取り
除かれるため有機溶剤を用いる場合より作業性が向上す
る。
【0027】第9の発明は、中子が、樹脂の成形温度と
回転電機の構成部品の許容温度の間で溶解する材料を用
いて形成されるため、樹脂成形時には中子は溶けずにそ
の機能を果たし、中子を取り除くときには回転電機の部
品許容温度以下で中子を加熱、取り除くため回転電機の
構成部品に熱害が生じない。
【0028】第10の発明は、中子が、コイルの発熱に
よって溶解するため、外部からの加熱手段、たとえばス
テータを高温水に浸す高温槽を用意する必要がなく、ま
た一層効率よく中子を加熱することができる。
【0029】第11の発明は、中子は、振動によって取
り除かれるため、溶剤や熱による場合に比べて、作業性
を向上することができる。
【0030】第12の発明は、中子をスロット内に位置
決めする手段を備えたため、冷媒通路の流路が偏って形
成され、コイルの冷却が不均一となることを防止でき
る。
【0031】第13発明は、ステータコアに凹部を設
け、中子をこの凹部に嵌合する位置決め手段を設けたた
め、冷媒通路の成形位置の精度を向上するとともに、コ
イル側への樹脂の漏洩を確実に防止できる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、添付図面にしたがって本発
明の実施の形態を説明する。
【0033】図1、図2に回転電機(モータ、または発
電機、またはモータ兼発電機)の全体構成を示す。
【0034】図1のA‐A断面を示す図2において、回
転電機のケース1は、円筒板1Aと、この円筒板1Aの
軸方向両端の開口を閉塞する側板1B、1Cからなる。
【0035】ケース1内には、円柱状のロータ2が収容
される。ロータ2は、その回転軸2Aの両端がそれぞれ
ベアリング3を介して側板1B、1Cに支持され、回転
軸2Aを中心に回転自在となっている。
【0036】円筒板1Aの内周面には、円筒形のステー
タ5が、ロータ2の外周を取り囲むように配置される。
ステータ5の内周面とロータ2の外周面との間には、所
定の間隙が設けられている。
【0037】ステータ5の軸方向の両端とケース1の内
側との間には、環状空間からなる冷却ジャケット10、
11が形成される。冷却ジャケット10には円筒板1A
を貫通するオイル供給口16を介して、冷却用オイルが
供給される。この冷却オイルは、ステータ5内に形成さ
れた冷媒通路29(図1参照)を流通して、反対側の冷
却ジャケット11へ導かれる。この冷却オイルは、冷却
ジャケット11に形成されて円筒板1Aを貫通するオイ
ル排出口17から外部へ排出される。
【0038】図1に示すように、ステータ5は、ステー
タコア20と、このステータコア20の周囲に巻装され
るコイル30とから構成される。
【0039】ステータコア20は、所定個数(本実施の
形態では12個)の分割コア21を、円環状に連ねて構
成される(分割コア構造)。各分割コア21は、略T字
型の電磁鋼板を、ロータ2を回転軸2A方向(図1の紙
面に垂直方向)に所定枚数積層して形成される。
【0040】ステータコア20(分割コア21)は、ケ
ース1の円筒板1A内周面に沿うリング状のバックコア
部22と、このバックコア部22からステータコア20
の内周側半径方向に突出するティース部23とを備え
る。
【0041】隣接するティース部23の間の凹部(溝
部)は、スロット25となる。コイル30は、各ティー
ス部23に集中巻きされることにより、スロット25内
部に収容された状態となっている。
【0042】このスロット25を前記冷却ジャケット1
0、11からの冷却用のオイルを通す冷媒通路29とす
る。
【0043】前記冷却ジャケット10と11を形成する
ために、ステータ5の両端からその内周面の延長上に円
筒部14が設けられ、この円筒部14はケース1の側板
1B、1Cまで達して、ケース1の円筒部1Aの内周と
ステータ5の両端との間に、環状の空間を形成してい
る。
【0044】円筒部14はステータ5と同心に配置され
る金属性の部材であり、ケース1の側板1B、1Cに固
定される。円筒部14とステータ5との間隙にはシール
部材100が配置され、冷却ジャケット10、11から
オイルが漏洩することを防止する。シール部材100
は、円筒部14の内周側端面に弾性体(例えば、ゴム
材)を加硫接着したもので、ステータ5を支持する円筒
板1Aへ側板1B、1Cを組み付けるときに、シール部
材100がステータ5(ステータコア20)の端面に押
し付けられることで、回転軸方向に変形してシール性能
を確保する。
【0045】またスロット部25のシールについては、
スロット部25のロータ2の外周に面する開口部27
に、樹脂層50が形成され(図2を参照)、この樹脂層
50と円筒部14との間にシール100が変形して狭持
されることで樹脂層50と円筒部14との間のシール性
が確保され、開口部27からの冷却水(冷媒)の漏洩が
防止される。樹脂層50の成形方法については後述す
る。
【0046】次に、本発明のステータ5の製造方法につ
いて詳述する。
【0047】まず、ステータ5を構成するステータコア
20を電磁鋼板から略T字型に所定枚数打ち抜き、これ
を積層状にして、分割コア21を製造する。この分割コ
ア21にコイル30を巻きまわして、コイル30を巻き
まわした分割コア21を所定の個数、本実施形態では1
2個製造し、これらを円環状に連ねてステータ5が構成
される。
【0048】次に、分割コア21をケース1内に所定個
数、円環状に配置する。
【0049】図3に示すようにスロット25内に軸方向
に延びる中子60が収装される。この中子60の回転軸
の軸直方向の断面形状は、コイル30が巻線された状態
のスロット25内の形状と開口部27近傍を除き略一致
している。ここで、ステータ5の内周面23aに密接す
るように円柱状の金型61が貫通配置されており、中子
60は、この金型61とティース部23の間に所定の空
間62を有するように、その形状が設定される。空間6
2はスロット25の開口部27を閉口するように形成さ
れる。なお中子60の断面形状は、回転電機を構成する
コイル30等の発熱量に応じて、その冷却に必要な冷媒
通路29としての断面積を確保できればよい。
【0050】中子60は、その頂部60aと底部両側6
0b、60cでそれぞれスロット25の内周面(言い換
えるとステータコア20)と接触するように形成され
(図3では3箇所)、これにより中子60は、スロット
25内で所定位置に位置決めされる。中子60が位置決
めされることにより、冷媒通路29の流路が偏って形成
され、コイル30の冷却が不均一となることを防止でき
る。
【0051】中子60は、微細な粒子、例えば無機質材
料の粒子を有機バインダ−(結合材)で結合して成形さ
れる。このため、中子60の形状自由度が高く、より大
きな断面積を確保することができる。
【0052】次に中子60と金型61とステータコア2
0とで区画される空間62に樹脂を充填する。樹脂が空
間62に充填されることにより、樹脂層50が形成さ
れ、樹脂層50はスロット25の開口部27を閉塞して
おり、中子60を除去しても、スロット25は閉空間と
なり、この閉空間は冷媒が流通することで冷媒通路29
として機能する。
【0053】なお、空間62に樹脂を充填したときに、
樹脂が中子60とコイル30の間に漏れ出す可能性があ
るが、冷媒通路29としての必要断面積は中子60によ
って確保されており、少量の漏れであれば冷却性能に悪
影響を及ぼすことはない。
【0054】なお図4に示すように、ステータコア20
のティース部23の円周方向側面に軸方向に延設される
切込み(位置決め手段、凹部)63を設けており、この
切込み63に中子60が嵌合することで、中子の位置決
め精度を一層高めるとともに漏洩の防止を図ることがで
きる。
【0055】樹脂の充填後、樹脂層50の硬化を確認し
てステータ5を有機溶剤に浸し、中子60を構成する結
合材としての有機バインダーを溶解させる。粒子を結合
する結合材の種類によって、結合材を溶解する溶剤を選
択することはいうまでもない。これにより中子60の形
状が維持できなくなり、中子60を有機バインダーとと
もに構成する無機質材料の粒子は粒子状になり、中子6
0はステータ5から取り除かれる。これにより、中子6
0の除去部分が冷媒通路29として形成される。
【0056】したがって、本発明のステータの製造方法
においては、スロット25内に中子を配置し、この中子
60とティース部23と金型61とでスロット25の開
口部27を遮蔽するように空間62を区画し、この空間
62に樹脂を充填することで、スロット25を閉空間と
する。樹脂充填後に中子60を構成する粒子の結合を解
いて中子60を取り除き、樹脂層50によって形成され
た閉空間が冷媒通路29として機能する。
【0057】このように、本発明では、中子60を取り
除く際に巻線30やステータ5を損傷することがなく、
積層したステータ間の絶縁が破壊され、渦電流損が増加
するによるステータ5の発熱や効率の低下を招くことが
ない。
【0058】また有機溶剤を用いて、中子60を構成す
る粒子の結合を解くため、大規模な設備を設ける必要が
なく、設備投資を抑制することができる。
【0059】なお、有機バインダーを溶かす有機溶剤と
しては、中子60の有機バインダーのみを溶かし、コイ
ル30の絶縁被膜や他の構成部品等に絶縁不良や断線等
の悪影響を及ぼさない種類の溶剤を選択する必要がある
ことはいうまでもない。
【0060】液体の有機溶媒は、樹脂が入り込めなかっ
たような微細な隙間(例えば、積層した電磁鋼板の間や
分割コア21間の隙間)に入り込むことができるため、
有機溶剤を適当な薬品を用いて硬化することで、冷却通
路29からの冷媒の漏洩を防ぐことが一層確実にするこ
とができる。なお、中子60の溶解に用いる有機溶剤
と、微小隙間からの冷媒の漏洩を防止するために用いる
溶剤とをそれぞれ別の有機溶剤としてもよい。
【0061】中子60の他の除去方法としては、ステー
タ5を加熱することによって除去する方法がある。この
場合には、樹脂層50の成形後、ステータ5を所定温度
で加熱して、中子60を除去することができ、有機溶剤
による中子60除去よりも、溶剤の取り扱いに対する作
業性悪化を考慮する必要がなく、容易に中子60の除去
が行えるという効果がある。
【0062】なお加熱温度としては、樹脂層50の成形
温度以上であり、かつ回転電機の構成部品の許容温度以
下であり、この温度範囲に溶解温度を有する材料(例え
ば、低温溶解性の合金)を中子60の材料として選択す
る。具体的には、樹脂層50の成形温度が130℃で、
部品の許容温度が200℃の場合、中子60の溶解温度
(すなわち、加熱温度)は180℃となる。このため、
樹脂成形時には中子は溶けずに中子の機能を果たし、中
子60を取り除くときには回転電機の構成部品の許容温
度以下で中子60を加熱するため、回転電機の構成部品
に熱による影響が及ぶことがない。
【0063】また加熱の方法としては、たとえば、コイ
ル30に通電し、コイル30の発熱によって中子60を
溶解させる方法がある。この場合には外部からの加熱手
段、例えば高温の水を溜めてステータ5を浸す高温槽を
設ける必要がなく、設備投資を抑制できる。さらにコイ
ル30間に入り込んだ中子60を外部から加熱する場合
より効率よく加熱し、除去することができる。
【0064】また、他の中子60の除去方法としては、
ステータ5を振動させて中子60を破壊、除去する方法
がある。この場合には、有機溶剤や熱を用いる必要がな
く、作業が容易で安全に行うことができ、作業性を向上
できる。
【0065】本発明は、上記した実施形態に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想の範囲内でさまざま
な変更がなしうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における回転電機を示す断
面図である。
【図2】同じく図1のA‐A断面を示す断面図である。
【図3】コイル装着後のステータコアに中子を配置した
断面図である。
【図4】コイル装着後のステータコアに切り込みを設
け、中子を配置した断面図である。
【図5】樹脂を充填し、中子を除去した後のステータコ
アの断面図である。
【符号の説明】
1 ケース 1A 円筒板 1B 側板 1C 側板 5 ステータ 10 冷却ジャケット 11 冷却ジャケット 14 円筒部 20 ステータコア 21 分割コア 22 バックコア部 23 ティース部 25 スロット 29 冷媒通路 30 コイル 50 樹脂層 60 中子 61 金型 62 空間 100 シール部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 雄太郎 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 恒吉 孝 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 5H002 AA07 AD04 AD08 5H603 AA09 AA13 AA14 BB12 CA01 CA05 CB02 CB03 CB17 CC11 CC17 CD02 CD21 EE10 EE23 FA16 5H609 PP02 PP06 PP09 QQ05 QQ12 QQ13 RR26 RR32 RR40 RR42 RR69 RR73 RR74 SS07 5H615 AA01 BB14 PP01 PP08 PP13 PP14 PP19 PP29 SS03 SS05 SS12 SS44

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステータコアのスロットにコイルを収装
    し、ステータ内周面に開口するスロットの開口部を閉塞
    してスロット内部に冷媒通路を形成する回転電機の製造
    方法であって、 前記ステータ内周面に接する円柱状の金型を配置し、前
    記スロットの内部に中子を配置し、この金型と前記ステ
    ータコアと前記中子との間で前記開口部に位置して空間
    を区画し、 前記空間に樹脂を充填し、充填後に中子を壊して取り除
    くことを特徴とする回転電機の製造方法。
  2. 【請求項2】回転電機の回転軸に対して垂直方向の前記
    中子の断面積は、コイルの発熱量に基づき設定されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転電機の製造方法。
  3. 【請求項3】前記中子は、粒子状の無機質材料と結合材
    の有機バインダーとから構成されることを特徴とする請
    求項1に記載の回転電機の製造方法。
  4. 【請求項4】前記中子は、有機溶剤を用いて前記有機バ
    インダーによる無機質材料の結合を解くことで取り除か
    れることを特徴とする請求項3に記載の回転電機の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記有機溶剤は、回転電機の構成部品の機
    能を損なわない溶剤であることを特徴とする請求項4に
    記載の回転電機の製造方法。
  6. 【請求項6】前記有機溶剤は、ステータを構成する積層
    した電磁鋼板間に浸入して硬化し、電磁鋼板間の隙間を
    埋めることを特徴とする請求項4または5に記載の回転
    電機の製造方法。
  7. 【請求項7】前記有機溶剤は、中子を溶解する第1溶剤
    と、ステータを構成する積層した電磁鋼板間に浸入して
    硬化し、電磁鋼板間の隙間を埋める第2溶剤とからなる
    ことを特徴とする請求項5に記載の回転電機の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記中子は、加熱によって取り除かれるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の回転電機の製造方法。
  9. 【請求項9】前記中子は、前記樹脂の成形温度と回転電
    機の構成部品の許容温度の間で溶解する材料を用いて形
    成されることを特徴とする請求項8に記載の回転電機の
    製造方法。
  10. 【請求項10】前記中子は、前記コイルに通電し、コイ
    ルの発熱によって溶解することを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載の回転電機の製造方法。
  11. 【請求項11】前記中子は、振動によって取り除かれる
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の製造方
    法。
  12. 【請求項12】前記中子をスロット内に位置決めする手
    段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の回転電機
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記位置決め手段は、前記ステータコア
    に凹部を設け、中子をこの凹部に嵌合させることを特徴
    とする請求項12に記載の回転電機の製造方法。
JP2002088047A 2002-03-27 2002-03-27 回転電機の製造方法 Pending JP2003289652A (ja)

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