JP2008109848A - 電機子ユニット、電機子ユニットの製造方法、および、電機子ユニットを備えたモータおよびポンプ - Google Patents

電機子ユニット、電機子ユニットの製造方法、および、電機子ユニットを備えたモータおよびポンプ Download PDF

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Abstract

【課題】モールド部の外観不良および回路基板の導通不良を生じさせない電機子ユニット、電機子ユニットの製造方法、および、この電機子ユニットを備えたモータおよびポンプを提供すること。
【解決手段】電機子ユニット10のモールド部40は、回路基板30の周囲を覆う第一モールド部41と第一モールド部41の周囲を覆い、且つ、電機子20の全体を覆う第二モールド部42とから構成されている。この第一モールド部41を低圧状態にて成形されることにより、モールドする際に回路基板30の反りや割れを防止することができる。そして、この第一モールド部41の周囲を第二モールド部42によって覆うことにより、回路基板30は外部からの露出を完全に防止することができ、外部からの油や水等が回路基板30に付着することによって発生する電気的短絡を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電機子と回路基板とをモールドによって一体とした電機子ユニット、この電機子ユニットの製造方法、および、この電機子ユニットを備えたモータおよびポンプに関する。
従来から、電機子の制振対策や防水対策のために電機子の周囲全体を樹脂材料が密着してモールドする構造が採用されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。そして電機子と電気的接続を行う回路基板の外部による電気的短絡の対策のために電機子と一体的にモールドされてなる電機子ユニットの構造が採用されている(このような従来の電機子ユニットの構造の例として、例えば、特許文献4参照)。
特許文献4のような従来の電機子ユニットの構造について図8を参照して説明する。図8は、電機子ユニットの積層方向の断面を示した模式図である。
図8を参照して、電機子ユニット1は、ステータコア2aに導電線を巻回して形成したコイル2bを有する電機子2と、電機子2の下側に配置された樹脂材料にて形成された回路基板3と、電機子2と回路基板3とを一体的にモールドするモールド部4と、から構成される。
特開平7−75280号公報 特開平8−104797号公報 特開2003−333787号公報 特開2003−47189号公報
しかしながら、電機子2と回路基板3とを樹脂材料によって一体的にモールドする場合、特にモールド部4が製品として外部に露出する場合、モールド部4の外観を良くするために、高温度および高圧力にてモールドする必要がある。この高温度および高圧力にて回路基板3をモールドすると、溶融した樹脂材料が射出された時の射出圧が回路基板に加わり、回路基板3に反りや変形を生じてしまう可能性がある。その結果、回路基板3に実装された電子部品(不図示)と回路基板3との電気的接続の不良や、回路基板3に形成された配線パターン(不図示)に割れが生じてしまい、回路基板3の導通不良を引き起こす可能性がある。さらに高温度にて回路基板3をモールドすると、電子部品の耐熱温度を越してしまい、電子部品自体が故障してしまう可能性がある。
一方、モールド部4を低温度および低圧力にて形成する場合、モールド部4の外観が良くなく、製品の外観不良として扱われてしまう。
また、電機子2と回路基板3からなる組立体を上述のようにモールドする構成では、モールド時に使用する金型の構造や成形不良が原因となって、モールド部4が回路基板3の周囲全体を完全に覆えないことがある(回路基板3がモールド部4によって完全に覆われていないと、制振対策や防水対策が不十分となり、モールド構造を適用したことによる利点が十分に得られない)。そのため、モールド部4が完成した後に、そのモール部4に回路基板3が露出して外気に触れないようにするための後処理(例えば、露出箇所を樹脂材料にて埋める作業。)が必要となり、製造コストがアップする。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、モールド部の外観不良および回路基板の導通不良等を生じさせない電機子ユニット、電機子ユニットの製造方法、および、この電機子ユニットを備えたモータおよびポンプを提供することである。
本発明は、電機子と回路基板とこれらを覆う絶縁部からなる組立体において、その絶縁部は、少なくとも回路基板の周囲全体を覆うように二層の絶縁層から構成されるようにする。
本発明の請求項1によれば、電機子と、回路基板と、該電機子及び該回路基板とを覆う絶縁部とを備える電機子ユニットであって、前記電機子は、薄板の磁性鋼板を複数積層して形成された円環状のステータコアと、該ステータコアに導電線を巻回することによって形成されるコイルとを有し、前記回路基板は、前記ステータコアの積層方向の一端側に配置されると共に、前記コイルの端部が電気的に接続され、前記絶縁部は、少なくとも前記回路基板における実質的に周囲全体に密着して設けられる第一絶縁層と、少なくとも前記回路基板に対する前記積層方向の一端側又は他端側にある前記第一絶縁層に密着して設けられる第二絶縁層を有する、ことを特徴とする。
本発明の請求項1に従えば、少なくとも回路基板を二重の絶縁層で覆うことができる。したがって、回路基板は完全に外部から露出することを防ぐことができる。その結果、外部からの油や水等が回路基板上に付着することによって発生する電気的短絡を防ぐことができる。したがって、信頼性の高い電機子ユニットを提供することができる。
本発明の請求項2によれば、請求項1に係り、前記第一絶縁層は、前記電機子と前記回路基板とが配置された第一金型に、溶融した第一絶縁材料を射出した後、固化させることによって形成され、前記第二絶縁層は、前記電機子、前記回路基板、及び前記第一絶縁層からなる中間組立体が配置された第二金型に、溶融した第二絶縁材料を射出した後、固化させることによって形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に従えば、第一及び第二絶縁層を容易に形成することができる。
本発明の請求項3によれば、請求項2に係り、溶融した前記第一絶縁材料が前記第一金型に射出される時の射出圧は、溶融した前記第二絶縁材料が前記第二金型に射出される時の射出圧よりも小さいことを特徴とする。
本発明の請求項3によれば、第一絶縁層を形成するのに、回路基板に過剰な応力を与えずることなく第一絶縁層を形成することができる。したがって、回路基板の反りや割れ、さらには実装部品の電気的不良などを防止することができる。
本発明の請求項4によれば、請求項1乃至3のいずれかに係り、前記第二絶縁層は、前記第一絶縁層に加えて、前記電機子の磁極面を除いた実質的に周囲全体に密着することを特徴とする。
本発明の請求項4に従えば、第二絶縁層が電機子の磁極面に密着しないことによって、磁極面と対向する部材との間隙を狭くすることができる。
本発明の請求項5によれば、請求項1乃至3の何れかに係り、前記第二絶縁層は、前記第一絶縁層に加えて、前記電機子の実質的に周囲全体に密着することを特徴とする。
本発明の請求項5に従えば、第二絶縁層によって、電機子の実質的に周囲全体を絶縁層で覆うのに、第二絶縁層以外の部材の追加や表面処理を行う必要がない。
本発明の請求項6によれば、請求項1乃至3の何れかに係り、前記第一絶縁層は、前記回路基板に加えて前記電機子の磁極面を除いた実質的に周囲全体に密着することを特徴とする。
本発明の請求項6に従えば、第一絶縁層が電機子の磁極面に密着しないことによって、磁極面と対向する部材との間隙を狭くすることができる。
本発明の請求項7によれば、請求項1乃至3の何れかに係り、前記第一絶縁層は、前記回路基板に加えて前記電機子の実質的に周囲全体に密着することを特徴とする。
本発明の請求項7によれば、第一絶縁層によって、電機子の実質的に周囲全体を絶縁層で覆うのに、第一絶縁層以外の部材の追加や表面処理を行う必要がない。
本発明の請求項8によれば、請求項1乃至7の何れかに係り、前記第一絶縁層は、前記回路基板の一部を露出する孔部を有し、前記第二絶縁層は、前記孔部を介して前記回路基板の一部に密着することを特徴とする。
本発明の請求項8に従えば、第二絶縁層によって、回路基板はより一層完全に外部から露出することを防ぐことができる。
本発明の請求項9によれば、請求項2乃至8の何れかに係り、前記第一または第二絶縁層には、前記第一または第二金型のゲートによって形成されるゲート跡が、前記電機子における積層方向の他端側、前記電機子の内周側及び外周側の何れかに設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項9に従えば、第一または第二絶縁層を形成するのに、回路基板に過剰な応力を与えずることなく第一または第二絶縁層を形成することができる。したがって、回路基板の反りや割れ、さらには実装部品の電気的不良などを防止することができる。
本発明の請求項10によれば、請求項1乃至9の何れかに係り、前記第一絶縁層には、熱可塑性樹脂が用いられることを特徴とする。
本発明の請求項10に従えば、第一絶縁層に熱可塑性樹脂が用いられることによって、第二絶縁層を設けるのに際に第一絶縁層を加熱すると、第一絶縁層の表面が溶融することによって、第一絶縁層と第二絶縁層との密着性が向上することができる。したがって、第一絶縁層と第二絶縁層との境界を完全に塞ぐことができる。
本発明の請求項11によれば、請求項1乃至10の何れかに係り、前記第二絶縁層には、熱硬化性樹脂が用いられることを特徴とする。
本発明の請求項12によれば、請求項11に係り、前記熱硬化性樹脂は、BMC(Bulk Molding Compound)であることを特徴とする。
本発明の請求項11および12に従えば、熱硬化性樹脂を第二絶縁層に用いることによって、外部の熱によって第二絶縁層が変形することを抑えることができる。特にBMCを用いることによって、電機子ユニットの放熱性を向上させることができる。
本発明の請求項13によれば、請求項1乃至12の何れかに係り、前記第二絶縁層には、エラストマーが用いられることを特徴とする。
本発明の請求項13に従えば、第二絶縁層を、比較的簡易な設備により形成することができる。
本発明の請求項14によれば、薄板の磁性鋼板を複数積層して形成された円環状のステータコアと、該ステータコアに導電線を巻回することによって形成されるコイルと、を有する電機子と、前記ステータコアの積層方向の一端側に配置されると共に、前記コイルの端部が電気的に接続される回路基板と、少なくとも前記回路基板における実質的に周囲全体に密着して設けられる第一絶縁層と、少なくとも前記回路基板に対する前記積層方向の一端側又は他端側にある前記第一絶縁層に密着して設けられる第二絶縁層とを有する絶縁部と、を備える電機子ユニットの製造方法であって、第一金型に、前記電機子と前記回路基板とを配置する第一配置工程と、前記電機子と前記回路基板とが配置された前記第一金型に、溶融した絶縁材料を射出した後、固化させることによって、前記第一絶縁層を成形する第一成形工程と、第二金型に、前記電機子、前記回路基板、及び前記第一絶縁層からなる中間組立体を配置する第二配置工程と、前記中間組立体を配置した前記第二金型に、溶融した絶縁材料を射出した後、固化させることによって、前記第二絶縁層を成形する第二成形工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項14に従えば、少なくとも回路基板を二重の絶縁層で覆うことができる電機子ユニットを容易に形成することができる。つまり、この電機子ユニットは、回路基板は完全に外部から露出することを防ぐことができ、その結果、外部からの油や水等が回路基板上に付着することによって発生する電気的短絡を防ぐことができることから、信頼性が高い電機子ユニットを容易に形成することができる。
本発明の請求項15によれば、請求項14に係り、前記第一配置工程では、前記回路基板が、前記第一金型に設けられた支持部によって支持され、前記中間組立体には、前記支持部に対応する部位に、前記回路基板が露出する孔部が形成され、前記第二成形工程における前記絶縁材料が、前記孔部にも流れ込んでいることを、特徴とする。
本発明の請求項15に従えば、第一配置工程において、回路基板を支持する支持部を設けることによって、第一絶縁層を成形する際に、溶融した絶縁材料の流れによって回路基板が移動することを防ぐことができる。さらに第一絶縁層には、支持部に対応して孔部が形成されるが、第二成形工程において、この孔部に溶融した絶縁材料が流れ込むので、回路基板が外部に露出することを防ぐことができる。
本発明の請求項16によれば、請求項14または15に係り、前記第一または第二成形工程では、前記第一または第二金型のゲートが、前記積層方向の他端側、前記ステータコアの内周側、及び前記ステータコアの外周側の何れかに対向していることを特徴とする。
本発明の請求項16に従えば、第一または第二絶縁層を形成するのに、回路基板に過剰な応力を与えずることなく第一または第二絶縁層を形成することができる。したがって、回路基板の反りや割れ、さらには実装部品の電気的不良などを防止することができる。
本発明の請求項17によれば、請求項1乃至13の何れかに記載の電機子ユニットを備えたモータであって、前記電機子ユニットの磁極面と対向して、前記電機子ユニットに対して回転するロータマグネットを有する回転部と、前記回転部を回転自在に支持する軸受部と、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項17に従えば、回路基板に電気的短絡のない、信頼性の高いモータを提供することができる。
本発明の請求項18によれば、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の電機子ユニットを備えたポンプであって、前記電機子ユニットの磁極面と対向して、前記電機子ユニットに対して回転するロータマグネットを有する回転部と、外部からの液体が流入する流入口と、該液体を外部へ流出する流出口と、をそれぞれ少なくとも一つ有し、前記流入口からの前記液体を前記流出口に流す流路を形成するポンプ室と、前記ポンプ室に配置され、前記回転部とともに回転することによって前記液体に流れを形成させるインペラと、を備えることを特徴とする。
本発明の請求項18によれば、回路基板に電気的短絡のない、信頼性の高いポンプを提供することができる。
本発明によれば、絶縁部の外観不良および回路基板の導通不良が生じない信頼性の高い電機子ユニット、電機子ユニットの製造方法、および、この電機子ユニットを備えたモータおよびポンプを提供することができる。
<電機子ユニットの全体構造>
本発明の電機子ユニットの全体構造の実施例の一形態として図1を参照して説明する。図1は、電機子ユニットの実施例の一形態を軸方向に切った模式断面図である。ここで図1の軸方向とは、軸J1に沿った方向である。また以下明細書中の上側および下側の表現は、図中の表現であり、重力方向を規定したものではない。
図1を参照して、電機子ユニット10は、電機子20と、電機子20の軸方向下側に配置された回路基板30と、電機子20と回路基板30とを覆うモールド部40(絶縁部に相当)と、を備える。
電機子20は、薄板の磁性鋼板を所定の軸J1の軸方向に積層して形成されたステータコア21と、ステータコア21に導電線を複数積層して巻回されて形成されたコイル22と、ステータコア21とコイル22との間に配置され、ステータコア21の軸方向両側より挿入されることによってステータコア21とコイル22との電気的絶縁を図るインシュレータ23と、を備える。
ステータコア21には、所定軸を中心とした円環形状に形成されるコアバック部21aと、コアバック部21aから所定軸に向かい延びた周方向に間隙を介して複数形成されたティース部21bと、を有する。そして導電線は、ティース部21bに巻回されてコイル22を形成する。またティース部21bの内周面は磁極面を形成する。
インシュレータ23は、電気的絶縁性を有する樹脂材料にて成形され、ステータコア21を軸方向両側より挿入する二つの部材にて構成される。そしてインシュレータ23は、ティース部21bの内周面以外の外面、およびコアバック部21aの軸方向端面の内周側と内周面とを覆う。またインシュレータ23には、コイル22を形成した導電線の端部と電気的および機械的接続をされるピン(不図示)を有する。そしてインシュレータ23には、コイル22の径方向内側および径方向外側には、コイル22の巻き崩れを防ぐ内周壁23aおよび外周壁23bがそれぞれ設けられる。
回路基板30は、ガラスエポキシ樹脂および紙フェノール樹脂等の樹脂材料にて形成され、表面には電子回路を構成する導通パターンが設けられている。また、回路基板には、導通パターンの所定部に集積回路31等の電子部品が半田付けにより実装されている。また、回路基板30は、電機子20のピンの端部と半田付けされ、これにより、電機子20と回路基板30との電気的接続が行われている。また回路基板30は、インシュレータ23の外周壁23bと当接することによって軸方向の位置が決定される。さらに回路基板30には、電源線(不図示)が接続され、外部電源に向けて引き出されている。
モールド部40は、回路基板30の周囲全体および回路基板30側に形成されるステータコア21よりも回路基板30側のコイル22およびインシュレータ23に密着している樹脂材料からなる第一モールド部41(第一絶縁層に相当)と、第一モールド部41の外面および電機子20の磁極面以外の周囲全体に密着している樹脂材料からなる第二モールド部42(第二絶縁層に相当)と、から構成される。ここで、第一モールド部41は、少なくとも回路基板30の周囲全体を覆う形状であればよい。また、電源線を外部に引き出すために、回路基板または電機子の周囲に第一または第二モールド部が存在しない部位が形成されたとしても、電源線または電源線を囲むブッシング部材の周囲に第一または第二モールド層が密着していれば、第一または第二モールド部は回路基板または電機子を実質的に覆っていると見なす。
第二モールド部42が第一モールド部41の外面を覆う形状であることにより、第一モールド部41に樹脂材料が充填されていない箇所(後述する貫通孔41a)や巣によって微小な穴が形成されたとしても、第二モールド部42により、これらを全て封止することができる。つまり、回路基板30は、第一及び第二モールド部41、42の二層の絶縁層によって周囲全体が覆われているため、回路基板30に外部から水や油等の微小な物質が付着することによって発生する電気的短絡を防ぐことができる。したがって、信頼性の高い電機子ユニットを提供することができる。
また第一モールド部41には、熱可塑性樹脂が使用されることが望ましい。第一モールド部41に熱可塑性樹脂を用いることにより、第一モールド部41の外面に第二モールド部42を形成する際の熱によって第一モールド部41の少なくとも表面が溶融して第二モールド部42との密着性を向上させることができる。そして第一モールド部41は、第二モールド部42によって覆われ、製品として外部に露出することはなくなるので、低温度および低圧力にて成形することが望ましい。つまり、溶融した樹脂材料を、低温度及び低圧力で所定の金型に射出すると、成形不良が発生しやすいが、回路基板30に応力を加えることなく第一モールド部41を成形することができる。仮に第一モールド部41に成形不良として巣ができる等しても、第二モールド部42によって覆われることから、外観を良好に保つことができると共に、回路基板30に導通不良を発生させることなくモールドすることができるので、信頼性の高い電機子ユニットを提供することができる。
第二モールド部42は、熱硬化性樹脂にて成形されることが望ましい。製品の外観の役割を果たす第二モールド部42が熱硬化性樹脂にて成形されることにより、外部の熱によって第二モールド部42が変形することを防ぐことができる。また特に外観を良くするために高温度および高圧力にて成形することが望ましい。特に熱硬化性樹脂としてBMC(Bulk Molding Compound)を用いることが望ましい。このBMCは放熱性や吸振性に優れた材料であるので、電機子20の振動の吸収およびコイル22が発する熱の発散を促進することができる、しかもBMCは表面硬さ特性もよいので、表面に傷が付きにくい外観の良い電機子ユニットを提供することができる。また、第二モールド部42は、エラストマーにて成形されてもよい。エラストマーは弾性を有するため、電機子ユニット10を組み込んだ時に、電機子ユニット10から発生する振動を吸収することができる。特に熱可塑性エラストマーを用いると、比較的簡易な設備により形成することができる。なお、前述した第一モールド部42の成形条件として低温度および低圧力、第二モールド部43の成形条件として高温度および高圧力に関して、何れも一般的な成形条件と比較して高低を例示したものであって、特定の範囲を限定するものではないが、種々の条件を考慮すると、第一モールド部42は第二モールド41よりも低温度および低圧力で成形されるのが望ましい。
次に電機子ユニットの他の実施例の一形態として図2を参照して説明する。本実施例は、前述の実施例との相違点を中心に説明し、同一または相当する部位における符号は前述の実施例のものを使用する。
前述の実施例では、図1に示すように第一モールド部41は、回路基板30の周囲全体と電機子20の回路基板30側に密着するが、本実施例では、図2に示すように第一モールド部41は、回路基板30の周囲全体と電機子20の磁極面を除いた周囲全体に密着する構成が相違する。これに伴って、図1の第二モールド部42は、第一モールド部41と電機子20の残りの部位(第一モールド部41が密着していない部位)に密着するのに対して、図2の第二モールド部42は、ほとんどが第一モールド部43に密着する構成についても相違する。
本実施例の電機子ユニット10においても、前述の実施例と同様に、回路基板30は、第一及び第二モールド部41、42の二層の絶縁層によって周囲全体が覆われているため、同様の効果を有するが、特に、本実施例では、モールド部40の二層の絶縁層の領域が多くなっているため、回路基板30だけでなく電機子20に対しての水等の浸入をより一層防ぐことができる。
さらに、詳細な説明は省略するが、前述の両実施例における電機子20の磁極面には、露出したままで、第一及び第二モールド部41、42の何れも密着していない構成となっているが、第一または第二モールド部41、42の何れかによって覆う構成としてもよい。この磁極面は、後述するブラシレスモータの回転部と対向し、露出したままであると回転部との間の間隙を狭くでき、磁気効率を高めることができる。一方で、この磁極面を第一または第二モールド部41、42にて覆う構成とすると、その厚み分だけ回転部との間隙が大きくなるため磁気効率が幾分低下するが、磁極面に防錆処理を同時に行うことができる。
<電機子ユニットの製造方法>
次に電機子ユニット10の製造方法の実施例の一形態について、図3乃至図6を参照して説明する。図3は、電機子ユニット10の製造工程を示すフロー図である。図4乃至図6は、図3のフローにおける金型状態を示す模式図である。ここで軸方向とは、ステータコア21の積層方向をいう。図5および図6の矢印は、樹脂を流す方向を示している。なお、本製造方法の説明に用いる電機子ユニット10は、図1に示す実施例のものであるが、図2に示す電機子ユニット10についても、金型の構成を変更するだけで実質的に同様の製造方法にて製造することができるため、図2の電機子ユニットの製造方法の詳細な説明は省略する。
図4を参照して、第一モールド部41のモールド成形を行う金型300には、軸方向下側に配置され、それ自体は固定されている固定側の第一金型部310と、第一金型部310に対して軸方向上側に配置され、それ自体が少なくとも軸方向に移動可能な可動側の第二金型部320と、を備える。
第一金型部310には、電機子20を収容する電機子収容部311と、電機子20のコアバック部21aのインシュレータ23より外周側で外部に露出している円環状の下側露出部21a1およびティース部21bのインシュレータ23より内周側で外部に露出している下側先端部21b1と当接することによって電機子20の軸方向の位置を決定する電機子載置部312と、を備える。また第一金型部310には、電機子収容部311の内側を形成し、ティース部21bの内周面の内径と略一致し、ティース部21bの内周面を挿通可能とする円柱突起313が設けられている。この円柱突起313によって電機子20の径方向の位置が決定される。
第二金型部320には、回路基板30を収容する回路基板収容部321と、電機子20のコアバック部21aのインシュレータ23より外周側で外部に露出している円環状の上側露出部21a2および第一金型部310と当接する当接部322と、樹脂を回路基板収容部321に射出するゲート部323と、を備える。
第一金型部310の円柱突起313の上面における回路基板30と軸方向に対向する位置には、回路基板30を下側より支える下側支持部313aが設けられる。そして第二金型部320には、回路基板収容部321の下面における回路基板30と軸方向に対向する位置には、回路基板30を上側より押さえる上側支持部321aが設けられる。したがって、電機子20に固定された回路基板30は、第一モールド部41が形成される前の状態では、金型300内において、インシュレータ23の外周壁23cおよび下側支持部313aによって軸方向下側より支え、そして、上側支持部321aによって上側から押さえることによって、挟持される(図3のステップS1、第一配置工程に相当。)。
この状態において、図5を参照して、第二金型部320のゲート部323から溶融した樹脂が回路基板収容部321に向けて射出されて、固化した後、第一モールド部41が形成される(図3のステップS2、第一成形工程に相当)。ここで、使用する樹脂材料は、熱可塑性樹脂であることが望ましい。また第一モールド部41では、外観は考慮に入れなくてもよいので、成形性の良い射出成形であることが望ましい。
またこの状態における第一モールド部41では、下側支持部313aおよび上側支持部321aに対応した位置に下側支持部313aおよび上側支持部321aに対応した形状であり、回路基板30の下面および上面の一部を外部に露出する貫通孔41a(孔部に相当)が形成されている。
次に図6を参照して、第一モールド部41を形成した電機子20および回路基板30の中間組立体が、第二モールド部42を成形する金型400内に配置される(第二配置工程に相当)。金型400は、軸方向下側に配置され、それ自体は固定されている固定側の第一金型部410と、第一金型部410より軸方向上側に配置され、それ自体が少なくとも軸方向上側に移動可能な可動側の第二金型部420と、を備える。
第一金型部410には、電機子20を収容する電機子収容部411と、電機子20の下側先端部21b1と当接することによって電機子20の軸方向の位置を決定する電機子載置部412と、ティース部21bの内周面にて形成される仮想円の内径と略同一であり、このティース部21bの内周面に対して挿通可能である円柱突起413と、を備える。また電機子収容部411は、電機子20の下端部および外周面と間隙を介して形成されている。そして円柱突起413の上面と第一モールド部41の下面とは、軸方向に間隙を介して対向している。
第二金型部420は、第一モールド部42の周囲を所定の間隙を介して対向する第一モールド収容部421と、第一モールド収容部421に樹脂を射出するゲート部422と、を備える。そして第二金型部420は、第一金型部410と当接することによって、この第一モールド部41を形成した回路基板30と電機子20との組立体を密閉する。
そして、ゲート部422から溶融した樹脂が第一モールド収容部421に射出され、固化した後、第二モールド部42が形成される(図3のステップS3、第二成形工程に相当)。ここで、第二モールド部42に使用される樹脂は熱硬化性樹脂、特にBMCであることが望ましい。BMCを使用することによって、電機子ユニット10の放熱性を向上させることができる。また第二モールド部42の成形は、圧入成形であることが望ましい。圧入成形とすることにより、第二モールド部42の寸法精度を確保することができる。さらに圧入成形では射出成形と比較して硬度を高く保つことができる。したがって、寸法精度に優れ、傷の付き難い外観をもつことができる。
またステップS2の状態において第一モールド部41に形成された下側支持部313aおよび上側支持部321aに対応した貫通孔41aは、ステップS3における第二モールド部42の成形において、第一モールド収容部421に射出された樹脂によって埋められる。したがって、回路基板30は完全に外部からの露出を防ぐことができる。その結果、外部からの油や水等によって回路基板30が電気的短絡を生じることを防ぐことができる。このとき、第一モールド部41の成形不良として巣ができる等していても、第二モールド部42によって埋められるため、第一モールド部41の成形不良を無くせる。
また第二モールド部42が第一モールド部41の周囲を覆う際に、第二モールド部42は高温であるために、第一モールド部41の表面が溶融する。したがって第二モールド部42が第一モールド部41と固定される際には、第一モールド部41と第二モールド部42との境界は密着されている。したがって、この境界より油や水等が浸入することを防ぐことができる。
次に電機子ユニット10の製造方法の他の実施例の一形態について、図7および8を参照して説明する。図7および図8の矢印は、樹脂を流す方向を示している。本実施例は、前述の実施例との相違点を中心に説明し、同一または相当する部位における符号は前述の実施例のものを使用する。
前述の実施例においては、図4乃至6に示すように、第一および第二成形工程に使用される第二金型部320、420のゲート部323、422が回路基板30の上面であって、射出された樹脂材料が直接当たる位置に設けられている。これに対して、本実施例では、第二金型部320のゲート部323は、図7に示すように、電機子20の外周側に位置し、第二金型部420のゲート部422は、図8に示すように、電機子20の下側に位置する。つまり、本実施例の製造方法では、ゲート部323、422が、回路基板30に対向しないように位置するため、回路基板30に樹脂が到達した時の射出圧は、前述の実施例の場合に比べて、幾分弱まっている。そのため、回路基板30に対する負荷が緩和され、回路基板30の反りや変形、さらには電子部品の実装不良等を防ぐことができる。なお、本実施例の製造方法を採用したかどうかは、第一および第二モールド部42、43の表面においてゲート部323、422に対向する部位に形成されるゲート跡(不図示)によって判別することができる。
<ブラシレスモータ>
次に本発明の電機子ユニットを備えたブラシレスモータの実施例の一形態について図9を参照して説明する。ここでの電機子ユニットは、図1に示す電機子ユニット10を使用するが、図2に示す電機子ユニット10を適用することもできる。図9は、本発明のブラシレスモータの実施例の一形態を回転軸方向に切った模式断面図である。
図9を参照して、まず回転部について説明する。
シャフト70は、回転自在に回転し、この回転中心が回転軸J1となる。そしてシャフト70には、シャフト70に固定するようにロータマグネット80が一体的に成形されている。ロータマグネット80には、シャフト70と固定するシャフト固定部81と電機子20の内周面と径方向に小さな間隙を介して対向した磁気駆動部82とが設けられる。
次に固定部について説明する。
電機子ユニット10は、略円筒形状に形成される。そして円筒部11の軸方向上側にはロータマグネット80の磁気駆動部82より軸方向上側に位置し、磁気駆動部82の内周面より径方向内側に延びる内側延長部12が形成されている。そして内側延長部12の内周縁には、鋼板をプレス加工等の塑性加工によって略円筒形状に形成される上側軸受保持部13が電機子ユニット10と一体的にモールド成形されている。上側軸受保持部13には、軸受部となるボールベアリング50が保持される。そして上側軸受保持部13の軸方向上側には、ボールベアリング50を覆う蓋部13aが形成される。またボールベアリング50と蓋部13aとの軸方向の間には、ボールベアリング50の外輪と当接してボールベアリング50に予圧を加える予圧バネ90が配置される。
電機子ユニット10の円筒部11の軸方向下側には、鋼板をプレス加工等の塑性加工によって略円筒形状に形成される下側軸受保持部14が固定されている。下側軸受保持部14には、ボールベアリング51が保持される。下側軸受保持部14には、ボールベアリング51の軸方向下側の外輪と当接し、ボールベアリング51に予圧を加える当接部14aが形成される。またボールベアリング50、51によってシャフト70は回転自在に回転することができる。
このブラシレスモータに、本発明の電機子ユニット10を用いることにより、回路基板30に電気的短絡のない、そして低振動なブラシレスモータを提供することができる。また、この電機子ユニット10には、上側軸受保持部13が一体的に設けられているが、第二絶縁層42にエラストマーを用いると、この第二絶縁層42を上側軸受保持部13の外周にまで拡げることによって、緩衝材として使用することができる。
<ポンプ>
次に本発明の電機子ユニット10を備えたポンプの実施例の一形態について図10を参照して説明する。ここでの電機子ユニット10は、図1に示す実施例にものを使用する。図10は本発明のポンプの実施例の一形態を示した軸方向に切った模式断面図である。
図10を参照して、ポンプは、ポンプ室100と、ポンプ室100に収容される回転部210およびポンプ室100に隣接する電機子ユニット10を備える固定部220を備えるモータ200と、から構成される。
モータ200は、略有底円筒形状に形成された第一ケーシング110の外周面側に固定される固定部220と、第一ケーシング110の内周面側に配置され、固定部220に対して所定の回転軸J1の周りを回転するロータマグネット211を有する回転部210とを備える。
固定部220の外周側には、外部との電気的接続を可能にするコネクタ221が電機子ユニット10と一体的にモールドされる。このコネクタ221は、回路基板30とも電気的接続をされている。
第一ケーシング110の最も軸方向下側に形成される底部111には、回転軸J1と同軸であり、軸方向上側に延びる突起112が形成される。その突起112の上部には、回転軸J1と同軸に軸方向上側に向かい開口する凹部113が形成される。この凹部113には、回転軸J1と同軸となるシャフト120が固定されている。
回転部210は、シャフト120に挿通され径方向に微小間隙を介して対向して配置される略円筒形状のスリーブ212と、スリーブ212と一体的に成形され、略円筒形状のロータマグネット211を固定する基部213と、を備える。そしてロータマグネット211の外周面は、電機子20のティース部21bの内周面と径方向に小さな間隙を介して対向するように配置される。この間隙には、第1ケーシング110の円筒部114が配置される。この円筒部114によって、ロータマグネット211と電機子ユニット10とが隔絶され、固定部220側に水等の液体の侵入を防ぐことができる。
またロータマグネット211の軸方向の反対側には、複数の羽根にて構成されたインペラ214が周方向に等間隔に形成される。
第一ケーシング110の軸方向上側には、基部213およびインペラ214を収容するように第二ケーシング130が形成される。第一ケーシング110と第二ケーシング130とによって囲まれた空間により、ポンプ室100が形成される。
このポンプに本発明の電機子ユニット10を用いたことにより、第一ケーシング110から水等の液体が漏れたとしても、第二モールド部42により、回路基板30は完全に外部に露出しないので、回路基板30が電気的短絡を生じることを防ぐことができる。したがって、信頼性の高いポンプを提供することができる。
以上、本発明の電機子ユニット10の構造および製造方法並びに電機子ユニット10を備えたブラシレスモータおよびポンプの実施例の一形態について説明したが、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、本発明の電機子ユニット10では、インシュレータ23を使用したが、本発明はこれに限定されない。ステータコア21とコイル22との電気的短絡を防止することができればよいので、例えば、インシュレータ23の代わりにステータコア21の周囲を絶縁塗装してもよい。
また、例えば、本発明の電機子ユニット10を備えたモータおよびポンプは、上記実施例の形状には限定されない。
本発明の電機子ユニットの実施例の一形態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットの他の実施例の一形態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットの製造方法の実施例の一形態を示すフロー図。 図3のフロー図のステップS1の状態を示す軸方向に切った模式断面図。 図3のフロー図のステップS2の状態を示す軸方向に切った模式断面図。 図3のフロー図のステップS3の状態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットの製造方法の他の実施例の一形態であって、図3のフロー図のステップS2の状態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットの製造方法の他の実施例の一形態であって、図3のフロー図のステップS3の状態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットを備えたモータの実施例の一形態を示す軸方向に切った模式断面図。 本発明の電機子ユニットを備えたポンプの実施例の一形態を示す軸方向に切った模式断面図。 従来の電機子ユニットを示す軸方向に切った模式断面図。
符号の説明
10 電機子ユニット
20 電機子
21 ステータコア
21a コアバック部
21b ティース部
22 コイル
30 回路基板
40 モールド部(絶縁部)
41 第一モールド部(第一絶縁層)
41a 貫通孔
42 第二モールド部(第二絶縁層)
313a 下側支持部(支持部)
321a 上側支持部(支持部)
50、51 ボールベアリング(軸受部)
80 ロータマグネット
100 ポンプ室
110 第一ケーシング
114 円筒部
130 第二ケーシング
210 回転部
215 インペラ
220 固定部

Claims (18)

  1. 電機子と、回路基板と、該電機子及び該回路基板とを覆う絶縁部とを備える電機子ユニットであって、
    前記電機子は、薄板の磁性鋼板を複数積層して形成された円環状のステータコアと、該ステータコアに導電線を巻回することによって形成されるコイルとを有し、
    前記回路基板は、前記ステータコアの積層方向の一端側に配置されると共に、前記コイルの端部が電気的に接続され、
    前記絶縁部は、少なくとも前記回路基板における実質的に周囲全体に密着して設けられる第一絶縁層と、少なくとも前記回路基板に対する前記積層方向の一端側又は他端側にある前記第一絶縁層に密着して設けられる第二絶縁層とを有する、
    ことを特徴とする電機子ユニット。
  2. 前記第一絶縁層は、前記電機子と前記回路基板とが配置された第一金型に、溶融した第一絶縁材料を射出した後、固化させることによって形成され、
    前記第二絶縁層は、前記電機子、前記回路基板、及び前記第一絶縁層からなる中間組立体が配置された第二金型に、溶融した第二絶縁材料を射出した後、固化させることによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電機子ユニット。
  3. 溶融した前記第一絶縁材料が前記第一金型に射出される時の射出圧は、溶融した前記第二絶縁材料が前記第二金型に射出される時の射出圧よりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の電機子ユニット。
  4. 前記第二絶縁層は、前記第一絶縁層に加えて、前記電機子の磁極面を除いた実質的に周囲全体に密着することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電機子ユニット。
  5. 前記第二絶縁層は、前記第一絶縁層に加えて、前記電機子の実質的に周囲全体に密着することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電機子ユニット。
  6. 前記第一絶縁層は、前記回路基板に加えて前記電機子の磁極面を除いた実質的に周囲全体に密着することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電機子ユニット。
  7. 前記第一絶縁層は、前記回路基板に加えて前記電機子の実質的に周囲全体に密着することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の電機子ユニット。
  8. 前記第一絶縁層は、前記回路基板の一部を露出する孔部を有し、
    前記第二絶縁層は、前記孔部を介して前記回路基板の一部に密着することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の電機子ユニット。
  9. 前記第一または第二絶縁層には、前記第一または第二金型のゲートによって形成されるゲート跡が、前記電機子における積層方向の他端側、前記電機子の内周側及び外周側の何れかに設けられていることを特徴とする請求項2乃至8の何れかに記載の電機子ユニット。
  10. 前記第一絶縁層には、熱可塑性樹脂が用いられることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の電機子ユニット。
  11. 前記第二絶縁層には、熱硬化性樹脂が用いられることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の電機子ユニット。
  12. 前記熱硬化性樹脂は、BMC(Bulk Molding Compound)であることを特徴とする請求項11に記載の電機子ユニット。
  13. 前記第二絶縁層には、エラストマーが用いられることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の電機子ユニット。
  14. 薄板の磁性鋼板を複数積層して形成された円環状のステータコアと、該ステータコアに導電線を巻回することによって形成されるコイルと、を有する電機子と、
    前記ステータコアの積層方向の一端側に配置されると共に、前記コイルの端部が電気的に接続される回路基板と、
    少なくとも前記回路基板における実質的に周囲全体に密着して設けられる第一絶縁層と、少なくとも前記回路基板に対する前記積層方向の一端側又は他端側にある前記第一絶縁層に密着して設けられる第二絶縁層とを有する絶縁部と、
    を備える電機子ユニットの製造方法であって、
    第一金型に、前記電機子と前記回路基板とを配置する第一配置工程と、
    前記電機子と前記回路基板とが配置された前記第一金型に、溶融した絶縁材料を射出した後、固化させることによって、前記第一絶縁層を成形する第一成形工程と、
    第二金型に、前記電機子、前記回路基板、及び前記第一絶縁層からなる中間組立体を配置する第二配置工程と、
    前記中間組立体を配置した前記第二金型に、溶融した絶縁材料を射出した後、固化させることによって、前記第二絶縁層を成形する第二成形工程と、
    を備えることを特徴とする電機子ユニットの製造方法。
  15. 前記第一配置工程では、前記回路基板が、前記第一金型に設けられた支持部によって支持され、
    前記中間組立体には、前記支持部に対応する部位に、前記回路基板が露出する孔部が形成され、
    前記第二成形工程における前記絶縁材料が、前記孔部にも流れ込んでいることを、特徴とする請求項14に記載の電機子ユニットの製造方法。
  16. 前記第一または第二成形工程では、前記第一または第二金型のゲートが、前記積層方向の他端側、前記ステータコアの内周側、及び前記ステータコアの外周側の何れかに対向していることを特徴とする請求項14または15に記載の電機子ユニットの製造方法。
  17. 請求項1乃至13の何れかに記載の電機子ユニットを備えたモータであって、
    前記電機子ユニットの磁極面と対向して、前記電機子ユニットに対して回転するロータマグネットを有する回転部と、
    前記回転部を回転自在に支持する軸受部と、
    を備えることを特徴とするモータ。
  18. 請求項1乃至請求項13の何れかに記載の電機子ユニットを備えたポンプであって、
    前記電機子ユニットの磁極面と対向して、前記電機子ユニットに対して回転するロータマグネットを有する回転部と、
    外部からの液体が流入する流入口と、該液体を外部へ流出する流出口と、をそれぞれ少なくとも一つ有し、前記流入口からの前記液体を前記流出口に流す流路を形成するポンプ室と、
    前記ポンプ室に配置され、前記回転部とともに回転することによって前記液体に流れを形成させるインペラと、
    を備えることを特徴とするポンプ。
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