JP2003281647A

JP2003281647A - 監視装置

Info

Publication number: JP2003281647A
Application number: JP2002084292A
Authority: JP
Inventors: Kazuya Kawakami; 一矢川上
Original assignee: Sohgo Security Services Co Ltd
Current assignee: Sohgo Security Services Co Ltd
Priority date: 2002-03-25
Filing date: 2002-03-25
Publication date: 2003-10-03

Abstract

(57)【要約】【課題】外部電源からの供給が遮断された場合に消費
電力を低減し、既存のバッテリの容量を変更せずに、最
大限のバックアップ時間を実現し、特定部分の監視の空
白を回避する。【解決手段】少なくとも、外部電源１１０からの供給
が停止した場合、電源の供給を行なうバッテリ１０７を
有し、監視対象それぞれの箇所に配置された複数のセン
サ／センサ群１１４ａ〜ｃの検知状態から異常状態の発
生を監視する監視装置において、センサ／センサ群１１
４ａ〜ｃは、あらかじめ警備状況に応じた優先度順にグ
ループ分けされ、外部電源１１０からの供給が停止した
場合、低優先度のグループに属する当該センサへの電力
の供給を遮断するように制御する制御部１０１を備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や事業所
などのセキュリティシステムにおいて、侵入者や火災発
生などの異常状態を検知し、監視センタなどの通報先に
通報する監視装置に関し、より詳細には、停電が発生し
た際に、重要物の監視や災害の監視をバックアップ電源
により長時間行なえるように、消費電力を低減する機能
を備えた監視装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般家庭や事業所などを対象としている
防犯・防災システム（監視システム）として、異常を検
知して非常ベルなどで知らせ、さらに検知状態によって
は電話回線を使って警備会社などへ連絡し、異常発生へ
の対策を施すことが行なわれている。すなわち、監視対
象となる建物内に侵入する者や火災などの異常状態を検
知するための各種センサを設置し、そのセンサにより異
常状態が検知されたときに、監視装置により、あらかじ
め設定された監視センタなどの通報先へ異常状態を通報
する監視システムが知られている。このような監視シス
テムにおける各種のセンサはシステムの中で異常状態を
的確に検知するために必要不可欠な要素である。

【０００３】さて、上記のごとく監視装置には、様々な
対象物や状態を検知するために種類の異なる複数のセン
サが接続されている。通常、このような監視装置では外
部電源から電力供給を受けて自装置の起動を行なうと共
に、接続されたセンサに電力の供給を行なっている。こ
のような監視システムでは、上記各種センサと監視装置
は、通常、センサからの検知信号を送信するための信号
線と、センサへの電力供給を行なうための電力線により
接続されている。なお、この信号線と電力線が兼用され
ている場合もある。

【０００４】また、監視装置がセンサを識別する方法と
しては、監視装置のどの接続端子に接続されたセンサか
を基に識別する場合と、センサにアドレスをそれぞれ割
り当てておき、センサから送られていくアドレス情報を
基に識別する場合と、がある。なお、これらが併用され
ている場合もある。以上のような監視システムの監視装
置には、バッテリによるバックアップ電源が設けられて
おり、外部電源からの供給が何らかの理由により遮断さ
れた場合であっても、バックアップに切り換えることに
より、監視が継続して行なえるようになっている。

【０００５】このようなバックアップを行なう場合、消
費電力を低減する狙いから、火災検知用センサにおいて
センサを間欠的に動作させることが提案されている。火
災検知の場合、炎や煙は継続的に発生することから、セ
ンサを間欠的に動作させても炎や煙を見落とす可能性は
低く、動作させる周期を適正に設定すれば有効（電源供
給）な方法である。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示されるような従来の監視装置にあっては、バッテリに
よるバックアップは、停電のほとんどが短時間で復旧す
ることから、比較的短時間の停電への対応を想定してい
るので、停電が長時間になるとバッテリに容量の制限が
あるため、バックアップが行なえなかったり、監視装置
の機能停止という深刻な事態を招来させるおそれがあっ
た。

【０００７】また、あらかじめ判明している地域停電の
場合や、テナントビルにおける電源設備の点検などに伴
う停電の場合は、業者や担当部門から案内があり、あら
かじめ増設バッテリを接続しておくなどして対応するこ
とができるため、監視装置が機能停止する事態は回避さ
れるが、突発的な停電が発生し、それが長時間に及ぶ場
合には、バッテリによるバックアップが行なわれている
間に現場まで行き、増設バッテリを接続するなどの対応
を行なう必要が生じるため、大きな作業負担となってい
た。

【０００８】このような不具合に対処するためには、長
時間のバックアップが行なえるように、大型のバッテリ
に変更するとか、バッテリの増設、小型で大容量のバッ
テリへの変更といった対応が考えられるが、いずれも装
置の大きさによる制限、設置スペースによる制限、コス
トの制限といった理由から安易に反映させることができ
なかった。

【０００９】また、センサのＯＮ／ＯＦＦを周期的に行
なって低消費電力を図るようなシステムでは、不審者の
侵入を検知する場合、侵入者がセンサの前を横切るなど
してセンサに検知されるタイミングは一瞬であるため、
侵入者検知用センサを間欠的に動作させると侵入者を見
落とす可能性が高いという問題点があった。

【００１０】また、侵入者検知用センサとして一般的に
使われている赤外線センサは、電源投入から動作が安定
するまでの立ちあがり時間が３０秒前後程度と長いた
め、間欠的に動作させるのは非効率的であると共に、初
期段階で安定した検知が行なわれなくなってしまう。

【００１１】このように、従来の監視装置では、外部電
源からの供給が遮断し、バッテリでバックアップする場
合、停電復旧までの時間、または警備員が現地に到着す
るまでの時間（停電地域に監視システムが多くある場合
には時間がかかる）をリカバリーし、監視区域の安全性
を確保するために、センサへの電源供給はできるだけ長
くしなければならないという警備システム特有の課題が
あった。

【００１２】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
って、外部電源からの供給が遮断された場合に消費電力
を低減することにより、既存のバッテリの容量を変更す
ることなく、最大限のバックアップ時間を実現し、特定
監視対象の監視の空白を回避することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１にかかる監視装置にあっては、少なくと
も、外部からの電源の供給が停止した場合、電源の供給
を行なうバックアップ電源を有し、監視対象建造物およ
び監視対象物に対してそれぞれの箇所に配置された複数
のセンサの検知状態にしたがって異常状態の発生を監視
する監視装置において、前記センサは、あらかじめ警備
状況に応じた優先度順にグループ分けされ、外部からの
電源の供給が停止した場合、優先度の低いグループに属
する当該センサへの電力の供給を遮断するように制御す
る制御手段を備えたものである。

【００１４】この発明によれば、監視対象域や監視重要
物を各種のセンサで監視する監視装置において、何らか
の理由により本装置への電力供給が遮断され、バッテリ
によるバックアップ電源での電力供給に切り換える際
に、バッテリの電力容量を考慮し、警備状況に応じて、
あらかじめ決められ優先度の低いセンサへの電力供給を
遮断して、あらかじめ警備状況に合わせて定めた優先度
の高いセンサへの電力供給は継続することにより、既存
のバッテリを用いた必要最小限のセンサによる重要部分
に対する監視が継続して行なえる。

【００１５】また、請求項２にかかる監視装置にあって
は、さらに、外部からの電源の供給が停止してからの経
過時間を計時する計時手段を備え、前記制御手段は、外
部からの電源の供給が停止し、前記計時手段により計時
される所定の時間内に復旧しない場合、優先度の低いグ
ループに属する当該センサへの電力の供給を遮断するも
のである。

【００１６】この発明によれば、請求項１において、外
部からの電力供給が遮断された場合、停電発生からの経
過時間を計時手段により計測し、所定時間が経過するま
での短時間の停電時においては、通常の監視動作を継続
させることにより、所定時間内での通常通りの監視が実
現する。長時間の停電となった場合には、あらかじめ警
備状況に対応して決められたセンサへの電力供給を遮断
することにより、消費電力の低減が実現する。

【００１７】また、請求項３にかかる監視装置にあって
は、さらに、前記バックアップ電源の容量を検知する容
量検知手段を備え、前記制御手段は、外部からの電源の
供給が停止し、前記容量検知手段によりバックアップ電
源の容量が所定以下に達したことが検知された場合、優
先度の低いグループに属する当該センサへの電力の供給
を遮断するものである。

【００１８】この発明によれば、請求項１において、外
部からの電力供給が遮断された場合、バックアップ電源
であるバッテリの残量を容量検知手段で検知し、バッテ
リの容量に余裕がある場合や、比較的消費電力の少ない
システムにおいては通常通りの監視が行なえ、バッテリ
の充電が充分でない場合には、早期に消費電力を抑制す
ることにより、従来に比べて長時間にわたって重要物の
監視を行なうことが可能になる。

【００１９】また、請求項４にかかる監視装置にあって
は、前記制御手段は、外部からの電源の供給が停止した
場合、優先度の低いグループに属する当該センサを消費
電力の少ない待機状態に移行するものである。

【００２０】この発明によれば、請求項１において、外
部からの電源の供給が停止し、あらかじめ決められた低
優先度の個々のセンサに待機信号を送信して待機状態に
切り換える場合、共通の検知線に接続されるセンサのう
ち、あらかじめ決められたセンサを待機状態にすること
が可能となる。

【００２１】また、請求項５にかかる監視装置にあって
は、前記制御手段は、優先度の低いグループに属する当
該センサを消費電力の少ない待機状態に移行するもので
ある。

【００２２】この発明によれば、請求項２において、外
部からの電源の供給が停止し、前記計時手段により計時
される所定の時間内に復旧せずに長時間の停電となった
場合には、あらかじめ決められた低優先度のセンサを待
機状態することにより、消費電力の低減が実現する。

【００２３】また、請求項６にかかる監視装置にあって
は、前記制御手段は、外部からの電源の供給が停止し、
前記容量検知手段によりバックアップ電源の容量が所定
以下に達したことが検知された場合、優先度の低いグル
ープに属する当該センサを消費電力の少ない待機状態に
移行するものである。

【００２４】この発明によれば、請求項３において、外
部からの電源の供給が停止し、容量検知手段によりバッ
クアップ電源の容量が所定以下に達したことが検知され
た場合、あらかじめ決められた低優先度のセンサを消費
電力の少ない待機状態に移行することにより、重要部分
への監視を継続することが可能となる。

【００２５】また、請求項７にかかる監視装置にあって
は、前記センサのグループ分けは、少なくとも３段階以
上であって、外部からの電源の供給が停止してからの経
過時間に応じて、電力供給の遮断または待機状態への移
行を段階的に実行するものである。

【００２６】この発明によれば、請求項２または５にお
いて、外部からの電源の供給が停止してからの経過時間
を計測し、当該経過時間に応じて、電力供給の遮断また
は待機状態への切り換えを行なう場合、段階分けされた
グループのセンサによる監視を段階的に限定することが
できる。

【００２７】また、請求項８にかかる監視装置にあって
は、前記センサのグループ分けは、少なくとも３段階以
上であって、外部からの電源の供給が停止した場合、前
記バックアップ電源の容量に応じて、電力供給の遮断ま
たは待機状態への移行を段階的に実行するものである。

【００２８】この発明によれば、請求項３または６にお
いて、外部からの電源の供給が停止したときのバッテリ
の容量に応じて、電力供給の遮断または待機状態への切
り換えを行なう場合、段階分けされたグループのセンサ
による監視を段階的に限定することができる。

【００２９】また、請求項９にかかる監視装置にあって
は、さらに、前記制御手段の指示にしたがってセンサへ
の起動／待機信号を出力する制御信号出力手段を備え、
前記センサは、それぞれアドレスが割り当てられ、かつ
検知動作部分と検知状態確認部分とに分けて電力供給す
ることができ、前記制御信号出力手段の起動／待機信号
にしたがって自センサのＯＮ／ＯＦＦを行なう構成であ
って、前記センサは、前記待機信号の受信時に、前記検
知状態確認部分への電力供給を遮断する第１の制御を行
ない、さらに検知動作部分を待機状態に切り換える第２
の制御を行なうものである。

【００３０】この発明によれば、請求項５または６にお
いて、センサの構成部分のうち、検知に必要な部分と、
それ以外の部分（チェック機能など）を段階的に待機状
態に切り換える場合、第１段階では検知機能を有効（電
源供給）にしたままで消費電力を抑制し、第２段階で
は、重要物を監視するセンサのみを有効（電源供給）と
することが可能になる。

【００３１】また、請求項１０にかかる監視装置にあっ
ては、前記制御手段は、監視対象が警備状態／警備解除
状態に設定されているいずれかの状態に応じて、電力供
給を遮断または待機状態に切り換えるセンサを変更する
ものである。

【００３２】この発明によれば、請求項１〜９のいずれ
か一つにおいて、警備中か警備解除中かの状態設定に基
づいて、有効（電源供給）にするセンサを変更する場
合、火災などの災害発生を長時間にわたって監視するこ
とが可能になる。

【００３３】また、請求項１１にかかる監視装置にあっ
ては、前記制御手段は、前記警備解除状態に設定されて
いる場合、監視建造物・設備への被害に通じる異常を検
知するセンサを第１の優先度として監視制御を行ない、
前記警備状態に設定されている場合、前記第１の優先度
に、侵入者を検知するセンサを加えて監視するものであ
る。

【００３４】この発明によれば、請求項１０において、
警備解除状態に設定されている場合、監視建造物・設備
への被害（火災や水漏れなど）に通じる異常を検知する
センサを第１の優先度として監視制御を行ない、他方、
警備状態に設定されている場合、第１の優先度に加え、
侵入者を検知するセンサを有効（電源供給）にすること
により、上記災害の監視と共に盗難などの監視が可能と
なる。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる監視装置の
好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説
明する。なお、本発明は、この実施の形態に記載されて
いる内容に限定されるものではない。

【００３６】本発明は、監視装置に供給する外部電源
が、電気工事や点検、あるいは侵入者による遮断などの
理由により停電状態となった場合、監視装置に接続され
る複数のセンサのうち、警備状態に応じた優先度の高い
センサにバックアップ電源による電源供給を行ない、他
の優先度の低いセンサに対しては電源供給を遮断するこ
とにより、低消費電力モードに移行し、長時間のバック
アップを実現するものである。以下、具体的に説明す
る。

【００３７】（実施の形態１）図１は、本発明の実施の
形態にかかる監視装置の第１の構成を示すブロック図で
ある。この監視装置１００ａは、制御プログラムにした
がって本装置を統括的に制御する制御部１０１と、後述
する電力供給部１０２と、センサが接続されている接続
端子部１０３と、異常事態発生時に通報処理を行なう通
報部１０４と、停電経過時間を計測するタイマ１０５
と、を備えている。

【００３８】電力供給部１０２は、主電源となる電源部
１０６と、充電可能なバッテリ１０７と、外部からの電
力供給が遮断されたことを検知する停電検知部１０８
と、バッテリ１０７の容量を検知する容量検知部１０９
と、を備えている。なお、符号１１０は外部電源であ
る。通報部１０４は、電話回線１１１を介して監視セン
タ１１２に接続される。

【００３９】接続端子部１０３には、たとえばスイッチ
により構成される切換部１０３ａ，１０３ｂ，１０３ｃ
が設けられ、これらの切換部１０３ａ，１０３ｂ，１０
３ｃにあらかじめ後述するように停電時に電力供給／遮
断の優先度で分けられたセンサ／センサ群１１４ａ，１
１４ｂ，１１４ｃが接続されている。これらのセンサ／
センサ群１１４ａ，１１４ｂ，１１４ｃは監視装置１０
０ａからの電力供給を受けて動作する。

【００４０】センサとしては以下のようなものがある。
不審者の侵入に対しては窓ガラス、ドアなどが壊される
ときの衝撃力による圧力変化を検知するたとえば圧電素
子やひずみゲージなどを用いる。また、窓やドアの開閉
に対してはマグネットセンサや赤外線センサなどが使わ
れる。また、このような侵入者検知センサが警備中に侵
入者を検知すると、さらにフラッシュを点灯させＣＣＤ
カメラによる画像撮影が行なわれるようになっている。

【００４１】火災などに関しては、発熱に対してバイメ
タル式などの熱感知センサや、煙に対してはＳｎＯ₂な
どの半導体センサで還元性ガスを検知したり、放射線源
にアメリシウムを使用した煙センサが用いられる。ガス
漏れについてはガスセンサにより検知する。また、水漏
れに対しては電極間のショートを利用した漏水センサあ
るいは漏電遮断器などを用いる。

【００４２】制御部１０１は、たとえばマイクロコンピ
ュータシステムで構成され、その入力ポートには警備対
象となる一般家庭の住人や事業所の社員による操作で警
備状態（警備中、警備解除中）の切り換えを行なう警備
切換部１２０が接続されている。なお、接続部１１３ａ
〜１１３ｃはここでは３つで図示しているが、これらの
数は記載の便宜上のものであり、実際にはさらに数があ
る。つまり、警備対象に合わせて任意の数および種類の
ものが設置される。

【００４３】以上のように構成された監視装置１００ａ
において、停電検知部１０８により、外部電源１１０か
らの電力供給が行なわれているか否かにより停電状態を
検知し、停電を検知した場合、バッテリ１０７による電
力供給に切り換える。また、停電から復旧した場合は、
外部電源１１０による電力供給に切り換える。このよう
に、監視装置１００ａは、装置自体を駆動させる電力の
他にこれらのセンサを駆動させる電力を必要とする。そ
のため、接続されるセンサの数に応じて消費電力が増加
する。

【００４４】タイマ１０５は停電検知部１０８により停
電が検知されてから所定時間を計測する。通報部１０４
は異常事態が検知された場合などに電話回線などの通信
回線１１１を介して監視センタ１１２などの通報先に通
報する。制御部１０１は、上述した各要素ブロックを制
御するものであり、特に停電が検知された後、重要物を
監視するセンサ以外への電力供給を停止させる。重要物
としては、金庫などの貴重品がある付近への侵入者を検
知するセンサ、火災を検知するセンサなどがあげられ
る。

【００４５】また、監視装置１００ａは、何らかの理由
により停電が発生したときに、タイマ１０５により経過
時間を計測し、所定時間が経過した場合、あらかじめ決
められたセンサへの電力供給を停止させ、または容量検
知部１０８によりバッテリ１０７の残量が所定以下とな
ったことが検知された場合に重要度の低いセンサへの電
力供給を停止させる。この停電時の電力供給制御はいず
れを選択してもよく、双方を組み合わせてもよい。セン
サの切り換えとしては、センサ／センサ群１１４ａ，１
１４ｂ，１１４ｃとの接続端子部１０３にスイッチなど
の切換部１１３ａ，１１３ｂ，１１３ｃをそれぞれ設け
ておき、入力端子を単位として電力供給／供給停止を切
り換えて消費電力を低減させる。

【００４６】つぎに、以上のように構成された監視装置
における停電時の一連の動作についてフローチャートを
参照し、説明する。なお、本動作は、警備対象となる一
般家庭の住人や事業所の社員による警備切換部１２０の
操作により設定された、警備解除中あるいは警備中のい
ずれかの状態によって後述するように電力供給制御にお
ける対象センサが異なる。

【００４７】図２は、本発明の実施の形態１にかかる監
視装置の第１の動作例を示すフローチャートである。通
常は、本装置に接続された全センサ（センサ／センサ群
１１４ａ，１１４ｂ，１１４ｃ）に対し、外部電源１１
０からの電力供給による監視動作を行ない（ステップＳ
１１）、停電であるか否かを常に判断する（ステップＳ
１２）。すなわち、全センサによる通常の監視状態にお
いて外部電源１１０からの電力供給の状態をチェックす
る。

【００４８】ステップＳ１２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ１
３）。さらに接続端子部１０３の切換部１１３ａ〜１１
３ｃそれぞれに接続されたセンサ／センサ群１１４ａ〜
１１４ｃのうち、あらかじめ定められた優先度にしたが
って当該優先度の低いセンサへの電力供給を遮断し（ス
テップＳ１４）、選択的な監視動作に移行する（ステッ
プＳ１５）。その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ１６）、停電が復旧した場合にはステッ
プＳ１１に戻り、通常の監視動作を行なう。以下、この
ような動作を、停電状態を停電検知部１０８によりチェ
ックし、そのチェック結果にしたがって繰り返し実行す
る。

【００４９】ここで、上記センサの優先度の決定（判断
基準）について説明する。監視動作を行なう場合、各セ
ンサの重要度の位置付けは、警備解除中であるか警備中
であるかによって異なる。この警備解除中と警備中の切
り換えは、警備対象となる一般家庭の住人や事業所の社
員による操作により警備切換部１２０を介して行なわれ
る。

【００５０】監視システムでは、不審者の侵入を検知す
る他に、火災などの災害検知や設備系の異常検知などが
行なわれている。警備解除中の場合、建物内に誰かがい
るのでセンサによる侵入者の検知は不要である。この場
合、火災などの災害を検知して建物内にいる人に知らせ
たり、火災発生を外部に知らせる必要があるので、火災
検知センサ（煙感知器やガス漏れ検知器も含む）に電力
を供給して有効（電源供給）にする。また、設備系の監
視（タンクの満減水、漏水検知など）のうち、異常が発
生すると直ちに重大な被害につながるおそれがある場
合、そのセンサに電力を供給して有効（電源供給）にす
る。さらに、緊急事態の発生を知らせる非常ボタンにつ
いても有効（電源供給）とする。

【００５１】他方、警備中の場合、上記警備解除中の場
合に加え、侵入者の検知が必要である。侵入者検知セン
サには前述したように様々な種類があり、扉や窓に設置
され扉や窓の開閉を検知する磁石とリードスイッチによ
るマグネットスイッチ、窓に設置されガラス破壊（ガラ
スを割って浸入する行為）を検知するガラス破壊センサ
（圧電素子、ひずみゲージなど）、通路や部屋に設置さ
れ侵入者を検知する赤外線検知センサなどがある。

【００５２】これらの侵入者検知センサは、建物への侵
入を早期に検知するもの、金庫や機密書類など重要物へ
の接近を検知するものに分けられ、重要物への接近者を
検知する目的で設置されたセンサを優先的に有効（電源
供給）とする。

【００５３】建物内に金庫などがある場合は、金庫が置
かれている部屋に設置された赤外線検知センサ、または
金庫がある部屋の扉に設置されたマグネットスイッチな
どを優先的に有効（電源供給）にする。

【００５４】なお、有効（電源供給）にするセンサの数
は１つでも複数であってもよい。また、どのセンサを有
効にするか、何個のセンサを有効にするかなどについて
は、バッテリ１０７のバックアップ可能時間、それぞれ
の警備状況に合わせて停電時のセンサへの電力供給の優
先度を決定しておく。すなわち、これらの優先度をあら
かじめ決定しておき、これを接続部１１３ａ〜１１３ｃ
それぞれに設定しておく。

【００５５】図３は、本発明の実施の形態１にかかる監
視装置の第２の動作例を示すフローチャートである。ま
ず、図２と同様に、本装置の接続部１１３ａ〜１１３ｃ
に接続された全センサに対し、外部電源１１０からの電
力供給による通常の監視動作を行ない（ステップＳ２
１）、停電であるか否かを常に判断する（ステップＳ２
２）。すなわち、全センサによる通常の監視状態におい
て外部電源１１０からの電力供給の状態を停電検知部１
０８によりチェックする。

【００５６】ステップＳ２２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ２
３）。さらに、タイマ１０５により停電時間を計時し、
所定の時間が経過したか否かを判断する（ステップＳ２
４）。ここで、所定の時間が経過しても停電状態であれ
ば、接続端子部１０３の切換部１１３ａ〜１１３ｃそれ
ぞれに接続されたセンサ／センサ群１１４ａ〜１１４ｃ
のうち、あらかじめ定められた優先度にしたがって当該
優先度の低いセンサへの電力供給を遮断し（ステップＳ
２５）、選択的な監視動作に移行する（ステップＳ２
６）。一方、所定時間が経過するまでは、通常の監視動
作を行なう。

【００５７】その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ２７）、復旧した場合にはステップＳ２
１に戻り、通常の監視動作を行なう。以下、このような
動作を、停電状態を停電検知部１０８で検知し、その停
電時間をタイマ１０５でチェックし、そのチェック結果
にしたがって繰り返し実行する。

【００５８】このように、停電発生から所定時間が経過
した後にセンサへの電力供給を遮断する場合、所定時間
が経過するまでの短時間の停電においては、通常通りの
監視動作を継続して行ない、他方、所定時間が経過する
長時間の停電においては、あらかじめ決められたセンサ
への電力供給を遮断することにより、バッテリ１０７の
消費電力を低減し、かつ重要物の長時間監視が実現す
る。

【００５９】図４は、本発明の実施の形態１にかかる監
視装置の第３の動作例を示すフローチャートである。ま
ず、図２と同様に、本装置の接続部１１３ａ〜１１３ｃ
に接続された全センサに対し、外部電源１１０からの電
力供給による通常の監視動作を行ない（ステップＳ３
１）、停電であるか否かを常に判断する（ステップＳ３
２）。すなわち、全センサによる通常の監視状態におい
て外部電源１１０からの電力供給の状態を停電検知部１
０８によりチェックする。

【００６０】ステップＳ３２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ３
３）。さらに、容量検知部１０９によりバッテリ１０７
の残量を検知し、その容量が所定以下であるか否かを判
断する（ステップＳ３４）。ここで、バッテリ１０７の
容量が所定以下であれば、あらかじめ決められた第２の
低消費電力モードに移行し（ステップＳ３５）、バッテ
リ容量が十分であれば第１の低消費電力モードに移行す
る（ステップＳ３６）か、あるいは通常の監視モードを
行なう。なお、第２の低消費電力モードに対して第１の
低消費電力モードの方が消費電力が大きく、段階的に選
択するようにしてもよく、場合によっては第１の低消費
電力モードを通常の監視モードとしてもよい。つまり、
この第１の低消費電力モードは第２の低消費電力モード
と通常の監視動作の間に位置し、通常の監視動作とほぼ
同じであれば、第１の消費電力モードを通常の監視動作
としてもよい。

【００６１】すなわち、ステップＳ３５の第２の低消費
電力モードでは、接続端子部１０３の切換部１１３ａ〜
１１３ｃそれぞれに接続されたセンサ／センサ群１１４
ａ〜１１４ｃのうち、あらかじめ定められた優先度にし
たがって当該優先度の低いセンサへの電力供給を遮断
し、選択的な監視動作に移行する。

【００６２】その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ３７）、復旧した場合にはステップＳ３
１に戻り、通常の監視動作を行なう。一方、ステップＳ
３７において、停電が復旧していない場合には、ステッ
プＳ３４に戻り、以降の動作を実行する。以下、このよ
うな動作を、停電状態を停電検知部１０８で検知し、さ
らにバックアップ電源であるバッテリ１０７の容量を容
量検知部１０９で検知し、その検知結果にしたがって繰
り返し実行する。

【００６３】したがって、バックアップ電源として用い
るバッテリ１０７の容量を容量検知部１０９により検知
し、その残量が所定以下になったときに所定のセンサに
電力供給を遮断する場合、バッテリ１０７の容量に余裕
がある状態であれば、比較的低消費電力の監視システム
においては通常通りの監視が実現し、あるいは比較的通
常の監視動作に近い第１の低消費電力モードに移行する
ことにより、通常に近い監視が行なえる。また、消費電
力が大きい場合や、バッテリ１０７の充電が充分に行な
われていない場合、あらかじめ決められた第２の低消費
モードに切り換えることにより、早期に消費電力が抑制
され、重要物の監視を長時間で行なうことが可能にな
る。

【００６４】（実施の形態２）図５は、本発明の実施の
形態２にかかる監視装置の構成を示すブロック図であ
る。この監視装置１００ｂは、前述した図１の構成に対
し、図１の切換部（スイッチ）をなくし、その代わり
に、アドレスによりセンサに対する通電制御命令を接続
端子部１６０に出力する制御信号出力部１５０を設け、
それぞれアドレスが設定されているセンサ１６１ａ〜１
６１ｃを接続端子部１６０に接続する。さらに、これら
のセンサ１６１ａ〜１６１ｃは独自に検知を行なうセン
サ部分１６２と自センサのＯＮ／ＯＦＦ制御（パワーセ
ーブ）を行なう電力制御部１６３とセンサの動作状態を
ＬＥＤ点灯で知らせる状態表示部１７０を有している。
なお、他の構成要素およびその機能は実施の形態１と同
様であるため図１と同一符号を付し、その説明は省略す
る。

【００６５】以上のように構成された監視装置１００ｂ
において、制御部１０１からの命令を受けて制御信号出
力部１５０が、任意のセンサの電力制御部１６３に対し
て起動／待機信号を出力する。このとき、あらかじめ各
センサに割り当てられたアドレスによりセンサを指定す
る。

【００６６】電力制御部１６３は、自センサに設定され
ているアドレスにしたがって待機信号が自己のセンサに
対するものか否かを判断し、自己のセンサに対する待機
信号を受信した場合は、センサ部分１６２への電力供給
を遮断するか、あるいはセンサ部分１６２を待機状態に
切り換え、センサ部分１６２における消費電力を抑制す
る。また、起動信号を受信した場合は、センサ部分１６
２への電力供給を再開し、またはセンサを待機状態から
稼動状態に切り換え、通常の検知動作を行なう。このよ
うに、この実施の形態２では、センサ単位で稼動と停止
を切り換えて消費電力を低減する。

【００６７】また、この実施の形態２の監視装置１００
ｂでは、段階的にセンサを待機状態に切り換えることも
可能である。この場合に用いられるセンサは、火災や浸
入者などを検知する検知部分と、センサの動作状態を表
示するなどの検知部分以外とに対し、別個に電力供給を
行なうことができ、または別個に動作／待機状態に切り
換えられるように構成されている。

【００６８】各センサの状態表示部１７０は、ＬＥＤの
点灯などによりその動作状態を知らせているが、センサ
の点検などを行なう場合を除くと、必ずしも常に必要な
機能ではない。このため、第１段階として、これらの部
分を待機状態に切り換え、その後、センサ全体を待機状
態に切り換えるようにする。そのため、第１段階では、
センサの検知機能はそのままの状態として消費電力を低
減させる。

【００６９】すなわち、センサには、検知動作を行なう
部分と、動作状態を表示するなど検知とは直接関係ない
部分がある。そこで、第１段階として動作状態の表示な
ど、検知とは直接関係しない部分への電力供給を遮断
し、第２段階で検知部分を含めて電力供給を遮断する。

【００７０】また、侵入者を検知した場合、画像撮影の
ための照明（フラッシュ）を備えたセンサでは、一時的
に大電力を必要とすることを考慮し、あらかじめセンサ
内部の充電部に充電を行なう場合がある。このような場
合、一部待機信号により充電部への充電を停止させても
よい。

【００７１】つぎに、以上のように構成された監視装置
１００ｂにおける停電時の電力供給制御の一連の動作に
ついて説明する。図６は、本発明の実施の形態２にかか
る監視装置の第１の動作例を示すフローチャートであ
る。通常は、本装置に接続された全センサに対し、外部
電源１１０からの電力供給による監視動作を行ない（ス
テップＳ４１）、停電であるか否かを常に判断する（ス
テップＳ４２）。すなわち、全センサによる通常の監視
状態において外部電源１１０からの電力供給の状態を停
電検知部１０８によりチェックする。

【００７２】ステップＳ４２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ４
３）。さらに制御信号出力部１５０より接続端子部１６
０を介してセンサ１６１ａ〜１６１ｃに対して起動／待
機信号を出力する（ステップＳ４４）。このとき、あら
かじめセンサに割り合てられたアドレスによりセンサを
指定する。すなわち、実施の形態１と同様に、あらかじ
め定められた優先度にしたがって当該優先度の低いセン
サへ待機信号を出力する。そして、待機状態（スリープ
モード）に移行する（ステップＳ４５）。

【００７３】その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ４６）、復旧した場合にはステップＳ４
１に戻り、通常の監視動作を行なう。以下、このような
動作を、停電状態を停電検知部１０８によりチェック
し、そのチェック結果にしたがって繰り返し実行する。

【００７４】図７は、本発明の実施の形態２にかかる監
視装置の第２の動作例を示すフローチャートである。ま
ず、図６と同様に、本装置に接続された全てのセンサ１
６１ａ〜１６１ｃに対し、外部電源１１０からの電力供
給による監視動作を行ない（ステップＳ５１）、停電で
あるか否かを常に判断する（ステップＳ５２）。すなわ
ち、全センサによる通常の監視状態において外部電源１
１０からの電力供給の状態をチェックする。

【００７５】ステップＳ５２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ５
３）。さらに、タイマ１０５により停電時間を計時し、
所定の時間が経過したか否かを判断する（ステップＳ５
４）。ここで、所定の時間が経過しても停電状態であれ
ば、制御信号出力部１５０より接続端子部１６０を介し
てセンサ１６１ａ〜１６１ｃに対して起動／待機信号を
出力する（ステップＳ５５）。このとき、あらかじめセ
ンサに割り合てられたアドレスによりセンサを指定す
る。すなわち、実施の形態１と同様に、あらかじめ定め
られた優先度にしたがって当該優先度の低いセンサへ待
機信号を出力する。そして、待機状態（スリープモー
ド）に移行する（ステップＳ５６）。

【００７６】その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ５７）、復旧した場合にはステップＳ５
１に戻り、通常の監視動作を行なう。以下、このような
動作を、停電状態を停電検知部１０８によりチェック
し、そのチェック結果にしたがって繰り返し実行する。

【００７７】このように、停電発生から所定時間が経過
した後に任意のセンサを待機状態にする場合、タイマ１
０５で停電時間の経過を計測し、所定時間が経過するま
での短時間の停電においては、通常通りの監視動作を継
続して行ない、他方、所定時間が経過する長時間の停電
においては、あらかじめ決められたセンサを待機状態
（スリープモード）にすることにより、バッテリ１０７
の消費電力を低減し、かつ重要物の長時間監視が実現す
る。

【００７８】図８は、本発明の実施の形態２にかかる監
視装置の第３の動作例を示すフローチャートである。ま
ず、図６と同様に、本装置に接続された全センサに対
し、外部電源１１０からの電力供給よる監視動作を行な
い（ステップＳ６１）、停電であるか否かを常に判断す
る（ステップＳ６２）。すなわち、全センサによる通常
の監視状態において外部電源１１０からの電力供給の状
態をチェックする。

【００７９】ステップＳ６２において、何らかの原因に
より停電が発生したと判断すると、バッテリ１０７によ
るバックアップ電力供給に切り換える（ステップＳ６
３）。さらに、容量検知部１０９によりバッテリ１０７
の残量を検知し、その容量が所定以下であるか否かを判
断する（ステップＳ６４）。ここで、バッテリ１０７の
容量が所定以下であれば、あらかじめ決められた第２の
待機モードに移行し（ステップＳ６５）、バッテリ容量
が十分であれば第１の待機モードに移行する（ステップ
Ｓ６６）か、あるいは通常の監視モードを行なう。な
お、第２の待機モードに対して第１の待機モードの方が
消費電力が大きく、段階的に選択するようにしてもよ
く、場合によっては第１の待機モードを通常の監視モー
ドとしてもよい。つまり、この第１の待機モードは第２
の待機モードと通常の監視動作の間に位置し、通常の監
視動作とほぼ同じであれば、第１の待機モードを通常の
監視動作としてもよい。

【００８０】すなわち、ステップＳ６５の第２の待機モ
ードでは、あらかじめ定められた優先度にしたがって当
該優先度の低いセンサへに対して待機状態の信号を送っ
てスリープモードにする。

【００８１】その後、停電状態が復旧したか否かを判断
し（ステップＳ６７）、復旧した場合にはステップＳ６
１に戻り、通常の監視動作を行なう。一方、ステップＳ
６７において、停電が復旧していない場合には、ステッ
プＳ６４に戻り、以降の動作を実行する。以下、このよ
うな動作を、停電状態を停電検知部１０８で検知し、さ
らにバックアップ電源であるバッテリ１０７の容量を容
量検知部１０９で検知し、その検知結果にしたがって繰
り返し実行する。

【００８２】したがって、バックアップ電源として用い
るバッテリ１０７の容量を容量検知部１０９により検知
し、バッテリ１０７の残量が所定以下になったときに所
定のセンサを待機状態とする場合、バッテリ１０７の容
量に余裕がある状態であれば、比較的低消費電力の監視
システムにおいては通常通りの監視が実現し、あるいは
通常よりも低消費電力である第１の待機モードに移行す
ることにより、通常に近い監視が行なえる。また、消費
電力が大きい場合や、バッテリ１０７の充電が充分に行
なわれていない場合、あらかじめ決められた第２の待機
モードに切り換えることにより、早期に消費電力が抑制
され、重要物の監視を長時間で行なうことが可能にな
る。

【００８３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる監
視装置（請求項１）によれば、監視対象域や監視重要物
を各種のセンサで監視する監視装置において、何らかの
理由により本装置への電力供給が遮断され、バッテリに
よるバックアップ電源での電力供給に切り換える際に、
バッテリの容量を考慮し、警備状況に応じて、あらかじ
め決められ優先度の低いセンサへの電力供給を遮断し
て、優先度の高いセンサへの電力供給を行なうので、バ
ッテリを変更せずに既存のバッテリを用いた必要最小限
のセンサによる重要部分に対する監視を継続して行な
え、特定部分の監視の空白を回避することができる。

【００８４】また、本発明にかかる監視装置（請求項
２）によれば、請求項１において、外部からの電力供給
が遮断された場合、停電時間を計時手段により計測し、
所定時間が経過するまでの短時間の停電時においては、
通常の監視動作を継続させるため、所定時間内での通常
通りの監視が実現し、他方、長時間の停電となった場合
には、あらかじめ決められたセンサへの電力供給を遮断
するので、消費電力の低減した必要最小限の監視が実現
する。

【００８５】また、本発明にかかる監視装置（請求項
３）によれば、請求項１において、外部からの電力供給
が遮断された場合、バックアップ電源であるバッテリの
残量を容量検知手段で検知し、バッテリの容量に余裕が
ある場合や、比較的消費電力の少ないシステムにおいて
は通常の通りの監視を行なうことができ、他方、バッテ
リの充電が充分でない場合には、早期に消費電力を抑制
するので、重要物の監視が従来に比べて長時間行なうこ
とができる。

【００８６】また、本発明にかかる監視装置（請求項
４）によれば、請求項１において、外部からの電源の供
給が停止し、あらかじめ決められた低優先度の個々のセ
ンサに待機信号を送信して待機状態に切り換える場合、
共通の検知線に接続されるセンサのうち、任意のセンサ
を待機状態にすることができる。

【００８７】また、本発明にかかる監視装置（請求項
５）によれば、請求項２において、外部からの電源の供
給が停止し、計時手段により計時される所定の時間内に
復旧せずに長時間の停電となった場合には、あらかじめ
決められた低優先度のセンサを待機状態に移行させるの
で、低消費電力による監視動作を行なうことができる。

【００８８】また、本発明にかかる監視装置（請求項
６）によれば、請求項３において、外部からの電源の供
給が停止し、容量検知手段で検知したバックアップ電源
の容量が所定以下に達した場合、あらかじめ決められた
低優先度のセンサを消費電力の少ない待機状態に移行す
るので、重要部分への監視を継続して行なうことができ
る。

【００８９】また、本発明にかかる監視装置（請求項
７）によれば、請求項２または５において、外部からの
電源の供給が停止してからの経過時間に応じて、電力供
給の遮断または待機状態への切り換えを行なう場合、あ
らかじめ３段階以上に段階分けされたグループのセンサ
による監視を、優先度順に段階的に限定することができ
る。

【００９０】また、本発明にかかる監視装置（請求項
８）によれば、請求項３または６において、外部からの
電源の供給が停止したときに、容量検知手段で検知され
るバッテリの容量に応じて、電力供給の遮断または待機
状態への切り換えを行なう場合、あらかじめ３段階以上
に段階分けされたグループのセンサによる監視を、優先
度順に段階的に限定することができる。

【００９１】また、本発明にかかる監視装置（請求項
９）によれば、請求項５または６において、センサの構
成部分のうち、検知に必要な部分と、それ以外の部分
（ＬＥＤ表示など）を段階的に待機状態に切り換える場
合、第１段階では検知機能のみを有効（電源供給）にし
たままで消費電力を抑制し、第２段階では、重要物を監
視するセンサのみを有効（電源供給）とすることができ
る。

【００９２】また、本発明にかかる監視装置（請求項１
０）によれば、請求項１〜９のいずれか一つにおいて、
監視対象が警備中か警備解除中かの状態設定に基づい
て、有効（電源供給）にするセンサを変更するので、火
災などの災害発生を長時間にわたって監視することがで
きる。

【００９３】また、本発明にかかる監視装置（請求項１
１）によれば、請求項１０において、警備解除状態に設
定されている場合、監視建造物・設備への被害（火災や
水漏れなど）に通じる異常を検知するセンサを第１の優
先度として監視制御を行ない、他方、警備状態に設定さ
れている場合、第１の優先度に加え、侵入者を検知する
センサを有効（電源供給）にするので、警備中において
上記災害の監視が行なえると共に盗難などの監視を行な
うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態にかかる監視装置の第１の
構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態１にかかる監視装置の第１
の動作例を示すフローチャートである。

【図３】本発明の実施の形態１にかかる監視装置の第２
の動作例を示すフローチャートである。

【図４】本発明の実施の形態１にかかる監視装置の第３
の動作例を示すフローチャートである。

【図５】本発明の実施の形態２にかかる監視装置の構成
を示すブロック図である。

【図６】本発明の実施の形態２にかかる監視装置の第１
の動作例を示すフローチャートである。

【図７】本発明の実施の形態２にかかる監視装置の第２
の動作例を示すフローチャートである。

【図８】本発明の実施の形態２にかかる監視装置の第３
の動作例を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１００ａ，１００ｂ監視装置１０２電力供給部１０３，１６０接続端子部１０５タイマ１０６電源部１０７バッテリ１０８停電検知部１０９容量検知部１１０外部電源１１３ａ，１１３ｂ，１１３ｃ切換部１１４ａ，１１４ｂ，１１４ｃセンサ／センサ群１２０警備切換部１５０制御信号出力部１６１ａ，１６１ｂ，１６１ｃセンサ１６３電力制御部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも、外部からの電源の供給が停
止した場合、電源の供給を行なうバックアップ電源を有
し、監視対象建造物および監視対象物に対してそれぞれ
の箇所に配置された複数のセンサの検知状態にしたがっ
て異常状態の発生を監視する監視装置において、前記センサは、あらかじめ警備状況に応じた優先度順に
グループ分けされ、外部からの電源の供給が停止した場合、優先度の低いグ
ループに属する当該センサへの電力の供給を遮断するよ
うに制御する制御手段を備えたことを特徴とする監視装
置。
【請求項２】さらに、外部からの電源の供給が停止し
てからの経過時間を計時する計時手段を備え、前記制御手段は、外部からの電源の供給が停止し、前記
計時手段により計時される所定の時間内に復旧しない場
合、優先度の低いグループに属する当該センサへの電力
の供給を遮断することを特徴とする請求項１に記載の監
視装置。
【請求項３】さらに、前記バックアップ電源の容量を
検知する容量検知手段を備え、前記制御手段は、外部からの電源の供給が停止し、前記
容量検知手段によりバックアップ電源の容量が所定以下
に達したことが検知された場合、優先度の低いグループ
に属する当該センサへの電力の供給を遮断することを特
徴とする請求項１に記載の監視装置。
【請求項４】前記制御手段は、外部からの電源の供給
が停止した場合、優先度の低いグループに属する当該セ
ンサを消費電力の少ない待機状態に移行することを特徴
とする請求項１に記載の監視装置。
【請求項５】前記制御手段は、外部からの電源の供給
が停止し、前記計時手段により計時される所定の時間内
に復旧しない場合、優先度の低いグループに属する当該
センサを消費電力の少ない待機状態に移行することを特
徴とする請求項２に記載の監視装置。
【請求項６】前記制御手段は、外部からの電源の供給
が停止し、前記容量検知手段によりバックアップ電源の
容量が所定以下に達したことが検知された場合、優先度
の低いグループに属する当該センサを消費電力の少ない
待機状態に移行することを特徴とする請求項３に記載の
監視装置。
【請求項７】前記センサのグループ分けは、少なくと
も３段階以上であって、外部からの電源の供給が停止し
てからの経過時間に応じて、電力供給の遮断または待機
状態への移行を段階的に実行することを特徴とする請求
項２または５に記載の監視装置。
【請求項８】前記センサのグループ分けは、少なくと
も３段階以上であって、外部からの電源の供給が停止し
た場合、前記バックアップ電源の容量に応じて、電力供
給の遮断または待機状態への移行を段階的に実行するこ
とを特徴とする請求項３または６に記載の監視装置。
【請求項９】さらに、前記制御手段の指示にしたがっ
てセンサへの起動／待機信号を出力する制御信号出力手
段を備え、前記センサは、それぞれアドレスが割り当てられ、かつ
検知動作部分と検知状態確認部分とに分けて電力供給す
ることができ、前記制御信号出力手段の起動／待機信号
にしたがって自センサのＯＮ／ＯＦＦを行なう構成であ
って、前記センサは、前記待機信号の受信時に、前記検知状態
確認部分への電力供給を遮断する第１の制御を行ない、
さらに検知動作部分を待機状態に切り換える第２の制御
を行なうことを特徴とする請求項５または６に記載の監
視装置。
【請求項１０】前記制御手段は、監視対象が警備状態
／警備解除状態に設定されているいずれかの状態に応じ
て、電力供給を遮断または待機状態に切り換えるセンサ
を変更することを特徴とする請求項１〜９のいずれか一
つに記載の監視装置。
【請求項１１】前記制御手段は、前記警備解除状態に設定されている場合、監視建造物・
設備への被害に通じる異常を検知するセンサを第１の優
先度として監視制御を行ない、前記警備状態に設定されている場合、前記第１の優先度
に、侵入者を検知するセンサを加えて監視することを特
徴とする請求項１０に記載の監視装置。