JP2003279859A - 基準板収納型被検体支持ステージおよびこれを用いた被検体波面測定装置ならびにその測定方法 - Google Patents

基準板収納型被検体支持ステージおよびこれを用いた被検体波面測定装置ならびにその測定方法

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JP2003279859A
JP2003279859A JP2002087519A JP2002087519A JP2003279859A JP 2003279859 A JP2003279859 A JP 2003279859A JP 2002087519 A JP2002087519 A JP 2002087519A JP 2002087519 A JP2002087519 A JP 2002087519A JP 2003279859 A JP2003279859 A JP 2003279859A
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Nobuaki Ueki
伸明 植木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 反射型基準板を収納した基準板収納部と被検
体を支持する蓋体とを組み合わせ、反射型基準板は基準
板収納部内に敷設された弾性シート上に載置する構成と
することで、測定部への反射型基準板と被検体との設置
交換および被検面測定を迅速かつ安全に行うことがで
き、コストを引き下げることができる。 【構成】 干渉計装置100は、レーザ干渉計本体1、
サンプルステージ10、干渉縞画像データの解析演算を
行うコンピュータ部20からなる。サンプルステージ1
0は、底部付きの容器形状をなす基準板収納部9を有
し、基準板収納部9の内室11の底部には反射型基準板
4を載置するシート5が敷設される。内室11の上部を
塞ぐ蓋体として、サンプル支持部3が着脱自在に配置さ
れ、サンプル支持部3は、内室11の内壁部上方周囲に
設けられたリブ12に支持され、その状態で、その底面
と反射型基準板4との間に間隙13を有するように配さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、干渉計やモアレ装
置等の被検体波面を測定する装置に用いられる基準板収
納型被検体支持ステージおよび被検体波面測定装置なら
びにその測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、例えばフィゾー型干渉計に用いる基準板は、その基
準面に略垂直に作用する重力の影響による重力撓みを極
力防止するために、重力撓みには強いが高価な硝材であ
る合成石英により形成されており、そのコスト的な改善
が望まれていた。
【0003】一方、上記基準板の基準面(第1基準面)
は上記重力撓みを完全に除去することが難しいため、他
の基準板の基準面(第2基準面)との間で干渉測定を行
い、さらには周知の3面合わせ方法等を用いてこの第1
基準面の形状を測定しておき、被検面の測定形状から該
第1基準面の測定形状を差し引くようにして正確な被検
面形状を求めるようにする技術が知られている。
【0004】この場合において、被検体と上記他の基準
板とは所定の測定位置に交換して配されることとなり、
したがって、一般に質量の大きい上記他の基準板は、設
定されてから所定の形状に落ち着くまでに長時間を要す
ることから、迅速な測定を行うことができないという問
題があった。さらに、被検体と基準板の交換時におい
て、高価な基準板を落として破損させる虞もある。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
被検面の真の形状を求めるために必要となる基準面形状
を測定する際に、測定部における第2基準板と被検体と
の設置交換を迅速かつ安全に行うことができ、かつ被検
面の測定も迅速に行うことを可能にするとともに、コス
トを大幅に引き下げ得る基準板収納型被検体支持ステー
ジおよびこれを用いた被検体波面測定装置ならびにその
測定方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の基準板収納型被
検体支持ステージは、被検体波面測定装置の被検体を支
持する被検体支持ステージにおいて、重力方向に略垂直
となるように設定された基準面を有する基準平面板と、
この基準平面板を収納する平面板収納部と、該平面板収
納部の内側底面上において該基準平面板の重力による形
状変化を抑制しつつ該基準平面板を弾性支持する形状変
化抑制部材と、前記平面板収納部の開放上面を挿脱可能
に被覆する蓋体とを備え、前記蓋体は被検体支持板とし
て機能するように形成され、該蓋体が前記平面板収納部
の上面部に配された状態では、該平面板収納部内に収納
された前記基準平面板の上面に対して間隙を有するよう
に設定されることを特徴とするものである。
【0007】また、前記蓋体が前記被検体を載設する、
被検体表面形状測定用の被検体載設板として機能するこ
とが可能である。
【0008】また、前記蓋体は、前記被検体を載設する
位置に開口部を有する、被検体透過波面測定用の被検体
載設板であり、前記基準平面板の基準面が被検体透過波
面形状測定用の基準反射ミラーとして機能するように構
成することが可能である。
【0009】また、前記蓋体が、前記平面板収納部の上
面部位置から退避した際に、前記被検体を前記基準平面
板の上方位置に設置する保持具を備え、もしくは該保持
具を取付可能とされており、前記基準平面板の基準面が
被検体透過波面測定用の基準反射ミラーとして機能する
ように構成することが可能である。
【0010】この場合において、直交する2軸もしくは
3軸方向の平行移動機構および/または直交する2軸回
りのあおり機構を備えることが好ましい。
【0011】また、前記蓋体は前記基準平面板の上面部
に位置する第1の位置と、該平面板収納部内の上面部か
ら前記基準平面板を露出させる第2の位置との間をスラ
イド可能に設けられていることが好ましい。
【0012】また、本発明の被検体波面測定装置は上記
いずれかの基準板収納型被検体支持ステージを備えた干
渉計装置またはモアレ装置からなることを特徴とするも
のである。
【0013】また、本発明の被検体波面測定方法は、上
述したいずれかの基準板収納型被検体支持ステージを備
えた被検体波面測定装置を用いた被検体波面測定方法で
あって、前記被検体波面測定装置の光学基準面と前記基
準平面板の基準面との相対形状を測定する基準面形状測
定と、前記被検体を前記蓋体に支持せしめて該被検体の
表面形状または該被検体の透過波面形状を測定する被検
体測定とを前後して行い、しかる後、該被検体測定の結
果から前記基準面形状測定の結果を差し引く演算処理を
行って前記被検体の真の測定値を求めることを特徴とす
るものである。
【0014】また、本発明の被検体波面測定方法は、上
述したいずれかの被検体表面形状測定用の基準板収納型
被検体支持ステージを備えた被検体波面測定装置を用い
た被検体波面測定方法であって、前記蓋体を前記第2の
位置に設定して前記被検体波面測定装置の光学基準面と
前記基準平面板の基準面との相対形状を測定する基準面
形状測定と、前記蓋体を前記第1の位置に設定するとと
もに前記被検体を蓋体に支持せしめて該被検体の表面形
状または該被検体の透過波面形状を測定する被検体測定
とを前後して行い、しかる後、該被検体測定の結果から
前記基準面形状測定の結果を差し引く演算処理を行って
前記被検体の真の測定値を求めることを特徴とするもの
である。
【0015】この場合において、前記直交する2軸もし
くは3軸方向の平行移動機構を用いて前記基準平面板を
平行移動させる毎に前記相対形状を測定し、この複数の
測定結果を平均して前記基準面形状測定の結果とするこ
とが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態
について図面を参照しつつ説明する。
【0017】<第1実施形態>図1には本発明の第1実
施形態に係る被検面形状測定用の被検体波面測定装置と
してのフィゾー型レーザ干渉計装置が示されている。
【0018】この干渉計装置100は、レーザ干渉計本
体1と、被検体7を支持するサンプルステージ(基準板
収納型被検体支持ステージ)10と撮像された干渉縞画
像データの解析演算を行うコンピュータ部20から構成
されており、光学系の光軸が重力方向と略一致する、い
わゆる縦型(縦置)干渉計装置とされている。
【0019】レーザ干渉計本体1は、図示されないレー
ザ光源、コリメータレンズ、被測定体の干渉縞画像を撮
像するCCDからなる撮像素子、およびその下端部に位
置する透過型基準板2等を備えてなり、周知の干渉計の
構成とされている。一方、サンプルステージ10は、底
部付きの容器形状(断面円形または断面矩形)をなす基
準板収納部9を有し、該基準板収納部9の内室11の底
部には反射型基準板4を載置するゴム部材等からなる弾
性シート5が敷設されている。なお、反射型基準板4
は、その基準面4aが透過型基準板2の基準面2aと上
下方向に対向するように、かつその外周側壁部が内室1
1の周壁部と接触しないように位置設定される。また、
この内室11の上部を塞ぐ蓋体として、サンプル支持部
3が配置されており、このサンプル支持部3は、この内
室11の内壁部上方周囲に設けられたリブ12に支持さ
れて、その上面が基準板収納部9の側壁部上面と面一と
なるような状態に設置される。このサンプル支持部3
は、リブ12に支持された状態で、その底面と反射型基
準板4との間に間隙13を有するように配され、反射型
基準板4と接触することがないように配慮されている。
なお、このサンプル支持部3は、着脱自在とされ、基準
板収納部9から取り外す操作が容易となるように図示し
ない爪部がその上面の隅部に形成されている。また、こ
のサンプルステージ10は、その下部において基準板収
納部9を、直交する2軸周りに回転させる傾きステージ
6を備えている。さらに、この傾きステージ6は、直交
する3軸方向への移動を可能とする図示しない3軸方向
移動ステージ上に支持されている。
【0020】また、コンピュータ部20は、レーザ干渉
計本体1の撮像素子により得られた干渉縞画像データを
記憶するとともに、この干渉縞画像に基づき被検体2の
被検面2aの形状情報を解析演算することにより正確な
被検面形状を求めるものである。なお、コンピュータ部
20には、記憶された干渉縞画像データや解析された被
検面形状を視覚的に認識し得るようにモニタ画面が設け
られている。
【0021】干渉計装置100は、上述したように、反
射型基準板4を収納した基準板収納部9とサンプル支持
部3を組み合わせた構成とされているので、以下のよう
な作用効果を得ることができる。
【0022】すなわち、被検体7の測定と、反射型基準
板4を用いた透過型の基準面2aの測定との切替をサン
プル支持部3の着脱(挿脱)操作によって行うことがで
きる。反射型基準板4は、この切替操作とは無関係に基
準板収納部9内に収納した図示の状態に設定しておけば
よく、従来技術のように、上記切替操作に応じた持ち運
びにより、その形状が安定するまで測定を中断しなけれ
ばならないという問題を解消することができる。
【0023】また、上記反射型基準板4は基準板収納部
9内の底部に敷設された弾性シート5上に載置されてお
り、反射型基準面4aが重力の影響による撓みや、設置
した面形状にならうという問題を安価な手法で解決する
ことができる。
【0024】この結果、反射型基準板4の硝材として、
従来技術で用いられているような、撓みは少ないが高価
な合成石英を使用せずともよくなり、合成石英よりも安
価な硝材を用いることが可能となる。一般に、このよう
な反射型基準板4には径や厚みが大きいものが用いられ
ることから製造コストの低減という点からもその実用上
の価値は極めて大きい。なお、上記基準面4aを持つ反
射型基準板4には、なるべく熱膨張係数の小さな材料を
用いるのが好ましく、例えば、合成石英よりも熱膨張係
数の小さいゼロ膨張ガラス(コーニング社 SiO2-TiO2
系ガラス 7971等)やゼロ膨張ガラスセラミックス(結
晶化ガラス)(ショット社 ゼロデュアー等)等を用い
ることが好ましい。
【0025】また、サンプル支持部3は重力撓みの少な
いものを選択することが好ましい。そして、サンプル支
持部3が基準板収納部9のリブ12上をスライド可能と
なるように設けておけば、サンプル支持部3を基準板収
納部9から取り外さなくてもよくなるので、上記測定切
替操作に伴う、サンプル支持部3の形状安定に要する時
間を短縮することができる。さらに、このようにサンプ
ル支持部3をスライド可能とすることにより、上記測定
切替操作自体がより簡便となる。なお、このように構成
した場合、スライド操作の安定性の点で、基準板収納部
9の水平断面は矩形上としておくことが好ましい。
【0026】以下、上述した干渉計装置100を用い
て、被検体7の被検面7aの形状を測定する方法の手順
について図3に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、以下の手順においてはサンプル支持部3がスライ
ド可能とされ、これにより被検体7が測定位置から挿脱
自在とされている。
【0027】まず、サンプル支持部3をスライド移動さ
せて反射型基準板4の基準面4aを露出させ、この基準
面4aからの反射光と透過型基準板2の基準面2aから
の反射光による干渉縞を上記撮像素子によって撮像し、
その干渉縞画像情報に基づいて、コンピュータ部20に
おいて、それら両基準面2a、4aの相対形状を解析演
算する。この際、傾きステージ6により基準面4aのア
ライメント調整を行って最も縞本数の少ない状態のもの
を得る。ここで、反射型基準板4の基準面4aは理想的
な平面であると仮定し、この解析演算された相対形状を
透過型基準板2の基準面2aの形状としてコンピュータ
部20に保存する(S1)。
【0028】次に、サンプル支持部3上の所定位置に被
検体7を載設し、サンプル支持部3をスライド移動させ
て、内室11の上部がサンプル支持部3によって塞がれ
るように、かつ被検体7の被検面7aが良好に測定し得
るように配置する。これにより反射型基準板4は内室1
1内に隠される(S2)。
【0029】次に、この被検面7aからの反射光と透過
型基準板2の基準面2aからの反射光による干渉縞を上
記撮像素子によって撮像し、その干渉縞画像情報に基づ
いてコンピュータ部20において、この被検面7aの形
状を解析演算する。この際、傾きステージ6により被検
面7aのアライメント調整を行って最も縞本数の少ない
状態のものを得る。この解析演算された被検面7aの形
状をコンピュータ部20に保存する(S3)。
【0030】次に、コンピュータ部20において、ステ
ップ3(S3)において得られた被検面7aの形状か
ら、ステップ1(S1)において得られた基準面相対形
状を差し引く演算を行い、その演算結果を真の被検面7
aの形状とする(S4)。
【0031】なお、上記ステップ1の解析演算により求
めた透過型基準板2の基準面2aの形状は、予め求めて
おいたものをコンピュータ部20に保存しておいてもよ
く、この場合の実際の測定はステップ2〜4のみを行う
こととなる。
【0032】このように、本実施形態の測定方法によれ
ば、実際の測定で得られた被検面7aの形状と透過型基
準板2の基準面2aの形状の差を求めるようにしている
ので被検面7aの正確な形状を求めることができる。
【0033】なお、上記においてはフィゾー型の干渉計
装置100について説明しているが、同様の手法によ
り、マイケルソン型、マッハツェンダ型およびミロー型
等の干渉計装置さらにはモアレ装置にも適用可能である
ことは勿論である。
【0034】<第2実施形態>図2には本発明の第2実
施形態に係る被検体透過波面測定用の被検体波面測定装
置としてのフィゾー型レーザ干渉計装置が示されてい
る。なお、装置構成は上述した第1実施形態のものと類
似しているので、重複する部分についての説明は省略す
る。
【0035】この干渉計装置200は、透明部材よりな
る被検体7の透過波面測定用であり、サンプル支持部3
の中央部には被検体7の直径よりも小さい測定用開口部
3aが形成されている。また、サンプル支持部3の上面
には、載設した被検体を若干傾けるための突起部15が
3個設けられている(図2では1つのみを示す)。
【0036】この干渉計装置200では、上述した第1
実施形態の干渉計装置100と異なり、反射型基準板4
の基準面4aを測定する際にも、サンプル支持部3を取
り外したり、スライド移動させたりせずともよく、被検
体7をサンプル支持部3上から取り外せばよい。勿論、
反射型基準板4の基準面4aを測定する際にサンプル支
持部3を取り外したり、スライド移動させたりすること
も可能である。
【0037】以下、上述した干渉計装置200を用い
て、被検体7の被検面7aの透過波面を測定する方法の
手順について図4に示すフローチャートを用いて説明す
る。
【0038】まず、サンプル支持部3の上面に被検体7
を載設しない状態で、測定用開口部3aを介して反射型
基準板4の基準面4aを露出させ、この基準面4aから
の反射光と透過型基準板2の基準面2aからの反射光に
よる干渉縞を上記撮像素子によって撮像し、その干渉縞
画像情報に基づいて、コンピュータ部20において、そ
れら両基準面2a、4aの相対形状を解析演算する。こ
の際、傾きステージ6により基準面4aのアライメント
調整を行って最も縞本数の少ない状態のものを得る。こ
こで、反射型基準板4の基準面4aは理想的な平面であ
ると仮定し、この解析演算された相対形状を透過型基準
板2の基準面2aの形状としてコンピュータ部20に保
存する(S11)。
【0039】次に、サンプル支持部3上に、その中央部
分の測定用開口部3aをカバーするように、かつ被検体
7の透過波面を良好に測定し得るように被検体7を若干
傾けて配置する(S12)。被検体7を若干傾けて配置
するのは測定したい被検体7の透過波面に、被検体7の
表面7a等で反射された反射波面が干渉光路中に重畳し
て干渉縞ノイズが発生することを阻止するためである。
【0040】次に、この被検体7を透過し、反射型基準
板4の基準面4aにより反射され、再び被検体7を透過
した光と、透過型基準板2の基準面2aからの反射光に
よる干渉縞を上記撮像素子によって撮像し、その干渉縞
画像情報に基づいてコンピュータ部20において、この
被検体7の透過波面形状を解析演算する。この際、傾き
ステージ6により被検体7のアライメント調整を行って
最も縞本数の少ない状態のものを得る。この解析演算さ
れた被検体7の透過波面形状をコンピュータ部20に保
存する(S13)。なお、この測定において、反射型基
準板4の基準面4aは基準反射ミラーとして機能するこ
とになる。
【0041】次に、コンピュータ部20において、ステ
ップ13(S13)で得られた被検体7の透過波面形状
から、ステップ11(S11)で得られた基準面相対形
状を差し引く演算を行い、その演算結果を真の被検体7
の透過波面形状とする(S14)。
【0042】なお、上記ステップ11の解析演算により
求めた透過型基準板2の基準面2aの形状は、予め求め
ておいたものをコンピュータ部20に保存しておいても
よく、この場合の実際の測定はステップ2〜4のみを行
うこととなる。
【0043】このように、本実施形態の測定方法によれ
ば、実際の測定で得られた被検体7の透過波面形状と透
過型基準板2の基準面2aの形状の差を求めるようにし
ているので被検体7の正確な透過波面形状、ひいては被
検体7の正確な内部状態を求めることができる。
【0044】なお、上記においてはフィゾー型の干渉計
装置200について説明しているが同様の手法により、
マイケルソン型、マッハツェンダ型およびミロー型等の
干渉計装置さらにはモアレ装置にも適用可能であること
は勿論である。ただし、可干渉距離の短い光源を使用し
たマイケルソン型等の等光路長型干渉計装置において
は、反射型基準板4の基準面4aのアライメント調整を
行う際に、Z軸(上下方向)方向の位置調整を行って、
干渉縞が現れる最適な位置に設定する必要がある。
【0045】また、上記第2実施形態においては、サン
プル支持部3の中央部に測定用開口部3aが形成されて
いるが、反射型基準板4の基準面4aを測定する際およ
び被検体7の透過波面形状を測定する際には、サンプル
支持部3をスライド移動させて反射型基準板4が露出す
るようになし、また被検体7は、例えばこのサンプル支
持部3の端部に設けた被検体保持部、あるいはサンプル
支持部3のスライド移動に伴なってこの端部と基準板収
納部9の側壁部との間に装架されるブリッジ状の被検体
保持部に保持せしめて、その測定が良好となるように配
置せしめてもよい。被検体保持部は、サンプル支持部3
に元々取り付けておいてもよいし、必要時においてのみ
取り付けることができるようにしておいてもよい。
【0046】なお、本発明の延長上の構成として、被検
体7の透過波面測定時においてのみ他の保持部材によっ
て、上述した透過型基準板2の基準面2aと反射型基準
板4の基準面4aとの間に挿入配置されることが考えら
れる。
【0047】また、本発明の装置では、1つの装置構成
により、被検面形状および被検体透過波面形状の両方を
測定することができる。例えば、上記第1実施形態を用
いて、被検面形状を測定し、上記第2実施形態またはそ
の変更例を用いて被検体7の透過波面形状を測定するこ
とができる。この場合において、各々の測定に応じたサ
ンプル支持部3に変換することが可能であり、また透過
波面形状を測定する際に、サンプル支持部3とは全く異
なる被検体保持部を設けるようにしてもよい。
【0048】なお、上記2つの実施形態においては、反
射型基準板4の基準面4aは理想的な平面であると仮定
し、この解析演算された相対形状を透過型基準板2の基
準面2aの形状としているが、本発明は、より精度を要
するときにおいて、例えば特開平5−240626号公
報に記載されたような周知の3面合わせ方法等を用いて
反射型基準板4の基準面4aの形状を求めることを排除
するものではない。
【0049】また、上記2つの実施形態において上記2
軸もしくは3軸の平行移動機構を用いて基準平面板4を
平行移動させる毎に両基準面2a、4aの相対形状を測
定し、この複数の測定結果の平均をとって透過型基準板
2の基準面2aの形状とすることにより、測定精度をさ
らに向上させることが可能である。
【0050】なお、上述した弾性シート5は、種々の弾
性を有する部材で構成することが可能であり、反射型基
準面4aが重力の影響による撓みや、設置した面形状に
ならうという不都合を軽減できる弾性を備えたものであ
ればよい。
【0051】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
基準板収納型被検体支持ステージおよびこれを用いた被
検体波面測定装置ならびにその測定方法によれば、上記
反射型基準板は基準板収納部内の底部に敷設された弾性
シート上に載置されており、反射型基準板の基準面が重
力の影響による撓みや、設置した面形状にならうという
問題を安価な手法で解決することができる。
【0052】この結果、反射型基準板の硝材として、従
来技術で用いられているような、撓みは少ないが高価な
合成石英を使用せずともよくなり、合成石英よりも安価
な硝材を用いることが可能となる。
【0053】また、本発明の基準板収納型被検体支持ス
テージは、反射型基準板を収納した基準板収納部と被検
体支持板として機能する蓋体とを組み合わせた構成とし
ている。そして、被検体の測定と、反射型基準板を用い
た透過型基準面の測定との切替を蓋体の挿脱操作によっ
て行うようにした場合にも、反射型基準板は、この切替
操作とは無関係に基準板収納部内に収納した状態に設定
しておけばよく、従来技術のように、上記切替操作に伴
なう基準板の持ち運びにより、その形状が安定するまで
測定を中断しなければならないという問題は生じない。
また、その切替操作中に高価な基準板を落として破損さ
せるというような虞もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による干渉計装置の構成
を示す概略図
【図2】本発明の第2実施形態による干渉計装置の構成
を示す概略図
【図3】本発明の第1実施形態による干渉計装置を用い
た測定方法を示すフローチャート
【図4】本発明の第2実施形態による干渉計装置を用い
た測定方法を示すフローチャート
【符号の説明】
1 レーザ干渉計本体 2 透過型基準板 2a、4a 基準面 3 サンプル支持部 3a 測定用開口部 4 反射型基準板 5 弾性シート 6 傾きステージ 7 被検体 7a 被検面 9 基準板収納部 10 サンプルステージ 11 内室 12 リブ 13 間隙 15 突起部 20 コンピュータ部 100、200 干渉計装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体波面測定装置の被検体を支持する
    被検体支持ステージにおいて、 重力方向に略垂直となるように設定された基準面を有す
    る基準平面板と、この基準平面板を収納する平面板収納
    部と、該平面板収納部の内側底面上において該基準平面
    板の重力による形状変化を抑制しつつ該基準平面板を弾
    性支持する形状変化抑制部材と、前記平面板収納部の開
    放上面を挿脱可能に被覆する蓋体とを備え、 前記蓋体は被検体支持板として機能するように形成さ
    れ、該蓋体が前記平面板収納部の上面部に配された状態
    では、該平面板収納部内に収納された前記基準平面板の
    上面に対して間隙を有するように設定されることを特徴
    とする基準板収納型被検体支持ステージ。
  2. 【請求項2】 前記蓋体が前記被検体を載設する、被検
    体表面形状測定用の被検体載設板として機能することを
    特徴とする請求項1記載の基準板収納型被検体支持ステ
    ージ。
  3. 【請求項3】 前記蓋体が、前記被検体を載設する位置
    に開口部を有する、被検体透過波面形状測定用の被検体
    載設板であり、前記基準平面板の基準面が被検体透過波
    面測定用の基準反射ミラーとして機能することを特徴と
    する請求項1記載の基準板収納型被検体支持ステージ。
  4. 【請求項4】 前記蓋体が、前記平面板収納部の上面部
    位置から退避した際に、前記被検体を前記基準平面板の
    上方位置に設置する保持具を備え、もしくは該保持具を
    取付可能とされており、前記基準平面板の基準面が被検
    体透過波面測定用の基準反射ミラーとして機能すること
    を特徴とする請求項1記載の基準板収納型被検体支持ス
    テージ。
  5. 【請求項5】 直交する2軸もしくは3軸方向の平行移
    動機構および/または直交する2軸回りのあおり機構を
    備えたことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1
    項記載の基準板収納型被検体支持ステージ。
  6. 【請求項6】 前記蓋体は前記基準平面板の上面部に位
    置する第1の位置と、前記平面板収納部内の上面部から
    前記基準平面板を露出させる第2の位置との間をスライ
    ド可能に設けられていることを特徴とする請求項1から
    5のうちいずれか1項記載の基準板収納型被検体支持ス
    テージ。
  7. 【請求項7】 請求項1から6のうちいずれか1項記載
    の基準板収納型被検体支持ステージを備えた干渉計装置
    またはモアレ装置からなることを特徴とする被検体波面
    測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から6のうちいずれか1項記載
    の基準板収納型被検体支持ステージを備えた被検体波面
    測定装置を用いた被検体波面測定方法であって、前記被
    検体波面測定装置の光学基準面と前記基準平面板の基準
    面との相対形状を測定する基準面形状測定と、前記被検
    体を前記蓋体に支持せしめて該被検体の表面形状または
    該被検体の透過波面形状を測定する被検体測定とを前後
    して行い、しかる後、該被検体測定の結果から前記基準
    面形状測定の結果を差し引く演算処理を行って前記被検
    体の真の測定値を求めることを特徴とする被検体波面測
    定方法。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、5および6のうちいずれ
    か1項記載の基準板収納型被検体支持ステージを備えた
    被検体波面測定装置を用いた被検体波面測定方法であっ
    て、前記蓋体を前記第2の位置に設定して前記被検体波
    面測定装置の光学基準面と前記基準平面板の基準面との
    相対形状を測定する基準面形状測定と、前記蓋体を前記
    第1の位置に設定するとともに前記被検体を該蓋体に支
    持せしめて該被検体の表面形状または該被検体の透過波
    面形状を測定する被検体測定とを前後して行い、しかる
    後、該被検体測定の結果から前記基準面形状測定の結果
    を差し引く演算処理を行って前記被検体の真の測定値を
    求めることを特徴とする被検体波面測定方法。
  10. 【請求項10】 前記直交する2軸もしくは3軸方向の
    平行移動機構を用いて前記基準平面板を平行移動させる
    毎に前記相対形状を測定し、この複数の測定結果を平均
    して前記基準面形状測定の結果とすることを特徴とする
    請求項8または9記載の被検体波面測定方法。
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