JP2003279247A - 減圧乾燥装置及びそれを備えた廃棄物処理システム - Google Patents

減圧乾燥装置及びそれを備えた廃棄物処理システム

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JP2003279247A
JP2003279247A JP2002081813A JP2002081813A JP2003279247A JP 2003279247 A JP2003279247 A JP 2003279247A JP 2002081813 A JP2002081813 A JP 2002081813A JP 2002081813 A JP2002081813 A JP 2002081813A JP 2003279247 A JP2003279247 A JP 2003279247A
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drying
exhaust gas
waste
condensate
mist
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Hiroshi Aoki
広 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、低燃費で省エネルギー性に優れる
とともに作業性に優れ、さらに快適性に優れるとともに
高い処理効率が得られる減圧乾燥装置を提供することを
目的とする。また、小型化できるとともに排水処理設備
が不要で設備負荷が小さく、また作業性と省力性に優れ
るとともに処理効率が高く省エネルギー性に優れ、さら
にメンテナンス性にも優れる廃棄物処理システムを提供
することを目的とする。 【解決手段】 本発明の減圧乾燥装置は、乾燥缶と、前
記乾燥缶の外壁に配設され内部を流れる加熱用媒体によ
って前記乾燥缶を加熱する加熱用配管と、前記乾燥缶に
連通し廃棄物を供給する廃棄物供給部と、前記乾燥缶内
に配設され前記乾燥缶内を回転する羽根部と、前記乾燥
缶と連通し廃棄物が乾燥されて発生する排ガスが排出さ
れる排ガス排出路と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品加工プロセス
で発生する焼酎粕やおから,野菜屑等の食品加工残渣,
水産加工食品残渣,食肉加工残渣,農業廃棄物や畜産糞
尿等の廃棄物の処理を行う減圧乾燥装置及びそれを用い
た廃棄物処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼酎粕等の廃液,水産加工食品残渣,食
肉加工残渣,野菜屑等の食品加工残渣や畜産糞尿等の廃
棄物は有機固形分を含有しており、有機性汚泥として分
類されるものであって、そのまま一般河川に放流するこ
とはできない。そのため、従来より海洋投棄、焼却、埋
め立て等の方法によって処理されてきた。しかし、これ
らの方法では、廃棄物が有効に利用されないばかりか、
その処理設備負荷が大きくなるとともに省エネルギー性
に欠けるという問題点があり、さらに環境を汚染すると
いう問題点がある。そこで近年、焼酎粕等の食品加工残
渣や畜産糞尿等の廃棄物を濃縮して肥料や飼料として再
利用する技術が開発されている。例えば、従来の技術と
して、特開平7−194363号公報(以下、イ号公報
という)には「廃液供給口と、加熱手段と、有機固形分
を捕捉分離するための邪魔板が配設されたセパレータ
と、前記セパレータに配設された真空排出口と、を有す
る真空濃縮槽と、前記真空排出口に接続されたエジェク
タとホットウェルとクーリングタワーとを有する真空排
気系と、を備えた蒸留酒廃液の真空処理装置」が開示さ
れている。
【0003】特開平2001−252699号公報(以
下、ロ号公報という)には「濃縮缶と、前記濃縮缶内に
横向きに配設されたコイル状の蒸気加熱部と、前記蒸気
加熱部の一端に連結され前記蒸気加熱部を回転する回転
モータと、を備えた回転加熱コイル型減圧濃縮装置に焼
酎蒸留残渣を投入し、減圧下30〜90℃で濃縮し水分
を75〜15%にする焼酎蒸留残渣処理方法」が開示さ
れている。
【0004】また、焼酎蒸留残渣をメタン発酵法により
処理して有機物を分解する処理方法(以下、ハ号方法と
いう)、残渣を固液分離して濃縮した後にドラムドライ
ヤー等を用いて乾燥する方法(以下、ニ号方法という)
が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術においては、以下のような課題を有していた。 (1)イ号公報に開示の技術は、真空濃縮槽内で廃液を
加熱・濃縮する際に発生するミストが有機固形分を伴っ
て真空排出口の方へ飛散するが、真空排出口は邪魔板が
配設されたセパレータを有しているので、有機固形分を
セパレータで捕捉分離して有機固形分が真空排気系内へ
飛散するのを防止している。しかし、セパレータに捕捉
されて邪魔板上に堆積した有機固形分は真空排出口の排
出効率を低下させるため定期的に除去しなければなら
ず、メンテナンス性に欠けるという課題を有していた。 (2)セパレータは邪魔板で有機固形分を捕捉するだけ
の単純な構造なので、捕捉効率が低くかつ不安定で、有
機固形分がセパレータを通過して真空排気系に到達し排
水に溶け込み、排水のBODやCODを高めるので排水
処理設備を要すという課題を有していた。 (3)水蒸気とともに沸点の低いアルコールや悪臭成分
等を含有したミストは、セパレータを通過して真空排気
系に到達し排水に溶け込み、排水はクーリングタワーで
気化されて水と同時にアルコールや悪臭成分等が大気中
に放散され大気汚染を生じる。クーリングタワー内は放
散されたアルコール等によりカビが発生し易いため、カ
ビの付着によってクーリングタワーの冷却効率が低下し
易く、これを防止するために定期的な清掃を要しメンテ
ナンス性に欠けるという課題を有していた。また、クー
リングタワーに発生したカビは大気中に飛散し易く、こ
れを吸引すると健康を害し易いという課題を有してい
た。 (4)ロ号公報に開示の技術は、コイル状の蒸気加熱部
を回転する構成を有しているので、構造が複雑になると
ともに回転する蒸気加熱部に蒸気を供給するための機構
を要し、蒸気が漏れ易い等耐久性に欠けるという課題を
有していた。 (5)濃縮缶の上部にミストセパレータが連通されて蒸
気が分離され、連通されたコンデンサによって蒸気が冷
却して液化されて排水として排出される。アルコール類
やクエン酸等を除去する手段を有していないので、濃縮
缶から蒸発した蒸気に含まれるアルコール類やクエン酸
等も液化されて排出される。焼酎蒸留残渣に残存するア
ルコール類は焼酎の種類によって1〜9%程度の間でば
らついているので、残存アルコール濃度が高い場合は、
排水中のアルコール濃度が高まるため排水処理設備を要
し設備負荷が増大するという課題を有していた。 (6)ハ号方法やハ号方法は、大規模な設備を要し設備
負荷が増大するという課題を有していた。また、設備が
大規模であるため廃液の発生場所毎に処理設備を建設す
ることができないため、廃液の発生場所から処理設備ま
で廃液をトラック等で輸送しなければならず、廃液の発
生場所では廃液を貯留しておくための設備を要するとと
もに輸送コストを要し、その結果処理効率が低いという
課題を有していた。さらに、固液分離して濃縮した後に
乾燥するという複数工程を要するので、煩雑で作業性に
著しく欠けるという課題を有していた。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、低燃費で省エネルギー性に優れるとともに作業性に
優れ、さらに快適性に優れるとともに高い処理効率が得
られる減圧乾燥装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明は、小型化できるとともに排水処理設備が不
要で設備負荷が小さく、また作業性と省力性に優れると
ともに処理効率が高く省エネルギー性に優れ、さらにメ
ンテナンス性にも優れる減圧乾燥装置を備えた廃棄物処
理システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために本発明の減圧乾燥装置及びそれを備えた廃棄物
処理システムは、以下の構成を有している。
【0008】本発明の請求項1に記載の減圧乾燥装置
は、乾燥缶と、前記乾燥缶の外壁に配設され内部を流れ
る加熱用媒体によって前記乾燥缶を加熱する加熱用配管
と、前記乾燥缶に連通し廃棄物を供給する廃棄物供給部
と、前記乾燥缶内に配設され前記乾燥缶内を回転する羽
根部と、前記乾燥缶と連通し廃棄物が乾燥されて発生す
る排ガスが排出される排ガス排出路と、を備えた構成を
有している。この構成により、以下のような作用が得ら
れる。 (1)乾燥缶と乾燥缶を加熱する加熱用配管とを有して
いるので、廃棄物が含有する水やアルコール類等の沸点
を低下させ低い加熱温度でも蒸発可能にするとともに短
時間で乾燥させるので、低燃費で省エネルギー性に優れ
るとともに作業性に優れる。 (2)固液混合した廃棄物も乾燥缶内で短時間の内に乾
燥処理することができるので、固液分離等の複数工程を
要さず作業性に優れる。 (3)減圧乾燥するので加熱温度を低くすることがで
き、廃棄物中に含まれるクエン酸等の栄養素や旨み成分
等を高温によって変性させることなく乾燥処理して、廃
棄物を飼料や肥料に再利用する場合に最適である。 (4)乾燥温度を高めれば、廃棄物中の寄生虫、雑草種
子、病原菌等を死滅させることができ、衛生的であり安
全性に優れる。 (5)減圧可能な密閉された乾燥缶内で処理するので、
悪臭や廃液等が外部に漏れ難く快適性に優れる。 (6)羽根部を有しているので、供給された廃棄物を乾
燥缶内に分散させることができ乾燥速度を高め処理効率
を高めることができる。 (7)構成が簡単で小型化できるので、設備負荷を小さ
くできるとともに廃棄物の発生場所毎に設置することが
でき、廃棄物を貯留しておくための大掛かりな設備や輸
送コストが不要で高い処理効率が得られる。 (8)処理物の含水率に合わせ圧力及び温度を調整でき
るので、被処理物の含水率を3〜40%まで調整可能で
あり、焼酎粕の含水率を10%未満にまで脱水すること
により、被処理物をそのまま肥料や飼料、敷料として使
用できる。
【0009】ここで、廃棄物としては、焼酎等の蒸留酒
やビール等の醸造酒の製造工程で発生する加工粕や廃
液,豆腐の製造工程で発生するおから,ミカン等の果実
やトマト等の野菜から搾汁を採取した後の搾粕等の食品
加工残渣、野菜屑や病害虫で流通できなくなった野菜等
の農業廃棄物、明太子,缶詰等の水産加工品を製造した
際に発生する漬け込み液,貝殻,魚骨,内臓等の水産加
工残渣、食肉等を製造した際に発生する内臓等の食肉加
工残渣、食堂やホテル等で発生する料理の残飯や生ゴ
ミ、流通期間が経過した後の廃棄食品等の食品関連残
渣、牛,馬,豚,鶏等から発生する畜産糞尿、パルプス
ラッジ、鉱物インク廃液や堆積汚泥等の無機汚泥等の水
分を多量に含む廃棄物が用いられる。
【0010】乾燥缶としては、円筒状に形成された密閉
容器を側面が接地するように設置したものが用いられ
る。加熱用配管としては、内部に水蒸気,温水,油,エ
チレングリコール,温風等の加熱用媒体が流れる配管が
用いられ、加熱用媒体はボイラ,太陽熱温水器等の媒体
加熱装置で加熱される。ボイラ等の媒体加熱装置は、食
品加工工場等に既存の設備なので、設備負荷を要さず設
置が容易である。乾燥缶は、加熱用媒体によって40〜
80℃好ましくは50〜70℃に加熱される。乾燥缶の
加熱温度が50℃より低くなるにつれ減圧しても水の沸
点に到達し難く乾燥効率が低下する傾向がみられ、70
℃より高くなるにつれ廃棄物の突沸や乾燥缶の内壁への
こびり付きが発生し易くなるとともに廃棄物中に含まれ
るクエン酸等の栄養素や旨み成分等の有機固形分が高温
変性し易くなる傾向がみられるため、いずれも好ましく
ない。特に、40℃より低くなるか80℃より高くなる
と、これらの傾向が著しいためいずれも好ましくない。
なお、乾燥缶を80〜130℃好ましくは90〜120
℃に加熱できるようにすることで、廃棄物中の寄生虫、
雑草種子、病原菌等を死滅させて滅菌や殺菌を行うこと
ができ、衛生的であり安全性に優れる。ここで、加熱温
度が90℃より低くなるにつれ廃棄物中の病原菌等を死
滅させる効果が低下する傾向がみられ、120℃より高
くなるにつれ乾燥缶の内壁へのこびり付きとこれに伴う
焼け焦げ臭が発生し易くなる傾向がみられるため、いず
れも好ましくない。特に、80℃より低くなるか130
℃より高くなると、これらの傾向が著しいためいずれも
好ましくない。
【0011】廃棄物供給部としては、廃棄物を貯留する
常圧系の廃棄物タンクから減圧系の乾燥缶内に廃棄物を
供給するロックホッパシステムを有するもの、廃棄物タ
ンク内の廃棄物を乾燥缶内に供給するポンプを有するも
の、減圧系の乾燥缶と常圧系の廃棄物タンクを接続する
廃棄物供給路に配設された供給バルブを有し乾燥缶を減
圧した後供給バルブを開弁し乾燥缶と廃棄物タンクとの
差圧によって廃棄物を乾燥缶内に吸引し供給するもの等
が用いられる。廃棄物供給部に加え、乾燥缶内に繊維質
を含有するヌカやフスマ,乾燥処理物の内繊維質を豊富
に含有するもの等の添着材を供給する添着材供給部を備
えることもできる。添着材供給部を備えることで、麦焼
酎粕や米焼酎粕等の繊維質の少ない廃棄物等を乾燥させ
る際に添着材を添加して、添着材に水分を吸収させると
ともに分散させて乾燥処理物を容易に粉状化させるとと
もに、添着材が繊維質を含有しているので乾燥処理物を
飼料として用いる場合に付加価値を高めることができ
る。添着材の添加量としては、廃棄物の種類にもよる
が、廃棄物の重量に対して3〜10wt%好ましくは4
〜7wt%が好適に用いられる。添着材の添加量が4w
t%より少なくなるにつれ、廃棄物の種類にもよるが、
繊維質が少ないため処理物がべた付き易く乾燥缶から排
出し難くなる傾向がみられ、7wt%より多くなるにつ
れ処理物が塊状になり易く水分の蒸発時間が長くなる傾
向がみられるため、いずれも好ましくない。特に、3w
t%より少なくなるか10wt%より多くなると、これ
らの傾向が著しいためいずれも好ましくない。
【0012】羽根部としては、乾燥缶に軸支された軸部
と、一端が軸部に固着若しくは一体形成され所定数突出
した枝部と、枝部の他端に固定若しくは脱着自在に固着
された撹拌羽根及び/又は破砕羽根と、を有するものが
用いられる。羽根部や乾燥缶の内壁面は、耐磨耗性や剥
離性を向上させるためのコーティングを施すことができ
る。
【0013】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の減圧乾燥装置であって、前記羽根部が、破砕
羽根及び/又は撹拌羽根を備え、前記破砕羽根が、前記
乾燥缶の内壁面に当接する当接部と、回転方向と略平行
して前記当接部に複数形成された溝部と、を備えた構成
を有している。この構成により、請求項1で得られる作
用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)破砕羽根が当接部と溝部とを備えているので、乾
燥缶の内壁面と当接部との間で廃棄物を擂り潰すことが
できるとともに、溝部のエッジで廃棄物を破砕すること
ができ、焼酎粕等の廃液,畜産糞尿等の軟質な廃棄物だ
けでなく、魚骨,野菜屑等の硬質な廃棄物も破砕・粉砕
しながら乾燥缶の内壁面に薄く伸ばし乾燥缶との接触面
積を増やして乾燥し易くすることができ、乾燥速度を高
め処理効率を高めることができるとともに、硬質や軟質
等の異種の廃棄物を混合処理することができ応用性に優
れる。 (2)破砕羽根と撹拌羽根を併用することにより、撹拌
羽根で破砕羽根が乾燥缶の内壁にはり付けた被処理物を
剥離させることができ、乾燥効率を高めるともに被処理
物が焦げ付くのを防止することができる。
【0014】ここで、破砕羽根としては、当接部の横断
面の曲率半径が乾燥缶の内壁面の曲率半径より小さな略
扇状や略円状等に形成されたものが好適に用いられる。
乾燥缶の内壁面と当接面との間に入り込んだ廃棄物を擂
鉢と擂粉木のように効率よく擂り潰すことができるから
である。
【0015】撹拌羽根としては、破砕羽根によって乾燥
缶の内壁面に伸ばして張り付けられた廃棄物を掻き落と
すような形状と大きさに形成されたものが用いられる。
撹拌羽根の取付け角度は、廃棄物の撹拌効率を高めるた
めに羽根部の回転方向に対して所定の角度に設定するこ
とができる。また、撹拌効率を高めるために、複数配設
された撹拌羽根の取付け角度を各々変えることもでき
る。特に、上下に2段以上に分割され各々の羽根の取り
付け角度を変えた撹拌羽根が好適に用いられる。廃棄物
を羽根の回転方向と交わる横方向に移動させるとともに
縦方向にも移動させ乾燥効率および撹拌効率を高めるこ
とができるからである。破砕羽根や撹拌羽根は、軸部に
バネ等の弾性体を配設し乾燥缶の内壁面を押圧しながら
密着し回転するようにすることもできる。常に一定の圧
力で乾燥缶の内壁面を押圧し、内壁面に張り付いて内壁
面からの熱エネルギーの伝達を妨げる廃棄物を掻き落と
して除去し、内壁面からの熱エネルギーの伝達効率を高
めるためである。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の減圧乾燥装置であって、前記乾燥缶の缶内を1
700〜101325Paに減圧する減圧機を備えた構
成を有している。この構成により、請求項1又は2で得
られる作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)乾燥缶の缶内を所定の圧力に減圧して、廃棄物に
含有される水の沸点を50〜70℃に下げることができ
るとともに、アルコール類,クエン酸等の有機物の沸点
も降下させ蒸発効率を高め乾燥効率を向上させることが
できる。
【0017】減圧機は、乾燥缶の缶内を1700〜10
1325Pa(約13〜760Torr)に減圧するも
のが好適に用いられる。減圧された乾燥缶の圧力が17
00Paより小さくなるにつれ乾燥缶に加わる負圧が大
きく機械的強度を高めるために乾燥缶の肉厚を厚くした
り補強を設けたりする必要が生じ、さらに減圧機が大型
化しシステムが大型化する傾向がみられ、101325
Paより大きくなるにつれ乾燥缶内が加圧状態となり廃
棄物に含有される水やアルコール類の沸点を降下させる
ことができず高い加熱温度を要するとともに乾燥時間が
長くなる傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
【0018】請求項4に記載の廃棄物処理システムは、
請求項1乃至3の内いずれか1に記載の減圧乾燥装置
と、円筒状の上部旋回室と、前記上部旋回室の下部に連
通する中空円錐状の下部旋回室と、前記上部旋回室に配
設され廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスを導入する
排ガス供給口と、前記上部旋回室及び/又は下部旋回室
の側壁を冷却して前記上部旋回室及び/又は前記下部旋
回室の内壁に結露を発生する旋回室冷却部と、前記上部
旋回室に配設され導入された排ガスに含まれるミスト等
が除去されたミスト除去ガスを排出するミスト除去ガス
排出路と、を有するサイクロンと、を備えた構成を有し
ている。この構成により、請求項1乃至3の内いずれか
1で得られる作用に加え、以下のような作用が得られ
る。 (1)廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスは、アルコ
ール類やクエン酸等が溶解したミスト、ミストに同伴さ
れた若しくは単独で浮遊する有機固形分等(以下、ミス
ト等という)を含有している。排ガスに含まれるミスト
等は気流から分離される。旋回室冷却部を有しているの
で、上部旋回室や下部旋回室の内壁に結露を発生させて
結露した水分をミスト等に付着させその粒径を大きく
し、ミスト等に働く遠心力と下降速度を大きくして気流
からのミスト等の分離能力を高めることができる。この
結果、ミスト等の大部分を除去することができ、排ガス
中のアルコール類やクエン酸、有機固形分等の濃度を著
しく低減することができる。 (2)可動部分やミスト等を除去するフィルタ等の交換
部品等を要さないので、メンテナンス性に著しく優れ省
力化できる。 (3)フィルタ等を要さないので目詰まりを発生して気
流の流路を閉塞することがなく経時的な圧力損失が起こ
らず、廃棄物処理システム全体の性能を低下させること
がない。 (4)フィルタ等を要さないので気流の流路を安定的に
確保し常に減圧状態を維持することができるので、加圧
状態になって爆発するおそれがなく安全性に優れる。
【0019】ここで、旋回室冷却部としては、廃棄物の
種類等に応じて、上部旋回室及び/又は下部旋回室の側
壁の全部又は一部を冷却するように形成することができ
る。特に、旋回室冷却部を下部旋回室のみに配設するも
のが好適に用いられる。下部旋回室に配設された旋回室
冷却部が、下部旋回室に下降したミスト等に働く遠心力
と下降速度を大きくするので下部旋回室内の気流の速度
は低下する一方、上部旋回室内ではミスト等の凝集が起
こらず気流の速度は低下しないので、サイクロン内を通
過する気流の圧力損失が少なく廃棄物処理システム全体
の性能を低下させることがないからである。
【0020】排ガス供給口としては、上部旋回室の接線
方向に形成し排ガスを上部旋回室の接線方向に流入する
もの(接線型サイクロン)、上部旋回室の軸方向に形成
し導入された排ガスに案内羽根によって旋回運動を与え
るもの(軸流サイクロン)等が用いられる。また、サイ
クロンは、マルチクロンとして並列して用いることもで
きる。なお、上部旋回室の上部に開閉自在に配設された
旋回室蓋部を形成すると、旋回室内部に付着した有機固
形分等の付着物の除去や清掃を容易に行うことができメ
ンテナンス性に優れ好ましい。
【0021】請求項5に記載の廃棄物処理システムは、
請求項1乃至3の内いずれか1に記載の減圧乾燥装置
と、廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスが流れる排ガ
ス流路と、前記排ガス流路の外部及び/又は内部に配設
され内部に冷却水が流れる冷却水流路と、前記排ガス流
路を流れる排ガスが前記冷却水流路を流れる冷却水で冷
却されて凝縮された凝縮液を含む排ガスを排出する凝縮
液排出路と、前記排ガス流路の所定部に開閉自在に形成
された開閉蓋部と、を有する熱交換器と、を備えた構成
を有している。この構成により、請求項1乃至3の内い
ずれか1で得られる作用に加え、以下のような作用が得
られる。 (1)熱交換器が排ガス流路を流れる排ガスを冷却して
液化減容するので、システムに用いる減圧機の吸引負荷
を軽減することができ減圧機等の付帯設備を小型化し設
備の小型化を図ることができるとともに設備負荷を小さ
くすることができる。 (2)熱交換器が排ガスを冷却するので、システムに用
いる減圧機の温度上昇を抑えて真空度や吸引能力が低下
するのを抑制することができる。 (3)熱交換器の冷却水流路の外壁にはスケーリング、
微粒子汚れ、腐食汚れ等の汚れが付着し易く、これを放
置しておくと冷却水流路の熱伝導率が低下し熱交換効率
が低下する。このため定期的なメンテナンスによって汚
れを除去することが必要である。排ガス流路の所定部に
開閉自在に形成された開閉蓋部を備えているので、逆洗
や化学薬品処理等の洗浄や煩雑な分解掃除等を行わなく
ても、メンテナンスの際に開閉蓋部を開けてブラシ等を
用いて汚れを容易に除去することができメンテナンス性
に優れる。
【0022】なお、熱交換器は1基乃至2基以上を直列
に配設することができる。
【0023】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の廃棄物処理システムであって、前記冷却水流路に配設
され前記冷却水流路の外壁に摺接して付着物を除去する
外壁洗浄部を備えた構成を有している。この構成によ
り、請求項5に記載の作用に加え、以下のような作用が
得られる。 (1)外壁洗浄部を有しているので、逆洗や化学薬品処
理等の煩雑な洗浄や分解等を行わなくても、冷却水流路
の外壁に付着した汚れを掻き取って容易に除去すること
ができメンテナンス性に優れる。
【0024】ここで、外壁洗浄部としては、ステンレス
鋼製等の金属製,合成樹脂製,硬質ゴム製等で複数の棒
状や板状等に形成され冷却水流路の外壁に摺接するもの
が用いられる。
【0025】本発明の請求項7に記載の廃棄物処理シス
テムは、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の減圧乾
燥装置と、廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスが冷却
されて凝縮した排ガス凝縮液が流れる排ガス凝縮液流路
と、前記排ガス凝縮液流路と連通し排ガス凝縮液が導入
される凝縮液処理槽と、前記凝縮液処理槽を所定温度に
加熱する槽加熱装置と、前記凝縮液処理槽と連通し前記
槽加熱装置によって加熱され前記排ガス凝縮液から蒸発
する蒸発ガスを排出する蒸発ガス排出管と、を有する排
ガス凝縮液処理装置と、を備えた構成を有している。こ
の構成により、請求項1乃至3の内いずれか1で得られ
る作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)槽加熱装置の加熱温度によって排ガス凝縮液に含
まれる沸点の異なる物質を分離することができるので、
排ガス濃縮液を廃棄することなく最適な処理を行って無
駄なく利用するとともに、排ガス濃縮液が含有する有機
物等を分離し大気汚染や水質汚染等を未然に防止するこ
とができる。
【0026】ここで、槽加熱装置が凝縮液処理槽を加熱
する温度としては、排ガス濃縮液に含まれる物質の沸点
に応じて適宜選択することができるが、60〜80℃が
好適に用いられる。加熱温度が60℃より低くなるにつ
れ沸点の比較的低いエチルアルコール等のアルコール類
も蒸発せず分離することができず分離能力が低下する傾
向がみられ、80℃より高くなるにつれ水分の蒸発も活
発になりアルコール類等に加え水分も蒸発し分離能力が
低下する傾向がみられるため、いずれも好ましくない。
【0027】本発明の請求項8に記載の廃棄物処理シス
テムは、請求項1乃至3の内いずれか1に記載の減圧乾
燥装置と、排ガス供給路が前記減圧乾燥装置の排ガス排
出路に接続された請求項4に記載のサイクロンと、排ガ
ス流路が前記サイクロンのミスト除去ガス排出路に接続
された請求項5又は6に記載の熱交換器と、排ガス凝縮
液流路が前記熱交換器の凝縮液排出路に接続された請求
項7に記載の排ガス凝縮液処理装置と、を備えた構成を
有している。この構成により、請求項1乃至7に記載の
作用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)サイクロンで排ガスに含まれる大部分の有機固形
分やミスト等を除去することができる。排ガスは、さら
に熱交換器に導入されて凝縮液が生成される。凝縮液に
溶解する水より沸点の低いアルコール等の有機物等は、
排ガス凝縮液処理装置において分離されるので排ガスの
処理効率に優れる。
【0028】本発明の請求項9に記載の発明は、請求項
8に記載の廃棄物処理システムであって、前記サイクロ
ンで除去された排ガス中のミスト等を、前記減圧乾燥装
置の乾燥缶内へ導入するミスト導入管を備えた構成を有
している。この構成により、請求項8で得られる作用に
加え、以下のような作用が得られる。 (1)ミスト導入管を備えているので、アルコール類や
クエン酸等が溶解したミスト、ミストに同伴された若し
くは単独で浮遊する有機固形分等を再び乾燥缶に導入し
てシステムの系外にミスト等を流出することなく廃棄物
に混合し乾燥処理することができ処理効率を高めること
ができる。 (2)廃棄物から飼料を製造する場合には、ミスト等に
含まれる旨み成分であるクエン酸や酢酸等を再び飼料に
戻して無駄なく乾燥処理することができ、旨みを濃縮さ
せることができる。
【0029】本発明の請求項10に記載の発明は、請求
項8又は9に記載の廃棄物処理システムであって、前記
排ガス凝縮液処理装置の前記凝縮液処理槽から蒸発した
蒸発ガスを、前記減圧乾燥装置の加熱用配管を流れる加
熱用媒体を加熱する媒体加熱装置の燃焼室に供給する蒸
発ガス供給管を備えた構成を有している。この構成によ
り、請求項8又は9で得られる作用に加え、以下のよう
な作用が得られる。 (1)蒸発ガスは沸点の低いエチルアルコール等を含有
しており、そのまま空気中に放出するとカビが発生する
原因となるが、蒸発ガス供給管を備えているので媒体加
熱装置の燃焼室内で燃焼されて水と二酸化炭素に分解さ
れる。この結果、システムの系外にエチルアルコール等
を排出することなく系内で全て処理することができ環境
保全性に優れる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を、
図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
減圧乾燥装置を備えた廃棄物処理システムの構成図であ
り、図2(a)は実施の形態1における減圧乾燥装置の
要部正面模式図であり、図2(b)は減圧乾燥装置の要
部側面模式図であり、図3は破砕羽根の要部斜視図であ
り、図4(a)は撹拌羽根の要部斜視図であり、図4
(b)は撹拌羽根の要部平面模式図であり、図5は実施
の形態1における廃棄物処理システムのサイクロンの要
部模式図であり、図6は実施の形態1における廃棄物処
理システムの熱交換器の要部模式図である。図1におい
て、1は実施の形態1における廃棄物処理システム、2
は焼酎粕等の廃棄物を貯留する廃棄物タンク、3は一端
が廃棄物タンク2に接続された廃棄物供給路、4は廃棄
物供給路3に配設された廃棄物供給ポンプ、5は廃棄物
供給路3の他端が廃棄物供給部(後述する)に接続され
た減圧乾燥装置、6はヌカやフスマ等の添着材を貯留す
る添着材タンク、7は一端が添着材タンク6に接続され
他端が減圧乾燥装置5の添着材供給部と接続する添着材
供給路、8は減圧乾燥装置5の乾燥缶の外壁に配設され
た加熱用配管に接続し水蒸気や温水等の加熱媒体を加熱
用配管に供給する加熱媒体供給路、9は加熱用配管から
加熱媒体を流出する加熱媒体流出路、10は減圧乾燥装
置5で廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスを排出する
排ガス排出路、11は排ガス排出路10に排ガス供給口
が接続されたサイクロン、12はサイクロン11の上部
旋回室及び/又は下部旋回室の側壁を冷却する旋回室冷
却部に冷却水を供給するサイクロン冷却水供給路、13
は旋回室冷却部から冷却水を流出するサイクロン冷却水
流出路、14はサイクロン11の下部旋回室に接続され
サイクロン11でガスと分離されたミスト等を排出する
ミスト排出管、15はミスト排出管14に接続して排出
されたミスト等を貯留するミストタンク、16は一端が
ミストタンク15に他端が減圧乾燥装置5の乾燥缶に接
続されミスト等を減圧乾燥装置5の乾燥缶に導入するミ
スト導入路である。
【0031】17はサイクロン11の上部旋回室に配設
され排ガス中からミスト等が除去されたミスト除去ガス
を排出するミスト除去ガス排出路、18はミスト除去ガ
ス排出路17の他端部が排ガス流路に接続された熱交換
器、19は熱交換器18の排ガス流路を冷却する冷却水
流路に接続され冷却水を供給する熱交換器冷却水供給
路、20は冷却水流路から冷却水を流出する熱交換器冷
却水流出路、21は熱交換器冷却水供給路19及びサイ
クロン冷却水供給路12と接続する冷却水供給路、22
は冷却水供給路21の所定部に配設され冷却水を圧送す
る冷却水ポンプ、23は冷却水供給路21と接続し大気
との熱交換によって冷却水を冷却するクーリングタワ
ー、24は一端がサイクロン冷却水流出路13及び熱交
換器冷却水流出路20に接続し他端がクーリングタワー
23と接続する冷却水還流路、25は熱交換器18で冷
却されて凝縮された凝縮液を含む排ガスを流出する凝縮
液流出路、26は凝縮液流出路25と接続し凝縮液(液
体)と排ガス(気体)とを分離する1次気液分離タン
ク、27は一端が1次気液分離タンク26と接続し凝縮
液と分離された気体を搬送する気体搬送路、28は気体
搬送路27の所定部に配設され気体を搬送するとともに
減圧乾燥装置5内、サイクロン11内、熱交換器18内
を減圧する減圧機としての水封式の真空ポンプ、29は
気体搬送路27の他端と接続し気体と液体とを分離する
2次気液分離タンク、30は上流側が2次気液分離タン
ク29の下部側に接続し下流側がクーリングタワー23
に接続し2次気液分離タンク29で気体と分離された液
体をクーリングタワー23に導入する液体導入路、30
aは液体導入路30に配設され液体に含まれるゴミ等の
不溶解物質を除去する濾過装置、30bは上流側がクー
リングタワー23に接続し下流側が真空ポンプ28に接
続し真空ポンプ28のケーシング内に適量の封水を供給
する封水供給路、31は上流側が2次気液分離タンク2
9の上部側と接続し2次気液分離タンク29で液体と分
離された気体を2次気液分離タンク29の外部に排出す
る気体排出路である。
【0032】32は一端が1次気液分離タンク26に接
続され1次気液分離タンク26内で気体と分離された液
体(凝縮液)を搬送する排ガス凝縮液流路、33は排ガ
ス凝縮液流路32の他端が接続し排ガスの凝縮液が導入
される凝縮液処理槽、34は加熱媒体流出路9と接続し
減圧乾燥装置5の加熱を終えた加熱媒体によって凝縮液
処理槽33を所定温度に加熱するウォーターバス等の槽
加熱装置、35は一端が凝縮液処理槽33の上部側と接
続し槽加熱装置34によって加熱された凝縮液処理槽3
3内の凝縮液から蒸発する蒸発ガスを凝縮液処理槽33
から排出する蒸発ガス排出管である。排ガス凝縮液流路
32,凝縮液処理槽33,槽加熱装置34,蒸発ガス排
出管35が、廃棄物処理システム1の排ガス凝縮液処理
装置を構成している。36は一端が凝縮液処理槽33の
下部側と接続し他端がクーリングタワー23に接続し凝
縮液処理槽33内に残留する排ガス凝縮液の残渣を凝縮
液処理槽33から排出する残渣排出管、36aは一端が
クーリングタワー23に接続し他端が凝縮液処理槽33
に接続しクーリングタワー23で蒸発せずに濃縮された
排ガス凝縮液をクーリングタワー23から凝縮液処理槽
33へ還流する凝縮液還流路、37は一端が槽加熱装置
34に接続し凝縮液処理槽33の加熱を終えた加熱媒体
を槽加熱装置34から排出する加熱媒体排出路、38は
加熱媒体排出路37の所定部に配設され加熱媒体を圧送
する加熱媒体ポンプ、39は加熱媒体排出路37の他端
が接続され加熱媒体を加熱するボイラ等の媒体加熱装置
であり、加熱された加熱媒体は加熱媒体供給路8を通っ
て減圧乾燥装置5の乾燥缶を加熱する。40は一端が気
体排出路31の他端及び蒸発ガス排出管35の他端と接
続し他端が媒体加熱装置39の燃焼室に接続して凝縮液
処理槽33から蒸発した蒸発ガス及び2次気液分離タン
ク29内の気体を媒体加熱装置39の燃料室に燃料油等
の燃料とともに供給する蒸発ガス供給管である。
【0033】図2、図3、図4において、5は減圧乾燥
装置、50は上部に排ガス排出路10が接続され円筒状
に形成された乾燥缶、50aは乾燥缶50の一側部の下
部側に開閉自在に形成された処理物払出口、50bは排
ガス排出路10の頂部に形成され乾燥缶50が減圧状態
のときは弁部50cで封止され加圧状態になると開放さ
れて乾燥缶50内のガスを孔部50dから外部に逃がす
安全弁、50eは加熱媒体供給路8と加熱媒体流出路9
とが接続されるとともに乾燥缶50の外壁に配設され内
部を流れる蒸気等の加熱媒体によって乾燥缶50を加熱
するジャケット、51は廃棄物供給路3と乾燥缶50に
接続し廃棄物を供給するロックホッパシステムや供給バ
ルブ等を備えた廃棄物供給部、51aは一端が添着材供
給路7と接続し乾燥缶50に連通する添着材供給部、5
2は乾燥缶50の側部の中心に軸支されモータ等の回転
駆動部(図示しない)に接続された羽根部の軸部、53
は一端が軸部52に固着若しくは一体形成され所定間隔
をあけて複数突設された羽根部の枝部、54は枝部53
の他端に配設固定された撹拌羽根、54aは回転方向に
対して略45°の角度に固定若しくは脱着自在に固着さ
れた撹拌羽根54の板状の内側羽根部、54bは内側羽
根部54aの外側に内側羽根部54aと略直交する角度
に固定若しくは脱着自在に固着された撹拌羽根54の板
状の外側羽根部である。撹拌羽根54の回転によって、
外側羽根部54bは廃棄物を処理物払出口50aの方向
(図4(b)に示す払い出し方向)に移動するような角
度に固定若しくは固着されており、内側羽根部54aは
廃棄物を図4(b)に示す返流方向に移動するような角
度に固定若しくは固着されている。撹拌55は軸部52
を中心とした枝部53の対象位置に一端が軸部52に固
設され所定間隔をあけて複数突設され他端に嵌合孔部を
有する羽根部としての筒状の筒状枝部、56は筒状枝部
54の嵌合孔部に一端が嵌入され摺動自在に固定された
羽根部としての摺動部、57は摺動部56の他端に回転
方向に対して略直交する角度に固定若しくは脱着自在に
固着された破砕羽根、57aは横断面の曲率半径が乾燥
缶50の内壁面の曲率半径より小さな略扇状に形成され
た破砕羽根57の当接部、57bは回転方向と略平行に
当接部57aに複数形成された溝部、58は筒状枝部5
4の他端側に端部が固定され破砕羽根57を乾燥缶50
の内壁面に押圧するように付勢するツルマキバネ等の弾
性体である。
【0034】図5において、11はサイクロン、60は
円筒状に形成された上部旋回室、61は上部旋回室60
の下部に連通する中空円錐状の下部旋回室、62は上部
旋回室60の上部に開閉自在に配設された旋回室蓋部、
63は上部旋回室60の接線方向に形成され排ガス排出
路10に接続して排ガスを上部旋回室60の接線方向に
流入する排ガス供給口、64は下部旋回室61の外壁に
配設され下部旋回室61の側壁を冷却する旋回室冷却
部、65は旋回室冷却部64の下部側に形成されサイク
ロン冷却水供給路12に接続して旋回室冷却部64に冷
却水を供給するサイクロン冷却水供給部、66は旋回室
冷却部64の上部側に形成されサイクロン冷却水流出路
13に接続して旋回室冷却部64から冷却水を流出する
サイクロン冷却水流出部、67はミスト排出管14に配
設されミスト排出管14を開閉するミスト排出用電磁
弁、68はミストタンク15の上部側に配設されたリー
ク用電磁弁、69,70はミストタンク15の上部側や
下部側に配設されミストタンク15に貯留されるミスト
等の液面の高さを検出する液面センサ等の上部及び下部
液量検出部、71はミスト導入路16に配設された逆止
弁、72は逆止弁71より下流側のミスト導入路16に
配設された遠心ポンプ等のミスト導入用ポンプである。
【0035】図6において、18は熱交換器、80はミ
スト除去ガス排出路17に接続され筒状に形成された排
ガス流路、81は排ガス流路80の下流側に接続され凝
縮液流出路25の上流側に接続する凝縮液排出路、82
は排ガス流路80の外部に配設され内部に冷却水が流れ
る外部冷却水流路、83は熱交換器冷却水供給路19に
接続され外部冷却水流路82に冷却水を供給する熱交換
器冷却水供給部、84は熱交換器冷却水流出路20に接
続され外部冷却水流路82から冷却水を流出する熱交換
器冷却水流出部、85は上流側が熱交換器冷却水供給路
19に下流側がに熱交換器冷却水流出路20に接続され
排ガス流路80の内部に配設された内部冷却水流路、8
6は排ガス流路80内に配設された内部冷却水流路85
の外壁に固設された冷却フィン、87は筒状に形成され
た排ガス流路80の上端に開閉自在に固着された開閉蓋
部である。
【0036】以上のように構成された実施の形態1にお
ける減圧乾燥装置及びそれを備えた廃棄物処理システム
について、以下その動作を説明する。まず、真空ポンプ
28を駆動し、減圧乾燥装置5、サイクロン11、熱交
換器18、1次気液分離タンク26を減圧状態にすると
ともに、加熱媒体ポンプ38を駆動するとともに媒体加
熱装置39を加熱し、媒体加熱装置39で加熱された加
熱媒体を加熱媒体供給路8、減圧乾燥装置5、加熱媒体
流出路9、槽加熱装置34、加熱媒体排出路37に循環
する。これにより、減圧乾燥装置5の乾燥缶50を廃棄
物の種類に応じた1700〜101325Paの減圧状
態下で40〜80℃の温度に保つ。このとき、乾燥缶5
0に配設された安全弁50bは、弁部50cで閉止され
ている。次いで、廃棄物タンク2に貯留された廃棄物
を、廃棄物供給ポンプ4を駆動して廃棄物供給路3から
減圧乾燥装置5の廃棄物供給部51を経て乾燥缶50内
へ供給する。必要に応じて、添着材タンク6に貯留され
たヌカ等の添着材を、添着材供給路7を経て添着材供給
部51aから乾燥缶50内に供給する。乾燥缶50に供
給された廃棄物は、軸部52の回転駆動により撹拌羽根
54,破砕羽根57が回転し撹拌・破砕されるとともに
減圧・加熱された乾燥缶50によって乾燥される。破砕
羽根57は、廃棄物を当接部57aと乾燥缶50の内壁
面との間に噛み込んで押し潰すとともに溝部57bのエ
ッジで破砕し乾燥缶50の内壁面に筋状に擦り付ける。
当接部57aによって押し潰され溝部57bによって筋
状に擦り付けられた廃棄物は、撹拌羽根54で掻き取ら
れ棒状の塊となって乾燥缶50の内壁面の下部に落下す
る。棒状の塊となった廃棄物は、次に破砕羽根57の当
接部57aで押し潰されるとともに溝部57bのエッジ
で団子状に切断される。団子状に切断された廃棄物は、
撹拌羽根54で掻き取られ外側羽根部54bで払い出し
方向(処理物払出口50aの方向)、内側羽根部54a
で返流方向と180°異なる方向に分散する。特に、内
側羽根部54aが返流方向に廃棄物を移送するので、粉
砕乾燥されずに処理物払出口50aから排出されるショ
ートパスを防止する。さらに、撹拌羽根54は廃棄物を
乾燥缶50内の上下方向に撹拌し、全体として3次元方
向に激しく撹拌する。破砕羽根57及び撹拌羽根54の
回転により、廃棄物は剪断・撹拌を繰り返して乾燥され
ながら細かく破砕される。破砕され小型化された廃棄物
は破砕羽根57によって乾燥缶50の内壁面に押し付け
られ易くなるため、外側羽根部54bによって順次払い
出し方向に移送され処理物払出口50aから取り出され
る。なお、万が一、乾燥缶50内が加圧状態になると、
乾燥缶50に配設された安全弁50bは、弁部50cで
隙間が形成され、この隙間を通じて孔部50dからガス
が漏れ乾燥缶50が爆発するのを防止する。
【0037】乾燥缶50内で廃棄物が乾燥処理されるの
に伴って発生したアルコール類やクエン酸等が溶解した
ミスト、ミストに同伴された若しくは単独で浮遊する有
機固形分等を含む排ガスは、排ガス排出路10から真空
ポンプ28によってサイクロン11へ吸引される。サイ
クロン11の排ガス供給口63から上部旋回室60の接
線方向に導入された排ガスに含まれるミスト等は排ガス
の気流から分離される。旋回室冷却部64で冷却された
下部旋回室61の内壁には結露が発生し、結露した水分
がミスト等に付着しその粒径が大きくなり、ミスト等に
働く遠心力と下降速度を大きくして排ガスの気流からミ
スト等が分離されてミスト排出管14の方向へ下降す
る。ミストタンク15内は下部旋回室61等と同じ圧力
に減圧されており下降したミスト等はミスト排出用電磁
弁67が開弁する間にミストタンク15内に落下し貯留
される。ミストタンク15に貯留したミスト等の量が増
しその液面が上部液面検出部69の検出位置まで達する
と、リーク用電磁弁68を開弁するとともにミスト導入
用ポンプ72を駆動してミスト導入路16からミスト等
を減圧乾燥装置5の乾燥缶50に押し込む。ミストタン
ク15内のミスト等の量が減少しその液面が下部液面検
出部70の検出位置まで達すると、リーク用電磁弁68
を閉止するとともにミスト導入用ポンプ72を停止す
る。排ガスに含まれるミスト等が除去されたミスト除去
ガスは、ミスト除去ガス排出路17から熱交換器18の
方向に吸引される。
【0038】熱交換器18の排ガス流路80に吸引され
た排ガス(ミスト除去ガス)は、排ガス流路80で断熱
膨張されて凝縮し液化されるとともに冷却フィン86を
有する内部冷却水流路85及び外部冷却水流路82によ
って冷却されて凝縮され凝縮液が生成される。凝縮液を
含む排ガスは凝縮液排出路81から凝縮液流出路25を
経て1次気液分離タンク26に吸引される。1次気液分
離タンク26で気液分離された凝縮液(排ガス凝縮液)
は、排ガス凝縮液流路32を流れて凝縮液処理槽33に
貯留される。凝縮液処理槽33に貯留された排ガス凝縮
液は、加熱媒体によって加熱される槽加熱装置34によ
って所定温度(本実施の形態においては40〜80℃)
に加熱され、加熱温度よりも沸点の低い物質(例えばエ
チルアルコール等)は蒸発して蒸発ガス排出管35から
凝縮液処理槽33の外部に排出される。凝縮液処理槽3
3から蒸発せずに残留した残渣は、残渣排出管36を通
ってクーリングタワー23へ供給される。また、1次気
液分離タンク26で気液分離された気体は、気体搬送路
27を通って2次気液分離タンク29に運ばれる。2次
気液分離タンク29に運ばれた気体は、凝縮した液体と
再び気液分離され、気体は気体排出路31から2次気液
分離タンク29の外部に排出される。2次気液分離タン
ク29内の液体は、濾過装置30aでゴミ等が除去され
て液体導入路30を通ってクーリングタワー23に運ば
れる。2次気液分離タンク29から気体排出路31に排
出された気体及び凝縮液処理槽33から蒸発ガス排出管
35に排出された気体は、蒸発ガス供給管40に運ばれ
る。蒸発ガス供給管40に運ばれた所定温度よりも沸点
の低い物質(例えばエチルアルコール等)は、媒体加熱
装置39の燃焼室に空気とともに供給され燃焼されて水
と二酸化炭素に分解される。液体導入路30や残渣排出
管36からクーリングタワー23へ供給された液体は、
クーリングタワー23で熱交換されて冷却され、封水供
給路30bから真空ポンプ28のケーシング内に供給さ
れて封水として利用されるとともに冷却水ポンプ22に
よって冷却水供給路21を流れ熱交換器18やサイクロ
ン11の冷却水として用いられる。熱交換器18やサイ
クロン11の冷却水として用いられた液体は冷却水還流
路24によってクーリングタワー23に運ばれ冷却され
る。封水や冷却水として用いられクーリングタワーを循
環する液体は、所定時間経過した後(本実験例では24
時間に1回)、凝縮液還流路36aから凝縮液処理槽3
3に還流される。クーリングタワー23に供給された液
体には極微量のアルコール等が溶解しておりクーリング
タワー23を循環する間に濃縮されるため、これを凝縮
液還流路36aから凝縮液処理槽33に還流することに
よってアルコール等と水とを再び分離し、アルコール等
の気体を蒸発ガス排出管35から排出させて蒸発ガス供
給管40に導入するためである。
【0039】以上のように、実施の形態1の減圧乾燥装
置及びそれを備えた廃棄物処理システムは構成されてい
るので、以下のような作用が得られる。 (1)減圧乾燥装置が所定圧力に減圧される乾燥缶と乾
燥缶を加熱する加熱用配管とを有しているので、廃棄物
が含有する水やアルコール類等の沸点を低下させ低い加
熱温度でも蒸発可能にするとともに短時間で乾燥させる
ので、低燃費で省エネルギー性に優れるとともに作業性
に優れる。 (2)固液混合した廃棄物も乾燥缶内で短時間の内に乾
燥処理することができるので、固液分離等の複数工程を
要さず作業性に優れる。 (3)減圧乾燥するので加熱温度を低くすることがで
き、廃棄物中に含まれるクエン酸等の栄養素や旨み成分
等を変性させずに乾燥処理して、廃棄物を飼料や肥料に
再利用する場合に最適である。 (4)減圧可能な密閉された乾燥缶内で処理するので、
悪臭や廃液等が外部に漏れ難く快適性に優れる。 (5)破砕羽根が当接部と溝部とを備えているので、乾
燥缶の内壁面と当接部との間で廃棄物を擂り潰すことが
できるとともに、溝部のエッジで廃棄物を破砕すること
ができ、焼酎粕等の廃液,畜産糞尿等の軟質な廃棄物だ
けでなく、魚骨,野菜屑等の硬質な廃棄物も破砕・粉砕
しながら乾燥缶の内壁面に薄く伸ばし乾燥缶との接触面
積を増やして乾燥し易くすることができ、乾燥速度を高
め処理効率を高めることができるとともに、硬質や軟質
等の異種の廃棄物を混合処理することができ応用性に優
れる。 (6)破砕羽根と撹拌羽根を併用することにより、撹拌
羽根で破砕羽根が乾燥缶の内壁にはり付けた被処理物を
剥離させることができ、乾燥効率を高めるともに被処理
物が焦げ付くのを防止することができる。 (7)破砕羽根が、横断面の曲率半径が乾燥缶の内壁面
の曲率半径より小さな略扇状に形成された当接部を有し
ているので、乾燥缶の内壁面と当接面との間に入り込ん
だ廃棄物を擂鉢と擂粉木のように効率よく擂り潰すこと
ができ、破砕効率に優れる。 (8)内側羽根部は回転方向に対して略45°の角度に
形成され、外側羽根部が内側羽根部の外側に内側羽根部
と略直交する角度に形成されているので、内側羽根部が
返流方向に廃棄物を移送させ粉砕乾燥されずに処理物払
出口から排出されるショートパスを防止する。 (9)撹拌羽根が上下に2段に分割された内側羽根部と
外側羽根部とを有しており、各々の羽根の取り付け角度
を変えているので、廃棄物を羽根の回転方向と交わる横
方向に移動させるとともに乾燥缶内の上下方向に撹拌
し、全体として3次元方向に激しく撹拌することができ
る。 (10)破砕羽根と撹拌羽根によって破砕され小型化さ
れた廃棄物は、破砕羽根によって乾燥缶の内壁面に押し
付けられ易くなるため、外側羽根部によって順次払い出
し方向に移送され処理物払出口から取り出すことができ
るので、羽根部を同一方向に回転させるだけで廃棄物の
乾燥,撹拌,破砕を行うことができるとともに乾燥処理
物の回収ができ、羽根部の軸部と乾燥缶とのシール部や
軸受部の構造を簡素化することができるとともに耐久性
を高めることができる。 (11)撹拌羽根を有し乾燥缶の内壁面に付着した廃棄
物を削ぎ落とすことができるので、乾燥缶の内壁面が廃
棄物で覆われるのを防止し、乾燥缶の熱が廃棄物に伝わ
り易く乾燥効率の低下を防止する。 (12)破砕羽根が弾性体によって乾燥缶の内壁面の方
向へ付勢されているので、乾燥缶の内壁面を弾性体の弾
性係数に応じた力で安定して押圧することができ安定性
に優れる。 (13)安全弁を有しているので、万が一、乾燥缶内が
加圧状態になっても安全弁からガスを漏洩させ乾燥缶が
爆発するのを防止することができ安全性に優れる。 (14)減圧乾燥装置は構成が簡単で小型化できるの
で、設備負荷を小さくできるとともに廃棄物の発生場所
毎に設置することができ、廃棄物を貯留しておくための
大掛かりな設備や輸送コストが不要で高い処理効率が得
られる。 (15)サイクロンが旋回室冷却部を有しているので、
ミスト等の大部分を除去することができ、排ガス中のア
ルコール類やクエン酸、有機固形分等の濃度を著しく低
減することができる。 (16)下部旋回室に旋回室冷却部が配設されていて下
部旋回室に下降したミスト等に働く遠心力と下降速度を
大きくするので、下部旋回室内の気流の速度は低下す
る。しかし、上部旋回室内ではミスト等の凝集が起こら
ず気流の速度は低下しないので、圧力損失が少なく廃棄
物処理システム全体の性能を低下させることがない。 (17)サイクロンに可動部分やミスト等を除去するフ
ィルタ等の交換部品等を要さないので、メンテナンス性
に著しく優れ省力化できる。 (18)フィルタ等を要さないので目詰まりを発生して
気流の流路を閉塞することがなく経時的な圧力損失が起
こらず、廃棄物処理システム全体の性能を低下させるこ
とがない。 (19)フィルタ等を要さないので気流の流路を安定的
に確保し常に減圧状態を維持することができるので、加
圧状態になって爆発するおそれがなく安全性に優れる。 (20)熱交換器は排ガス流路を流れる排ガスを冷却し
て液化減容するので、システムに用いる真空ポンプの吸
引負荷を軽減することができ真空ポンプ等の付帯設備を
小型化し設備の小型化を図ることができるとともに設備
負荷を小さくすることができる。 (21)熱交換器で排ガスを冷却するので、真空ポンプ
の温度上昇を抑えて真空度や吸引能力が低下するのを抑
制することができる。 (21)排ガス流路の内壁にはスケーリング、微粒子汚
れ、腐食汚れ等の汚れが付着し易く、これを放置してお
くと排ガス流路の熱伝導率が低下し熱交換効率が低下す
るため汚れを除去する定期的なメンテナンスが必要であ
る。排ガス流路の所定部に開閉自在に形成された開閉蓋
部を備えているので、逆洗や化学薬品処理等の洗浄や煩
雑な分解掃除等を行わなくても、メンテナンスの際に開
閉蓋部を開けてブラシ等を用いて汚れを容易に除去する
ことができメンテナンス性に優れる。 (22)排ガス凝縮液処理装置を備えているので、槽加
熱装置の加熱温度によって排ガス凝縮液に含まれる沸点
の異なる物質を分離することができるので、排ガス濃縮
液を廃棄することなく最適な処理を行って無駄なく利用
することができる。 (23)サイクロンで排ガスに含まれる大部分の有機固
形分やミスト等を除去することができる。排ガスは、さ
らに熱交換器に導入されて凝縮液が生成される。凝縮液
に溶解する水より沸点の低いアルコール等の有機物等
は、排ガス凝縮液処理装置において分離されるので排ガ
スの処理効率に優れる。 (24)ミスト導入管を備えているので、アルコール類
やクエン酸等が溶解したミスト、ミストに同伴された若
しくは単独で浮遊する有機固形分等を再び乾燥缶に導入
してシステムの系外にミスト等を流出することなく廃棄
物に混合し乾燥処理することができ処理効率を高めるこ
とができる。 (25)ミスト導入管を備えているので、廃棄物から飼
料を製造する場合には、ミスト等に含まれる旨み成分で
あるクエン酸や酢酸等を再び飼料に戻して無駄なく乾燥
処理することができ、旨みを濃縮させることができる。 (26)蒸発ガスは沸点の低いエチルアルコール等を含
有しており空気中に放出するとカビが発生する原因とな
るが、蒸発ガス供給管を備えているので媒体加熱装置の
燃焼室内で燃焼されて水と二酸化炭素に分解される。こ
の結果、システムの系外にエチルアルコール等を排出す
ることなく系内で全て処理することができ環境保全性に
優れる。
【0040】なお、実施の形態1においては、クーリン
グタワー23で冷却した冷却液を冷却水供給路21、サ
イクロン冷却水供給路12、熱交換器冷却水供給路19
に供給し、サイクロン冷却水流出路13、熱交換器冷却
水流出路20、冷却水還流路24からクーリングタワー
23に還流する循環経路を構成する場合について説明し
たが、この循環経路内にオゾン発生装置を配設して発生
するオゾンによって冷却水を殺菌することもできる。こ
れにより、冷却水の循環経路内に生物汚れ等の汚れが発
生し難く水路が詰まったりすることがなくメンテナンス
性に優れる。また、減圧乾燥装置5の乾燥缶50に配設
された破砕羽根57に弾性体58が配設されている場合
について説明したが、撹拌羽根54に配設する場合もあ
る。この場合も同様の作用が得られる。なお、弾性体5
8を配設しなくてもよい。
【0041】(実施の形態2)図7(a)は実施の形態
2における廃棄物処理システムの熱交換器の要部模式図
であり、図7(b)はその要部横断面模式図である。な
お、実施の形態1で説明したものと同様のものは、同じ
符号を付して説明を省略する。図中、90は熱交換器、
91はミスト除去ガス排出路17に接続される中空円筒
状に形成された排ガス流路、92は排ガス流路91の内
部に縦横に配列されて複数立設され内部に冷却水が流れ
る内部冷却水流路、92aは内部冷却水流路92の下部
を支持する下部支持部、92bは内部冷却水流路92の
上部を支持する上部支持部、93は排ガス流路91の下
流側に接続され凝縮液を含む排ガスを排出する凝縮液排
出路、94は内部冷却水流路92の間の隙間に配設され
ステンレス鋼製等の金属製等の丸棒等で網目状に形成さ
れた外壁洗浄部、95は外壁洗浄部94の外周に配設固
定された外壁洗浄部94の略円状に形成された外枠、9
6は外枠95に立設された棒状部材、97は熱交換器9
0の上部に形成され棒状部材96が嵌装された熱交換器
開口部、98は熱交換器開口部97に被嵌され排ガス流
路91を気密に保つシール部、99は排ガス流路91の
外部に配設され内部に冷却水が流れて排ガス流路91を
冷却する外部冷却水流路、99aは排ガス流路91の上
端に開閉自在に固着された開閉蓋部である。内部冷却水
流路92及び外部冷却水流路99の上流側は熱交換器冷
却水供給路19に接続され下流側は熱交換器冷却水流出
路20に接続されている。
【0042】以上のように構成された実施の形態2にお
ける廃棄物処理システムの熱交換器について、その使用
方法を以下説明する。熱交換器90の排ガス流路91を
流れる排ガスは、内部冷却水流路92及び外部冷却水流
路99で冷却されて液化減容され凝縮液排出路93から
排出される。これに応じて、内部冷却水流路92や外部
冷却水流路99の外壁にはスケーリング、微粒子汚れ、
腐食汚れ等の汚れが付着する。メンテナンス時には、シ
ール部98を開けて熱交換器開口部97から突出してい
る棒状部材96の上端部を握持して上下に動かし、外壁
洗浄部94を内部冷却水流路92及び外部冷却水流路9
9の長手方向に沿って摺動させて内部冷却水流路92や
や外部冷却水流路99の外壁に付着した汚れを掻き落と
す。掻き落とされた汚れは開閉蓋部99aを開けて排ガ
ス流路91に水等を注入して除去する。
【0043】以上のように実施の形態2における廃棄物
処理システムは構成されているので、実施の形態1の
(1)乃至(19)、(21)乃至(23)に記載の作
用に加え、以下のような作用が得られる。 (1)冷却水流路の外壁にはスケーリング、微粒子汚
れ、腐食汚れ等の汚れが付着し易く、これを放置してお
くと冷却水流路の熱伝導率が低下し熱交換効率が低下す
る。このため定期的なメンテナンスによって汚れを除去
することが必要であるが、外壁洗浄部を有しているの
で、冷却水流路の外壁に付着した汚れを掻き取って容易
に除去することができメンテナンス性に優れる。 (2)冷却水流路が縦横に配列されていて冷却水流路間
の隙間が広く形成されており、さらに外壁洗浄部を有し
ているので、冷却水流路の外壁に付着した汚れによって
排ガス流路を閉塞することがなく、熱交換率を高めるこ
とができる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 (実施例1)実施の形態1で説明した廃棄物処理システ
ムを用いて、麦焼酎廃液の廃棄物処理を行った。なお、
減圧乾燥装置は乾燥缶内の容量が0.5m3のものを用
いた。廃棄物として用いた麦焼酎廃液は、水分約95〜
98wt%、アルコール1〜9wt%を含有するもので
あった。この麦焼酎廃液0.35m3を減圧乾燥装置の
乾燥缶内へ投入し、40000〜50000Paの減圧
状態下で50〜70℃の温度に保ちつつ羽根部を回転さ
せて、廃棄物の減圧・乾燥を行った。なお、廃棄物に対
し4〜7wt%のフスマ等の添着材を添加した。約4時
間後、乾燥処理が終了し、水分の含有率が10wt%未
満の非常にさらさらした乾燥処理物が得られた。この乾
燥処理物を豚の飼料として用いたところ、非常に食い付
きの良いことが確認された。クエン酸等の栄養素や旨み
成分等が高温変性しておらず、乾燥処理物から食欲をそ
そる発酵臭がするためであると推察された。これによ
り、本発明の減圧乾燥装置及びそれを備えた廃棄物処理
システムは、構成が簡単で小型化できるので、設備負荷
を小さくできるとともに廃棄物の発生場所毎に設置する
ことができ、廃棄物を貯留しておくための大掛かりな設
備や輸送コストが不要で高い処理効率が得られることが
明らかになった。また、短時間で焼酎粕の含水率を10
%未満にまで脱水することができ、乾燥処理物をそのま
ま肥料や飼料等として使用でき、処理効率に優れている
ことが明らかになった。また、残渣排出管からクーリン
グタワーへ排出された液体中のエチルアルコール濃度を
測定したところ7ppm以下と非常に微量であった。こ
れにより、本発明の減圧乾燥装置を備えた廃棄物処理シ
ステムは、エチルアルコール等の沸点の低い有機物もシ
ステムの系内でほとんど全て処理することができ環境保
全性に優れていることが明らかになった。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の減圧乾燥装置及
びそれを備えた廃棄物処理システムによれば、以下のよ
うな有利な効果が得られる。請求項1に記載の発明によ
れば、 (1)乾燥缶と乾燥缶を加熱する加熱用配管とを有して
いるので、廃棄物が含有する水やアルコール類等の沸点
を低下させ低い加熱温度でも蒸発可能にするとともに短
時間で乾燥させるので、低燃費で省エネルギー性に優れ
るとともに作業性に優れた減圧乾燥装置を提供すること
ができる。 (2)固液混合した廃棄物も乾燥缶内で短時間の内に乾
燥処理することができるので、固液分離等の複数工程を
要さず作業性に優れた減圧乾燥装置を提供することがで
きる。 (3)減圧乾燥するので加熱温度を低くすることがで
き、廃棄物中に含まれるクエン酸等の栄養素や旨み成分
等を高温によって変性させることなく乾燥処理して、廃
棄物を飼料や肥料に再利用する場合に最適な減圧乾燥装
置を提供することができる。 (4)乾燥温度を高めれば、廃棄物中の寄生虫、雑草種
子、病原菌等を死滅させることができ、衛生的であり安
全性に優れた減圧乾燥装置を提供することができる。 (5)減圧可能な密閉された乾燥缶内で処理するので、
悪臭や廃液等が外部に漏れ難く快適性に優れた減圧乾燥
装置を提供することができる。 (6)羽根部を有しているので、供給された廃棄物を乾
燥缶内に分散させることができ乾燥速度を高め処理効率
を高めることができる減圧乾燥装置を提供することがで
きる。 (7)構成が簡単で小型化できるので、設備負荷を小さ
くできるとともに廃棄物の発生場所毎に設置することが
でき、廃棄物を貯留しておくための大掛かりな設備や輸
送コストが不要で高い処理効率が得られる減圧乾燥装置
を提供することができる。 (8)処理物の含水率に合わせ圧力及び温度を調整でき
るので、被処理物の含水率を3〜40%まで調整可能で
あり、焼酎粕の含水率を10%未満にまで脱水すること
により、被処理物をそのまま肥料や飼料、敷料として使
用できる減圧乾燥装置を提供することができる。
【0046】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の効果に加え (1)破砕羽根が当接部と溝部とを備えているので、乾
燥缶の内壁面と当接部との間で廃棄物を擂り潰すことが
できるとともに、溝部のエッジで廃棄物を破砕すること
ができ、焼酎粕等の廃液,畜産糞尿等の軟質な廃棄物だ
けでなく、魚骨,野菜屑等の硬質な廃棄物も破砕・粉砕
しながら乾燥缶の内壁面に薄く伸ばし乾燥缶との接触面
積を増やして乾燥し易くすることができ、乾燥速度を高
め処理効率を高めることができるとともに、硬質や軟質
等の異種の廃棄物を混合処理することができ応用性に優
れた減圧乾燥装置を提供することができる。 (2)破砕羽根と撹拌羽根を併用することにより、撹拌
羽根で破砕羽根が乾燥缶の内壁にはり付けた被処理物を
剥離させることができ、乾燥効率を高めるともに被処理
物が焦げ付くのを防止することができる減圧乾燥装置を
提供することができる。
【0047】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の内いずれか1の効果に加え、(1)乾燥缶の缶
内を所定の圧力に減圧して、廃棄物に含有される水の沸
点を50〜70℃に下げることができるとともに、アル
コール類,クエン酸等の有機物の沸点も降下させ蒸発効
率を高め乾燥効率を向上させることができる減圧乾燥装
置を提供することができる。
【0048】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の内いずれか1の効果に加え、 (1)旋回室冷却部を有しているので、上部旋回室や下
部旋回室の内壁に結露を発生させて結露した水分をミス
ト等に付着させその粒径を大きくし、ミスト等に働く遠
心力と下降速度を大きくして気流からのミスト等の分離
能力を高めることができる。この結果、ミスト等の大部
分を除去することができ、排ガス中のアルコール類やク
エン酸、有機固形分等の濃度を著しく低減することがで
きる廃棄物処理システムを提供することができる。 (2)可動部分やミスト等を除去するフィルタ等の交換
部品等を要さないので、メンテナンス性に著しく優れ省
力化できる廃棄物処理システムを提供することができ
る。 (3)フィルタ等を要さないので目詰まりを発生して気
流の流路を閉塞することがなく経時的な圧力損失が起こ
らず、廃棄物処理システム全体の性能を低下させること
がない廃棄物処理システムを提供することができる。 (4)フィルタ等を要さないので気流の流路を安定的に
確保し常に減圧状態を維持することができるので、加圧
状態になって爆発するおそれがなく安全性に優れた廃棄
物処理システムを提供することができる。
【0049】請求項5に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の内いずれか1の効果に加え、 (1)熱交換器が排ガス流路を流れる排ガスを冷却して
液化減容するので、システムに用いる減圧機の吸引負荷
を軽減することができ減圧機等の付帯設備を小型化し設
備の小型化を図ることができるとともに設備負荷を小さ
くすることができる廃棄物処理システムを提供すること
ができる。 (2)熱交換器が排ガスを冷却するので、システムに用
いる減圧機の温度上昇を抑えて真空度や吸引能力が低下
するのを抑制することができる廃棄物処理システムを提
供することができる。 (3)熱交換器の冷却水流路の外壁にはスケーリング、
微粒子汚れ、腐食汚れ等の汚れが付着し易く、これを放
置しておくと冷却水流路の熱伝導率が低下し熱交換効率
が低下する。このため定期的なメンテナンスによって汚
れを除去することが必要である。排ガス流路の所定部に
開閉自在に形成された開閉蓋部を備えているので、逆洗
や化学薬品処理等の洗浄や煩雑な分解掃除等を行わなく
ても、メンテナンスの際に開閉蓋部を開けてブラシ等を
用いて汚れを容易に除去することができメンテナンス性
に優れた廃棄物処理システムを提供することができる。
【0050】請求項6に記載の発明によれば、請求項5
の効果に加え、(1)外壁洗浄部を有しているので、逆
洗や化学薬品処理等の煩雑な洗浄や分解等を行わなくて
も、冷却水流路の外壁に付着した汚れを掻き取って容易
に除去することができメンテナンス性に優れた廃棄物処
理システムを提供することができる。
【0051】請求項7に記載の発明によれば、請求項1
乃至3の内いずれか1に記載の効果に加え、(1)槽加
熱装置の加熱温度によって排ガス凝縮液に含まれる沸点
の異なる物質を分離することができるので、排ガス濃縮
液を廃棄することなく最適な処理を行って無駄なく利用
するとともに、排ガス濃縮液が含有する有機物等を分離
し大気汚染や水質汚染等を未然に防止することができる
廃棄物処理システムを提供することができる。
【0052】請求項8に記載の発明によれば、請求項1
乃至7の効果に加え、(1)サイクロンで排ガスに含ま
れる大部分の有機固形分やミスト等を除去することがで
きる。排ガスは、さらに熱交換器に導入されて凝縮液が
生成される。凝縮液に溶解する水より沸点の低いアルコ
ール等の有機物等は、排ガス凝縮液処理装置において分
離されるので排ガスの処理効率に優れた廃棄物処理シス
テムを提供することができる。
【0053】請求項9に記載の発明によれば、請求項8
の効果に加え、 (1)ミスト導入管を備えているので、アルコール類や
クエン酸等が溶解したミスト、ミストに同伴された若し
くは単独で浮遊する有機固形分等を再び乾燥缶に導入し
てシステムの系外にミスト等を流出することなく廃棄物
に混合し乾燥処理することができ処理効率を高めること
ができる廃棄物処理システムを提供することができる。 (2)廃棄物から飼料を製造する場合には、ミスト等に
含まれる旨み成分であるクエン酸や酢酸等を再び飼料に
戻して無駄なく乾燥処理することができ、旨みを濃縮さ
せることができる廃棄物処理システムを提供することが
できる。
【0054】請求項10に記載の発明によれば、請求項
8又は9の効果に加え、(1)蒸発ガスは沸点の低いエ
チルアルコール等を含有しており、そのまま空気中に放
出するとカビが発生する原因となるが、蒸発ガス供給管
を備えているので媒体加熱装置の燃焼室内で燃焼されて
水と二酸化炭素に分解される。この結果、システムの系
外にエチルアルコール等を排出することなく系内で全て
処理することができ環境保全性に優れた廃棄物処理シス
テムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における廃棄物処理シス
テムの構成図
【図2】(a)実施の形態1における減圧乾燥装置の要
部正面模式図 (b)減圧乾燥装置の要部側面模式図
【図3】破砕羽根の要部斜視図
【図4】(a)撹拌羽根の要部斜視図 (b)撹拌羽根の要部平面模式図
【図5】実施の形態1における廃棄物処理システムのサ
イクロンの要部模式図
【図6】実施の形態1における廃棄物処理システムの熱
交換器の要部模式図
【図7】(a)実施の形態2における廃棄物処理システ
ムの熱交換器の要部模式図 (b)実施の形態2における廃棄物処理システムの熱交
換器の要部横断面模式図
【符号の説明】
1 廃棄物処理システム 2 廃棄物タンク 3 廃棄物供給路 4 廃棄物供給ポンプ 5 減圧乾燥装置 6 添着材タンク 7 添着材供給路 8 加熱媒体供給路 9 加熱媒体流出路 10 排ガス排出路 11 サイクロン 12 サイクロン冷却水供給路 13 サイクロン冷却水流出路 14 ミスト排出管 15 ミストタンク 16 ミスト導入路 17 ミスト除去ガス排出路 18 熱交換器 19 熱交換器冷却水供給路 20 熱交換器冷却水流出路 21 冷却水供給路 22 冷却水ポンプ 23 クーリングタワー 24 冷却水還流路 25 凝縮液流出路 26 1次気液分離タンク 27 気体搬送路 28 真空ポンプ 29 2次気液分離タンク 30 液体導入路 30a 濾過装置 30b 封水供給路 31 気体排出路 32 排ガス凝縮液流路 33 凝縮液処理槽 34 槽加熱装置 35 蒸発ガス排出管 36 残渣排出管 36a 凝縮液還流路 37 加熱媒体排出路 38 加熱媒体ポンプ 39 媒体加熱装置 40 蒸発ガス供給管 50 乾燥缶 50a 処理物払出口 50b 安全弁 50c 弁部 50d 孔部 51 廃棄物供給部 51a 添着材供給部 52 軸部 53 枝部 54 撹拌羽根 54a 内側羽根部 54b 外側羽根部 55 筒状枝部 56 摺動部 57 破砕羽根 57a 当接部 57b 溝部 58 弾性体 60 上部旋回室 61 下部旋回室 62 旋回室蓋部 63 排ガス供給口 64 旋回室冷却部 65 サイクロン冷却水供給部 66 サイクロン冷却水流出部 67 ミスト排出用電磁弁 68 リーク用電磁弁 69 上部液量検出部 70 下部液量検出部 71 逆止弁 72 ミスト導入用ポンプ 80 排ガス流路 81 凝縮液排出路 82 外部冷却水流路 83 熱交換器冷却水供給部 84 熱交換器冷却水流出部 85 内部冷却水流路 86 冷却フィン 87 開閉蓋部 90 熱交換器 91 排ガス流路 92 冷却水流路 92a 下部支持部 92b 上部支持部 93 凝縮液排出路 94 外壁洗浄部 95 外枠 96 棒状部材 97 熱交換器開口部 98 シール部 99 外部冷却水流路 99a 開閉蓋部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B09B 3/00 C02F 11/12 B C02F 11/12 F26B 11/16 F26B 11/16 B09B 3/00 303H 303M Z (72)発明者 青木 広 福岡県北九州市小倉南区中曽根東一丁目1 −5 株式会社理建システム内 Fターム(参考) 3L113 AA07 AB06 AC05 AC24 AC58 AC59 BA39 DA02 DA14 4D004 AA02 AA03 AA04 AB01 AC04 BA04 CA04 CA22 CA42 CB13 CB31 DA02 DA07 4D053 AA01 AA03 AB02 BA01 BB02 BC01 BD04 CB02 CB04 CF02 DA06 4D059 AA01 BD11 BD19 BD25 BJ01 BK11 CC02 EB08 4D067 CF06 CF10 CF15 CF17 CF22 CF25 CF27 GA13 GA20

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥缶と、前記乾燥缶の外壁に配設され
    内部を流れる加熱用媒体によって前記乾燥缶を加熱する
    加熱用配管と、前記乾燥缶に連通し廃棄物を供給する廃
    棄物供給部と、前記乾燥缶内に配設され前記乾燥缶内を
    回転する羽根部と、前記乾燥缶と連通し廃棄物が乾燥さ
    れて発生する排ガスが排出される排ガス排出路と、を備
    えていることを特徴とする減圧乾燥装置。
  2. 【請求項2】 前記羽根部が、破砕羽根及び/又は撹拌
    羽根を備え、前記破砕羽根が、前記乾燥缶の内壁面に当
    接する当接部と、回転方向と略平行して前記当接部に複
    数形成された溝部と、を備えていることを特徴とする請
    求項1に記載の減圧乾燥装置。
  3. 【請求項3】 前記乾燥缶の缶内を1700〜1013
    25Paに減圧する減圧機を備えていることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の減圧乾燥装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の内いずれか1に記載の
    減圧乾燥装置と、 円筒状の上部旋回室と、前記上部旋回室の下部に連通す
    る中空円錐状の下部旋回室と、前記上部旋回室に配設さ
    れ廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスを導入する排ガ
    ス供給口と、前記上部旋回室及び/又は下部旋回室の側
    壁を冷却して前記上部旋回室及び/又は前記下部旋回室
    の内壁に結露を発生する旋回室冷却部と、前記上部旋回
    室に配設され導入された排ガスに含まれるミスト等が除
    去されたミスト除去ガスを排出するミスト除去ガス排出
    路と、を有するサイクロンと、 を備えていることを特徴とする廃棄物処理システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3の内いずれか1に記載の
    減圧乾燥装置と、廃棄物を乾燥した際に発生する排ガス
    が流れる排ガス流路と、前記排ガス流路の外部及び/又
    は内部に配設され内部に冷却水が流れる冷却水流路と、
    前記排ガス流路を流れる排ガスが前記冷却水流路を流れ
    る冷却水で冷却されて凝縮された凝縮液を含む排ガスを
    排出する凝縮液排出路と、前記排ガス流路の所定部に開
    閉自在に形成された開閉蓋部と、を有する熱交換器と、 を備えていることを特徴とする廃棄物処理システム。
  6. 【請求項6】 前記冷却水流路に配設され前記冷却水流
    路の外壁に摺接して付着物を除去する外壁洗浄部を備え
    ていることを特徴とする請求項5に記載の廃棄物処理シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3の内いずれか1に記載の
    減圧乾燥装置と、 廃棄物を乾燥した際に発生する排ガスが冷却されて凝縮
    した排ガス凝縮液が流れる排ガス凝縮液流路と、前記排
    ガス凝縮液流路と連通し排ガス凝縮液が導入される凝縮
    液処理槽と、前記凝縮液処理槽を所定温度に加熱する槽
    加熱装置と、前記凝縮液処理槽と連通し前記槽加熱装置
    によって加熱され前記排ガス凝縮液から蒸発する蒸発ガ
    スを排出する蒸発ガス排出管と、を有する排ガス凝縮液
    処理装置と、 を備えていることを特徴とする廃棄物処理システム。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至3の内いずれか1に記載の
    減圧乾燥装置と、排ガス供給路が前記減圧乾燥装置の排
    ガス排出路に接続された請求項4に記載のサイクロン
    と、排ガス流路が前記サイクロンのミスト除去ガス排出
    路に接続された請求項5又は6に記載の熱交換器と、排
    ガス凝縮液流路が前記熱交換器の凝縮液排出路に接続さ
    れた請求項7に記載の排ガス凝縮液処理装置と、を備え
    ていることを特徴とする廃棄物処理システム。
  9. 【請求項9】 前記サイクロンで除去された排ガス中の
    ミスト等を、前記減圧乾燥装置の乾燥缶内へ導入するミ
    スト導入管を備えていることを特徴とする請求項8に記
    載の廃棄物処理システム。
  10. 【請求項10】 前記排ガス凝縮液処理装置の前記凝縮
    液処理槽から蒸発した蒸発ガスを、前記減圧乾燥装置の
    加熱用配管を流れる加熱用媒体を加熱する媒体加熱装置
    の燃焼室に供給する蒸発ガス供給管を備えていることを
    特徴とする請求項8又は9に記載の廃棄物処理システ
    ム。
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