JP2003279007A - 予混合燃焼バーナ - Google Patents

予混合燃焼バーナ

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JP2003279007A
JP2003279007A JP2002083826A JP2002083826A JP2003279007A JP 2003279007 A JP2003279007 A JP 2003279007A JP 2002083826 A JP2002083826 A JP 2002083826A JP 2002083826 A JP2002083826 A JP 2002083826A JP 2003279007 A JP2003279007 A JP 2003279007A
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burner
air
fuel gas
combustion
fuel
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JP2002083826A
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Masahide Tsujishita
正秀 辻下
Ryo Enomoto
量 榎本
Akira Miyato
章 宮藤
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼火炎による振動の発生を抑えることがで
きる予混合燃焼バーナを提供すること。 【解決手段】 筒状のバーナ本体4Aと、燃料ガスを噴
出するための燃料噴出ノズル18Aと、バーナ本体4A
内に供給された燃焼用空気と燃料ガスとの混合を促進す
るための旋回羽根体30と、を備え、旋回羽根体30に
より混合された空気混合燃料ガスがバーナトップ側に送
給されて燃焼する予混合燃焼バーナ。燃料噴出ノズル1
8Aは、旋回羽根体30を越えてバーナトップ側に延
び、燃料噴出ノズル18Aの基部には主噴出孔22Aが
設けられ、その先端部には副噴出孔27Aが設けられ、
副噴出孔27Aから燃料ガスが噴出することによって、
バーナトップにおける空気混合燃料ガスの混合比に部分
的不均一を生じさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、 ボイラ、吸収式
冷凍機の熱源、加熱炉などに用いられる予混合燃焼バー
ナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ボイラなどの熱源、加熱炉に
予混合燃焼バーナが用いられている。この種の予混合燃
焼バーナは、例えば、筒状のバーナ本体と、バーナ本体
内に燃料ガスを噴出するための燃料噴出ノズルと、燃焼
用空気と燃料ガスとを混合するための混合促進手段(例
えば、整風プレート)と、を備えている。この予混合燃
焼バーナでは、バーナ本体内に供給された燃焼用空気と
燃料噴出ノズルから噴出された燃料ガスとが混合促進手
段により混合され、かく混合された空気混合燃料ガスが
バーナ本体のバーナトップに送給されて燃焼する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような予混合燃焼
バーナでは、混合促進手段により燃焼用空気と燃料ガス
とが混合されるので、空気混合燃料ガスの空気比がほぼ
均一となり、このような均一状態の空気混合燃料ガスが
バーナ本体のバーナトップで燃焼する。従って、空気混
合燃料ガスの燃焼状態がほぼ一定となり、その燃焼火炎
の振動状態もほぼ同じとなるので、バーナトップ側での
燃焼火炎の領域毎の火炎の振動が共鳴し易くなり、この
ようなことから、予混合燃焼バーナでは燃焼時に共鳴振
動が生じ易くなる。特に、バーナ本体のバーナトップに
表面燃焼保持部材が設けられている形態のものでは、燃
焼火炎の共鳴振動が表面燃焼保炎部材に伝搬されて共鳴
音が大きくなり易く、特に、この予混合燃焼バーナをボ
イラなどの缶体内に設置した場合、燃焼火炎の共鳴振動
の発生が顕著になる。
【0004】本発明の目的は、燃焼火炎による振動の発
生を抑えることができる予混合燃焼バーナを提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、筒状のバーナ
本体と、前記バーナ本体内に供給された空気混合燃料ガ
スの混合を促進するための混合促進手段と、を備え、前
記バーナ本体内に供給された空気混合燃料ガスが前記混
合促進手段により混合された後バーナトップ側に送給さ
れて燃焼する予混合燃焼バーナであって、前記バーナ本
体内には、空気混合燃料ガスの流れ方向に前記混合促進
手段を越えて前記バーナトップ側に延びる燃料噴出ノズ
ルが配設され、前記燃料噴出ノズルの先端部には燃料ガ
スを噴出するための噴出孔が設けられており、前記噴出
孔から燃料ガスが噴出することによって、前記バーナト
ップにおける空気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一
を生じさせることを特徴とする。
【0006】本発明に従えば、バーナ本体に空気混合燃
料ガスが供給され、バーナ本体内の混合促進手段は供給
された空気混合燃料ガスの混合を促進する。このバーナ
本体内には、更に、混合促進手段を越えて燃料噴出ノズ
ルが設けられ、この燃料噴出ノズルの先端部、換言する
と、混合促進手段より下流側の部位に噴出孔が設けられ
ている。従って、燃料噴出ノズル噴出孔からの燃料ガス
は、混合促進手段により混合されて流れる空気混合燃料
ガスに噴出され、かく噴出された燃料ガスは空気混合燃
料ガスに充分に混合されることなくバーナトップに流
れ、バーナトップにおける空気混合燃料ガスの一部にお
いて空気混合比が小さく(換言すると、燃料ガスの濃度
が大きく)なり、空気混合燃料ガスの混合比に部分的不
均一が生じる。その結果、バーナ本体のバーナトップ全
体における燃焼は安定しているが、この燃焼火炎の燃焼
状態が領域毎に部分的に異なり、これによって、燃焼時
に生じる火炎の振動も部分的に異なり、かくして、燃焼
火炎の共鳴の発生が回避され、燃焼火炎の振動の発生を
効果的に抑えることができる。
【0007】また、本発明は、筒状のバーナ本体と、前
記バーナ本体内に燃焼用空気を供給するための空気供給
手段と、前記バーナ本体内に燃料ガスを噴出するための
燃料噴出ノズルと、前記バーナ本体内に供給された燃焼
用空気と燃料ガスとの混合を促進するための混合促進手
段と、を備え、前記混合促進手段により混合された空気
混合燃料ガスがバーナトップ側に送給されて燃焼する予
混合燃焼バーナであって、前記燃料噴出ノズルは、空気
混合燃料ガスの流れ方向に前記混合促進手段を越えて前
記バーナトップ側に延び、前記混合促進手段の配設部位
より上流側の前記燃料噴出ノズルの基部には主噴出孔が
設けられ、前記混合促進手段の配設部位より下流側の前
記燃料噴出ノズルの先端部には副噴出孔が設けられてお
り、前記燃料噴出ノズルの前記主噴出孔から噴出された
燃料ガスは、前記混合促進手段によって前記空気供給手
段からの燃焼用空気と混合されて前記バーナトップ側に
送給され、前記燃料噴出ノズルの前記副噴出孔から燃料
ガスが噴出することによって、前記バーナトップにおけ
る空気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一を生じさせ
ることを特徴とする。
【0008】本発明に従えば、バーナ本体内には混合促
進手段を越えてバーナトップ側に燃料噴出ノズルが設け
られ、この燃料噴出ノズルの基部(混合促進手段より上
流側)に主噴出孔が設けられ、その先端部(混合促進手
段より下流側)に副噴出孔が設けられている。従って、
バーナ本体内に供給された燃焼用空気に燃料噴出ノズル
の主噴出孔から燃料ガスが噴出され、燃焼用空気と燃料
ガスが混合促進手段によって混合される。そして、かく
混合された空気混合燃料ガスに燃料噴出ノズルの副噴出
孔から燃料ガスが噴出され、かく噴出された燃料ガスは
空気混合燃料ガスに充分に混合されることなくバーナト
ップに流れ、バーナトップにおける空気混合燃料ガスの
一部において空気混合比が小さくなり、空気混合燃料ガ
スの混合比に部分的不均一が生じる。その結果、バーナ
本体のバーナトップ全体における燃焼は安定している
が、燃焼火炎の燃焼状態が領域毎に部分的に異なり、こ
れによって、燃焼時に生じる火炎の振動も部分的に異な
り、かくして、燃焼火炎の振動の発生を効果的に抑える
ことができる。
【0009】また、本発明では、前記バーナ本体の前記
バーナトップには、多数の炎孔が設けられた表面燃焼保
炎部材が配設され、前記表面燃焼保炎部材の前記多数の
炎孔から噴出する空気混合燃料ガスの混合比に部分的不
均一を生じさせることを特徴とする。
【0010】本発明に従えば、バーナ本体のバーナトッ
プに表面燃焼保炎部材が設けられているので、バーナト
ップにおける保炎が安定し、燃焼火炎の振動の発生を抑
えながら逆火の発生を防止することができる。
【0011】また、本発明では、前記燃料噴射ノズルの
前記副噴出孔から噴射される燃料ガスは、前記燃料噴射
ノズルを通して噴射される燃料ガスの20%以下である
ことを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、燃料噴射ノズルの副噴出
孔から噴出される燃料ガスは、燃料噴出ノズルを通して
噴出される燃料ガス、即ちバーナ本体に噴出される全燃
料ガスの20%以下であるので、副噴出孔から噴出され
る燃料ガスによって空気混合燃料ガスの一部の空気比が
小さくなり過ぎることはなく、従って、空気混合燃料ガ
スの燃焼時に不完全燃焼することがなく、燃焼排気ガス
中の一酸化炭素(CO)の濃度を低減するすることがで
きる。
【0013】また、本発明では、前記混合促進手段は、
空気混合燃料ガスの流れによって旋回される旋回羽根体
であることを特徴とする。本発明に従えば、混合促進手
段が旋回羽根体から構成されているので、空気混合燃料
ガスが旋回流となってバーナトップ側に送給される。従
って、バーナ本体を流れる空気混合燃料ガスの圧力損失
が小さい状態で空気混合燃料ガスの混合が促進され、比
較的短い距離でもって所要の通りに混合することができ
る。
【0014】また、本発明では、前記混合促進手段は、
多数の整風孔が形成された整風プレートであることを特
徴とする。本発明に従えば、混合促進手段が整風プレー
トから構成されているので、空気混合燃料ガスの混合を
促進しながらその流速をほぼ均一に保つことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に従う予混合燃焼バーナの実施形態について説明す
る。第1の実施形態 まず、図1及び図2を参照して、第1の実施形態の予混
合燃焼バーナについて説明する。図1は、第1の実施形
態の予混合燃焼バーナを示す簡略断面図であり、図2
は、図1の予混合燃焼バーナをバーナトップ側から見た
図である。
【0016】第1の実施形態の予混合燃焼バーナ2は、
中空円筒状のバーナ本体4を備え、このバーナ本体4
が、例えば、ボイラ本体(後述する)の略中央部に取り
付けられる。このバーナ本体4のバーナトップ側にはバ
ーナ噴出口6が設けられ、このバーナ噴出口6からは空
気混合燃料ガス(燃焼用空気と燃料ガスとが混合された
もの)が下流側に噴出され、かく噴出された空気混合燃
料ガスが燃焼される。この燃料ガスとしては、例えば都
市ガス、LPガスなどが用いられる。
【0017】この実施形態では、バーナ本体4は、相互
に連結された第1筒状部材8及び第2筒状部材10から
構成され、第1筒状部材8と第2筒状部材10との間
に、混合促進手段を構成する整風プレート11が配設さ
れている。第1筒状部材8の一端部は端部プレート12
によって密閉され、その他端部に第2筒状部材10の一
端部が連結されている。第1筒状部材8の周側面の所定
部位には空気供給口14が設けられ、例えば送風ブロア
の如き空気供給手段16からの燃焼用空気が空気供給口
14を通して供給される。
【0018】バーナ本体4内の径方向中央部には燃料噴
出ノズル18が配設されている。この燃料噴出ノズル1
8は細長いパイプ部材から構成され、その基部側(図1
において右端部側)は端部プレート12を貫通して外側
に突出し、その先端部(図1において左端部)には密封
部材20が装着されている。この燃料噴出ノズル18
は、端部プレート12に支持された基部から第1筒状部
材8を通り、整風プレート11に支持された後、第2筒
状部材10の他端部近傍まで延びている。端部プレート
12より突出する燃料噴出ノズル18の端部には、燃料
供給管24が接続され、ガス埋設管、ガスボンベの如き
燃料ガス供給手段(図示せず)からの燃料ガスが矢印2
6で示すように燃料噴出ノズル18に供給される。
【0019】この実施形態では、燃料噴出ノズル18の
基部(換言すると、整風プレート11より上流側の部
位)、この形態では第1筒状部材8の空気供給口14に
対向する部位及びその近傍には、軸線方向(図1におい
て左右方向)及び周方向に間隔をおいて複数個の主噴出
孔22が設けられている。また、燃料噴出ノズル18の
先端部(換言すると、整風プレート11より下流側の部
位)には、端部プレート12から突出する端部に副噴出
孔27が設けられている。このように構成されているの
で、ガス埋設管、ガスボンベの如き燃料供給源(図示せ
ず)からの燃料ガスは、矢印26で示すように燃料供給
管24を通して燃料噴出ノズル18に供給され、その主
噴出孔22及び副噴出孔27からバーナ本体4内に噴出
される。
【0020】整風プレート11は、燃料噴出ノズル18
の主噴出口22と副噴出孔27との間に配設される。整
風プレート11には、間隔をおいて多数の貫通孔32
(例えば円形、矩形状などの適宜の形状でよい)が設け
られ、燃料噴出ノズル18の主噴出孔22から噴出した
燃料ガス及び空気供給口14を通して供給された空気
は、これら貫通孔32を通して流れる間に予混合される
とともに、矢印28で示す下流側に流れる予混合された
空気混合燃料ガスの流速を均一化する。
【0021】この実施形態では、混合促進手段が整風プ
レート11から構成されているが、整風プレート11に
代えて、燃焼用空気と燃料ガスを混合するための旋回羽
根体(図示せず)から構成してもよく、或いは整風プレ
ート11及び旋回羽根体から構成してもよい。このよう
な場合、旋回羽根体は、複数枚の羽根を備え、燃料噴出
ノズル18に旋回自在に支持され、矢印28で示す下流
側に空気混合燃料が流れることによって所定方向に旋回
する。このよに旋回羽根体30が旋回すると、空気混合
燃料の流れが旋回流となって下流側に流れ、空気と燃料
との予混合が促進される。
【0022】中空円筒状のバーナ本体4の先端側、所謂
バーナトップ側に、保炎部材36が設けられている。図
2をも参照して、図示の保炎部材36は、例えばステン
レス製の金網から構成され、その全域に小炎孔38を構
成するメッシュが設けられている。この保炎部材36
は、バーナ本体4のバーナ噴出口6の実質上全域を覆う
ように設けられ、従って、バーナ噴出口6から噴出され
る空気混合燃料ガスは、これら小炎孔38を通して噴出
される。
【0023】この保炎部材36のメッシュの大きさは、
例えば0.5〜1mm程度の大きさに形成される。保炎
部材36は、金網に代えて、多数の小炎孔を有するプレ
ート状部材から構成するようにしてもよく、この場合、
プレート状部材に円形状、楕円形状、矩形状、正方形状
などの適宜の形状の小炎孔が形成され、それらの全体が
実質上同じ形状であってもよく、或いは2種類又は3種
類以上の形状のものを組み合わせるようにしてもよい。
この場合、小炎孔は、例えば0.5〜10mmの大きさ
に、好ましくは1〜3mmの大きさに形成される。保炎
部材36は、金網などに代えて、多孔質セラミックから
構成するようにしてもよい。
【0024】次に、上述した予混合燃焼バーナ2による
燃焼について説明する。この予混合燃焼バーナ2におい
ては、バーナ本体4の空気供給口14から燃焼用空気が
供給され、また燃料供給源(図示せず)からの燃料ガス
が燃料噴出ノズル18に供給され、その主噴出孔22か
ら整風プレート11の上流側のバーナ本体4内に噴出す
るとともに、その副噴出孔27から整風プレート11の
上流側のバーナ本体4内に噴出する。主噴出孔22から
噴出した燃料ガスは、吸気供給口14からの空気と混合
され、かく混合された空気混合燃料が整風プレート11
の貫通孔32を通して下流側に流れ、この整風プレート
11を通して流れる間に燃焼用空気と燃料ガスとが混合
されるとともに、その流速が均一化される。
【0025】一方、副噴出孔27からの燃料ガスはこの
ように混合されて下流側に流れる空気混合燃料ガスに噴
出される。副噴出孔27から噴出された燃料ガスは空気
混合燃料ガスと充分に混合されることなくバーナ本体4
のバーナトップに流れ、これによって、バーナトップに
おける空気混合燃料ガスの一部において空気混合比が小
さくなり、空気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一が
生じる。その結果、バーナ本体4のバーナトップ全体に
おける燃焼は安定しているが、燃焼火炎の一部において
燃焼状態が異なり、燃焼火炎の振動も部分的に異なるよ
うになり、かくして、燃焼火炎の共鳴の発生が回避さ
れ、燃焼時の振動の発生を抑えることができる。また、
バーナ本体4のバーナトップに保炎部材36が設けられ
ているので、燃焼火炎の保炎効果が高く、燃焼を安定さ
せることができる。
【0026】このような予混合燃焼バーナ2において
は、燃料噴出ノズル18の副噴出孔27からの燃料ガス
の噴出量は、燃料噴出ノズル18に供給される全燃料ガ
スの20%以下にするのが望ましい。このように20%
以下にした場合、予混合燃焼特有の低NO(窒素酸化
物)性能を保ったまま、またCO(一酸化炭素)を抑え
て燃焼ガスを燃焼させることができ、燃焼時の火炎の振
動の発生も効果的に抑えることができる。副噴出孔17
からの噴出量が20%を超えると、バーナ本体4のバー
ナトップにおける空気混合燃料ガスの燃料ガス濃度が部
分的に大きくなりすぎ、NO、COが多く発生するよ
うになる。
【0027】第2の実施形態 次に、図3及び図4を参照して、第2の実施形態の予混
合燃焼バーナについて説明する。図3は、第2の実施形
態の予混合燃焼バーナを示す簡略断面図であり、図4
は、図3の予混合燃焼バーナをバーナトップ側から見た
図である。この第2の実施形態の予混合燃焼バーナで
は、そのバーナトップの構造、燃料噴出ノズル及び混合
促進手段に修正が施されている。尚、以下の実施形態に
おいて、第1の実施形態と実質上同一の部材には同一の
番号を付し、その説明を省略する。
【0028】図3及び図4において、この予混合燃焼バ
ーナ2Aにおいては、燃料噴出ノズル18Aの整風プレ
ート11から突出する部分に、混合促進手段を構成する
旋回羽根体30が回転自在に支持されている。旋回羽根
体30は、複数枚の羽根を備え、矢印28で示す下流側
に空気混合燃料が流れることによって所定方向に旋回
し、このように旋回することによって、後述する如く燃
焼用空気と燃料ガスの混合が促進されるとともに、混合
された空気混合燃料の流れが旋回流となって下流側に流
れる。
【0029】また、燃料噴出ノズル18Aの整風プレー
ト11から突出する端部であって、旋回羽根体30より
も上流側に、その軸線方向及び周方向に間隔をおいて複
数個の主噴出孔22Aが設けられている。また、燃料噴
出ノズル18Aの先端部は円錐状に突出しており、この
先端傾斜周面に傾斜方向及び周方向に間隔をおいて複数
個の副噴出孔27Aが設けられている。
【0030】更に、バーナ本体4Aのバーナトップ側が
第1及び第2保炎部材52,54により覆われている。
第2保炎部材54は、中空円筒状バーナ本体4Aの径方
向中央部に配置された円形状の中央保炎部56と、この
中央保炎部56の周方向に間隔おいて配設された複数個
の接続保炎部58(この形態では実質上60度の間隔を
おいて6個設けられている)とを有している。各接続保
炎部58は径方向外方に向けてその周方向の幅が広がる
扇状であり、その内周側端部が中央保炎部56に固定さ
れ、その外周側端部がバーナ本体4Aの先端部(即ち、
バーナトップ)に固定されている。
【0031】第2保炎部材54は、更に、複数個の接続
保炎部58の外周側端部間に設けられた弧状保炎部60
を有している。各弧状保炎部60の一端部は隣接する接
続保炎部58の一方に固定され、その他端部は隣接する
接続保炎部58の他方に固定され、その外周側側部がバ
ーナ本体4Aの先端部に固定されている。
【0032】第2保炎部材54の中央保炎部56、接続
保炎部58及び弧状保炎部60は板状部材から形成さ
れ、これら保炎部56,58,60には、それぞれ、複
数個の第2炎孔62,64,66が設けられている。第
2炎孔62,64,66は、例えば円形状に形成され、
その大きさは直径0.5〜10mmに、好ましくは1〜
5mmに形成される。第2保炎部材54の第2炎孔6
2,64,66による開口率(第2保炎部材54の全面
積に対する第2炎孔62,64,66の開口面積の比
率)は比較的小さいのが好ましく、その開口率は、例え
ば3〜10%程度に設定される。
【0033】第2保炎部材54をこのように構成するこ
とによって、空気混合燃料の下流側への流れが第2保炎
部材54(中央保炎部56、接続保炎部58及び弧状保
炎部60)によって邪魔され、これによって、その下流
側にて燃焼ガスの流速が急激に低下して環流が生じ、第
2保炎部材54の第2炎孔62,64,66を通過する
流れとともにこの環流によって第2保炎部材54のほぼ
全域において燃焼ガスの保炎が行われる。このように第
2保炎部材54(中央保炎部56、接続保炎部58及び
弧状保炎部60)の広い範囲にて保炎が行われるので、
予混合燃焼バーナ2Aの保炎が非常に安定し、これによ
って、空気混合燃料の不完全燃焼が防止でき、CO(一
酸化炭素)の発生を抑えることができる。
【0034】また、第1保炎部材52は、バーナ本体4
A及び第2保炎部材54により規定される開口の実質上
全域を覆うように、この形態では、中央保炎部56、接
続保炎部58及び弧状保炎部60によって規定された扇
状開口を覆うように設けられている。この第1保炎部材
52は、第1炎孔68を構成する多数のメッシュが形成
された金網、例えばステンレス鋼、鉄などから形成され
たものから構成されている。第1保炎部材52の第1炎
孔68による開口率は比較的大きく、例えば5〜60%
に設定される。従って、図4からも理解されるように、
第1保炎部材52の第1炎孔68(この形態では金網の
メッシュ)による開口率は、第2保炎部材54(中央保
炎部62、接続保炎部58及び弧状保炎部60)の第2
炎孔62,64,66による開口率よりも大きく、バー
ナ本体4A内を流れる空気混合燃料は、第2保炎部材5
4の第2炎孔62,64,66よりも第1保炎部材52
の第1炎孔68を通してより多く流れる。従って、バー
ナ本体4A内を流れる空気混合燃料は、主として第1保
炎部材52の第1炎孔68を通して下流側に流れ、この
第1保炎部材52の第1炎孔68から噴出する空気混合
燃料が主燃焼ガスとなる。また、第2保炎部材54の第
2炎孔62,64,66から噴出する空気混合燃料が保
炎燃焼ガスとなる。
【0035】この第2の実施形態では、更に、バーナ本
体4Aの径方向中央部が矢印28で示す空気混合燃料の
流れ方向下流側に突出しており、換言すると、中央保炎
部62はバーナ本体4Aの第2筒状部材10の先端より
も矢印28で示す方向において下流側に配置され、各接
続保炎部58は径方向内方に向けて矢印28で示す方向
に前方に突出するように傾斜して延び、その全体形状が
略円錐台形状になっている。予混合燃焼バーナ2Aのバ
ーナトップ側をこのように構成することによって、バー
ナ本体4Aのバーナ噴出口6から噴出する空気混合燃料
は、矢印70で示すように、矢印28で示す流れ方向に
見て、下流側に向けて径方向外方に螺旋状に拡がり、こ
のように拡がることによって、周囲の炉気の巻き込みが
より効果的に行われる。第2の実施形態のその他の構成
は、上述した第1の実施形態と実質上同一である。
【0036】この第2の実施形態の予混合燃焼バーナ2
Aによる燃焼について説明する。このバーナ2Aにおい
ては、空気供給口14から供給された燃焼用空気が整風
プレート11の貫通孔32を通して下流側に流れ、この
整風プレート11を通して流れる間にその流速の均一化
が図られる。また、燃料噴出ノズル18Aに供給された
燃料ガスは、主噴出孔22A及び副噴出孔27Aから噴
出する。主噴出孔22Aからの燃料ガスはバーナ本体4
A内を流れる燃焼用空気中に噴出され、燃焼用空気と燃
料ガスは、旋回羽根体30が旋回することによって、図
3に旋回矢印で示すように旋回流となって下流側に流
れ、このように流れる間に燃焼用空気と燃料ガスとが均
一に混合される。一方、副噴出孔27からの燃料ガスは
このように混合されて下流側に流れる空気混合燃料ガス
に噴出される。この実施形態においても、副噴出孔27
から噴出された燃料ガスは空気混合燃料ガスと充分に混
合されることなくバーナ本体4のバーナトップに流れ、
これによって、バーナトップにおける空気混合燃料ガス
の一部において空気混合比が小さくなり、空気混合燃料
ガスの混合比に部分的不均一が生じる。その結果、上述
した第1の実施形態と同様に、バーナ本体4のバーナト
ップ全体における燃焼は安定しているが、燃焼火炎の一
において燃焼状態が異なり、これによって、燃焼火炎の
共鳴の発生が回避され、燃焼時の振動の発生を抑えるこ
とができる。
【0037】この第2の実施形態では、特に、バーナ本
体4Aのバーナトップ側は、その径方向中央部が下流側
に突出しているので、バーナ本体4Aを流れる空気混合
燃料は、下流側に向けて径方向外方に拡がるように流
れ、これによって、周囲炉気の巻込み量が多くなり、そ
の結果、火炎温度の上昇を更に抑えて、燃焼排気ガス中
のNOx濃度を一層効果的に低減することができる。
尚、この形態では、バーナ本体4Aからの空気混合燃料
ガスが径方向外方に拡がるように流れることに関連し
て、副噴出孔27Aが燃料噴出ノズル18Aの先端円錐
部に設けられており、従って、副噴出孔27Aから噴出
する燃料ガスは、空気混合燃料ガスの径方向への拡がり
方向に流れるようになる。
【0038】この燃焼時、バーナ本体2Aを流れる空気
混合燃料は、主として第1保炎部材52の第1炎孔68
を通して流れ、燃焼火炎の大部分は第1炎孔68からの
燃焼ガスとなる。更に、残りの空気混合燃料は、第2保
炎部材54の第2炎孔62,64,66を通して流れて
燃焼し、また第2保炎部材54の下流側にて空気混合ガ
スの流速が急激に低下することによって、燃焼ガスの環
流が生じる。従って、第2保炎部材54のほぼ全域にお
いて燃焼ガスの保炎が行われ、広い領域において非常に
安定した保炎が可能となり、その結果、燃焼排気ガス中
のCO濃度を低減させることができる。
【0039】第2の実施形態においては、バーナ本体4
Aのバーナトップ側における径方向中央部を空気混合燃
料の流れ方向下流側に突出させ、突出させたバーナトッ
プ側に第1及び第2保炎部材52,54を設けている
が、このような構成に限定されず、例えば、第1の実施
形態のバーナ本体4(径方向中央部が空気混合燃料の流
れ方向に突出していないもの)のバーナトップ側に上述
したと略同様に第1及び第2保炎部材を設けるようにし
てもよい。また、第2の実施形態では、バーナ本体4A
のバーナトップ側に第1及び第2保炎部材52,54を
設けているが、第1の実施形態と同様のように、このバ
ーナトップ側に第1保炎部材のみを設けるようにしても
よい。
【0040】また、第2の実施形態では、第2保炎部材
54に第2炎孔62,64,66を設けているが、これ
ら第2炎孔62,64,66を省略し、第2保炎部材と
して保炎プレート部材から構成するようにしてもよい。
【0041】また、第1の実施形態における保炎部材3
6及び第2の実施形態における第1保炎部材52は、多
数の炎孔を有する板状部材、繊維状部材、金網、多孔質
セラミックなどから構成することができる。
【0042】また、第2の実施形態では、燃料噴出ノズ
ル18Aの、整風プレート11と旋回羽根体30との間
の部位に主噴出孔22Aを設けているが、このような構
成に代えて、この主噴出孔22Aを第1の実施形態と同
様に、燃料噴出ノズル18Aの整風プレート11より上
流側の部位に設けるようにしてもよい。
【0043】また、第2の実施形態では、旋回羽根体3
0の上流側に整風プレート11を設けているが、旋回羽
根体30によって燃焼用空気と燃料ガスとを所要の通り
に混合することができる場合、この整風プレート11を
省略することができる。
【0044】また、第1及び第2の実施形態では、空気
供給口14から燃焼用空気を供給し、燃料噴出ノズル1
8,18Aの主噴出ノズル22,22Aから燃料ガスを
噴出し、燃料用空気と燃料ガスとを混合促進手段により
混合する構成であるが、このような構成に限定されず、
空気供給口から空気混合燃料ガスを供給し(この場合、
空気供給口が空気混合燃料ガスの供給口として機能す
る)、このように供給される空気混合ガスを混合促進手
段により混合するようにしてもよく、このような場合、
燃料噴出ノズル18,18Aの主噴出孔22,22Aを
省略することができる。
【0045】ボイラの構成 上述した予混合燃焼バーナ4(4A)は、例えば、熱源
機の一例としてのボイラに適用することができる。図5
は、予混合バーナが適用されるボイラの一例を示す断面
図である。
【0046】図5において、図示のボイラは、熱源機本
体としての円筒状ボイラ本体72を備え、このボイラ本
体72の上端部及び下端部に耐火性の支持部材74,7
6が配設され、かかる支持部材74,76間に水管を構
成する中空パイプ78が支持されている。中空パイプ7
8はボイラ本体72の周側壁80の径方向内側に周方向
に間隔をおいて複数本配設され、それらの一端側は支持
部材74を貫通してその上方に突出し、かかる上突出端
部が上接続パイプ82に接続され、またそれらの他端側
は他方の支持部材76を貫通してその下方に突出し、か
かる下突出端部が下接続パイプ84に接続されている。
下接続パイプ84は、例えば、供給管86を介して水道
管などの水供給源(図示せず)に接続され、また上接続
パイプ82は、排出管88を介して加熱装置の如き熱負
荷(図示せず)に接続される。
【0047】かく構成されるので、水供給源からの水
は、矢印90で示すように供給され、供給管86及び下
接続パイプ84を通して複数本の中空パイプ78を流
れ、中空パイプ78を通して流れる間に、予混合燃焼バ
ーナ2(2A)から燃焼ガスによって加熱される。加熱
された温水(又は蒸気)は、上接続パイプ82に流れ、
排出管88を通して矢印92で示すように熱負荷に向け
て排出される。
【0048】この実施形態では、ボイラ本体72の上端
部に、上述した予混合燃焼バーナ2(2A)が装備さ
れ、この予混合燃焼バーナ2(2A)のバーナ本体4
(4A)がボイラ本体72の上端部略中央部に取り付け
られている。ボイラ本体72の径方向中央部には燃焼室
94が設けられ、この燃焼室94の径方向外側に熱交換
域96が環状に設けられ、この熱交換域96に複数本の
中空パイプ78が環状に配設される。また、このボイラ
本体72の上部には排気管98が接続されている。
【0049】このボイラにおいては、予混合燃焼バーナ
2(2A)から噴出された空気混合燃料は燃焼室94内
で燃焼し、この燃焼排気ガスが熱交換域96を通り、排
気管98を通して矢印100で示す方向に流れて外部に
排出される。熱交換域96においては、中空パイプ78
内を流れる水と熱交換域96を流れる燃焼排気ガスとの
間で熱交換が行われ、加熱された水(又は蒸気)が排出
管88を通して熱負荷(図示せず)に送給される。
【0050】以上、本発明に従う予混合燃焼バーナの実
施形態について説明したが、本発明はこれら実施形態に
限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱すること
なく種々の変形、修正が可能である。
【0051】実施例及び比較例 上述した構成の予混合燃焼バーナの効果を確認するため
に、次の通りの燃焼実験を行った。実施例1として、図
3及び図4示す形態の予混合燃焼バーナを用い、図5に
示す形態のボイラに取り付け、燃料として都市ガスを燃
焼させ、燃焼量を350kW(定格燃焼)にして空気比
を変化させたときの火炎振動による共鳴の発生の有無を
調べた。また、その燃焼量を175kW(定格燃焼の1
/2の燃焼)にして同様に空気比を変化させたときの火
炎振動による共鳴の発生の有無を調べた。燃料ガス用い
た予混合燃焼バーナの各部の寸法などは、次の通りであ
った。
【0052】 バーナ本体についいて バーナ本体の内径 210mm 燃焼噴出ノズルの外径 30mm 燃焼噴出ノズルの主噴出孔の個数 36個 主噴出孔の内径 3mm 燃焼噴出ノズルの副噴出孔の個数 4個 副噴出孔の内径 3mm 旋回羽根体の羽根枚数 6枚 第1保炎部材について ステンレス製金網 メッシュの大きさ 2mm角 第1炎孔の開口率 40% 第2保炎部材について 中央保炎部の外径 30mm 接続保炎部の数 6個 接続保炎部の周方向角度 15度 弧状保炎部の幅 10mm 中央保炎部の第2炎孔数 19個 各接続保炎部の第2炎孔数 16個 各弧状保炎部の第2炎孔数 7個 第2炎孔の直径 3mm 第2炎孔の開口率 5% 接続保炎部の傾斜角度(半径方向面に対する傾斜角度) 30度 燃焼時、燃料ガスの全供給量の90%を燃料噴出ノズル
の主噴出孔から噴出させ、燃料ガスの残り(全供給量の
10%)を燃料噴出ノズルの副噴出孔から噴出させた。
【0053】比較例として、実施例1の形態の予混合燃
焼バーナと基本的構造が同一で、この予混合燃焼バーナ
から燃料噴出ノズルの副噴出孔を除いたものを用い、実
施例1と同様にして燃焼量350kW(定格燃焼)、燃
焼量175kW(定格燃焼の1/2の燃焼)で燃焼さ
せ、空気比を変化させたときの火炎振動による共鳴の発
生の有無を調べた。
【0054】実施例1の燃焼実験結果は図6に示す通り
であり、比較例の燃焼実験結果は図7に示す通りであっ
た。図6及び図7から明らかなように、比較例1では、
空気比が約1.3以下の広い範囲において火炎振動によ
る共鳴が発生したが、これに対して、実施例1では、空
気比が約1.15以下の範囲しか火炎振動による共鳴が
発生しなかった。このことから、燃料噴出ノズルの端部
(混合促進手段よりも下流側の部位)の副噴出孔から燃
料ガスを噴出させることによって、予混合燃焼バーナの
火炎振動による共鳴の発生を回避できることが確認でき
た。
【0055】また、実施例2として、実施例1と同じ予
混合燃焼バーナを用い、図5に示す形態のボイラに取り
付け、燃料として都市ガスを燃焼させ、燃焼量を350
kW(定格燃焼)、空気比を1.2にして燃料噴出ノズ
ルの主噴出孔及び副噴出孔から噴出する燃料ガスの噴出
割合を変化させたときのCO発生量を測定した。
【0056】図8は、実施例2の燃焼実験の測定結果で
あり、燃料噴出ノズルの副噴出孔からの噴出割合(全供
給量のうち副噴出孔から噴出する割合)が20%以下で
あると、燃焼排気ガス中のCO濃度は低いが、副噴出孔
からの噴出割合が20%を超えると、燃焼排気ガス中の
COが急激に上昇した。このようなことから、燃料噴出
ノズルの副噴出孔からの燃焼ガスの噴出割合は20%以
下にするのが良いことが分かった。
【0057】
【発明の効果】本発明の請求項1の予混合燃焼バーナに
よれば、バーナ本体内の混合促進手段を越えて燃料噴出
ノズルが設けられ、この燃料噴出ノズルの先端部に噴出
孔が設けられ、バーナ本体に供給された空気混合燃料ガ
スに、燃料噴出ノズルの噴出孔からの燃焼ガスが噴出さ
れる。それ故に、この噴出孔から噴出された燃料ガスは
空気混合燃料ガスに充分に混合されることなくバーナト
ップに流れ、バーナトップにおける空気混合燃料ガスの
混合比に部分的不均一が生じる。その結果、バーナ本体
のバーナトップ全体における燃焼は安定しているが、こ
の燃焼火炎の燃焼状態が領域毎に部分的に異なり、これ
によって、燃焼時に生じる火炎の振動も部分的に異な
り、かくして、燃焼火炎の共鳴の発生を回避することが
できる。
【0058】また、本発明の請求項2の予混合燃焼バー
ナによれば、バーナ本体内には混合促進手段を越えてバ
ーナトップ側に燃料噴出ノズルが設けられ、この燃料噴
出ノズルの基部に主噴出孔が設けられ、その先端部に副
噴出孔が設けられている。燃料噴出ノズルの主噴出孔か
らの燃料ガスはバーナ本体内を流れる燃焼用空気中に噴
出され、燃焼用空気と燃料ガスが混合促進手段によって
混合されて下流側に流れ、そして、燃料噴出ノズルの副
噴出孔からの燃料ガスはこのように混合された空気混合
燃料ガス中に噴出され、かく噴出された燃料ガスは空気
混合燃料ガスに充分に混合されることなくバーナトップ
に流れる。従って、バーナ本体のバーナトップにおける
空気混合燃料ガスの一部において空気混合比が小さくな
り、空気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一が生じ、
バーナ本体のバーナトップ全体における燃焼は安定して
いるが、燃焼火炎の燃焼状態が領域毎に部分的に異な
り、かくして、燃焼火炎の振動の発生を効果的に抑える
ことができる。
【0059】また、本発明の請求項3の予混合燃焼バー
ナによれば、バーナ本体のバーナトップに表面燃焼保炎
部材が設けられているので、バーナトップにおける保炎
が安定し、燃焼火炎の振動の発生を抑えながら逆火の発
生を防止することができる。
【0060】また、本発明の請求項4の予混合燃焼バー
ナによれば、燃料噴射ノズルの副噴出孔から噴出される
燃料ガスは、燃料噴出ノズルに供給される全燃料ガスの
20%以下であるので、副噴出孔から噴出される燃料ガ
スによって空気混合燃料ガスの一部の空気比が小さくな
り過ぎることはなく、従って、燃焼排気ガス中の一酸化
炭素(CO)の濃度を低く抑えることができる。
【0061】また、本発明の請求項5の予混合燃焼バー
ナによれば、混合促進手段が旋回羽根体から構成されて
いるので、バーナ本体を流れる空気混合燃料ガスの圧力
損失が小さい状態で空気混合燃料ガスの混合が促進さ
れ、比較的短い距離でもって所要の通りに混合すること
ができる。
【0062】また、本発明の請求項6の予混合燃焼バー
ナによれば、混合促進手段が整風プレートから構成され
ているので、空気混合燃料ガスの混合を促進しながらそ
の流速をほぼ均一に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う予混合燃焼バーナの第1の実施形
態を示す簡略断面図である。
【図2】図1の予混合燃焼バーナをバーナトップ側から
見た図である。
【図3】本発明に従う予混合燃焼バーナの第2の実施形
態を示す簡略断面図である。
【図4】図3の予混合燃焼バーナをバーナトップ側から
見た図である。
【図5】予混合燃焼バーナが適用されるボイラの一例を
簡略的に示す断面図である。
【図6】主噴出孔及び副噴出孔を備えた燃料噴出ノズル
を用いた予混合燃焼バーナにおいて、空気混合燃料の空
気比を変化させたときの火炎振動による共鳴の発生の有
無の関係を示す図である。
【図7】主噴出孔備えた燃料噴出ノズルを用いた予混合
燃焼バーナにおいて、空気混合燃料の空気比を変化させ
たときの火炎振動による共鳴の発生の有無の関係を示す
図である。
【図8】予混合燃焼バーナにおいて、副噴出孔から噴出
する燃料ガスの噴出割合と燃焼排気ガス中のCO濃度と
の関係を示す図である。
【符号の説明】
2,2A 予混合燃焼バーナ 4,4A バーナ本体 11 整風プレート 18,18A 燃料噴出ノズル 22,22A 主噴出孔 27,27A 副噴出孔 30 旋回羽根体 36 保炎部材 52 第1保炎部材 54 第2保炎部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮藤 章 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 3K017 AA01 AA05 AA08 AB01 AB07 AC02 AD01 AD03 AD10 AD11 DD02 DD03

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のバーナ本体と、前記バーナ本体内
    に供給された空気混合燃料ガスの混合を促進するための
    混合促進手段と、を備え、前記バーナ本体内に供給され
    た空気混合燃料ガスが前記混合促進手段により混合され
    た後バーナトップ側に送給されて燃焼する予混合燃焼バ
    ーナであって、 前記バーナ本体内には、空気混合燃料ガスの流れ方向に
    前記混合促進手段を越えて前記バーナトップ側に延びる
    燃料噴出ノズルが配設され、前記燃料噴出ノズルの先端
    部には燃料ガスを噴出するための噴出孔が設けられてお
    り、 前記噴出孔から燃料ガスが噴出することによって、前記
    バーナトップにおける空気混合燃料ガスの混合比に部分
    的不均一を生じさせることを特徴とする予混合燃焼バー
    ナ。
  2. 【請求項2】 筒状のバーナ本体と、前記バーナ本体内
    に燃焼用空気を供給するための空気供給手段と、前記バ
    ーナ本体内に燃料ガスを噴出するための燃料噴出ノズル
    と、前記バーナ本体内に供給された燃焼用空気と燃料ガ
    スとの混合を促進するための混合促進手段と、を備え、
    前記混合促進手段により混合された空気混合燃料ガスが
    バーナトップ側に送給されて燃焼する予混合燃焼バーナ
    であって、 前記燃料噴出ノズルは、空気混合燃料ガスの流れ方向に
    前記混合促進手段を越えて前記バーナトップ側に延び、
    前記混合促進手段の配設部位より上流側の前記燃料噴出
    ノズルの基部には主噴出孔が設けられ、前記混合促進手
    段の配設部位より下流側の前記燃料噴出ノズルの先端部
    には副噴出孔が設けられており、 前記燃料噴出ノズルの前記主噴出孔から噴出された燃料
    ガスは、前記混合促進手段によって前記空気供給手段か
    らの燃焼用空気と混合されて前記バーナトップ側に送給
    され、前記燃料噴出ノズルの前記副噴出孔から燃料ガス
    が噴出することによって、前記バーナトップにおける空
    気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一を生じさせるこ
    とを特徴とする予混合燃焼バーナ。
  3. 【請求項3】 前記バーナ本体の前記バーナトップに
    は、多数の炎孔が設けられた表面燃焼保炎部材が配設さ
    れ、前記表面燃焼保炎部材の前記多数の炎孔から噴出す
    る空気混合燃料ガスの混合比に部分的不均一を生じさせ
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の予混合燃焼バ
    ーナ。
  4. 【請求項4】 前記燃料噴射ノズルの前記副噴出孔から
    噴射される燃料ガスは、前記燃料噴射ノズルを通して噴
    射される燃料ガスの20%以下であることを特徴とする
    請求項2又は3記載の予混合燃焼バーナ。
  5. 【請求項5】 前記混合促進手段は、空気混合燃料ガス
    の流れによって旋回される旋回羽根体であることを特徴
    とする請求項1〜4のいずれかに記載の予混合燃焼バー
    ナ。
  6. 【請求項6】 前記混合促進手段は、多数の整風孔が形
    成された整風プレートであることを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の予混合燃焼バーナ。
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