JP2003274673A - インバータ装置及びそのデッドタイム補償方法 - Google Patents

インバータ装置及びそのデッドタイム補償方法

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JP2003274673A
JP2003274673A JP2002070975A JP2002070975A JP2003274673A JP 2003274673 A JP2003274673 A JP 2003274673A JP 2002070975 A JP2002070975 A JP 2002070975A JP 2002070975 A JP2002070975 A JP 2002070975A JP 2003274673 A JP2003274673 A JP 2003274673A
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JP2002070975A
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Makoto Kawai
良 川合
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Sanken Electric Co Ltd
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Sanken Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適正なデッドタイム補償量を設定し、誤補償
を防止する。 【解決手段】 制御部17は、U相,V相電流検出器1
3、14によって検出された電流値を予め設定された閾
値と比較する。前記電流値が、トランジスタQ1〜Q6
のスイッチング速度に基づいて設定された閾値以下にな
った場合、制御部17は、デッドタイム補償量を、検出
された電流値に基づいて低減する。前記電流値が、出力
電流の検出精度に基づいて設定された閾値以下になった
場合は、制御部17は、デッドタイム補償量の低減率を
大きくする。さらに検出された電流値が正負の判別もで
きない程度に小さくなった場合は、デッドタイム補償量
を0にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ装置及
びそのデッドタイム補償方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータ装置は、印加されたDCリン
ク電圧を交流電圧に変換する装置であり、特に誘導電動
機の駆動用として利用される。
【0003】従来の電圧型(VVVF)のインバータ装
置の構成を図5に示す。インバータ装置の電圧変換部5
1は、スイッチS1〜S4を備える。印加されたDCリ
ンク電圧を交流電圧に変換するため、まず、スイッチS
2,S3をオフしておいてスイッチS1,S4をオンす
る。次のタイミングでスイッチS1,S4をオフしてス
イッチS2,S3をオンすると、交流電圧が生成され、
負荷52に、図6に示すような交流電流が流れる。
【0004】電圧型インバータでは、スイッチS1とS
2、あるいはスイッチS3とS4との電流路で上下短絡
を防止するため、図7に示すように、デッドタイムTd
が設けられる。このデッドタイムをどのような条件にお
いても確保できるようにするため、デッドタイム補償を
行う必要がある。
【0005】デッドタイム補償には、インバータ装置の
出力電圧を検出し、検出した出力電圧に基づいて電圧指
令信号のデッドタイムを補償する方法と、インバータ装
置の出力電流を検出し、その出力電流の符号に基づいて
電圧指令信号のデッドタイムを補償する方法と、があ
る。
【0006】この2つの方法を比較すると、前者の方法
では、新たに電圧検出器を設けなければならない。これ
に対し、後者の方法によれば、インバータ装置に設けら
れている電流検出器を利用することができる。従って、
コスト面や省スペースの面を考慮すると、後者の方法を
用いるのが好ましい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、後者のデッド
タイム補償方法では、出力電流が小さくなるとその正負
の判定が難しくなり、誤った補償をしてしまうおそれが
ある。誤った補償をすると、インバータ装置の出力周波
数が50Hzでは、誤補償しても電圧低下は少ないが、
特に、1〜5Hz程度になってパルス幅が狭くなった場
合、電流波形にひずみが生じ、電圧低下の原因ともな
る。
【0008】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、簡単な方法により誤補償を防止する
ことが可能なインバータ装置及びそのデッドタイム補償
方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明の第1の観点に係るインバータ装置は、直列
に接続されて直流電圧が印加されるスイッチング素子を
備えて構成され、前記各スイッチング素子が制御信号に
基づいてそれぞれオン、オフすることにより、前記直流
電圧を交流電圧に変換する電圧変換部と、前記直列に接
続されたスイッチング素子の同時オンによる短絡防止の
ために設けられたデッドタイムを補償するためのデッド
タイム補償量を、前記電圧変換部の出力電流の電流値に
基づいて設定し、デッドタイム補償をした制御信号を前
記電圧変換部に供給する制御部と、を備えたものであ
る。
【0010】前記制御部は、前記電圧変換部の出力電流
の電流値を、前記スイッチング素子のスイッチング速度
に基づいて予め設定された閾値と比較し、前記出力電流
の電流値が閾値以下か否かを判定する判定手段と、前記
出力電流の電流値が閾値以下と前記判定手段が判定した
場合、デッドタイム補償量を、前記出力電流の電流値に
基づいて低減する補償量低減手段と、を備えるようにし
てもよい。
【0011】前記判定手段は、前記電圧変換部の出力電
流の電流値を、当該電流値の検出精度に応じて予め設定
された閾値と比較し、前記出力電流の電流値が閾値以下
か否かを判定し、前記補償量低減手段は、前記出力電流
の電流値が、検出精度に応じて設定された閾値以下と前
記判定手段が判定した場合、前記出力電流の電流値に基
づいてデッドタイム補償量を低減する低減率を大きくす
るように構成されるようにしてもよい。
【0012】本発明の第2の観点に係るインバータ装置
のデッドタイム補償方法は、直列に接続された直流電圧
が印加されるスイッチング素子を備えて構成され、前記
スイッチング素子が制御信号に基づいてオン、オフする
ことにより、前記直流電圧を交流電圧に変換する電圧変
換部を備えたインバータ装置において、前記直列に接続
されたスイッチング素子の同時オンによる短絡防止のた
めに設けられたデッドタイムを前記電圧変換部の出力電
流の電流値に基づいて設定するステップと、前記デッド
タイム補償をした制御信号を、前記電圧変換部に供給す
るステップと、を備えたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
インバータ装置を図面を参照して説明する。本実施の形
態に係るインバータ装置の構成を図1に示す。本実施の
形態に係るインバータ装置は、出力電圧が方形波となる
電圧型インバータであって、直流平滑コンデンサ11
と、電圧変換部12と、U相電流検出器13と、V相電
流検出器14と、回転子位置検出器15と、DCリンク
電圧検出器16と、制御部17と、を備えて構成されて
いる。
【0014】直流平滑コンデンサ11は、直流電源18
の直流電圧を平滑化するためのものである。
【0015】電圧変換部12は、直流平滑コンデンサ1
1が平滑化したDCリンク電圧を、制御部17から供給
された電圧指令値に基づいて交流電圧に変換するもので
あり、トランジスタQ1〜Q6と、ダイオードD1〜D
6と、を備えている。
【0016】トランジスタQ1〜Q6は、制御部17か
ら供給されたパルス信号に基づいてスイッチングするス
イッチング素子であり、このトランジスタQ1〜Q6に
は、例えば、IGBT(Injection Enhanced Gate Tran
sistor)が用いられる。
【0017】トランジスタQ1、Q3,Q5のコレクタ
は、直流平滑コンデンサ11の正極に接続されている。
トランジスタQ2,Q4,Q6のコレクタは、それぞれ
トランジスタQ1,Q3,Q5のエミッタに接続され、
エミッタは、それぞれ、直流平滑コンデンサ11の負極
に接続される。
【0018】トランジスタQ1のエミッタとトランジス
タQ2のコレクタとの接続点には、誘導電動機(図中、
「IM」と記す。)19のU相巻線が接続され、トラン
ジスタQ3のエミッタとトランジスタQ4のコレクタと
の接続点には、V相巻線が接続され、トランジスタQ5
のエミッタとトランジスタQ6のコレクタとの接続点に
は、W相巻線が接続される。そして、トランジスタQ1
〜Q6は、制御信号としての電圧指令信号がトランジス
タQ1〜Q6の各ゲートに供給されてオン、オフする。
【0019】ダイオードD1〜D6は、トランジスタQ
1〜Q6がターンオフした場合に出力電流を転流させる
ためのダイオードである。ダイオードD1〜D6のカソ
ードは、ぞれぞれ、トランジスタQ1〜Q6のコレクタ
に接続され、アノードは、それぞれ、トランジスタQ1
〜Q6のエミッタに接続されている。電圧変換部12
は、変換した交流電圧を3相の誘導電動機19に印加す
る。
【0020】U相電流検出器13、V相電流検出器14
は、それぞれ誘導電動機19のU相、W相の一次巻線
(固定子巻線)に供給される出力電流の電流値iu、iw
をそれぞれ検出する。
【0021】回転子位置検出器15は、誘導電動機19
の固定子の巻線軸(例えば、U相の巻線軸を基準軸とす
る。)に対する回転子軸の回転角を検出する。
【0022】DCリンク電圧検出器16は、直流平滑コ
ンデンサ11が平滑化した直流電圧の電圧値Vdcを検出
するものである。
【0023】制御部17は、U相電流検出器13、V相
電流検出器14から、それぞれ電流値iu,ivを取得
し、取得した電流値iu,ivに基づいて電圧変換部12
を制御する。尚、本実施の形態では、制御方法としてベ
クトル制御を用いるものとし、制御部17は、パルス信
号としての電圧指令信号Tst(u),Tst(v),Tst(w)を生
成し、電圧変換部12に出力する。
【0024】また、制御部17は、検出電流の電流値に
応じたデッドタイム補償量Tdcomを求め、デッドタイム
補償量Tdcomに基づいて電圧指令信号Tst(u),Tst(v),
Tst(w)のデッドタイム補償を行う。このようなデッド
タイム補償を行うため、検出電流の電流値に閾値Iref
(A)、Iref(B)、Iref(C)が設けられる。
【0025】閾値Iref(A)は、出力電流の検出精度に基
づいて設定された電流値であり、例えば、定格電流の1
0%程度に設定される。閾値Iref(B)は、トランジスタ
Q1〜Q6のスイッチング速度に基づいて設定された閾
値であり、例えば、定格電流の20%程度に設定され
る。Iref(C)は、デッドタイム補償の補償量を0にする
か否かを判別するための閾値であり、例えば、定格電流
の5%程度に設定される。
【0026】制御部17は、メモリを備え、このメモリ
に、閾値Iref(A)、Iref(B)、Iref(C)を予め記憶す
る。また、デッドタイム補償の演算に必要な定数等もこ
のメモリに記憶される。
【0027】次に本実施の形態に係るインバータ装置の
動作を説明する。直流平滑コンデンサ11は、直流電源
18の直流電圧を平滑化する。電圧変換部12のトラン
ジスタQ1〜Q6には、直流平滑コンデンサ11によっ
て平滑化されたDCリンク電圧が印加される。DCリン
ク電圧検出器16は、このDCリンク電圧の電圧値Vdc
を検出する。
【0028】トランジスタQ1〜Q6がオン、オフする
ことによって交流電圧が生成され、誘導電動機19の
U,V相、W相の各巻線に電流が流れる。U相電流検出
器13、V相電流検出器14は、それぞれ、誘導電動機
19のU,V相の各巻線に流れる電流の電流値iu,iv
を検出する。
【0029】制御部17は、ベクトル制御に基づいて電
圧指令信号Tst(u),Tst(v),Tst(w)を生成する。
【0030】この動作を図2のフローチャートに基づい
て説明する。制御部17は、電流値iu,ivを、それぞ
れ、U相電流検出器13、V相電流検出器14から取得
する(ステップS11)。尚、W相の電流iwの電流値
は、三相平衡という条件に基づいて電流値iuとV相電
流値ivとから算出される。
【0031】制御部17は、回転子位置を回転子位置検
出器15から取得する(ステップS12)。制御部17
は、固定子軸を観測座標とする静止座標系の電流値i
u,iv,iwを、回転子位置を用いて、回転子軸を観測
座標とする回転座標系への座標変換を行い、励磁電流値
idとトルク電流値iqとを求める(ステップS13)。
【0032】制御部17は、励磁電流の電流指令値id*
とトルク電流の電流指令値iq*とを取得する(ステップ
S14)。
【0033】制御部17は、励磁電流の電流指令値id*
と励磁電流値idとの偏差edと、トルク電流の電流指令
値iq*とトルク電流値iqとの偏差eqと、を求め、求め
た偏差ed、eqのPI(比例積分)演算等を行い、それ
ぞれ偏差ed、eqが零となるような電圧指令値vd*、v
q*を求める(ステップS15)。
【0034】制御部17は、求めた電圧指令値vd*、v
q*を、回転子位置に基づいて静止座標系における三相電
圧指令値vu*,vv*,vw*を求める(ステップS16)。
制御部17は、求めた三相電圧指令値vu*,vv*,vw*に
基づいてパルス信号としての電圧指令信号Tst(u),Ts
t(v),Tst(w)を生成する(ステップS17)。
【0035】制御部17は、生成した電圧指令信号Tst
(u),Tst(v),Tst(w)のデッドタイム補償を行う(ス
テップS18)。
【0036】このデッドタイム補償を図3に基づいて説
明する。Iref(B)<Imの区間IVでは、電流値Imを正確
に検出できる区間であり、デッドタイム補償量Tdcomを
一定値(kded)とする。
【0037】Iref(A)<Im≦Iref(B)の区間IIIでは、
デッドタイム補償量をkdedで一定とすると、電流値Im
が小さくなるに従ってデッドタイム補償が過度になって
しまう。このため、この区間IIIでは、電流値Imに従っ
てデッドタイム補償量Tdcomを低減する。
【0038】この区間IIIでのデッドタイム補償量Tdco
mは、次の式(1)に基づいて求められる。
【数1】 ・・・(1)
【0039】Iref(C)<Im≦Iref(A)の区間IIでは、
電流値Imがさらに小さくなり、電圧降下も小さくなる
ため、式(1)に基づいてデッドタイム補償量Tdcomを
設定すると過補償となってインバータ装置の出力電圧と
出力電流とに歪みが生ずるおそれがある。従って、区間
IIでは、デッドタイム補償量Tdcomを、電流値Imが小
さくなるに従って、その低減率をさらに大きくする。
【0040】この区間IIでのデッドタイム補償量Tdcom
は、次の式(2)に基づいて求められる。
【数2】 ・・・(2)
【0041】0<Im≦Iref(C)の区間Iでは、U相電
流検出器13、V相電流検出器14等の検出精度によっ
て、電流の正負判定も難しくなり、Tdcom>0とする
と、誤補償してしまい、インバータ装置の出力電圧と出
力電流とに歪みが生ずる。そこで、この区間Iではデッ
ドタイム補償量Tdcomを0とする。
【0042】制御部17は、このようにデッドタイム補
償量Tdcomを設定し、デッドタイム補償を行う。この動
作を図4のフローチャートに基づいて説明する。尚、デ
ッドタイム補償の動作は、U相、V相、W相で共通なの
で、ここでは、U相のみのデッドタイム補償について説
明する。
【0043】制御部17は、検出された電流値Imを取
得する(ステップS21)。電流値Imは、U相電流検
出器13、V相電流検出器14によって検出されたイン
バータ装置の出力電流の電流値である。
【0044】制御部17は、電流値Imと各閾値Iref
(A),Iref(B),Iref(C)とを比較する(ステップS2
2)。
【0045】制御部17は、電流値Imが閾値Iref(C)
以下(0<Im≦Iref(C))であるか否かを判定する
(ステップS23)。
【0046】電流値Imが閾値Iref(C)以下であると判
定した場合(ステップS23においてYes)、制御部
17は、デッドタイム補償量Tdcomに0をセットする
(ステップS24)。
【0047】制御部17は、電圧指令信号Tstのパルス
幅tstに、デッドタイム補償量Tdcomとして0を加算す
る(ステップS25)。
【0048】次に、電流値Imが閾値Iref(C)を超えて
いると判定した場合(ステップS23においてNo)、
制御部17は、電流値Imが閾値Iref(A)以下(Im≦I
ref(A))であるか否かを判定する(ステップS26)。
【0049】電流値Imが閾値Iref(A)以下であると判
定した場合(ステップS26においてYes)、制御部
17は、式(2)に基づいてデッドタイム補償量Tdcom
を算出する(ステップS27)。
【0050】制御部17は、デッドタイム補償量Tdcom
を算出すると、電流値Imの符号判定を行う(ステップ
S28)。
【0051】電流値Imの符号Tsgnが正の場合(ステッ
プS28においてYes)、上アーム(トランジスタQ
1,Q3,Q5)の電圧指令信号Tstのデッドタイム補
償なので、制御部17は、電圧指令信号Tstのパルス幅
tstから、式(2)に基づいて算出したデッドタイム補
償量Tdcomを減算する(ステップS29)。
【0052】電流値Imの符号Tsgnが負の場合(ステッ
プS28においてNo)、下アーム(トランジスタQ
2,Q4,Q6)の電圧指令信号Tstのデッドタイム補
償なので、制御部17は、電圧指令信号Tstのパルス幅
tstに、式(2)に基づいて算出したデッドタイム補償
量Tdcomを加算する(ステップS30)。
【0053】次に、電流値Imが閾値Iref(A)を超えて
いると判定した場合(ステップS26においてNo)、
制御部17は、電流値Imが閾値Iref(B)以下か否かを
判定する(ステップS31)。
【0054】電流値Imが閾値Iref(B)以下と判定した
場合(ステップS31においてYes)、制御部17
は、式(1)に基づいてデッドタイム補償量Tdcomを算
出する(ステップS32)。
【0055】そして、制御部17は、電流値Imの符号
Tsgnが正の場合は電圧指令信号Tstのパルス幅tstか
ら、式(1)に基づいて算出したデッドタイム補償量T
dcomを減算し、符号Tsgnが負の場合、電圧指令信号Ts
tのパルス幅tstに、式(1)に基づいて算出したデッ
ドタイム補償量Tdcomを加算する(ステップS28〜S
30)。
【0056】次に、電流値Imが閾値Iref(B)を超えて
いると判定した場合(ステップS31においてNo)、
制御部17は、デッドタイム補償量Tdcomに一定値kde
d1をセットする(ステップS33)。
【0057】そして、制御部17は、電流値Imの符号
Tsgnが正の場合は電圧指令信号Tstのパルス幅tstか
ら、このデッドタイム補償量Tdcomを減算し、符号Tsg
nが負の場合、電圧指令信号Tstのパルス幅tstに、こ
のデッドタイム補償量Tdcomを加算する(ステップS2
8〜S30)。
【0058】制御部17は、このようにしてデッドタイ
ム補償が行われた電圧指令信号Tst(u),Tst(v),Tst
(w)を、電圧変換部12のトランジスタQ1〜Q6のベ
ースに出力する。
【0059】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、出力電流の電流値に基づいてデッドタイム補償量を
設定するようにしたので、インバータ装置の出力電流に
応じて簡単な演算により最適なデッドタイム補償を行う
ことができる。
【0060】従って、インバータ装置の出力周波数が1
〜5Hz程度になってパルス幅が狭くなった場合でも、
電流波形にひずみが生ずるのを防止することができ、電
圧を維持できる。そして、これにより、特に誘導電動機
19の低周波駆動時の駆動性能を向上させることがで
き、インバータ装置の小型化、低コストを実現できる。
【0061】尚、本発明を実施するにあたっては、種々
の形態が考えられ、上記実施の形態に限られるものでは
ない。例えば、閾値Iref(A)、Iref(B)、Iref(C)は、
本実施の形態のような値に限定されるものではなく、ノ
イズ、スイッチング素子等のスイッチング速度、U相電
流検出器13、V相電流検出器14の検出精度等に応じ
て適宜、設定することができる。
【0062】また、電圧変換部12のトランジスタQ1
〜Q6には、電力容量に応じてバイポーラトランジス
タ、FET(電界効果トランジスタ)、サイリスタ等を
使用することができる。
【0063】また、誘導電動機19は3相のものだけで
なく、2相のものであってもよいし、あるいは3相を超
える多相のものであってもよい。さらに誘導電動機では
なく、同期電動機を用いることもできる。また、誘導電
動機の速度制御は、ベクトル制御に限られるものではな
く、1次周波数制御、電圧/周波数制御等を用いること
もできる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
誤補償を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインバータ装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の制御部のベクトル制御の動作を示すフロ
ーチャートである。
【図3】インバータ装置の動作を示す説明図である。
【図4】図1の制御部が行うデッドタイム補償を示すフ
ローチャートである。
【図5】従来のインバータ装置の原理を示す説明図であ
る。
【図6】図5のインバータ装置の動作波形図である。
【図7】図6の波形拡大図である。
【符号の説明】
12 電圧変換部 13 U相電流検出器 14 V相電流検出器 16 DCリンク電圧検出器 17 制御部 19 誘導電動機

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直列に接続されて直流電圧が印加されるス
    イッチング素子を備えて構成され、前記各スイッチング
    素子が制御信号に基づいてそれぞれオン、オフすること
    により、前記直流電圧を交流電圧に変換する電圧変換部
    と、 前記直列に接続されたスイッチング素子の同時オンによ
    る短絡防止のために設けられたデッドタイムを補償する
    ためのデッドタイム補償量を、前記電圧変換部の出力電
    流の電流値に基づいて設定し、デッドタイム補償をした
    制御信号を前記電圧変換部に供給する制御部と、を備え
    た、ことを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】前記制御部は、 前記電圧変換部の出力電流の電流値を、前記スイッチン
    グ素子のスイッチング速度に基づいて予め設定された閾
    値と比較し、前記出力電流の電流値が閾値以下か否かを
    判定する判定手段と、 前記出力電流の電流値が閾値以下と前記判定手段が判定
    した場合、デッドタイム補償量を、前記出力電流の電流
    値に基づいて低減する補償量低減手段と、を備えた、こ
    とを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】前記判定手段は、前記電圧変換部の出力電
    流の電流値を、当該電流値の検出精度に応じて予め設定
    された閾値と比較し、前記出力電流の電流値が閾値以下
    か否かを判定し、 前記補償量低減手段は、前記出力電流の電流値が、検出
    精度に応じて設定された閾値以下と前記判定手段が判定
    した場合、前記出力電流の電流値に基づいてデッドタイ
    ム補償量を低減する低減率を大きくするように構成され
    た、ことを特徴とする請求項2に記載のインバータ装
    置。
  4. 【請求項4】直列に接続された直流電圧が印加されるス
    イッチング素子を備えて構成され、前記スイッチング素
    子が制御信号に基づいてオン、オフすることにより、前
    記直流電圧を交流電圧に変換する電圧変換部を備えたイ
    ンバータ装置において、 前記直列に接続されたスイッチング素子の同時オンによ
    る短絡防止のために設けられたデッドタイムを前記電圧
    変換部の出力電流の電流値に基づいて設定するステップ
    と、 前記デッドタイム補償をした制御信号を、前記電圧変換
    部に供給するステップと、を備えた、ことを特徴とする
    インバータ装置のデッドタイム補償方法。
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