JP2003259777A - 魚釣用リール - Google Patents

魚釣用リール

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JP2003259777A JP2002066510A JP2002066510A JP2003259777A JP 2003259777 A JP2003259777 A JP 2003259777A JP 2002066510 A JP2002066510 A JP 2002066510A JP 2002066510 A JP2002066510 A JP 2002066510A JP 2003259777 A JP2003259777 A JP 2003259777A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は魚釣用リールに関し、巻取り回転性
能を損なうことなく、逆転防止装置による確実な逆転防
止が可能な魚釣用リールを提供する。 【解決手段】 スプールと、当該スプールの手動巻取り
駆動機構と、スプールと手動巻取り駆動機構との間に装
着された遊星歯車伝達機構と、手動巻取り駆動機構から
の巻取り駆動力を遊星歯車伝達機構に伝達させる回転駆
動軸と、回転駆動軸に回転可能に取り付く摩擦制動体と
これを回転駆動軸に摩擦結合させる複数の制動部材とか
らなるドラグ装置とを具備し、手動巻取り駆動機構から
の巻取り駆動力を、ドラグ装置から回転駆動軸を介して
遊星歯車伝達機構に伝達させてスプールを釣糸巻取り方
向に回転させる魚釣用リールであって、ドラグ装置の摩
擦制動体に釣糸繰出し時の逆転防止を図る逆転防止部を
設けると共に、リール本体の側板側に逆転防止部に係止
する係止部材を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は魚釣用リールに係
り、詳しくはリール本体の一側に設けた操作部材の操作
で、リール本体の側板間に回転可能に取り付くスプール
にドラグ力(制動力)を付与するドラグ装置(制動装
置)を備えた魚釣用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】実公平1−42463号公報または実公
平4−25977号公報に開示されるように、昨今、リ
ール本体の側板間にスプールを回転可能に支持すると共
に、リール本体の側板に変位可能に設けたレバー形状の
操作部材(以下、「ドラグレバー」という)の操作で、
上記スプールにドラグ力を付与するドラグ装置を備えた
レバードラグリールと称される魚釣用リールが知られて
いる。
【0003】而して、この魚釣用リールによれば、魚の
強い引きや急激な反転等によって釣糸に大きな引張力が
かかった際に、ドラグ装置本来の機能によって釣糸の切
断が防止されることは勿論、ドラグレバーの操作でドラ
グ装置を非作動状態から作動状態に切り換えることで、
ドラグ装置が従来のクラッチ機構の如く機能し、ハンド
ルの巻取り操作による駆動力が当該ドラグ装置を介して
スプールに伝達されて、スプールが巻取り方向に回転す
ることとなる。
【0004】そして、この構造は、スプールの回転操作
時に大きな制動力がかけられることから、主に中型から
大型の魚釣用リールに広く使用されている。ところで、
従来、両軸受リールや電動リールを始め多くの魚釣用リ
ールには、ハンドルやスプールモータの巻取り操作に連
動回転する回転軸の逆転防止を図る逆転防止装置がリー
ル本体内に装着されているが、レバードラグリールと称
される上述した各公報の魚釣用リールに於ても、同様に
逆転防止装置が装着されている。
【0005】実公平1−42463号公報に開示された
魚釣用リールは、スプールを側板間に回転可能に支持す
るスプール軸のハンドル側に、ハンドル軸のドライブギ
ヤが噛合するピニオンギヤを相対移動不能に取り付け、
スプール軸の反ハンドル側に、ラチェット部を設けたド
ラグ装置のドラグディスクを一体的に取り付け、そし
て、当該ラチェット部に係止する係止爪を側板に取り付
けて、釣糸繰出し時のハンドル軸の逆転防止を図ってい
る。
【0006】また、実公平4−25977号公報に開示
された魚釣用リールは、ハンドル軸に取り付くドライブ
ギヤにラチェットを一体的に取り付け、そして、当該ラ
チェット部に係止する係止爪を側板に取り付けて、同じ
くハンドル軸の逆転防止を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、実公平1
−42463号公報に開示された魚釣用リールは、スプ
ール軸のハンドル側にハンドルの巻取り駆動力の伝達部
(ドライブギヤとピニオンギヤの噛合部)、そして、反
ハンドル側に逆転防止部(ドラグディスク)を設けて、
スプール軸の両端部に力の作用点を配した構造上、スプ
ール軸に加わる捻れ負荷の影響でスプール軸が変形し
て、スプールフリー性が損なわれてしまう虞があった。
【0008】また、捻れ負荷の影響を軽減するには、ス
プール軸を太くして強度を持たせる必要があるが、斯様
にスプール軸を太くすることでリール全体が重量増とな
ってしまう不具合がある。一方、実公平4−25977
号公報に開示された魚釣用リールにあっては、急激な釣
糸繰出し時の逆転止めを行う際に、ピニオンギヤとドラ
イブギヤを介して逆転力が伝達されるため、長期に亘る
使用で両ギヤの歯面に傷や変形が発生して、巻取り回転
性能が損なわれてしまう虞があった。
【0009】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、スプールフリー性や巻取り回転性能を損なうことな
く、逆転防止装置による確実な逆転防止機能が得られる
魚釣用リールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、リール本体の側板間に回転
可能に取り付くスプールと、一方の側板に挿着されたハ
ンドル軸とこれに取り付くハンドル及びドライブギヤと
からなる手動巻取り駆動機構と、上記スプールと手動巻
取り駆動機構との間に装着された遊星歯車伝達機構と、
手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を上記遊星歯車
伝達機構に伝達させる回転駆動軸と、当該回転駆動軸に
回転可能に取り付く摩擦制動体とこれを回転駆動軸に摩
擦結合させる複数の制動部材とからなるドラグ装置とを
具備し、手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を、上
記ドラグ装置から回転駆動軸を介して遊星歯車伝達機構
に伝達させてスプールを釣糸巻取り方向に回転させる魚
釣用リールであって、上記ドラグ装置の摩擦制動体に、
釣糸繰出し時の逆転防止を図る逆転防止部を設けると共
に、リール本体の側板側に、当該逆転防止部に係止する
係止部材を設けたことを特徴とする。
【0011】そして、請求項2に係る発明は、請求項1
記載の魚釣用リールに於て、摩擦制動体を、回転駆動軸
が軸方向に挿通する筒状に成形し、当該摩擦制動体内に
複数の制動部材を収容すると共に、当該摩擦制動体に、
手動巻取り駆動機構のドライブギヤと噛合するピニオン
ギヤを一体的に設けたことを特徴とし、請求項3に係る
発明は、請求項1または請求項2記載の魚釣用リールに
於て、遊星歯車伝達機構を介してスプールを巻取り駆動
するスプールモータを備えていることを特徴とする。
【0012】(作用)請求項1に係る発明によれば、釣
糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生しても、手動
巻取り駆動機構に力が伝達される前に、逆転防止部と係
止部材との係止によってハンドル軸の逆転防止が図られ
ることとなる。そして、請求項2に係る発明によれば、
筒状の摩擦制動体にピニオンギヤと逆転防止部を一体的
に設けることで、制動部,動力伝達部,逆転防止部等が
集約されてリール全体のコンパクト化が図られ、また、
請求項3に係る発明によれば、遊星歯車伝達機構を介し
てスプールがスプールモータで巻取り駆動されることと
なる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき説明する。図1及び図2は請求項1乃至請求項3
に係る魚釣用リールの一実施形態を示し、図1に於て、
1はフレーム3の左右両側に側板5,7が装着されたリ
ール本体、9はスプールで、側板7の下方に、後述する
手動巻取り駆動機構11のハンドル13がリール本体1
の前後方向へ回転可能に装着されている。
【0014】上記スプール9は、その一端側が、当該ス
プール9内にこれと軸線を同じくして側板5にビス止め
された筒状のモータケース15の外周に軸受17を介し
て回転可能に支持されており、他端側は、スプール9に
固定したブラケット19とフレーム3との間に装着され
た軸受21によって、リール本体1に回転自在に支持さ
れている。
【0015】そして、スプール9(モータケース15)
内に、これと軸線を一致させてスプールモータ23が組
み込まれており、その左モータ軸25は、モータケース
15の開口部を閉塞するキャップ27に突設した筒状の
軸受装着部29内に一方向クラッチ31を介して支持さ
れ、また、モータケース15からスプール9内に突出す
る右モータ軸33に、3つの遊星歯車機構35a,35
b,35cからなる遊星歯車伝達機構35が連結されて
いる。
【0016】而して、一方向クラッチ31は、スプール
モータ23の正転時にフリー回転状態となってスプール
9の巻取り駆動を可能とすると共に、ハンドル操作によ
る釣糸の巻取り駆動時に、左右のモータ軸25,33の
回転を阻止してハンドル13の巻取り動力がスプール9
に伝達できるようになっている。そして、右モータ軸3
3と側板7との間に、手動巻取り駆動機構11からの巻
取り動力を遊星歯車伝達機構35に伝達させる回転駆動
軸37が右モータ軸33と同軸上に取り付けられてお
り、当該回転駆動軸37は、2つの軸受39,41を介
してブラケット19と側板7に、夫々、回転自在に支持
されている。
【0017】既述したように遊星歯車伝達機構35は、
3つの遊星歯車機構35a,35b,35cによって構
成されており、スプールモータ23の正転時にその巻取
り駆動力を第1の遊星歯車機構35aで減速させた後、
更に第2,第3の遊星歯車機構35b,35cで減速さ
せてスプール9に伝達するもので、図2に示すように第
1の遊星歯車機構35aは、右モータ軸33と一体回転
する第1の太陽歯車43と、当該太陽歯車43に噛合す
る複数の遊星歯車45と、各遊星歯車45が常時噛合す
るようにスプール9の端面に刻設された内歯歯車47を
備えている。
【0018】また、第2の遊星歯車機構35bは、右モ
ータ軸33に回転可能に支持された第2の太陽歯車49
と、当該太陽歯車49に噛合する複数の遊星歯車51と
からなり、各遊星歯車51は前記内歯歯車47に常時噛
合するように構成されている。同様に、第3の遊星歯車
機構35cは、右モータ軸33に回転可能に支持された
第3の太陽歯車53と、当該太陽歯車53に噛合する複
数の遊星歯車55とからなり、各遊星歯車55も内歯歯
車47に常時噛合した構造となっている。
【0019】そして、複数の遊星歯車45は第1のキャ
リア57に支持されており、当該キャリア57は、既述
した太陽歯車49と一体回転可能に連結されている。ま
た、複数の遊星歯車51は第2のキャリア59に支持さ
れており、当該キャリア59は既述した太陽歯車53と
一体回転可能に連結されている。更にまた、複数の遊星
歯車53は第3のキャリア61に支持されており、当該
キャリア61は係止ピン63を介して回転駆動軸37に
連結されている。
【0020】そして、本実施形態に係る魚釣用リール6
5は、既述した回転駆動軸37上に、釣糸の繰り出しで
回転するスプール9に制動力を付与し乍ら、スプール9
の釣糸繰出し方向への回転を許容する制動作用を与える
と共に、この制動作用を利用してスプール9をスプール
フリー状態と釣糸巻取り状態とに切り換えるクラッチ作
用を奏するドラグ装置69を装着し、回転駆動軸37上
の側板7に、当該ドラグ装置69のドラグ力を調節する
ドラグレバー71を取り付けている。
【0021】図2に示すようにドラグ装置69は、回転
駆動軸37が軸方向に挿着して当該回転駆動軸37に回
転可能に取り付く筒状の摩擦制動体73と、当該摩擦制
動体73と噛合してこれと一体回転する第1のワッシャ
75と、回転駆動軸37に回止め嵌合された2枚のワッ
シャ77,78と、リール本体1の側板7に対して前後
方向へ回動可能に装着されたレバー形状のドラグレバー
71と、当該ドラグレバー71の前後方向への回動操作
でワッシャ75,77,78を押圧するように移動する
押圧機構と、ワッシャ75,77,78の制動面間に介
装されたライニング材79とを備え、ワッシャ75,7
7,78及びライニング材79は摩擦制動体73の凹状
の収容部81に収容されて、回転駆動軸37の軸方向に
移動自在とされている。
【0022】そして、上記押圧機構は、ドラグレバー7
1に回止め嵌合された第1のカム部材83と、当該カム
部材83と係合し且つドラグレバー71の操作に伴うカ
ム部材83の回転によって回転駆動軸37の軸方向に移
動する第2のカム部材85と、当該カム部材85に保持
され且つ当該カム部材85と共に軸方向に移動する押圧
部材87と、回転駆動軸37に回転可能に嵌合支持され
てワッシャ78を押圧する押圧体89と、押圧部材87
と押圧体89との間に介装され且つ押圧部材87によっ
て押圧移動される板ばね91と軸受41とで構成されて
いる。そして、カム部材83,85は、リール本体1の
側板7に形成された平面視筒状の支持部材93内に収容
され、この支持部材93によって回転駆動軸37の軸方
向に移動可能に支持されている。
【0023】また、カム部材85は、支持部材93の内
面に軸方向に沿って形成された回止め溝95と係合する
ことによりその回転が規制され、更にまた、軸受41
は、既述したように回転駆動軸37の端部を回転可能に
支持すると共に、回転駆動軸37に対して軸方向に移動
でき、そして、板ばね91は回転駆動軸37の外周に嵌
合されて、回転駆動軸37の軸方向に移動できるように
なっている。
【0024】尚、図3に示すように押圧部材87と回転
駆動軸37の端部との間は、押圧部材87の軸方向の移
動を許容する所定の間隙97が形成されている。また、
摩擦制動体73とワッシャ77との間及び当該ワッシャ
77と押圧体89側のワッシャ78との間には、夫々、
圧縮コイルばね99が回転駆動軸37の外周に巻装され
ており、当該圧縮コイルばね99によって、摩擦制動体
73とワッシャ77,78とが互いに軸方向に離間する
方向に付勢されている。
【0025】また、リール本体1の側板7には、ドラグ
レバー71の脱落防止を図る抜止めプレート101が止
め輪103を介して螺着されている。そして、既述した
押圧部材87には、微調整用ノブ105が係合してお
り、当該微調整用ノブ105の操作で押圧部材87が軸
方向に移動するようになっている。そして、摩擦制動体
73の小径部の外周にピニオンギヤ107が一体回転可
能に嵌合し、当該ピニオンギヤ107に手動巻取り駆動
機構11のドライブギヤ109が噛合している。
【0026】手動巻取り駆動機構11は、ハンドル13
と、当該ハンドル13が取り付くハンドル軸67と、こ
れに回止め嵌合されたドライブギヤ109とで構成され
ている。そして、スプールモータ23でスプール9を巻
取り駆動した際に、これに連動してハンドル軸67が回
転するのを防ぎ、また、急激な釣糸の繰出しによってス
プール逆転力が発生した場合にハンドル軸67の逆転を
防ぐ逆転防止装置111が、前記摩擦制動体73と側板
7との間に設けられている。
【0027】図示するように逆転防止装置111は、筒
状の摩擦制動体73の外周に沿ってその周方向に設けら
れた複数のラチェット(逆転防止部)113と、当該ラ
チェット113に対し一定の付勢力で常時係合する係止
爪(係止部材)115とからなり、当該係止爪115は
側板7の内周にビス止めされている。そして、スプール
モータ23でスプール9を巻取り駆動した際に、その回
転方向ではラチェット113に係止爪115が係止方向
で噛み合って摩擦制動体73の回転、即ち、ハンドル軸
67の回転が阻止されるようになっている。
【0028】従って、スプールモータ23の駆動力は、
遊星歯車伝達機構35を介してスプール9のみに伝達さ
れることとなる。また、これに対し、ハンドル操作でス
プール9を釣糸巻取り方向に回転させた場合、その回転
方向では係止爪115が摩擦制動体73の回転を許容し
て、ハンドル13の回転操作に連動してハンドル軸67
を回転させることができるようになっている。
【0029】その他、図1中、117は図示しない給電
コードを接続するコネクタである。本実施形態はこのよ
うに構成されているから、図示しない給電コードを介し
て魚釣用リール65を船上の外部電源等に接続すれば、
スプールモータ23が駆動可能となる。そして、ドラグ
レバー71を作動方向に操作すると、当該ドラグレバー
71に回止め嵌合するカム部材83が回転し、カム部材
85が回転駆動軸37の軸方向に移動する。この結果、
軸受41,板ばね91,押圧体89が圧縮コイルばね9
9のバネ力に抗して軸方向に移動し、押圧体89によっ
てワッシャ75,77,78が押圧され、これにより各
ワッシャ75,77,78が回転駆動軸37の軸方向へ
スライドして各制動面同士がライニング材79を介して
圧接されると共に、ワッシャ77が摩擦制動体73に所
定の押圧力で圧接される。そして、この時の押圧力がワ
ッシャ77から回転駆動軸37に作用することにより、
押圧体89を含む押圧機構の構成要素が回転駆動軸37
に摩擦結合されて、スプール9に所定のドラグ力が発生
する。
【0030】而して、このドラグ力の強弱の調節は、ド
ラグレバー71の操作量に応じて変化する。そして、こ
のように所定のドラグ力が発生した状態でハンドル13
を巻取り操作すると、これに連動するドライブギヤ10
9によってピニオンギヤ107が回転するため、当該ピ
ニオンギヤ107と一体の摩擦制動体73が回転し、こ
の摩擦制動体73の回転が押圧機構の摩擦結合力に応じ
て回転駆動軸37に伝達されて、回転駆動軸37に連結
されたキャリア61が反時計回りに回転する。
【0031】この時、遊星歯車55は反時計回りに自転
すると共に公転し、内歯歯車47を反時計回りに増速し
た状態で回転駆動する。これにより、スプール9は釣糸
巻取り方向に回転駆動することとなる。尚、内歯歯車4
7の反時計回りの回転駆動により、太陽歯車43は時計
回りに回転しようとするが、その回転駆動は一方向クラ
ッチ31によって阻止される。
【0032】そして、このハンドル13の巻取り操作時
に、回転駆動軸37上の側板7に取り付けたドラグレバ
ー71はハンドル操作に連動回転しない。また、スプー
ルモータ23を駆動させると、第1の太陽歯車43は時
計回りに回転駆動する。これにより、遊星歯車45が反
時計回りに回転駆動すると共に、時計回りに公転し、第
3の太陽歯車53が時計回りに回転するが、この回転方
向では、ラチェット113と係止爪115との係止によ
って摩擦制動体73の回転が阻止されるため、ピニオン
ギヤ107は回転せず、ハンドル軸67の回転が阻止さ
れる。この結果、回転駆動軸37及びキャリア53は回
転せず、太陽歯車53が時計回りに回転することで、当
該キャリア53に支持された遊星歯車55は、太陽歯車
53の周りを公転することなく一定位置で反時計回りに
自転することとなる。
【0033】而して、この状態で遊星歯車55の反時計
回りの回転運動は内歯歯車47に減速されて伝達され、
この結果、スプール9が釣糸巻取り方向に回転して釣糸
が巻き取られることとなる。そして、既述したようにこ
の巻取り操作時に、逆転防止装置111の作用でハンド
ル13が連動回転せず、また、釣糸繰出し時に急激なス
プール逆転力が発生しても、逆転防止装置111によっ
てハンドル13の逆転が阻止される。
【0034】一方、ドラグレバー71を非作動方向に回
転操作していけば、ドラグ力が順次弱まり、そして、ド
ラグレバー71を同方向へ十分に回転操作すると、スプ
ール9は恰もクラッチOFFの如きスプールフリー状態
となって、仕掛けの自由落下により釣糸をスプール9か
ら繰り出すことができることとなる。
【0035】このように本実施形態は、遊星歯車伝達機
構35と手動巻取り駆動機構11との間に、当該遊星歯
車伝達機構35に連結される回転駆動軸37を配置し、
そして、当該回転駆動軸37にワッシャ75,77,7
8とライニング材79を介して摩擦結合されるドラグ装
置69の摩擦制動体73の外周にラチェット113を設
けると共に、当該ラチェット113に係止する係止爪1
15を側板7側に設けて逆転防止装置111を構成した
ので、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生して
も、手動巻取り駆動機構11に力が伝達される前の摩擦
制動体73のラチェット113と係止爪115との係止
で逆転防止が図られるため、ピニオンギヤ107とドラ
イブギヤ109との噛合部分に逆転力が伝達されず、こ
の結果、両ギヤ107,109の歯面に傷や変形が発生
することがなくなり、良好な巻取り回転性能が維持でき
ることとなった。
【0036】また、本実施形態の構造によれば、既述し
た実公平1−42463号公報と異なりスプールフリー
性が損なわれてしまうこともないし、複数の制動部材
(ワッシャ75,77,78及びライニング材79)が
収容される筒状の摩擦制動体73に、ピニオンギヤ10
7とラチェット113を一体的に設けることで、制動
部,動力伝達部,逆転防止部等が集約されてリール全体
のコンパクト化が図れることとなった。
【0037】更にまた、本実施形態によれば、本実施形
態の如き手動・電動併用型リールに於て、モータ動力駆
動部と手動巻取り駆動部,ドラグ装置とを無理なく容易
に駆動連結することが可能である。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1に係る発明
によれば、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生
しても、手動巻取り駆動機構に力が伝達される前に、ド
ラグ装置の摩擦制動体の逆転防止部と側板側の係止部材
によってハンドル軸の逆転防止が図られるため、手動巻
取り駆動機構のドライブギヤ等の歯面に傷や変形が発生
することがなくなり、良好な巻取り回転性能が維持でき
ることとなった。
【0039】また、捻れ負荷の影響でスプールフリー性
が損なわれてしまうこともない。更にまた、請求項2に
係る発明によれば、複数の制動部材が収容される筒状の
摩擦制動体にピニオンギヤと逆転防止部を一体的に設け
ることで、制動部,動力伝達部,逆転防止部等が集約さ
れてリール全体のコンパクト化が図れることとなった。
そして、請求項3に係る発明によれば、手動・電動併用
型リールに於て、モータ動力駆動部と手動巻取り駆動
部,ドラグ装置とを無理なく容易に駆動連結することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至請求項3の一実施形態に係る魚釣
用リールの断面図である。
【図2】図1に示す魚釣用リールの要部拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1 リール本体 9 スプール 11 手動巻取り駆動機構 13 ハンドル 23 スプールモータ 35 遊星歯車伝達機構 37 回転駆動軸 65 魚釣用リール 67 ハンドル軸 69 ドラグ装置 71 ドラグレバー 73 摩擦制動体 107 ピニオンギヤ 109 ドライブギヤ 111 逆転防止装置 113 ラチェット 115 係止爪

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リール本体の側板間に回転可能に取り付
    くスプールと、 一方の側板に挿着されたハンドル軸とこれに取り付くハ
    ンドル及びドライブギヤとからなる手動巻取り駆動機構
    と、 上記スプールと手動巻取り駆動機構との間に装着された
    遊星歯車伝達機構と、 手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を上記遊星歯車
    伝達機構に伝達させる回転駆動軸と、 当該回転駆動軸に回転可能に取り付く摩擦制動体とこれ
    を回転駆動軸に摩擦結合させる複数の制動部材とからな
    るドラグ装置とを具備し、 手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を、上記ドラグ
    装置から回転駆動軸を介して遊星歯車伝達機構に伝達さ
    せてスプールを釣糸巻取り方向に回転させる魚釣用リー
    ルであって、 上記ドラグ装置の摩擦制動体に、釣糸繰出し時の逆転防
    止を図る逆転防止部を設けると共に、リール本体の側板
    側に、当該逆転防止部に係止する係止部材を設けたこと
    を特徴とする魚釣用リール。
  2. 【請求項2】 摩擦制動体を、回転駆動軸が軸方向に挿
    通する筒状に成形し、当該摩擦制動体内に複数の制動部
    材を収容すると共に、当該摩擦制動体に、手動巻取り駆
    動機構のドライブギヤと噛合するピニオンギヤを一体的
    に設けたことを特徴とする請求項1記載の魚釣用リー
    ル。
  3. 【請求項3】 遊星歯車伝達機構を介してスプールを巻
    取り駆動するスプールモータを備えていることを特徴と
    する請求項1または請求項2記載の魚釣用リール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112772588A (zh) * 2019-11-07 2021-05-11 广东赛肯科技创新股份有限公司 一种电动渔轮及其刹车结构

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