JP7299195B2 - 魚釣用電動リール - Google Patents

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本発明は、魚釣用電動リールに関し、詳細には、ハンドル軸方向のコンパクト化を図った魚釣用電動リールに関する。
船釣り等、深場の魚層を対象とした魚釣りでは、仕掛けや掛かった魚を自動で巻き取ることが可能な電動リールが多用されている。電動リールは、スプールを巻取り駆動する駆動モータをリール本体に配設しており、駆動モータについては、スプール外側のリール本体の側板間に配置するスプールアウト方式(例えば、特許文献1)、スプールの巻回胴部内に収容するスプールイン方式(例えば、特許文献2)が知られている。これらのいずれのタイプの電動リールも、遊星歯車機構からなる減速機構を介して駆動モータの高速回転を減速してスプールを回転駆動するように構成されている。
通常、電動リールは、実釣時の多様性に対応する必要性から、駆動モータによる巻取り駆動専用ではなく、ハンドルでの手巻きも可能とする手動併用型が主流となっており、駆動モータによるスプール駆動を可能とするため、及び、手動巻取り操作時のハンドル逆回転を防止するために、リール本体の外側板とハンドル軸との間に逆転防止機構が設けられている。そして、この逆転防止機構は、ハンドル逆転遊度の防止を図るために、ハンドル軸と外側板との間に配設されるローラ式の一方向クラッチが用いられており、この一方向クラッチは、ハンドル軸に設けられているドライブギアの軸方向外方に配設されている。
特開2013-27318号 特開2006-34219号
上記した電動リールは、実釣時において魚が掛かった場合等、駆動モータによってスプールを回転駆動し、更には、ハンドルの巻取り操作でもスプールを回転駆動することが行なわれている。上記した外側板は、一方向クラッチを収容配置する部分を確保するため、ハンドルを含めてハンドル軸外方が大型化しており、釣竿に装着した際の釣竿からの偏りが大きくなってしまい、手巻きによる回転操作時にブレ易く、巻取り操作性が悪いという問題がある。この傾向は、減速機構を構成する遊星歯車機構が、スプールの一方のフランジ側方(ハンドル側のフランジ側方)に配設されると、その分の重量偏倚が更に加わってしまい、ハンドルの回転操作によるスプールの巻取り駆動では、ブレをより助長してしまう。
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、ハンドル軸方向のコンパクト化を図り、安定した巻取り操作性の実現を可能とした魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明に係る魚釣用電動リールは、リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールと、前記スプールを回転駆動する駆動モータと、前記駆動モータの回転運動を減速して前記スプールに伝達する遊星歯車機構を備えた減速機構と、前記リール本体の一方の側板に設けた手動巻取り駆動機構を構成するハンドル軸の逆回転を防止するローラ式の一方向クラッチと、を有しており、前記遊星歯車機構は、前記スプールのハンドル側フランジ側方に配置されており、前記遊星歯車機構と前記ハンドル軸上に設けられるドライブギアとの間に、前記ローラ式の一方向クラッチを配設したことを特徴とする。
上記した構成の魚釣用電動リールは、スプールのハンドル側フランジ側方に、駆動モータの回転駆動を減速する遊星歯車機構が配設されており、前記ハンドル軸の逆回転を防止するローラ式の一方向クラッチが、ハンドル軸上に設けられるドライブギアと、遊星歯車機構との間の領域に設置されることから、ハンドル軸の軸方向外方への突出量を抑えることができる。すなわち、従来のように、一方向クラッチを収容する部分を軸方向や径方向に膨出させる必要がない(膨出部を設ける必要がない)ので、リール本体の重量偏倚が抑えられて、小型・軽量化が図れると共に、ハンドルの回転操作時にブレ難く、手巻きによる巻取り操作性の向上が図れるようになる。
本発明によれば、ハンドル軸方向のコンパクト化を図り、安定した巻取り操作性の実現を可能とした魚釣用電動リールが得られる。
本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示す概略平面図。 図1の主要部である遊星歯車機構とハンドル軸部分を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る魚釣用電動リールの実施形態について説明する。
図1及び図2は本発明に係る魚釣用電動リールの一実施形態を示す図であり、図1は概略平面図、図2は図1の主要部である遊星歯車機構とハンドル軸部分を示す図である。
本実施形態に係る魚釣用電動リール1は、左右の内側板(フレーム)3A,3Bに左右カバー4A,4Bを取着して構成される左右側板5A,5Bを具備したリール本体5を有している。リール本体5を構成する一方の側板(右側板5B)側には、手動で巻取り操作されるハンドル6が設けられており、左右側板5A,5B間には、釣糸が巻回されるスプール7がスプール軸7aを中心に回転自在に支持されている。スプール7は、釣糸が巻回される釣糸巻回胴部7bと、釣糸巻回胴部7bに巻回される釣糸を両側で規制するフランジ7c,7dとを備えている。
また、本実施形態では、スプール7の前方側における左右側板5A,5B間に、スプール7を回転駆動する駆動モータ8を保持している。
前記スプール7は、前記ハンドル6の巻取り操作および駆動モータ8の回転駆動によって、動力伝達機構(ハンドル6の回転駆動力をスプールに伝達する手動巻取り駆動機構10、及び、駆動モータ8の回転駆動力をスプールに伝達するモータ動力伝達機構20)を介して、釣糸巻取り方向に回転駆動される。
なお、前記駆動モータ8については、スプール7の釣糸巻回胴部7bの内部に設置する構成であっても良いが、本実施形態のように、スプール7の前方に設置することで、スプール7の糸巻き量を確保しつつ、リール本体5を可及的にコンパクト化することが可能となる。
本実施形態の手動巻取り駆動機構10は、公知のように、ハンドル6のハンドル軸6aに回転可能に支持されたドライブギア12と、右内側板3Bと右側板4B間に公知の軸受部を介して回転可能且つ軸方向移動可能に支持され、ドライブギア12に噛合するピニオンギア14と、ハンドル軸6aの逆回転を防止する逆転防止機構(ローラ式の一方向クラッ15で構成される)とを備えている。
前記ローラ式の一方向クラッチ15は、右内側板3Bに一体形成される第1支持部3aとハンドル軸6aとの間に配設されており、ハンドル軸6aと一体回転する内輪15a、第1支持部3aに固定される外輪15b、内輪と外輪との間に配設され、保持器によって保持される複数のローラ15cを備えている。一方向クラッチ15は、ハンドル6の正回転(釣糸巻取り方向の回転操作)を許容すると共に、ハンドル6の逆回転を阻止する機能、及び、駆動モータ8が回転駆動した際、ハンドルを連れ回しさせない機能を備えている。
この場合、一方向クラッチ15は、ドライブギア12に対してスプール側に設置されており、前記第1支持部3aに対して、ハンドル側から螺入される止めネジ18で固定されるプレート17によって抜け止めされている。すなわち、右内側板3Bに第1支持部3aを一体形成しておき、この第1支持部3aを利用して、ドライブギア12と後述する減速機構である遊星歯車機構22Aとの間の領域に、一方向クラッチ15が配設されるよう構成されている。
前記モータ動力伝達機構20は、駆動モータ8から出力される回転駆動を減速してスプール7に伝達する遊星歯車機構を備えた減速機構21,22、前記減速機構21を介して減速された駆動モータ8の駆動をスプール軸7aに伝達するギアトレイン(動力伝達ベルト等を備えていても良い)24等を備えている。このようなモータ動力伝達機構20については、図1に示すように、左側板5A側に配設されていても良いし、右側板5B側に配設されていても良く、或いは、左右側板それぞれに振り分けて配設されていても良い。なお、前記減速機構22については、スプール7のハンドル側(本実施形態では右側板側)フランジ7dの側方に配設されており、フランジ7dからハンドル側に向けて突出するスプール軸部分に配設されている。
この遊星歯車機構を備えた減速機構22の構成については後述する。
前記ハンドル軸6aには、魚釣時にスプール7から釣糸が繰り出された際にスプール7の回転にドラグ力を付与する公知のドラグ機構30が配設されており、リール本体5とハンドル6との間には、ドラグ機構によるドラグ力の調整を行なうための星型のドラグ調整ノブ(スタードラグ)31が設けられている。ドラグ機構30は、前記ドライブギア12の凹所12a内に配設される複数の制動部材(摩擦板、ワッシャ等)33を備えており、前記ドラグ調整ノブ31を回転操作することで、制動部材33に面接するように配設される押圧部材34の制動部材33に対する押圧力が調整され、ハンドル軸6aとの間でドライブギア12の回転摩擦力(ドラグ力)が調整される。
前記リール本体5内には、前記ピニオンギア14を軸方向に移動させて、スプール7を釣糸巻取り状態/フリー回転状態に切り換える公知のクラッチ機構40が配置されている。このクラッチ機構40は、前記動力伝達機構に介在されて、ハンドル6および駆動モータ8からスプールへの動力伝達を、動力伝達状態と動力遮断状態に切り換える機能を備えており、本実施形態では、右側板5B側に設置されている。
前記クラッチ機構40は、右内側板3Bに一体形成される第2支持部3bに移動可能に支持されるカム部材(クラッチプレート)41と、ピニオンギア14の円周溝14bに係合すると共に、カム部材41の回転移動によってピニオン軸14aの軸方向に摺動するヨーク42と、前記カム部材41に接続されるクラッチ切り換え部材43とを備えており、前記クラッチ切り換え部材43には、動力伝達をON状態からOFF状態に切り換えるクラッチOFF切換部材45が係合している。すなわち、クラッチ機構40は、ドライブギア12に噛合するピニオンギア14を軸方向に移動させて、クラッチON状態/クラッチOFF状態に切換える機能を有する。
前記カム部材41は、その少なくとも一部が、前記一方向クラッチ15に対してハンドル軸6aに直交する方向視で重合するように配設されるようにしている。具体的には、前記一方向クラッチ15の軸方向長さをLとした場合、その軸方向の長さLの範囲内に、カム部材41の少なくとも一部が配設される(本実施形態では、長さLの範囲内にカム部材41の全てが配設される)ように、前記右内側板3Bに第2支持部3bが一体形成されている。この場合、右内側板3Bは、第2支持部3bの少なくとも一部が、第1支持部3aに対してハンドル軸に直交する方向視で重合するように形成しておくことが好ましく、更には、第1支持部3aの軸方向範囲内に第2支持部3bの全てが重合するように形成しておくことが好ましい。
本実施形態におけるクラッチOFF切換部材45は、スプール7の後方側の左右側板5A,5B間に橋設された構成となっており、その表面に親指を載置して下方に押し下げ操作することで、クラッチ機構40をON状態からOFF状態に切り換えるよう構成されている。すなわち、クラッチOFF切換部材45を押し下げ操作することで、クラッチ切り換え部材43を介してカム部材41が回転移動され、この回転移動に伴ってカム部材41に係合するヨーク42が軸方向に摺動し、ピニオンギア14は、図2において、右側に摺動される。このとき、ピニオンギア14の端面に形成されている溝部14cが、スプール軸7aに回転可能に配設される遊星歯車機構のキャリア26の基部26aに固着された係合ピン7fから外れて、スプール7はフリー回転可能状態となる(クラッチOFF状態)。
なお、前記クラッチOFF切換部材45は、振り分け保持バネによって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で振り分け保持されている。
また、前記クラッチ機構40は、公知のように、動力伝達をOFF状態からON状態に切り換えるクラッチON切換部材(図示せず)を備えている。このクラッチON切換部材は、前記カム部材41に係合しており、振り分け保持バネによって、クラッチON位置とクラッチOFF位置との間で揺動可能となるよう振り分け保持されている。具体的には、例えば、クラッチON状態では、右側板5B(右カバー4B)の表面と略面一状となり、クラッチOFF状態では、右側板5Bの表面から突出するように振り分け保持されており、クラッチOFF切換部材45によってクラッチ機構がOFF操作されると、クラッチON切換部材が右側板5Bの表面から突出し、リール本体を保持した手の親指の押圧操作でクラッチON状態に切換え可能に構成されている。
なお、前記クラッチON切換部材は、機械式以外にも、電気式(例えば、ソレノイドを利用したもの)で構成されていても良い。また、クラッチOFF切換部材45と一体部材で構成されていても良い。
前記クラッチ機構40のOFF状態からON状態に切り換える方法は、ハンドル軸6aの基部側に一体回転可能に取着された復帰用回転体15Aがハンドル6の巻き取り方向の回転で公知のクラッチ復帰機構及びカム部材41を介して自動復帰するように構成されている。また、公知のように、復帰用回転体15Aの外周に爪部を複数形成して逆転止め用のラチェットとして兼用しても良く、この場合、ハンドル軸6aに強い逆転負荷が加わった際にローラ式の一方向クラッチ15を強度的に補強できる。
前記減速機構22は、スプール7のフランジ7dから、軸方向に突出形成された環状凸部7gの内周面に形成された内歯車23に噛合する遊星歯車機構22Aを備えている。
この遊星歯車機構22Aは、駆動モータ側からの回転駆動を減速してスプール7に伝達すると共に、ハンドル6の回転駆動をスプール7に伝達する機能を備えており、スプール軸7aに回り止め嵌合された太陽ギア24と、太陽ギア24と前記内歯車23に噛合する複数の遊星ギア25と、各遊星ギア25を保持するキャリア26とを備えている。更に、この遊星歯車機構22Aは、前記太陽ギア24、遊星ギア25及びキャリア26を収容するように前記環状凸部7gの端面にネジ止めされ、スプールと共に一体回転するカバー体28を備えている。
前記キャリア26の基部26aの径方向内側は、スプール軸7aの端部に対して、軸受27aを介して回転可能に係合している。また、基部26aの径方向外側は、前記カバー体28の中央部分に形成された環状突部28aに対して、軸受27bを介して回転可能に係合している。そして、このカバー体28の環状突部28aは、右内側板3Bに一体形成される第3支持部3cに対して、軸受27cを介して回転可能に支持されている。この場合、遊星歯車機構を構成する駆動部の少なくとも一部は、第3支持部3cに対して回転可能に支持された状態となっており、右内側板3Bは、前記第3支持部3cの少なくとも一部が、第1支持部3aに対してハンドル軸に直交する方向視で重合するように形成されていることが好ましい。特に、遊星歯車機構の駆動部の少なくとも一部(本実施形態では、キャリア26の基部26aの部分)が、前記長さLの範囲内に配設されるように、前記右内側板3Bに第3支持部3cを一体形成しておくことが好ましい。
上記した遊星歯車機構22Aは、以下のように駆動される。
駆動モータ8が回転駆動された際、その回転駆動は、減速機構21で減速されてギアトレイン24を介してスプール軸7aに伝達される。スプール軸7aの回転駆動力は、太陽ギア24、これに噛合する遊星ギア25、及び、これに噛合する内歯車23を介して更に減速されてスプール7を釣糸巻取り方向に回転駆動する。この場合、スプール軸7aは、釣糸放出方向に回転駆動された状態となっているものの、キャリア26の基部26aに固着された係合ピン7fによって連結状態にあるピニオンギア14は、前記逆転防止機構15,15Aによって逆転が阻止された状態となっているため、キャリア26は太陽ギア24の周りを公転することなく、遊星ギア25は自転して動力伝達をする。すなわち、駆動モータ8が回転駆動されてスプールが釣糸巻取り方向に回転駆動されても、ハンドル6は連れ回りすることはない。
一方、ハンドル6を釣糸巻取り方向に回転駆動すると、その駆動力は、ドライブギア12、ピニオンギア14を介してキャリア26の基部26aに伝達され、遊星ギア25を公転させる(遊星ギア25は公転しつつ釣糸巻取り方向に自転する)。この遊星ギア25の公転に伴って、太陽ギア24には、釣糸放出方向の回転駆動力が作用するが、駆動モータ8の出力側と反対側の駆動軸には、その回転を阻止する一方向クラッチ29が配設されているため、太陽ギア24は回転することはない。すなわち、スプール7は、遊星ギア25がキャリア26を介して公転して内歯車23を回転駆動することで、釣糸巻取り方向に回転駆動される。
前記スプール7の前方の左右側板5A,5B間には、スプール7に対して均等に釣糸を巻回する機能を備えた公知のレベルワインド機構(図示せず)が配設されている。
前記リール本体5を構成する左右側板5A,5B間のスプール7の上方には、駆動モータ8の駆動を制御する制御部を収容した箱型の制御ケース50が配設されている。この制御ケース50は、リール本体(左右側板5A,5B)の表面と面一状になるように左右側板間に配設されており、スプール7の上方で前方側に延出するように設けられている。具体的には、制御ケース50は、左右側板5A,5Bの各内面と制御ケース50の後端との間で、スプール7の少なくとも一部を露出させる(スプール7に巻回される釣糸を親指でサミング操作可能な露出状態)開口が生じる大きさに形成されており、前方側において、前記駆動モータ8及びレベルワインド機構を覆うような大きさを備えている。
リール本体の側板間の上部の前記制御ケース50の後方部分には、駆動モータ8の出力を調節する操作部材60が前後方向に回転自在に配置されている。本実施形態の操作部材60は、制御ケース50に対して回転可能に支持されており、スプール7の上方側で操作部分が略中央位置となるように回転可能に支持されている。本実施形態の操作部材60は、リール本体5を把持保持した状態の手の親指で、釣糸が巻回されたスプール7をサミング操作しながら操作できるように構成されており、前記制御ケース50の後端の略中央位置に形成された略コの字形の凹所51内に回転可能に支持されている。すなわち、操作部材60は、左右側板間でスプール7を露出させる開口領域内に面した状態となっている。
なお、操作部材60の操作角度については、例えば、モータ出力が0~Maxに至るまで、略120°の範囲で操作される(回動可能に操作される)など任意に設定することが可能である。
前記制御ケース50は、制御基板や各種の電子部品(図示せず)を収容しており、前記駆動モータ8の駆動を制御し、前記操作部材60の回転操作量に応じて駆動モータ8の出力を調節するようになっている。また、制御ケース50の表面には、繰り出された釣糸の長さ(糸長情報)、仕掛けを投入してからの時間、駆動モータ8の駆動速度(インジケータによる表示でも良い)、或いは、操作方法やメッセージなど、釣り人に対して各種情報を表示する表示部(液晶表示部)52が設けられている。また、表示部52と操作部材60との間の領域には、各種の情報が設定可能な複数の操作ボタン55が配設されている。
上記した構成の魚釣用電動リールでは、スプール7のハンドル側のフランジ7dの側方に、駆動モータ8の回転駆動を減速する遊星歯車機構22Aが配設されており、ハンドル軸6aの逆回転を防止するローラ式の一方向クラッチ15が、ハンドル軸上に設けられるドライブギア12と、遊星歯車機構22Aとの間の領域に設置されることから、ハンドル軸6aの軸方向外方への突出量を抑えることができる。これは、ドライブギア12の軸方向外方に、一方向クラッチ15を収容するための膨出部を設ける必要がなくなるため、リール本体5の重量偏倚が抑えられて小型・軽量化が図れ、これにより、ハンドル6の回転操作時にブレ難く、手巻きによる巻取り操作性の向上を図ることが可能となる。特に、魚釣用電動リールは、リール本体5に、駆動モータ8や制御ケース50等の重量物を搭載しており、本実施形態のように、片方の手でリール本体を把持し、その手の親指で操作部材60を操作するようなタイプでは、親指による電動での巻取り操作と手巻き操作が複合して併用されることもあるが、上記したように、ハンドル軸部分の突出量が少なく、重量偏倚が抑えられることで、魚釣り操作性の向上が図れるようになる。
また、前記遊星歯車機構22Aの駆動部の少なくとも一部、及び、クラッチ機構40のカム部材41の少なくとも一部を、ドライブギア12に対してスプール側に配設した一方向クラッチ15と、ハンドル軸に直交する方向視で重なるように集約配設したことで、より効果的にリール本体の軸方向外方への突出量、及び、重量偏倚が抑えられて小型・軽量化が図れ、ハンドル回転操作時にブレ難く、手巻きの巻取り性が格別に向上するようになる。
そして、上記した構成では、右内側板(右フレーム)3Bに、上記した配設態様が実現されるように、第1支持部3a、第2支持部3b、及び、第3支持部3cを形成するだけで良いため、効率的に重量偏倚を抑えて小型・軽量化を図る魚釣用電動リールが得られるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、魚釣用電動リールにおいて、スプールのフランジ側方に遊星歯車機構を備えている構成において、一方向クラッチ15、クラッチ機構のカム部材41、遊星歯車機構の駆動部の配設態様に特徴があり、それ以外の構成については、限定されることはない。例えば、上記した動力伝達機構10,20の構成については、リール本体5の大きさ、駆動モータ8の仕様や配設位置、対象魚種等によって適宜変形することが可能である。
1 魚釣用電動リール
3a 第1支持部
3b 第2支持部
3c 第3支持部
5 リール本体
5A,5B 左右側板
6a ハンドル軸
7 スプール
7d フランジ
8 駆動モータ
12 ドライブギア
14 ピニオンギア
15 一方向クラッチ
21,22 減速機構
22A 遊星歯車機構
40 クラッチ機構
41 カム部材

Claims (3)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持したスプールと、
    前記スプールを回転駆動する駆動モータと、
    前記駆動モータの回転運動を減速して前記スプールに伝達する遊星歯車機構を備えた減速機構と、
    前記リール本体の一方の側板に設けた手動巻取り駆動機構を構成するハンドル軸の逆回転を防止する機能、及び、前記駆動モータが回転駆動した際に前記ハンドルを連れ回しさせない機能を備えたローラ式の一方向クラッチと、
    を有する魚釣用電動リールにおいて、
    前記遊星歯車機構は、前記スプールのハンドル側フランジ側方に配置されており、
    前記ローラ式の一方向クラッチは、前記ハンドル軸上に設けられるドライブギアに対して前記スプール側に設置され、前記遊星歯車機構と前記ドライブギアとの間に配設されていることを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. 前記スプールを動力伝達状態と動力遮断状態に切換えるように、前記ドライブギアに噛合するピニオンギアを軸方向に移動させるクラッチ機構を備え、
    前記クラッチ機構を構成し、前記ピニオンギアを軸方向に移動制御するカム部材の少なくとも一部を、前記一方向クラッチに対して前記ハンドル軸に直交する方向視で重合するように配設したことを特徴とする請求項1に記載の魚釣用電動リール。
  3. 前記ハンドル側の側板は、前記一方向クラッチを支持する第1支持部と、前記カム部材を支持する第2支持部と、前記遊星歯車機構による駆動部を支持する第3支持部と、を備えた内側板を有しており、
    前記内側板は、前記第1支持部に対し、前記第2支持部及び第3支持部の少なくとも一部が、前記ハンドル軸に直交する方向視で重合するように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の魚釣用電動リール。
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