JP2003255299A - 光路偏向素子、光路偏向素子ユニット及び画像表示装置 - Google Patents

光路偏向素子、光路偏向素子ユニット及び画像表示装置

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JP2003255299A JP2002059313A JP2002059313A JP2003255299A JP 2003255299 A JP2003255299 A JP 2003255299A JP 2002059313 A JP2002059313 A JP 2002059313A JP 2002059313 A JP2002059313 A JP 2002059313A JP 2003255299 A JP2003255299 A JP 2003255299A
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Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Yoshirou Futamura
恵朗 二村
Masanori Kobayashi
正典 小林
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液晶層を厚くしても、液晶層全体の配向安定
性が向上し、液晶層の厚さ方向の中央付近での流動や欠
陥発生による白濁現象の発生を防止することができ、透
過率の低下や偏向動作不良を防止することができるよう
にする。 【解決手段】 一対の透明な基板11,12と、この基
板11,12間に充填されたホメオトロピック配向をな
すキラルスメクチックC相からなる液晶層15とを備え
ている。電極14は、この液晶層15に対し基板11,
12の板面方向に電界を加えて液晶層15を透過する光
の光路を偏向する。基板17は、液晶層15を基板1
1,12の板厚方向に複数に分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電気信号により
光の方向を変える光偏向素子及び光偏向素子ユニット、
並びに、この光偏向素子又は光偏向素子ユニットを利用
した画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような光路偏向素子は、外部からの
電気信号により光の光路を偏向、すなわち、入射光に対
して出射光を平行にシフトするか、ある角度をもって回
転させるか、あるいは、その両者を組合せて光路を切換
えるための光学素子である。
【0003】液晶材料を用いた光路偏向素子としては、
従来、次のようなものが提案されている。
【0004】まず、特開平6−18940号公報には、
光空間スイッチの光の損失を低減することを目的に、人
工複屈折板からなる光ビームシフタが提案されている。
【0005】また、ピクセルシフト素子としては、特許
第2939826号公報、特開平6−324320号公
報、特開2000−193925公報に開示の技術が知
られている。
【0006】ここでいうピクセルシフト素子とは、少な
くとも画像情報に従って光を制御可能な複数の画素が二
次元的に配列された画像表示素子と、画像表示素子を照
明する光源と、画像表示素子に表示した画像パターンを
観察するための光学部材と、画像フィールドを時間的に
分割した複数のサブフィールド毎に画像表示素子と光学
部材の間の光路を偏向する光路偏向素子とを有し、サブ
フィールド毎の光路の偏向に応じて表示位置がずれてい
る状態の画像パターンを表示することで、画像表示素子
の見かけ上の画素数を増倍して表示する画像表示装置に
おいて、光路偏向素子として使用されるデバイスであ
る。
【0007】なお、この明細書において、平行シフトに
よる光路偏向に対してそのシフトの大きさを「シフト
量」と呼び、回転による光路偏向に対してその回転量を
「回転角」と呼ぶものとする。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のピクセ
ルシフト素子では、構成が複雑であるために、製造コス
トが高く、装置が大型化してしまい、また、光量損失、
光学ノイズが多いという不具合があることに鑑み、本出
願人は、これらの不具合を解決し、簡易な構成で、製造
コストが低く、装置を小型化でき、また、光量損失、光
学ノイズが少ない光路偏向素子を提案している。
【0009】すなわち、特願2002−12479(平
成14年1月22日出願、本出願時において未出願公
開)では、透明な一対の基板と、この基板間に充填され
たホメオトロピック配向をなすキラルスメクチックC相
よりなる液晶層と、この液晶に電界を加える為の電極と
を備えている光路偏向素子を提案している。
【0010】また、特願2001−287907(平成
13年9月20日出願、本出願時において未出願公開)
では、このような光偏向素子において、所望の光路シフ
ト方向に対して略平行に配置された複数本の電極ライン
群を有し、ある時刻における各電極ラインに印加する電
圧値を段階的に異なる値に設定する光路偏向素子を提案
している。
【0011】本出願人が提案しているこれらの技術にお
いては、ホメオトロピック配向をなすキラルスメクチッ
クC相からなる液晶層を複屈折板として用いるため、液
晶層の光学軸チルト角と厚みにより光路偏向量が決定さ
れることになる。そのため、光路偏向量を大きく設定し
ようとする場合には、液晶層の厚みを厚くする必要があ
る。
【0012】しかしながら、この場合に、液晶層を挟む
2枚の透明基板の基板間隔を拡大して液晶層を厚く構成
した場合には、液晶層の中央部での配向性が乱れやすく
なり、また、液晶層が白濁するなどを生じ易いという不
具合がある。
【0013】この発明の目的は、液晶層を厚くしても、
液晶層全体の配向安定性が向上し、液晶層の厚さ方向の
中央付近での流動や欠陥発生による白濁現象の発生を防
止することができ、透過率の低下や偏向動作不良を防止
することができるようにすることである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、一対の透明な第1の基板と、この基板間に充填され
たホメオトロピック配向をなすキラルスメクチックC相
からなる液晶層と、この液晶層に対し前記第1の基板の
板面方向に電界を加えて液晶層を透過する光の光路を偏
向する一対の第1の電極と、前記液晶層を前記第1の基
板の板厚方向に複数に分割する透明な第2の基板と、を
備えている光路偏向素子である。
【0015】したがって、第2の基板により液晶層の内
部にも配向規制力を与えることができるため、液晶層を
厚くしても、液晶層全体の配向安定性が向上し、液晶層
の厚さ方向の中央付近での流動や欠陥発生による白濁現
象の発生を防止することができ、透過率の低下や偏向動
作不良を防止することができる。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記第2の基板の少なくとも一方の表
面には垂直配向膜が設けられている。
【0017】したがって、第2の基板の表面にも垂直配
向膜を設けているので、液晶層の内部でも確実に垂直配
向状態が維持しやすくなり、外部からの衝撃などの配向
性を悪化させる要因があっても、光利用効率を確実に高
く維持することができる。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、前記一対の第1の電極間には当
該第1の基板の板面方向で当該第1の電極間方向と直交
する方向を長さ方向とする複数のライン状の電極で前記
液晶層に電界を加える第2の電極がそれぞれ間隔をあけ
て設けられている。
【0019】したがって、各第2の電極に段階的な電圧
などの所望の電位を与えることで、液晶層の内部に所望
の電位分布を形成することができ、光路領域が広い場合
でも第1の基板の面方向に均一な電界分布を与えること
ができるので、光利用効率を高め、光路偏向量の均一性
が向上させることができる。
【0020】なお、第2の電極を透明電極とすれば、光
の透過率が向上し、光利用効率が高く、光路全体を比較
的均一に偏向することが可能となる。
【0021】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記第2の電極は、前記第2の基板の
表面上に形成されていて、前記第2の電極と前記液晶層
との間には誘電体が形成されている。
【0022】したがって、第2の電極の近傍では電位分
布が不均一になって、第2の電極近傍で光路シフト量が
不均一になるような場合にも、誘電体により液晶層内に
おける第1の基板の面方向での電位分布が鈍るので、均
一な電界分布を与えることができ、光利用効率を高め、
光路偏向量をより均一にすることができる。
【0023】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかの一に記載の発明において、前記液晶層に沿っ
て前記一対の第1の電極間方向に延びた抵抗体が形成さ
れている。
【0024】したがって、光路偏向素子の有効面積が大
きく、光路偏向量が大きな場合でも、抵抗体に第1の電
極間方向に電圧を印加すれば、比較的簡単な構成で、液
晶層内の平面方向での電界強度を均一化し、均一な光路
偏向効果を得ることができる。
【0025】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、前記抵抗体は、前記第2の基板を兼ね
ている。
【0026】したがって、光路偏向素子の構成を簡易な
ものとし、透過率などの光学特性も向上させ、光路偏向
量をより均一にすることができる。
【0027】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの一に記載の発明において、前記液晶層への入
射光の偏光方向を前記光路の偏向方向と一致させる偏光
方向制御素子を備えている。
【0028】したがって、光路の偏向方向、すなわち液
晶層に電界を加えたときに、液晶分子の傾斜方向に平行
な偏光方向の光のみを液晶層に入射させることができる
ので、偏向されない光の発生を防止し、確実な光路偏向
を実現することができる。
【0029】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれかの一に記載の光路偏向素子を2つ備えていて、
この2つの光路偏向素子を光の入射方向に直列に前記液
晶層の法線方向が略一致するように、かつ、前記一対の
第1の電極間方向が互いに直交するように配置されてお
り、前記両光路偏向素子間には前記光の入射方向の手前
側に位置する光路偏向素子の出射光に対して偏光方向を
90°回転させる偏光回転素子を備えている、光路偏向
素子ユニットである。
【0030】したがって、2つの光路偏向素子を用い
て、2次元方向への光路偏向を確実に行うことができ
る。
【0031】請求項9に記載の発明は、照明光を画像情
報に基づいて空間光変調して画像光として出射する画像
表示素子と、この画像表示素子と同期し、前記画像表示
素子の各画素から入射されてくる画像光の光路を偏向し
て前記画像表示素子の見かけ上の画素数を増倍して表示
する請求項1〜7のいずれかの一に記載の光路偏向素子
又は請求項8に記載の光路偏向素子ユニットと、を備え
ている画像表示装置である。
【0032】したがって、請求項1〜8のいずれかの一
に記載の発明と同様の作用、効果を奏する画像表示装置
を提供することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】この発明の一実施の形態について
説明する。
【0034】図1は、この発明の一実施の形態である画
像表示装置の概要を示す概念図である。図1において、
符号1は、照明用の光源であり、白色あるいは任意の色
の光を高速にON,OFFできるものであるならば、い
かなる種類や型の光源であっても利用することができ
る。たとえば、LEDランプやレーザ光源、あるいは、
白色のランプ光源などを2次元アレイ状に配列して、か
かる光源に対して高速動作するシャッタを組合せたもの
などを照明用の光源として用いることができる。
【0035】符号2は、光源から出た光を均一に画像表
示素子3に照射させるための照明装置であり、拡散板2
a、コンデンサレンズ2bなどから構成される。
【0036】符号3は、照明装置2から入射した均一の
照明光を画像情報に基づいて空間光変調し、画像光とし
て出射する画像表示素子である。画像表示素子3として
は、透過型液晶ライトバルブ、反射型液晶ライトバル
ブ、DMD素子などを用いることができる。
【0037】符号4は、画像表示素子3から出射される
画像光の光路を偏向して、偏向画像光として出射する光
路偏向素子である。この光路偏向素子4による光路の偏
向量に応じて、スクリーン6上に投射される画像表示位
置がずらされ、画像表示素子3の実際の画素数を見かけ
上増倍した画素数として画像表示させることができる。
【0038】符号5,6は、画像表示素子3に表示され
た画像パターンを観察するための光学部材であり、符号
5は投射レンズ、符号6はスクリーンである。さらに、
符号7は光源1を駆動するための光源駆動回路であり、
符号8は画像表示素子3を駆動するための表示駆動回路
であり、符号9は光路偏向素子4を駆動するための光偏
向駆動回路である。また、符号10は、光源駆動回路
7、表示駆動回路8、光路偏向駆動回路9などを含め画
像表示装置の全体を制御するための画像表示制御回路で
ある。
【0039】次に、図1に示す画像表示装置の基本的な
動作について説明する。
【0040】光源駆動回路7で制御されて光源1から放
射された光は、拡散板2aにより均一化された照明光と
なり、コンデンサレンズ2bにより、光源駆動回路7と
同期して動作する表示駆動回路8により制御されている
画像表示素子3をクリティカルに照明する。ここでは、
画像表示素子3の例として、透過型液晶パネル、すなわ
ち、透過型液晶ライトバルブを用いている。透過型液晶
ライトバルブからなる画像表示素子3により空間光変調
された照明光は、画像光として光路偏向素子4に入射さ
れ、光路偏向素子4から出射された出射光は、偏向画像
光として、投射レンズ5で拡大された後、スクリーン6
に投射される。すなわち、透過型液晶ライトバルブから
なる画像表示素子3の画像光の出射側に配置されている
光路偏向素子4によって、画像光は、光路偏向駆動回路
9からの駆動信号に応じて、画素の配列方向に任意の距
離だけシフト(偏向)された偏向画像光として出射され
て、投射レンズ5を介して、スクリーン6上に投射され
る(光路偏向素子4、スクリーン6における画素のシフ
ト方向については、図1に図示している)。
【0041】ここに、光路偏向素子4により、画像表示
素子3と同期し、画像フィールドを時間的に分割した複
数のサブフィールドごとに光路を偏向して、表示位置が
ずれている状態の画像パターンを表示させることで、画
像表示素子3の見掛け上の画素数を増倍して表示する。
このように、光路偏向素子4によるシフト量は、画像表
示素子3の画素の配列方向に対して2倍の画像増倍を行
うことから、画素ピッチの1/2に設定される。そし
て、画素のシフト量に応じて、画像表示素子3を駆動す
る画像信号を当該シフト量分だけ補正することで、見掛
け上高精細な画像を表示することができる。
【0042】次に、この発明の一実施の形態である光路
偏向素子4について説明する。
【0043】まず、図2は、光路偏向素子4の一例を示
す液晶パネル部分の断面を模式的に示す図である。図2
に示すように、光路偏向素子4は、第1の基板である、
一対の透明な基板11,12を対向配置させて設けてい
る。基板11,12としては、ガラス、石英、プラスチ
ックなどを用いることができるが、複屈折性のない透明
材料を用いるのが望ましい。基板11,12の厚みは、
例えば、数十μm〜数mmである。基板11,12のそ
れぞれ内側の面には垂直配向膜13が形成されている。
垂直配向膜13は、基板11,12表面に対して液晶分
子をホメオトロピック配向させることができる材料なら
ば様々な材料を用いることができるが、例えば、液晶デ
ィスプレイ用の垂直配向剤、シランカップリング剤、S
iO蒸着膜などを用いることができる。なお、この明
細書でいうホメオトロピック配向とは、基板面に対して
液晶分子が垂直に配向した状態だけではなく、数十度程
度までチルトした配向状態も含むものである。
【0044】基板11,12間はスペーサを挟んで一定
距離に維持され、また、基板11,12間には一対の電
極14と液晶層15とが形成されている。スペーサとし
ては数μm〜数mm程度の厚さのシート状の部材、ある
いは、同程度の粒径の粒子などが用いられ、光路偏向素
子4の有効領域外に設けることが望ましい。電極14
は、基板11,12の板面方向の両側部に設けられ、そ
の材料としては、アルミ、銅、クロムなどの金属、IT
Oなどの透明電極などを用いることができる。液晶層1
5内に均一な水平電界を印加するためには、電極14
は、液晶層15の厚みと同程度の厚みを持つ金属シート
を用いることが望ましく、また、光路偏向素子4の有効
領域外に設けられる。図2の例では、前述のスペーサ
は、金属シート状の電極14が兼用していて、この金属
シート状の電極14の厚みにより液晶層15厚みが規定
される。液晶層15としては、スメクチックC相を形成
可能な液晶が用いられる。そして、電極14,14間に
電圧を印加することで、液晶層15に対し、基板11,
12の板面方向に電界が印加される。
【0045】ここで、液晶層15について詳細に説明す
る。「スメクチック液晶」は液晶分子の長軸方向を層状
に配列してなる液晶層である。このような液晶に関し、
液晶層15の法線方向(層法線方向)と液晶分子の長軸
方向とが一致している液晶を「スメクチックA相」、法
線方向と一致していない液晶を「スメクチックC相」と
呼んでいる。
【0046】スメクチックC相よりなる強誘電液晶は、
一般的に外部電界が働かない状態において、各層毎に液
晶ダイレクタ方向が螺旋的に回転している、いわゆる螺
旋構造をとり、「キラルスメクチックC相」と呼ばれ
る。また、キラルスメクチックC相反強誘電液晶は各層
毎に液晶ダイレクタが対向する方向を向く。これらのキ
ラルスメクチックC相よりなる液晶は、不斉炭素を分子
構造に有し、これによって自発分極しているため、この
自発分極Psと外部電界Eにより定まる方向に液晶分子
が再配列することで光学特性が制御される。なお、この
例では、液晶層15として強誘電液晶を例として光路偏
向素子4の説明を行うが、反強誘電液晶も光路偏向素子
4に使用することができる。
【0047】キラルスメクチックC相は、スメクチック
A相やネマチック液晶に比較して極めて高速な応答性を
有しており、サブmsオーダーでのスイッチングが可能
である点が特徴である。特に、電界方向に対して液晶ダ
イレクタ方向が一義的に決定されるため、スメクチック
A相よりなる液晶に比べ、ダイレクタ方向の制御が容易
であり、扱いやすい。
【0048】ホメオロトピック配向をなすスメクチック
C相よりなる液晶層15は、ホモジニアス配向(液晶ダ
イレクタが基板面に平行に配向している状態)をとる場
合に比べて、液晶ダイレクタの動作が基板11,12か
らの規制力を受けにくく、外部電界方向の調整で光路偏
向方向の制御が行いやすく、必要電界が低いという利点
を有する。また、液晶ダイレクタがホモジニアス配向し
ている場合、電界方向だけでなく基板面に液晶ダイレク
タが強く依存するため、光路偏向素子4の設置につい
て、より位置精度が求められることになる。逆に、本例
のようなホメオロトピック配向の場合は、光偏向に対し
て光路偏向素子4のセッティング余裕度が増す。これら
の特徴を活かす上で、厳密に螺旋軸を基板11,12面
に垂直に向ける必要はなく、ある程度傾いていても差し
支えない。液晶ダイレクタが基板11,12からの規制
力を受けずに2つの方向を向くことが可能であればよ
い。
【0049】次に、光路偏向素子4の動作原理について
図3を参照して説明する。図3は、図2に示す光路偏向
素子4について液晶分子の配向状態を模式的に示したも
のであり、垂直配向膜13、電極(スペーサ)14は省
略してある。図3では、便宜上紙面表裏方向に電圧が印
加される場合を示しており、よって、電界は紙面表裏方
向に作用する。電界方向は目的とする光の偏向方向に対
応して、図3において図示しない電源により切換えられ
る。また、光路偏向素子4に対する入射光は直線偏光で
ある。
【0050】図3(a)に示すように、紙面の手前側への
電界が印加された場合、液晶分子16の自発分極が正な
らば液晶ダイレクタが図右上に傾斜した分子数が増加
し、液晶層15としての平均的な光学軸も図右上方向に
傾斜して複屈折板として機能する。キラルスメクチック
C相のらせん構造が解ける閾値電界以上では、すべての
液晶ダイレクタがチルト角θを示し、光学軸が上側に角
度θで傾斜した複屈折板となる。異常光として左側から
入射した直線偏光は上側に平行シフトする。ここで、液
晶分子の長軸方向の屈折率をne、短軸方向の屈折率を
no、液晶層15の厚み(ギャップ)をdとするときシフ
ト量Sは以下の式で表される(詳細については、例え
ば、“「結晶光学」応用物理学会、光学懇話会編、p19
8”参照)。 S=[(1/no)2−(1/ne)2]sin(2θ・d) ÷[2((1/ne)2sin2θ+(1/no)2cos2θ)] …… (1)
【0051】同様に、図2(b)のように、電極14への
印加電圧を反転して紙面の奥側への電界が印加された場
合、液晶分子16の自発分極が正ならば液晶ダイレクタ
は図右下に傾斜し、光学軸が下側に角度θで傾斜した複
屈折板として機能する。異常光として左側から入射した
直線偏光は下側に平行シフトする。電界方向の反転によ
って、2S分の光路偏向量が得られる。
【0052】ところで、図2に示す光路偏向素子4にお
いて、光路偏向量を大きく設定する場合には、液晶層1
5の厚みを大きく設定する必要がある。しかし、液晶層
15が厚い場合、液晶層中央付近での配向性が悪化しや
すく、透過率などの光学特性が低下しやすいという不具
合がある。
【0053】そこで、光路偏向素子4は、図4に示すよ
うに、第2の基板として、液晶層15を厚み方向に分割
する透明な中間基板17を設けるのがよい。中間基板1
7の材料としては、ガラス、プラスチックなどを用いる
ことができるが、複屈折性の無い透明材料が望ましい。
中間基板17の厚さは、光学特性の悪化を防止するため
に薄い方が望ましいが、基板の製造方法や取り扱いの容
易性などから、数μmから数百μmの厚みが望ましい。
中間基板17を設けたことにより、スペーサを兼ねた電
極14も、電極14a,14bの2つに分割され、液晶
層15も液晶層15a,15bの2つに分割されて、そ
れぞれ独立に電界を印加可能に構成されている。液晶層
15aと15bは電気的に接触していてもよい。図4の
光路偏向素子4において、その他の構成については、図
2の光路偏向素子4と同一であるため、図2と同一の部
材には図2と同一の符号を付して、詳細な説明は省略す
る。
【0054】図4の光路偏向素子4によれば、液晶層1
5の内部にも基板17の表面からの配向規制力を与える
ことでできるため、液晶層15の全体の配向安定性が向
上する。したがって、液晶層15が厚い場合に生じる、
層中央付近での流動や欠陥発生による白濁現象の発生を
防止することができ、透過率の低下や偏向動作不良を防
止することができる。
【0055】図5は、光路偏向素子4の他の構成例を示
す模式図である。この例で、図4の光路偏向素子4と相
違する点は、中間基板17の表面に垂直配向膜18a,
18bを形成していることである。垂直配向膜18a,
18bとしては、前述の透明基板11,12上に形成し
た垂直配向膜13と同様の垂直配向膜を用いることがで
きる。その他の点については、図5の光路偏向素子4と
共通であり、詳細な説明は省略する。
【0056】図5の光路偏向素子4によれば、中間基板
17の表面にも垂直配向膜を設けているので、液晶層1
5の内部でも確実に垂直配向状態が維持しやすくなる。
そして、外部からの衝撃などの配向性を悪化させる要因
があっても、確実に光利用効率を高く維持することがで
きる。
【0057】図6は、光路偏向素子4の他の構成例を示
す模式図である。この例で、図5の光路偏向素子4と相
違する点は、中間基板17の光路を含む領域に、光路偏
向方向に互いに間隔をあけて並列した複数本のライン状
の電極19を設け、光路偏向駆動回路9は、この電極1
9も介して液晶層15を駆動する構成とされていること
である。電極19は、基板11,12の板面方向に左右
一対の電極14,14間に、基板11,12の板面方向
で電極間14,14方向と直交する方向を長さ方向とす
る。この場合に、電極ライン9を設けた基板17の表面
上にも配向膜18a,18bを形成してもよい。その他
の点については、図6の光路偏向素子4と共通であり、
詳細な説明は省略する。
【0058】図6では、一例として8本の電極19を設
けていて、一端部の電極14に最も近い電極19から光
路偏向駆動回路9により印加される。すなわち、基板1
1,12の板面方向の両端に位置する各電極14に、電
源21により、+5V,−5Vの電圧が所定の周波数で
交互に印加される場合、各電極19には、この+5〜−
5Vの電圧を複数の抵抗22により分圧した各電圧が印
加される。なお、各電極19に段階的な電圧を印加する
手段としては、この構成に限られるものではなく、複数
の電源を各電極19に直接接続する構成などとしてもよ
い。また、電極19の本数やライン幅、ライン間隔、各
電極19のライン間の電位差などは、所望の光路サイズ
や光路偏向量などに基づき、適宜設定することができ
る。
【0059】このように、両電極14,14間に所定間
隔で配置されたライン状の各電極1により電位を設定す
ることで、比較的幅の広い液晶層15の内部に強制的に
所望の電位勾配を作ることができる。しかしながら、電
極19のライン幅の部分では電位が等しいことから、微
視的にみると電極19の近傍では所望の電位勾配は得ら
ず、電界分布が不均一になるため、電極19の幅が狭い
ほど望ましい。電極19の材料としては、ライン幅を1
μm程度の細さで形成することが可能な金属細線を用い
るのが望ましい。
【0060】このような光路偏向素子4によれば、有効
面積が比較的大きな場合でも、巨視的には光路偏向素子
4の全面で比較的均一な水平電界を印加することができ
るため、光路偏向量を均一にすることができる。
【0061】しかし、ライン上の電極19を金属で形成
した場合、その部分が遮光されるために、素子の全体の
光利用効率が低下する。そこで、各電極19は透明電極
材料で形成するのが望ましい。透明電極材料としてはI
TO膜などを用いることができる。この場合、透明電極
材料の電極19が形成された基板17の表面上に配向膜
18aを設けてもよい。ITO膜を用いる場合も電極1
9の幅は狭いことが望ましいが、電極19を細く加工す
る場合は切れてしまうなど加工精度が問題となる場合が
ある。確実に細線を形成するためには、ライン幅を数μ
m〜10μm程度に設定するのが望ましい。
【0062】このように電極19に透明電極材料を用い
れば、電極19で透過光路が遮光されることがないの
で、素子の光利用効率が向上する。
【0063】電極19の間隔が比較的広い場合、電極1
9,19間の電位が電極14,14間の電位の平均値よ
りも小さくなる場合がある。すなわち、電極19,19
間に所望の電界方向とは逆方向の電界が発生する場合が
ある。
【0064】そこで、図7に示すように、図6に示す光
路偏向素子4の中間基板17の電極19が形成されてい
る面上に誘電体層23を設けてもよい。この場合に、中
間基板17及び誘電体層23と液晶層15との間に、垂
直配向膜18a,18bを設けてもよい。誘電体層23
としては、ガラスや樹脂など透明性の高いものを用いる
ことができるが、複屈折性のないものが望ましい。ま
た、誘電体層23と液晶層15の間に垂直配向膜18
a,18bを設ける場合、垂直配向膜18a,18bの
形成時に誘電体層23を劣化させないような材料と形成
方法を用いるのが望ましい。特に、誘電体層23及び垂
直配向膜18a,18bが樹脂で形成されている場合、
両者の塗布溶媒などを最適化しておく必要がある。
【0065】このように、基板17の電極19の形成面
と液晶層15との間に誘電体層23を設けることで、電
極19に印加した不連続な電位分布が鈍り、液晶層15
内の平面方向での電位勾配が均一になる。したがって、
液晶層15内の平面方向への電界強度分布が均一にな
り、光路偏向素子4の全域でより均一な光路偏向量を得
ることができる。
【0066】図8は、光路偏向素子4の他の構成例を示
す模式図である。この例で、図5の光路偏向素子4と相
違する点は、図8に示すように、中間基板17の表面に
透明抵抗体層24を設けていることである。透明抵抗体
層24は液晶層15に沿って電極14,14間方向に延
びている。図5の光路偏向素子4と共通する部材につい
ては同一符号を付して、詳細な説明は省略する。この場
合に、透明抵抗体層24と液晶層15との間に垂直配向
膜を設けてもよいが、電極14と透明抵抗体層24と
は、電気的に接続されていることが望ましい(図8の例
では、透明抵抗体層24と電極14との接触部には垂直
配向膜は形成されていない)。透明抵抗体層24の材料
としては、酸化スズ系、酸化インジウム系などの導電性
粉末の樹脂分散膜やITO膜を用いることができる。
【0067】なお、通電したときの発熱量が小さい条件
で使用することが望ましい。ここで、透明抵抗体層24
の表面抵抗をRs(Ω/)、電極間の距離をa(cm)、電
極の長さをb(cm)とすると、透明抵抗体層24の全体
の抵抗R(Ω)は“R=a/b×Rs”になる。この抵抗
体にE(V)の電圧を印加すると、“E×E/R”の電力
P(W)を消費する。電流I(A)は、“I=E/R”で
求められる。透明抵抗体層24の面積は、“a×b”だ
から、“P/(a×b)”で得られる単位面積当たりの消
費電力Pd(W/cm)は、温度上昇を予測するため
の特性値となる。この例では、1cm当たり数百ボルト
から数キロボルトの電位差を加えるため、発熱を抑える
ためには抵抗値を大きくする必要がある。単位面積当た
り消費電力が0.01W/cm程度ならば、温度上昇
は10℃以下程度に抑えられる。例えば、光路偏向素子
4の液晶層15部分の面積を3cm×4cmとし、表面
抵抗値“Rs=1×10Ω/”、電極14,14間の
距離を3cm、電極14の長さを4cmとしたときに、
透明抵抗体層24の抵抗値は1.33×10Ωにな
る。この3cmの間に3000Vの電圧を印加すると、
22.5μAの電流が流れる。このとき、全体で約0.
07W、単位面積当たり約0.006W/cm の電力
を消費する。この程度ならば発熱は実用上問題ない。
【0068】したがって、表面抵抗値が1×10Ω/
程度以上の高抵抗の透明抵抗体層24を形成することが
望ましい。これに対応した体積抵抗値を考える場合、抵
抗体の膜厚が0.1μmの時は10Ωcm以上、膜厚
が1μmのときは10Ωcm以上、膜厚が10μmの
時は10Ωcm以上であることが望ましい。このよう
な高抵抗値の透明抵抗体としては、帯電防止塗料などと
同様の材料を用いることができる。このとき、抵抗体の
時定数はマイクロ秒以下であり、数百マイクロ秒周期で
電圧を切換えるような用途では、実用上問題ない値であ
る。
【0069】このように、透明抵抗体層24の両端部に
電圧を印加して通電することで、透明抵抗体層24の表
面近傍の液晶層15内に連続的な電位勾配を形成するこ
とができ、比較的簡単な構成で液晶層15の水平方向に
均一な電界分布を与えることができる。
【0070】図9は、光路偏向素子4の他の構成例を示
す模式図である。この例で、図8の光路偏向素子4と相
違する点は、図9に示すように、中間基板17自体を透
明抵抗体層24で形成したことである。この場合に、透
明抵抗体層24(中間基板17)の表面に垂直配向膜1
8a,18bを形成してもよいが、透明抵抗体層24が
電極14,14と接触するように構成する。透明抵抗体
層24としては、酸化スズ系、酸化インジウム系などの
導電性粉末の樹脂分散膜や有機発光素子や有機トランジ
スタに用いられる有機半導体材料等を用いることができ
る。透明抵抗体層24の電気特性は図8を参照して前述
した例と同様である。
【0071】この例では、光路偏向素子4の構成を簡易
にすることができ、透過率などの光学特性も向上させる
ことができる。
【0072】以上説明した各光路偏向素子4の例では、
光路の偏向方向、すなわち電界印加時の液晶分子16の
傾斜方向に平行な偏光方向の直線偏光のみが光路の偏向
を受け、これに直交した直線偏光は直進したままであ
る。したがって、無偏光の光を入射した場合、出射光に
は偏向を受けない成分を含むため、光路偏向の有無に対
するコントラストが低下してしまう。
【0073】そこで、図10に示すように、光路偏向素
子4への入射光の偏光方向を光路の偏向方向と一致させ
るための手段を設けてもよい。この例では、偏光方向制
御素子として直線偏光板25を設けている。直線偏光板
25の偏光方向を電極14,14間方向と直交する方向
(電極14,19の長手方向)に平行にして、光路偏向
素子4の入射面側に設置する。
【0074】これにより、入射光が無偏光の場合でも、
液晶分子16の傾斜による光路偏向作用を受けない光成
分をカットするので、確実に光路偏向による光スイッチ
ングを行うことができる。
【0075】画像表示装置においては、前述した光路偏
向素子4に代えて、図11に示す光路偏向素子ユニット
31を用いてもよい。図11は、光路偏向素子ユニット
31の構成例を示す模式図である。この光路偏向素子ユ
ニット31は、図2〜図10を参照して前述したいずれ
かの光路偏向素子4を2つ用い(これを光路偏向素子4
a,4bとする)、これに偏光回転素子である1/2波
長板26とを組合せて構成される。なお、図11の例で
は、光路偏向素子4a,4bにおける配向膜18a,1
8b、中間基板17などは図示を省略している(なお、
符号32は、光路偏向素子4a,4bにそれぞれ電圧を
供給する電源である)。
【0076】光路偏向素子4a,4bは、一対の電極1
4,14の電極間方向を互いに直交させるようにして、
それぞれの液晶層15の法線方向が略一致するようにし
て、光進行方向に対して直列に配列されている。これら
の光路偏向素子4a,4b間には偏光回転素子である1
/2波長板26が配置されている。1/2波長板26
は、一般に用いられている可視光用のものをそのまま適
用することができる。この光路偏向素子ユニット31に
入射する光は、図11に示すように、Z軸方向に偏光方
向を有しており、光進行方向に対して前段側の光路偏向
素子4aにおいて上下方向(Z軸方向)に偏向を受けた
後、1/2波長板26によって偏光方向を90°回転さ
せてY軸方向の偏光方向とされることで、後段の光路偏
向素子4bで左右方向(Y軸方向)の偏向を受ける。
【0077】このような構成の光路偏向素子ユニット3
1によれば、光路偏向素子4aにおいて上下方向(Z軸
方向)に2位置、光路偏向素子4bにおいて左右方向
(Y軸方向)に2位置の光シフトが行われるため、光路
偏向素子ユニット31全体としては合計4位置に光をシ
フトさせることが可能となる。
【0078】この場合に、光路偏向素子4a,4bとし
て、図2〜図10を参照して前述したいずれかの例の光
路偏向素子4を用いているので、光の利用効率を向上さ
せ、光源1の負荷を増加することなく、観察者に対して
明るく高品質の画像を提供することができる。そして、
光路偏向の位置制御を、光路偏向素子4a,4bにおけ
る電極14,14による電界印加方向及び電界強度によ
り行うことで、適切なピクセルシフト量が保持され、良
好な画像を得ることができる。
【0079】
【実施例】この発明の実施例について説明する。
【0080】[実施例1]まず、大きさ3cm×4c
m、厚さ1mmのガラス基板の表面をシランカップリン
グ剤(東レ・ダウコーニング・シリコーン製のAY43−
021を使用)で処理して垂直配向膜18a,18bを
形成した。また、中間基板17として大きさ3cm×4
cm、厚さ150μmのカバーガラスを用い、その両面
に上記の垂直配向膜18a,18bを形成した。
【0081】次に、厚み50μm、幅1mm、長さ3c
mの2本のアルミ電極シート(電極14)をスペーサと
し、垂直配向膜13,13を内面に形成した二枚のガラ
ス基板(基板11,12)の間に中間基板17を挟みこ
んで、上下二層の50μmの空間を形成して張り合わせ
た。それぞれの空間の2本のアルミ電極シートは平行
で、その間隔は10mmとした。
【0082】この基板を約90度に加熱した状態で、2
つの基板間の空間に強誘電性液晶(チッソ製CS102
9)を毛管法にて注入した。これを冷却後、接着剤で封
止し、図4に示すような、2層の液晶層15を積層した
有効領域幅が10mmの光路偏向素子4を作成した。
【0083】この光路偏向素子4の入射面側に開口部5
μm角、ピッチ20μmのマスクパターンを設け、この
マスクパターンを通して直線偏光で照明した。直線偏光
の向きは、アルミ電極シートの長手方向と同一に設定し
た。マスクパターンを透過した光を光路偏向素子4の2
本のアルミ電極シートの間を通して顕微鏡で観察した。
その結果、無電界時にはマスクパターンがそのまま観察
された。2本のアルミ電極シートの一方を接地し、もう
一方にパルスジェネレータと高速パワーアンプを用いて
±4000V、周波数60Hzの矩形波交流電圧を印加
したところ、光路偏向素子4の中央部では開口パターン
がアルミ電極シートの長手方向に約14μmのシフト量
で揺動して観察された。マスクパターン、光路偏向素子
4、顕微鏡は機械的に静止しているので、電気光学的に
光路シフトすることが確認できた。また、数時間の連続
動作の後も、光路偏向素子4の透過率は高く、良好な光
路シフト動作が維持できた。アルミ電極シートから約1
mm程度の距離の光路偏向素子4の端部では、シフト量
は約14μmであり、素子の有効領域内での均一性は実
用上問題ないと判断された。
【0084】しかし、電圧を±2000Vにして駆動し
た場合、光路偏向素子4の端部では、シフト量は約14
μmを維持していたが、光路偏向素子4の中央部ではシ
フト量が約6μmに低下した。これは、水平に配置した
アルミ電極シートの間隔が比較的大きいため、アルミ電
極シートの近傍に電界が集中し、光路偏向素子4の中央
部では実効的な電界が小さくなっているためと考えられ
る。±4000Vの場合のように、電界が最も小さい部
分でもシフト量が飽和するような充分な電圧を印加する
ことができれば、シフト量の均一性は確保できるが、で
きるだけ低電圧で駆動する必要がある場合にはシフト量
の不均一性が問題となる。
【0085】比較例として、中間基板17を用いず、ア
ルミ電極シートの厚みを100μmにして、一層の液晶
層15を形成した以外は、前述の実施例1と同様の光路
偏向素子4を作成した。これに、±4000V、周波数
60Hzの矩形波交流電圧を印加したところ、光路偏向
素子4の中央部では、開口パターンがアルミ電極シート
の長手方向に約14μmのシフト量で揺動して観察され
たが、数10分程度連続して動作させた時点で、液晶層
が白濁化し始め、開口パターンの透過画像がボヤケてシ
フト量も少なくなってしまった。これは、液晶層15が
比較的厚いため、液晶層15の中央での配向規制力が弱
く、配向方向の切替え動作の繰り返しと共に、垂直配向
状態が崩れたためと考えられる。
【0086】[実施例2]大きさ3cm×4cm、厚さ
150μmのカバーガラスの片面に、ITO透明電極ラ
イン群(電極19)を形成した。この透明電極ライン
は、厚さ0.1μm、ライン幅10μm、ラインピッチ
100μm、ラインの有効長さ2cmとし、作成しよう
とする光路偏向素子4の有効幅を10mmとして100
本配置した。透明電極ラインの一端は電源からの接点を
得るために幅とピッチを大きく作成した。カバーガラス
の電極形成面に同一のカバーガラスを貼り付け、カバー
ガラス内部に透明電極ラインがサンドイッチされた基板
を作成した。カバーガラスの張り合わせには、紫外線硬
化型の光学部品用接着剤を用い、透明電極ライン端部の
接点部への貼り付けは避けた。
【0087】この厚さ約300μmの張り合わせ基板を
中間基板17として用い、実施例1と同様に、液晶層1
5の合計厚みが100μm、有効幅10mmの光路偏向
素子4を作成した。
【0088】光路偏向素子4の入射面側に開口部5μm
角、ピッチ20μmのマスクパターンを設け、このマス
クパターンを通して直線偏光で照明した。直線偏光の向
きは、透明電極ラインの長手方向と同一に設定した。マ
スクパターンを透過した光を光路偏向素子4の透明電極
ライン群の形成領域を通して顕微鏡で観察した。無電界
時にはマスクパターンがほぼそのまま観察され、透明電
極ラインに透過率の低下などは実用上問題無いレベルで
あった。
【0089】100本の透明電極ラインの一端に導線を
接続し、図6のような直列接続された各抵抗22間に接
続した。各抵抗22の抵抗値は200kΩとし、101
個を直列に接続した。抵抗22の直列接続の両端はスペ
ーサを兼用したアルミ電極シート(電極14)に接続し
た。抵抗22の直列接続の両端にパルスジェネレータと
高速パワーアンプを用いて、±2000V、周波数60
Hzの矩形波交流電圧を印加したところ、光路偏向素子
4の有効領域の両端部から1mmの位置及び中央部で、
約9μmで等しい光路シフト量が得られた。また、数時
間の連続動作の後も、光路偏向素子4の光の透過率は高
く、良好な光路シフト動作が維持できた。
【0090】[実施例3]図1のような画像表示装置を
作製した。画像表示素子3としては、対角0.9インチ
XGA(1024×768ドット)のポリシリコンTF
T液晶パネルを用いた。画素ピッチは縦横ともに約18
μmである。画素の開口率は約50%である。また、画
像表示素子3の光源1側にマイクロレンズアレイを設け
て照明光の集光率を高める構成とした。本実施例では、
光源1としてRGB3色のLED光源を用い、上述の一
枚の液晶パネルに照射する光の色を高速に切換えてカラ
ー表示を行う、いわゆるフィールドシーケンシャル方式
を採用している。
【0091】本実施例では、画像表示のフレーム周波数
が60Hz、ピクセルシフトによる4倍の画素増倍のた
めのサブフィールド周波数を4倍の240Hzとする。
一つのサブフレーム内をさらに3色分に分割するため、
各色に対応した画像を720Hzで切換える。液晶パネル
における各色の画像の表示タイミングに合わせて、対応
した色のLED光源をON、OFFすることで、観察者
にはフルカラー画像が見える。
【0092】光路偏向素子4の基本構成は実施例2と同
様であるが、この同一構成の光路偏向素子4を2枚用
い、光路偏向素子ユニット31を形成した。入射側を光
路偏向素子4a、出射側を光路偏向素子4bとし、これ
らを互いの透明電極ラインの方向が直交し、画像表示素
子3の画素の配列方向に一致するように配置した。
【0093】さらに、光路偏向素子4aと4bとの間に
1/2波長板26を設けた。1/2波長板26は次のよ
うに作成した。まず、薄いガラス基板(3cm×4c
m、厚さ0.15mm)上にポリイミド系の配向材料を
スピンコートし、約0.1μmの配向膜を形成し、ガラ
ス基板のアニール処理後、ラビング処理を行った。二枚
のガラス基板の間の周辺部に8μm厚のスペーサを挟
み、ラビング方向が直交するように上下基板を張り合わ
せて空セルを作製した。このセルの中に、誘電率異方性
が正のネマチック液晶にカイラル材を適量混合した材料
を常圧下で注入し、液晶分子の配向が90度捻じれたT
N液晶セルを作成し、1/2波長板26とした。このセ
ルには電極を設けていないため、単なる偏光回転素子と
して機能する。
【0094】光路偏向素子4aから出射した光の偏光面
と1/2波長板26の入射面のラビング方向が一致する
ように、2つの光路偏向素子4a,4bの間に1/2波
長板26を挟んで配置した。1/2波長板26により光
路偏向素子4aからの出射光の偏光面が90度回転し、
光路偏向素子4bの偏向方向に一致する。
【0095】この光路偏向素子4a、1/2波長板2
6、光路偏向素子4bからなる光路偏向素子ユニット3
1を画像表示素子3である液晶ライトバルブの直後に設
置した。また、本実施例では画像表示素子3からの出射
光が既に直線偏光であり、その偏光方向が光路偏向素子
4aの光路偏向方向と一致するように配置されている
が、光路偏向素子4aへの入射光の偏光度を確実にする
ために、光路偏向素子4aの入射面側に直線偏光板25
を設けた。
【0096】光路偏向素子4a,4bを駆動する矩形波
交流電圧を±2000V、周波数120Hzとし、2枚
の光路偏向素子4a,4bにおける縦と横の位相を90
度ずらして、4方向に画素シフトするように駆動タイミ
ングを設定した。そして、画像表示素子3に表示するサ
ブフィールド画像を240Hzで書き換えることで、縦
横2方向に見かけ上の画素数が4倍に増倍した高精細画
像が表示できた。光路偏向素子4a,4bの切換え時間
は約0.4msecであり、充分な光利用効率が得られ
た。また、フリッカーなどは観測されなかった。さら
に、数時間の連続動作の後も、良好な画像コントラスト
やシャープネスが維持できた。
【0097】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、液晶層を厚く
しても、液晶層全体の配向安定性が向上し、液晶層の厚
さ方向の中央付近での流動や欠陥発生による白濁現象の
発生を防止することができ、透過率の低下や偏向動作不
良を防止することができる。
【0098】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、液晶層の内部でも確実に垂直配向状態
が維持しやすくなり、外部からの衝撃などの配向性を悪
化させる要因があっても、光利用効率を確実に高く維持
することができる。
【0099】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、液晶層の内部に所望の電位分布
を形成することができ、光路領域が広い場合でも第1の
基板の面方向に均一な電界分布を与えることができるの
で、光利用効率を高め、光路偏向量の均一性が向上させ
ることができる。
【0100】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、第2の電極の近傍では電位分布が不均
一になって、第2の電極近傍で光路シフト量が不均一に
なるような場合にも、液晶層に均一な電界分布を与える
ことができ、光利用効率を高め、光路偏向量をより均一
にすることができる。
【0101】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
いずれかの一に記載の発明において、光路偏向素子の有
効面積が大きく、光路偏向量が大きな場合でも、比較的
簡単な構成で、液晶層内の平面方向での電界強度を均一
化し、均一な光路偏向効果を得ることができる。
【0102】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、光路偏向素子の構成を簡易なものと
し、透過率などの光学特性も向上させ、光路偏向量をよ
り均一にすることができる。
【0103】請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の
いずれかの一に記載の発明において、液晶層で偏向され
ない光の発生を防止し、確実な光路偏向を実現すること
ができる。
【0104】請求項8に記載の発明は、2つの光路偏向
素子を用いて、2次元方向への光路偏向を確実に行うこ
とができる。
【0105】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれかの一に記載の発明と同様の効果を奏する画像表
示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態である画像表示装置の
全体構成を示すブロック図である。
【図2】画像表示装置が備える光路偏向素子の一例を示
す模式図である。
【図3】光路偏向素子の動作を説明する説明図である。
【図4】この発明の一実施の形態である光路偏向素子の
模式図である。
【図5】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図で
ある。
【図6】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図で
ある。
【図7】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図で
ある。
【図8】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図で
ある。
【図9】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図で
ある。
【図10】他の実施の形態である光路偏向素子の模式図
である。
【図11】この発明の一実施の形態である光路偏向素子
ユニットの模式図である。
【符号の説明】
1 光源 3 画像表示素子 4 光路偏向素子 4a 光路偏向素子 4b 光路偏向素子 11 第1の基板 12 第1の基板 14 第1の電極 15 液晶層 17 第2の基板 19 第2の電極 23 誘電体 24 抵抗体 25 偏光方向制御素子 26 偏光回転素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松木 ゆみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 二村 恵朗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小林 正典 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 滝口 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA42 BB03 BB05 BC22 2H088 EA45 EA47 GA04 GA17 HA01 HA03 HA06 HA28 JA05 MA06 2K002 AA07 AB04 BA06 CA14 EA14 HA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の透明な第1の基板と、 この基板間に充填されたホメオトロピック配向をなすキ
    ラルスメクチックC相からなる液晶層と、 この液晶層に対し前記第1の基板の板面方向に電界を加
    えて液晶層を透過する光の光路を偏向する一対の第1の
    電極と、 前記液晶層を前記第1の基板の板厚方向に複数に分割す
    る透明な第2の基板と、を備えている光路偏向素子。
  2. 【請求項2】 前記第2の基板の少なくとも一方の表面
    には垂直配向膜が設けられている、請求項1に記載の光
    路偏向素子。
  3. 【請求項3】 前記一対の第1の電極間には当該第1の
    基板の板面方向で当該第1の電極間方向と直交する方向
    を長さ方向とする複数のライン状の電極で前記液晶層に
    電界を加える第2の電極がそれぞれ間隔をあけて設けら
    れている、請求項1又は2に記載の光路偏向素子。
  4. 【請求項4】 前記第2の電極は、前記第2の基板の表
    面上に形成されていて、 前記第2の電極と前記液晶層との間には誘電体が形成さ
    れている、請求項3に記載の光路偏向素子。
  5. 【請求項5】 前記液晶層に沿って前記一対の第1の電
    極間方向に延びた抵抗体が形成されている、請求項1〜
    4のいずれかの一に記載の光路偏向素子。
  6. 【請求項6】 前記抵抗体は、前記第2の基板を兼ねて
    いる、請求項5に記載の光路偏向素子。
  7. 【請求項7】 前記液晶層への入射光の偏光方向を前記
    光路の偏向方向と一致させる偏光方向制御素子を備えて
    いる、請求項1〜6のいずれかの一に記載の光路偏向素
    子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかの一に記載の光
    路偏向素子を2つ備えていて、この2つの光路偏向素子
    を光の入射方向に直列に前記液晶層の法線方向が略一致
    するように、かつ、前記一対の第1の電極間方向が互い
    に直交するように配置されており、 前記両光路偏向素子間には前記光の入射方向の手前側に
    位置する光路偏向素子の出射光に対して偏光方向を90
    °回転させる偏光回転素子を備えている、光路偏向素子
    ユニット。
  9. 【請求項9】 照明光を画像情報に基づいて空間光変調
    して画像光として出射する画像表示素子と、 この画像表示素子と同期し、前記画像表示素子の各画素
    から入射されてくる画像光の光路を偏向して前記画像表
    示素子の見かけ上の画素数を増倍して表示する請求項1
    〜7のいずれかの一に記載の光路偏向素子又は請求項8
    に記載の光路偏向素子ユニットと、を備えている画像表
    示装置。
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