JP2003098504A - 光偏向素子およびそれを用いた光偏向装置、ならびに画像表示装置 - Google Patents

光偏向素子およびそれを用いた光偏向装置、ならびに画像表示装置

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JP2003098504A
JP2003098504A JP2001292173A JP2001292173A JP2003098504A JP 2003098504 A JP2003098504 A JP 2003098504A JP 2001292173 A JP2001292173 A JP 2001292173A JP 2001292173 A JP2001292173 A JP 2001292173A JP 2003098504 A JP2003098504 A JP 2003098504A
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Hiroyuki Sugimoto
浩之 杉本
Toshiaki Tokita
才明 鴇田
Yumi Matsuki
ゆみ 松木
Yoshirou Futamura
恵朗 二村
Masanori Kobayashi
正典 小林
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光路の断面積が大きな場合でも光路全体を均一
で効率良く偏向させ、かつ簡単な構成で面積の大きな光
偏向素子を実現する。 【解決手段】基板面に形成した透明抵抗体5,5’の上
に誘電体層14を設け、これら誘電体層14と液晶層7
の間に配向膜6を設ける。透明抵抗体層5と導電体スペ
ーサー4が接触する部分を確保するため、誘電体層14
と配向膜6の形成部を小さ目に設定する。透明抵抗体層
5と液晶層7との間に誘電体層14を挟むことで、透明
抵抗体表面の電位分布が直接液晶層7内に影響せず、電
位分布が鈍って液晶層7内に電界を形成する。その結
果、透明抵抗体5に微小な領域の欠陥が抵抗ムラが存在
する場合でも、電位ムラが鈍り、電位勾配が均一とな
る。なお、配向膜6に誘電体層14の機能を持たせるこ
とも可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気信号によって
光の方向を変える光偏向素子、光偏向装置およびこれら
の光偏向素子または光偏向デバイスを利用した画像表示
装置に関し、特に光路の実効的な断面積が大きな場合で
も、光路全体を均一に効率よく偏向することが可能な、
プロジェクションディスプレイ、ヘッドマウントディス
プレイなどの電子ディスプレイ装置に適用可能な光偏向
素子、光偏向デバイスおよび画像表示装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】光偏向素子なる光学素子として、従来よ
り、KH2PO4(KDP),NH42PO4(AD
P),LiNbO3,LiTaO3,GaAs,CdTe
などの第1次電気光学効果(ポッケルス効果)の大きな
材料や、KTN,SrTiO3,CS2,ニトロベンゼン
等の第2次電気光学効果の大きな材料を用いた電気光学
デバイスや、ガラス、シリカ、TeO2などの材料を用
いた音響光学デバイスが知られている(例えば、青木昌
治編;「オプトエレクトロニックデバイス」、昭晃堂参
照)。これらは、一般的に、十分大きな光偏向量を得る
ために、光路長を長く取る必要があり、また、材料が高
価であるため用途が制限されている。
【0003】一方で、液晶材料を用いた光偏向素子なる
光学素子も各種提案されており、その一例を挙げると、
以下に示すような提案がある。例えば、特開平6−18
940号公報によれば、光空間スイッチの光の損失を低
減することを目的に、人工複屈折板からなる光ビームシ
フタが提案されている。具体的には、2枚のくさび形の
透明基板を互いに逆向きに配置し、これらの透明基板間
に液晶層を挟んだ光ビームシフタ、およびマトリクス形
偏向制御素子の後面に前記光ビームシフタを接続した光
ビームシフタが提案され、併せて、2枚のくさび形の透
明基板を互いに逆向きに配置し、透明基板間にマトリク
ス駆動が可能で、入射光ビームを半セルシフトする液晶
層を挟んだ光ビームシフタを半セルずらして多段接続し
た光ビームシフタが提案されている。
【0004】また、特開平9−133904号公報によ
れば、大きな偏向を得ることが可能で、偏向効率が高
く、しかも、偏向角と偏向距離とを任意に設定すること
ができる光偏向スイッチが提案されている。具体的に
は、2枚の透明基板を所定の間隔で対向配置させ、対向
させた面に垂直配向処理を施し、透明基板間にスメクチ
ックA相の強誘電性液晶を封入し、前記透明基板に対し
て垂直配向させ、スメクチック層と平行に交流電界を印
加できるように電極対を配置し、電極対に交流電界を印
加する駆動装置を備えた液晶素子である。すなわち、ス
メクチックA相の強誘電性液晶による電傾効果を用い、
液晶分子の傾斜による複屈折によって、液晶層に入射す
る偏光の屈折角と変位する方向を変化できるようにした
ものである。
【0005】しかしながら、前者の特開平6−1894
0号公報においては、液晶材料にネマチック液晶を用い
ているため、応答速度をサブミリ秒にまで速めることは
困難であり、高速なスイッチングが必要な用途には用い
ることはできない。また、後者の特開平9−13390
4号公報においては、スメクチックA相の強誘電液晶を
用いているが、スメクチックA相は自発分極を持たない
ため、高速動作は望めない。
【0006】次に、ピクセルシフト素子に関して従来提
案されている技術を数例挙げて説明する。例えば、特許
第2939826号公報に示されるように、表示素子に
表示された画像を投写光学系によりスクリーン上に拡大
投影する投影表示装置において、前記表示素子から前記
スクリーンに至る光路の途中に透過光の偏光方向を旋回
できる光学素子を少なくとも1個以上と複屈折効果を有
する透明素子を少なくとも1個以上を有してなる投影画
像をシフトする手段と、前記表示素子の開口率を実効的
に低減させ、表示素子の各画素の投影領域が前記スクリ
ーン上で離散的に投影される手段とを備えた投影表示装
置がある。
【0007】しかしながら、上記公報に記載の技術にお
いては、偏光方向を旋回できる光学素子(旋光素子と呼
ぶ)を少なくとも1個以上と複屈折効果を有する透明素
子(複屈折素子と呼ぶ)を少なくとも1個以上を有して
なる投影画像シフト手段(ピクセルシフト手段)により
ピクセルシフトを行っているが、以下に示すような問題
点がある。すなわち、旋光素子と複屈折素子とを組合
せて使用するため、光量損失が大きいこと、光の波長
によりピクセルシフト量が変動し解像度が低下しやすい
こと、旋光素子と複屈折素子との光学特性のミスマッ
チから本来画像が形成されないピクセルシフト外の位置
に漏れ光によるゴースト等の光学ノイズが発生しやすい
こと、素子化のためのコストが大きいこと、等が挙げ
られる。特に、複屈折素子に前述したようなKH2PO
4(KDP),NH4H2PO4(ADP),LiNb
O3,LiTaO3,GaAs,CdTeなど、第1次
電気光学効果(ポッケルス効果)の大きな材料を使用し
た場合に、顕著である。
【0008】また、特開平5−313116号公報に示
される投影機においては、制御回路により、画像蓄積回
路に蓄積した本来表示すべき画像を市松状に画素選択回
路へサンプリングして順次空間光変調器に表示して、投
影させ、さらに、制御回路により、この表示に対応させ
てパネル揺動機構を制御して、空間光変調器の隣接画素
ピッチ距離を整数分の一ずつ移動させることで、本来表
示すべき画像を時間的な合成により再現するようにして
いる。これにより、空間光変調器の画素の整数倍の分解
能で画像を表示可能にするとともに、画素の粗い空間光
変調器と簡単な光学系を用いて安価に投影機を構成可能
としている。
【0009】ところが、上記公報に記載の技術において
は、画像表示用素子自体を画素ピッチよりも小さい距離
だけ高速に揺動させるピクセルシフト方式が記載されて
おり、この方式では、光学系は固定されているので諸収
差の発生が少ないが、画像表示素子自体を正確かつ高速
に平行移動させる必要があるため、可動部の精度や耐久
性が要求され、振動や音が問題となる。
【0010】さらに、特開平6−324320号公報に
よれば、LCD等の画像表示装置の画素数を増加させる
ことなく、表示画像の解像度を見掛け上、向上させるた
め、縦方向および横方向に配列された複数個の画素の各
々が、表示画素パターンに応じて発光することにより、
画像が表示される画像表示装置と、観測者またはスクリ
ーンとの間に、光路をフィールド毎に変更する光学部材
を配し、また、フィールド毎に、前記光路の変更に応じ
て表示位置がずれている状態の表示画素パターンを画像
表示装置に表示させるようにしている。ここに、屈折率
が異なる部位が、画像情報のフィールド毎に、交互に、
画像表示装置と観測者またはスクリーンとの間の光路中
に現れるようにすることで、前記光路の変更が行われる
ものである。
【0011】上記公報の技術においては、光路を変更す
る手段として、電気光学素子と複屈折材料の組合わせ機
構、レンズシフト機構、バリアングルプリズム、回転ミ
ラー、回転ガラス等が記述されており、上記旋光素子と
複屈折素子を組合せてなる方式の他に、ボイスコイル、
圧電素子等によりレンズ、反射板、複屈折板等の光学素
子を変位(平行移動、傾斜)させ光路を切り替える方式
が提案されている。しかし、この方式においては、光学
素子を駆動するために構成が複雑となり、コストが高く
なる。
【0012】また、特開平10−133135号公報に
よれば、回転機械要素を不要化でき、全体の小型化、高
精度・高分解能化を実現でき、しかも外部からの振動の
影響を受け難い光ビーム偏向装置が提案されている。具
体的には、光ビームの進行路上に配置される透光性の圧
電素子と、この圧電素子の表面に設けられた透明の電極
と、圧電素子の光ビーム入射面Aと光ビーム出射面Bと
の間の光路長を変化させて光ビームの光軸を偏向させる
ために電極を介して圧電素子に電圧を印加する電圧印加
手段とを備えている。しかしながら、上記公報の技術で
は、透光性の圧電素子を透明の電極で挟み、電圧を印加
することで厚みを変化させて光路をシフトさせる方式が
提案されているが、これは比較的大きな透明圧電素子を
必要とし、装置コストがアップする等、前述の特開平6
−324320号公報の場合と同様の問題点がある。
【0013】本願に先立ち同一出願人(発明者も同一
人)の出願による「光偏向素子、光偏向デバイス及び画
像表示装置」(特願2001−14321号明細書およ
び図面参照)は、本願発明の基礎になるものである。上
記出願による発明は、透明な一対の基板2,3と、基板
2,3間に充填されたホメオトロピック配向をなすキラ
ルスメクチックC相よりなる液晶5と、この液晶5に電
界を作用させる少なくとも1組以上の電界印加手段6と
を備える構成を有するものである。キラルスメクチック
C相よりなる液晶5を利用しているので、従来の光偏向
素子に比して、構成が複雑であることに伴う高コスト、
装置大型化、光量損失、光学ノイズを改善でき、かつ、
従来のスメクチックA液晶やネマチック液晶などにおけ
る応答性の鈍さも改善でき、高速応答が可能となるよう
にしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術の課
題を整理すると、従来のピクセルシフト素子において問
題となっているのは 構成が複雑であることに伴う高コスト、装置大型化、
光量損失、ゴースト等の光学ノイズまたは解像度低下 特に可動部を有する構成の場合の位置精度や耐久性、
振動や音の問題 ネマチック液晶などにおける応答速度である。
【0015】の応答速度に関し、画像表示装置におけ
るピクセルシフトに必要な光偏向の速度は、以下のよう
に見積ることができる。画像フィールド(時間tField
を時間的にn分割し、各n個のサブフィールド毎に画像
表示素子と光学部材との間の光路を偏向してピクセルシ
フトのシフト位置をn箇所に定めた場合、1つのサブフ
ィールドの時間tSFは tSF=tField/n ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1) で表される。この時間tSFの期間中に光偏向がなされる
が、その時間をtshiftとすると、このtshiftの期間は表
示が行えないため、この期間に相当する分だけ光利用効
率が低下する。
【0016】光利用効率Eは以下の式で表される。 E=(tSF−tshift)/tSF ・・・・・・・・・・・・・・・・(2) 仮にピクセルシフト位置nがn=4、画像フィールドt
Fieldが16.7msである場合に、光利用効率Eを9
0%以上確保するためには、 0.9<(16.7/4−tshift)/(16.7/4) tshift<0.42(ms) ・・・・・・・・・・・・・・・・・(3) となり、光偏向を0.42msで行う必要がある。通常
のネマチック液晶は応答速度が数ms以上であるため、
ここに示すような高速ピクセルシフトのための光学素子
としては使用することはできない。
【0017】前述の特開平6−18940号公報におい
ては、液晶材料にネマチック液晶を用いているため、応
答速度をサブミリ秒にまで速めることは困難であり、ピ
クセルシフトに用いることはできない。一方、キラルス
メクチックC相よりなる強誘電液晶ではその応答速度は
十分0.42ms以下に設定することが可能である。ま
た、前述の特開平9−133904号公報においては、
スメクチックA相の強誘電液晶を用いているが、スメク
チックA相は自発分極を持たないため、キラルスメクチ
ックC相に見られるような高速動作はやはり望めない。
【0018】そこで、本発明の目的は、従来の光偏向素
子における問題点、すなわち構成が複雑であることに伴
う高コスト、装置大型化、光量損失、光学ノイズを改善
し、構成が簡単で、小型であり、光量損失、光学ノイ
ズ、解像度低下が少なく、低コスト化を図ることができ
る光偏向素子およびそれを用いた光偏向デバイス、なら
びに画像表示装置を提供することにある。
【0019】具体的な目的としては、次の事項が挙げら
れる。 (目的1)光路の実効的な断面積が大きな場合でも、光路
全体を均一に偏向することが可能な光偏向素子および光
偏向装置を提供する。 (目的2)簡単な構成の光偏向素子を提供する。 (目的3)素子内で均一な光偏向量が得られる光偏向装置
を提供する。
【0020】(目的4)光路偏向素子の面積が大きい場合
でも、比較的簡単な層構成で、液晶層内の平面方向での
電界強度を均一化し、均一な光路偏向効果を得る。 (目的5)入射光が無偏光の光であっても確実に光路を
偏向する。 (目的6)光路を二次元方向に偏向可能とする。 (目的7)画素数の少ない画像表示素子を用いて、見か
け上高精細で光利用効率の高い画像表示装置を提供す
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の光偏向素子は、透明な一対の基板と、両基
板の間隔を規制する複数のスペーサーと、少なくとも一
方の基板面に設けた透明抵抗体層と、両基板の間隔内で
キラルスメクチックC相を形成可能な液晶層と、該キラ
ルスメクチックC相の層法線方向が前記基板面に対して
略垂直となるように前記液晶層を配向させる配向膜と、
前記透明抵抗体層の少なくとも二個所以上に接続した複
数の電極とを有することを特徴とする(請求項1)。ま
た、本発明の光偏向装置は、上記光偏向素子において、
電圧印加手段により該複数の電極間に電圧を印加して前
記透明抵抗体層の平面方向に電位勾配を生じさせ、該液
晶層に対して略平行な方向に電界を形成し、該電界の強
度および方向に応じて液晶層の平均的な光学軸の傾斜方
向を変化させて直線偏光の透過光路を偏向することを特
徴とする(請求項2)。
【0022】また、本発明の光偏向素子は、前記スペー
サーは、数μm〜百μm程度の厚さのフィルム、あるい
は数μm〜百μm程度の直径の球状のいずれかを用いる
ことを特徴とする(請求項3)。また、両方の基板面に
透明抵抗体層を設け、両方の透明抵抗体層の電気特性が
略等しく、両基板面での透明抵抗体層と電極の接触位置
が略等しいことを特徴とする(請求項4)。また、前記
両方の透明抵抗体上には、いずれも配向膜を設け、該透
明抵抗体に電極を接続するために、該配向膜の端部の部
分のみ除去されることを特徴とする(請求項5)。
【0023】また、前記スペーサーが導電体から成り、
透明抵抗体に接触する電極を兼ねることを特徴とする
(請求項6)。また、前記両方の透明抵抗体上には、い
ずれも配向膜を設け、該透明抵抗体に電極を兼ねたスペ
ーサを接続するために、該配向膜の端部の部分のみ除去
されることを特徴とする(請求項7)。
【0024】また、電極部以外の少なくとも一個所以上
の位置で、両基板の透明抵抗体層の略等しい位置を電気
的に接続して同電位とする導通部材を設けたこと特徴と
する(請求項8)。また、前記導通部材は、上下の透明
抵抗体層間を電気的に接続するとともに、該導通部材の
材料としては、金属線、導電性ペーストのいずれかを用
いることを特徴とする(請求項9)。
【0025】また、導通部材が前記透明抵抗値と略等し
い電気特性を有する抵抗体層であり、両基板の透明抵抗
体層を面状に接続したことを特徴とする(請求項1
0)。また、前記面状の導通部材としては、抵抗体のみ
で構成されるか、あるいは絶縁性フィルム上に透明抵抗
体と同じ材料の抵抗体を同じ膜厚に塗布したものを用い
ることを特徴とする(請求項11)。
【0026】また、前記透明抵抗体層の上に誘電体層を
設け、該誘電体層と液晶層の間に配向膜を設けたことを
特徴とする(請求項12)。また、前記誘電体層は、厚
さ数μm〜数百μmのガラスまたは樹脂などの透明性の
高い材料を用いるとともに、前記配向膜の形成時に該誘
電体層を劣化させないような形成方法を用いることを特
徴とする(請求項13)。
【0027】また、前記誘電体層が前記配向膜であるこ
とを特徴とする(請求項14)。また、前記配向膜に
は、前記誘電体層の機能を持たせ、該配向膜の厚さを数
μm〜数百μmとするが、該配向膜が可視光に吸収があ
る場合には、数μm程度とすることを特徴とする(請求
項15)。
【0028】また、前記光路偏向素子への入射光の偏光
方向を光路の偏向方向と一致させる偏光方向制御手段を
有する(請求項16)。また、上記第一の光偏向素子
と、同一構成あるいは異なる構成で、かつ該第一の光偏
向素子と電界発生方向が直交する電界を発生させる第二
の光偏向素子と、該2つの光偏向素子間に配置された1
/2波長板とを有することを特徴とする(請求項1
7)。
【0029】本発明の光偏向装置は、前記光路偏向素子
の出射光の偏光面を略直角に回転させる偏光面回転手段
と、偏光面回転後の出射光を入射光とする第二の光路偏
向素子を有し、前記光路偏向素子と該第二の光路偏向素
子の液晶層法線方向は略一致し、光路偏向素子の電界方
向が略直交するように配置されてなることを特徴とする
(請求項18)。
【0030】また、画像情報に従って光を制御可能な複
数の画素が二次元的に配列した画像表示素子と、画像表
示素子を照明する光源および照明装置と、画像表示素子
に表示した画像パターンを観察するための光学装置と、
画像フィールドを時間的に分割した複数のサブフィール
ドで形成する表示駆動手段と、各画素からの出射光の光
路を偏向する請求項1,3〜17に記載の光偏向素子と
を有することを特徴とする(請求項19)。前記表示駆
動手段は、画像フィルールドを時間的に分割した複数の
サブフィールドで形成され、該サブフィールド毎の光路
の偏向状態に応じて、表示位置がずれている状態の画像
パターンを表示することで、画像表示素子の見かけ上の
画素数を増倍して表示することを特徴とする(請求項2
0)。
【0031】
【発明の実施の形態】(定義)最初に、本願明細書に記
載される用語の定義を述べる。「光偏向素子」とは、外
部からの電気信号により光の光路を偏向、即ち、入射光
に対して出射光を平行にシフトさせるか、或る角度を持
って回転させるか、或いは、その両者を組合せて光路を
切換えることが可能な光学素子を意味する。この説明に
おいて、平行シフトによる光偏向に対してそのシフトの
大きさを「シフト量」と呼び、回転による光偏向に対し
てその回転量を「回転角」と呼ぶものとする。「光偏向
デバイス」とは、このような光偏向素子を含み、光の光
路を偏向させるデバイスを意味する。
【0032】また、「ピクセルシフト素子」とは、少な
くとも画像情報に従って光を制御可能な複数の画素を二
次元的に配列した画像表示素子と、画像表示素子を照明
する光源と、画像表示素子に表示した画像パターンを観
察するための光学部材と、画像フィールドを時間的に分
割した複数のサブフィールド毎に画像表示素子と光学部
材の間の光路を偏向する光偏向手段とを有し、光偏向手
段によりサブフィールド毎の光路の偏向に応じて表示位
置がずれている状態の画像パターンを表示させること
で、画像表示素子の見掛け上の画素数を増倍して表示す
る画像表示装置における光偏向手段を意味する。従っ
て、基本的には、上記定義による光偏向素子や光偏向デ
バイスを光偏向手段として応用することが可能といえ
る。
【0033】以下、本発明の実施例を、図面により詳細
に説明する。 (第一の実施形態)本発明の第一の実施の形態を図1に
基づいて説明する。(a)は上面図、(b)は正面図、
(c)は側面図である。この光偏向素子1においては、
一対の透明な基板2,3がスペーサー4を介して対向配
置させて設けられている。そして、少なくとも一方の基
板、ここでは基板2側の内面に透明抵抗体層5が形成さ
れている。また、少なくとも一方の基板、ここでは基板
3側の内面に配向膜6が形成されている。スペーサー4
によって厚さを設定された二枚の基板間隔内にはキラル
スメクチックC相を形成可能な液晶層7が充填されてい
る。
【0034】ここで、配向膜6は液晶分子を配向膜に対
して垂直方向に配向させる垂直配向膜であり、キラルス
メクチックC相を形成する液晶分子の層構造の層法線方
向が基板面に対してほぼ垂直となるように構成されてい
る。基板上に形成された透明抵抗体層5の少なくとも2
個所以上に電気的に接続された電極8、9が設けられて
いる。電極8,9は、互いに間隔が一定となるように配
置される。スペーサー4としては、数μm〜百μm程度
の厚さのフィルムや、この直径の球状体などを用いるこ
とができる。電極8,9としては、金属板や金属箔、導
電ペーストなどを用いることができる。
【0035】ここで、矩形波を正側と負側に交互に印加
する電源10により、電極8、9間に電圧を印加する
と、透明抵抗体層5に電流が流れ、透明抵抗体層5の内
部および表面に電位勾配が発生する。この時、透明抵抗
体5の抵抗値が均一であれば、透明抵抗体5表面の電位
は図2の左図のように直線的な分布となる。この電位勾
配によって、液晶層7の内部の平面方向に電界(水平電
界)を発生させる。この時、透明抵抗体5表面近傍の液
晶層7内の水平電界は、図2の右図のように均一とな
る。印加する電圧の極性などを切換えることで、液晶層
7内部の水平電界の向きを切換えることができる。この
水平電界の切換えによって、後述する原理によって光路
を切換えることができる。
【0036】ここで、液晶層7に関して詳細に説明す
る。「スメクチック液晶」は液晶分子の長軸方向を層状
に配列してなる液晶層である。このような液晶に関し、
上記層の法線方向(層法線方向)と液晶分子の長軸方向
とが一致している液晶を「スメクチックA相」、法線方
向と一致していない液晶を「スメクチックC相」と呼ん
でいる。スメクチックC相よりなる強誘電液晶は、一般
的に外部電界が働かない状態において各層毎に液晶ダイ
レクタ方向が螺旋的に回転しているいわゆる螺旋構造を
とり、「キラルスメクチックC相」と呼ばれる。また、
キラルスメクチックC相反強誘電液晶は、各層毎に液晶
ダイレクタが対向する方向を向く。これらのキラルスメ
クチックC相よりなる液晶は、不斉炭素を分子構造に有
し、これによって自発分極しているため、この自発分極
Psと外部電界Eにより定まる方向に液晶分子が再配列
することで光学特性が制御される。
【0037】なお、本実施の形態等では、液晶層7とし
て強誘電液晶を例にとり光偏向素子1の説明を行うが、
反強誘電液晶の場合にも同様に使用することができる。
キラルスメクチックC相よりなる強誘電液晶の構造は、
主鎖、スペーサ、骨格、結合部、キラル部などよりな
る。主鎖構造としてはポリアクリレート、ポリメタクリ
レート、ポリシロキサン、ポリオキシエチレンなどが利
用可能である。スペーサは、分子回転を担う骨格、結合
部、キラル部を主鎖と結合させるためのものであり、適
当な長さのメチレン鎖等が選ばれる。また、カイラル部
とビフェニル構造など剛直な骨格とを結合する結合部に
は、−COO−結合等が選ばれる。
【0038】キラルスメクチックC相よりなる強誘電液
晶7は、配向膜6により基板2,3面に垂直に分子螺旋
回転の回転軸が向いており、いわゆるホメオトロピック
配向をなす。配向膜6としては、シランカップリング剤
や市販の液晶用垂直配向材などを用いることができる。
【0039】本実施の形態における光偏向素子1の特徴
の1つは、構成が簡単で製造コストが抑制できる点にあ
る。また、キラルスメクチックC相は、スメクチックA
相やネマチック液晶に比較して極めて高速な応答性を有
しており、サブmsでのスイッチングが可能である点も
特徴である。特に、電界方向に対して液晶ダイレクタ方
向が一義的に決定されるため、スメクチックA相よりな
る液晶に比べダイレクタ方向の制御が容易であり、扱い
やすい。ホメオロトピック配向をなすキラルスメクチッ
クC相よりなる液晶層7は、ホモジニアス配向(液晶ダ
イレクタが基板面に平行に配向している状態)をとる場
合に比べて、液晶ダイレクタの動作が基板2,3からの
規制力を受けにくく、外部電界方向の調整で光偏向方向
の制御が行いやすく、必要電界が低いという利点を有す
る。
【0040】また、液晶ダイレクタがホモジニアス配向
している場合、電界方向だけでなく基板面に液晶ダイレ
クタが強く依存するため、光偏向素子の設置についてよ
り位置精度が求められることになる。逆に、本実施の形
態のようなホメオロトピック配向の場合は、光偏向に対
して光偏向素子1のセッティング余裕度が増す。これら
の特徴を活かす上で、厳密に螺旋軸を基板面に垂直に向
ける必要はなく、或る程度傾いていても差し支えない。
液晶ダイレクタが基板2,3からの規制力を受けずに、
2つの方向を向くことが可能であればよい。
【0041】次に、光偏向素子1の動作原理について、
図3及び図4を参照して説明する。なお、透明抵抗体層
5に発生する電位勾配によって形成される電界の印加方
向を分かり易くするために、ここでは仮想的な電極12
を図示している。図3は、図1に示した構成に関して、
液晶分子の配向状態を模式的に示したものである。図3
では、電界は紙面表裏方向に発生するものとする。ま
た、電界方向は目的とする光の偏向方向に対応して電源
10(正負を矩形波状に交互に印加)により切換えられ
る。また、当該光偏向素子1に対する入射光は直線偏光
であり、その偏光方向は図3の上下の矢印に示す通り上
下方向であって、その偏光方向に電界方向が直交するよ
うに配置される。また、図示しないが、光偏向素子1か
らの漏洩電界が周辺の機器に悪影響を及ぼさないように
電磁シールドを設けるのが好ましい。
【0042】図3において、XYZ直交座標系を図示す
るようにとったとき、液晶層7内のXZ断面において、
図4(a)に示すように、液晶ダイレクタ11は、その
電界方向によって第1の配向状態または第2の配向状態
の何れかの状態(図4(b)参照)をとって分布する。
θは液晶回転軸からの液晶ダイレクタ11の傾き角であ
り、以後、単に「傾き角」と呼ぶ。液晶分子の自発分極
Psが正でありY軸正方向(紙面上向き)に電界Eがか
かっているものとすると、液晶ダイレクタ11は液晶回
転軸が略基板垂直方向であるためXZ面内にある。液晶
分子の長軸方向の屈折率をne、短軸方向の屈折率をn
oとすると、入射光として、偏光方向をY軸方向に持つ
直線偏光を選びX軸正方向に入射光が進むとき、光は液
晶層7内で常光として屈折率noを受け直進し、図4
(a)中のa方向に進む。すなわち光偏向は受けない。
【0043】一方、偏光方向がZ軸方向である直線偏光
が入射するとき、入射方向の屈折率は液晶ダイレクタ1
1の方向および屈折率no,neの両者から求められ
る。より詳しくは、屈折率no,neを主軸に持つ屈折
率楕円体において楕円体中心を通過する光の方向との関
係から求められるが、ここでは詳細は省略する。光は屈
折率no,neおよび液晶ダイレクタ11の方向(傾き
角θ)に対応した偏向を受け、図4(a)中のb(第1
の配向状態の場合)に示す方向にシフトする。
【0044】液晶層7の厚み(ギャップ)をdとするとき
シフト量Sは以下の式で表される(例えば、「結晶光
学」応用物理学会、光学懇話会編、p.198参照)。 S=[(1/no)2−(1/ne)2]sin(2θ・d) ÷[2((1/ne)2sin2θ+(1/no)2cos2θ)] ・・・・・(4) また、電界方向を反転させた時、液晶ダイレクタ11
は、図4においてX軸を中心とした線対称の配置(第2
の配向状態)を取り、偏光方向がZ軸方向である直線偏
光の進行方向は図4(a)中のb′に示す通りとなる。
【0045】従って、この直線偏光に対して液晶7に作
用させる電界方向を制御することで、bとb′との2位
置、即ち、2S分の光偏向が可能となる。例えば、液晶
7の材料の代表的物性値(no=1.6,ne=1.
8)に対して得られる光偏向量について光偏向量Sを計
算した場合、液晶ダイレクタ11の傾き角θが22.5
°、液晶の厚みが32μmのとき、2S=5(μm)の偏
向量が得られる。また、ホメオトロピック配向強誘電液
晶において、約700V/cmの電界に対して0.1m
sの応答速度が報告されており(Ozaki 他、J.J.App
l.Physics、Vol.30、No.9B、pp2366-2368(1991)参
照)、サブmsオーダの十分高速な応答速度が得られ
る。
【0046】また、キラルスメクチックC相よりなる液
晶においては、傾き角θは温度Tにより変化し、相転移
点をTcとすると、θ∝(T−Tc)βなる関係があ
る。βは材料により異なるが0.5程度の値をとる。こ
の特性を利用した温度制御で光偏向量を制御することも
可能である。例えば、仮に傾き角θとして上記の22.
5°を設定し、これに対応する温度をTθ=22.5°とす
れば、T>Tθ=22.5°ではθ<22.5°であり、T
<Tθ=22.5°ではθ>22.5°であるため、温度に
より傾き角θを制御でき、これによって光偏向量を制御
できることとなる。また、位置制御に関しては、電界に
よる微調を同様に行うことができ、温度、電界或いはそ
の両者の組合せにより適切な光偏向を達成できる。
【0047】本発明では、液晶層7内の広い範囲に渡っ
て均一な水平電界を印加するために透明抵抗体層5を設
けたことに特徴がある。透明抵抗体5としては、酸化ス
ズ系、酸化インジウム系などの導電性粉末の樹脂分散膜
やITO膜を用いることができる。本発明の透明抵抗体
層5の機能は、基板面に沿って所望の電位勾配を形成さ
せるためのものであり、通電した時の発熱量が小さい条
件で使用することが好ましい。ここで、透明抵抗体5の
表面抵抗をRs(Ω/□)、電極間の距離をa(cm)、電
極の長さをb(cm)とすると、透明抵抗体5全体の抵抗
R(Ω)は R=a/b×Rs になる。この抵抗体にE
(V)の電圧を印加すると E×E/Rの電力P(W)を消
費する。電流I(A)は、I=E/Rで求められる。透
明抵抗体5の面積はa×bだからP/(a×b)で得られ
る単位面積当たりの消費電力Pd(W/cm2)は、温
度上昇を予測するための特性値となる。
【0048】本発明では1cm当たり数百ボルトから数
キロボルトの電位差を印加するため、発熱を抑えるため
には抵抗値を大きくする必要がある。単位面積当たり消
費電力が0.01W/cm2程度ならば、温度上昇は1
0℃以下程度に抑えられる。例えば、素子の面積を3c
m×4cmとし、表面抵抗値Rs=1×108Ω/□、
電極8と9の距離3cm、電極8と9の長さ4cmとし
た時、透明抵抗体の抵抗値は1.33×108Ωにな
る。この3cmの間に3000Vの電圧を印加すると2
2.5μAの電流が流れる。この時、全体で約0.07
W、単位面積当たり約0.006W/cm2の電力を消
費する。この程度ならば発熱は実用上問題無い。
【0049】したがって、表面抵抗値が1×108Ω/
□程度以上の高抵抗の透明抵抗体を用いることが好まし
い。これに対応した体積抵抗値を考える場合、抵抗体の
膜厚が0.1μmの時は103Ωcm以上、膜厚が1μmの
時は104Ωcm以上、膜厚が10μmの時は105Ωcm以
上であることが好ましい。このような高抵抗値の透明抵
抗体5としては、帯電防止塗料などと同様の材料を用い
ることができる。この時、抵抗体5の時定数はマイクロ
秒以下であり、数百マイクロ秒周期で電圧を切換えるよ
うな用途では実用上問題無い値である。
【0050】以上のような構成により、図1では、電極
8から9の向きに電界が印加されると第一の出射光とな
り、電極9から8の向きに電界が印加されると第二の出
射光となる。交流電源10により電界の向きを高速に切
換えることで、光路をシフトすることができる。特に、
本発明では透明抵抗体5を用いて液晶層7内の水平方向
に強制的に電位勾配を形成することで、液晶層7の広い
範囲に渡って均一な水平電界を印加することが可能であ
る(請求項1,2,3に対応)。この形態は簡単な構成で
あるが、透明抵抗体層5が片側の基板2にしか設けてい
ないため、液晶層7の膜厚方向では非対称な構成であ
り、液晶層膜厚方向に電位勾配と垂直電界が発生する。
この垂直電界が大きくなると、実効的な水平電界成分が
小さくなり、光偏向の効率が低下する恐れがある。
【0051】(第二の実施形態)本発明の第二の形態で
は、図5にように上下の両基板面に透明抵抗体層5およ
び5'を設けている。また、この時、両方の透明抵抗体
層5の体積抵抗値および膜厚が等しくなるように設定す
る。抵抗値や膜厚のバラツキが生じる場合には、その変
動幅が全体の10%以内に抑えることが好ましい。ま
た、電極8,9も両基板2,3側に設け、電極9,9'
と透明抵抗体層5,5'との接触位置が等しくなるよう
に設置する。図5では、上下の透明抵抗体層5上に配向
膜6を設けている。
【0052】透明抵抗体5,5’の端部の配向膜6のみ
除去され、電極を透明抵抗体に接続している。上下の電
極9,9’に等しく電圧を印加することで、上下の透明
抵抗体層5内の電位勾配が等しくなる。したがって、液
晶層7の上基板3側の電位勾配と下基板2側の電位勾配
とが等しくなるので、液晶層7の膜厚方向での電位差が
無くなり、前述した垂直電界の発生が防止できる。透明
抵抗体5や電極9が増えるものの、電圧印加に対して液
晶層内には均一な水平電界のみが作用し、液晶層7全体
の液晶ダイレクター11の傾斜が均一になる。したがっ
て、効率のよい光偏向が行える(請求項4,5に対応)。
【0053】(第三の実施形態)本発明の第三の形態で
は、基板や配向膜、透明抵抗体などは第二の形態と同様
であるが、図6に示すように、スペーサー4が導電体か
ら成り、透明抵抗体5,5’に接触するように設置して
いる。図6では、上下の透明抵抗体層5,5’上に配向
膜6,6’を設けている。透明抵抗体5,5’の端部の
配向膜6,6’のみ除去され、導電体のスペーサー4を
透明抵抗体5,5’に接続している。スペーサー4とし
ては厚さ数μmから数百μmの金属箔や金属シートを用い
る。この形態では、部品点数が減少すると共に、自動的
に上下の透明抵抗体層に対する電極の配置が等しくなる
ので、素子作成工程も簡略化することが出来る(請求項
6,7に対応)。
【0054】(第四の実施形態)本発明の第四の形態を
図7に示す。図7は光偏向素子1の構成を省略して、透
明抵抗体層5,5'と導電体スペーサー4のみを示して
いる。上下の透明抵抗体層5,5’に抵抗ムラが存在
し、抵抗ムラの分布が異なる場合、例えば、図8の左図
に示すように上下の透明抵抗体の電位勾配が異なってし
まう(上側が実線、下側が破線)。異なる部分は液晶層
の膜厚方向の電位差となり、垂直電界が発生してしま
う。そこで、図7に示すように、電極4以外の少なくと
も一個所以上の位置で、両基板の透明抵抗体層5,5’
の等しい位置を電気的に接続して同電位とする導通部材
12Aを設けている。
【0055】導電部材12Aとしては、金属線、導電性
ペーストなどを用いることができる。 図7では、手前
側の導電部材12Aのみが見えるが、奥側にも同様に設
けられていることが好ましい。上下の透明抵抗体層5,
5’の間を電気的に接続することで、図8の右図に示す
ように接続部での電位が同じになり、液晶層7内部の電
界分布が比較的均一になる。したがって、広い面積にお
いて確実に均一な光偏向量が得られる(請求項8,9に
対応)。
【0056】(第五の実施形態)本発明の第五の形態
を、図9に示す。図9も光偏向素子1の構成を省略して
透明抵抗体層5,5'と導電体スペーサー4のみを示し
ている。上下基板を図7の金属線のような導電部材12
Aで接続した場合、構成が簡単であるが、局部的な接続
であるため導電部材12Aの無い部分に電位差が残って
しまう可能性がある。導電部材12Aの設置個所を増や
すことで改善されるが、部品点数が増加し、素子の組み
立て工程が複雑になる。そこで、図9に示すように、透
明抵抗体5,5’と同様な電気特性を有する抵抗体層か
らなるシート状導電部材13を両基板の透明抵抗体5,
5’の側面部に接続する。
【0057】図9では、手前側の導電部材13のみが見
えるが、奥側にも同様に設けられていることが好まし
い。シート状導電部材13は、抵抗体のみで構成されて
いても、絶縁性フイルム上に抵抗体を塗布したものを用
いても良いが、絶縁フィルム上に透明抵抗体5,5’と
同じ材料を同じ膜厚で形成したものを用いることが好ま
しい。図9では、シート状導電部材13の導電面が外側
に向くように折り曲げ、上下の基板に挟み込む事で、上
下の透明抵抗体5,5’と面状に接続することができ
る。この構成では、上下の透明抵抗体5,5’が電気的
に一体と見なせるので、より確実に電位勾配を均一化す
ることができる(請求項10,11に対応)。
【0058】(第六の実施形態)本発明の第六の実施の
形態を、図10に示す。透明抵抗体層5の上に誘電体層
14を設け、誘電体層14と液晶層7の間に配向膜6を
設けた。誘電体層14としては、厚さ数μmから数百μ
mのガラスや樹脂など透明性の高いものを用いることが
できる。また、誘電体層14と液晶層7の間にホメオト
ロピック配向用の配向膜6を設けるため、配向膜の形成
時に誘電体層14を劣化させないような形成方法を設定
することが好ましい。
【0059】特に、誘電体層14および配向膜6が樹脂
の場合、両者の塗布溶媒などを最適化しておく必要が有
る。配向膜6の厚さは数μm以下が好ましい。また、透
明抵抗体層5,5’と導電体スペーサー4が接触する部
分を確保するため、誘電体層14と配向膜6の形成部分
を小さ目に設定する。透明抵抗体層5と液晶層7との間
に誘電体層14を挟むことで、透明抵抗体5表面の電位
分布が直接液晶層7内に影響せず、電位分布が鈍って液
晶層7内に電界を形成する。これによって、透明抵抗体
5に微小な領域の欠陥や抵抗ムラが存在する場合でも、
その部分での電位ムラが鈍り、液晶層7内の平面方向で
の電位勾配が均一になる(請求項12,13に対応)。
【0060】(第七の実施形態)本発明の第七の形態
を、図11に示す。図11では、透明抵抗体5,5’上
に比較的厚めの配向膜6を設け、配向膜6に前記誘電体
層14の機能を持たせる。配向膜6の厚さは数μmから
数百μmとするが、配向膜6が可視光に吸収がある場合
には、数μm程度にすることが好ましい。この構成で
は、素子の層構成が簡単なため、製造プロセスを簡略化
できる(請求項14,15に対応)。
【0061】以上の第一から第七の実施の形態では、光
路の偏向方向、すなわち電界印加時の液晶分子の傾斜方
向に平行な偏光方向の直線偏光のみが光路の偏向を受
け、これに直交した直線偏光は直進したままである。し
たがって、無偏光の光を入射した場合、出射光には偏向
を受けない成分を含むため、光路偏向の有無に対するコ
ントラストが低下してしまう。
【0062】(第八の実施形態)そこで、本発明の第八
の形態では、光路偏向素子への入射光の偏光方向を光路
の偏向方向と一致させる偏光方向制御手段を設ける。偏
光方向制御手段としては、直線偏光板を用いることがで
きる(図示省略)。直線偏光板の偏光方向をスペーサー
兼用電極4の長手方向に平行に合わせて、素子の入射面
側に設置する。入射光が無偏光の場合でも、液晶分子の
傾斜による光路偏向作用を受けない光成分をカットする
ので、確実に光路偏向による光スイッチングを行うこと
ができる(請求項16に対応)。
【0063】(第九の実施形態)本発明の第九の形態
を、図12に基づいて説明する。本実施の形態は、前述
した実施の形態のように構成された2つの光偏向素子1
A,1Bと1/2波長板とを組合わせて構成された光偏
向素子に関する。図12では、スペーサーや透明抵抗
体、配向膜などは省略してある。また、図2と同様に電
界の向きが分かりやすいように仮想的な電極12を図示
してあるが、本来は透明抵抗体表面の電位勾配の方向に
基づいて電界向きが決定される。光偏向素子1A,1B
は、各々の電界発生方向を直交させて光進行方向に直列
に配列されており、これらの光偏向素子1A,1B間に
1/2波長板15が配設されている。
【0064】1/2波長板15は、通常市販されている
可視光用のものをそのまま適用できる。この光偏向素子
1A,1Bに入射する光は、図12に示すように、Z軸
方向に偏光方向を有しており、光進行方向に対して前段
側の光偏向素子1Aにおいて上下方向(Z軸方向)に偏
向を受けた後、1/2波長板15によって偏光方向を9
0°回転させてY軸方向の偏光方向とすることで、後段
の光偏向素子1Bで左右方向(Y軸方向)の偏向を受け
る。このような光偏向素子1A,1Bによれば、光偏向
素子1Aにおいて上下方向(Z軸方向)に2位置、光偏
向素子1Bにおいて左右方向(Y軸方向)に2位置の光
シフトが行われるため、素子全体としては合計4位置に
光をシフトさせることが可能となる(請求項17,18
に対応)。
【0065】(第十の実施形態)本発明の第十の形態
を、図13に基づいて説明する。本実施の形態は、画像
表示装置への適用例を示す。図13において、81はL
EDランプを2次元アレイ状に配列した光源であり、こ
の光源81からスクリーン86に向けて発せられる光の
進行方向には拡散板82、コンデンサレンズ83、画像
表示素子としての透過型液晶パネル84、画像パターン
を観察するための光学部材としての投射レンズ85が順
に配設されている。87は光源81に対する光源ドライ
ブ部、88は透過型液晶パネル84に対するドライブ部
である。ここに、透過型液晶パネル84と投射レンズ8
5との間の光路上にはピクセルシフト素子として機能す
る光偏向手段89が介在されており、ドライブ部90に
接続されている。このような光偏向手段50として、前
述したような光偏向素子1が用いられている。
【0066】光源ドライブ部87で制御されて光源81
から放出された照明光は、拡散板82により均一化され
た照明光となり、コンデンサレンズ83により液晶ドラ
イブ部88で照明光源と同期して制御されて透過型液晶
パネル84をクリティカル照明する。この透過型液晶パ
ネル84で空間光変調された照明光は、画像光として光
偏向手段50に入射し、この光偏向手段50によって画
像光が画素の配列方向に任意の距離だけシフトされる。
この光は投射レンズ85で拡大されスクリーン86上に
投射される。
【0067】ここに、光偏向手段50により画像フィー
ルドを時間的に分割した複数のサブフィールド毎の光路
の偏向に応じて表示位置がずれている状態の画像パター
ンを表示させることで、透過型液晶パネル84の見掛け
上の画素数を増倍して表示する。このように光偏向手段
50によるシフト量は透過型液晶パネル84の画素の配
列方向に対して2倍の画像増倍を行うことから、画素ピ
ッチの1/2に設定される。シフト量に応じて透過型液
晶パネル84を駆動する画像信号をシフト量分だけ補正
することで、見掛け上高精細な画像を表示することがで
きる。この際、光偏向手段50として、前述した各実施
の形態のような光偏向素子を用いているので、光の利用
効率を向上させ、光源の負荷を増加することなく観察者
により明るく高品質の画像を提供できる。光偏向位置制
御を、当該光偏向素子1における透明抵抗体層に対する
電界印加方向及び電界強度により行うことで、適切なピ
クセルシフト量が保持され良好な画像を得ることができ
る(請求項19,20に対応)。
【0068】(実施例1)大きさ3cm×4cm、厚さ3
mmのガラス基板の表面に厚さ1μmの透明導電性塗料
を塗布した。透明導電性塗料には、一次粒径が0.01
μm以下の酸化スズ系粉末をポリエステル樹脂に分散し
たものを用いた。分散濃度や塗布後の乾燥条件を調整
し、表面抵抗値が1×108Ωとなるように設定した。
この透明導電性膜の可視光透過率は90%以上であっ
た。この表面をシランカップリング剤で処理して垂直配
向膜を形成した。その後、基板端部の配向膜を除去し、
透明導電性膜が表面に出ている部分を形成した。厚さ5
0μm、幅5mm、長さ2cmの二本のアルミ電極シー
トをスペーサーとして、垂直配向膜を内面にして同じ二
枚の基板を張り合わせてセルを作成した。アルミ電極シ
ートと透明導電性膜の表面が接触するように、2本のア
ルミ電極シートを平行に配置し、その間隔は2cmとし
た。
【0069】セルを約90度に加熱した状態で、二枚の
基板間に強誘電性液晶(チッソ製CS1029)を毛管法
にて注入した。冷却後、接着剤で封止し、図6に類似の
光路偏向素子を作成した。光路偏向素子の入射面側に5
μm幅のライン/スペースのマスクパターンを設け、こ
のマスクパターンを通して直線偏光で照明した。直線偏
光の向きは、アルミ電極シートの長手方向と同一に設定
した。マスクパターンを透過した光を光路偏向素子の2
本のアルミ電極シートの間を通して顕微鏡で観察した。
無電界時にはマスクパターンがそのまま観察された。二
本のアルミ電極シートの一方を接地し、もう一方に+2
000Vの電圧を印加したところ、ライン/スペースパ
ターンがアルミ電極シートの長手方向に約2.5μmシ
フトして観察された。マスクパターンや光路偏向素子、
顕微鏡は機械的に静止しているので、電気的に光路シフ
トすることが確認できた。
【0070】もう一方に−2000Vの電圧を印加した
ところ、逆方向に約2.5μmシフトした。パルスジェ
ネレータと高速パワーアンプを用いて、±2000Vの
矩形波電圧を印加したところ、ピーク対ピークで約5μ
mの光路シフトが確認できた。ライン/スペースの幅が
5μmであるため、あたかもラインとスペースの明暗が
反転するように観察された。すなわち、5μm幅のスペ
ース部分をライトバルブのピクセルとすれば、簡単な構
成の光路偏向素子により、一つピクセルが見かけ上2つ
のピクセルに増倍することを確認できた。また、素子の
温度を約40℃に加熱して応答速度を測定した結果、約
0.3msecであり、ネマチック液晶に比べて充分速
いことを確認した。なお、応答速度の確認は、直線偏光
板のクロスニコル中に素子の電極方向を45度回転さ
せ、かつ、素子を光路に対して10度程度傾斜させた状
態で、透過光量の時間変化を測定して求めた。2cm角
の素子面積の複数個所に対して同様な測定を行ったとこ
ろ、シフト量と応答速度のバラツキは10%以内であ
り、実用上問題無い範囲であった(請求項6に対応)。
【0071】(比較例1)透明抵抗体を設けない以外は実
施例1と同様に素子を作成した。この素子では、電極近
傍では5μmのシフト量が得られたが、中央部でのシフ
ト量は2μm程度と小さかった。また、その部分では応
答速度も約0.5msecと遅かった。単純にアルミ電
極シート間に電圧を印加しただけでは、電極間の電位勾
配は不均一になると推測される。これは電極の間隔が大
きくなるほど顕著であり、素子の大型化には限度がある
と考えられる。
【0072】(実施例2)厚さ50μmのアルミ電極シー
トを幅0.5mm、長さ1mm程度に切り出し、図7の
ような導電部材12とした。実施例1と同様に光偏向素
子を作成する際、アルミ電極シートを配置する工程で導
電部材12も配置した。図7と同様に導電部材12は電
極間をほぼ三等分する位置に配置した。実施例1と同様
に、この素子の複数箇所に対してシフト量と応答速度を
測定したところ、シフト量は約5μm、応答速度は約
0.3msecであった。バラツキは8%以内であり、
導電部材を設置することによる改善効果が認められた
(請求項8に対応)。
【0073】(実施例3)厚さ約20μmのマイラーシー
トの片面に実施例1と同じ厚さ1μmの透明導電性塗料
を塗布して、シート状導電体を得た。このシートを2c
m幅に切取り、実施例1と同様に光偏向素子を作成する
際、図9と同様に透明導電膜が外側に向くように折り曲
げ、上下基板上の透明抵抗体とシートの導電面が接触す
るように挟んで配置した。実施例1と同様に、この素子
の複数箇所に対してシフト量と応答速度を測定したとこ
ろ、シフト量は約5μm、応答速度は約0.3msec
であった。バラツキは5%以内であり、シート状導電部
材により上下の透明抵抗体を電気的に一体化することに
よる改善効果が認められた(請求項10に対応)。
【0074】(実施例4)実施例3の素子に対して、より
詳細にシフト量を測定したところ、数十μm程度のピン
ホール的にシフト量が小さい部分が散在していることが
分かった。偏向させる光線の太さが太い場合には実用上
も問題は無いが、画像表示装置に応用する場合のよう
に、数十μm程度の太さの光線を偏向させる場合には問
題となる。この原因は、透明導電体中の酸化物粒子の局
所的な凝集によるものと推測される。そこで、本実施例
では、実施例1と同様な透明抵抗体を形成した基板を用
いて、透明抵抗体の形成面にハードコート処理を施した
厚さ50μmのマイラーシートを接着した。マイラーシ
ート上に市販の垂直配向液晶用の配向膜を塗布して基板
を得た。実施例1と同様のアルミ電極シートや強誘電液
晶材料を用いて光偏向素子を作成した。
【0075】実施例1と同様に、この素子の複数箇所に
対してシフト量と応答速度を測定したところ、シフト量
は約5μm、応答速度は約0.3msecであった。バ
ラツキは5%以内であり、実施例3と同等であった。し
かし、詳細に調べてもピンホール的なシフト量の小さい
部分は発見されなかった。これは、透明抵抗体と液晶層
の間に誘電体層を設けることで、透明抵抗体上の局所的
な電位ムラが鈍って均一化されたためと推測される(請
求項12に対応)。
【0076】(実施例5)図13のような画像表示装置を
作成した。画像表示素子として対角0.9インチXGA(10
24×768ドット)のポリシリコンTFT液晶パネルを用い
た。画素ピッチは縦横ともに約18μmである。画素の
開口率は約50%である。また、画像表示素子の光源側
にマイクロレンズアレイを設けて照明光の集光率を高め
る構成とした。本実施例では、光源としてRGB三色の
LED光源を用い、上記の一枚の液晶パネルに照射する
光の色を高速に切換えてカラー表示を行う、いわゆるフ
ィールドシーケンシャル方式を採用している。本実施例
では、画像表示のフレーム周波数が60Hz、ピクセル
シフトによる4倍の画素増倍のためのサブフィールド周
波数が4倍の240Hzとする。一つのサブフレーム内
をさらに3色分に分割するため、各色に対応した画像を
720Hzで切換える。液晶パネルの各色の画像の表示
タイミングに合わせて、対応した色のLED光源をON
/OFFすることで、観察者にはフルカラー画像が見え
る。
【0077】光偏向素子の基本構成は実施例4と同様で
あるが、スペーサー兼用アルミ電極シートの厚さを90
μmとして、光路シフト量が約9μmになるように設定
した。アルミ電極シートに、パルスジェネレータと高速
パワーアンプを用いて、±2000Vの矩形波電圧を印
加可能とした。この素子を2枚用い、入射側を第一の光
路偏向素子、出射側を第二の光路偏向素子とした。互い
の透明電極ラインの方向が直交し、画像表示素子の画素
の配列方向に一致するように配置した。さらに、第一お
よび第二の光路偏向素子の間に偏光面回転素子を設け
た。偏光面回転素子は、薄いガラス基板(3cm×4c
m、厚さ0.15mm)上にポリイミド系の配向材料を
スピンコートし、約0.1μmの配向膜を形成した。ガ
ラス基板のアニール処理後、ラビング処理を行った。
【0078】二枚のガラス基板の間の周辺部に8μm厚
のスペーサを挟み、ラビング方向が直交するように上下
基板を張り合わせて空セルを作製した。このセルの中
に、誘電率異方性が正のネマチック液晶にカイラル材を
適量混合した材料を常圧下で注入し、液晶分子の配向が
90度捻じれたTN液晶セルを作成した。このセルには
電極を設けていないため、単なる偏光回転素子として機
能する。第一の光路偏向素子から出射した光の偏光面と
偏光回転素子の入射面のラビング方向が一致するよう
に、二つの光路偏向手段の間に挟んで配置した。
【0079】偏光面回転素子により第一の光路偏向素子
からの出射光の偏光面が90度回転し、第二の光路偏向
素子の偏向方向に一致する。第偏向素子、偏光面回転素
子、第二偏向素子からなる光路偏向装置を液晶ライトバ
ルブの直後に設置した。また、本実施例では液晶表示素
子からの出射光が既に直線偏光であり、その偏光方向が
第一の光路偏向素子の光路偏向方向と一致するように配
置されているが、光路偏向素子への入射光の偏光度を確
実にするために、光路偏向素子の入射面側に直線偏光板
を設けた。
【0080】光路偏向素子を駆動する矩形波電圧の周波
数を120Hzとし、二枚の縦と横の位相を90度ずら
して、4方向に画素シフトするように駆動タイミングを
設定した。画像表示素子に表示するサブフィールド画像
を240Hzで書き換えることで、縦横二方向に見かけ
上の画素数が4倍に増倍した高精細画像が表示できた。
光路偏向素子の切換え時間は約0.4msecであり、
充分な光利用効率が得られた。また、フリッカーなどは
観測されなかった。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
以下のような効果を奏する。 (1)基板面に形成した透明抵抗体の二個所の間に電圧
を印加することで、比較的広い面積において液晶層の平
行方向に対して均一な電位勾配を形成させることができ
る。したがって、光路の実効的な断面積が大きな場合で
も、光路全体を比較的均一で効率良く偏向することがで
きる。また、基板面の一枚の透明抵抗体を形成して端部
などに電極を接続するだけで良いので、簡単な構成で面
積の大きな光偏向素子を実現できる(請求項1〜3)。
【0082】(2)また、両側の基板に透明抵抗体を有
しているので、液晶層の厚さ方向の電位勾配が比較的均
一になる。すなわち、液晶層厚さ方向の電界強度を小さ
くできるので、電界印加時の液晶分子のダイレクター方
向が液晶層の厚さ方向で比較的均一になり、効率的な光
路偏向が行える(請求項4,5)。
【0083】(3)また、スペーサーも電極も光の透過
光路の外部に設けられ、基板面あるいは透明抵抗体面に
接触して配置すべきものである。スペーサーが透明抵抗
体に接触する電極を兼ねているので、両者の機能を損な
うこと無く、部品点数を減少することが可能であり、簡
単な構成の光偏向素子が得られる(請求項6,7)。
【0084】(4)また、上下基板面の透明抵抗体層に抵
抗ムラが存在した場合、上下の透明抵抗体層の電位勾配
が異なってしまい、液晶層内部の電界分布にムラが生じ
てしまう。そこで、上下の透明抵抗体層の間を電気的に
接続することで電位勾配が同じになり、液晶層内部の電
界分布が均一になる。したがって、広い面積において均
一な光偏向量が得られる(請求項8,9)。
【0085】(5)また、上下の透明抵抗体層の間を面状
に電気的に接続することで、確実に電位勾配を同じにす
ることができる。したがって、広い面積において確実に
均一な光偏向量が得られる(請求項10,11)。
【0086】(6)また、電極ライン群の近傍に周期的な
電位勾配の変化が生じる場合、液晶層との間に誘電体層
を挟むことで、液晶層内の平面方向での電位勾配の変化
量が小さくなるので、均一な電界強度分布を得ることが
できる(請求項12,13)。
【0087】(7)また、誘電体層が配向膜を兼ねている
ので、素子の製造プロセスが簡略化できる(請求項1
4,15)。
【0088】(8)また、光路の偏向方向、すなわち電
界印加時の液晶分子の傾斜方向に平行な偏光方向の光の
みを入射するので、偏向されない光の発生を防止し、確
実な光路偏向を実現できる(請求項16)。
【0089】(9)また、一方向への偏向が可能な光路偏
向素子を二枚組み合わせ、両者の電界印加方向を90度
回転させて配置し、入射側の光路偏向素子から出射した
光の偏向面を90度回転させて、第二の光路偏向素子に
入射させることで、確実に二次元方向への光路偏向が可
能となる(請求項17,18)。
【0090】(10)また、強誘電性液晶分子の基板面に
対する傾斜方向の切換えを利用した比較的簡単な構成の
光路偏向装置を用いているので、サブフィールド画像に
対応して、高速な光路偏向が可能になり、見かけ上高精
細な画像表示が可能となる。また、高速応答性によりサ
ブフィールド画像の切換え時間が短くできるので、時間
的な光利用効率が向上する(請求項19,20)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す光偏向素子およ
び光偏向装置の構成図である。
【図2】図1において、透明抵抗体の抵抗値が均一の場
合の分布特性図である。
【図3】本発明による光偏向素子の動作原理を示す図で
ある。
【図4】同じく、光偏向素子の動作原理(液晶ダイレク
タの配向状態)を示す図である。
【図5】本発明の第二の実施形態を示す光偏向素子およ
び光偏向装置の構成図である。
【図6】本発明の第三の実施形態を示す光偏向素子およ
び光偏向装置の構成図である。
【図7】本発明の第四の実施形態を示す光偏向素子の構
成図である。
【図8】本発明において、上下の透明抵抗体層間を電気
的に非接続および接続にした状態の分布特性図である。
【図9】本発明の第五の実施形態を示す光偏向素子の構
成図である。
【図10】本発明の第六の実施形態を示す光偏向素子お
よび光偏向装置の構成図である。
【図11】本発明の第七の実施形態を示す光偏向素子お
よび光偏向装置の構成図である。
【図12】本発明の第九の実施形態を示す光偏向素子お
よび光偏向装置の構成図である。
【図13】本発明の第十の実施形態を示す光偏向装置お
よび画像表示装置の構成図である。
【符号の説明】
1…光偏向素子、2,3…基板、4…スペーサー、5…
透明抵抗体層、6…配向膜、7…液晶層、8,9…電
極、10…電源、11…液晶ダイレクタ、12…仮想的
電極、5’…透明抵抗体層、6’…配向膜、9’…電
極、12A…導通部材、13…シート状導電部材、1A
…第一の光偏向素子、1B…第二の光偏向素子、15…
1/2波長板、81…光源、82…拡散板、83…コン
デンサレンズ、84…透過型液晶パネル、85…投射レ
ンズ、86…スクリーン、87…光源ドライブ部、88
…透過型液晶パネル・ドライブ部、89…光偏向装置、
90…光偏向装置のドライブ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/31 G02F 1/31 G03B 21/00 G03B 21/00 E H04N 5/74 H04N 5/74 B (72)発明者 松木 ゆみ 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 二村 恵朗 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小林 正典 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 滝口 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H088 EA12 EA45 GA04 HA02 HA03 HA04 HA15 JA17 MA03 MA20 2H089 HA16 HA21 LA07 LA10 PA04 QA16 RA13 TA02 TA04 TA05 UA05 UA09 2H092 GA11 GA39 NA01 PA02 PA03 QA13 RA05 RA10 2K002 AA07 AB04 BA06 CA14 DA14 EA30 EB09 GA07 HA03 5C058 BA06 EA02 EA11 EA26

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な一対の基板と、両基板の間隔を規
    制する複数のスペーサーと、少なくとも一方の基板面に
    設けた透明抵抗体層と、両基板の間隔内でキラルスメク
    チックC相を形成可能な液晶層と、該キラルスメクチッ
    クC相の層法線方向が前記基板面に対して略垂直となる
    ように前記液晶層を配向させる配向膜と、前記透明抵抗
    体層の少なくとも二個所以上に接続した複数の電極とを
    有することを特徴とする光偏向素子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光偏向素子における複数
    の電極間に電圧を印加して、前記透明抵抗体層の平面方
    向に電位勾配を生じさせ、該液晶層に対して略平行な方
    向に電界を形成し、該電界の強度および方向に応じて液
    晶層の平均的な光学軸の傾斜方向を変化させて直線偏光
    の透過光路を偏向する電源装置を具備したことを特徴と
    する光偏向装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光偏向素子において、 前記スペーサーは、数μm〜百μm程度の厚さのフィル
    ム、あるいは数μm〜百μm程度の直径の球状のいずれ
    かを用いることを特徴とする光偏向素子。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光偏向素子において、 前記両方の基板面に透明抵抗体層を設け、両方の透明抵
    抗体層の電気特性が略等しく、両基板面での透明抵抗体
    層と電極の接触位置が略等しいことを特徴とする光偏向
    素子。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の光偏向素子において、 前記両方の透明抵抗体上には、いずれも配向膜を設け、
    該透明抵抗体に電極を接続するために、該配向膜の端部
    の部分のみ除去されることを特徴とする光偏向素子。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光偏向素子において、 前記スペーサーは導電体から成り、該スペーサーが前記
    透明抵抗体に接触する電極を兼ねることを特徴とする光
    偏向素子。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光偏向素子において、 前記両方の透明抵抗体上には、いずれも配向膜を設け、
    該透明抵抗体に電極を兼ねたスペーサを接続するため
    に、該配向膜の端部の部分のみ除去されることを特徴と
    する光偏向素子。
  8. 【請求項8】 請求項1,3〜7のいずれかに記載の光
    偏向素子において、 前記電極部以外の少なくとも一個所以上の位置で、両基
    板の透明抵抗体層の略等しい位置を電気的に接続して同
    電位とする導通部材を設けたこと特徴とする光偏向素
    子。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の光偏向素子において、 前記導通部材は、上下の透明抵抗体層間を電気的に接続
    するとともに、該導通部材の材料としては、金属線、導
    電性ペーストのいずれかを用いることを特徴とする光偏
    向素子。
  10. 【請求項10】 請求項8または9に記載の光偏向素子
    において、 前記導通部材は、前記透明抵抗体と略等しい電気特性を
    有する抵抗体層であり、両基板の透明抵抗体層を面状に
    接続したことを特徴とする光偏向素子。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の光偏向素子におい
    て、 前記面状の導通部材としては、抵抗体のみで構成される
    か、あるいは絶縁性フィルム上に透明抵抗体と同じ材料
    の抵抗体を同じ膜厚に塗布したものを用いることを特徴
    とする光偏向素子。
  12. 【請求項12】 請求項1,3〜11に記載の光偏向素
    子において、 前記透明抵抗体層の上に誘電体層を設け、該誘電体層と
    液晶層の間に配向膜を設けたことを特徴とする光偏向素
    子。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の光偏向素子におい
    て、 前記誘電体層は、厚さ数μm〜数百μmのガラスまたは
    樹脂などの透明性の高い材料を用いるとともに、前記配
    向膜の形成時に該誘電体層を劣化させないような形成方
    法を用いることを特徴とする光偏向素子。
  14. 【請求項14】 請求項12または13記載の光偏向素
    子において、 前記誘電体層が、前記配向膜であることを特徴とする光
    偏向素子。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の光偏向素子におい
    て、 前記配向膜には、前記誘電体層の機能を持たせ、該配向
    膜の厚さを数μm〜数百μmとするが、該配向膜が可視
    光に吸収がある場合には、数μm程度とすることを特徴
    とする光偏向素子。
  16. 【請求項16】 請求項1,3〜15記載の光偏向素子
    において、 前記光偏向素子への入射光の偏光方向を、光路の偏向方
    向と一致させる偏光方向制御手段を有することを特徴と
    する光偏向素子。
  17. 【請求項17】 請求項1,3〜16のいずれかに記載
    の第一の光偏向素子と、同一構成あるいは異なる構成
    で、かつ該第一の光偏向素子と電界発生方向が直交する
    電界を発生させる第二の光偏向素子と、該2つの光偏向
    素子間に配置された1/2波長板とを有することを特徴
    とする光偏向素子。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の光偏向素子を用いた
    光偏向装置において、 前記光路偏向素子の出射光の偏光面を略直角に回転させ
    る偏光面回転手段と、偏光面回転後の出射光を入射光と
    する第二の光路偏向素子を有し、前記光路偏向素子と該
    第二の光路偏向素子の液晶層法線方向は略一致し、光路
    偏向素子の電界方向が略直交するように配置されてなる
    ことを特徴とする光偏向装置。
  19. 【請求項19】 画像情報に従って光を制御可能な複数
    の画素が二次元的に配列した画像表示素子と、画像表示
    素子を照明する光源および照明装置と、画像表示素子に
    表示した画像パターンを観察するための光学装置と、画
    像フィールドを時間的に分割した複数のサブフィールド
    で形成する表示駆動手段と、各画素からの出射光の光路
    を偏向する前記請求項1,3〜17に記載の光偏向素子
    とを有することを特徴とする画像表示装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の画像表示装置におい
    て、 前記表示駆動手段は、画像フィルールドを時間的に分割
    した複数のサブフィールドで形成され、該サブフィール
    ド毎の光路の偏向状態に応じて、表示位置がずれている
    状態の画像パターンを表示することで、画像表示素子の
    見かけ上の画素数を増倍して表示することを特徴とした
    画像表示装置。
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