JP2003249609A - 熱伝導構造 - Google Patents

熱伝導構造

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JP2003249609A
JP2003249609A JP2002049872A JP2002049872A JP2003249609A JP 2003249609 A JP2003249609 A JP 2003249609A JP 2002049872 A JP2002049872 A JP 2002049872A JP 2002049872 A JP2002049872 A JP 2002049872A JP 2003249609 A JP2003249609 A JP 2003249609A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱伝導性充填材を含有し、耐熱性に優れ、内
部に気泡の発生する可能性の少ない熱伝導構造を提供す
ること。 【解決手段】 発熱体と放熱体との間隙に熱伝導性組成
物を反応固化させた熱伝導材を介在させて発熱体の熱を
熱伝導させる構造であって、該熱伝導性組成物が液状樹
脂組成物に熱伝導性充填材を配合した組成物であり、該
液状樹脂組成物が、アクリル系樹脂を含み、1013h
Pa下において、100℃で10分間加熱した時の重量
減少が3%以下であることを特徴とする熱伝導構造とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に電子機器等の
部品の熱を放熱するための熱伝導構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、電子機器部品においては、使
用時に装置内に発熱する部品がある場合、これらの部品
の熱による破損防止あるいは部品の安定作動を目的に、
金属製のヒートシンク等が取り付けられる。さらに、必
要に応じてヒートシンクをファン等により強制的に空冷
することも行われている。さらに、大きな発熱を伴う部
品においては、水循環による水冷、半導体素子の一種で
あるペルチェ素子を用いて強制的に冷却させる等の方法
も用いられている。
【0003】これら冷却装置を発熱体に取り付ける際、
両者間の接触を密にして熱を有効に冷却装置へ伝達する
必要がある。このような役割をするものとして、熱伝導
材がある。熱伝導材は、冷却装置と発熱体の間に介在し
て使用されるものであり、両者間の熱の伝達を改善する
ものである。すなわち、熱伝導材自身の熱伝導率が高い
ことは勿論、発熱体/熱伝材/放熱体の界面に熱伝導を阻
害するものが極力少ないことが必要である。特に空気層
などの空隙が存在すると熱が有効に冷却装置側へ伝達さ
れないので、種々の工夫がなされている。このような熱
伝導材として、多くは熱分解安定性、難燃性の点でシリ
コーン系グリスや、熱伝導率を高めたシリコーンゴムシ
ート/シリコーンゲルシートが使用されている。
【0004】しかしながら、シリコーン系グリスは、高
粘度液状物のため、取扱いがしずらく、また、発熱部品
に塗布する場合の塗布量のコントロールが難しく、さら
に高温になるにつれグリスの流動性が高まり流出などの
問題もある。また、大きな凹凸面に対しては密着性の問
題で実質的に使用することは困難である。さらに、シリ
コーン系材料のため、シロキサンガスの発生が僅かなが
らあり、電極接点などへ付着し接点不良を発生させる可
能性もある。
【0005】熱伝導率を高めたシリコーンゴムシートあ
るいは、それより低硬度のシリコーンゲルシートの場
合、シリコーン樹脂そのものが高価であるばかりか、製
造においても加硫工程を必要とするため容易には製造で
きないものである。さらに上記シリコーン系グリスの場
合と同様にシロキサンガスの発生による接点不良や熱伝
導性の低下等の問題も発生する。さらに付加型シリコー
ン樹脂を使用した場合、使用する環境により硬化性が変
化し、特に窒素化合物の存在させると著しく硬化性を悪
化させるため、これらの環境下での使用は困難であっ
た。
【0006】このようなシリコーン系グリス、ゴム、ゲ
ルの問題点を解決するため、ゴム系、ウレタン系、アク
リル系樹脂に熱伝導性充填材を含有した熱伝導材が考案
されているが、それぞれに問題点があり、用途によって
は使用し難いものがあった。例えば、天然ゴム、合成ゴ
ムなどのゴム系樹脂に熱伝導性充填材を混合しシート化
したゴム系シートの場合、加硫工程を必要とし製造し難
い問題があり、また熱伝導性充填材を高比率で混合する
ことも難しく、さらに難燃性にも問題があるものであっ
た。一方、加硫工程を必要としない熱可塑性エラストマ
ーを用いたものでは、熱伝導性充填材を高比率で混合す
ることが難しいばかりか、得られるシートの耐熱性が低
いという問題点もあった。
【0007】ウレタン系樹脂に熱伝導性充填材を混合し
たシートの場合、既重合のウレタンエラストマーを使用
したものでは耐熱性に問題があった。また、熱伝導性充
填材を混入した単分子ポリオールとイソシアネートを反
応させシート化したものでは耐候性の問題で長期使用に
は適さないものであった。
【0008】アクリル系樹脂に熱伝導性充填材を混合し
たシートの場合、いままでは、既重合のアクリルゴムを
樹脂マトリックスとして使用していたため、熱伝導性充
填材を高比率で混合することが難しく、得られるシート
の耐熱性が劣るものであった。一方、熱伝導性感圧接着
剤として上市されている、溶剤に溶解したアクリル樹脂
あるいは水に分散させたエマルジョン系アクリル樹脂に
熱伝導性充填材を配合したものは、薄膜化することも可
能であるが、反面、溶剤または水を除去するため、厚く
成形することが困難であり、厚さ300μm程度のテー
プ状にするに留まっている。
【0009】さらに、上記の様なシート状物の場合、熱
伝導する物質間の間隙がある程度狭く、さらに両者が互
いに平面状のものが好ましく、大きな凹凸形状である場
合、シート状物では充分に密着せず、シートが部分的に
密着しない部分では熱伝導性が極めて劣ってしまうとい
う問題が発生する。また、上記の様なシート状物の場
合、熱伝導する物質間の間隙がある程度狭く、さらに両
者が平面状のものであっても、大面積熱伝導の場合、シ
ートを部品に密着させることが容易ではなく、シートと
部品の間に気泡が入り込み易く、また、その気泡を除去
するのが極めて困難になる。この様なシート状物を用い
て、シートと部品の間に混入する気泡を除去するための
方法が様々に考案されており、特開平5−198709
号公報等で例示されているが完全なものではなく、作業
者の熟練を要するものであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】さらに、本願発明と同
様な発想のもと、液状の時に発熱体又は放熱体に塗布
し、加熱硬化させることにより非流動化させる試みが特
開2001−294840号公報で例示されている。し
かしながら、シリコーン系樹脂を使用した場合、液状樹
脂組成物を発熱体又は放熱体に塗布し一次加硫を行い、
両部品を密着させた上で二次加硫を必要とするため、工
程的に複雑であるばかりか、加熱硬化中に発生するシロ
キサンガスに起因する気泡により、接点不良や熱伝導性
の低下という問題がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の様な熱
伝導構造の抱える問題点を解決するためになされたもの
であって、熱伝導性充填材を含有し、耐熱性に優れ、内
部に気泡の発生する可能性の少ない熱伝導構造を提供す
るものである。さらに、本発明の熱伝導性組成物は、硬
化することにより優れた耐熱性、耐久性を有し、しかも
硬化する前は液状であるため、発熱体、放熱体の表面形
状がどの様なものであっても充填が可能であり、熱伝導
を必要とする発熱体または/および放熱体の間隙を液体
状態の時点で充填し、反応固化させることによって非流
動化する事ができるものである。
【0012】本願発明の請求項1記載の発明は、発熱体
と放熱体との間隙に熱伝導性組成物を反応固化させた熱
伝導材を介在させて発熱体の熱を熱伝導させる構造であ
って、該熱伝導性組成物が液状樹脂組成物に熱伝導性充
填材を配合した組成物であり、該液状樹脂組成物が、ア
クリル系樹脂を含み、1013hPaにおいて、100
℃で10分間加熱した時の重量減少が3%以下であるこ
とを特徴とする熱伝導構造であり、請求項2記載の発明
は、請求項1記載の構成に加え、液状樹脂組成物の少な
くとも1成分が官能基を有しているアクリル系樹脂であ
り、官能基として、水酸基、カルボキシル基、グリシジ
ル基から選ばれる1種以上を有している事を特徴とする
熱伝導構造であり、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の構成に加え、熱伝導性組成物を減圧脱泡した
後に、間隙に充填し、反応固化させることにより熱を伝
える構造を構築することを特徴とする熱伝導構造であ
る。
【0013】本願発明に利用するアクリル系重合体に関
し、以下に詳細に説明する。
【0014】一般に、アクリル酸、メタクリル酸、およ
びこれらの誘導体は、溶液重合法(ソリューション法)
(例えば、乳化重合法(エマルジョン重合法)、懸濁重
合法(サスペンジョン重合法)等)、および塊状重合法
(バルク法)によって重合可能であり、重合体は、成形
体、粘着剤、塗料、繊維、シーリング剤など種々の用途
に利用される。こうした重合体のうち溶液重合法によっ
て製造される重合体は、反応溶媒や分散媒などの液体中
で重合させるため、重合条件を制御しやすく、均質で高
効率で目的とする重合体を比較的容易に製造できるもの
である。
【0015】しかしながら、こうした液体中での重合方
法では、生成した重合液体から重合体そのものを分離す
る必要があり、重合体が固体化するものであれば比較的
容易に分離を行えるが、重合体が液状のままのもので
は、分離が難しく、そのまま塗料、接着剤等として使用
する場合が多い。そのため、重合体そのものを必要とす
る場合、分留、濾過、洗浄等の複雑な操作が必要である
ばかりか、完全に溶媒成分を除去することは非常に難し
いものである。このように液体を媒体として使う重合方
法に対して、以前において塊状重合(バルク法)では、
媒体を使用しないことから、液体の分離および残留する
不純物等の問題はなく、効率よく高純度の重合体を生成
できる利点はあるものの、重合反応の制御が難しく、生
成される重合体の構造、分子量の均一性に劣るものであ
ったが、近年、これら塊状重合の問題点を触媒の選択、
開始剤を兼ねたモノマーの使用などにより、高効率で分
子量分布の比較的均一なアクリル重合体を得ることがで
きるようになり、本発明では、塊状重合法により得られ
るアクリル系重合体を用いる事が特に好ましい。(特表
昭59−6207号公報、特開昭60−215007号
公報、特開平10−17640号公報、特開2000−
239308号公報、特開2000−128911号公
報、特開2001−40037号公報参照)
【0016】本発明に使用するアクリル系重合体は、官
能基を有さないアクリル系モノマーを主体に、これに共
重合可能な、ビニル系モノマー及び官能基を有するモノ
マーを共重合することにより得られる。アクリル系重合
体は、その分子鎖に反応性官能基を有し、この官能基が
水酸基、カルボキシル基、グリシジル基の一種以上を含
むことが好ましい。これら官能基は、分子鎖末端にあっ
ても、また、分子鎖中間に存在しても、また、側鎖上に
存在しても構わない。さらに反応性官能基が平均して分
子鎖に2個以上存在することが好ましく、2個より少な
いと、反応性官能基が硬化剤化合物と反応し充分鎖延長
することができず、耐熱性の低下や、最悪の場合、成形
体を得ることが困難になる。これら官能基の導入は、共
重合時に官能基を有したモノマーを共重合させることに
よりなされる。また、得られた重合体が2種類以上の異
なった官能基を有していても構わないが、硬化剤化合物
との硬化反応に際して反応が安定せず制御が困難になる
傾向にあるため、1種類の官能基を有するモノマーを使
用した方が好ましい。
【0017】官能基を有さないアクリル系モノマーとし
ては、アクリル酸アルキルエステル、脂環式アルキルア
クリレート、メタクリル酸アルキルエステル、脂環式ア
ルキルメタクリレート等が挙げられる。
【0018】アクリル酸アルキルエステルとしては、メ
チルアクリレート(アクリル酸メチル)、エチルアクリ
レート(アクリル酸エチル)、プロピルアクリレート
(アクリル酸プロピル)、iso−プロピルアクリレー
ト(アクリル酸−iso−プロピル)、n−ブチルアク
リレート(アクリル酸−n−ブチル)、iso−ブチル
アクリレート(アクリル酸−iso−ブチル)、ter
t−ブチルアクリレート(アクリル酸−tert−ブチ
ル)、2−エチルヘキシルアクリレート(アクリル酸−
2−エチルヘキシル)、オクチルアクリレート(アクリ
ル酸オクチル)、iso−オクチルアクリレート(アク
リル酸−iso−オクチル)、デシルアクリレート(ア
クリル酸デシル)、iso−デシルアクリレート(アク
リル酸−iso−デシル)、iso−ノニルアクリレー
ト(アクリル酸−iso−ノニル)、ネオペンチルアク
リレート(アクリル酸ネオペンチル)、トリデシルアク
リレート(アクリル酸トリデシル)、ラウリルアクリレ
ート(アクリル酸ラウリル)等が挙げられる。
【0019】脂環式アルキルアクリレートとしては、シ
クロヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレー
ト、トリシクロデシルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルアクリレート等が挙げられる。
【0020】メタクリル酸アルキルエステルとしては、
メチルメタクリレート(メタクリル酸メチル)、エチル
メタクリレート(メタクリル酸エチル)、プロピルメタ
クリレート(メタクリル酸プロピル)、iso−プロピ
ルメタクリレート(メタクリル酸−iso−プロピ
ル)、n−ブチルメタクリレート(メタクリル酸−n−
ブチル)、iso−ブチルメタクリレート(メタクリル
酸−iso−ブチル)、tert−ブチルメタクリレー
ト(メタクリル酸−tert−ブチル)、2−エチルヘ
キシルメタクリレート(メタクリル酸−2−エチルヘキ
シル)、オクチルメタクリレート(メタクリル酸オクチ
ル)、iso−オクチルメタクリレート(メタクリル酸
−iso−オクチル)、デシルメタクリレート(メタク
リル酸デシル)、イソデシルメタクリレート(メタクリ
ル酸イソデシル)、イソノニルメタクリレート(メタク
リル酸イソノニル)、ネオペンチルメタクリレート(メ
タクリル酸ネオペンチル)、トリデシルメタクリレート
(メタクリル酸トリデシル)、ラウリルメタクリレート
(メタクリル酸ラウリル)等が挙げられる。
【0021】脂環式アルキルメタクリレートとしては、
シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリ
レート、トリシクロデシルメタクリレート、テトラヒド
ロフルフリルメタクリレート等が挙げられる。
【0022】これらの中で、アクリル酸アルキルエステ
ル、メタクリル酸アルキルエステルが好ましく、特にn
−ブチルアクリレート(アクリル酸−n−ブチル)、2
−エチルヘキシルアクリレート(アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル)が好ましい。
【0023】ビニル系モノマーとしては、アクリロニト
リル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ジメチ
ルアクリルアミド、N−ジメチルメタクリルアミド、N
−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−ジメチルア
ミノエチルメタクリレート、N−ジエチルアミノエチル
アクリレート、N−ジエチルアミノエチルメタクリレー
ト、酢酸ビニル、スチレン、α−メチルスチレン、ジビ
ニルベンゼン、アリルアクリレート、アリルメタクリレ
ート等が挙げられる。
【0024】官能基を有するモノマーとしては、水酸基
含有モノマー、カルボキシル基含有モノマー、グリシジ
ル基含有モノマーが挙げられる。
【0025】水酸基含有モノマーとしては、ヒドロキシ
メチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、ヒロドキシブチルアクリレー
ト、ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタク
リレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールメタクリレート、グリセリンモノア
クリレート、グリセリンモノメタクリレート、アクリル
酸又はメタクリル酸とポリプロピレングリコール又はポ
リエチレングリコールとのモノエステル、エチレングリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリ
レート、ブチレングリコールジアクリレート、ブチレン
グリコールジメタクリレート、ラクトン類と2−ヒドロ
キシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタ
クリレートとの付加物、等が挙げられる。
【0026】カルボキシル基含有モノマーとしては、ア
クリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マ
レイン酸、フマル酸等が挙げられる。
【0027】グリシジル基含有モノマーとしては、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−
エチルグリシジルアクリレート、2−エチルグリシジル
メタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げら
れる。
【0028】また、本発明に使用するのアクリル系重合
体は、溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を用い
たゲルパーミュエションクロマトグラフィー(GPC)
測定によるポリスチレン換算の数平均分子量が2000
〜10000であることが好ましい。数平均分子量が2
000未満であると、得られる成形体の耐熱性、耐候性
が劣る傾向にあり、また成形体がシート状物の場合、硬
度が高くなり過ぎる傾向にある。また逆に数平均分子量
が10000を超えると、アクリル系重合体の流動性が
なくなる傾向にあり、熱伝導性充填材を高比率で充填さ
せることが困難となるばかりか、成形加工性にも劣る傾
向にある。さらに、アクリル系重合体の1013hPa
下100℃、10分間の加熱時の重量減少をTGA(T
hermogravimetric Analyze
r)にて測定し、その重量減少が3%以下である必要が
あり、好ましくは1%以下である。重量減少が3%より
大きい場合、硬化時又は使用時の高温下において気泡の
発生が著しく熱伝導性能を悪化させるものである。
【0029】硬化剤化合物は、アクリル系重合体の反応
性官能基と反応し結合を作るものであるが、硬化反応の
際に気化するような低分子量化合物の発生を伴うものは
好ましくない。例えば、アクリル系重合体の反応性官能
基が水酸基、硬化剤化合物の官能基がカルボキシル基で
あると、両者の反応により副生成物として水が発生す
る。これら副生成物は硬化される成形体中に残留する場
合が多く、とくに気泡の発生を伴うために好ましくな
い。従って、固化反応において、分子量が100以下の
低分子量化合物が副次的に生成しない官能基の組み合わ
せが好ましい。また、アクリル系樹脂同様に1013h
Pa下100℃、10分間の重量減少が3%以下である
必要があり、3%より大きい物は気泡の発生が懸念され
好ましくない。
【0030】したがって、アクリル系重合体の反応性官
能基が水酸基である場合、イソシアネート系化合物、酸
無水物等が選択使用される。この中で特にイソシアネー
ト系化合物が好適に使用される。イソシアネート化合物
としては、種々のものが使用できるが、常温で液状のも
のが好ましく、溶剤で希釈することは得られる成形体に
気泡が発生する可能性があるので好ましくない。これら
イソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート
(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、キシリデンジイソシアネート(XDI)、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソ
シアネート(IPDI)等であり、特に耐候性、反応性の
点で、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の
脂肪族系イソシアネートが特に好適に使用される。さら
に、これらイソシアネート化合物は単独でも2種類以上
を混合して使用することも何ら問題はない。
【0031】アクリル系重合体の反応性官能基がカルボ
キシル基である場合、エポキシ系化合物(グリシジル基
含有化合物)等を選択使用することが可能である。例え
ば、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、N,
N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジア
ミン等が挙げられる。
【0032】アクリル系重合体の反応性官能基がグリシ
ジル基である場合、アミン系化合物、イソシアネート系
化合物、メルカプト系化合物、クロルスルホニル系化合
物、イミダゾール系化合物、酸無水物等が選択使用され
る。これらの中で、ジエチレントリアミン等のアミン系
化合物、無水マレイン酸等の酸無水物及びテレフタル酸
等のカルボン酸系化合物が特に好適に使用される。
【0033】これら、硬化剤の配合量はアクリル系重合
体の官能基含有量および、官能基の種類により適宜調整
されるものであるが、理論量もしくは若干少な目な配合
量が好ましい。
【0034】本発明に使用される熱伝導性充填材として
は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化アルミ
ニウム、窒化硼素、窒化珪素、水酸化アルミニウム、ア
ルミニウム、銅、銀、鉄等の熱伝導性の高い材料が用い
られ、これらを単独で用いることも可能であり、また複
数の充填材を組み合わせて用いることも可能である。さ
らに、これら熱伝導性充填材と一般に使用されている一
般充填材、例えば炭酸カルシウム、クレー、カオリン等
を組み合わせて使用することも何ら問題ない。これら熱
伝導性充填材の大きさ、形状は特に制限されるものでは
ないが、粒径はおよそ0.5〜80μm、形状は似球状
のものが特に好ましく用いられる。熱伝導性充填材は所
望の熱伝導率を得るためにその添加量を適宜調整される
ものであり、硬化性を有する液状樹脂組成物100重量
部に対して80〜600重量部の量を添加することによ
り達成される。熱伝導性充填材の添加量が80重量部未
満であると、電子機器部品に使用するためには熱伝導性
劣る傾向がある。また熱伝導性充填材の添加量が600
重量部を超えると、液状樹脂組成物の粘度が高くなる傾
向がある。
【0035】その他の添加剤として、顔料などの着色
剤、酸化防止剤、耐光安定剤、難燃剤、触媒等を必要に
応じて添加する事が可能である。
【0036】着色剤としては、カーボンブラック、酸化
チタン、フタロシアニンブルー、群青、コバルトブル
ー、コバルトグリーン、べんがら等が使用できる。
【0037】酸化防止剤としては、ナフチルアミン系化
合物、ジフェニルアミン系化合物、p−フェニレンジア
ミン系化合物、キノリン系化合物、ヒドロキノン誘導
体、モノフェノール系化合物、ビスフェノール系化合
物、チオビスフェノール系化合物、ヒンダードフェノー
ル系化合物、亜燐酸エステル系化合物等が使用できる。
【0038】耐光安定剤としては、サリチル酸誘導体、
ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合
物、ヒンダードアミン系化合物等が使用される。
【0039】難燃剤としては、三酸化アンチモン、五酸
化アンチモン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、リン酸エステル系化合物、ポリリン酸アンモニウム
等が使用される。
【0040】触媒としては、トリエチルアミン、N,N
−ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルプロパン、1,3−ジアミン、N,N,
N’,N’−テトラメチルヘキサン−1,6−ジアミ
ン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエ
チレントリアミン、N,N,N’,N’’,N’’−ペ
ンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグア
ニジン、トリエチレンジアミン、N,N’−ジメチルピ
ペラジン、N−メチル−N’−(2−ジメチルアミノ)
−エチルピペラジン、N−メチルモルホリン、N−
(N’−ジメチルアミノエチル)−モルホリン、1,2
−ジメチルイミダゾール、ジメチルアミノエタノール、
ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N,N’−ト
リメチルアミノエチル−エタノール、N−メチル−N’
−(2−ヒドロキシエチル)−エタノールアミン、N−
メチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−ピペラジン、
N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、ビス(2−ジ
メチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビ
ス(3−ジメチル)−アミノプロピルエーテル等のアミン
系触媒、オクテン酸鉛、オクチル酸鉛、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジブチル錫メルカプタイド、ジブチル錫チオ
カルボキシレート、ジブチル錫ジマレエート、ジオクチ
ル錫メルカプタイド、ジオクチル錫チオカルボキシレー
ト等の有機金属化合物、炭酸カルシウム、重炭酸ソーダ
等が挙げられる。中でも、有機金属化合物を使用するこ
とが反応性の点で特に好ましい。また、触媒の配合量
は、アクリル系重合体100重量部に対して0.01〜
10重量部が好ましく、より好ましくは0.02〜3重
量部である。
【0041】本発明の熱伝導性組成物は、25℃以上で
硬化性を有する液状樹脂の官能基同士の反応硬化作用に
より固化形成されるものである。このように、基本的に
2つの成分の反応により固化が行われ、その際に熱伝導
性充填材を予め混合しておく方法(プリミックス法)を
用いるのが一般的であるが。液状成分と充填材成分を同
時に混合する方法(同時混合法)を用いても特に問題は
無い。
【0042】主剤としてのアクリル系重合体に、熱伝導
性充填材、必要に応じて、顔料などの着色剤、酸化防止
剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、触媒等を適宜の比率で配
合し混合撹拌する。配合方法としては重量定量による計
量方法および、体積定量による計量方法のどちらでも構
わないが、精度的に重量定量法を用いることが特に好ま
しい。この際、予め充填材の水分等を除去しておくと反
応時、水分に起因する異常発泡を防止する目的で特に好
ましい。また、混合方法としてはデイゾルバーミキサ
ー、ホモミキサー、インクミル、ロールミル等の混合攪
拌方法が適宜用いられる。攪拌後の液体は、未分散の充
填材等を除去する目的で濾過する事が好ましい。硬化剤
としての化合物にも、熱伝導性充填材を配合することが
可能であり、同様の配合方法、攪拌方法が適用できる。
さらに同様に充填材の水分等を予め除去しておくことが
好ましい。硬化剤としてイソシアネート化合物を使用す
る場合、特に大気中の水分との反応が懸念されるため、
なるべく充填材等の配合は避けた方がよい。さらに、こ
の場合、混合撹拌で液中に生じた気泡を除去することは
必要であり、特に充填材を配合したものでは、2液混合
する前に減圧脱泡することにより液に内在する気泡分を
除去することが好ましい。この様におのおのの成分を別
々に脱泡することもできるし、2液混合後に脱泡する事
も何ら問題ない。ただし、主剤と硬化剤を混合すると場
合によっては、硬化反応が開始され液体が増粘するため
に脱泡が困難になる場合がある。脱泡方法に関しては、
静置減圧脱泡、攪拌減圧脱泡、流動床減圧脱泡等の各種
脱泡方法を用いる事が可能であり、この中でも特に攪拌
減圧脱泡が特に好ましい。
【0043】さらに、配合剤全成分を同時に混合しなが
ら脱泡する方法も可能であり、さらに微量成分(顔料な
どの着色剤、酸化防止剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、触
媒等)をアクリル系重合体に予め配合しておき、充填
材、硬化剤を同時に混合しながら脱泡する事も何ら問題
はない。特に反応性が低い場合、該同時混合法を使用す
ることが可能である。
【0044】アクリル系重合体、熱伝導性充填材、硬化
剤を主成分とする組成物は熱伝導を必要とする箇所に充
填されるが、この充填方法に関しても特に限定される方
法はなく、常圧下で間隙に圧力を掛けて充填する方法
や、常圧下で開いた型に注入した後圧力を掛けて充填す
る方法や、減圧下でポッテイングする真空注型法などが
利用できる。この際、放熱体と発熱体の両者間に気泡が
混入しないように注意することが特に重要である。
【0045】硬化方法は、使用するアクリル系樹脂の官
能基の種類、硬化剤の種類および、触媒により一概には
決められないが、常温で長時間放置することによっても
硬化するが、加熱することにより短時間で硬化が完了す
るものである。加熱する温度は、組成物の条件によって
異なるが、80〜160℃程度に設定する事が好まし
い。また、硬化方法としては、発熱体と放熱体の間に、
液状の熱伝導性組成物を充填し、加熱固化させることに
よって、発熱体表面や放熱体表面の凹凸に合った形状の
熱伝導性組成物を形成させることができるため、シート
を形成してから発熱体と放熱体の間に挿入するよりも熱
伝導性が高くなる。
【0046】
【実験例】以下、実験例により本発明を更に詳細に説明
する。表1に示すような組成のモノマーを用い、連続高
温重合法によりアクリル系樹脂を得た。なお、数平均分
子量は、GPCによるポリスチレン換算分子量であり、
重量減少は、TGAによる100℃、10分間加熱によ
る重量減少を表す。
【0047】
【表1】 ( )内は、重量部 2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート BA:ブチルアクリレート EA:エチルアクリレート AN:アクリロニトリル EMA:ヒドロキシメチルアクリレート(官能基:水酸
基) AA:アクリル酸(官能基:カルボキシル基) 2EGA:2−エチルグリシジルアクリレート(官能
基:グリシジル基)
【0048】表1のアクリル系樹脂と、硬化剤、熱伝導
性充填材およびその他の添加剤を表2に示す割合で重量
計量し、小型デイゾルバーミキサーにより混合攪拌した
後、減圧脱泡により充分に巻き込まれた気泡を除去し、
組成物とした。
【0049】
【表2】 ( )内は、重量部 MDI:ジフェニルメタンジイソシアネート HDI:ヘキサメチレンジイソシアネート PGDGE:プロピレングリコールジグリシジルエーテ
ル MAH:無水マレイン酸 TPA:テレフタル酸 酸化アルミニウム:粒径20μm 水酸化アルミニウム:粒径8μm 窒化硼素:粒径15μm 触媒:ジブチル錫ジラウレート(DBTDL) 着色剤:カーボンブラック
【0050】(参考例1)2EHA/BAを主体とする
水酸基含有のアクリル系粘着剤(不揮発分濃度80wt
%、溶剤組成:酢酸エチル/トルエン=40/60)1
00重量部に酸化アルミニウムを100重量部添加し、
イソシアネート系硬化剤2重量部を添加したものを組成
物(組成物−参1)とした。 (参考例2)市販の熱伝導性シリコーングリス(ジメチ
ルポリシロキサンにマグネシア(酸化マグネシウム)粉
末を混合したもの)を組成物−参2とした。
【0051】[評価方法]表3に示す実施例1〜14、
比較例1〜9の熱伝導性物質の評価を示した。 [硬化性の評価]2枚のアルミ板(50mm×50mm
×厚み5mm)を用意し、その一方アルミ板の中央に熱
伝導性組成物を1g滴下し、もう一枚のアルミ板を乗
せ、荷重100gをかけたまま80℃×5分間の加熱処
理を行った後、アルミ板を剥がし、硬化状況を確認し
た。 きちんと硬化している △ 硬化が不完全であり、液状分が指に付く × ほとんど硬化していない [気泡発生の評価]プラスチック容器に厚さ1cm程度
になるように熱伝導組成物を80℃、10分間加熱し、
固化したものを容器ごと切断し、断面に気泡が見られる
かどうかを目視により評価した。 ◎ 気泡の発生は見られない 気泡核が数カ所に発生している △ 大きな気泡が所々に発生している × 大きな気泡が無数に発生している [熱伝導率の評価]京都電子社製、迅速熱伝統率測定器
TQM−500にて測定した。 ◎ 1W/mKより大きい 0.7W/mKより大きく、1W/mK以下 △ 0.3W/mKより大きく、0.7W/mK以下 × 0.3W/mK以下 [耐熱性の評価]TGA(Thermogravime
tric Analyzer)にて、1013hPa条
件下での分解開始温度を測定した。 180℃以上で分解開始 △ 150℃〜179℃で分解開始 × 150℃未満で分解開始 [シロキサンガスの発生の評価]TGA−GC−MAS
により資料を200℃まで加熱した際にシロキサンガス
が発生するか否かを測定した。 発生せず × 発生する [熱伝導特性の評価] <工程A、Bにおいて>作成された試料のアルミ板の両
方の面中央部に熱電対を設置し、一方の面(工程Bにお
いては、溝の無い板側)に平版状のヒーターを取り付け
20Wの電圧を掛け加熱した。ヒーター側の温度が80
℃(=Ta)に達したときにもう一方の面に設置してあ
る熱電対の温度 (Tb)を測定し、△T=Ta−Tb を算出する。△T[K]が小さいほど熱伝導性能が良
い。 <工程Cにおいて>CPUソケットに温度センサーを内
蔵したマザーボードに工程Cで作成したFC−PGA型
CPUを冷却ファン、ヒートシンクごと取り付けた。コ
ンピューター内の温度が一定になった後、一定時間CP
U負荷の大きい演算作業を行い、終了時のCPU温度を
測定、測定開始時との温度差を△Tとした。 [高温時流動性の評価]2枚のアルミ板(50mm×5
0mm×厚み5mm)を用意し、その一方の中央に液状
物(組成物)を1g滴下し、もう一枚の板を乗せ、荷重
100gをかけたまま80℃×5分間の加熱処理を行っ
た。ついで、荷重を1kgとし、150℃の雰囲気下2
時間放置し、アルミ板の脇からのはみ出しを観測した。 はみ出しなし × はみ出しあり
【0052】
【表3】 表中、−は測定不能を意味し、NAは未測定を意味す
る。
【0053】工程A:2枚の平面アルミ板(50mm×
50mm×厚み5mm)を用意し、その一方の中央に熱
伝導性組成物を1g滴下し、もう一枚の板を乗せ、荷重
100gをかけたまま80℃×5分間の加熱処理を行っ
た。 工程B:工程Aで用いたものと同じ2枚のアルミ板のう
ち、一方の板の表面に幅3mm、深さ1mmのV字型の
溝を10mm間隔で碁盤目状に掘り、その上に熱伝導性
組成物2gを滴下し、もう一枚の板(平面)を乗せ、荷
重100gをかけたまま80℃×5分間の加熱処理を行
った。 工程C:FC−PGA型CPU(Intel社製、Ce
leron 600MHz)コア部に熱伝導性組成物を
0.5g滴下し、冷却ファンを搭載した金属製ヒートシ
ンクを取り付け25℃で24時間放置した。 工程D:組成物2を2g、シリコン剥離処理したポリエ
チレンテレフタレート製の型に滴下し、80℃×5分間
の加熱処理を行い、50mm×50mmの熱伝導性シー
トを作成した。該熱伝導性シートを工程Bで用いた2枚
のアルミ板ではさみ、100gの荷重をかけて、密着さ
せた。 工程E:組成物2を1g、シリコン剥離処理したポリエ
チレンテレフタレート製の型に滴下し、25℃で24時
間放置し、10mm×10mmの熱伝導性シートを作成
した。得られた熱伝導性シートを工程Cで用いたCPU
コア部と金属製ヒートシンクの間に挿入し、密着させ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明の熱伝導性組成物によれば、熱伝
導性充填材を高比率で含有し、耐熱性に優れる。また、
本発明の熱伝導性成形体によれば、電子機器等の部品の
熱を冷却装置に良好に伝達することができる。また、本
発明の熱伝導性組成物は、硬化する前は液状であるた
め、発熱体、放熱対の表面形状がどの様な形状であって
も充填が可能であり、熱伝導を必要とする発熱体又は/
及び放熱体の間隙を液体状態で充填し、単純な加熱条件
下で硬化させることによって、非流動化することができ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発熱体と放熱体との間隙に熱伝導性組成物
    を反応固化させた熱伝導材を介在させて発熱体の熱を熱
    伝導させる構造であって、該熱伝導性組成物が液状樹脂
    組成物に熱伝導性充填材を配合した組成物であり、該液
    状樹脂組成物が、アクリル系樹脂を含み、1013hP
    a下において100℃で10分間加熱した時の重量減少
    が3%以下であることを特徴とする熱伝導構造。
  2. 【請求項2】アクリル系樹脂の少なくとも1種が、官能
    基として、水酸基、カルボキシル基、グリシジル基から
    選ばれる1種以上を有していることを特徴とする請求項
    1記載の熱伝導構造。
  3. 【請求項3】熱伝導材が、熱伝導性組成物を減圧脱泡し
    た後に、反応固化させたものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載の熱伝導構造。
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