JP2003247470A - 車両用モータ式燃料ポンプ - Google Patents

車両用モータ式燃料ポンプ

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JP2003247470A
JP2003247470A JP2002046179A JP2002046179A JP2003247470A JP 2003247470 A JP2003247470 A JP 2003247470A JP 2002046179 A JP2002046179 A JP 2002046179A JP 2002046179 A JP2002046179 A JP 2002046179A JP 2003247470 A JP2003247470 A JP 2003247470A
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valve
pressure
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fuel pump
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JP2002046179A
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Hitoshi Sekine
均 関根
Tamotsu Noya
保 野矢
Akihiro Kimura
明広 木村
Masaaki Tanaka
正晃 田中
Yoshio Ebihara
嘉男 海老原
Tatsuo Sakai
辰雄 酒井
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Kyosan Denki Co Ltd
Denso Corp
Original Assignee
Kyosan Denki Co Ltd
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料タンク内に取り付けるモータ式燃料ポン
プにおいては、燃料ポンプに吐出燃料の過剰な圧力を逃
がすリリーフバルブと燃料供給管内の燃料の逆流を防止
する一方向弁とを設け、一方向弁の下流に燃料を所定圧
力に保つ圧力調整弁を設けていたので、全体が重く且つ
嵩張り、その圧力調整も面倒であった。 【解決手段】 燃料ポンプ1の吐出口9に設けた一方向
弁11と一体的にプレッシャレギュレータ機能付リリー
フバルブ16を設ける。このプレッシャレギュレータ機
能付リリーフバルブ16は、一方向弁11の弁室14に
連通するリリーフ流路15の開口に形成した弁座19
を、スプリング18で所定圧に付勢される弁体17で閉
鎖し、燃料供給管3内の燃料を所定圧に維持すると共
に、ポンプからの燃料の過剰圧力時にも作動する。それ
により従来燃料ポンプに設けていたリリーフバルブを不
要とし、且つこれらの装置を小容積にまとめることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用エンジンに
燃料を供給するモータ式の燃料ポンプに関し、特に燃料
タンク内に搭載し、供給燃料を所定の圧力に調整し、且
つ燃料ポンプの過大な吐出圧力を逃がすバルブ装置を一
体化した車両用モータ式燃料ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】車両用燃料噴射式燃料供給系統は、例え
ば図5に模式図を示すように、燃料タンク51内に設置
した燃料ポンプ52によってタンク内の燃料を加圧し、
燃料供給管53を介してフューエルインジェクタ54か
ら燃料を噴射しており、燃料供給管53にはパルセーシ
ョンダンパー55設けて管内の脈動流を安定化させ、噴
射燃料の圧力を均一化している。
【0003】燃料ポンプ52はポンプケーシング56内
にポンプ57、これを駆動するモータ58を備え、モー
タ58によってポンプ57を駆動することによりサクシ
ョンフィルタ60からタンク内の燃料を吸引し、モータ
内を冷却しつつ吐出口59に設けた一方向弁61の弁体
62をその燃料圧で開弁し、燃料供給管53に吐出して
いる。この一方向弁61は、エンジン停止時において燃
料ポンプ52が停止する時、燃料供給管53内の燃料が
タンク内に戻ることにより、再度エンジンをかけたとき
に起動が遅れることを防止している。
【0004】前記一方向弁61の下流には圧力調整弁と
してのプレッシャレギュレータ65を設けており、図示
のプレッシャレギュレータ65においては燃料供給管5
3における燃料タンク51内の部分に連結配置され、ま
たダイヤフラム66により作動する弁体67を用いてお
り、燃料ポンプ52から吐出される燃料の圧力が、例え
ば300kPaのような所定の範囲を超えて上昇したとき
には、その圧力によりダイヤフラム66が押圧されて弁
体67を解放し、燃料排出管68から燃料タンク51内
に排出し、フューエルインジェクタ54から噴射する燃
料圧力を一定に保っている。
【0005】また、前記のようにエンジン停止時におい
て燃料ポンプ52が停止し、燃料供給管53内に燃料が
保持されているとき、エンジンルーム内の温度等により
燃料が膨張して管内圧力が上昇するときには、次回のエ
ンジン始動に支障を生じないように、また管路各部から
燃料漏れを生じないように、その圧力によってダイヤフ
ラムを押圧し弁体67を解放し、燃料供給管内の燃料の
一部を燃料タンクに排出するようにしている。
【0006】燃料ポンプ52には更にリリーフバルブ7
0を設けており、燃料ポンプ52から吐出される燃料の
圧力が上昇し過ぎないようにしている。従来のこのリリ
ーフバルブ70は、燃料ポンプ52単体の性能として、
燃料ポンプ52から所定以上の圧力の燃料が吐出するこ
とがないように考慮して、燃料供給系統の圧力が上昇し
すぎないように安全のために設けている。
【0007】それに対して前記プレッシャレギュレータ
65は、フューエルインジェクタ55から噴射する燃料
圧力をできる限り正確に維持し、正確に燃料を噴射する
ことができるように、また前記のように、エンジン停止
後の燃料供給管内圧力上昇防止のために設けている。そ
のため、リリーフバルブ70の開弁圧はプレッシャレギ
ュレータ65の開弁圧より若干高めに設定し、プレッシ
ャレギュレータの開弁作動圧力になる前にリリーフバル
ブ70が開放作動しないようにしている。
【0008】したがって、これらの装置を備えた燃料供
給装置においては、燃料ポンプ52の製造に際してリリ
ーフバルブ70が適正な圧力で作動するか否かの検査を
行うと共に必要に応じて調整を行い、またプレッシャレ
ギュレータ65の製造に際しても、これが所定の圧力で
作動するか否かの検査を行い必要に応じて調整を行って
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
車両用燃料供給系統においては、燃料ポンプ52に対し
ては燃料供給管53からポンプ側への燃料の逆流を防止
するための一方向弁61と、過剰燃料の吐出を防止する
ためのリリーフバルブ70が存在し、その他この燃料ポ
ンプ52が取り付けられる燃料供給管路中に、主として
燃料噴射圧力を所定値に維持するためのプレッシャレギ
ュレータ65が設けられており、このプレッシャレギュ
レータ65も燃料タンクへのリターン燃料配管の簡素化
のため、燃料タンク51内に取り付けている。
【0010】そのため、燃料タンク51内において、燃
料ポンプ52とその燃料流の下流近傍に多数のバルブが
存在することとなり、その構造が複雑とならざるを得な
い。また、配管や流れの取り回しが面倒であり、全体と
してコストが高くなる問題もある。また、これらの個々
の部品の重量が加算されるため全体としてその重量が大
きくなり、車両の軽量化の妨げになるばかりでなく、こ
れらを燃料タンクに固定する際に全体の重量バランスに
よるモーメントを考慮しなければならず、取り付け部の
負担が大きくなると共に、取り付けの信頼性にも問題を
生じる。
【0011】その対策として、プレッシャレギュレータ
65を燃料ポンプハウジングと一体的に形成してモジュ
ール化することが考えられるが、その場合においては、
プレッシャレギュレータ65は燃料ポンプ52の吐出部
に設けた一方向弁61の更に燃料流の下流側に配置する
ため、単にこの一方向弁61の先端にプレッシャレギュ
レータ65を配置しただけでは全体の体積はあまり変わ
らず、やはり全体として嵩張ったものとなり、重量も大
きく、更に重量バランスを考慮しなければならない点に
ついては先のものとあまり変わりがない。
【0012】一方、このプレッシャレギュレータ65を
一方向弁61の燃料流において更に上流側に配置し、燃
料ポンプ52のハウジング内に取り込むことにより全体
のモジュールの容積を小さくするも考えられる。しかし
ながら、その際にはプレッシャレギュレータによって燃
料供給管路内の圧力を所定の圧力に調整することができ
ても、前記のようにエンジン停止時において一方向弁6
1により燃料供給管路内の燃料が燃料タンク51内に戻
ることを防止している際には、燃料供給管路内の燃料が
エンジンルームの熱等により膨張することにより圧力が
過大になったとき、これを逃がすことができないため、
そのためのリリーフバルブを更に設ける必要が生じ、よ
り構造が複雑となる。
【0013】前記のように、図5に示すような燃料供給
装置においては特に燃料ポンプの過大圧力をリリーフす
るリリーフバルブ70と、フューエルインジェクタ55
から噴射する燃料の圧力を所定値に維持するプレッシャ
レギュレータ65の両方を用いていたので、その製造に
際しては燃料ポンプ52の製造時にリリーフバルブ70
が適正な圧力で作動するか否かの検査を行い、またプレ
ッシャレギュレータ65の製造に際しても、これが所定
の圧力で作動するか否かの検査を行っているため、燃料
圧力に対する弁の作動の検査を各々のバルブにおいて合
計2回行わなければならず、作業性が悪かった。
【0014】しかも、各バルブ毎にその検査を行ってい
たため、リリーフバルブの検査時の誤差範囲内でのバラ
ツキと、プレッシャレギュレータ65の検査時における
誤差範囲内でのバラツキとが存在することとなり、全体
の燃料供給装置としては各バラツキを合わせたものがそ
の装置のバラツキとなるため、相乗すると全体のバラツ
キが大きなものとなる問題もあった。そのため、これら
の燃料供給装置を組み込んだ後で更に燃料供給管路内の
圧力が所定の状態に維持されるか否かを検査する必要が
生じることもあり、その場合には作業手数が増加し、生
産性が悪く、コスト高となってしまう。
【0015】一方、燃料ポンプ52に設けているリリー
フバルブ70の弁体71としてゴム部材等を使用した場
合には、タンク内の燃料の使用状態に応じて液位が上下
するため、この弁体71部分において燃料と常時接触し
ているいわゆるウエットの状態と、燃料タンク51内の
燃料が少なくなって、且つ燃料ポンプも停止しているい
わゆるドライの状態とが生じる。このようにゴム部材か
らなる弁体71がウエットとドライの状態を繰り返す
と、ゴム部材が早期に劣化し、シール性を低下させる要
因となるという問題もあった。
【0016】更に、図5に示すプレッシャレギュレータ
65のように、燃料タンク51内において燃料ポンプ5
2の上部に取り付けているとき、このプレッシャレギュ
レータ65の作動により燃料供給管53内の燃料をタン
ク内にリターンさせているとき、燃料排出管68から排
出される燃料が図示するような位置にある燃料の液面7
3に流れ落ちるとき、燃料の流下音を発することとな
る。この音は燃料タンク外にも伝わり利用者に異音を感
じさせ、特に車体フレームを介して室内に響く問題もあ
った。
【0017】したがって本発明は、従来の燃料ポンプに
おける一方向弁とリリーフバルブ、更には燃料供給管路
に設けたプレッシャレギュレータの各バルブの機能を全
て備えた状態で、全体としてコンパクト化して且つ軽量
化し、またその重量バランスもとれ、しかも供給燃料の
圧力検査を簡素化ししかもバラツキの少ないものとし、
更にリリーフバルブのシール性低下を防止することがで
き、またプレッシャレギュレータからの排出燃料の音を
少なくすることができるようにした車両用モータ式燃料
ポンプを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願の特許請求の範囲の請求項1に係る車両用モー
タ式燃料ポンプは、燃料タンク内に収納し、モータによ
り駆動する車両用モータ式燃料ポンプにおいて、燃料ポ
ンプ吐出口と燃料供給管との間に設けた一方向弁と、前
記一方向弁の下流に連通する流路の弁座に対して所定の
圧力で押圧されて弁座を閉鎖し、前記燃料供給管内の燃
料が所定の圧力以上の時に解放して燃料をタンク内に排
出する弁体を有する圧力調整弁とを備え、前記圧力調整
弁は燃料ポンプの吐出圧力が所定以上の時に燃料を排出
するリリーフ機能も行うようにしたものである。
【0019】また、本願の特許請求の範囲の請求項2に
係る車両用モータ式燃料ポンプは、前記一方向弁と圧力
調整弁とをポンプのケーシングに一体成型したものであ
る。
【0020】また、本願の特許請求の範囲の請求項2に
係る車両用モータ式燃料ポンプは、前記圧力調整弁のタ
ンクへの出口に隔壁を配設し、前記隔壁の上部に燃料抜
き穴を設け、前記燃料抜き穴からの燃料を衝突させる当
て壁を前記燃料抜き穴に対向して設けたものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面に沿って説
明する。図1は本発明による車両用モータ式燃料ポンプ
の一実施例を示し、(a)は燃料供給系統を模式的に示
した図であり、その燃料系統における燃料ポンプの配置
とその一部断面を示しており、(b)は同燃料ポンプに
おける一部の拡大断面図を示している。
【0022】図1(a)に示す燃料供給系統は前記図5
に示すものとほぼ同様の構成をなしており、燃料タンク
1内に設置した燃料ポンプ2によってタンク内の燃料を
加圧し、燃料供給管3を介してフューエルインジェクタ
4から燃料を噴射しており、燃料供給管3にはパルセー
ションダンパー5設けて管内の脈動流を安定化させ、噴
射燃料の圧力を安定化している。
【0023】燃料ポンプ2は前記図5に示すものと同様
に、ポンプケーシング6内にポンプ7、これを駆動する
モータ8を備え、モータ8によってポンプ7を駆動する
ことによりサクションフィルタ10からタンク内の燃料
を吸引し、モータ内を冷却しつつ、図1(b)に示すよ
うに吐出口9に設けた一方向弁11の弁体12をその燃
料圧でスプリング13に抗して開弁し、燃料供給管3に
吐出している。この一方向弁11は主として、エンジン
停止時において燃料ポンプ2が停止する時、燃料供給管
3内の燃料がタンク内に戻ることにより、再度エンジン
をかけたときに起動が遅れることを防止する機能を行っ
ている。
【0024】前記一方向弁11は図示実施例では燃料ポ
ンプ2のポンプケーシング6の一部として形成してお
り、一方向弁11の弁室14からは図1(b)に示すよ
うに側方に向けてリリーフ流路15が連通している。こ
のリリーフ流路15の端部には圧力調整弁としてのプレ
ッシャレギュレータ機能付リリーフバルブ16を設けて
おり、図示実施例においては頭部が砲弾形状の弁体17
をスプリング18によってリリーフ流路の端部の弁座部
19に押圧し、通常時はリリーフ流路15を弁体17に
よって閉鎖作動している。
【0025】また、図示実施例においては、プレッシャ
レギュレータ機能付リリーフバルブ16の燃料排出口2
0から排出された燃料はその下の部分に連続して形成し
ている燃料ポンプの上壁21上にその壁面を伝わって流
下でき、更に燃料ポンプの壁面を伝わって流下できるよ
うにしている。それにより、燃料タンク2内の燃料が減
少してこの部分に燃料が存在しない場合でも、図5に示
す従来の燃料排出管68から燃料液面に滴下させるもの
のような燃料の流下音が発生することを防止できる。
【0026】上記一方向弁11の開弁圧は従来のものと
同様に燃料ポンプが作動したときに直ちに解放する程度
に設定されるのに対して、プレッシャレギュレータ機能
付リリーフバルブ16は燃料供給管3内の燃料圧力を3
00kPa程度の所定の圧力に保ち、フューエルインジェ
クタ4における電磁バルブの開弁時間と噴射燃料量が正
確に対応させるための所定の圧力に維持する程度の力に
設定している。なお、これらの設定は一方向弁11のス
プリング13、及びプレッシャレギュレータ機能付リリ
ーフバルブ16のスプリング18の初期荷重の設定によ
り行うことができる。また、その設定の微調整は、各々
のスプリングを支持するリテーナ部分の位置調整によっ
て行うことが可能である。
【0027】このように、プレッシャレギュレータ機能
付リリーフバルブ16は燃料供給管3内の燃料圧力を一
定に保つことができるが、このバルブによって従来燃料
ポンプ2からの吐出圧が過大にならないようにするため
に設けていたリリーフバルブの機能を兼ねさせることが
できる。
【0028】即ち、従来は燃料ポンプ自体の機能として
上記のようなときに作動するリリーフバルブを備えてい
たものであるが、そもそもこのリリーフバルブの開弁圧
は、プレッシャレギュレータが開く前にリリーフバルブ
が開くことのないように、プレッシャレギュレータの開
弁圧よりも少なくとも幾分かは高く設定されるものであ
り、したがって上記の本発明の実施例のように、燃料ポ
ンプにプレッシャレギュレータ機能付リリーフバルブを
一体的に組み込んだ状態では、このプレッシャレギュレ
ータ機能付リリーフバルブが確実に所定の圧力で作動す
る場合は従来のリリーフバルブは不要となる。その点に
鑑み、本発明は上記のようなプレッシャレギュレータ機
能付リリーフバルブ用い、従来のリリーフバルブを排除
したものである。
【0029】このように構成することにより、従来燃料
ポンプに設けていたリリーフバルブを取り除くことがで
き、部品点数を少なくすることにより全体の容積を小さ
くすることができ、且つ組立工数が減少し、全体として
安価なものとすることができると共に、燃料タンク内の
配管や流れの取り回しを容易に設定することができる。
また、全体として軽量化することができ、車両の軽量化
に貢献することができると共に、一方向弁と圧力調整弁
としてのプレッシャレギュレータ機能付きリリーフバル
ブとを一体化しているので、全体の重量バランスを取り
やすく、この燃料ポンプをタンク内に固定する固定装置
部分に対するモーメントを小さくすることができ、軽量
化と相まって固定装置部分に対する負担を軽減すること
ができる。これらのことは特に小型の二輪車用燃料ポン
プとして好ましい。
【0030】しかも、上記のように構成することにより
従来のようなリリーフバルブにおける作動検査、及びプ
レッシャレギュレータにおける作動検査の両方の作業を
行う必要が無くなり、圧力調節弁の作動検査の1回の作
業のみで良くなる。且つ、両バルブの設定圧が比較的近
い従来のものにおいては前記のように2つのバルブで各
々生じている誤差範囲内のバラツキが、両方の部材を組
み合わせることにより更に大きなバラツキを生じ、それ
が燃料ポンプ全体の性能のバラツキとなるのに対して、
上記のような構成を採用することによりその問題も解決
することができる。
【0031】本発明の他の実施例を図2に示している。
この実施例においては特に圧力調整弁としてのプレッシ
ャレギュレータ機能付リリーフバルブ16部分におい
て、前記図1に示す実施例においては頭部が砲弾型をな
す弁体を用いていたのに対して球形弁体25を用いた点
で相違している。このような構造のプレッシャレギュレ
ータ機能付リリーフバルブ16においても、燃料供給管
3内の燃料圧力に応じてスプリング26の押圧力に抗し
て球形弁体25を開弁作動し、前記と同様の作用を行
い、同様の効果を奏することができる。
【0032】更に図3には他の実施例を示しており、こ
の圧力調整弁としてのプレッシャレギュレータ機能付リ
リーフバルブ16においてはダイヤフラム30によって
作動する弁体31を用いている。ダイヤフラム30はス
プリング32によって付勢され、図示実施例においては
弁室33の上側の壁部に形成した排出口34から燃料タ
ンク内に燃料をリターンするようにしている。このよう
な構造のプレッシャレギュレータ機能付リリーフバルブ
16においても、燃料供給管3内の燃料圧力に応じてス
プリング32の押圧力に抗してダイヤフラム30を押圧
して弁体31を解放し、前記と同様の作用を行い、同様
の効果を奏することができる。
【0033】図4には本発明の更に他の実施例を示して
おり、この実施例においては図1に示すような頭部が砲
弾型の弁体40を、隔壁部材41との間に縮設したスプ
リング42によって閉弁方向に付勢しており、隔壁部材
41にはその端壁43における上方部分に燃料抜き穴4
4を形成している。それによりこのプレッシャレギュレ
ータ機能付リリーフバルブ16においても、前記各実施
例のものと同様に、燃料供給管3内の燃料圧力に応じて
スプリング42の押圧力に抗して弁体40を作動し、前
記と同様の作用を行い、同様の効果を奏することができ
る。
【0034】特にこの実施例においては上記のように隔
壁部材41の端壁43の上方部分に燃料抜き穴44を形
成しているので、この隔壁部材41の内側のバルブ室4
5に燃料溜まり部46を形成することができる。それに
より、燃料タンク内の燃料が減少した際に、この燃料ポ
ンプ2が燃料タンク1に対して図示するように縦方向に
配置される場合でも、また横方向に配置される場合で
も、この燃料溜まり部46には常に燃料を保持すること
ができる。したがって弁体40がゴム製であっても、従
来のもののように燃料に浸たされているウエット状態
と、周囲に燃料が存在しなくなるドライ状態の繰り返し
によるシール不良を防止することが可能となる。
【0035】更にこの実施例においては、上記燃料抜き
穴44に対向して当て壁47を突出して形成しており、
燃料抜き穴44から燃料が噴出する状態になってもその
燃料は当て壁47に衝突させて流下させることができ
る。それにより、燃料タンク内の燃料が減少してこの液
面が上壁面48の下方に位置する場合おいて、この燃料
ポンプが燃料タンクに対して図示するように縦方向に配
置される場合でも、また横方向に配置される場合でも、
燃料抜き穴44から噴出した燃料が直接その液面に流下
することが無くなり、リターン燃料が液面に衝突する騒
音の発生を防止することができる。
【0036】
【発明の効果】本願の請求項1に係る発明は上記のよう
に構成したので、圧力調整弁は従来のプレッシャレギュ
レータの機能を行うと共に、ポンプのリリーフバルブの
機能も行うこともできる。それにより、従来燃料ポンプ
に設けていたリリーフバルブを取り除くことができ、部
品点数を少なくすることにより全体の容積を小さくする
ことができ、且つ組立工数が減少し、全体として安価な
ものとすることができる。更に、燃料タンク内の配管や
流れの取り回しも容易となる。
【0037】また、全体として軽量化することができ、
車両の軽量化に貢献することができると共に、一方向弁
と圧力調整弁とを近接して設けることができるので、全
体の重量バランスを取りやすく、この燃料ポンプをタン
ク内に固定する固定装置部分に対するモーメントを小さ
くすることができ、軽量化と相まって固定装置部分に対
する負担を軽減することができる。
【0038】しかも、上記のように構成することによ
り、従来のようなリリーフバルブにおける作動検査、及
びプレッシャレギュレータにおける作動検査の両方の装
置の検査を行う必要が無くなり、圧力調整弁に対する検
査の1回の作業のみで良くなり、作業工数を減少させる
ことができる。
【0039】且つ、従来の装置においては2つのバルブ
の調整で各々生じている誤差範囲内のバラツキが、両方
の部材を組み合わせることにより更に大きなバラツキを
生じることがあり、それが燃料ポンプ全体の性能のバラ
ツキとなることがあるのに対して、上記のような構成を
採用することによりその問題も解決することが可能とな
る。
【0040】本願の請求項2に係る発明は、一方向弁と
圧力調整弁とをポンプのケーシングに一体成型したの
で、これらの弁部材が全てポンプのケーシングに一体成
型されることにより製造が容易となり、安価な装置とす
ることができると共に、全体としてコンパクトな燃料ポ
ンプとすることができる。
【0041】本願の請求項3に係る発明は、圧力調整弁
のタンクへの出口に隔壁を配設し、前記隔壁の上部に燃
料抜き穴を設けたので、この隔壁の内側のバルブ室に燃
料溜まり部を形成することができ、燃料タンク内の燃料
が減少した際にでも、燃料溜まり部には常に燃料を保持
することができるため、圧力調整弁の弁体がゴム製であ
っても、従来のもののような燃料に浸たされているウエ
ット状態と、周囲に燃料が存在しなくなるドライ状態の
繰り返しによるシール不良を防止することができる。
【0042】また、前記燃料抜き穴からの燃料を衝突さ
せる当て壁を前記燃料抜き穴に対向して設けたので、圧
力調整弁の燃料抜き穴からタンクに戻される燃料が直接
燃料タンク内の燃料液面上に滴下することがなく、燃料
滴下の騒音の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す図であり、(a)は本発
明による車両用モータ式燃料ポンプが適用される燃料供
給装置の全体構成とその中での燃料ポンプの関係を示す
概要図であり、(b)は同燃料ポンプの一部の拡大断面
図である。
【図2】本発明による燃料ポンプの他の実施例の一部断
面図である。
【図3】本発明による燃料ポンプの更に他の実施例の一
部断面図である。
【図4】(a)は本発明による燃料ポンプの更に他の実
施例の一部断面図であり、(b)はその中で用いている
隔壁部材の斜視図である。
【図5】従来の燃料供給装置の概要図である。
【符号の説明】
1 燃料タンク 2 燃料ポンプ 3 燃料供給管 4 フューエルインジェクタ 5 パルセーションダンパー 6 ポンプケーシング 7 ポンプ 8 モータ 10 サクションフィルタ 11 一方向弁 12 弁体 13 スプリング 14 弁室 15 リリーフ流路 16 プレッシャレギュレータ機能付リリーフバルブ 17 弁体 18 スプリング 19 弁座部 20 燃料排出口 21 上壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野矢 保 茨城県猿島郡総和町丘里11−3 京三電機 株式会社内 (72)発明者 木村 明広 茨城県猿島郡総和町丘里11−3 京三電機 株式会社内 (72)発明者 田中 正晃 茨城県猿島郡総和町丘里11−3 京三電機 株式会社内 (72)発明者 海老原 嘉男 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 酒井 辰雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内に収納し、モータにより駆
    動する車両用モータ式燃料ポンプにおいて、 燃料ポンプ吐出口と燃料供給管との間に設けた一方向弁
    と、 前記一方向弁の下流に連通する流路の弁座に対して所定
    の圧力で押圧されて弁座を閉鎖し、前記燃料供給管内の
    燃料が所定の圧力以上の時に解放して燃料をタンク内に
    排出する弁体を有する圧力調整弁とを備え、 前記圧力調整弁は燃料ポンプの吐出圧力が所定以上の時
    に燃料を排出するリリーフ機能も行うことを特徴とする
    車両用モータ式燃料ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記一方向弁と圧力調整弁とをポンプの
    ケーシングに一体成型したことを特徴とする請求項1記
    載の車両用モータ式燃料ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記圧力調整弁のタンクへの出口に隔壁
    を配設し、 前記隔壁の上部に燃料抜き穴を設け、 前記燃料抜き穴からの燃料を衝突させる当て壁を前記燃
    料抜き穴に対向して設けたことを特徴とする請求項1記
    載の車両用モータ式燃料ポンプ。
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