JP2003237636A - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造

Info

Publication number
JP2003237636A
JP2003237636A JP2002041808A JP2002041808A JP2003237636A JP 2003237636 A JP2003237636 A JP 2003237636A JP 2002041808 A JP2002041808 A JP 2002041808A JP 2002041808 A JP2002041808 A JP 2002041808A JP 2003237636 A JP2003237636 A JP 2003237636A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
width direction
vehicle body
cross member
diagonal
floor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002041808A
Other languages
English (en)
Inventor
Sanemare Sano
真希 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002041808A priority Critical patent/JP2003237636A/ja
Publication of JP2003237636A publication Critical patent/JP2003237636A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビン側の強度を増大でき全体的な車体変
形の抑制効果を高められるとともに、入力される荷重の
分散効果を促進して局部変形の抑制効果をも高めること
ができる車体前部構造を提供する。 【解決手段】 サイドシル16に斜め前方から作用する
荷重入力は、サイドシル16,サイドメンバアウトサイ
ド22,ダイアゴナルメンバ23の集合部分に前後方向
および車幅方向に作用するが、前後方向荷重に対しては
サイドシル16およびダイアゴナルメンバ23の軸力で
反力が得られ、車幅方向荷重に対してはサイドメンバア
ウトサイド22,ダイアゴナルメンバ23の略軸力によ
り反力が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷重の分散効果を
高めて車体変形を抑制するようにした車体前部構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】衝突等の荷重入力に対して車体変形を抑
制するようにした車体構造としては、例えば、特開20
00−72030号公報に開示される自動車フロア補強
構造があり、これは構造物に対する入力荷重の伝達経路
を特に考慮して、フロントフロア周りに構造部材を適正
に配置したもので、その具体的な構造としては、サイド
シル、クロスメンバ、トルクボックスおよびリヤクロス
メンバなどの構造部材に、車体側面からの荷重に対して
十分な強度を与えるとともに、エクステンションメンバ
をフロントサイドメンバ後端からクロスメンバのフロア
トンネル接合部を経てリヤクロスメンバに至るように配
置してフロントフロアに強固に接合してある。
【0003】即ち、前記サイドシルはフロントフロアの
車幅方向両側縁に沿って延在した構造部材で、これら左
右サイドシルの先端は前記トルクボックスによって連結
し、かつ、左右サイドシルの前後方向の中間部は前記ク
ロスメンバによって連結してあるとともに、フロントフ
ロアの後端縁には前記リヤクロスメンバを車幅方向に延
在して設けてある。
【0004】また、前記フロントサイドメンバは車体前
部(エンジンコンパートメント)の車幅方向両側に前後
方向に延在した構造部材で、これら左右のフロントサイ
ドメンバの後端部に前記エクステンションメンバが後方
に向かって連なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、前記従来の自
動車フロア補強構造にあっては、側面衝突により受ける
衝突荷重を前記サイドシルで受け止め、そして前記クロ
スメンバを中心に前方のトルクボックスおよび後方のリ
ヤクロスメンバに荷重を伝達するとともに、前記エクス
テンションメンバ、フロアトンネルへと荷重を伝達する
ことにより、車体変形にかかわる剛性の分担を明確にし
て入力荷重を車体全体にスムーズに伝達できるようにな
っている。
【0006】しかしながら、このようなフロア補強構造
によって局所的な変形を取り除き、車体全体で剛性をと
ることで、変形に伴う車体吸収エネルギーの許容量を増
加させることができるのであるが、衝突荷重の分散化を
促進して車体剛性を増大することが更に望まれている。
【0007】そこで、本発明はキャビン側の強度を増大
できて全体的な車体変形の抑制効果を高められるととも
に、入力される荷重の分散効果を促進して局部変形の抑
制効果をも高めることができる車体前部構造を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にあって
は、車体前部の車幅方向両側に前後方向に延在配置した
フロントサイドメンバと、フロントコンパートメントと
キャビンとを隔成するダッシュパネルの下縁に沿って車
幅方向に延在配置したダッシュクロスメンバと、フロン
トフロアの車幅方向両側縁に沿って前後方向に延在配置
したサイドシルと、フロントフロアの前後方向の中間部
に位置して車幅方向両側のサイドシルを連結して車幅方
向に延在したフロアクロスメンバと、フロントフロアの
車幅方向中央部に前後方向に延在し、前端部を前記ダッ
シュクロスメンバに連結すると共に中間部を前記フロア
クロスメンバと直交して連結したセンターメンバと、を
備えた車体前部構造において、前記フロントサイドメン
バは、その後端部に後方かつ車幅方向内方に傾斜して延
設されて後端部を前記ダッシュクロスメンバに連結した
サイドメンバインサイドと、前記サイドメンバインサイ
ドと二股部を形成するように後方かつ車幅方向外方に傾
斜して延設されて後端部を前記サイドシルの前端部に連
結したサイドメンバアウトサイドとを備え、前記サイド
シルとサイドメンバアウトサイドとの連結隅部と、セン
ターメンバとフロアクロスメンバとの連結隅部とに亘っ
て、該サイドシルの前端部から後方かつ車幅方向内方に
傾斜してダイアゴナルメンバを連結し、かつ、前記サイ
ドシルとサイドメンバアウトサイドとダイアゴナルメン
バとが集合した連結部は、隣接する一方のメンバが他方
のメンバを貫通して組付けられていることを特徴として
いる。
【0009】請求項2の発明にあっては、請求項1に記
載の車体前部構造において、サイドメンバインサイドの
後端部を、前記ダッシュクロスメンバと前記センターメ
ンバとの連結部に結合したことを特徴としている。
【0010】請求項3の発明にあっては、請求項2に記
載の車体前部構造において、サイドメンバインサイドと
ダッシュクロスメンバとセンターメンバとが集合した連
結部は、サイドメンバインサイドとセンターメンバの側
面を連続させたことを特徴としている。
【0011】請求項4の発明にあっては、請求項1〜3
に記載の車体前部構造において、ダイアゴナルメンバの
後端部を、センターメンバとフロアクロスメンバとの連
結部を貫通して結合したことを特徴としている。
【0012】請求項5の発明にあっては、請求項4に記
載の車体前部構造において、ダイアゴナルメンバの一側
壁を、センターメンバとフロアクロスメンバとの連結隅
部の対角線上に配設したことを特徴としている。
【0013】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、車体斜
め前方から衝突等による荷重が作用した場合、このとき
の入力荷重によってフロントサイドメンバに発生した曲
げモーメントは、二股部を成す一方のサイドメンバイン
サイドを介してダッシュクロスメンバと、このダッシュ
クロスメンバに連結したセンターメンバとの2部材に伝
達されるとともに、二股部を成す他方のサイドメンバア
ウトサイドを介してサイドシルと、このサイドシルの前
端部とフロアクロスメンバとを連結したダイアゴナルメ
ンバとの2部材に伝達されるため、前記曲げモーメント
をキャビン側の強度部材に効率良く分散させることがで
きる。
【0014】また、前記ダイアゴナルメンバは、後方か
つ車幅方向内方に傾斜してサイドシルの前端部とフロア
クロスメンバとを連結したので、このダイアゴナルメン
バによってキャビン側となるフロントフロアの強度を増
大でき、前記フロントサイドメンバに働く曲げモーメン
トの分散効果と相俟って車体の全体的な変形の抑制効果
を高めるとともに、その荷重分散が促進されることによ
り局部変形の抑制効果をも高めることができる。
【0015】更に、前記サイドシルとダイアゴナルメン
バとサイドメンバアウトサイドとが集合した連結部で
は、隣接する一方のメンバが他方のメンバを貫通して組
付けられていて、一方のメンバの閉断面内に他方のメン
バの側壁が補強用のリブ壁として存在しているので、該
メンバ集合部の剛性が格段に高められ、従って、サイド
シルに作用する斜め前方からの荷重入力に対して、この
サイドシルの内倒れ防止に効果的であり、荷重分散効率
を更に高めることができる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
の発明の効果に加えて、サイドメンバインサイドの後端
部を、前記ダッシュクロスメンバとセンターメンバとの
連結部に結合したので、サイドメンバインサイドに入力
した軸方向荷重を直接センターメンバに伝達できるとと
もに、フロントサイドメンバの後端部に作用する車幅方
向の荷重を直接ダッシュクロスメンバに伝達できるた
め、車体前後方向および車幅方向の双方の入力荷重に対
して反力を増大させて車体の変形抑止効果を高めて、衝
突形態の変化に幅広い適用性を発揮することができる。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、請求項2
の発明の効果に加えて、サイドメンバインサイドとダッ
シュクロスメンバとセンターメンバとが集合した連結部
は、サイドメンバインサイドとセンターメンバの側面を
連続させたので、サイドメンバインサイドに軸方向に入
力した荷重をセンターメンバに円滑に伝達できて、荷重
伝達効率を更に高めることができる。
【0018】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
〜3の発明の効果に加えて、ダイアゴナルメンバの後端
部を、センターメンバとフロアクロスメンバとの連結部
を貫通して結合したので、該連結部の閉断面内にダイア
ゴナルメンバの側壁が補強用のリブ壁として存在し、こ
れらダイアゴナルメンバ,センターメンバ,フロアクロ
スメンバの集合部分の強度剛性を一段と高めることがで
きる。
【0019】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
の発明の効果に加えて、ダイアゴナルメンバの一側壁
を、センターメンバとフロアクロスメンバとの連結隅部
の対角線上に配設したので、ダイアゴナルメンバに軸方
向に作用する荷重を前記集合部で確実に受け止めて分散
させることができて、荷重分散効果を高めることができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面と
共に詳述する。
【0021】図1から図10は本発明にかかる車体前部
構造の実施形態を示し、図1は車体前部の車体骨格を底
面から見た斜視図、図2は車体前部からフロントフロア
に至る部分の車体骨格を示す底面図、図3は図2中A部
を上方から見た要部拡大斜視図、図4は図2中Bを上方
から見た要部拡大斜視図、図5は図2中C部を上方から
見た要部拡大斜視図、図6は図2中B部の連結形態を変
えた状態を示す分解斜視図、図7は図2中A部を補強し
た状態を示す斜視図、図8は車体前部の片側(右側)が
障害物に衝突した状態を示す底面図、図9はキャビン部
分に入力される荷重の各種態様を示す説明図である。
【0022】本実施形態の車体前部構造は、図1,図2
に示すように車体前部の車幅方向両側に閉断面構造のフ
ロントサイドメンバ10,10が前後方向に延在配設さ
れるとともに、フロントコンパートメント11とキャビ
ン12とを隔成するダッシュパネル13の下縁に沿って
閉断面構造のダッシュクロスメンバ14が車幅方向に配
置されている。
【0023】また、フロントフロア15の車幅方向両側
縁に沿って閉断面構造のサイドシル16,16が前後方
向に延在配設されるとともに、フロントフロア15の前
後方向の中間部に位置して車幅方向に延在する閉断面構
造のフロアクロスメンバ17を設け、このフロアクロス
メンバ17の両端部を前記左右のサイドシル16に直交
状態に連結してある。
【0024】前記フロントフロア15の車幅方向中央部
には、閉断面構造とした1対のセンターメンバ18,1
8を所定間隔をもって前後方向に延在配設してあり、こ
のセンターメンバ18の前端部を前記ダッシュクロスメ
ンバ14に直交状態に連結するとともに、前後方向中間
部を前記フロアクロスメンバ17に直交して連結してあ
る。
【0025】また、前記フロントサイドメンバ10,1
0の下側には、サスペンションメンバ19がマウントさ
れているとともに、図2に示すように左右のフロントサ
イドメンバ10,10間に跨ってパワーユニット20が
搭載されている。
【0026】前記フロントサイドメンバ10,10のそ
れぞれの後端部には、サイドメンバインサイド21とサ
イドメンバアウトサイド22とで二股部分T(図1参
照)が構成され、これらサイドメンバインサイド21お
よびサイドメンバアウトサイド22を介してフロントサ
イドメンバ10をフロントフロア15の強度部材となる
前記ダッシュクロスメンバ14とサイドシル16に連結
してある。
【0027】前記サイドメンバインサイド21は、フロ
ントサイドメンバ10の後端部後方かつ車幅方向内方に
傾斜して接合配置され、その後端部21aをダッシュク
ロスメンバ14に連結している。
【0028】本実施形態では、左右のサイドメンバイン
サイド21の後端部21aは、それぞれ前記ダッシュク
ロスメンバ14と左右のセンターメンバ18との各連結
部C1に集合して結合している。
【0029】また、図4に示すようにサイドメンバイン
サイド21とダッシュクロスメンバ14とセンターメン
バ18とが集合した連結部C1は、サイドメンバインサ
イド21とセンターメンバ18とを一体に形成してサイ
ドメンバインサイド21の外側面21bをセンターメン
バ18の外側面18aに連続させ、内側面21cと18
bを切欠いてここにダッシュクロスメンバ14を嵌合し
てその端末を前記外側面21b、18aに突合わせて結
合し、切欠縁部をダッシュクロスメンバ14の前後側面
14a,14bに結合してある。
【0030】前記サイドメンバインサイド21および前
記センターメンバ18は、図6に示すように逆ハット形
断面のアンダーパネル21d,18cと平板状のアッパ
ーパネル21e,18dとを結合することにより閉断面
に形成され、かつ、ダッシュクロスメンバ14は逆ハッ
ト形断面のアンダーパネル14cを図外のフロントパネ
ルに結合することにより閉断面に形成されるもので、本
図に示すようにサイドメンバインサイド21とセンター
メンバ18とを前述のように一体成形することなく別体
として、それらを突合わせて接合するようにしてもよ
い。
【0031】ダッシュクロスメンバ14は前記連結部C
1部分で左右に分断され、その分断された端部をサイド
メンバインサイド21とセンターメンバ18とに結合す
るようになっている。
【0032】一方、前記サイドメンバアウトサイド22
は、フロントサイドメンバ10の後端部から一体に後方
かつ車幅方向外方に傾斜して延設され、その延設した後
端部22aをサイドシル16の前端部16aに連結して
いる。
【0033】また、前記サイドシル16とサイドメンバ
アウトサイド22との連結隅部と、センターメンバ18
とフロアクロスメンバ17との連結隅部とに亘って、該
サイドシル16の前端部16aから後方かつ車幅方向内
方に傾斜してダイアゴナルメンバ23を連結してある。
【0034】具体的には、前記サイドメンバアウトサイ
ド22の後端部は図3に示すように、サイドシル16の
内側面16bを前側から斜めに貫通して閉断面内の縦リ
ブ壁16cに突当てて接合し、ダイアゴナルメンバ23
の前端部はサイドシル16の内側面16bを後側から斜
めに貫通すると共に、サイドメンバアウトサイド22の
後側面22bを貫通して前側面22cに前端を突当てて
接合している。
【0035】これらサイドシル16とサイドメンバアウ
トサイド22とダイアゴナルメンバ23とが集合した連
結部を、図7に示すようにブラケット27で補強するよ
うにしてもよい。
【0036】このダイアゴナルメンバ23の後端部23
aは、センターメンバ18とフロアクロスメンバ17の
連結部を貫通して結合してある。
【0037】このとき、図5に示すようにダイアゴナル
メンバ23の内側面23cが前記センターメンバ18と
フロアクロスメンバ17との連結隅部の1つの対角線2
6上に貫通配置されて、この内側面23cが該連結部の
閉断面部内に補強用のリブ壁として存在し、また、ダイ
アゴナルメンバ23の外側面23dはフロアクロスメン
バ17の前側面17aを貫通して、後側面17bとセン
ターメンバ18との連結隅部に一致するように配置し
て、それぞれの後端末をフロアクロスメンバ17とセン
ターメンバ18との連結部に一体的に接合してある。
【0038】以上の構成により本実施形態の車体前部構
造にあっては、図9に示すように車体前部の片側(右
側)が障害物に衝突した場合、このときの入力荷重F1
によってフロントサイドメンバ10に発生した曲げモー
メントMは、前記二股部を成す一方のサイドメンバイン
サイド21を介してダッシュクロスメンバ14と、この
ダッシュクロスメンバ14に連結したセンターメンバ1
8との2部材に伝達されるとともに、二股部を成す他方
のサイドメンバアウトサイド22を介してサイドシル1
6と、このサイドシル16の前端部とダイアゴナルメン
バ23との2部材に伝達されるため、前記曲げモーメン
トMをキャビン12側の強度部材に効率良く分散さする
ことができる。
【0039】また、前記ダイアゴナルメンバ23は、後
方かつ車幅方向内方に傾斜してサイドシル16の前端部
16aとフロアクロスメンバ17とを連結したので、こ
のダイアゴナルメンバ23によってキャビン12側とな
るフロントフロア15の強度を増大でき、前記フロント
サイドメンバ10に働く曲げモーメントMの分散効果と
相俟って車体の全体的な変形の抑制効果を高めるととも
に、その荷重F1の分散が促進されることにより局部変
形の抑制効果をも高めることができる。
【0040】ところで、図9に示すように車体に斜め前
方から荷重が入力される場合のより具体的な態様として
は、入力Aとして示されるように、車体側面前方から斜
めに衝突する場合(A)があり、また、入力Bとして示
されるように、フロントサイドメンバ10に斜めに衝突
する場合(B)があり、更に、入力Cとして示されるよ
うに、サスペンションメンバ19からキャビン12へと
荷重が作用する場合(C)があり、以下に各荷重入力態
様(A)〜(C)に付いて述べる。
【0041】<(A)の場合>タイヤWがサイドシル1
6前端に接触して荷重が入力される場合と、タイヤW
の転舵でサイドメンバアウトサイド22に接触して荷重
が入力される場合とがある。
【0042】の場合は、サイドシル16,サイドメン
バアウトサイド22,ダイアゴナルメンバ23の集合部
分に荷重F11が圧縮力、折れ力、圧壊力として前後方
向に作用し、荷重F12が剪断力として車幅方向に作用
するが、荷重F11に対してはサイドシル16およびダ
イアゴナルメンバ23の軸力で反力が得られ、荷重F1
2に対してはサイドメンバアウトサイド22、ダイアゴ
ナルメンバ23の略軸力により反力が得られる。ここ
で、サイドシル16の前端部の内側面16bを貫通した
サイドメンバアウトサイド22および該サイドメンバア
ウトサイド22を貫通したダイアゴナルメンバ23の各
貫通端部の側壁が、それぞれ貫通したメンバ閉断面内で
補強用のリブ壁として存在することにより、これらサイ
ドシル16とサイドメンバアウトサイド22およびダイ
アゴナルメンバ23の集合部の剛性が格段に高められ、
従って、サイドシル16に作用する斜め前方からの荷重
入力に対して、該サイドシル16の内倒れ防止に効果的
であり、荷重を効率良く分散伝達することができる。
【0043】の場合は、サイドメンバアウトサイド2
2の負担が大きくなるが、サイドメンバインサイド21
が近くに連結されるとともに、このサイドメンバインサ
イド21の後端部が車幅方向のダッシュクロスメンバ1
4に連結しているので、入力の負担増加に対応可能であ
り、前記と同様の荷重分散効果を奏する。
【0044】<(B)の場合>フロントサイドメンバ1
0の後端部に荷重F21が後方へ圧縮力として、および
荷重F22が剪断力として車体中心方向に作用するが、
フロントサイドメンバ10の後端部が二股部分Tで分岐
して車体内側に存在したサイドメンバインサイド21
は、車幅方向部材のダッシュクロスメンバ14と車両前
後方向のセンターメンバ18に集合的に結合してあるこ
とで、これらダッシュクロスメンバ14およびセンター
メンバ18に入力荷重を分散させることができる。即
ち、サイドメンバインサイド21に入力した軸方向荷重
F21を直接センターメンバ18に伝達できると共に、
車幅方向荷重F22を直接ダッシュクロスメンバ14に
伝達できるため、車体前後方向および車幅方向の双方の
入力荷重に対して反力を増大させて車体の変形抑制効果
を高めて、衝突形態の変化に幅広い適用性を発揮するこ
とができる。
【0045】また、サイドメンバインサイド21とダッ
シュクロスメンバ14とセンターメンバ18とが集合し
た連結部分は、サイドメンバインサイド21とセンター
メンバ18の各外側面21b、18aを連続させてある
ので、サイドメンバインサイド21に軸方向に入力した
荷重をセンターメンバ18に円滑に伝達できて、荷重伝
達効率を更に高めることができる。
【0046】<(C)の場合>入力Cによりセンターメ
ンバ18部分に荷重F31が圧縮力、折れ力、圧壊力と
して作用し、荷重F32が剪断力として車体中心に向か
って作用することになり、車両前後方向の入力F31は
センターメンバ18への軸力により反力を得ることがで
きる。車幅方向の入力F32はセンターメンバ18を結
合するダッシュクロスメンバ14の軸力で反力を得るこ
とができる。また、前述したようにセンターメンバ18
は後方でも車幅方向に配置されたフロアクロスメンバ1
7に結合されているので、骨格部材同士で荷重の分散効
果を得ることができる。従って、前述のモーメント入力
に対してもそれぞれのメンバの耐力が増大して変形抑止
効果を高めることができる。
【0047】ところで、本実施形態ではダイアゴナルメ
ンバ23の後端部を、センターメンバ18とフロアクロ
スメンバ17との連結部を貫通して結合したので、該連
結部の閉断面内にダイアゴナルメンバ23の側壁23
c、23dが補強用リブ壁として存在し、これらダイア
ゴナルメンバ23とセンターメンバ18とフロアクロス
メンバ17の集合部分の強度剛性を一段と高めることが
できる。
【0048】特に、ダイアゴナルメンバ23の内側壁2
3cは前記連結部分で、連結隅部の対角線26上に配置
されていると共に、外側壁23dはフロアクロスメンバ
17の後側面17bとセンターメンバ18との連結隅部
に一致するように接合してあるので、ダイアゴナルメン
バ23に軸方向に作用する荷重を、これらダイアゴナル
メンバ23とセンターメンバ18とフロアクロスメンバ
17との集合部分で確実に受け止めて分散することがで
きる。
【0049】ところで、本発明の車体前部構造は前記実
施形態に例を取って説明したが、これに限ることなく本
発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の実施形態を採るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における車体前部の車体骨
格を底面から見た斜視図。
【図2】本発明の一実施形態における車体前部からフロ
ントフロアに至る部分の車体骨格を示す底面図。
【図3】図2中A部を上方から見た要部拡大斜視図。
【図4】図2中Bを上方から見た要部拡大斜視図。
【図5】図2中C部を上方から見た要部拡大斜視図。
【図6】図2中B部の連結形態を変えた状態を示す分解
斜視図。
【図7】図2中A部を補強した状態を示す斜視図。
【図8】本発明の一実施形態における車体前部の片側
(右側)が障害物に衝突した状態を示す底面図。
【図9】本発明の一実施形態におけるキャビン部分に入
力される荷重の各種態様を示す説明図。
【符号の説明】
10 フロントサイドメンバ 12 キャビン 13 ダッシュパネル 14 ダッシュクロスメンバ 14a,14b ダッシュクロスメンバの前後側面 15 フロントフロア 16 サイドシル 16b サイドシルの内側面 17 フロアクロスメンバ 18 センターメンバ 21 サイドメンバインサイド 22 サイドメンバアウトサイド 23 ダイアゴナルメンバ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部の車幅方向両側に前後方向に延
    在配置したフロントサイドメンバと、 フロントコンパートメントとキャビンとを隔成するダッ
    シュパネルの下縁に沿って車幅方向に延在配置したダッ
    シュクロスメンバと、 フロントフロアの車幅方向両側縁に沿って前後方向に延
    在配置したサイドシルと、 フロントフロアの前後方向の中間部に位置して車幅方向
    両側のサイドシルを連結して車幅方向に延在したフロア
    クロスメンバと、 フロントフロアの車幅方向中央部に前後方向に延在し、
    前端部を前記ダッシュクロスメンバに連結すると共に中
    間部を前記フロアクロスメンバと直交して連結したセン
    ターメンバと、を備えた車体前部構造において、 前記フロントサイドメンバは、その後端部に後方かつ車
    幅方向内方に傾斜して延設されて後端部を前記ダッシュ
    クロスメンバに連結したサイドメンバインサイドと、 前記サイドメンバインサイドと二股部を形成するように
    後方かつ車幅方向外方に傾斜して延設されて後端部を前
    記サイドシルの前端部に連結したサイドメンバアウトサ
    イドとを備え、 前記サイドシルとサイドメンバアウトサイドとの連結隅
    部と、センターメンバとフロアクロスメンバとの連結隅
    部とに亘って、該サイドシルの前端部から後方かつ車幅
    方向内方に傾斜してダイアゴナルメンバを連結し、 かつ、前記サイドシルとサイドメンバアウトサイドとダ
    イアゴナルメンバとが集合した連結部は、隣接する一方
    のメンバが他方のメンバを貫通して組付けられているこ
    とを特徴とする車体前部構造。
  2. 【請求項2】 サイドメンバインサイドの後端部を、前
    記ダッシュクロスメンバと前記センターメンバとの連結
    部に結合したことを特徴とする請求項1に記載の車体前
    部構造。
  3. 【請求項3】 サイドメンバインサイドとダッシュクロ
    スメンバとセンターメンバとが集合した連結部は、サイ
    ドメンバインサイドとセンターメンバの側面を連続させ
    たことを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 【請求項4】 ダイアゴナルメンバの後端部を、センタ
    ーメンバとフロアクロスメンバとの連結部を貫通して結
    合したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の車体前部構造。
  5. 【請求項5】 ダイアゴナルメンバの一側壁を、センタ
    ーメンバとフロアクロスメンバとの連結隅部の対角線上
    に配設したことを特徴とする請求項4に記載の車体前部
    構造。
JP2002041808A 2002-02-19 2002-02-19 車体前部構造 Pending JP2003237636A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002041808A JP2003237636A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 車体前部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002041808A JP2003237636A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 車体前部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003237636A true JP2003237636A (ja) 2003-08-27

Family

ID=27782104

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002041808A Pending JP2003237636A (ja) 2002-02-19 2002-02-19 車体前部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003237636A (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008015518A1 (en) 2006-08-04 2008-02-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle lower body structure
JP2010241261A (ja) * 2009-04-06 2010-10-28 Honda Motor Co Ltd 車体フレーム構造
JP2012218538A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
CN102963429A (zh) * 2011-08-29 2013-03-13 日产自动车株式会社 车身结构及制造车身的方法
WO2013121890A1 (ja) 2012-02-13 2013-08-22 本田技研工業株式会社 車体下部構造
JP2013166435A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
JP2013169823A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
JP2013203111A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車体構造
US8979173B2 (en) 2012-03-29 2015-03-17 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body floor structure for automobile
WO2015045520A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 トヨタ自動車株式会社 車両下部構造
WO2015056527A1 (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 トヨタ自動車株式会社 車両下部構造
JP2018069778A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 日産自動車株式会社 車体下部構造
JP2019098945A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 株式会社Subaru 車両の車体下部構造
WO2020083742A1 (de) * 2018-10-25 2020-04-30 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug

Cited By (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7862108B2 (en) 2006-08-04 2011-01-04 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle lower body structure
WO2008015518A1 (en) 2006-08-04 2008-02-07 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle lower body structure
JP2010241261A (ja) * 2009-04-06 2010-10-28 Honda Motor Co Ltd 車体フレーム構造
US8585134B2 (en) 2011-04-07 2013-11-19 Honda Motor Co., Ltd Vehicle body lower structure
JP2012218538A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
CN102963429A (zh) * 2011-08-29 2013-03-13 日产自动车株式会社 车身结构及制造车身的方法
CN102963429B (zh) * 2011-08-29 2015-09-16 日产自动车株式会社 车身结构及制造车身的方法
WO2013121890A1 (ja) 2012-02-13 2013-08-22 本田技研工業株式会社 車体下部構造
US9676419B2 (en) 2012-02-13 2017-06-13 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body bottom structure
US9381952B2 (en) 2012-02-13 2016-07-05 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body bottom structure
EP3106373A1 (en) 2012-02-13 2016-12-21 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body bottom structure
US9643654B2 (en) 2012-02-13 2017-05-09 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body bottom structure
JP2013166435A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
JP2013169823A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Honda Motor Co Ltd 車体下部構造
JP2013203111A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Fuji Heavy Ind Ltd 車体構造
US8979173B2 (en) 2012-03-29 2015-03-17 Honda Motor Co., Ltd. Vehicle body floor structure for automobile
WO2015045520A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 トヨタ自動車株式会社 車両下部構造
WO2015056527A1 (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 トヨタ自動車株式会社 車両下部構造
US9914481B2 (en) 2013-10-16 2018-03-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle lower portion structure
US10399601B2 (en) 2013-10-16 2019-09-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle lower portion structure
JP2018069778A (ja) * 2016-10-25 2018-05-10 日産自動車株式会社 車体下部構造
JP2019098945A (ja) * 2017-12-04 2019-06-24 株式会社Subaru 車両の車体下部構造
JP7045175B2 (ja) 2017-12-04 2022-03-31 株式会社Subaru 車両の車体下部構造
WO2020083742A1 (de) * 2018-10-25 2020-04-30 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Kraftfahrzeug
CN112888621A (zh) * 2018-10-25 2021-06-01 宝马股份公司 机动车
US11702144B2 (en) 2018-10-25 2023-07-18 Bayerische Motoren Werke Aktiengesellschaft Motor vehicle

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3962003B2 (ja) 車体構造
JP3976198B2 (ja) 車体前部構造
US6547318B2 (en) Vehicle body front structure
US20100187864A1 (en) Vehicle structure
US20080315629A1 (en) Vehicle body floor structure
JP4032702B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP2003237636A (ja) 車体前部構造
JP2003127893A (ja) 車体前部構造
JP6501002B2 (ja) 車両骨格構造
JPH1178991A (ja) 車両の前部車体構造
JP2003300484A (ja) 車体構造
JP4930016B2 (ja) 自動車の車体前部構造
JP2004306857A (ja) 車体構造
JP5510778B2 (ja) ダッシュパネル周辺の車体構造
JP6187489B2 (ja) 車両の下部車体構造
JP3976199B2 (ja) 車体構造
JP2008230459A (ja) 車両の下部車体構造
JP2009184403A (ja) 車体前部構造
JP2004155393A (ja) 車体前部構造
JP2002331965A (ja) 自動車の車体前部構造
JP4304449B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP3606255B2 (ja) 車体前部構造
JP2002337734A (ja) 自動車のフロントピラー構造
JP2005119490A (ja) 車体構造
JP4123012B2 (ja) 車体前部構造