JP2003237608A - 車両制御装置 - Google Patents

車両制御装置

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JP2003237608A
JP2003237608A JP2002041874A JP2002041874A JP2003237608A JP 2003237608 A JP2003237608 A JP 2003237608A JP 2002041874 A JP2002041874 A JP 2002041874A JP 2002041874 A JP2002041874 A JP 2002041874A JP 2003237608 A JP2003237608 A JP 2003237608A
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vehicle
control device
turning
driver
displacement
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JP2002041874A
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Goro Asai
五朗 浅井
Takehiro Yanaka
壮弘 谷中
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 急な運転操作等による予期せぬ車両の挙動を
抑制して走行する車両の安全性を向上することのできる
車両制御装置を提供すること。 【解決手段】 操作レバー10の変位位置を検出する操
作位置センサ26と、その検出値に応じて車両を制御す
る電気制御装置46を備えた車両制御装置において、操
作レバー10の変位変化が異常であったり、操作レバー
10が急操作されたりすると、電気制御装置46が反力
発生機構20制御して操作レバー10への反力を増大さ
せるようにした。さらに、車両に生じるタイヤスリップ
角αや車体スリップ角βに応じて、電気制御装置46が
アブソーバ制御装置49およびスタビライザ制御装置の
姿勢制御を補正して、車両のロール状態を抑制するよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、運転者によって操
作される操作部材を備え、運転者による操作部材の操作
や車両挙動に応じて車両を制御する車両制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば、特開平11−171
025号公報に開示されているような、操作部材の操作
性を向上させた車両制御装置が開発されている。この車
両制御装置では、操作部材としてジョイスティックを用
い、このジョイスティックの握り部に、突出可能でかつ
振動可能な伝達部を設けている。そして、運転者がこの
ジョイスティックを操作すると、その操作に応じて伝達
部が突出したり振動したりするようにしている。したが
って、運転者は握り部を握った手の感触で車両の状態を
知ることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなジョイスティックを用いた車両制御装置では、ジ
ョイスティックの操作に対する車両制御に応答遅れが発
生し、ジョイスティックの操作に対して思うように車両
の挙動が追従しないことがある。このため、運転者がジ
ョイスティックを急操作すると、運転者が予期しない急
な挙動が車両に発生することがある。
【0004】
【発明の概要】本発明は、上記問題に対処するためにな
されたもので、その目的は、急な運転操作等による予期
せぬ車両の挙動を抑制して走行する車両の安全性を向上
することのできる車両制御装置を提供することである。
【0005】上記目的を達成するため、本発明にかかる
車両制御装置の構成上の特徴は、運転者による操作に応
じて変位する操作部材と、運転者の操作に対する操作部
材の変位状態を制御する変位状態制御機構と、操作部材
の変位位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段に
よって検出された操作部材の変位位置に応じて車両の運
転を制御する運転制御手段と、運転者の操作に対する操
作部材の異常な動きを検出する異常検出手段と、異常検
出手段が操作部材の異常な動きを検出したとき、変位状
態制御機構による運転者の操作に対する操作部材の変位
状態を変更する変更制御手段とを備えたことにある。
【0006】このように構成した本発明の車両制御装置
によれば、運転者の操作に対する操作部材の動きが異常
である場合、例えば、早すぎる操作や通常の運転操作で
は考えられないような無規則の連続操作等が行われた場
合には、変更制御手段が、変位状態制御機構による操作
部材の変位状態の制御を変更させる。したがって、操作
部材の操作に基づく異常な車両挙動を防止し車両を安全
な状態に維持することができる。
【0007】また、本発明の他の車両制御装置の構成上
の特徴は、運転者による操作に応じて変位する操作部材
と、運転者の操作に対する操作部材の変位状態を制御す
る変位状態制御機構と、操作部材の変位位置を検出する
位置検出手段と、操作位置検出手段が検出する操作位置
に応じて車両の運転を制御する運転制御手段と、操作部
材の操作速度を検出する操作速度検出手段と、操作速度
検出手段が、運転者による操作部材の急操作を検出した
とき、変位状態制御機構による運転者の操作に対する操
作部材の変位状態を変更する変更制御手段とを備えたこ
とにある。
【0008】この車両制御装置によれば、車両挙動が追
従できないような急操作が操作部材に対して行われた時
に、操作部材の操作に対する車両挙動が遅れたり、操作
部材の操作と無関係の車両挙動が生じたりしない様に、
変更制御手段が、変位状態制御機構による運転者の操作
に対する操作部材の変位状態の制御を変更して、操作部
材には他の制御が行われる。この場合の他の制御として
は、例えば、操作部材の操作が車両挙動と一致する速度
で行われたものとして車両の運転制御を行ったり、操作
部材に反力を発生させて急操作を抑制する制御を行った
りする等がある。なお、この場合の急操作の検出は、操
作部材の加速度を検出したり、操作部材に付加される圧
力を検出したりすることによっても行える。
【0009】本発明のさらに他の車両制御装置の構成上
の特徴は、運転者による操作に応じて変位する操作部材
と、運転者の操作に対する操作部材の変位状態を制御す
る変位状態制御機構と、操作部材の変位位置を検出する
位置検出手段と、操作位置検出手段が検出する操作位置
に応じて車両の運転を制御する運転制御手段と、操作部
材の操作速度を検出する操作速度検出手段と、操作速度
検出手段の検出によって検出された操作部材の操作速度
が速いとき、変位状態制御機構による運転者の操作に対
する操作部材の変位状態を変更する変更制御手段とを備
えたことにある。
【0010】この場合の操作速度検出手段が検出する操
作速度が速いとは、所定時間内における操作部材の操作
量変化が所定値以上であることをいう。したがって、こ
の車両制御装置によると、変更制御手段が変位状態制御
機構による運転者の操作に対する操作部材の変位状態を
変更する場合の操作量変化の基準値が明確になり正確な
操作部材の変位状態制御が可能になる。
【0011】本発明のさらに他の構成上の特徴は、変位
状態制御機構を、操作部材の操作位置に応じて操作部材
に対する反力を発生する反力発生機構で構成し、変位状
態制御機構による運転者の操作に対する操作部材の変位
状態の変更を、反力発生機構が発生する操作部材に対す
る反力を増大することとしたことにある。これによる
と、操作部材に対する反力が増大するため、急な操作や
異常な操作ができなくなり、操作部材の操作と車両の挙
動が一致するようになる。
【0012】本発明のさらに他の車両制御装置の構成上
の特徴は、運転者により操作される操作部材の変位位置
を検出する位置検出手段と、操作部材の変位位置に基づ
いて目標転舵量を決定する目標転舵量算出手段と、目標
転舵量算出手段によって決定された目標転舵量に応じて
車両を転舵する転舵制御手段と、車両の旋回状態を検出
する旋回状態検出手段と、車両の旋回によって生じる車
両姿勢変化を制御する姿勢制御手段と、目標転舵量算出
手段によって決定された目標転舵量および旋回状態検出
手段によって検出された車両旋回状態に応じて、姿勢制
御手段による車両姿勢変化の制御を変更する姿勢変更手
段とを備えたことにある。
【0013】これによると、目標転舵量および車両の旋
回状態に対応した車両の姿勢制御が可能になる。たとえ
ば、目標転舵量および車両の旋回状態が、車両にローリ
ングやスピンを生じさせ易いものであれば、姿勢変更手
段が、姿勢制御手段による車両姿勢変化の制御を変更し
てこのローリングやスピンを防止する等である。
【0014】また、この場合、姿勢制御手段を、車両の
ローリングを抑制するためのローリング抑制機構で構成
し、姿勢制御手段による車両姿勢変化の制御を、ローリ
ング抑制機構を制御して車両のローリングを抑制するこ
ととすることができる。これによると、車両に出力する
目標転舵量が大きくなって車両の回転半径が小さくなっ
ても、車両に発生するローリングを防止することがで
き、車両の走行状態が安定する。
【0015】本発明のさらに他の車両制御装置の構成上
の特徴は、運転者により操作される操作部材の変位位置
を検出する位置検出手段と、位置検出手段に検出された
変位位置に基づいて目標転舵量を決定する目標転舵量決
定手段と、転舵量を、目標転舵量決定手段によって決定
された目標転舵量に転舵制御する転舵制御手段と、車両
の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、旋回状態検
出手段により検出された旋回状態に応じて、目標転舵量
決定手段によって決定される目標転舵量を補正する転舵
量補正手段とを備えたことにある。
【0016】これによると、転舵量補正手段が、車両の
旋回状態に応じて車両に出力しようとする目標転舵量を
補正するため、車両にはその状態に応じた操舵が行われ
る。この場合、車両旋回状態を示す値を、タイヤスリッ
プ角とすることができる。また、車両旋回状態を示す値
を、車体スリップ角とすることもでき、さらに、タイヤ
スリップ角と車体スリップ角の双方とすることもでき
る。これによるとタイヤや車体に発生するスリップ角が
小さくなるような制御が行え、車両の挙動、特に旋回時
の挙動を安定化させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明による車両制御装置
の一実施形態を図面を用いて説明する。この車両制御装
置は、図1に示した操作部材としての操作レバー(ジョ
イスティック)10を備えている。操作レバー10は、
車両の運転席近傍に設けられ、図1に矢印で示したよう
に、運転者の操作により全体を前後方向および左右方向
に傾動(回動)される。
【0018】図2は、操作レバー10を含む操作レバー
装置の概略斜視図を示している。操作レバー10は、円
柱棒状のロッド10aと、ロッド10aの上部外周に固
定された円柱状の把持部10bとを備えており、ロッド
10aは、略中央部に球状部10cを備えて、この球状
部10cによって車体に対して左右および前後方向に回
動可能に支持されている。
【0019】また、操作レバー装置は、操作レバー10
の車両左右方向の傾動に対する反力(中立位置から車両
左右方向に傾動させようとする運転者の操作力に抗する
力)を発生する左右方向反力発生機構20を備えてい
る。この左右方向反力発生機構20は、ガイドプレート
21、回転軸22、第1歯車23、第2歯車24、左右
反力用の電動モータ25および操作位置センサ26を備
えている。
【0020】ガイドプレート21は、L字状に屈曲され
た板状体からなり、回転軸22に固定された面が鉛直面
になるように配置され、鉛直面の上端に位置するように
水平方向の面が配置されている。そして、水平方向に配
置された面に車両前後方向に長手方向を有する溝21a
が設けられ、その溝21a内をロッド10aの上部側部
分が移動可能な状態で貫通している。回転軸22は、そ
の軸線が車両前後方向に沿うとともに、操作レバー10
の球状部10cの中心を通るように車体に対して回転可
能に支持され、中央部に第1歯車23を一体的に備えて
いる。この第1歯車23は電動モータ25の回転軸に固
定された第2歯車24に噛合している。
【0021】操作位置センサ26は、回転軸22の端部
位置において車体側に固定され、回転軸22の回転角を
操作レバー10の左右方向の操作位置として検出する。
この操作位置センサ26の出力である操作位置の値は、
操作レバー10が左右方向の中立位置にあるときに
「0」となり、中立位置から左右に変位したとき絶対値
の大きさが同中立位置からの変位量に比例した大きさを
有する正負の値となるように調整されている。
【0022】さらに、操作レバー装置は、操作レバー1
0の車両前後方向の傾動に抗する反力(中立位置から車
両前後方向に傾動させようとする運転者の操作力に抗す
る力)を発生する前後方向反力発生機構30も備えてい
る。この前後方向反力発生機構30は、ガイドプレート
31、回転軸32、第3歯車33、第4歯車34、前後
反力用の電動モータ35、および操作位置センサ36を
備えており、左右方向反力発生機構20とは、球状部1
0cを中心として水平面上で90度角度を変えた位置に
配置されている。
【0023】ガイドプレート31は、ガイドプレート2
1と同様、L字状に屈曲された板状体からなり、回転軸
32に固定された面が鉛直面になるように配置され、鉛
直面の下端に位置するように水平方向の面が配置されて
いる。そして、水平方向に配置された面に、車両左右方
向に長手方向を有する溝31aが設けられ、その溝31
a内をロッド10aの下部側部分が移動可能な状態で貫
通している。また、回転軸32は、その軸線が車両左右
方向に沿うとともに、操作レバー10の球状部10cの
中心を通るように車体に対して回転可能に支持され、中
央部に第3歯車33を一体的に備えている。この第3歯
車33は電動モータ35の回転軸に固定された第4歯車
34に噛合している。
【0024】操作位置センサ36は、回転軸32の端部
位置において車体側に固定され、回転軸32の回転角を
操作レバー10の前後方向の操作位置として検出する。
この操作位置センサ36の出力である操作位置の値は、
操作レバー10が前後方向の中立位置にあるときに
「0」となり、中立位置から前後に変位したとき絶対値
の大きさが同中立位置からの変位量に比例した大きさを
有する正負の値となるように調整されている。
【0025】つぎに、車両制御装置の電気制御部につい
て、図3を用いて説明する。この電気制御部40は、前
述した操作位置センサ26,36に加えて、車速センサ
41、前後加速度センサ42、横加速度センサ43、ヨ
ーレートセンサ44および転舵角センサ45等の各セン
サを備えている。車速センサ41、前後加速度センサ4
2、横加速度センサ43およびヨーレートセンサ44
は、それぞれ車体の所定部分に設けられ、車速センサ4
1は車両の前後方向の速度を検出し、前後加速度センサ
42は、車両の前後方向の加速度を検出する。そして、
横加速度センサ43は車両の左右方向の加速度を検出
し、ヨーレートセンサ44は、ヨーレート(車両の重心
を通る垂直軸回りの回転速度)を検出する。また、転舵
角センサ45は、後述する転舵機構に設けられて車両
(車輪)の転舵角を検出する。各センサ26,36,4
1,42,43,44,45は、電気制御装置46に接
続されている。
【0026】電気制御装置46は、CPU46a、RO
M46b、RAM46c、タイマ46dなどを有するマ
イクロコンピュータによって構成され、各センサ26,
36,41,42,43,44,45が検出する検出値
に基づいて、左右方向反力発生機構20の電動モータ2
5、前後方向反力発生機構30の電動モータ35、エン
ジン制御装置47、ブレーキ制御装置48、アブソーバ
制御装置49、スタビライザ制御装置50およびステア
リング制御装置51を制御する。また、CPU46a
は、ROM46bが記憶する各種プログラムを実行す
る。
【0027】エンジン制御装置47は、操作位置センサ
36が検出する操作レバー10の操作位置に基づいて電
気制御装置46によって制御され、スロットル開度を制
御するスロットルアクチュエータを作動させることによ
ってスロットルエンジンシステム52を駆動させ車両を
加速制御する。操作レバー10は、車両の前後方向にお
いて、その中立位置を境に後方に変位するに従って車両
の加速度を大きくし、中立位置側に変位するに従って車
両の加速度を小さくするように設定され、中立位置にお
いては、加速度を「0」にするように設定されている。
【0028】したがって、運転者の操作により、操作レ
バー10が中立位置よりも後方の部分で前後方向に変位
すると、その操作位置を操作位置センサ36が検出し、
その操作位置に応じた信号が電気制御装置46に送信さ
れ、電気制御装置46は、エンジン制御装置47に、ス
ロットルを開成するための制御信号を出力する。そし
て、エンジン制御装置47がスロットルエンジンシステ
ム52を制御することにより、操作レバー10の操作位
置に応じて車両は加速する。
【0029】ブレーキ制御装置48は、操作位置センサ
36が検出する操作レバー10の操作位置に基づいて電
気制御装置46によって制御され、ブレーキアクチュエ
ータを作動させることによって車両に制動力を付与する
ブレーキシステム53を駆動させる。操作レバー10
は、車両の前後方向において、その中立位置を境に前方
に変位するに従って車両の制動力を大きくし、中立位置
側に変位するに従って車両の制動力を小さくするように
設定され、中立位置においては、制動力を「0」にする
ように設定されている。
【0030】したがって、運転者の操作により、操作レ
バー10が中立位置よりも前方の部分で前後方向に変位
すると、その操作位置を操作位置センサ36が検出し、
その操作位置に応じた信号が電気制御装置46に送信さ
れ、電気制御装置46は、演算処理によって操作位置に
応じた制動力の値を算出し、その制御信号をブレーキ制
御装置48に出力する。そして、ブレーキ制御装置48
がブレーキシステム53を制御することにより、操作レ
バー10の操作位置に応じて車両は制動される。
【0031】アブソーバ制御装置49は、各センサ2
6,41,42,43,44,45が検出する検出値に
基づいて電気制御装置46が算出する減衰力の補正値を
加味してアブソーバコントロールシステム54を駆動さ
せる。このアブソーバ制御装置49も、CPU,RO
M,RAMなどからなるコンピュータを主要構成部品と
し、アブソーバコントロールシステム54をプログラム
制御するものであり、同制御装置49内には電気制御装
置46等からの信号を入力して一旦記憶しておくインタ
ーフェース回路を備えている。アブソーバコントロール
システム54は、図4に示すように車両55の車体55
aと車輪56a,56bの間にそれぞれ設けられたショ
ックアブソーバ57a,57bを備えており、アブソー
バ制御装置49がこのショックアブソーバ57a,57
bを制御することにより車両55の接地荷重をコントロ
ールする。
【0032】すなわち、このショックアブソーバ57
a,57bは、内部にオイルが注入されており、このオ
イルの流れを左右前後輪用のアブソーババルブ切換モー
タ58a,58b,58c,58d(図5参照)の駆動
により制御して、減衰力を変化させることができる。こ
のショックアブソーバ57a,57bは、減衰力が大き
くなると車両55の姿勢変化を小さくし、減衰力が小さ
くなると車両55の姿勢変化を大きくする。なお、ショ
ックアブソーバ57a,57bは車両55の4つ(2つ
しか図示していない)の車輪56a,56b位置にそれ
ぞれ設けられ、アブソーバ制御装置49によってそれぞ
れ個別に制御される。
【0033】この減衰力制御は、各ショックアブソーバ
57a,57bに設けられたアブソーババルブ切換モー
タ58a,58b,58c,58dを、アブソーバ制御
装置49が制御することによって行われる。また、アブ
ソーバ制御装置49による制御は、4つの車輪位置の車
体上下方向の加速度をそれぞれ検出する上下加速度セン
サ59a,59b,59c,59dの出力値に基づいて
行われる。なお、アブソーバ制御装置49には、切り換
えスイッチ60が接続されており、この切り換えスイッ
チ60の切り換え状態に応じてアブソーバ制御装置49
はアブソーバコントロールシステム54の減衰力をハー
ド、ノーマル、ソフトの三段階に制御する。
【0034】したがって、アブソーバ制御装置49は、
切換スイッチ60の切り換えによって、減衰力をハー
ド、ノーマル、ソフトの大まかな範囲で求めるととも
に、各上下加速度センサ59a,59b,59c,59
dの検出値によって、各アブソーババルブ切換モータ5
8a,58b,58c,58dに出力する減衰力を個別
に小範囲で求める。そして、求められた両減衰力に、電
気制御装置46から供給される補正値を加味して得られ
た値に基づいて各アブソーババルブ切換モータ58a,
58b,58c,58dを制御する。
【0035】スタビライザ制御装置50は、各センサ2
6,41,42,43,44,45が検出する検出値に
基づいて電気制御装置46が算出する減衰力(ばね力)
の補正値を加味してスタビライザコントロールシステム
61を作動させる。このスタビライザ制御装置50も、
CPU,ROM,RAMなどからなるコンピュータを主
要構成部品とし、スタビライザコントロールシステム6
1をプログラム制御するものであり、同制御装置50内
には電気制御装置46等からの信号を入力して一旦記憶
しておくインターフェース回路を備えている。
【0036】スタビライザコントロールシステム61
は、図6に示すように左右両輪62a,62bの間に設
けられたコ字型棒状のスタビライザ63を備えており、
このスタビライザ63の一方の端部がスタビリンク64
aおよび連結軸65aを介して左輪62aの軸部66a
に連結され、他方の端部がスタビリンク64bおよび連
結軸65bを介して右輪62bの軸部66bに連結され
ている。そして、スタビリンク64aにはアクチュエー
タ67が組み込まれており、アクチュエータバルブ切換
モータ68aおよびアクチュエータバルブ切換モータ6
8b(図7参照)の切り換えによってアクチュエータ6
7が駆動する。なお、このアクチュエータ67は、前述
したショックアブソーバ57a,57bと同様の流体ダ
ンパで構成されている。
【0037】スタビライザ63は剛性を有しており、車
両に、左右両輪62a,62bが上下逆相で動くいわゆ
るローリングが発生した場合に、ねじり剛性が抵抗とな
ってローリングを抑制する。また、アクチュエータ67
は、アクチュエータバルブ切換モータ68a,68bの
切り換えによって、スタビライザコントロールシステム
61の減衰力を変化させる。この減衰力を変化させるこ
とにより、車両の姿勢変化を小さくしたり、車両の姿勢
変化を大きくしたりすることができ、これを制御するこ
とによって、ローリングの抑制を効果的に行える。な
お、スタビライザコントロールシステム61は車両の前
後の左右輪にそれぞれ設けられ、スタビライザ制御装置
50によってそれぞれ個別に制御される。
【0038】この制御は、各アクチュエータ67に設け
られたアクチュエータバルブ切換モータ68a,68b
を、スタビライザ制御装置50が駆動させることによっ
て行われる。また、スタビライザ制御装置50による制
御は、各アクチュエータ67の2つの位置における上下
方向の加速度をそれぞれ検出する上下加速度センサ69
a,69bの出力値に基づいて行われる。この上下加速
度センサ69a,69bに代えて、アブソーバの制御に
用いた上下加速度センサ59a〜59dのうちの対応位
置の2つのセンサを用いるようにしてもよい。なお、ス
タビライザ制御装置50には、切換スイッチ70が接続
されており、この切換スイッチ70の切り換え状態に応
じてスタビライザ制御装置50はスタビライザコントロ
ールシステム61の減衰力をハード、ノーマル、ソフト
の三段階に制御する。
【0039】したがって、スタビライザ制御装置50
は、切換スイッチ70の切り換えによって、減衰力をハ
ード、ノーマル、ソフトの大まかな範囲で求めるととも
に、上下加速度センサ69a,69bの検出値によっ
て、アクチュエータバルブ切換モータ68a,68bに
出力する減衰力を個別に小範囲で求める。そして、求め
られた両減衰力に、電気制御装置46から供給される補
正値を加味して得られた値に基づいてアクチュエータバ
ルブ切換モータ68a,68bを制御する。
【0040】ステアリング制御装置51は、運転者によ
る操作レバー10の操作に従った車体左右方向の操作量
により転舵アクチュエータ71を駆動して車両を左右に
操舵する。すなわち、電気制御装置46は、操作位置セ
ンサ26からの操作レバー10の左右方向の操作位置を
入力して、この入力した操作位置に対応した操舵角を計
算する。この操舵角は、操作レバー10の操作位置が中
立位置であるとき「0」に設定され、操作レバー10
が、その中立位置を境に車両右側に変位するに従って操
舵角が右側に大きくなり、中立位置を境に車両左側に変
位するに従って操舵角が左側に大きくなるように設定さ
れている。そして、電気制御装置46は、算出した操舵
制御信号をステアリング制御装置51に出力し、テアリ
ング制御装置51は、この操舵制御信号に応じて転舵ア
クチュエータ71を制御することにより転舵機構72を
作動させて所定の転舵角に応じて車両を左右方向に操舵
する。
【0041】つぎに、上記のように構成した車両制御装
置の動作を説明する。運転者によりイグニッションスイ
ッチがオン操作されると、CPU46aは、ROM46
bに記憶されている図8の反力制御プログラムを実行し
始める。
【0042】まず、反力制御プログラムは、ステップS
100において開始され、CPU46aは、ステップS
102において、操作位置センサ26によって検出され
た操作レバー10の操作位置Aを入力する。ついで、ス
テップS104において、操作位置Aを入力したときか
らの経過時間tが所定時間T0に達しているか否かを判
定する。この所定時間T0は、操作レバー10が急操作
されたか否かを判定するための基準となる時間であり、
予め設定されている。また、この経過時間は、タイマ4
6dによって計測される。なお、この急操作には、所定
時間内における操作レバー10の操作変化量が定められ
た所定値以上である場合や、操作レバー10の加速度や
操作レバー10に付加される圧力が所定値以上である場
合等が含まれる。
【0043】ここで、経過時間が所定時間T0に達して
なければ、ステップS104において「NO」と判定し
て所定時間T0が経過するまでステップS104の処理
を繰り返す。そして、所定時間T0が経過すると、ステ
ップS104において「YES」と判定してステップS
106に進む。ステップS106では、操作位置センサ
26によって検出された操作レバー10の操作位置Bを
入力し、その後、ステップS108において、操作位置
Bの値から操作位置Aの値を減算した値の絶対値|B−
A|が正の所定値Cよりも小さいか否かを判定する。所
定値Cは、所定時間T0における操作レバー10の操作
量が、通常操作と比較すると過大であると判定できる値
に設定され、前記絶対値|B−A|が所定値C以上であ
れば、操作レバー10は急操作されたと判定する。
【0044】ここで、操作レバー10が通常に操作され
て、急操作されてなければ前記絶対値|B−A|は所定
値C以下であるため、ステップS108において「YE
S」と判定して、ステップS110に進む。そして、ス
テップS110において、操作位置Bに対応する反力を
操作レバー10に対して出力する。この出力値は、操作
位置センサ26の検出値に基づくものであり、検出値が
供給された電気制御装置46は電動モータ25を駆動し
て運転者による操作レバー10の操作方向に反する方向
の反力を操作レバー10に対して発生させる。
【0045】なお、このような操作レバー10の左右方
向への操作により、操作レバー10の左右方向への操作
に対応した制御信号をステアリング制御装置51に出力
して、ステアリング制御装置51による転舵アクチュエ
ータ71の制御により、フロントタイヤを操作レバー1
0の左右への操作量に比例して転舵制御してもよい。し
かし、本実施形態においては、後述する転舵制御プログ
ラムの実施により、フロントタイヤは車両速度、車体の
スリップ角およびフロントタイヤのスリップ角を考慮し
て転舵される。
【0046】ついで、ステップS112に進んで、操作
位置Bの値を操作位置Aに設定する。この操作位置Aの
設定は、つぎのプログラム実行の際に、操作位置Bの値
を基準として、その位置からさらに所定時間T0に操作
レバー10がどの程度操作されるかを判定するために行
われる。前記ステップS112の処理後、ステップS1
04に戻り、ステップS104以降の処理を実行する。
そして、所定時間T0経過後における操作レバー10の
操作位置Bと所定時間T0前の操作レバー10の操作位
置Bと操作位置Aとの差の絶対値|B−A|が所定値C
よりも小さい限り、ステップS104〜S112の処理
を繰り返し実行し続けて、操作レバー10の操作に対し
て同操作レバー10の操作位置Bに対応した反力を与え
る。
【0047】一方、操作レバー10が、急操作されて操
作位置Bと操作位置Aの差の絶対値|B−A|が所定値
C以上になっていれば、ステップS108において「N
O」と判定して、ステップS114に進む。そして、ス
テップS114において、操作位置Bに対応する反力に
所定値Fを加算した値を反力として操作レバー10に対
して出力する。この所定値Fは、車両の予期しない挙動
を防止するための定数であり、予め設定されている。こ
の所定値Fを操作位置Bに対応する通常の反力の値に加
算することにより、操作レバー10に対する反力が通常
時以上に大きくなり運転者による急操作が抑制される。
【0048】ついで、ステップS112に進んで、前記
の場合と同様に、操作位置Bの値を操作位置Aに設定し
て、ステップS104に戻り、ステップS104以降の
処理を実行する。そして、所定時間To経過後における
操作レバー10の操作位置Bと操作位置Aの差の絶対値
|B−A|が所定値Cよりも大きい限り、ステップS1
04〜S108,S114,S112の処理を繰り返
す。これによって、操作レバー10には通常時以上の大
きな反力が発生して運転者による急操作が抑制され、車
両は急操作が抑制された操作レバー10の操作に応じた
無理のない状態で左旋回する。
【0049】また、このステップS104〜S108,
S114,S112の処理を繰り返し実行中に、操作位
置Bと操作位置Aの差の絶対値|B−A|が所定値C以
下になると、ステップS108において「YES」と判
定して、ステップS110に進み、ステップS110に
おいて、操作位置Bに対応する反力を操作レバー10に
対して出力するようになる。
【0050】このように、前述した反力制御により、操
作レバー10に対する操作が通常速度による操作であれ
ば、操作レバー10の操作位置に応じた反力が操作レバ
ー10に対して発生する。また、操作レバー10に対す
る操作が急操作であって操作レバー10の操作に車両挙
動が追従できないような場合には、操作レバー10に発
生する反力が通常の操作に対して設定された反力よりも
大きくなる。したがって、操作レバー10は無理な操作
入力が規制され、予期しない車両挙動の悪化を防止する
ことができる。
【0051】なお、前記反力制御プログラムでは、ステ
ップS114において操作レバー10に発生させる反力
のうちの所定値Fの値を定数としているが、この所定値
Fは車速センサ41、前後加速度センサ42、横加速度
センサ43の検出値に応じた変数とすることもできる。
この場合、各センサ41,42,43の検出値が大きく
なるに従って所定値Fも大きくなるように設定し、その
データをマップ化して、電気制御装置46のROM46
bに記憶させておくとよい。
【0052】また、前記反力制御プログラムでは、操作
レバー10を左右方向に操作した場合について説明した
が、操作レバー10を前後方向に操作する場合も、操作
レバー10には同様の反力が発生するような制御が行わ
れる。この場合、操作レバー10の操作位置は操作位置
センサ36が検出し、その検出値に基づいて電気制御装
置46が電動モータ35を駆動させて操作レバー10に
対して反力を発生させる。また、この場合には、車両
は、操作レバー10の前後方向の操作により、制動制御
または加速制御される。
【0053】つぎに、操作レバー10の左右への操作に
応じてフロントタイヤを左右に転舵する転舵制御プログ
ラムについて、図9および図10のフローチャートを用
いて説明する。この転舵制御プログラムは、イグニッシ
ョンスイッチのオン操作後、所定の短時間毎に繰り返し
実行される。このプログラムの実行は、ステップS20
0において開始され、CPU46aは、まず、ステップ
S202において、車速センサ41によって検出された
車両速度Vを入力する。ついで、ステップS204にお
いて、操作位置センサ26が検出した操作レバー10の
左右への操作量を操舵角aとして入力する。この操舵角
aは、操作レバー10が中立位置にあるとき「0」を表
し、操作レバー10の左(または右)への操作量を負
(または正)で表している。
【0054】つぎに、プログラムはステップS206に
進み、ステップS206において指示転舵角bを算出す
る。この指示転舵角bは、ステップS206にマップで
示した車両速度V(100km/h,50km/h,20km/h,
0km/hの場合を示している。)と操舵角aから求めるこ
とができ、このマップは予め求めたデータに基づいて設
定され電気制御装置46のROM46bに記憶されてい
る。この指示転舵角bは、マップに示したように、操舵
角aが同じ値であれば車両速度Vが大きくなるに従って
小さくなるように設定している。したがって、車両が高
速走行する場合には、大きな操舵量で小さな転舵量を出
力するようになり、車両が低速走行する場合には、小さ
な操舵量で大きな転舵量を出力するようになる。
【0055】ついで、ステップS208において、横加
速度センサ43が検出する車両の横加速度Gyを入力
し、ステップS210において、ヨーレートセンサ44
が検出する車両のヨーレートγを入力する。つぎに、ス
テップS212において転舵角センサ45が検出する車
輪の実転舵角θを入力する。そして、ステップS214
において、前記入力した車両速度V、横加速度Gyおよ
びヨーレートγを用いた下記数1の演算の実行により車
体のスリップ角βを算出する。また、同ステップS21
4において、前記計算した車体のスリップ角βに加え、
前記入力したヨーレートγ、車両速度Vおよび実転舵角
θを用いた下記数2の演算の実行によりフロントタイヤ
のスリップ角αを算出する。
【0056】
【数1】β=∫(Gy/v−γ)dt
【0057】
【数2】α=β+γ・Lf/v−θ
【0058】ただし、数2におけるLfは、図11に示
したように、車両の重心点oからフロントタイヤFTの
車軸までの距離である。図11は、二輪モデルによるヨ
ーレートγと車体のスリップ角βの関係を示しており、
一点鎖線hは車両の前方を矢印を用いて示し、実線iは
車両重心の移動方向を矢印を用いて示している。また、
横加速度Gy、実転舵角θ、車体のスリップ角βおよび
フロントタイヤのスリップ角αは、ともに負にて左方向
を表し、正にて右方向を表す。
【0059】ステップS214において、車体のスリッ
プ角βとフロントタイヤFTのスリップ角αを算出した
のち、プログラムはステップS216に進み、ステップ
S216において、車体のスリップ角βが、左方向の車
体の許容スリップ角−βzよりも大きく、かつ右方向の
車体の許容スリップ角βzよりも小さいか否か、すなわ
ち車体のスリップ角βの絶対値|β|が許容スリップ角
βz未満であるかを判定する。車体のスリップ角βの絶
対値|β|が許容スリップ角βz未満であれば車両はス
ピンや異常なスリップが生じていない通常の走行状態に
あると判定する。車体のスリップ角βの絶対値|β|が
許容スリップ角βz以上になった場合、車両はスピン挙
動にあると判定する。なお、許容スリップ角βzは、予
め決められた正の値である。
【0060】ここで、車両は通常の走行状態にあって、
車体のスリップ角βの絶対値|β|が、許容スリップ角
βzよりも小さいとき、ステップS216において「Y
ES」と判定する。そして、プログラムは、ステップS
218に進み、ステップS218において、フロントタ
イヤFTのスリップ角αが、左方向のフロントタイヤF
Tの許容スリップ角−αzよりも大きく、かつ右方向の
フロントタイヤFTの許容スリップ角αzよりも小さい
か否か、すなわち、フロントタイヤFTのスリップ角α
の絶対値|α|が許容スリップ角αz未満であるかを判
定する。
【0061】フロントタイヤFTのスリップ角αの絶対
値|α|が、許容スリップ角αz未満であればタイヤの
スリップ角αは許容範囲内にあって、車両は通常の走行
状態にあると判定する。また、フロントタイヤFTのス
リップ角αの絶対値|α|が許容スリップ角αz以上で
あれば、フロントタイヤFTのスリップ角αは右側に過
大になった状態にあると判定する。なお、許容スリップ
角αzは予め決められた正の値である。
【0062】フロントタイヤFTのスリップ角の絶対値
|α|が許容スリップ角αzを超えて過大になった場合
は、コーナリングフォースfが飽和して車両は、いわゆ
る「ハンドルを切りすぎた」状態になっている。フロン
トタイヤFTのスリップ角αとコーナリングフォースf
は、図12に示した関係にあり、フロントタイヤFTの
スリップ角の絶対値|α|が許容スリップ角αz以上に
なると、コーナリングフォースfと車両に生じる遠心力
とのバランスが崩れて車両は不安定な状態になる。
【0063】図13に、フロントタイヤFTのスリップ
角αとコーナリングフォースfとの関係を示したよう
に、フロントタイヤFTのスリップ角αは、車両の進行
方向を示す実線jとフロントタイヤFTの方向kの間の
角度であり、コーナリングフォースfは、実線jと直交
する方向に生じる力である。すなわち、操作レバー10
を左右に操作して車両が実線jで示した直線走行から旋
回状態に移行すると、進行方向が変わったフロントタイ
ヤFTにスリップ角αが生じる。このとき車体には重心
点oを中心に回転しようとするヨー運動が生じるため、
リアタイヤRTにもフロントタイヤFTと同様にスリッ
プ角が生じ、コーナリングフォースfが生じる。そし
て、4輪に生じたコーナリングフォースfと遠心力が釣
り合いをとりながら車両は旋回していく。許容スリップ
角αzは、このコーナリングフォースfを増大できる閾
値である。
【0064】ステップS218では、フロントタイヤF
Tのスリップ角の絶対値|α|が、許容スリップ角αz
未満であれば、「YES」と判定する。そして、プログ
ラムは、ステップS220に進み、ステップS206の
処理で求めた指示転舵角bを目標転舵角Cnとして設定す
る。ここで、指示転舵角bは操作レバー10の操作位置
による操作角aと車両速度Vに基づいて算出した車輪に
対する転舵角であり、目標転舵角Cnは車両速度Vの他、
ヨーレートγ、横加速度Gy、実転舵角θを考慮して最
適な転舵角として実際に車輪に出力させようとする転舵
角である。
【0065】つぎに、ステップS222において、目標
転舵角Cnからp回前の目標転舵角Cn-pを減算した値の絶
対値|Cn―Cn-p|が予め決めた目標転舵角変化量ガイド
値ΔCよりも小さいか否かを判定する。このpは、目標
転舵角Cnの変化量を演算するための比較対象演算周期数
を示しており、目標転舵角Cn-pは、p回前のプログラム
の実行時に求めた目標転舵角Cnを表すもので、p回前の
プログラム実行時におけるステップS220または後述
するステップS240,S242,S234,S236
の処理により設定されているものである。また、目標転
舵角変化量ガイド値ΔCは、目標転舵角Cnとp回前の目
標転舵角Cn-pの差が車両にローリングを生じさせる値で
あるか否かの閾値であり、|Cn―Cn-p|が目標転舵角変
化量ガイド値ΔCよりも大きいと、ローリングを抑制す
るための制御が必要であると判定する。
【0066】ここで、前記絶対値|Cn―Cn-p|が目標転
舵角変化量ガイド値ΔCよりも小さければ、ステップS
222において「YES」と判定して、ステップS22
4に進む。ステップS224ではアブソーバコントロー
ルシステム54およびスタビライザコントロールシステ
ム61への出力値を補正する必要がないため、アブソー
バ減衰力およびスタビライザの減衰力の補正値Sを
「0」に設定して、同「0」に設定された補正値Sをア
ブソーバ制御装置49およびスタビライザ制御装置50
に出力しておく。アブソーバ制御装置49およびスタビ
ライザ制御装置50は、この出力された補正値Sをイン
ターフェース回路に一時的に記憶しておく。
【0067】そして、ステップS226において目標転
舵角Cnがフロントタイヤに生じるように転舵アクチュエ
ータ71を制御して転舵機構72を駆動させる。これに
よって、車両は、操作レバー10の操作に従って左方向
または右方向に旋回しながら走行する。そして、プログ
ラムは、ステップS228に進んで目標転舵角Cn-p〜Cn
-1を目標転舵角Cn-p+1〜Cnにそれぞれ更新したのち、ス
テップS230に進んで一旦終了する。
【0068】再度、ステップS200からプログラムの
実行が開始されると、プログラムは、ステップS202
〜S214の処理を行って、求めた各センサ26,4
1,43,44,45の検出値から、改めて、指示転舵
角b、フロントタイヤFTのスリップ角αおよび車体の
スリップ角βを算出する。そして、ステップS216,
S218において「YES」と判定して、ステップS2
20の処理を行い、ステップS222において「YE
S」と判定する間は、ステップS200〜S230の処
理を繰り返す。その間、車両は、操作角aと車両速度V
に基づいて求めた目標転舵角CnがフロントタイヤFTに
生じるように制御される。
【0069】また、ステップS200からのプログラム
の実行中に、車体のスリップ角βの絶対値|β|が、許
容スリップ角βzよりも大きくなると、ステップS21
6において「NO」と判定してステップS232に進
む。ステップS232において、車体のスリップ角β
が、左方向の車体の許容スリップ角−βzよりも小さい
か否かを判定する。ここで車体のスリップ角βが左方向
の許容スリップ角−βz以下、すなわちスリップ角βが
左方向に過大になっていると、ステップS232におい
て「YES」と判定して、ステップS234に進む。
【0070】ステップS234では、車体のスリップ角
βの絶対値|β|から許容スリップ角βzを減算した値
とカウンタステア係数Kbとの積に、実転舵角θの値を
加算した値を目標転舵角Cnとして設定する。これは、車
体のスリップ角βが左方向に過大であるため、この左方
向に過大なスリップ角βを右方向に修正するために実転
舵角θに補正値Kβ(|β|−βz)を加算して目標転
舵角Cnを右方向に修正するようにしている。カウンタ
ステア係数Kbは、実験値等に基づいて求めた係数であ
り、フロントタイヤFTの実転舵角θをどの程度補正す
れば車体のスリップ角βが適正な範囲になるかを算出
し、その算出値と、スリップ角βおよび許容スリップ角
βzとの関係に基づいて求める。
【0071】ついで、プログラムは、ステップS222
に進み、ステップS222において、目標転舵角Cnから
目標転舵角Cn-pを減算した値の絶対値|Cn―Cn-p|が目
標転舵角変化量ガイド値ΔCよりも小さいか否かを判定
する。ここで、|Cn―Cn-p|が目標転舵角変化量ガイド
値ΔCよりも小さければ、ステップS222において
「YES」と判定して、以下、ステップS224〜S2
30の処理を行ってプログラムは終了する。
【0072】また、車体のスリップ角βが、左方向の車
体の許容スリップ角−βzよりも大、すなわち、車体の
スリップ角βが右方向の車体の許容スリップ角βzより
も大きければ、ステップS232において「NO」と判
定してステップS236に進む。ステップS236で
は、実転舵角θから、車体のスリップ角βの絶対値|β
|から許容スリップ角βzを減算した値とカウンタステ
ア係数Kbとの積を減算した値を目標転舵角Cnとして設
定する。これは、右方向の車体のスリップ角βが過大で
あるため、この右方向の車体のスリップ角βを左方向に
修正するために実転舵角θから補正値Kb(|β|−β
z)を減算して目標転舵角Cnを左方向に修正するように
している。
【0073】ついで、プログラムは、ステップS222
に進む。ステップS222において、目標転舵角Cnから
目標転舵角Cn-pを減算した値の絶対値|Cn―Cn-p|が目
標転舵角変化量ガイド値ΔCよりも小さく、「YES」
と判定すると、以下、ステップS224〜S230の処
理を行ってプログラムは終了する。
【0074】つぎに、車体のスリップ角βは許容範囲内
であるが、フロントタイヤFTのスリップ角αが許容範
囲から外れる場合について説明する。この場合、ステッ
プS216では「YES」と判定され、ステップS21
8では「NO」と判定されて、プログラムはステップS
238に進められる。ステップS238においては、フ
ロントタイヤFTのスリップ角αが、左方向のフロント
タイヤFTの許容スリップ角−αz以下であるか否かを
判定する。ここでスリップ角αが許容スリップ角−αz
以下、すなわちスリップ角αが左方向に過大になってい
ると、ステップS238において「YES」と判定し
て、ステップS240に進む。
【0075】ステップS240では、フロントタイヤF
Tのスリップ角αの絶対値|α|から許容スリップ角α
zを減算した値と、実転舵角θとを加算した値を目標転
舵角Cnとして設定する。これは、フロントタイヤFTの
スリップ角αが左方向に過大であるため、この左方向に
過大なフロントタイヤFTのスリップ角を右方向に修正
するために実転舵角θに補正値(|α|−αz)を加算
して目標転舵角Cnを右方向に修正するようにしてい
る。この場合は、フロントタイヤFTのスリップ角αお
よび許容スリップ角αzに基づいて、転舵機構72の出
力による実転舵角θを直接補正するため、カウンタステ
ア係数Kbのような係数を加味する必要はない。
【0076】ついで、プログラムは、ステップS222
に進み、ステップS222において、目標転舵角Cnから
目標転舵角Cn-pを減算した値の絶対値|Cn―Cn-p|が目
標転舵角変化量ガイド値ΔCよりも小さいか否かを判定
する。ここで、|Cn―Cn-p|が目標転舵角変化量ガイド
値ΔCよりも小さければ、ステップS222において
「YES」と判定して、以下、ステップS224〜S2
30の処理を行ってプログラムは終了する。
【0077】また、フロントタイヤFTのスリップ角α
が、左方向のフロントタイヤFTの許容スリップ角−α
zよりも大、すなわちスリップ角αが右方向のフロント
タイヤFTの許容スリップ角αzよりも大きいとき、ス
テップS238において「NO」と判定してステップS
242に進む。ステップS242では、実転舵角θか
ら、フロントタイヤFTのスリップ角αの絶対値|α|
から許容スリップ角αzを減算した値を減算し、その値
を目標転舵角Cnとして設定する。
【0078】これは、フロントタイヤFTのスリップ角
αが右方向に過大であるため、この右方向に過大なフロ
ントタイヤFTのスリップ角αを左方向に修正するため
に実転舵角θから補正値を減算して目標転舵角Cnを左
方向に修正するようにしている。そして、プログラム
は、ステップS222に進み、ステップS222におい
て、「YES」と判定すると、以下、ステップS224
〜S230の処理を行ってプログラムは終了する。
【0079】また、前記ステップS234,S236,
S240,S242の処理によって新たに計算した目標
転舵角Cnから目標転舵角Cn-pを減算した値の絶対値|Cn
―Cn-p|が目標転舵角変化量ガイド値ΔCよりも大きい
場合、ステップS222にて「NO」と判定して、ステ
ップS244に進む。ステップS244では、減衰力の
補正値S=|Cn―Cn-p|をアブソーバ制御装置49に出
力する。ついで、ステップS246において、前記と同
じ補正値S=|Cn―Cn-p|をスタビライザ制御装置50
に出力する。アブソーバ制御装置49およびスタビライ
ザ制御装置50は、前記補正値Sをインターフェース回
路に一時的に記憶する。
【0080】つぎに、プログラムは、ステップS226
に進み、ステップS226において、目標転舵角Cnと転
舵角センサ45によって検出された実転舵角θとの差を
表す制御信号をステアリング制御装置51に出力する。
ステアリング制御装置51は、前記入力した制御信号に
応じて転舵アクチュエータ71を駆動制御し、転舵アク
チュエータ71の作動により転舵機構72がフロントタ
イヤFTを転舵する。これにより、フロントタイヤは、
その実転舵角θが目標転舵角Cnに一致するように転舵さ
れる。そして、ステップS228の処理を行ったのち、
ステップS230に進み、プログラムは終了する。
【0081】一方、アブソーバ制御装置49は、図14
に示すアブソーバ制御プログラムを所定の短時間ごとに
繰り返して実行している。このアブソーバ制御プログラ
ムの実行は、ステップS300にて開始され、アブソー
バ制御装置49は、ステップS302にて切換スイッチ
60の選択値を読み込む。この切換スイッチ60の選択
値は、運転者によって選択されるアブソーバコントロー
ルシステム54のハード、ノーマル、ソフトの三段階の
いずれかを表すものである。
【0082】ついで、ステップS304において、各上
下加速度センサ59a,59b,59c,59dによっ
て検出された車体の上下方向の加速度を入力する。そし
て、ステップS306において、上下加速度センサ59
a,59b,59c,59dの検出値に基づいて、アブ
ソーバ制御装置49は、各ショックアブソーバ57a,
57bの目標減衰力Xをそれぞれ演算する。この場合、
たとえば上下方向の加速度が大きくなるにしたがって目
標減衰力Xは大きな値に設定される。この目標減衰力X
の演算においては、上下加速度センサ59a,59b,
59c,59dの検出値に切換スイッチ60の選択値が
加算される。
【0083】つぎに、ステップS308において、補正
値Sの読み込みが行われる。この補正値Sは|Cn―Cn-p
|であり、前述したように電気制御装置46から供給さ
れてアブソーバ制御装置49内のインターフェース回路
に逐次記憶されているものである。そして、ステップS
310において、ステップS306の処理で求めた目標
減衰力Xの値と、補正値Sとカウンタアブソーバ係数K
aの積の値とを加算した値を補正目標減衰力Xhとして求
める。
【0084】ついで、ステップS312において、アブ
ソーババルブ切換モータ58a,58b,58c,58
dを前記補正目標減衰力Xhを表す制御信号に応じてそ
れぞれ駆動制御して、アブソーバコントロールシステム
54のショックアブソーバ57a,57b(実際には、
4つのショックアブソーバ)にて発生される減衰力を前
記補正目標減衰力Xhに設定する。これによって、車両
は、接地荷重をコントロールしてローリングを抑制しな
がら走行する。そして、プログラムは、ステップS31
4に進んで終了する。
【0085】なお、アブソーバ制御装置49は、通常は
切換スイッチ60の選択値と各上下加速度センサ59
a,59b,59c,59dの検出値によって、各アブ
ソーババルブ切換モータ58a,58b,58c,58
dをそれぞれ独立して制御し、電気制御装置46から補
正値Sが供給されると、この補正値Sを加味した補正目
標減衰力Xhを算出する。そして、アブソーバコントロ
ールシステム54の各アブソーバの減衰力が各補正目標
減衰力Xhにそれぞれなるよう各アブソーババルブ切換
モータ58a,58b,58c,58dを独立して制御
する。
【0086】さらに、スタビライザ制御装置50は、図
15に示すスタビライザ制御プログラムを所定の短時間
ごとに繰り返し実行している。このスタビライザ制御プ
ログラムの実行は、ステップS400において開始さ
れ、スタビライザ制御装置50は、ステップS402に
おいて、切換スイッチ70の選択値を読み込む。この切
換スイッチ70の選択値も運転者によって選択されるス
タビライザコントロールシステム61(アクチュエータ
67)のハード、ノーマル、ソフトの三段階のいずれか
を表すものである。
【0087】ついで、ステップS404において、上下
加速度センサ69aおよび上下加速度センサ69bによ
って検出された車体の上下方向の加速度を入力する。そ
して、ステップS406において、上下加速度センサ6
9aおよび上下加速度センサ69bの検出値に基づい
て、スタビライザ制御装置50は、各スタビライザコン
トロールシステム61の各アクチュエータ67の目標減
衰力Yをそれぞれ演算する。この場合も、たとえば上下
方向の加速度が大きくなるにしたがって目標減衰力Yは
大きな値に設定される。この目標減衰力Yの演算におい
ては、上下加速度センサ69a,69bの検出値に切換
スイッチ70の選択値が加算される。
【0088】つぎに、ステップS408において、補正
値Sの読み込みが行われる。この補正値Sも|Cn―Cn-p
|であり、前述したように電気制御装置46から供給さ
れてスタビライザ制御装置50内のインターフェース回
路に逐次記憶される。そして、ステップS410におい
て、ステップS406の処理で求めた目標減衰力Yの値
と、補正値Sとカウンタスタビライザ係数Ksの積の値
とを加算した値を補正目標減衰力Yhとして求める。
【0089】ついで、ステップS412において、アク
チュエータバルブ切換モータ68a,68bを前記補正
目標減衰力Yhを表す制御信号に応じてそれぞれ駆動制
御して、スタビライザコントロールシステム61のアク
チュエータ67(実際には、2つのアクチュエータ)に
て発生される減衰力を前記補正目標減衰力Yhに設定す
る。これによって、車両は、さらにローリングを抑制す
る。そして、プログラムは、ステップS414に進んで
終了する。
【0090】なお、スタビライザ制御装置50は、通常
は切換スイッチ70の選択値と上下加速度センサ69
a,69bの検出値によって、アクチュエータバルブ切
換モータ68a,68bをそれぞれ独立に制御し、電気
制御装置46から補正値Sが供給されると、この補正値
Sを加味した補正目標減衰力Yhを算出する。そして、
スタビライザコントロールシステム61の減衰力が補正
目標減衰力Yhになるようアクチュエータバルブ切換モ
ータ68a,68bを制御する。
【0091】このように、上述した転舵、アブソーバお
よびスタビライザ制御によれば、車両に生じるタイヤス
リップ角αや車体スリップ角βが過大になって車両挙動
が不安定になるか、または不安定になると予測すると、
実転舵角θを補正するような目標転舵角Cnを算出し、こ
の目標転舵角CnがフロントタイヤFTに生じるように転
舵アクチュエータ71を制御して転舵機構72を駆動さ
せる。これによって、車両は、補正された目標転舵角Cn
に応じてタイヤスリップ角αや車体スリップ角βを抑制
して安定した走行をするようになる。
【0092】また、所定時間内に、目標転舵角Cnが大き
く変化して、目標転舵角変化量ガイド値ΔCよりも大き
くなると、電気制御装置46はローリング防止のための
制御が必要であると判定し補正値Sを算出する。そし
て、算出した補正値Sは、アブソーバ制御装置49およ
びスタビライザ制御装置50に供給され、アブソーバ制
御装置49およびスタビライザ制御装置50がアブソー
バコントロールシステム54およびスタビライザコント
ロールシステム61を制御して車両のローリングを抑制
する。これによって、車両は、四輪の接地荷重をコント
ロールして安定性を高めるとともに、ローリングを防止
した状態で左方向または右方向に旋回しながら走行す
る。
【0093】また、この車両制御装置においては、転舵
角センサ45が検出する実転舵角θや、各センサ41,
42,43,44がそれぞれ検出する車両挙動に基づい
て、目標転舵角Cnを算出し、この目標転舵角Cnによって
車両の操舵が制御されるため、より安定した状態に車両
を維持することができる。したがって、車両走行におい
て安全性を確保できるようになる。なお、前述した実施
形態においては、操作部材を棒状の操作レバー10とし
ているが、これをリング状のハンドルで構成することも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態による車両制御装置の操作
レバーを示す概略斜視図である。
【図2】 図1に示した操作レバーを含む操作レバー装
置の概略斜視図である。
【図3】 車両制御装置の電気制御部を示すブロック図
である。
【図4】 車両に設けられたショックアブソーバを示す
概略正面図である。
【図5】 電気制御装置に接続されたアブソーバ制御部
を示すブロック図である。
【図6】 車両に設けられたスタビライザを示す概略斜
視図である。
【図7】 電気制御装置に接続されたスタビライザ制御
部を示すブロック図である。
【図8】 図3に示したCPUが実行する車両制御を示
すフローチャートである。
【図9】 図3に示したCPUが実行する他の例による
車両制御を示すフローチャートである。
【図10】 図9に示したフローチャートに続くフロー
チャートである。
【図11】 車体のスリップ角を説明するための説明図
である。
【図12】 フロントタイヤのスリップ角とコーナリン
グフォースの関係を示すグラフである。
【図13】 フロントタイヤにおけるコーナリングフォ
ースの発生状態を示す説明図である。
【図14】 アブソーバ制御装置が実行するアブソーバ
制御を示すフローチャートである。
【図15】 スタビライザ制御装置が実行するスタビラ
イザ制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…操作レバー、20…左右方向反力発生機構、2
5,35…電動モータ、26,36…操作位置センサ、
40…電気制御部、41…車速センサ、42…前後加速
度センサ、43…横加速度センサ、44…ヨーレートセ
ンサ、45…転舵角センサ、46…電気制御装置、46
a…CPU、46d…タイマ、47…エンジン制御装
置、48…ブレーキ制御装置、49…アブソーバ制御装
置、50…スタビライザ制御装置、51…ステアリング
制御装置、52…スロットルエンジンシステム、53…
ブレーキシステム、54…アブソーバコントロールシス
テム、61…スタビライザコントロールシステム、71
…転舵アクチュエータ、72…転舵機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 9/02 341 F02D 9/02 341F 3G065 11/02 11/02 Q 3J070 11/04 11/04 C 11/10 11/10 U G05G 9/047 G05G 9/047 // B62D 101:00 B62D 101:00 111:00 111:00 113:00 113:00 117:00 117:00 119:00 119:00 137:00 137:00 Fターム(参考) 3D030 DB15 DB95 3D032 CC50 DA03 DA09 DA15 DA23 DA25 DA29 DA33 DA36 DA40 EB04 EB12 EC21 3D033 CA11 CA14 CA16 CA17 3D037 EA08 EB03 EB10 3D046 BB21 GG02 GG09 GG10 HH02 HH08 HH21 HH22 HH25 HH35 3G065 CA02 DA04 EA07 FA02 FA06 GA00 GA11 GA46 JA02 JA09 JA11 JA13 KA02 3J070 AA04 BA19 BA41 CB04 CC04 CC05 CC42 CC71 CE01 CE04 DA01 EA11

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】運転者による操作に応じて変位する操作部
    材と、 運転者の操作に対する前記操作部材の変位状態を制御す
    る変位状態制御機構と、 前記操作部材の変位位置を検出する位置検出手段と、 前記位置検出手段によって検出された操作部材の変位位
    置に応じて車両の運転を制御する運転制御手段と、 運転者の操作に対する操作部材の異常な動きを検出する
    異常検出手段と、 前記異常検出手段が前記操作部材の異常な動きを検出し
    たとき、前記変位状態制御機構による運転者の操作に対
    する操作部材の変位状態を変更する変更制御手段とを備
    えたことを特徴とする車両制御装置。
  2. 【請求項2】運転者による操作に応じて変位する操作部
    材と、 運転者の操作に対する前記操作部材の変位状態を制御す
    る変位状態制御機構と、 前記操作部材の変位位置を検出する位置検出手段と、 前記操作位置検出手段が検出する操作位置に応じて車両
    の運転を制御する運転制御手段と、 前記操作部材の操作速度を検出する操作速度検出手段
    と、 前記操作速度検出手段が、運転者による操作部材の急操
    作を検出したとき、前記変位状態制御機構による運転者
    の操作に対する操作部材の変位状態を変更する変更制御
    手段とを備えたことを特徴とする車両制御装置。
  3. 【請求項3】運転者による操作に応じて変位する操作部
    材と、 運転者の操作に対する前記操作部材の変位状態を制御す
    る変位状態制御機構と、 前記操作部材の変位位置を検出する位置検出手段と、 前記操作位置検出手段が検出する操作位置に応じて車両
    の運転を制御する運転制御手段と、 前記操作部材の操作速度を検出する操作速度検出手段
    と、 前記操作速度検出手段の検出によって検出された前記操
    作部材の操作速度が速いとき、前記変位状態制御機構に
    よる運転者の操作に対する操作部材の変位状態を変更す
    る変更制御手段とを備えたことを特徴とする車両制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記変位状態制御機構を、操作部材の操作
    位置に応じて前記操作部材に対する反力を発生する反力
    発生機構で構成し、前記変位状態制御機構による運転者
    の操作に対する操作部材の変位状態の変更を、前記反力
    発生機構が発生する操作部材に対する反力を増大するこ
    ととした請求項1ないし3のいずれか一つに記載の車両
    制御装置。
  5. 【請求項5】運転者により操作される操作部材の変位位
    置を検出する位置検出手段と、 前記操作部材の変位位置に基づいて目標転舵量を決定す
    る目標転舵量算出手段と、 前記目標転舵量算出手段によって決定された目標転舵量
    に応じて車両を転舵する転舵制御手段と、 前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前記車両の旋回によって生じる車両姿勢変化を制御する
    姿勢制御手段と、 前記目標転舵量算出手段によって決定された目標転舵量
    および前記旋回状態検出手段によって検出された車両旋
    回状態に応じて、前記姿勢制御手段による車両姿勢変化
    の制御を変更する姿勢変更手段とを備えたことを特徴と
    する車両制御装置。
  6. 【請求項6】前記姿勢制御手段を、車両のローリングを
    抑制するためのローリング抑制機構で構成し、前記姿勢
    制御手段による車両姿勢変化の制御を、前記ローリング
    抑制機構を制御して車両のローリングを抑制することと
    した請求項5に記載の車両制御装置。
  7. 【請求項7】運転者により操作される操作部材の変位位
    置を検出する位置検出手段と、 前記位置検出手段に検出された変位位置に基づいて目標
    転舵量を決定する目標転舵量決定手段と、 転舵量を、前記目標転舵量決定手段によって決定された
    目標転舵量に転舵制御する転舵制御手段と、 前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前記旋回状態検出手段により検出された旋回状態に応じ
    て、前記目標転舵量決定手段によって決定される目標転
    舵量を補正する転舵量補正手段とを備えたことを特徴と
    する車両制御装置。
  8. 【請求項8】前記車両の旋回状態を示す値が、タイヤス
    リップ角または車体スリップ角である請求項7に記載の
    車両制御装置。
  9. 【請求項9】前記車両の旋回状態を示す値が、タイヤス
    リップ角と車体スリップ角である請求項7または8に記
    載の車両制御装置。
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