JP2003237521A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP2003237521A
JP2003237521A JP2002037207A JP2002037207A JP2003237521A JP 2003237521 A JP2003237521 A JP 2003237521A JP 2002037207 A JP2002037207 A JP 2002037207A JP 2002037207 A JP2002037207 A JP 2002037207A JP 2003237521 A JP2003237521 A JP 2003237521A
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直樹 山路
Hiroyuki Taniyama
裕之 谷山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の取付け位置の誤差やエアバッグ自身の
寸法精度等に左右されることなく、膨張時における所要
の展開形状と乗員保護性能を安定して再現することので
きるエアバッグ装置を提供する。 【解決手段】 カーテン状エアバッグ3の筒状膨張部1
1の下端部11aと、フロントピラー側取付点32aあ
るいはリアピラー側取付点34aとの間の少なくとも一
方側に、膨張寸法調節機構として、インフレータ作動時
にその膨張による下縁15長手方向の収縮量を自律的に
調節することができる形状(膨張寸法調節部21a)を
形成する。この構成により、下辺18長手方向に沿った
両端取付点32a,34a間の距離がガス圧によって調
節される。従って、車両側の取付点32a,34aの位
置やエアバッグ自身の寸法等に誤差があった場合でも、
その誤差が吸収緩和され、エアバッグ3は高い再現性を
もって所要位置に展開することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の側面衝突や
横転等の際に乗員の頭部が車両側壁やサイドウィンドウ
に直接的に衝突することを防止するためのエアバッグ装
置に関し、更に詳しくは、作動時おけるエアバッグの展
開を安定して再現することのできるエアバッグ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両の側面衝突時や横転時等、車両側部
に高荷重が作用したときにインフレータを作動させ、車
両内壁のルーフレールに沿ってフロントピラー側からリ
アピラー側にまで至る領域にカーテン状のエアバッグを
展開させることによって、乗員の頭部が直接的に車両側
壁やサイドウィンドウに対して衝突することを防止する
エアバッグ装置として、本出願人らは、特開2001−
39256号において、カーテン状エアバッグに上縁近
傍から下縁近傍にまで繋がる筒状膨張部を設け、このエ
アバッグを自然取付状態においてその筒状膨張部を横切
る弛みが生じるように車両に対して下縁の両端部を取り
付けるとともに、この筒状膨張部にインフレータからの
ガスを注入して伸張させ、その伸張によって下縁両端部
がエアバッグの下縁を突っ張らせることで下縁にテンシ
ョンを付与する構成のエアバッグ装置を提案している。
【0003】上記の提案によれば、多数の円筒状の膨張
部を平行に形成するエアバッグ装置に比して、少ない溶
着または縫製のもとにカーテン状エアバッグを下縁の弛
みを生じさせることなく所要の展開位置に安定して固定
して、乗員を保護することが可能になる。また、展開に
必要なガス量が他のエアバッグ装置に比して少なくてす
むため、最終的な展開に至るまでの所要時間を短くする
ことが可能となり、素早く乗員の保護態勢を採ることが
できる。
【0004】図11に、上記提案に係るエアバッグ装置
の模式的側面図を示す。図11(a)はカーテン状エア
バッグの自然取付状態(収納を解いた状態)を示し、図
11(b)はインフレータ作動後の膨張状態(ガス注入
後の展開状態)を示す。
【0005】この例において、カーテン状エアバッグ1
0は、図11(a)に示すように、上縁近傍から下縁近
傍にまで繋がった筒状膨張部11と、その筒状膨張部1
1と連通部12を介して連通する保護用膨張部13とか
ら形成されている。このカーテン状エアバッグ10は、
その上縁14に設けられた複数の取付部位14aにおい
て、車両のルーフレール31に設けられた複数の取付点
31aのそれぞれに取り付けられている。また、下縁1
5の両端にはそれぞれ連続して外方に伸びる帯状部1
6,17が一体的に形成されており、その各帯状部16
および17の先端部にもそれぞれ取付部位16aおよび
17aが形成されているとともに、これらのうち、一方
の取付部位16aは車両のフロントピラー32下方の所
定位置に設けられた取付点32aに、他方の取付部位1
7aはルーフレール31のセンターピラー33よりも後
方の所定位置に設けられた取付点31bにそれぞれ取り
付けられている。
【0006】このカーテン状エアバッグ10の下縁15
とその下縁15に沿って伸びる帯状部16,17からな
る下辺18全体の形状は、車両取付け前の時点で略一直
線状であるが、車両への取付け時において帯状部17の
先端の取付部位17aがルーフレール31と略同じ高さ
にある取付点31bにまで持ち上げられることで、カー
テン状エアバッグ10は、筒状膨張部11を横切る弛み
をもって車両に取り付けられている。このような取付け
構造により、収納を解いた状態(自然取付状態)におけ
るカーテン状エアバッグ10は緊張しておらず、ルーフ
レール31に沿って巻回収納が可能となっている。
【0007】次に、図11(b)に示すように、図示し
ないインフレータの作動によって筒状膨張部11内にガ
スが注入された場合、筒状膨張部11並びにそれに連通
する保護用膨張部13が微小な時間差をもってそれぞれ
膨張する(展開状態)。筒状膨張部11はカーテン状エ
アバッグ10の上縁14の近傍から下縁15の近傍にま
で繋がっているため、その膨張によって下縁15を下方
に引っ張って弛みを解消するように伸張する。ここで、
カーテン状エアバッグ10の下辺18はその両端に形成
された取付部位16a,17aにおいて車両の取付点3
2a,31bにそれぞれ取り付けられて固定されている
ため、筒状膨張部11の伸張によって、下辺18は取付
部位16a,17aの間において下方に押し下げられる
ることになり、これによって下辺18にはそれぞれ図示
矢印T1,T2方向のテンションが作用し、その位置が所
要位置に安定して位置決め固定された状態となる。従っ
て、この状態で保護用膨張部13が膨張すると、その保
護用膨張部13の位置も一定の位置に安定して固定され
た状態となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、以上のよう
なエアバッグ装置において、カーテン状エアバッグ10
の下辺18の両端部(16a,17a)が固定される車
両側の取付点32a,31bが、当初の設計位置より大
幅にずれていた場合、インフレータの作動時にエアバッ
グが所要の形状に展開できない恐れがある。
【0009】例えば、取付点が所定の位置よりも互いに
接近する方向にずれている場合を図12に、あるいは取
付点が所定の位置よりも互いに遠ざかる方向にずれてい
る場合を図13に、それぞれ模式的側面図として示す。
図12,13の(a)は、収納を解いた自然取付状態を
示し、図12,13の(b)はインフレータ作動後の膨
張状態を示す。
【0010】図12(a)に示すように、カーテン状エ
アバッグ10の下辺18両端を車両に固定する取付点3
2b,31cが、所定の設計位置よりも図示矢印方向の
ように互いに接近する方向にずれている場合、自然取付
状態における筒状膨張部11を横切る弛みは、通常の図
11(a)の状態に比べ減少することとなる。そのた
め、図12(b)に示すインフレータ作動後の膨張状態
において、筒状膨張部11が下方に伸張しきっても下縁
15を十分に押し下げられず、乗員を保護するのに十分
な両取付点32b,31c間の下辺18に沿ったテンシ
ョンが得られない場合が考えられる。
【0011】また、図13(a)に示すように、カーテ
ン状エアバッグ10の下辺18両端を車両に固定する取
付点32c,31dが、当初の設計位置よりも図示矢印
方向のように互いに遠ざかる方向にずれている場合、自
然取付状態における筒状膨張部11を横切る弛みは、通
常の図11(a)の状態に比べ増加することとなる。こ
のため、図13(b)に示すインフレータ作動後の膨張
状態において、筒状膨張部11が下方に伸張しきっても
下縁15を十分に押し下げることができず、最悪の場
合、筒状膨張部11が折れ曲がり、カーテン状エアバッ
グ10が所要の形状に展開できない恐れがある。
【0012】以上のように、いずれの場合も安定した乗
員保護性能が得られない可能性があるため、カーテン状
エアバッグ10のより確実な展開動作と乗員保護性能を
期すためには、車両側取付点やエアバッグの寸法精度を
厳しく管理する必要があり、コストが高くなってしまう
という問題があった。
【0013】本発明は、上記する課題に対処するために
なされたものであり、これら車両の取付け位置の誤差や
エアバッグ自身の寸法精度等に左右されることなく、膨
張時における所要の展開形状と乗員保護性能を安定して
再現することのできるエアバッグ装置を提供することを
目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、車両側部への高荷重作
用時に作動するインフレータからのガスの注入により、
車両内壁のルーフレールに沿ってフロントピラーとリア
ピラーとの間に展開するカーテン状エアバッグを備え、
上記カーテン状エアバッグは、インフレータの作動によ
り膨張して乗員を保護する保護用膨張部と、その保護用
膨張部に連通し、かつ、インフレータの作動により当該
エアバッグの上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる筒状に
膨張する少なくとも1つの筒状膨張部を有し、上記下縁
の両端部を取り付けるためのフロントピラー側およびリ
アピラー側の取付点の少なくとも一方は上記ルーフレー
ルよりも低位置に設けられ、下縁の両端部の一方がフロ
ントピラー側の取付点に、他方がリアピラー側の取付点
にそれぞれ取り付けられ、かつ、上記上縁の複数箇所が
ルーフレールに設けられた取付点に取り付けられてルー
フレールに沿って収納されているとともに、その収納を
解いた状態において、当該カーテン状エアバッグは、ガ
スの非注入時には上記筒状膨張部を横切る弛みを生じ、
かつ、ガスの注入による膨張時には上記筒状膨張部が弛
みを解消して伸展するように構成されてなるエアバッグ
装置において、上記筒状膨張部の下端部と、フロントピ
ラー側あるいはリアピラー側の取付点との間の少なくと
も一方に、当該カーテン状エアバッグの膨張時にこの筒
状膨張部の伸展を安定させる膨張寸法調節機構が設けら
れていることを特徴とする。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、上記カー
テン状エアバッグに、下縁に沿って連続する膨張部が形
成されていることを特徴とする。
【0016】更に、請求項3に記載の発明は、上記下縁
に沿って連続する膨張部が、上記筒状膨張部または上記
保護用膨張部の少なくとも一方と連通しているととも
に、この下縁に沿って連続する膨張部が、膨張時におけ
る当該膨張部の連続方向への収縮量を自律的に調節する
ことで筒状膨張部の伸展を安定させる膨張寸法調節機構
を備える形状に形成されていることを特徴とする。
【0017】ここで、上記下縁に沿って連続する膨張部
における膨張寸法調節機構として、略一定の太さで上下
に湾曲する管状に膨張する形状(請求項4)、互いに連
通する球状に膨張する形状(請求項5)、あるいは、環
状に膨張する形状(請求項6)を好適に採用することが
できる。
【0018】また、上記下縁に沿って連続する膨張部に
おける膨張寸法調節機構として、膨張時に上下のどちら
か一方に反ることで下縁長手方向の長さを縮めるように
膨張する形状を採用することもできる(請求項7)。
【0019】本発明は、カーテン状エアバッグの下辺の
一部に、両端の取付点間の下辺長手方向に沿った距離を
調節することで、筒状膨張部の伸展と下辺に沿って発生
するテンションを安定させる膨張寸法調節機構を配置す
ることにより、所期の目的を達成しようとするものであ
る。
【0020】すなわち、本発明におけるカーテン状エア
バッグは、上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる筒状膨張
部を有するとともに、この筒状膨張部の下端部と、フロ
ントピラー側取付点あるいはリアピラー側取付点との間
の少なくとも一方側に、下辺長手方向に沿った両端取付
点間の距離を調節する膨張寸法調節機構を介在配置す
る。この構成により、エアバッグの取付位置に多少のば
らつきがあっても、膨張時における下辺長手方向に沿っ
た両端取付点間の距離と、同方向へのテンションが調節
されることで、筒状膨張部の十分な伸展が確保され、カ
ーテン状エアバッグの所要の形状への確実な展開を行う
ことができる。従って、本発明のエアバッグ装置は、イ
ンフレータ作動時におけるエアバッグを、高い再現性を
もって所要位置に展開させることができ、安定した乗員
保護性能を発揮することが可能となる。
【0021】また、下縁に沿って連続する膨張部を有す
る請求項2に係る発明の構成を採用すると、カーテン状
エアバッグの下縁は膨張時において立体的となり、筒状
膨張部の伸張により下縁に作用するテンションとの相乗
効果によって高い剛性が生じるとともに、この下縁の連
続する膨張部はシートとドアないしは内側壁との間に嵌
まり込んでカーテン状エアバッグの位置を固定する効果
を発揮し、乗員を保護する効果をより高める役割を果た
す。
【0022】一方、請求項3に係る発明は、上記の下縁
に沿って連続する膨張部が膨張寸法調節機構を兼ね備え
るように構成したことを特徴とするものであって、筒状
膨張部または保護用膨張部の少なくとも一方と連通する
ように形成されているとともに、この下縁に沿って連続
する膨張部に、インフレータからのガス圧によりこの膨
張部の連続方向(すなわち下辺長手方向)の収縮量が調
節される部位を形成する。この構成によって、エアバッ
グを展開する作用を発揮する筒状膨張部を伸張させる力
と、エアバッグの展開を制限する両端取付点間の下辺長
手方向に沿ったテンションとが、同じガス圧を元に制御
されることになる。従って、このカーテン状エアバッグ
は、筒状膨張部の十分な伸張に必要な下辺長手方向に沿
った両端取付点間の距離と同方向へのテンションが、膨
張寸法調節機構の部位の収縮量によって自律的に調節さ
れ、所要の展開形状を得ることができる。また、上記の
構成により、このエアバッグ装置は、エアバッグの取付
位置に多少のばらつきがあっても、膨張時における下辺
長手方向に沿った両端取付点間の距離と同方向へのテン
ションが確保されることから、膨張時における所要の展
開形状と乗員保護性能を安定して再現することが可能と
なる。
【0023】ここで、下縁に沿って連続する膨張部が、
その膨張による下辺長手方向の収縮量を自律的に調節す
る部位の具体的な形状として、略一定の太さで上下に湾
曲する管状に膨張する形状、互いに連通する球状に膨張
する形状、あるいは環状に膨張する形状を採用すること
ができる。これらのような形状の膨張寸法調節機構を、
カーテン状エアバッグの筒状膨張部の下端部と、フロン
トピラー側取付点あるいはリアピラー側取付点との間の
少なくとも一方側に、少なくとも1つ以上形成すること
により、筒状膨張部の十分な伸張を確保することができ
る。なお、本発明においては、これら請求項4から6の
特徴的構成を併用することも可能である。
【0024】また、同様に、下縁に沿って連続する膨張
部がその膨張による下辺長手方向の収縮量を自律的に調
節する形状として、この膨張部の連続方向の一辺に切り
欠きもしくはスリット等を形成することによって、膨張
時にこの部位全体が上または下(切り欠きもしくはスリ
ット等を形成した辺側)に反り返り、下縁長手方向の長
さを縮めるように膨張する形状を採用することもでき
る。
【0025】
【発明の実施の形態】以下図面を参照しつつ本発明の実
施の形態について説明する。図1から図3は、本発明の
基本的な実施の形態の説明図であり、エアバッグ装置の
インフレータ作動後の膨張状態(ガス注入後の展開状
態)を示す模式的側面図である。なお、従来例と同様の
機能を有する構成部材には同じ番号を付記する。
【0026】図1は、第1の実施の形態を示す模式図で
あり、このカーテン状エアバッグ1は、従来例と同様、
上縁14近傍から下縁15近傍にまで繋がる筒状膨張部
11と、その筒状膨張部11と連通部12を介して連通
する保護用膨張部13を備えているとともに、この筒状
膨張部11が、その展開状態においてセンターピラー3
3にほぼ沿った位置となるように形成されている。ま
た、このカーテン状エアバッグ1の下縁15のリアピラ
ー34側端部には、下縁15に沿って後方に伸びる帯状
部17が一体的に形成されており、この下縁15と帯状
部17とから形成されるエアバッグの下辺18は、車両
への取付け前において略一直線状となっている。
【0027】カーテン状エアバッグ1の車両への取付け
は、その上縁14に設けられた複数の取付部位14a
と、帯状部17のリアピラー34側端部に設けられた取
付部位17a、および、下縁15のフロントピラー32
側端部に設けられた取付部位15aを用いて行われる。
これら取付部位のうち、取付部位14aは、車両のルー
フレール31に設けられた複数の取付点31aに固定さ
れているとともに、帯状部17の後端の取付部位17a
が、リアピラー34上部の所定位置に設けられた取付点
34aに固定されている。このように、帯状部17後端
の取付部位17aが、ルーフレール31と略同じ高さに
まで持ち上げられることによって、カーテン状エアバッ
グ1に筒状膨張部11を横切る弛みが形成される。
【0028】本実施の形態におけるカーテン状エアバッ
グ1の構造的特長は、下縁15の前端に設けられた取付
部位15aが、膨張寸法調節機構20を介して、フロン
トピラー32の所定位置に設けられた取付点32aに接
続されている点である。膨張寸法調節機構20として
は、例えばバネやゴム等の弾性体が好適に採用される。
【0029】以上のような構成のカーテン状エアバッグ
1において、筒状膨張部11および保護用膨張部13内
に図示しないインフレータからのガスが注入された場
合、図1のように、筒状膨張部11の下端部11aは、
下縁15と帯状部17を下方に押し下げながら膨張す
る。この筒状膨張部11の下方への伸展は、カーテン状
エアバッグ1を所要の形状に展開するとともに、ガスに
よる筒状膨張部11の膨張が最大になった時点で停止す
る。そして同時に、この筒状膨張部11の伸展は、膨張
寸法調節機構20の長さを引き伸ばすように作用する。
【0030】言い換えれば、本実施の形態におけるカー
テン状エアバッグ1は、膨張時における両端取付点32
a,34a間の下辺18に沿った距離が、膨張寸法調節
機構20によって調整されることにより、筒状膨張部1
1の十分な伸展を確保することができる。また、膨張寸
法調節機構20は、乗員を保護するのに必要な展開形状
と下辺18に沿ったテンションを安定させる効果を発揮
する。また更に、車両側の取付点32a,34aの位置
やエアバッグ自身の寸法等にばらつきがあった場合で
も、膨張寸法調節機構20の伸びが変化して、下辺18
長手方向に沿った両端取付点32a,34a間の距離が
調節されることとなる。従って、このカーテン状エアバ
ッグ1は、高い再現性をもって所要位置に展開させるこ
とができ、安定した乗員保護性能を発揮することが可能
となる。
【0031】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図2は、第2の実施の形態を示す模式図であ
り、このカーテン状エアバッグ2も、第1の実施の形態
と同様の筒状膨張部11と、その筒状膨張部11と連通
部12を介して連通する保護用膨張部13を備えてい
る。また、このカーテン状エアバッグ2は、下縁15に
沿って連続する膨張部21を備え、この膨張部21と筒
状膨張部11とが互いに連通するように形成されている
とともに、下縁15とそれに連続する膨張部21とから
形成されるエアバッグの下辺18は、車両への取付け前
において略一直線状となっている。
【0032】カーテン状エアバッグ2の車両への取付け
は、その上縁14に設けられた複数の取付部位14a
が、車両のルーフレール31に設けられた複数の取付点
31aに固定され、下縁に沿って連続する膨張部21の
リアピラー34側端部に設けられた取付部位22aが、
リアピラー34上部の所定位置に設けられた取付点34
aに固定されているとともに、下縁15のフロントピラ
ー32側端部に設けられた取付部位15aが、フロント
ピラー32の所定位置に設けられた取付点32aに接続
されることによって行われる。また、第1の実施の形態
同様に、エアバッグ後端の取付部位21aが、ルーフレ
ール31と略同じ高さにまで持ち上げられることによっ
て、カーテン状エアバッグ2に筒状膨張部11を横切る
弛みが形成される。
【0033】本実施の形態におけるカーテン状エアバッ
グ2の特長は、取付部位15aが膨張寸法調節機構20
を介して取付点32aに接続されているとともに、両端
取付点32a,34a間に発生する下辺18に沿ったテ
ンションの略作用線上に、連続する膨張部21を備える
点である。長さ調節機構20としては、第1の実施の形
態同様、バネやゴム等の弾性体が好適に採用される。
【0034】以上のような構成のカーテン状エアバッグ
2においても、図示しないインフレータからのガスが注
入された場合、第1の実施の形態と同様にして、膨張時
における両取付点32a,34a間の下辺18に沿った
距離が調整され、乗員を保護するのに適した展開形状と
下辺18に沿ったテンションを得ることができる。ま
た、同様に、車両側の取付点32a,34aの位置やエ
アバッグ自身の寸法等にばらつきがあった場合でも、高
い再現性をもって所要位置に展開させることができ、安
定した乗員保護性能を発揮することが可能となる。
【0035】更に、このカーテン状エアバッグ2は、下
縁15に沿って連続する膨張部21を備えることによ
り、その下縁15は膨張時において立体的となり、筒状
膨張部11の伸張により下縁15に作用するテンション
との相乗効果によって高い剛性が生じるとともに、この
膨張部21はシートとドアないしは内側壁との間に嵌ま
り込んでカーテン状エアバッグ2の位置を固定する効果
を発揮し、乗員を保護する効果をより高める役割を果た
す。
【0036】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図3は、第3の実施の形態を示す模式図であ
り、このカーテン状エアバッグ3も、第2の実施の形態
と同様の筒状膨張部11と、その筒状膨張部11と連通
部12を介して連通する保護用膨張部13、および筒状
膨張部11に連通する下縁15に沿って連続する膨張部
21を備えているとともに、下縁15とそれに沿って連
続する膨張部21とから形成されるエアバッグの下辺1
8は、車両への取付け前において略一直線状となってい
る。また、このカーテン状エアバッグ3の下縁15のフ
ロントピラー32側端部には、下縁15から外方に伸び
る帯状部が一体的に形成されている。
【0037】カーテン状エアバッグ3の車両への取付け
は、その上縁14に設けられた複数の取付部位14a
が、車両のルーフレール31に設けられた複数の取付点
31aに固定され、下縁に沿って連続する膨張部21の
リアピラー34側端部に設けられた取付部位22aが、
リアピラー34上部の所定位置に設けられた取付点34
aに固定されているとともに、帯状部16のフロントピ
ラー32側端部に設けられた取付部位16aが、フロン
トピラー32の所定位置に設けられた取付点32aに接
続されることによって行われる。また、第2の実施の形
態同様に、エアバッグ後端の取付部位22aが、ルーフ
レール31と略同じ高さにまで持ち上げられることによ
って、カーテン状エアバッグ3に筒状膨張部11を横切
る弛みが形成される。
【0038】本実施の形態におけるカーテン状エアバッ
グ3の構造的特長は、前記の弾性体等を介在配置する代
わりに、膨張寸法調節機構として、下縁15に沿って連
続する膨張部21の一部を、インフレータ作動時の膨張
による下縁15長手方向の収縮量を自律的に調節するこ
とができる形状に形成した点である。この実施の形態で
は、膨張部21における筒状膨張部11の下端部11a
と帯状部16との間に、上記のような機能を備える膨張
部21の形状として、略一定の太さで上下に湾曲する管
状に膨張する形状の膨張寸法調節部21aを形成してい
る。
【0039】以上ような構成のカーテン状エアバッグ3
において、筒状膨張部11および保護用膨張部13内に
図示しないインフレータからのガスが注入された場合、
図3のように、筒状膨張部11の下端部11aは、下辺
18を下方に押し下げながら膨張する。この膨張は、カ
ーテン状エアバッグ3を所要の形状に展開しつつ、イン
フレータからのガスが筒状膨張部11の下端部11aを
押し下げる力と、両取付点32a,34a間の下辺18
に沿ったテンションとが釣り合った時点で最大となって
停止する。
【0040】すなわち、両取付点32a,34aの間に
発生する下辺18長手方向のテンションの略作用線上
に、ガス圧によって同方向に収縮する膨張寸法調節部2
1aが配置されていることにより、エアバッグを展開す
る作用を発揮する筒状膨張部11を伸張させる力と、エ
アバッグの展開を制限する下辺18長手方向に沿ったテ
ンションとが、同じガス圧を元に制御されることにな
る。このことにより、カーテン状エアバッグ3は、膨張
寸法調節部21aの膨張時の長さLaが、筒状膨張部1
1の十分な伸張に必要な長さに調整される。また同時
に、膨張寸法調節部21aの収縮は、乗員を保護するの
に必要な下辺18長手方向に沿ったテンションを発生さ
せることになる。この構成により、車両側の取付点32
a,34aの位置やエアバッグ自身の寸法等にばらつき
があった場合でも、この膨張寸法調節部21aの収縮量
が変化して、下辺18長手方向に沿った両端取付点32
a,34a間の距離が調節されることとなる。従って、
このカーテン状エアバッグ3は、高い再現性をもって所
要位置に展開させることができ、安定した乗員保護性能
を発揮することが可能となる。
【0041】また更に、この下縁に沿って連続する膨張
部21は、第2の実施の形態と同様に、シートとドアな
いしは内側壁との間に嵌まり込んでカーテン状エアバッ
グ3の位置を固定する役割を果たし、より高い乗員保護
効果を奏することもできる。
【0042】次に、上記した膨張寸法調節部のその他の
形状例を説明する。図4から図6は、それぞれ第4,第
5,第6の実施の形態におけるエアバッグ装置のインフ
レータ作動後の膨張状態(ガス注入後の展開状態)を示
す模式的側面図である。なお、これらの図は重複を避け
るため、エアバッグの取付部位と車両側の構成部材の番
号を省略して示す。
【0043】第4および第5の実施の形態は、膨張寸法
調節部として、図4に示すような互いに連通する球状に
膨張する形状(21b)、および図5に示すような環状
に膨張する形状(21c)を複数連ねて形成する構成を
採用したものである。このように構成することで、膨張
寸法調節部(21b,21c)の膨張時の長さ(Lb,
Lc)が、インフレータからのガス圧により自律的に調
節される。このことにより、筒状膨張部11の十分な伸
張が確保され、カーテン状エアバッグ4および5は、第
3の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0044】また、本発明の第6の実施の形態は、膨張
寸法調節部(21d)の形状として、図6に示すよう
な、下縁に沿って連続する膨張部21の連続方向の一辺
に切り欠き21e等を形成することによって、膨張時に
この膨張部の一部が図示上方(切り欠き21e等を形成
した辺側)に反り返る形状を採用した例であって、この
ように構成することで、前記の第3の実施の形態と同様
に、膨張寸法調節部(21d)の膨張時の長さ(Ld)
が、インフレータからのガス圧により自律的に調節され
ることになる。従って、カーテン状エアバッグ6おける
構成を採用しても、他の形状例と同様の効果を奏するこ
とができる。
【0045】次に、本発明のより実用的な第7の実施の
形態について説明する。図7はカーテン状エアバッグ7
を車体から取り外して単体で広げた状態を示す図で、図
8はカーテン状エアバッグ7の車両への収納状態を示す
側面図である。また、図9はカーテン状エアバッグ7の
自然取付状態を示す側面図であり、図10はカーテン状
エアバッグ7の展開状態を示す側面図である。なお、図
示左方向を車両における前方側、図示右方向を車両にお
ける後方側とする。
【0046】図7に示すように、この例におけるカーテ
ン状エアバッグ7は、それぞれ上縁107近傍から下縁
108近傍にまで繋がる前方側の筒状膨張部102およ
び後方側の筒状膨張部101を備えるとともに、後方側
の筒状膨張部101が、ガス注入後の膨張状態において
センターピラー33にほぼ沿った位置となるように形成
されている。また、これら筒状膨張部101,102の
間の上縁107近傍には、前部保護用膨張部103が形
成され、かつ、筒状膨張部101,102の間の下縁1
08近傍には、これらに連通しつつ略一定の太さで上下
に湾曲する管状に膨張する膨張寸法調節部105が形成
されている。
【0047】そして、後方側の筒状膨張部101の下部
には、カーテン状エアバッグ7の後方に向かって略水平
方向に伸びる横方向膨張部104が形成されているとと
もに、更にそのリアピラー34側には後部保護用膨張部
106が一体に形成されている。また、下縁108の後
方側端部には、車両への取付けに使用される取付部位1
08aが一体に形成され、下縁108の前方側端部には
帯状部109が取り付けられている。なお、エアバッグ
の材質としてはポリアミド等が好適に採用されるととも
に、図示網目部分等の膨張しない部位や取付部位を含む
周縁部は、溶着または縫製等を用いて所定の形状に形成
され、このカーテン状エアバッグ7を外部に対して気密
な袋状としている。
【0048】カーテン状エアバッグ7の車両への取付け
は、図9に示すように、上縁107に設けられた複数の
取付部位107aが、車両のルーフレール31に設けら
れた複数の取付点31aのそれぞれに取り付けられてい
るとともに、下縁108の前方側の帯状部109先端の
取付部位109aが、車両のフロントピラー32下方の
所定位置に設けられた取付点32aに、後方側の取付部
位108aが、ルーフレール31のセンターピラー33
よりも後方の所定位置に設けられた取付点31bにそれ
ぞれ取り付けられることによって行われる。
【0049】また、上縁107近傍のリアピラー34側
には、パイプ40を挿入するためのパイプ挿入口107
bが形成され、下縁108後方の取付部位108a近傍
には、パイプ40を挿通するための管状のパイプ挿通部
位108bが形成されている。パイプ40は、エアバッ
グ7が車両に取付けられた状態で、車両後方側からパイ
プ挿通部位108bとパイプ挿入口107bを介して、
エアバッグ7の内部に挿通される。パイプ40の一端
は、上縁107のフロントピラー32側前端まで挿入さ
れているとともに、他端はパイプ挿通部位108bを貫
通して、ルーフレール31の後方側に固定されたインフ
レータ41に接続されている。インフレータ41は、車
両側面に対する高荷重の作用時を検出するセンサ(図示
せず)の検出出力を入力するコントロールユニット(図
示せず)から供給される信号によって作動し、パイプ4
0を介してエアバッグ7にガスを供給する。このパイプ
40は、その側面に図示しない複数のガス噴出孔が設け
られ、インフレータ41の作動時には、このガス噴出口
を通じて、2つの筒状膨張部101,102および前部
保護用膨張部103内に、上縁107側から下縁108
側に向かってガスが注入されることとなる。
【0050】以上のようなカーテン状エアバッグ7の車
体に対する取付けにおいて、エアバッグ後端に位置する
取付部位108aの略中間位置がルーフレール31の高
さにまで持ち上げられる結果、前方側の帯状部109か
ら後方側の筒状膨張部101に至る弛みSが生じる。そ
して、この弛みSの存在によって、自然取付状態のカー
テン状エアバッグ7は緊張しておらず、図8に示すよう
に巻回収納が可能となっている。なお、カーテン状エア
バッグ7の収納状態における巻回の向きは、その下縁1
08が車両の内側(乗員)方向に曲げられて巻かれる向
きとされる。
【0051】以上の構成のエアバッグ装置において、車
両の側面衝突等によりインフレータ41が作動した場
合、図10に示すように、発生したガスは、パイプ40
のガス噴出口から下縁108方向に向かって、筒状膨張
部101,前部保護用膨張部103および筒状膨張部1
02の順にわずかの時間差を持って注入されていく。イ
ンフレータ41の作動初期においては、筒状膨張部10
1が下方に伸展しつつ膨張していくことになるが、この
とき、筒状膨張部101は上縁107の近傍から下縁1
08の近傍にまで繋がっているため、その膨張によっ
て、下縁108に形成されている横方向膨張部104を
下方に押し下げるように伸張し、弛みSを解消しながら
カーテン状エアバッグ7を展開させる。
【0052】また同時に、注入されたガスは、カーテン
状エアバッグ7の展開に従って、前部保護用膨張部10
3と後部保護用膨張部106を膨張させつつ、筒状膨張
部102からそれに連通する膨張寸法調節部105へと
流れ込んで、その膨張寸法調節部105の連続方向(下
縁108長手方向)の長さを収縮させる。そして、この
膨張寸法調節部105が収縮することにより、両取付点
32a,31b方向への下縁108に沿ったテンション
が増加していくことになる。
【0053】以上の実施の形態におけるカーテン状エア
バッグ7の特徴は、筒状膨張部101がその伸展によっ
て横方向膨張部104を押し下げることにより発生する
下縁108長手方向に沿ったテンションの略作用線上
に、ガス圧によって同方向への収縮量が自律的に調整さ
れる形状を持った膨張寸法調節部105が配置されてい
る点である。
【0054】ここで、下縁108両端を車両に固定する
取付点108a,109aの位置が、当初の設計位置よ
りも互いに接近する方向にずれていた場合、膨張時にエ
アバッグの展開位置を固定するのに十分な両取付点10
8a,109a間の下縁108に沿ったテンションが得
られない恐れがある。このような場合は、ガス圧によっ
て膨張寸法調節部105の収縮量がより大きくなる方向
に自律的に調節され、下縁108に沿ったテンションが
補われることになる。
【0055】また、両取付点108a,109aの位置
が、当初の設計位置よりも互いに遠ざかる方向にずれて
いた場合は、両取付点108a,109a間の下縁10
8に沿ったテンションによって、エアバッグの展開が阻
害される恐れがある。このような場合は、下縁108に
沿ったテンションによって膨張寸法調節部105の収縮
量が小さくなる方向に調節され、両取付点108a,1
09a間の下縁108に沿った距離が確保される。
【0056】いずれの場合も、カーテン状エアバッグ7
は、乗員を保護するのに必要な展開形状と下縁108に
沿ったテンションを維持することができる。また、この
膨張寸法調節部105は、エアバッグ自身の寸法等にば
らつきがあった場合でも、同様に収縮量を調節し、安定
した展開を維持する効果を奏することができる。
【0057】一方、カーテン状エアバッグ7は、筒状膨
張部101が展開状態においてセンターピラー33にほ
ぼ沿った位置に形成されていることにより、車室内側面
に沿ってスムーズに巻き戻されるように展開するととも
に、その展開時に横方向膨張部104がセンターピラー
33にガイドされ、ウィンドウが開放されている状態で
もカーテン状エアバッグ7が車外に出ることなく確実に
一定の位置に固定されて展開する。
【0058】また更に、カーテン状エアバッグ7の下縁
108は、横方向膨張部104および膨張寸法調節部1
05の膨張により剛性が付与された立体的な構造をとる
ことに加えて、両端取付点から長手方向のテンションが
付与されることになる。そして、曲げ方向および捩じり
方向に対しても剛性が生じるばかりでなく、横方向膨張
部104がシートとドアないしは車体側壁との間に挟ま
れて固定された状態となるため、展開時におけるカーテ
ン状エアバッグ7の乗員保護性能は、極めて安定したも
のとなる。
【0059】なお、以上の各実施の形態では、膨張寸法
調節機構(あるいは膨張寸法調節部)を筒状膨張部の下
端部とフロントピラー側に設けられた取付点との間に配
置したが、本発明の膨張寸法調節機構は、筒状膨張部の
下端部とリアピラー側取付点との間に配置しても、同様
の効果を奏することができる。
【0060】また、以上の例では、カーテン状エアバッ
グの下縁の両端部のうち、リアピラー側の端部をルーフ
レールに沿った取付点に取り付け、フロントピラー側の
端部をルーフレールよりも低位置の取付点に取り付けた
例を示した。しかし、本発明のエアバッグの取付方法
は、リアピラー側の端部をルーフレールよりも低位置
に、かつ、フロントピラー側の端部をルーフレールに沿
った位置に取り付けてもよく、更には、カーテン状エア
バッグの下縁の両端部を、それぞれルーフレールよりも
低位置の取付点に取り付けてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のエアバッ
グ装置によれば、カーテン状エアバッグに上縁近傍から
下縁近傍にまで繋がる筒状膨張部を形成するとともに、
この筒状膨張部の下端部と、フロントピラー側取付点あ
るいはリアピラー側取付点との間の少なくとも一方側
に、膨張寸法調節機構を配置することにより、エアバッ
グの取付位置に多少のばらつきがあっても、膨張時にお
ける下辺長手方向に沿った両端取付点間の距離と、同方
向へのテンションが調節されることで、カーテン状エア
バッグの所要の形状への確実な展開を行うことができ
る。従って、本発明のエアバッグ装置は、インフレータ
作動時におけるエアバッグを、高い再現性をもって所要
位置に展開させることができ、安定した乗員保護性能を
発揮することが可能となる。
【0062】また、本発明のエアバッグ装置は、下縁に
沿って連続する膨張部を形成した場合、カーテン状エア
バッグの下縁は膨張時において立体的となり、筒状膨張
部の伸張により下縁に作用するテンションとの相乗効果
によって高い剛性が生じるとともに、この下縁の連続す
る膨張部はシートとドアないしは内側壁との間に嵌まり
込んでカーテン状エアバッグの位置を固定する効果を発
揮し、乗員を保護する効果をより高める役割を果たす。
【0063】更に、下縁に沿って連続する膨張部が膨張
寸法調節機構を兼ね備えるように構成することにより、
このカーテン状エアバッグは、筒状膨張部の十分な伸張
に必要な下辺長手方向に沿った両端取付点間の距離と同
方向へのテンションが、膨張寸法調節機構の部位の収縮
量によって自律的に調節されることとなる。従って、本
発明のエアバッグ装置は、カーテン状エアバッグの展開
形状の高い再現性を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図5】本発明の第5の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図6】本発明の第6の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグの展開状態を示す模式的側面図である。
【図7】本発明の第7の実施の形態におけるカーテン状
エアバッグを、車両から取り外して単体で広げた状態を
示す図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態におけるエアバッグ
装置の収納状態を示す側面図である。
【図9】本発明の第7の実施の形態におけるエアバッグ
装置の自然取付状態を示す側面図である。
【図10】本発明の第7の実施の形態におけるエアバッ
グ装置の展開状態を示す側面図である。
【図11】従来例におけるカーテン状エアバッグの取付
け位置が正常な状態を示す模式的側面図であり、(a)
は自然取付状態、(b)はインフレータ作動後の膨張状
態を示す。
【図12】従来例におけるカーテン状エアバッグの取付
け位置が近づいた状態を示す模式的側面図であり、
(a)は自然取付状態、(b)はインフレータ作動後の
膨張状態を示す。
【図13】従来例におけるカーテン状エアバッグの取付
け位置が遠ざかった状態を示す模式的側面図であり、
(a)は自然取付状態、(b)はインフレータ作動後の
膨張状態を示す。
【符号の説明】
1〜7,10 カーテン状エアバッグ 11 筒状膨張部 11a 下端部 12 連通部 13 保護用膨張部 14 上縁 14a 取付部位 15 下縁 15a 取付部位 16,17 帯状部 16a,17a 取付部位 18 下辺 20 膨張寸法調節機構 21 下縁に沿って連続する膨張部 21a,21b,21c,21d 膨張寸法調節部 21e 切り欠き 31 ルーフレール 31a,31b,31c,31d 取付点 32 フロントピラー 32a,32b,32c 取付点 33 センターピラー 34 リアピラー 34a 取付点 40 パイプ 41 インフレータ 101,102 筒状膨張部 103 前部保護用膨張部 104 横方向膨張部 105 膨張寸法調節部 106 後部保護用膨張部 107 上縁 107a 取付部位 107b パイプ挿入口 108 下縁 108a 取付部位 108b パイプ挿通部位 109 帯状部 109a 取付部位

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両側部への高荷重作用時に作動するイ
    ンフレータからのガスの注入により、車両内壁のルーフ
    レールに沿ってフロントピラーとリアピラーとの間に展
    開するカーテン状エアバッグを備え、 上記カーテン状エアバッグは、インフレータの作動によ
    り膨張して乗員を保護する保護用膨張部と、その保護用
    膨張部に連通し、かつ、インフレータの作動により当該
    エアバッグの上縁近傍から下縁近傍にまで繋がる筒状に
    膨張する少なくとも1つの筒状膨張部を有し、 上記下縁の両端部を取り付けるためのフロントピラー側
    およびリアピラー側の取付点の少なくとも一方は上記ル
    ーフレールよりも低位置に設けられ、下縁の両端部の一
    方がフロントピラー側の取付点に、他方がリアピラー側
    の取付点にそれぞれ取り付けられ、かつ、上記上縁の複
    数箇所がルーフレールに設けられた取付点に取り付けら
    れてルーフレールに沿って収納されているとともに、 その収納を解いた状態において、当該カーテン状エアバ
    ッグは、ガスの非注入時には上記筒状膨張部を横切る弛
    みを生じ、かつ、ガスの注入による膨張時には上記筒状
    膨張部が弛みを解消して伸展するように構成されてなる
    エアバッグ装置において、 上記筒状膨張部の下端部と、フロントピラー側あるいは
    リアピラー側の取付点との間の少なくとも一方に、当該
    カーテン状エアバッグの膨張時にこの筒状膨張部の伸展
    を安定させる膨張寸法調節機構が設けられていることを
    特徴とするエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 上記カーテン状エアバッグに、下縁に沿
    って連続する膨張部が形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 上記下縁に沿って連続する膨張部が、上
    記筒状膨張部または上記保護用膨張部の少なくとも一方
    と連通しているとともに、この下縁に沿って連続する膨
    張部が、膨張時における当該膨張部の連続方向への収縮
    量を自律的に調節することで筒状膨張部の伸展を安定さ
    せる膨張寸法調節機構を備える形状に形成されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 上記下縁に沿って連続する膨張部が、略
    一定の太さで上下に湾曲する管状に膨張する形状の膨張
    寸法調節機構を備えることを特徴とする請求項3に記載
    のエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 上記下縁に沿って連続する膨張部が、互
    いに連通する球状に膨張する形状の膨張寸法調節機構を
    備えることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装
    置。
  6. 【請求項6】 上記下縁に沿って連続する膨張部が、環
    状に膨張する形状の膨張寸法調節機構を備えることを特
    徴とする請求項3に記載のエアバッグ装置。
  7. 【請求項7】 上記下縁に沿って連続する膨張部が、膨
    張時に上下のどちらか一方に反ることで下縁長手方向の
    長さを縮めるように膨張する形状の膨張寸法調節機構を
    備えることを特徴とする請求項3に記載のエアバッグ装
    置。
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