JP2003237358A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP2003237358A
JP2003237358A JP2002044090A JP2002044090A JP2003237358A JP 2003237358 A JP2003237358 A JP 2003237358A JP 2002044090 A JP2002044090 A JP 2002044090A JP 2002044090 A JP2002044090 A JP 2002044090A JP 2003237358 A JP2003237358 A JP 2003237358A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
air
controller
air conditioner
mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002044090A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoo Taguchi
知生 田口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2002044090A priority Critical patent/JP2003237358A/ja
Publication of JP2003237358A publication Critical patent/JP2003237358A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電気的エネルギーによる駐車中の車両における
車室内の冷房を、少ない電力で効率良く、効果的に行う
ことの出来る車両の空調装置を提供する。 【解決手段】車両1には、送風ダクト21、送風ファン2
2、冷却ユニット23、及び吹出し口24を有する空調装置
2が設けられている。送風ファン22、及び冷却ユニット
23には車両1に設けられた太陽電池4から電力が供給さ
れる。乗員が滞留モードを設定すると、冷却ユニット23
が送風ダクト21内の空気を車室内の気温より低い温度に
冷却し、送風ファン22が冷却された空気を車室内の空気
と混ざり合いを生じない風量で吹出し口24から吹出すよ
う制御され、冷気が車室内の下層に滞留する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に
関し、具体的には車両の駐車時に車室内を冷房可能な車
両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽電池による電力を利用して、車両の
駐車中に車室内の空調を行う空調装置は、良く知られて
いる。例えば、実開昭58−136815に記載のもの
は、車両のルーフに太陽電池を設け、車室内温度と車室
外温度に応じて太陽電池から熱電素子及び送風ファンに
電力を供給して冷風を車室内に吹出すように構成するこ
とで、車両の駐車中にエンジンが駆動していない場合で
も車室内の空調を可能としたものである。
【0003】しかしながら上記の公報に記載の空調装置
は、冷風を単に車室内に吹出すに過ぎないため、車室内
を充分に冷房するのに太陽電池から充分な電力が供給さ
れることが必要とされる。そのためには、太陽電池パネ
ルはある程度の受光面積を持つことが要求されるが、例
えば車両のデザイン上の制約から車両のルーフ面積が大
きく取れない場合、ルーフ上に設けられる太陽電池は小
型のものにならざるを得ず、太陽電池からの電力が不十
分となって乗員が車両に乗り込んだ直後の快適性が充分
に確保出来ない恐れがある。また、太陽電池の性能劣化
によっても同様に電力供給量が不十分となり、同様の問
題を引き起こす恐れがある。そのような問題は、太陽電
池からの電力が不十分な場合に車両のバッテリーから電
力を供給するように構成することにより解消されるもの
の、車両のバッテリーに負荷がかかり、エンジン始動等
が困難になるという新たな問題を生じる。すなわち、車
両の駐車中に車室内の空調を行う空調装置には、エンジ
ンによる発電が行われないことに起因して、冷風を大き
な風量で吹出す従来の冷房とは異なる手法で、より少な
い電力で効率的に車室内の冷房を行うニーズが存在す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたもので、その目的とするところは、電気的
エネルギーによる駐車中の車両における車室内の冷房
を、より少ない電力で効率良く、かつ効果的に行うこと
の出来る車両の空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の構成は、
車室内に開口する吹出し口を一端部に有する送風ダクト
と、上記送風ダクト内に設けられるとともに該送風ダク
ト内の空気を電気的エネルギーを用いて冷却する冷却ユ
ニットと、該送風ダクト内に設けられるとともに電気的
エネルギーにより駆動され、上記冷却ユニットにより冷
却された上記送風ダクト内の空気を上記吹出し口から吹
出す送風ファンと、上記冷却ユニットと上記送風ファン
に電気的エネルギーを供給する電源と、上記冷却ユニッ
ト、上記送風ファン、及び上記電源に接続され、上記上
記電源からの電気的エネルギーを用いた上記冷却ユニッ
ト及び上記送風ファンの駆動を制御するコントローラー
を有する車両用空調装置において、上記コントローラー
が、上記冷却ユニットに上記送風ダクト内の空気を上記
車室内の気温よりも低い温度まで冷却させ、かつ上記送
風ファンに上記冷却ユニットにより冷却された上記送風
ダクト内の空気を、該空気が上記車室内の下層域に滞留
を生じる様に上記車室内の空気と混ざり合いを生じる速
度よりも小さい速度で上記吹出し口から吹出させるモー
ドを設定可能に構成されている、車両用空調装置であ
る。
【0006】上記の構成によれば、空調装置は、吹出し
口から吹出される空気の温度が車室内の空気の温度が低
い状態すなわち車室内の空気より比重が大きい状態で、
かつ吹出される空気が車室内の空気と混ざり合わない程
度に吹出し速度が小さい、すなわち非常に弱い風量であ
るモードを有する。このモードにおいては、風量が小さ
くて済むので送風ファンの駆動に必要な電力が極めて少
なく、かつ吹出される冷気を車室内の空気と混ざり合う
ことなく車室内の熱気を車室内の上層域に押しやるよう
に車室内の下層から徐々に蓄積させることが出来る。従
って通常の冷房に比べ送風ファンの駆動に必要な電気的
エネルギーが非常に少ない状態で車両のシート付近に冷
気が滞留し、効率的かつ効果的に車室内の冷房を行うこ
とが出来る。
【0007】本発明の第2の構成は、上記送風ダクト及
び上記吹出し口が上記車両のインストルメントパネルに
設けられ、上記モードにおいて上記吹出し口から吹出さ
れる空気が上記車両のフロントシート上に滞留を生じる
よう構成されているものである。
【0008】上記の構成によれば、車両の前席に乗員が
着座する際の快適性を確保出来る。また、送風ダクト、
送風ファン、及び吹出し口が車両のインストルメントパ
ネルに設けられ車両走行中に主に使用される空調ユニッ
トのものと共用出来るため、低コストにて駐車中の車両
の車室内を冷房することが出来る。
【0009】本発明の第3の構成は、上記吹出し口が上
記車両のインストルメントパネル下方のフロアパネル近
傍に設けられ、上記モードにおいて上記吹出し口から吹
出される空気が上記車両のフロアパネル上に滞留を生じ
るよう構成されているものである。
【0010】上記の構成によれば、吹出し口から吹出さ
れる冷気が車室内底面から徐々に滞留していくため、車
室内の下層から上方までの広い空間に亘って冷気を滞留
させることが出来る。
【0011】本発明の第4の構成は、上記吹出し口が上
記車両の車室内でリアシートの近傍に設けられ、上記モ
ードにおいて上記吹出し口から吹出される空気が上記車
両のリアシート上に滞留を生じるよう構成されているも
のである。
【0012】上記の構成によれば、上記の構成によれ
ば、車両の後席に乗員が着座する際の快適性を確保出来
る。
【0013】本発明の第5の構成は、車室内の気温を検
出するとともに上記コントローラーに電気的に接続され
た温度センサーを有し、上記モードにあるときに、上記
コントローラーが、上記温度センサーからの信号に応じ
て、上記冷却ユニットに上記送風ダクト内の空気を上記
車室内の気温よりも低い温度まで冷却させるものであ
る。
【0014】上記の構成によれば、冷却ユニットが車室
内の気温を目安に送風ダクト内の空気を冷却する。吹出
される空気の温度が少なくとも車室内の気温より低い温
度であれば滞留を生じさせることが出来るため、送風ダ
クト内の空気を車室内の気温よりも低い程度に維持する
ことで、送風ダクト内の空気を必要以上に冷却せずに、
つまり必要以上に電力を使用することなく、より効率的
かつ効果的に滞留を生じさせることが出来る。
【0015】本発明の第6の構成は、車室内の気温を検
出するとともに上記コントローラーに電気的に接続され
た温度センサーを有し、上記コントローラーが、上記温
度センサーからの信号に応じて上記モードを設定するも
のである。
【0016】上記の構成によれば、上記モードが車室内
の気温に応じて設定されるため、乗員の操作によらず車
室内の気温が高い状態になったときに自動的に上記モー
ドにて車室内を効果的に冷房出来る。
【0017】本発明の第7の構成は、乗員により操作可
能であるとともに上記コントローラーに電気的に接続さ
れたスイッチを有し、上記コントローラーが、上記スイ
ッチからの信号に応じて上記モードを設定するものであ
る。
【0018】上記の構成によれば、乗員のスイッチ操作
により上記モードが設定されるため、乗員の好みに応じ
て上記モードにて車室内を効果的に冷房出来る。
【0019】本発明の第8の構成は、所定の車外環境を
検出するとともに上記コントローラーに電気的に接続さ
れた車外環境センサーを有し、上記コントローラーが、
上記車外環境センサーからの信号に応じて上記モードを
設定するものである。
【0020】上記の構成によれば、上記モードが車外の
環境に応じて設定されるため、例えば日射が検出された
場合など車室内の気温が高くなると予想される状態にな
ったときに上記モードを開始出来、より冷房の効果が増
す。
【0021】本発明の第9の構成は、上記送風ダクト他
端部を車室外及び車室内の両方に連通させる分岐部と、
上記コントローラーに接続されるとともに上記分岐部近
傍に設けられ、上記送風ダクト内部を車室外或いは車室
内の一方に選択的に連通させる切替ダンパを有し、上記
コントローラーが上記モードにあるときに、上記切替ダ
ンパが上記送風ダクトの他端部を車室内に連通させるよ
う構成されているものである。
【0022】上記の構成によれば、冷気が滞留されるモ
ードのときに、室内の空気が車室内で循環するいわゆる
内気循環することになるため、より効果的に送風ダクト
内の空気を冷却出来る。
【0023】本発明の第10の構成は、上記吹出し口が、
車室内に開口する開口部方向に向かって徐々に拡径した
拡径部を有するとともに、該拡径部の内側に、上記吹出
し口から吹出される空気を上記拡径方向に拡散させるフ
ィンが設けられているものである。
【0024】上記の構成によれば、吹出し口から吹出さ
れる冷気が拡散されるので、冷気の吹出し速度を小さく
することが出来る。従って吹出し口から吹出された冷気
が車室内の空気との混ざり合いを生じにくいものとな
り、より冷気の滞留を促進出来る。
【0025】本発明の第11の構成は、上記電源が、上記
車両に設けられた太陽電池であるものである。
【0026】上記の構成によれば、炎天下に駐車した際
の車室内の冷房を、車両のバッテリーを使用せずに行う
ことが出来る。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、電気的エネルギーによ
る駐車中の車室内の冷房を、より少ない電力で効率良
く、かつ効果的に行うことの出来る車両の空調装置を提
供出来る。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明の好適な実施形態を、図面
を参照しながら説明する。まず、車両進行方向に沿った
車両1の概略断面図である図1を参照しながら、本発明
による空調装置の構成の概略を説明する。
【0029】車両1には、図1に示す様に、送風ダクト
21、送風ファン22、冷却ユニット23、及び吹出し口24を
有する空調装置2が設けられている。この空調装置2
は、冷却ユニット23を除き通常の車両走行時に使用され
る空調装置の構成を用いたものである。送風ダクト21
は、車両のインストルメントパネル3内部に設けられ、
インストルメントパネル3前面に設けられた吹出し口24
において一端が車室内に臨むように開口している。ま
た、送風ダクト21の内部には、送風ファン22及び冷却ユ
ニット23が設けられており、冷却ユニット23により冷却
された空気が送風ファン22により吹出し口24から車室内
に吹出される。一方送風ダクト21の他端部は分岐してい
て車室外及び車室内の両方に連通するとともに分岐部近
傍に切替ダンパ25が設けられており、切替ダンパ25によ
って車室外或いは車室内の一方に選択的に連通するよう
構成されている。冷却ユニット23は電力により空気を冷
却する熱電素子、例えば特開平11−342731に記
載されたペルチェ素子から構成されている。送風ファン
22も同様に電力により駆動されるものが使用されてい
て、冷却ユニット23と送風ファン22には後述するコント
ローラー6(図1においては図示を省略)を介して車両
1に設けられた電源から電力が供給される。本実施形態
において、少なくとも車両1の駐車時(エンジンが停止
している際)には、車両のルーフに設けられた太陽電池
4から冷却ユニット23と送風ファン22に電力が供給され
るよう構成されている。
【0030】切替ダンパ25、冷却ユニット23、及び送風
ファン22は、コントローラーにより制御される。それら
を含む制御回路の構成を図2に示す。図2に示す様に、
コントローラー6には、車室内の温度を検出する温度セ
ンサー7からの情報と、車室内に設けられ乗員により操
作されるマニュアルスイッチ8からの情報が入力され
る。また、コントローラー6は、車両1に設けられた太
陽電池4、及び車両の電装品を駆動するバッテリー5に
接続されており、温度センサー7により検出された車室
内の温度と、マニュアルスイッチ8からの情報に基づい
て、切替ダンパ25、冷却ユニット23及び送風ファン22を
制御する。
【0031】上記の様な構成において、乗員がマニュア
ルスイッチ8の所定操作を行うことにより、空調装置2
は「滞留モード」にて動作することが出来る。以下、本
発明の特徴である滞留モードについて、引続き図1、及
び図1のA−A線に沿った車室内の温度勾配を示すグラ
フである図3を参照しながら説明する。
【0032】マニュアルスイッチ8の操作により乗員に
よって滞留モードが設定されると、その情報がコントロ
ーラー6に入力される。その後コントローラー6は、温
度センサー7からの車室内温度の情報に基づき、冷却ユ
ニット23に、送風ダクト21内の空気の温度を検出された
車室内の温度よりも低い温度に冷却するよう電力を供給
する。滞留の原理については後述するが、吹出し口24か
ら吹出される空気の温度が低いほど効果的に滞留を生じ
させることが出来るものの冷却に必要な電力すなわち電
流がその分増加するため、供給される電流は冷却温度が
車室内の空気の温度よりも低い範囲で太陽電池4からの
電力量を加味して設定される。送風ダクト21内の空気の
温度を検出された車室内の温度よりも低い温度まで冷却
するのに必要な電力量は送風ダクト21の形状によって異
なるが、電力量と冷却される空気の温度との関係を実験
やシミュレーションにより求めておき、それらの関係を
コントローラー6にマップ等の形態で記憶させておけば
良い。或いは、車室内の空気の温度に関係なく、太陽電
池から得られる電力のうち送風ファン22の駆動に使用さ
れる電力を差し引いた量をすべて冷却に使用する様にし
ても良い。また滞留モードが選択されていない状態のと
きには、太陽電池4による電力はバッテリー5に供給さ
れてバッテリー5が充電される様に構成するのが望まし
い。
【0033】また、コントローラー6は、上述のように
送風ファン22にも電力を供給して送風ファン22を作動さ
せる。送風ファン22は、冷却ユニット23により冷却され
吹出し口24から吹出される冷気が車室内の空気と混ざり
合いを生じない風量に制御される。一方切替ダンパ25に
もコントローラー6から信号が送信され、送風ダクト21
の上記他端部を車室内に連通させ、室内の空気が車室内
で循環する、いわゆる内気循環するよう制御される。
【0034】それで、滞留モードにおいては、送風ダク
ト21内で冷却ユニット23により車室内の温度より低い温
度に冷却された冷気が、吹出し口24から車室内の空気と
混ざり合いを生じない程度の低速で吹出される。冷気
は、車室内の空気の温度より低いため比重が車室内の空
気より大きく、かつ車室内の空気と混ざり合わない速度
にて吹出されているため、車室内の下部、本実施形態に
おいてはフロントシート上から徐々に車室内の下層に蓄
積していくことになる。吹出される空気の温度が低いほ
ど、空気の比重が大きくなってより滞留を生じ易いもの
となる。
【0035】図3に、ウインドウ全閉状態において炎天
下に車両を駐車した際の、滞留モードを実行する前の車
室内の温度勾配(破線)と、本発明による滞留モードを
所定時間実行した場合の車室内の温度勾配(実線)を示
す。縦軸には車室内の温度、横軸には図1のA−A線に
沿った断面の、車幅方向略中央部における高さをとって
ある。滞留モードを実行する前は、車室内の低い位置か
ら高温となっており、車両ルーフの近傍にかけて更に温
度が上昇している。一方滞留モードを実行した後は、車
室内の低い位置から比較的温度が低い状態となってい
る。すなわち、車両の下層域における温度の高い空気が
冷気によって上方に押しやられていることが判る。
【0036】以上の様な構成によって、乗員が車両1を
炎天下に駐車した後、車両1を離れる前にマニュアルス
イッチ6を操作して滞留モードを設定しておけば、太陽
電池4からの電力によって冷却ユニット23が送風ダクト
21内の空気を車室内の空気の温度より低い温度まで冷却
し、送風ファン22がその冷気を車室内下層に滞留を生じ
る程度の非常に小さい風量にて吹出すよう駆動される。
従って、車室内において乗員が位置する領域、すなわち
シートクッション上を中心に冷気が滞留するので、乗員
が再度車両1に乗り込んだ際の不快感が防止される。送
風ファン22は非常に小さい風量を生じる様に駆動するの
で、送風ファン22が消費する電力は非常に小さく、その
結果効率的かつ効果的に車室内の冷房が行われることに
なる。
【0037】本発明においてマニュアルスイッチ8は必
須の構成ではなく、例えば車室内の気温が所定値を超え
た場合にはコントローラー6が自動的に滞留モードを実
行するように設定することも出来る。また、車室外の気
温や日射の有無を検出するセンサーを設け、滞留モード
が設定される条件として車室外気温が所定温度より高く
なった場合、或いは日射が検出されている状態として、
車室内の気温が上昇するのに先立って滞留モードを実行
するようにしても良い。また、太陽電池による発電が行
われているときには常に、太陽電池による電力を用いて
滞留モードを実行するようにしても良い。
【0038】吹出し口24は、車両1のインストルメント
パネル3に設けられ車両走行中に主に使用される空調ユ
ニット2のものを利用することが出来るが、滞留モード
をより効果的に実行するために、専用の吹出し口を設け
るとともに車両走行時に主に使用される吹出し口との分
岐部に切替ダンパを設け、滞留モード選択時に切替ダン
パが専用吹出し口から空気を吹出すよう駆動される構成
としても良い。専用吹出し口26の位置は、一例としてイ
ンストルメントパネル3下方のフロアパネル近傍とする
ことが出来る。このように構成することで、吹出し口か
ら吹出される冷気が車室内底面から徐々に滞留していく
ため、車室内の下層から上方までの広い空間に亘って冷
気を滞留させることが出来る。また、専用吹出し口26の
形状は、図4において水平方向の断面図にてその構造を
示す様に、車室内に開口する開口部方向に向かって略水
平方向に徐々に拡径する拡径部261を有するとともに、
拡径部261の内側に、上記吹出し口26から吹出される空
気を上記拡径方向に拡散させるフィン262、263が設けら
れたものとするのが望ましい。この様な構成によって、
専用吹出し口26から冷気が吹出される際に拡径部261及
びフィン262、263によって冷気が拡散されるため、冷気
の吹出し速度を小さくすることが出来、より車室内の空
気との混ざり合いが生じにくいものとなる。
【0039】また、吹出し口24、26を車室内のリアシー
ト近傍に設け、滞留モードが設定されたときにリアシー
ト上に冷気の滞留を生じさせる様に構成しても良い。
【0040】上記の実施形態は、送風ファン22及び冷却
ユニット23を太陽電池4による電力を用いて駆動するも
のであるが、車両に通常設けられるバッテリー5による
電力を用いて駆動するものであっても良い。本発明によ
る滞留モードにおいては、送風ファン22が非常に少ない
電力によって駆動されるため、車両が駐車中の場合でも
バッテリー5の電力消費が非常に小さなものとなり、バ
ッテリー消耗の恐れは少ない。
【0041】なお、冷気の滞留が生じる条件は、車室内
の形状、送風ダクトの形状などの要因によって左右され
得るものである。従って、滞留モードにおける送風ファ
ンの風量(吹出し速度)、及び吹出す冷気の温度は、吹
出される冷気が車室内に滞留を生じる様に、本発明が適
用される車両に応じて適宜設定される。
【0042】以上、本発明を好適な実施形態について説
明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるもので
はなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可
能であることは言うまでも無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による空調装置を備えた車両の、車両進
行方向に沿った概略断面図である。
【図2】本発明による空調装置の制御回路の構成を示す
ブロック図である。
【図3】滞留モード実行前と実行後の、図1のA−A線
に沿った車室内の温度勾配を示すグラフである
【図4】吹出し口の別の形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 車両 2 空調装置 3 インストルメントパネル 4 太陽電池(電源) 5 バッテリー(電源) 6 コントローラー 8 マニュアルスイッチ 21 送風ダクト 22 送風ファン 23 冷却ユニット 24、26 吹出し口 25 切替ダンパ 261 拡径部 262、263 フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60H 1/22 611 B60H 1/22 611Z // B60H 1/24 611 1/24 611

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車室内に開口する吹出し口を一端部に有す
    る送風ダクトと、該送風ダクト内に設けられるとともに
    該送風ダクト内の空気を電気的エネルギーを用いて冷却
    する冷却ユニットと、上記送風ダクト内に設けられると
    ともに電気的エネルギーにより駆動され、上記冷却ユニ
    ットにより冷却された上記送風ダクト内の空気を上記吹
    出し口から吹出す送風ファンと、上記冷却ユニットと上
    記送風ファンに電気的エネルギーを供給する電源と、上
    記冷却ユニット、上記送風ファン、及び上記電源に接続
    され、上記上記電源からの電気的エネルギーを用いた上
    記冷却ユニット及び上記送風ファンの駆動を制御するコ
    ントローラーを有する車両用空調装置において、上記コ
    ントローラーが、上記冷却ユニットに上記送風ダクト内
    の空気を上記車室内の気温よりも低い温度まで冷却さ
    せ、かつ上記送風ファンに上記冷却ユニットにより冷却
    された上記送風ダクト内の空気を、該空気が上記車室内
    の下層域に滞留を生じる様に上記車室内の空気と混ざり
    合いを生じる速度よりも小さい速度で上記吹出し口から
    吹出させるモードを設定可能に構成されている、車両用
    空調装置。
  2. 【請求項2】上記送風ダクト及び上記吹出し口が上記車
    両のインストルメントパネルに設けられ、上記モードに
    おいて上記吹出し口から吹出される空気が上記車両のフ
    ロントシート上に滞留を生じるよう構成されている、請
    求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 【請求項3】上記吹出し口が上記車両のインストルメン
    トパネル下方のフロアパネル近傍に設けられ、上記モー
    ドにおいて上記吹出し口から吹出される空気が上記車両
    のフロアパネル上に滞留を生じるよう構成されている、
    請求項1又は2のいずれかに記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】上記吹出し口が上記車両の車室内でリアシ
    ートの近傍に設けられ、上記モードにおいて上記吹出し
    口から吹出される空気が上記車両のリアシート上に滞留
    を生じるよう構成されている、請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】車室内の気温を検出するとともに上記コン
    トローラーに電気的に接続された温度センサーを有し、
    上記モードにあるときに、上記コントローラーが、上記
    温度センサーからの信号に応じて、上記冷却ユニットに
    上記送風ダクト内の空気を上記車室内の気温よりも低い
    温度まで冷却させる、請求項1乃至4のいずれかに記載
    の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】車室内の気温を検出するとともに上記コン
    トローラーに電気的に接続された温度センサーを有し、
    上記コントローラーが、上記温度センサーからの信号に
    応じて上記モードを設定する、請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】乗員により操作可能であるとともに上記コ
    ントローラーに電気的に接続されたスイッチを有し、上
    記コントローラーが、上記スイッチからの信号に応じて
    上記モードを設定する、請求項1乃至5のいずれかに記
    載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】所定の車外環境を検出するとともに上記コ
    ントローラーに電気的に接続された車外環境センサーを
    有し、上記コントローラーが、上記車外環境センサーか
    らの信号に応じて上記モードを設定する、請求項1乃至
    5のいずれかに記載の車両用空調装置。
  9. 【請求項9】上記送風ダクト他端部を車室外及び車室内
    の両方に連通させる分岐部と、上記コントローラーに接
    続されるとともに上記分岐部近傍に設けられ、上記送風
    ダクト内部を車室外或いは車室内の一方に選択的に連通
    させる切替ダンパを有し、上記コントローラーが上記モ
    ードにあるときに、上記切替ダンパが上記送風ダクトの
    他端部を車室内に連通させるよう構成されている、請求
    項1乃至8のいずれかに記載の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】上記吹出し口が、車室内に開口する開口部
    方向に向かって徐々に拡径した拡径部を有するととも
    に、該拡径部の内側に、上記吹出し口から吹出される空
    気を上記拡径方向に拡散させるフィンが設けられてい
    る、請求項1乃至9のいずれかに記載の車両用空調装
    置。
  11. 【請求項11】上記電源が、上記車両に設けられた太陽電
    池である、請求項1乃至10のいずれかに記載の車両用空
    調装置。
JP2002044090A 2002-02-21 2002-02-21 車両用空調装置 Pending JP2003237358A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002044090A JP2003237358A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002044090A JP2003237358A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 車両用空調装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003237358A true JP2003237358A (ja) 2003-08-27

Family

ID=27783611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002044090A Pending JP2003237358A (ja) 2002-02-21 2002-02-21 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003237358A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007023340A1 (en) 2005-08-22 2007-03-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular air conditioning system and air conditioning method
US8109108B2 (en) 2005-03-02 2012-02-07 Nissan Motor Co., Ltd. Automotive ventilation apparatus and automotive ventilation method
CN103386937A (zh) * 2013-07-30 2013-11-13 天津博信汽车零部件有限公司 汽车温度预调节控制***及调节车厢内温度的控制方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8109108B2 (en) 2005-03-02 2012-02-07 Nissan Motor Co., Ltd. Automotive ventilation apparatus and automotive ventilation method
WO2007023340A1 (en) 2005-08-22 2007-03-01 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular air conditioning system and air conditioning method
US7823399B2 (en) 2005-08-22 2010-11-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicular air conditioning system and air conditioning method
CN103386937A (zh) * 2013-07-30 2013-11-13 天津博信汽车零部件有限公司 汽车温度预调节控制***及调节车厢内温度的控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3125198B2 (ja) 電気自動車におけるバッテリ温度制御装置
JP5044985B2 (ja) 車両用空調制御装置
US20090286459A1 (en) System and Method to Reduce Thermal Energy in Vehicle Interiors Subjected to Solar Radiation
US20100236770A1 (en) Method and system for controlling an automotive hvac system
KR20080019612A (ko) 차량용 에어컨디셔닝시스템 및 에어컨디셔닝방법
JP5125766B2 (ja) 車両用空調装置
JP2000219035A (ja) 自動車の停止時空調法
JP2004336832A (ja) バッテリの温度制御装置
JP2007076544A (ja) 車両用空調装置
JP2015074243A (ja) 車両
WO2017104254A1 (ja) 車両用空調装置
JP7367629B2 (ja) 車両用空調装置
JP2006321269A (ja) 車両用熱源分配システム
US11491849B2 (en) Vehicle control device
JP2009012659A (ja) 車室換気制御装置
JP5849893B2 (ja) 車両用空調装置
JP5733186B2 (ja) 車両
JP2003237358A (ja) 車両用空調装置
JP2007126104A (ja) シート用空調装置
KR20070059407A (ko) Hev용 공조 시스템과 이를 이용한 난방 제어방법
JP2006007921A (ja) 車両用空調装置
JP2007022311A (ja) 車両用空調装置
JP2003320843A (ja) 車両の空調装置
JP2005349854A (ja) 車両換気装置
JP2009154576A (ja) 車両用車室内冷却補助装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Effective date: 20050119

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070524

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070529

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071009

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02