JP2003237351A - 自動車用空調システム - Google Patents

自動車用空調システム

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JP2003237351A
JP2003237351A JP2002044982A JP2002044982A JP2003237351A JP 2003237351 A JP2003237351 A JP 2003237351A JP 2002044982 A JP2002044982 A JP 2002044982A JP 2002044982 A JP2002044982 A JP 2002044982A JP 2003237351 A JP2003237351 A JP 2003237351A
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vehicle
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vehicle interior
compressor
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Toshiyuki Ebara
俊行 江原
Kenzo Matsumoto
兼三 松本
Takashi Sato
孝 佐藤
Masaru Matsuura
大 松浦
Kazuya Sato
里  和哉
Hiroyuki Matsumori
裕之 松森
Takayasu Saito
隆泰 斎藤
Haruhisa Yamazaki
晴久 山崎
Masaya Tadano
昌也 只野
Satoru Imai
悟 今井
Atsushi Oda
淳志 小田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00821Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being ventilating, air admitting or air distributing devices
    • B60H1/00828Ventilators, e.g. speed control

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  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動コンプレッサの消費電力によって走行自
体に支障をきたすことなく、乗車時の車室内環境を向上
させることができる自動車用空調システムを提供する。 【解決手段】 車載バッテリー5からの給電により駆動
される電動コンプレッサ10から構成された冷媒回路
と、該電動コンプレッサ10の運転を制御する空調用制
御装置28と、次回の乗車時刻を設定する乗車時刻設定
スイッチ53と、車室内設定温度を設定する温度設定ボ
リューム24と、外気温度センサ50や車室内温度セン
サ51とを備え、空調用制御装置28は、電動コンプレ
ッサ10の運転効率の良い回転数に関する運転効率デー
タを保持しており、当該運転効率データと、次回の乗車
時刻と、車室内設定温度と、温度センサ50、51が検
出する温度に基づいて、電動コンプレッサ10を起動す
る時刻を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電手段と、この
蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサ
を具備した自動車に採用される自動車用空調システムに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より一般的な自動車に用いられてい
るカーエアコン(空調システム)は、燃料エンジン(内
燃機関)にてコンプレッサが駆動されていた。このコン
プレッサから吐出され、室外熱交換器に流入した高温の
ガス冷媒は、室外送風機により車室外の空気と熱交換さ
れて放熱し、凝縮液化された後、膨張弁を介して車室内
に設けられた室内熱交換器に流入する。液冷媒はそこで
蒸発し、周囲から熱を吸収することによって冷却作用を
発揮する。この室内熱交換器は、室内送風機にて循環さ
れる車室内の空気と熱交換し、車室内を冷却して空調を
行う。そして、室内熱交換器から出た冷媒はコンプレッ
サに戻る冷凍サイクルを繰り返すものであった。
【0003】このようなカーエアコンには制御装置が設
けられており、車室内が設定温度の上下に設定された所
定の上限温度と下限温度の内の下限温度まで冷房される
と、制御装置はコンプレッサの回転をOFFする。そし
て、車室内の温度が上昇していき、前記上限温度に到達
すると制御装置はコンプレッサをONして車室内の冷房
を再開する。このようにして車室内を冷房し、ヒータか
らの暖房作用を加えることによって四季を通じて車室内
を設定温度に空調するものであった。
【0004】一方、近年では係る燃料エンジン自動車か
らの排気ガスによる地球環境汚染の問題から、電気自動
車の開発が活発化してきている。このような電気自動車
には、バッテリー(車載バッテリー)を自動車に搭載
し、この車載バッテリーから供給される電力で走行用モ
ータを駆動して走行する純粋な電気自動車(PEV)の
他、燃料エンジンで発電した電力を車載バッテリーに充
電し、このバッテリーから供給される電力で走行用モー
タを駆動して走行するシリーズハイブリッド自動車や走
行用モータと燃料エンジンが協調して走行するパラレル
ハイブリッド自動車及びこれらシリーズとパラレルの双
方の機能を併せ持つシリーズ・パラレルハイブリッド自
動車(HEV)、燃料電池にて発電した電力を車載バッ
テリーに充電し、このバッテリーから供給される電力で
走行用モータを駆動して走行する燃料電池自動車(FC
EV)などがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような電気自動車
において前述の如き車室内の空調を行う場合、カーエア
コンのコンプレッサとしては車載バッテリーからの給電
によって駆動される電動コンプレッサが用いられること
になる。
【0006】一方、特に夏季などでは、車室内温度が高
温となることがあり、車室内に乗車すると著しく不快感
を感じるため、直ぐに乗車できないと云う不都合があ
る。係る場合においてカーエアコンの運転を開始する
と、設定温度と車室内温度とが著しく異なるため、電動
コンプレッサを運転するコンプレッサモータは、運転周
波数の上限値まで運転されることとなる。
【0007】通常、コンプレッサモータは、運転周波数
によって運転効率が異なり、当該運転周波数の上限値を
100%とした場合の約40%乃至約80%が運転効率
が良い。そのため、係る運転効率の良い運転周波数であ
る40%乃至80%を越えた運転周波数、例えば運転周
波数の上限値では、コンプレッサモータの運転に使用さ
れる消費電力量に対し、コンプレッサモータの運転効率
が悪くなり、効率的な車室内空調を行うことができない
と云う問題がある。
【0008】また、電動コンプレッサに一度に大きな負
荷が加わることにより、電動コンプレッサ自体の故障を
招く問題がある。更にまた、コンプレッサの運転能力に
は限界があるため、設定温度にまで車室内を冷却するの
に著しく時間を要し、車室内に乗車した人が不快を感じ
るという問題がある。
【0009】電動コンプレッサにおける消費電力によっ
て車載バッテリーが放電してしまうと、エンジン制御装
置、変速機制御装置、並びに、点火装置が機能不全にな
り、走行自体に支障をきたす問題が生じてくる。
【0010】このような問題を解決するためには、電動
コンプレッサにおける消費電力を十分に賄えるように車
載バッテリーや燃料エンジン、燃料電池を大容量化する
ことが考えられるが、コストの高騰を引き起こすのに加
え、自動車自体の重量増をきたし、逆に走行性能自体の
悪化や排気ガスの増加を生起することになる。
【0011】本発明は、係る従来技術の課題を解決する
ために成されたものであり、蓄電手段とこの蓄電手段か
らの給電によって駆動される電動コンプレッサを具備し
た自動車において、電動コンプレッサの消費電力によっ
て走行自体に支障をきたすことなく、乗車時の車室内環
境を向上させることができる自動車用空調システムを提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の自動車用
空調システムは、蓄電手段を具備した自動車に用いら
れ、蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレ
ッサから構成された冷媒回路と、該電動コンプレッサの
運転を制御する制御手段と、次回の乗車時刻を設定する
乗車時刻設定手段と、車室内設定温度を設定する車室内
設定手段と、車室内温度、又は、車室内温度及び外気温
度を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、電動
コンプレッサの運転効率の良い回転数に関する運転効率
データを保持しており、当該運転効率データと、次回の
乗車時刻と、車室内設定温度と、温度検出手段が検出す
る温度に基づいて、電動コンプレッサを起動する時刻を
決定することを特徴とする。
【0013】本発明によれば、制御手段は、電動コンプ
レッサの運転効率の良い回転数に関する運転効率データ
を保持しており、当該運転効率データと、次回の乗車時
刻と、車室内設定温度と、温度検出手段が検出する温度
に基づいて、電動コンプレッサを起動する時刻を決定す
るため、乗車時刻よりも前に車室内温度を制御すること
ができるようになり、乗車時の不快な車室内環境を向上
させることができるようになる。
【0014】また、制御手段は、上述の如く電動コンプ
レッサの運転効率の良い回転数に関する運転効率データ
を保持しており、係る運転効率データに基づいて電動コ
ンプレッサを起動する時刻を決定するため、電動コンプ
レッサを運転効率の悪い、例えば、高回転数で運転する
ことを回避することができ、効率的に電動コンプレッサ
を運転することができるようになる。
【0015】請求項2の発明の自動車用空調システム
は、請求項1の発明に加えて、制御手段は、運転効率の
良い回転数にて電動コンプレッサを運転した場合に、車
室内温度が車室内設定温度となるまでの所要時間を計算
し、当該所要時間に基づいて電動コンプレッサを起動す
る時刻を決定することを特徴とする。
【0016】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、制御手段は、運転効率の良い回転数にて電動
コンプレッサを運転した場合に、車室内温度が車室内設
定温度となるまでの所要時間を計算し、当該所要時間に
基づいて電動コンプレッサを起動する時刻を決定するた
め、乗車時刻における車室内温度を車室内設定温度とす
ることができ、乗車時の車室内環境をより一層向上させ
ることができるようになる。
【0017】請求項3の発明の自動車用空調システム
は、請求項2の発明に加えて、制御手段は、所定のタイ
ミングで温度検出手段からの温度データを取り込み、運
転効率の良い回転数による電動コンプレッサの運転で、
温度データに基づく車室内温度を車室内設定温度にする
ことができる最短時間を所要時間とすることを特徴とす
る。
【0018】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
に加えて、制御手段は、所定のタイミングで温度検出手
段からの温度データを取り込み、運転効率の良い回転数
による電動コンプレッサの運転で、温度データに基づく
車室内温度を車室内設定温度にすることができる最短時
間を所要時間とするので、電動コンプレッサを運転効率
の悪い高回転数で運転することなく、最短時間で車室内
温度を乗車時刻までに車室内設定温度とすることができ
るようになり、経済的な運転が可能となる。そのため、
蓄電手段の消費も最小限とすることができるようにな
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を詳述する。図1は本発明の自動車用空調システム
を適用する実施例としての自動車1の構成図、図2は図
1の自動車1の駆動系の構成図、図3は本発明における
自動車用空調システムを構成する空気調和装置(AC)
9の構成図、図4は空気調和装置9の冷媒回路図、図5
は本発明の自動車用空調システムを含む自動車1の制御
系のブロック図をそれぞれ示している。
【0020】各図において、実施例の自動車1は前述し
たハイブリッド自動車(HEV)であり、この自動車1
にはエンジン(内燃機関)2と、制御手段を構成する空
調用制御装置28を具備した空気調和装置9が搭載され
ている。空気調和装置9は自動車1の車室内の冷房、暖
房及び除湿等の空調を行なうもので、ロータリーコンプ
レッサ等にて構成されたコンプレッサ(電動コンプレッ
サ)10の吐出側の配管10Aは室外熱交換器としての
凝縮器13に接続され、凝縮器13の出口側は受液器1
7に接続されている。
【0021】受液器17の出口側の配管17Aは減圧装
置としての膨張弁18に接続され、膨張弁18は室内熱
交換器(冷却器)としての蒸発器19に接続されてい
る。蒸発器19の出口側はコンプレッサ10の吸込側の
配管10Bに接続されて環状の冷凍サイクル(冷媒回
路)を構成している(図4)。尚、図1において33は
ヒータであり、冷媒回路による暖房を行わない場合にお
いて、車室内を暖房したい時に使用するものである。
【0022】前記コンプレッサ10、凝縮器13及びエ
ンジン2などは人が乗車しない車室外に設けられると共
に、蒸発器19は人が乗車する車室内に設置されてい
る。コンプレッサ10にはコンプレッサモータ(電気モ
ータ)11が設けられ、このコンプレッサモータ11に
よってコンプレッサ10は駆動される。凝縮器13には
室外送風機15が設けられており、この室外送風機15
は室外送風機モータ16によって回転駆動される。蒸発
器19には室内送風機21が設けられており、この室内
送風機21は室内送風機モータ22によって回転駆動さ
れる。
【0023】また、コンプレッサ10の冷媒吐出側には
冷媒吐出温度を検出するための温度センサ12が設けら
れ、凝縮器13の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出す
るための温度センサ14が設けられると共に、蒸発器1
9の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出するための温度
センサ20が設けられ、これらは空調用制御装置28に
接続されている。また、室内送風機21より車室内に吹
き出される空気の温度を検出するための温度センサ23
も空調用制御装置28に接続されている。更に、この空
調用制御装置28には、外気温度検出手段としての外気
温度センサ50及び車室内温度検出手段としての車室内
温度センサ51も接続されている。尚、この車室内温度
センサ51は、蒸発器19の吸込側に取り付けられてお
り、蒸発器19に吸い込まれる空気温度を車室内温度と
する。
【0024】また、空調用制御装置28には、室外送風
機モータ16、室内送風機モータ22、車室内の空調操
作パネルに設けられた車室内設定温度を設定する車室内
設定手段としての温度設定ボリューム24或いは空調用
スイッチ25なども接続されている。更に、この空調用
制御装置28は、図示しない時計機構を備えていると共
に、この空調用制御装置28には、次回の乗車時刻を設
定する乗車時刻設定手段としての乗車時刻設定スイッチ
53が接続されている。
【0025】ここで、空調用制御装置28は所定の昇降
圧回路により車載バッテリー(若しくはキャパシタ。何
れも蓄電手段を構成する。BATT)5の電圧(例え
ば、DC240V)を希望の電圧に昇圧若しくは降圧
し、inverterによってコンプレッサモータ11
の駆動電圧に変換してコンプレッサ10を回転駆動させ
る。
【0026】また、空調用制御装置28にはコンプレッ
サ10の回転数に比例して回転するAUTOと、一定割
合で1.2.3の三段階に室内送風機21の回転数を変
化させ、車室内に吹き出す送風量をマニュアルで決定す
るブロアファンスイッチ26が接続されている。尚、2
7はバッテリー5の電圧をDC12Vに変換して図示し
ない前照灯、方向指示器、ラジオ(図5ではその他の負
荷で示す)及び空調用制御装置28などを動作させるた
めの電源(補機電源)を生成する変換器である。
【0027】前記自動車1にはエンジン(内燃機関)2
と、走行用モータ(走行用駆動手段としての電動モー
タ。)3と、発電手段としての発電機4とが設けられて
おり(これらでHEVのモータコントロールシステムが
構成される)、走行用モータ3はモータ制御用インバー
タ3Aを介して車載バッテリー(DC240V)5に接
続されると共に、発電機4は発電用インバータ(IN
V)4Aを介して車載バッテリー5に接続されている。
エンジン2と走行用モータ3と発電機4とには図示しな
いトルク分割機構が接続され、トルク分割機構は走行用
モータ3と発電機4、及び、エンジン2と走行用モータ
3の回転を一つに合わせて、後述する無段変速機6を駆
動する。尚、トルク分割機構にて走行用モータ3と発電
機4、及び、エンジン2と走行用モータ3の回転を一つ
に合わせて無段変速機6を駆動する技術については周知
の技術であるため詳細な説明を省略する。
【0028】係る走行用モータ3は主にエンジン2での
熱効率の悪い発進時、低速時に使用され、エンジン2単
独の駆動力以上に駆動力を必要とする際にもアシスト駆
動源として使用される。そして、エンジン2の熱効率の
良い高速に移るにつれて、エンジン2主導で動作する。
また、エンジン2主導時は車載バッテリー5の充電状態
に応じて発電機4で発電された電力が車載バッテリー5
に充電される。また、発電機4はエンジン2の回転中の
発電作用の他、エンジン2の始動時にスタータとしても
利用される。
【0029】前記無段変速機(CVT機構(Conti
nuously VariableTransmiss
ion))6は、車輪7に接続されている。そして、エ
ンジン2或いは走行用モータ3は無段変速機6を介して
車輪7を回転させ、自動車1を走行させる。
【0030】尚、エンジン2或いは走行用モータ3にて
駆動される無段変速機6にて車輪7を回転させ、自動車
1を走行させる技術については従来より周知の技術であ
るため詳細な説明を省略する。
【0031】図5における8は制御手段を構成する自動
車1の主制御装置(VCU)であり、前述同様の昇降圧
回路により車載バッテリー5の電圧(DC240V)を
所定の電圧に昇圧若しくは降圧して、inverter
(モータ制御用インバータ3A)によって走行用モータ
3の駆動電圧に変換し、走行用モータ3を回転させる。
【0032】また、空調用制御装置28はコンプレッサ
10の駆動信号を生成する。そして、空調用制御装置2
8はコンプレッサモータ11の誘起電圧からコンプレッ
サモータ11の回転子の位置検出を行ない、マイクロコ
ンピュータで次の励磁パターンを作るインバータによ
り、コンプレッサモータ11の運転周波数(回転数)制
御を行なう。尚、図5において32は車載バッテリー5
の電力を制御するためのバッテリー制御装置(BATT
ECU)、34はエンジン2にトルク指令、アクセル開
度等を伝達してその運転を制御するためのエンジン制御
装置(ENGECU)である。また、36は自動車1の
アクセル、ブレーキの各ペダル、シフトレバーなどの運
転操作部であり、これらの操作量や操作状態を検出する
センサが主制御装置8に接続される。
【0033】ここで、前記空気調和装置9による基本的
な車室内空調動作について説明しておく。コンプレッサ
モータ11と室外送風機モータ16は車載バッテリー5
より給電される。空気調和装置9が運転されると空調用
制御装置28はコンプレッサモータ11の運転周波数を
制御してコンプレッサ10の能力制御を行なう。コンプ
レッサ10により圧縮され、吐出された高温高圧のガス
冷媒は、配管10Aから凝縮器13に流入する。このと
き、室外送風機15の送風によって凝縮器13は車室外
で冷却される(図1中抜き矢印)。この凝縮器13に流
入したガス冷媒はそこで放熱して凝縮液化された後、受
液器17に流入する。そして、受液器17に一旦貯溜さ
れた液冷媒は、配管17Aを経て膨張弁18に至り、そ
こで絞られた後、蒸発器19に流入する。
【0034】蒸発器19に流入した冷媒はそこで蒸発
し、その時に周囲から熱を吸収することにより冷却作用
を発揮すると共に、冷却された車室内の空気は室内送風
機21によって車室内に循環され、冷却して空調を行な
う(図1中抜き矢印)。蒸発器19を出た冷媒はアキュ
ムレータ(図示せず)に入り、そこで未蒸発液冷媒が気
液分離された後、ガス冷媒のみがコンプレッサ10に吸
い込まれ、再度コンプレッサ10で圧縮されて吐出され
る冷凍サイクルを繰り返す。
【0035】次に、車室内に吹き出される空気の温度
(室内送風機21より車室内に吹き出される空気の温度
を検出するための温度センサ23で検出された温度)と
コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送風機モー
タ22の回転数との関係を次の計算式に示している。計
算式では蒸発器19の吹出口温度と設定温度との偏差
(e)と前回の偏差(em)との偏差(Δe)からPI
(比例・積分)演算を行ない、目標のコンプレッサモー
タ11の運転周波数(F)を決定する。 Δe=e−em ・・・(1) (1)式において、e=(設定温度=温度設定ボリュー
ム24にて設定された温度)−(吹出口温度=温度セン
サ23で検出された温度)、emの初期値:0を示して
いる。 ΔF=Kp×Δe+Ki×e・・・(2) (2)式において、ΔF:目標運転周波数変動分演算
値、Kp:比例定数、Ki:積分定数を示している。 F=ΔF+Fm ・・・(3) (3)式において、Fm:前回目標運転周波数を示して
いる。
【0036】上記式より求めた目標運転周波数を下記計
算式に当てはめ、室内送風機モータ22の印加電圧をP
WM制御(印加電圧の調節)し、室内送風機21の風量
調整を行なう。 PWMduty=(MAXduty−MINduty)/(MAX周波数−M IN周波数)×(目標周波数−MIN周波数)+MINduty・・・(4) (4)式において、MAXduty:室内送風機PWM
制御最大duty、MINduty:室内送風機PWM
制御最小duty、MAX周波数:目標運転周波数最大
値、MIN周波数:目標運転周波数最小値を示してい
る。
【0037】即ち、空調用制御装置28は、室内送風機
21により車室内に吹き出される空気の温度に基づいて
コンプレッサモータ11の運転周波数を決定している。
そして、決定されたコンプレッサモータ11の運転周波
数に基づいて室内送風機モータ22の回転数を制御する
ようにしている。即ち、車室内の空気の温度が温度設定
ボリューム24にて設定された設定温度より僅かに高い
場合は、コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送
風機モータ22の回転数を僅かだけ増加させる(コンプ
レッサモータ11の消費電力は僅か増加)。これによ
り、コンプレッサモータ11と室内送風機モータ22と
の回転騒音が極端に大きくならず、僅かに大きくなるだ
けで済む。
【0038】また、車室内の空気の温度が温度設定ボリ
ューム24にて設定された設定温度より大きく高い場合
は、コンプレッサモータ11の運転周波数と室内送風機
モータ22の回転数を大きくして、車室内の空調を急速
に行ない、快適な車室内空調を行なうことができるよう
になる(コンプレッサモータ11の消費電力は大きく増
加)。特に、車室内の空気の温度が温度設定ボリューム
24にて設定された設定温度と大きな変化がない場合、
コンプレッサモータ11の運転波数制御による能力制御
と、それに基づいて決定される室内送風機21の僅かな
風量制御とで快適な車室内空調を行なうことができるよ
うになる。
【0039】このように、空調用制御装置28は蒸発器
19の吹出口温度と設定温度との偏差からコンプレッサ
モータ11の運転周波数をインバータ制御しているの
で、温度偏差が大きければ大きいほどコンプレッサモー
タ11の回転数は大きくなり(消費電力大)、温度偏差
が無くなればコンプレッサモータ11の回転数は小さく
0に近づく制御(消費電力小)を行なえる。この場合、
室内送風機モータ22もコンプレッサモータ11同様に
制御しているので、車室内の乗員が感じる温度差に合わ
せた風量を送風することができ、快適な車室内空調を行
なうことが可能となる。
【0040】また、車載バッテリー5よりコンプレッサ
モータ11に給電するようにしているので、コンプレッ
サモータ11の回転数制御を容易に行なうことが可能と
なる。これにより、コンプレッサモータ11の回転数制
御を好適に行なうことができるようになる。従って、コ
ンプレッサ10の好適な駆動が行なえるようになり、車
室内の快適な空気調和を行なうことが可能となる。
【0041】次に、図5に基づいて本発明における自動
車1の空気調和装置9に関連する電力制御について説明
する。図5において、CT1は車載バッテリー5への充
電電流値及び車載バッテリー5からの放電電流値を検出
する電流検出手段としてのカレントトランス(変流器)
であり、このカレントトランスCT1が検出する充電電
流値或いは放電電流値はバッテリー制御装置32に入力
される。CT2は発電機4の発電電流値を検出するカレ
ントトランスであり、このカレントトランスCT2が検
出する発電電流値はモータコントロールシステム37に
入力される。
【0042】CT3は発電用インバータ4Aを経た発電
電流値を検出するカレントトランスであり、このカレン
トトランスCT3が検出する発電電流値もモータコント
ロールシステム37に入力される。CT5はコンプレッ
サモータ11を含む空気調和装置9の通電電流値(消費
電流値)を検出するカレントトランスであり、このカレ
ントトランスCT5が検出する通電電流値は空調用制御
装置28に入力される。また、主制御装置8、モータコ
ントロールシステム37、エンジン制御装置34、バッ
テリー制御装置32及び空調用制御装置28は自動車1
内のネットワーク(以下、CANと云う)に接続され、
このCANを介して相互にデータの送受信が行われる。
尚、各カレントトランスなどの検出電流値(放電電流、
充電電流、発電電流)のデータもモータコントロールシ
ステム37や各制御装置32、28からCAN上に送信
され、CANに接続された機器にて相互に利用可能とさ
れている。
【0043】モータコントロールシステム37はカレン
トトランスCT2、CT3が検出する発電機4の現在の
発電電流値やエンジン2の回転数などから、発電機4に
おいて更に発電が可能な前記余裕発電量ΔG1(発電機
4が供給できる最大許容電力−現在出力している発電電
力)を計算する。そして、この余裕発電量ΔG1のデー
タをCAN上に送信する。エンジン制御装置34はエン
ジン2の最大トルク曲線から現在出力しているトルクを
差し引くことにより、更にエンジン2が出力することが
できる余裕馬力ΔHを計算する。そして、この余裕馬力
ΔHのデータをCAN上に送信する。
【0044】バッテリー制御装置32は、カレントトラ
ンスCT1が検出する放電電流の積算値及び車載バッテ
リー5の電圧などから車載バッテリー5の蓄電量を推定
し、カレントトランスCT1が検出する放電電流値と車
載バッテリー5の蓄電量から車載バッテリー5にて許容
される放電電流の増加量(バッテリー5の限界放電量−
現在の放電量)である許容放電増加量ΔEを計算する。
そして、この許容放電増加量ΔEのデータをCAN上に
送信する。
【0045】主制御装置8はこのようにCAN上に送信
された余裕発電量ΔG1と余裕馬力ΔHを比較し、小さ
い方の値を発電機4にて許容される発電量の増加量であ
る許容発電増加量ΔGとする。そして、この許容発電増
加量ΔGのデータをCAN上に送信する。また、主制御
装置8は許容発電増加量ΔGに前記許容放電増加量ΔE
を加えた電力量(ΔG+ΔE)を算出し、そのデータも
CAN上に送信する。更に主制御装置8は前記許容発電
増加量ΔGに前記許容放電増加量ΔEを加え、この加え
た値から前記余裕馬力ΔHを差し引いた値に比例して0
以上1以下の範囲で変動する余裕電力活用率αを算出す
る。この余裕電力活用率αは、許容発電増加量ΔGと許
容放電増加量ΔEを加えた値に対する余裕馬力ΔHの割
合が大きい場合には小さくなり(0に近づく)、逆に余
裕馬力ΔHの割合が小さい場合には大きくなる(1に近
づく)。そして、この余裕電力活用率αのデータもCA
N上に送信する。
【0046】更にまた、主制御装置8は前記許容発電増
加量ΔGと許容放電増加量ΔEを加えた値に余裕電力活
用率αを乗算することによって空気調和装置9において
更に増加可能な消費電力量である許容消費電力増加量Δ
Uを算出する。この場合、許容発電増加量ΔGと許容放
電増加量ΔEを加えた値に対する余裕馬力ΔHの割合が
大きく、余裕電力活用率αが小さい場合には許容消費電
力増加量ΔUは小さくなり、逆に余裕馬力ΔHの割合が
小さく、余裕電力活用率αが大きい場合には許容消費電
力増加量ΔUは大きくなる。例えば余裕馬力ΔHが0で
余裕電力活用率αが1の場合には許容発電増加量ΔGと
許容放電増加量ΔEを加えた値が許容消費電力増加量Δ
Uとなる。そして、主制御装置8はこの許容消費電力増
加量ΔUのデータもCAN上に送信する。
【0047】前記空調用制御装置28はCAN上に送信
されたこれら余裕発電量ΔG1、余裕馬力ΔH、許容発
電増加量ΔG、許容放電増加量ΔE、余裕電力活用率
α、許容消費電力増加量ΔUの各データを受信し、後述
する如き制御に活用する。尚、前記許容消費電力増加量
ΔUは、空気調和装置9の空調用制御装置28が前述の
如き基本的な車室内空調動作を行うに際して、空気調和
装置9における消費電力が増加する場合に許容される当
該空気調和装置9の消費電力の増加量となる。
【0048】以上の構成で、車室内温度と車室内設定温
度との差が著しく異なる場合における空気調和装置9の
温度制御動作について図6を参照して説明する。ここで
は、特に車室内温度が著しく高くなる夏季の場合におけ
る制御動作について説明する。尚、図6においてAは従
来の場合における車室内温度変化、Bは従来の場合にお
ける電動コンプレッサ10の運転効率の変化、Cは本発
明における車室内温度変化、Dは本発明における電動コ
ンプレッサ10の運転効率の変化を示している。
【0049】従来、乗車時における空気調和装置9によ
る温度制御は成されないため、乗車時に空気調和装置9
に接続された温度設定ボリューム24や空調用スイッチ
25などが操作されることにより、空調用制御装置28
は、電動コンプレッサ10のインバータ制御を行い電動
コンプレッサ10を回転駆動させる。これにより、車室
内に冷気が供給され、車室内を冷却することができ、図
6のAに示す如く乗車時から時間が経過することによ
り、徐々に車室内温度が予め温度設定ボリューム24に
よって設定された温度にまで移行することとなる。
【0050】通常、電動コンプレッサ10の運転効率
は、電動コンプレッサ10を運転するコンプレッサモー
タ11の運転周波数によって異なり、図7に示す如くコ
ンプレッサモータ11の運転周波数(回転数)が、運転
周波数の上限値にまで高くなると、電動コンプレッサ1
0の運転に使用される消費電力量に対し、コンプレッサ
モータ11の運転効率が悪くなる。これに対し、コンプ
レッサモータ11の運転周波数の上限値を100%とし
た場合の約40%乃至約80%で運転した場合運転効率
が高くなる。尚、係る運転効率が高くなるコンプレッサ
モータ11の回転数を以下、高効率回転数での運転と称
す。また、本発明では、このコンプレッサモータ11の
高効率回転数は、空調用制御装置28が予め保持してい
るもとする。
【0051】そのため、従来の如く乗車時に電動コンプ
レッサ10を運転周波数の上限値まで回転駆動させ、急
激に車室内の冷却を行うと、図6のBに示す如く、車室
内温度と車室内設定温度との差が顕著であるほど電動コ
ンプレッサ10の運転効率が悪くなる。そして、車室内
温度と車室内設定温度との差が小さくなることにより、
電動コンプレッサ10の運転効率が向上する。
【0052】しかしながら、従来の如く電動コンプレッ
サ10の運転効率が悪い状態で電動コンプレッサ10の
回転駆動を行うと、車載用バッテリー5の消費電力量が
著しく高くなり、効率的に車載用バッテリー5の電力を
使用することができない。また、電動コンプレッサ10
に加わる負荷が大きくなり、電動コンプレッサ10自体
の故障を招く問題がある。
【0053】一方、本発明では、予め温度設定ボリュー
ム24にて乗車時における車室内温度を設定すると共
に、乗車時刻を前記乗車時刻設定スイッチ53にて設定
してあるものとする。空調用制御装置28は、停車後、
所定のサンプリングタイミング、例えば1秒ごとに外気
温度センサ50や車室内温度センサ51によって温度デ
ータの取り込みを行い、上記高効率回転数での運転で、
そのときの車室内温度を温度設定ボリューム24にて設
定された車室内設定温度まで下げるのに必要な最短の所
要時間を当該サンプリングタイミング毎に算出する。
【0054】そして、空調用制御装置28に備えられた
時計機構により、現在時刻が上記乗車時刻に近づいてい
き、乗車時刻までの時間がそのときに算出された所要時
間と一致した場合、或いはその近傍となった場合、当該
時刻を電動コンプレッサ10の起動時刻とし、当該起動
時刻となった時点で、電動コンプレッサ10を起動す
る。
【0055】即ち、具体的実施例として、乗車時刻が乗
車時刻設定スイッチ53にて9時に設定された場合、空
調用制御装置28は、乗員が降車してから、例えば1秒
ごとのサンプリングタイミングで車室内温度又は車室内
温度及び外気温度を検出し、当該温度データを取り込
み、コンプレッサモータ11の高効率回転数での運転
で、そのときの車室内温度を車室内設定温度まで下げる
のに必要な最短の所要時間を当該サンプリングタイミン
グ毎に算出する。これによって、係る所要時間が20分
であると算出された場合、9時の20分前である8時4
0分をコンプレッサモータ11(電動コンプレッサ1
0)の起動時刻とする。
【0056】そして、現在時刻が、乗車時刻である9時
に近づいていき、そのときに算出された所要時間、例え
ば20分と一致した場合、即ち8時40分となった時点
で、コンプレッサモータ11(電動コンプレッサ10)
を起動する。
【0057】これにより、起動時刻から乗車時刻までの
間に車室内が徐々に冷却され、乗車時刻の時点で、車室
内が車室内設定温度に到達することができるようにな
る。そのため、乗車時における不快な車室内環境を著し
く向上させることができるようになる。
【0058】このとき、空調用制御装置28は、コンプ
レッサモータ11(電動コンプレッサ10)を高効率回
転数で運転することにより、運転効率の悪い例えば、高
回転数での運転を回避することができ、効率的にコンプ
レッサモータ11を運転することができるようになる。
また、コンプレッサモータ11(電動コンプレッサ1
0)に多大な負荷を加えることなく、運転することがで
きるため、コンプレッサモータ11(電動コンプレッサ
10)自体の故障の発生を未然に回避することができる
ようになる。
【0059】また、空調用制御装置28は、サンプリン
グタイミング毎に算出していき、これ以上乗車時刻に近
づいた場合、高効率回転数では、そのときの温度から設
定温度まで下げられないと判断された時点で電動コンプ
レッサ10を起動することができるため、結果的に最短
の所要時間で、車室内の空調を行うことができ、経済的
な運転が可能となる。そのため、車載バッテリー5の消
費電力量を最小限とすることができ、当該電動コンプレ
ッサ10の消費電力によって走行自体に支障をきたす不
都合を未然に回避することができるようになる。
【0060】また、上記実施例では、自動車1としてエ
ンジン2を走行のアシスト駆動源として使用されている
ハイブリッド自動車(HEV)を取り上げて本発明を説
明したが、エンジン2を発電のみに使用するハイブリッ
ド自動車(HEV)若しくは、電気自動車であっても本
発明を実現することができる。
【0061】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明の自動車用空調
システムによれば、蓄電手段を具備した自動車に用いら
れ、蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレ
ッサから構成された冷媒回路と、電動コンプレッサの運
転を制御する制御手段と、次回の乗車時刻を設定する乗
車時刻設定手段と、車室内設定温度を設定する車室内設
定手段と、車室内温度、又は、車室内温度及び外気温度
を検出する温度検出手段とを備え、制御手段は、電動コ
ンプレッサの運転効率の良い回転数に関する運転効率デ
ータを保持しており、当該運転効率データと、次回の乗
車時刻と、車室内設定温度と、温度検出手段が検出する
温度に基づいて、電動コンプレッサを起動する時刻を決
定するため、乗車時刻よりも前に車室内温度を制御する
ことができるようになり、乗車時の不快な車室内環境を
向上させることができるようになる。
【0062】また、制御手段は、上述の如く電動コンプ
レッサの運転効率の良い回転数に関する運転効率データ
を保持しており、係る運転効率データに基づいて電動コ
ンプレッサを起動する時刻を決定するため、電動コンプ
レッサを運転効率の悪い、例えば、高回転数で運転する
ことを回避することができ、効率的に電動コンプレッサ
を運転することができるようになる。
【0063】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
に加えて、制御手段は、運転効率の良い回転数にて電動
コンプレッサを運転した場合に、車室内温度が車室内設
定温度となるまでの所要時間を計算し、当該所要時間に
基づいて電動コンプレッサを起動する時刻を決定するた
め、乗車時刻における車室内温度を車室内設定温度とす
ることができ、乗車時の車室内環境をより一層向上させ
ることができるようになる。
【0064】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
に加えて、制御手段は、所定のタイミングで温度検出手
段からの温度データを取り込み、運転効率の良い回転数
による電動コンプレッサの運転で、温度データに基づく
車室内温度を車室内設定温度にすることができる最短時
間を所要時間とするので、電動コンプレッサを運転効率
の悪い高回転数で運転することなく、最短時間で車室内
温度を乗車時刻までに車室内設定温度とすることができ
るようになり、経済的な運転が可能となる。そのため、
蓄電手段の消費も最小限とすることができるようにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車用空調システムを適用する実施
例としてのハイブリッド自動車の構成図である。
【図2】図1の自動車の駆動系の構成図である。
【図3】本発明の自動車用空調システムを構成する空気
調和装置の構成図である。
【図4】図3の空気調和装置の冷媒回路図である。
【図5】本発明の自動車用空調システムを含む自動車の
制御系のブロック図である。
【図6】電動コンプレッサの運転効率の変化と車室内温
度変化を示す図である。
【図7】電動コンプレッサの運転効率を示す図である。
【符号の説明】
1 自動車 2 エンジン 3 走行用モータ 4 発電機 9 空気調和装置 10 コンプレッサ 11 コンプレッサモータ 13 凝縮器 15 室外送風機 18 膨張弁 19 蒸発器 21 室内送風機 28 空調用制御装置 50、51 温度センサ 53 乗車時刻設定スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 孝 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松浦 大 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 里 和哉 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 松森 裕之 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 斎藤 隆泰 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 山崎 晴久 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 只野 昌也 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 今井 悟 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小田 淳志 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蓄電手段を具備した自動車に用いられ、 前記蓄電手段からの給電により駆動される電動コンプレ
    ッサから構成された冷媒回路と、該電動コンプレッサの
    運転を制御する制御手段と、次回の乗車時刻を設定する
    乗車時刻設定手段と、車室内設定温度を設定する車室内
    設定手段と、車室内温度、又は、車室内温度及び外気温
    度を検出する温度検出手段とを備え、 前記制御手段は、前記電動コンプレッサの運転効率の良
    い回転数に関する運転効率データを保持しており、当該
    運転効率データと、前記次回の乗車時刻と、前記車室内
    設定温度と、前記温度検出手段が検出する温度に基づい
    て、前記電動コンプレッサを起動する時刻を決定するこ
    とを特徴とする自動車用空調システム。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記運転効率の良い回
    転数にて前記電動コンプレッサを運転した場合に、前記
    車室内温度が前記車室内設定温度となるまでの所要時間
    を計算し、当該所要時間に基づいて前記電動コンプレッ
    サを起動する時刻を決定することを特徴とする請求項1
    の自動車用空調システム。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、所定のタイミングで前
    記温度検出手段からの温度データを取り込み、前記運転
    効率の良い回転数による前記電動コンプレッサの運転
    で、前記温度データに基づく車室内温度を前記車室内設
    定温度にすることができる最短時間を前記所要時間とす
    ることを特徴とする請求項2の自動車用空調システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN104842747A (zh) * 2015-05-18 2015-08-19 湖南湖大艾盛汽车技术开发有限公司 一种汽车太阳能恒温***
CN106114124A (zh) * 2016-06-16 2016-11-16 美的集团武汉制冷设备有限公司 车载空调***的控制方法及车载空调***
JP2019081470A (ja) * 2017-10-31 2019-05-30 株式会社デンソー 空調制御システム

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