JP2003231867A - 接着性物質、接着性物質の剥離方法及び粘着テープ - Google Patents

接着性物質、接着性物質の剥離方法及び粘着テープ

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JP2003231867A JP2003010041A JP2003010041A JP2003231867A JP 2003231867 A JP2003231867 A JP 2003231867A JP 2003010041 A JP2003010041 A JP 2003010041A JP 2003010041 A JP2003010041 A JP 2003010041A JP 2003231867 A JP2003231867 A JP 2003231867A
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宗宏 畠井
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正輝 福岡
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聡史 林
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Yasuhiko Oyama
康彦 大山
Kazuhiro Shimomura
和弘 下村
Takeshi Hasegawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 刺激を与えることにより被着体を損傷するこ
となく容易に剥がすことができる接着性物質、これを用
いたテープ及び接着性物質の剥離方法を提供する。 【解決手段】 熱、衝撃及び超音波からなる群から選択
した少なくとも1種の刺激により気体を発生する気体発
生剤を含有する接着性物質であって、前記気体発生剤か
ら発生した気体は、前記接着性物質外へ放出されて前記
接着性物質が発泡せず、かつ、前記気体発生剤から発生
した気体が、被着体から前記接着性物質の接着面の少な
くとも一部を剥がし接着力を低下させる接着性物質。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刺激を与えること
により被着体を損傷することなく容易に剥がすことがで
きる接着性物質、これを用いた粘着テープ及び接着性物
質の剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】今日接着性物質は、接着剤、シーリング
剤、塗料、コーティング剤等のバンダー剤、粘着テープ
又は自立テープ等の粘着剤等に広く用いられている。
【0003】これらの接着性物質に求められる性能はそ
の用途により様々であるが、用途によっては、必要な間
だけ接着性を示すがその後は容易に剥がせることが要求
されていることがある。
【0004】例えば、ICチップの製造工程において、
高純度なシリコン単結晶等から切り出した厚膜ウエハを
所定の厚さにまで研磨して薄膜ウエハとする場合に、厚
膜ウエハを支持板に接着して補強することにより、効率
よく作業を進めることが提案されている。このとき厚膜
ウエハと支持板とを接着するための接着性物質として
は、研磨工程中には強固に接着する一方で、研磨工程終
了後には得られた薄膜ウエハを損傷することなく支持板
から剥がせることが求められる。
【0005】接着性物質を剥がす方法としては、例え
ば、物理的な力を加えて引き剥がすことが考えられる。
しかしながら、この方法では被着体が軟弱な場合には重
大な損傷を与えてしまうことがある。
【0006】また、接着性物質を溶解できる溶剤を用い
て接着性物質を剥がす方法も考えられる。しかしなが
ら、この方法も被着体が溶剤によって侵されるものであ
る場合には用いることができない。
【0007】このように、いったん接着に用いた接着性
物質は、接着力が強固であるほど、被着体を損傷するこ
となく剥がすことが困難であるという問題点があった。
これに対して、下記の特許文献1には、アジド化合物を
含有する粘着剤が開示されている。アジド化合物は、紫
外線を照射することにより分解して窒素ガスを放出す
る。従って、アジド化合物を含有する粘着剤を用いて接
着した接着面に紫外線を照射すると、アジド化合物が分
解して放出された窒素ガスが、被着体から粘着剤の接着
面の一部を剥がし接着力を低下させるため、容易に被着
体を剥離することができる。
【0008】しかしながら、実際には、アジド化合物が
分解して放出された窒素ガスは粘着剤内に気泡としてた
まり、被着体に強く接着している場合等では、粘着剤の
外に充分に放出されず被着体を剥離できないといった問
題があった。
【0009】
【特許文献1】特開2001−200234号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑み、刺激を与えることにより被着体を損傷することな
く容易に剥がすことができる接着性物質、これを用いた
粘着テープ及び接着性物質の剥離方法を提供することを
目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱、衝撃及び
超音波からなる群から選択した少なくとも1種の刺激に
より気体を発生する気体発生剤を含有する接着性物質で
あって、前記気体発生剤から発生した気体は、前記接着
性物質外へ放出されて前記接着性物質が発泡せず、か
つ、前記気体発生剤から発生した気体が、被着体から前
記接着性物質の接着面の少なくとも一部を剥がし接着力
を低下させる接着性物質である。
【0012】以下に本発明を詳述する。本発明の接着性
物質は、熱、衝撃及び超音波からなる群から選択した少
なくとも1種の刺激により気体を発生する気体発生剤を
含有するものである。なお、本明細書において接着性物
質とは、被着体へ塗布された状態において接着性を有す
る物質をいい、少なくとも接着させたい面に接着する性
質を示す物質であれば特に限定されない。
【0013】上記刺激により気体を発生する気体発生剤
としては特に限定されないが、例えば、アゾ化合物、ア
ジド化合物等が好適に用いられる。上記アゾ化合物とし
ては、例えば、2,2′−アゾビス(N−シクロヘキシ
ル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビ
ス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチルプロピオ
ンアミド]、2,2′−アゾビス(N−ブチル−2−メ
チルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビス[N−
(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンアミ
ド]、2,2′−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチル
プロピオンアミド)、2,2′−アゾビス(N−プロピ
ル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビ
ス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)、2,
2′−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒ
ドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオン
アミド]、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−[2−
(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド]、2,
2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエ
チル)プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス[N−
(2−プロぺニル)−2−メチルプロピオンアミド]、
2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾ
イリン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、
2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−
イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,2′−ア
ゾビス[2−(2−イミダゾイリン−2−イル)プロパ
ン]ジサルフェイトジハイドロレート、2,2′−アゾ
ビス[2−(3,4,5,6−テトラハイドロピリミジ
ン−2−イル)プロパン]ジハイドロクロライド、2,
2′−アゾビス[2−[1−(2−ヒドロキシエチル)
−2−イミダゾイリン−2−イル]プロパン]ジハイド
ロクロライド、2,2′−アゾビス[2−(2−イミダ
ゾイリン−2−イル)プロパン]、2,2′−アゾビス
(2−メチルプロピオンアミダイン)ハイドロクロライ
ド、2,2′−アゾビス(2−アミノプロパン)ジハイ
ドロクロライド、2,2′−アゾビス[N−(2−カル
ボキシアシル)−2−メチル−プロピオンアミダイ
ン]、2,2′−アゾビス[2−[N−(2−カルボキ
シエチル)アミダイン]プロパン]、2,2′−アゾビ
ス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)、ジメチル
2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジ
メチル2,2′−アゾビスイソブチレート、4,4′−
アゾビス(4−シアンカルボニックアシッド)、4,
4′−アゾビス(4−シアノペンタノイックアシッ
ド)、2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)等が挙げられる。
【0014】これらのアゾ化合物は、光、熱等による刺
激により窒素ガスを発生する。上記アジド化合物として
は、例えば、3−アジドメチル−3−メチルオキセタ
ン、テレフタルアジド、p−tert−ブチルベンズア
ジド;3−アジドメチル−3−メチルオキセタンを開環
重合することにより得られるグリシジルアジドポリマ−
等のアジド基を有するポリマー等が挙げられる。これら
のアジド化合物は、特定の波長の光、熱、超音波及び衝
撃等による刺激を与えることにより分解して、窒素ガス
を発生する。
【0015】これらの気体発生剤のうち、上記アジド化
合物は衝撃を与えることによっても容易に分解して窒素
ガスを放出することから、取り扱いが困難であるという
問題がある。更に、上記アジド化合物は、いったん分解
が始まると連鎖反応を起こして爆発的に窒素ガスを放出
しその制御ができないことから、爆発的に発生した窒素
ガスによって被着体が損傷することがあるという問題も
ある。このような問題から上記アジド化合物の使用量は
限定されるが、限定された使用量では充分な効果が得ら
れないことがある。
【0016】一方、上記アゾ化合物は、アジド化合物と
は異なり衝撃によっては気体を発生しないことから取り
扱いが極めて容易である。また、連鎖反応を起こして爆
発的に気体を発生することもないため被着体を損傷する
こともなく、光の照射を中断すれば気体の発生も中断で
きることから、用途に合わせた接着性の制御が可能であ
るという利点もある。従って、上記気体発生剤として
は、アゾ化合物を用いることがより好ましい。
【0017】上記アゾ化合物は、10時間半減期温度が
80℃以上であることが好ましい。10時間半減期温度
が80℃未満であると、本発明の接着性物質は、キャス
トにより成形して乾燥する際に発泡を生じてしまった
り、経時的に分解反応を生じて分解残渣がブリードして
しまったり、経時的に気体を発生して貼り合わせた被着
体との界面に浮きを生じさせてしまったりすることがあ
る。10時間半減期温度が80℃以上であれば、耐熱性
に優れていることから、高温での使用及び安定した貯蔵
が可能である。
【0018】10時間半減期温度が80℃以上であるア
ゾ化合物としては、下記の一般式(1)で表されるアゾ
アミド化合物等が挙げられる。下記の一般式(1)で表
されるアゾアミド化合物は、耐熱性に優れていることを
加え、後述するアクリル酸アルキルエステルポリマー等
の粘着性を有するポリマーへの溶解性にも優れ、接着性
物質中に粒子として存在しないものとすることができ
る。
【0019】
【化2】
【0020】式(1)中、R1及びR2は、それぞれ低級
アルキル基を表し、R3は、炭素数2以上の飽和アルキ
ル基を表す。なお、R1とR2は、同一であっても、異な
っていてもよい。
【0021】上記一般式(1)で表されるアゾアミド化
合物としては、例えば、2,2′−アゾビス(N−シク
ロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′
−アゾビス[N−(2−メチルプロピル)−2−メチル
プロピオンアミド]、2,2′−アゾビス(N−ブチル
−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビス
[N−(2−メチルエチル)−2−メチルプロピオンア
ミド]、2,2′−アゾビス(N−ヘキシル−2−メチ
ルプロピオンアミド)、2,2′−アゾビス(N−プロ
ピル−2−メチルプロピオンアミド)、2,2′−アゾ
ビス(N−エチル−2−メチルプロピオンアミド)、
2,2′−アゾビス[2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピ
オンアミド]、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−
[2−(1−ヒドロキシブチル)]プロピオンアミ
ド]、2,2′−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒ
ドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2′−アゾ
ビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオン
アミド]等が挙げられる。なかでも、2,2′−アゾビ
ス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)及び
2,2′−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メ
チルプロピオンアミド]は、溶剤への溶解性に特に優れ
ていることから好適に用いられる。
【0022】上記気体発生剤は、粒子として存在しない
ことが好ましい。なお、本明細書において、気体発生剤
が粒子として存在しないとは、電子顕微鏡により本発明
の接着性物質を観察したときに気体発生剤を確認するこ
とができないことを意味する。
【0023】上記気体発生剤を粒子として存在しないよ
うにするには、通常、本発明の接着性物質中に溶解する
気体発生剤を選択するが、本発明の接着性物質中に溶解
しない気体発生剤を選択する場合には、例えば、分散機
を用いたり、分散剤を併用したりすることにより本発明
の接着性物質中に気体発生剤を微分散させる。本発明の
接着性物質中にアゾ化合物を微分散させるためには、気
体発生剤は、微小な粒子であることが好ましく、更に、
これらの微粒子は、例えば、分散機や混練装置等を用い
て必要に応じてより細かい微粒子とすることが好まし
い。すなわち、電子顕微鏡により本発明の接着性物質を
観察したときに気体発生剤を確認することができない状
態まで分散させることがより好ましい。
【0024】本発明の接着性物質では、上記気体発生剤
から発生した気体は接着性物質外へ放出される。これに
より、気体発生剤から発生した気体が被着体から接着性
物質の接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下さ
せるため、容易に被着体を剥離することができる。この
際、気体発生剤から発生した気体の大部分は接着性物質
外へ放出されることが好ましい。上記気体発生剤から発
生した気体の大部分が接着性物質外へ放出されないと、
接着性物質が気体発生剤から発生した気体により全体的
に発泡してしまい、接着力を低下させる効果を充分に得
ることができず、被着体に糊残りを生じさせてしまうこ
とがある。なお、被着体に糊残りを生じさせない程度で
あれば、気体発生剤から発生した気体の一部が接着性物
質中に溶け込んでいたり、気泡として接着性物質中に存
在していたりしてもかまわない。
【0025】本発明の接着性物質は、刺激により気体を
発生させて接着力を低下させる前の状態における弾性率
を調整するために、あらかじめ架橋されていることが好
ましく、例えば、後述する光硬化型接着性樹脂又は熱硬
化型接着性樹脂に対してあらかじめ光又は熱による刺激
を与えて接着性を保持する程度に架橋しておいてもよ
く、イソシアネート化合物等の化学架橋されたものを配
合しておいてもよい。あらかじめ架橋されていることに
より、本発明の接着性物質の弾性率が高くなるため、気
体発生剤から発生した気体が気泡として接着性物質中に
留まりにくくなり、接着性物質外への放出が促進され
る。
【0026】本発明の接着性物質は、刺激により架橋す
る架橋成分を含有することが好ましい。上記刺激により
架橋する架橋成分としては、例えば、分子内にラジカル
重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエ
ステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の
重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー
又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始
剤を含んでなる光硬化型接着性樹脂や、分子内にラジカ
ル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキル
エステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系
の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマ
ー又はモノマーとを主成分とし、熱重合開始剤を含んで
なる熱硬化型接着性樹脂等からなるものが挙げられる。
【0027】上記重合性ポリマーは、例えば、分子内に
官能基を持った(メタ)アクリル系ポリマー(以下、官
能基含有(メタ)アクリル系ポリマーという)をあらか
じめ合成し、分子内に上記の官能基と反応する官能基と
ラジカル重合性の不飽和結合とを有する化合物(以下、
官能基含有不飽和化合物という)と反応させることによ
り得ることができる。
【0028】上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマ
ーは、常温で粘着性を有するポリマーとして、一般の
(メタ)アクリル系ポリマーの場合と同様に、アルキル
基の炭素数が通常2〜18の範囲にあるアクリル酸アル
キルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル
を主モノマーとし、これと官能基含有モノマーと、更に
必要に応じてこれらと共重合可能な他の改質用モノマー
とを常法により共重合させることにより得られるもので
ある。上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの重
量平均分子量は通常20万〜200万程度である。
【0029】上記官能基含有モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基含有
モノマー;アクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸
ヒドロキシエチル等のヒドロキシル基含有モノマー;ア
クリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポ
キシ基含有モノマー;アクリル酸イソシアネートエチ
ル、メタクリル酸イソシアネートエチル等のイソシアネ
ート基含有モノマー;アクリル酸アミノエチル、メタク
リル酸アミノエチル等のアミノ基含有モノマー等が挙げ
られる。
【0030】上記共重合可能な他の改質用モノマーとし
ては、例えば、酢酸ビニル、アクリロニトリル、スチレ
ン等の一般の(メタ)アクリル系ポリマーに用いられて
いる各種のモノマーが挙げられる。
【0031】上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマ
ーに反応させる官能基含有不飽和化合物としては、上記
官能基含有(メタ)アクリル系ポリマーの官能基に応じ
て上述した官能基含有モノマーと同様のものを使用でき
る。例えば、上記官能基含有(メタ)アクリル系ポリマ
ーの官能基がカルボキシル基の場合はエポキシ基含有モ
ノマーやイソシアネート基含有モノマーが用いられ、同
官能基がヒドロキシル基の場合はイソシアネート基含有
モノマーが用いられ、同官能基がエポキシ基の場合はカ
ルボキシル基含有モノマーやアクリルアミド等のアミド
基含有モノマーが用いられ、同官能基がアミノ基の場合
はエポキシ基含有モノマーが用いられる。
【0032】上記多官能オリゴマー又はモノマーとして
は、分子量が1万以下であるものが好ましく、より好ま
しくは光照射による粘着剤層の三次元網状化が効率よく
なされるように、その分子量が5000以下でかつ分子
内のラジカル重合性の不飽和結合の数が2〜20個のも
のである。このようなより好ましい多官能オリゴマー又
はモノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテ
トラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒ
ドロキシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリス
リトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その他、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、市販のオリゴエステル(メタ)アクリレート等が挙
げられる。これらの多官能オリゴマー又はモノマーは、
単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよ
い。
【0033】上記光重合開始剤としては、例えば、25
0〜800nmの波長の光を照射することにより活性化
されるものが挙げられ、このような光重合開始剤として
は、例えば、メトキシアセトフェノン等のアセトフェノ
ン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾ
インイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル系化合
物;ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジエチ
ルケタール等のケタール誘導体化合物;フォスフィンオ
キシド誘導体化合物;ビス(η5−シクロペンタジエニ
ル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフェノン、ミヒラ
ーケトン、クロロチオキサントン、トデシルチオキサン
トン、ジメチルチオキサントン、ジエチルチオキサント
ン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2
−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等の光ラジカル重
合開始剤が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独
で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0034】上記熱重合開始剤としては、熱により分解
し、重合硬化を開始する活性ラジカルを発生するものが
挙げられ、具体的には例えば、ジクミルパーオキサイ
ド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオ
キシベンゾエール、t−ブチルハイドロパーオキサイ
ド、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−
ブチルパーオキサイド等が挙げられる。なかでも、熱分
解温度が高いことから、クメンハイドロパーオキサイ
ド、パラメンタンハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド等が好適である。これらの熱重合開
始剤のうち市販されているものとしては特に限定されな
いが、例えば、パーブチルD、パーブチルH、パーブチ
ルP、パーメンタH(以上いずれも日本油脂社製)等が
好適である。これらの熱重合開始剤は、単独で用いられ
てもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0035】上記光硬化型接着性樹脂又は熱硬化型接着
性樹脂等の後硬化型接着性樹脂は、光又は熱による刺激
により接着性樹脂の全体が均一にかつ速やかに重合架橋
して一体化するため、重合硬化によるゴム状領域のta
nδの減少が著しくなり、粘着力が大きく低下する。更
に、上記後硬化型接着性樹脂を含有する本発明の接着性
物質に、光又は熱等による刺激を与えると、接着性物質
全体のゴム状領域のtanδが減少して硬化するため、
気体発生剤から発生した気体が気泡として接着性物質中
に留まりにくくなり、接着性物質外への放出が促進され
る。
【0036】上述の効果は、気体発生剤から気体が発生
する以前に架橋が進行しなければ得ることができない。
従って、上記架橋成分としては、気体発生剤から気体が
発生する以前に架橋が形成されるようなものを選択する
ことが好ましい。従って、気体発生剤から気体を発生さ
せる刺激と架橋成分を架橋させる刺激とは異なっている
か、同一である場合であっても重複しない領域があるこ
とにより先に架橋を形成させることができることが好ま
しい。
【0037】例えば、気体発生剤から気体を発生させる
刺激と、架橋成分を架橋させる刺激とが異なる場合に
は、まず架橋成分を架橋させる刺激を与えた後に、気体
発生剤から気体を発生させる刺激を与えることにより、
より効果的に発生した気体を接着性物質外へ放出するよ
うにすることができる。
【0038】また、例えば、気体発生剤として熱による
刺激により気体を発生する気体発生剤を、刺激により架
橋する架橋成分として上記熱硬化型接着性樹脂等の熱に
より架橋する架橋成分を用いる場合、上記熱による刺激
により気体を発生する気体発生剤の10時間半減期温度
は、上記熱による刺激により架橋する架橋成分中の熱重
合開始剤の10時間半減期温度よりも高いことが好まし
い。上記熱による刺激により気体を発生する気体発生剤
の10時間半減期温度は、上記熱による刺激により架橋
する架橋成分中の熱重合開始剤の10時間半減期温度よ
りも20℃以上高いことがより好ましい。これにより、
まず架橋成分を架橋させる温度の熱を加えた後に、気体
発生剤から気体を発生させる温度の熱を加えることによ
り、より効果的に発生した気体を接着性物質外へ放出す
るようにすることができる。
【0039】本発明の接着性物質は、2種類以上の接着
性成分を含有することが好ましく、上記接着性成分の少
なくとも1つは上記架橋樹脂であることが好ましい。な
お、本発明の接着性物質の樹脂成分としては特に限定さ
れないが、上述の樹脂の中から熱可塑性樹脂を選択して
用いることが好適である。樹脂成分として熱可塑性樹脂
を用いた場合、接着性物質を熱により軟化させた状態で
被着体との接着を行えるので、表面に凹凸のある被着体
であっても密着して強い接着力が得られる。
【0040】本発明の接着性物質を製造する方法として
は、樹脂成分と上記気体発生剤とを混練する方法が挙げ
られる。しかしながら、気体発生剤がアジド化合物等の
熱や衝撃を与えることによって容易に分解して窒素ガス
を放出し、いったん分解が始まると連鎖的に反応を起こ
して爆発的に窒素ガスを放出しその制御ができないよう
な物質である場合には、混練する際の熱や衝撃により気
体発生剤の分解が始まるおそれがあり、多量の気体発生
剤を含有する接着性物質を製造することは困難である。
【0041】このような場合には、気体発生剤、重合性
原料、及び、光重合開始剤を含有する接着性物質原料に
アジド化合物の感光波長よりも長波長である紫外線又は
可視光を照射して上記光重合開始剤を活性化して上記重
合性原料を重合させて接着性物質を製造する方法を用い
ることが好ましい。この方法によれば、樹脂成分と気体
発生剤とを混練する必要がなく、熱や衝撃により気体発
生剤の分解が始まるおそれがない。また、接着性物質の
製造を1回の反応で完了することができ、溶剤を使用す
る必要もないので、多量の気体発生剤を含有する接着性
物質を安全かつ容易に製造できる。
【0042】上記製造方法においては、重合性原料とし
て、例えば、アクリル系モノマー又はアクリル系オリゴ
マーを主成分とするものを用い、更に、気体発生剤の感
光波長よりも長波長の紫外線又は可視光を照射されるこ
とで活性化する光重合開始剤を用いる。このような光重
合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン等
のアセトフェノン誘導体化合物;ベンゾインプロピルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン
エーテル系化合物;ベンジルジメチルケタール、アセト
フェノンジエチルケタール等のケタール誘導体化合物;
フォスフィンオキシド誘導体化合物;ビス(η5−シク
ロペンタジエニル)チタノセン誘導体化合物、ベンゾフ
ェノン、ミヒラーケトン、クロロチオキサントン、トデ
シルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、ジエチ
ルチオキサントン、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロパン等
の光ラジカル重合開始剤が挙げられる。これらの光重合
開始剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用さ
れてもよい。
【0043】気体発生剤から気体を発生させる刺激と架
橋成分を架橋させる刺激とが異なる気体発生剤と架橋成
分とを含有する本発明の接着性物質を剥離するには、ま
ず架橋成分を架橋させる刺激を与える。該架橋成分を架
橋させる刺激を与え終わる前又は与え終えた後に、気体
発生剤から気体を発生させる刺激を与えれば、より効果
的に発生した気体を接着性物質外へ放出するようにする
ことができる。
【0044】すなわち、気体発生剤から気体を発生させ
る刺激と架橋成分を架橋させる刺激とが異なる気体発生
剤と架橋成分とを含有する本発明の接着性物質を剥離す
る方法であって、架橋成分を架橋させる刺激を与えて上
記架橋成分を架橋させ始めた後に、気体発生剤から気体
を発生させる刺激を与えて気体発生剤から気体を発生さ
せ始め、発生した気体が接着性物質外へ放出され被着体
から接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下させ
る接着性物質の剥離方法もまた、本発明の1つである。
【0045】熱による刺激により気体を発生する気体発
生剤と、熱による刺激により架橋する架橋成分を含有
し、上記熱による刺激により気体を発生する気体発生剤
の10時間半減期温度は、上記熱による刺激により架橋
する架橋成分中の熱重合開始剤の10時間半減期温度よ
りも高い本発明の接着性物質を剥離するには、まず架橋
成分を架橋させる温度の熱を加える。上記架橋成分を架
橋させる温度としては、架橋成分中の熱重合開始剤の1
0時間半減期温度よりも10℃以上高いことが好まし
く、架橋成分中の熱重合開始剤の10時間半減期温度よ
りも20℃以上高いことがより好ましい。該加熱をし終
える前又はし終えた後に、気体発生剤から気体を発生さ
せる波長の光を照射すれば、より効果的に発生した気体
を接着性物質外へ放出することができる。
【0046】すなわち、熱による刺激により気体を発生
する気体発生剤と、熱による刺激により架橋する架橋成
分とを含有し、上記熱による刺激により気体を発生する
気体発生剤の10時間半減期温度は、上記熱による刺激
により架橋する架橋成分中の熱重合開始剤の10時間半
減期温度よりも高い本発明の接着性物質を剥離する方法
であって、実質的に気体発生剤から気体を発生させる温
度ではないが架橋成分を架橋させる温度の熱を加えた
後、次いで、より高い温度の熱を加えることにより、気
体発生剤から気体を発生させ、発生した気体が接着性物
質外へ放出され被着体から接着面の少なくもと一部を剥
がし接着力を低下させる接着性物質の剥離方法もまた、
本発明の1つである。
【0047】本発明の接着性物質の剥離方法において
は、気体発生剤から気体を発生させる刺激を与える際
に、光、熱、超音波及び衝撃からなる群より選択される
少なくとも2種以上の刺激を同時に与えることが好まし
い。これにより、更に効率よく気体発生剤から気体を発
生させることができる。
【0048】本発明の接着性物質は、様々な接着性製品
に用いることができる。上記接着性製品としては、例え
ば、本発明の接着性物質をバインダー樹脂として用いた
接着剤、粘着剤、塗料、コーティング剤、シーリング剤
等が挙げられる。このような接着性製品は、本発明の接
着性物質をバインダー樹脂として、各接着性製品の目的
に従って各種公知の添加剤を加えることにより作製する
ことができる。
【0049】上記添加剤としては特に限定されず、例え
ば、粘着性付与剤、フィラー、耐候性付与剤、粘度調整
剤、染色剤等が挙げられる。本発明の接着性物質は、片
面粘着テープ、両面粘着テープ、ノンサポートテープ
(自立テープ)等の粘着テープ等の粘着剤としても好適
である。樹脂成分として熱可塑性樹脂を用いたものは、
熱により軟化させた状態で被着体との接着を行えるの
で、表面に凹凸のある被着体であっても密着して強い接
着力が得られ、より効果的である。
【0050】本発明の接着性物質を粘着剤として用いた
粘着テープとしては、例えば、包装テープ、化粧テー
プ、表面保護テープ、マスキングテープ、ダイシングテ
ープ、バックグラインドテープ等が挙げられる。
【0051】基材の少なくとも一方の面に、本発明の接
着性物質を含有する層が形成されてなるテープもまた、
本発明の1つである。本発明のテープとしては、例え
ば、本発明の接着性物質を含有する層が基材の一方の面
にのみ形成されてなる片面粘着テープ、本発明の接着性
物質を含有する層が基材の両方の面に形成されてなる両
面粘着テープ、一方の面の粘着層のみが本発明の接着性
物質を含有する層である両面粘着テープ等が挙げられ
る。
【0052】本発明のテープは、基材の少なくもと一方
の面に複数の層が形成されたものであることが好まし
い。この場合、最外層が本発明の接着性物質を含有する
層であり、かつ、基材と接する層が本発明の接着性物質
を含有しない層であることがより好ましい。これによ
り、上記気体発生剤から発生した気体は被着体との接着
面にのみ放出され、テープの基材側には放出されること
がなく、従って、被着体側に糊残りすることなく被着体
を剥離することができる。
【0053】なお、本発明の接着性物質を含有する層が
本発明の接着性物質を含有しない層と接する場合には、
本発明の接着性物質を含有する層と本発明の接着性物質
を含有しない層とは、本発明の接着性物質を含有する層
を構成する樹脂成分と異なる組成の樹脂成分からなるこ
とが好ましい。これにより、本発明の接着性物質を含有
する層中の気体発生剤が他の本発明の接着性物質を含有
しない層に移行することを防止することができる。
【0054】接着性物質を含有する複数の層からなるテ
ープであって、少なくとも一方の表面の層は、本発明の
接着性物質を含有するものであるテープもまた、本発明
の1つである。このように基材を有さないテープは自立
テープともいわれる。接着性物質を含有する複数の層の
表面部分にのみ気体発生剤が存在することから、自立テ
ープの中心部分に気泡が発生することがなく凝集力の低
下が防がれ糊残りなく被着体から剥離することが可能で
ある。また、一方の表面の層にのみに本発明の接着性物
質を含有する場合には、該一方の被着体のみを剥離させ
ることができる。
【0055】表面の一部に粘着性を有する粘着剤層が形
成されており、上記粘着剤層は本発明の接着性物質を含
有する層であるテープもまた、本発明の1つである。こ
のように部分的に接着性を有する粘着剤層が形成された
粘着テープを用いることにより、被着体のうち特に脆弱
で剥離時に損傷しやすい部分には粘着性を持たない表面
と接するようにし、その他の比較的堅牢な部分でのみ接
着を行うことにより、より被着体を損傷することなくテ
ープを剥がすことができる。また、任意のパターンで粘
着剤層を形成すれば、テープの接着力を自由に調節する
ことができる。
【0056】これらのテープに形成された本発明の接着
性物質を含有する層には、外部に開口する非貫通孔又は
貫通孔が形成されていることが好ましい。このような非
貫通孔又は貫通孔により、気体発生剤から発生した気体
は、より容易に接着性物質外へ放出することができる。
上記非貫通孔が形成されている場合には、開口した側の
面にのみ気体の放出が促進され、上記貫通孔が形成され
ている場合には、両側の面に気体の放出が促進される。
【0057】(実施例1) <接着性物質の調製>下記の化合物を酢酸エチルに溶解
させ、紫外線を照射して重合を行い、重量平均分子量7
0万のアクリル共重合体を得た。
【0058】得られたアクリル共重合体を含む酢酸エチ
ル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、2−イソシ
アナトエチルアクリレート3.5重量部を加えて反応さ
せ、更に、反応後の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100
重量部に対して、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト20重量部、パーブチルD(日本油脂社製)0.5重
量部、ポリイソシアネート0.3重量部を混合し粘着剤
(7)の酢酸エチル溶液を調製した。
【0059】 ブチルアクリレート 79重量部 エチルアクリレート 15重量部 アクリル酸 1重量部 2−ヒドロキシエチルアクリレート 5重量部 光重合開始剤 0.2重量部 (イルガキュア651、50%酢酸エチル溶液) ラウリルメルカプタン 0.01重量部 粘着剤(7)の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量
部に対して、グリシジルアジドポリマー100重量部を
混合して、アジド化合物を含有する粘着剤(8)の酢酸
エチル溶液を調製した。
【0060】<粘着テープの作製>粘着剤(7)の酢酸
エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μm
の透明なPETフィルムのコロナ処理を施した面上に乾
燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフ
で塗工し、溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥
後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。
【0061】一方、粘着剤(8)の酢酸エチル溶液を、
表面に離型処理が施された厚さ38μmPETフィルム
に、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが5μmとな
るように塗工し、溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させ
た。
【0062】片面にコロナ処理を施したPETフィルム
上に形成された粘着剤(7)層と、離型処理が施された
PETフィルム上に形成された粘着剤(8)層とを貼り
合わせた後、3日間40℃で養生して、粘着テープ5を
得た。
【0063】<粘着テープの貼付と剥離>得られた粘着
テープ5を石英ガラス板に貼り付けた。この粘着テープ
5を貼り付けた石英ガラス板を130℃に加熱して粘着
剤(7)層及び粘着剤(8)層を重合硬化させた。次い
で、180℃に加熱してガラス越しに接着界面を観察す
ると粘着剤がガラスから剥離している部分が多数観察さ
れた。粘着テープはガラス板から容易に剥離することが
できた。
【0064】(実施例2) <接着性物質の調製>実施例1で作製した粘着剤(7)
の酢酸エチル溶液の樹脂固形分100重量部に対して、
2,2′−アゾビス−(N−ブチル−2−メチルプロピ
オンアミド)100重量部を混合して、アゾ化合物を含
有する粘着剤(9)の酢酸エチル溶液を調製した。
【0065】<粘着テープの作製>粘着剤(7)の酢酸
エチル溶液を、片面にコロナ処理を施した厚さ38μm
の透明なPETフィルムのコロナ処理を施した面上に乾
燥皮膜の厚さが約10μmとなるようにドクターナイフ
で塗工し、溶剤を揮発させ塗工溶液を乾燥させた。乾燥
後の粘着剤層は乾燥状態で粘着性を示した。
【0066】一方、粘着剤(9)の酢酸エチル溶液を、
表面に離型処理が施された厚さ38μmPETフィルム
に、バーコーターを用いての乾燥後の厚さが5μmとな
るように塗工し、溶剤を揮発させ粘着剤層を乾燥させ
た。
【0067】片面にコロナ処理を施したPETフィルム
上に形成された粘着剤(7)層と、離型処理が施された
PETフィルム上に形成された粘着剤(9)層とを貼り
合わせた後、3日間40℃で養生して、粘着テープ6を
得た。
【0068】<粘着テープの貼付と剥離>得られた粘着
テープ6を石英ガラス板に貼り付けた。この粘着テープ
6を貼り付けた石英ガラス板を130℃に加熱して粘着
剤(7)層及び粘着剤(9)層を重合硬化させた。次い
で、180℃に加熱してガラス越しに接着界面を観察す
ると粘着剤がガラスから剥離している部分が多数観察さ
れた。粘着テープはガラス板から容易に剥離することが
できた。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、熱、衝撃及び超音波か
らなる群から選択した少なくとも1種の刺激を与えるこ
とにより被着体を損傷することなく容易に剥がすことが
できる接着性物質、これを用いた粘着テープ及び接着性
物質の剥離方法を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 檀上 滋 大阪府三島郡島本町百山2−1 積水化学 工業株式会社内 (72)発明者 大山 康彦 大阪府大阪市北区西天満2−4−4 積水 化学工業株式会社内 (72)発明者 下村 和弘 埼玉県蓮田市黒浜3535 積水化学工業株式 会社内 (72)発明者 長谷川 剛 埼玉県蓮田市黒浜3535 積水化学工業株式 会社内 Fターム(参考) 4J004 AB01 AC03 CB03 CC02 EA05 FA04 FA06 FA08 4J040 DF001 HB18 HC12 HC14 JA09 JA10 JB08 JB09 KA13 PA23 PA42

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱、衝撃及び超音波からなる群から選択
    した少なくとも1種の刺激により気体を発生する気体発
    生剤を含有する接着性物質であって、 前記気体発生剤から発生した気体は、前記接着性物質外
    へ放出されて前記接着性物質が発泡せず、かつ、前記気
    体発生剤から発生した気体が、被着体から前記接着性物
    質の接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を低下させ
    ることを特徴とする接着性物質。
  2. 【請求項2】 あらかじめ架橋されていることを特徴と
    する請求項1記載の接着性物質。
  3. 【請求項3】 刺激により架橋する架橋成分を含有する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の接着性物質。
  4. 【請求項4】 気体発生剤は、粒子として存在しないこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3記載の接着性物質。
  5. 【請求項5】 2種類以上の接着性成分を含有し、上記
    接着性成分の少なくとも1つは架橋樹脂であることを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載の接着性物質。
  6. 【請求項6】 気体発生剤は、アゾ化合物であることを
    特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の接着性物
    質。
  7. 【請求項7】 アゾ化合物は、10時間半減期温度が8
    0℃以上であることを特徴とする請求項6記載の接着性
    物質。
  8. 【請求項8】 アゾ化合物は、式(1)で表されるアゾ
    アミド化合物であることを特徴とする請求項6又は7記
    載の接着性物質。 【化1】 前記式(1)中、R1及びR2は、それぞれ同一又は異な
    る低級アルキル基を表し、R3は、炭素数2以上の飽和
    アルキル基を表す。
  9. 【請求項9】 気体発生剤から気体を発生させる刺激
    と、架橋成分を架橋させる刺激とが異なることを特徴と
    する請求項3、4、5、6、7又は8記載の接着性物
    質。
  10. 【請求項10】 熱による刺激により架橋する架橋成分
    を含有し、前記熱による刺激により気体を発生する気体
    発生剤の10時間半減期温度は、前記熱による刺激によ
    り架橋する架橋成分中の熱重合開始剤の10時間半減期
    温度よりも高いことを特徴とする請求項1〜9のいずれ
    かに記載の接着性物質。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の接着性物質を剥離する
    方法であって、 架橋成分を架橋させる刺激を与え始めた後に、気体発生
    剤から気体を発生させる刺激を与え始めることにより、
    気体発生剤から気体を発生させ、発生した気体が接着性
    物質外へ放出され被着体から接着面の少なくとも一部を
    剥がし接着力を低下させることを特徴とする接着性物質
    の剥離方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の接着性物質を剥離す
    る方法であって、 実質的に気体発生剤から気体を発生させる温度ではない
    が架橋成分を架橋させる温度の熱を加えた後、次いで、
    より高い温度の熱を加えることにより、気体発生剤から
    気体を発生させ、発生した気体が接着性物質外へ放出さ
    れ被着体から接着面の少なくとも一部を剥がし接着力を
    低下させることを特徴とする接着性物質の剥離方法。
  13. 【請求項13】 気体発生剤から気体を発生させる刺激
    を与える際に、光、熱、超音波及び衝撃からなる群より
    選択される少なくとも2種以上の刺激を同時に与えるこ
    とを特徴とする請求項11又は12記載の接着性物質の
    剥離方法。
  14. 【請求項14】 基材の少なくとも一方の面に、請求項
    1〜10のいずれかに記載の接着性物質を含有する層が
    形成されてなることを特徴とするテープ。
  15. 【請求項15】 基材の少なくとも一方の面に複数の層
    が形成されたテープであって、 前記複数の層は、最外層が請求項1〜10のいずれかに
    記載の接着性物質を含有する層であり、かつ、前記基材
    と接する層が請求項1〜10のいずれかに記載の接着性
    物質を含有しない層であることを特徴とする粘着テー
    プ。
  16. 【請求項16】 接着性物質を含有する複数の層からな
    るテープであって、少なくとも一方の表面の層は、請求
    項1〜10のいずれかに記載の接着性物質を含有する層
    であることを特徴とするテープ。
  17. 【請求項17】 表面の一部に粘着性を有する粘着剤層
    が形成されており、前記粘着剤層は請求項1〜10のい
    ずれかに記載の接着性物質を含有する層であることを特
    徴とするテープ。
  18. 【請求項18】 前記接着性物質を含有する層は、外部
    に開口する非貫通孔又は貫通孔が形成されていることを
    特徴とする請求項14〜17のいずれかに記載のテー
    プ。
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