JP2003227548A - 直列4気筒エンジン - Google Patents

直列4気筒エンジン

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JP2003227548A
JP2003227548A JP2002028310A JP2002028310A JP2003227548A JP 2003227548 A JP2003227548 A JP 2003227548A JP 2002028310 A JP2002028310 A JP 2002028310A JP 2002028310 A JP2002028310 A JP 2002028310A JP 2003227548 A JP2003227548 A JP 2003227548A
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JP
Japan
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crankshaft
cylinders
inertial force
portions corresponding
inertial
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Application number
JP2002028310A
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English (en)
Inventor
Noriaki Kawai
範明 河合
Tomoki Motomura
智樹 本村
Kinya Fujii
欽也 藤井
Kazuhide Take
和秀 嶽
Kazuhiko Iso
和彦 磯
Hideo Uejima
英夫 上嶋
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】第1〜第4気筒がこの順番に直列配置されるエ
ンジン本体と、該エンジン本体で回転自在に支承される
クランクシャフトと、該クランクシャフトの軸方向一端
部に設けられる回転伝動輪と、前記クランクシャフトの
回転むらを吸収するために該クランクシャフトの他端部
に設けられる慣性質量体とを備える直列4気筒エンジン
において、クランクシャフトの重量増加を回避しつつ、
該クランクシャフトの曲げ振動を充分に軽減する。 【解決手段】第1および第4気筒CA,CDに対応する
部分でクランクシャフト14にかかる慣性力が、第2お
よび第3気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャ
フト14にかかる慣性力よりも大きく設定され、回転伝
動輪20および慣性質量体21に、第2および第3気筒
CB,CCに対応する部分でクランクシャフト14にか
かる慣性力と同位相の慣性力が作用するように設定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第1〜第4気筒が
この順番に直列配置されるエンジン本体と、該エンジン
本体で回転自在に支承されるクランクシャフトと、該ク
ランクシャフトの軸方向一端部に設けられる回転伝動輪
と、前記クランクシャフトの回転むらを吸収するために
該クランクシャフトの他端部に設けられる慣性質量体と
を備える直列4気筒エンジンに関し、特に、クランクシ
ャフトの曲げ振動を低減するための構造の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】直列4気筒エンジンのクランクシャフト
では、図13で示すように、点火順の前後でクランクピ
ン15A〜15Dの位相を180度ずらせて一次慣性力
の釣り合いをとることにより、単気筒〜3気筒のエンジ
ンに比べて振動が少なくなるようにしている。しかる
に、隣接した第2および第3気筒ではクランクピン15
B,15Cが同一位相であることから、慣性力による曲
げ振動がクランクシャフト14に生じる。すなわち、た
とえば第3気筒が点火上死点にある状態ではクランクシ
ャフト14の各気筒に対応する部分では矢印で示すよう
な慣性力が生じており、その慣性力により、クランクシ
ャフト14には鎖線で示すように撓むような曲げ荷重が
作用している。しかるに第3気筒での点火による爆発が
生じると、第3気筒に対応する部分でクランクシャフト
14には慣性力と逆方向の圧縮圧力が作用し、第3気筒
の両側の軸受部19C,19Dにジャーナル16C,1
6Dが衝突することになる。それによりクランクシャフ
ト14に曲げ振動が生じ、その曲げ振動に起因してクラ
ンクシャフト14の耐久性、フリクションの増加および
打音の発生といった問題が生じる。
【0003】このような問題を解決するために、実開平
6−16716号公報で開示されたクランクシャフトで
は、3番ジャーナルにかかる偏心荷重を打ち消すべく、
3番ジャーナルの両側のカウンタウエイトを他のカウン
タウエイトよりも厚く形成するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報で
開示されたものでは、クランクシャフトの重量増加を招
くことになり、また第1および第4気筒に対応する部分
でのクランクシャフトの撓みを軽減することができず、
クランクシャフトの曲げ振動を軽減するには不充分であ
る。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、クランクシャフトの重量増加を回避しつつ、
該クランクシャフトの曲げ振動を充分に軽減し得るよう
にした直列4気筒エンジンを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、第1〜第4気筒がこの順番
に直列配置されるエンジン本体と、該エンジン本体で回
転自在に支承されるクランクシャフトと、該クランクシ
ャフトの軸方向一端部に設けられる回転伝動輪と、前記
クランクシャフトの回転むらを吸収するために該クラン
クシャフトの他端部に設けられる慣性質量体とを備える
直列4気筒エンジンにおいて、第1および第4気筒に対
応する部分で前記クランクシャフトにかかる慣性力が、
第2および第3気筒に対応する部分でクランクシャフト
にかかる慣性力よりも大きく設定され、前記回転伝動輪
および慣性質量体に、第2および第3気筒に対応する部
分でクランクシャフトにかかる慣性力と同位相の慣性力
が作用するように設定されることを特徴とする。
【0007】このような請求項1記載の発明の構成によ
れば、第2および第3気筒に対応する部分のクランクシ
ャフトにかかる慣性力と同位相の慣性力がクランクシャ
フトの両端の回転伝動輪および慣性質量体に作用するこ
とにより、クランクシャフトの両端にクランクシャフト
の撓み方向とは逆方向の慣性力をかけることになり、し
かも第1および第4気筒に対応する部分でのクランクシ
ャフトの慣性力を比較的大きく設定しているので、クラ
ンクシャフト全体のバランスをとって全体的な撓みの発
生を抑えるようにしつつ、曲げ振動を小さく抑えて打音
の発生を抑えることができ、軸受部の偏磨耗を防止し
て、耐久性の向上に寄与することができる。
【0008】また請求項2記載の発明は、上記請求項1
記載の発明の構成に加えて、第1および第4気筒に対応
する部分で前記クランクシャフトが備えるカウンタウエ
イトが、第2および第3気筒に対応する部分で前記クラ
ンクシャフトが備えるカウンタウエイトよりも軽量化さ
れ、前記回転伝動輪および前記慣性質量体に、第2およ
び第3気筒に対応する部分で前記クランクシャフトにか
かる慣性力と同位相の慣性力を生じさせるための付加ウ
エイトが設けられることを特徴とする。
【0009】このような請求項2記載の発明の構成によ
れば、回転伝動輪および慣性質量体の外周により近い部
分に付加ウエイトを設けるようにすることで、付加ウエ
イトの重量を、第1および第4気筒に対応する部分でク
ランクシャフトが備えるカウンタウエイトの軽量化にあ
たって除去した重量よりも小さく設定することができ、
それにより回転伝動輪および慣性質量体を含むクランク
シャフト全体の軽量化が可能となる。
【0010】さらに請求項3記載の発明は、上記請求項
1記載の発明の構成に加えて、前記回転伝動輪および前
記慣性質量体に、第2および第3気筒に対応する部分で
前記クランクシャフトにかかる慣性力と同位相の慣性力
を生じさせるための肉抜き部が設けられることを特徴と
し、加工が容易であり、回転伝動輪および慣性質量体を
含むクランクシャフト全体のさらなる軽量化が可能とな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付の図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】図1〜図8は本発明の第1実施例を示すも
のであり、図1は直列4気筒エンジンの一部を示す縦断
側面図、図2はクランクプーリの縦断面図であって図3
の2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4
はドライブプレートの縦断面図であって図5の4−4線
断面図、図5は図4の5矢視図、図6はクランクプー
リ、クランクシャフトおよびドライブプレートを簡略化
して示す側面図、図7は第2気筒のピストンが点火上死
点にあるときのクランクシャフトの変形量を示す図、図
8はエンジン回転数および振動加速度の関係を示す図で
ある。
【0013】先ず図1において、自動変速機に連結され
る直列4気筒エンジンのエンジン本体11には、第1〜
第4気筒CA,CB,CC,CDがこの順番に直列配置
され、各気筒CA〜CDのピストン12A,12B,1
2C,12Dが、コネクティングロッド13A,13
B,13C,13Dを介してクランクシャフト14に連
結される。
【0014】クランクシャフト14は、第1〜第4気筒
CA〜CDにそれぞれ対応して配置されるとともに前記
コネクティングロッド13A〜13Dの大端部が連結さ
れる第1〜第4クランクピン15A,15B,15C,
15Dと、エンジン本体11に設けられる第1〜第5軸
受部19A,19B,19C,19D,19Eでそれぞ
れ回転自在に支承される第1〜第5ジャーナル16A,
16B,16C,16D,16Eと、第1〜第4クラン
クピン15A〜15Dの両端および第1〜第5ジャーナ
ル16A〜16E間を結ぶ第1〜第8クランクウェブ1
7A,17B,17C,17D,17E,17F,17
G,17Hと、各クランクウェブ17A〜17Hの反対
側に延出される第1〜第8カウンタウエイト18A,1
8B,18C,18D,18E,18F,18G,18
Hとを備える。
【0015】第2および第3クランクピン15B,15
Cは同一位相であり、第1および第4クランクピン15
A,15Dは、第2および第3クランクピン15B,1
5Cとは180度異なる位相とされる。しかもクランク
シャフト14の一端部には、クランクシャフト14の回
転動力を図示しない補機に無端状ベルト22を介して伝
達するための回転伝動輪としてのクランクプーリ20が
固着され、クランクシャフト14の他端部には、トルク
コンバータ23に取付けられるドライブプレート21が
固着され、該ドライブプレート21は、クランクシャフ
ト14の回転むらを吸収する慣性質量体としても機能す
る。
【0016】このような直列4気筒エンジンにおいて、
第1および第4気筒CA,CDに対応する部分で前記ク
ランクシャフト14にかかる慣性力すなわち第1および
第2ジャーナル16A,16Bの軸方向中心間ならびに
第4および第5ジャーナル16D,16Eの軸方向中心
間でクランクシャフト14にかかる慣性力が、第2およ
び第3気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャフ
ト14にかかる慣性力すなわち第2および第4ジャーナ
ル16B,16Dの軸方向中心間でクランクシャフト1
4にかかる慣性力よりも大きく設定され、前記クランク
プーリ20およびドライブプレート21に、第2および
第3気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャフト
14にかかる慣性力と同位相の慣性力が作用するように
設定される。
【0017】そのような慣性力の設定にあたって、この
第1実施例では、第1および第4気筒CA,CDに対応
する部分でクランクシャフト14が備える第1および第
2カウンタウエイト18A,18Bならびに第7および
第8カウンタウエイト18G,18Hが、第2および第
3気筒CB,CCに対応する部分で前記クランクシャフ
ト14が備える第3および第4カウンタウエイト18
C,18Dならびに第5および第6カウンタウエイト1
8E,18Fよりも軽量化され、前記クランクプーリ2
0および前記ドライブプレート21が、第2および第3
気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャフト14
にかかる慣性力と同位相の慣性力を生じさせるように増
量化される。
【0018】この際、第1および第2カウンタウエイト
18A,18Bならびに第7および第8カウンタウエイ
ト18G,18Hを軽量化するに際しては、クランクシ
ャフト14の軸方向中心に近い方のカウンタウエイトす
なわち18B,18Gを、図1の鎖線で示すように削る
ことで軽量化することが望ましい。
【0019】クランクプーリ20の増量化にあたって
は、たとえば図2および図3で示すように、クランクプ
ーリ20のうち第2および第3クランクピン15B,1
5Cの位相に対応する部分のより外周に近い側の複数箇
所に穿孔加工が施され、クランクプーリ20を構成する
材料よりも比重の大きな材料から成る付加ウエイト2
4,24…が前記穿孔部分を埋めるようにクランクプー
リ20に埋設される。
【0020】ドライブプレート21の増量化にあたって
は、たとえば図4および図5で示すように、ドライブプ
レート21のうち第2および第3クランクピン15B,
15Cの位相に対応する部分のより外周に近い側に、た
とえば円弧状に形成される付加ウエイト25が溶接等に
より固着される。
【0021】上述のような慣性力の設定にあたっても、
クランクプーリ20、クランクシャフト14およびドラ
イブプレート21の全体で回転バランスがとれているこ
とが必要であり、図6で示すように、W1をクランクプ
ーリ20での付加ウエイト24,24…によるアンバラ
ンス量とし、第1〜第8カウンタウエイト18A〜18
Hによるアンバランス量をW2,W4,W5,W7,W
8,W9,W11,W13とし、第1〜第4クランクピ
ン15A〜15Dによるアンバランス量をW3,W6,
W9,W12とし、ドライブプレート21での付加ウエ
イト25によるアンバランス量をW14とし、クランク
シャフト14の軸方向中心からの各アンバランス量W1
〜W14の距離をL1〜L14としたときに、回転アン
バランスの釣り合いについては式(1)が、また偶力の
釣り合いについては式(2)が成立することが必要であ
る。
【0022】 (W1+W2+W4)−W3+(W11+W13+W14)−W12 =(W5+W7−W6)+W8+W10−W9……(1) L1W1+L2W2+L4W4+L6W6−L3W3−L5W5−L7W7 =L9W9+L11W11+L13W13+L14W14 −L8W8−L10W10−L12W12……(2) 次にこの第1実施例の作用について説明すると、直列4
気筒エンジンの第1および第4気筒CA,CDに対応す
る部分でクランクシャフト14にかかる慣性力が、第2
および第3気筒CB,CCに対応する部分でクランクシ
ャフト14にかかる慣性力よりも大きく設定されてお
り、クランクシャフト14の両端部に設けられるクラン
クプーリ20およびドライブプレート21には、第2お
よび第3気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャ
フト14にかかる慣性力と同位相の慣性力が作用するよ
うに設定されている。
【0023】このような慣性力の設定によれば、クラン
クシャフト14の両端にはクランクシャフト14の撓み
方向とは逆方向の慣性力がかかることになる。しかも第
1および第4気筒CA,CDに対応する部分でのクラン
クシャフト14の慣性力を第2および第3気筒CB,C
Cに対応する部分でのクランクシャフト14の慣性力よ
りも大きく設定しているので、クランクシャフト全体の
バランスをとって全体的な撓みの発生を抑えることがで
きる。すなわち第1および第4気筒CA,CDに対応す
る部分でのクランクシャフト14の慣性力を大きくする
ことなしに、第2および第3気筒CB,CCに対応する
部分でクランクシャフト14にかかる慣性力と同位相の
慣性力がクランクプーリ20およびドライブプレート2
1に作用するようにした場合には、第2および第3気筒
CB,CCに対応する部分と同位相の慣性力がクランク
シャフト14全体に大きく作用するものであり、そのよ
うなクランクシャフト14の全体にかかる慣性力を抑え
ることで、クランクシャフト14の全体的な撓みの発生
を抑えることができるのである。
【0024】而して本発明者の実験によれば、第2気筒
CBのピストン12Bが点火上死点にあるときに、従来
のクランクシャフトが図7の点線で示すように変形して
いたのに対し、本発明に従うものは図7の実線で示すよ
うに変形することになり、クランクシャフト14全体の
撓みを小さく抑え得ることが確認された。
【0025】このようにクランクシャフト14の撓みが
小さく抑えられるのに伴い、曲げ振動も小さく抑えられ
ることになり、従来の振動加速度が図8の点線で示すも
のであったのに対し、本発明に従うものでは、図8の実
線で示すように振動加速度を小さく抑え、曲げ振動を小
さく抑えて打音の発生を抑え得ることが確認されてい
る。しかも曲げ振動を抑えることで各軸受部19A〜1
9Eの偏磨耗を防止して、耐久性の向上に寄与すること
ができる。
【0026】また第1および第4気筒CA,CDに対応
する部分でクランクシャフト14が備えるカウンタウエ
イト18A,18B;18G,18Hを第2および第3
気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャフト14
が備えるカウンタウエイト18C,18D;18E,1
8Fよりも軽量化し、クランクプーリ20およびドライ
ブプレート21に、第2および第3気筒CB,CCに対
応する部分でクランクシャフト14にかかる慣性力と同
位相の慣性力を生じさせるための付加ウエイト24,2
4…;25が設けられている。
【0027】このような構成によれば、クランクプーリ
20およびドライブプレート21の外周により近い部分
に付加ウエイト24,24…;25を設けるようにする
ことで付加ウエイト24,24…;25の重量を、第1
および第4気筒CA,CDに対応する部分でクランクシ
ャフト14が備えるカウンタウエイト18A,18B;
18G,18Hを軽量化するにあたって除去した重量よ
りも小さく設定することができ、それによりクランクプ
ーリ20およびドライブプレート21を含むクランクシ
ャフト14全体の軽量化が可能となる。
【0028】しかも第1および第4気筒CA,CDに対
応する部分でクランクシャフト14が備えるカウンタウ
エイト18A,18B;18G,18Hの軽量化にあた
り、クランクシャフト14の軸方向中心に近い方のカウ
ンタウエイト18B,18Gを軽量化することで、クラ
ンクシャフト14の撓み中心に近い側の重量を軽減化し
てクランクシャフト14の曲げ振動をより一層軽減化す
ることができる。
【0029】上記第1実施例におけるトルクコンバータ
23のコンバータケースを慣性質量体として用い、該コ
ンバータケースにウエイトを付加するようにしてもよ
い。
【0030】図9〜図12は本発明の第2実施例を示す
ものであり、図9は直列4気筒エンジンの一部を示す縦
断側面図、図10はクランクプーリの図3に対応した断
面図、図11はフライホイールの縦断面図であって図1
2の11−11線断面図、図12は図11の12矢視図
である。
【0031】手動変速機に接続される直列4気筒エンジ
ンにおけるクランクシャフト14の一端部には、クラン
クシャフト14の回転動力を図示しない補機に無端状ベ
ルト22を介して伝達するための回転伝動輪としてのク
ランクプーリ20が固着され、クランクシャフト14の
他端部には、クランクシャフト14の回転むらを吸収す
る慣性質量体としてのフライホイール26が固着され
る。
【0032】このような直列4気筒エンジンにおいて、
第1および第4気筒CA,CDに対応する部分で前記ク
ランクシャフト14にかかる慣性力が、第2および第3
気筒CB,CCに対応する部分でクランクシャフト14
にかかる慣性力よりも大きく設定され、クランクプーリ
20およびフライホイール26に、第2および第3気筒
CB,CCに対応する部分でクランクシャフト14にか
かる慣性力と同位相の慣性力を生じさせるための肉抜き
部27,27…;28,28…がそれぞれ設けられる。
【0033】すなわちクランクプーリ20においては、
図10で示すように、クランクプーリ20のうち第2お
よび第3クランクピン15B,15Cの位相とは反対側
の部分に複数の肉抜き部27,27…が鋳抜きもしくは
穿孔加工等で設けられ、フライホイール26において
は、図11および図12で示すように、フライホイール
26のうち第2および第3クランクピン15B,15C
の位相とは反対側の部分に複数の肉抜き部28,28…
が鋳抜きもしくは穿孔加工等で設けられる。
【0034】この第2実施例によれば、肉抜き部27,
27…;28,28…を形成するための加工が容易であ
り、しかもクランクプーリ20およびフライホイール2
6を含むクランクシャフト14全体のさらなる軽量化が
可能となる。
【0035】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行うことが可能である。
【0036】たとえば上記第1実施例においてクランク
プーリ20およびドライブプレート21に肉抜き部が設
けられるようにしてもよく、また上記第2実施例におけ
るクランクプーリ20およびフライホイール26に付加
ウエイトが設けられるようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1記載の発明によれ
ば、クランクシャフト全体の撓みを低減し、曲げ振動を
小さく抑えて打音の発生を抑えることができ、軸受部の
偏磨耗を防止して、耐久性の向上に寄与することができ
る。
【0038】また請求項2記載の発明によれば、付加ウ
エイトの重量を、第1および第4気筒に対応する部分で
クランクシャフトが備えるカウンタウエイトを軽量化す
るにあたって除去した重量よりも小さく設定することが
でき、回転伝動輪および慣性質量体を含むクランクシャ
フト全体の軽量化が可能となる。
【0039】さらに請求項3記載の発明によれば、加工
が容易であり、回転伝動輪および慣性質量体を含むクラ
ンクシャフト全体のさらなる軽量化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の直列4気筒エンジンの一部を示す
縦断側面図である。
【図2】クランクプーリの縦断面図であって図3の2−
2線断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】ドライブプレートの縦断面図であって図5の4
−4線断面図である。
【図5】図4の5矢視図である。
【図6】クランクプーリ、クランクシャフトおよびドラ
イブプレートを簡略化して示す側面図である。
【図7】第2気筒のピストンが点火上死点にあるときの
クランクシャフトの変形量を示す図である。
【図8】エンジン回転数および振動加速度の関係を示す
図である。
【図9】第2実施例の直列4気筒エンジンの一部を示す
縦断側面図である。
【図10】クランクプーリの縦断面図である。
【図11】フライホイールの縦断面図であって図12の
11−11線断面図である。
【図12】図11の12矢視図である。
【図13】曲げ振動が生じる理由を説明するためのクラ
ンクシャフトの簡略図である。
【符号の説明】
11・・・エンジン本体 14・・・クランクシャフト 18A〜18H・・・カウンタウエイト 20・・・回転伝動輪としてのクランクプーリ 21・・・慣性質量体としてのドライブプレート 26・・・慣性質量体としてのフライホイール 24,25・・・付加ウエイト 27,28・・・肉抜き部 CA〜CD・・・気筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 欽也 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 嶽 和秀 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 磯 和彦 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 上嶋 英夫 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1〜第4気筒(CA〜CD)がこの順
    番に直列配置されるエンジン本体(11)と、該エンジ
    ン本体(11)で回転自在に支承されるクランクシャフ
    ト(14)と、該クランクシャフト(14)の軸方向一
    端部に設けられる回転伝動輪(20)と、前記クランク
    シャフト(14)の回転むらを吸収するために該クラン
    クシャフト(14)の他端部に設けられる慣性質量体
    (21,26)とを備える直列4気筒エンジンにおい
    て、第1および第4気筒(CA,CD)に対応する部分
    で前記クランクシャフト(14)にかかる慣性力が、第
    2および第3気筒(CB,CC)に対応する部分でクラ
    ンクシャフト(14)にかかる慣性力よりも大きく設定
    され、前記回転伝動輪(20)および慣性質量体(2
    1,26)に、第2および第3気筒(CB,CC)に対
    応する部分でクランクシャフト(14)にかかる慣性力
    と同位相の慣性力が作用するように設定されることを特
    徴とする直列4気筒エンジン。
  2. 【請求項2】 第1および第4気筒(CA,CD)に対
    応する部分で前記クランクシャフト(14)が備えるカ
    ウンタウエイト(18A,18B;18G,18H)
    が、第2および第3気筒(CB,CC)に対応する部分
    で前記クランクシャフト(14)が備えるカウンタウエ
    イト(18C,18D;18E,18F)よりも軽量化
    され、前記回転伝動輪(20)および前記慣性質量体
    (21)に、第2および第3気筒(CB,CC)に対応
    する部分で前記クランクシャフト(14)にかかる慣性
    力と同位相の慣性力を生じさせるための付加ウエイト
    (24,25)が設けられることを特徴とする請求項1
    記載の直列4気筒エンジン。
  3. 【請求項3】 前記回転伝動輪(20)および前記慣性
    質量体(26)に、第2および第3気筒(CB,CC)
    に対応する部分で前記クランクシャフト(14)にかか
    る慣性力と同位相の慣性力を生じさせるための肉抜き部
    (27,28)が設けられることを特徴とする請求項1
    記載の直列4気筒エンジン。
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