JP2003184566A - 単気筒エンジン - Google Patents

単気筒エンジン

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JP2003184566A
JP2003184566A JP2001388078A JP2001388078A JP2003184566A JP 2003184566 A JP2003184566 A JP 2003184566A JP 2001388078 A JP2001388078 A JP 2001388078A JP 2001388078 A JP2001388078 A JP 2001388078A JP 2003184566 A JP2003184566 A JP 2003184566A
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JP
Japan
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balancer
crankshaft
cylinder engine
shaft
shafts
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JP2001388078A
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Yoshihiko Takeuchi
善彦 竹内
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン幅及び軸間距離を縮小して小型コン
パクト化を図ることができる単気筒エンジンを提供する
こと。 【構成】 クランク軸27と平行に配された2つのバラ
ンサ軸35,36をクランク軸27によって回転駆動す
る単気筒エンジンにおいて、前記バランサ軸35,36
を前記クランク軸27の前後に配し、各バランサ軸3
5,36に設けられたバランサウェイト35a,36a
をクランク軸27の左右のクランクウェブ27a間を通
過するよう配置する。本発明によれば、バランサウェイ
ト35a,36aがクランクウェブ27aにオーバーラ
ップする分だけクランク軸27とバランサ軸35,36
の軸方向長さと両者間の距離(軸間距離)を縮小するこ
とができ、これによって単気筒エンジンを小型コンパク
ト化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸と平行
に配された2つのバランサ軸をクランク軸によって回転
駆動する単気筒エンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】単気筒エンジンは、軽量でコンパクト、
安価であるというメリットがある反面、高回転での振動
が大きいというディメリットがあった。
【0003】そこで、クランク軸と平行に配された2つ
のバランサ軸をクランク軸によって回転駆動し、各バラ
ンサ軸に設けられたバランスウェイトの慣性力によって
ピストンの往復運動による慣性力を相殺してエンジン振
動の低減を図る試みがなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の構成
では、大きな回転半径を有するバランサウェイトとクラ
ンクウェブとの干渉を避けてバランサ軸を配置する必要
があり、エンジン幅及び軸間距離が拡大してエンジンが
大型化するという問題があった。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、エンジン幅及び軸間距離を縮
小して小型コンパクト化を図ることができる単気筒エン
ジンを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、クランク軸と平行に配され
た2つのバランサ軸をクランク軸によって回転駆動する
単気筒エンジンにおいて、前記バランサ軸を前記クラン
ク軸の前後に配し、各バランサ軸に設けられたバランサ
ウェイトをクランク軸の左右のクランクウェブ間を通過
するよう配置したことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記クランク軸の左右のクランクウェブ同
士の間隔を前記バランサウェイトの軸方向厚さ以下に設
定するとともに、該左右のクランクウェブ外周近傍の相
対向する面にバランサウェイトとの干渉を避けるための
凹部を形成したことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記クランク軸より下方に配されるバラン
サ軸を、他のバランサ軸とクランク軸の各軸心を通る直
線よりも上方に位置するよう配置したことを特徴とす
る。
【0009】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、前記他のバランサ軸を、クランク軸と該ク
ランク軸から最初に回転が伝達される軸の各軸心を通る
直線よりも上方に位置するよう配置したことを特徴とす
る。
【0010】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、左右2分割のクランクケースの前記クラン
クウェブ及びバランサウェイトの回転軌跡の周囲の一部
にリブを一体に形成し、該リブに挿通するボルトによっ
ても左右2分割のクランクケースを結合一体化したこと
を特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記クランク軸と前記2つのバランサ軸を
回転自在に支承する各ベアリングを一体的に支持する鋳
鉄製インサート部材を左右2分割のクランクケースにそ
れぞれ鋳込んだことを特徴とする。
【0012】請求項7記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記クランク軸の端部に結着された減小ギ
ヤにオイルポンプギヤとウォーターポンプギヤ及びメイ
ン軸に結着された減大ギヤを共通に噛合せしめ、クラン
ク軸によってオイルポンプとウォーターポンプを直接駆
動するようにしたことを特徴とする。
【0013】従って、請求項1記載の発明によれば、ク
ランク軸の前後に配されたバランサ軸に設けられたバラ
ンサウェイトをクランク軸の左右のクランクウェブ間を
通過するよう配置したため、バランサウェイトがクラン
クウェブにオーバーラップする分だけクランク軸とバラ
ンサ軸の軸方向長さと両者間の距離(軸間距離)を縮小
することができ、これによって単気筒エンジンを小型コ
ンパクト化することができる。
【0014】請求項2記載の発明によれば、クランク軸
の左右のクランクウェブ外周近傍の相対向する面にバラ
ンサウェイトとの干渉を避けるための凹部を形成し、左
右のクランクウェブ同士の間隔をバランサウェイトの軸
方向厚さ以下に設定したため、クランク軸の長さを短縮
してエンジンの更なる小型コンパクト化を図ることがで
きる。
【0015】請求項3及び4記載の発明によれば、クラ
ンク軸よりも下方に配されるバランサ軸を、他のバラン
サ軸とクランク軸の各軸心を通る直線よりも上方に位置
するよう配置したため、下方に配されるバランサ軸のバ
ランサウェイトがクランクケース内底部のオイルパンの
油面上に位置してオイル内に浸漬せず、該バランサウェ
イトによってオイルが撹拌されることがなく、オイルの
撹拌に伴うロス馬力が発生することがない。
【0016】請求項5記載の発明によれば、左右2分割
のクランクケースのクランクウェブ及びバランサウェイ
トの回転軌跡の周囲の一部に形成されたリブ及びこれに
挿通するボルトの締め付けによってクランクケースのク
ランク軸及びバランサ軸に対する支持剛性が高められる
ため、運転時のクランク軸とバランサ軸間の距離が高精
度に保たれ、特に高回転域で顕著となる繰り返し変形や
ギヤの歯打ちに起因する騒音と振動を低減することがで
きる。
【0017】請求項6記載の発明によれば、アルミニウ
ムに対してヤング率の高い鋳鉄製インサート部材によっ
てクランク軸とバランサ軸の3軸を一体的に支持する構
成を採用したため、これら3軸間の距離が高精度に保た
れ、高回転域での騒音と振動の発生を抑えることができ
る。又、インサート部材を構成する鋳鉄の熱膨張率はア
ルミニウムのそれよりも小さいため、冷間と熱間時の3
軸間の寸法の変動が小さく抑えられ、熱間時のギヤバッ
クラッシュの増大に伴う歯打ち音の発生を抑えることが
できる。
【0018】請求項7記載の発明によれば、クランク軸
に結着された減小ギヤに噛合するオイルポンプギヤとウ
ォーターポンプギヤによって補機であるオイルポンプと
ウォーターポンプを同時に駆動するようにしたため、補
機類駆動のための専用のギヤをクランク軸に設ける必要
がなく、クランク軸の軸方向長さを短縮することができ
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明に係る単気筒エンジンを搭載
した自動二輪車1の基本構造を示す左側面図であり、図
示の自動二輪車1のフレーム2は、ヘッドパイプ3を含
むフロントフレーム4と、該フロントフレーム4に前端
が締結された左右一対のタンクレール5と、該タンクレ
ール5の後端に締結された左右一対のリヤアームブラケ
ット6と、該リヤアームブラケット6から車体後方に向
かって斜め上方に延びる左右一対のシートレール7及び
バックステー8とで構成されている。
【0021】上記フレーム2の一部を構成する前記フロ
ントフレーム4の前端に位置するヘッドパイプ3には不
図示のステアリング軸が回動可能に挿通しており、この
ステアリング軸の上端には不図示のハンドルが取り付け
られている。又、ステアリング軸の下部にはフロントフ
ォーク9の上部が取り付けられており、このフロントフ
ォーク9の下端部には前輪10が回転自在に軸支されて
いる。
【0022】更に、前記ヘッドパイプ3の後方には燃料
タンク11が前記タンクレール5上に沿って配置されて
おり、その下方には本発明に係る単気筒エンジン12が
前記フロントフレーム4とリヤアームブラケット6に懸
架されて配されている。
【0023】ここで、単気筒エンジン12は水冷4サイ
クルエンジンであって、その前方にはラジエータ13を
備え、排気系から車体前方へ導出された排気管14は、
下方に向かって延びた後に車体後方へ折り曲げられ、車
体後方に向かって斜め上方に延設され、その後端部には
排気マフラー15が接続されている。尚、排気マフラー
15は、V字状のステー16を介して前記バックステー
8に支持されている。
【0024】又、左右一対の前記リヤアームブラケット
6には、左右一対のリヤアーム17の各前端がピボット
軸18によって上下に回動可能に軸支されており、該リ
ヤアーム17の後端部には後輪19が回転自在に軸支さ
れている。そして、リヤアーム17の前方上部とリヤア
ームブラケット6との間にはリヤクッション20が介設
されており、リヤアーム17とこれに支持された後輪1
9はリヤクッション20を介してフレーム2に懸架さ
れ、後輪19が路面から受ける衝撃はリヤクッション2
0において発生する減衰力によって吸収緩和されて自動
二輪車1の乗心地性が高められる。
【0025】次に、本発明に係る単気筒エンジン12の
構成の詳細を図2〜図5に基づいて説明する。尚、図2
は単気筒エンジンの左側断面図、図3は同単気筒エンジ
ンの平断面図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図
4の矢視B−B線方向の図である。
【0026】図2に示すように、単気筒エンジン12の
クランクケース21上に前傾状態で取り付けられたシリ
ンダボディ22の上部には前記シリンダヘッド23が被
着されており、シリンダボディ22に形成されたシリン
ダ24には単一のピストン25が摺動自在に嵌挿されて
いる。そして、このピストン25はコンロッド26を介
してクランク軸27に連結されており(図3及び図4参
照)、ピストン25の往復直線運動はコンロッド26に
よってクランク軸27の回転運動に変換される。
【0027】ところで、図2に示すように、上記クラン
ク軸27はクランクケース21内に幅方向に配され、こ
れは左右一対のベアリング28によって回転自在に支承
され、その一端にはACマグネトー29が結着され、そ
の内側にはスタータギヤ30が結着されている。又、ク
ランク軸27の他端にはバランサ駆動ギヤ31と小径の
減小ギヤ32が結着され、これらの内側にはスプロケッ
ト33が一体に形成され、このスプロケット33と不図
示のカム軸に結着された不図示のスプロケットとの間に
は無端状のカムチェーン34が巻装されている。
【0028】又、クランクケース21内の前記クランク
軸27の前後にはバランサ軸35,36がそれぞれ平行
に配されており、各バランサ軸35,36の中間部には
バランサウェイト35a,36aがそれぞれ一体に形成
されており、これらのバランサ軸35,36は左右一対
のベアリング37,38によってそれぞれ回転自在に支
承されている。
【0029】ここで、アルミニウム合金製のクランクケ
ース21は、左右2分割された分割片21A,21Bを
結合一体化して構成され、各分割片21A,21Bには
鋳鉄製のインサート部材39,40が予め鋳込まれてお
り、各インサート部材39,40にはクランク軸27を
支持する前記ベアリング28とバランサ軸35,36を
それぞれ支持する前記ベアリング37,38が圧入され
ている。従って、クランク軸27と2つのバランサ軸3
5,36の3軸はベアリング28,37,38を介して
共通のインサート部材39,40によって支持されてい
る。
【0030】而して、本実施の形態においては、図3に
示すように、各バランサ軸35,36に設けられたバラ
ンサウェイト35a,36aはクランク軸27の左右の
クランクウェブ27a間を通過するよう配置され、これ
らのバランサウェイト35a,36aは位相によっては
クランクウェブ27aに側面視でオーバーラップする。
尚、左右のクランクウェブ27aには、前記コンロッド
26の大端部がクランクピン41によって連結されてい
る。
【0031】ここで、クランク軸27の左右のクランク
ウェブ27a同士の間隔は前記バランサウェイト35
a,36aの軸方向厚さ以下に設定するとともに、該左
右のクランクウェブ27a外周近傍の相対向する面には
バランサウェイト35a,36aとの干渉を避けるため
の凹部27bが形成されている。
【0032】又、本実施の形態においては、図2に示す
ように、クランク軸27の前方に配されるバランサ軸3
5は、その軸心が後方に配される他方のバランサ軸36
とクランク軸27の各軸心を通る直線L1よりも上方に
位置するよう配置され、後方のバランサ軸36は、その
軸心がクランク軸27とメイン軸50の各軸心を通る直
線L2よりも上方に位置するように配置されている。そ
して、図3に示すように、各バランサ軸35,36の一
端には同径のバランサ駆動ギヤ42,43がそれぞれ結
着されており、これらのバランサ駆動ギヤ42,43は
クランク軸27に結着された同径の前記バランサ駆動ギ
ヤ31に噛合している。
【0033】更に、図2及び図4に示すように、クラン
クケース21の左右の各分割片のクランクウェブ27a
及びバランサウェイト35a,36aの回転軌跡の周囲
の一部には円弧状のリブ21aが一体に形成されてお
り、該リブ21aにはボルト挿通孔44が穿設されてい
る。
【0034】而して、クランクケース21の左右の分割
片21A,21Bは、その周囲のフランジ部に挿通する
ボルトの他、リブ21aに形成されたボルト挿通孔44
に挿通するボルトによっても結合一体化されている。
【0035】ところで、図3に示すように、クランクケ
ース21の一端面(右端面)に被着されたカバー45の
前端部にはウォーターポンプ46が組み込まれており、
クランクケース21の右前端部のクランク軸27下方に
は、図4に示すように、オイルポンプ47が組み込まれ
ている。そして、ウォーターポンプ46とオイルポンプ
47の各入力軸の端部に結着されたウォーターポンプギ
ヤ48とオイルポンプギヤ49はクランク軸27に結着
された前記減小ギヤ32に噛合している(図5参照)。
【0036】他方、図3に示すように、クランクケース
21内には前記クランク軸27の後方にメイン軸50
が、該メイン軸50の後方にドライブ軸51がそれぞれ
配され、これらのメイン軸50とドライブ軸51はベア
リング52,53によってそれぞれ回転自在に支承され
ている。そして、メイン軸50のベアリング52から外
側方突出する一端部にはクラッチ54が取り付けられ、
その内側には減大ギヤ55が結着され、この減大ギヤ5
5はクラッチ54のアウタに取り付けられるとともに、
クランク軸27に結着された前記減小ギヤ32に噛合し
ている(図5参照)。
【0037】又、上記メイン軸50と前記ドライブ軸5
1には、選択的に噛合する複数の変速ギヤG1,G2が
それぞれ設けられており、ドライブ軸51のクランクケ
ース21から外側方へ突出する一端(左端)にはドライ
ブスプロケット56が結着されている。そして、このド
ライブスプロケット56と図1に示す前記後輪19に取
り付けられた不図示のホイールスプロケットには無端状
の不図示の駆動チェーンが巻装されている。
【0038】而して、単気筒エンジン12が始動される
と、そのクランク軸27の回転はバランサ駆動ギヤ3
1,42,43を経て前後のバランサ軸35,36に伝
達され、該バランサ軸35,36と共にバランサウェイ
ト35a,36aがクランク軸27と同速度で回転し、
これらのバランサウェイト35a,36aの回転によっ
て発生する慣性力によってピストン25の往復運動によ
る慣性力が相殺されるため、エンジン振動が低く抑えら
れる。
【0039】又、クランク軸27の回転は減小ギヤ32
からウォーターポンプギヤ48とオイルポンプギヤ49
を経てウォーターポンプ46とオイルポンプ47に伝達
されるとともに、減大ギヤ55及びクラッチ54を介し
てメイン軸50に伝達され、ウォーターポンプ46とオ
イルポンプ47が駆動されるとともに、メイン軸50が
回転駆動される。
【0040】そして、メイン軸50の回転は変速ギヤG
1,G2によって変速されてドライブ軸51に伝達され
て該ドライブ軸51が回転駆動され、このドライブ軸5
1の回転はドライブスプロケット56と不図示の駆動チ
ェーン及びホイールスプロケットを経て後輪19に伝達
され、該後輪19が回転駆動されて図1に示す自動二輪
車1が走行せしめられる。
【0041】以上において、本実施の形態に係る単気筒
エンジン12においては、クランク軸27の前後に配さ
れたバランサ軸35,36に設けられたバランサウェイ
ト35a,36aをクランク軸27の左右のクランクウ
ェブ27a間を通過するよう配置したため、バランサウ
ェイト35a,36aがクランクウェブ27aにオーバ
ーラップする分だけクランク軸27とバランサ軸35,
36の軸方向長さと両者間の距離(軸間距離)を縮小す
ることができ、これによって単気筒エンジン12を小型
コンパクト化することができる。又、本実施の形態で
は、左右のクランクウェブ27a外周近傍の相対向する
面にバランサウェイト35a,36aとの干渉を避ける
ための凹部27bを形成し、左右のクランクウェブ27
a同士の間隔をバランサウェイト35a,36aの軸方
向厚さ以下に設定したため、クランク軸27の長さを短
縮してエンジン12の更なる小型コンパクト化を図るこ
とができる。
【0042】そして、クランク軸27の前方に配される
バランサ軸35を、その軸心が後方に配される他のバラ
ンサ軸36とクランク軸27の各軸心を通る直線L1よ
りも上方に位置するよう配置し、後方のバランサ軸36
を、その軸心がクランク軸27とメイン軸50の各軸心
を通る直線L2よりも上方に位置するよう配置しため、
前方に配されるバランサ軸35のバランサウェイト35
aがクランクケース21内底部のオイルパンの油面上に
位置してオイル内に浸漬せず、該バランサウェイト35
aによってオイルが撹拌されることがなく、オイルの撹
拌に伴うロス馬力が発生することがない。
【0043】又、左右2分割のクランクケース21のク
ランクウェブ27a及びバランサウェイト35a,36
aの回転軌跡の周囲の一部に形成されたリブ21a及び
これに挿通するボルトの締め付けによってクランクケー
ス21のクランク軸27及びバランサ軸35,36の支
持剛性が高められるため、運転時のクランク軸27とバ
ランサ軸35,36間の距離が高精度に保たれ、特に高
回転域で顕著となる繰り返し変形や歯打ち等に起因する
騒音と振動を低減することができる。
【0044】更に、本実施の形態に係る単気筒エンジン
12においては、アルミニウムに対してヤング率の高い
鋳鉄製インサート部材39,40によってクランク軸2
7とバランサ軸35,36の3軸を一体的に支持する構
成を採用したため、これら3軸間の距離が高精度に保た
れ、高回転域での騒音と振動の発生を抑えることができ
る。又、インサート部材39,40を構成する鋳鉄の熱
膨張率はアルミニウムのそれよりも小さいため、冷間と
熱間時の3軸間の寸法の変動が小さく抑えられ、熱間時
のギヤバックラッシュの増大に伴う歯打ち音の発生を抑
えることができる。
【0045】又、クランク軸27に結着された減小ギヤ
32に噛合するウォーターポンプギヤ48とオイルポン
プギヤ49によって補機であるウォーターポンプ46と
オイルポンプ47を同時に駆動するようにしたため、補
機類駆動のための専用のギヤをクランク軸27に設ける
必要がなく、クランク軸27の軸方向長さを短縮するこ
とができる。
【0046】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、クランク軸と平行に配された2つのバランサ軸
をクランク軸によって回転駆動する単気筒エンジンにお
いて、前記バランサ軸を前記クランク軸の前後に配し、
各バランサ軸に設けられたバランサウェイトをクランク
軸の左右のクランクウェブ間を通過するよう配置したた
め、エンジン幅及び軸間距離を縮小して小型コンパクト
化を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る単気筒エンジンを搭載した自動二
輪車の基本構造を示す左側面図である。
【図2】本発明に係る単気筒エンジンの左側断面図であ
る。
【図3】本発明に係る単気筒エンジンの平断面図であ
る。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図4の矢視B−B線方向の図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車 12 単気筒エンジン 21 クランクケース 21A,21B 分割片 21a リブ 27 クランク軸 27a クランクウェブ 27b 凹部 28 ベアリング 32 減小ギヤ 35,36 バランサ軸 35a,36a バランサウェイト 37,38 ベアリング 39,40 インサート部材 46 ウォーターポンプ 47 オイルポンプ 48 ウォーターポンプギヤ 49 オイルポンプギヤ 50 メイン軸 51 ドライブ軸 55 減大ギヤ L1 後側のバランサ軸心とクランク軸心を
通る直線 L2 クランク軸心とメイン軸心を通る直線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16C 35/077 F16C 35/077 F16F 15/26 F16F 15/26 P

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸と平行に配された2つのバラ
    ンサ軸をクランク軸によって回転駆動する単気筒エンジ
    ンにおいて、 前記バランサ軸を前記クランク軸の前後に配し、各バラ
    ンサ軸に設けられたバランサウェイトをクランク軸の左
    右のクランクウェブ間を通過するよう配置したことを特
    徴とする単気筒エンジン。
  2. 【請求項2】 前記クランク軸の左右のクランクウェブ
    同士の間隔を前記バランサウェイトの軸方向厚さ以下に
    設定するとともに、該左右のクランクウェブ外周近傍の
    相対向する面にバランサウェイトとの干渉を避けるため
    の凹部を形成したことを特徴とする単気筒エンジン。
  3. 【請求項3】 前記クランク軸より下方に配されるバラ
    ンサ軸を、他のバランサ軸とクランク軸の各軸心を通る
    直線よりも上方に位置するよう配置したことを特徴とす
    る請求項1記載の単気筒エンジン。
  4. 【請求項4】 前記他のバランサ軸を、クランク軸と該
    クランク軸から最初に回転が伝達される軸の各軸心を通
    る直線よりも上方に位置するよう配置したことを特徴と
    する請求項3記載の単気筒エンジン。
  5. 【請求項5】 左右2分割のクランクケースの前記クラ
    ンクウェブ及びバランサウェイトの回転軌跡の周囲の一
    部にリブを一体に形成し、該リブに挿通するボルトによ
    っても左右2分割のクランクケースを結合一体化したこ
    とを特徴とする請求項1記載の単気筒エンジン。
  6. 【請求項6】 前記クランク軸と前記2つのバランサ軸
    を回転自在に支承する各ベアリングを一体的に支持する
    鋳鉄製インサート部材を左右2分割のクランクケースに
    それぞれ鋳込んだことを特徴とする請求項1記載の単気
    筒エンジン。
  7. 【請求項7】 前記クランク軸の端部に結着された減小
    ギヤにオイルポンプギヤとウォーターポンプギヤ及びメ
    イン軸に結着された減大ギヤを共通に噛合せしめ、クラ
    ンク軸によってオイルポンプとウォーターポンプを直接
    駆動するようにしたことを特徴とする請求項1記載の単
    気筒エンジン。
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