JP2003220981A - 車両の後部荷室構造 - Google Patents

車両の後部荷室構造

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JP2003220981A JP2002023664A JP2002023664A JP2003220981A JP 2003220981 A JP2003220981 A JP 2003220981A JP 2002023664 A JP2002023664 A JP 2002023664A JP 2002023664 A JP2002023664 A JP 2002023664A JP 2003220981 A JP2003220981 A JP 2003220981A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後部荷室の荷室フロア上を荷物収納のために
有効に使用できるように後部荷室にタイヤを保持し、ク
ラッシャブルゾーンを車体の後部荷室部分に十分に確保
し、1対のリヤサスペンションダンパーを連結して車体
剛性を高めると共に上記の目的を達成できる後部荷室構
造を提供する。 【解決手段】 後部荷室6内において車幅方向に延びる
保持部材60であって、その高さ方向位置を調節可能に
且つ取外し可能に車幅方向両端部が1対の側壁部46に
夫々連結された保持部材60(補強部材)と、保持部材
60にタイヤTを取外し可能に取付けて保持するタイヤ
保持機構70とを設け、タイヤTを後部荷室6の後部に
荷室空間を残すように後部荷室6の前部に収容して、前
方下りの傾斜姿勢で保持するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は車両の後部荷室構
造に関し、特に、後部荷室にタイヤを収容保持する構
造、1対のリヤサスペンションダンパーを連結する構造
を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、車両の後部荷室にタイヤを収容
保持する種々の構造が存在する。図11(a)〜(c)
に示す車両の後部荷室100 は、荷室フロアが後部フロア
102 と後部フロア102 よりも一段高い前部フロア103 と
に区分され、(a)ではタイヤ105 が後部フロア102 上
に水平姿勢で保持され、(b)ではタイヤ105 が前部フ
ロア103 上に水平姿勢で保持され、(c)ではタイヤ10
5 が後部フロア102 上に荷室後壁106 に沿う鉛直姿勢で
保持されている。
【0003】また、特開平5-85416 号公報には、荷室の
後部フロアが前部フロアに対して低床で前方下がりの傾
斜状に形成され、その後部フロア上にタイヤを載置して
前方下りの傾斜姿勢で保持する構造が開示され、特開平
6-107246号公報には、荷室の後部フロアが後方下がりの
傾斜状に形成され、その後部フロア上にタイヤを載置し
て後方下りの傾斜姿勢で保持する構造が開示されてい
る。
【0004】一方、左右1対のサスペンションダンパー
をストラットタワーバーで連結する技術は広く実用に供
されているが、特開平6-344824号公報には、1対のフロ
ントサスペンションダンパーを連結するストラットタワ
ーバーに、タイヤを取外し可能に取付けて保持する技術
が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 図11(a)(b)
の後部荷室100 の構造は、タイヤ105 を荷室フロア上に
水平姿勢で載置して保持するものであるため、荷室フロ
ア上を荷物収納のために有効に使用することができな
い。また、図11(a)の構造では、車両後突時、タイ
ヤ105 によって車体の後部フロア部分が変形しにくくな
るため、衝突エネルギーを吸収する十分なクラッシャブ
ルゾーンZを車体の後部荷室部分に確保しにくく望まし
くない。
【0006】図11(b)の構造では、タイヤ105 の後
側部分がクラッシャブルゾーンZにかかって、実質的な
クラッシャブルゾーンが短くなり、また、車両後突時に
タイヤ105 が車室に侵入する虞があり、それを防止する
補強対策も別途必要となる。図11(c)の構造では、
タイヤ105 によって荷室開口部107 から荷室100 に荷物
を出し入れしにくくなり、荷室100 の使い勝手が悪くな
る。
【0007】また、特開平5-85416 号公報や特開平6-10
7246号公報に記載の後部荷室の構造でも、タイヤを後部
フロアに沿った傾斜姿勢で載置して保持するものである
ので、荷室フロア(特に後部フロア)上を荷物収納のた
めに有効に使用することができないし、後部フロアも傾
斜状の特殊な形状となるため製作上不利である。また、
衝突エネルギーを吸収する十分なクラッシャブルゾーン
を車体の後部荷室部分に確保しにくいこと、等の虞もあ
る。
【0008】一方、特開平6-344824号公報に記載の構造
は、ストラットタワーバーにより1対のフロントサスペ
ンションダンパーを連結すると共に、そのストラットタ
ワーバーにスペアタイヤを水平姿勢で取外し可能に取付
けて保持するものであり、後部荷室にタイヤを収容保持
するものではなく、また、このストラットタワーバーの
高さ位置を調節できるものでもない。
【0009】本発明の目的は、車両の後部荷室構造にお
いて、後部荷室の荷室フロア上を荷物収納のために有効
に使用できるように後部荷室にタイヤを保持すること、
クラッシャブルゾーンを車体の後部荷室部分に十分に確
保できるようにすること、また、1対のリヤサスペンシ
ョンダンパーを連結して車体剛性を高めると共に上記の
目的を達成すること、等である。
【0010】
【課題を解決するための手段】 請求項1の車両の後部
荷室構造は、荷室フロアと、この荷室フロアの車幅方向
両端の上側に設けられた1対の側壁部と、荷室開口部と
を備えた車両の後部荷室の構造において、前記後部荷室
内において車幅方向に延びる保持部材であって、その高
さ方向位置を調節可能に車幅方向両端部が前記1対の側
壁部に夫々連結された保持部材と、前記保持部材にタイ
ヤを取外し可能に取付けて保持するタイヤ保持機構とを
備えたことを特徴とするものである。この場合、前記保
持部材の車幅方向両端部を1対の側壁部に夫々着脱自在
に連結してもよい(請求項2)。
【0011】請求項3の車両の後部荷室構造は、荷室フ
ロアと、この荷室フロアの車幅方向両端の上側に設けら
れた1対の側壁部と、荷室開口部とを備えた車両の後部
荷室の構造において、前記1対の側壁部に1対のリヤサ
スペンションダンパーを夫々連結するとともに、前記後
部荷室内において車幅方向に延びる補強部材であって、
車幅方向両端部が前記1対の側壁部のダンパー連結部付
近に夫々連結された補強部材と、前記補強部材にタイヤ
を取外し可能に取付けて保持するタイヤ保持機構とを備
えたことを特徴とするものである。
【0012】請求項4の車両の後部荷室構造は、荷室フ
ロアと、この荷室フロアの車幅方向両端の上側に設けら
れた1対の側壁部と、荷室開口部とを備えた車両の後部
荷室の構造において、前記1対の側壁部に1対のリヤサ
スペンションダンパーを夫々連結するとともに、前記後
部荷室内において車幅方向に延びる補強部材であって、
その高さ方向位置を調節可能に車幅方向両端部が1対の
側壁部のダンパー連結部付近に夫々連結された補強部材
を備えたことを特徴とするものである。この場合、前記
補強部材にタイヤを取外し可能に取付けて保持するタイ
ヤ保持機構を設けてもよい(請求項5)。
【0013】請求項3〜5の車両の後部荷室構造におい
ては、前記補強部材の車幅方向両端部を1対の側壁部に
夫々着脱自在に連結してもよい(請求項6)。請求項1
〜6の車両の後部荷室構造においては、前記タイヤが後
部荷室の後部に荷室空間を残すように後部荷室の前部に
収容保持されるように構成してもよい(請求項7)。こ
の場合、前記タイヤが前方下りの傾斜姿勢で保持される
ように構成してもよい(請求項8)。
【0014】請求項8の車両の後部荷室構造において
は、前記荷室フロアは、後部フロアと、この後部フロア
よりも一段高い前部フロアとを有し、保持されたタイヤ
の下端近傍に前部フロアを位置させてもよい(請求項
9)。この場合、前記前部フロアに、タイヤの前下端部
を受け止め可能なストッパー部を設けてもよい(請求項
10)。
【0015】
【発明の実施の形態】 以下、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。本実施形態は、前席
シートと後席シートとを有する2ドア又は4ドアの乗用
車において、後席シートの後方に設けられトランクリッ
ドで開閉される後部荷室の構造に、本発明を適用した場
合の一例である。
【0016】図1に示すように、自動車の車室1の後部
に、シートクッション3とシートバック4とヘッドレス
ト5とを有する後席シート2が設けられ、この後席シー
ト2の後方に後部荷室6(以下、荷室6という)が設け
られている。シートバック4は、実線で示す起立姿勢で
車室1と荷室6とを仕切り、鎖線で示すように、シート
バック4を前側へ倒してシートクッション3の上側に折
り重ねると、車室1と荷室6とが連通する所謂トランク
スルー状態になる。
【0017】図1、図2に示すように、荷室6は、荷室
フロア10と、1対の荷室側壁12と、荷室後壁13
と、荷室開口部14とを備え、起立姿勢のシートバック
4と、そのシートバック4の上部後側に設けられたパッ
ケージトレイ11により車室1側と仕切られている。荷
室開口部14はトランクリッド15により開閉され、こ
の荷室開口部14からタイヤTが荷室6に出し入れさ
れ、荷室6の前部に収容されたタイヤTが前下がりの傾
斜姿勢で保持されるように構成してある。荷室フロア1
0は、低床の略水平な後部フロア16と、この後部フロ
ア16よりも一段高い高床の略水平な前部フロア17と
を有する。
【0018】ここで、図1、図3に示すように、車体後
部には、左右2本のリヤサイドフレーム20が前後方向
に延びて、車幅方向向きのクロスメンバ21,22で連
結され、これらリヤサイドフレーム20とクロスメンバ
21,22の上部側に前部フロア17が設けられ、2本
のリヤサイドフレーム20の略下端部の間に後部フロア
16が設けられている。また、起立姿勢のシートバック
4の上部後側でパッケージクロスメンバ23が車幅方向
に延び、リヤウインドガラス7の後下端部付近でリヤパ
ッケージクロスメンバ24が車幅方向に延び、これらク
ロスメンバ23,24にパッケージトレイ11が連結さ
れている。
【0019】図1〜図4に示すように、荷室6の左右両
側部分には、夫々、タイヤハウス40と、このタイヤハ
ウス40の一部を含むダンパー収容部41が荷室6に張
り出すように設けられ、各ダンパー収容部41の凹部4
1aにリヤサスペンションダンパー30(以下、ダンパ
ー30という)の上半部が収容されている。ダンパー3
0は、シリンダ31とピストンロッド32とを有し、シ
リンダ31からピストンロッド32が上方へ延びるよう
に略鉛直姿勢で取付けられ、シリンダ31の下端の連結
部31aが後輪を回転自在に支持するナックルに連結さ
れている。
【0020】図3〜図5に示すように、リヤサイドフレ
ーム20の車幅方向外側に1対のダンパー支持部33が
取付けられ、各ダンパー支持部33の水平部が前部フロ
ア17と略同一高さになって略連続し、ダンパー支持部
33に形成された開口33aにダンパー30が挿通して
いる。シリンダ31の上部とそこから延びるピストンロ
ッド32は、ダンパー支持部33よりも上側に位置し
て、筒状のダンパーサポート34で覆われている。
【0021】このダンパーサポート34の上端部がピス
トンロッド32の上端部分に連結され、ダンパーサポー
ト34の下端部がダンパー支持部33に連結されてい
る。また、ダンパーサポート34の上端部分は、ダンパ
ー収容部41の凹部41aの側壁部45、及び、ダンパ
ー収容部41の凹部41aを部分的に覆う側壁部46に
連結されている。尚、本実施形態の場合、側壁部45,
46が、特許請求の範囲の側壁部に相当する。尚、図4
には側壁部46を図示省略している。
【0022】尚、ダンパー支持部33の下側において、
シリンダ31にはコイルバネ35が外装され、コイルバ
ネ35の上端がダンパー支持部33のバネ受け部に受け
止められ、下端がシリンダ31の下端部分のバネ受け部
に受け止められている。尚、ピストンロッド32には、
バウンドストッパ、ラバーブッシュ(図示略)が取付け
られ、これらの間にダンパーサポート34の上端部が連
結されている。
【0023】図3〜図6に示すように、ダンパーサポー
ト34の上端部分を側壁部45,46に連結する構造に
ついては、ダンパー収容部41の凹部41aに、ダンパ
ーサポート34を囲繞する平面視コの字状の車体側ブラ
ケット50が嵌合されて、凹部41aの側壁部45に溶
接等で固定され、一方、ダンパーサポート34の上端部
分にはダンパー側ブラケット51が溶接等で固定されて
いる。
【0024】車体側ブラケット50に、側壁部46を挟
んで連結ブラケット52の前後両端部が荷室6側からボ
ルト53で連結され、連結ブラケット52の中央部分が
ダンパー側ブラケット51にボルト54で連結されてい
る。また、車体側ブラケット50(側壁部46)には、
連結ブラケット52と共にブラケット55がボルト53
によりが共締めされ、このブラケット55に連結金具5
6がボルト57で連結されている。少なくとも、連結ブ
ラケット52、ブラケット55、連結金具56は、荷室
6に臨むものとなる。
【0025】さて、図1〜図6に示すように、この荷室
6の構造においては、荷室6内において車幅方向に延び
る保持部材60(補強部材)と、この保持部材60にタ
イヤTを取外し可能に取付けて保持するタイヤ保持機構
70とを設けて、タイヤTを荷室6の前部に収容して前
方下がりの傾斜姿勢で保持可能に構成すると共に、保持
部材60により、左右1対のダンパー30を連結するよ
うに構成してある。
【0026】保持部材60はパイプ材で構成されて、後
部フロア16の上側に配設され、その長さは後部フロア
16の車幅方向幅よりも少し短い。保持部材60は、略
水平な保持部61と、この保持部材61の車幅方向両端
部から下方へ屈曲した1対の連結部62とを有し、これ
ら連結部62が、1対の側壁部46のダンパー連結部付
近において、前記ブラケット55と連結金具56とボル
ト57等によって夫々着脱自在に連結されている。
【0027】また、保持部材60は、その高さ方向位置
を調節可能に1対の連結部62が1対の側壁部46のダ
ンパー連結部付近に夫々連結されている。即ち、1対の
連結部62をボルト57を弛めて固定解除すると、保持
部材60の高さ方向位置を調節することができ、その高
さ方向位置を調節した後、ボルト57を締めて1対の連
結部62を固定できる。また、1対の連結部62をボル
ト57を弛めて固定解除し、ブラケット55と連結金具
56の間から引き抜いて、保持部材60を取外すことが
できる。
【0028】図4、図7〜図9に示すように、タイヤ保
持機構70は、保持部材60の長さ方向中央部分に回動
可能に外嵌状に装着された保持片71、保持片71に固
着されたナット72、テーパ穴73aが形成されたリテ
ーナ73、リテーナ73のテーパ穴73aを挿通可能な
ロッド75とロッド75の端部に連結された押圧部76
と操作部77とを有する回動部材74等で構成されてい
る。
【0029】タイヤ保持機構70でタイヤTを保持部材
60に取付ける場合、先ず、タイヤTのディスクホイー
ルT1の穴T2にリテーナ73をタイヤ裏面側から内嵌
させ、タイヤ裏面側に向かって広がるガイド穴73a
に、タイヤ裏面側から回動部材74のロッド75を挿通
させる。この場合、ロッド75はテーパ穴73aにガイ
ドされるため、ロッド75をテーパ穴73aに容易に挿
通させることができる。
【0030】リテーナ73のテーパ穴73aに挿通した
回動部材74のロッド75の先端部を、保持片71に固
着されたナット72に螺合させるように、操作部77を
操作して回動部材74を回動させ、続けて、回動部材7
4を回動させることにより、間隔が狭まる保持片71と
押圧部76とでタイヤTのディスクホイールT1の中心
部分が挟持されて、タイヤTが保持部材60に保持され
る。
【0031】図1〜図4等に示すように、前部フロア1
7の前端部には、クロスメンバ21の一部又は別途部材
からなるストッパー部80が設けられ、このストッパー
部80でタイヤTの前下端部を受け止めた状態で、タイ
ヤ保持機構70によりタイヤTを保持部材60に取付け
ることにより、タイヤTが荷室6の後部に荷室空間を残
すように荷室6の前部に収容されて前方下りの傾斜姿勢
で保持される。
【0032】以上説明した荷室6の構造の作用・効果に
ついて説明する。荷室6内において車幅方向に延びる保
持部材60であって、車幅方向両端部が1対の側壁部4
5,46のダンパー連結部付近に夫々連結された保持部
材60を設けたので、車体剛性を高めることができる。
【0033】更に、保持部材60にタイヤTを取外し可
能に取付けて保持するタイヤ保持機構70を設け、ま
た、前部フロア17の前端部に、タイヤTの前下端部を
受け止め可能なストッパー部80を設けたので、タイヤ
Tを荷室6の後部に荷室空間を残すように荷室6の前部
に収容して、前方下りの傾斜姿勢で保持できる。
【0034】このように、保持部材60は、車体剛性を
高める機能と、タイヤ保持機構70と協働してタイヤT
を荷室6の後部で傾斜姿勢で保持する機能とを両立でき
る部材とすることができ、これら両機能を簡単な構成で
達成することができて製作コスト的に有利になる。
【0035】タイヤTを荷室6の後部に荷室空間を残す
ように荷室6の前部に収容して、前方下りの傾斜姿勢で
保持できるので、荷室フロア10上を荷室収納の為に有
効に使用して、大きな収納スペースを確保できるから、
後部荷室の使い勝手がよくなる。特に、前部フロア17
に対して深さの深い後部フロア16に、背丈の高い荷物
を載置して収容できるようになる。更に、車両後突時に
変形させるクラッシャブルゾーンを車体の後部荷室部分
に十分に確保して、衝突安全性を高めることができる。
【0036】保持部材60の高さ方向位置を調節可能
に、保持部材60の車幅方向両端部を1対の側壁部46
に夫々連結したので、タイヤTの種類(サイズ等)に応
じて保持部材60の高さ位置を調節して、そのタイヤT
を保持機構70で保持部材60に保持した場合に、タイ
ヤTの前下端部がストッパー部80に受け止められた状
態で、タイヤTを前方下りの傾斜姿勢で確実に保持でき
るようになる。
【0037】しかも、保持部材60の車幅方向両端部を
1対の側壁部46に夫々着脱自在に連結したので、保持
部材60が不要な場合に、保持部材60を取外して荷室
6の収納スペースを最大にすることができる。
【0038】また、ストッパー部80を設けることによ
り、前部フロア17に水平姿勢で載置されタイヤTを前
方下りの傾斜姿勢にする際に、そのストッパー部80が
補助となり、前記傾斜姿勢への切換えを容易に行うこと
が可能になる。また、タイヤTが前記傾斜姿勢で保持さ
れている場合、車両後突時、前方へ移動しようとするタ
イヤTの前下端部をストッパー部80で受け止めて、タ
イヤTが車室1に侵入するのを防止することができる。
【0039】尚、使用しているタイヤTaがパンク等で
損傷し、そのタイヤTaをスペアタイヤTと交換した場
合等、図10に示すように、使用済みのタイヤTaを、
保持部材60の下側に位置させるように荷室6に収容す
ることができる。この場合、保持部材60の高さ位置を
上げるように調節すること、又は、保持部材60を取外
すことにより、タイヤTaを収納し易くしてもよい。ま
た、タイヤTaにランフラットタイヤを使用し、タイヤ
Taのパンク時にタイヤTaを荷室6に収容する必要が
ない場合や、スペアタイヤTを保持部材60に保持して
荷室6に収容しておく必要がない場合には、荷室6に比
較的大きな荷物を収容することができる。この場合、荷
物の大きさに合わせて保持部材60の高さ位置を調節で
きるし、保持部材60を取外してもよい。
【0040】尚、本発明の趣旨を逸脱しない範囲におい
て種々の変更を付加して実施することができる。尚、後
席シートのない所謂2シータ自動車、5ドアの所謂ハッ
チバック型の自動車等、種々の自動車や自動車以外の車
両に装備される後部荷室の構造に、本発明を適用可能で
あることはいうまでもない。
【0041】
【発明の効果】 請求項1の車両の後部荷室構造によれ
ば、後部荷室内において車幅方向に延びる保持部材を設
け、この保持部材の高さ方向位置を調節可能に、保持部
材の車幅方向両端部を荷室フロアの車幅方向両端の上側
に設けた1対の側壁部に夫々連結し、タイヤ保持機構で
保持部材にタイヤを取外し可能に取付けて保持するよう
に構成した。
【0042】これら保持部材及びタイヤ保持機構によ
り、タイヤを後部荷室の前部に収容し、タイヤの種類
(サイズ等)に応じた適当な高さ位置において前方下り
の傾斜姿勢で保持でき、これにより、後部荷室の後部に
荷室空間を残し、荷室フロア上の大部分を荷物収納の為
に有効に使用して、大きな収納スペースを確保できるか
ら、後部荷室の使い勝手がよくなるし、車両後突時に変
形させるクラッシャブルゾーンを車体の後部荷室部分に
確保して、衝突安全性を高めることができる。
【0043】請求項2の車両の後部荷室構造によれば、
保持部材の車幅方向両端部を1対の側壁部に夫々着脱自
在に連結したので、タイヤを保持しない場合には、保持
部材を取り外して収納スペースを最大にすることができ
る。
【0044】請求項3の車両の後部荷室構造によれば、
荷室フロアの車幅方向両端の上側に設けた1対の側壁部
に1対のリヤサスペンションダンパーを夫々連結し、後
部荷室内において車幅方向に延びる補強部材を設け、こ
の保持部材の車幅方向両端部を1対の側壁部のダンパー
連結部付近に夫々連結したので、車体剛性を高めること
ができ、更に、補強部材にタイヤを取外し可能に取付け
て保持するタイヤ保持機構を設けたので、補強部材を、
車体剛性を高める為の部材、及び、タイヤを後部荷室内
に収容保持する為の部材として共有することができる。
【0045】請求項4の車両の後部荷室構造によれば、
荷室フロアの車幅方向両端の上側に設けた1対の側壁部
に1対のリヤサスペンションダンパーを夫々連結し、後
部荷室内において車幅方向に延びる補強部材を設け、こ
の補強部材の高さ方向位置を調節可能に、補強部材の車
幅方向両端部を1対の側壁部のダンパー連結部付近に夫
々連結したので、車体剛性を高めると共に、補強部材の
高さ方向位置を適当に調節して、タイヤや荷物等の収納
性を高めることができる。
【0046】請求項5の車両の後部荷室構造によれば、
補強部材にタイヤを取外し可能に取付けて保持するタイ
ヤ保持機構を設けたので、これら補強部材及びタイヤ保
持機構により、タイヤを後部荷室の前部に収容し適当な
高さ位置において前方下りの傾斜姿勢で保持でき、これ
により、後部荷室の後部に荷室空間を残すことができ、
荷室フロア上の大部分を荷物収納の為に有効に使用し
て、大きな収納スペースを確保できるから、後部荷室の
使い勝手がよくなるし、車両後突時に変形させるクラッ
シャブルゾーンを車体の後部荷室部分に確保して、衝突
安全性を高めることができる。
【0047】請求項6の車両の後部荷室構造によれば、
補強部材の車幅方向両端部を1対の側壁部に夫々着脱自
在に連結したので、補強部材が不要な場合、その補強部
材を取り外して収納スペースを最大にすることができ
る。請求項7の車両の後部荷室構造によれば、タイヤを
後部荷室の後部に荷室空間を残すように後部荷室の前部
に収容保持するように構成したので、車両後突時に変形
させるクラッシャブルゾーンを車体の後部荷室部分に確
保することができ、また、後部荷室の使い勝手がよくな
る。
【0048】請求項8の車両の後部荷室構造によれば、
タイヤを前方下りの傾斜姿勢で保持するように構成した
ので、荷室フロア上の大部分を荷物収納の為に有効に使
用して、大きな収納スペースを確保できるから、荷物収
納性が高まり、車両後突時に変形させるクラッシャブル
ゾーンを車体の後部荷室部分に十分に確保して、衝突安
全性を高めることができる。請求項9の車両の後部荷室
構造によれば、荷室フロアは、後部フロアと、この後部
フロアよりも一段高い前部フロアとを有し、保持された
タイヤの下端近傍に前部フロアを位置させたので、タイ
ヤの少なくとも一部を前部フロアに載置させて荷重支持
することができ、タイヤを安定した状態で保持すること
ができる。
【0049】請求項10の車両の後部荷室構造によれ
ば、前部フロアに、タイヤの前下端部を受け止め可能な
ストッパー部を設けたので、タイヤを前方下りの傾斜姿
勢で確実に保持できると共に、前部フロアに水平姿勢で
載置されタイヤを前方下りの傾斜姿勢にする際に、その
ストッパー部が補助となり、前記傾斜姿勢への切換えを
容易に行うことが可能になる。また、タイヤが前記傾斜
姿勢で保持されている場合、車両後突時、前方へ移動し
ようとするタイヤの前下端部をストッパー部で受け止め
て、タイヤが車室に侵入するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に後部荷室の側面側からの縦
断面図である。
【図2】スペアタイヤを収容保持した後部荷室の背面図
である。
【図3】リヤサスペンションダンパーを含む後部荷室の
縦断面図である。
【図4】後部荷室の前部の後方上側からの斜視図であ
る。
【図5】リヤサスペンションダンパーと保持部材の連結
部分の斜視図である。
【図6】リヤサスペンションダンパーと保持部材の連結
部分の平面図である。
【図7】保持部材とタイヤ保持機構とタイヤの後方上側
からの斜視図である。
【図8】保持部材とタイヤ保持機構とタイヤの後方下側
からの斜視図である。
【図9】保持機構の分解斜視図である。
【図10】使用済みのタイヤを収容保持した後部荷室の
背面図である。
【図11】従来技術に係る後部荷室の構造を示し、
(a)はタイヤを後部フロア上に水平姿勢で保持したも
の、(b)はタイヤを前部フロア上に水平姿勢で保持し
たもの、(c)はタイヤを後部フロア上に鉛直姿勢で保
持したものである。
【符号の説明】 6 後部荷室 10 荷室フロア 14 荷室開口部 30 リヤサスペンションダンパー 46 側壁部 60 保持部材(補強部材) 70 タイヤ保持機構 80 ストッパー部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷室フロアと、この荷室フロアの車幅方
    向両端の上側に設けられた1対の側壁部と、荷室開口部
    とを備えた車両の後部荷室の構造において、 前記後部荷室内において車幅方向に延びる保持部材であ
    って、その高さ方向位置を調節可能に車幅方向両端部が
    前記1対の側壁部に夫々連結された保持部材と、 前記保持部材にタイヤを取外し可能に取付けて保持する
    タイヤ保持機構と、 を備えたことを特徴とする車両の後部荷室構造。
  2. 【請求項2】 前記保持部材の車幅方向両端部が1対の
    側壁部に夫々着脱自在に連結されたことを特徴とする請
    求項1に記載の車両の後部荷室構造。
  3. 【請求項3】 荷室フロアと、この荷室フロアの車幅方
    向両端の上側に設けられた1対の側壁部と、荷室開口部
    とを備えた車両の後部荷室の構造において、 前記1対の側壁部に1対のリヤサスペンションダンパー
    を夫々連結するとともに、 前記後部荷室内において車幅方向に延びる補強部材であ
    って、車幅方向両端部が前記1対の側壁部のダンパー連
    結部付近に夫々連結された補強部材と、 前記補強部材にタイヤを取外し可能に取付けて保持する
    タイヤ保持機構と、 を備えたことを特徴とする車両の後部荷室構造。
  4. 【請求項4】 荷室フロアと、この荷室フロアの車幅方
    向両端の上側に設けられた1対の側壁部と、荷室開口部
    とを備えた車両の後部荷室の構造において、 前記1対の側壁部に1対のリヤサスペンションダンパー
    を夫々連結するとともに、 前記後部荷室内において車幅方向に延びる補強部材であ
    って、その高さ方向位置を調節可能に車幅方向両端部が
    1対の側壁部のダンパー連結部付近に夫々連結された補
    強部材を備えたことを特徴とする車両の後部荷室構造。
  5. 【請求項5】 前記補強部材にタイヤを取外し可能に取
    付けて保持するタイヤ保持機構を設けたことを特徴とす
    る請求項4に記載の車両の後部荷室構造。
  6. 【請求項6】 前記補強部材の車幅方向両端部が1対の
    側壁部に夫々着脱自在に連結されたことを特徴とする請
    求項3〜5の何れかに記載の車両の後部荷室構造。
  7. 【請求項7】 前記タイヤが後部荷室の後部に荷室空間
    を残すように後部荷室の前部に収容保持されるように構
    成したことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の
    車両の後部荷室構造。
  8. 【請求項8】 前記タイヤが前方下りの傾斜姿勢で保持
    されるように構成したことを特徴とする請求項7に記載
    の車両の後部荷室構造。
  9. 【請求項9】 前記荷室フロアは、後部フロアと、この
    後部フロアよりも一段高い前部フロアとを有し、保持さ
    れたタイヤの下端近傍に前部フロアが位置することを特
    徴とする請求項8に記載の車両の後部荷室構造。
  10. 【請求項10】 前記前部フロアに、タイヤの前下端部
    を受け止め可能なストッパー部を設けたことを特徴とす
    る請求項9に記載の車両の後部荷室構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006103384A (ja) * 2004-09-30 2006-04-20 Mazda Motor Corp 車両の荷室構造
CN101746422A (zh) * 2008-12-04 2010-06-23 现代自动车株式会社 用于车辆的备用轮胎固定装置
JP2016064794A (ja) * 2014-09-26 2016-04-28 スズキ株式会社 車両後部構造
JP2018162054A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 マツダ株式会社 車両の後部車体構造
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