JP2003213067A - 複合体組成物、及びこれを架橋させてなる成形硬化物 - Google Patents

複合体組成物、及びこれを架橋させてなる成形硬化物

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JP2003213067A JP2002018134A JP2002018134A JP2003213067A JP 2003213067 A JP2003213067 A JP 2003213067A JP 2002018134 A JP2002018134 A JP 2002018134A JP 2002018134 A JP2002018134 A JP 2002018134A JP 2003213067 A JP2003213067 A JP 2003213067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明板、光学レンズ、光ディスク基板、液晶表
示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、
有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、
タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等に
好適に用いることができる低線膨張係数で透明性や耐熱
性に優れたガラス代替の光学材料を提供する。 【解決手段】 2つ以上の官能基を有する(メタ)アク
リレート(a)、平均粒子径が1〜100nmであるシ
リカ微粒子(b)を含む複合体組成物およびこれを架橋
させてなる成形硬化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低線膨張係数で透
明性や耐熱性に優れたガラス代替用複合体組成物および
該複合体組成物を架橋させた成形硬化物に関するもので
あり、例えば、透明板、光学レンズ、光ディスク基板、
液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用
基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池
基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止
材等に好適に利用できる。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示素子用基板、カラーフ
ィルター基板、有機EL表示素子用基板、太陽電池用基
板等としては、ガラス板が多く用いられている。しか
し、割れ易い、曲げられない、比重が大きく軽量化に不
向き等の問題から、近年、ガラス板の代わりにプラスチ
ック素材を用いる試みが数多く行われるようになってき
た。例えば、特開平10−77321号公報には、非晶
質熱可塑性樹脂と活性エネルギー線により硬化可能なビ
ス(メタ)アクリレートとよりなる樹脂組成物を活性エ
ネルギー線により硬化させてなる部材が液晶基板などの
ガラス基板に代えて好適に利用できることが記載されて
いる。しかしながら、この公報で示されている部材を初
め従来のガラス代替用プラスチック材料は、線膨張係数
が大きいため、例えばアクティブマトリックス表示素子
基板ではその製造工程において反りやアルミ配線の断線
などの問題が生じ、適用が困難であった。
【0003】線膨張係数を低減する方法としては、一般
に、樹脂中に無機フィラーを添加する方法や基板に無機
膜を積層する等の方法がある。しかし、樹脂中に無機フ
ィラーを添加した場合、その透明性が著しく損なわれ
る、表面平滑性が失われる、分散性が悪いために基板内
に不均一性が生じ割れやすくなる等の問題があった。ま
た、無機膜を積層した場合には、樹脂との密着性が悪
い、線膨張係数の差が大きい等の理由から、剥離、割れ
等が発生する問題があった。
【0004】特開平5−209027号、特開平10−
231339号、特開平10−298252号各公報に
は、シラン化合物を用いて、コロイダルシリカをメチル
メタクリレート等のラジカル重合性ビニル化合物中に均
一分散した透明性と剛性に優れた硬化性組成物が記載さ
れている。しかしながら、これらのものは、主にハード
コート用に設計されたものであり、表示素子用基板など
のガラス代替用に適用できるものではなかった。また、
製造法において、シラン化合物とコロイダルシリカを加
水分解縮合させシリカ系縮重合体を得る工程を必要と
し、この段階で、コロイダルシリカ同士が凝集し結合し
てしまい、粘度が大幅に上昇してしまう、透明性が悪化
する等の問題が発生する可能性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記課
題を達成すべく鋭意検討した結果、特定の(メタ)アク
リレートに特定の平均粒子径を有するシリカ微粒子を含
む複合体組成物を架橋し、必要に応じて熱処理すること
により、透明板、光学レンズ、光ディスク基板、液晶表
示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、
有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、
タッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等に
好適に用いることができる低線膨張係数で透明性や耐熱
性に優れた成形硬化物が得られることを見出した。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、
(1) 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を有する
(メタ)アクリレート(a)、平均粒子径が1〜100
nmであるシリカ微粒子(b)を含む複合体組成物、
(2) 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を有する
(メタ)アクリレート(a)が下式(1)及び(2)よ
り選ばれた少なくとも1種以上の(メタ)アクリレート
であることを特徴とする(1)記載の複合体組成物、
【0007】
【化5】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
し、bは0又は1を示す。)
【0008】
【化6】
【0009】(3)脂環式構造を有し、2つ以上の官能
基を有する(メタ)アクリレート(a)、平均粒子径が
1〜100nmであるシリカ微粒子(b)と下式(3)
に示されるシラン化合物(c)、脂環式構造を有するシ
ラン化合物(d)、3級アミン化合物(e)のうち
(c)〜(e)より選ばれた少なくとも1種以上を含む
(1)また(2)記載の複合体組成物。
【0010】
【化7】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。) (4) 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を有する
(メタ)アクリレート(a)、平均粒径が1〜100n
mであるシリカ微粒子(b)、式(3)に示されるシラ
ン化合物(c)、3級アミン化合物(e)を含んでなる
複合体組成物、(5) 式(3)で示されるシラン化合
物が、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
ジエチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプ
ロピルエチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリメトキシシランから選ばれた少なくと
も1種以上であることを特徴とする(3)または(4)
の複合体組成物、
【0011】(6)脂環式構造を有するシラン化合物
(d)が、下式(4)に示されるシラン化合物であるこ
とを特徴とする(3)記載の複合体組成物、
【化8】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
す。) (7) 式(4)で示されるシラン化合物が、シクロ
ヘキシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチ
ルジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシ
シラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シク
ロヘキシルトリメトキシシランから選ばれた少なくとも
1種以上であることを特徴とする(6)記載の複合体組
成物、(8) 3級アミン化合物が、N,N−ジメチル
アミノエチル(メタ)アクリレートであることを特徴と
する(3)〜(7)のいずれか1項に記載の複合体組成
物、(9) シリカ微粒子の含有量が30〜90重量%
であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれか1項
に記載の複合体組成物、(10) (1)〜(9)のい
ずれか1項に記載の複合体組成物を架橋させてなる成形
硬化物、(11) (1)〜(9)のいずれか1項に記
載の複合体組成物を活性エネルギー線で架橋させてなる
成形硬化物、(12) 30〜230℃の平均線膨張係
数が60ppm以下であることを特徴とする(10)ま
たは(11)に記載の成形硬化物、(13) 30〜2
30℃の平均線膨張係数が50ppm以下であることを
特徴とする(10)または(11)に記載の成形硬化
物、(14) 30〜230℃の平均線膨張係数が40
ppm以下であることを特徴とする(10)または(1
1)に記載の成形硬化物、(15) 周波数1Hzで測
定したときの30℃の貯蔵弾性率が5×109Pa以上
であることを特徴とする(10)〜(14)のいずれか
1項に記載の成形硬化物、(16) 周波数1Hzで測
定したときの250℃の貯蔵弾性率が1.5×10 9
a以上であり、周波数1Hzで測定したときの30〜2
30℃の損失正接tanδの変化量が0.03以下であ
ることを特徴とする(10)〜(15)のいずれか1項
に記載の成形硬化物、(17) 波長500nmの光線
透過率が85%以上であることを特徴とする(10)〜
(16)のいずれか1項に記載の成形硬化物、(18)
視野角50°以内でのリターデーション値が20nm
以下であることを特徴とする(10)〜(17)のいず
れか1項に記載の成形硬化物、(19)成形硬化物が厚
み50〜2000μmのシート状に成形されてなること
を特徴とする(10)〜(18)のいずれか1項に記載
の成形硬化物、である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられる脂環式構造を有し、2つ以上の官能
基を有する(メタ)アクリレートとしては、脂環式構造
を含む2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレート
であれば特に制限されないが、耐熱性や透明性の点から
式(1)及び(2)より選ばれた少なくとも1種以上の
(メタ)アクリレートが好ましい。
【0013】
【化9】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
し、bは0又は1を示す。)
【0014】
【化10】
【0015】式(1)、式(2)で示される(メタ)ア
クリレートの中でも、反応性、熱安定性の面から、式
(1)、式(2)より選ばれた少なくとも1種のアクリ
レートが好ましく、さらに好ましくは、一般式(1)に
おいて、R1、R2が水素で、aが1、bが0である構造
を持つジシクロペンタジエニルジアクリレート、一般式
(2)において、Xが−CH2OCOCH=CH2
3、R4が水素で、pが1である構造を持つパーヒドロ
−1,4;5,8−ジメタノナフタレン−2,3,7−
(オキシメチル)トリアクリレート、 X、R3、R4
すべて水素で、pが0または1である構造を持つアクリ
レートより選ばれた少なくとも1種以上のアクリレート
であり、粘度等の点を考慮すると、最も好ましくは、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレートである。式
(2)で示される(メタ)アクリレートは、特開平5−
70523で示される公知の方法で得ることができる。
【0016】本発明で用いられる2つ以上の官能基を有
する(メタ)アクリレート中には、柔軟性を付与する等
の目的で、要求される特性を極端に損なうことのない範
囲で、単官能(メタ)アクリレートを含有させることが
できる。
【0017】本発明で用いられる平均粒子径が1〜10
0nmであるシリカ微粒子(b)とは、ケイ素を含有す
る金属酸化物でかつ平均粒径が1〜100nmの範囲の
ものであれば、特に制限されるものではない。シリカ微
粒子としては、乾燥された粉末状のシリカ微粒子、有機
溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリカゾル)を使
用することができる。分散性の点で、有機溶媒に分散さ
れたコロイダルシリカ(シリカゾル)を用いることが好
ましい。有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリ
カゾル)を用いる場合の有機溶媒としては、複合体組成
物中に使用する有機成分が溶解するものを用いることが
好ましく、例えば、アルコール類、ケトン類、エステル
類、グリコールエーテル類が挙げられる。脱溶媒のしや
すさから、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、ブチルアルコール、n−プロピルアルコール等
のアルコール系、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系の有機溶媒に分散されたコロイダ
ルシリカ、シリカゾル、シリカ微粒子を用いることが好
ましく、さらに好ましくは、イソプロピルアルコールに
分散されたコロイダルシリカである。特に、イソプロピ
ルアルコールに分散されたコロイダルシリカを用い単場
合は、脱溶媒後の粘度が他の溶剤系に比べて低く、粘度
が低い複合体組成物を安定して作製するのに適してい
る。これらの有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ
(シリカゾル)、シリカ微粒子は、要求される特性を極
端に損なうことのない範囲で、シランカップリング剤、
チタネート系カップリング剤等のカップリング剤で表面
処理されたものであっても良く、有機溶媒に分散させる
ために、界面活性剤等の分散剤を使用しているものであ
っても良い。
【0018】シリカ微粒子の平均粒径は、1〜100n
mが好ましく、透明性と流動性とのバランスの点で、さ
らに好ましくは1〜50nm、より好ましくは5〜50
nm、最も好ましくは5〜40nmである。1nm未満
であれば、作製した複合体組成物の粘度が極端に増大す
るため、シリカ微粒子の充填量が制限されるとともに分
散性が悪化し、十分な透明性、線膨張係数を得ることが
できない。また、100nmを越えると透明性が著しく
悪化する恐れがあるので好ましくない。波長400〜5
00nmの光線透過率を低下させないために、1次粒径
が200nm以上のシリカ微粒子が5%以下の割合で存
在するシリカ微粒子を用いることが好ましく、その割合
が0%であることがより好ましい。シリカ微粒子の充填
量を上げるために、平均粒径が異なるシリカ微粒子を混
合して用いても良い。また、シリカ微粒子として、特開
平7−48117に示されるような多孔質シリカゾル
や、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等とケイ素の複
合金属酸化物を用いても良い。複合体組成物中のシリカ
微粒子の含有量は30〜90重量%が好ましく、線膨張
係数と軽量化のバランスの点で、さらに好ましくは、4
0〜80重量%、より好ましくは、50〜80重量%、
最も好ましくは、50〜70重量%である。この範囲で
あれば、流動性、分散性が良好であるため、製造が容易
であり、十分な強度、低い線膨張係数を持つシートを製
造することができる。本発明で用いられる式(3)に示
されるシラン化合物(c)は、複合体組成物の粘度を低
減させ、シリカ微粒子の分散安定性を向上するために用
いられるものである。
【0019】
【化11】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
【0020】例えば、γ−アクリロキシプロピルジメチ
ルメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルジエチルメ
トキシシラン、γ−アクリロキシプロピルエチルジメト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−アクリロキシプロピルジメチルエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルジエチルエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルエチルジエトキシシラ
ン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ
−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジエチルエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルエチルジエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ
る。複合体組成物の流動性の低減、熱安定性の点で、γ
−アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−
アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ア
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランが好ましく、さらに
好ましくは、γ−アクリロキシプロピルジメチルメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシ
シラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シランを用いることが好ましい。また、これらは、併用
して用いることができる。
【0021】複合体組成物中の樹脂にアクリレートを多
く含有する場合は、アクリル基を含有する式(3)に示
されるシラン化合物、メタクリレートを多く含有する場
合は、メタクリル基を含有する式(3)に示されるシラ
ン化合物を用いることが好ましい。2つ以上の官能基を
有する(メタ)アクリレート(a)と式(3)に示され
るシラン化合物(c)の配合比は、2つ以上の官能基を
有する(メタ)アクリレート(a)100重量部に対
し、式(3)に示されるシラン化合物(c)が0〜10
0重量部であることが好ましく、複合体組成物の粘度、
複合体組成物中のシリカ微粒子分散安定性、その他、液
晶表示素子用基板に要求される耐溶剤性、耐液晶性、耐
熱性の点で、さらに好ましくは、10〜50重量部であ
り、最も好ましくは、10〜30重量部である。本発明
で用いられる脂環式構造を有するシラン化合物(d)
は、複合体組成物の粘度を低減させ、シリカ微粒子の分
散安定性を向上すると同時に、液晶表示素子用基板に要
求される吸水率を低くするために用いられるもので、脂
環式構造を有するものであれば特に制限されるものでは
ないが、中でも式(4)に示されるシラン化合物(d)
が好ましい。
【0022】
【化12】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
す。) 例えば、式(4)で示されるシラン化合物が、シクロヘ
キシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチル
ジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシ
ラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルジメチル
エトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラ
ン、シクロヘキシルジエチルエトキシシラン、シクロヘ
キシルエチルジエトキシシラン、シクロヘキシルトリエ
トキシシラン等が挙げられる。複合体組成物の流動性の
低減、熱安定性の点で、シクロヘキシルジメチルメトキ
シシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シ
クロヘキシルジエチルメトキシシラン、シクロヘキシル
エチルジメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシ
シランが好ましく、さらに好ましくは、シクロヘキシル
ジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメト
キシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシラン、
シクロヘキシルエチルジメトキシシランを用いることが
好ましい。また、これらは、併用して用いることができ
る。2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレート
(a)と式(4)に示されるシラン化合物(d)の配合
比は、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレート
(a)100重量部に対し、式(4)に示されるシラン
化合物(d)が0〜100重量部であることが好まし
く、複合体組成物の粘度、複合体組成物中のシリカ微粒
子分散安定性、その他、液晶表示素子用基板に要求され
る耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性の点で、さらに好ましく
は、10〜50重量部であり、最も好ましくは、10〜
30重量部である。本発明で用いられる3級アミン化合
物(e)は、高温での熱処理や高温での使用時に着色し
光線透過率が低下することを防ぐために用いられるもの
であり、3級アミン化合物であれば、特に制限されるも
のではないが、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p
−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等の4−(N,N
−ジメチルアミノ)安息香酸アルキルエステル、N,N
−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチルメタクリレート等が例示される。中で
も、高温時にガス発生の要因とならないために、3級ア
ミンを含有するアクリレート、メタクリレートを用いる
ことが好ましい。中でも、高温に加熱してもほとんど着
色させないで光線透過率の低下を防ぐと共に、高温時の
ガス発生要因となる可能性を少なくするためには、N,
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメ
チルアミノエチルメタクリレートを用いることが好まし
い。複合体組成物中の樹脂にアクリレートを多く含有す
る場合は、3級アミンを含有するアクリレートを、メタ
クリレートを多く含有する場合は、3級アミンを含有す
るメタクリレートを用いることが好ましい。
【0023】また、3級アミン化合物(e)の配合比
は、式(3)に示されるシラン化合物(c)を併用しな
い場合、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレー
ト(a)100重量部に対し、3級アミン化合物(e)
が0.001〜1重量部が好ましく、着色性、反応性、
コストの点で、さらに好ましくは、0.01〜0.5重
量部であり、最も好ましくは0.05〜0.2重量部で
ある。式(3)に示されるシラン化合物(c)を併用す
る場合は、2つ以上の官能基を有する(メタ)アクリレ
ート(a)と式(3)に示されるシラン化合物(c)の
合計量100重量部に対し、3級アミン化合物(e)が
0.001〜1重量部が好ましく、着色性、反応性、コ
ストの点で、さらに好ましくは、0.01〜0.5重量
部であり、最も好ましくは0.05〜0.2重量部であ
る。
【0024】本発明で作製される複合体組成物中には、
複合体組成物作製時に重合反応が進行し、粘度が上昇す
ることを防ぐ目的で、重合禁止剤を含有させても良い。
本発明で作製される複合体組成物中には、吸水率を低減
させる目的で、トリメチルメトキシシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン、トリメチルクロロシラン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン等の疎水化処理剤を含有させて
も良い。本発明の複合体組成物中には、必要に応じて、
透明性、耐溶剤性、耐液晶性、耐熱性等の特性を損なわ
ない範囲で、熱可塑性又は熱硬化性のオリゴマーやポリ
マーを併用することができる。この場合、吸水性を低減
させたり、さらに線膨張係数を低減させる等の目的も兼
ねて、脂環式構造やカルド骨格を有するオリゴマーやポ
リマーを使用することが好ましい。また、本発明の複合
体組成物中には、必要に応じて、透明性、耐溶剤性、耐
液晶性、耐熱性等の特性を損なわない範囲で、少量の酸
化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、他の無機フィラー等
の充填剤等を含んでいても良い。
【0025】複合体組成物を製造する方法としては、例
えば、有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリカ
ゾル)とその他の配合物を混合し、必要に応じて、撹拌
しながら減圧することにより有機溶媒を除去する方法、
有機溶媒に分散されたコロイダルシリカ(シリカゾル)
とその他の配合物を混合し、必要に応じて、脱溶媒した
後、キャストし、さらに脱溶媒させる方法、分散能力の
高い混合装置を用いて乾燥した粉末状のシリカ微粒子を
分散させる方法などが挙げられる。分散能力が高い装置
としては、例えば、特殊機化工業(株)製のフィルミッ
クスや種々のビーズミル等が挙げられる。分散能力が高
い装置を使用するときは、混合又は混練中に、反応が急
速に進まないように、温度が上昇しすぎないよう注意す
る必要がある。複合体組成物を作製するときの、複合体
組成物の温度は、30〜100℃に保つことが好まし
く、脱溶媒スピードとのバランスで、さらに好ましくは
40〜70℃、最も好ましくは、40〜60℃である。
温度を上げすぎると、流動性が極端に低下したり、ゲル
状になってしまい、シート化できなくなる。また、分散
能力が高い装置を使用する場合は、装置の摩耗等による
不純物の混入に注意する必要がある。有機溶媒に分散し
たコロイダルシリカを用いる場合、この有機溶媒を複合
体組成物中に残存させても良い。有機溶媒を含有させる
場合、熱処理等の後処理工程を設け、最終的にシートか
ら有機溶媒を脱離させればよい。有機溶媒の複合体組成
物中における含有量は、架橋工程や熱処理等によって揮
発成分を除去する工程で、発泡する、シートにうねりが
発生する、着色するなどの問題を回避するためには、複
合体組成物の0〜10重量%が好ましく、さらに好まし
くは、0〜5重量%であり、最も好ましくは、0〜3重
量%である。
【0026】本発明の複合体組成物は、架橋することに
より、透明板、光学レンズ、光ディスク基板、液晶表示
素子用プラスチック基板、カラーフィルター用基板、有
機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タ
ッチパネル、光学素子、光導波路、LED封止材等の部
材に用いることができる。成形硬化物の成形方法は、目
的に応じて種々の方法が適用できる。例えば、透明板、
液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルター用
基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽電池
基板、タッチパネル等のガラス基板に代えて使用するた
めには、本発明の複合体組成物をシート状にして架橋す
ることが好ましい。本発明の複合体組成物を、シート化
する方法としては、複合体組成物をキャストし、必要に
応じ乾燥させる方法、表面平滑性を持つガラス板、プラ
スチック板、金属板等の間に所望のシート厚さが得られ
るようにスペーサーを挟み、複合体組成物を挟み込む方
法等がある。後者を用いて、活性エネルギー線等で硬化
させる場合は、少なくとも1方は、透明なガラス板、プ
ラスチック板を使用する必要がある。
【0027】本発明の複合体組成物を架橋させる方法と
しては、活性エネルギー線により硬化させる方法、熱を
かけて熱重合させる方法等があり、これらを併用するこ
ともできる。本発明においては、反応の完結、複合体組
成物中に揮発分が残っている場合の揮発分の除去をす
る、リターデーション値を低くする、線膨張係数を低減
する等の目的で、活性エネルギー線による硬化及び/又
は熱をかけて熱重合させる工程の後に、さらに高温での
熱処理を併用することが好ましい。使用する活性エネル
ギー線としては、紫外線が好ましい。紫外線を発生させ
るランプとしては、例えば、メタルハライドタイプ、高
圧水銀灯ランプ等が挙げられる。
【0028】複合体組成物を紫外線等の活性エネルギー
線により硬化させる場合は、複合体組成物中にラジカル
を発生する光重合開始剤を含有させることが好ましい。
その際に用いる光重合開始剤としては、例えばベンゾフ
ェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピ
ルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2,6−ジメチ
ルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシ
ドが挙げられる。これらの光重合開始剤は2種以上を併
用しても良い。
【0029】光重合開始剤の複合体組成物中における含
有量は、適度に硬化させる量であればよく、複合体組成
物中の(メタ)アクリル基を含有する有機成分100重
量部に対し、0.01〜2重量部が好ましく、さらに好
ましくは、0.02〜1重量部であり、最も好ましく
は、0.1〜0.5重量部である。光重合開始剤の添加
量が多すぎると、重合が急激に進行し、複屈折の増大、
着色、硬化時の割れ等の問題が発生する。また、少なす
ぎると組成物を十分に硬化させることができず、架橋後
に型に付着して取れない等の問題が発生する。
【0030】複合体組成物を紫外線等の熱をかけて熱重
合させる場合は、必要に応じて、複合体組成物中に熱重
合開始剤を含有させることができる。その際に用いる熱
重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジイソ
プロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキ
シ(2−エチルヘキサノエート)等が挙げられ、使用量
は、複合体組成物中の(メタ)アクリル基を含有する有
機成分100重量部に対し、1重量部以下が好ましい。
【0031】活性エネルギー線による硬化及び/又は熱
重合による架橋後に高温で熱処理する場合は、その熱処
理工程の中に、線膨張係数を低減する等の目的で、窒素
雰囲気下又は真空状態で、250℃〜300℃、1〜2
4時間の熱処理工程を含ませることが好ましい。
【0032】本発明の成形硬化物を、透明板、光学レン
ズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルタ
ー用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽
電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED
封止材等として用いる場合は、30〜230℃の平均線
膨張係数が60ppm以下であることが好ましく、より
好ましくは50ppm以下、最も好ましくは40ppm
以下である。例えば、この成形硬化物をアクティブマト
リックス表示素子基板に用いた場合、この上限値を越え
ると、その製造工程において反りやアルミ配線の断線な
どの問題が生じる恐れがある。
【0033】本発明の成形硬化物を、透明板、光学レン
ズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルタ
ー用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽
電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED
封止材等として用いる場合は、周波数1Hzで測定した
ときの30℃の貯蔵弾性率が5×109Pa以上である
ことが好ましく、さらに好ましくは、7×109Pa以
上であり、最も好ましくは、9×109Pa以上であ
る。周波数1Hzで測定したときの30℃の貯蔵弾性率
が5×109Paを下回ると、例えば、この成形硬化物
をアクティブマトリックス表示素子基板に用いた場合、
その製造工程において反りやたわみなどの問題が生じる
恐れがある。
【0034】本発明の成形硬化物を、透明板、光学レン
ズ、液晶表示素子用プラスチック基板、カラーフィルタ
ー用基板、有機EL表示素子用プラスチック基板、太陽
電池基板、タッチパネル、光学素子、光導波路、LED
封止材等として用いる場合は、周波数1Hzで測定した
ときの250℃の貯蔵弾性率が1.5×109Pa以上
であり、1Hzで測定したときの損失正接tanδの変
化量が0.03以下であることが好ましく、さらに好ま
しくは、周波数1Hzで測定したときの250℃の貯蔵
弾性率が2.0×109以上であり、1Hzで測定した
ときの損失正接tanδの変化量が0.02以下であ
る。例えば、この成形硬化物をアクティブマトリックス
表示素子基板に用いた場合、周波数1Hzで測定したと
きの250℃の貯蔵弾性率が1.5を下回ると、製造過
程でシートが自重によりたわみ易く平坦性に劣ることが
あり、損失正接tanδの変化量が0.03を越える
と、シリカ微粒子の分散性が悪い等の理由から、透明
性、線膨張係数が悪化する傾向がある。ここで、30〜
250℃の損失正接tanδの変化量とは、それぞれ、
30〜250℃における損失正接tanδの最大値と最
小値の差の絶対値のことをいう。
【0035】本発明の成形硬化物を、透明板、光学レン
ズ、光ディスク基板、液晶表示素子用プラスチック基
板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラ
スチック基板、太陽電池基板、タッチパネル、光学素
子、光導波路、LED封止材等として用いる場合は、波
長500nmの光線透過率が85%以上であることが好
ましく、さらに好ましくは、90%以上である。波長5
00nmの光線透過率が85%以下の場合は、光を利用
する効率が低下するので、光効率が重要な用途には好ま
しくない。
【0036】本発明の成形硬化物を、透明板、光学レン
ズ、光ディスク基板、液晶表示素子用プラスチック基
板、カラーフィルター用基板、有機EL表示素子用プラ
スチック基板等に用いる場合は、視野角50°以内での
リターデーション値が20nm以下であることが好まし
く、さらに好ましくは、10nm以下であり、最も好ま
しくは、5nm以下である。リターデーション値が20
nm以下であれば、表示素子基板等に組み込んで、文字
又は色等を表示させた場合、特に問題がなく、良好な表
示性能が得られる。
【0037】本発明の成形硬化物を、液晶表示素子用プ
ラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表
示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネ
ル等として用いる場合は、基板の厚さが50〜2000
μmであることが好ましい。基板の厚さがこの範囲内に
あれば、平坦性に優れ、ガラス基板と比較して、基板の
軽量化を図ることができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の内容を実施例により詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の例
に限定されるものではない。まず、表1に示す実施例及
び比較例で得られた光学シートの作製手順について説明
する。
【0039】 複合体組成物の作製 (実施例1)ジシクロペンタジエニルジアクリレート
(東亞合成(株)製)120重量部、イソプロピルアルコ
ール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量30重量%、
平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテックIPA
−ST;日産化学(株)製]400重量部を混合し、45
℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約
200g除去できたところで、光重合開始剤として1−
ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ
スペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を
0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミン化合物
として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを
0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮発分を
約268g除去し、複合体組成物を得た。
【0040】(実施例2)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、γ−アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量部、
イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリ
カ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名
スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重
量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除
去した。揮発分を約200g除去できたところで、光重
合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガ
キュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、
3級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さら
に減圧下揮発分を約274g除去し、複合体組成物を得
た。
【0041】(実施例3)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、シクロヘ
キシルジエチルメトキシシラン20重量部、イソプロピ
ルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量30
重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテッ
クIPA−ST;日産化学(株)製]400重量部を混合
し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。揮
発分を約200g除去できたところで、光重合開始剤と
して1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケト
ン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア18
4)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミン
化合物として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレ
ートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮
発分を約274g除去し、複合体組成物を得た。
【0042】(実施例4)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルメチルジメトキシシラン15重量部、イ
ソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ
含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名ス
ノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量
部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去
した。揮発分を約200g除去できたところで、光重合
開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニ
ル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキ
ュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3
級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに
減圧下揮発分を約270g除去し、複合体組成物を得
た。
【0043】(実施例5)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルジメチルメトキシシラン15重量部、イ
ソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ
含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名ス
ノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量
部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去
した。揮発分を約200g除去できたところで、光重合
開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニ
ル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキ
ュア184)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3
級アミン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチル
アクリレートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに
減圧下揮発分を約275g除去し、複合体組成物を得
た。
【0044】(実施例6)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)75重量部、γ−アクリ
ロキシプロピルジメチルメトキシシラン9重量部、シク
ロヘキシルジエチルメトキシシラン6重量部、イソプロ
ピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリカ含量3
0重量%、平均粒子径10〜20nm、商品名スノーテ
ックIPA−ST;日産化学(株)製]400重量部を混
合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発分を除去した。
揮発分を約200g除去できたところで、光重合開始剤
として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケ
トン(チバスペシャリティケミカル製のイルガキュア1
84)を0.6g添加し、溶解させ、さらに、3級アミ
ン化合物として、N,N−ジメチルアミノエチルアクリ
レートを0.1g添加し、溶解させた後、さらに減圧下
揮発分を約270g除去し、複合体組成物を得た。
【0045】(実施例7)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)12
0重量部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシ
リカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20n
m、商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)
製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧
下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去できたと
ころで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘ
キシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカ
ル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解さ
せ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解さ
せた後、さらに減圧下揮発分を約270g除去し、複合
体組成物を得た。
【0046】(実施例8)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン20重量部、イソプロピルアルコール分散型コロ
イダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10
〜20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化
学(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しなが
ら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去で
きたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シ
クロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティ
ケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、
溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、
溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約276g除去
し、複合体組成物を得た。
【0047】(実施例9)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)75
重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシ
ラン15重量部、イソプロピルアルコール分散型コロイ
ダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜
20nm、商品名スノーテックIPA−ST;日産化学
(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら
減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去でき
たところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶
解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶
解させた後、さらに減圧下揮発分を約272g除去し、
複合体組成物を得た。
【0048】(実施例10)ジシクロペンタジエニルジ
アクリレート(東亞合成(株)製)80重量部、一般式
(2)において、Xが−CH2OCOCH=CH2
3、R4が水素で、pが1である構造を持つパーヒドロ
−1,4,5,8−ジメタノナフタレン−2,3,7−
(オキシメチル)トリアクリレート20重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、
商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させ、
さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた
後、さらに減圧下揮発分を約274g除去し、複合体組
成物を得た。
【0049】(実施例11)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)製]75重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン15重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径10〜20nm、
商品名スノーテックIPA−ST;日産化学(株)製]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.45g添加し、溶解さ
せ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチ
ルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解さ
せた後、さらに減圧下揮発分を約272g除去し、複合
体組成物を得た。
【0050】(実施例12)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)製]50重量部、γ−ア
クリロキシプロピルメチルジメトキシシラン10重量
部、イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ
[シリカ含量30重量%、平均粒子径20〜30nm、
試作品番 スノーテックIPA−ST−M2;日産化学
(株)製]400重量部を混合し、45℃で撹拌しながら
減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g除去でき
たところで、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.3g添加し、溶
解させ、さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジ
メチルアミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶
解させた後、さらに減圧下揮発分を約274g除去し、
複合体組成物を得た。
【0051】(比較例1)ジシクロペンタジエニルジア
クリレート(東亞合成(株)製)100重量部、γ−アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン20重量部、
イソプロピルアルコール分散型コロイダルシリカ[シリ
カ含量30重量%、平均粒子径110〜150nm]4
00重量部を混合し、45℃で撹拌しながら減圧下揮発
分を除去した。揮発分を約200g除去できたところ
で、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシ
ル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製
のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶解させ、
さらに、3級アミン化合物として、N,N−ジメチルア
ミノエチルアクリレートを0.1g添加し、溶解させた
後、さらに減圧下揮発分を約276g除去し、複合体組
成物を得た。
【0052】(比較例2)ジシクロペンタジエニルジメ
タクリレート100重量部に、光重合開始剤として1−
ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバ
スペシャリティケミカル製のイルガキュア184)を
0.6g添加し、溶解させた混合物を複合体組成物の代
わりに用いた。
【0053】(比較例3)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン20重量部、イソプロピルアルコール分散型コロ
イダルシリカ[シリカ含量30重量%、平均粒子径11
0〜150nm]400重量部を混合し、45℃で撹拌
しながら減圧下揮発分を除去した。揮発分を約200g
除去できたところで、光重合開始剤として1−ヒドロキ
シ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャ
リティケミカル製のイルガキュア184)を0.6g添
加し、溶解させ、さらに、3級アミン化合物として、
N,N−ジメチルアミノエチルアクリレートを0.1g
添加し、溶解させた後、さらに減圧下揮発分を約276
g除去し、複合体組成物を得た。
【0054】(比較例4)一般式(2)において、Xが
−CH2OCOCH=CH2、R3、R4が水素で、pが1
である構造を持つパーヒドロ−1,4,5,8−ジメタ
ノナフタレン−2,3,7−(オキシメチル)トリアク
リレート(特開平5−70523号を参考に合成)10
0重量部に、光重合開始剤として1−ヒドロキシ−シク
ロヘキシル−フェニル−ケトン(チバスペシャリティケ
ミカル製のイルガキュア184)を0.6g添加し、溶
解させた混合物を複合体組成物の代わりに用いた。
【0055】(比較例5)一般式(2)において、
X、R3、R4がすべて水素で、pが0である構造を持つ
ノルボルナンジメチロールジアクリレート[試作品番
TO−2111;東亞合成(株)]100重量部に、光重
合開始剤として1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェ
ニル−ケトン(チバスペシャリティケミカル製のイルガ
キュア184)を0.6g添加し、溶解させた混合物を
複合体組成物の代わりに用いた。
【0056】シート化 で得られた複合体組成物をそれぞれ所定の温度(60
〜80℃)のオーブンで加熱し、ガラス板上に作成した
厚み0.4mmの枠内に注入し、上部よりガラス板をの
せ枠内に複合体組成物を充填した。 架橋 で得られた、ガラス板に挟んだ複合体組成物に、両面
から約500mJ/cm2のUV光を照射して硬化さ
せ、ガラスからシートを剥離した。 熱処理 で得られたシートを、それぞれ、真空オーブン中で、
約100℃*3時間加熱後、さらに約275℃*3時間
加熱し、光学シートを得た。
【0057】以上のようにして作製した光学シートにつ
いて、下記に示す評価方法により、各種特性を測定し
た。 a)平均線膨張係数 セイコー電子(株)製TMA/SS120C型熱応力歪
測定装置を用いて、窒素の存在下、1分間に5℃の割合
で温度を30℃から400℃まで上昇させて20分間保
持し、30℃〜230℃の時の値を測定して求めた。荷
重を5gにし、引張モードで測定を行った。測定は、独
自に設計した石英引張チャック(材質:石英,線膨張係
数0.5ppm)を用いた。一般に使われているインコネ
ル製のチャックは、それ自体の線膨張が高いことやサン
プルの支持形態に不具合があり、100μmを超える厚
いシートに適用すると線膨張係数が圧縮モードで測定し
た結果よりも大きめに出たり、測定ばらつきが大きくな
る問題があった。したがって、石英引張チャックを独自
に設計し、それを用いて線膨張係数を測定することにし
た。この引張チャックを用いることにより、圧縮モード
で測定した場合とほぼ同様の値で測定できることを確認
している。 b)耐溶剤性 60℃のジメチルスルホキシド(DMSO)溶液に試料
を浸漬して60分間放置。試料を取り出した後、目視に
て外観を観察した。完全に変形、変色を伴わず、侵食さ
れないもののみ○、他は×とした c)貯蔵弾性率、tanδ 粘弾性測定装置 DMS-210(セイコーインスツルメンツ製)を用い、
周波数1Hzで測定した。30℃、250℃での貯蔵弾
性率を求め、また、30℃〜250℃における損失正接
tanδの最大値と最小値を求め、その差の絶対値を損
失正接tanδの変化量として求めた。 d)500nmの光線透過率 分光光度計U3200(日立製作所製)で測定した。 e)リターデーション値 自動複屈折計KOBURA-21H(王子計測製)で測定した。 f)基板の厚さ マイクロメータにより、フィルム中央部(リタデーショ
ン測定点)を測定した。 g)反り及びうねり 目視による外観から判断した。評価結果を表1、表2に
示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、低線膨張係数で
透明性、耐熱性、耐溶剤性等に優れるため、例えば、透
明板、光学レンズ、光ディスク基板、液晶表示素子用プ
ラスチック基板、カラーフィルター用基板、有機EL表
示素子用プラスチック基板、太陽電池基板、タッチパネ
ル、光学素子、光導波路、LED封止材等に好適に利用
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/5419 C08K 5/5419 5D029 5/5425 5/5425 G02B 1/04 G02B 1/04 G09F 9/30 310 G09F 9/30 310 G11B 7/24 526 G11B 7/24 526Q 531 531Z H05B 33/02 H05B 33/02 Fターム(参考) 3K007 AB00 AB11 BA07 CA00 4F071 AA33 AB26 AC16 AD02 AD06 AE02 AE03 AF20 AF21 AF30 AG15 AH19 BA02 BB01 BB12 BC01 BC03 4J002 BG041 BG051 DJ016 EX017 EX038 FA086 GP00 GQ00 GQ05 GS02 4J100 AL66P BC08P BC12P CA01 CA03 DA22 DA61 DA62 JA32 JA33 JA36 5C094 AA15 AA31 DA06 EB02 FB01 FB02 FB15 JA01 JA08 JA11 JA20 5D029 KA15 KB14 KC04 KC07 KC09 KC14

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を
    有する(メタ)アクリレート(a)、平均粒子径が1〜
    100nmであるシリカ微粒子(b)を含む複合体組成
    物。
  2. 【請求項2】 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を
    有する(メタ)アクリレート(a)が下式(1)及び
    (2)より選ばれた少なくとも1種以上の(メタ)アク
    リレートであることを特徴とする請求項1記載の複合体
    組成物。 【化1】 (式(1)中、R1及びR2は、互いに異なっていても良
    く、水素原子又はメチル基を示す。aは1又は2を示
    し、bは0又は1を示す。) 【化2】
  3. 【請求項3】 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を
    有する(メタ)アクリレート(a)、平均粒子径が1〜
    100nmであるシリカ微粒子(b)と下式(3)に示
    されるシラン化合物(c)、脂環式構造を有するシラン
    化合物(d)、3級アミン化合物(e)のうち(c)〜
    (e)より選ばれた少なくとも1種以上を含む請求項1
    また2記載の複合体組成物。 【化3】 (式(3)中、R5は水素原子又はメチル基を表し、R6
    は炭素数1〜3のアルキル基又はフェニル基、R7は水
    素原子又は炭素数1〜10の炭化水素残基を表し、qは
    1〜6の整数、rは0〜2の整数を表す。)
  4. 【請求項4】 脂環式構造を有し、2つ以上の官能基を
    有する(メタ)アクリレート(a)、平均粒径が1〜1
    00nmであるシリカ微粒子(b)、式(3)に示され
    るシラン化合物(c)、3級アミン化合物(e)を含ん
    でなる複合体組成物。
  5. 【請求項5】 式(3)で示されるシラン化合物が、γ
    −(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
    ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキ
    シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジエチル
    メトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルエ
    チルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
    ピルトリメトキシシランから選ばれた少なくとも1種以
    上であることを特徴とする請求項3または4記載の複合
    体組成物。
  6. 【請求項6】 脂環式構造を有するシラン化合物(d)
    が、下式(4)に示されるシラン化合物であることを特
    徴とする請求項3記載の複合体組成物。 【化4】 (式(4)中、 R8は炭素数1〜3のアルキル基又はフ
    ェニル基、R9は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水
    素残基を表し、sは0〜6の整数、tは0〜2の整数を表
    す。)
  7. 【請求項7】 式(4)で示されるシラン化合物が、シ
    クロヘキシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシル
    メチルジメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメト
    キシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、
    シクロヘキシルトリメトキシシランから選ばれた少なく
    とも1種以上であることを特徴とする請求項6記載の複
    合体組成物。
  8. 【請求項8】 3級アミン化合物が、N,N−ジメチル
    アミノエチル(メタ)アクリレートであることを特徴と
    する請求項3〜7のいずれか1項に記載の複合体組成
    物。
  9. 【請求項9】 シリカ微粒子の含有量が30〜90重量
    %であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項
    に記載の複合体組成物。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
    複合体組成物を架橋させてなる成形硬化物
  11. 【請求項11】 請求項1〜9記載のいずれか1項に記
    載の複合体組成物を活性エネルギー線で架橋させてなる
    成形硬化物
  12. 【請求項12】 30〜230℃の平均線膨張係数が6
    0ppm以下であることを特徴とする請求項10または
    11に記載の成形硬化物。
  13. 【請求項13】 30〜230℃の平均線膨張係数が5
    0ppm以下であることを特徴とする請求項10または
    11に記載の成形硬化物。
  14. 【請求項14】 30〜230℃の平均線膨張係数が4
    0ppm以下であることを特徴とする請求項10または
    11に記載の成形硬化物。
  15. 【請求項15】 周波数1Hzで測定したときの30℃
    の貯蔵弾性率が5×109Pa以上であることを特徴と
    する請求項10〜14のいずれか1項に記載の成形硬化
    物。
  16. 【請求項16】 周波数1Hzで測定したときの250
    ℃の貯蔵弾性率が1.5×109Pa以上であり、周波
    数1Hzで測定したときの30〜230℃の損失正接t
    anδの変化量が0.03以下であることを特徴とする
    請求項10〜15のいずれか1項に記載の成形硬化物。
  17. 【請求項17】 波長500nmの光線透過率が85%
    以上であることを特徴とする請求項10〜16のいずれ
    か1項に記載の成形硬化物。
  18. 【請求項18】 視野角50°以内でのリターデーショ
    ン値が20nm以下であることを特徴とする請求項10
    〜17のいずれか1項に記載の成形硬化物。
  19. 【請求項19】 成形硬化物が厚み50〜2000μm
    のシート状に成形されてなることを特徴とする請求項1
    0〜18のいずれか1項に記載の成形硬化物。
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