JP2003209459A - 共振子型弾性表面波フィルタ - Google Patents

共振子型弾性表面波フィルタ

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振子型SAWフィルタの広帯域化の手段を
得る。 【解決手段】 圧電基板上に3つのIDT電極とその両
側に反射器とを配置し、中央のIDT電極から一方の端
子を、両側に配置したIDT電極のそれぞれ一方の側の
くし形電極を接続して他方の端子を形成した2ポート弾
性表面波共振子を逆相に、IDT電極とその両側に配置
した反射器からなる1ポート弾性表面波共振子を同相に
動作させて共振子型弾性表面波フィルタとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波フィルタ
(以下、SAWフィルタと称す)に関し、特に通過帯域
幅を広帯域化したSAWフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、SAWフィルタは通信分野で広く
利用され、高性能、小型、量産性等の優れた特徴を有す
ることから特に携帯電話機等に多く用いられている。S
AWフィルタの中で共振子型SAWフィルタの特徴の一
つは挿入損失が小さいことであり、携帯電話機等のRF
フィルタに適している。欧州の1.8GHz携帯電話シ
ステム(DCS)の送信用RFフィルタでは、1710
MHzから1785MHzまでを通過帯域(75MH
z)とする広帯域なフィルタ特性が要求されている。例
えば、圧電基板に36度回転YカットX伝搬LiTaO
(36°Y X LiTaO3)を用いた共振子型SAWフィルタ
では温度特性、経年変化、製造時のバラツキ等を考慮す
ると、上記帯域幅は90MHz以上あることが望まし
い。そこで、広帯域に適したフィルタとして縦結合の1
次と3次モードを利用した1次−3次縦結合二重モード
SAWフィルタ(以下、二重モードSAWフィルタと称
す)が知られており、このRFフィルタを試作すべく検
討することにした。
【0003】図26は二重モードSAWフィルタの構成
を示す平面図であって、圧電基板20の主表面上に表面
波の伝搬方向に沿って、3つのIDT電極21、22、
23を近接配置すると共にこれらの両側にグレーティン
グ反射器(以下、反射器と称す)24a、24bを配設
する。IDT電極21、22、23はそれぞれ互いに間
挿し合う一対のくし形電極より構成され、IDT電極2
2、23の一方のくし形電極同士を接続して入力端子I
Nに接続し、他方のくし形電極をそれぞれ接地する。さ
らに、IDT電極21の一方のくし形電極を出力端子O
UTに接続すると共に他方のくし形電極を接地して二重
モードSAWフィルタを構成する。この二重モードSA
Wフィルタでは、中央のIDT電極21と両側のIDT
電極22、23との相隣接する電極指の中心間間隔Lを
ほぼλ/4(λは電極周期)とすることにより最大の帯
域幅が得られることが知られている。正規型IDT電極
であって電極指幅とスペース幅が等しい場合、隣接電極
指の中心間間隔Lをλ/4に設定すると電極指同士が接
触することになる。そこで例えば、両外側のIDT電極
22、23の中央IDT電極21側の最外側電極指をそ
れぞれのバスバーから切り離し、中央のIDT電極21
のバスバーに接続する如く構成することにより、図26
に示すように、中央IDT電極21の最外側の電極指を
幅広とするのが一般的である。
【0004】図27は圧電基板に36°Y X LiTaO3を用
い、IDT電極21の電極対数を15.5対、IDT電
極22、23の電極対数をそれぞれ10.5対、交叉幅
60λ、反射器24a、24bの本数をそれぞれ200
本、電極膜厚を0.18μmとして構成した二重モード
SAWフィルタのフィルタ特性αと位相特性βである。
なお、フィルタを広帯域化するために特開平11−25
1868に開示された手法、即ちIDT電極のライン占
有率(電極指幅とスペース幅の和に対する電極幅の比)
を0.7として反射器のライン占有率0.5より大きく
する手法を用いた。しかし、図27から4dBの帯域幅
は89.89MHzとなり、望ましい帯域幅90MHz
を満たしていないことが明らかとなった。
【0005】図28は通過帯域を広げるべく図27に用
いた諸定数の中、交叉幅Wを30λとした場合のフィル
タ特性αと位相特性βである。4dBの帯域幅は目標を
満足する90.6MHzと広くなったものの、電圧定在
波比(VSWR、電圧の最大値と最小値との比)が図2
9に実線αで示すように劣化し、要求規格(3.5)を
満たさないことが明らかになった。なお、破線βは交叉
幅が60λである図23に示した二重モードSAWフィ
ルタのVSWRである。
【0006】そこで、通過帯域幅90MHz以上という
広帯域フィルタを実現するべく、特開平1−23680
9に開示されている2ポートSAW共振子と1ポートS
AW共振子とを並列接続した共振子型SAWフィルタを
検討することにした。この共振子型SAWフィルタは、
2ポートSAW共振子と1ポートSAW共振子とを併置
し、入力の位相に対して2ポートSAW共振子の出力が
逆相(180°)となるように、1ポートSAW共振子
の出力が同相になるように並列接続したものである。電
気的等価回路としては格子型回路となり、適当な終端を
施すことによりフィルタを構成するタイプの共振子型S
AWフィルタである。図30(a)はその具体例を示す
図であって、圧電基板30の主表面上に表面波の伝搬方
向に沿って2つのIDT電極31、32を近接配置する
と共に、それらの両側に反射器33a、33bを配設し
て2ポートSAW共振子P2を形成する。IDT電極3
1、32はそれぞれ互いに間挿し合う複数の電極指を有
する一対のくし形電極からなり、IDT電極31、32
のそれぞれ一方のくし形電極を入力端子IN及び出力端
子OUTに接続し、他方のくし形電極をそれぞれ接地す
る。そして、入力端子INと出力端子OUTとの間に1
ポートSAW共振子P1を接続して、共振子型SAWフ
ィルタを構成する。なお、2ポートSAW共振子P2に
おけるIDT電極31、32の相隣接する電極指の中心
間間隔をLとする。
【0007】図30(b)は1ポートSAW共振子P1
の構成を示す平面図であって、圧電基板34の主表面上
に表面波の伝搬方向に沿ってIDT電極35とその両側
に反射器36a、36bとを配置して構成する。図30
(a)に示す共振子型SAWフィルタの通過帯域幅は、
1ポートSAW共振子P1の共振周波数f1と2ポート
SAW共振子の共振周波数f2との差(f1−f2)に
よって決まる。なお、図30(a)では1ポートSAW
共振子P1を、記号を用いて表しているが、同一圧電基
板30上に2ポートSAW共振子P2と併置して1ポー
トSAW共振子P1を構成するのが一般的である。
【0008】上記共振子型SAWフィルタを構成する場
合、2ポート共振子P2のインピーダンスは一般的に高
くなるので、1ポートSAW共振子P1のインピーダン
スを2ポート共振子P2のインピーダンスに整合するよ
うに構成する必要がある。図31は1ポートSAW共振
子のインピーダンスを高めるために、5つの1ポートS
AW共振子Sr1、Sr2、Sr3、Sr4、Sr5を
それぞれ直列接続して複合1ポートSAW共振子P1を
構成した例である。
【0009】上記共振子型SAWフィルタに用いる1ポ
ートSAW共振子P1、2ポートSAW共振子P2のそ
れぞれの伝送特性と位相特性、および共振子型SAWフ
ィルタのフィルタ特性をシミュレーションによって求め
た。共振周波数を1756.02MHzとし、圧電基板
に36°Y X LiTaO3を用い、IDT電極35の対数を12
0対、交叉幅Wを10λ、反射器36a、36bの本数
をそれぞれ80本、アルミニウム合金の電極膜厚Hを
0.18μmに設定した1ポートSAW共振子を、図3
1に示すように5個直列接続した複合1ポートSAW共
振子P1の伝送特性Aと位相特性Bを図32に示す。そ
して、図33は図32と同一圧電基板、電極膜厚を用
い、IDT電極31、32の電極対数を共に18対、交
叉幅を80λ、反射器33a、33bの本数を200
本、電極指中心間間隔Lを0.25λ(λはIDT電極
の電極周期)に設定した場合の2ポート共振子P2の伝
送特性Aと位相特性Bである。
【0010】図34は図32、33にそれぞれ示した複
合1ポートSAW共振子P1と、2ポート共振子P2と
を用いて構成した共振子型SAWフィルタのフィルタ特
性αと位相特性βである。しかし、図34に示すフィル
タ特性では、挿入損失が4dBとなる周波数の帯域幅が
59.75MHzとなり、DCS用RFフィルタに適用
できない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】図35は通過帯域幅を
広げ90MHz以上とするべく、複合1ポートSAW共
振子P1の共振周波数f1を20MHz程高めて、広帯
域化を試みた共振子型SAWフィルタのフィルタ特性α
と位相特性βとを示す図である。
【0012】しかしながら、図30(a)に示すような
2ポートSAW共振子P2と、1ポートSAW共振子P
1とを並列接続して構成した共振子型SAWフィルタに
おいては、図35のフィルタ特性αから明らかなよう
に、通過域に大きなリップルSPが発生しており、欧州
DCS送信用RFフィルタの要求通過帯域幅(90MH
z以上が望ましい)を満たすことができないという問題
があった。本発明は上記問題を解決するためになされた
ものであって、欧州DCSの送信用RFフィルタの規格
を満たす広帯域な共振子型SAWフィルタを提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る共振子型弾性表面波フィルタの請求項1
記載の発明は、圧電基板の主表面上に3つのIDT電極
とこれらの両側にグレーティング反射器とを配置すると
共に、中央のIDT電極の一方のくし形電極を第1の端
子とし、両側の2つのIDT電極のそれぞれ一方の側の
くし形電極を接続して第2の端子とし、他のくし形電極
をそれぞれ接地して形成した2ポート弾性表面波共振子
と、IDT電極とその両側に配置したグレーティング反
射器からなる1ポート弾性表面波共振子とを互いに並列
を接続したものであって、入力の位相に対して2ポート
弾性表面波共振子の出力が逆相となり、1ポート弾性表
面波共振子の出力が同相であることを特徴とする共振子
型弾性表面波フィルタである。請求項2記載の発明は、
前記1ポート弾性表面波共振子を複数の1ポート表面波
共振子から構成したことを特徴とする請求項1記載の共
振子型弾性表面波フィルタである。請求項3記載の発明
は、前記2ポート弾性表面波共振子の中央のIDT電極
と両側のIDT電極との相隣接する電極指の中心間間隔
Lを、λ/4≦L<λ/2(λはIDT電極周期)を満
たすように設定したことを特徴とする請求項1または2
に記載の共振子型弾性表面波フィルタである。請求項4
記載の発明は、前記2ポート弾性表面波共振子の中央の
IDT電極の最外側の電極指、あるいは両側のIDT電
極の最内側の電極指を幅広に形成したことを特徴とする
請求項1乃至3に記載の共振子型弾性表面波フィルタで
ある。請求項5記載の発明は、前記2ポート弾性表面波
共振子の3つのIDT電極のライン占有率をグレーティ
ング反射器のそれよりも大きくしたことを特徴とする請
求項1乃至4に記載の共振子型弾性表面波フィルタであ
る。請求項6記載の発明は、前記2ポート弾性表面波共
振子の中央のIDT電極と両側のIDT電極との相隣接
する電極指の中心間間隔LをIDT電極の電極周期λの
1/2とすると共に、相隣接する電極指の一方を入力あ
るいは出力に、他方の電極指を接地したことを特徴とす
る請求項1に記載の共振子型弾性表面波フィルタであ
る。請求項7記載の発明は、前記1ポート弾性表面波共
振子を2分割すると共にこれらを直列接続したことを特
徴とする請求項1乃至6記載の共振子型弾性表面波フィ
ルタである。請求項8記載の発明は、請求項1乃至7に
記載の共振子型弾性表面波フィルタの入力あるいは出力
に直列に少なくとも1個の1ポート弾性表面波共振子を
接続したことを特徴とする共振子型弾性表面波フィルタ
である。請求項9記載の発明は、請求項1乃至8に記載
の共振子型弾性表面波フィルタの入力あるいは出力に並
列に少なくとも1個の1ポート弾性表面波共振子を接続
したことを特徴とする共振子型弾性表面波フィルタであ
る。請求項10記載の発明は、前記2ポート弾性表面波
共振子のIDT電極にミドルグレーティングを形成した
ことを特徴とする請求項1、2、5、7、8、9のいず
れかに記載の共振子型弾性表面波フィルタである。請求
項11記載の発明は、前記2ポート弾性表面波共振子の
中央のIDT電極と両側のIDT電極との隣接部の電極
周期が他の部分の電極周期より小さくしたことを特徴と
する請求項1、2、5、7、8、9のいずれかに記載の
共振子型弾性表面波フィルタである。請求項12記載の
発明は、圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向に沿っ
て3つのIDT電極とこれらの両側にグレーティング反
射器とを配置した2ポートSAW共振子を形成すると共
に、一つのIDT電極とグレーティング反射器とからな
る2つの1ポートSAW共振子を、前記2ポートSAW
共振子を挟むようにそれぞれ配設し、前記2ポートSA
W共振子の中央IDT電極を構成する各バスバーと前記
1ポートSAW共振子の2ポートSAW共振子側のバス
バーとをそれぞれ一体化し、該2本のバスバーと2つの
入力端子IN1、2とをそれぞれ接続すると共に、前記
2ポートSAW共振子の外側のIDT電極を構成する少
なくとも一方のバスバーと前記1ポートSAW共振子の
外寄りのバスバーとを圧電基板上に形成したリード電極
にてそれぞれ接続し、これらをそれぞれ2つの出力端子
OUT1、2に接続して構成したことを特徴とする平衡
型の共振子型弾性表面波フィルタである。請求項13記
載の発明は、前記2ポートSAW共振子の外側のIDT
電極のうち1ポートSAW共振子と接続されていないバ
スバーを接地したことを特徴とする請求項12に記載の
平衡型の共振子型弾性表面波フィルタである。請求項1
4記載の発明は、圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方
向に沿って3つのIDT電極とこれらの両側にグレーテ
ィング反射器とを配置して2ポートSAW共振子を形成
すると共に、該2ポートSAW共振子と並行してIDT
電極とグレーティング反射器とからなる1ポートSAW
共振子を配設し、前記2ポートSAW共振子の中央ID
T電極の1ポートSAW共振子側のバスバーと前記1ポ
ートSAW共振子の2ポートSAW共振子側のバスバー
とを一体化し、該バスバーと入力端子INとを接続し、
前記2ポートSAW共振子の外側のIDT電極の1ポー
トSAW共振子側のバスバーと前記1ポートSAW共振
子の外側のバスバーとを圧電基板上に形成したリード電
極にて接続し、これを出力端子OUTに接続して構成す
る共振子型SAWフィルタを同一の圧電基板上に2組み
形成したことを特徴とする平衡型の共振子型弾性表面波
フィルタである。請求項15記載の発明は、圧電基板の
主面上に表面波の伝搬方向に沿って3つのIDT電極と
それらの両側にグレーティング反射器とを配置して形成
した1次−3次縦結合二重モードSAWフィルタと請求
項12に記載の共振子型SAWフィルタとを縦続接続し
て構成したことを特徴とする平衡型の共振子型弾性表面
波フィルタである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示した実施の
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る共
振子型SAWフィルタの構成を示す平面図であって、圧
電基板上に3つのIDT電極と反射器とからなる2ポー
トSAW共振子P2と、1ポートSAW共振子P1とを
配置し、入力に対して2ポートSAW共振子の出力が逆
相(180°)となるように、1ポートSAW共振子P
1の出力が同相(0°)になるようにし、これらを並列
接続して構成した共振子型SAWフィルタである。即
ち、圧電基板(図示せず)の主表面上に表面波の伝搬方
向に沿って3つのIDT電極1、2、3を近接配置する
と共に、これらの両側に反射器4a、4bを配設する。
IDT電極1、2、3はそれぞれ互いに間挿し合う一対
のくし形電極からなり、両側のIDT電極2、3の一方
のくし形電極を接続し、これと入力端子INとを接続
し、他のくし形電極はそれぞれ接地する。そして、中央
のIDT電極1の一方のくし形電極と出力端子OUTと
を接続すると共に、他方のくし形電極を接地して2ポー
トSAW共振子P2を構成する。さらに、入力端子IN
と出力端子OUTとの間に1ポートSAW共振子P1を
並列接続して共振子型SAWフィルタを構成する。な
お、図1においては中央のIDT電極1と両側のIDT
電極2、3の相隣接する電極指の中心間間隔を0.25
λに設定したため、中央のIDT電極1の最外側の電極
指が幅広となっているが、幅広の電極指は必ずしもID
T電極1の最外側のみに形成する必要はなく、IDT電
極2、3のそれぞれ最内側に形成しても効果は同様であ
る。また、1ポートSAW共振子P1はIDT電極1、
2、3が形成する2ポートSAW共振子P2と同一圧電
基板上に形成した方が小型化、低コスト化等で望まし
い。
【0015】図1に示す2ポートSAW共振子P2で
は、電極指の中心間間隔Lを0.25λとし、IDT電
極2(IDT電極3)の最内側の電極指を入力端子に、
IDT電極1の最外側の幅広の電極指を接地しているた
めに、3次モード(共振周波数f3)を励起し、しかも
入力に対し出力が逆相(180°)で動作するように設
定している。そして、1ポートSAW共振子P1(周波
数fr)では入力に対し出力が同位相となるようにし
て、これらを並列接続することにより、その電気的等価
回路は格子型回路となり、通過帯域幅はほぼ(fr−f
3)となる。このとき、2ポートSAW共振子P2は同
時に1次モードを励起することになるが、1ポートSA
W共振子P1の共振周波数fr近傍に現れることにな
る。
【0016】図2は、36°Y X LiTaO3基板上にIDT電
極の対数を50対、交叉幅10λ、反射器の本数をそれ
ぞれ150本、アルミニウム合金の電極膜厚Hを0.1
8μmとした1ポートSAW共振子15個を直列接続し
て構成した複合1ポートSAW共振子P1の伝送特性A
と、その位相特性Bとを示す図である。図3に示す実線
αは、圧電基板に36°Y X LiTaO3を用い、IDT電極1
の電極対数を15.5対、IDT電極2、3の電極対数
をそれぞれ10.5対、交叉幅30λ、反射器4a、4
bの本数をそれぞれ200本、電極膜厚を0.18μm
として構成した2ポートSAW共振子P2と、図2に示
した1ポートSAW共振子P1とを並列接続して構成し
た共振子型SAWフィルタのフィルタ特性αである。な
お、破線βで示すフィルタ特性は図31に示した従来の
共振子型SAWフィルタのフィルタ特性である。また、
図中に示す斜線はそれぞれ通過域規格と減衰域規格を示
している。
【0017】図4は、図3に示した2つの共振子型SA
Wフィルタの通過域を拡大して示したもので、実線αが
本発明に係る共振型SAWフィルタのフィルタ特性、破
線βは従来の共振子型SAWフィルタの通過域特性であ
る。図中に示す斜線はそれぞれ通過域規格と減衰域規格
を示している。図3、4より4dBの帯域幅は91.3
6MHzと要求規格を満たしていることが判明した。ま
た、図3より明らかなように通過域の近傍の低域及び高
域において減衰量が大幅に改善されていることが分か
る。図5は本発明に係る共振子型SAWフィルタの入力
側から測定したVSWR(実線α)と、図31に示した
従来の共振子型SAWフィルタのVSWR(破線β)と
を比較した図である。この図から明らかなように、本発
明に係る共振子型SAWフィルタはVSWRの要求規格
(3.5)を満たしている。
【0018】図6は本発明に係る共振子型SAWフィル
タのフィルタ特性(実線α)と、図24に示した二重モ
ードSAWフィルタのフィルタ特性(破線β)とを比較
する図である。図7は図6に示した2つのSAWフィル
タの通過帯域を拡大して示した図であって、帯域幅はい
ずれも90MHz以上という目標を満足しているが、本
発明に係る共振子型SAWフィルタの方が図24に示し
た二重モードSAWフィルタよりも挿入損失が0.4d
B程改善されている。図8は本発明に係る共振子型SA
Wフィルタの出力側から測定したVSWR(実線α)
と、図25に示した二重モードSAWフィルタのVSW
R(破線β)とを比較する図である。この図から明らか
のように、本発明に係る共振子型SAWフィルタは、入
力側、出力側から測定しても通過帯域内において、VS
WR(3.5)の規格を満たしていることが分かる。
【0019】図9は第2の実施例の形態を示す平面図で
あって、この実施例において電極指の中心間間隔Lを
0.25λ<L<0.5λとすることにより、2ポート
SAW共振子を3次モードで励振し、中央のIDT電極
1’と両側のIDT電極2’、3’との相隣接する電極
指ア、イ、ウ、エをそれぞれ接地するように構成して入
力に対して出力の位相を逆相で動作させるようにしたも
のである。そして、入出力間に同相で動作する1ポート
SAW共振子P1を接続することにより、共振子型SA
Wフィルタを構成することができる。
【0020】図10は第3の実施例の形態を示す平面図
であって、IDT電極5、6、7で構成する2ポートS
AW共振子の中央のIDT電極5と両側のIDT電極
6、7との相隣接する電極指の中心間間隔Lを0.5λ
に設定し、中央IDT電極5の両側のIDT電極6、7
に隣接する電極指5eにつながるくし形電極を出力端子
に接続し、他のくし形電極を接地する。さらに、両側の
IDT電極6、7の最内側の電極指6e、7eにつなが
るくし形電極をそれぞれ接地すると共に、他のくし形電
極を接続して入力端子に接続する。そして、入出力間に
1ポートSAW共振子P1を並列接続することにより、
共振子型SAWフィルタを構成する。この共振子型SA
Wフィルタの動作は、2ポートSAW共振子P2を1次
モード(共振周波数f1)で励振させると共に、出力を
入力に対して逆相(180°)で動作させ、1ポートS
AW共振子P1(共振周波数fr)を同相で動作させる
ことにより、共振子型フィルタを構成している。通過帯
域幅はほぼ(fr−f1)となる。図11は、周波数を
1786.55MHzとし、36°Y X LiTaO3基板上にI
DT電極の電極対数を50対、交叉幅Wを10λ、反射
器の本数をそれぞれ150本、アルミニウム合金の電極
膜厚Hを0.18μmに設定した1ポートSAW共振子
を3個直列接続して構成した複合1ポートSAW共振子
P1の伝送特性Aと位相特性Bである。また、図12
は、図10に示した電極パターンを用い、36°Y X LiTa
O3基板上に中央のIDT電極5の電極対数を10.5
対、両側のIDT電極6、7の電極対数をそれぞれ7.
5対、交叉幅Wを70λ、電極指中心間間隔Lを0.5
λ、反射器の本数をそれぞれ200本、アルミニウム合
金の電極膜厚Hを0.18μmに設定した2ポート共振
子P2の伝送特性Aと位相特性Bを示す図である。
【0021】図13に示す実線αは、図11に示した複
合1ポートSAW共振子と、図12に示した2ポートS
AW共振子とを図10に示すように構成した共振子型S
AWフィルタのフィルタ特性である。破線βは図3の実
線αに示した第1の実施例の共振子型SAWフィルタの
フィルタ特性である。また、図14は図13に示したそ
れぞれのフィルタの通過域特性を拡大表示したものであ
る。図10に示した共振子型SAWフィルタのフィルタ
特性は、全体的に減衰量が劣化しているものの、通過域
近傍の高域側の急峻度が増していることが分かる。図1
5は、第3の実施例のVSWRを実線αで示し、第1の
実施例のVSWRを破線βで示している。この図から分
かるように第3の実施例の電極指中心間間隔Lを0.5
λとした共振子型SAWフィルタのVSWRの方が中心
間間隔Lを0.25λとしたものよりVSWRに関して
は優れていることが判明した。
【0022】1ポートSAW共振子と、3つのIDT電
極からなる2ポートSAW共振子とから構成する共振子
型SAWフィルタでは、2ポートSAW共振子にインピ
ーダンスに整合させるために、1ポートSAW共振子の
インピーダンスを高める必要がある。そのために1ポー
トSAW共振子を複数個直列接続すると圧電基板の表面
積が大きくなるという欠点があった。そこで、これを改
善するために図16に示すようにIDT電極9の一方の
バスバーをほぼ中央で切断し、切断したそれぞれのバス
バーを入力端子及び出力端子とすることにより、インピ
ーダンスを約4倍にした1ポートSAW共振子を構成す
ることができる。図17は図16に示した1ポートSA
W共振子と一般的な1ポートSAW共振子10とを直列
接続することにより、5倍のインピーダンスを有する1
ポートSAW共振子を構成した例である。
【0023】図18は第4の実施例の形態を説明する図
であって、図1に示した共振子型SAWフィルタの通過
域近傍の減衰量を改善するために、1ポートSAW共振
子P12を図1で示した共振子型SAWフィルタの入力
側に直列接続したものである。図19は第5の実施例の
形態を説明する図であって、図1に示した共振子型SA
Wフィルタの通過域近傍の減衰量を改善するために、1
ポートSAW共振子P12を図1で示した共振子型SA
Wフィルタの入力側と接地との間に挿入したものであ
る。
【0024】図20は第6の実施例の形態を説明する図
であって、図9に示した第2の実施例の2ポートSAW
共振子における中央のIDT電極1’と、両側のIDT
電極2’、3’との隣接する部分の電極指をミドルグレ
ーティングで置換して、中央のIDT電極11と両側の
IDT電極12、13とを形成し、2ポートSAW共振
子P2を形成した例である。この2ポートSAW共振子
P2の入出力間に1ポートSAW共振子P1を並列接続
して共振子型SAWフィルタを構成する。特開平1−2
12015には縦1次モードと2次モードを用いた1次
−2次縦結合二重モードSAWフィルタのIDT電極間
にミドルグレイティングを配した例が示されているが、
ミドルグレーティングを用いるところは類似するもの
の、本発明は上記の例のように2つのモードを振動的に
結合させて帯域幅を決めているのではなく、2つの位相
が互いに180度異なる1ポートSAW共振子と、2ポ
ートSAW共振子とを電気的に接続して構成した共振子
型SAWフィルタである。この共振子型SAWフィルタ
の特徴は、IDT電極の隣接する部分において表面波が
バルク波へ変換する割合が小さくなるため、フィルタの
挿入損失が小さくなるという特徴がある。
【0025】図21は第7の実施例の形態を説明する図
であって、図9に示した第2の実施例の共振子型SAW
フィルタにおける中央のIDT電極1と、両側のIDT
電極2、3との隣接する部分の電極周期λ2を他の部分
の電極周期λ1より小さくするように、中央のIDT電
極15と両側のIDT電極16、17を形成し、共振子
型SAWフィルタを構成したものである。即ち、図21
に示すA部の電極周期λ1は2ポートSAW共振子の周
波数を決めるべく設定し、B部の電極周期λ2はλ2<
λ1とすることによって、中央のIDT電極の最外側に
幅広の電極指を形成した場合に比べて、隣接部における
著しい表面波の不連続性が解消されて、放射バルク波を
軽減することができるため、フィルタの挿入損失が改善
される。その上、中央のIDT電極の最外側に幅広の電
極指を設けた場合と同様な効果があることが分かった。
【0026】図22は第8の実施例の形態を説明する図
であって、入出力とも平衡型とした例である。圧電基板
(図示しない)上に表面波の伝搬方向に沿って2ポート
SAW共振子P2と、2つの1ポートSAW共振子P1
a、P1bとを併置すると共に、2ポートSAW共振子
P2における中央IDT電極のそれぞれのバスバーと、
1ポートSAW共振子P1a、P1bの図中中央寄りの
バスバーとを一体化する。さらに、2ポートSAW共振
子P2の外側に位置するそれぞれのIDT電極のバスバ
ーと、1ポートSAW共振子P1a、P1bの図中外側
に位置するバスバーとを圧電基板上に形成したリード電
極にてそれぞれ接続すると共に、2ポートSAW共振子
P2の中央のIDT電極のバスバーをそれぞれ入力端子
IN1、IN2に接続し、2つの1ポートSAW共振子
P1a、P1bの図中外側に位置するバスバーと出力端
子OUT1、OUT2とを接続して、入出力平衡の共振
子型SAWフィルタを構成する。
【0027】図23は図22に示した第8の実施例の変
形例であって、2ポートSAW共振子P2の外側に位置
するIDT電極のバスバーと、1ポートSAW共振子P
1a、P1bの図中外側に位置するバスバーとを接続す
るリード電極の対角に位置するリード電極をそれぞれ取
り除くと共に、取り除いた2ポートSAW共振子P2の
それぞれのバスバーを接地して、入出力平衡の共振子型
SAWフィルタを構成する。このような構成とすること
により、電極パターンを簡素化することができる。
【0028】図24は本発明に係る第9の実施例の形態
を説明する図であって、圧電基板(図示しない)上に表
面波の伝搬方向に沿って2ポートSAW共振子P2a
と、1ポートSAW共振子P1aとを併置すると共に、
2ポートSAW共振子P2aにおける中央IDT電極の
バスバーと、1ポートSAW共振子P1aのバスバーと
を一体化し、該バスバーと入力端子IN1とを接続し、
2ポートSAW共振子P2aの他方のバスバーは接地す
る。さらに、2ポートSAW共振子P2aの外側に位置
し、1ポートSAW共振子P1aと対向する側のバスバ
ーと、1ポートSAW共振子P1aの図中外側に位置す
るバスバーとを圧電基板上に形成したリード電極にてそ
れぞれ接続すると共に、該リード電極と出力端子OUT
1とを接続し、他方のバスバーはそれぞれ接地して、一
方の共振子型SAWフィルタaを構成する。同様に、2
ポートSAW共振子P2bと1ポートSAW共振子P1
bとからなる共振子型SAWフィルタbを構成し、入力
端子をIN2、出力端子をOUT2とする。そして、2
つの共振子型SAWフィルタa、bのそれぞれの入力端
子IN1、IN2を入力とし、OUT1、OUT2を出
力として用いることにより、入出力平衡の共振子型SA
Wフィルタを構成することができる。
【0029】図25は本発明に係る第10の実施例の形
態を説明する図であって、図22に示した第8の実施例
(図25(a))と、図26に示した1次−3次二重モ
ードSAWフィルタ(25図(b))とを、図に示す
A、Bをそれぞれ接続して構成した入力平衡−出力不平
衡の共振子型SAWフィルタである。このような構成と
することにより減衰傾度を急峻にすると共に、保証減衰
量を増大することができる。
【0030】上記では圧電基板に36度回転YカットX
伝搬LiTaOを用いて説明したが、本発明はこの切
断角度に限定するものではなく他の切断角度に適用でき
ることは説明するまでもない。また、他の種類の圧電基
板、例えばニオブ酸リチウム、四硼酸リチウム、ランガ
サイト等を用いても広帯域な共振子型SAWフィルタが
個性できることは言うまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成した
ので、請求項1乃至3に記載の発明は共振子型SAWフ
ィルタの帯域幅を広げるという優れた効果を表す。請求
項4あるいは5に記載の発明は挿入損失が改善されると
いう優れた効果を表す。請求項6あるいは7に記載の発
明は広帯域な共振子型SAWフィルタを構成できるとい
う効果を有する。請求項8あるいは9に記載の発明は広
帯域化と共に、通過域近傍の減衰量を改善するという優
れた効果が加わる。請求項10あるいは11に記載の発
明は広帯域化と挿入損失の低減という効果をもたらす。
請求項12乃至15に記載の発明は広帯域化を可能とす
ると共に、入出力端子を平衡型とした共振子型SAWフ
ィルタを実現するという優れた効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の形態である共振子
型SAWフィルタを説明する図である。
【図2】1ポートSAW共振子を15個直列接続した複
合1ポートSAW共振子の伝送特性と位相特性を示す図
である。
【図3】第1の実施例である共振子型SAWフィルタの
フィルタ特性(実線)と従来の共振子型SAWフィルタ
のフィルタ特性(破線)を示す図である。
【図4】図3に示す共振子型SAWフィルタのそれぞれ
の通過域特性を示す。
【図5】第1の実施例である共振子型SAWフィルタの
VSWR(実線)と、従来の共振子型SAWフィルタの
VSWR(破線)と比較した図である。
【図6】第1の実施例である共振子型SAWフィルタの
フィルタ特性と、従来の二重モードSAWフィルタのフ
ィルタ特性を比較した図である。
【図7】図6に示したSAWフィルタのそれぞれの通過
域特性を示す。
【図8】図6に示したSAWフィルタのそれぞれのVS
WRを示す。
【図9】本発明に係る第2の実施例の形態である共振子
型SAWフィルタを説明する図である。
【図10】本発明に係る第3の実施例の形態である共振
子型SAWフィルタを説明する図である。
【図11】1ポートSAW共振子を3個直列接続した複
合1ポートSAW共振子の伝送特性と位相特性を示す図
である。
【図12】第3の実施例の2ポートSAW共振子の伝送
特性と位相特性を示す図である。
【図13】第3の実施例である共振子型SAWフィルタ
のフィルタ特性(実線)と、第1の実施例のフィルタ特
性(破線)とを比較した図である。
【図14】第3の実施例のバンドパス特性(実線)と第
1の実施例のバンドパス特性(破線)とを比較した図で
ある。
【図15】第3の実施例のVSWR(実線)と第1の実
施例のVSWR(破線)とを比較した図である。
【図16】1ポートSAW共振子のインピーダンスを高
めた電極パターンを示す図である。
【図17】1ポートSAW共振子のインピーダンスを高
めた電極パターンを示す図である。
【図18】本発明に係る第4の実施例の形態である共振
子型SAWフィルタを説明する図である。
【図19】本発明に係る第5の実施例の形態である共振
子型SAWフィルタを説明する図である。
【図20】本発明に係る第6の実施例の形態である共振
子型SAWフィルタを説明する図である。
【図21】本発明に係る第7の実施例の形態である共振
子型SAWフィルタを説明する図である。
【図22】本発明に係る第8の実施例の形態である入出
力平衡の共振子型SAWフィルタを説明する図である。
【図23】本発明に係る第8の実施例の変形例である。
【図24】本発明に係る第9の実施例の形態を示す図
で、2組みのフィルタで構成した入出力平衡の共振子型
SAWフィルタである。
【図25】本発明に係る第10の実施例の形態を示す図
で、第8の実施例と従来の二重モードSAWフィルタと
を縦続接続して、入力平衡−出力不平衡とした共振子型
SAWフィルタである。
【図26】従来の1次−3次縦結合二重モードSAWフ
ィルタの構成を示す図である。
【図27】従来の1次−3次縦結合二重モードSAWフ
ィルタ(交叉幅60λ)のフィルタ特性と位相特性を示
す図である。
【図28】従来の1次−3次縦結合二重モードSAWフ
ィルタ(交叉幅30λ)のフィルタ特性と位相特性を示
す図である。
【図29】従来の1次−3次縦結合二重モードSAWフ
ィルタにおいて交叉幅を60λ、30λとした場合のV
SWRを示す図である。
【図30】(a)は2つのIDT電極を用いた2ポート
SAW共振子と、1ポート共振子とから構成される従来
の共振子型SAWフィルタを説明する図、(b)は1ポ
ートSAW共振子の構成を説明する図である。
【図31】インピーダンスを高めるために1ポートSA
W共振子を5個直列接続した複合1ポートSAW共振子
の構成を示す図である。
【図32】1ポートSAW共振子を5個直列接続した複
合1ポートSAW共振子の伝送特性と位相特性である。
【図33】図26(a)に示す2ポートSAW共振子の
伝送特性と位相特性を示す図である。
【図34】2ポートSAW共振子と、1ポートSAW共
振子とから構成される従来の共振子型SAWフィルタの
フィルタ特性と位相特性を示す図である。
【図35】広帯域化を図った従来の共振子型SAWフィ
ルタのフィルタ特性と位相特性を示す図である。
【符号の説明】
1、1’、2、3、5、6、7、9、10、11、1
2、13、15、16、17・・IDT電極 4a、4b、8a、8b・・グレーティング反射器 5e、6e、7e・・電極指 14・・ミドルグレーティング L・・電極指の中心間間隔 λ1、λ2・・IDT電極の電極周期 P1、P11、P12、P1a、P1b・・1ポートS
AW共振子 P2、P2a、P2b・・2ポートSAW共振子

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方向
    に沿って3つのIDT電極とこれらの両側にグレーティ
    ング反射器とを配置すると共に、中央のIDT電極の一
    方のくし形電極を第1の端子とし、両側の2つのIDT
    電極のそれぞれ一方の側のくし形電極を接続して第2の
    端子とし、他のくし形電極をそれぞれ接地して形成した
    2ポート弾性表面波共振子と、IDT電極とその両側に
    配置したグレーティング反射器からなる1ポート弾性表
    面波共振子とを互いに並列を接続したものであって、入
    力の位相に対して2ポート弾性表面波共振子の出力が逆
    相となり、1ポート弾性表面波共振子の出力が同相であ
    ることを特徴とする共振子型弾性表面波フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記1ポート弾性表面波共振子を複数の
    1ポート表面波共振子から構成したことを特徴とする請
    求項1記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  3. 【請求項3】 前記2ポート弾性表面波共振子の中央の
    IDT電極と両側のIDT電極との相隣接する電極指の
    中心間間隔Lを、λ/4≦L<λ/2(λはIDT電極
    周期)を満たすように設定したことを特徴とする請求項
    1または2に記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  4. 【請求項4】 前記2ポート弾性表面波共振子の中央の
    IDT電極の最外側の電極指、あるいは両側のIDT電
    極の最内側の電極指を幅広に形成したことを特徴とする
    請求項1乃至3に記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  5. 【請求項5】 前記2ポート弾性表面波共振子の3つの
    IDT電極のライン占有率をグレーティング反射器のそ
    れよりも大きくしたことを特徴とする請求項1乃至4に
    記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  6. 【請求項6】 前記2ポート弾性表面波共振子の中央の
    IDT電極と両側のIDT電極との相隣接する電極指の
    中心間間隔LをIDT電極の電極周期λの1/2とする
    と共に、相隣接する電極指の一方を入力あるいは出力
    に、他方の電極指を接地したことを特徴とする請求項1
    に記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  7. 【請求項7】 前記1ポート弾性表面波共振子を2分割
    すると共にこれらを直列接続したことを特徴とする請求
    項1乃至6記載の共振子型弾性表面波フィルタ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7に記載の共振子型弾性表
    面波フィルタの入力あるいは出力に直列に少なくとも1
    個の1ポート弾性表面波共振子を接続したことを特徴と
    する共振子型弾性表面波フィルタ。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8に記載の共振子型弾性表
    面波フィルタの入力あるいは出力に並列に少なくとも1
    個の1ポート弾性表面波共振子を接続したことを特徴と
    する共振子型弾性表面波フィルタ。
  10. 【請求項10】 前記2ポート弾性表面波共振子のID
    T電極にミドルグレーティングを形成したことを特徴と
    する請求項1、2、5、7、8、9のいずれかに記載の
    共振子型弾性表面波フィルタ。
  11. 【請求項11】 前記2ポート弾性表面波共振子の中央
    のIDT電極と両側のIDT電極との隣接部の電極周期
    が他の部分の電極周期より小さくしたことを特徴とする
    請求項1、2、5、7、8、9のいずれかに記載の共振
    子型弾性表面波フィルタ。
  12. 【請求項12】 圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方
    向に沿って3つのIDT電極とこれらの両側にグレーテ
    ィング反射器とを配置した2ポートSAW共振子を形成
    すると共に、一つのIDT電極とグレーティング反射器
    とからなる2つの1ポートSAW共振子を、前記2ポー
    トSAW共振子を挟むようにそれぞれ配設し、前記2ポ
    ートSAW共振子の中央IDT電極を構成する各バスバ
    ーと前記1ポートSAW共振子の2ポートSAW共振子
    側のバスバーとをそれぞれ一体化し、該2本のバスバー
    と2つの入力端子IN1、2とをそれぞれ接続すると共
    に、前記2ポートSAW共振子の外側のIDT電極を構
    成する少なくとも一方のバスバーと前記1ポートSAW
    共振子の外寄りのバスバーとを圧電基板上に形成したリ
    ード電極にてそれぞれ接続し、これらをそれぞれ2つの
    出力端子OUT1、2に接続して構成したことを特徴と
    する平衡型の共振子型弾性表面波フィルタ。
  13. 【請求項13】 前記2ポートSAW共振子の外側のI
    DT電極のうち1ポートSAW共振子と接続されていな
    いバスバーを接地したことを特徴とする請求項12に記
    載の平衡型の共振子型弾性表面波フィルタ。
  14. 【請求項14】 圧電基板の主表面上に表面波の伝搬方
    向に沿って3つのIDT電極とこれらの両側にグレーテ
    ィング反射器とを配置して2ポートSAW共振子を形成
    すると共に、該2ポートSAW共振子と並行してIDT
    電極とグレーティング反射器とからなる1ポートSAW
    共振子を配設し、前記2ポートSAW共振子の中央ID
    T電極の1ポートSAW共振子側のバスバーと前記1ポ
    ートSAW共振子の2ポートSAW共振子側のバスバー
    とを一体化し、該バスバーと入力端子INとを接続し、
    前記2ポートSAW共振子の外側のIDT電極の1ポー
    トSAW共振子側のバスバーと前記1ポートSAW共振
    子の外側のバスバーとを圧電基板上に形成したリード電
    極にて接続し、これを出力端子OUTに接続して構成す
    る共振子型SAWフィルタを同一の圧電基板上に2組み
    形成したことを特徴とする平衡型の共振子型弾性表面波
    フィルタ。
  15. 【請求項15】 圧電基板の主面上に表面波の伝搬方向
    に沿って3つのIDT電極とそれらの両側にグレーティ
    ング反射器とを配置して形成した1次−3次縦結合二重
    モードSAWフィルタと請求項12に記載の共振子型S
    AWフィルタとを縦続接続して構成したことを特徴とす
    る平衡型の共振子型弾性表面波フィルタ。
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