JP2003200054A - 炭化水素油の水素化処理触媒及びその製造方法 - Google Patents

炭化水素油の水素化処理触媒及びその製造方法

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JP2003200054A
JP2003200054A JP2002316529A JP2002316529A JP2003200054A JP 2003200054 A JP2003200054 A JP 2003200054A JP 2002316529 A JP2002316529 A JP 2002316529A JP 2002316529 A JP2002316529 A JP 2002316529A JP 2003200054 A JP2003200054 A JP 2003200054A
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catalyst
molybdenum
cobalt
tungsten
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Shogo Tagawa
勝吾 田河
Koji Nakano
宏二 中野
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JGC Catalysts and Chemicals Ltd
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Catalysts and Chemicals Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活性成分としてニッケルを含む水素化処理触
媒であって、炭化水素油、特に直脱軽油の水素化処理に
用いた場合の脱硫活性を向上させた水素化処理触媒及び
その製造方法の提供。 【解決手段】 (1)多孔性無機酸化物からなる担体
に、ニッケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデン
及び/又はタングステンからなる活性成分に加えて、ア
ルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属
から選ばれた少なくとも1種の金属成分を担持させた炭
化水素油の水素化処理触媒。 (2)ニッケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデ
ン及び/又はタングステンを含有した水懸濁液を加熱処
理した後、酸を加えて溶解し、次いで、アルミニウム、
チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ばれた
少なくとも1種の金属成分を添加し、得られた溶液を多
孔性無機酸化物からなる担体に担持させ、続いて乾燥、
焼成する炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素油の水素
化処理触媒及びその製造方法に関し、更に詳しくは、触
媒の活性成分にある種の金属成分を添加することによ
り、炭化水素油、特に直脱軽油の水素化処理反応に使用
した場合の脱硫活性を向上させた水素化処理触媒及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化水素油の水素化処理を目的と
して使用されてきた触媒には、アルミナ、アルミナ−シ
リカなどの多孔性無機酸化物からなる担体に、活性成分
として、コバルト、ニッケル、鉄、パラジウム、白金な
どの第VIII族金属やモリブデン、タングステン、クロム
などの第VIA族金属を担持させたものが広く知られてい
る。特に炭化水素油の水素化処理に使用されている触媒
は、多孔性無機酸化物からなる担体にモリブデン及び/
又はタングステンを担持させた触媒であり、触媒の活性
を向上させるためにコバルト、ニッケルが添加されてい
ることが多い。従来、水素化処理触媒は、多孔性無機酸
化物からなる担体にコバルト、ニッケルから選ばれた少
なくとも1種の金属とモリブデン、タングステンから選
ばれた少なくとも1種の金属を含む含浸液を添加・混合
し、乾燥し、焼成することによって製造される。上記含
浸液の調製には、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸コ
バルト、炭酸コバルト、三酸化モリブデン、モリブデン
酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウムなど
を原料として使用している。
【0003】コバルトとニッケルの価格を比べるとコバ
ルトの方が高価であるが、ニッケルを含む活性成分を担
持した水素化処理触媒に比べて、コバルトを含む活性成
分を担持した水素化処理触媒の方が脱硫活性が高いの
で、コバルトを含む水素化処理触媒の方が頻繁に使用さ
れてきた。ニッケルを含む活性成分を担持した水素化処
理触媒に比べて、コバルトを含む活性成分を担持した水
素化処理触媒の方が脱硫活性が高い理由としては種々提
唱されているが、例えば、非特許文献1、非特許文献2
には、コバルト−モリブデン触媒とニッケル−モリブデ
ン触媒において、ニッケル−モリブデン触媒は、多孔性
無機酸化物からなる担体上にモリブデンが平面的に担持
されるために、炭化水素油中に含まれる硫黄含有化合物
が立体障害を受け、モリブデンに接近し難いのに対し
て、コバルト−モリブデン触媒は、多孔性無機酸化物か
らなる担体上にモリブデンが立体的に担持されるため
に、炭化水素油中に含まれる硫黄含有化合物が立体障害
を受け難く、モリブデンに接近し易いので、コバルト−
モリブデン触媒の方が脱硫活性が高いことが記載されて
いる。
【0004】
【非特許文献1】坂下幸雄、「触媒」触媒学会発行、2
000年、第42巻、p.499
【非特許文献2】島田広道、「触媒」触媒学会発行、2
000年、第42巻、p.488
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、活性成分と
してニッケルを含む水素化処理触媒であって、炭化水素
油、特に直脱軽油の水素化処理に用いた場合の脱硫活性
を向上させた水素化処理触媒及びその製造方法の提供を
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多孔性無
機酸化物からなる担体にコバルトとモリブデン及び/又
はタングステンを含む活性成分を担持させた水素化処理
触媒に比べて脱硫活性の低い、前記担体にニッケル又は
ニッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又はタング
ステンを含む活性成分を担持させた水素化処理触媒につ
いて、脱硫活性を向上させるための研究を重ねた結果、
前記担体にニッケル又はニッケルとコバルト並びにモリ
ブデン及び/又はタングステンに加えて、アルミニウ
ム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ば
れた少なくとも1種の金属成分を担持させた水素化処理
触媒が脱硫活性の向上に寄与することを見出し本発明を
完成するに至った。
【0007】即ち、上記課題は、次の1)〜4)の発明
によって解決される。 1) 多孔性無機酸化物からなる担体に、ニッケル又は
ニッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又はタング
ステンからなる活性成分に加えて、アルミニウム、チタ
ン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ばれた少な
くとも1種の金属成分を担持させたことを特徴とする炭
化水素油の水素化処理触媒。 2) (a)水素化処理触媒重量基準でニッケルの量が
6×10−5〜1.5×10−3原子/g、モリブデン
及び/又はタングステンの量が2.5×10 〜2.
5×10−3原子/gであり、かつ(b)ニッケルに対
する前記金属成分の原子比が0.01〜10であること
を特徴とする1)記載の炭化水素油の水素化処理触媒。 3) 前記金属成分がアルミニウム、チタン、ジルコニ
ウム、亜鉛、セリウムの何れかであることを特徴とする
1)又は2)記載の炭化水素油の水素化処理触媒。 4) ニッケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデ
ン及び/又はタングステンを含有した水懸濁液を加熱処
理した後、酸を加えて溶解し、次いで、アルミニウム、
チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ばれた
少なくとも1種の金属成分を添加し、得られた溶液を多
孔性無機酸化物からなる担体に担持させ、続いて乾燥、
焼成することを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の
炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
【0008】以下、本発明の好適な実施の形態について
詳しく説明する。本発明において担体に用いる多孔性無
機酸化物としては、アルミナ、シリカ、チタニア、ジル
コニア、アルミナ−シリカ、アルミナ−チタニア、アル
ミナ−ボリア、アルミナ−リン、シリカ−チタニア、ア
ルミナ−シリカ−チタニア、アルミナ−シリカ−ボリ
ア、アルミナ−リン−ボリア、アルミナ−チタニア−ボ
リア、アルミナ−シリカ−リン、アルミナ−チタニア−
リン−ボリアなど、通常、炭化水素油の水素化処理触媒
に使用されるものが挙げられる。
【0009】更に、本発明の水素化処理触媒は、(a)
水素化処理触媒重量基準でニッケルの量が6×10−5
〜1.5×10−3原子/g、モリブデン及び/又はタ
ングステンの量が2.5×10−4〜2.5×10−3
原子/gであることが好ましく、かつ(b)ニッケルに
対する前記金属成分の原子比が0.01〜10であるこ
とが好ましい。水素化処理触媒重量基準でニッケルの量
が6×10−5原子/g未満或いはモリブデン及び/又
はタングステンの量が2.5×10−4原子/g未満で
ある場合には、活性成分の量が少な過ぎて、脱硫活性が
低下することがあるので好ましくない。水素化処理触媒
重量基準でニッケルの量を1.5×10−3原子/gよ
り多くしたり、モリブデン及び/又はタングステンの量
を2.5×10−3原子/gより多くしても、脱硫活性
の向上は見られず経済的でない。また、ニッケルに対す
る前記金属成分の原子比が0.01未満である場合は、
金属成分量が少な過ぎて、脱硫活性の効果が現れないこ
とがあるので好ましくなく、原子比が10より多い場合
は、金属成分の量が多過ぎ、活性成分を阻害して脱硫活
性の効果が現れないことがあるので好ましくない。ま
た、本発明の水素化処理触媒は、活性成分としてニッケ
ルとモリブデン及び/又はタングステンに更にコバルト
を含有させてもよく、その場合、水素化処理触媒重量基
準でコバルトの量が1.5×10−3原子/g以下の範
囲であることが好ましい。コバルトの量を1.5×10
−3原子/gより多くしても、脱硫活性の向上が見られ
ないので経済的でない。
【0010】本発明の製造方法では、例えば、ニッケル
又はニッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又はタ
ングステンを含有した水懸濁液を加熱処理した後、酸を
加えて溶解し、次いでアルミニウム、チタン、ジルコニ
ウム、亜鉛、希土類金属から選ばれた少なくとも1種の
金属成分を添加した溶液を、多孔性無機酸化物からなる
担体に担持させ、更に所望の条件で乾燥、焼成を行って
目的とする水素化処理触媒を得る。上記ニッケル又はニ
ッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又はタングス
テンの原料としては、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝
酸コバルト、炭酸コバルト、三酸化モリブデン、モリブ
デン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム
などを挙げることができ、選択した原料を混合して水懸
濁液を調製する。上記水懸濁液の加熱処理は、好ましく
は60〜150℃で1〜10時間行う。その結果、生成
するニッケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデン
及び/又はタングステンの複合酸化物を、酸を用いて溶
解する。このような酸としては、硝酸、硫酸、塩酸、リ
ン酸などの無機酸や酢酸、シュウ酸、リンゴ酸、クエン
酸などの有機酸が挙げられる。
【0011】次に、酸で溶解したニッケル又はニッケル
とコバルト並びにモリブデン及び/又はタングステンを
含む溶液に、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、亜
鉛、希土類金属から選ばれた少なくとも1種の金属成分
を添加した溶液を多孔性無機酸化物からなる担体に担持
させる。該金属成分を添加するための原料としては、例
えば該金属成分の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩な
どの無機酸塩や、酢酸塩、シュウ酸塩、リンゴ酸塩、ク
エン酸塩などの有機酸塩が挙げられる。ニッケル又はニ
ッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又はタングス
テンからなる活性成分に加えてアルミニウム、チタン、
ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ばれた少なくと
も1種の金属成分を多孔性無機酸化物からなる担体に担
持させた水素化処理触媒の脱硫活性が高くなる理由は必
ずしも明らかでないが、前記金属成分を添加することに
より、多孔性無機酸化物からなる担体上にモリブデン及
び/又はタングステンが立体的に担持されるため、炭化
水素油中に含まれる硫黄含有化合物が立体障害を受け難
くなり、モリブデン及び/又はタングステンに接近し易
くなったことによると考えられる。また、アルミニウ
ム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属からなる
金属成分は、水素化処理触媒担体上では安定な酸化物と
して存在していると考えられ、モリブデン及び/又はタ
ングステンとの間で化合物を作り難いことから、本発明
における水素化処理触媒の脱硫活性に有効であることが
考えられる。特にアルミニウム、チタン、ジルコニウ
ム、亜鉛、セリウムは、水素化処理触媒によく使用され
る好ましい金属成分である。
【0012】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるも
のではない。
【0013】<水素化処理触媒の調製>(実施例1〜
5、比較例1) 実施例1 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加え、攪拌し懸
濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、8
5%リン酸32.5g(触媒全量に対してPとし
て3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解さ
せて均一溶液とした。この溶液に硫酸アルミニウム9
9.2g(触媒全量に対してAlとして1wt
%)を加えて溶解させた。一方、回転式ブレンダーに多
孔性無機酸化物からなる担体500g(Al /S
iO=89/11、細孔容積0.60ml/g、比表
面積340m/g、細孔径6.7nm)を入れ、真空
ポンプにて脱気しながら5分間放置した。上記のように
して調製した含浸液を、上記前処理した担体に対し、そ
の吸収率に合わせて液量を調節しつつ、ブレンダーを回
転させながら添加した後、真空ポンプを停止し、常圧下
で、担体中に含浸液が十分浸透するまで回転させた。含
浸浸透させたサンプルを回転乾燥機に入れ、40℃から
250℃まで1時間かけて昇温し乾燥させた後、該乾燥
品を電気炉に入れ、550℃で1時間焼成して触媒Aを
得た。得られた触媒Aの組成、細孔容積、比表面積、細
孔径を表1に示す。
【0014】実施例2 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加え、攪拌し懸
濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、8
5%リン酸32.5g(触媒全量に対してPとし
て3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解さ
せて均一溶液とした。この溶液に硫酸チタン30.3g
(触媒全量に対してTiOとして1.5wt%)を加
えて溶解させた。一方、回転式ブレンダーに実施例1で
使用したのと同じ多孔性無機酸化物からなる担体500
g(Al/SiO=89/11、細孔容積0.
60ml/g、比表面積340m/g、細孔径6.7
nm)を入れ、真空ポンプにて脱気しながら5分間放置
した。上記のようにして調製した含浸液を、上記前処理
した担体に対し、その吸収率に合わせて液量を調節しつ
つ、ブレンダーを回転させながら添加した後、真空ポン
プを停止し、常圧下で、担体中に含浸液が十分浸透する
まで回転させた。含浸浸透させたサンプルを回転乾燥機
に入れ、40℃から250℃まで1時間かけて昇温し乾
燥させた後、該乾燥品を電気炉に入れ、550℃で1時
間焼成して触媒Bを得た。得られた触媒Bの組成、細孔
容積、比表面積、細孔径を表1に示す。
【0015】実施例3 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加え、攪拌し懸
濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、8
5%リン酸32.5g(触媒全量に対してPとし
て3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解さ
せて均一溶液とした。この溶液に硫酸ジルコニウム9
2.6g(触媒全量に対してZrOとして2.5wt
%)を加えて溶解させた。一方、回転式ブレンダーに実
施例1で使用したのと同じ多孔性無機酸化物からなる担
体500g(Al/SiO=89/11、細孔
容積0.60ml/g、比表面積340m/g、細孔
径6.7nm)を入れ、真空ポンプにて脱気しながら5
分間放置した。上記のようにして調製した含浸液を、上
記前処理した担体に対し、その吸収率に合わせて液量を
調節しつつ、ブレンダーを回転させながら添加した後、
真空ポンプを停止し、常圧下で、担体中に含浸液が十分
浸透するまで回転させた。含浸浸透させたサンプルを回
転乾燥機に入れ、40℃から250℃まで1時間かけて
昇温し乾燥させた後、該乾燥品を電気炉に入れ、550
℃で1時間焼成して触媒Cを得た。得られた触媒Cの組
成、細孔容積、比表面積、細孔径を表1に示す。
【0016】実施例4 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加え、攪拌し懸
濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、8
5%リン酸32.5g(触媒全量に対してPとし
て3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解さ
せて均一溶液とした。この溶液に硫酸亜鉛35.3g
(触媒全量に対してZnOとして1.5wt%)を加え
て溶解させた。一方、回転式ブレンダーに実施例1で使
用したのと同じ多孔性無機酸化物からなる担体500g
(Al/SiO=89/11、細孔容積0.6
0ml/g、比表面積340m/g、細孔径6.7n
m)を入れ、真空ポンプにて脱気しながら5分間放置し
た。上記のようにして調製した含浸液を、上記前処理し
た担体に対し、その吸収率に合わせて液量を調節しつ
つ、ブレンダーを回転させながら添加した後、真空ポン
プを停止し、常圧下で、担体中に含浸液が十分浸透する
まで回転させた。含浸浸透させたサンプルを回転乾燥機
に入れ、40℃から250℃まで1時間かけて昇温し乾
燥させた後、該乾燥品を電気炉に入れ、550℃で1時
間焼成して触媒Dを得た。得られた触媒Dの組成、細孔
容積、比表面積、細孔径を表1に示す。
【0017】実施例5 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加え、攪拌し懸
濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、8
5%リン酸32.5g(触媒全量に対してPとし
て3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解さ
せて均一溶液とした。この溶液に硝酸セリウム53.0
g(触媒全量に対してCeとして3wt%)を加
えて溶解させた。一方、回転式ブレンダーに実施例1で
使用したのと同じ多孔性無機酸化物からなる担体500
g(Al/SiO=89/11、細孔容積0.
60ml/g、比表面積340m/g、細孔径6.7
nm)を入れ、真空ポンプにて脱気しながら5分間放置
した。上記のようにして調製した含浸液を、上記前処理
した担体に対し、その吸収率に合わせて液量を調節しつ
つ、ブレンダーを回転させながら添加した後、真空ポン
プを停止し、常圧下で、担体中に含浸液が十分浸透する
まで回転させた。含浸浸透させたサンプルを回転乾燥機
に入れ、40℃から250℃まで1時間かけて昇温し乾
燥させた後、該乾燥品を電気炉に入れ、550℃で1時
間焼成して触媒Eを得た。得られた触媒Eの組成、細孔
容積、比表面積、細孔径を表1に示す。
【0018】比較例1 500ml容器に三酸化モリブデン120.1g(触媒
全量に対してMoOとして18wt%)、炭酸ニッケ
ル65.5g(触媒全量に対してNiOとして4wt
%)を入れ、イオン交換水300mlを加えて攪拌し、
懸濁させた。この懸濁液を95℃で5時間加熱した後、
85%リン酸32.5g(触媒全量に対してP
して3wt%)、硝酸29.3gを加え、懸濁物を溶解
させて均一溶液とした。一方、回転式ブレンダーに実施
例1で使用したのと同じ多孔性無機酸化物からなる担体
500g(Al/SiO=89/11、細孔容
積0.60ml/g、比表面積340m/g、細孔径
6.7nm)を入れ、真空ポンプにて脱気しながら5分
放置した。上記のようにして調製した含浸液を、上記前
処理した担体に対し、その吸収率に合わせて液量を調節
しつつ、ブレンダーを回転させながら添加した後、真空
ポンプを停止し、常圧下で、担体中に含浸液が十分浸透
するまで回転させた。含浸浸透させたサンプルを回転乾
燥機に入れ、40℃から250℃まで1時間かけて昇温
し乾燥させた後、該乾燥品を電気炉に入れ、550℃で
1時間焼成して触媒Fを得た。得られた触媒Fの組成、
細孔容積、比表面積、細孔径を表1に示す。
【0019】<水素化処理触媒の脱硫活性測定>触媒A
〜Fを用いて直脱軽油の水素化脱硫反応を行い、脱硫活
性を測定した。反応装置には、固定床流通式反応装置を
使用し、反応条件は下記の通りとした。 ・原料油性状 比重 0.8500(15/4℃) 硫黄 1.17 (wt%) 窒素 150 (ppm) ・反応条件 反応温度 360 (℃) 反応圧力 50 (kg/cm) LHSV(液空間速度) 2.0 (hr−1) 水素/油比 250 (Nm/kl) 水素化脱硫反応により得られた生成油中の硫黄分を測定
し、硫黄の除去率を求め、触媒A〜Eの触媒Fに対する
相対脱硫活性を求めた。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】 表1から分るように、多孔性無機酸化物からなる担体に
ニッケルとモリブデンからなる活性成分に加えてアルミ
ニウム等の金属成分を担持させることにより、脱硫活性
の高い水素化処理触媒が得られた。
【0021】
【発明の効果】多孔性無機酸化物からなる担体に、ニッ
ケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又
はタングステンを含む活性成分に加えてアルミニウム等
の金属成分を担持させることにより、炭化水素油、特に
直脱軽油の水素化処理反応に使用した場合の脱硫活性が
向上した水素化処理触媒及びその製造方法を提供するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA03 AA08 BA03B BB04A BB04B BC16A BC16B BC35A BC35B BC38A BC43B BC50A BC50B BC51A BC51B BC59A BC59B BC60A BC67A BC68A BC68B CC02 DA05 EC03Y EC06Y EC14Y FA01 FA02 FB05 FB14 FB29 FB30 FB48 FB57 FC08 4H029 CA00 DA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多孔性無機酸化物からなる担体に、ニッ
    ケル又はニッケルとコバルト並びにモリブデン及び/又
    はタングステンからなる活性成分に加えて、アルミニウ
    ム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から選ば
    れた少なくとも1種の金属成分を担持させたことを特徴
    とする炭化水素油の水素化処理触媒。
  2. 【請求項2】 (a)水素化処理触媒重量基準でニッケ
    ルの量が6×10 〜1.5×10−3原子/g、モ
    リブデン及び/又はタングステンの量が2.5×10
    −4〜2.5×10−3原子/gであり、かつ(b)ニ
    ッケルに対する前記金属成分の原子比が0.01〜10
    であることを特徴とする請求項1記載の炭化水素油の水
    素化処理触媒。
  3. 【請求項3】 前記金属成分がアルミニウム、チタン、
    ジルコニウム、亜鉛、セリウムの何れかであることを特
    徴とする請求項1又は2記載の炭化水素油の水素化処理
    触媒。
  4. 【請求項4】 ニッケル又はニッケルとコバルト並びに
    モリブデン及び/又はタングステンを含有した水懸濁液
    を加熱処理した後、酸を加えて溶解し、次いで、アルミ
    ニウム、チタン、ジルコニウム、亜鉛、希土類金属から
    選ばれた少なくとも1種の金属成分を添加し、得られた
    溶液を多孔性無機酸化物からなる担体に担持させ、続い
    て乾燥、焼成することを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載の炭化水素油の水素化処理触媒の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009545442A (ja) * 2006-08-03 2009-12-24 シエル・インターナシヨナル・リサーチ・マートスハツペイ・ベー・ヴエー 高度に安定な、重質炭化水素の水素化脱硫触媒およびその製造方法およびその使用
JP2011502050A (ja) * 2007-11-01 2011-01-20 ジョングオシーヨウティエンランチーグーフェンヨウシェンゴンスー 選択的ニッケル系水素化触媒及びその製造
CN105983413A (zh) * 2015-01-30 2016-10-05 中国石油天然气股份有限公司 高活性渣油加氢催化剂的制备方法

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