JP2003194182A - 油圧変速装置 - Google Patents

油圧変速装置

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JP2003194182A
JP2003194182A JP2001399749A JP2001399749A JP2003194182A JP 2003194182 A JP2003194182 A JP 2003194182A JP 2001399749 A JP2001399749 A JP 2001399749A JP 2001399749 A JP2001399749 A JP 2001399749A JP 2003194182 A JP2003194182 A JP 2003194182A
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hydraulic
motor mechanism
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JP2001399749A
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Takeo Shimizu
武夫 清水
Haruhiko Kawasaki
治彦 川崎
Toshimasa Mitsubori
敏正 三堀
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KYB Corp
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力軸を回転させながらモータ機構の稼働数
を円滑に切換えられる油圧変速装置を提供する。 【解決手段】 第一モータ機構11と第二モータ機構2
1に油圧ポンプ32からの作動油を循環させて出力軸5
を駆動する低速ポジションaと、バイパス通路24を開
通して第二モータ機構21を休止させて第一モータ機構
11のみに油圧ポンプ32からの作動油を循環させる高
速ポジションbとを有する速度切換バルブ50を備え、
ポジションがaからbに切換わる過程で、バイパス通路
24が開通し始める前に油圧ポンプ32に対する第二モ
ータ機構21の連通を遮断し始める構成とし、第二モー
タ通路22,23の作動油を第一モータ通路12,13
に逃がす圧力開放チェック弁26,27と、第二モータ
通路22,23に作動油を導く圧力導入チェック弁2
8,29とを備えるものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば作業車両等
に搭載される油圧変速装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の油圧変速装置として、例
えば特開平3−33481号公報に開示されたものがあ
る。
【0003】これについて説明すると、図4に示すよう
に、油圧変速装置70は、作動油の給排によって共通の
出力軸81を回転駆動する第一モータ機構71及び第二
モータ機構72と、第一モータ機構71に作動油を給排
する一対の第一モータ通路73,74と、第二モータ機
構72に作動油を給排する一対の第二モータ通路75,
76と、各第二モータ通路75,76を連通させて第二
モータ機構72の作動を休止させるバイパス通路77,
78と、第一モータ機構71と第二モータ機構72に油
圧供給源からの作動油を循環させる低速ポジションa
と、バイパス通路77,78を開通して第二モータ機構
72を休止させて第一モータ機構71のみに油圧供給源
からの作動油を循環させる高速ポジションb,cとを有
する速度切換バルブ79とを備える。
【0004】車両を低速で走行させる場合、速度切換バ
ルブ79が低速ポジションaに切換えられ、作動油が第
一モータ機構71と第二モータ機構72に分流すること
によって出力軸81を低速で回転駆動する。
【0005】車両を高速で走行させる場合、速度切換バ
ルブ71が高速ポジションb,cに切換えられ、作動油
が第一モータ機構71に集中して流れることによって出
力軸81を高速で回転駆動する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の油圧変速装置にあっては、走行中における速
度切換バルブ79を切換えようとした場合、第一モータ
機構71及び第二モータ機構72の負荷が共に抜けた
り、あるいは負荷が抜けないようにすると油圧が閉じ込
められて出力軸の回転が停止する可能性があり、走行中
の切換え操作が難しいという問題点があった。このた
め、第二モータ機構72の作動を切換える操作を行うの
に逐一出力軸81の回転を停止しなければならなかっ
た。
【0007】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、出力軸を回転させながらモータ機構の稼働数
を円滑に切換えられる油圧変速装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、作動油の
給排によって共通の出力軸を回転駆動する第一モータ機
構及び第二モータ機構と、第一モータ機構に作動油を給
排する複数の第一モータ通路と、第二モータ機構に作動
油を給排する複数の第二モータ通路と、第二モータ機構
を短絡するように各第二モータ通路を連通させて第二モ
ータ機構の作動を休止させるバイパス通路と、第一モー
タ機構と第二モータ機構に油圧供給源からの作動油を循
環させる低速ポジションと、バイパス通路を開通して第
二モータ機構を休止させて第一モータ機構のみに油圧供
給源からの作動油を循環させる高速ポジションとを有す
る速度切換バルブとを備える油圧変速装置に適用する。
【0009】そして、速度切換バルブは低速ポジション
が高速ポジションに切換わる過程で、バイパス通路が開
通し始める前に油圧供給源に対する第二モータ機構の連
通を遮断し始める構成とし、各第二モータ通路の作動油
を第一モータ通路に逃がす圧力開放チェック弁と、各第
二モータ通路に作動油を導く圧力導入チェック弁とを備
えたことを特徴とするものとした。
【0010】第2の発明は、第1の発明において、油圧
ポンプと第一モータ通路及び第二モータ通路を結ぶ一対
の給排通路によって閉回路を構成し、各給排通路のうち
圧力の低い方を出口通路に連通するフラッシングバルブ
と、各第二モータ通路を圧力導入チェック弁を介して出
口通路に接続する圧力導入通路とを備えたことを特徴と
するものとした。
【0011】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、速度切換バルブはパイロット圧室に導かれる油圧
によってスプールが移動することによって低速ポジショ
ンと高速ポジションに切換わる構成とし、パイロット圧
室の圧力を調節する電磁比例バルブと、電磁比例バルブ
の作動を制御するコントローラとを備えたことを特徴と
するものとした。
【0012】第4の発明は、第3の発明において、電磁
比例バルブとパイロット圧室間の通路にオリフィスを介
装したことを特徴とするものとした。
【0013】第5の発明は、第1から第4のいずれか一
つの発明において、シリンダブロックにその回転軸と平
行に配設した複数のシリンダと、各シリンダにそれぞれ
の容積室を画成する複数のピストンと、シリンダブロッ
クの回転に伴って各シリンダの容積室を拡縮するように
ピストンを往復動させる斜板とを備え、各シリンダを第
一モータ機構を構成するものと第二モータ機構を構成す
るものに分けたことを特徴とするものとした。
【0014】
【発明の作用および効果】第1の発明によると、速度切
換バルブが低速ポジションから高速ポジションに切換え
られる際、バイパス通路が開通し始める前に第一モータ
機構と第二モータ機構間の連通を遮断し始めるため、第
一モータ機構の油圧がバイパス通路を介して逃げること
がない。これにより、例えば車両の走行中に負荷が抜け
ることを回避し、例えば坂道でも車両が勝手に下り出す
ことを防止できる。
【0015】上記したように速度切換バルブが低速ポジ
ションから高速ポジションに切換わる過程で、第二モー
タ通路が速度切換バルブによって一時的に閉塞された状
態となるが、このとき、各第二モータ通路のうち第二モ
ータ機構のポンプ作用によって高圧となる側の圧力が圧
力開放チェック弁を介して逃がされるとともに、同じく
第二モータ機構のポンプ作用によって低圧となる側に圧
力導入チェック弁を介して圧力が導かれ、第二モータ機
構の作動が円滑に行われ、出力軸の回転を止めることを
回避できる。
【0016】この結果、第二モータ機構の作動を切換え
る操作を行うのに逐一出力軸の回転を停止する必要がな
くなり、例えば車両の走行中にこの切換え操作を円滑に
行うことが可能となる。
【0017】第2の発明によると、速度切換バルブが低
速ポジションから高速ポジションに切換えられる過程
で、第二モータ通路が速度切換バルブによって一時的に
閉塞された状態となるとき、圧力導入チェック弁が開弁
し、各第二モータ通路のうち第二モータ機構のポンプ作
用によって低圧となる側にフラッシングバルブの出口通
路の圧力が導かれ、第二モータ機構の作動が円滑に行わ
れ、出力軸の回転が維持される。
【0018】圧力導入通路をフラッシングバルブの出口
通路に接続する構造のため、圧力導入通路の通路長を短
くして、構造の簡素化がはかれるとともに、圧力損失を
抑えられる。
【0019】第3の発明によると、パイロット圧室に導
かれるパイロット圧力がコントローラにより電磁比例バ
ルブを介して調節されるため、速度切換バルブによる出
力軸の速度を滑らかに切換えられ、例えば車両の急加速
や急減速を防止できる。
【0020】第4の発明によると、電磁比例バルブが作
動不良によってその開度を急変させる場合にも、オリフ
ィスが作動油の流れを絞ることによってパイロット圧室
に導かれるパイロット圧力の変化が遅延され、速度切換
バルブの切換作動が急激に行われることを防止するとい
うフェイルセーフ機能が果たされる。
【0021】第5の発明によると、1つのシリンダブロ
ックに第一モータ機構と第二モータ機構が設けられるた
め、部品点数を削減して装置のコンパクト化及びコスト
ダウンがはかれる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を作業車両等に搭載
される油圧変速装置(HST)に適用した実施の形態を
添付図面に基づいて説明する。
【0023】図1に示すように、この油圧変速装置1の
油圧回路は、図示しないエンジンによって回転駆動され
る両方向吐出型の可変容量油圧ポンプ32と、出力軸5
を回転駆動する可変容量油圧モータ10と、両者を結ぶ
閉回路40を備え、油圧ポンプ(油圧供給源)32から
吐出される作動油が油圧モータ10に送られることによ
り出力軸5が回転する。出力軸5の回転は図示しないデ
ファレンシャルギアを介して左右の車輪に伝達される。
【0024】閉回路40は油圧モータ10の一方のポー
トと油圧ポンプ32の一方のポートを連通する給排通路
41と、油圧モータ10の他方のポートと油圧ポンプ3
2の他方のポートを連通する給排通路42によって構成
される。
【0025】チャージポンプ33は図示しないエンジン
によって駆動され、タンクの作動油を吸い込む。チャー
ジポンプ33から吐出する作動油はチェックバルブ3
4,35を介して給排通路41,42に供給されること
により、閉回路40に対して作動油の洩れ分が補充され
る。フラッシングバルブ37が作動していない場合、チ
ャージポンプ33から吐出する余剰作動油はリリーフバ
ルブ36を介してタンクに戻される。
【0026】給排通路41,42は、フラッシングバル
ブ37、リリーフバルブ38を介してタンクに連通され
る。フラッシングバルブ37は各給排通路41,42の
差圧に応じてポジションが切換わり、各給排通路41,
42のうち作動油が油圧ポンプ32へと向かう方をタン
クに連通し、余剰作動油がタンクに戻される。リリーフ
バルブ38の開弁圧はリリーフバルブ36より低く設定
されており、閉回路40に対する作動油の入れ替えがフ
ラッシングバルブ37とリリーフバルブ38を介して行
われ、作動油の劣化やコンタミネーションが防止される
とともに、油温の上昇が抑えられる。
【0027】油圧モータ10は、作動油の給排によって
共通の出力軸5を回転駆動する第一モータ機構11と第
二モータ機構21とを備える。第一モータ機構11と第
二モータ機構21は速度切換バルブ50を介して閉回路
40に接続される。
【0028】速度切換バルブ50は、第一モータ機構1
1と第二モータ機構21に油圧ポンプ32からの作動油
を循環させる低速ポジションaと、第二モータ機構21
を休止させて第一モータ機構11のみに油圧ポンプ32
からの作動油を循環させる高速ポジションbとを有す
る。これにより、速度切換バルブ50が低速ポジション
aから高速ポジションbに切換えられると、出力軸5の
回転速度が増して、車両の走行速度を高められる。
【0029】図2に示すように、油圧モータ10は、出
力軸5と共に回動するシリンダ6を備え、各シリンダ6
にピストン8が挿入され、両者の間に容積室が画成され
る。各ピストン8の一端側は、斜板4に接するシュー9
を介して支持される。シリンダブロック3が回転する
と、各ピストン8は斜板4との間で往復動し、シリンダ
6の容積室を拡縮させる。
【0030】斜板4は図示しない支持軸を介して傾転可
能に取り付けられる。油圧アクチュエータ2が斜板4の
傾転角度を変えることにより、各ピストン8のストロー
クが変化して出力軸5の1回転当たりの押しのけ容積が
変化する。
【0031】シリンダブロック3は10個のシリンダ6
を有するが、各シリンダ6は第一モータ機構11を構成
する5個のシリンダ6と、第二モータ機構21を構成す
る5個のシリンダ6に分かれる。
【0032】こうして1つのシリンダブロック3に第一
モータ機構11と第二モータ機構21が設けられるた
め、部品点数を削減して油圧変速装置1のコンパクト化
及びコストダウンがはかれる。
【0033】なお、シリンダ6の個数は10個に限らな
い。また、第一モータ機構11、第二モータ機構21を
構成するシリンダ6の個数を相違させても良い。
【0034】第一モータ機構11を構成する各シリンダ
6はその回動に伴ってシリンダポート15を介して一対
の第一モータ通路12,13に選択的に連通し、作動油
がこの第一モータ通路12,13を介して各シリンダ6
に出入りする。
【0035】第二モータ機構21を構成する各シリンダ
6はその回動に伴ってシリンダポート25を介して一対
の第二モータ通路22,23に選択的に連通し、作動油
がこの第二モータ通路22,23を介して各シリンダ6
に出入りする。
【0036】各シリンダポート15,25、第一モータ
通路12,13、第二モータ通路22,23はそれぞれ
回転径方向にオフセットして形成され、互いに連通しな
いように形成されている。
【0037】図1にて、第一モータ通路12,13と、
第二モータ通路22,23は速度切換バルブ50に接続
され、作動油の流量や圧力を個別に変えられる。速度切
換バルブ50は低速ポジションaにて第一モータ通路1
2,13と、第二モータ通路22,23を閉回路40に
連通させ、高速ポジションbにて閉回路(油圧供給源)
40に対する第二モータ通路22,23の連通を遮断し
て、第二モータ通路22,23を互いに連通させる。こ
れにより、第二モータ機構21は低速ポジションaにて
出力軸5を回転駆動する油圧モータとして働き、高速ポ
ジションbにて出力軸5によって回転駆動される油圧ポ
ンプとして働く。
【0038】図3にも示すように、速度切換バルブ50
は、スプール孔に摺動可能に介装されるスプール51を
備える。スプール孔は各モータ通路12,13,22,
23に連通する環状溝12a,13a,22a,23a
が形成される一方、スプール51はスプールランド5
2,53が形成される。環状溝12aには給排通路41
が連通し、環状溝13aに給排通路42が連通してい
る。
【0039】スプール51はスプリング55の付勢力に
よって図示したように低速ポジションaに保持される。
この低速ポジションaにおいて、スプールランド52が
環状溝22aと23a間を遮断し、環状溝12aと22
a間を連通するとともに、環状溝13aと23a間を連
通している。このとき、第一、第二モータ機構11,2
1の両方が作動し、油圧ポンプ32から給排通路41に
吐出される作動油は第一、第二モータ通路12,22を
通って第一、第二モータ機構11,21に入り、第一、
第二モータ機構11,21から出る作動油は第一、第二
モータ通路13,23、給排通路42を通って油圧ポン
プ32に吸い込まれる。
【0040】スプール51はパイロット圧室56に導か
れる油圧によりスプリング55の付勢力に抗して移動し
て高速ポジションbに保持される。この高速ポジション
bにおいて、スプールランド52が環状溝12aと22
a間を遮断し、スプールランド53が環状溝23aと1
3a間を遮断し、環状溝22aと23a間を連通してい
る。このとき、第一モータ機構11のみが作動し、油圧
ポンプ32から給排通路41に吐出される作動油は第一
モータ通路12を通って第一モータ機構11に入り、第
一モータ機構11から出る作動油は第一モータ通路1
3、給排通路42を通って油圧ポンプ32に吸い込まれ
る。このとき、第二モータ機構21は休止し、第二モー
タ通路22を通って第二モータ機構21に入り、第二モ
ータ機構21から出る作動油は第二モータ通路23、環
状溝23a、環状溝22aを通って第二モータ通路22
に戻る。すなわち、第二モータ機構21を休止させる手
段として、環状溝23aと22aが第二モータ通路23
と22を連通するバイパス通路24を構成し、第二モー
タ機構21から吐出する作動油がこのバイパス通路24
を介して循環する。
【0041】ところで、走行中に速度切換バルブ50を
切換えようとした場合、油圧モータ10の負荷が抜けた
り、あるいは負荷が抜けないようにすると油圧モータ1
0の回転を油圧によってロックする可能性があり、走行
中の切換え操作が難しいという課題があった。
【0042】これに対処して、走行中における速度切換
バルブ50の切換操作時に負荷が抜けないようにするた
め、低速ポジションaから高速ポジションbに切換わる
過程で、バイパス通路24が開通し始める前に油圧供給
源に対する第二モータ機構21の連通を遮断し始める構
成とする。つまり、速度切換バルブ50は、スプール5
1が図3において上方に移動する過程で、スプールラン
ド52が環状溝12aと22a間を遮断し、かつスプー
ルランド53が環状溝23aと13a間を遮断するタイ
ミングを、環状溝22aと23a間が連通するタイミン
グより早めている。
【0043】逆に、高速ポジションbから低速ポジショ
ンaに切換わる過程では、第一モータ機構11と第二モ
ータ機構21間を連通させ始める前にバイパス通路24
を遮断し始める構成となっている。
【0044】そして、第二モータ通路22,23の作動
油を第一モータ通路12,13に逃がす圧力開放チェッ
ク弁26,27を設けるとともに、第二モータ通路2
2,23に作動油を導く圧力導入チェック弁28,29
を設ける。これにより、第二モータ通路22,23は、
速度切換バルブ50が切換わる過程で一時的に閉塞され
た状態にて、第二モータ機構21のポンプ作用によって
高圧となる側の圧力が圧力開放チェック弁26,27を
介して逃がされるとともに、低圧となる側に圧力導入チ
ェック弁28,29を介して圧力が導かれ、第二モータ
機構21の作動が円滑に行われる。
【0045】圧力導入チェック弁28,29はY字形の
圧力導入通路44を介してフラッシングバルブ37とリ
リーフバルブ38間の出口通路43に接続される。この
出口通路43はフラッシングバルブ37を介して第一モ
ータ機構11の吐出側に連通するため、第一モータ機構
11のモータ作用を損ねることなく第二モータ通路2
2,23に圧力が導かれる。
【0046】圧力導入通路44はフラッシングバルブ3
7の出口通路43に接続される構造のため、その通路長
を短くして、構造の簡素化がはかれるとともに、圧力損
失を抑えられる。なお、圧力導入通路44をチャージポ
ンプ33の吐出側に連通させても良いが、この場合、通
路長が長くなってしまう。
【0047】速度切換バルブ50による車速の切換えを
滑らかに行うために、各スプールランド52,53のエ
ッジにノッチ57,58,59がそれぞれ形成されると
ともに、パイロット圧室56に導かれるパイロット圧力
が電磁比例バルブ61を介して調節される構成とする。
【0048】ノッチ57はスプールランド53が環状溝
23aと13aの連通を遮断する際に両者間を結ぶ流路
を次第に絞るようになっている。
【0049】ノッチ59はスプールランド52が環状溝
22aと12aの連通を遮断する際に両者間を結ぶ流路
を次第に絞るようになっている。
【0050】ノッチ58はスプールランド52が環状溝
22aと23aの連通を遮断する際に両者間を結ぶ流路
を次第に絞るようになっている。
【0051】ノッチ57,58,59は各流路を同時に
開通させるラップ部分を持つが、このラップ部分の流路
面積を適度に設定することにより、油圧モータ10の負
荷が抜けないようにすることと、車速の切換えを滑らか
に行われることを両立している。
【0052】なお、各スプールランド52,53のエッ
ジには、ノッチ57,58,59に限らず、テーパ等を
形成しても良い。
【0053】速度切換バルブ50のパイロット圧室56
には電磁比例バルブ61を介してチャージポンプ33の
吐出圧またはタンク圧が選択的に導かれる。
【0054】速度切換バルブ50の制御手段として設け
られるコントローラ62は、運転者によって操作される
速度切換スイッチ63からの信号に応じてパイロット圧
室56に出入りする作動油の圧力を制御する。
【0055】コントローラ62は予め設定されたマップ
に基づき速度切換スイッチ63からの信号が切換った時
点からの経過時間に応じて電磁比例バルブ61の圧力が
次第に大きくなるように励磁電流値を制御する。
【0056】電磁比例バルブ61とパイロット圧室56
間の通路には多段オリフィス60が介装される。電磁比
例バルブ61が作動不良等によってその開度を急変させ
る場合にも、多段オリフィス60が作動油の流れを絞る
ことによってパイロット圧室56に導かれるパイロット
圧力の変化が遅延され、速度切換バルブ50の切換作動
が急激に行われることを防止するというフェイルセーフ
機能が果たされる。
【0057】以上のように構成される本発明の実施の形
態につき、次に作用を説明する。
【0058】車両を低速で走行させる場合、速度切換バ
ルブ50は低速ポジションaに切換えられ、作動油が第
一モータ機構11と第二モータ機構21に分流すること
によって出力軸5を低速で回転駆動する。
【0059】車両を高速で走行させる場合、速度切換バ
ルブ50は高速ポジションbに切換えられ、作動油が第
一モータ機構11に集中して流れることによって出力軸
5を高速で回転駆動する。
【0060】速度切換バルブ50が低速ポジションaか
ら高速ポジションbに切換えられる際、バイパス通路2
4が開通し始める前に第一モータ機構11と第二モータ
機構21間の連通を遮断し始めるため、第一モータ機構
11の油圧がバイパス通路24を介して逃げることがな
く、走行中における速度切換バルブ50の切換操作時に
負荷が抜けることを回避し、例えば坂道でも車両が勝手
に下ることを防止できる。
【0061】上記したように速度切換バルブ50が低速
ポジションaから高速ポジションbに切換えられる過程
で、第二モータ通路22,23が速度切換バルブ50に
よって一時的に閉塞された状態となるが、このとき、各
第二モータ通路22,23のうち第二モータ機構21の
ポンプ作用によって高圧となる側の圧力が圧力開放チェ
ック弁26,27を介して逃がされるとともに、低圧と
なる側に圧力導入チェック弁28,29を介して圧力が
導かれ、第二モータ機構21の作動が円滑に行われ、出
力軸5の回転を止めることを回避できる。
【0062】この結果、第二モータ機構21の作動を切
換える操作を行うのに逐一運転を停止する必要がなくな
り、車両の走行中にこの切換え操作を行うことが可能と
なる。
【0063】各スプールランド52,53のエッジにノ
ッチ57,58,59がそれぞれ形成されるとともに、
パイロット圧室56に導かれるパイロット圧力がコント
ローラ62により電磁比例バルブ61を介して調節され
るため、速度切換バルブ50による車速の切換えが滑ら
かに行われ、変速ショックを緩和して車両の急加速や急
減速を防止できる。
【0064】なお、1つの油圧モータ10に3つ以上の
モータ機構を設けても良い。
【0065】また、1つの油圧モータに複数のモータ機
構を設ける構造に限らず、モータ機構を独立した油圧モ
ータで構成しても良い。
【0066】また、本発明は斜板式油圧モータに限ら
ず、斜軸式油圧モータにも適用できる。
【0067】本発明は上記の実施の形態に限定されず
に、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がな
しうることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す油圧変速装置の油圧
回路図。
【図2】同じく油圧変速装置の断面図。
【図3】同じく速度切換バルブ等の断面図。
【図4】従来例を示す油圧回路図。
【符号の説明】
1 油圧変速装置 3 シリンダブロック 4 斜板 5 出力軸 6 シリンダ 8 ピストン 10 油圧モータ 11 第一モータ機構 12,13 第一モータ通路 21 第二モータ機構 22,23 第二モータ通路 24 バイパス通路 26,27 圧力開放チェック弁 28,29 圧力導入チェック弁 32 油圧ポンプ 37 フラッシングバルブ 38 リリーフバルブ 40 閉回路 43 出口通路 44 圧力導入通路 56 パイロット圧室 60 多段オリフィス 61 電磁比例バルブ 62 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三堀 敏正 東京都港区浜松町二丁目4番1号世界貿易 センタービル カヤバ工業株式会社内 Fターム(参考) 3H084 AA08 AA16 AA43 AA55 BB11 BB15 BB18 BB20 CC39 CC47 CC48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動油の給排によって共通の出力軸を回転
    駆動する第一モータ機構及び第二モータ機構と、 前記第一モータ機構に作動油を給排する複数の第一モー
    タ通路と、 前記第二モータ機構に作動油を給排する複数の第二モー
    タ通路と、 前記第二モータ機構を短絡するように前記各第二モータ
    通路を連通させて前記第二モータ機構の作動を休止させ
    るバイパス通路と、 前記第一モータ機構及び前記第二モータ機構に油圧供給
    源からの作動油を循環させる低速ポジションと、前記バ
    イパス通路を開通して前記第二モータ機構を休止させて
    前記第一モータ機構のみに油圧供給源からの作動油を循
    環させる高速ポジションとを有する速度切換バルブとを
    備える油圧変速装置において、 前記速度切換バルブは前記低速ポジションが前記高速ポ
    ジションに切換わる過程で、前記バイパス通路が開通し
    始める前に油圧供給源に対する前記第二モータ機構の連
    通を遮断し始める構成とし、 前記各第二モータ通路の作動油を前記第一モータ通路に
    逃がす圧力開放チェック弁と、 前記各第二モータ通路に作動油を導く圧力導入チェック
    弁とを備えたことを特徴とする油圧変速装置。
  2. 【請求項2】前記油圧ポンプと前記第一モータ通路及び
    前記第二モータ通路を結ぶ一対の給排通路によって閉回
    路を構成し、 前記各給排通路のうち圧力の低い方を出口通路に連通す
    るフラッシングバルブと、 前記各第二モータ通路を前記圧力導入チェック弁を介し
    て前記出口通路に接続する圧力導入通路とを備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の油圧変速装置。
  3. 【請求項3】前記速度切換バルブはパイロット圧室に導
    かれる油圧によってスプールが移動することによって低
    速ポジションと高速ポジションに切換わる構成とし、 前記パイロット圧室の圧力を調節する電磁比例バルブ
    と、 前記電磁比例バルブの作動を制御するコントローラとを
    備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の油圧
    変速装置。
  4. 【請求項4】前記電磁比例バルブと前記パイロット圧室
    間の通路にオリフィスを介装したことを特徴とする請求
    項3に記載の油圧変速装置。
  5. 【請求項5】シリンダブロックにその回転軸と平行に配
    設した複数のシリンダと、 前記各シリンダにそれぞれの容積室を画成する複数のピ
    ストンと、 前記シリンダブロックの回転に伴って前記各シリンダの
    容積室を拡縮するように前記ピストンを往復動させる斜
    板とを備え、 前記各シリンダを前記第一モータ機構を構成するものと
    前記第二モータ機構を構成するものに分けたことを特徴
    とする請求項1から4のいずれか一つに記載の油圧変速
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007177984A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Toyota Motor Corp 駆動装置
JP2009133479A (ja) * 2007-09-28 2009-06-18 Liebherr-Werk Nenzing Gmbh 油圧ドライブシステム
KR20190023270A (ko) * 2017-08-28 2019-03-08 하이드로텍(주) 정유압 변속장치의 2속 주행 제어장치

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