JP2003189583A - 電磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置 - Google Patents
電磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置Info
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Abstract
タにおいて負荷変動を抑制する。 【解決手段】N極及びS極に着磁され所定の角度範囲を
回動するロータ10、ロータ10の周りに磁路を形成す
るヨーク20、励磁用のコイル30、ロータ10を初期
位置に向けて付勢する磁気的吸引力を及ぼす磁性体とを
備え、この磁性体として、ロータ10の周方向において
離隔した位置に配置されかつロータ10に対して同一方
向への回転付勢力を及ぼす第1磁性ピン40及び第2磁
性ピン50を設ける。これにより、それぞれの磁性ピン
が及ぼすトルクのピークがずれた位置に現れるため、負
荷として作用する合成トルクは変動幅が低減されあるい
は平坦化され、ロータは作動範囲において安定して回転
する。
Description
御により所定の角度範囲を往復動するロータを有する電
磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置に関し、特に、
ロータの周りに配置されて磁気的吸引力を及ぼす磁性ピ
ン等を備えた電磁アクチュエータ及びこれを用いたカメ
ラ用絞り装置に関する。
定の角度範囲を往復動するロータ、ロータを休止位置に
復帰させるべくあるいは休止位置及び最大回転位置に保
持するべくそれぞれ異なる向きに磁気的吸引力を及ぼす
磁性ピン、ロータの周りに巻回された励磁用のコイル等
を備えたものが知られている。
極に着磁されかつ回転中心から偏倚した位置に出力ピン
1aが一体的に形成されたロータ1、ロータ1の周りに
配置された磁性ピン2等を備えた電磁アクチュエータの
場合、コイルへの通電により、ロータ1が、休止位置か
ら図14(a),(b),(c)に示すように時計回り
に回転して最大回転位置に達し、一方、コイルへの通電
を断つと、磁性ピン2の磁気的吸引力により初期位置
(休止位置)に復帰させられる。この動作において、磁
性ピン2の磁気的吸引力は、ロータ1を反時計回りに回
転させるトルクとして作用する。
は、図14及び図15に示すように、ロータ1の周方向
における磁極(N極)の中心部分(回転角度0°)とN
極及びS極の境界部分(回転角度90°)とで零とな
り、両者の中間部分(回転角度45°)で最大となるよ
うな変動幅の大きい特性となる。したがって、ロータ1
の作動範囲を45°(回転角度22.5°〜67.5°
までの間)とした場合、その作動範囲においてトルク変
動Wを生じることになる。このトルク変動Wは、通電に
よりロータ1の回転角度を制御する際に、負荷変動とし
て作用する。
例えばカメラ用絞り装置の駆動源として採用し、ホール
素子等の磁気センサを用いて回転角度による磁束の変化
を検出し、この検出結果に基づき角度変化に応じたフィ
ードバック制御を行なう際に、上記のようにトルク変動
(負荷変動)が大きいと、制御誤差が大きくなり、絞り
動作の精度が低下するという問題があった。
であり、その目的とするところは、ロータの作動範囲に
おけるトルク変動(負荷変動)を極力小さくして、絞り
装置等の駆動源として適用した場合に制御の容易化、高
精度化が図れる電磁アクチュエータ及びこれを用いたカ
メラ用絞り装置を提供することにある。
ータは、外周面を二分するようにN極及びS極に着磁さ
れ所定の角度範囲を回動して駆動力を出力するロータ
と、ロータの周りに磁路を形成するヨークと、励磁用の
コイルと、ロータを初期位置に向けて付勢する磁気的吸
引力を及ぼす磁性体とを備えた電磁アクチュエータであ
って、上記磁性体は、ロータの周方向において離隔した
位置に配置されかつロータに対して同一方向への回転付
勢力を及ぼす複数の磁性ピンからなり、この複数の磁性
ピンは、ロータが初期位置にあるとき一方の磁極の磁極
中心と対向するように配置された第1磁性ピンと、ロー
タが最大回転位置にあるときに両磁極の境界部分と対向
するように配置された第2磁性ピンと、を有することを
特徴としている。
勢力すなわちトルクを及ぼす磁性ピンが、離れた位置に
おいて同一方向に作用するように複数設けられているた
め、それぞれの磁性ピンが及ぼすトルクのピークが、回
転角度に対してそれぞれ異なる位置に現れる。これによ
り、複数の磁性ピンによる合成トルクは、変動幅が低減
されあるいは平坦化され、ロータは作動範囲において安
定して回転する。特に、ロータが初期位置にあるとき第
1磁性ピンがトルクを生じず、第2磁性ピンのみがトル
クを生じる。一方、ロータが最大回転位置にあるとき第
2磁性ピンはトルクを生じず、第1磁性ピンのみがトル
クを生じる。これにより、作動範囲においては、変動幅
が低減されたあるいは平坦化された合成トルクが作用す
る。
磁性ピンは、両者の中心角がロータの作動角度に直角を
加えた角度となる位置に配置されている、構成を採用で
きる。この構成によれば、ロータの回転中心に対して第
1磁性ピンと第2磁性ピンとのなす中心角がロータの作
動角度+直角(90°)となるように、両者を画一化し
た位置に配置することで、配置角度の検討が不要にな
り、設計が容易になる。
磁性ピンは、磁気的吸引力を異ならせるべく体積が異な
る、構成を採用することができる。この構成によれば、
それぞれの磁性ピンでの磁気的吸引力が異なるため、初
期位置での合成トルクと最大回転位置での合成トルクも
異なる。したがって、トルク変動の低減を図りつつも、
それぞれの回転位置で作用するトルクに変化を持たせ
て、種々の要求に適合するトルク特性を設定することが
できる。
に配置されて磁束の変化を検出する磁気センサを有す
る、構成を採用できる。この構成によれば、磁気センサ
によりロータの回転角度位置を検出することができ、
又、変動幅が低減されたあるいは平坦化されたトルクが
作用するため高精度な検出が行なえる。
口部を形成する基板と、基板に移動自在に配置されて開
口部を所望の口径に絞るための絞り羽根と、絞り羽根を
駆動する駆動源とを備えたカメラ用絞り装置であって、
上記駆動源は、外周面を二分するようにN極及びS極に
着磁され所定の角度範囲を回動して駆動力を出力するロ
ータと、ロータの周りに磁路を形成するヨークと、励磁
用のコイルと、ロータを初期位置に復帰させるべくロー
タの周方向において離隔した位置に配置されかつロータ
に対して同一方向への回転付勢力を及ぼす複数の磁性ピ
ンからなり、この複数の磁性ピンは、ロータが初期位置
にあるとき一方の磁極の磁極中心と対向するように配置
された第1磁性ピンと、ロータが最大回転位置にあると
きに両磁極の境界部分と対向するように配置された第2
磁性ピンと、を有することを特徴としている。この構成
によれば、複数の磁性ピン(第1磁性ピン及び第2磁性
ピン)による合成トルクは、変動幅が低減されあるいは
平坦化されるため、ロータは作動範囲において安定して
回転する。したがって、このロータにより駆動される絞
り羽根は、安定した高精度な絞り動作を行なうことがで
きる。
電磁アクチュエータの一実施形態を示すものである。こ
の電磁アクチュエータは、図1に示すように、外周面を
二分するようにN極及びS極に着磁されたロータ10、
ロータ10の周りに磁路を形成する円筒状のヨーク2
0、励磁用のコイル30、ロータ10を初期位置に向け
て付勢する磁気的吸引力を及ぼす磁性体としての第1磁
性ピン40及び第2磁性ピン50、ロータ10とヨーク
20との間に配置されて磁束を検出する磁気センサとし
てのホール素子60等を備えている。
状をなす着磁部10a、着磁部10aの回転中心から偏
倚した位置に一体的に形成されて外部に駆動力を伝える
駆動ピン10bを有し、所定の角度範囲θ(作動角度)
を回動し得るように、上枠70及び下枠80により支持
されている。着磁部10aは、回転中心を通る面により
(それぞれ中心角180°にて)二分される一方の半体
がN極に着磁され、他方の半体がS極に着磁されてい
る。そして、それぞれの磁極中心Pn,Psにて磁力が
最も大きく、両磁極の境界部分Pb1,Pb2にて磁力
が最も小さくなっている。したがって、磁極中心Pn,
Psと対向する位置あるいは境界部分Pb1,Pb2と
対向する位置に磁性ピン40,50が位置するとき、ロ
ータ10を回転させようとするトルクは発生しない。
0は、ロータ10が初期位置θoにあるとき、N極の磁
極中心Pnと対向する位置に配置されている。第2磁性
ピン50は、ロータ10が時計回りに回転した最大回転
位置θmaxにあるとき、両磁極の境界部分Pb1と対
向する位置に配置されている。すなわち、第1磁性ピン
40と第2磁性ピン50とは、両者の中心角が直角(9
0°)+作動角度θとなるように、ロータ10の周方向
(回転方向)において離隔した位置に配置されている。
は、ロータ10が作動角度θの範囲内にあるとき、第1
磁性ピン40が磁極中心Pnを反時計回りに引き付けか
つ第2磁性ピン50が磁極中心Psを反時計回りに引き
付けるように、すなわち、ロータ10に対して共に反時
計回りに(同一方向への)回転付勢力を及ぼすようにな
っている。また、第1磁性ピン40と第2磁性ピン50
とは、同一の寸法(同一径及び同一長さ)すなわち同一
の体積に形成されている。したがって、ロータ10に対
して作用する磁気的吸引力は同一となる。
トルク特性を、図2及び図3に基づき説明する。ここ
で、ロータ10の作動角度θは45°とする。図2
(a)に示すように、非通電の状態でロータ10が初期
位置θoにあるとき、第1磁性ピン40は磁極中心Pn
に対向する位置にあり、トルクを発生しない。一方、第
2磁性ピン50は磁極中心Psから反時計回りに45°
離れた位置すなわち磁極中心Psと境界部分Pb1との
中間位置にあり、ロータ10を反時計回りに回転させよ
うとする最大トルクを発生する。このとき、ロータ10
に作用する合成トルクは、図3中のP1点で示す値Tc
となる。尚、ロータ10は、初期位置θoにおいて、ス
トッパ(不図示)で位置決めされている。
タ10が時計回りに22.5°(作動角度θの半分)回
転した位置にあるとき、第1磁性ピン40は磁極中心P
nから反時計回りに22.5°離れた位置にあり、ロー
タ10を反時計回りに回転させようとするトルクを発生
する。一方、第2磁性ピン50は磁極中心Psから反時
計回りに67.5°離れた位置にあり、ロータ10を反
時計回りに回転させようとするトルクを発生する。この
とき、ロータ10に作用する合成トルクは、図3中のP
2点で示す値Tcとなる。
タ10が時計回りに45°(作動角度θ)回転した最大
回転位置θmaxにあるとき、第1磁性ピン40は磁極
中心Pnから反時計回りに45°離れた位置すなわち磁
極中心Pnと境界部分Pb2との中間位置にあり、ロー
タ10を反時計回りに回転させようとする最大トルクを
発生する。一方、第2磁性ピン50は境界部分Pb1と
対向する位置にあり、トルクを発生しない。このとき、
ロータ10に作用する合成トルクは、図3中のP3点で
示す値Tcとなる。
ら最大回転位置θmaxまでの作動角度45°を回転す
る間において、第1磁性ピン40と第2磁性ピン50と
が及ぼす合成トルク(反時計回りの回転トルク)は、図
3に示すように、変動のない一定値Tcとなる。したが
って、ロータ10が作動範囲を回動する際に負荷変動が
ないため、ロータ10は安定して回転する。
アクチュエータの動作及びトルク特性を示すものであ
る。この実施形態においては、第1磁性ピン40よりも
小さい体積の第2磁性ピン50´を採用した以外は、前
述の実施形態と同一であり、それ故に同一の構成につい
ては説明を省略する。
(a)に示すように、非通電の状態でロータ10が初期
位置θoにあるとき、第1磁性ピン40は磁極中心Pn
に対向する位置にあり、トルクを発生しない。一方、第
2磁性ピン50´は磁極中心Psから反時計回りに45
°離れた位置すなわち磁極中心Psと境界部分Pb1と
の中間位置にあり、ロータ10を反時計回りに回転させ
ようとする最大トルクを発生する。このとき、ロータ1
0に作用する合成トルクは、図5中のP1点で示す値T
sとなる。
タ10が時計回りに22.5°(作動角度θの半分)回
転した位置にあるとき、第1磁性ピン40は磁極中心P
nから反時計回りに22.5°離れた位置にあり、ロー
タ10を反時計回りに回転させようとするトルクを発生
する。一方、第2磁性ピン50´は磁極中心Psから反
時計回りに67.5°離れた位置にあり、ロータ10を
反時計回りに回転させようとするトルクを発生する。こ
のとき、ロータ10に作用する合成トルクは、図5中の
P2点で示す値(Ts+Th)/2となる。
タ10が時計回りに45°(作動角度θ)回転した最大
回転位置θmaxにあるとき、第1磁性ピン40は磁極
中心Pnから反時計回りに45°離れた位置すなわち磁
極中心Pnと境界部分Pb2との中間位置にあり、ロー
タ10を反時計回りに回転させようとする最大トルクを
発生する。一方、第2磁性ピン50´は境界部分Pb1
と対向する位置にあり、トルクを発生しない。このと
き、ロータ10に作用する合成トルクは、図5中のP3
点で示す値Thとなる。
ら最大回転位置θmaxまでの作動角度45°を回転す
る間において、第1磁性ピン40と第2磁性ピン50´
とが及ぼす合成トルク(反時計回りの回転トルク)は、
図5に示すように、初期位置θoでTs〜最大回転位置
θmaxでTh(Ts<Th)となり、作動範囲におい
てΔTのトルク変動を生じる。
つつも、初期位置θoよりも最大回転位置θmaxでの
トルクがΔTだけ大きくなるようにトルク特性を設定す
るものである。したがって、ロータ10の回転制御にお
いて、最大回転位置θmax側で特に負荷を大きくして
ロータ10を確実に停止させるような場合、あるいは、
初期位置θo側で小さい負荷とし最大回転位置θmax
側で大きな負荷を要するような駆動源として適用される
のに好適である。
る電磁アクチュエータの動作及びトルク特性を示すもの
である。この実施形態においては、第2磁性ピン50よ
りも小さい体積の第1磁性ピン40´をした採用した以
外は、図1及び図2に示す実施形態と同一であり、それ
故に同一の構成については説明を省略する。
(a)に示すように、非通電の状態でロータ10が初期
位置θoにあるとき、第1磁性ピン40´は磁極中心P
nに対向する位置にあり、トルクを発生しない。一方、
第2磁性ピン50は磁極中心Psから反時計回りに45
°離れた位置すなわち磁極中心Psと境界部分Pb1と
の中間位置にあり、ロータ10を反時計回りに回転させ
ようとする最大トルクを発生する。このとき、ロータ1
0に作用する合成トルクは、図7中のP1点で示す値T
hとなる。
タ10が時計回りに22.5°(作動角度θの半分)回
転した位置にあるとき、第1磁性ピン40´は磁極中心
Pnから反時計回りに22.5°離れた位置にあり、ロ
ータ10を反時計回りに回転させようとするトルクを発
生する。一方、第2磁性ピン50は磁極中心Psから反
時計回りに67.5°離れた位置にあり、ロータ10を
反時計回りに回転させようとするトルクを発生する。こ
のとき、ロータ10に作用する合成トルクは、図7中の
P2点で示す値(Th+Ts)/2となる。
タ10が時計回りに45°(作動角度θ)回転した最大
回転位置θmaxにあるとき、第1磁性ピン40´は磁
極中心Pnから反時計回りに45°離れた位置すなわち
磁極中心Pnと境界部分Pb2との中間位置にあり、ロ
ータ10を反時計回りに回転させようとする最大トルク
を発生する。一方、第2磁性ピン50は境界部分Pb1
と対向する位置にあり、トルクを発生しない。このと
き、ロータ10に作用する合成トルクは、図7中のP3
点で示す値Tsとなる。
ら最大回転位置θmaxまでの作動角度45°を回転す
る間において、第1磁性ピン40´と第2磁性ピン50
とが及ぼす合成トルク(反時計回りの回転トルク)は、
図7に示すように、初期位置θoでTh〜最大回転位置
θmaxでTs(Th>Ts)となり、作動範囲におい
てΔTのトルク変動を生じる。
つつも、最大回転位置θmaxよりも初期位置θoでの
トルクがΔTだけ大きくなるようにトルク特性を設定す
るものである。したがって、ロータ10の回転制御にお
いて、初期位置θo側で特に負荷(磁気的吸引力)を大
きくしてロータ10を確実に停止させるような場合、あ
るいは、初期位置θo側で大きな負荷を要し最大回転位
置θmax側で小さい負荷とするような駆動源として適
用されるのに好適である。
用絞り装置の一実施形態を示すものであり、図8ないし
図11は概略構成及び動作を示す図、図12及び図13
は電磁アクチュエータの動作及びトルク特性を示す図で
ある。この絞り装置は、図8及び図9に示すように、露
光用の開口部100a,110a,120aを形成する
基板として地板100、中間板110及び押え板12
0、地板100に移動自在に配置されて開口部100
a,110a,120aを所望の口径に絞るための5枚
の絞り羽根130、絞り羽根130に連結された駆動リ
ング140、駆動リング140を回転駆動する駆動源と
しての電磁アクチュエータ150等を備えている。尚、
この装置においては、中間板110と押え板120との
間にシャッタ羽根(不図示)が配置され、又、このシャ
ッタ羽根を駆動する電磁駆動源が設けられて、シャッタ
機構も備えるようになっているが、ここでの説明は省略
する。
1に揺動自在に支持され、後述する駆動リング140の
ピン141が長孔131に連結されている。駆動リング
140は、環状をなし、周方向において等間隔で設けら
れた5個のピン141及びU字状の被駆動部142を有
し、地板100に対して回動自在に支持されている。
9に示すように、外周面を二分するようにN極及びS極
に着磁されたロータ151、ロータ151の周りに磁路
を形成する円筒状のヨーク152、励磁用のコイル15
3、ロータ151を初期位置に向けて付勢する磁気的吸
引力を及ぼす磁性体としての第1磁性ピン154及び第
2磁性ピン155、ロータ151とヨーク152との間
に配置されて磁束を検出する磁気センサとしてのホール
素子156等を備えている。
に、略円柱状をなす着磁部151a、着磁部151aの
回転中心から偏倚した位置に一体的に形成されて被駆動
部142に連結される駆動ピン151bを有し、作動角
度θ=50°の角度範囲を回動し得るように、上枠15
7及び下枠158により支持されている。
り(それぞれ中心角180°にて)二分される一方の半
体がN極に、他方の半体がS極に着磁されている。そし
て、磁極中心Pn,Psにて磁力が最も大きく、両磁極
の境界部分Pb1,Pb2にて磁力が最も小さくなって
いる。したがって、磁極中心Pn,Psと対向する位置
あるいは境界部分Pb1,Pb2と対向する位置に第1
磁性ピン154及び第2磁性ピン155が位置すると
き、ロータ151を回転させようとするトルクは発生し
ない。
に、ロータ151が初期位置θoにあるとき、S極の磁
極中心Psと対向する位置に配置されている。第2磁性
ピン155は、図11に示すように、ロータ151が時
計回りに回転した最大回転位置θmaxにあるとき、両
磁極の境界部分Pb1と対向する位置に配置されてい
る。すなわち、第1磁性ピン154と第2磁性ピン15
5とは、両者の中心角が直角(90°)+作動角度θ
(50°)となるように、ロータ151の周方向(回転
方向)において離隔した位置に配置されている。
とは、ロータ151が作動範囲内にあるとき、第1磁性
ピン154が磁極中心Psを反時計回りに引き付けかつ
第2磁性ピン155が磁極中心Pnを反時計回りに引き
付けるように、すなわち、ロータ151に対して共に反
時計回りに(同一方向への)回転付勢力を及ぼすように
なっている。
155とは、第1磁性ピン154が大径で短いもの、第
2磁性ピン155が小径で長いものが用いられ、両者の
体積は同一となるように形成されている。したがって、
ロータ151に対して作用する磁気的吸引力は同一とな
る。
びトルク特性を図12及び図13に基づき、又、絞り羽
根130の動作を図10及び図11を参照しつつ説明す
る。尚、図12において、第1磁性ピン154と第2磁
性ピン155とは、同一の磁気的吸引力を及ぼすため同
一の大きさで表されている。
でロータ151がストッパにより停止して初期位置θo
にあるとき、第1磁性ピン154は磁極中心Psに対向
する位置にあり、トルクを発生しない。一方、第2磁性
ピン155は境界部分Pb1から時計回りに50°(磁
極中心Pnから反時計回りに40°)離れた位置にあ
り、ロータ151を反時計回りに回転させようとするト
ルクを発生する。このとき、ロータ151に作用する合
成トルクは、図13中のP1点で示す値Tsとなる。ま
た、ロータ151が初期位置θoにあるとき、図10に
示すように、絞り羽根130は開口部100aを全開し
た状態にある。
ータ151が時計回りに25°(作動角度θの半分)回
転した位置にあるとき、第1磁性ピン154は磁極中心
Psから反時計回りに25°離れた位置にあり、ロータ
151を反時計回りに回転させようとするトルクを発生
する。一方、第2磁性ピン155は境界部分Pb1から
時計回りに25°(磁極中心Pnから反時計回りに65
°)離れた位置にあり、ロータ151を反時計回りに回
転させようとするトルクを発生する。このとき、ロータ
151に作用する合成トルクは、図13中のP2点で示
す値Thとなる。また、ロータ151がこの中間位置に
あるとき、絞り羽根130は開口部100aを途中の口
径に絞った状態にある。
ータ151が時計回りに50°(作動角度θ)回転した
最大回転位置θmaxにあるとき、第1磁性ピン154
は磁極中心Psから反時計回りに50°離れた位置にあ
り、ロータ151を反時計回りに回転させようとするト
ルクを発生する。一方、第2磁性ピン155は境界部分
Pb1と対向する位置にあり、トルクを発生しない。こ
のとき、ロータ151に作用する合成トルクは、図13
中のP3点で示す値Tsとなる。また、ロータ151が
最大回転位置θmaxにあるとき、図11に示すよう
に、絞り羽根130は開口部100aを最も絞った状態
にある。
から最大回転位置θmaxまでの作動角度50°を回転
する間において、第1磁性ピン154と第2磁性ピン1
55とが及ぼす合成トルク(反時計回りの回転トルク)
は、図13に示すように、初期位置θoで最小値Ts、
回転角度5°〜45°の範囲で最大値Th、最大回転位
置θmaxで最小値Tsとなり、作動範囲においてトル
ク変動ΔT(=Th−Ts)を生じるものの、回転角度
5°〜45°の幅広い範囲において一定値Thとなる。
すなわち、作動範囲の両端側において僅かな負荷変動が
あるものの、殆どの領域において負荷変動(トルク変
動)がないため、ロータ151は安定して回転すること
ができる。
の変化を検出しつつ、ロータ151の回転位置をフィー
ドバック制御して、最適な露光量が得られるように絞り
口径を自動的に制御する際に、上記のように、作動範囲
の殆どの領域において負荷変動(トルク変動)がないた
め、ロータ151が通電に応じて安定して回転すること
になる。これにより、露光量に応じた絞り口径となるよ
うに、高精度な絞り制御を行なうことができる。
51の周りに配置する複数の磁性ピンとして、2本の磁
性ピン40(40´),50(50´)、154,15
5を示したが、これに限定されるものではなく、ロータ
10,151に対して、周方向において相互に離隔した
位置に配置されかつ同一方向への回転付勢力を及ぼすも
のである限り、3本以上の磁性ピンを適用することも可
能である。
51の作動角度θとして、45°、50°の場合を示し
たが、これに限定されるものではなく、45°以下の角
度、あるいは、50°以上の角度を採用することも可能
である。
ュエータによれば、二極に着磁されたロータの周りにお
いて、ロータの周方向において離隔した位置に配置され
かつロータに対して同一方向への回転付勢力を及ぼす複
数の磁性ピン(第1磁性ピン及び第2磁性ピン)を設け
たことにより、ロータに作用するトルク(合成トルク)
は、変動幅が低減されあるいは平坦化される。これによ
り、ロータは作動範囲において安定した回転が可能とな
る。特に、この電磁アクチュエータを駆動源として用い
たカメラ用絞り装置によれば、安定した高精度な絞り動
作を行なうことができる。
を示すものであり、(a)は上面図、(b)は縦断面図
である。
のであり、(a)ロータが初期位置にある状態、(b)
はロータが作動範囲の中間位置まで回転した状態、
(c)はロータが最大回転位置にある状態、をそれぞれ
示す。
性ピンのトルク特性を示す図である。
を示すものであり、(a)ロータが初期位置にある状
態、(b)はロータが作動範囲の中間位置まで回転した
状態、(c)はロータが最大回転位置にある状態、をそ
れぞれ示す。
性ピンのトルク特性を示す図である。
の動作を示すものであり、(a)ロータが初期位置にあ
る状態、(b)はロータが作動範囲の中間位置まで回転
した状態、(c)はロータが最大回転位置にある状態、
をそれぞれ示す。
性ピンのトルク特性を示す図である。
示す正面図である。
る。
のであり、絞り羽根が開いて初期位置にある状態を示す
透視図である。
のであり、絞り羽根が作動して最大絞り位置にある状態
を示す透視図である。
磁アクチュエータの動作を示すものであり、(a)ロー
タが初期位置にある状態、(b)はロータが作動範囲の
中間位置まで回転した状態、(c)はロータが最大回転
位置にある状態、をそれぞれ示す。
た磁性ピンのトルク特性を示す図である。
であり、(a)ロータが初期位置にある状態、(b)は
ロータが作動範囲の中間位置まで回転した状態、(c)
はロータが最大回転位置にある状態、をそれぞれ示す。
けられた磁性ピンのトルク特性を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 外周面を二分するようにN極及びS極に
着磁され所定の角度範囲を回動して駆動力を出力するロ
ータと、前記ロータの周りに磁路を形成するヨークと、
励磁用のコイルと、前記ロータを初期位置に向けて付勢
する磁気的吸引力を及ぼす磁性体と、を備えた電磁アク
チュエータであって、 前記磁性体は、前記ロータの周方向において離隔した位
置に配置されかつ前記ロータに対して同一方向への回転
付勢力を及ぼす複数の磁性ピンからなり、 前記複数の磁性ピンは、前記ロータが初期位置にあると
き一方の磁極の磁極中心と対向するように配置された第
1磁性ピンと、前記ロータが最大回転位置にあるときに
両磁極の境界部分と対向するように配置された第2磁性
ピンと、を有する、ことを特徴とする電磁アクチュエー
タ。 - 【請求項2】 前記第1磁性ピン及び前記第2磁性ピン
は、両者の中心角が前記ロータの作動角度に直角を加え
た角度となる位置に配置されている、ことを特徴とする
請求項1記載の電磁アクチュエータ。 - 【請求項3】 前記第1磁性ピン及び第2磁性ピンは、
磁気的吸引力を異ならせるべく体積が異なる、ことを特
徴とする請求項1又は2に記載の電磁アクチュエータ。 - 【請求項4】 前記ロータと前記ヨークとの間に配置さ
れて磁束の変化を検出する磁気センサを有する、ことを
特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の電磁アク
チュエータ。 - 【請求項5】 露光用の開口部を形成する基板と、前記
基板に移動自在に配置されて前記開口部を所望の口径に
絞るための絞り羽根と、前記絞り羽根を駆動する駆動源
と、を備えたカメラ用絞り装置であって、 前記駆動源は、外周面を二分するようにN極及びS極に
着磁され所定の角度範囲を回動して駆動力を出力するロ
ータと、前記ロータの周りに磁路を形成するヨークと、
励磁用のコイルと、前記ロータを初期位置に復帰させる
べく前記ロータの周方向において離隔した位置に配置さ
れかつ前記ロータに対して同一方向への回転付勢力を及
ぼす複数の磁性ピンからなり、 前記複数の磁性ピンは、前記ロータが初期位置にあると
き一方の磁極の磁極中心と対向するように配置された第
1磁性ピンと、前記ロータが最大回転位置にあるときに
両磁極の境界部分と対向するように配置された第2磁性
ピンと、を有する、ことを特徴とするカメラ用絞り装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001381576A JP4021188B2 (ja) | 2001-12-14 | 2001-12-14 | 電磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001381576A JP4021188B2 (ja) | 2001-12-14 | 2001-12-14 | 電磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003189583A true JP2003189583A (ja) | 2003-07-04 |
JP4021188B2 JP4021188B2 (ja) | 2007-12-12 |
Family
ID=27592210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001381576A Expired - Lifetime JP4021188B2 (ja) | 2001-12-14 | 2001-12-14 | 電磁アクチュエータ及びカメラ用絞り装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4021188B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005284102A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Nidec Copal Corp | カメラ用絞り装置 |
JP2007151354A (ja) * | 2005-11-30 | 2007-06-14 | Nidec Copal Corp | 電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置 |
WO2015125547A1 (ja) * | 2014-02-24 | 2015-08-27 | オリンパス株式会社 | 光調節装置 |
-
2001
- 2001-12-14 JP JP2001381576A patent/JP4021188B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2015125547A1 (ja) * | 2014-02-24 | 2015-08-27 | オリンパス株式会社 | 光調節装置 |
JP2015158586A (ja) * | 2014-02-24 | 2015-09-03 | オリンパス株式会社 | 光調節装置 |
CN105765454A (zh) * | 2014-02-24 | 2016-07-13 | 奥林巴斯株式会社 | 光调节装置 |
US10067406B2 (en) | 2014-02-24 | 2018-09-04 | Olympus Corporation | Light adjusting apparatus |
CN105765454B (zh) * | 2014-02-24 | 2018-11-27 | 奥林巴斯株式会社 | 光调节装置 |
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JP4021188B2 (ja) | 2007-12-12 |
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