JP2003186017A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2003186017A JP2002160063A JP2002160063A JP2003186017A JP 2003186017 A JP2003186017 A JP 2003186017A JP 2002160063 A JP2002160063 A JP 2002160063A JP 2002160063 A JP2002160063 A JP 2002160063A JP 2003186017 A JP2003186017 A JP 2003186017A
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泰俊 田坂
Hideo Senda
秀雄 千田
Yoshiro Koike
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    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画面を上方位又は下方位から見ても適切な表
示を行うことを課題とする。 【解決手段】 一対の基板と、一対の基板の間に挟ま
れ、基板間の電圧無印加時に液晶分子が基板に対して垂
直配向し、基板間の電圧の印加によって基板に略平行と
なるように液晶分子が複数の方位に倒れる液晶層とを有
する液晶表示装置が提供される。液晶層は、電圧印加
時、画面右方位を0度としたときに反時計周りに角度を
定義して、0〜180度方位に液晶分子が傾く領域の割
合と、180〜360度方位に液晶分子が傾く領域の割
合とが異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置は薄型・軽量、低電
圧駆動、低消費電力といった特徴を活かして、様々な用
途に広く用いられるようになってきた。表示特性に関し
てもCRTに匹敵するほどの特性が実現され、従来CR
Tが主流であったモニターやテレビなどの用途にも用い
られるようになった。
【0003】液晶表示装置が大型化、階調表示化、高コ
ントラスト化が図られ、パーソナルコンピュータのモニ
ターあるいはテレビ画像表示装置として使用されるまで
になっている。このようなアプリケーションにおいて
は、液晶表示装置があらゆる方向から見えることが必要
とされている。
【0004】この広視野角を実現する技術として、富士
通株式会社からMVA(Multi−domain V
ertical Alignment)型液晶表示装置
が提案されている。
【0005】図2(A)、(B)に、MVA型液晶表示
装置の基本概念構成を示す。図2(A)は基板201及
び202に電圧を印加しないときの液晶表示装置を示
し、図2(B)に基板201及び202に電圧を印加し
たときの液晶表示装置を示す。基板201に土手203
が設けられ、基板202に土手204が設けられる。図
2(A)では液晶分子212が垂直配向し、土手20
3,204近辺の液晶分子211が傾きを持って配向す
る。図2(B)では、液晶分子221が電界の向きに応
じて配向する。すなわち、電圧が印加されていない時に
は垂直に配向しており、電圧が印加されると、4つの領
域に分かれて、それぞれ4方向に傾く。各領域の視角特
性が混ざる結果、広い視野角が得られる。
【0006】このMVA型液晶表示装置の視角特性を更
に向上させる技術(例えば、特開平10−15378
2)、表示輝度を向上させる技術(特許出願番号200
1−106283)を富士通株式会社が特許出願してい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】液晶表示装置は、より
広い視野角を実現することが望まれている。また、高輝
度の液晶表示装置が望まれている。さらに、高視野角及
び高輝度の両方を備えた液晶表示装置が望まれている。
本発明の目的は、広視野角及び/又は高輝度を実現する
液晶表示装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点によれ
ば、一対の基板と、一対の基板の間に挟まれ、基板間の
電圧無印加時に液晶分子が基板に対して垂直配向し、基
板間の電圧の印加によって基板に略平行となるように液
晶分子が複数の方位に倒れる液晶層とを有する液晶表示
装置が提供される。液晶層は、電圧印加時、画面右方位
を0度としたときに反時計周りに角度を定義して、0〜
180度方位に液晶分子が傾く領域の割合と、180〜
360度方位に液晶分子が傾く領域の割合とが異なる。
0〜180度方位に液晶分子が傾く領域の割合と、18
0〜360度方位に液晶分子が傾く領域の割合とを異な
らせて適正な割合にすることにより、画面を上方位又は
下方位から見ても適切な表示が可能になる。
【0009】本発明の他の観点によれば、第1及び第2
の基板と、第1及び第2の基板の間に挟まれ、第1及び
第2の基板間の電圧無印加状態にて液晶分子が第1及び
第2の基板に対して垂直配向する液晶層と、第1の基板
に設けられ、ゲート、ソース及びドレインを含む薄膜ト
ランジスタと、薄膜トランジスタのゲートに接続される
ゲートラインと、薄膜トランジスタのソースに接続され
るデータラインと、薄膜トランジスタのドレインに接続
され、櫛歯状あるいはスリット状の画素電極であって、
該櫛歯の方向がゲートライン近傍では該ゲートラインに
向かって伸びており、データライン近傍では該データラ
インに向かって伸びている画素電極とを有する液晶表示
装置が提供される。ゲートライン及びデータラインに応
じた画素電極の形状にすることにより、画素電極による
液晶分子の配向方向を、ゲートライン及びデータライン
による液晶分子の配向方向に一致させることができる。
【0010】本発明のさらに他の観点によれば、互いに
吸収軸が直交する一対の偏光層と、一対の偏光層に挟ま
れる1/2波長の位相差を有する1/2波長板と、一対
の偏光層に挟まれ、液晶分子が垂直配向し得る液晶層と
を有する液晶表示装置が提供される。1/2波長板は、
1/2波長の位相差を有するフィルムが積層されていて
そのフィルム面に垂直な方向の位相差((nx+ny)
/2−nz)×d(フィルム面に垂直な方位の屈折率を
nz、フィルムの光軸に平行な方向の屈折率をnx、フ
ィルムの光軸に垂直なフィルム面内方向の屈折率をn
y、フィルムの膜厚をdとする)が0あるいは±20n
m以下であり、フィルムの光軸は近接する偏光層の吸収
軸に平行あるいは垂直であり、又は、1/2波長の位相
差を有するフィルムが二枚積層されていて、そのフィル
ム面に垂直な方位の屈折率をnz、フィルムの光軸に平
行な方向の屈折率をnx、フィルムの光軸に垂直なフィ
ルム面内方向の屈折率をnyとして、二枚のフィルムの
(nx−nz)/(nx−ny)の値がそれぞれ0.5
以下と0.5以上とであり、二枚のフィルムの光軸は平
行であり、近接する偏光層の吸収軸に平行あるいは垂直
である。一対の偏光層の間に1/2波長板を設けること
により、広視野角及び高輝度の液晶表示装置を実現する
ことができる。
【0011】本発明のさらに他の観点によれば、第1及
び第2の偏光板と、第1及び第2の偏光板に挟まれ、液
晶分子が垂直配向しうる液晶層と、第1及び第2の偏光
板に挟まれる面内に位相差のある位相差フィルムであっ
て、近接する偏光板の吸収軸にその光軸が垂直になるよ
うに設けられ、その屈折率はnx>nz>=ny(nx
は光軸方向の屈折率、nyはnxに垂直な面内方向の屈
折率、nzは面に鉛直な方向の屈折率)の関係にある位
相差フィルムとを有する液晶表示装置が提供される。第
1及び第2の偏光板の間に所定の位相差フィルムを設け
ることにより、広視野角及び高輝度の液晶表示装置を実
現することができる。
【0012】本発明のさらに他の観点によれば、コレス
テリック液晶層と、1/4波長板と、光を供給するバッ
クライトと、液晶分子が配向可能な液晶パネルとを有す
る液晶表示装置が提供される。コレステリック液晶層及
び1/4波長板は、バックライト及び液晶パネルの間に
挟まれ、液晶パネルの液晶分子の配向方向と1/4波長
板の光軸とが直交している。液晶パネルの液晶分子の配
向方向と1/4波長板の光軸とを直交させることによ
り、表示画面を斜めから見ても色付きを防止できる。
【0013】本発明のさらに他の観点によれば、一対の
基板の間に液晶が封入された液晶パネルと、吸収軸が互
いに直交するように液晶パネルの両側に配置された一対
の偏光素子と、液晶パネルを構成する一対の基板の少な
くとも一方の表面に、突起、窪み、または電極に設けた
スリットのいずれか、またはそれらの組み合わせの周期
的パターンを含み、液晶パネル内の液晶分子の配向を規
制するドメイン規制手段とを有する液晶表示装置が提供
される。周期的に配置されたドメイン規制手段による液
晶分子の配向方向が、偏光素子の吸収軸に対して45度
をなす方向とそれ以外の方向とを含み、電圧無印加時に
は、液晶分子が基板に対してほぼ垂直に配向しており、
電圧印加時には、ドメイン規制手段により液晶分子が斜
めになる方向が各画素内において複数の方向になるよう
に規制される。ドメイン規制手段により液晶分子の配向
方向が偏光素子の吸収軸に対して45度をなす方向とそ
れ以外の方向とを含み、高輝度の表示を行うことができ
る。
【0014】本発明のさらに他の観点によれば、基板表
面に垂直配向処理を施した2枚の基板と、基板間に挟持
されるネガ型液晶と、各画素内において複数の液晶ドメ
インの方向になるように規制するドメイン規制手段であ
って、画素あるいはその周辺領域に部分的に備え、部分
的に設けたドメイン規制手段の中心を挟んで液晶の配向
方向を90〜180度の範囲で異ならせる第1のドメイ
ン規制手段と、液晶の配向方向を0〜90度の範囲で異
ならせる第2のドメイン規制手段とを含むドメイン規制
手段とを有する液晶表示装置が提供される。第1及び第
2のドメイン規制手段の両方を設けることにより、画素
内全域の液晶の配向の制御性が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図3は、MV
A型液晶表示装置(LCD)の白黒のコントラストの視
覚特性を示す。図3の円周上の角度表示は0°が右、9
0°が上、180°が左、270°が下を示す。横軸及
び縦軸は、表示面からの傾き角度を示し、中心が0°で
ある。白黒の視野角は上下左右視角において傾き角80
度においてもコントラスト10(CR=10)以上が実
現されている。
【0016】しかしながら、中間調を表示した時に、正
面から見ると正常な表示であるが、下視角から見ると全
体が白っ茶けてコントラストが低下する現象が観察され
る。我々は、この白っ茶ける現象は、MVAあるいは垂
直配向型のパネルあるいは配向分割したパネル特有の現
象であることを発見した。
【0017】図4(A)〜(C)を用いて説明する。図
4(A)は、表示面を正面から観察した図である。液晶
表示装置400が4つのドメイン401〜404に分割
される場合を説明する。電圧が印加されていないあるい
は液晶が略垂直に配向していて光漏れのない状態では、
黒の光漏れは斜め視角においても非常に小さい。ドメイ
ン401,402,403,404では、それぞれ液晶
分子A1,A2,B1,B2が異なる方向に傾く。低電
圧領域では液晶分子A1,A2,B1,B2は殆ど垂直
であり、複屈折が小さい。
【0018】図4(B)は、表示面を手前(下視角)か
ら観察した図である。斜め視角では、液晶分子は実質寝
てくる。偏光板との角度が多少あるので、複屈折が発現
し、光漏れする。
【0019】図4(C)は、横軸が印加電圧を示し、縦
軸が透過光量を示す。特性線411は、図4(A)に示
すように正面から観察したときの特性を示す。特性線4
12Aは、図4(B)に示すように手前から観察したと
きの液晶分子B1,B2の特性を示す。特性線412B
は、図4(B)に示すように手前から観察したときの液
晶分子A1,A2の特性を示す。
【0020】電圧がしきい値電圧を僅かに超えて暗い階
調を表示するような場合には、図4(C)に示すように
透過光量が増すが、これは図4(B)に示すように、倒
れた液晶分子の軸の投射軸が偏光板の軸の投射軸とずれ
るためである。これは、画素の上半分に位置する液晶分
子においても、画素の下半分に位置する液晶分子におい
ても同様である。ここで、この光漏れを補正するために
ある光学物質を挿入する場合を考える。この場合、暗い
中間調を補償することが出来るが、翻って、黒表示を行
う時に、余分な光学的効果が発現することになってしま
う。このため、斜め視角での黒浮きが生じ、コントラス
トの良好な視角範囲が狭められることになってしまう。
【0021】基本的には、上(右上、左上を含む)方向
に傾く領域と下(右下、左下を含む)方向に傾く領域と
の比を崩すことにより、上記の問題点を解決する。
【0022】図5(A)は、液晶分子A1,A2と液晶
分子B1,B2の領域の比が同じ場合の透過光量−印加
電圧(T−V)特性を示す。この場合、特性線の形が崩
れて、表示面が白っ茶けてしまう。
【0023】図5(B)は、液晶分子A1,A2の領域
と液晶分子B1,B2の領域との比を適正値に調整した
場合のT−V特性を示す。印加電圧と透過光量がほぼ比
例し、適切な表示を行うことができる。
【0024】図6(A)、(B)に微細スリットにより
配向規制を行った場合における構成を示す。図6(A)
では全ての液晶分子が画面下方位に傾くように構成し
た。1画素領域103は、2つの配向領域101及び1
02に分割される。ゲートライン114及びデータライ
ン113に対応して、画素領域103が設けられる。画
素領域103は、ITO(インジウム酸化第一錫:indiu
m tin oxide)透明電極111で構成される。透明電極
111には、薄膜トランジスタ(TFT)のドレインに
接続するためのコンタクト領域112が設けられる。配
向領域101及び102の比は1:1である。図6
(B)では、上方位に傾く領域121と下方位に傾く領
域122の比を1:1に設定した。領域121及び12
2の配向は、透明電極123のスリットの向きにより制
御可能である。
【0025】図1(A)では、透明電極133の形状を
変え、上方位に傾く領域131と下方位に傾く領域13
2の比を1:3に設定した。このように、液晶分子の傾
く方位について、通常は1:1に設定するところを、意
図的にバランスを崩し、1:X(X<>1)とした。
【0026】このようにバランスを崩した場合には、図
4(C)に示すところの上視角、下視角でのT−V特性
を重ね合わせる比が変わることになる。この時、図4
(C)に示す2本のT−V特性線412A,412Bの
比率に応じた和になる。ここで、図4(C)の特性線4
12Aで示す領域を増やした場合には、黒っぽい映像が
全体に白くなるが、黒白のコントラストは取れているの
で、このコントラストのおかげで良好な表示となる。一
方、特性線412Bで示す領域を増やした場合には、黒
っぽい映像は全体に黒く潰れ、一部反転する可能性があ
る。しかしながら、黒っぽい映像は白くはならず黒いま
まではある。この特性線412Aの効果と特性線412
Bの効果とを完全に1:1で混ぜてしまった場合には、
双方の良好な特性が互いに打ち消されてしまい、良好な
視角特性を実現することは難しかった。しかしながら、
比率を調整する、特に、特性線412Aの領域の割合を
全体の7±2割とすることで、良好な表示が得られるこ
とが分かった。
【0027】図6(A)、(B)をより詳細に説明す
る。図6(A)は全ての配向を下向きにした例を示して
いる。TFT基板に形成されている透明電極をパターニ
ングした。ここで、櫛歯状に透明電極111を設けた。
ここで、画素を二つの領域101,102に分割し、上
半分においては櫛歯の歯を右下に伸びるように設定し
た。一方、下半分においては櫛歯の歯を左下に伸びるよ
うに設定した。ここで、櫛歯の各電極の幅を3μmに設
定し、櫛歯の間隙を3μmに設定した。図6(B)は開
口率を最大限に設定し、上下比率を同一にした場合を示
す。
【0028】図1(A)は開口率を最大限に設定しつ
つ、上下比率を変えた例を示す。図6(B)と基本的な
構成は変えずに上下比率を変えた。このITO電極パタ
ーンから櫛歯状のITO電極を上側領域131では右上
方位に、下側領域132では左下方位に向けて設定し
た。ここで、上側の領域131の比率を全体の3割に設
定した。
【0029】図1(B)は画素の左右中央に一本上下に
ITO電極のパターンを設け、上下比率を変えた例を示
す。画素領域103は、4つの領域141〜144に分
割される。このITO電極パターンから櫛歯状のITO
電極を上側領域141,142では上方位に、下側領域
143,144では下方位に向けて設定した。櫛歯状の
ITO電極の伸ばし方としては、画素の上側では腕を上
に伸ばしたように設定した。一方、画素の下側では両腕
を左右に広げつつ下げたように設定した。ここで、上側
の領域141,142の比率を全体の3割に設定した。
【0030】図8(A)は、液晶表示装置の主要構成を
示す。TFT801は、ゲートがゲートライン114に
接続され、ソースがデータライン113に接続され、ド
レインが透明電極111に接続される。液晶層802
は、一端がTFT基板上の透明電極111に接続され、
他端が対向基板の共通電極(グランド電極)に接続され
る。補助容量803は、一端がコンタクト領域701を
介して透明電極111に接続され、他端がグランド電位
に接続される。
【0031】図8(B)は、補助容量803及びその周
辺の断面図である。補助容量803は、金属層811及
び812の間に絶縁層を設けることにより形成される。
金属層811は、TFT801(図8(A))のソース
電極とは接続されていないがそれと同じ層に形成され
る。金属層812は、以下、補助容量(Cs)レイヤと
もいう。Csレイヤ812は、グランド電位に接続され
る。金属層811は、コンタクトホール813を介して
コンタクト領域701に接続される。
【0032】図7、図9を参照して、すのこ状の電極の
より正確なレイアウトを説明する。図7は図6(A)に
対応し、図9は図1(B)に対応する。
【0033】図7においては、画素の中央部には左右に
補助容量(Cs)形成用の電極812(図8(B))が
形成されており、ITO電極111と金属層811(図
8(B))との接触を行うためのコンタクト領域701
が形成されている。図7の下部に示す拡大図のように、
すのこ状の電極702の端を、コンタクト領域701か
ら離す構成とした。
【0034】図10は、TFTの断面図である。ゲート
電極1001の上には、絶縁膜1011を介して、ソー
ス電極1002及びドレイン電極1003が形成され
る。さらに、その上には、絶縁膜1012を介してIT
O電極1005が形成される。ITO電極1005及び
ドレイン電極1003は、コンタクトホール1004を
介して接続される。
【0035】図9の下部は、TFTのドレイン電極とI
TO電極のコンタクト領域901の拡大図を示してい
る。すのこ状の電極903の端は開いていることが重要
であり、極力ドレイン電極との間にスリット状の部位を
形成するように設計した。すのこ状の電極902は、コ
ンタクト領域901に接続される。
【0036】図11は、通常の液晶表示装置の断面図で
ある。対向基板1101及びTFT基板1103の間に
は、液晶層1102が設けられる。対向基板1101
は、ガラス基板1111、カラーフィルタ1112、及
びITO電極1113が順に積層される。TFT基板1
103は、ガラス基板1124、絶縁層1123、絶縁
層1122、及びITO電極1121が順に積層され
る。ゲート電極1131の上には、絶縁層1123を介
して、ソース電極1133及びドレイン電極1132が
形成される。ITO電極1121は、ドレイン電極11
32に接続される。
【0037】図12(A)、(B)は、カラーフィルタ
1223をTFT基板1203に設けた液晶表示装置を
示す。図12(A)は、液晶表示装置の平面図である。
図12(B)は、図12(A)のII−II線断面図で
ある。対向基板1201及びTFT基板1203の間に
は、液晶層1202が設けられる。対向基板1201
は、ガラス基板1211及びITO電極1212が積層
される。TFT基板1203は、ガラス基板1226、
絶縁層1225、絶縁層1224、カラーフィルタ12
23、アクリル樹脂層1222、及びITO電極122
1が順に積層される。ゲート電極1231の上には、絶
縁層1225を介して、ソース電極1233及びドレイ
ン電極1232が形成される。ITO電極1221は、
ドレイン電極1232に接続される。
【0038】カラーフィルタ1223がTFT基板12
03上にあるときには、電極のパターンを自由にレイア
ウトすることが出来る。図11の構成では、データライ
ンからの横電界の影響によって輝度の低下が生じてしま
い、また、所望の角度とは異なる方位に液晶分子が傾く
ため、視角特性が悪いという問題が生じていた。これに
対して、図12(B)に示すように、カラーフィルタ1
223がTFT基板1203にある場合には、データラ
インはカラーフィルタ1223の下部に隠れている。こ
こで、スリット電極として、隣の画素との間に生じる斜
め電界が配向不良の原因となる。そこで、逆に、隣の画
素も配向を改善することに用いる構成とした。図13
(A)に示すように、隣の画素の電極と、自画素との間
の間隙1321を、画素中のスリットの間隙1322と
同一とし、且つ、表示動作として、左右隣の画素と駆動
の位相を合わせた。具体的には、フレーム反転あるいは
ライン反転駆動を行った。この時には例えば全面グレー
の表示を行う時、自画素内の電界の分布と、画素間の電
界の分布とは全く同一である。そして、配向不良は全く
生じない。この場合には全面において配向は上下方向に
均一な配向となり、良好な視角特性と均一で明るい表示
を実現することが出来た。
【0039】図13(A)は、6画素の領域に対応する
ITO電極1311〜1316を示す。各ITO電極1
311〜1316の左上には、TFTのドレイン電極に
接続するためのコンタクト領域1301が設けられる。
間隔1321は、各ITO電極1311〜1316間の
間隔である。間隔1322は、各ITO電極1311〜
1316内のすのこ状電極間の間隔である。間隔132
1及び1322は、同じである。
【0040】図13(C)は、TFTとの接続を得るた
めのコンタクトホール1331として、画素中央のすの
この連結部分に設けて開口率と配向の安定性を図った。
【0041】図13(B)は、図13(A)、(C)の
I−I線断面図である。TFT基板1342において、
各ITO電極1314〜1316の間の下には、データ
ライン1341が設けられる。
【0042】本実施形態によれば、図12(B)に示す
ように、一対の基板1201,1203が設けられる。
液晶層1202は、一対の基板1201,1203の間
に挟まれ、基板1201,1203間の電圧無印加時に
液晶分子が基板1201,1203に対して垂直配向
し、基板1201,1203間の電圧の印加によって基
板1201,1203に略平行となるように液晶分子が
複数の方位に倒れる(図1(A)、(B)参照)。液晶
層1203は、図1(A)に示すように、電圧印加時、
画面右方位を0度としたときに反時計周りに角度を定義
して、0〜180度方位に液晶分子が傾く領域131の
割合と、180〜360度方位に液晶分子が傾く領域1
32の割合とが異なる。
【0043】また、液晶層1203は、電圧印加時、画
面右方位を0度としたときに反時計周りに角度を定義し
て、図1(B)に示すように、45度、135度方位に
液晶分子が傾く領域141,142の割合と、225
度、315度方位に液晶分子が傾く領域143,144
の割合とが異なる。液晶層1203は、45度、135
度方位に液晶分子が傾く領域141,142の割合が全
体の4割以下が好ましい。
【0044】図1(B)に示すように、画素電極は、幅
が10μm以下、間隙が10μm以下のすのこ状の画素
電極であり、TFT基板1203(図12(B))に設
けられる。液晶層1202は、画素電極により液晶分子
の配向方位が規制されて4方向に液晶分子が傾く。画素
電極は、すのこの伸びる方向が45、135、225、
315度の形状を有し、液晶層1202は、液晶分子の
傾く4方向がそれぞれ45,135,225,315度
である。
【0045】薄膜トランジスタは、ゲート、ソース、ド
レインを含む。図9に示すように、画素電極は、薄膜ト
ランジスタのドレインに接続するためのコンタクト領域
901を有し、複数のすのこのうちの少なくとも一部9
03とコンタクト領域901との間にスリットが設けら
れる。ゲートラインは、薄膜トランジスタのゲートに接
続される。画素電極は、複数のすのこのうちの最もゲー
トラインに近いすのこ902がコンタクト領域901に
接続される。
【0046】図13(A)に示すように、画素電極は、
自己のすのこ状画素電極の間隙1322と隣接する画素
電極との間における間隙1321とが同一である。図1
2(A)に示すように、薄膜トランジスタは、TFT基
板1203において画素電極1221に接続される。カ
ラーフィルタ層1223は、TFT基板1203に形成
される。
【0047】以上説明したように、本実施形態により視
角特性の良好なディスプレイを実現することが出来た。
【0048】(第2の実施形態)図14及び図15を参
照して、MVA型液晶表示装置の問題点を説明する。図
14はMVA型液晶表示装置を示している。TFT基板
側のITO画素電極1404にはスリット1405が設
けられており、対向基板のITO電極上にはレジストを
用いて土手1401が形成されている。さらに、TFT
基板上には、ゲートライン1402、データライン14
03及び補助容量形成用電極1406が形成される。画
素電極は、4つの領域1411〜1414に分割され
る。各領域1411〜1414の液晶分子は、それぞれ
図4(A)の液晶分子A1、B2、A2、B1の向きに
配向される。ここで、TN型ディスプレイの構造と比較
すると対向基板のITO電極上にレジストのパターンを
形成する必要があり、工程が増え、コストアップとなっ
ていた。
【0049】図15は、対向基板のITO電極にスリッ
ト1504を設けた場合を示す。TFT基板には、ゲー
トライン1501、データライン1502、補助容量形
成用電極1505、ITO画素電極1503が形成され
る。黒矢印1521は、スリット電極1504による配
向規制の方向を示す。白矢印1522は、ゲートライン
1501及びデータライン1502による配向規制の方
向を示す。領域1511では、配向を規制する方向が2
方向以上あるために応答が遅くなる。
【0050】さらに、この場合には、TN型ディスプレ
イと比較して、対向基板のITO電極にスリット150
4を設ける必要性から、工程が増え、コストアップとな
る。また、対向基板にカラーフィルタが設けられている
場合、スリット1504の部位においてはカラーフィル
タ層がむき出しになっており、カラーフィルタ層からの
不純物の落出により信頼性が低下する問題が生じる。更
に、データライン1502あるいはゲートライン150
1による配向規制方位と、スリット電極1504による
配向規制方位とが45度異なるため、配向が安定するた
めの時間がかかり、応答が遅いという問題が生じる。
【0051】図16は、本発明の実施形態による画素電
極のパターンを示す。TFT基板には、ゲートライン1
601、データライン1602、微細スリット画素電極
1621,1622が形成される。
【0052】黒矢印1612は、微細スリット画素電極
1621,1622による配向規制の方向を示す。白矢
印1611は、ゲートライン1601及びデータライン
1602による配向規制の方向を示す。
【0053】データライン1602の近傍では横方向
(データラインに垂直)に微細スリット画素電極162
2を設ける。ゲートライン1601の近傍では縦方向
(ゲートラインに垂直)に微細スリット画素電極162
1を設ける。そして、これらの電極のつなぎ部分として
は画素中央に上下にITO電極1613を伸ばし、デー
タライン1602とゲートライン1601との交差部に
向けてITO電極1623を伸ばした。ITO電極16
23が互いに交差する角度は45度である。ITO電極
1613は、背骨状に形成され、その上の液晶分子はゲ
ートライン1601の近傍の液晶分子の配向の影響で配
向方向が決まる。ここで、微細な電極1621,162
2の電極幅としては約3μm、電極1621,1622
の間のスリットの幅としても約3μmとした。
【0054】微細な電極1621,1622にあって
は、TFT基板上の電極と対向基板上の電極との間に電
圧が印加された時に、液晶分子の倒れる方向は微細な電
極の伸びる方向と平行な方向になる。この作用を図17
(A)、(B)を用いて説明する。
【0055】図17(A)は、画素電極パターンが粗い
場合を示す。対向基板1701及びTFT基板1703
の間に、液晶層1702が設けられる。対向基板170
1上には、全面にITO透明電極が形成される。TFT
基板1703上の電極パターン間隔は広い。領域171
1では、電極の間隔が広いので、電界の傾きにより、液
晶分子は倒れる。逆向きに倒れる領域との距離が離れて
いるため相互干渉はなく、図の左右方向に倒れる。
【0056】図17(B)は、TFT基板1703上の
電極パターンが微細な場合を示す。領域1721では、
電極の間隙が狭いので、電界の傾きにより倒れようとす
る液晶分子がぶつかって倒れることが出来ない。ストレ
スから逃れるために電極と平行な方向(図では紙面に垂
直な方向)に液晶分子1722が倒れる。
【0057】この原理を本実施形態は利用したものであ
って、図16に示すように、データライン1602に垂
直に伸びる微細電極1622が存在する部分において
は、微細電極1622およびデータライン1602から
の横電界の影響で液晶分子は横方向に倒れる。ここで、
微細電極1622の配向規制方向とデータライン160
2からの横電界による配向規制方向とが一致するため素
直に液晶分子は倒れる。一方、ゲートライン1601と
垂直な方向に伸びる微細電極1621が存在する部分に
おいては、微細電極1621およびゲートライン160
1からの横電界の影響で液晶分子は縦方向に倒れる。こ
こで、微細電極1621の配向規制方向とゲートライン
1601からの横電界による配向規制方向とが一致する
ため素直に液晶分子は倒れる。
【0058】このように液晶分子にかかる配向規制が素
直であるため、対向基板側には土手やスリットなどの特
殊な構造を設ける必要はない。
【0059】図16をより詳細に説明する。ゲートライ
ン1601とデータライン1602とで囲まれた画素領
域にITO透明電極が設けられており、TFTにより表
示電圧が印加されている。ITO電極は櫛歯状にパター
ニングされており、その櫛の方向はデータライン160
2近傍ではデータライン1602に垂直に、ゲートライ
ン1601近傍ではゲートライン1601に垂直に設定
されている。櫛の歯は画素の中央上下に伸びる電極16
13に繋がっており、この背骨の如き電極1613はデ
ータライン1602とゲートライン1601との交差部
に向かって伸び、Y字の形を取る。このY字の手を広げ
ている角度としては、30度から120度の間に設定し
た時に良好な配向を得ることが出来た。ここで、スリッ
ト電極のITO電極の幅としては、3μmから5μm、
スリットのITO間隙部分の幅としては、2μmから5
μmに設定した。
【0060】図18にはこの手を広げる角度が約60度
の場合を図示した。縦方向(ゲートライン1801に垂
直)に伸びる櫛歯状の電極1821の長さが長くなって
いる。この場合には、ゲートライン1801からの横電
界をより有効活用することが可能となっている。
【0061】図19(A)〜(C)にITO電極のパタ
ーンの拡大図を示す。図19(A)は最も単純な構成で
あって、櫛歯状のITO電極の幅は一定である。領域1
902では図の左右方向に液晶分子が傾き、領域190
3では図の上下方向に液晶分子が傾き、領域1901で
は図の斜め45度方向に液晶分子が傾く。
【0062】図19(B)においては、櫛歯状の電極の
方向を角度θ傾かせている。手を広げた背骨から上方向
に伸びる櫛歯状電極の伸びる方向を、上方位から腕を広
げた腕の方向に傾かせた。すなわち、櫛歯状電極192
2は、ゲートライン近傍の電極であり、背骨状電極19
21の長手方向に対して角度θ傾いている。また、櫛歯
状電極1923は、データライン近傍の電極であり、背
骨状電極1921の垂直方向に対して角度θ傾いてい
る。傾ける角度θとしては、1度から45度まで変化さ
せた。
【0063】領域1911では図の斜め45度方向に液
晶分子が傾く。図19(A)の領域1902及び190
3の液晶分子の傾きは90度異なる。図19(B)の領
域1912及び1913の液晶分子の傾きの差は90度
より小さくなるので、領域1911〜1913の間で液
晶分子の傾きがなだらかに変化する。
【0064】図19(C)は電極の形状を先細りにした
場合の構成を示す。ここで、先細りの電極1931,1
932の角度θとしては、1度から20度程度に設定し
た。電極の形状を先細りする効果を説明する。図20
(A)は、微細電極2001及び2002が平行な場合
を示す。微細電極2001近傍の液晶分子2003と微
細電極2002近傍の液晶分子2004は傾きが180
度異なる。図20(B)は、微細電極2011及び20
12の形状が先細りする場合を示す。微細電極2011
近傍の液晶分子2013と微細電極2012近傍の液晶
分子2014は傾きの違いが180度より小さい。液晶
分子2013〜2015は傾きがなだらかに変化する。
【0065】図21(A)、(B)は補助容量形成用の
Csラインを活用する場合の構成を示す。図21(A)
は液晶表示装置の平面図である。Csライン2104か
らはゲートライン2102あるいはデータライン210
3と同様に横方向の電界が形成されている。この横電界
を積極的に配向に活用するものである。
【0066】金属層2105は、図8(B)の金属層8
11に相当し、ITO画素電極2101に接続される。
ここで、図16、図18、図19(A)〜(C)に示し
た場合と同様に、櫛歯状の電極の櫛の先端を横電界の原
因となる電極(図16、図18、図19(A)〜(C)
ではデータラインあるいはゲートライン)に向かわせる
ことが重要である。
【0067】図21(A)においては、櫛歯状の電極と
して、画素の上半分2101a、下半分2101bそれ
ぞれに櫛歯状の電極を上下左右に伸ばした。
【0068】図21(B)は、図21(A)の線210
6の断面図である。対向基板2111には、全面にIT
O画素電極2121が形成される。TFT基板2112
には、Csライン2134の上に絶縁膜2132を介し
て金属層2133が形成される。金属層2133とIT
O画素電極2131は接続されている。Csライン21
34は図21(A)のCsライン2104に相当し、金
属層2133は図21(A)の金属層2105に相当す
る。上記のように、Csライン2134から生じる斜め
電界1341を積極的に配向に活用することができる。
【0069】なお、図22に示すように、領域2101
a及び2101bにおいてそれぞれITO画素電極21
01に背骨領域を設けてもよい。
【0070】図23(A)は、画素電極2301を右
上、左上、左下、右下に伸ばした例を示す。TFT基板
には、画素電極2301の他、ゲートライン2302、
データライン2303及びCsライン2304が形成さ
れる。画素電極2301は、Csライン2304に平行
な電極2305を含む。
【0071】図23(B)は、Csライン2304を積
極的に活用する構成を示す。画素電極2311におい
て、異なる配向の領域2311a,2311bが、各画
素の上半分下半分に十字に形成されている。領域231
1a及び2311bは、画素電極2312で接続されて
いる。
【0072】図21(A)において、Csライン210
4を跨いでTFTからの電圧を伝達するための透明電極
が設けられている。ここで、ITO透明電極2101は
Csライン2104の上ではCsライン2104上に伸
ばして設定した。これにより、補助容量を実現した。
【0073】図24は、上記の液晶パネルを一対のλ
(波長)/4板で挟む構成を示す。液晶パネル2403
をλ/4板2402及び2404で挟み、さらにその両
側を偏光板2401及び2405で挟む。偏光板240
1の吸収軸2411は、図の水平方向に対して45度ず
れている。λ/4板2402の光軸2412は、図の水
平方向に対して90度ずれている。λ/4板2404の
光軸2414は、図の水平方向と同じ方向である。偏光
板2405の吸収軸2415は、図の水平方向に対して
135度ずれている。偏光板2401,2405は、そ
れぞれ吸収軸2411,2415の光成分を吸収する。
λ/4板2402,2404は、直線偏光と円偏光との
間の変換を行って出力する。液晶パネル2403を一対
のλ/4板2402,2404で挟むことにより輝度が
向上する。
【0074】図25(A)は、図23(B)と同じ構成
であり、上半分の画素領域2311aの透過光量分布を
図25(B)、(C)に示す。図25(B)は、λ/4
板がない場合の分布であり、画素に十字の黒い領域が生
じてしまう。これは液晶分子が偏光板の光軸に垂直ある
いは平行な方向に傾いてしまうためである。図25
(C)は、図24に示すように、λ/4板2402,2
404を適用した場合の分布であり、黒い領域は画素の
中央部のみとなり、明るい表示が実現される。
【0075】本実施形態によれば、図16に示すよう
に、画素電極は、櫛歯状あるいはスリット状の画素電極
であって、該櫛歯の方向がゲートライン1601近傍で
は該ゲートラインに向かって伸びており、データライン
1602近傍では該データラインに向かって伸びてい
る。
【0076】図21(A)に示すように、CSライン
(補助容量形成用電極ライン)2104は、画素の中央
の左右方向に延びる。画素電極は、補助容量形成用電極
ライン2104を境にして上下に分かれて形成され、補
助容量形成用電極ライン2104近傍では該補助容量形
成用電極ラインに重なるように該補助容量形成用電極ラ
インと同じ方向に向かって伸びる。
【0077】また、図16に示すように、画素電極は、
画素の中央に背骨状に上下方向に電極1613が形成さ
れていて、ゲートライン1601に向かう櫛歯状の電極
1621とデータライン1602に向かう櫛歯状の電極
1622とに繋がる電極部1623が該背骨状の電極1
613から四方に伸びてY字の腕状になる。
【0078】図21(A)に示すように、画素電極は、
櫛歯の方向が補助容量形成用電極ライン2104近傍で
は該補助容量形成用電極ラインに向かって伸びる。その
画素電極は、補助容量形成用電極ライン2104に向か
う櫛歯状電極とデータライン2103に向かう櫛歯状電
極とを繋げるY字の腕状の電極と、ゲートライン210
2に向かう櫛歯状電極とデータライン2103に向かう
櫛歯状電極とを繋げるY字の腕状の電極とを有する。
【0079】上記のY字の腕状の電極の腕がなす角度
は、30度以上150度以下が好ましい。また、図19
(B)に示すように、画素電極は、ゲートラインに向か
って伸びている櫛歯状の電極1922の伸びる方向とし
て、データライン近傍では該データラインに向かって傾
いて伸び、データラインに向かって伸びている櫛歯状の
電極1923の伸びる方向として、ゲートライン近傍で
は該ゲートラインに向かって傾いて伸びている。また、
図19(C)に示すように、画素電極は、櫛歯の形状と
して、歯の先端部分がより狭くあるいは細くなってい
る。
【0080】図21(A)に示すように、画素電極は、
補助容量形成用電極ライン2104を跨いで薄膜トラン
ジスタのドレインからの電圧を伝達するために設けられ
ている電極が、補助容量形成用電極ライン2104近傍
で該補助容量形成用電極ラインに重なるように同じ方向
に伸びている。また、図24に示すように、一対の直交
する1/4波長板2402,2404は、液晶パネル
(液晶層を挟んだ一対の基板)2403を挟んでいる。
【0081】以上説明したように、本実施形態を用いる
ことにより、明るい表示を実現できるとともに、視野角
の広い液晶ディスプレイを実現することが出来た。
【0082】(第3の実施形態)MVA型液晶表示装置
の視角特性をより改善するために、図26に示すような
フィルム構成が提案されている。液晶層2605は、一
対の面内位相差を有する位相差フィルム2604,26
06で挟まれる。さらに、その両側が一対の負の位相差
フィルム2603,2607で挟まれる。さらに、その
両側が一対の偏光子2602,2608で挟まれる。さ
らに、その両側が一対の保護層2601,2609で挟
まれる。偏光子2602の吸収軸2612と偏光子26
08の吸収軸2618は、90度ずれている。位相差フ
ィルム2604の光軸2614と位相差フィルム260
6の光軸2616は、90度ずれている。偏光子260
2の吸収軸2612と位相差フィルム2604の光軸2
614は、90度ずれている。視角特性としては、コン
トラスト10以上の範囲は傾き角度にして全方位にて±
80度以上が実現されている。しかしながら、輝度を向
上させることは出来ない。
【0083】一方、輝度を向上させるための技術とし
て、図27に示すような円偏光板を用いた技術が提案さ
れている。液晶パネル2706は、2枚の基板の間に液
晶層を挟んだものであり、一対のトリアセチルセルロー
ス(TAC)2705,2707で挟まれる。さらに、
その両側が一対のλ/4フィルム2704,2708で
挟まれる。さらに、その両側が一対のTAC2703,
2709で挟まれる。さらに、その両側が一対のポリビ
ニールアルコール(PVA)偏光層2702,2710
で挟まれる。さらに、その両側が一対のTAC270
1,2711で挟まれる。
【0084】偏光層2702の吸収軸2722は、図の
水平方向に対して90度ずれている。λ/4フィルム2
704の光軸2724は、図の水平方向に対して45度
ずれている。λ/4フィルム2708の光軸2728
は、図の水平方向に対して135度ずれている。偏光層
2710の吸収軸2730は、図の水平方向と同じ方向
である。
【0085】この構成によれば、輝度は2割から5割向
上するものの、図26に示した構成で実現される視角特
性を得ることは出来ない。上下左右のコントラスト10
以上の範囲は±80度あるものの、斜め45度方位では
±50度に留まっている。
【0086】本発明の実施形態は図26及び図27の二
つの特性を併せ持つ構成を有するものである。図28
(A)は、本実施形態の中の最も単純な原理構成を示す
ものである。λ(波長)/2板2802は、一対の偏光
層2801,2803で挟まれている。偏光層2801
の吸収軸2811は、図の水平方向と同じ方向である。
λ/2板2802の光軸2812も、図の水平方向と同
じ方向である。偏光層2803の吸収軸2813は、図
の水平方向に対して90度ずれている。λ/2板280
2は、入射した直線偏光を90度回転させた直線偏光の
光に変換して出射する。
【0087】偏光層2801,2803は、PVA偏光
層を指し、一般に偏光板にはPVA偏光層の両側にトリ
アセチルセルロース(TAC)のフィルムが設けられて
いるが、このTACフィルムのない状態を指している。
一対の偏光層2801,2803の間に二分の一波長板
2802が設けられており、この二分の一波長板280
2のフィルムに対して垂直な方向の位相差((nx+n
y)/2−nz)×dはゼロである。ここで、nx、n
y、nzは、各方向の屈折率であり、dは厚さである。
この二分の一波長位相差板2802の光軸2812は、
近接する偏光層2801,2803の吸収軸2811,
2813に平行あるいは垂直である。この場合の漏れ光
の様子を図28(B)に示しているが、全方位に渡って
漏れ光がほとんどないことが分かる。
【0088】液晶パネル全体の構成が実質的にこの構成
と同一となるようにした。即ち、この構成に対して光学
フィルム、液晶層が積層される訳だが、それらは互いに
打ち消されて実質的になにもないのと同じとなり、結
果、図28(A)と実質的に同一になるように構成し
た。
【0089】図29(A)は一対の四分の一波長フィル
ム2901,2902を、その光軸2911,2912
が直交するように積層した場合を示す。四分の一波長フ
ィルム2901,2902は、二分の一波長板2802
と偏光層2803の間に挿入される。ここで、四分の一
波長板2901,2902の光軸2911,2912の
方位は偏光層2801,2803の吸収軸2811,2
813と45度の角度をなすように設定した。四分の一
波長板2901,2902の負の位相差もゼロに設定し
た。四分の一波長板2901,2902は、直線偏光と
円偏光との間の変換を行う。この場合の漏れ光の様子を
図29(B)に示しているが、全方位に渡って漏れ光が
非常に小さいことが分かる。
【0090】図30(A)には、更に、垂直配向し得る
液晶層3001と、フィルム面に垂直な方向にのみ負の
位相差 ((nx+ny)/2−nz)×d<0 を有するフィルム3002とを積層した。垂直配向した
液晶層3001は液晶層3001に垂直な方向にのみ正
の位相差液晶の屈折率異方性 Δn×セル厚d>0 を有している。ここで、上記フィルム3002の負の位
相差と液晶層3001の正の位相差とを同一に設定して
完全に光学的に打ち消しあうようにした。Δnはn//−
n⊥であり、n//は液晶分子の長手方向の屈折率であ
り、n⊥は液晶分子の長手方向に対して垂直方向の屈折
率である。
【0091】液晶層3001及びフィルム3002の積
層は、一対のλ/4板2901,2902の間に挿入さ
れる。フィルム3002のΔn×dは、液晶層3001
のものと同じである。フィルム3002のΔnはnx−
nzである。
【0092】図28(A)の構成を採用した場合、どの
方位からみてもクロスニコルの偏光層2801,280
3からの光の漏れは非常に小さいものになっている訳だ
がその作用について述べる。クロスニコルの偏光層28
01,2803を斜めから観察する場合を考える。偏光
層2801,2803の吸収軸2811,2813は正
面から見た場合には直交している。斜めから見た場合、
図28(A)のa方向からでは、偏光層2801,28
03の吸収軸2811,2813は依然として直交して
おり光は漏れない。これに対して図28(A)のb方向
から見た場合には、偏光層2801,2803の吸収軸
2811,2813は直交していない。これは、例えば
2本の鉛筆を直交させておき、これをbのような方向か
ら観察すればよく分かる。このようなb方向にあっても
入射した光の偏光状態を変化させて光を漏れないように
するのが図28(A)の二分の一波長板2802の作用
である。a方向から観察する場合を考えつつ正面から観
察した場合の偏光層2801,2803の吸収軸281
1,2813の角度は、入射側が左上方向、出射側が右
上方向、二分の一位相差板2802の光軸2812は右
上方向である。ここでb方向で傾き角がついてくると、
入射側は左上からより左方向に吸収軸がずれ、出射側の
吸収軸は右上からより右方向に吸収軸がずれる。ところ
が、負の位相差が0の二分の一波長板2802の光軸は
左上方位から動かない。このため、入射した光の偏光方
向と二分の一位相差板2802とはb方位にてある角度
をなす。そして、二分の一の波長の位相差を有するた
め、入射光の偏光方向は回転されるが、直線偏光となっ
て位相差板2802を出射する。そして、その出射する
光の偏光方向は出射側の偏光層の吸収軸方向と一致して
いて、完全に吸収される。このため、図28(B)に示
すようにどの方位から観察しても漏れ光は殆ど無い。
【0093】次に、図29(A)で採用した直交するλ
/4板2901,2902についてその作用を述べる。
先に二分の一波長位相差板2802について説明した時
に述べたように、フィルム面に垂直な方向の位相差が0
のため、光軸の方向は、観察する傾き角をつけた場合に
も不変である。よって、正面において光軸が互いに直交
するλ/4板2901,2902の光軸2911,29
12は、どの方位、傾き角から観察した場合においても
直交する。このため、λ/4板2901,2902とし
ての効果は相殺されて何もないのと同じになる。
【0094】次に、図30(A)の液晶層3001と積
層された負の位相差を有するフィルム3002の作用に
ついて述べる。ここで、垂直配向した液晶層3001の
持つ正の位相差とフィルム3002の負の位相差とは同
一である。このような関係にある二つの層の光学的な効
果は完全に相殺され、ないのと同じになる。このため、
液晶ディスプレイとしての黒表示はどこから見ても黒
い。図30(A)においては、画素内が大きく4種類に
分かれていて電圧の印加とともに右上、左上、左下、右
下方位に液晶が傾くような液晶パネルについて示してい
る。図30(B)に示すように、全ての方位において、
コントラストは10以上が実現されていることが分か
る。
【0095】λ/4板2901,2902は光軸291
1,2912が互いに直交し、偏光層2801,280
3の吸収軸2811,2813とは45度の方向に設定
されているが、この構成は所謂円偏光板に相当する。偏
光層を通過した直線偏光を円偏光にする働きをする。こ
こまでの説明では、各フィルム、垂直配向した液晶層は
互いに相殺されて光学的な効果はなかったが、電圧が液
晶層3001に印加されたときには状況は一変する。す
なわち、光学的な効果を液晶層3001がもつことで白
表示が実現される。そして4分の一波長の位相差板29
01,2902は、正面視角においては、上記の説明に
て述べたように、白表示の輝度が向上する。
【0096】まず二分の一波長位相差板2802、4分
の一波長位相差板2901,2902はポリカーボネイ
トフィルムあるいはノルボルネン系フィルムを延伸する
ことにより実現した。延伸の仕方としては、面内に伸ば
すとともに垂直方向にも応力がかかるように引いた。
【0097】ここで、二分の一波長位相差板2802と
しては、4分の一波長位相差板を二枚重ねることによっ
ても実現した。このようなフィルムとしては、日東電工
株式会社からNZフィルムの名称で、住友化学工業株式
会社からSZフィルムの名称で市販されている。
【0098】負の位相差を有するフィルム3002とし
ては、ポリカーボネートあるいはノルボルネン系フィル
ムを二方向に延伸するか、あるいは、光学的効果のない
フィルム上に樹脂をコートすることにより実現した。こ
のようなフィルムも日東電工株式会社から市販されてお
り、また、住友化学工業株式会社からはVACフィルム
の名称で市販されている。
【0099】液晶パネル3001としては、富士通株式
会社より市販されているMVA型液晶パネルを用いた。
その配向方向としては、一つの画素は大きく4種類の領
域に分割されていて、それぞれ液晶分子は電圧の印加に
より右上、左上、左下、右下方位に傾く。
【0100】偏光板2801,2803については、通
常偏光板の保持材としてトリアセチルセルロース(TA
C)フィルムが用いられているが、偏光層2801,2
803と液晶層3001との間にこのTACフィルムが
存在するとその光学的な効果が悪影響を及ぼしてしま
う。このため、フィルムの積層に際しては、この保持材
は片側のみに用い、液晶層側には設定しないこととし
た。実際このような、TACフィルムを偏光層の片側の
みに設けた偏光板は、例えば住友化学工業株式会社から
ウルトラスィン偏光板(Ultra−Thin−Pol
arizer)として市販されている。この偏光板に光
学フィルムを積層することにより図30(A)に示すフ
ィルム構成を実現した。
【0101】以上のフィルム、液晶層を図30(A)に
示すように積層した場合の視角特性の計算例が図30
(B)である。図30(A)の構成にあっては、その視
角特性は図30(B)のようになるが、コントラストが
特に高い方位は図30(B)より明らかなように右上、
左上、左下、右下方位となっている。上下左右の視角方
位の視角の広いことが特に求められており、これに対応
したのが図31(A)の構成である。ここでは、偏光層
の吸収軸の方向、フィルムの光軸の方向を図30(A)
から45度回転させた。この時の視角特性の計算結果が
図31(B)である。コントラストは全方位にて10以
上あり、更に、視角特性が上下対称、左右対称で、上下
左右の視角範囲が特に広くなっている。これにより、明
るく且つ視野角特性としても申し分のない表示を実現す
ることが出来る。
【0102】試作した液晶パネルの視角特性の実測値を
図32に示す。フィルムの特性が完全ではないため、計
算とは異なった特性になってはいるが、広い視野角を得
ることが出来た。また、同時に、正面の白の表示輝度
は、フィルムを適用しない場合に比べて2割向上させる
ことが出来た。
【0103】ここまでの説明では、図28(A)のλ/
2板2802を前提に説明したが、一対の特殊なλ/2
板を積層したものを用いるとより良好な視角特性が得ら
れる。この配置については東北大学よりSID00にて
報告されている。
【0104】二分の一波長の位相差を有するフィルムが
二枚積層されていて、そのフィルム面に垂直な方位の屈
折率をnz、フィルムの光軸に平行な方向の屈折率をn
x、フィルムの光軸に垂直なフィルム面内方向の屈折率
をnyとして、Nz係数=(nx−nz)/(nx−n
y)が0.25のフィルムと0.75のフィルムとを、
光軸を平行にして積層し、近接する偏光層の吸収軸に対
してフィルムの遅相軸を平行あるいは垂直に設定する。
この配置を図28(A)の代わりに適用し、以下、図2
9(A)、図30(A)、図31(A)のようにフィル
ムや液晶層を配置した。
【0105】さらには、二枚のフィルムの(nx−n
z)/(nx−ny)の値がそれぞれ0.5以下と0.
5以上とであり、望ましくは0.25と0.75、ある
いは、0.15と0.85の如く和が約1であれば同様
の良好な漏れ光特性が得られる。
【0106】以上述べてきたフィルムの負の位相差であ
るが、λ/2板、λ/4板にて負の位相差を完全に0と
するのは製造として困難である。この負の位相差の範囲
として、各々±20nm以下、望ましくは±10nm以
下であれば良好な視野角特性が得られることが分かっ
た。
【0107】本実施形態によれば、図31(A)に示す
ように、1/2波長板2802は、1/2波長の位相差
を有するフィルムが積層されていてそのフィルム面に垂
直な方向の位相差((nx+ny)/2−nz)×d
(フィルム面に垂直な方位の屈折率をnz、フィルムの
光軸に平行な方向の屈折率をnx、フィルムの光軸に垂
直なフィルム面内方向の屈折率をny、フィルムの膜厚
をdとする)が0あるいは±20nm以下であり、フィ
ルムの光軸は近接する偏光層2801の吸収軸に平行あ
るいは垂直である。
【0108】また、1/2波長板2802は、1/2波
長の位相差を有するフィルムが二枚積層されていて、そ
のフィルム面に垂直な方位の屈折率をnz、フィルムの
光軸に平行な方向の屈折率をnx、フィルムの光軸に垂
直なフィルム面内方向の屈折率をnyとして、二枚のフ
ィルムの(nx−nz)/(nx−ny)の値がそれぞ
れ0.5以下と0.5以上とであり、二枚のフィルムの
光軸は平行であり、近接する偏光層2801の吸収軸に
平行あるいは垂直であってもよい。
【0109】フィルム3002は、液晶層3001のΔ
n×d(Δnはn//−n⊥であり、n//は液晶分子の長
手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手方向に対
して垂直方向の屈折率であり、dは厚さである)と同一
の大きさの負の位相差を有し、液晶層3001に近接し
て設けられている。
【0110】一対の1/4波長板2901,2902
は、負の位相差が0あるいは±10nm以下であり、液
晶層3001とフィルム3002とを挟むように設けら
れる。一対の1/4波長板2901,2902の光軸は
互いに直交しており、且つ、一対の偏光層2801,2
803の吸収軸と45度の角度をなす。光入射側の偏光
層の吸収軸の方位が、画面右側を0度として、0度、4
5度、90度、135度のいずれかに設定されている。
【0111】図31(A)に示すように、図30(A)
の光入射側の偏光層、光出射側の偏光層、1/4波長
板、1/2波長板の光軸の関係を保ちつつ、コントラス
トが最大となる方位が上下左右方位となるように、偏光
層の吸収軸の方位を調整する。
【0112】液晶層3001は、電圧無印加状態で液晶
分子が垂直配向し、電圧印加状態にて液晶分子が画素の
中で大きく2種類以上の方向に傾く配向をなす。好まし
くは、液晶層3001は、電圧印加状態にて液晶分子が
画素の中で大きく4種類、右上、左上、左下、右下方位
に傾き、電極に設けたスリット及び/又は電極上に設け
た突起物(土手)を用いて液晶の配向を制御する。
【0113】以上説明したように、本実施形態を用いる
ことにより、明るく且つ視野角の広い液晶ディスプレイ
を実現することが出来た。
【0114】(第4の実施形態)MVA型液晶表示装置
の視角特性をより改善するために、図33に示すような
フィルム構成が提案されている。液晶層3304は、一
対の面内位相差を有する位相差フィルム3303,33
05で挟まれる。さらに、その両側が一対の負の位相差
フィルム3302,3306で挟まれる。さらに、その
両側が一対の偏光板3301,3307で挟まれる。偏
光板3301の吸収軸3311と偏光板3307の吸収
軸3317は、90度ずれている。位相差フィルム33
03の光軸3313と位相差フィルム3305の光軸3
315は、90度ずれている。偏光板3301の吸収軸
3311と位相差フィルム3303の光軸3313は、
90度ずれている。
【0115】視角特性としては、コントラスト10以上
の範囲は傾き角度にして全方位にて±80度以上が実現
されている。しかしながら、フィルムが二枚使用されて
おり、また、フィルムの屈折率として nx>ny>nz の関係にある特殊なフィルムが使われることがあった。
【0116】図34に示すように、本発明の実施形態
は、このような特殊なフィルムを用いることなく良好な
視野角特性を有するディスプレイを実現するものであ
る。本実施形態では、偏光板3401,3404に追加
するフィルムとして、一枚のみのフィルム3402と
し、フィルム3402の屈折率も nx>nz>=ny の関係にあるフィルムを用いる。
【0117】偏光板3401,3404としては、偏光
板全体の厚みを100ミクロン以上とした。一方、フィ
ルムの面内位相差(nx−ny)×dは40nm以上1
40nm以下(好ましくは40nm以上130nm以
下)に設定した。
【0118】液晶層3403が垂直配向した時の位相差
を RLC=(n//−n⊥)×d とする。
【0119】偏光板3401,3404の保護フィルム
の層の負の位相差、面内位相差を有するフィルム340
2の負の位相差、その他負の位相差を有する層の負の位
相差の和を Rnegatotal とする時、 20nm < RLC−Rnegatotal < 1
50nm に設定した。これにより、全視角方位にて、コントラス
ト10以上を確保できる傾き角として±70度以上を実
現することが出来た。
【0120】面内位相差を有するフィルム3402の面
内位相差は、偏光の偏光方向を回転させる働きを行う。
層に垂直な方向に負の位相差を有するフィルムは液晶層
3403の正の位相差を打ち消す働きをする。そして、
完全に打ち消したわけではない差としての正の位相差 RLC−Rnegatotal は、偏光を直線偏光から楕円偏光とし、その楕円率を調
整する働きを有する。また、楕円偏光の偏光の回転方向
を変化させる作用を行う。
【0121】フィルム3402の屈折率として nx>nz>=ny の関係にあるフィルムとしては、ノルボルネン系の樹脂
フィルムを一方向に延伸して実現した。
【0122】偏光板3401,3404の厚みの厚い偏
光板は従来より用いられており、トリアセチルセルロー
ス製の保護フィルムを有し、その厚さが100μm以上
のものを用いた。
【0123】位相差フィルム3402及び液晶層340
4は一対の偏光板3401,3404で挟まれる。偏光
板3401の吸収軸3411と近接する位相差フィルム
3402の光軸3412とを直交させた。偏光板340
1の吸収軸3411と偏光板3404の吸収軸3414
は直交している。
【0124】図35では、面内位相差が40から130
nm(望ましくは60から110nm)のフィルム35
03を偏光板3510の保護フィルムとして用いる構成
をとった。偏光板3510は、保護フィルム3501、
偏光層3502、位相差フィルム兼保護フィルム350
3の積層により構成される。液晶層3504は、偏光板
3510及び3505で挟まれる。偏光層3502、位
相差フィルム兼保護フィルム3503、液晶層350
4、偏光板3505は、それぞれ図34の偏光板340
1、位相差フィルム3402、液晶層3403、偏光板
3404に相当する。
【0125】位相差フィルム3503が偏光板3510
の保護フィルムを兼ねるため、全体の使用されるフィル
ムの数が少なくなり、コストを下げることが出来る。こ
のフィルムの負の位相差も上記に記した位相差の関係を
満たすように調整した。
【0126】負の位相差を有するフィルムとしては、例
えばノルボルネン系の樹脂を二方向以上に延伸して実現
した。
【0127】図36は一般化した構成であり、図35の
下側の偏光板3505を変えた。偏光板3505の代わ
りに偏光板3610を用いる。偏光板3610は、フィ
ルム3601、偏光層3602、保護フィルム3603
を積層することにより構成される。偏光層3602の吸
収軸3612は、図35の偏光板3505の吸収軸35
15と同じ向きである。
【0128】フィルム3601については、面内位相差
を有することも可能である。その場合、光軸は近接する
偏光層3602の吸収軸3612に垂直に設定した。ま
た、フィルム3601の面内位相差をほぼゼロにするこ
とも可能である。また、面内位相差がなく負の位相差の
みを有するフィルムを使用することも可能である。
【0129】本実施形態によれば、図34において、液
晶層3403は、液晶分子が垂直配向しうる。位相差フ
ィルム3402は、面内に位相差のある位相差フィルム
であって、近接する偏光層3411の吸収軸にその光軸
が垂直になるように設けられ、その屈折率はnx>nz
>=ny(nxは光軸方向の屈折率、nyはnxに垂直
な面内方向の屈折率、nzは面に鉛直な方向の屈折率)
の関係にある。第1の偏光板3401は、厚みが100
ミクロン以上の保護フィルムを設けている。位相差フィ
ルム3402は、面内位相差(nx−ny)×d(dは
厚さ)が40nm以上140nm以下であり、好ましく
は40nm以上130nm以下である。
【0130】液晶層3403は、液晶分子が垂直配向し
た時の位相差RLC=(n//−n⊥)×d(n//は液晶
分子の長手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手
方向に対して垂直方向の屈折率であり、dは厚さであ
る)を有し、偏光板3401の保護フィルムの負の位相
差、位相差フィルム3402の負の位相差、及びその他
負の位相差を有する層を付与した場合にはその負の位相
差の和をRnegatotalとする時、20nm <
RLC−Rnegatotal < 150nmの関
係を有する。偏光板3411は、トリアセチルセルロー
ス、ノルボルネン系樹脂、又はポリカーボネートの保護
フィルムを含む。
【0131】図35において、偏光板3510は、面内
位相差を有する保護フィルム3503を含む。保護フィ
ルム3503の光軸が偏光層3502の吸収軸に対して
垂直になるように設けられる。保護フィルム3503の
面内位相差(nx−ny)×d(nxは光軸方向の屈折
率、nyはnxに垂直な面内方向の屈折率、dは厚さ)
が40nm以上140nm以下(好ましくは40nm以
上130nm以下)、保護フィルムが2枚のときは2枚
の面内位相差の和が40nm以上140nm以下(好ま
しくは40nm以上130nm以下)に設定してなる。
【0132】液晶層3504は、液晶分子が垂直配向し
た時の位相差RLC=(n//−n⊥)×dを有し、保護
フィルム3503の負の位相差及びその他負の位相差を
有する層を付与した場合にはその負の位相差の和をRn
egatotalとする時、20nm < RLC−R
negatotal < 150nmの関係を有する。
【0133】以上説明したように、本実施形態を用いる
ことにより、明るく且つ視野角の広い液晶ディスプレイ
を実現することが出来た。
【0134】(第5の実施形態)広視野角を実現するた
め、MVA型液晶表示装置は、電圧が印加されていない
時には垂直に配向しており、電圧が印加されると、4つ
の領域に分かれて、それぞれ4方向に傾く。各領域の視
角特性が混ざる結果、広い視野角が得られる。このよう
な場合、配向領域の境が黒くなるため、白の表示輝度が
高くないという問題が生じていた。そこで、二分割に限
定して、明るい表示を実現する手法が検討されている。
【0135】図37に、2分割の液晶表示装置の配向の
仕方の例を示す。TFT基板には、ゲートライン370
1、データライン3702、Csライン3703及びI
TO画素電極3704が形成される。太い矢印3711
及び3712で示すように、画素中央を走るCs用のラ
イン3703と、ゲートライン3701とで配向を分割
する形になっている。配向の境界は、ゲートライン37
01及びCsライン3703により隠れる。このような
2分割ディスプレイでは、4分割型に比べて視野角が狭
いという問題がある。特に、斜め視角での色付きが問題
となる。
【0136】図38(A)に、その方位などを示す。矢
印3711及び3712に示すように、液晶分子が図の
上下方向に倒れるように分割して配向させた場合を例に
とる。アナライザ(偏光板)の吸収軸3811及びポラ
ライザ(偏光板)の吸収軸3812は直交して、図38
(A)の向きに設けられる。このディスプレイにおい
て、電圧無印加では液晶分子は垂直配向しており、表示
は黒表示となっている。一方、電圧が印加されると、液
晶分子は図の上下方向に傾き、液晶の複屈折により光が
透過してきて白表示となる。
【0137】ここで、観察者3801がこのディスプレ
イを上下方向から観察した場合を説明する。図38
(B)は、図38(A)を左右方向から見た断面図であ
る。液晶分子3821の長さ3822は、観察者380
1から見ると短く見える。このため、液晶の実質的な複
屈折が小さくなり、白表示は多少暗くなるか、あるいは
青味がかる程度である。
【0138】一方、図38(A)において、観察者38
02がこのディスプレイを左右方向から観察した場合を
説明する。図38(C)は、図38(A)を上下方向か
ら見た断面図である。観察者3802が見る液晶層の光
路3822は、液晶層を正面から観察したときの光路3
833よりも長くなる。この場合、液晶自体の複屈折は
変わらないが、光路が長くなるため液晶層としての複屈
折が大きくなる。このため、表示は白から黄色味がかる
ものになってしまうという問題が生じていた。
【0139】本発明の実施形態は、これらの青味がか
る、あるいは、黄色味がかる現象を軽減することを目的
とするものである。バックライトの輝度を上げるために
「コレステリック層およびλ/4層を組み合わせて用い
る技術」が提案されているが、その斜め視角での色付き
を活用して、液晶ディスプレイとしての斜め視角での色
付きの軽減を図るのが本実施形態の骨子である。
【0140】図39に示すように、液晶配向方向371
1及び3712は互いに逆向きである。コレステリック
型反射層を積層した偏光板の吸収軸3901とアナライ
ザの吸収軸3902は直交している。λ/4位相差層の
光軸3903は、上記の吸収軸3901及び3902に
対して45度傾いている。コレステリック層に近接する
λ/4層の光軸3903は、液晶分子の配向方向371
1,3712に垂直となるように設置した。
【0141】図41(A)に示すように、液晶表示装置
は、バックライト4101、コレステリック層410
2、λ/4板4103、液晶層(偏光板を含む)410
4が順に積層される。コレステリック層4102とそれ
に近接するλ/4板4103について述べる。コレステ
リック層4102はバックライト4101から入射した
光の内、左回り円偏光4122を左回り円偏光4123
として反射し、右回り円偏光4121を右回り円偏光4
131のまま通過させる。そして、コレステリック層4
102で反射した左回り円偏光4123はバックライト
4101の反射板により右回り円偏光4124として反
射し、再度コレステリック層4102に入射して通過す
る。即ち、コレステリック層4102はバックライト4
101と協力して、入射した自然光を右回り円偏光の光
4131に変換する。λ/4板4103は入射した円偏
光を直線偏光に変換する働きを有している。λ/4板に
ついて、図40(A)、(B)を参照しながら説明す
る。
【0142】図40(A)は、λ/4板4001の光軸
4002が図の奥行き方向に向いている場合を示す。λ
/4板4001は、円偏光の光4012,4022を入
射してそれぞれ直線偏光の光4013,4023を出射
する。正面からの観察者4011は光4013を受け、
斜めからの観察者4021は光4023を受ける。
【0143】λ/4板4001が一軸の光学フィルムで
ある場合、このλ/4板4001の光軸4002に垂直
な方位の斜めの観察者4021に出射する光4023は
一般的に黄色味がかる。この方位においては、垂直に入
射する円偏光の光4012の光路長(図中A−B)に対
して、斜めに入射する円偏光の光4022の光路長(図
中C−D)が長くなり、複屈折が大きくなる。このた
め、正面で色付きのない白となるように調整されている
系においては、斜め視角にて複屈折が過剰となり黄色く
色付くことになる。この現象は、図38(B)の現象に
対応する。
【0144】図40(B)は、λ/4板4031の光軸
4032が図の水平方向に向いている場合を示す。λ/
4板4031は、円偏光の光4042,4052を入射
してそれぞれ直線偏光の光4043,4053を出射す
る。正面からの観察者4041は光4043を受け、斜
めからの観察者4051は光4053を受ける。
【0145】λ/4板4031の光軸4032に平行な
方位の斜めに出射する光4053は一般的に青味がか
る。この方位においては、斜め視角での屈折率の異方性
自体が小さくなり、光路長は長くなるものの、複屈折の
効果は小さくなる。このため、斜め視角での複屈折が足
りなくなり、青く色付くことになる。この現象は、図3
8(C)の現象に対応する。
【0146】図41(A)の液晶層4104について考
えると、以上のλ/4板の光軸の方向を液晶分子の配向
している方向として読み替え、位相差としてλ/2を有
すると読み替え、入射する光をポラライザを通過した直
線偏光と読み替えると、色付きについて全く同様のこと
が言える。すなわち、図38(B)、(C)の現象が生
じる。
【0147】図41(A)、(B)は、液晶層(偏光板
を含む)4104、λ/4板4103、コレステリック
層4102、バックライト4101の全体構成を示し、
それぞれλ/4板4103の光軸4111,4151と
液晶層の液晶分子の光軸4112,4152を互いに垂
直に設定した。図41(A)は図39の上方位あるいは
下方位から観察した場合を、図41(B)は、右方位あ
るいは左方位から観察した場合を示している。
【0148】図41(A)についてまず解説する。正面
観察者4133は、光4131がλ/4板4103及び
液晶層4104を介して出射した光4132を受ける。
斜め観察者4143は、光4141がλ/4板4103
及び液晶層4104を介して出射した光4142を受け
る。コレステリック層4102に近接するλ/4板41
03を通過する光4142は光路長が長くなる効果によ
り黄色味がかる。この現象は、図40(A)の現象に相
当する。次に、この光4142は液晶層4104を通過
するが、液晶の実質的な複屈折が小さくなるため、青味
がかる。この現象は、図38(B)の現象に相当する。
以上により、λ/4板4103の影響(黄色味がかり)
と液晶層4104の影響(青味がかり)とが相殺されて
色付きの殆ど無い表示が実現される。
【0149】図41(B)は、図41(A)と90度異
なる方位から観察した場合を示している。正面観察者4
163は、光4161がλ/4板4103及び液晶層4
104を介して出射した光4162を受ける。斜め観察
者4173は、光4171がλ/4板4103及び液晶
層4104を介して出射した光4172を受ける。コレ
ステリック層4102に近接するλ/4板4103を通
過する光4172はλ/4板4103の実質的な複屈折
が小さくなるため青味がかる。この現象は、図40
(B)の現象に相当する。次に、この光4172は液晶
層4104を通過するが、光路長が長くなる効果により
黄色味がかる。この現象は、図38(B)の現象に相当
する。以上により、λ/4板4103の影響(黄色味が
かり)と液晶層4104の影響(青味がかり)とが相殺
されて色付きの殆ど無い表示が実現される。
【0150】このように、液晶層4104の色付きとλ
/4板4103の色付きが相殺されることにより良好な
表示が実現されるものである。
【0151】図37が典型的な2分割配向を行う時の配
向状態である。ゲートライン3701、データライン3
702で囲まれる画素エリアを設定した。各画素にはT
FTが設けられている。液晶分子は電圧無印加状態にあ
っては垂直配向している。電圧印加に伴う液晶分子の倒
れる方位としては、紫外線の配向膜表面への照射あるい
は配向膜表面のラビングによるプレチルトで制御した。
液晶分子の倒れる方位としては、ゲートライン3701
に垂直な方向とし、ゲートライン3701から見て、腕
を広げるように液晶分子が倒れるように設定した。
【0152】図39に、このTFT−LCDに対する配
向方向3711,3712、偏光板の吸収軸3901,
3902、λ/4位相差板の光軸3903の向きを示
す。図41(A)、(B)において、λ/4位相差板4
103としてはポリカーボネートを延伸したフィルムを
用いた。550nmにおいての複屈折の値としては、1
37.5nm±10nmの範囲に設定した。コレステリ
ック液晶層4102としては、基板フィルムとしてTA
Cフィルムを用いた。コレステリック液晶のピッチとし
て、可視光を反射する範囲を包含し、更に、赤外域をも
包含するように設定した。これにより、コレステリック
液晶層4102からの反射波長は斜め傾き角においても
大きな変化の無い特性を実現することが出来た。このコ
レステリック層4102のねじれ方向としては、右ねじ
れのものを用いた。このコレステリック液晶層4102
の形成の仕方としては、数回に渡って塗布し、個々の層
について室温にて乾燥させ、硬化させた。
【0153】図39は平面図を示しているが、図41
(A)、(B)を用いて断面構成を説明する。バックラ
イト4101としてはサイドエッジ型を用いた。このバ
ックライト4101から見て、コレステリック液晶層4
102、λ/4板4103、ポラライザ4104、液晶
パネル4104、アナライザ4104の順に積層した。
液晶層のΔn×dとしては、200nmから400nm
の範囲に設定した。
【0154】λ/4板4103と液晶基板4104との
間に光散乱層を設けることが有効であった。その構成を
図42に示す。コレステリック層4201の上に、λ/
4板4202及び散乱層4203を積層する。この散乱
層4203としては、λ/4板4202と偏光板とを接
着する接着剤に散乱物質を混ぜることにより実現した。
そしてその散乱性としては、ヘイズ値として40以上の
ものを適用した。
【0155】図43に実際に本実施形態を適用した時の
視角特性についての測定結果を示す。正面から傾き角7
0度において、全方位15度刻みに白表示の色付きを測
定した。領域4301は赤色、領域4302は黄色、領
域4303は緑色、領域4304は青色を示し、これら
の真中の領域が白色を示す。
【0156】菱形で示すグラフは、コレステリック層4
102及びλ/4板4103を使用していない、上下2
分割配向のパネル(図中、ノーマルと表記)の場合であ
り、黄色く色付く現象が見られる。正方形で示すグラフ
は、図41(A)、(B)に示す散乱層無しの場合(図
中、散乱層無しと表記)である。三角で示すグラフは、
図42に示す散乱層を付与した構成(図中散乱層付きと
表記)を適用した液晶パネルであり、どの視角方位にあ
っても色付きを軽減することが出来た。
【0157】以上は電圧無印加にて垂直配向の場合につ
いて示したが、ここで、水平配向のディスプレイに適用
する実施形態を説明する。図44(A)、(B)にIP
S(インプレインスイッチングモード)型液晶ディスプ
レイに適用した場合の例を示す。
【0158】図44(A)は、IPS型液晶ディスプレ
イの断面図である。対向基板4401及びTFT基板4
403の間に、液晶層4402が設けられる。TFT基
板4403に、コモン電極4412とドレイン電極44
11とが絶縁膜4413を介して形成されている。対向
基板4401には、電極が設けられない。ドレイン電極
4411に電圧を印加すると、ドレイン電極4411と
コモン電極(グランド電位)の間に電界が生じる。
【0159】図44(B)は、図44(A)の液晶ディ
スプレイのTFT基板4403の平面図である。TFT
基板には、ゲートライン4421、データライン442
2、ドレイン電極4423、コモン電極4424が形成
される。電圧無印加では液晶分子4432はドレイン電
極4423の伸びている方向に対して右回りに15度の
方位に配向している。この電圧無印加での液晶分子44
32の配向方向に対して光入射側の偏光板の吸収軸(ポ
ラライザの吸収軸)4442を垂直に設定した。電圧の
印加に伴って液晶分子4431の配向はドレイン電極4
423に垂直な方位へと傾く。図44(B)では、白表
示時に右回りに60度の方位に配向している。ここで、
この白での液晶分子4431の配向方位とほぼ垂直で、
且つ、ポラライザの吸収軸4442と45度の角度をな
す方位にλ/4板の光軸4443を設定した。アナライ
ザの吸収軸は4441は、ポラライザの吸収軸4442
と垂直である。
【0160】ここで、IPS型のようなディスプレイに
おいては、白表示での液晶分子の配向方向は完全には特
定できない。この場合、液晶分子が回転して、配向して
いると考えられる方位に対してなるべくλ/4板の方位
を直交するように、且つ、λ/4とポラライザの吸収軸
とが45度の角度をなすように設定した。
【0161】本実施形態によれば、図41(A)、
(B)において、バックライト4101は光を供給す
る。コレステリック液晶層4102及び1/4波長板4
103は、バックライト4101及び液晶パネル410
4の間に挟まれる。液晶パネル4104の液晶分子の配
向方向と1/4波長板4103の光軸とが直交してい
る。
【0162】図39に示すように、液晶パネルは液晶分
子の配向が電圧無印加状態にて垂直配向であり、電圧の
印加により互いに180度異なる2方位3711,37
12に分かれて傾く。また、電圧の印加により一方位に
傾くようにしてもよい。
【0163】図42において、1/4波長板4202と
液晶パネル4104(図41(A)、(B))との間に
散乱層4203が形成される。散乱層4203はヘイズ
値が40以上である。
【0164】図44(A)、(B)において、液晶パネ
ルは液晶分子4431の配向が電圧の印加状態にて水平
配向であり、その配向方位と1/4波長板の光軸444
3とが垂直である。なお、液晶パネルは液晶分子の配向
が電圧の無印加状態にて水平配向であり、その配向方位
と1/4波長板の光軸とが垂直であってもよい。液晶パ
ネルは、表示モードがインプレインスイッチングモード
である。
【0165】以上説明したように、本実施形態を用いる
ことにより、明るい表示を実現できるとともに、視野角
の広い液晶ディスプレイを実現することが出来た。
【0166】(第6の実施形態)図45(A)、(B)
はMVA方式の液晶パネルの電極構造例を示す。図45
(A)は4ドメイン、図43(B)は2ドメインの場合
を示す。MVA方式の液晶パネルは、一対の基板の少な
くとも一方の表面に、突起、窪み、または電極451
0、4540に設けたスリットのいずれか、またはそれ
らの組み合わせよりなるドメイン規制手段を備えてい
る。負の誘電率異方性を有するネマティック液晶を用
い、電圧無印加時には、液晶分子が基板に対してほぼ垂
直に配向している。電圧印加時には、ドメイン規制手段
により、液晶分子が斜めになる方向が各画素内において
複数の方向になるように規制される。液晶パネルの両側
には、吸収軸4501,4502(吸収軸4531,4
532)が互いに直交するように一対の偏光素子が配置
される。
【0167】ピッチが6μm(ライン/スペース:3μ
m/3μm)程度の微細なスリット電極4510,45
40の場合、電圧印加時に液晶分子がスリットと平行な
方向に傾斜する性質がある。
【0168】したがって、図45(A)に示されるよう
に、液晶分子4521〜4524が4つの方位に傾斜す
るようにスリット電極4510を形成した場合には、4
ドメイン4511〜4514の配向が実現される。ま
た、図45(B)に示されるように、液晶分子455
1,4552が2つの方位に傾斜するようにスリット電
極4540を形成した場合には、2ドメイン4541,
4542の配向が実現される。
【0169】次に、液晶分子の傾斜方位と偏光素子の吸
収軸方向との関係について、図46(A)〜(D)によ
り説明する。図46(A)に示すように、電圧がオフの
ときには、液晶分子4602は基板面に対して垂直に配
向している。図46(A)に、このときの液晶分子46
02と一対の偏光素子の吸収軸4601,4603との
関係を示す。一方の偏光素子を通過した光は、液晶分子
4602の複屈折の影響を受けることなく液晶中を通過
し、もう一方の偏光素子により遮断され、黒表示が得ら
れる。
【0170】図46(B)、(C)に示すように、電圧
がオンのときには、負の誘電率異方性を有する液晶分子
は基板面に対して傾き、十分大きな電圧を印加したとき
には液晶分子4612,4622は基板面に対してほぼ
平行になる。最適な白表示を実現するためには、液晶分
子が傾斜する方位は吸収軸の方向に対して制約を受け
る。
【0171】図46(B)は、電圧がオンのときに、液
晶分子4612が吸収軸4613と平行あるいは直交す
る方位に傾斜した場合を示す。この場合、電圧がオフの
ときと同様に、一方の偏光素子を通過した光は、液晶分
子4612の複屈折の影響を受けることなく液晶中を通
過し、もう一方の偏光素子により遮断される。したがっ
て、白表示を得ることができない。
【0172】最適な白表示を得るためには、図46
(C)に示されるように、液晶分子4622の傾斜方位
が吸収軸4621,4623に対して45度をなすよう
にしなければならない。この場合、一方の偏光素子を通
過した直線偏光の光は、液晶分子4622の複屈折の影
響を受け楕円偏光となり、もう一方の偏光素子を通過す
る光が生じて、白表示が得られる。
【0173】したがって、図46(D)に示すように、
MVA方式の液晶パネルでは、電圧印加時に液晶分子4
641〜4644が傾斜すべき4方位は、吸収軸463
1,4632に対して45度をなす方位に限られる。
【0174】一画素内で電圧印加時に液晶分子が傾斜す
る方位が互いに異なる領域を混在させたMVA方式の液
晶パネルにおいて、液晶分子の傾斜する方位が図46
(D)に示される4方位のみであることが望ましい。し
かし、実際には図46(D)に示される4方位以外の方
位に傾斜する液晶分子が存在する。
【0175】図47に示される4ドメイン4711〜4
714の電極4710を有するMVA方式の液晶パネル
を例にとり説明する。一対の偏光素子の吸収軸470
1,4702に対して45度をなすように形成された微
細なスリット電極4710により、液晶分子4721〜
4724はそれぞれ異なる4つの方位に傾斜する。しか
し、各領域が隣接する境界の領域においては、液晶分子
4725〜4728は吸収軸4701,4702に対し
て平行あるいは直交する方位に傾斜せざるを得ない。
【0176】液晶分子4725〜4728が吸収軸47
01,4702に対して平行あるいは直交する方位に傾
斜した領域においては、光は透過しない。したがって、
図47に示される電極構造の場合、白表示において十字
状に黒い領域が生じ、透過率を低下させる大きな要因と
なる。
【0177】本発明の実施形態では、MVA方式の液晶
パネルにおいて、微細なピッチで周期的に配置されたド
メイン規制手段の方向が、偏光素子の吸収軸に対して4
5度をなす方向とそれ以外の方向とを含むようにする。
【0178】これまで説明したように、MVA方式の液
晶パネルでは、液晶分子が偏光素子の吸収軸に対して4
5度以外の方位に傾斜した場合、その領域は光を透過さ
せないため、透過率を低下させる要因となった。この問
題点を解決するための手段について、以下に説明する。
【0179】第一の手段は、液晶材料中にカイラル剤を
添加することである。カイラル剤を添加することによ
り、電圧印加時に液晶分子は一方の基板から他方の基板
へとねじれながら傾斜する。これは、一般にTNモード
と呼ばれている水平配向の液晶パネルと同様の原理を利
用するものである。したがって、液晶分子のねじれ角は
90度近辺であることが望ましい。
【0180】すなわち、液晶パネルのセルギャップを
d、カイラル剤のヘリカルピッチをpとしたとき、d/
p=1/4であることが望ましく、少なくとも1/8≦
d/p≦3/8が満たされなければならない。
【0181】第二の手段は、図48に示されるように、
液晶パネル4803の両側に一対の1/4波長板480
2,4804を配置し、さらにその両側に一対の偏光素
子4801,4805を配置する。1/4波長板480
2,4804の遅相軸4812,4814とそれらに隣
接する偏光素子4801,4805の吸収軸4811,
4815とがそれぞれ45度をなす。1/4波長板48
02,4804の遅相軸4812,4814が互いに直
交し、偏光素子4801,4805の吸収軸4811,
4815が互いに直交するように配置する。
【0182】偏光素子を通過した光は直線偏光となり、
さらに1/4波長板を通過することにより円偏光とな
る。このとき、透過光強度は液晶分子の傾斜方位に依存
せず、液晶セルのリタデーションのみにより決まる。
【0183】図49(A)〜(C)に、周期的に配置さ
れたドメイン規制手段(ITO画素電極)のパターンの
例を示す。図49(A)に示されるように、ドメイン規
制手段である画素電極4901をほぼ放射線状に配置す
ることにより、液晶分子の傾斜方位をほぼ0度から36
0度にわたり連続的に変化させることができる。
【0184】同様に、図49(B)に示されるように、
液晶分子の傾斜方位が8通りになるような画素電極49
02のパターン、図49(C)に示されるように、同心
円状の画素電極4903のパターンなど、さまざまなバ
リエイションが可能である。図49(A)〜(C)の画
素電極4901〜4903は、それぞれ連結された1つ
の画素電極である。
【0185】以上説明したように、微細なピッチで周期
的に配置されたドメイン規制手段の方向が、偏光素子の
吸収軸に対して45度をなす方向とそれ以外の方向とを
含むようにし、カイラル剤添加や1/4波長板と組み合
わせることにより、広視野角および高輝度を同時に実現
することができる。
【0186】本実施形態をより具体的に説明する。液晶
パネルを構成する一対の基板のうち、一方の基板上に
は、表示領域全面にベタ電極が形成されている。もう一
方の基板上には、画素電極が形成されている。画素電極
は、図49(A)に示されるように、放射線状パターン
の微細なスリット電極4901からなる。さらに基板上
には、カラーフィルタ、ゲートバスライン、データバス
ライン、TFT素子などが形成されている。
【0187】両基板上に垂直配向膜を形成する。両基板
をスペーサを介して貼り合わせ、d/p=1/4となる
ようにカイラル剤を添加した負の誘電率異方性を有する
ネマティック液晶を封入して、液晶パネルを作製する。
液晶パネルの両側に、吸収軸が互いに直交するように偏
光素子を配置する。
【0188】他の構成例を説明する。液晶パネルを構成
する一対の基板のうち、一方の基板上には、表示領域全
面にベタ電極が形成されている。もう一方の基板上に
は、画素電極が形成されている。画素電極は、図49
(A)に示されるように、放射線状パターンの微細なス
リット電極4901からなる。さらに基板上には、カラ
ーフィルタ、ゲートバスライン、データバスライン、T
FT素子などが形成されている。
【0189】両基板上に垂直配向膜を形成する。両基板
をスペーサを介して貼り合わせ、負の誘電率異方性を有
するネマティック液晶を封入して、液晶パネルを作製す
る。
【0190】液晶パネルの両側に、吸収軸が互いに直交
するように偏光素子を配置する。液晶パネルと両側の偏
光素子との間に1/4波長板を一層ずつ配置し、1/4
波長板の遅相軸と隣接する偏光素子の吸収軸とが45度
をなし、1/4波長板の遅相軸が互いに直交するように
配置する。
【0191】本実施形態によれば、図48に示すよう
に、液晶パネル4803は一対の基板の間に液晶が封入
されている。一対の偏光素子4801,4805は、吸
収軸が互いに直交するように液晶パネル4803の両側
に配置される。液晶パネル4803を構成する一対の基
板の少なくとも一方の表面にはドメイン規制手段が設け
られる。ドメイン規制手段は、土手等の突起、窪み、ま
たは電極に設けたスリット(図47)のいずれか、また
はそれらの組み合わせの周期的パターンを含み、液晶パ
ネル内の液晶分子の配向を規制する。
【0192】図47に示すように、ドメイン規制手段に
よる液晶分子4721〜4728の配向方向が、偏光素
子の吸収軸4701,4702に対して45度をなす4
つの方向とそれ以外の方向とを含む。液晶パネルは、電
圧無印加時には、液晶分子が基板に対してほぼ垂直に配
向しており、電圧印加時には、ドメイン規制手段により
液晶分子が斜めになる方向が各画素内において複数の方
向になるように規制される。
【0193】図49(A)〜(C)に示すように、液晶
パネルはドメイン規制手段による液晶分子の配向方向が
連続的に変化する領域を含み、0度から360度にわた
り連続的に変化する領域を含んでもよい。図49(A)
では、ドメイン規制手段が放射線状に配置された領域を
含み、そのドメイン規制手段の幅が放射線状パターンの
中心から外側へゆくにしたがって広くなる。図49
(C)では、ドメイン規制手段が同心円状に配置された
領域を含む。
【0194】液晶パネルは、液晶材料中にカイラル剤が
添加されている。液晶パネルのセルギャップをd、カイ
ラル剤のヘリカルピッチをpとしたとき、1/8≦d/
p≦3/8が満たされる。
【0195】図48に示すように、一対の1/4波長板
4802,4804は、一対の偏光素子4801,48
05の間において液晶パネル4803を挟むように設け
られる。一対の1/4波長板4802,4804の遅相
軸とそれらに隣接する一対の偏光素子4801,480
5の吸収軸とがそれぞれ45度をなし、一対の1/4波
長板4802,4804の遅相軸が互いに直交する。
【0196】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、広視野角および高輝度の液晶表示装置を実現するこ
とが可能となる。
【0197】(第7の実施形態)MVA型の配向制御技
術には、以下のものが挙げられる。 (1)土手、或いはスリットによる配向制御 図50(A)及び(B)は土手による配向制御を示す。
対向基板5001及びTFT基板5003の間に液晶層
5002が設けられる。対向基板5001には、透明電
極5012及び土手5011が設けられる。TFT基板
5003には、透明電極5016及び土手5015が設
けられる。図50(A)に示すように、電圧無印加の場
合、土手5011,5015の近傍の液晶分子5013
は土手5011,5015の形状に応じて傾く。土手5
011,5015から離れた液晶分子5014は垂直配
向する。図50(B)に示すように、電圧印加の場合、
電界5021は土手5011,5015の形状に応じて
形成される。液晶分子5022には電界5021に対し
て垂直方向に配向させようとする力が作用する。このよ
うに、土手5011,5015により液晶分子の配向を
制御することができる。
【0198】図50(C)及び(D)は電極スリットに
よる配向制御を示す。対向基板5031及びTFT基板
5033の間に液晶層5032が設けられる。対向基板
5031には、透明電極5041が設けられる。TFT
基板5033には、スリットを有する透明電極5042
が設けられる。図50(C)に示すように、電圧無印加
の場合、液晶分子5043は基板に対して垂直配向す
る。図50(D)に示すように、電圧印加の場合、透明
電極5042のスリットによる斜め電界5051が生じ
る。液晶分子5052には電界5051に対して垂直方
向に配向させようとする力が作用する。このように、ス
リット状電極5042により液晶分子の配向を制御する
ことができる。なお、土手及びその近傍の液晶の動作
は、図50(B)と同様であるため、図示を省略してあ
る。
【0199】(2)補助土手、補助スリットによる配向
制御 図51(A)は補助土手による配向制御を示す。画素電
極5101はTFT基板に設けられ、土手5102は対
向基板に設けられる。さらに、補助土手5103が画素
電極5101のエッジ部に対応して対向基板に設けられ
る。液晶分子5104は、土手5102及び補助土手5
103の間においても液晶の配向方向を揃えることがで
きる。補助土手5103がないと、図51(C)に示す
ように、土手5102により制御された液晶5122の
配向と画素電極5101のエッジ部の電界で制御された
液晶5121の配向とが競合してしまう。
【0200】図51(B)は補助スリットによる配向制
御を示す。画素電極5113にはスリット5111が設
けられる。さらに、補助スリット5112が画素電極5
113のエッジ部の近傍に設けられる。画素電極511
3のエッジ部による配向とスリット5111による配向
との競合を防止し、液晶分子の配向方向を揃えることが
できる。
【0201】(3)微細パターン(土手、スリット)に
よる配向制御 図52(A)は微細スリットによる配向制御を示す。画
素電極5201は微細スリットを持つ。電界5202
は、微細スリットの形状に応じて形成される。液晶分子
5203は、電界5202に応じて配向する。図52
(B)に示すように、画素電極5211及び5213の
間にスリット5212を設け、さらに土手5214を設
ける。液晶分子5221は、画素電極5213のスリッ
ト5212近傍に発生する電界により、電圧印加時の配
向方向が制御される。液晶分子5223は土手5214
により配向制御される。画素電極5213に図52
(A)の微細スリットを形成すれば、液晶分子5221
及び5223の間の液晶分子5222をも配向制御する
ことができる。
【0202】(4)田の字パターンによる配向制御 図53は田の字パターン(十字パターン)による配向制
御を示す。画素電極5303はTFT基板に設けられ
る。十字パターンの土手5301及び5302は対向基
板に設けられる。土手5301及び5302により4つ
の領域が形成され、各領域の液晶分子5311〜531
4を異なる方向に配向させることができる。
【0203】上記の(1)〜(4)の配向制御にはそれ
ぞれ特徴が有り、用途により使い分けることが望まし
い。しかし、例えば、(1)による制御では、土手及び
スリットを多数配置する必要が有り、また、図14では
画素電極1404の左上及び左下コーナー部のように画
素エッジのすぐ内側にスリットが来るレイアウトとなる
場合が有る。画素エッジは、スリットと等価のため左上
及び左下コーナーではスリットの制御が隣接して相互に
影響することになる。画素コーナーに不安定ドメインが
発生し、これにより輝度が低下していた。
【0204】(1)〜(4)の内の1種類の制御のみで
画素内全域の配向を完壁に制御することは難しい。特に
この問題は、 a)高輝度化(透過率アップ) b)高精細化 c)高速応答化 を行う場合などには、重大な問題となってくる。
【0205】(1)〜(4)の制御手段を夫々単独で使
うよりも、画素の要所要所に適した制御手段を複合的に
組み合わせた方が効果が大きい。図54は、第1の構成
例を示す。データライン5401及びゲートライン54
02に対応して画素電極が設けられる。先ず、第一に画
素コーナー部に微細スリット5416をレイアウトし、
コーナー部でのレイアウトを容易にしている。図54で
は画素内に2本の直線の土手5411,5417をレイ
アウトし、そこから画素コーナーに向かって微細スリッ
ト5416を伸ばすだけでよい。レイアウトが簡単なだ
けでなく、不安定ドメインも形成されず、透過率がアッ
プする。その他、スリット5412、微細スリット54
15、補助スリット5414、補助土手5413によ
り、配向制御する。なお、土手及び補助土手は対向基板
に設けられ、データライン、ゲートライン、画素電極、
電極スリットはTFT基板に設けられる。
【0206】この構成によれば、(1)の単独の技術に
比べ、透過率は1〜2割改善される。画素内には液晶の
配向方位を90度以下の範囲で変化させた方が良い箇所
と90〜180度の範囲で変化させた方が良い箇所が存
在する。例えば(1)の土手による制御は、180度配
向方位を変えるのに適した制御手段であるが、それを9
0度変形が要求される箇所に適用しても理想的な制御は
難しい。
【0207】(1)は180度 (2)、(4)は90度 (3)は付ける角度により、どちらにも対応できる。
【0208】図54をより詳細に説明する。画素右上右
下コーナーに微細スリット5416を延長し、コーナー
形状に合わせた。メインスリット5412に直交する向
きに(3)微細スリット5415を設け制御性を高めて
いる。また、画素エッジ部の微細スリット5415を部
分的に深くして(2)補助微細スリット5414とし、
異常ドメインの発生を抑えた。もちろん(1)MVAの
基本となる土手5411,5417も設けて有り、適材
適所に(1)〜(3)の技術をレイアウトしている。
(1)MVAの基本となる土手とスリットのみによる制
御に比べ透過率が約1.15倍に改善した。
【0209】図55に第2の構成例を示す。TFT基板
には、データライン5501、ゲートライン5502、
画素電極5512、補助微細電極スリット5513が設
けられる。対向基板には、土手5511が設けられる。
第2の構成例では第1の構成例よりも更に積極的に
(3)の技術を利用し、微細スリット5513を、画素
コーナーと画素中央の配向方位が90°変形する箇所の
形状に合わせて設けた。この場合ドメイン数が4つのみ
となり配向分割部での透過率ロスも最小限に抑えること
ができる。透過率は第1の構成例よりも更に1.09倍
改善した。
【0210】図56に第3の構成例を示す。TFT基板
には、データライン5501、ゲートライン5502、
画素電極5612、補助微細電極スリット5613が設
けられる。対向基板には、土手5611が設けられる。
第3の構成例も第2の構成例と同じくドメイン数が4つ
の構成である。基本的には第2の構成例と類似している
が、土手5611をT字型((2)と(4)の制御)に
配置している点と画素中央にメインスリット5614を
斜めに設けた点が異なる。第3の構成例では(1)〜
(4)の制御方法全てを含む。透過率は第1の構成例に
比べ1.12倍改善した。
【0211】図57に第4の構成例を示す。TFT基板
には、データライン5501、ゲートライン5502、
画素電極5712、補助微細電極スリット5713が設
けられる。対向基板には、土手5711が設けられる。
第3の構成例と似ているが土手5711の付き方が異な
る。透過率は第1の構成例に比べ約1割の改善であっ
た。
【0212】図58〜60に第5の構成例を示す。図5
8では、TFT基板には、データライン5501、ゲー
トライン5502、画素電極5811、コンタクト領域
5812が設けられる。図59では、TFT基板には、
データライン5501、ゲートライン5502、画素電
極5911、コンタクト領域5912が設けられ、対向
基板には土手5913が設けられる。図60では、TF
T基板には、データライン5501、ゲートライン55
02、画素電極6011、コンタクト領域6012が設
けられ、対向基板には土手6013が設けられる。第5
の構成例では、微細電極が画素の中央の十字パターンで
連結する形で繋がっている。どれも(2)〜(4)の制
御を複合的に組み合せたレイアウトとなっている。透過
率は第1の構成例に比べ概ね2割改善した。
【0213】図61及び図62に第6の構成例を示す。
図61では、TFT基板には、データライン5501、
ゲートライン5502、画素電極6111が設けられ、
対向基板には土手6112が設けられる。図62では、
TFT基板には、データライン5501、ゲートライン
5502、画素電極6211が設けられ、対向基板には
土手6212が設けられる。第6の構成例は、第5の構
成例と類似しているが微細電極の接続方法が異なり、画
素中央の直線パターンで連結する。透過率は第5の構成
例と同様で第1の構成例に比べ約2割改善した。第2〜
第6の構成例は全てドメイン数が4つの構成で有り、特
に高精細に適用した場合により有利になる。
【0214】図63〜66に第7の構成例を示す。図6
3では、TFT基板には、データライン5501、ゲー
トライン5502、画素電極6311が設けられ、対向
基板には土手6312が設けられる。図64では、TF
T基板には、データライン5501、ゲートライン55
02、画素電極6411が設けられ、対向基板には土手
6412が設けられる。図65では、TFT基板には、
データライン5501、ゲートライン5502、画素電
極6511が設けられる。図66では、TFT基板に
は、データライン5501、ゲートライン5502、画
素電極6611が設けられ、対向基板には土手6612
が設けられる。第7の構成例は、全て分割ドメイン数は
6個となる。これらは比較的画素が大きい場合に向いて
いる(第2〜第6の構成例が大きい画素に対応できない
という意味では無い)。大きい画素で分割数を少なくす
ると、1つの分割領域の面積が大きくなり、1つの制御
要素でカバーしなければならない領域が広くなるからで
ある。第7の構成例でも透過率は、第1の構成例に比べ
概ね1割改善した。
【0215】図67及び図68に第8の構成例を示す。
図67では、TFT基板には、データライン5501、
ゲートライン5502、画素電極6711、微細スリッ
ト6712が設けられ、対向基板には土手6713が設
けられる。図68では、TFT基板には、データライン
5501、ゲートライン5502、画素電極6811、
土手6813が設けられ、対向基板には土手6812が
設けられる。第8の構成例は、第1の構成例の改良版で
ある6ドメインの構成である。第1の構成例よりも画素
内にある土手面積が少ない分透過率は高くなる。第1の
構成例に比べ約0.5割改善した。
【0216】第9の構成例は他の構成例とは多少異なる
発想を取り入れている。第9の構成例では、図67は1
つの画素のみを記した図であるが、この隣の画素はパタ
ーンを左右反転させてレイアウトする(必ずしも隣接画
素が逆である必要は無く近接した画素で反転していれば
良い)。2画素1セットで4方向ドメインが得られる。
透過率は第1の構成例に対し1割程度の改善であった。
【0217】図69に第10の構成例を示す。土手69
01は対向基板(上基板)に設けられ、土手6902は
TFT基板(下基板)に設けられる。配向方向が90°
変化する領域で土手のパターンを上下基板で入れ替え
る。こうすることで液晶方位の変化が無理無く行え、安
定した配向が得られる。本パターンを第1の構成例の画
素中央に適用した結果、透過率が約0.5割改善した。
【0218】以上の構成例は、ほんの一例に過ぎず、基
本的に(1)〜(4)の制御を適材適所に組合せれば上
記のような透過率改善効果が期待できる(もちろん誤っ
た組み合わせを行えば効果が落ちる)。また、当然では
あるが、液晶中に混入したモノマーを重合させてポリマ
ー化させる方法により更に配向を安定化し、応答速度を
速めることも可能である。更に、λ/4板と組み合わせ
て透過率を更に高めることが可能である。
【0219】本実施形態によれば、図50(A)に示す
ように、2枚の基板5001,5003は、基板表面に
垂直配向処理が施されており、電圧無印加で液晶層50
02が垂直配向する。図50(B)に示すように、液晶
層5002は、基板間に挟持され、電圧印加による電界
5021に対して液晶分子が垂直方向に向くネガ型液晶
層である。ドメイン規制手段は、電圧を印加した時に液
晶の配向が斜めになる方向が、各画素内において複数の
液晶ドメインの方向になるように規制し、第1及び第2
のドメイン規制手段を含む。第1の規制手段は、画素あ
るいはその周辺領域に部分的に備え、部分的に設けたド
メイン規制手段の中心を挟んで液晶の配向方向を90〜
180度の範囲で異ならせる。第2のドメイン規制手段
は、液晶の配向方向を0〜90度の範囲で異ならせる。
第1及び第2のドメイン規制手段は、画素内に形成され
るドメイン数が4〜12個となるように液晶ドメインを
規制することが好ましい。
【0220】第1のドメイン規制手段は、液晶ドメイン
の向きと45〜90度異なる向きに伸びた誘電体突起
(土手)5214(図52(B))、液晶ドメインの向
きと45〜90度異なる向きに伸びた電極スリット52
13,5212(図52(B))、液晶ドメインの向き
に細長く、液晶ドメインの向きと45〜90度異なる向
きに周期的に繰り返した電極スリット5201(図52
(A))、液晶ドメインの向きに細長く、及び液晶ドメ
インの向きと45〜90度異なる向きに周期的に繰り返
した誘電体突起のいずれか又はこれらのうちの複数の組
み合わせで構成される。
【0221】第2のドメイン規制手段は、液晶ドメイン
の向きと0〜45度異なる向きに伸びた誘電体突起(土
手)5301,5302(図53)、又は液晶ドメイン
の向きと45度異なる向きに伸びた電極スリットであ
る。
【0222】なお、上記実施形態は、何れも本発明を実
施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、
これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈され
てはならないものである。すなわち、本発明はその技術
思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様
々な形で実施することができる。
【0223】本発明の実施形態は、例えば以下のように
種々の適用が可能である。 (付記1)一対の基板と、前記一対の基板の間に挟ま
れ、前記基板間の電圧無印加時に液晶分子が前記基板に
対して垂直配向し、前記基板間の電圧の印加によって前
記基板に略平行となるように液晶分子が複数の方位に倒
れる液晶層とを有する液晶表示装置であって、前記液晶
層は、前記電圧印加時、画面右方位を0度としたときに
反時計周りに角度を定義して、0〜180度方位に液晶
分子が傾く領域の割合と、180〜360度方位に液晶
分子が傾く領域の割合とが異なる液晶表示装置。 (付記2)前記液晶層は、前記電圧印加時、画面右方位
を0度としたときに反時計周りに角度を定義して、45
度、135度方位に液晶分子が傾く領域の割合と、22
5度、315度方位に液晶分子が傾く領域の割合とが異
なる付記1記載の液晶表示装置。 (付記3)前記液晶層は、前記45度、135度方位に
液晶分子が傾く領域の割合が全体の4割以下である付記
2記載の液晶表示装置。 (付記4)さらに、前記一対の基板のうちの少なくとも
いずれか一方の基板に設けられ、幅が10μm以下、間
隙が10μm以下のすのこ状の画素電極を有し、前記液
晶層は、前記画素電極により液晶分子の配向方位が規制
されて4方向に液晶分子が傾く付記2記載の液晶表示装
置。 (付記5)さらに、ゲート、ソース、ドレインを含む薄
膜トランジスタを有し、前記画素電極は、前記薄膜トラ
ンジスタのドレインに接続するためのコンタクト領域を
有し、前記複数のすのこのうちの少なくとも一部と前記
コンタクト領域との間にスリットが設けられる付記1記
載の液晶表示装置。 (付記6)第1及び第2の基板と、前記第1の基板に設
けられ、幅が10μm以下、間隙が10μm以下のすの
こ状の画素電極と、前記第1及び第2の基板の間に挟ま
れ、前記画素電極により配向方位が規制され、画面の上
下2方向に液晶分子が傾く方向が分割される液晶層とを
有する液晶表示装置であって、前記画素電極は、自己の
すのこ状画素電極の間隙と隣接する画素電極との間にお
ける間隙とが同一である液晶表示装置。 (付記7)さらに、前記第1の基板において前記画素電
極に接続される薄膜トランジスタと、前記第1の基板に
形成されるカラーフィルタ層とを有する付記6記載の液
晶表示装置。 (付記8)第1及び第2の基板と、前記第1及び第2の
基板の間に挟まれ、前記第1及び第2の基板間の電圧無
印加状態にて液晶分子が前記第1及び第2の基板に対し
て垂直配向する液晶層と、前記第1の基板に設けられ、
ゲート、ソース及びドレインを含む薄膜トランジスタ
と、前記薄膜トランジスタのゲートに接続されるゲート
ラインと、前記薄膜トランジスタのソースに接続される
データラインと、前記薄膜トランジスタのドレインに接
続され、櫛歯状あるいはスリット状の画素電極であっ
て、該櫛歯の方向が前記ゲートライン近傍では該ゲート
ラインに向かって伸びており、前記データライン近傍で
は該データラインに向かって伸びている画素電極とを有
する液晶表示装置。 (付記9)さらに、画素の中央の左右方向に延びる補助
容量形成用電極ラインを有し、前記画素電極は、前記補
助容量形成用電極ラインを境にして上下に分かれて形成
され、前記補助容量形成用電極ライン近傍では該補助容
量形成用電極ラインに重なる付記8記載の液晶表示装
置。 (付記10)前記画素電極は、画素の中央に背骨状に上
下方向に電極が形成されていて、前記ゲートラインに向
かう櫛歯状の電極と前記データラインに向かう櫛歯状の
電極とに繋がる電極部が該背骨状の電極から四方に伸び
てY字の腕状になる付記8記載の液晶表示装置。 (付記11)前記画素電極は、櫛歯の方向が前記補助容
量形成用電極ライン近傍では該補助容量形成用電極ライ
ンに向かって伸びる付記9記載の液晶表示装置。 (付記12)前記画素電極は、前記ゲートラインに向か
って伸びている櫛歯状の電極の伸びる方向として、前記
データライン近傍では該データラインに向かって傾いて
伸びている付記8記載の液晶表示装置。 (付記13)前記画素電極は、前記データラインに向か
って伸びている櫛歯状の電極の伸びる方向として、前記
ゲートライン近傍では該ゲートラインに向かって傾いて
伸びている付記8記載の液晶表示装置。 (付記14)前記画素電極は、櫛歯の形状として、歯の
先端部分がより狭くあるいは細くなっている付記8記載
の液晶表示装置。 (付記15)前記画素電極は、前記補助容量形成用電極
ラインを跨いで前記薄膜トランジスタのドレインからの
電圧を伝達するために設けられている電極が、前記補助
容量形成用電極ライン近傍で該補助容量形成用電極ライ
ンに重なるように同じ方向に伸びている付記8記載の液
晶表示装置。 (付記16)さらに、前記液晶層を挟んだ前記第1及び
第2の基板を挟む一対の直交する1/4波長板を有する
付記8記載の液晶表示装置。 (付記17)互いに吸収軸が直交する一対の偏光層と、
前記一対の偏光層に挟まれる1/2波長の位相差を有す
る1/2波長板と、前記一対の偏光層に挟まれ、液晶分
子が垂直配向し得る液晶層とを有する液晶表示装置であ
って、前記1/2波長板は、1/2波長の位相差を有す
るフィルムが積層されていてそのフィルム面に垂直な方
向の位相差((nx+ny)/2−nz)×d(フィル
ム面に垂直な方位の屈折率をnz、フィルムの光軸に平
行な方向の屈折率をnx、フィルムの光軸に垂直なフィ
ルム面内方向の屈折率をny、フィルムの膜厚をdとす
る)が0あるいは±20nm以下であり、フィルムの光
軸は近接する前記偏光層の吸収軸に平行あるいは垂直で
あり、又は、1/2波長の位相差を有するフィルムが二
枚積層されていて、そのフィルム面に垂直な方位の屈折
率をnz、フィルムの光軸に平行な方向の屈折率をn
x、フィルムの光軸に垂直なフィルム面内方向の屈折率
をnyとして、二枚のフィルムの(nx−nz)/(n
x−ny)の値がそれぞれ0.5以下と0.5以上とで
あり、二枚のフィルムの光軸は平行であり、近接する前
記偏光層の吸収軸に平行あるいは垂直である液晶表示装
置。 (付記18)前記1/2波長板は、位相差((nx+n
y)/2−nz)×dが±10nm以下であり、又は前
記二枚のフィルムの(nx−nz)/(nx−ny)の
値の和が略1である付記17記載の液晶表示装置。 (付記19)さらに、前記垂直配向している液晶層のΔ
n×d(Δnはn//−n⊥であり、n//は液晶分子の長
手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手方向に対
して垂直方向の屈折率であり、dは厚さである)と同一
の大きさの負の位相差を有するフィルムが前記液晶層に
近接して設けられている付記17記載の液晶表示装置。 (付記20)さらに、前記液晶層と前記フィルムとを挟
むように、負の位相差が0あるいは±10nm以下の一
対の1/4波長板を有し、前記一対の1/4波長板の光
軸は互いに直交しており、且つ、前記一対の偏光層の吸
収軸と45度の角度をなす付記19記載の液晶表示装
置。 (付記21)前記光入射側の偏光層の吸収軸の方位が、
画面右側を0度として、0度、45度、90度、135
度のいずれかに設定されている付記20記載の液晶表示
装置。 (付記22)前記光入射側の偏光層、前記光出射側の偏
光層、前記1/4波長板、前記1/2波長板の光軸の関
係は前記の関係を保ちつつ、コントラストが最大となる
方位が上下左右方位となるように、前記偏光層の吸収軸
の方位を調整してなる付記20記載の液晶表示装置。 (付記23)第1及び第2の偏光板と、前記第1及び第
2の偏光板に挟まれ、液晶分子が垂直配向しうる液晶層
と、前記第1及び第2の偏光板に挟まれる面内に位相差
のある位相差フィルムであって、近接する偏光板の吸収
軸にその光軸が垂直になるように設けられ、その屈折率
はnx>nz>=ny(nxは光軸方向の屈折率、ny
はnxに垂直な面内方向の屈折率、nzは面に鉛直な方
向の屈折率)の関係にある位相差フィルムとを有する液
晶表示装置。 (付記24)前記第1の偏光板は、厚みが100ミクロ
ン以上の保護フィルムを表面に設けている付記23記載
の液晶表示装置。 (付記25)前記位相差フィルムは、面内位相差(nx
−ny)×d(dは厚さ)が40nm以上140nm以
下(好ましくは40nm以上130nm以下)である付
記23記載の液晶表示装置。 (付記26)前記液晶層は、液晶分子が垂直配向した時
の位相差RLC=(n//−n⊥)×d(n//は液晶分子
の長手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手方向
に対して垂直方向の屈折率であり、dは厚さである)を
有し、前記第1の偏光板の保護フィルムの負の位相差、
前記位相差フィルムの負の位相差、及びその他負の位相
差を有する層を付与した場合にはその負の位相差の和を
Rnegatotalとする時、 20nm < RLC−Rnegatotal < 1
50nm の関係を有する付記23記載の液晶表示装置。 (付記27)第1及び第2の偏光板と、前記第1及び第
2の偏光板に挟まれ、液晶分子が垂直配向しうる液晶層
とを有する液晶表示装置であって、前記第1の偏光板
は、面内位相差を有する保護フィルム及び偏光層を含
み、前記保護フィルムの光軸が前記偏光層の吸収軸に対
して垂直又は平行になるように設けられる液晶表示装
置。 (付記28)前記保護フィルムの面内位相差(nx−n
y)×d(nxは光軸方向の屈折率、nyはnxに垂直
な面内方向の屈折率、dは厚さ)が40nm以上140
nm以下(好ましくは40nm以上130nm以下)、
前記保護フィルムが2枚のときは2枚の面内位相差の和
が40nm以上140nm以下(好ましくは40nm以
上130nm以下)に設定してなる付記27記載の液晶
表示装置。 (付記29)前記液晶層は、液晶分子が垂直配向した時
の位相差RLC=(n//−n⊥)×d(n//は液晶分子
の長手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手方向
に対して垂直方向の屈折率であり、dは厚さである)を
有し、前記保護フィルムの負の位相差及びその他負の位
相差を有する層を付与した場合にはその負の位相差の和
をRnegatotalとする時、 20nm < RLC−Rnegatotal < 1
50nm の関係を有する付記27記載の液晶表示装置。 (付記30)コレステリック液晶層と、1/4波長板
と、光を供給するバックライトと、液晶分子が配向可能
な液晶パネルとを有する液晶表示装置であって、前記コ
レステリック液晶層及び前記1/4波長板は、前記バッ
クライト及び前記液晶パネルの間に挟まれ、前記液晶パ
ネルの液晶分子の配向方向と前記1/4波長板の光軸と
が直交している液晶表示装置。 (付記31)前記液晶パネルは、液晶分子の配向が電圧
無印加状態にて垂直配向であり、電圧の印加により一方
位に傾く付記30記載の液晶表示装置。 (付記32)前記液晶パネルは、液晶分子の配向が電圧
無印加状態にて垂直配向であり、電圧の印加により互い
に180度異なる2方位に分かれて傾く付記30記載の
液晶表示装置。 (付記33)前記1/4波長板と前記液晶パネルとの間
に散乱層が形成されている付記30記載の液晶表示装
置。 (付記34)前記液晶パネルは、液晶分子の配向が電圧
の無印加状態にて水平配向であり、その配向方位と前記
1/4波長板の光軸とが垂直である付記30記載の液晶
表示装置。 (付記35)前記液晶パネルは、液晶分子の配向が電圧
の印加状態にて水平配向であり、その配向方位と前記1
/4波長板の光軸とが垂直である付記30記載の液晶表
示装置。 (付記36)一対の基板の間に液晶が封入された液晶パ
ネルと、吸収軸が互いに直交するように前記液晶パネル
の両側に配置された一対の偏光素子と、前記液晶パネル
を構成する一対の基板の少なくとも一方の表面に、突
起、窪み、または電極に設けたスリットのいずれか、ま
たはそれらの組み合わせの周期的パターンを含み、前記
液晶パネル内の液晶分子の配向を規制するドメイン規制
手段とを有する液晶表示装置であって、前記周期的に配
置されたドメイン規制手段による液晶分子の配向方向
が、前記偏光素子の吸収軸に対して45度をなす方向と
それ以外の方向とを含み、電圧無印加時には、液晶分子
が基板に対してほぼ垂直に配向しており、電圧印加時に
は、ドメイン規制手段により液晶分子が斜めになる方向
が各画素内において複数の方向になるように規制される
液晶表示装置。 (付記37)前記周期的に配置されたドメイン規制手段
による液晶分子の配向方向が、前記偏光素子の吸収軸に
対して45度をなす4つの方向とそれ以外の方向とを含
む付記36記載の液晶表示装置。 (付記38)前記液晶パネルは、前記周期的に配置され
たドメイン規制手段による液晶分子の配向方向が連続的
に変化する領域を含む付記36記載の液晶表示装置。 (付記39)前記周期的に配置されたドメイン規制手段
が、放射線状に配置された領域を含む付記36記載の液
晶表示装置。 (付記40)前記周期的に配置されたドメイン規制手段
が、同心円状に配置された領域を含む付記36記載の液
晶表示装置。 (付記41)前記液晶パネルは、液晶材料中にカイラル
剤が添加されている付記36記載の液晶表示装置。 (付記42)さらに、前記一対の偏光素子の間において
前記液晶パネルを挟むように設けられる一対の1/4波
長板を有する付記36記載の液晶表示装置。 (付記43)基板表面に垂直配向処理を施した2枚の基
板と、前記基板間に挟持されるネガ型液晶と、各画素内
において複数の液晶ドメインの方向になるように規制す
るドメイン規制手段であって、画素あるいはその周辺領
域に部分的に備え、前記部分的に設けたドメイン規制手
段の中心を挟んで前記液晶の配向方向を90〜180度
の範囲で異ならせる第1のドメイン規制手段と、前記液
晶の配向方向を0〜90度の範囲で異ならせる第2のド
メイン規制手段とを含むドメイン規制手段とを有する液
晶表示装置。 (付記44)前記第1のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きと直交する向きに伸びた誘電体突起であ
る付記43記載の液晶表示装置。 (付記45)前記第1のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きと直交する向きに伸びた電極スリットで
ある付記43記載の液晶表示装置。 (付記46)前記第1のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きに細長く、前記液晶ドメインの向きに直
交する向きに周期的に繰り返した誘電体突起である付記
43記載の液晶表示装置。 (付記47)前記第1のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きに細長く、前記液晶ドメインの向きに直
交する向きに周期的に繰り返した電極スリットである付
記43記載の液晶表示装置。 (付記48)前記第1のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きと45〜90度異なる向きに伸びた誘電
体突起、前記液晶ドメインの向きと45〜90度異なる
向きに伸びた電極スリット、前記液晶ドメインの向きに
細長く、前記液晶ドメインの向きと45〜90度異なる
向きに周期的に繰り返した誘電体突起、及び前記液晶ド
メインの向きに細長く、前記液晶ドメインの向きと45
〜90度異なる向きに周期的に繰り返した電極スリット
のうちの複数の組み合わせで構成される付記43記載の
液晶表示装置。 (付記49)前記第2のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きと0〜45度異なる向きに伸びた誘電体
突起である付記43記載の液晶表示装置。 (付記50)前記第2のドメイン規制手段は、前記液晶
ドメインの向きと0〜45度異なる向きに伸びた電極ス
リットである付記43記載の液晶表示装置。
【0224】
【発明の効果】以上説明したように、0〜180度方位
に液晶分子が傾く領域の割合と、180〜360度方位
に液晶分子が傾く領域の割合とを異ならせて適正な割合
にすることにより、画面を上方位又は下方位から見ても
適切な表示が可能になる。また、ゲートライン及びデー
タラインに応じた画素電極の形状にすることにより、画
素電極による液晶分子の配向方向を、ゲートライン及び
データラインによる液晶分子の配向方向に一致させるこ
とができる。また、一対の偏光層の間に1/2波長板を
設けることにより、広視野角及び高輝度の液晶表示装置
を実現することができる。また、第1及び第2の偏光板
の間に所定の位相差フィルムを設けることにより、広視
野角及び高輝度の液晶表示装置を実現することができ
る。また、液晶パネルの液晶分子の配向方向と1/4波
長板の光軸とを直交させることにより、表示画面を斜め
から見ても色付きを防止できる。また、ドメイン規制手
段により液晶分子の配向方向が偏光素子の吸収軸に対し
て45度をなす方向とそれ以外の方向とを含み、高輝度
の表示を行うことができる。また、第1及び第2のドメ
イン規制手段の両方を設けることにより、画素内全域の
液晶の配向の制御性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、(B)は本発明の第1の実施形態
による画素電極のパターンを示す図である。
【図2】MVA型液晶表示装置の基本構成を示す斜視図
である。
【図3】MVA型液晶表示装置の白黒コントラストの視
角特性を示す図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、表示面の白っ茶け現象
が生じる理由及び原理を説明するための図である。
【図5】図5(A)、(B)は、透過光量−印加電圧の
特性を示す図である。
【図6】図6(A)、(B)は、画素電極のパターンを
示す図である。
【図7】画素電極と補助容量を接続するためのコンタク
ト領域を示す図である。
【図8】図8(A)、(B)は、液晶表示装置の基本的
構成を示す図である。
【図9】画素電極とTFTを接続するためのコンタクト
領域を示す図である。
【図10】TFTの断面図である。
【図11】液晶表示装置の断面図である。
【図12】図12(A)は液晶表示装置の平面図、図1
2(B)は液晶表示装置の断面図である。
【図13】図13(A)、(C)は画素電極のパターン
を示す図、図13(B)はTFT基板の断面図である。
【図14】4分割配向のMVA型液晶表示装置を示す図
である。
【図15】対向基板にY字状のスリットを設けて液晶分
子を配向させる技術を示す図である。
【図16】本発明の第2の実施形態による液晶表示装置
を示す図である。
【図17】図17(A)、(B)は、微細なスリットを
設けた時の液晶分子の倒れる原理構成を示す図である。
【図18】画素電極のY字の開き角を変えた例を説明す
るための図である。
【図19】図19(A)〜(C)は、微細なスリットの
形の変形例を説明するための図である。
【図20】図20(A)、(B)は、画素電極が先細り
の形状を持つ場合を効果を説明するための図である。
【図21】図21(A)、(B)は、Csラインからの
斜め電界を活用する液晶表示装置の平面図及び断面図で
ある。
【図22】他の液晶表示装置の平面図である。
【図23】図23(A)は電極を斜めに形成する構成を
示す図、図23(B)はCsラインからの斜め電界を活
用する構成を示す図である。
【図24】λ/4板を適用する場合の液晶表示装置を示
す図である。
【図25】図25(A)は液晶表示装置の平面図、図2
5(B)はλ/4板を適用しない場合の透過光量分布を
示す図、図25(C)はλ/4板を適用した場合の透過
光量分布を示す図である。
【図26】広視野角実現のためのフィルム構成を示す図
である。
【図27】高輝度を実現するためのフィルム構成を示す
図である。
【図28】図28(A)、(B)は本発明の第3の実施
形態によるフィルム構成及び特性を示す図である。
【図29】図29(A)、(B)は本実施形態によるフ
ィルム構成及び特性を示す図である。
【図30】図30(A)、(B)は本実施形態によるフ
ィルム構成及び特性を示す図である。
【図31】図31(A)、(B)は本実施形態によるフ
ィルム構成及び特性を示す図である。
【図32】視角特性を示す図である。
【図33】フィルム構成を示す図である。
【図34】本発明の第4の実施形態によるフィルム構成
を示す図である。
【図35】他のフィルム構成を示す図である。
【図36】他のフィルム構成を示す図である。
【図37】2分割配向の液晶表示装置を示す図である。
【図38】図38(A)〜(C)は二分割配向の問題点
を示す図である。
【図39】本発明の第5の実施形態による液晶表示装置
を示す平面図である。
【図40】図40(A)、(B)はλ/4板を説明する
ための図である。
【図41】図41(A)、(B)は本実施形態の液晶表
示装置の断面図である。
【図42】フィルムに散乱層を付与した構成を示す図で
ある。
【図43】正面で白表示となっているディスプレイを斜
め方位から観察した時の色付きの測定結果を示す図であ
る。
【図44】図44(A)、(B)はIPS型液晶表示装
置を示す図である。
【図45】図45(A)、(B)はMVA型液晶表示装
置の電極構成を示す図である。
【図46】図46(A)〜(D)は液晶分子の配向を示
す図である。
【図47】4ドメインの電極構成を示す図である。
【図48】フィルム構成を示す図である。
【図49】図49(A)〜(C)は画素電極の構成を示
す図である。
【図50】図50(A)〜(D)は土手及びスリットに
よる配向制御を示す図である。
【図51】図51(A)〜(C)は補助土手及び補助ス
リットによる配向制御を示す図である。
【図52】図52(A)、(B)は微細スリットによる
配向制御を示す図である。
【図53】十字パターンの土手による配向制御を示す図
である。
【図54】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図55】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図56】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図57】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図58】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図59】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図60】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図61】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図62】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図63】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図64】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図65】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図66】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図67】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図68】液晶表示装置のレイアウトを示す図である。
【図69】土手のレイアウトを示す図である。
【符号の説明】
101,102 配向領域 103 画素領域 111 画素電極 112 コンタクト領域 113 データライン 114 ゲートライン 121,122 配向領域 123 画素電極 131,132 配向領域 133 画素領域 141〜144 配向領域 201 TFT基板 202 対向基板 203,204 土手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/1343 G02F 1/1343 1/1368 1/1368 (72)発明者 笹林 貴 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 武田 有広 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 田坂 泰俊 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 千田 秀雄 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 (72)発明者 小池 善郎 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2H049 BA02 BA03 BA06 BA25 BA27 BB03 BB22 BB27 BB33 BB42 BB43 BB44 BB62 BB63 BC03 BC22 2H090 HA16 JA02 JA05 JA06 KA06 KA15 LA01 LA06 LA07 LA09 MA01 MA03 MA06 MA12 MA13 MA15 MB00 MB11 2H091 FA07X FA11X GA02 GA06 HA05 HA08 JA10 KA01 KA02 KA10 LA11 LA16 LA19 LA20 2H092 GA11 GA12 GA13 GA14 JA24 JB01 JB02 JB04 JB05 JB06 JB61 JB69 NA01 NA03 PA07 PA08 PA10 PA11 2H093 ND01 ND13 ND43 NF06

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板と、 前記一対の基板の間に挟まれ、前記基板間の電圧無印加
    時に液晶分子が前記基板に対して垂直配向し、前記基板
    間の電圧の印加によって前記基板に略平行となるように
    液晶分子が複数の方位に倒れる液晶層とを有する液晶表
    示装置であって、 前記液晶層は、前記電圧印加時、画面右方位を0度とし
    たときに反時計周りに角度を定義して、0〜180度方
    位に液晶分子が傾く領域の割合と、180〜360度方
    位に液晶分子が傾く領域の割合とが異なる液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 第1及び第2の基板と、 前記第1の基板に設けられ、幅が10μm以下、間隙が
    10μm以下のすのこ状の画素電極と、 前記第1及び第2の基板の間に挟まれ、前記画素電極に
    より配向方位が規制され、画面の上下2方向に液晶分子
    が傾く方向が分割される液晶層とを有する液晶表示装置
    であって、 前記画素電極は、自己のすのこ状画素電極の間隙と隣接
    する画素電極との間における間隙とが同一である液晶表
    示装置。
  3. 【請求項3】 さらに、前記第1の基板において前記画
    素電極に接続される薄膜トランジスタと、 前記第1の基板に形成されるカラーフィルタ層とを有す
    る請求項2記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 第1及び第2の基板と、 前記第1及び第2の基板の間に挟まれ、前記第1及び第
    2の基板間の電圧無印加状態にて液晶分子が前記第1及
    び第2の基板に対して垂直配向する液晶層と、 前記第1の基板に設けられ、ゲート、ソース及びドレイ
    ンを含む薄膜トランジスタと、 前記薄膜トランジスタのゲートに接続されるゲートライ
    ンと、 前記薄膜トランジスタのソースに接続されるデータライ
    ンと、 前記薄膜トランジスタのドレインに接続され、櫛歯状あ
    るいはスリット状の画素電極であって、該櫛歯の方向が
    前記ゲートライン近傍では該ゲートラインに向かって伸
    びており、前記データライン近傍では該データラインに
    向かって伸びている画素電極とを有する液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 さらに、画素の中央の左右方向に延びる
    補助容量形成用電極ラインを有し、 前記画素電極は、前記補助容量形成用電極ラインを境に
    して上下に分かれて形成され、前記補助容量形成用電極
    ライン近傍では該補助容量形成用電極ラインに重なる請
    求項4記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 さらに、前記液晶層を挟んだ前記第1及
    び第2の基板を挟む一対の直交する1/4波長板を有す
    る請求項4記載の液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 互いに吸収軸が直交する一対の偏光層
    と、 前記一対の偏光層に挟まれる1/2波長の位相差を有す
    る1/2波長板と、 前記一対の偏光層に挟まれ、液晶分子が垂直配向し得る
    液晶層とを有する液晶表示装置であって、 前記1/2波長板は、 1/2波長の位相差を有するフィルムが積層されていて
    そのフィルム面に垂直な方向の位相差((nx+ny)
    /2−nz)×d(フィルム面に垂直な方位の屈折率を
    nz、フィルムの光軸に平行な方向の屈折率をnx、フ
    ィルムの光軸に垂直なフィルム面内方向の屈折率をn
    y、フィルムの膜厚をdとする)が0あるいは±20n
    m以下であり、フィルムの光軸は近接する前記偏光層の
    吸収軸に平行あるいは垂直であり、 又は、1/2波長の位相差を有するフィルムが二枚積層
    されていて、そのフィルム面に垂直な方位の屈折率をn
    z、フィルムの光軸に平行な方向の屈折率をnx、フィ
    ルムの光軸に垂直なフィルム面内方向の屈折率をnyと
    して、二枚のフィルムの(nx−nz)/(nx−n
    y)の値がそれぞれ0.5以下と0.5以上とであり、
    二枚のフィルムの光軸は平行であり、近接する前記偏光
    層の吸収軸に平行あるいは垂直である液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 さらに、前記垂直配向している液晶層の
    Δn×d(Δnはn//−n⊥であり、n//は液晶分子の
    長手方向の屈折率であり、n⊥は液晶分子の長手方向に
    対して垂直方向の屈折率であり、dは厚さである)と同
    一の大きさの負の位相差を有するフィルムが前記液晶層
    に近接して設けられている請求項7記載の液晶表示装
    置。
  9. 【請求項9】 さらに、前記液晶層と前記フィルムとを
    挟むように、負の位相差が0あるいは±10nm以下の
    一対の1/4波長板を有し、 前記一対の1/4波長板の光軸は互いに直交しており、
    且つ、前記一対の偏光層の吸収軸と45度の角度をなす
    請求項8記載の液晶表示装置。
  10. 【請求項10】 第1及び第2の偏光板と、 前記第1及び第2の偏光板に挟まれ、液晶分子が垂直配
    向しうる液晶層と、 前記第1及び第2の偏光板に挟まれる面内に位相差のあ
    る位相差フィルムであって、近接する偏光板の吸収軸に
    その光軸が垂直になるように設けられ、その屈折率はn
    x>nz>=ny(nxは光軸方向の屈折率、nyはn
    xに垂直な面内方向の屈折率、nzは面に鉛直な方向の
    屈折率)の関係にある位相差フィルムとを有する液晶表
    示装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の偏光板は、厚みが100ミ
    クロン以上の保護フィルムを表面に設けている請求項1
    0記載の液晶表示装置。
  12. 【請求項12】 第1及び第2の偏光板と、 前記第1及び第2の偏光板に挟まれ、液晶分子が垂直配
    向しうる液晶層とを有する液晶表示装置であって、 前記第1の偏光板は、面内位相差を有する保護フィルム
    及び偏光層を含み、前記保護フィルムの光軸が前記偏光
    層の吸収軸に対して垂直又は平行になるように設けられ
    る液晶表示装置。
  13. 【請求項13】 コレステリック液晶層と、 1/4波長板と、 光を供給するバックライトと、 液晶分子が配向可能な液晶パネルとを有する液晶表示装
    置であって、 前記コレステリック液晶層及び前記1/4波長板は、前
    記バックライト及び前記液晶パネルの間に挟まれ、前記
    液晶パネルの液晶分子の配向方向と前記1/4波長板の
    光軸とが直交している液晶表示装置。
  14. 【請求項14】 前記1/4波長板と前記液晶パネルと
    の間に散乱層が形成されている請求項13記載の液晶表
    示装置。
  15. 【請求項15】 一対の基板の間に液晶が封入された液
    晶パネルと、 吸収軸が互いに直交するように前記液晶パネルの両側に
    配置された一対の偏光素子と、 前記液晶パネルを構成する一対の基板の少なくとも一方
    の表面に、突起、窪み、または電極に設けたスリットの
    いずれか、またはそれらの組み合わせの周期的パターン
    を含み、前記液晶パネル内の液晶分子の配向を規制する
    ドメイン規制手段とを有する液晶表示装置であって、 前記周期的に配置されたドメイン規制手段による液晶分
    子の配向方向が、前記偏光素子の吸収軸に対して45度
    をなす方向とそれ以外の方向とを含み、電圧無印加時に
    は、液晶分子が基板に対してほぼ垂直に配向しており、
    電圧印加時には、ドメイン規制手段により液晶分子が斜
    めになる方向が各画素内において複数の方向になるよう
    に規制される液晶表示装置。
  16. 【請求項16】 前記液晶パネルは、液晶材料中にカイ
    ラル剤が添加されている請求項15記載の液晶表示装
    置。
  17. 【請求項17】 さらに、前記一対の偏光素子の間にお
    いて前記液晶パネルを挟むように設けられる一対の1/
    4波長板を有する請求項15記載の液晶表示装置。
  18. 【請求項18】 基板表面に垂直配向処理を施した2枚
    の基板と、 前記基板間に挟持されるネガ型液晶と、 各画素内において複数の液晶ドメインの方向になるよう
    に規制するドメイン規制手段であって、画素あるいはそ
    の周辺領域に部分的に備え、前記部分的に設けたドメイ
    ン規制手段の中心を挟んで前記液晶の配向方向を90〜
    180度の範囲で異ならせる第1のドメイン規制手段
    と、前記液晶の配向方向を0〜90度の範囲で異ならせ
    る第2のドメイン規制手段とを含むドメイン規制手段と
    を有する液晶表示装置。
  19. 【請求項19】 前記第1のドメイン規制手段は、前記
    液晶ドメインの向きと45〜90度異なる向きに伸びた
    誘電体突起、前記液晶ドメインの向きと45〜90度異
    なる向きに伸びた電極スリット、前記液晶ドメインの向
    きに細長く、前記液晶ドメインの向きと45〜90度異
    なる向きに周期的に繰り返した誘電体突起、及び前記液
    晶ドメインの向きに細長く、前記液晶ドメインの向きと
    45〜90度異なる向きに周期的に繰り返した電極スリ
    ットのうちのいずれか又はこれらの複数の組み合わせで
    構成される請求項18記載の液晶表示装置。
  20. 【請求項20】 前記第2のドメイン規制手段は、前記
    液晶ドメインの向きと0〜45度異なる向きに伸びた誘
    電体突起、又は前記液晶ドメインの向きと0〜45度異
    なる向きに伸びた電極スリットである請求項18記載の
    液晶表示装置。
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