JP2003184797A - 送風装置及び該送風装置を備えた空気調和機 - Google Patents

送風装置及び該送風装置を備えた空気調和機

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JP2003184797A
JP2003184797A JP2001381538A JP2001381538A JP2003184797A JP 2003184797 A JP2003184797 A JP 2003184797A JP 2001381538 A JP2001381538 A JP 2001381538A JP 2001381538 A JP2001381538 A JP 2001381538A JP 2003184797 A JP2003184797 A JP 2003184797A
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Japan
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blower
suction
bell mouth
propeller fan
curved
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JP2001381538A
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English (en)
Inventor
Shimei Tei
志明 鄭
Tadashi Onishi
正 大西
Seiji Sato
誠司 佐藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送風音の低減を実現した送風装置及びこれを
備えて構成される空気調和機を提供する。 【解決手段】 プロペラファン3の径方向外側をベルマ
ウス7で囲繞してなる送風装置において、上記ベルマウ
ス7を、ストレート部7aと吹出側円弧部7bと吸込側
円弧部7cと該吸込側円弧部7cの大径端に連続してこ
れから径方向外側へ延出する延長部7dとを備えて構成
している。かかる構成とすることで、吸込気流がベルマ
ウス7の径方向外側の影領域Bに回り込み、これが上記
延長部7dの口縁部を迂回して吸い込まれる場合、例え
その口縁部で一旦気流に剥離を生じたとしても、これが
該延長部7dに沿って流れる間に次第にその内面に再付
着し、その後は滑らかな流れでベルマウス7内に吸い込
まれることから、気流の乱れが可及的に抑制され、乱れ
た気流と羽根5との干渉に起因する送風音が効果的に低
減され、送風装置の静粛運転性が促進される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、プロペラファン
とベルマウスとを備えてなる送風装置、及び該送風装置
を備えて構成される空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図18〜図20には、従来一般のセパレ
ート型空気調和機の室外機Z0を示している。この室外
機Z0は、矩形形態をもつケーシング1内を、仕切壁1
1によって左右方向に区画し、その一方側を熱交換室
9、他方側を圧縮機12等の機器が収容される機械室1
0としている。
【0003】上記熱交換室9は、その背面側に設けた吸
込口13と、その前面側に設けた吹出口14とを介して
外部に臨んでおり、該熱交換室9内には、上記吸込口1
3に対向して熱交換器2が、また上記吹出口14に対向
して次述の送風装置Uが、それぞれ配置されている。ま
た、上記吹出口14の外側には、ファンガイド8が取り
付けられている。
【0004】上記送風装置Uは、ハブ4の外周面に複数
枚の羽根5,5,・・を取り付けてなり且つモータ6に
よって回転駆動されるプロペラファン3と、該プロペラ
ファン3の径方向外側にこれを囲繞する如く配置された
ベルマウス7とを備えて構成される。そして、上記ベル
マウス7の配置によって、上記プロペラファン3よりも
上記熱交換器2寄りに位置する吸込領域Xと、該プロペ
ラファン3よりも上記吹出口14寄りに位置する吹出領
域Yの二つの領域が画成される。
【0005】ところで、上記ベルマウス7は、図21に
拡大図示するように、通常、プロペラファン3の軸方向
に平行に延びるストレート部7aと該ストレート部7a
の吹出領域Y寄りの端部に連続し該吹出領域Yの下流側
に向けて次第に拡径する吹出側円弧部7bと、上記スト
レート部7aの吸込領域X寄りの端部に連続し該吸込領
域Xの上流側に向けて次第に拡径する吸込側円弧部7c
とを備えて構成される。
【0006】この場合、上記プロペラファン3の回転に
伴って上記羽根5の翼端5aを通って該羽根5の圧力面
側から負圧面側に回り込む翼端流れによって発生する翼
端渦を抑制し、もって送風騒音の低減あるいは送風効率
の向上を図るという観点から、上記ベルマウス7と上記
羽根5の翼端5aとのオーバラップ量「H1」を比較的
大きくとる(例えば、上記オーバラップ量「H1」と上
記羽根5の翼端5aの軸方向高さ「H0」との比「H1
0」を0.5前後の値に設定する)ようにした所謂
「Hi−ベルマウス構造」が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、「Hi−ベ
ルマウス構造」を採用したベルマウス7においては、そ
の軸長が長くなることから、これに対応して、該ベルマ
ウス7の径方向外側で且つ上記吸込側円弧部7cの口縁
部よりも吹出側円弧部7b寄りに位置する影領域Bのプ
ロペラファン軸方向における奥行き長さが大きくなる。
【0008】この結果、図22に示すように、上記プロ
ペラファン3の上部においては上記吸込口13から上記
熱交換器2を通して上記羽根5の翼端5a側から気流が
流入する場合、該気流のうち、特にケーシング1の内面
に沿ってその近傍を流れる気流A1は、上記影領域B内
に大きく回り込んだ後、上記ベルマウス7の吸込側円弧
部7cの口縁部を迂回して羽根5側に流入し、この迂回
時に該吸込側円弧部7cの口縁部において気流の剥離が
発生し、これによって乱れを生じる。そして、この乱れ
た気流が上記羽根5の翼端5a側に流入するとき、該気
流が翼端5aと干渉して送風音を増大させることにな
る。また、このようなベルマウス7の吸込側円弧部7c
の口縁部での気流の剥離に起因する送風音の増大現象
は、図23に示すように上記プロペラファン3の下部に
おいても同様に生じる。
【0009】このようなベルマウス7の吸込側円弧部7
cの口縁部での気流の剥離に起因する送風音の増大によ
って、上記ベルマウス7を「Hi−ベルマウス構造」と
して翼端渦の発生に起因する送風騒音の低減を図ったに
も拘わらず、その効果が十分に期待できないという問題
があった。
【0010】そこで本願発明では、ベルマウスの形状の
改善によって送風音の低減を実現した送風装置及び該送
風装置を備えて構成される空気調和機を提供することを
目的としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本願発明ではかかる課題
を解決するための具体的手段として次のような構成を採
用している。
【0012】本願の第1の発明では、プロペラファン3
と、該プロペラファン3の径方向外側にこれを囲繞する
如く配置されたベルマウス7とを備え、該ベルマウス7
によって上記プロペラファン3の軸方向に吸込領域Xと
吹出領域Yとを画成してなる送風装置において、上記ベ
ルマウス7を、上記プロペラファン3の軸方向に平行に
延びるストレート部7aと、上記ストレート部7aの吹
出領域Y側の端部に連続して該吹出領域Yの下流側に向
かって次第に拡径変化する吹出側円弧部7bと、上記ス
トレート部7aの吸込領域X側の端部に連続して該吸込
領域Xの上流側に向かって次第に拡径変化する吸込側円
弧部7cと、上記吸込側円弧部7cの大径端に連続して
これから径方向外側へ延出する延長部7dとを備えて構
成したことを特徴としている。
【0013】本願の第2の発明では、上記第1の発明に
かかる送風装置において、上記延長部7dを、上記プロ
ペラファン3の軸方向に略直交する方向に向けて直状に
延出する平面形態としたことを特徴としている。
【0014】本願の第3の発明では、上記第2の発明に
かかる送風装置において、上記延長部7dの外周縁を、
その径方向外側に向かうに伴って上記吸込領域X側から
吹出領域Y側へ変位するように略円弧状に湾曲させたこ
とを特徴としている。
【0015】本願の第4の発明では、上記第1の発明に
かかる送風装置において、上記延長部7dを、上記吸込
側円弧部7cの大径端に連続して該吸込側円弧部7cと
同一の曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる円弧
形態としたことを特徴としている。
【0016】本願の第5の発明では、上記第1の発明に
かかる送風装置において、上記延長部7dを、上記吸込
側円弧部7cの大径端に連続して該吸込側円弧部7cと
同一の曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる第1
湾曲部7d1と該第1湾曲部7d1の外端に連続して該第
1湾曲部7d1とは逆の曲率方向へ湾曲しながら径方向
外側へ延びる第2湾曲部7d2とからなる略S字形の断
面形状をもつ曲面形態としたことを特徴としている。
【0017】本願の第6の発明では、上記第1,第2,
第3,第4又は第5の発明にかかる送風装置において、
上記延長部7cのベルマウス径方向における長さLと上
記吸込側円弧部7cの半径rとの比「L/r」を0.5
〜1.5に設定したことを特徴としている。
【0018】本願の第7の発明では、送風装置Uの通風
路に臨んでに熱交換器2を配置して構成される空気調和
機において、上記送風装置Uとして上記第1,第2,第
3,第4,第5又は第6の発明にかかる送風装置を備え
たことを特徴としている。
【0019】
【発明の効果】本願発明ではかかる構成とすることによ
り次のような効果が得られる。
【0020】 本願の第1の発明にかかる送風装置で
は、上記ベルマウス7が、吹出側円弧部7bと吸込側円
弧部7cの間にストレート部7aを備えた軸長の長い
「Hi−ベルマウス構造」であるにも拘わらず、上記吸
込側円弧部7cの大径端にこれに連続して径方向外側へ
延出する延長部7dを設けた構成とされていることか
ら、吸込気流が上記ベルマウス7の径方向外側の影領域
Bに回り込み、これが該ベルマウス7の上記延長部7d
の口縁部を迂回して該ベルマウス7内に吸い込まれる場
合、例え該延長部7dの口縁部で一旦気流に剥離を生じ
たとしても、これが該延長部7dに沿って上記吸込側円
弧部7c側へ流れる間に次第にその内面に再付着し、そ
の後は滑らかな流れでベルマウス7内に吸い込まれるこ
とから、気流の乱れが可及的に抑制され、乱れた気流が
羽根5と干渉することに起因する送風音が効果的に低減
され、それだけ送風装置の静粛運転性が促進されること
になる。
【0021】 本願の第2の発明では、上記に記載
の効果が得られるのに加えて次のような特有の効果が得
られる。即ち、この発明では、上記第1の発明にかかる
送風装置において、上記延長部7dを、上記プロペラフ
ァン3の軸方向に略直交する方向に向けて直状に延出す
る平面形態としているので、上記ベルマウス7のプレス
成形時におけるプレス金型の型抜きが容易であり、それ
だけプレス金型そのものの低コスト化が図れるととも
に、製品としての上記ベルマウス7をより安価に提供で
き、それだけ該ベルマウス7を備えて構成される送風装
置、延いては該送風装置を備えて構成される空気調和機
の低コスト化が図れることになる。
【0022】 本願の第3の発明では、上記に記載
の効果が得られるのに加えて次のような特有の効果が得
られる。即ち、この発明では、上記第2の発明にかかる
送風装置において、上記延長部7dの外周縁を、その径
方向外側に向かうに伴って上記吸込領域X側から吹出領
域Y側へ変位するように略円弧状に湾曲させているの
で、該延長部7dが平面形態を基調とするものであるに
も拘わらず、上記ベルマウス7の径方向外側の影領域B
側から上記延長部7dの外周縁を迂回して上記吸込側円
弧部7c側に回り込む気流の該外周縁部分における剥離
が可及的に抑制され、上記ベルマウス7の内面への気流
の再付着が促進され、この結果、上記ベルマウス7側に
流入する気流の乱れがより一層抑制されることで、送風
音の低減がより一層確実となるものである。
【0023】 本願の第4の発明では、上記に記載
の効果が得られるのに加えて次のような特有の効果が得
られる。即ち、この発明では、上記第1の発明にかかる
送風装置において、上記延長部7dを、上記吸込側円弧
部7cの大径端に連続して該吸込側円弧部7cと同一の
曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる円弧形態と
しているので、上記延長部7dから上記吸込側円弧部7
cに至る面が滑らかに湾曲して連続し且つその外周端が
上記影領域B側に可及的に指向することとなる。この結
果、上記延長部7dの外周縁の外側を迂回して上記ベル
マウス7内に吸い込まれる気流の上記外周縁部分におけ
る剥離が可及的に抑制されるとともに、例え剥離を生じ
たとしてもこれが上記延長部7dあるいは上記吸込側円
弧部7cの内面に早期に再付着して滑らかにベルマウス
7内に吸い込まれることで、気流の乱れがより一層抑制
され、乱れた気流と羽根5との干渉に起因する送風音の
発生が確実に低減され、送風装置の静粛運転性が確保さ
れることになる。
【0024】 本願の第5の発明では、上記に記載
の効果が得られるのに加えて次のような特有の効果が得
られる。即ち、この発明では、上記第1の発明にかかる
送風装置において、上記延長部7dを、上記吸込側円弧
部7cの大径端に連続して該吸込側円弧部7cと同一の
曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる第1湾曲部
7d1と該第1湾曲部7d1の外端に連続して該第1湾曲
部7d1とは逆の曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ
延びる第2湾曲部7d2とからなる略S字形の断面形状
をもつ曲面形態としているので、上記延長部7dの内面
形状が、上記影領域B側に回り込んだ後に上記延長部7
dの外周縁の外側を迂回して上記吸込側円弧部7c側に
流れる気流の流線と近似し、それだけ該気流が上記延長
部7dの外周縁部分において剥離を生じることが可及的
に抑制されるとともに一旦剥離を生じた気流の上記吸込
側円弧部7cの内面側への再付着が促進され、その結
果、乱れた気流と羽根5との干渉に起因する送風音が効
果的に低減され、延いては送風装置の静粛運転性がさら
に向上することになる。
【0025】 本願の第6の発明では、上記,,
,又はに記載の効果が得られるのに加えて次のよ
うな特有の効果が得られる。即ち、この発明では、上記
第1,第2,第3,第4又は第5の発明にかかる送風装
置において、上記延長部7cのベルマウス径方向におけ
る長さLと上記吸込側円弧部7cの半径rとの比L/r
を0.5〜1.5に設定しているので、上記延長部7d
の外周縁部分において剥離した気流の該延長部7dある
いは上記吸込側円弧部7cの内面への再付着作用が最も
高く、送風音の低減効果、延いては送風装置の静粛運転
性の向上効果がより一層確実に得られるものである。
【0026】かかる効果は、図5に示す特性図によって
裏付けられるものである。即ち、図5は、ベルマウス7
の延長部7dの径方向の長さLと吸込側円弧部7cの円
弧半径rとの比「L/r」の変化に対する送風音の変化
を示したものであるが、この図5からは、上記比「L/
r」が1.0であるときに送風音が最小となること、さ
らにこの比「L/r」が1.0よりも小さくなっても大
きくなっても、共に送風音が増大すること、しかもその
送風音の増大比率は上記比「L/r」が1.0から減少
する方向の方が、増大する方向の方よりも高いことが解
る。
【0027】従って、上記比「L/r」が0.5より小
さい領域では送風音が大きくなり過ぎて実用上好ましく
ないと言える。一方、上記比「L/r」が1.5より高
くても送風音は比較的低く抑えられるものの、この比
「L/r」が1.5よりも大きい領域では、例えば送風
装置を空気調和機に適用する場合には機内スペースの制
約から上記延長部7dを余り大きくとれず実用的でない
こと、及び該比「L/r」を1.5以上に大きくしても
その割りには送風音の低減効果が低いのみならず、逆に
ベルマウス7の大型化によってコストアップになるとい
うデメリットが生じること等から、上記比「L/r」の
上限は1.5程度に抑えることが好ましいと考えられ
る。
【0028】これらのことから、この発明では上記比
「L/r」を0.5〜1.5の範囲に設定したものであ
り、かかる設定によって上記の如き効果が得られるもの
である。
【0029】 本願の第7の発明では、送風装置Uの
通風路に臨んでに熱交換器2を配置して構成される空気
調和機において、上記送風装置Uとして上記第1,第
2,第3,第4,第5又は第6の発明にかかる送風装置
を備えているので、該各発明にかかる送風装置が共に高
い静粛運転性を発揮することから、上記空気調和機にお
いても高い静粛運転性が確保され、それだけ該空気調和
機の商品価値の向上が期待できるものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本願発明を好適な実施形態
に基づいて具体的に説明する。
【0031】(1) 第1の実施形態 図1には、本願発明の第1の実施形態にかかる送風装置
Uを備えて構成されるセパレート型空気調和機の室外機
1を示している。この室外機Z1は、既述の従来一般の
室外機Z0(図18〜図20参照)と同様の基本構造を
もつものであって、矩形箱状形態を有し且つその背面に
吸込口13を、前面に吹出口14をそれぞれ設けたケー
シング1の熱交換室9内に、上記吸込口13に対向させ
て熱交換器2を配置する一方、上記吹出口14に対向さ
せて次述の送風装置Uを配置するとともに、該吹出口1
4の機外側にはファンガイド8を取り付けて構成されて
いる。
【0032】上記送風装置Uは、ハブ4の外周面に複数
枚の羽根5,5,・・を取り付け且つモータ6によって
回転駆動されるプロペラファン3と、該プロペラファン
3の径方向外側にこれを囲繞するように配置されたベル
マウス7とを備えて構成され、該ベルマウス7の装着に
よって上記プロペラファン3の軸方向の一方側(上記熱
交換器2寄り側)に位置する吸込領域Xと、他方側(上
記ファンガイド8寄り側)に位置する吹出領域Yとが画
成される。
【0033】上記ベルマウス7は、本願発明の要旨を成
すものであって、図1に示すように、上記プロペラファ
ン3の径方向外側に該プロペラファン3の外周縁と所定
間隔をもってこれを囲繞するように配置される環状体で
あって、その断面形状は図2に示す通りである。
【0034】即ち、この実施形態のベルマウス7は、
「Hi−ベルマウス構造」を基調とするものであって、
上記プロペラファン3の軸方向に平行に延びる所定の軸
長をもち且つ上記羽根5の外周縁に近接対向状態で配置
されるストレート部7aと、該ストレート部7aの上記
吹出領域Y側の端部に連続し且つ該吹出領域Yの下流側
に向かうに伴って湾曲状に拡径変化する吹出側円弧部7
bと、該吹出側円弧部7bの外端縁に連続して上記スト
レート部7aの軸方向に直交する方向へ直状に延出する
固定部7fと、上記ストレート部7aの上記吸込領域X
側の端部に連続し且つ該吸込領域Xの上流側に向かうに
伴って湾曲状に拡径変化する吸込側円弧部7cと、該吸
込側円弧部7cの外端縁に連続して上記ストレート部7
aの軸方向に直交する方向へ直状に延出する延長部7d
とを備えて構成される。そして、この実施形態において
は、上記延長部7dの径方向における長さ「L」と、上
記吸込側円弧部7cの円弧半径「r」との比「L/r」
を「0.5〜1.5」の範囲になるように設定してい
る。この範囲設定の根拠については後述する。
【0035】このように、上記ベルマウス7が構造上従
来一般の「Hi−ベルマウス構造」と異なる特徴点は、
上記延長部7dを設けた点であり、この延長部7dの付
設によって後述する如く「送風音の低減」という特有の
作用効果が発揮されるものである。尚、後述の各実施形
態のベルマウス7も、この延長部7dの形状に最大の特
徴をもつものである。
【0036】以上のように構成された上記ベルマウス7
は、上記延長部7dを上記吸込領域X側に位置させた状
態で、上記固定部7fを上記ケーシング1の前板1aの
上記吹出口14の口縁部に固定することで該ケーシング
1側に取り付けられる。また、上記プロペラファン3
は、上記モータ6を図示しないステーによって上記ケー
シング1に上記ベルマウス7と同軸上に固定支持され、
上記ベルマウス7とともに上記送風装置Uを構成する。
そして、このプロペラファン3とベルマウス7との組付
状態においては、図3及び図4に示すように、上記ベル
マウス7のストレート部7aが、上記プロペラファン3
の羽根5の外周縁に対してその吹出側からその軸方向長
さの略半分程度の範囲にオーバラップするように設定さ
れている。また、上記ベルマウス7の上記ストレート部
7aが比較的大きな軸長をもつことから、該ベルマウス
7の径方向外側には、上記ストレート部7aと上記延長
部7dと上記ケーシング1の前板1aの三者によって画
成される比較的大きな影領域Bが存在することになる。
【0037】このように構成された上記送風装置Uを備
えた室外機Z1においては、上記プロペラファン3の回
転によって空気が上記吸込口13側から上記熱交換器2
を通して吸入されるが、この吸入気流は、主として上記
羽根5の前縁5b側から流入するが、その外に、同各図
に流線で示すようにその一部は上記羽根5の翼端5a側
からも流入する。
【0038】この場合、上記ベルマウス7の径方向外側
に比較的大きな上記影領域Bが存在していることから、
上記羽根5の翼端5a側から流入する気流のうちでも、
特に上記ケーシング1の上面近傍(図3参照)及び下面
近傍(図4参照)を流れる気流A1は、上記ケーシング
1の前板1aに案内されて上記影領域B内に回り込んだ
後、上記ベルマウス7の延長部7dの外周縁をその外面
側から内面側へ迂回し、上記吸込側円弧部7c側へ流
れ、該延長部7dの内面側において剥離して気流の乱れ
を生じ易い。
【0039】ところが、この実施形態のものにおいて
は、例え上記延長部7dの外周縁近傍の内面側において
気流が剥離し乱れが生じたとしても、該延長部7dの径
方向長さが比較的大きいことから、一旦剥離した気流も
該延長部7d側から上記吸込側円弧部7c側に向けて流
れる間に再度該延長部7dあるいは吸込側円弧部7cの
内面に付着し、且つ再付着した気流はそのまま上記吸込
側円弧部7cの内面に沿って円滑に流れることから、そ
の乱れが可及的に抑制される。従って、上記羽根5の翼
端5aに流入する気流には殆ど乱れがなく、この結果、
乱れた気流が上記羽根5の翼端5aと干渉することに起
因する送風音の発生が可及的に低減され、送風装置Uの
静粛運転性、延いては上記室外機Z1の静粛運転性が実
現されるものである。
【0040】また、上述のように、上記プロペラファン
3の羽根5の翼端5a側に流入する気流の乱れが少ない
分だけ、該羽根5における送風効率が向上し、延いては
送風装置Uあるいは室外機Z1の省エネ性が期待できる
ものである。
【0041】さらに、特にこの実施形態のように、上記
ベルマウス7の延長部7dをプロペラファン3の軸方向
に直交する方向へ直状に延びる平面形態とすると、例え
ばこのベルマウス7をプレス成形によって成形する場合
には、成形型の型抜きが容易となり、その結果、プレス
成形型そのものの低コスト化、あるいは製品としての上
記ベルマウス7の低コスト化が図れ、延いては上記送風
装置Uあるいはこれを備えて成る上記室外機Z1をより
安価に提供することができることになる。
【0042】ここで、上述のように、上記ベルマウス7
においてその延長部7dの径方向長さLと吸込側円弧部
7cの円弧半径rと比「L/r」を0.5〜1.5の範
囲に設定した根拠を説明すると、次の通りである。
【0043】即ち、図5は、上記比「L/r」の変化に
対する送風音の変化を実験により求め、その実験結果と
して示したものであるが、この図5からは、上記比「L
/r」が1.0であるときに送風音が最小となることが
判る。また、この比「L/r」が1.0よりも小さくな
っても大きくなっても、共に送風音が増大することを示
しており、しかもその送風音の増大比率は上記比「L/
r」が1.0から減少する方向の方が、増大する方向の
方よりも高いことを示している。
【0044】従って、上記比「L/r」が0.5より小
さい領域では送風音が大きくなり過ぎて実用上好ましく
ないと言える。一方、上記比「L/r」が1.5より高
くても送風音は比較的低く抑えられるものの、この比
「L/r」が1.5よりも大きい領域では、例えば送風
装置を空気調和機に適用する場合には機内スペースの制
約から上記延長部7dを余り大きくとれず実用的でない
こと、及び該比「L/r」を1.5以上に大きくしても
その割りには送風音の低減効果が低く、逆にベルマウス
7の大型化によってコストアップになるというデメリッ
トが生じることから、上記比「L/r」の上限は1.5
程度に抑えることが好ましいと考えられる。
【0045】これらのことから、この本願発明では上記
比「L/r」を0.5〜1.5の範囲に設定したもので
ある。
【0046】(2) 第2の実施形態 図6には、本願発明の第2の実施形態にかかる送風装置
Uを備えて構成されるセパレート型空気調和機の室外機
2を示している。この室外機Z2は、上記第1の実施形
態にかかる室外機Z1と同様の基本構造をもつものであ
って、これと異なる点は上記送風装置Uに備えられた上
記ベルマウス7の形状である。従って、ここでは上記ベ
ルマウス7の形状及び作用効果等についてのみ詳述し、
それ以外の部分の構造等については上記第1の実施形態
の該当説明を援用することとする。尚、この第2の実施
形態の説明に用いる図6〜図9においては、上記第1の
実施形態の図1〜図4に対応させて符号を付している。
【0047】上記ベルマウス7は、上記第1の実施形態
のベルマウス7と同様に、「Hi−ベルマウス構造」を
基調とするものであって、上記プロペラファン3の軸方
向に平行に延びる所定の軸長をもち且つ上記羽根5の外
周縁に近接対向状態で配置されるストレート部7aと、
該ストレート部7aの上記吹出領域Y側の端部に連続し
且つ該吹出領域Yの下流側に向かうに伴って湾曲状に拡
径変化する吹出側円弧部7bと、該吹出側円弧部7bの
外端縁に連続して上記ストレート部7aの軸方向に直交
する方向へ直状に延出する固定部7fと、上記ストレー
ト部7aの上記吸込領域X側の端部に連続し且つ該吸込
領域Xの上流側に向かうに伴って湾曲状に拡径変化する
吸込側円弧部7cと、該吸込側円弧部7cの外端縁に連
続して上記ストレート部7aの軸方向に直交する方向へ
直状に延出する延長部7dとを備えて構成される。そし
て、特にこの実施形態のベルマウス7においては、上記
第1の実施形態のベルマウス7における上記延長部7d
がその外周縁まで直状に延びる平面形態とされていたの
に対して、図7に示すように、上記延長部7dの外周縁
の近傍を上記固定部7fよりに湾曲させてこれを口縁円
弧部7eとしたものである。
【0048】尚、この実施形態においても、上記第1の
上面の場合と同様に、上記延長部7dの径方向における
長さ「L」と、上記吸込側円弧部7cの円弧半径「r」
との比「L/r」を「0.5〜1.5」の範囲になるよ
うに設定しており、かかる設定に基づく効果は既述の通
りである。
【0049】このように上記ベルマウス7の延長部7d
の外周縁に上記固定部7fを設けること、上記第1の実
施形態の送風装置Uの場合よりもさらに優れた送風音の
低減効果が得られるものである。
【0050】即ち、図8及び図9に示すように、上記プ
ロペラファン3の回転によって空気が上記吸込口13側
から上記熱交換器2を通して吸入される場合、この吸入
気流は、主として上記羽根5の前縁5b側から流入する
外に、同各図に流線で示すようにその一部は上記羽根5
の翼端5a側からも流入する。そして、上記ベルマウス
7の径方向外側に比較的大きな上記影領域Bが存在して
いることから、上記羽根5の翼端5a側から流入する気
流のうちでも、特に上記ケーシング1の内面近傍を流れ
る気流A1は、上記ケーシング1の前板1aに案内され
て上記影領域B内に回り込んだ後、上記ベルマウス7の
延長部7dの外周縁に設けた上記固定部7fを迂回して
上記吸込側円弧部7c側へ流れることになる。
【0051】この場合、上記口縁円弧部7eが上記延長
部7dの外周縁から上記影領域B側に指向する形態とな
っていることから、該影領域B内に回り込んだ気流は該
口縁円弧部7e側にその外周縁側からスムーズに流入し
且つこれに連続する上記延長部7dに沿って上記吸込側
円弧部7c側に流れる。このため、上記口縁円弧部7e
の内面側での気流の剥離が可及的に抑制されるととも
に、例え上記口縁円弧部7e部分において剥離が生じた
としても該気流が上記延長部7dに沿って上記吸込側円
弧部7c側へ流れる間に該延長部7dあるいは吸込側円
弧部7cの内面に再付着し、そのまま乱れを生じること
なく円滑に上記羽根5の端縁5a側に流入する。この結
果、乱れた気流が上記羽根5の端縁5aと干渉すること
に起因する送風音が可及的に低減され、より一層高い静
粛運転性が確保されるものである。
【0052】(3) 第3の実施形態 図10には、本願発明の第3の実施形態にかかる送風装
置Uを備えて構成されるセパレート型空気調和機の室外
機Z3を示している。この室外機Z3は、上記第1の実施
形態にかかる室外機Z1と同様の基本構造をもつもので
あって、これと異なる点は上記送風装置Uに備えられた
上記ベルマウス7の形状である。従って、ここでは上記
ベルマウス7の形状及び作用効果等についてのみ詳述
し、それ以外の部分の構造等については上記第1の実施
形態の該当説明を援用することとする。尚、この第3の
実施形態の説明に用いる図10〜図13においては、上
記第1の実施形態の図1〜図4に対応させて符号を付し
ている。
【0053】上記ベルマウス7は、上記第1の実施形態
のベルマウス7と同様に、「Hi−ベルマウス構造」を
基調とするものであって、上記プロペラファン3の軸方
向に平行に延びる所定の軸長をもち且つ上記羽根5の外
周縁に近接対向状態で配置されるストレート部7aと、
該ストレート部7aの上記吹出領域Y側の端部に連続し
且つ該吹出領域Yの下流側に向かうに伴って湾曲状に拡
径変化する吹出側円弧部7bと、該吹出側円弧部7bの
外端縁に連続して上記ストレート部7aの軸方向に直交
する方向へ直状に延出する固定部7fと、上記ストレー
ト部7aの上記吸込領域X側の端部に連続し且つ該吸込
領域Xの上流側に向かうに伴って湾曲状に拡径変化する
吸込側円弧部7cと、該吸込側円弧部7cの外端縁に連
続して上記ストレート部7aの軸方向に直交する方向へ
延出する延長部7dとを備えて構成される。
【0054】そして、特にこの実施形態のベルマウス7
においては、上記第1の実施形態のベルマウス7におけ
る上記延長部7dが直状に延びる平面形態とされていた
のに対して、図11に示すように、上記延長部7dを上
記吸込側円弧部7cと同一の曲率方向をもって径方向該
方へ延出する円弧形態としたものである。尚、この場
合、上記延長部7dは、その径方向の長さLと上記吸込
側円弧部7cの円弧半径rとの比「L/r」が0.5〜
1.5の範囲となるようにその長さを設定するととも
に、その円弧角αを90°以下に設定している。
【0055】このように上記ベルマウス7の延長部7d
を円弧形態とすることで、上記第1の実施形態の送風装
置Uの場合よりもさらに優れた送風音の低減効果が得ら
れるものである。
【0056】即ち、図12及び図13に示すように、上
記プロペラファン3の回転によって空気が上記吸込口1
3側から上記熱交換器2を通して吸入される場合、この
吸入気流は、主として上記羽根5の前縁5b側から流入
する外に、同各図に流線で示すようにその一部は上記羽
根5の翼端5a側からも流入する。そして、上記ベルマ
ウス7の径方向外側に比較的大きな上記影領域Bが存在
していることから、上記羽根5の翼端5a側から流入す
る気流のうちでも、特に上記ケーシング1の内面近傍を
流れる気流A1は、上記ケーシング1の前板1aに案内
されて上記影領域B内に回り込んだ後、上記ベルマウス
7の延長部7dの外周縁を迂回して上記吸込側円弧部7
c側へ流れることになる。
【0057】この場合、上記延長部7dが円弧形態とさ
れ且つその外周縁が上記影領域B内に回り込んだ気流の
流れ方向に指向していることから、該影領域B内に回り
込んだ気流は該延長部7dの外周縁側にスムーズに流入
し且つ該延長部7dからこれに連続する上記吸込側円弧
部7c側に流れる。このため、上記延長部7dの内面側
での気流の剥離が可及的に抑制されるとともに、例えこ
こで剥離が生じたとしても該気流が該延長部7dに沿っ
て上記吸込側円弧部7c側へ流れる間に該延長部7dあ
るいは吸込側円弧部7cの内面に再付着し、そのまま乱
れを生じることなく円滑に上記羽根5の端縁5a側に流
入することになる。この結果、乱れた気流が上記羽根5
の端縁5aと干渉することに起因する送風音が可及的に
低減され、より一層高い静粛運転性が確保されるもので
ある。
【0058】(4) 第4の実施形態 図14には、本願発明の第4の実施形態にかかる送風装
置Uを備えて構成されるセパレート型空気調和機の室外
機Z4を示している。この室外機Z4は、上記第1の実施
形態にかかる室外機Z1と同様の基本構造をもつもので
あって、これと異なる点は上記送風装置Uに備えられた
上記ベルマウス7の形状である。従って、ここでは上記
ベルマウス7の形状及び作用効果等についてのみ詳述
し、それ以外の部分の構造等については上記第1の実施
形態の該当説明を援用することとする。尚、この第4の
実施形態の説明に用いる図14〜図17においては、上
記第1の実施形態の図1〜図4に対応させて符号を付し
ている。
【0059】上記ベルマウス7は、上記第1の実施形態
のベルマウス7と同様に、「Hi−ベルマウス構造」を
基調とするものであって、上記プロペラファン3の軸方
向に平行に延びる所定の軸長をもち且つ上記羽根5の外
周縁に近接対向状態で配置されるストレート部7aと、
該ストレート部7aの上記吹出領域Y側の端部に連続し
且つ該吹出領域Yの下流側に向かうに伴って湾曲状に拡
径変化する吹出側円弧部7bと、該吹出側円弧部7bの
外端縁に連続して上記ストレート部7aの軸方向に直交
する方向へ直状に延出する固定部7fと、上記ストレー
ト部7aの上記吸込領域X側の端部に連続し且つ該吸込
領域Xの上流側に向かうに伴って湾曲状に拡径変化する
吸込側円弧部7cと、該吸込側円弧部7cの外端縁に連
続して上記ストレート部7aの軸方向に直交する方向へ
延出する延長部7dとを備えて構成される。
【0060】そして、特にこの実施形態のベルマウス7
においては、上記第1の実施形態のベルマウス7におけ
る上記延長部7dが直状に延びる平面形態とされていた
のに対して、図15に示すように、上記延長部7dを、
上記吸込側円弧部7cの大径端に連続して該吸込側円弧
部7cと同一の曲率方向へ湾曲しながら径方向外側へ延
びる第1湾曲部7d1と該第1湾曲部7d1の外端に連続
して該第1湾曲部7d 1とは逆の曲率方向へ湾曲しなが
ら径方向外側へ延びる第2湾曲部7d2とからなる略S
字形の断面形状をもつ曲面形態としたものである。
【0061】尚、この場合、上記延長部7dは、その径
方向の長さLと上記吸込側円弧部7cの円弧半径rとの
比「L/r」が0.5〜1.5の範囲となるようにその
長さを設定している。
【0062】このように上記ベルマウス7の延長部7d
を局面形態とすることで、上記第1の実施形態の送風装
置Uの場合よりもさらに優れた送風音の低減効果が得ら
れるものである。
【0063】即ち、図16及び図17に示すように、上
記プロペラファン3の回転によって空気が上記吸込口1
3側から上記熱交換器2を通して吸入される場合、この
吸入気流は、主として上記羽根5の前縁5b側から流入
する外に、同各図に流線で示すようにその一部は上記羽
根5の翼端5a側からも流入する。そして、上記ベルマ
ウス7の径方向外側に比較的大きな上記影領域Bが存在
していることから、上記羽根5の翼端5a側から流入す
る気流のうちでも、特に上記ケーシング1の内面近傍を
流れる気流A1は、上記ケーシング1の前板1aに案内
されて上記影領域B内に回り込んだ後、上記ベルマウス
7の延長部7dの外周縁を迂回して上記吸込側円弧部7
c側へ流れることになる。
【0064】この場合、上記延長部7dが略S字形の断
面形状をもつ曲面形態とされているので、該延長部7d
の内面形状は上記影領域B側に回り込んだ後に上記延長
部7dの外周縁(即ち、上記第2湾曲部7d2の外周
縁)の外側を迂回して上記吸込側円弧部7c側に流れる
気流の流線と近似したものとなる。この結果、上記気流
が上記延長部7dへの流入部位、即ち、上記第2湾曲部
7d2の外周縁部分において剥離を生じることが可及的
に抑制されるとともに、例えここで剥離を生じたとして
も、この剥離気流は上記上記第2湾曲部7d2からさら
に第1湾曲部7d1へと流れる間にこれらの内面に再付
着され、そのまま乱れを生じることなく円滑に上記吸込
側円弧部7c側へ流れる。この結果、乱れた気流と羽根
5との干渉に起因する送風音が効果的に低減され、延い
ては送風装置の静粛運転性がさらに向上することにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第1の実施形態にかかる送風装置を
備えて構成された室外機の断面図である。
【図2】図1に示す室外機に備えられたベルマウスの構
造説明図である。
【図3】図1に示した室外機におけるプロペラファン上
部における気流状態説明図である。
【図4】図1に示した室外機におけるプロペラファン下
部における気流状態説明図である。
【図5】ベルマウスの形態の変化に対する送風音の変化
状態を示す特性図である。
【図6】本願発明の第2の実施形態にかかる送風装置を
備えて構成された室外機の断面図である。
【図7】図6に示す室外機に備えられたベルマウスの構
造説明図である。
【図8】図6に示した室外機におけるプロペラファン上
部における気流状態説明図である。
【図9】図6に示した室外機におけるプロペラファン下
部における気流状態説明図である。
【図10】本願発明の第3の実施形態にかかる送風装置
を備えて構成された室外機の断面図である。
【図11】図10に示す室外機に備えられたベルマウス
の構造説明図である。
【図12】図10に示した室外機におけるプロペラファ
ン上部における気流状態説明図である。
【図13】図10に示した室外機におけるプロペラファ
ン下部における気流状態説明図である。
【図14】本願発明の第3の実施形態にかかる送風装置
を備えて構成された室外機の断面図である。
【図15】図14に示す室外機に備えられたベルマウス
の構造説明図である。
【図16】図14に示した室外機におけるプロペラファ
ン上部における気流状態説明図である。
【図17】図14に示した室外機におけるプロペラファ
ン下部における気流状態説明図である。
【図18】従来一般の送風装置を備えて構成された室外
機の正面図である。
【図19】図18のXIX−XIX断面図である。
【図20】図18のXX−XX断面図である。
【図21】図18に示す室外機に備えられたベルマウス
の構造説明図である。
【図22】図18に示した室外機におけるプロペラファ
ン上部における気流状態説明図である。
【図23】図18に示した室外機におけるプロペラファ
ン下部における気流状態説明図である。
【符号の説明】
1はケーシング、2は熱交換器、3はプロペラファン、
4はハブ、5は羽根、6はモータ、7はベルマウス、7
aはストレート部、7bは吹出側円弧部、7cは吸込側
円弧部、7dは延長部、7d1は第1湾曲部、7d2は第
2湾曲部、7eは口縁円弧部、8はファンガイド、9は
熱交換室、10は機械室、11は仕切壁、12は圧縮
機、13は吸込口、14は吹出口、Uは送風装置、Xは
吸込領域、Yは吹出領域、Z1〜Z3は室外機である。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 誠司 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3H034 AA02 AA18 BB02 BB08 BB19 CC03 DD02 EE06 3L049 BB05 BB07 BC01 BD03

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラファン(3)と、該プロペラフ
    ァン(3)の径方向外側にこれを囲繞する如く配置され
    たベルマウス(7)とを備え、該ベルマウス(7)によ
    って上記プロペラファン(3)の軸方向に吸込領域
    (X)と吹出領域(Y)とを画成してなる送風装置であ
    って、 上記ベルマウス(7)が、上記プロペラファン(3)の
    軸方向に平行に延びるストレート部(7a)と、上記ス
    トレート部(7a)の吹出領域(Y)側の端部に連続し
    て該吹出領域(Y)の下流側に向かって次第に拡径変化
    する吹出側円弧部(7b)と、上記ストレート部(7
    a)の吸込領域(X)側の端部に連続して該吸込領域
    (X)の上流側に向かって次第に拡径変化する吸込側円
    弧部(7c)と、上記吸込側円弧部(7c)の大径端に
    連続してこれから径方向外側へ延出する延長部(7d)
    とを備えていることを特徴とする送風装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 上記延長部(7d)が、上記プロペラファン(3)の軸
    方向に略直交する方向に向けて直状に延出する平面形態
    とされていることを特徴とする送風装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 上記延長部(7d)の外周縁を、その径方向外側に向か
    うに伴って上記吸込領域(X)側から吹出領域(Y)側
    へ変位するように略円弧状に湾曲させたことを特徴とす
    る送風装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 上記延長部(7d)が、上記吸込側円弧部(7c)の大
    径端に連続して該吸込側円弧部(7c)と同一の曲率方
    向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる円弧形態とされて
    いることを特徴とする送風装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 上記延長部(7d)が、上記吸込側円弧部(7c)の大
    径端に連続して該吸込側円弧部(7c)と同一の曲率方
    向へ湾曲しながら径方向外側へ延びる第1湾曲部(7d
    1)と該第1湾曲部(7d1)の外端に連続して該第1湾
    曲部(7d1)とは逆の曲率方向へ湾曲しながら径方向
    外側へ延びる第2湾曲部(7d2)とからなる略S字形
    の断面形状をもつ曲面形態とされていることを特徴とす
    る送風装置。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5において、 上記延長部(7c)のベルマウス径方向における長さ
    (L)と上記吸込側円弧部(7c)の半径(r)との比
    「L/r」を0.5〜1.5に設定したことを特徴とす
    る送風装置。
  7. 【請求項7】 送風装置(U)の通風路に臨んでに熱交
    換器(2)を配置して構成される空気調和機であって、 上記送風装置(U)として請求項1,2,3,4,5又
    は6に記載の送風装置を備えたことを特徴とする空気調
    和機。
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