JP2003182351A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2003182351A JP2001384828A JP2001384828A JP2003182351A JP 2003182351 A JP2003182351 A JP 2003182351A JP 2001384828 A JP2001384828 A JP 2001384828A JP 2001384828 A JP2001384828 A JP 2001384828A JP 2003182351 A JP2003182351 A JP 2003182351A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウォームアップ制御を行いつつ窓曇り防止制
御を行う場合であっても、確実に窓ガラスの曇りを防止
できるようにする。 【解決手段】 IGオン後、曇難条件を満たしている場
合においてTW(エンジン冷却水温)>T1となるまで
はファン4の起動を禁止する通常ウォームアップ制御
と、曇難条件を満たしていない場合においてTW>T2
となるまではファン4の起動を禁止する防曇用ウォーム
アップ制御手段とを備え、T2<T1に設定する。これ
により、防曇用ウォームアップ制御では、通常ウォーム
アップ制御の場合に比べてTWが低い時点からファン4
が起動することとなり、IGオン時からDEFモード開
始までの時間を短くできる。従って、ウォームアップ制
御を行いつつ窓曇り防止制御を行う防曇用ウォームアッ
プ制御の場合であっても、DEFモード開始までに乗員
の呼気で窓ガラスが曇ってしまうことを抑制できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、IGオン等の車両
走行許可後において、ウォームアップ制御および窓曇り
防止制御が可能な車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、特開平8−150824号公報に
て、IGオン等の車両走行許可後において、ウォームア
ップ制御手段と窓曇り防止制御手段(S150、S21
0)とを備える車両用空調装置が提案されている。
【0003】このウォームアップ制御とは、車両走行許
可時から暖房熱源温度が所定温度(例えば60℃)より
大きくなる時まではブロワ起動を禁止して、暖房運転時
に冷風が車室内に吹き出してしまうことを防止するもの
である。また、窓曇り防止制御とは、車両走行許可後、
車両の窓ガラスが曇り難いとみなされる曇難条件を満た
すまではDEF吹出口からの送風を禁止しつつブロワを
起動することにより、窓ガラスが曇ってしまうことを防
止するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の空調装置では、曇難条件を満たさないばかりでなく
暖房熱源温度が所定温度より大きいという条件をも満た
さない場合には、ウォームアップ制御を行いつつ窓曇り
防止制御を行うこととなり、上記両条件を満たすまでは
DEF吹出口からの送風が禁止されることとなる。従っ
て、このような場合には、車両走行許可時からDEF吹
出口からの送風を開始するまでに非常に長い時間がかか
ってしまうので、DEF吹出口からの送風を開始するま
でに乗員の呼気で窓ガラスが曇ってしまうという問題が
あった。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、ウォームアップ
制御を行いつつ窓曇り防止制御を行う場合であっても、
確実に窓ガラスの曇りを防止できるようにすることを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車両走行許可後、車両
の窓ガラスが曇り難いとみなされる曇難条件を少なくと
も満たすまではDEF吹出口(20、30)からの送風
を所定の微少風量以下にしつつ送風手段(4)を起動す
る窓曇り防止制御手段(S150、S210)と、車両
走行許可後、曇難条件を満たしている場合において暖房
熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくなるまでは
所定の微少風量以下で前記送風手段(4)を起動する通
常ウォームアップ制御手段(S200)と、車両走行許
可後、曇難条件を満たしていない場合において暖房熱源
温度が第2所定温度(T2)より大きくなるまでは所定
の微少風量以下で前記送風手段(4)を起動する防曇用
ウォームアップ制御手段(S140)とを備え、第2所
定温度(T2)を第1所定温度(T1)よりも低く設定
したことを特徴とする。
【0007】なお、請求項1、2、3、11、12、1
3に記載の所定の微少風量とは、最大風量の約10%に
相当する風量のことであり、また、送風を禁止する場合
をも含む意味である。
【0008】そして、上記請求項1に記載の発明によれ
ば、窓曇り防止制御をともなう場合のウォームアップ制
御を防曇用ウォームアップ制御とし、この防曇用ウォー
ムアップ制御では、窓曇り防止制御をともなわない場合
の通常ウォームアップ制御の場合に比べて暖房熱源温度
が低い時点から送風手段(4)が起動することとなる。
【0009】よって、防曇用ウォームアップ制御時には
通常ウォームアップ制御時に比べて早いタイミングで送
風手段(4)が起動することとなるため、車両走行許可
時からDEF吹出口(20、30)からの送風を開始す
るまでの時間を短くできる。従って、本発明の防曇用ウ
ォームアップ制御を行う場合に相当する、ウォームアッ
プ制御を行いつつ窓曇り防止制御を行う場合であって
も、確実に窓ガラスの曇りを防止できる。
【0010】請求項2に記載の発明では、車両走行許可
後、車両の窓ガラスが曇り難いとみなされる曇難条件を
少なくとも満たすまではDEF吹出口(20、30)か
らの送風を所定の微少風量以下にしつつ送風手段(4)
を起動する窓曇り防止制御手段(S150、S210)
と、車両走行許可後、曇難条件を満たしている場合にお
いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
ってから送風手段(4)の稼働率を上げはじめる通常ウ
ォームアップ制御手段(S200)と、車両走行許可
後、曇難条件を満たしていない場合において暖房熱源温
度が第2所定温度(T2)より大きくなってから送風手
段(4)の稼働率を上げはじめる防曇用ウォームアップ
制御手段(S140)とを備え、第2所定温度(T2)
を第1所定温度(T1)よりも低く設定したことを特徴
とする。
【0011】これによれば、窓曇り防止制御をともなう
場合のウォームアップ制御は防曇用ウォームアップ制御
として制御され、窓曇り防止制御をともなわない場合の
通常ウォームアップ制御の場合に比べて暖房熱源温度が
低い時点から送風手段(4)の稼働率が上がりはじめる
こととなる。
【0012】よって、防曇用ウォームアップ制御時には
通常ウォームアップ制御時に比べて早いタイミングで送
風手段(4)の稼働率が上がりはじめることとなるた
め、車両走行許可時からDEF吹出口(20、30)か
らの送風が高い稼働率になるまでの時間を短くできる。
従って、本発明の防曇用ウォームアップ制御を行う場合
に相当する、ウォームアップ制御を行いつつ窓曇り防止
制御を行う場合であっても、確実に窓ガラスの曇りを防
止できる。
【0013】請求項3に記載の発明では、車両走行許可
後、車両の窓ガラスが曇り難いとみなされる曇難条件を
少なくとも満たすまではDEF吹出口(20、30)か
らの送風を所定の微少風量以下にしつつ送風手段(4)
を起動する窓曇り防止制御手段(S150、S210)
と、車両走行許可後、曇難条件を満たしている場合にお
いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
ってから送風手段(4)による風量を所定の風量以上に
する通常ウォームアップ制御手段(S200)と、車両
走行許可後、曇難条件を満たしていない場合において暖
房熱源温度が第2所定温度(T2)より大きくなってか
ら送風手段(4)による風量を所定の風量以上にする防
曇用ウォームアップ制御手段(S140)とを備え、第
2所定温度(T2)を第1所定温度(T1)よりも低く
設定したことを特徴とする。
【0014】これによれば、窓曇り防止制御をともなう
場合のウォームアップ制御は防曇用ウォームアップ制御
として制御され、窓曇り防止制御をともなわない場合の
通常ウォームアップ制御の場合に比べて暖房熱源温度が
低い時点から所定の風量以上で送風されることとなる。
【0015】よって、防曇用ウォームアップ制御時には
通常ウォームアップ制御時に比べて早いタイミングで所
定の風量以上の送風となるため、車両走行許可時からD
EF吹出口(20、30)からの送風が所定の風量以上
になるまでの時間を短くできる。従って、本発明の防曇
用ウォームアップ制御を行う場合に相当する、ウォーム
アップ制御を行いつつ窓曇り防止制御を行う場合であっ
ても、確実に窓ガラスの曇りを防止できる。
【0016】ところで、曇難条件の1つとして、蒸発器
(41)に付着した凝縮水が空調ケース内に残っている
か否かが挙げられる。そして、凝縮水が残っている場合
には、絶対湿度の高い空気が車室内に送風されてしまう
ので、窓ガラスが曇りやすくなってしまう。
【0017】そこで、請求項4に記載の発明では、車室
内へ送風される空気を冷却する蒸発器(41)と、蒸発
器(41)を通過した冷媒を圧縮し、吐出する圧縮機
と、前回空調停止時に、圧縮機が停止していたか否かを
判定する判定手段(S112)とを備えることを特徴と
する。
【0018】これにより、前回空調停止時に圧縮機が停
止していた場合には、上述の凝縮水が残っていないと推
定できるので、判定手段(S112)の結果に応じて空
調制御を変化させるようにして好適である。なお、この
請求項4に記載の「前回空調停止時」とは「前回車両シ
ステム停止時」をも含む意味であり、前回車両システム
停止時を前回空調停止時とみなして本発明を実施しても
よいことは勿論である。
【0019】また、判定手段(S112)の具体例とし
て、前回空調停止時の外気温度が第4所定温度(例えば
−5℃)以下であった場合に、圧縮機が停止していたと
判定することが挙げられる。
【0020】請求項5に記載の発明では、判定手段(S
112)により圧縮機の停止が判定された場合には、防
曇用ウォームアップ制御手段(S140)による制御を
禁止することを特徴とする。
【0021】これにより、早いタイミングでDEF吹出
口(20、30)から所定の状態で送風されることによ
る、暖房運転時に乗員の温感に合わない冷風を車室内に
吹き出してしまうことを、抑制できる。
【0022】請求項6に記載の発明では、判定手段(S
112)により圧縮機の停止が判定された場合には、窓
曇り防止制御手段(S150、S210)による制御を
禁止することを特徴とする。
【0023】これにより、暖房運転時に乗員の温感に合
わない冷風を車室内に吹き出してしまうことを抑制でき
る。
【0024】請求項7に記載の発明では、防曇用ウォー
ムアップ制御手段(S140)による制御時には、圧縮
機を作動させることを特徴とし、請求項8に記載の発明
では、窓ガラス加熱手段を備え、防曇用ウォームアップ
制御手段(S140)による制御時には、窓ガラス加熱
手段を作動させることを特徴とし、請求項9に記載の発
明では、防曇用ウォームアップ制御手段(S140)に
おける第2所定温度(T2)より大きくなってからの送
風手段(4)の稼働率を、通常ウォームアップ制御手段
(S200)における第1所定温度(T1)より大きく
なってからの送風手段(4)の稼働率よりも上げること
を特徴とする。これらの請求項7ないし9のいずれか1
つの発明によれば、窓曇り除去能力を向上でき、好適で
ある。
【0025】ところで、防曇用ウォームアップ制御で
は、上述のように早いタイミングでDEF吹出口(2
0、30)から所定の状態で送風するので、通常ウォー
ムアップ制御に比べて低い温度の冷風が吹き出されてし
まうことは避けられない。すなわち、本発明の防曇用ウ
ォームアップ制御は、通常ウォームアップ制御に比べて
乗員の温感フィーリングは多少悪化するもののその代償
として、確実に窓ガラスの曇りを防止できるようにする
ものである。
【0026】ここで、足元等への冷風吹出が許容できる
限界の温度は、乗員によって異なる。例えば、ヨーロッ
パ系の人種では許容できる冷風吹出であっても、日本系
の人種では許容できない場合がある。そこで、請求項1
0に記載の発明では、第2所定温度(T2)を設定可能
としたことを特徴としており、これにより、乗員の好み
に合った第2所定温度(T2)の防曇用ウォームアップ
制御を行うことができるので、上述の温感フィーリング
の悪化の度合を乗員の好みに合わせて設定でき、ひいて
は、本発明の防曇用ウォームアップ制御自体が使われな
くなってしまう危険性を低減できる。
【0027】請求項11に記載の発明では、車両用空調
装置のコンピュータを機能させるためのプログラムであ
って、車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いとみ
なされる曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹出
口(20、30)からの送風を所定の微少風量以下にし
つつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段(S
150、S210)と、車両走行許可後、曇難条件を満
たしている場合において暖房熱源温度が第1所定温度
(T1)より大きくなるまでは所定の微少風量以下で前
記送風手段(4)を起動する通常ウォームアップ制御手
段(S200)と、車両走行許可後、曇難条件を満たし
ていない場合において暖房熱源温度が第1所定温度(T
1)よりも低い第2所定温度(T2)より大きくなるま
では所定の微少風量以下で前記送風手段(4)を起動す
る防曇用ウォームアップ制御手段(S140)とをコン
ピュータに機能させることを特徴とする。
【0028】請求項11は請求項1に対応するものであ
り、請求項1の作用効果を奏するように車両用空調装置
の制御を行うことができる。
【0029】請求項12に記載の発明では、車両用空調
装置のコンピュータを機能させるためのプログラムであ
って、車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いとみ
なされる曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹出
口(20、30)からの送風を所定の微少風量以下にし
つつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段(S
150、S210)と、車両走行許可後、曇難条件を満
たしている場合において暖房熱源温度が第1所定温度
(T1)より大きくなってから送風手段(4)の稼働率
を上げはじめる通常ウォームアップ制御手段(S20
0)と、車両走行許可後、曇難条件を満たしていない場
合において暖房熱源温度が第1所定温度(T1)よりも
低い第2所定温度(T2)より大きくなってから送風手
段(4)の稼働率を上げはじめる防曇用ウォームアップ
制御手段(S140)とをコンピュータに機能させるこ
とを特徴とする。
【0030】請求項12は請求項2に対応するものであ
り、請求項2の作用効果を奏するように車両用空調装置
の制御を行うことができる。
【0031】請求項13に記載の発明では、 車両用空
調装置のコンピュータを機能させるためのプログラムで
あって、車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いと
みなされる曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹
出口(20、30)からの送風を所定の微少風量以下に
しつつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段
(S150、S210)と、車両走行許可後、曇難条件
を満たしている場合において暖房熱源温度が第1所定温
度(T1)より大きくなってから送風手段(4)による
風量を所定の風量以上にする通常ウォームアップ制御手
段(S200)と、車両走行許可後、曇難条件を満たし
ていない場合において暖房熱源温度が第2所定温度(T
2)より大きくなってから送風手段(4)による風量を
所定の風量以上にする防曇用ウォームアップ制御手段
(S140)とをコンピュータに機能させることを特徴
とする。
【0032】請求項13は請求項3に対応するものであ
り、請求項3の作用効果を奏するように車両用空調装置
の制御を行うことができる。
【0033】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態を図に
基づいて説明する。
【0035】(第1実施形態)本実施形態の車両用空調
装置、所謂カーエアコンは、車両の走行エネルギーを消
費して動作する走行用エンジン等の車両駆動手段を搭載
する自動車等の車両の車室内を空調する空調ユニット1
における各空調手段を、空調制御装置(以下エアコンE
CUと言う)10によって制御するように構成されたオ
ートエアコンシステムである。
【0036】その空調ユニット1は、車室内の運転席側
空調ゾーンと助手席側空調ゾーンとの温度調節および吹
出口モードの変更等を互いに独立して行うことが可能な
エアコンユニットである。なお、運転席側空調ゾーンに
は車両右側の後部座席も含まれており、また、助手席側
空調ゾーンには車両左側の後部座席も含まれている。
【0037】空調ユニット1は、車両の車室内の前方に
配置された空調ダクト2を備えている。この空調ダクト
2の上流側には、内外気切替ドア3およびブロワ4とが
設けられている。内外気切替ドア3は、サーボモータ5
等のアクチュエータにより駆動されて内気吸込口6と外
気吸込口7との開度を変更して、所謂吸込ロモードを切
り替える吸込口切替手段である。
【0038】ブロワ4は、ブロワ駆動回路8によって制
御されるブロワモータ9により回転駆動されて空調ダク
ト2内において車室内に向かう空気流を発生させる送風
手段としての遠心式送風機である。なお、ブロワ4は、
後記する運転席側、助手席側の各吹出口から車室内の運
転席側、助手席側空調ゾーンに向けてそれぞれ吹き出さ
れる空調風の吹出風量または吹出風速を変更する吹出風
量可変手段または吹出風速可変手段を構成する。
【0039】空調ダクト2の中央部には、空調ダクト2
内を通過する空気を冷却するエバポレータ41が設けら
れている。また、そのエバポレータ41の空気下流側に
は、第1、第2空気通路11、12を通過する空気をエ
ンジンの冷却水と熱交換して加熱するヒータコア42が
設けられている。
【0040】なお、第1、第2空気通路11、12は、
仕切り板14により区画されている。また、例えば電力
を用いて走行する車両に用いられた車両用空調装置で
は、エバポレータをペルチェ素子に変更しても良い。そ
のヒータコア42の空気上流側には、車室内の運転席側
空調ゾーンと助手席側空調ゾーンとの温度調節を互いに
独立して行うための運転席側、助手席側エアミックスド
ア(以下、A/Mドアと呼ぶ。)15、16が設けられ
ている。そして、運転席側、助手側A/Mドア15、1
6は、サーボモータ17、18等のアクチュエータによ
り駆動されて、後記する運転席側、助手席側の各吹出口
から車室内の運転席側、助手席側空調ゾーンに向けてそ
れぞれ吹き出される空調風の吹出温度を変更する運転席
側、助手席側吹出温度可変手段を構成する。
【0041】ここで、本実施形態のエバポレータ41
は、冷凍サイクルの一構成部品を成すものである。冷凍
サイクルは、車両のエンジンルーム内に搭載された車両
走行用のエンジンの出力軸にベルト駆動されて、冷媒を
圧縮して吐出する冷媒圧縮機としてのコンプレッサと、
このコンプレッサより吐出された冷媒を凝縮液化させる
コンデンサと、このコンデンサより流入した液冷媒を気
液分離するレシーバと、このレシーバより流入した液冷
媒を断熱膨張させるエキスパンション・バルブと、この
エキスパンション・バルブより流入した気液二相状態の
冷媒を蒸発気化させる上記のエバポレータとから構成さ
れている。
【0042】これらのうちコンプレッサは、エアコンE
CU10により制御される電磁クラッチによって、エン
ジンからの回転動力が断続される。そして、電磁クラッ
チがONされてコンプレッサが起動することによってエ
バポレータ41が空調ダクト2内を通過する空気を冷却
し除湿することで、車室内湿度が下がり、フロントウイ
ンドウを含むウインドウの内面が曇り難くなる。本実施
形態では、エバ後温度センサ74の検出値であるエバ後
温度TEと目標エバ後温度TEOとの比較結果に応じて
出力される制御信号に基づき容量可変制御を行う電磁式
容量制御弁を有する容量可変型コンプレッサが用いられ
ている。
【0043】そして、第1空気通路11の空気下流側に
連通する各吹出ダクトの空気下流端では、図1および図
2に示したように、運転席側デフロスタ(DEF)吹出
口20、運転席側センタフェイス(FACE)吹出口2
1、運転席側サイドフェイス(FACE)吹出口22お
よび運転席側フット(FOOT)吹出口23が開口して
いる。また、第2空気通路12の空気下流側に連通する
各吹出ダクトの空気下流端では、図2および図3に示し
たように、助手席側デフロスタ(DEF)吹出口30、
助手席側センタフェイス(FACE)吹出口31、助手
席側サイドフェイス(FACE)吹出口32および助手
席側フット(FOOT)吹出口33が開口している。な
お、運転席側、助手席側DEF吹出口20、30は、フ
ロントウインドウヘ空調風を吹き出すための吹出口を構
成し、運転席側、助手席側サイドFACE吹出口22、
32は、サイドウインドウヘ空調風を吹き出すための吹
出口を構成する。
【0044】そして、第1、第2空気通路11、12内
には、車室内の運転席側と助手席側との吹出口モードの
設定を互いに独立して行う運転席側、助手席側吹出口切
替ドア24〜26、34〜36が設けられている。そし
て、運転席側、助手席側吹出口切替ドア24〜26、3
4〜36は、サーボモータ28、29、38、39等の
アクチュエータにより駆動されて運転席側、助手席側の
吹出口モードをそれぞれ切り替えるモード切替ドアであ
る。
【0045】ここで、運転席側、助手席側の吹出口モー
ドとしては、FACEモード、B/Lモード、FOOT
モード、F/Dモード、DEFモード等がある。なお、
運転席側、助手席側吹出口切替ドア24、34は、運転
席側、助手席側DEF吹出口20、30を互いに独立し
て開閉することが可能な運転席側、助手席側デフロスタ
ドアで、それを駆動するサーボモータ28、38は、窓
曇りまたは霜付きの防止、あるいは窓曇りまたは霜の除
去に効果のある制御を行う防曇手段のアクチュエータを
構成する。
【0046】エアコンECU10は、エンジンの始動お
よび停止を司るイグニッションスイッチが投入(IGオ
ン)された時に、車両に搭載された車載電源である図示
しないバッテリーから直流電源が供給されると演算処理
や制御処理を開始するように構成されている。エアコン
ECU10には、図1および図3に示したように、計器
盤50に一体的に設置されたエアコン操作パネル51上
の各種操作スイッチから各スイッチ信号が入力されるよ
うに構成されている。
【0047】そして、エアコン操作パネル51には、表
示器としての液晶ディスプレイ52、内外気切替スイッ
チ53、フロントデフロスタスイッチ(以下DEFスイ
ッチと言う)54、リヤデフロスタスイッチ55、DU
ALスイッチ56、吹出口モード(MODE)切替スイ
ッチ57、ブロワ風量切替スイッチ58、A/Cスイッ
チ59、AUTOスイッチ60、OFFスイッチ61、
運転席側温度設定スイッチ62、助手席側温度設定スイ
ッチ63および低燃費向上スイッチ64等が設置されて
いる。
【0048】上記のうちのDUALスイッチ56は、運
転席側空調ゾーン内の温度調節と助手席側空調ゾーン内
の温度調節とを互いに独立して行う左右独立温度コント
ロールを指令する左右独立制御指令手段である。また、
DEFスイッチ54は、フロントウインドウの防曇の能
力を上げるか否かを指令するもので、吹出口モードをD
EFモードに固定して設定するように要求するDEFモ
ード要求手段である。
【0049】MODE切替スイッチ57は、フロントウ
インドウの防曇の能力を上げるか否かを指令するもの
で、ユーザーのマニュアル操作に応じて、吹出口モード
を、FACEモードまたはB/LモードまたはFOOT
モードまたはF/Dモードのうちのいずれかに固定して
設定するように要求するF/Dモード要求手段である。
【0050】A/Cスイッチ59は、図3に示したよう
に、冷凍サイクルのコンプレッサの起動または停止を指
令する空調操作スイッチである。一般に、A/Cスイッ
チ59は、コンプレッサをOFFしてエンジンの回転動
力を減らすことで燃費効率を高めるために設けられてい
る。
【0051】運転席側温度設定スイッチ62は、運転席
側空調ゾーン内の温度を所望の温度に設定するための運
転席側温度設定手段で、アップスイッチ62aとダウン
ズイッチ62bよりなる。また、助手席側温度設定スイ
ッチ63は、助手席側空調ゾーン内の温度を所望の温度
に設定するための助手席側温度設定手段で、アップスイ
ッチ63aとダウンズイッチ63bよりなる。さらに、
低燃費向上スイッチ64は、冷凍サイクルのコンプレッ
サの稼働率を下げて、低燃費及び省動力を考慮した経済
的な空調制御を行うか否かを指令するエコノミー(EC
ON)スイッチである。
【0052】液晶ディスプレイ52には、運転席側、助
手席側空調ゾーンの設定温度を視覚表示する設定温度表
示部、吹出口モードを視覚表示する吹出口モード表示
部、およびブロワ風量を視覚表示する風量表示部等が設
けられている。なお、液晶ディスプレイ52に外気温表
示部、吸込ロモード表示部、時刻表示部を設けてもよ
い。また、エアコン操作パネル51上の各種の操作スイ
ッチは、液晶ディスプレイ52に設けられていてもよ
い。
【0053】また、エアコンECU10の内部には、演
算処理や制御処理を行う中央演算装置(CPU)、RO
MまたはEEPROM、RAM等のメモリ、および入力
/出力回路(I/Oポート)等の機能を含んで構成され
る周知のマイクロコンピュータが設けられ、各種センサ
からのセンサ信号がI/OポートまたはA/D変換回路
によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータ
に入力されるように構成されている。すなわち、エアコ
ンECU10には、車室内温度(内気温)を検出する内
気温検出手段としての内気温センサ71、車室外温度
(外気温)を検出する外気温検出手段としての外気温セ
ンサ72、および日射検出手段としての日射センサ73
が接続されている。
【0054】また、エバポレータ41を通過した直後の
空気温度(以下エバ後温度と言う)を検出するエバ後温
度検出手段としてのエバ後温度センサ74、車両のエン
ジン冷却水温を検出する冷却水温検出手段としての冷却
水温センサ75、車室内の相対湿度を検出する湿度検出
手段としての湿度センサ76、および車両の走行速度
(車速:SPD)を検出する車速検出手段としての図示
しない車速センサ等が接続されている。ここで、湿度セ
ンサ76は、内気温センサ71と共に、運転席近傍の計
器盤50の前面に形成された凹所内に収容されている。
【0055】これらのうち内気温センサ71、外気温セ
ンサ72、エバ後温度センサ74および冷却水温センサ
75は、例えばサーミスタ等の感温素子が使用されてい
る。また、日射センサ73は、運転席側空調ゾーン内に
照射される日射量(日射強度)TS(Dr)を検知する
運転席側日射強度検知手段としてのフォトダイオード、
および助手席側空調ゾーン内に照射される日射量(日射
強度)TS(Pa)を検知する助手席側日射強度検知手
段としてのフォトダイオードを有している。そして、本
実施形態では、冷凍サイクルの高圧側圧力を検出する冷
媒圧力センサ77を有している。この冷媒圧力センサ7
7は、冷凍サイクルの高圧側のレシーバとエキスパンシ
ョン・バルブとの問に取り付けられている。
【0056】次に本実施形態のエアコンECU10によ
る制御方法を、図1ないし図9に基づいて説明する。こ
こで、図4はエアコンECU10の制御プログラムの一
例を示したフローチャートである。
【0057】先ず、イグニッションスイッチがONされ
てエアコンECU10に直流電源が供給されると、図4
のルーチンに示すように、予めROMに記憶されている
制御プログラムの実行が開始される。このときに、ステ
ップS1にて、エアコンECU10内部のマイクロコン
ピュータに内蔵されたデータ処理用メモリ(RAM)の
記憶内容等の初期化を行う。
【0058】次に、ステップS2にて、各種データをデ
ータ処理用メモリ(RAM)に読み込む。すなわち、エ
アコン操作パネル51上の各種操作スイッチからのスイ
ッチ信号や各種センサからのセンサ信号を入力する。特
に、内気温センサ71の検出値である車室内温度に対応
した出力信号TR、外気温センサ72の検出値である外
気温に対応した出力信号TAM、日射センサ73の検出
値である日射量に対応した出力信号TS(Dr)、TS
(Pa)、エバ後温度センサ74の検出値であるエバ後
温度に対応した出力信号TE、冷却水温センサ75の検
出値である冷却水温に対応した出力信号TWを入力す
る。
【0059】次に、ステップS3にて、上記のような記
憶データおよび下記の数1の演算式、数2の演算式に基
づいて、運転席側の目標吹出温度TAO(Dr)、およ
び助手席側の目標吹出温度TAO(Pa)を演算する。
【0060】
【数1】TAO(Dr)=Kset・Tset(Dr)
−KR・TR−KAM・TAM−KS・TS(Dr)+
Kd(Dr)×{CD(Dr)+Ka(Dr)・(10
−TAM)}×{Tset(Dr)−Tset(P
a)}+C
【0061】
【数2】TAO(Pa)=Kset・Tset(Pa)
−KR・TR−KAM・TAM−KS・TS(Pa)+
Kd(Pa)×{CD(Pa)+Ka(Pa)・(10
−TAM)}×{Tset(Pa)−Tset(D
r)}+C 但し、Tset(Dr)およびTset(Pa)は、そ
れぞれ運転席側空調ゾーン内の設定温度、助手席側空調
ゾーン内の設定温度を表し、TS(Dr)およびTS
(Pa)は、それぞれ運転席側、助手席側空調ゾーン内
の日射量を表す。また、TR、TAMは、それぞれ車室
内温度、外気温を表す。KSet、KR、KAM、K
S、Kd(Dr)およびKd(Pa)は、それぞれ温度
設定ゲイン、車室内温度ゲイン、外気温ゲイン、日射量
ゲイン、運転席側、助手席側空調ゾーンの温度差補正ゲ
インを表す。なお、Ka(Dr)、Ka(Pa)は、そ
れぞれ外気温TAMが運転席側空調ゾーンおよび助手席
側空調ゾーンの各空調温度に及ぼす影響度合を補正する
ゲインを表し、CD(Dr)、CD(Pa)は上記影響
度合に応じた定数、Cは補正定数を表す。ここで、Ka
(Dr)、Ka(Pa)、CD(Dr)、CD(Pa)
といった値は、車両の形や大きさ、空調ユニット1の吹
出方向等の様々なパラメータで変化する。
【0062】次に、ステップS4にて、上記のステップ
S3で求めた運転席側、助手席側の目標吹出温度TAO
(Dr)、TAO(Pa)に基づいてブロワ風量を演算
する。なお、本実施形態のブロワ風量は、ブロワモータ
9に印加するブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(P
a)により制御されており、このブロワ制御電圧VA
は、運転席側、助手席側の目標吹出温度TAO(D
r)、TAO(Pa)にそれぞれ適合したブロワ制御電
圧VA(Dr)、VA(Pa)を図5の特性図に基づい
て求めると共に、それらのブロワ制御電圧VA(D
r)、VA(Pa)を平均化処理することにより得てい
る。
【0063】因みに、図5の特性図の縦軸は、ブロワ制
御電圧と比例関係にあるブロワレベルを示すものであ
る。
【0064】次に、ステップS5にて、上記のような記
憶データおよび下記の数3の演算式、数4の演算式に基
づいて、運転席側A/Mドア15のA/M開度SW(D
r)(%)および助手席側A/Mドア16のA/M開度
SW(Pa)(%)を演算する。
【0065】
【数3】SW(Dr)={TAO(Dr)−TE}×1
00/(TW−TE)
【0066】
【数4】SW(Pa)={TAO(Pa)−TE}×1
00/(TW−TE) 但し、TAO(Dr)、TAO(Pa)は上記のステッ
プS3で求めた運転席側、助手席側の目標吹出温度で、
TEはエバ後温度センサ74の検出値であるエバ後温度
で、TWは冷却水温センサ75の検出値であるエンジン
冷却水温である。
【0067】次に、ステップS6にて、フロントウイン
ドウに曇りが起きるのを防止するウインドウ防曇制御を
行う。この防曇制御は、冷凍サイクルのコンプレッサの
稼働率を上げて、運転席側、助手席側DEF吹出口2
0、30からフロントウインドウの内面へ吹き出す空調
風の湿度を下げるようにするものである。本実施形態で
は、可変容量型コンプレッサを使用しているので、コン
プレッサの吐出容量を制御する目的で、目標エバ後温度
TEOを演算する。
【0068】具体的にステップS6では、外気温TAM
を制御パラメータとした図6に示すマップを用いて目標
エバ後温度TEOを演算する。なお、低燃費向上スイッ
チ64がオンされている場合には、図6中の点線に示す
マップを用いて目標エバ後温度TEOを演算する。
【0069】そして、この目標エバ後温度TEOの演算
では、低外気温時のフロントウインドウが曇り易い判定
条件においては、目標エバ後温度TEOが低めに設定さ
れる。これにより、コンプレッサの稼働率が上がり、エ
バポレータ41の除湿能力が高まるので、車室内空気の
除湿能力が上がる。よって、フロントウインドウの防曇
効果が高まる。
【0070】次に、オートF/D制御の図7または図8
に示す判定条件に基づいて、オートF/Dモードに設定
するか否かを判定する。なお、オートF/Dモードに設
定されなければ、図9の特性図に従ったオートFACE
モード、オートB/LモードまたはオートFOOTモー
ドに設定することにより吹出口モードを決定する。
【0071】図7は、低燃費向上スイッチ64がオフさ
れている場合におけるオートF/D制御の条件(a)、
(b)を示しており、図8は、低燃費向上スイッチ64
がオンされている場合におけるオートF/D制御の条件
(a)、(b)を示している。
【0072】そして、図7または図8に示すオートF/
D制御の条件(a)は、下記の5条件が全て成立した時
に運転席(Dr)側、助手席(Pa)側の吹出口モード
を共にオートF/Dモードに設定する。5条件とは、
(1)f1(TW)=1、(2)f2(TAMDIS
P)=1、(3)f3(TSDr)=1、(4)f4
(TAOBRDr)=1、(5)f5(RHW)=1で
ある。
【0073】また、図7または図8に示すオートF/D
制御の条件(b)は、下記の6条件が全て成立した時に
運転席(Dr)側、助手席(Pa)側の吹出口モードを
共にオートF/Dモードに設定する。6条件とは、
(1)f1(TW)=0、(2)f2(TAMDIS
P)=1、(3)f3(TSDr)=1、(4)f4
(TAOBRDr)=1、(5)f5(RHW)=1、
(6)f6(SPD)=1である。
【0074】但し、図7中のTWは冷却水温センサ75
の検出値であるエンジン冷却水温で、TAMDISPは
外気温センサ72の検出値である外気温で、TSDrは
日射センサ73の検出値である日射量で、TAOBRD
rは運転席側の目標吹出温度で、SPDは車速センサの
検出値である車速で、RH25は車室内の相対湿度の快
適湿度(25℃相当の相対湿度)で、RHW25は25
℃相当の飽和絶対湿度である。
【0075】また、RH25、RHW25は下記の数5
の演算式、数6の演算式に基づいて演算できる。
【0076】
【数5】 RH25=f(TR)×RH/100(%) 但し、RHは湿度センサ76の検出値である相対湿度
で、f(TR)は内気温センサ71の検出値である車室
内温度TRの関数である。
【0077】
【数6】RHW25=f(TWG)(%) 但し、f(TWG)はウインドウ温度TWGの関数であ
る。このウインドウ温度は、車室内温度(TR)、日射
量(TS)、外気温(TAM)、車速(SPD)の関数
で表されるが、雨天時には、ウインドウ温度(TWG)
=外気温(TAM)となる。
【0078】また、ステップS6では、上述の制御の他
に、後に説明する図10のフローチャートに基づいて本
発明の要部である窓曇り防止制御、通常ウォームアップ
制御、防曇用ウォームアップ制御を行う。
【0079】次に、ステップS7にて、ステップS6で
決定した目標エバ後温度TEOとエバ後温度センサ74
の検出値である実際のエバ後温度TEとが一致するよう
に、フィードハック制御(PI制御)にてコンプレッサ
の目標吐出容量を決定する。具体的には、コンプレッサ
に付設された電磁式容量制御弁の電磁ソレノイドに供給
する制御電流の目標値となるソレノイド電流(制御電
流:In)を下記の数7の演算式および数8の演算式に
基づいて演算する。
【0080】
【数7】En=TE−TE0
【0081】
【数8】In=In−Kp{(En−En-1)+(θ/
Ti)×En} ここで、TEはエバ後温度センサ74の検出値である実
際のエバ後温度で、TEOはステップS6で求めた目標
エバ後温度で、Kpは比例定数(例えば0.03)で、
θはサンプリング時間(例えば1秒間)で、Tiは積分
定数(例えば1000)で、Enは今回の温度偏差
(℃)で、En-1は前回の温度偏差(℃)で、Inは今
回の制御電流(A)で、In-1は前回の制御電流(A)
である。
【0082】次に、ステップS8にて、ステップS4で
決定されたブロワ制御電圧VA(Dr)、VA(Pa)
となるようにブロワ駆動回路8に制御信号を出力する。
次に、ステップS9にて、ステップS5で決定されたA
/M開度SW(Dr)、SW(Pa)となるようにサー
ボモータ17、18に制御信号を出力する。次に、ステ
ップS10にて、ステップS6で決定された吹出口モー
ドとなるようにサーボモータ28、29、38、39に
制御信号を出力する。次に、ステップS11にて、ステ
ップS7で決定したソレノイド電流(制御電流:In)
をコンプレッサに付設された電磁式容量制御弁の電磁ソ
レノイドに出力する。その後に、ステップS2の制御処
理に戻る。
【0083】次に、ステップS6における窓曇り防止制
御、通常ウォームアップ制御、防曇用ウォームアップ制
御を図10のフローチャートを用いて説明する。
【0084】はじめに、ステップS110にて、IGオ
ンにより車両の走行が許可されればステップS120に
進む。なお、車両走行許可とは、IGオンに限定される
ものではなく、電気自動車の走行開始スイッチオン等も
挙げられる。
【0085】次に、ステップS120にて、車両の窓ガ
ラスが曇り易いか否かを判定し、曇り易いと判定された
場合にはステップS130に進み、曇り易くないと判定
された場合にはステップS190に進む。なお、本実施
形態では、次の(1)〜(6)に示す6条件を満たして
いる場合に窓ガラスが曇り易いとしている。
【0086】すなわち、(1)車両用空調装置のシステ
ムオンかつIGオフからオンにしてから1秒後である
か、または、IGオンかつ車両用空調装置のシステムが
オフからオンされた場合、(2)Tset(Dr)およ
びTset(Pa)の少なくとも一方が最小温度または
最大温度に設定されている場合、(3)上述の図7、図
8、図9に基づいて決定された吹出口モードがオートF
OOTモードまたはマニュアルFOOTモードまたはオ
ートF/DモードまたはマニュアルF/Dモードである
場合、(4)A/Cスイッチ59がマニュアルオフ以外
に操作された場合、(5)エンジン冷却水温TW<35
℃の場合、(6)IGオン時TAMDISP<−20℃
かつ、前回IGオフ直前のTAMDISP<−5℃の場
合である。
【0087】因みに、これらの6条件を満たしていない
場合が、特許請求の範囲における曇難条件を少なくとも
満たす場合に相当する。
【0088】次に、ステップS130にて、運転席側、
助手席側吹出口切替ドア24、34の開度を0(%)に
して運転席側、助手席側DEF吹出口20、30を完全
に閉ざす。そして、本発明の防曇用ウォームアップ制御
手段としてのステップS140にて、暖房熱源温度とし
てのエンジン冷却水温TWが第2所定温度T2より大き
くなるまでは、次の、本発明の窓曇り防止制御手段とし
てのステップS150に進むことを禁止する。なお、本
実施形態では、第2所定温度T2=0℃としている。
【0089】そして、ステップS140にてTW>0℃
と判定されればステップS150に進み、DEF吹出口
20、30を完全に閉ざした状態で、ブロワモータ9に
電圧を印加してブロワ4を第1低風量のブロワレベルで
所定時間だけ駆動させる。なお、本実施形態では、上記
所定時間を45秒としている。また、第1低風量のブロ
ワレベルを8としている。
【0090】次に、ステップS160にて、吹出口モー
ドをDEFモードに設定し、ブロワレベルを高風量とす
る。なお、本実施形態では、上記高風量のブロワレベル
を21としている。
【0091】次に、ステップS170にて、エンジン冷
却水温TWが第3所定温度T3より大きくなるまでは次
のステップS180に進むことを禁止する。なお、本実
施形態では、第3所定温度T3=56℃としている。そ
して、ステップS170にてTW>56℃と判定されれ
ばステップS180に進み、吹出口モードをF/Dモー
ドにする。
【0092】一方、ステップS120にて曇り易いと判
定されなければ、ステップS190にて、運転席側、助
手席側吹出口切替ドア24、34の開度を0(%)にし
て運転席側、助手席側DEF吹出口20、30を完全に
閉ざす。そして、本発明の通常ウォームアップ制御手段
としてのステップS200にて、エンジン冷却水温TW
が第1所定温度T1より大きくなるまでは、次の、本発
明の窓曇り防止制御手段としてのステップS210に進
むことを禁止する。ここで、第2所定温度T2は、第1
所定温度T1よりも低くなるように設定されており、本
実施形態では、第1所定温度T1=35℃としている。
【0093】そして、ステップS200にてTW>35
℃と判定されればステップS210に進み、DEF吹出
口20、30を完全に閉ざした状態で、ブロワモータ9
に電圧を印加してブロワ4を第1低風量のブロワレベル
で所定時間だけ駆動させる。なお、本実施形態では、上
記所定時間を45秒としている。
【0094】次に、ステップS220にて、吹出口モー
ドを、図9の特性図に基づいたオートモードで制御す
る。
【0095】以上により本実施形態によれば、ステップ
S140により、曇難条件を満たしていない場合におい
てエンジン冷却水温TWが第2所定温度T2より大きく
なるまではブロワ4の起動が禁止される。これにより、
乗員が寒く感じないようにできる。
【0096】そして、TW>T2となれば乗員がさほど
寒く感じることなくステップS150にて空調ダクト2
内の湿度の高い空気をDEF吹出口20、30以外の吹
出口から45秒間吹き出され、その後にステップS16
0にてDEFモードとするので、湿度の低い空気が窓ガ
ラスに向けて送風され、窓曇りを抑制できる。
【0097】そして、エンジン冷却水温TWが十分上昇
した状態であるTW>56℃となってからはじめてステ
ップS180にてF/Dモードとなるので、乗員の足元
に冷風が吹き出されてしまうことを抑制できる。
【0098】一方、ステップS200により、曇難条件
を満たしている場合においてエンジン冷却水温TWが第
1所定温度T1より大きくなるまではブロワ4の起動が
禁止される。これにより、乗員が寒く感じないようにで
きる。
【0099】そして、ステップS140における第2所
定温度T2をステップS200における第1所定温度T
1よりも低い温度に設定しているので、ステップS14
0における防曇用ウォームアップ制御では、ステップS
200における通常ウォームアップ制御の場合に比べて
エンジン冷却水温TWが低い時点からファン4が起動す
ることとなる。
【0100】よって、防曇用ウォームアップ制御時には
通常ウォームアップ制御時に比べて早いタイミングでフ
ァン4が起動することとなるため、IGオン時からDE
F吹出口20、30からの送風を開始するまでの時間を
短くできる。従って、ウォームアップ制御を行いつつ窓
曇り防止制御を行う防曇用ウォームアップ制御の場合で
あっても、DEF吹出口20、30からの送風を開始す
るまでに乗員の呼気で窓ガラスが曇ってしまうことを抑
制でき、確実に窓ガラスの曇りを防止できる。
【0101】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
図10に示すステップS130〜S150またはステッ
プS190〜S210において、エンジン冷却水温TW
>T2またはT1となるまで、ブロワ4の起動を禁止し
ているのに対し、本実施形態では、ブロワ4の稼働率を
上げはじめるのを禁止している。
【0102】図11は、本実施形態の作動を示すフロー
チャートであり、図10のステップS130およびステ
ップS190を、ステップS131およびステップS1
91に変更したものである。
【0103】そして、ステップS131では、運転席
側、助手席側吹出口切替ドア24、34の開度を0
(%)にして運転席側、助手席側DEF吹出口20、3
0を完全に閉ざすとともに、ブロワレベルを上記第1低
風量よりも低風量の第2低風量としてブロワ4を起動さ
せる。なお、本実施形態では、上記第2低風量のブロワ
レベルを1としている。
【0104】その後、ステップS140にてTW>T2
と判定された場合には、ステップS150にて、DEF
吹出口20、30を完全に閉ざした状態で、ブロワモー
タ9に電圧を印加してブロワ4を第1低風量のブロワレ
ベルで所定時間だけ駆動させる。
【0105】一方、ステップS191でもステップS1
31と同様に、吹出口切替ドア24、34の開度を0
(%)にして運転席側、助手席側DEF吹出口20、3
0を完全に閉ざすとともに、ブロワレベルを上記第1低
風量よりも低風量の第2低風量としてブロワ4を起動さ
せる。
【0106】(第3実施形態)本実施形態では、前回空
調停止時に、コンプレッサが停止していたか否かを判定
する判定手段を備えている。そして、判定手段により圧
縮機の停止が判定された場合には、窓ガラスが曇り易い
か否かに関わらず防曇用ウォームアップ制御を禁止する
ようにしている。
【0107】以下、図12および図13を用いて本実施
形態を具体的に説明すると、図12は前回空調停止時の
作動を示すフローチャートであり、ステップS230に
てIGがオフされたか否かを判定し、IGオフと判定さ
れればステップS240にてIGオフ時の外気温TAM
を記憶する。
【0108】そして、図13は、今回の空調時の作動を
示すフローチャートであり、ステップS111にてIG
オンされ前回空調停止時の外気温TAMが記憶される
と、上記判定手段としてのステップS112にて、その
記憶された外気温TAMが第4所定温度より大きいか否
かを判定する。なお、本実施形態では、上記第4所定温
度を−5℃としている。
【0109】そして、TAM>−5℃であればステップ
S120に進み、以降のステップS120〜S180に
て第1実施形態のステップS120〜S180と同様の
制御を行う。一方、TAM≦−5℃であればステップS
190およびS200にて第1実施形態のステップS1
90およびS200と同様の制御を行う。
【0110】そして、ステップS200にてTW>35
℃と判定されればステップS201にて、記憶された外
気温TAMが第4所定温度より大きいか否かを判定す
る。そして、TAM>−5℃と判定されれば、第1実施
形態と同様のステップS210およびステップS220
に進み、TAM≦−5℃と判定されればステップS22
0に進む。
【0111】以上により本実施形態によれば、前回空調
停止時の外気温TAMが第4所定温度より高い場合に
は、前回空調停止時には圧縮機が停止しており、エバポ
レータ41への凝縮水付着による空調ダクト2内の残水
は無いと推定できる。よって、このような場合には、ス
テップS120における窓ガラスが曇り易いか否かの判
定に関わらず防曇用ウォームアップ制御が禁止されるこ
ととなる。
【0112】従って、早いタイミングでDEF吹出口2
0、30から送風されることによる、暖房運転時に乗員
の温感に合わない冷風を車室内に吹き出してしまうこと
を、抑制できる。
【0113】(第4実施形態)第3実施形態では、判定
手段により圧縮機の停止が判定された場合には、窓ガラ
スが曇り易いか否かに関わらず防曇用ウォームアップ制
御を禁止するようにしているのに対し、本実施形態で
は、防曇用ウォームアップ制御の禁止のみならず、窓曇
り防止制御をも禁止するようにしている。
【0114】図14を用いて本実施形態を具体的に説明
すると、ステップS112にて、記憶された前回空調停
止時の外気温TAMが第4所定温度より大きいか否かを
判定し、TAM>−5℃であればステップS120に進
み、TAM≦−5℃であればステップS190、S20
0およびS210をバイパスしてステップS220に進
む。
【0115】このように本実施形態によれば、圧縮機の
停止が判定された場合には、窓ガラスが曇り易いか否か
に関わらず防曇用ウォームアップ制御および窓曇り防止
制御の両制御を禁止するので、暖房運転時に乗員の温感
に合わない冷風を車室内に吹き出してしまうことを抑制
できる。
【0116】(第5実施形態)本実施形態では、第2所
定温度T2を設定する設定手段としての図示しないスイ
ッチを備えており、図15のフローチャートに示すよう
に、ステップS141にて、乗員により第2所定温度T
2が入力されると、ステップS142では、その入力さ
れた値γに基づいてTW>γであるか否かを判定する。
なお、この入力値γはT1より小さい値でなければ受け
付けられないようになっている。
【0117】以上により、本実施形態によれば、乗員の
好みに合った第2所定温度T2の防曇用ウォームアップ
制御を行うことができるので、温感フィーリングの悪化
の度合を乗員の好みに合わせて設定でき、ひいては、本
発明の防曇用ウォームアップ制御自体が使われなくなっ
てしまう危険性を低減できる。
【0118】(第6実施形態)第1実施形態では、図1
0に示すフローチャートのうちステップS160にて、
吹出口モードをDEFモードに設定し、ブロワレベルを
高風量とするのみであるが、本実施形態では、図16の
フローチャートのうちステップS162に示すように、
吹出口モードをDEFモードに設定し、ブロワレベルを
高風量とするとともに窓ガラス加熱手段としてのウイン
ドウ熱線を作動させている。これにより、窓曇り除去能
力を向上でき、好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る、車両用空調装置
の全体構成を示した全体構成図である。
【図2】第1実施形態に係る、車両の計器盤を車室内側
から見た斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る、エアコン操作パネルを示
す正面図である。
【図4】第1実施形態に係る、エアコンECUの制御プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態に係る、目標吹出温度に対するブ
ロワ制御電圧特性を示した特性図である。
【図6】第1実施形態に係る、外気温度に対する目標エ
バ後温度を示した特性図である。
【図7】第1実施形態に係る、オートF/D制御の判定
条件を示した特性図である。
【図8】第1実施形態に係る、エコノミー制御時におけ
るオートF/D制御の判定条件を示した特性図である。
【図9】第1実施形態に係る、目標吹出温度に対する吹
出口モード特性を示した特性図である。
【図10】第1実施形態に係る、窓曇り防止制御、通常
ウォームアップ制御および防曇用ウォームアップ制御等
の作動を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態に係る、窓曇り防止制
御、通常ウォームアップ制御および防曇用ウォームアッ
プ制御等の作動を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3実施形態に係る、エアコンEC
Uの制御プログラムを示すフローチャートである。
【図13】第3実施形態に係る、窓曇り防止制御、通常
ウォームアップ制御および防曇用ウォームアップ制御等
の作動を示すフローチャートである。
【図14】本発明の第4実施形態に係る、窓曇り防止制
御、通常ウォームアップ制御および防曇用ウォームアッ
プ制御等の作動を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第5実施形態に係る、窓曇り防止制
御、通常ウォームアップ制御および防曇用ウォームアッ
プ制御等の作動を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第6実施形態に係る、窓曇り防止制
御、通常ウォームアップ制御および防曇用ウォームアッ
プ制御等の作動を示すフローチャートである。
【符号の説明】
20、30…DEF吹出口、S140…防曇用ウォーム
アップ制御手段、S150、S210…窓曇り防止制御
手段、S200…通常ウォームアップ制御手段、T1…
第1所定温度、T2…第2所定温度。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 桂三 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り
    難いとみなされる曇難条件を少なくとも満たすまではD
    EF吹出口(20、30)からの送風を所定の微少風量
    以下にしつつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御
    手段(S150、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    るまでは所定の微少風量以下で前記送風手段(4)を起
    動する通常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が第2所定温度(T2)より大
    きくなるまでは所定の微少風量以下で前記送風手段
    (4)を起動する防曇用ウォームアップ制御手段(S1
    40)とを備え、前記第2所定温度(T2)を前記第1
    所定温度(T1)よりも低く設定したことを特徴とする
    車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り
    難いとみなされる曇難条件を少なくとも満たすまではD
    EF吹出口(20、30)からの送風を所定の微少風量
    以下にしつつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御
    手段(S150、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    ってから前記送風手段(4)の稼働率を上げはじめる通
    常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が第2所定温度(T2)より大
    きくなってから前記送風手段(4)の稼働率を上げはじ
    める防曇用ウォームアップ制御手段(S140)とを備
    え、 前記第2所定温度(T2)を前記第1所定温度(T1)
    よりも低く設定したことを特徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り
    難いとみなされる曇難条件を少なくとも満たすまではD
    EF吹出口(20、30)からの送風を所定の微少風量
    以下にしつつ送風手段(4)を起動する窓曇り防止制御
    手段(S150、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    ってから前記送風手段(4)による風量を所定の風量以
    上にする通常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が第2所定温度(T2)より大
    きくなってから前記送風手段(4)による風量を所定の
    風量以上にする防曇用ウォームアップ制御手段(S14
    0)とを備え、 前記第2所定温度(T2)を前記第1所定温度(T1)
    よりも低く設定したことを特徴とする車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 車室内へ送風される空気を冷却する蒸発
    器(41)と、 前記蒸発器(41)を通過した冷媒を圧縮し、吐出する
    圧縮機と、 前回空調停止時に、前記圧縮機が停止していたか否かを
    判定する判定手段(S112)とを備えることを特徴と
    する請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空
    調装置。
  5. 【請求項5】 前記判定手段(S112)により前記圧
    縮機の停止が判定された場合には、前記防曇用ウォーム
    アップ制御手段(S140)による制御を禁止すること
    を特徴とする請求項4に記載の車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段(S112)により前記圧
    縮機の停止が判定された場合には、前記窓曇り防止制御
    手段(S150、S210)による制御を禁止すること
    を特徴とする請求項4または5に記載の車両用空調装
    置。
  7. 【請求項7】 前記防曇用ウォームアップ制御手段(S
    140)による制御時には、前記圧縮機を作動させるこ
    とを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1つに記載
    の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 窓ガラス加熱手段を備え、 前記防曇用ウォームアップ制御手段(S140)による
    制御時には、前記窓ガラス加熱手段を作動させることを
    特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車
    両用空調装置。
  9. 【請求項9】 前記防曇用ウォームアップ制御手段(S
    140)における前記第2所定温度(T2)より大きく
    なってからの前記送風手段(4)の稼働率を、前記通常
    ウォームアップ制御手段(S200)における前記第1
    所定温度(T1)より大きくなってからの前記送風手段
    (4)の稼働率よりも上げることを特徴とする請求項1
    ないし8のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  10. 【請求項10】 前記第2所定温度(T2)を設定可能
    としたことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1
    つに記載の車両用空調装置。
  11. 【請求項11】 車両用空調装置のコンピュータを機能
    させるためのプログラムであって、 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いとみなされ
    る曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹出口(2
    0、30)からの送風を所定の微少風量以下にしつつ送
    風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段(S15
    0、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    るまでは所定の微少風量以下で前記送風手段(4)を起
    動する通常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が前記第1所定温度(T1)よ
    りも低い第2所定温度(T2)より大きくなるまでは所
    定の微少風量以下で前記送風手段(4)を起動する防曇
    用ウォームアップ制御手段(S140)とを前記コンピ
    ュータに機能させることを特徴とするプログラム。
  12. 【請求項12】 車両用空調装置のコンピュータを機能
    させるためのプログラムであって、 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いとみなされ
    る曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹出口(2
    0、30)からの送風を所定の微少風量以下にしつつ送
    風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段(S15
    0、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    ってから前記送風手段(4)の稼働率を上げはじめる通
    常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が前記第1所定温度(T1)よ
    りも低い第2所定温度(T2)より大きくなってから前
    記送風手段(4)の稼働率を上げはじめる防曇用ウォー
    ムアップ制御手段(S140)とを前記コンピュータに
    機能させることを特徴とするプログラム。
  13. 【請求項13】 車両用空調装置のコンピュータを機能
    させるためのプログラムであって、 車両走行許可後、車両の窓ガラスが曇り難いとみなされ
    る曇難条件を少なくとも満たすまではDEF吹出口(2
    0、30)からの送風を所定の微少風量以下にしつつ送
    風手段(4)を起動する窓曇り防止制御手段(S15
    0、S210)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしている場合にお
    いて暖房熱源温度が第1所定温度(T1)より大きくな
    ってから前記送風手段(4)による風量を所定の風量以
    上にする通常ウォームアップ制御手段(S200)と、 車両走行許可後、前記曇難条件を満たしていない場合に
    おいて前記暖房熱源温度が第2所定温度(T2)より大
    きくなってから前記送風手段(4)による風量を所定の
    風量以上にする防曇用ウォームアップ制御手段(S14
    0)とを前記コンピュータに機能させることを特徴とす
    るプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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