JP2002283839A - 車両用冷房装置 - Google Patents

車両用冷房装置

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JP2002283839A
JP2002283839A JP2001085729A JP2001085729A JP2002283839A JP 2002283839 A JP2002283839 A JP 2002283839A JP 2001085729 A JP2001085729 A JP 2001085729A JP 2001085729 A JP2001085729 A JP 2001085729A JP 2002283839 A JP2002283839 A JP 2002283839A
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air
temperature
cooling
mode
vehicle
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English (en)
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Takayuki Kamata
孝行 鎌田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱手段を有さず冷房のみを行う車両用冷房
装置において、窓ガラスの防曇性確保と車室内の冷房性
能確保との両立を図る。 【解決手段】 目標吹出温度TAOが所定温度以上であ
るときに車両の窓ガラスが曇りやすい環境であると判定
し、この判定がなされた場合には、目標蒸発器温度TE
Oを下げるとともにフェイスデフモードにする。これに
より、除湿能力の高い空気を窓ガラスに吹き出すことが
できるため窓ガラスの防曇性を確保することができる。
また、乗員の足元に冷風が吹き出されることなく車室内
の冷房性能を確保することができる。従って、防曇性確
保と冷房性能確保との両立を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱手段を有さず
冷房のみを行う車両用冷房装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、東南アジア等の温暖地域で使用さ
れる車両の空調装置の多くには、ヒータコア等の加熱手
段を有さず冷房のみを行う冷房装置が適用されている。
この冷房装置は、冷媒を吸入圧縮する圧縮機と、圧縮機
から吐出して冷却された液冷媒を蒸発させて空気を冷却
する蒸発器とを備えている。
【0003】そして、冷房装置のうち、車室内への吹出
空気温度および吹出口モードの切り替えをオート制御す
るオートクーラでは、蒸発器通過直後の空気温度を検出
し、この検出値に基づいて圧縮機の作動を制御すること
により蒸発器による冷却温度を調節して吹出空気温度を
オート制御している。また、吹出口モードについては、
クールダウン初期時にバイレベルモードとする他は、常
時フェイスモードとなるようにオート制御している。な
お、オートクーラでは常時内気導入モードとなるように
オート制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、温暖地域と
言えども、標高の高い山岳地帯を走行する場合等のよう
に外気温度の低い(例えば10℃〜20℃)環境や湿度
の高い環境でオートクーラを使用する場合があり、この
ような環境下では窓ガラスが曇りやすくなる。
【0005】ここで、日本で広く使用されている加熱手
段を有する車両用空調装置のうち、車室内への吹出空気
温度、吹出口モード等をオート制御するオートエアコン
において、フットモードでの暖房運転時に窓ガラスが曇
りやすい環境であると判定した場合に、フットデフモー
ドにして窓ガラスの防曇性確保と車室内の暖房性能確保
とを両立させる制御が知られている。
【0006】そして、このオートエアコンでの制御をそ
のままオートクーラに適用して、フットデフモードにし
て防曇性確保と冷房性能確保とを両立させようとする
と、乗員の足元に冷風が吹き出されることとなるので、
足元が冷え過ぎて温感フィーリングが悪くなる。しか
も、オートクーラで防曇性を確保するためには、蒸発器
の冷却温度を下げて除湿能力の高い空気を窓ガラスに吹
き出す必要があるので、より一層冷たい風が乗員の足元
に吹き出されることとなり、温感フィーリングが悪くな
る。
【0007】本発明は、上記点に鑑み、加熱手段を有さ
ず冷房のみを行う車両用冷房装置において、窓ガラスの
防曇性確保と車室内の冷房性能確保との両立を図ること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、空気を冷却する冷却手
段(11)を備え、この冷却手段(11)の冷却温度
(Te)を調節して冷風温度を調節する車両用冷房装置
において、車室内への吹出空気の目標吹出温度(TA
O)が所定温度以上であるときに、車両の窓ガラスが曇
りやすい環境であると判定し、この判定がなされた場合
には、冷却温度(Te)を下げるとともに、窓ガラスお
よび乗員の上半身の双方に冷風を吹き出すフェイスデフ
モードとなるように制御することを特徴としている。
【0009】これにより、前記判定がなされた場合には
冷却温度(Te)を下げるので、除湿能力の高い空気を
窓ガラスに吹き出すことができるため、窓ガラスの防曇
性を確保することができる。
【0010】ここで、このように除湿能力を高めると吹
出温度が低くなり、このような冷風を乗員の足元に吹き
出すと足元が冷え過ぎて温感フィーリングが悪くなる。
これに対し本発明では、前記判定がなされた場合にはフ
ェイスデフモードにするので、乗員の足元に冷風が吹き
出されることなく、車室内の冷房性能を確保することが
できる。従って、防曇性確保と冷房性能確保との両立を
図ることができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明では、前記判
定の条件として、外気温度(Tam)が所定値以下であ
ること、エンジン冷却水温度(Tw)が所定値以下であ
ること、日射量(Ts)が所定値以下であること、車速
が所定値以上であること、および湿度が所定値以上であ
ることのうち少なくとも1つの条件を加えることを特徴
としている。
【0012】ここで、車両窓ガラスの曇りの要因は大き
く分けて窓ガラスの温度と車室内空気の湿度であり、窓
ガラスの温度が低下するほど、また、車室内空気の湿度
が高くなるほど窓ガラスの曇りが発生しやすくなる。な
お、外気温度(Tam)が低いほど、エンジン冷却水温
度(Tw)が低いほど、日射量(Ts)が少ないほど、
車速が大きく走行風による冷却度合が大きいほど、窓ガ
ラスの温度が低いとみなすことができる。従って、請求
項2に記載の発明によれば、窓ガラスが曇りやすい環境
であるか否かの判定の確実性を向上できる。
【0013】また、請求項3に記載の発明では、窓ガラ
スに吹き出されるデフ冷風量と乗員の上半身に吹き出さ
れるフェイス冷風量との配風比を、窓ガラスの曇りやす
さの度合が大きいほどデフ冷風量が多くなる比率にする
ことを特徴としているので、防曇性の確保を確実にでき
る。
【0014】また、請求項4に記載の発明では、前記判
定がなされた場合に、冷却手段(11)で冷却する空気
を外気のみから導入する外気導入モードとなるように制
御することを特徴としている。
【0015】これにより、内気に比べて湿度の低い外気
を冷却手段(11)で冷却することとなるので、窓ガラ
スに吹き出す空気の除湿能力をより一層高くでき、窓ガ
ラスの防曇性を向上させることができる。
【0016】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0017】
【発明の実施の形態】図1ないし図4は、本発明の一実
施形態を示したものであり、図1は加熱手段を有さず冷
房のみを行う車両用冷房装置であって、車室内への吹出
空気温度および吹出口モードの切り替えをオート制御す
ることができるオートクーラの全体構成図である。
【0018】本実施形態のオートクーラは、内燃機関
(エンジン)を搭載する車両の車室内を空調する空調ユ
ニット1における各空調手段を空調制御装置(エアコン
ECU)10によって制御するように構成されている。
そして、空調ユニット1は車室内の前方側に配されて、
車室内に空調空気を導く空気通路を内部に形成する空調
ダクト2を備えている。
【0019】空調ダクト2の最も空気上流側には、外気
吸込口3および内気吸込口4が開口した内外気切換箱が
設けられており、更に、内外気切換箱の内側には、吸込
口モード切替ドア5が取り付けられている。この吸込口
モード切替ドア5は、サーボモータ6によって駆動され
て、外気吸込口3より車室外空気(外気)を導入する外
気導入モードと内気吸込口4より車室内空気(内気)を
導入する内気循環モードとを切り替える。
【0020】次に、内外気切換箱よりも空気下流側に
は、遠心式送風機が設けられている。この遠心式送風機
は、車室内に向かう空気流を発生させる遠心式ファン7
と、この遠心式ファン7を回転駆動するブロワモータ8
と、空調ダクト2に一体成形されたスクロールケーシン
グとから構成されている。なお、ブロワモータ8は、ブ
ロワ駆動回路9によって印加電圧(ブロワ制御電圧)が
制御される。
【0021】次に、遠心式送風機よりも空気下流側に
は、自身を通過する空気を冷却除湿するとともに車両に
搭載された冷凍サイクルの一構成部品をなす冷却用熱交
換器であるエバポレータ(冷却手段)11が、空調ダク
ト2内の空気通路を全面塞ぐように配されている。
【0022】その冷凍サイクルは、車両のエンジン駆動
力によって吸入した冷媒を圧縮して吐出するコンプレッ
サ(冷媒圧縮機)12と、圧縮した冷媒を凝縮液化させ
るコンデンサ(冷媒凝縮器)13と、凝縮液化された冷
媒を気液分離して液冷媒のみを下流に流すレシーバ(気
液分離器)14と、液冷媒を減圧膨張させるエキスパン
ションバルブ(膨張弁)15と、上記エバポレータ11
とから構成される。ここで、コンプレッサ12は、コン
プレッサ駆動回路16により通電制御される電磁クラッ
チを介してエンジンの回転勤カが伝達されることにより
回転駆動される。なお冷凍サイクルは、コンプレッサ1
2の起動によりエバポレータ11による空気の冷却除湿
作用が行われ、コンプレッサ12の停止によりエバポレ
ータ11による空気の冷却除湿作用が停止される。
【0023】なお、本実施形態のようにヒータコア等の
加熱手段およびエアミックスドア等の温度調節手段を有
さない冷房装置においては、コンプレッサ駆動回路16
による通電制御によりエバポレータ11の冷却温度Te
を調節することにより温度調節するようになっている。
【0024】次に、空調ダクト2の最も下流側には、車
両のフロントガラス(窓ガラス)20の内面に向けて空
調空気を吹出すDEF吹出口21、乗員の頭胸部(上半
身)に向けて空調空気を吹出すFACE吹出口22、乗
員の足元部に向けて空調空気を吹出すFOOT吹出口2
3が設けられている。そして、これらの吹出口21、2
2、23の空気上流部には、DEFドア24、FACE
ドア25、FOOTドア26がそれぞれ設けられてい
る。これらのドア24、25、26はそれぞれサーボモ
ータ27〜29によって駆動されて、FACEモード、
B/Lモード、FOOTモード、FOOT/DEFモー
ド、DEFモード、FACE/DEFモードのいずれか
の吹出口モードを設定する。
【0025】なお、FACEモードとは、FACE吹出
口22のみを開放して空調空気を乗員の頭胸部に向けて
吹出す吹出口モードである。また、B/Lモードとは、
FACE吹出口22、FOOT吹出口23を開放して空
調空気を乗員の頭胸部と足元部に向けて吹出す吹出口モ
ードである。そして、FOOTモードとは、FOOT吹
出口23のみを開放して空調空気を乗員の足元部に向け
て吹出す吹出口モードである。また、FOOT/DEF
モードとは、DEF吹出口21、FOOT吹出口23を
開放して空調空気をフロントガラス20の内面と乗員の
足元部に向けて吹出す吹出口モードである。DEFモー
ドとは、DEF吹出口21のみを開放して空調空気をフ
ロントガラス20の内面に向けて吹出す吹出口モードで
ある。さらに、FACE/DEFモードとは、DEF吹
出口21、FACE吹出口22を開放して空調空気をフ
ロントガラス20の内面と乗員の頭胸部に向けて吹出す
吹出口モードである。
【0026】因みに、これらのモードのうちFOOTモ
ードおよびFOOT/DEFモードは、後述の吹出口モ
ード切替スイッチ30によるマニュアル制御時にのみ使
用され、オート制御時には設定されることのないモード
である。また、FACE/DEFモードにおいて、DE
F吹出口21から吹き出されるデフ冷風量とFACE吹
出口22から吹き出されるフェイス冷風量との配風比
は、本実施形態では例えば40:60に設定されてい
る。
【0027】エアコンECU10は、内部にCPU、R
OM、RAM等を含んで構成される周知のマイクロコン
ピュータが設けられている。そして、エアコンECU1
0は、予めROMに記憶された制御プログラムに基づい
て、サーボモータ6、27〜29、ブロワ駆動回路9を
介してブロワモータ8を通電制御する。また、エアコン
ECU10は、制御プログラムに基づいて、コンプレッ
サ駆動回路16を介して電磁クラッチを通電制御する。
なお、コンプレッサ駆動回路16は、電磁クラッチの電
磁コイルの通電電流を検出する運転状態検出機能を有
し、その検出信号はエアコンECU10の入力端子に接
続されている。
【0028】そして、エアコンECU10の入力端子に
は、車室内の運転席前方のエアコン操作パネルに設けら
れたA/Cスイツチ、ブロワスイツチ、吹出口モード切
替スイッチ30、吸込口切替スイツチ31、温度設定ス
イッチ32、DEFスイッチ33、マニュアル制御とオ
ート制御とを切り替えるオート制御スイッチ39等が接
続されている。そして、エアコンECU10は、各種セ
ンサからのセンサ信号が図示しない入力回路によってA
/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力され
るように構成されている。すなわち、エアコンECU1
0の入力端子には、車室内の空気温度(内気温度)Tr
を検出する内気温度センサ(内気温度検出手段)34、
車室外の空気温度(外気温度)Tamを検出する外気温
度センサ(外気温度検出手段)35、車室内に照射され
る日射量Tsを検出する日射センサ36、エンジンの冷
却水の温度(冷却水温度)Twを検出する冷却水温度セ
ンサ37、エバポレータ11を通過した直後の空気温度
(冷却温度)Teを検出するエバ後温度センサ38等が
接続されている。このうち、内気温度センサ34、外気
温度センサ35、冷却水温度センサ37、エバ後温度セ
ンサ38にはサーミスタが使用されている。
【0029】ここで、エバ後温度センサ38は、車室内
の空調熱負荷(冷房熱負荷)を検出する空調熱負荷検出
手段に相当するもので、具体的にはエバポレータ11を
通過した直後の空気温度(エバ後温度)を検出するエバ
後温度検出手段である。また、エバ後温度Teは空調ダ
クト2から車室内に吹出す空気の吹出温度でもある。な
お、本実施形態では、車室内の空調熱負荷(冷房熱負
荷)を検出する空調熱負荷検出手段として、上記のエバ
後温度センサ38を用いたが、内気温度Tr、外気温度
Tam、冷却水温度Tw、車速、ブロワ風量、乗員数を
検出する各検出手段および車室内の温度を設定する温度
設定手段32も使用することができる。
【0030】そして、本実施形態のエアコンECU10
は、空調熱負荷(冷房熱負荷)が大きい時に、エバポレ
ータ11の表面が着霜する限界ぎりぎりのフロスト限界
温度(着霜限界温度)にて、コンプレッサ12を通電制
御して、空調熱負荷(冷房熱負荷)が小さい時には、着
霜限界温度よりも余裕を持った温度にて、コンプレッサ
12を通電制御を行う。なお、本実施形態では後述の図
4に示すように、フロスト限界温度を3℃としている。
【0031】次に、本実施形態のエアコンECU10の
制御方法を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
ここで、図2はエアコンECU10の制御プログラムの
一例を示したフローチャートである。先ず、イグニッシ
ョンスイッチがONされてエアコンECU10に直流電
源が供給されると、制御プログラム(図2のルーチン)
の実行が開始される。この時、先ず、データ処理用メモ
リ(RAM)の記憶内容等を初期化する(ステップS
1)。次に、各種データをデータ処理用メモリに読み込
む。すなわち、各種スイッチからのスイッチ信号および
各種センサからのセンサ信号を入力して記憶する(ステ
ップS2)。次に、上記記憶データおよび下記の数1の
式に基づいて、目標吹出温度TAOを演算(決定)する
(ステップS3)。
【0032】
【数1】TAO=Kset・Tset−Kr・Tr−K
am・Tam−Ks・Ts+C 但し、Tsetは温度設定スイッチ32にて設定した設
定温度を表し、Trは内気温度センサ34にて検出した
内気温度を表し、Tamは外気温度センサ35にて検出
した外気温度を表し、Tsは日射センサ36にて検出し
た日射量を表す。また、Kset、Kr、Kam、Ks
は、それぞれ温度設定ゲイン、内気温度ゲイン、外気温
度ゲイン、日射量ゲインを表し、Cは補正定数を表す。
【0033】次に、オート制御スイッチ39が投入され
たオート制御時には、上記ステップS3で求めた目標吹
出温度TAOに基づいて、ブロワモータ8に印加するブ
ロワ制御電圧を演算(決定)する。また、マニュアル制
御時には、風量設定スイッチにて設定された風量レベル
に対応したブロワ制御電圧に固定する(ステップS
4)。
【0034】次に、オート制御時には内気循環モードに
固定し、マニュアル制御時には吸込ロモード切替スイッ
チ31にて設定されたモードに固定する。(ステップS
5)。
【0035】次に、オート制御時には、上記ステップS
3で求めた目標吹出温度TAOに基づいて、吹出口モー
ドを演算(決定)する。この吹出口モードは、図3のマ
ップに示すように目標吹出温度TAOが低温側から高温
側へ上昇するにつれて、B/Lモード→FACEモード
→FACE/DEFモードと吹出口を切り替える(ステ
ップS6)。本実施形態では、TAOが第1所定温度t
1(例えば約−18℃)まで上昇するとB/Lモードか
らFACEモードに切り替え、さらにTAOが第2所定
温度t2(例えば約33℃)まで上昇するとFACEモ
ードからFACE/DEFモードに切り替えるようにな
っている。
【0036】これにより、クールダウン初期時のように
目標吹出温度TAOが内気温度Trに比べて極端に低い
場合(TAOが第1所定温度t1より低い場合)にはB
/Lモードに切り替えるので、乗員の冷風感を上げるこ
とができる。また、TAOが第2所定温度t2以上に上
昇した場合には、フロントガラスが曇りやすい環境であ
るとみなして(判定して)FACE/DEFモードに切
り替えるので、フロントガラスの曇りを防止するととも
に乗員への冷風感を維持できる。
【0037】なお、マニュアル制御時には、吹出口モー
ド切替スイッチ30にて設定された吹出口モードに固定
する。
【0038】次に、各記憶データに基づいてコンプレッ
サ12の電磁クラッチの起動(ON)および停止(OF
F)を決定してコンプレッサ制御を行う。この電磁クラ
ッチの断続(ON−OFF)は目標蒸発器温度TEOと
エバ後温度センサ38により検出されるエバ後温度Te
とを比較して電磁クラッチへの印加電圧を決定し、圧縮
機作動の断続(ON−OFF)を決定する(ステップS
7)。
【0039】このステップS7では、図4のマップに示
すように、目標吹出温度TAOが低温側から高温側へ上
昇するにつれて目標蒸発器温度TEOを第1下限値(例
えば3℃)から上限値(例えば12℃)まで徐々に上
げ、さらにTAOが上昇するにつれてTEOを第2下限
値(例えば9℃)まで徐々に下げる。本実施形態では、
TAOが第3所定温度t3(例えば約7℃)以上に上昇
するとTEOを第1下限値から徐々に高くする。そして
TAOが第4所定温度t4(例えば約30℃)に以上に
上昇するとTEOを上限値にする。そして、TAOが第
5所定温度t5(例えば約33℃)以上に上昇するとT
EOを徐々に低くする。そして、TAOが第6所定温度
t6(例えば約38℃)以上に上昇するとTEOを第2
下限値にする。
【0040】これにより、TAOが低温側(第3所定温
度t3より低い側)ではTEOが低く設定されるので、
冷房能力および除湿能力を確保できる。なお、前述のフ
ロスト限界温度(例えば3℃)に基づいて第1下限値は
設定されている。また、TAOが高温側(第3所定温度
t3より高い側)へ上昇する際には、TEOを徐々に高
くするので、最適な温感フィーリングを実現できる。ま
た、TAOが第5所定温度t5以上に上昇した場合に
は、フロントガラスが曇りやすい環境であるとみなして
(判定して)TEOを低く設定するので、除湿能力の高
い空気をフロントガラスに吹き出すことができ、防曇性
を確保することができる。
【0041】ここで、TAOが第5所定温度t5より高
い温度であるほど曇りやすさの度合は大きいといえる。
これに対し、本実施形態ではTAOが第5所定温度t5
以上に上昇するとTEOを徐々に低くするので、曇りや
すさの度合に応じてTEOの温度が調節されることとな
る。すなわち、曇りやすいほどTEOを下げるようにな
っているので、必要以上にTEOを下げて冷え過ぎてし
まうことを防止できる。
【0042】次に、上記ステップS4〜S6で決定した
制御信号をサーボモータ6、27〜29およびブロワ駆
動回路9等に出力して、吸込ロモード切替ドア5、ブロ
ワモータ8、DEFドア24、FACEドア25、FO
OTドア26を制御する。さらに、上記ステップS8で
決定した制御信号をコンプレッサ駆動回路16に出力し
て、コンプレッサ12を制御する(ステップS8)。そ
の後に、ステップS2の制御処理に戻る。
【0043】以上により、目標吹出温度TAOが第2お
よび第5所定温度以上に上昇してフロントガラスが曇り
やすい環境であると判定されると、吹出口モードがFA
CEモードからFACE/DEFモードに切り替わる
(ステップS6)とともに、目標蒸発器温度TEOが上
限値より低く設定される(ステップS7)。
【0044】従って、上記判定がなされた場合には目標
蒸発器温度TEOが上限値より低く設定されるので、除
湿能力の高い空気をフロントガラスに吹き出すことがで
き、防曇性を確保できる。そして、このように除湿能力
を上げると吹出温度が低くなるため、FOOT吹出口2
3から空調空気を吹き出すと足元が冷え過ぎて温感フィ
ーリングが悪くなる。これに対し、本実施形態ではFA
CE/DEFモードにするので、足元が冷え過ぎてしま
うことを防止しつつ、防曇性を確保できる。
【0045】ここで、FACEモードからFACE/D
EFモードに切り替わるだけでは、FACEモードに比
べてFACE吹出口22からのフェイス冷風量が減少す
るため、乗員の空調フィーリングとしては暖かめにな
る。一方、目標蒸発器温度TEOを低くするだけでは、
FACE吹出口22からの冷風が下がるため、乗員の空
調フィーリングとしては寒めになる。これに対し、本実
施形態ではFACE/DEFモードにするとともにTE
Oを低く設定するため、上述の両フィーリングが相殺さ
れるので、前記判定がされていないときの空調フィーリ
ングを維持することができ、冷房性能を確保することが
できる。
【0046】(他の実施形態)上記実施形態では、目標
吹出温度TAOに基づいてフロントガラスが曇りやすい
環境であると判定しているが、この判定の条件として、
窓ガラスの温度および車室内空気の湿度のうち少なくと
も一方に関係する値を加えるようにしてもよい。すなわ
ち、車両窓ガラスの曇りの要因は大きく分けて窓ガラス
の温度と車室内空気の湿度であり、窓ガラスの温度が低
下するほど、また、車室内空気の湿度が高くなるほど窓
ガラスの曇りが発生しやすくなる。
【0047】具体的には、外気温度Tamが低いほど、
エンジン冷却水温度Twが低いほど、日射量Tsが少な
いほど、車速が大きく走行風による冷却度合が大きいほ
ど、窓ガラスの温度が低いとみなすことができるので、
外気温度Tamが所定値以下であること、エンジン冷却
水温度Twが所定値以下であること、日射量Tsが所定
値以下であること、および車速が所定値以上であること
のうち少なくとも1つの条件を前記判定の条件として加
えるようにしてもよい。また、湿度が所定値以上である
ことを前記判定の条件として加えるようにしてもよい。
【0048】また、上記実施形態のFACE/DEFモ
ードでは、デフ冷風量とフェイス冷風量との配風比を4
0:60に固定して設定しているが、窓ガラスの曇り易
さのレベルの応じて、デフ冷風量とフェイス冷風量との
配風比を可変化または多段化してもよい。すなわち、目
標吹出温度TAOが上昇するに従って、フェイス冷風量
の配風を減少させてデフ冷風量を増加させる配風比にす
る。これにより、防曇性の確保を確実にできる。
【0049】また、上記実施形態の目標蒸発器温度TE
Oの設定では、目標吹出温度TAOが第5所定温度t5
以上に上昇する場合において、TAOの上昇につれて徐
々にTEOを低くしているが、徐変させることなく、上
限値(例えば12℃)に対して所定値(例えば3℃)だ
けTEOを下げるようにしてもよい。
【0050】また、上記実施形態の吸込口モードの設定
では、オート制御時には内気循環モードに固定している
が、窓ガラスが曇り易い環境を判定した場合には外気導
入モードにするようにしてもよい。これにより、内気に
比べて湿度の低い外気をエバポレータ11で冷却するこ
ととなるので、窓ガラスに吹き出す空気の除湿能力をよ
り一層高くでき、窓ガラスの防曇性を向上させることが
できる。
【0051】また、窓ガラスの曇り易さのレベルに応じ
て外気導入と内気導入との割合を変えてもよい。すなわ
ち、曇り易ければ外気導入量を増加させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す車両用冷房装置の全
体構成図である。
【図2】図1の冷房装置に係る制御プログラムを示すフ
ローチャートである。
【図3】図1の冷房装置に係る目標吹出温度と吹出口モ
ードとの関係を示す特性図である。
【図4】図1の冷房装置に係る目標吹出温度と目標蒸発
器温度との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
11…エバポレータ(冷却手段)、TAO…目標吹出温
度、Te…エバ後温度(冷却温度)、TEO…目標蒸発
器温度、21…DEF吹出口、22…FACE吹出口。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気を冷却する冷却手段(11)を備
    え、この冷却手段(11)の冷却温度(Te)を調節し
    て冷風温度を調節する車両用冷房装置において、 車室内への吹出空気の目標吹出温度(TAO)が所定温
    度以上であるときに、車両の窓ガラスが曇りやすい環境
    であると判定し、 この判定がなされた場合には、前記冷却温度(Te)を
    下げるとともに、前記窓ガラスおよび乗員の上半身の双
    方に冷風を吹き出すフェイスデフモードとなるように制
    御することを特徴とする車両用冷房装置。
  2. 【請求項2】 前記判定の条件として、外気温度(Ta
    m)が所定値以下であること、エンジン冷却水温度(T
    w)が所定値以下であること、日射量(Ts)が所定値
    以下であること、車速が所定値以上であること、および
    湿度が所定値以上であることのうち少なくとも1つの条
    件を加えることを特徴とする請求項1に記載の車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記窓ガラスに吹き出されるデフ冷風量
    と前記乗員の上半身に吹き出されるフェイス冷風量との
    配風比を、前記窓ガラスの曇りやすさの度合が大きいほ
    どデフ冷風量が多くなる比率にすることを特徴とする請
    求項1または2に記載の車両用冷房装置。
  4. 【請求項4】 前記判定がなされた場合に、前記冷却手
    段(11)で冷却する空気を外気のみから導入する外気
    導入モードとなるように制御することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用冷房装置。
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