JP2003181524A - クラッド材の間接押出方法 - Google Patents

クラッド材の間接押出方法

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JP2003181524A JP2002277402A JP2002277402A JP2003181524A JP 2003181524 A JP2003181524 A JP 2003181524A JP 2002277402 A JP2002277402 A JP 2002277402A JP 2002277402 A JP2002277402 A JP 2002277402A JP 2003181524 A JP2003181524 A JP 2003181524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クラッド材を間接押出により製造する際に、
不良クラッドの切捨量を大幅に減少する。 【解決手段】 クラッドビレット120は、芯材122
の外周が皮材124にて被覆されている。そしてその先
頭部には円形の前板126が設けられている。前板12
6は、皮材124と同じ材質にされている。クラッドビ
レット120を押出すと、前板126がまず流出する。
従って、芯材122の代わりに前板126によりデッド
メタルが形成されることとなり、しかもこの前板126
が皮材124と同じ材質にされているため、3層クラッ
ドという不良クラッドが発生しない。また、ビレット押
圧面102aの角度がダイス軸線Aに対し55〜85°
のテーパー状にされているため、デッドメタル体積自体
が減少し、不良クラッドが発生しても押出初期に流出さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クラッド材を間接
押出により製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図7に示す如く、従来より、間
接押出による加工は、製品の外面形状を規定するダイス
3と、製品の内面形状を規定するマンドレル4とからな
る押出用工具をコンテナ1内に装着すると共に、ビレッ
ト2をルーズダミー6に押し当てた状態でコンテナ1内
に配置した上で行われていた(特許文献1参照)。
【0003】具体的には、ルーズダミー6を固定型と
し、コンテナ1内に配置されたビレット2に向かって
(詳しくは、ルーズダミー6に向かって)、ダイス3と
マンドレル4とを相対的に移動させることで、ダイス孔
11から製品形状に押出された押出材10を得ていた。
【0004】このような間接押出による加工方法は、コ
ンテナ1に対してビレット2が移動されず、コンテナ1
内壁とビレット2間に摩擦が起きないため、デッドメタ
ルの形成が少なく、従来より高精度押出製品を中心に脚
光を浴びて来た。なお、上記は管の間接押出についての
ものであり、棒(中実材)を間接押出する場合は、マン
ドレル4がないだけである。
【0005】
【特許文献1】特開平9−201618号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術にて、芯材と皮材からなるクラッド用のビレット
を間接押出すると、少ないとはいえ芯材からなるデッド
メタルの形成により押出初期にそのデッドメタル近傍部
分から芯材が製品表皮として押出され、芯材、皮材、芯
材からなる3層クラッドという不良クラッドとなること
が知られていた。
【0007】つまり、まず、この場合は、図8(a)に
示すように、コンテナ1内に配置された、芯材52と該
芯材52の外周を覆う皮材54とからなるビレット50
に向かってダイス3が相対的に移動されることになる。
すると、図8(b)に示すように、ダイス孔11に流れ
ていかない芯材52からなるデッドメタル52a領域が
少ない領域とはいえダイス3近傍の箇所に形成される。
次に、ダイス3を更に移動させると、図8(c)に示す
ように、デッドメタル52a近傍部分から芯材52が製
品表皮62としてダイス孔11から押出される。そし
て、押出材60としては、芯材52からなる第1層(製
品表皮62)、皮材54からなる第2層64、芯材52
からなる第3層66とを有する不良クラッド(3層クラ
ッド)となっていた(図8(c)、図8(c)のX−X
断面図である図8(d)参照)。
【0008】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、不良クラッドの切捨量を大幅に減少し、製品歩留り
を向上できる間接押出方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】かかる課
題を解決するためになされた請求項1に記載の本発明
は、コンテナ内に配置された、円柱状若しくは円筒状の
芯材と該芯材の外周を覆う皮材とを備えるビレットに向
かってダイスを相対的に移動させる間接押出によってク
ラッド材を製造するクラッド材の間接押出方法におい
て、ダイスのビレット押圧面をダイス軸線に対し55〜
85°のテーパー状にし、前記ビレットの先端部に、前
記皮材と同じ材質の円形若しくは環状の前板を付けて該
ビレットと同時に押し出すことを特徴とするクラッド材
の間接押出方法をその要旨とする。
【0010】係るクラッド材の間接押出方法(以下、単
に間接押出方法とも言う)によれば、押出加工を行なう
と、ビレットの先頭部に設けられた前板がまず流出す
る。従って、芯材の代わりに前板によりデッドメタルが
形成されることとなり、しかもこの前板が皮材と同じ材
質にされているため、3層クラッドとはならない。ま
た、ビレット押圧面の角度がダイス軸線に対し55〜8
5°のテーパー状にされているため、デッドメタル体積
自体が減少し、不良クラッドが発生しても押出初期に流
出させることができる。ビレット押圧面のダイス軸線に
対する角度(以下、テーパー角度ともいう)が85°よ
り大きい場合にはデッドメタル体積の減少効果が得られ
ない。テーパー角度が55°より小さいと、押し残り切
断時にダイスのビレット押圧面にビレットの一部が凝着
し、押出終了時に凝着部の除去作業が必要となり、作業
性を著しく低下させる。
【0011】なお、本発明の間接押出方法により製造さ
れる押出材において芯材と皮材との間に隙間が生ずる現
象(フクレ)の発生を好適に防止し、製品歩留りを向上
するには、更に請求項2に記載の如く構成すると良い。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のクラッド
材の間接押出方法において、前記前板の直径を、前記ビ
レットの直径に対して90〜100%としたことを特徴
とする。
【0012】このような間接押出方法によれば、前板外
周角部とコンテナとの間の隙間が小さくなると共に、皮
材の変形が前板によって防止されるため、押出時に空気
を巻き込むことが少なく、フクレの発生を防止すること
ができる。なお、前板の直径を、ビレットの直径に対し
て90%未満とすると、前板外周角部とコンテナ間の空
隙が大きく、空気を巻き込み易いため、フクレの原因と
なる。また100%を超えると、コンテナより径が大き
くなり、コンテナへの挿入時に引っ掛かり、トラブルを
発生させる。
【0013】請求項3に記載の本発明は、請求項1また
は2に記載のクラッド材の間接押出方法において、前記
前板の厚さを、前記ビレットの直径に対して5〜20%
としたことを特徴とする。このような間接押出方法によ
れば、押出初期における不良クラッド(製品から除去す
る必要がある)の発生を更に好適に防止することができ
る。仮に、前板の厚さをビレットの直径に対して5%未
満とすると、芯材によるデッドメタルを減少する効果が
少なくなり、押出初期に4層クラッド(前板・芯材・皮
材・芯材からなる不良クラッド部)が発生し易くなる。
一方、20%を超えると、押出初期のクラッド率(押出
材における皮材厚さ/押出材の半径)が高くなり過ぎ、
長尺のクラッド率上限外れ部が発生し、切り捨て量が多
くなってしまう。
【0014】なお、押出初期に4層クラッドが発生する
機構について説明すると、次の通りとなる。但し、以下
の説明において使用する図9(a)〜(c)において
は、ダイス3のビレット押圧面3aがダイス3の軸線P
に対して55〜85°ではなく、90°とされている
(図9(a)参照)。よって、当該図で説明する手法は
本発明(請求項1)の技術的範囲に属するものではない
が、上記のように前板の厚さをビレットの直径に対して
5%未満とした場合において、押出初期に4層クラッド
が発生する機構も略同様である。
【0015】まず、図9(a)に示すように、クラッド
ビレット70を、芯材72と、該芯材72の外周を覆う
皮材74と、該芯材72の先頭部に設けられた皮材74
と同じ材質の前板76と、からなるものとして構成す
る。このクラッドビレット70では、前板76の厚さが
ビレット70の直径に対して小さく(例えば、5%未
満)とされている。
【0016】このように構成されたクラッドビレット7
0に向かってダイス3を相対的に移動させていくと、図
9(b)に示すように、まず、前板76が製品表皮82
となり、その内側に芯材72からなる層84が配置され
たものが押出材80としてダイス孔11から押出され
る。また、このとき、ダイス3近傍の箇所には、前板7
6の厚さが小さいため、前板76だけでなく、芯材72
をも含んだデッドメタル78領域が形成される。そし
て、ダイス3を更に移動させると、押出初期において
は、図9(c)に示すように、デッドメタル78近傍部
分から芯材72と皮材74とが、前板76からなる製品
表皮82の内側に、夫々、層をなして押出される。具体
的には、前板76からなる第1層(製品表皮82)、芯
材72からなる第2層86、皮材74からなる第3層8
8、芯材72からなる第4層90を有する不良クラッド
(4層クラッド)となる(図9(c)のY−Y断面図で
ある図9(d)も参照)。
【0017】また、上記の長尺のクラッド率上限外れ部
が発生する機構について図10(a)、(b)を用いて
説明する。但し、図10(a)、(b)においても、ダ
イス3のビレット押圧面3aがダイス3の軸線Pに対し
て55〜85°ではなく、90°とされている(図10
(a)参照)。よって、当該図で説明する手法は本発明
(請求項1)の技術的範囲に属するものではないが、上
記のように前板の厚さをビレットの直径に対して20%
を超えるものとした場合において、押出初期に長尺のク
ラッド率上限外れ部が発生する機構も略同様である。
【0018】図10(a)では、図9(a)に示したも
のと同様の構成のクラッドビレットが示されている(図
9(a)に示したものと同様の構成要素については同じ
符号を付し、説明を省略)。このビレット70において
は、前板76の厚さがビレット70の直径に対して大き
く(例えば、20%を超える大きさに)されている。
【0019】このように構成されたクラッドビレット7
0に向かってダイス3を相対的に移動させていくと、前
板76の厚さが十分に大きいため、図10(b)に示す
ように、ダイス3近傍の箇所には、主として前板76だ
けからなるデッドメタル79領域が形成される。そし
て、押出材81としては、前板76或いは皮材74から
なる製品表皮83と、その内側に配置された芯材72か
らなる層85とからなるものとして押出される。しか
し、前板76の厚さがビレット70の直径に対して大き
すぎると、押出初期においては、押出材81のクラッド
率が所望の値より高くなり、切り捨て対象となる長尺の
クラッド率上限外れ部81aが発生してしまう。
【0020】一方、請求項4に記載の本発明は、請求項
1から3のいずれかに記載のクラッド材の間接押出方法
において、前記前板の外周部を、前記ダイスのテーパー
に沿って円錐状に形成したことを特徴とする。このよう
な間接押出方法によれば、前板とダイスの間の空隙が減
少するため、フクレ防止に効果的である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を図面
と共に説明する。まず、図1は本発明を適用した間接押
出方法に用いられる間接押出機構100の概略構成を示
した説明図である。
【0022】この機構100では、押出材の外面形状を
規定するダイス102が、ダイステム104を介したプ
ラテン106に押圧される状態で、コンテナ108内に
嵌挿されている。また、コンテナ108において、ダイ
ス102と対向した端部には、クロージングプレート1
10が装着されている。そして、コンテナ108内にお
けるダイス102とクロージングプレート110との間
の箇所に、クラッドビレット120が配置され、間接押
出加工に供される。
【0023】具体的には、コンテナ108内に配置され
たクラッドビレット120に向かって、ダイス104を
相対的に移動させて、コンテナ108内のビレット12
0をビレット押圧面102aで加圧し、ダイス孔102
bから押出材として押出すことで製品の製作を行う。
【0024】但し、本実施例では、コンテナ108、ク
ロージングプレート110、及びクラッドビレット12
0を一体の状態でダイス104側(図1中の矢印α側)
に移動させることで、間接押出加工が行われる。次に、
クラッドビレット120につき、図2(a)、(b)を
用いて説明する。図2(a)、(b)は、クラッドビレ
ット120の説明図であり、図2(a)がその断面図、
図2(b)が側面図である。本図に示すように、クラッ
ドビレット120では、円柱状の芯材122の外周が円
筒状の皮材124にて被覆されている。そしてその先頭
部(押出の際に最初にビレット押圧面102aに接触す
る部分)には円形の前板126が設けられている。前板
126は、皮材124と同じ材質にされている。
【0025】図3(a)にこの間接押出方法に用いるダ
イス102の一例を示す。本図に示すようにこのダイス
102は、ビレット押圧面102aがダイス102の軸
線Aに対し70°のテーパーにされている。以上のよう
なクラッドビレット120およびダイス102を用いて
押出加工を行なった結果を以下に示す。なお、押圧面1
02aの角度を替えたダイス、前板126の厚さを替え
たもの、前板126の直径を替えたものについても押出
加工を行ない、比較した。図3(b)、図3(c)はこ
の比較例において用いたダイスの例であり、それぞれテ
ーパー角度を90°にしたダイス、テーパー角度を11
0°にしたダイスとなっている。また、芯材122は、
材質がJISA3003、直径が92mm、長さが30
0mmの円柱状のものを用いた。皮材124は、材質が
JISA1070、外径が100mm、内径が92m
m、長さが295mmのものを用いた。また、図2
(a)には、前板126の直径がビレット120の直径
に対して100%とされたものが示されているが、10
0%未満とされた場合の例を図4に示す。図2(a)、
図4いずれの場合も、位置決めの便宜のため、コンテナ
内にビレット120を配置する前に、前板外周角部12
6aと皮材124の前端部124aとが溶接等により固
定される。
【0026】評価としては、押出後のフクレを全長に亘
って目視観察し、不良クラッド部(前板のみのもの、前
板の影響でクラッド率が大きすぎるもの、前板・芯材・
皮材・芯材の4層クラッドになったもの)の長さを測定
した。この評価結果を、用意した実施例および比較例の
パラメータと共に示したのが[表1]である。
【0027】
【表1】
【0028】この表に示すように、テーパー角度を55
°とした実施例1、60°とした実施例2,3、70°
とした実施例4〜7、80°とした実施例8〜10、8
5°とした実施例11においては、いずれの場合も不良
クラッド部の長さが5m以下となり、不良クラッド部の
長さが好適に低減された。
【0029】一方、テーパー角度を50°とした比較例
1では、不良クラッド部の長さこそ0.8mと短かった
が、手直しが効かないほどの顕著(程度:強)なフクレ
が発生した上、押し残り切断時にダイス102のビレッ
ト押圧面102aにビレット120の一部が凝着したた
め、押出終了時に凝着部の除去作業に手間取り、作業性
が悪かった。
【0030】また、テーパー角度を90°とした比較例
2,3、110°とした比較例4では、いずれの場合も
不良クラッド部の長さが5mを超えてしまい、不良クラ
ッド部の長さ低減には好ましくない結果が得られた。一
方、実施例1〜11のうち、前板126の直径をクラッ
ドビレット120の直径と同じとした実施例1,2,7
〜9,11、前板126の直径をクラッドビレット12
0の直径に対し90%とした実施例4,5、95%とし
た実施例6では、いずれの場合もフクレが発生しなかっ
た。また、前板126の直径をクラッドビレット120
の直径と同じとした実施例10では、フクレが発生した
ものの、その程度は手直しが可能な程度の軽いものであ
った。
【0031】しかし、前板126の直径をクラッドビレ
ット120の直径に対し80%とした実施例3では、手
直しが効かないほどの顕著なフクレが発生した。これ
は、実施例3では、コンテナ108と前板126との空
隙が大きかったためと考えられる。つまり、該空隙の大
きさゆえに押出時に皮材124と芯材122との間に空
気を巻き込み、その結果、顕著なフクレが発生したと考
えられる。
【0032】一方、実施例1〜11のうち、前板126
の厚さを10mm(クラッドビレット120の直径10
0mmに対し10%)とした実施例1〜3,6,11、
5mmとした実施例5、15mmとした実施例7、18
mmとした実施例8、20mmとした実施例9において
は、いずれの場合も不良クラッド部の長さが1m以下に
までなり、不良クラッド部の長さが一層好適に低減され
た。
【0033】しかし、前板126の厚さを4mmとした
実施例4では、不良クラッド部の長さが1mを越え、
3.0mにまで及んでしまった。これは、前板126の
厚さが薄すぎたために、芯材122によるデッドメタル
の体積を減少させる効果が不十分となり、押出初期に4
層クラッドが発生した結果である。
【0034】また、前板126の厚さを23mmに増や
した実施例10では、押出初期のクラッド率が高くなり
過ぎ、4.2mものクラッド率上限外れ部(不良クラッ
ド部)が発生した。以上の結果から、クラッド材を製造
するに当って、不良クラッド部の長さを好適に低減する
ためには、テーパー角度を55〜85°にすることが好
ましいことが判った。そして、このようにテーパー角度
を55〜85°にした際に、更に、フクレの発生を好適
に防止するためには、前板126の直径をビレット12
0の直径に対して90〜100%にすることが好ましい
ことが判った。また、このようにテーパー角度を55〜
85°にした際に、更に一層好適に不良クラッド部の長
さを低減するには、前板126の厚さをビレット120
の直径に対して5〜20%にすればよいことが判った。
【0035】以上、本発明を適用した一実施形態につい
て説明してきたが、本発明はこの実施形態に何等限定さ
れるものではなく様々な態様で実施しうる。例えば、前
板126の外周部を、ダイス102の押圧面102aの
テーパーに沿って円錐状に形成してもよい。こうする
と、前板126とダイス102の間の空隙が減少するた
め、フクレ防止に効果的である。
【0036】なお、図5は、前板126の外周部126
bを円錐状に形成した例を示す。図5では、ダイス10
2の軸線Aに対しダイス102の押圧面102aが70
°のテーパーにされた場合等に適合するよう、外周部1
26bの軸線Aに対する角度を70°とした場合が示さ
れている。
【0037】また、図6に示すように、クラッドビレッ
ト120を中空のものとして構成し、コンテナ108内
にビレット120を貫通するマンドレル112を配置し
て、間接押出の際には、ダイス102とマンドレル11
2とをビレット120に対して相対的に移動させること
で、ダイス孔102bから管材として形成されたクラッ
ド材(押出材)を得るよう構成しても良い。
【0038】この場合、芯材122は、軸方向に延びる
貫通孔122aを有する円筒状の部材として構成され
る。また、前板126も、軸方向に延びる貫通孔126
cを有する環状の部材として構成される。図6に示すよ
うに、貫通孔122a,126cの孔径は、マンドレル
の軸径に対応したものとされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した間接押出方法に用いられる
間接押出機構の概略構成を示した説明図である。
【図2】 本発明を適用した間接押出方法に用いるクラ
ッドビレットの説明図である。
【図3】 本発明の間接押出方法を評価するために用い
たダイスの説明図である。
【図4】 クラッドビレットにおいて前板の直径が該ク
ラッドビレットの直径に対して100%未満とされた場
合の例を示す説明図である。
【図5】 クラッドビレットにおいて前板の外周部を円
錐状に形成した場合の例を示す説明図である。
【図6】 コンテナ内にマンドレルを配置してなる間接
押出機構の概略構成を示した説明図である。
【図7】 従来の間接押出機構の概略構成を示した説明
図である。
【図8】 3層クラッドという不良クラッドが発生する
機構を示した説明図である。
【図9】 4層クラッドという不良クラッドが発生する
機構を示した説明図である。
【図10】 クラッド率上限外れ部という不良クラッド
が発生する機構を示した説明図である。
【符号の説明】
120…クラッドビレット 122…芯材 122a…貫通孔 124…皮材 126…前板 126b…外周部 126c…貫通孔 102…ダイス 102a…ビレット押圧面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土井 敏明 東京都港区新橋5丁目11番3号 住友軽金 属工業株式会社内 Fターム(参考) 4E029 JA01 JA02 MB01 MB08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンテナ内に配置された、円柱状若しく
    は円筒状の芯材と該芯材の外周を覆う皮材とを備えるビ
    レットに向かってダイスを相対的に移動させる間接押出
    によってクラッド材を製造するクラッド材の間接押出方
    法において、 ダイスのビレット押圧面をダイス軸線に対し55〜85
    °のテーパー状にし、 前記ビレットの先端部に、前記皮材と同じ材質の円形若
    しくは環状の前板を付けて該ビレットと同時に押し出す
    ことを特徴とするクラッド材の間接押出方法。
  2. 【請求項2】 前記前板の直径を、前記ビレットの直径
    に対して90〜100%としたことを特徴とする請求項
    1に記載のクラッド材の間接押出方法。
  3. 【請求項3】 前記前板の厚さを、前記ビレットの直径
    に対して5〜20%としたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載のクラッド材の間接押出方法。
  4. 【請求項4】 前記前板の外周部を、前記ダイスのテー
    パーに沿って円錐状に形成したことを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載のクラッド材の間接押出方
    法。
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