JP2003176622A - 乾式床組構造体及びその施工方法 - Google Patents

乾式床組構造体及びその施工方法

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JP2003176622A
JP2003176622A JP2001378111A JP2001378111A JP2003176622A JP 2003176622 A JP2003176622 A JP 2003176622A JP 2001378111 A JP2001378111 A JP 2001378111A JP 2001378111 A JP2001378111 A JP 2001378111A JP 2003176622 A JP2003176622 A JP 2003176622A
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Daisaku Nishimoto
大策 西本
Shigeyuki Kizaki
重之 木崎
Yuji Yoshizawa
勇二 吉澤
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Dow Kakoh KK
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Dow Kakoh KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造上の安定性が高く、且つ、施工が容易で
汎用性のある乾式床組構造体及びその施工方法を提供す
る。 【解決手段】 床下地1上に、支持柱20の柱脚部を収
容し得る間隙を有して2枚の合成樹脂発泡板11を並設
し、これを井桁状に組んで組床10を設け、この組床1
0の井桁の交差部に形成された収容部13に支持柱20
の柱脚部を収容して、支持柱20を立設し、支持柱20
の天板22のレベルを調整した後、この天板20に下地
パネルもしくは床パネルを固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂発泡体及
び支持柱を用いた乾式床組構造体及びその施工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、床下配管スペースの確保や建物の
増改築等に伴う床レベルの段差解消などのために床を嵩
上げする場合、コンクリートスラブなどの躯体床面(床
下地面)に、柱脚部と天板を有する複数のレベル調整機
能を有する支持柱を立設し、該天板上面のレベルを調整
した後、該天板に下地パネル等をビス止め等により固定
する工法が知られている。
【0003】また、50mm〜300mm程度の比較的
低い嵩上げをする場合、嵩上げ用資材として、軽量かつ
圧縮強度が強く、水を吸いにくい合成樹脂発泡体(一般
的には断熱材として市場に流通しているスタイロフォー
ムや発泡スチロール等)を使用する工法が知られてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなレベル調
整機能を有する支持柱を用いることにより、コンクリー
トスラブなどの躯体床面に不陸がある場合にも容易に床
の嵩上げを行うことができる。
【0005】このようなレベル調整機能付き支持柱を用
いる床組構造体の施工では、支持柱の底部を躯体床面に
接着剤で固定したり、躯体床面に固定したブロックを用
いるなどして、支持柱が水平方向にずれるのを防止して
いる。しかしながら、床組の高さが高くなると、即ち支
持柱が高くなると、特に地震時に支持柱が大きく傾き、
ともすれば支持柱が転倒する危険性があった。
【0006】一方、合成樹脂発泡体を用いた床組構造体
の施工では、合成樹脂発泡体自体は床内装材の下地とは
ならないために、従来は合成樹脂発泡体敷設後、合成樹
脂発泡体の上に配筋してから押えコンクリートを60m
m〜100mm程度打設し、床内装の下地としていた。
また、コンクリートスラブなどの躯体床面に不陸がある
場合、押えコンクリート上面は金ゴテ押え等により不陸
が出ないように調整していた。
【0007】このような合成樹脂発泡体を用いた床組構
造体の施工では、上述した支持柱のような転倒といった
危険性は無いものの、押えコンクリート自体の重量が嵩
むため、使用可能範囲が構造強度上、限定される。ま
た、発泡体の敷設工事と配筋工事、さらに押えコンクリ
ート工事と工程が3つ以上となり、またそれぞれ職方が
違うため工事に連続性がなく、施工が煩雑で工期と高い
コストがかかる。さらに、配管の配置替えなどを行う場
合、押えコンクリートのハツリ撤去が必要となり、メン
テナンス時においても非常にコスト高となる等の問題が
ある。
【0008】そこで、本発明は、上記従来工法における
問題点を解決し、構造上の安定性が高く、且つ、施工が
容易で汎用性のある乾式床組構造体及びその施工方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の構成は、以下の通りである。
【0010】即ち、本発明の乾式床組構造体は、床下地
上に、柱脚部と天板を有する複数のレベル調整機能付き
支持柱が立設され、該支持柱の天板に下地パネルもしく
は床パネルを固設した構造を有する乾式床組構造体であ
って、床下地上に合成樹脂発泡体からなる井桁状の組床
が設けられており、該組床の井桁の交差部に形成された
収容部に、前記支持柱の柱脚部が収容されていることを
特徴とする。
【0011】上記本発明の乾式床組構造体は、さらなる
特徴として、「前記井桁状の組床は、前記支持柱の柱脚
部を収容し得る間隙を有して並設された2枚の合成樹脂
発泡板を井桁状に組んだものであること」、「前記井桁
状の組床の上に、合成樹脂発泡体からなる複数の敷パネ
ルが敷設されていること」、「前記支持柱の天板が、前
記複数の敷パネルの間に填め込まれていること」、「前
記敷パネルと前記下地パネルもしくは床パネルとの間に
緩衝材が挟み込まれていること」、を含む。
【0012】また、本発明の乾式床組構造体の施工方法
は、床下地上に、柱脚部と天板を有する複数のレベル調
整機能付き支持柱が立設され、該支持柱の天板に下地パ
ネルもしくは床パネルを固設した構造を有する乾式床組
構造体の施工方法であって、床下地上に、前記支持柱の
柱脚部を収容し得る間隙を有して2枚の合成樹脂発泡板
を並設し、これを井桁状に組んで組床を設け、該組床の
井桁の交差部に形成された収容部に前記柱脚部を収容し
て、前記支持柱を立設し、該支持柱の天板のレベルを調
整した後、該天板に下地パネルもしくは床パネルを固定
することを特徴とする。
【0013】上記本発明の乾式床組構造体の施工方法
は、さらなる特徴として、「前記支持柱の立設前もしく
は立設後に、前記井桁状の組床の上に合成樹脂発泡体か
らなる複数の敷パネルを敷設すること」、「前記支持柱
の天板を、前記複数の敷パネルの間に填め込むこと」、
「前記支持柱の天板に下地パネルもしくは床パネルを固
定する前に、前記敷パネル上に緩衝材を敷設するこ
と」、を含む。
【0014】本発明によれば、構造的に安定性の高い井
桁状の組床の該井桁の交差部に形成された収容部に、支
持柱の柱脚部が収容されるため、支持柱の転倒を防ぐこ
とができ、安定性の高い乾式床組構造体が構築される。
【0015】また、コンクリートスラブなどの躯体床面
(床下地面)に不陸がある場合にも、床仕上げ面のレベ
ルの調整はレベル調整機能付き支持柱によって簡単に行
うことができるため、従来の合成樹脂発泡体を用いた床
組構造体のような押えコンクリート工事が不要であり、
躯体に構造強度上の大きな負担を掛けることがなく、使
用可能範囲が限定されることがない。
【0016】さらに、乾式施工であるため、配管の配置
替えなどメンテナンスも容易に行うことができるととも
に、解体時においては、合成樹脂発泡体の分離解体が容
易で、汚れも少ないため再利用が可能である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の乾式床組構造体では、床
下地上に井桁状の組床が設けられ、この井桁の交差部に
形成された収容部に、レベル調整機能付き支持柱の柱脚
部が収容される。
【0018】井桁状の組床は、躯体に構造強度上の大き
な負担を掛けることがないように、軽量且つ機械的強度
に優れる合成樹脂発泡体で構築される。この合成樹脂発
泡体としては、耐水性・断熱性等にも優れたものが好ま
しく、独立気泡を有する合成樹脂発泡体が好適である。
具体的には、例えばポリスチレン発泡体,ポリエチレン
発泡体,ポリウレタン発泡体等の独立気泡を有する合成
樹脂発泡体が好適である。特に押出発泡ポリスチレン
(商品名「スタイロフォーム」:ダウ化工(株)製)
は、その高い機械的強度、断熱性及び低い吸水性の故に
最も好ましい。
【0019】床仕上げ面のレベルの調整は、レベル調整
機能付き支持柱によって行われる。このレベル調整機能
付き支持柱の詳細な構造は特に限定されるものではな
く、例えば図2に示すような従来から一般的に知られて
いるものを用いることができる。
【0020】図2に例示したレベル調整機能付き支持柱
20は、柱脚部21と天板22からなる。
【0021】柱脚部21の最下部には防振ゴム23が用
いられている。この防振ゴム23には、支持ボルト25
の下端が回転ワッシャー24を介して回転可能な状態で
填め込まれている。また、支持ボルト25の上端は、天
板22に固定された部材26にネジ機構により填め込ま
れており、上面にはレベル調整溝27が設けられてい
る。
【0022】天板22には、パーチクルボードや合板等
の下地パネル(床下地パネル)、場合によっては床パネ
ル(フローリング)が、釘(ビス等を含む概念である)
によって取り付けられる。このため天板22には、十分
に高い釘保持力を有する例えばパーチクルボードや合板
等が用いられる。
【0023】上記のような構成を有するレベル調整機能
付き支持柱20は、天板22の回転を拘束した状態で、
支持ボルト25をレベル調整溝27を利用してドライバ
ーにより所定方向に回転させることにより、天板22の
レベルを調整することができる。
【0024】合成樹脂発泡体からなる井桁状の組床の該
井桁の交差部に、支持柱の柱脚部を収容するための収容
部を形成する方法は、特に限定されるものではないが、
例えば図1(a)に示すような合成樹脂発泡体からなる
井桁部材11を用いるのが好適である。
【0025】この井桁部材11には、近接して2つの溝
12が形成されており、さらにこれら2つの溝12を1
セットとして、所定の間隔で2セット形成されている。
溝12の幅W1は、井桁部材11の厚みとほぼ同じであ
り、溝12の高さは、井桁部材11の高さの1/2であ
る。また、2つの溝12に挟まれた部分の幅W2は、図
2に示したような支持柱を用いる場合には、柱脚部21
の最大幅、具体的には防振ゴム23の直径に概ね対応し
ている。
【0026】図1(b)は、図1(a)に示した井桁部
材11を井桁状に組んで構成した組床10の斜視図であ
る。この組床10は、2枚の井桁部材11を前記幅W2
と同じ間隔で並べたものを構成単位としてこれを井桁状
に組んだものであり、井桁の交差部には、一辺がW2
正方形断面を有する空間が形成され、この空間がレベル
調整機能付き支持柱20の柱脚部21を収容する収容部
13となる。
【0027】図1(c)は、上記組床10の収容部13
に、レベル調整機能付き支持柱20の柱脚部21を収容
した状態を示す断面図である。井桁状の組床10は、そ
れ自体が構造的に高い安定性を有しており、また図示の
ように、井桁部材11の高さを柱脚部21と概ね同じ高
さに設定することにより、支持柱20の傾きを十分拘束
できる。従って、地震時においても支持柱20が大きく
傾くことがなく、支持柱20の転倒を防止することがで
きる。
【0028】また、図1(a)のように所定の加工を施
した井桁部材11を用いることにより、収容部13が井
桁の交差部に自動的に形成されるため、支持柱20を所
定の間隔で配置するための墨出しが不要であり、特別な
技術を要することなく簡単に施工することができる。
【0029】以下、本発明の幾つかの具体的な実施形態
例を図面を参照しつつ説明するが、本発明はこれらの形
態例に限定されるものではない。
【0030】(第1の実施形態例)図3は、本例の床組
構造体における組床の斜視図であり、図1(b)に示し
た組床10を4組隣接して配設したものである。図4
は、組床10の各収容部13に、図2に示したレベル調
整機能付き支持柱20の柱脚部21を収容した状態を示
す斜視図である。
【0031】本例の床組構造体は、最終的には図5の断
面図に示されるような構造を有する。以下、この床組構
造体の施工方法を図3乃至図5を用いて説明する。
【0032】先ず、図3に示すように、コンクリートス
ラブ等の床下地1上に、井桁部材11を前記幅W2と同
じ間隔で並べたものを構成単位としてこれを井桁状に組
み、組床10を構成する。尚、配管スペースを設ける場
合には、例えば組床10を構成した後に、配管が通る部
分の井桁部材11を切除する。この井桁部材11の切除
は、カッターナイフ等を用いて簡単に行うことができ
る。
【0033】次に、図4に示すように、組床10の各収
容部13にレベル調整機能付き支持柱20の柱脚部21
を収容して、支持柱20を立設する。この時、従来のよ
うに支持柱底部の防振ゴム23に接着剤を塗布するなど
して、支持柱20を床下地1に固定するのが好ましい。
【0034】本例では、井桁部材11の高さは、収容部
13に柱脚部21を収容して支持柱20を立設した状態
で、天板22が井桁部材11よりも若干上にくるよう
に、床組構造体の高さ、天板22及び下地パネル31等
の厚みを考慮して設計されている。
【0035】次に、支持柱20の天板22のレベルを調
整する。具体的には例えば、際部分に基準高さとなる根
太を取り付け、この根太とこれに近接する天板22の上
に下地パネルを掛け渡し、この下地パネルの上に水平器
を置き、天板22を手で押さえたり、あるいは天板22
を下地パネルに粘着テープ等で仮止めし、天板22の回
転を拘束した状態で、支持ボルト25をドライバーで回
転させ、正確にレベルを調整する。そして、レベル調整
を行った天板とこれに近接する天板の上に下地パネルを
掛け渡し、先と同様にして順次天板のレベル調整を行
う。
【0036】順次もしくは全ての天板22のレベルを調
整した後は、図5に示すように天板22にパーチィクル
ボードや合板等の下地パネル31をビス止め等により固
定する。尚、図には示していないが、下地パネル31上
には、必要に応じて更なる下地パネルを施工した上で、
カーペット、木質板等の床仕上げ材が敷設施工される。
【0037】以上のようにして構築される本例の床組構
造体は、構造的に高い安定性を有する井桁状の組床10
の該井桁の交差部に形成された収容部13に、支持柱2
0の柱脚部21が収容され、且つ、井桁部材11の高さ
が柱脚部21の高さとほぼ等しく設計されているため、
支持柱20の傾きを十分拘束でき、地震時にも支持柱2
0が転倒するようなことは無く、安定性の高い構造体が
構築される。
【0038】また、組床10を形成すると、収容部13
が井桁の交差部に自動的に形成されるため、レベル調整
機能付き支持柱20を所定の間隔で配置するための墨出
しが不要であり、また床仕上げ面のレベルの調整はレベ
ル調整機能付き支持柱20によって簡単に行うことがで
き、施工が極めて容易である。
【0039】また、乾式施工であるため、配管の配置替
えなどメンテナンスを容易に行うことができるととも
に、解体時においては、合成樹脂発泡体の分離解体が容
易で、汚れも少ないため再利用が可能である。
【0040】(第2の実施形態例)本例の床組構造体
は、支持柱を立設する前に、第1の実施形態例と同様に
構成した組床の上に合成樹脂発泡体からなる複数の敷パ
ネルを敷設するものである。
【0041】図6は、本例で用いる敷パネル40を裏側
から見た斜視図である。この敷パネル40はコーナー部
が切り欠かれており、また、井桁状の組床10の内側に
丁度填め込むことができる段差状の加工が施されてい
る。
【0042】図7は、組床10の上に敷パネル40を部
分的に敷設した状態を示す斜視図であり、図8は、組床
10の収容部13に、図2に示したレベル調整機能付き
支持柱20の柱脚部を収容した状態を示す斜視図であ
る。
【0043】本例の床組構造体は、最終的には図9の断
面図に示されるような構造を有する。以下、この床組構
造体の施工方法を図6乃至図9を用いて説明する。
【0044】先ず、第1の実施形態例と同様に組床10
を構成する。
【0045】次に、図7に示すように、組床10の上に
敷パネル40を敷設する。この時、敷パネル40の裏面
に形成されている段差部分が井桁状の組床10の内側に
填め込まれ、構造的により安定性の高いものとなる。ま
た、組床10の各収納部13の上部は、敷パネル40の
コーナーが切り欠かれていることによって開口したまま
である。
【0046】次に、図8に示すように、組床10の収容
部13にレベル調整機能付き支持柱20の柱脚部21を
収容して、支持柱20を立設する。本例では、天板22
が敷パネル40よりも若干上にくるように、各部材の寸
法を設計している。
【0047】次に、第1の実施形態例と同様に天板22
のレベルを調整する。本例では、この天板22のレベル
調整前もしくは調整後、図9に示すように、敷パネル4
0上に緩衝材50を敷設するのが好ましい。緩衝材50
は必ずしも敷パネル40の全面に敷設する必要は無い
が、可能な限り広い範囲に亘って敷設することが好まし
い。
【0048】この緩衝材50としては、例えば、グラス
ウール、ロックウール、高発泡の合成樹脂、ゴム製弾性
体等を好適に用いることができる。これらは特に吸音・
防音性に優れるため、防音性能を兼ね備えた床の床組構
造体を構築できるものである。
【0049】次に、第1の実施形態例と同様、天板22
に下地パネル31をビス止め等により固定する。尚、本
例においても、下地パネル31上には、必要に応じて更
なる下地パネルを施工した上で、カーペット、木質板等
の床仕上げ材が敷設施工される。
【0050】以上のようにして構築される本例の床組構
造体においても、第1の実施形態例と同様の効果を奏す
る。それに加え、本例では組床の上に合成樹脂発泡体か
らなる敷パネル40を敷設することで、防音・防振性能
に優れた床組構造体が構築される。また、敷パネル40
と下地パネル31との間に緩衝材50を挟み込んだ場合
には、極めて防音・防振性能に優れた床組構造体が構築
される。さらに、敷パネルを井桁状の組床の内側に填め
込む構成であるため、組床自体が構造的により安定性の
高いものとなる。
【0051】(第3の実施形態例)本例の床組構造体
は、支持柱の天板が敷パネルの間に填め込まれている
点、及び敷パネル同士が接触していない点が第2の実施
形態例と異なる。
【0052】図10は、本例で用いる敷パネル40’を
裏側から見た斜視図である。この敷パネル40’は、こ
れを敷設した後に支持柱の天板を敷パネル間に丁度填め
込むことができるようにコーナー部が切り欠かれてお
り、また、井桁状の組床10の内側に丁度填め込むこと
ができるような段差状の加工が施されている。
【0053】図11は、組床10の上に敷パネル40’
を部分的に敷設した状態を示す斜視図であり、図12
は、組床10の収容部13に、図2に示したレベル調整
機能付き支持柱20の柱脚部を収容した状態を示す斜視
図である。
【0054】本例の床組構造体は、最終的には図13の
断面図に示されるような構造を有する。以下、この床組
構造体の施工方法を図10乃至図13を用いて説明す
る。
【0055】先ず、先の実施形態例と同様に組床10を
構成する。
【0056】次に、図11に示すように、組床10の上
に敷パネル40’を敷設する。この時、敷パネル40’
の裏面に形成されている段差部分が井桁状の組床10の
内側に填め込まれる。また、組床10の各収納部13の
上部は、敷パネル40’のコーナーが切り欠かれている
ことによって丁度支持柱20の天板22の大きさで開口
したままである。尚、本例では、隣接する敷パネル4
0’同士が接触しないように、敷きパネル40’の大き
さが設計されている。
【0057】次に、図12に示すように、組床10の収
容部13にレベル調整機能付き支持柱20の柱脚部21
を収容して、支持柱20を立設する。本例では、天板2
2が敷パネル40’の間に丁度填め込まれ、天板22の
底面は組床10からやや浮いた状態で、且つ天板22の
上面は敷パネル40’の上面よりも若干上にくるよう
に、各部材の寸法を設計している。
【0058】次に、先の実施形態例と同様に支持柱20
の天板22のレベルを調整する。この時、天板22が敷
パネル40’の間に丁度填め込まれた状態であり、天板
22は回転を拘束されているため、天板22を手で押さ
えたりしなくても、簡単にレベル調整を行うことができ
る。
【0059】また、レベル調整後の天板22に下地パネ
ル31をビスで固定する際、天板22が動いてレベルが
狂ってしまうといった問題も無い。尚、先の実施形態例
の場合には、このような問題を防止するために、天板の
レベル調整後に、支持ボルト25と部材26との間に接
着剤を流し込み、ネジ機構が働かなくするのが良い。
【0060】本例においても、天板22のレベル調整前
もしくは調整後、図13に示すように、敷パネル40’
上に前述したような緩衝材50を敷設するのが好まし
い。
【0061】次に、先の実施形態例と同様、天板22に
下地パネル31をビス止め等により固定する。尚、本例
においても、下地パネル31上には、必要に応じて更な
る下地パネルを施工した上で、カーペット、木質板等の
床仕上げ材が敷設施工される。
【0062】以上のようにして構築される本例の床組構
造体においても、第2の実施形態例と同様の効果を奏す
る。それに加え、本例では支持柱20の天板22を敷パ
ネル40’の間に填め込み、天板22の回転を拘束して
いるため、レベル調整をより簡単且つ確実に行うことが
できる。また、敷パネル同士が接触していないため、敷
パネルが互いに擦れ合うことがなく、歩行時に耳障りな
音が発生する心配が無い。
【0063】(第4の実施形態例)本例の床組構造体
は、井桁状の組床を構成する井桁部材として、高さの異
なる2種類の井桁部材を用いる点が先の実施形態例と異
なる。
【0064】図14は、本例で用いる2種類の井桁部材
を示しており、井桁部材11aは井桁部材11bよりも
平板状の敷パネル40”の厚み分、高いものである。図
15は、組床10に敷きパネル40”を部分的に敷設
し、さらに組床10の収容部13に、図2に示したレベ
ル調整機能付き支持柱20の柱脚部21を収容した状態
を示す斜視図である。
【0065】本例の床組構造体は、最終的には図16の
断面図に示されるような構造を有する。尚、この床組構
造体の施工は、先の実施形態例に準じて行うことができ
るため、説明は省略する。
【0066】本例の床組構造体においても、第2の実施
形態例とほぼ同様の効果を奏するものである。尚、本例
の場合には、平板状の敷パネル40”を用いても井桁状
の組床の内側に填め込むことができ、簡単に組床の安定
性を高めることができる。
【0067】以上説明したように、本発明においては、
構造的に安定性の高い井桁状の組床の該井桁の交差部に
形成された収容部に、支持柱の柱脚部を収容することに
より、支持柱が大きく傾くのを防ぎ、支持柱の転倒を防
止している。
【0068】ここで、床組構造体の高さが非常に高く、
例えば高さが1000mm以上の支持柱を用いる場合、
床下地上への支持柱の据付時の安定性を高めるために、
例えば図2に示した防振ゴム23として直径の大きいも
のを用いる場合もある。このような場合には、先の実施
形態例では組床に形成される収容部13と支持柱20の
柱脚部21との間に大きな隙間が生じ、支持柱の傾きを
十分に拘束できないこともある。
【0069】上記のような場合には、例えば図17に示
すような拘束用部材60を用いて補強するのが好まし
い。この拘束用部材60は、支持柱20の柱脚部21に
装着するための装着溝61を有し、組床の収容部13に
丁度填め込むことができる外形をしたものである。この
場合、図18の断面図に示すように、複数の拘束用部材
60を、装着溝61の向きを変えて柱脚部21に装着す
れば、支持柱が傾くのを効果的に防止することができ
る。
【0070】拘束用部材は、図17の形態に限らず任意
の形態とすることができ、例えば図19に示すようなも
のであっても良い。この拘束用部材60’は、図20の
断面図に示すように、2本の拘束用部材60’を用いて
柱脚部21を挟み込むようにして、組床の収容部13に
填め込むものである。
【0071】
【発明の効果】上述の如く、本発明の乾式床組構造体及
びその施工方法によれば、以下の効果を奏する。
【0072】(1)井桁状の組床の該井桁の交差部に形
成された収容部に、支持柱の柱脚部を収容することによ
り、支持柱の転倒を防止でき、安定性の高い乾式床組構
造体が構築される。
【0073】(2)コンクリートスラブなどの躯体床面
(床下地面)に不陸がある場合にも、床仕上げ面のレベ
ルの調整はレベル調整機能付き支持柱によって簡単に行
うことができるため、従来の合成樹脂発泡体を用いた床
組構造体のような押えコンクリート工事が不要であり、
躯体に構造強度上の大きな負担を掛けることがなく、使
用可能範囲が限定されることがない。
【0074】(3)乾式施工であるため、配管の配置替
えなどメンテナンスも容易に行うことができるととも
に、解体時においては、合成樹脂発泡体の分離解体が容
易で、汚れも少ないため再利用が可能である。
【0075】(4)井桁の交差部に支持柱を立設するた
め、所定の形状・寸法を有する井桁部材を用いて組床を
構成することにより、支持柱を立設位置の墨出しが不要
であり、特別な技術を要することなく簡単に施工するこ
とができる。
【0076】(5)特に、支持柱の柱脚部を収容し得る
間隙を有して所定の加工を施した2枚の合成樹脂発泡板
を並設し、これを井桁状に組んで組床を構成した場合に
は、支持柱の柱脚部を収容する収容部を井桁の交差部に
自動的に形成することができ、施工が簡略化される。
【0077】(6)特に、井桁状の組床の上に合成樹脂
発泡体からなる複数の敷パネルを敷設した場合には、防
音・防振性能に優れた床組構造体が構築される。
【0078】(7)特に、支持柱の天板を、複数の敷パ
ネルの間に填め込むように構成し、天板の回転を拘束し
た場合には、レベル調整をより一層簡単且つ確実に行う
ことができ、より一層簡単に施工することができる。
【0079】(8)特に、敷パネル上に緩衝材を敷設
し、敷パネルと下地パネルもしくは床パネルとの間に緩
衝材が挟み込むようにした場合には、極めて防音・防振
性能に優れた床組構造体が構築される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的な特徴を説明するための図であ
り、(a)は井桁部材、(b)は組床、(c)は組床の
収容部に支持柱の柱脚部を収容した状態を示す図であ
る。
【図2】本発明に用いられるレベル調整機能付き支持柱
の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態例に係る床組構造体に
おける組床の斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態例に係る床組構造体に
おける組床の収容部に、レベル調整機能付き支持柱の柱
脚部を収容した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の第1の実施形態例に係る床組構造体の
特徴部分を示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態例に係る床組構造体に
用いる敷パネルの裏面斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態例に係る床組構造体に
おける組床の上に、敷パネルを部分的に敷設した状態を
示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態例に係る床組構造体に
おける組床の収容部に、レベル調整機能付き支持柱の柱
脚部を収容した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態例に係る床組構造体の
特徴部分を示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態例に係る床組構造体
に用いる敷パネルの裏面斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態例に係る床組構造体
における組床の上に、敷パネルを部分的に敷設した状態
を示す斜視図である。
【図12】本発明の第3の実施形態例に係る床組構造体
における組床の収容部に、レベル調整機能付き支持柱の
柱脚部を収容した状態を示す斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施形態例に係る床組構造体
の特徴部分を示す断面図である。
【図14】本発明の第4の実施形態例に係る床組構造体
に用いる井桁部材を示す図である。
【図15】本発明の第4の実施形態例に係る床組構造体
における組床の収容部に、レベル調整機能付き支持柱の
柱脚部を収容した状態を示す斜視図である。
【図16】本発明の第4の実施形態例に係る床組構造体
の特徴部分を示す断面図である。
【図17】本発明に用いられる拘束用部材の一例を示す
斜視図である。
【図18】図17の拘束用部材を用いた本発明の床組構
造体の特徴部分を示す断面図である。
【図19】本発明に用いられる拘束用部材の別の例を示
す斜視図である。
【図20】図19の拘束用部材を用いた本発明の床組構
造体の特徴部分を示す断面図である。
【符号の説明】
1 床下地 10 組床 11、11a、11b 井桁部材 12 溝 13 収容部 20 レベル調整機能付き支持柱 21 柱脚部 22 天板 23 防振ゴム 24 回転ワッシャー 25 支持ボルト 26 支持ボルトが填め込まれる部材 27 レベル調整溝 31 下地パネル 40、40’、40” 敷パネル 50 緩衝材 60、60’ 拘束用部材 61 装着溝
フロントページの続き (72)発明者 吉澤 勇二 東京都台東区東上野3−26−10 株式会社 ロウ建築設計事務所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 床下地上に、柱脚部と天板を有する複数
    のレベル調整機能付き支持柱が立設され、該支持柱の天
    板に下地パネルもしくは床パネルを固設した構造を有す
    る乾式床組構造体であって、 床下地上に合成樹脂発泡体からなる井桁状の組床が設け
    られており、該組床の井桁の交差部に形成された収容部
    に、前記支持柱の柱脚部が収容されていることを特徴と
    する乾式床組構造体。
  2. 【請求項2】 前記井桁状の組床は、前記支持柱の柱脚
    部を収容し得る間隙を有して並設された2枚の合成樹脂
    発泡板を井桁状に組んだものであることを特徴とする請
    求項1に記載の乾式床組構造体。
  3. 【請求項3】 前記井桁状の組床の上に、合成樹脂発泡
    体からなる複数の敷パネルが敷設されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の乾式床組構造体。
  4. 【請求項4】 前記支持柱の天板が、前記複数の敷パネ
    ルの間に填め込まれていることを特徴とする請求項3に
    記載の乾式床組構造体。
  5. 【請求項5】 前記敷パネルと前記下地パネルもしくは
    床パネルとの間に緩衝材が挟み込まれていることを特徴
    とする請求項3又は4に記載の乾式床組構造体。
  6. 【請求項6】 床下地上に、柱脚部と天板を有する複数
    のレベル調整機能付き支持柱が立設され、該支持柱の天
    板に下地パネルもしくは床パネルを固設した構造を有す
    る乾式床組構造体の施工方法であって、 床下地上に、前記支持柱の柱脚部を収容し得る間隙を有
    して2枚の合成樹脂発泡板を並設し、これを井桁状に組
    んで組床を設け、 該組床の井桁の交差部に形成された収容部に前記柱脚部
    を収容して、前記支持柱を立設し、該支持柱の天板のレ
    ベルを調整した後、 該天板に下地パネルもしくは床パネルを固定することを
    特徴とする乾式床組構造体の施工方法。
  7. 【請求項7】 前記支持柱の立設前もしくは立設後に、
    前記井桁状の組床の上に合成樹脂発泡体からなる複数の
    敷パネルを敷設することを特徴とする請求項6に記載の
    乾式床組構造体の施工方法。
  8. 【請求項8】 前記支持柱の天板を、前記複数の敷パネ
    ルの間に填め込むことを特徴とする請求項7に記載の乾
    式床組構造体の施工方法。
  9. 【請求項9】 前記支持柱の天板に下地パネルもしくは
    床パネルを固定する前に、前記敷パネル上に緩衝材を敷
    設することを特徴とする請求項7又は8に記載の乾式床
    組構造体の施工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100579931B1 (ko) 2005-10-28 2006-05-16 (주)한국환경종합건축사사무소 공동주택 층간 소음 방지를 위한 바닥판 조립체 및설치방법
KR101096997B1 (ko) * 2009-01-15 2011-12-20 극동건설주식회사 구조체의 설치 방법
KR101161993B1 (ko) 2010-12-01 2012-07-03 극동건설주식회사 강도 보강용 합성 구조체 및 이를 이용한 시공방법

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