JP2003172444A - 車両の駆動制御装置 - Google Patents

車両の駆動制御装置

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JP2003172444A
JP2003172444A JP2001373916A JP2001373916A JP2003172444A JP 2003172444 A JP2003172444 A JP 2003172444A JP 2001373916 A JP2001373916 A JP 2001373916A JP 2001373916 A JP2001373916 A JP 2001373916A JP 2003172444 A JP2003172444 A JP 2003172444A
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oil pump
engine
speed
motor
electric oil
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JP2001373916A
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Takehiko Suzuki
鈴木武彦
Satoshi Wakuta
和久田聡
Yukinori Nakamori
中森幸典
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Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両のエンジンの自動停止中に電動オイルポン
プが使用できないときにも、摩擦係合要素の再係合時の
ショックを低減する。 【解決手段】エンジン(E/G)5駆動中にエンジン停
止条件が成立すると、E/G5が停止されてE/G5の
回転数がアイドル回転数から低下し、機械式オイルポン
プ(O/P)10の回転数も低下する。E/G5の回転
数が所定回転数になると、電動O/P11が駆動され
る。このため、クラッチC1油圧PC1が低下して一定の
油圧PXになる。E/G再始動条件の成立前に、電動O
/P11の駆動可能条件外が成立すると、電動O/P1
1が停止する。E/G再始動条件が成立すると、E/G
5は再始動してアイドル回転数より低い非通常時の目標
回転数で設定した待機時間だけ駆動された後、通常時の
目標回転数であるアイドル回転数で駆動される。これに
より、発進時のショックが抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハイブリッ
ド車両やアイドリングストップを行う車両等の車両の駆
動制御装置の技術分野に属し、特に、車両のエンジンの
自動停止により、このエンジンで駆動制御されて自動変
速機の油圧制御装置に油圧を供給するオイルポンプ(以
下、機械式オイルポンプともいう)が停止しているとき
に、バッテリ等の他の電力源で電気的に駆動される電動
オイルポンプで油圧を自動変速機の油圧制御装置に供給
してこの油圧制御装置の油圧を所定油圧に維持すること
により、車両のエンジンの再始動時に、自動変速機のク
ラッチやブレーキ等の摩擦係合要素のすべりや摩擦係合
要素の再係合によるショックを低減する車両の駆動制御
装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、排気ガスの低減や燃費向上等のた
めに、走行動作中において車両が例えば信号待ち等にお
いて停止したときあるいは所定停止条件が成立したとき
に、車両のエンジンを自動的に停止するようになってい
るハイブリッド車両やアイドリングストップを行う車両
等の車両が種々開発されている。そして、これらの車両
はエンジンが自動的に停止した後、再始動するようにな
っている。
【0003】一方、前述の車両は油圧制御による自動変
速を行う自動変速機を備えており、この自動変速機は、
車両のエンジンで駆動制御される機械式オイルポンプに
よって発生される油圧が油圧制御装置により制御され、
この制御された油圧で車両走行状況等に基づいて所定の
自動変速制御にしたがって所定数の摩擦係合要素の係合
および解放が制御されることで、自動変速制御が行われ
る。
【0004】ところで、このような車両においては、機
械式オイルポンプがエンジンの自動停止時にエンジンと
共に停止するようになる。このため、エンジンの自動停
止時には、機械式オイルポンプから供給される油圧が低
下して、摩擦係合要素の係合に必要な所定油圧に維持で
きなくなってしまう。このように油圧制御装置の油圧が
所定油圧に維持できない状態でエンジンが再始動したと
き、このエンジンの再始動で駆動される機械式オイルポ
ンプによる油圧が上昇するまでに時間がかかり、摩擦係
合要素が係合するのにも時間がかかってしまい、レスポ
ンスが悪くなる。
【0005】また、機械式オイルポンプも再駆動される
ため、この機械式オイルポンプから油圧制御装置に供給
される油圧が上昇する。そして、油圧制御装置に供給さ
れる油圧が所定油圧に上昇したとき、前述の摩擦係合要
素が再び係合されるため、ショックが発生する。
【0006】そこで、車両のエンジンとは独立してバッ
テリ等の電力源で駆動される電動オイルポンプを前述の
機械式オイルポンプとは別に設け、機械式オイルポンプ
が停止したときに、この電動オイルポンプを駆動して油
圧を油圧制御装置に供給することで、油圧制御装置にお
いて、摩擦係合要素の係合に必要な所定油圧を維持する
ように構成された自動変速機が、例えば特開平8−14
076号公報等において提案されている。
【0007】この公開公報に開示されているような自動
変速機によれば、機械式オイルポンプの自動停止時に
も、電動オイルポンプにより油圧制御装置の油圧を摩擦
係合要素の係合に必要な所定油圧に維持することができ
るようになるため、始動時に係合する摩擦係合要素が確
実に係合状態に設定でき、摩擦係合要素の係合時のショ
ックの発生を防止できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
公開公報の自動変速機では、エンジンの自動停止中に、
例えば電動オイルポンプがフェールしたときや、作動油
の温度が温度変化により電動オイルポンプの使用可能温
度領域外になるなどの電動オイルポンプの駆動可能領域
外になったとき{例えば、オートマチックトランスミッ
ション用オイル(以下、ATFとも表記する)の温度が
低くなって、ATFの粘度が高くなり、電動オイルポン
プの電動モータへの供給電流が過電流になったとき等}
等の場合のように、電動オイルポンプが使用不能になっ
た場合、電動オイルポンプによる油圧の供給ができなく
なってしまう。
【0009】このため、せっかく電動オイルポンプを設
けても、電動オイルポンプが使用不能になると、電動オ
イルポンプによる油圧供給ができず、エンジンの再始動
時に摩擦係合要素を係合するための油圧が十分にかつ確
実に得ることができなくなる。このため、前述と同様の
問題、つまり摩擦係合要素の再係合時におけるショック
の発生という問題が同様に発生してしまう。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、車両のエンジンの自動停
止中に電動オイルポンプが使用できないときにも、摩擦
係合要素の再係合時のショックを低減することのできる
車両の駆動制御装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1の発明の車両の駆動制御装置は、摩擦係
合要素の係合を油圧制御する油圧制御装置、エンジンに
より駆動され前記油圧制御装置に油圧を供給する機械式
オイルポンプ、前記油圧制御装置に油圧を供給する電動
オイルポンプとを少なくとも有し、エンジンの駆動力
を、前記摩擦係合要素を係合することにより車輪に伝達
する自動変速機と、前記機械式オイルポンプに駆動連結
すると共に、自動変速機に駆動力を伝達するモータと、
を備え、前記エンジン及びモータの駆動の停止による前
記機械式オイルポンプの停止時に、前記電動オイルポン
プで油を前記油圧制御装置に供給する車両の駆動制御装
置において、前記電動オイルポンプの駆動不能時には、
前記車両の発進時に、前記モータを前記機械式オイルポ
ンプがアイドル回転数より低い回転数で駆動されるよう
に制御することを特徴としている。
【0012】また、請求項2の発明は、前記電動オイル
ポンプの駆動不能時には、車両の発進時に、前記モータ
を所定時間、前記機械式オイルポンプがアイドル回転数
より低い回転数で駆動されるように制御することを特徴
としている。
【0013】更に、請求項3の発明は、前記所定時間経
過後、前記モータの回転を上昇させ、前記エンジンを再
始動させることを特徴としている。
【0014】更に、請求項4の発明は、前記所定時間経
過後、前記モータの回転を上昇させ、前記モータの駆動
力で車両を走行させることを特徴としている。
【0015】更に、請求項5の発明は、前記エンジン、
前記モータ及び前記機械式オイルポンプは、同じ回転数
で回転するようにそれぞれ駆動制御されることを特徴と
している。
【0016】
【作用および発明の効果】このように構成された請求項
1ないし5の発明の車両の駆動制御装置によれば、エン
ジンの駆動の停止により機械式オイルポンプの停止状態
で、電動オイルポンプが駆動可能である場合には、電動
オイルポンプにより油圧制御装置の油圧をエンジン又は
モータの駆動力を伝達する摩擦係合要素の係合に必要な
所定油圧に維持することができるようになるため、車両
の発進時にこの摩擦係合要素の係合時のショックの発生
を防止できる。
【0017】また、電動オイルポンプが駆動不能である
場合には、車両の発進時に、モータが機械式オイルポン
プを直接アイドル回転数より高い回転数で回転させな
く、一旦、このアイドル回転数より低い回転数で回転さ
せる。したがって、エンジンの駆動の停止による機械式
オイルポンプの停止時に、電動オイルポンプの駆動不能
により油圧制御装置に所定油圧が供給されなくても、車
両の発進時にモータが一旦アイドル回転数より低い回転
数になるように回転することで、油圧制御装置にはエン
ジン又はモータの駆動力を車輪に伝達する摩擦係合要素
に比較的ゆっくりと油圧が供給され、エンジン又はモー
タの駆動力を車輪に伝達する摩擦係合要素が比較的ゆっ
くりと係合する。これにより、電動オイルポンプが駆動
不能である場合にも、この摩擦係合要素の係合時の不快
なショックを低減することができる。
【0018】特に、請求項2ないし4の発明によれば、
電動オイルポンプの駆動不能時における車両の発進時
に、機械式オイルポンプをアイドル回転数より低い回転
数で駆動させるモータの駆動制御は所定時間だけ行われ
るようになる。これにより、車両をスームズに発進さ
せ、走行させることができる。
【0019】また、請求項3の発明によれば、所定時間
待機後、エンジンを始動させてエンジンの駆動力で車両
を走行させることができる。
【0020】更に、請求項4の発明によれば、所定時間
待機後、モータの駆動力で車両を走行させることができ
る。
【0021】更に、請求項5の発明によれば、前記エン
ジン、前記モータ及び前記機械式オイルポンプが同じ回
転数で回転するように制御される。これにより、機械式
オイルポンプをアイドル回転数より低い回転数で駆動す
る際、モータの回転をアイドル回転数より低い回転数で
駆動制御するだけで済み、機械式オイルポンプの駆動制
御を簡単にできる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態を説明する。図1は、本発明にかかる車両の駆
動制御装置の実施の形態の一例が適用された車両の駆動
系を模式的に示すブロック図、図2は、この例の車両の
駆動制御装置の各構成要素の接続関係を模式的にブロッ
ク図である。
【0023】図1に示すように、この例の車両の駆動制
御装置における車両の駆動系1は、車両の駆動源2、自
動変速機(A/T)3,およびディファレンシャル装置
4から構成されている。車両の駆動源2は、エンジン
(E/G)5およびモータ・ジェネレータ(M/G)6
からなっている。自動変速機3は、トルクコンバータ
(T/C)7、自動変速機構8、油圧制御装置9、機械
式オイルポンプ(機械式O/P)10、および電動オイ
ルポンプ(電動O/P)11からなっている。
【0024】図2に示すように、エンジン5、モータ・
ジェネレータ6及び機械式ポンプ10は互いに直結され
ており、エンジン5の回転数、モータ・ジェネレータ6
の回転数及び機械式ポンプ10の回転数がすべて等しく
なるように設定されている。
【0025】エンジン5は、モータ・ジェネレータ6に
よって始動されるとともに運転者のアクセルペダル踏込
量に応じて駆動力を出力する。モータ・ジェネレータ6
は運転者がイグニッションスイッチをオンすることで始
動する。そして、モータ・ジェネレータ6は、駆動力を
出力するときはこの駆動力で前述のようにエンジン5を
始動するとともに、エンジン5の駆動力とともに車両を
駆動するようになっており、また、駆動力が入力される
ときは発電を行い、発電した電気は車両のバッテリ12
に蓄えられる。
【0026】また、エンジン5およびモータ・ジェネレ
ータ6はトルクコンバータ7のドライブ側に連結されて
おり、それらの駆動力がこのトルクコンバータ7のドラ
イブ側に供給される。
【0027】更に、モータ・ジェネレータ6、油圧制御
装置9、および電動オイルポンプ(EOP)11は、こ
れらに電気的に接続されたコントローラ13によってそ
れぞれ駆動制御されるようになっている。
【0028】このコントローラ13には、油圧制御装置
制御手段13a、油温検知手段13b、油圧検知手段1
3c、電動オイルポンプ(電動O/P)駆動制御・フェ
ール検知手段13d、モータ・ジェネレータ(M/G)
目標回転数設定・駆動制御手段13e、モータ・ジェネ
レータ(M/G)回転数検知手段13f、エンジン(E
/G)回転数検知手段13g、およびバッテリ電圧検出
手段13hがそれぞれ設けられている。
【0029】油圧制御装置制御手段13aには油圧制御
装置9が接続されており、油圧制御装置制御手段13a
は、車両走行状況等に基づき所定の自動変速制御にした
がって油圧制御装置9を制御する。
【0030】油温検知手段13bには油温センサ14が
接続されており、油温検知手段13bは油温センサ14
からの検知信号により油圧制御装置9内の作動油の油温
を検知するようになっている。油圧検知手段13cには
油圧センサ15が接続されており、油圧検知手段13c
は油圧センサ15からの検知信号により油圧制御装置9
内の作動油の油圧を検知するようになっている。
【0031】電動オイルポンプ駆動制御・フェール検知
手段13dには電動オイルポンプ11がこれらの間で双
方向に信号が入出力可能に接続されており、電動オイル
ポンプ駆動制御・フェール検知手段13dは油温検知手
段13bによって検知された油圧制御装置9の油温およ
び油圧検知手段13cによって検知された油圧制御装置
9の油圧に基づいて電動オイルポンプ11を駆動制御す
るとともに、電動オイルポンプ11のフェールを検知す
るようになっている。
【0032】モータ・ジェネレータ(M/G)目標回転
数設定・駆動制御手段13eにはモータ・ジェネレータ
6がこれらの間で双方向に信号が入出力可能に接続され
ているとともに、モータ・ジェネレータ(M/G)回転
数検知手段13fには磁極位置検出センサ16が接続さ
れている。モータ・ジェネレータ目標回転数設定・駆動
制御手段13eはモータ・ジェネレータ6の目標回転数
を設定する(つまり、エンジン5の目標回転数を設定す
る)とともに、モータ・ジェネレータ6を駆動制御する
ようになっている。
【0033】また、モータ・ジェネレータ(M/G)目
標回転数設定・駆動制御手段13eは、エンジン停止制
御においてモータ・ジェネレータ6の駆動の停止による
エンジン5の駆動の停止後に、エンジン再始動制御を行
う際に、モータ・ジェネレータ6の再駆動によるエンジ
ン再始動開始後に機械式オイルポンプ10の吐出圧が立
ち上がるまでモータ・ジェネレータ6を(つまり、エン
ジン5)を低回転に維持して待機する待機時間を設定す
る。
【0034】更に、モータ・ジェネレータ回転数検知手
段13fは磁極位置検出センサ16からの検出信号によ
りモータ・ジェネレータ6の回転数を検知するようにな
っている。
【0035】そして、モータ・ジェネレータ目標回転数
設定・駆動制御手段13eは磁極位置検出センサ16か
らのモータ・ジェネレータ回転数検出信号に基づいて、
設定した目標回転数となるようにモータ・ジェネレータ
の駆動を制御する。これにより、エンジン5の駆動が目
標回転数となるように制御される。
【0036】更に、エンジン回転数検知手段13gはエ
ンジン回転数検出センサ17からの検出信号によりエン
ジン5の回転数を検知するようになっている。
【0037】バッテリ電圧検出手段13hにはバッテリ
12がこれらの間で双方向に信号が入出力可能に接続さ
れており、バッテリ電圧検出手段13hはバッテリ12
の電圧を検出して、バッテリ12電圧が所定電圧になる
ようにモータ・ジェネレータ6の発電により充電制御す
る。
【0038】また、コントローラ13は、油温センサ1
4からの油圧制御装置9内の作動油の油温検出信号、油
圧センサ15からの油圧制御装置9内の作動油の油圧検
出信号、および磁極位置検出センサ16からのモータ・
ジェネレータ6の回転数検出信号に基づいて、電動オイ
ルポンプ11を駆動制御する。
【0039】機械式オイルポンプ10はエンジン5およ
びモータ・ジェネレータ6の各駆動力により駆動され
て、油圧を油圧制御装置9に供給し、また、電動オイル
ポンプ11は図2に示すバッテリ12からの供給電圧で
駆動されて、油圧を油圧制御装置9に供給するようにな
っている。
【0040】そして、運転者がイグニッションスイッチ
をオンすることでモータ・ジェネレータ6が駆動され、
また、このモータ・ジェネレータ6の駆動でエンジン5
が始動される。通常走行時、エンジン5は運転者のアク
セルペダル踏込量に応じて駆動力を出力し、この駆動力
はトルクコンバータ7を介して自動変速機構8に入力さ
れる。このとき、コントローラ13は車両走行状況等に
基づき所定の自動変速制御にしたがって油圧制御装置9
を制御する。油圧制御装置9はコントローラ13によっ
て制御されることで自動変速機構8のクラッチやブレー
キ等の複数の摩擦係合要素に供給する油圧を制御する。
このように、自動変速機構8は油圧制御装置9によって
制御されることで、入力される駆動力を車両走行状況等
に基づいて所定の自動変速制御にしたがって変速してデ
ィファレンシャル装置4に出力し、ディファレンシャル
装置4は伝達された駆動力を各駆動輪に出力する。
【0041】次に、自動変速機3を更に具体的について
説明する。図3はこの自動変速機3を示し、(a)はそ
のスケルトン図であり、(b)その作動表図である。
【0042】図3(a)に示すように、自動変速機3は
主変速機構20および副変速機構30からなっている。
主変速機構20はエンジン5の出力軸に整列して配置さ
れる第1軸に配置されており、この第1軸には、ロック
アップクラッチ7aを有するトルクコンバータ7および
自動変速機構8がそれぞれエンジン5およびモータ・ジ
ェネレータ6側からこれらの順に配置されている。
【0043】また、主変速機構20は、後述する自動変
速機構8の入力軸21と同軸にかつトルクコンバータ7
のドライブ側に接続された機械式オイルポンプ10およ
びトルクコンバータ7に隣接して配置された電動オイル
ポンプ11を備えている。なお、図3(a)には電動オ
イルポンプ11を機械式オイルポンプ10と同じ位置に
( )を付して記載しているが、これは説明の便宜上記
載したものであって、実際には電動オイルポンプ11は
入力軸21と同軸には設けられない。
【0044】自動変速機構8は第1軸を構成する入力軸
21を備えており、この入力軸21には、エンジン5お
よびモータ・ジェネレータ6からの各駆動力がそれぞれ
トルクコンバータ7を介して伝達されるようになってい
る。
【0045】また、自動変速機構8は、プラネタリギヤ
ユニット部22、ブレーキ部23、およびクラッチ部2
4を備えている。プラネタリギヤユニット部22はシン
グルピニオンプラネタリギヤ25とダブルピニオンプラ
ネタリギヤ26とを備えている。シングルピニオンプラ
ネタリギヤ25は、サンギヤS1、リングギヤR1、お
よびこれらのギヤS1,R1に噛合するピニオンP1を
回転自在に支持するキャリヤCRからなっている。ま
た、ダブルピニオンプラネタリギヤ26は、サンギヤS
2、リングギヤR2、サンギヤS2に噛合するピニオン
P2aおよびリングギヤR2に噛合するピニオンP2b
互いに噛合するようにして回転自在に支持するキャリヤ
CRからなっている。
【0046】サンギヤS1およびサンギヤS2は、それ
ぞれ入力軸21に回転自在に支持された各中空軸27,
28に支持されて、入力軸21に対して相対回転自在に
されている。また、キャリヤCRは前述の両プラネタリ
ギヤ25,26に共通しているとともに、このキャリヤ
CRに支持されてそれぞれサンギヤS1,S2に噛合す
るピニオンP1およびピニオンP2aはともに一体回転
するように連結されている。
【0047】ブレーキ部23は、ワンウェイクラッチF
1、ワンウェイクラッチF2、ブレーキB1、ブレーキ
B2、およびブレーキB3を備えている。ワンウェイク
ラッチF1はブレーキB2とサンギヤS2を支持する中
空軸28との間に設けられているとともに、ワンウェイ
クラッチF2はリングギヤR2と自動変速機3のケース
3aとの間に設けられている。ブレーキB1はサンギヤ
S2を支持する中空軸28と自動変速機3のケース3a
との間に設けられ、中空軸28を自動変速機3のケース
3aに係止させてサンギヤS2の回転を停止するように
なっている。また、ブレーキB2はワンウェイクラッチ
F1のアウタレースF1a側と自動変速機3のケース3
aとの間に設けられ、アウタレースF1a側を自動変速
機3のケース3aに係止させてこのワンウェイクラッチ
F1のアウタレースF1a側の回転を停止するようにな
っている。更に、ブレーキB3はリングギヤR2と自動
変速機3のケース3aとの間に設けられ、リングギヤR
2を自動変速機3のケース3aに係止させてこのリング
ギヤR2の回転を停止するようになっている。
【0048】クラッチ部24は、フォワードクラッチC
1およびダイレクトクラッチC2を備えている。フォワ
ードクラッチC1はリングギヤR1の外周側と入力軸2
1との間に設けられていて、入力軸21とリングギヤR
1とを連結または遮断するようになっている。また、ダ
イレクトクラッチC2はサンギヤS1を支持する中空軸
27と入力軸21との間に設けられていて、入力軸21
と中空軸27とを連結または遮断するようになってい
る。キャリヤCRには、カウンタドライブギヤ29がこ
のキャリヤCRと一体回転するように連結されて、主変
速機構20の出力部が構成されている。
【0049】一方、副自動変速機構30は、入力軸21
からなる第1軸と平行に配置された第2軸31に配置さ
れており、2つのシングルピニオンプラネタリギヤ3
2,33を備えている。シングルピニオンプラネタリギ
ヤ32は、サンギヤS3、リングギヤR3、これらのギ
ヤS3,R3に噛合するピニオンP3、およびこのピニ
オンP3を回転自在に支持するキャリヤCR3からなっ
ている。また、シングルピニオンプラネタリギヤ33
は、サンギヤS4、リングギヤR4、これらのギヤS
4,R4に噛合するピニオンP4、およびこのピニオン
P4を回転自在に支持するキャリヤCR4からなってい
る。
【0050】サンギヤS3およびサンギヤS4は互いに
一体に連結されて第2軸31に相対回転自在に支持され
ている。また、キャリヤCR3は第2軸31に連結され
ているとともに、この第2軸31を介してリングギヤR
4に連結されている。したがって、副自動変速機構30
ではシンプソンタイプのギヤ列が構成されている。
【0051】一体に連結されたサンギヤS3,S4とキ
ャリヤCR3との間にはUD(アンダードライブ)ダイ
レクトクラッチC3が設けられており、このUDダイレ
クトクラッチC3はサンギヤS3,S4とキャリヤCR
3とを連結または遮断するようになっている。また、サ
ンギヤS3,S4と自動変速機3のケース3aとの間に
はブレーキB4が設けられており、このブレーキB4
は、サンギヤS3,S4を自動変速機3のケース3aに
係止させてこれらのサンギヤS3,S4の回転を停止す
るようになっている。更に、キャリヤCR4と自動変速
機3のケース3aとの間にはブレーキB5が設けられて
おり、このブレーキB5は、キャリヤCR4を自動変速
機3のケース3aに係止させてこのキャリヤCR4の回
転を停止するようになっている。このように構成された
副自動変速機構30では、前進3速の変速段が得られる
ようになる。
【0052】リングギヤR3には、主変速機構20のカ
ウンタドライブギヤ29に噛合するカウンタドリブンギ
ヤ34がこのリングギヤR3と一体回転するように連結
されて、副変速機構30の入力部が構成されている。ま
た、キャリヤCR3およびリングギヤR4が連結された
第2軸31に減速ギヤ35が連結されて、副変速機構3
0の出力部が構成されている。
【0053】更に、ディファレンシャル装置4が、第1
軸である入力軸21および第2軸31に平行に配置され
た第3軸に配置されており、この第3軸は後述する左右
の車軸41l,41rによって構成されている。このデ
ィファレンシャル装置4はデフケース42を備えてお
り、このデフケース42には、前述の減速ギヤ35に噛
合する入力ギヤ43が固定されている。
【0054】デフケース42の内部には、デフギヤ44
とこのデフギヤ44にそれぞれ噛合する左右のサイドギ
ヤ45,46とが回転自在に支持されている。左右のサ
イドギヤ45,46から、それぞれ、左右の車軸41l,
41rが延設されている。これにより、入力ギヤ43か
らの回転が負荷トルクに対応して分岐されて、それぞれ
左右の車軸41l,41rに伝達されるようになってい
る。
【0055】そして、第1軸(入力軸21)、第2軸3
1、および第3軸(車軸41l,41r)は、それぞ
れ、図示しないが従来公知のように側面視3角形状に配
置されている。
【0056】次に、このように構成された自動変速機3
の作動を、図3(b)に示す作動表にしたがって説明す
る。前進1速(1ST)では、フォワードクラッチC
1、ワンウェイクラッチF2、およびブレーキB5がそ
れぞれ係合し、主変速機構20および副変速機構30が
ともに1速に設定される。
【0057】この主変速機構20の1速の動作では、入
力軸21の回転がフォワードクラッチC1、リングギヤ
R1、ピニオンP1、およびピニオンP2aを介してピ
ニオンP2bに減速されて伝達され、ピニオンP2bが回
転する。このとき、ワンウェイクラッチF2の係合でリ
ングギヤR2の回転が阻止されるので、ピニオンP2 a
の回転でキャリヤCRが減速回転し、このキャリヤCR
の減速回転がカウンタドライブギヤ29から出力され
る。このカウンタドライブギヤ29の出力回転が副変速
機構30のカウンタドリブンギヤ34に更に減速されて
伝達される。
【0058】次に、副変速機構30の1速の動作では、
カウンタドリブンギヤ34の回転がキャリヤCR3、ピ
ニオンP3、サンギヤS3、およびサンギヤS4を介し
てピニオンP4に伝達され、このピニオンP54回転す
る。このとき、ピニオンP4を支持するキャリヤCR4
の回転がブレーキ5の係合で阻止されるので、ピニオン
P4の回転でリングギヤR4が減速回転する。このリン
グギヤR4の回転が第2軸31を介して減速ギヤ35か
ら出力され、この減速ギヤ35の出力回転がディファレ
ンシャル装置4の入力ギヤ43に更に減速されて伝達さ
れる。このようにして、主変速機構20の1速と副変速
機構30の1速とが組み合わされて自動変速機構8全体
で前進1速が得られる。
【0059】前進2速(2ND)では、フォワードクラ
ッチC1、ワンウェイクラッチF1、ブレーキB2、お
よびブレーキB5がそれぞれ係合し、主変速機構20が
2速に設定され、また、副変速機構30の摩擦係合要素
の係合状態が前述の副変速機構30の1速と同じである
から、副変速機構30が1速に設定される。
【0060】この主変速機構20の2速の動作では、入
力軸21の回転がフォワードクラッチC1、リングギヤ
R1、およびピニオンP1を介してピニオンP2aに減
速されて伝達され、ピニオンP2aが回転する。このと
き、ワンウェイクラッチF1およびブレーキB2の係合
でサンギヤS2の回転が阻止されるので、ピニオンP2
aの回転でキャリヤCRが減速回転し、このキャリヤC
Rの減速回転がカウンタドライブギヤ29から出力され
る。このカウンタドライブギヤ29の出力回転が副変速
機構30のカウンタドリブンギヤ34に更に減速されて
伝達される。
【0061】副変速機構30は1速に設定されることか
ら、副変速機構30における動作は前述の副変速機構3
0の1速と同じであり、カウンタドリブンギヤ34の回
転が前述の副変速機構30の1速での動作と同様にして
ディファレンシャル装置4の入力ギヤ43に伝達され
る。このようにして、主変速機構20の2速と副変速機
構30の1速とが組み合わされて自動変速機構8全体で
前進2速が得られる。
【0062】前進3速(3RD)では、フォワードクラ
ッチC1、ワンウェイクラッチF1、ブレーキB2、お
よびブレーキB4がそれぞれ係合し、主変速機構20の
摩擦係合要素の係合状態が前述の主変速機構20の2速
と同じであるから、主変速機構20が同じく2速に設定
され、また、副変速機構30が2速に設定される。
【0063】この主変速機構20の2速の動作では前述
の2速と同じであり、入力軸21の回転が主変速機構2
0の2速で減速されてカウンタドライブギヤ29から出
力される。このカウンタドライブギヤ29の出力回転が
副変速機構30のカウンタドリブンギヤ34に更に減速
されて伝達される。
【0064】副変速機構30の2速の動作では、カウン
タドリブンギヤ34の回転がリングギヤR3を介してピ
ニオンP3に伝達され、このピニオンP3が回転する。
このとき、サンギヤS3の回転がブレーキB4の係合で
阻止されるので、ピニオンP3の回転でキャリヤCR3
が減速回転する。このキャリヤCR3の回転が第2軸3
1を介して減速ギヤ35から出力され、この減速ギヤ3
5の出力回転がディファレンシャル装置4の入力ギヤ4
3に更に減速されて伝達される。このようにして、主変
速機構20の2速と副変速機構30の2速とが組み合わ
されて、自動変速機構8全体で前進3速が得られる。
【0065】前進4速(4TH)では、フォワードクラ
ッチC1、ワンウェイクラッチF1、ブレーキB2、お
よびUDダイレクトクラッチC3がそれぞれ係合し、主
変速機構20の摩擦係合要素の係合状態が主変速機構2
0の2速と同じであるから、主変速機構20が同じく2
速に設定され、また、副変速機構30が3速(直結)に
設定される。
【0066】この主変速機構20の2速の動作では前述
の主変速機構20の2速と同じであり、入力軸21の回
転が主変速機構20の2速で減速されてカウンタドライ
ブギヤ29から出力される。このカウンタドライブギヤ
29の出力回転が副変速機構30のカウンタドリブンギ
ヤ34に更に減速されて伝達される。
【0067】副変速機構30の3速(直結)の動作で
は、UDダイレクトクラッチC3の係合でサンギヤS
3、キャリヤCR3、ピニオンP3、およびリングギヤ
R3が直結されるので、カウンタドリブンギヤ34およ
び両プラネタリギヤ32,33が一体回転する直結回転
が行われる。すなわち、カウンタドリブンギヤ34の回
転がそのまま第2軸31を介して減速ギヤ35に伝達さ
れて減速ギヤ35から出力され、この減速ギヤ35の出
力回転がディファレンシャル装置4の入力ギヤ43に伝
達される。このようにして、主変速機構20の2速と副
変速機構30の3速(直結)とが組み合わされて、自動
変速機構8全体で前進4速が得られる。
【0068】前進5速(5TH)では、フォワードクラ
ッチC1、ダイレクトクラッチC2、およびUDダイレ
クトクラッチC3がそれぞれ係合し、主変速機構20が
3速(直結)に設定され、また、副変速機構30の摩擦
係合要素の係合状態が前述の副変速機構30の3速(直
結)と同じであるから、副変速機構30が3速(直結)
に設定される。
【0069】この主変速機構20の3速(直結)の動作
では、フォワードクラッチC1およびダイレクトクラッ
チC2の係合でサンギヤS1、サンギヤS2、リングギ
ヤR1、キャリヤCR、ピニオンP1、ピニオンP
a、ピニオンP2b、リングギヤR1、およびリングギ
ヤR2が直結されるので、入力軸21、ギヤユニット3
1およびカウンタドライブギヤ29が一体回転する直結
回転が行われる。したがって、入力軸21の回転が変速
されずにカウンタドライブギヤ29から出力され、前述
と同様にこのカウンタドライブギヤ29の出力回転が副
変速機構30のカウンタドリブンギヤ34に更に減速さ
れて伝達される。
【0070】副変速機構30の3速(直結)の動作で
は、カウンタドリブンギヤ34の回転が前述の副変速機
構30の3速(直結)と同じようにして減速ギヤ35か
ら出力され、この減速ギヤ35の出力回転がディファレ
ンシャル装置4の入力ギヤ43に伝達される。このよう
にして、主変速機構20の3速(直結)と副変速機構3
0の3速(直結)とが組み合わされて、自動変速機構8
全体で前進5速が得られる。
【0071】後進(REV)では、ダイレクトクラッチ
C2、ブレーキB3、およびブレーキB5がそれぞれ係
合し、主変速機構20が後進に設定され、また、副変速
機構30の摩擦係合要素の係合状態が前述の副変速機構
30の1速と同じであるから、副変速機構30が1速に
設定される。
【0072】この主変速機構20の後進の動作では、入
力軸21の回転がダイレクトクラッチC2、サンギヤS
1、ピニオンP1、およびピニオンP2aを介してピニ
オンP2bに減速されて伝達される。このとき、ブレー
キB3の係合でリングギヤR2の回転が阻止されるとと
もに、両ピニオンP1,P2aがともに入力軸21と逆方
向に回転しかつピニオンP2bが入力軸21と同方向に
回転するので、キャリヤCRが入力軸21と逆方向に減
速されて逆回転する。したがって、入力軸21の回転が
逆方向に減速されてカウンタドライブギヤ29から逆回
転で出力される。このカウンタドライブギヤ29の出力
回転が副変速機構30のカウンタドリブンギヤ34に更
に減速されて伝達される。
【0073】副変速機構30は1速に設定されることか
ら、副変速機構30における動作は前述の副変速機構3
0の1速と同じであり、カウンタドリブンギヤ34の回
転が前述の副変速機構30の1速での動作と同様にして
ディファレンシャル装置4の入力ギヤ43に伝達され
る。このようにして、主変速機構20の後進と副変速機
構30の1速とが組み合わされて自動変速機構8全体で
後進(REV)が得られる。
【0074】なお、図3(b)において、三角印はエン
ジンブレーキ作動時に係合することを示す。すなわち、
1速にあってはエンジンブレーキ作動時にブレーキB3
が係合し、前述のワンウェイクラッチF2の係合に代わ
ってこのブレーキB3の係合でリングギヤR2が固定さ
れる。2速、3速、4速にあっては、エンジンブレーキ
作動時にブレーキB1が係合し、前述のワンウェイクラ
ッチF1の係合に代わってこのブレーキB1の係合でサ
ンギヤS2が固定される。
【0075】次に、油圧制御装置9について説明する。
図4は、油圧制御装置9の構成要素と油圧回路の各一部
を模式的に示す図である。この図4では本発明に関係す
る部分を示し、油圧制御装置9の他の構成要素と他の油
圧回路については図示を省略している。
【0076】図4に示すように、機械式オイルポンプ1
0はエンジン5およびモータ・ジェネレータ6によって
駆動されて、ストレーナ61からATFを吸い込んでプ
ライマリーレギュレータバルブ62へ吐出する。また、
電動オイルポンプ11はモータM1によって駆動され
て、前述の機械式オイルポンプ10と同様にストレーナ
61からATFを吸い込んでプライマリーレギュレータ
バルブ62へ吐出する。プライマリーレギュレータバル
ブ62は、機械式オイルポンプ10および電動オイルポ
ンプ11の少なくとも一方から吐出されたATFの圧力
を調圧しライン圧を形成し、このライン圧はマニュアル
シフトバルブ63等に供給される。
【0077】マニュアルシフトバルブ63は、例えば図
示のようにマニュアルシフトレバー63aがドライブ
(D)レンジにシフトされることで、プライマリーレギ
ュレータバルブ62(およびポンプ10,11)をニュ
ートラルリレーバルブ64に接続して、ライン圧をこの
ニュートラルリレーバルブ64に供給するようになって
いる。ニュートラルリレーバルブ64は、マニュアルシ
フトバルブ63の出力側をクラッチC1用油圧アクチュ
エータ65およびクラッチC1用アキュムレータ66に
接続して、マニュアルシフトバルブ63から供給される
ライン圧を供給し、クラッチC1を係合するようになっ
ている。
【0078】クラッチC1用油圧アクチュエータ65に
接続される油路には、図2に示す油温センサ14と図2
および図4に示す油圧センサ15が設けられており、こ
れらのセンサ14,15はそれぞれフォワードクラッチ
C1(具体的には油圧アクチュエータ65)へ供給され
るATFの油温(油圧制御装置9の油温)およびフォワ
ードクラッチC1を係合するためのクラッチC1油圧
(つまり、油圧制御装置9の油圧)PC1を検知するよう
になっている。
【0079】なお、プライマリーレギュレータバルブ6
2およびマニュアルシフトバルブ63は、それらの出力
側(ポンプ10,11側と反対側)を図示しない油圧回
路に接続して、他のバルブ等の他の構成要素にも油圧を
供給している。
【0080】次に、油圧制御装置9に供給されるATF
の油圧とATFの流量との関係、および油圧制御装置9
でのATFの油温と電動オイルポンプ11の作動電圧と
の関係について説明する。図5(a)はこの油圧と流量
との関係を、油温をパラメータにして説明する図、
(b)はこの油温と作動電圧との関係を説明する図であ
る。なお、図5(a)中、矢印Bは油温が高くなる方向
を示しており、したがって、油温TA > 油温TB > 油
温TCである。
【0081】図5(a)に示すように、各油温TA,TB,
Cにおいて、油圧制御装置9に供給されるATFの油
圧PとATFの流量Qとはほぼ比例するが、同じATF
の流量Qにおいては、油温Tが変化すると、自動変速機
3の特性および油温変化による粘性の変化等により、油
圧Pが変化する。つまり、同じ油圧Pを得るためには、
油温Tの変化に応じてATFの流量Qを変化させる必要
がある。例えば、フォワードクラッチC1を係合させる
ために必要である油圧をPXとすると、この油圧PXを得
るためには、高い油温TAにおいては大きな流量QAを供
給する必要があり、また、油温TAより低い油温TBにお
いては流量QAより小さい流量QBを供給する必要があ
り、更に、油温TBより低い油温TCにおいては流量QB
より小さい流量QCを供給する必要がある。
【0082】一方、電動オイルポンプ11が吐出するA
TFの流量Qは、この電動オイルポンプ11のモータ
(不図示)に供給する作動電圧Vに基づいて決定され
る。そこで、図5(a)に示すように、電動オイルポン
プ11の流量Qが流量QAとなるために電動オイルポン
プ11に供給しなければならない作動電圧VをVA
し、また、流量QBとなるための作動電圧VをVAより低
いVBとし、更に、流量QCとなるための作動電圧VをV
Bより低いVCとすると、油温TAのときには電動オイル
ポンプ11に作動電圧VAを供給し、また、油温TBのと
きには電動オイルポンプ11に作動電圧VBを供給し、
更に、油温TCのときには電動オイルポンプ11に作動
電圧VCを供給することにより、フォワードクラッチC
1を係合させるために必要であるほぼ一定の油圧PX
得られるようになる。
【0083】このとき、油温Tと作動電圧Vとは比例す
る関係にあり、図5(b)に示すような油温Tと電動オ
イルポンプ11の作動電圧Vとの関係を示すマップMが
得られる。このマップMは予めコントローラ13に記憶
しておく。これにより、電動O/P駆動制御・フェール
検知手段13dは、油温検知手段13bにより検知され
た油温Tに基づいて記憶されているマップMから作動電
圧Vを検出し、検出した作動電圧Vを電動オイルポンプ
13に供給して、フォワードクラッチC1を係合する油
圧PXが得られる流量Qとなるように電動オイルポンプ
13を駆動制御するようになっている。
【0084】次に、駆動源2の駆動制御に伴う電動オイ
ルポンプ11の駆動制御について説明する。図6(a)
は、この例の車両の駆動制御装置において電動オイルポ
ンプ11が使用可能である場合の機械式オイルポンプ1
0および電動オイルポンプ11の駆動制御の1例であ
り、機械式オイルポンプ10を駆動するエンジンおよび
モータ・ジェネレータ6の駆動制御を説明する図であ
る。
【0085】図6(a)に示すように、時点t0では駆
動源2の停止フラグが「オフ」に設定されている。この
駆動源2の停止フラグの「オフ」では、エンジン5およ
びモータ・ジェネレータ6の少なくとも一方が駆動さ
れ、機械式オイルポンプ10が駆動されている。この機
械式オイルポンプ10の駆動により、図6(b)に示す
ように自動変速機3の油圧制御装置9に供給されるクラ
ッチC1油圧PC1はほぼ一定の油圧PYに維持されてい
る。このクラッチC1油圧PC1は発進時に係合する前述
のフォワードクラッチC1の油圧である。この時点t0
では、電動オイルポンプ11に供給される作動電圧Vは
0であり、この電動オイルポンプ11は停止している。
【0086】時点t1になったとき、図6(a)に示す
ように駆動源2の停止フラグが「オン」に設定され、エ
ンジン停止制御が開始され、エンジン5およびモータ・
ジェネレータ6がともに停止する。このエンジン停止制
御の開始直後では、エンジン5およびモータ・ジェネレ
ータ6の回転数が徐々に低下するため、機械式オイルポ
ンプ10の回転数も徐々に低下する。エンジン回転数検
出センサ17からの検出信号により、エンジン回転数検
知手段13gが、時点t2でエンジン5の回転数が所定
回転数になったことを検知すると、電動オイルポンプ駆
動制御・フェール検知手段13dは、電動オイルポンプ
11がフェールしていないことを検知し、油温検知手段
13bで検知された油温Tに基づいて図5(b)に示す
ようなマップMを参照して、検知された油温Tに対応す
る作動電圧Vを算出し、算出した作動電圧Vをデューテ
ィ制御で電動オイルポンプ11に供給する。これによ
り、電動オイルポンプ11が駆動される。
【0087】その場合、電動オイルポンプ11に作動電
圧Vを供給している間に、例えばバッテリ12の充電量
変化によりバッテリ12のバッテリ電圧が変化する場合
は、バッテリ電圧検出手段13hがこのバッテリ電圧の
変化を検出し、図5(b)に示すマップMを参照して、
その油温Tに対応する電動オイルポンプ11の作動電圧
V(例えば、VA、VB、VC等)となるようにバッテリ
電圧をデューティ制御する。したがって、バッテリ電圧
が変化しても、電動オイルポンプ11による油圧の供給
が確実に行われて、バッテリ電圧の大きさに関わらず、
フォワードクラッチC1の係合に必要な油圧PXが安定
して維持されるようになっている。
【0088】また、例えば、エンジン5が始動してすぐ
に停止した場合などのように、油温が低い油温TCであ
るときは、図5(b)に示す作動電圧VCが供給され
る。更に、例えば、トルクコンバータ7等の熱により油
温が上昇して油温TCより高い油温TBであるときは、図
5(b)に示すように作動電圧VCより高い作動電圧VB
が供給され、油温が更に上昇して油温TBより高い油温
Aであるときは、図5(b)に示すように作動電圧VB
より高い作動電圧VAが供給される。これにより、電動
オイルポンプ11が駆動制御されて電動オイルポンプ1
1による油圧の供給が行われ、油圧制御装置6の油圧が
フォワードクラッチC1の係合に必要な最低限の油圧P
Xに維持される。
【0089】したがって、油温Tの変化に関わらず、ク
ラッチC1油圧PC1としてフォワードクラッチC1の係
合に必要である油圧PXを供給しながら、しかし、必要
以上の油圧が発生することを防いで、電動オイルポンプ
11の負荷を減少することができる。これにより、電動
オイルポンプ11の電動モータM1の消費電力を減少し
て、バッテリ12の充電量の減少を抑えて作動時間を増
加させることができるようにしながら、しかも、電動オ
イルポンプ11および電動モータM1の耐久性を向上さ
せることができる。更に、電動オイルポンプ11の負荷
が減少するので、電動オイルポンプ11を小型化するこ
とができる。更に、例えばハイブリッド車両において
は、前述のように消費電力を減少できるので、モータ・
ジェネレータ6の駆動時間を増加することができ、それ
に伴って、燃費の向上、排気ガスの削減等が可能とな
る。このようにして、クラッチC1油圧PC1は電動オイ
ルポンプ11による油圧で、図6(a)に示すように自
動変速機3の油圧制御に必要であるほぼ一定の油圧PX
に維持される。
【0090】なお、例えば、機械式オイルポンプ10に
より残っている油圧が高い状態で電動オイルポンプ11
を駆動すると、この電動オイルポンプ11に負荷が生
じ、また、例えば、機械式オイルポンプ10によって残
っていた油圧がなくなってから、電動オイルポンプ11
を駆動すると、クラッチC1油圧PC1がこの油圧制御に
必要な油圧PXよりも低くなってしまう。そこで、電動
オイルポンプ11に作動電圧Vを供給開始するためのし
きい値は、機械式オイルポンプ10により残っている油
圧が十分に下がり、かつこのクラッチC1油圧PC1が油
圧PXを維持できるような所定値に設定されている。
【0091】エンジン回転数が0になりクラッチC1油
圧PC1が油圧PXに維持された状態では、電動オイルポ
ンプ11が誤って停止して再駆動するような、いわゆる
ハンチングの発生が防止される。
【0092】時点t3においてエンジン5の再始動条件
が成立し、駆動源2の停止フラグがオフにされると、エ
ンジン再始動制御が開始される。これにより、モータ・
ジェネレータ6が駆動されてエンジン5が再始動され、
機械式オイルポンプ10が駆動される。この機械式オイ
ルポンプ10の駆動で油圧が発生するが、図6(a)に
示すように、油圧回路の抵抗等によりこの機械式オイル
ポンプ10による油圧の立ち上がりが所定時間遅れる。
【0093】一方、この時点t3以降も電動オイルポン
プ11には作動電圧Vが供給されるので、電動オイルポ
ンプ11からの油圧PXが油圧制御装置9に供給される
続ける。このため、機械式オイルポンプ10の駆動と電
動オイルポンプ11の駆動とが相俟って、クラッチC1
油圧PC1が油圧PXより上昇し始める。そして、時点t4
でエンジン回転数が所定回転数になると、電動オイルポ
ンプ11へ供給する作動電圧Vが0となり、電動オイル
ポンプ11が停止される。これ以後は、機械式オイルポ
ンプ10のみによる油圧供給が行われ、クラッチC1油
圧PC1は最終的に油圧PYとなり、通常走行状態となる
ようにされている。そして、車両発進時にはエンジン5
の駆動力で発進し、走行するようになる。
【0094】その場合、例えば駆動源2が再始動すると
ともに電動オイルポンプ11の駆動を停止すると、機械
式オイルポンプ10の吐出圧の立ち上がりが遅れて自動
変速機3の油圧制御に必要である油圧PXよりクラッチ
C1油圧PC1が低くなるおそれがある。そこで、エンジ
ン回転数の前記所定回転数は、機械式オイルポンプ10
による油圧が必要な油圧PXを維持できる程度に上がっ
たときに、電動オイルポンプ11を停止するように設定
されている。
【0095】次に、このような電動オイルポンプ11の
駆動制御のためのフローについて説明する。図7はこの
電動オイルポンプ11の駆動制御のためのフローを示す
図である。図7に示すように、例えば運転者が図示しな
いイグニッション・キーでイグニッションスイッチをオ
ンすること等により、ステップS100で電動オイルポ
ンプ11の駆動制御がスタートする。この電動オイルポ
ンプ11の駆動制御はコントローラ13の電動オイルポ
ンプ駆動制御・フェール検知手段13dにより行われ
て、イグニッションスイッチがオフされるまで継続可能
とされている。
【0096】まず、ステップS101でスロットル開度
などに基づいて駆動源2の停止フラグがオンしているか
否かが判断される。車両が、例えば通常走行状態等にあ
り、エンジン5およびモータ・ジェネレータ6が駆動し
ている状態にあって、ステップS101で、駆動源2の
停止フラグがオンでない、つまり駆動源2の停止フラグ
がオフであると判断されると、ステップS102で、エ
ンジン回転数検知手段13gにより、エンジン回転数検
出センサ17からのエンジン回転数検出信号に基づいて
エンジン回転数が所定回転数以上であるか否かが判断さ
れる。
【0097】エンジン回転数が所定回転数以上であると
判断されると、ステップS103で電動オイルポンプ駆
動制御・フェール検知手段13dにより電動オイルポン
プ11が停止された状態(作動電圧0)でステップS1
04でリターンし、ステップS100のスタートに戻
り、ステップS100以降の処理が繰り返される。
【0098】また、ステップS102でエンジン回転数
が所定回転数以上でないと判断されると、そのままステ
ップS104でリターンし、ステップS100のスター
トに戻り、ステップS100以降の処理が繰り返され
る。
【0099】ステップS101で駆動源2の停止フラグ
がオンであると判断されると、エンジン停止制御が開始
され、エンジン5およびモータ・ジェネレータ6の駆動
が停止される。次に、ステップS105でエンジン回転
数が所定回転数以下であるか否かが判断される。エンジ
ン5およびモータ・ジェネレータ6が停止するように制
御された直後であると、エンジン5の回転数が徐々に低
下するため、機械式オイルポンプ10の回転数も徐々に
低下することから、ステップS105でエンジン回転数
が所定回転数以下でないと判断される。このとき、機械
式オイルポンプ10による油圧が徐々に低下する。そし
て、電動オイルポンプ駆動制御・フェール検知手段13
dにより電動オイルポンプ11が停止された状態で、ス
テップS104でリターンし、ステップS100のスタ
ートに戻り、ステップS100以降の処理が繰り返され
る。
【0100】エンジン回転数がかなり低下して、ステッ
プS105でエンジン回転数が所定回転数以下であると
判断されると、ステップS106で、油温検知手段13
bで検知された油温Tに基づいてマップMを参照して、
作動電圧Vを算出する。そして、ステップS107で、
算出された作動電圧Vが電動オイルポンプ駆動制御・フ
ェール検知手段13dによりデューティ制御で電動オイ
ルポンプ11に供給される。これにより、電動オイルポ
ンプ11が駆動されて、油圧制御装置9に、算出された
作動電圧Vに基づいた油圧の供給が行われる。
【0101】ところで、前述のモータ・ジェネレータ6
の停止制御に伴う電動オイルポンプ11の駆動制御は、
電動オイルポンプ11が正常であり、かつ、例えばAT
Fの油温が電動オイルポンプ11の使用可能温度領域内
にある等の電動オイルポンプ11の駆動可能温度領域内
にある場合に行われる。この場合には、この例の車両の
駆動制御装置においては、機械式オイルポンプ10は次
のように駆動制御される。以下に、図6(a)を用い
て、この例の車両の駆動制御装置において電動オイルポ
ンプ11が使用可能である場合の機械式オイルポンプ1
0を駆動するエンジン5およびモータ・ジェネレータ6
の駆動制御を更に詳細に説明する。
【0102】図6(a)に示すように、この例のモータ
・ジェネレータ6の駆動制御(つまり、エンジン5の駆
動制御)では、例えば交差点の信号待ちでブレーキペダ
ルが踏み込まれて車両が停止し、エンジン5のアイドル
回転数またはこのアイドル回転数の付近の回転数(以
後、エンジンアイドル回転数として説明する)となって
から所定時間経過すると、エンジン停止条件が成立す
る。このとき、電動オイルポンプ11は停止している。
【0103】これにより、モータ・ジェネレータ6の停
止制御(つまり、エンジン停止制御)が開始される。す
なわち、エンジン5の駆動が停止されるとともに、所定
時間遅れてエンジン5の回転数がアイドル回転数から徐
々に低下する。そして、エンジン回転数検知手段13g
によってエンジン回転数が所定回転数になったことが検
知されると、電動オイルポンプ駆動制御・フェール検知
手段13dは、電動オイルポンプ11が正常であり、か
つATFの油温が電動オイルポンプ11の使用可能温度
領域内にあることから電動オイルポンプ11が駆動可能
であると判断し、電動オイルポンプ11が駆動される。
【0104】エンジン回転数の低下に伴い、機械式オイ
ルポンプ10の回転数が低下するので、フォワードクラ
ッチC1のクラッチC1油圧PC1が前述のアイドル回転
数での油圧PYから低下する。しかし、電動オイルポン
プ11が駆動されることで、電動オイルポンプ11によ
る油圧がクラッチC1油圧PC1として供給されるため、
低下する機械式オイルポンプ10による油圧供給に電動
オイルポンプ11による油圧供給が相俟って、このクラ
ッチC1油圧PC1は徐々に緩やかに低下する。
【0105】エンジン回転数が0になり、機械式オイル
ポンプ10が停止すると、クラッチC1油圧PC1は電動
オイルポンプ11による油圧のみによる油圧となり、フ
ォワードクラッチC1が係合するために最低限必要であ
るほぼ一定の油圧PXとなる。これ以後、例えば車両が
信号待ちで停止している状態で電動オイルポンプ11が
駆動され続け、クラッチC1油圧PC1はほぼ一定の油圧
Xに維持される。
【0106】この状態で所定時間が経過してエンジン再
始動条件が成立すると、モータ・ジェネレータ目標回転
数設定・駆動制御手段13eはこの条件成立を検知し
て、モータ・ジェネレータ6が駆動され、エンジン5の
アイドル回転数で駆動される。このモータ・ジェネレー
タ6の駆動によりエンジン5も回されて、エンジン5が
再始動される。
【0107】そして、このモータ・ジェネレータ6の駆
動により、機械式オイルポンプ10も再び駆動される。
しかし、前述のように油圧回路の抵抗等により機械式オ
イルポンプ10による油圧の上昇が遅れるので、エンジ
ン再始動制御の開始直後は、クラッチC1油圧PC1はほ
とんど上昇しなく、ほぼ一定の油圧PXに維持される。
【0108】エンジン回転数が上昇して前述の所定回転
数になったときに、電動オイルポンプ11が停止され
る。これにより、クラッチC1油圧PC1は機械式オイル
ポンプ10による油圧のみとなるが、このときには機械
式オイルポンプ10による油圧が立ち上がり始めるの
で、この電動オイルポンプ11の停止と相前後して、ク
ラッチC1油圧PC1が電動オイルポンプ11のみによる
一定の油圧PXから上昇し始める。そして、エンジン5
はアイドル回転数で駆動されるようになり、クラッチC
1油圧PC1が前述のアイドル回転数での油圧PYとな
る。これにより、エンジン5の再始動時、フォワードク
ラッチC1の係合によるショックが生じない。
【0109】一方、電動オイルポンプ11がフェールし
たり、あるいはATFの油温が電動オイルポンプ11の
使用可能温度領域外になったりする等で電動オイルポン
プ11の駆動可能条件外になって電動オイルポンプ11
が駆動不能になった場合について説明する。この場合に
は、この例の車両の駆動制御装置においては、機械式オ
イルポンプ10は次のように駆動制御される。
【0110】図6(b)は、この例の車両の駆動制御装
置において電動オイルポンプ11がその駆動中の途中か
ら駆動不能になった場合の機械式オイルポンプ10の駆
動制御の1例であり機械式オイルポンプ10のエンジン
であるエンジン5の駆動制御を説明する図である。
【0111】図6(b)に示すように、この例の車両の
駆動制御装置では、前述の電動オイルポンプ11が使用
可能である場合と同様に、エンジン5がアイドル回転数
で駆動され、かつ電動オイルポンプ11が停止している
状態で、時点t1でエンジン停止条件が成立してエンジ
ン停止制御が開始されると、所定時間遅れてエンジン5
の回転数がアイドル回転数から徐々に低下する。そし
て、エンジン回転数検知手段13gによって時点t2
エンジン回転数が所定回転数になったことを検知される
と、電動オイルポンプ駆動制御・フェール検知手段13
dによって電動オイルポンプ11が駆動される。
【0112】エンジン5の回転数の低下に伴い、機械式
オイルポンプ10の回転数が低下するので、フォワード
クラッチC1のクラッチC1油圧PC1が前述のアイドル
回転数での油圧PYから低下する。しかし、電動オイル
ポンプ11が駆動されることで、電動オイルポンプ11
による油圧がクラッチC1油圧PC1として供給されるた
め、低下する機械式オイルポンプ10による油圧供給に
電動オイルポンプ11による油圧供給が相俟って、この
クラッチC1油圧PC1は徐々に緩やかに低下する。
【0113】エンジン回転数が0になって機械式オイル
ポンプ10が停止すると、クラッチC1油圧PC1は電動
オイルポンプ11による油圧のみによる油圧となり、フ
ォワードクラッチC1が係合するために最低限必要であ
るほぼ一定の油圧PXとなる。これ以後、電動オイルポ
ンプ11が駆動され続け、クラッチC1油圧PC1はほぼ
一定の油圧PXに維持される。
【0114】電動オイルポンプ11の駆動中でエンジン
再始動条件が成立する時点t3より前の時点t5で、例え
ば、油温検知手段13bで検知されたATFの油温が電
動オイルポンプ11の使用可能温度領域外になる等の電
動オイルポンプ11の駆動可能に影響する要因が電動オ
イルポンプ11の駆動可能条件外になると、電動オイル
ポンプ駆動制御・フェール検知手段13dがこれを検知
して電動オイルポンプ11を停止する。これにより、ク
ラッチC1油圧PC1が一定の油圧PXから更に低下して
0(大気圧)となる。
【0115】この状態で、時点t3でエンジン再始動条
件が成立すると、モータ・ジェネレータ目標回転数設定
・駆動制御手段13eはこの条件成立を検知する。この
とき、モータ・ジェネレータ目標回転数設定・駆動制御
手段13eは、電動オイルポンプ駆動制御・フェール検
知手段13dからの出力信号で電動オイルポンプ11の
駆動可能条件外にあると判断し、機械式オイルポンプ1
0が直接エンジン5のアイドル回転数とならないよう
に、一旦このアイドル回転数より低い目標回転数を設定
し、設定した低い目標回転数でモータ・ジェネレータ6
を駆動させるようにしている。すなわち、モータ・ジェ
ネレータ6の駆動で機械式オイルポンプ10も再び回転
するようになり、摩擦係合要素が係合し始めるまで、つ
まりクラッチC1回転数が下がり始めるまで、エンジン
5および機械式オイルポンプ10をこの低い目標回転数
で回転させた状態で待機させるようにしている。その場
合、この低い目標回転数は、エンジン5のアイドル回転
数より低くかつエンジン5の共振点より高い回転数に設
定されている。
【0116】また、モータ・ジェネレータ目標回転数設
定・駆動制御手段13eは、モータ・ジェネレータ6を
アイドル回転数より低い目標回転数で回転させた状態で
待機させる待機時間を設定する。この待機時間は前記摩
擦係合要素が係合し始めるまでの時間に設定されてい
る。
【0117】そして、エンジン再始動条件成立後の経過
時間がこの待機時間を経過したとき、モータ・ジェネレ
ータ目標回転数設定・駆動制御手段13eはこれを検知
して、エンジン再始動制御を開始し、モータ・ジェネレ
ータ6がアイドル回転数より低い目標回転数より高いエ
ンジン5のアイドル回転数で駆動されるようにモータ・
ジェネレータ6に駆動電流を出力する。これにより、モ
ータ・ジェネレータ6の回転数(つまり、エンジン5の
回転数)がアイドル回転数に向かって上昇され、エンジ
ン5が再始動される。
【0118】モータ・ジェネレータ6の回転数が上昇し
て、モータ・ジェネレータ6がエンジン5のアイドル回
転数で駆動されるようになると、これに相前後してクラ
ッチC1油圧PC1が前述のアイドル回転数での油圧PY
となる。これにより、車両がフォワードクラッチC1の
係合によるショックを伴うことなく、再発進できる。
【0119】次に、図6(a)および(b)に示す機械
式オイルポンプ10の駆動制御(つまり、モータ・ジェ
ネレータ6の駆動制御)のためのフローについて説明す
る。図8はこのモータ・ジェネレータ6の駆動制御のた
めのフローを示す図である。
【0120】図8に示すように、例えば運転者が図示し
ないイグニッション・キーでイグニッションスイッチを
オンすることにより、ステップS200でこのモータ・
ジェネレータ6の駆動制御が、この機械式オイルポンプ
10の駆動制御がスタートし、イグニッションスイッチ
がオフされるまで継続される。
【0121】まず、ステップS201で前述のエンジン
停止制御におけるエンジン停止条件が成立したか否かが
判断される。この車両停止が、例えば信号待ち等のため
の一時的な停止で、所定時間経過してもイグニッション
・キーによるイグニッションスイッチのオフが行われな
く、エンジン停止条件が成立したと判断されると、ステ
ップS202でエンジン5がエンジン停止制御により駆
動停止される。
【0122】次に、ステップS203で電動オイルポン
プ11の始動条件が成立したか否かが判断される。エン
ジン5の駆動停止によりエンジン回転数が所定回転数に
低下して電動オイルポンプ11の始動条件が成立したと
判断されると、ステップS204で、例えばATFの油
温が電動オイルポンプ11の使用可能温度域外にあるか
等の電動オイルポンプ11の駆動可能に影響する要因が
電動オイルポンプ11の駆動可能条件外になっているか
否かが判断される。
【0123】この要因が電動オイルポンプ11の駆動可
能条件外になっていないと判断されると、ステップS2
05で電動オイルポンプ駆動制御・フェール検知手段1
3dによって電動オイルポンプ11がフェールしている
か否かが判断される。電動オイルポンプ11がフェール
していないと判断されると、ステップS206で電動オ
イルポンプ11が駆動される。
【0124】次いで、ステップS207でエンジン再始
動制御のためのエンジン再始動条件が成立したか否かが
判断される。エンジン停止制御の開始後、所定時間が経
過してエンジン再始動条件が成立したと判断されると、
ステップS208でエンジン再始動制御が開始し、モー
タ・ジェネレータ6が駆動され、エンジン5が再始動さ
れる。次に、ステップS209で電動オイルポンプ11
の停止条件が成立したか否かが判断される。エンジン5
の再始動によりエンジン回転数が所定回転数に上昇して
電動オイルポンプ11の停止条件が成立したと判断され
ると、ステップS210で電動オイルポンプ11が停止
する。以後、モータ・ジェネレータ6およびエンジン5
はアイドル回転数で回転するとともに、ステップS21
1でリターンしてステップS200のスタートに戻り、
ステップS200以降の処理が繰り返される。
【0125】ステップS209で電動オイルポンプ11
の停止条件が成立していないと判断されると、このステ
ップS209の処理が繰り返される。また、ステップS
207でエンジン再始動条件が成立していないと判断さ
れると、ステップS204に戻り、ステップS204以
降の処理が繰り返される。
【0126】更に、ステップS205で電動オイルポン
プ11がフェールしていると判断されると、ステップS
212でエンジン再始動制御のためのエンジン再始動条
件が成立したか否かが判断される。エンジン再始動条件
が成立したと判断されると、ステップS213でモータ
・ジェネレータ目標回転数設定・駆動制御手段13eに
よってアイドル回転数より低いモータ・ジェネレータ目
標回転数が設定される。同時に、ステップS214でア
イドル回転数より低い目標回転数でモータ・ジェネレー
タ6を回転させる状態を維持しながら摩擦係合要素が係
合し始めるまで待機する前述の待機時間がモータ・ジェ
ネレータ目標回転数設定・駆動制御手段13eによって
設定される。更に、ステップS215でモータ・ジェネ
レータ6が低い目標回転数で駆動される。
【0127】次いで、ステップS216でモータ・ジェ
ネレータ6の駆動開始から経過時間が設定された待機時
間になったか否か、つまり待機時間が終了したか否かが
判断される。待機時間が終了していないと判断される
と、このステップS216の処理が繰り返される。
【0128】ステップS216で待機時間が終了したと
判断されると、ステップS217で待機時間がリセット
された後、前述と同様にステップS218でエンジン再
始動開始制御が行われる。つまり、モータ・ジェネレー
タ6がアイドル回転数で駆動されてエンジン5が再始動
されるとともに、ステップS211でリターンしてステ
ップS200のスタートに戻り、ステップS200以降
の処理が繰り返される。
【0129】更に、ステップS212でエンジン再始動
条件が成立していないと判断されると、ステップS20
4に戻り、ステップS204以降の各処理が繰り返され
る。また、ステップS204で前述の要因が電動オイル
ポンプ11の駆動可能条件外になっていると判断される
と、ステップS212に移行し、前述と同様にステップ
S212以降の各処理が行われる。
【0130】更に、ステップS203で電動オイルポン
プ11の始動条件が成立していないと判断されると、こ
のステップS203の処理が繰り返される。更に、ステ
ップS201でエンジン停止条件が成立していないと判
断されると、そのままこのステップS201の処理が繰
り返される。
【0131】なお、前述の図6(b)に示す例では、電
動オイルポンプ11は正常であり、エンジン停止制御開
始後、電動オイルポンプ11の駆動中の途中で電動オイ
ルポンプ11の駆動可能条件外になった場合について説
明しているが、図8に示すフローからも明らかなよう
に、エンジン停止制御開始後、電動オイルポンプ11の
駆動前に電動オイルポンプ11の駆動可能条件外になっ
た場合にもこのモータ・ジェネレータ6の制御を同様に
行うことができる。また、エンジン停止制御開始後、電
動オイルポンプ11の駆動の前後に関わらず、電動オイ
ルポンプ11がフェールした場合にもこのモータ・ジェ
ネレータ6の制御を同様に行うことができる。
【0132】このようにして、この例の車両の駆動制御
装置によれば、エンジン停止制御によるエンジン5およ
びモータ・ジェネレータ6の駆動の停止により機械式オ
イルポンプ10の停止時には、電動オイルポンプ11に
より油圧制御装置9の油圧をフォワードクラッチC1の
係合に必要である油圧PXに維持することができるよう
になるため、フォワードクラッチC1のすべりの発生や
このフォワードクラッチC1の再係合時のショックの発
生を防止できる。
【0133】また、電動オイルポンプ11が駆動不能で
ある場合には、エンジン5の再始動時に、エンジン5を
直接アイドル回転数で回転させずに、このアイドル回転
数より低い目標回転数で回転させた状態に維持しなが
ら、機械式オイルポンプ10の吐出圧が立ち上がるまで
待機し、機械式オイルポンプ10の吐出圧が立ち上がる
所定の待機時間になったときに、エンジン5をアイドル
回転数で回転させるようにしているので、車両の発進時
には、機械式オイルポンプ10による油圧を十分に上昇
させることができる。
【0134】したがって、発進時に係合するフォワード
クラッチC1のクラッチC1油圧P C1をこのフォワード
クラッチC1の係合に必要である最低限の油圧PX以上
に設定することができ、フォワードクラッチC1の係合
時の不快なショックを低減することができる。
【0135】更に、アイドル回転数より低い目標回転数
をエンジンの共振点より高い回転数に設定しているの
で、エンジン5の前述の低い目標回転数による回転状態
での一定時間の待機時に、エンジン5が共振することは
ない。これにより、エンジン5の再始動が安定して行う
ことができる。
【0136】更に、待機時間をモータ・ジェネレータ6
の駆動後に摩擦係合要素が係合し始めるまでの時間に設
定しているので、車両の発進時に摩擦係合要素を予めア
イドル回転数より低い回転数で係合し始めさせることが
できる。これにより、駆動力が小さい状態で摩擦係合要
素が係合し始めるので、ショックを小さくすることがで
きる。
【0137】更に、エンジン5の駆動の停止時に油圧制
御装置9に維持される油圧PXを、発進時に係合するフ
ォワードクラッチC1の係合に必要である油圧に設定し
ているので、車両の発進時には、このフォワードクラッ
チC1を不快なショックを生じることなく、確実に係合
させることができる。したがって、車両の発進をよりス
ムーズに行うことができる。
【0138】なお、前述の摩擦係合要素として発進時に
係合するフォワードクラッチC1を用いるものとしてい
るが、本発明は他の摩擦係合要素に対しても適用するこ
とができる。しかし、発進時に係合する摩擦係合要素に
対して適用することが好ましい。
【0139】また、待機時間として、摩擦係合要素が係
合し始めるまでの時間を基準としているが、摩擦係合要
素がショックを生じない時間であれば他のどのような時
間を基準にすることもできる。更に、クラッチC1のC
1回転数を検出してこのC1回転数の低下を検出したら
(つまり、摩擦係合要素が係合し始めたら)エンジン再
始動制御を開始するようにすることもできる。
【0140】更に、前述の例ではエンジン5、モータ・
ジェネレータ6及び機械式オイルポンプ10はそれぞれ
互いに連結されていて、それらの回転数が等しく設定さ
れているが、本発明は、これに限定されるものではな
く、モータ・ジェネレータ6をエンジン5及び機械式オ
イルポンプ10に、例えばギヤなどの変速機構を介して
駆動連結することもできる。この場合には、機械式オイ
ルポンプ10がエンジン5のアイドル回転数より低い回
転数で駆動するように、モータ・ジェネレータ6を駆動
制御する。
【0141】更に、前述の例では、エンジン再始動条件
成立でまずモータ・ジェネレータ6を駆動して機械式オ
イルポンプをアイドル回転数より低い回転数で駆動した
状態で所定時間待機し、その後モータ・ジェネレータ6
の回転数及びエンジン回転数5をアイドル回転数に上昇
させて、エンジン5を始動させ、エンジン5の駆動力で
車両を走行させるようにしているが、エンジン5の駆動
力に代えて、前述のように所定時間待機した後に、モー
タ・ジェネレータ6の駆動力で車両を走行させることも
できる。
【0142】更に、本発明の場合には、油圧センサ15
および油圧検知手段13cは必ずしも必要ではなく、省
略することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる車両の駆動制御装置の実施の
形態の一例が適用された車両の駆動系を模式的に示すブ
ロック図である。
【図2】 本発明にかかる車両の駆動制御装置における
エンジン、モータ・ジェネレータ、および自動変速機の
各駆動制御装置を示すブロック図である。
【図3】 本発明が適用される自動変速機の一例を示
し、(a)はそのスケルトン図であり、(b)その作動
表図である。
【図4】 本発明が適用される自動変速機の油圧制御装
置の構成要素と油圧回路の各一部を模式的に示す図であ
る。
【図5】 (a)はこの油圧と流量との関係を、油温を
パラメータにして説明する図、(b)はこの油温と作動
電圧との関係を説明する図である。
【図6】 (a)は電動オイルポンプが使用可能である
場合の機械式オイルポンプの駆動制御を説明する図、
(b)は電動オイルポンプが使用不能である場合の機械
式オイルポンプの駆動制御を説明する図である。
【図7】 この電動オイルポンプの駆動制御のためのフ
ローを示す図である。
【図8】 図6に示す機械式オイルポンプの駆動制御の
ためのフローを示す図である。
【符号の説明】
1…車両の駆動系、2…エンジン、3…自動変速機(A
/T)、4…ディファンレンシャル装置、5…エンジン
(E/G)、5a…エンジン制御部(E/G制御部)、
6…モータ・ジェネレータ(M/G)、7…トルクコン
バータ(T/C)、8…自動変速機構、9…油圧制御装
置、10…機械式オイルポンプ(機械式O/P)、11
…電動オイルポンプ(電動O/P)、12…バッテリ、
13…コントローラ、13b…油温検知手段、13c…
油圧検知手段、13d…電動オイルポンプ駆動制御・フ
ェール検知手段、13e…モータ・ジェネレータ目標回
転数設定・駆動制御手段、13f…モータ・ジェネレー
タ回転数検知手段、13g…エンジン回転数検知手段、
13h…バッテリ電圧検知手段、14…油温センサ、1
5…油圧センサ、16…磁極位置検出センサ、17…エ
ンジン回転数検出センサ、20…主変速機構、30…副
変速機構
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // F16H 59:04 F16H 59:04 59:42 59:42 (72)発明者 中森幸典 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内 Fターム(参考) 3G084 BA03 BA13 BA32 CA01 CA09 DA03 DA11 DA18 EC01 EC03 FA06 FA10 FA33 FA36 3G093 AA01 AA05 AA07 BA03 CA02 DA01 DA12 EA03 EA05 EA09 EB03 EB08 EC01 FB02 3G301 HA01 JA04 KA04 LA01 LB01 LC10 MA11 NE03 NE06 NE17 PA11Z PE01A PE01Z PF08Z PF12Z PG01Z 3J552 MA01 MA12 NA01 NB01 NB05 NB08 PA02 PA26 PA58 PA59 QA30C RB03 SA51 SA59 UA07 VA32Y VA48Z VA76W VB10Z VC01W VC02W VD02Z VD18Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦係合要素の係合を油圧制御する油圧
    制御装置、エンジンにより駆動され前記油圧制御装置に
    油圧を供給する機械式オイルポンプ、前記油圧制御装置
    に油圧を供給する電動オイルポンプとを少なくとも有
    し、エンジンの駆動力を、前記摩擦係合要素を係合する
    ことにより車輪に伝達する自動変速機と、前記機械式オ
    イルポンプに駆動連結すると共に、自動変速機に駆動力
    を伝達するモータと、を備え、 前記エンジン及びモータの駆動の停止による前記機械式
    オイルポンプの停止時に、前記電動オイルポンプで油を
    前記油圧制御装置に供給する車両の駆動制御装置におい
    て、 前記電動オイルポンプの駆動不能時には、前記車両の発
    進時に、前記モータを前記機械式オイルポンプがアイド
    ル回転数より低い回転数で駆動されるように制御するこ
    とを特徴とする車両の駆動制御装置。
  2. 【請求項2】 前記電動オイルポンプの駆動不能時に
    は、車両の発進時に、前記モータを所定時間、前記機械
    式オイルポンプがアイドル回転数より低い回転数で駆動
    されるように制御することを特徴とする請求項1記載の
    車両の駆動制御装置。
  3. 【請求項3】 前記所定時間経過後、前記モータの回転
    を上昇させ、前記エンジンを再始動させることを特徴と
    する請求項2記載の車両の駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記所定時間経過後、前記モータの回転
    を上昇させ、前記モータの駆動力で車両を走行させるこ
    とを特徴とする請求項2記載の車両の駆動制御装置。
  5. 【請求項5】 前記エンジン、前記モータ及び前記機械
    式オイルポンプは、同じ回転数で回転するようにそれぞ
    れ駆動制御されることを特徴とする請求項1または2記
    載の車両の駆動制御装置。
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