JP2003171758A - ダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形体およびその製造方法 - Google Patents
ダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形体およびその製造方法Info
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- JP2003171758A JP2003171758A JP2001373199A JP2001373199A JP2003171758A JP 2003171758 A JP2003171758 A JP 2003171758A JP 2001373199 A JP2001373199 A JP 2001373199A JP 2001373199 A JP2001373199 A JP 2001373199A JP 2003171758 A JP2003171758 A JP 2003171758A
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Abstract
材に対して比較的厚く形成しても優れた密着性を発揮す
ることのできるDLC膜を最表面層として形成した硬質
多層膜成形体を提供する。 【解決手段】 ダイヤモンドライクカーボンを主体とす
る最表面層と、鉄系材料基材の間に形成する中間層とし
て、(1)Crおよび/またはAlの金属層からなる第
1層、(2)Crおよび/またはAlの金属と、W,T
a,MoおよびNbよりなる群から選択される1種以上
の金属の混合層からなる第2層、(3)W,Ta,Mo
およびNbよりなる群から選択される1種以上の金属層
からなる第3層、(4)W,Ta,MoおよびNbより
なる群から選択される1種以上の金属と炭素を含む非晶
質層からなる第4層の4層が、基材側から最表面層側に
向けて該記載順序で形成された4層構造とする。
Description
磨耗性機械部品等において、特に基材としての鉄系材料
に対して良好な密着性を示すと共に、優れた耐磨耗性を
有するダイヤモンドライクカーボン膜を表面層とする硬
質多層膜成形体、およびその製造方法に関するものであ
る。
ライクカーボン(以下、「DLC」と略称することがあ
る)と呼ばれている硬質の物質である。硬質カーボンは
その他にも、硬質非晶質炭素、無定型炭素、硬質無定型
炭素、i−カーボン、ダイヤモンド状炭素等、様々な呼
称が与えられているが、これらの用語は明確に区別され
ている訳ではない。
本質は、構造的にはダイヤモンドとグラファイトが混ざ
り合った両者の中間の構造を有するものであり、ダイヤ
モンドと同様に、硬度が高く、耐摩耗性、固体潤滑性、
熱伝導性、化学的安定性に優れていることから、例えば
摺動部材、金型、切削工具類、耐摩耗性機械部品、研磨
材、磁気・光学部品等の各種部品の保護膜として利用さ
れつつある。
は、スパッタリング法やイオンプレーティング法等の物
理的蒸着法(PVD法)、および化学的蒸着法(CVD
法)等が採用されているが、通常DLC膜は膜形成時に
極めて大きな内部応力が発生し、また高い硬度とヤング
率を持つ反面、変形能が極めて小さいことから、基材と
の密着性が弱く、剥離し易いという欠点をもっている。
れまでにも様々提案されているが、こうした技術を大別
すると、(1)膜応力を制御する方法、(2)基材と炭
素膜との間に中間層を設ける方法、の2つが挙げられ
る。しかしながら、これらの技術では、以下に示す問題
があり、改善されることが望まれているのが実状であ
る。まず上記(1)の方法では、基本的に基材と炭素膜
との異種界面における密着性の不安定性は解決されてい
ない。また上記(2)の方法においては、基本的には基
材とDLC膜を、組織および機械的特性において両者の
中間的な特性を持つ層をもって糊付け層として結合する
という観点から、その中間層として硬質の脆性材料を含
むものを採用するものであるが、前記CVD法やPVD
法によって作製したDLC膜における巨大な内部応力に
よって、特に数μmにおよぶ厚膜を形成した場合や、ダ
イヤモンド成分の多い硬度40GPaを超える様な硬い
膜を形成した場合には、密着性不良の問題は顕著であ
る。
を改善するという観点から、かねてより検討しており、
その研究の一環として、特開2000−119843号
の様な技術を提案している。この技術は、DLC膜を最
表面層とし、基材と最表面層の間の中間層として、W,
Ta,MoおよびNbよりなる群から選択される1種以
上の金属層からなる基材側の第1層と、W,Ta,Mo
およびNbよりなる群から選択される1種以上の金属元
素と炭素を含む非晶質層からなる最表面層側の第2層か
らなる2層構造としたDLC硬質多層膜成形体に関する
ものである。そして、こうした膜構造を有するDLC硬
質多層膜成形体では、WC−Co等の超硬合金製基材に
対するDLC膜の良好な密着性が達成されたのである。
しかしながら、この技術においても解決すべき若干の問
題があった。
合金を基材として使用する場合を想定したものであり、
上記WC−Co系超硬合金およびSiやAl2O3等の絶
縁材を基材として用いた場合には、上記中間層は基材と
の良好な密着性を確保できたのであるが、高速度工具鋼
のような鉄系材料を基材として用いた場合には、上記中
間層と基材との相性が必ずしも良好であるとは限らず、
中間層と基材との間で密着性が悪くなり、DLC膜の剥
離が生じやすいという問題があった。
記の様な多層膜を形成するに際して、最表面層のDLC
膜の内部応力が大きいので、中間層とDLC膜との密着
性が悪くなり、特に高硬度で膜厚が3μmを超える様な
厚いDLC膜では十分な密着性を確保することが困難で
あった。
り、超硬合金と比べて安価で靭性に優れているという有
用性があり、こうした鉄系材料にDLC膜を密着性良く
被覆する技術の確立が望まれているのが実状である。特
に、自動車部品機械部品として使用される場合には、上
記の様な高速度工具よりも硬度が低い軸受鋼、ステンレ
ス鋼材および炭素鋼等が基材として採用されることが一
般的であるが、こうした低硬度の鉄系材料に対しても優
れた密着性を発揮する必要がある。
情に着目してなされたものであって、その目的は、低硬
度の鉄系材料を基材として用い、この基材に対して比較
的厚く形成しても優れた密着性を発揮することのできる
DLC膜を最表面層として形成した硬質多層膜成形体、
およびその様な硬質多層膜成形体を形成する為の有用な
方法を提供することにある。
のできた本発明に係るDLC硬質多層膜成形体とは、ダ
イヤモンドライクカーボンを主体とする膜を最表面層と
し、更に中間層および基材を含んでなり、前記基材は鉄
系材料からなると共に、前記中間層は、下記(1)〜
(4)の4層が基材側から最表面層側に向けて該記載順
序で形成された4層構造である点に要旨を有するもので
ある。 (1)Crおよび/またはAlの金属層からなる第1層 (2)Crおよび/またはAlの金属と、W,Ta,M
oおよびNbよりなる群から選択される1種以上の金属
の混合層からなる第2層 (3)W,Ta,MoおよびNbよりなる群から選択さ
れる1種以上の金属層からなる第3層 (4)W,Ta,MoおよびNbよりなる群から選択さ
れる1種以上の金属と炭素を含む非晶質層からなる第4
層
いては、前記第2層は、Crおよび/またはAlの含有
量が、最表面層側に向けて段階的または連続的に減少す
る傾斜組成を有する様に構成されたものであることが好
ましい。また、前記第4層は、W,Ta,MoおよびN
bよりなる群から選択される1種以上の金属の含有量
が、最表面層側に向けて段階的または連続的に減少する
傾斜組成を有する様に構成されたものであることが好ま
しい。
の4層からなる中間層の代わりに、下記(5)〜(8)
の4層が基材側から最表面層側に向けて該記載順序で形
成された4層構造としたDLC硬質多層膜成形体とする
ことによっても達成される。 (5)Crおよび/またはAlの金属層からなる第1層 (6)Crおよび/またはAlの金属と、WCを主成分
とする化合物の混合層からなる第2層 (7)WCを主成分とする化合物からなる第3層 (8)WCを主成分とする化合物と炭素を含む非晶質層
からなる第4層
LC硬質多層膜成形体においては、前記第2層は、Cr
および/またはAlの含有量が、最表面層側に向けて段
階的または連続的に減少する傾斜組成を有する様に構成
されたものであることが好ましい。また、前記第4層
は、WCを主成分とする化合物の含有量が、最表面層側
に向けて段階的または連続的に減少する傾斜組成を有す
る様に構成されたものであることが好ましい。
DLC硬質多層膜成形体においては、前記第4層と最表
面層との間に、炭素からなる応力緩和層を形成すること
も有効であり、該応力緩和層は、前記中間層側の界面で
は前記中間第4層に近い硬度を有し、最表面層側になる
につれて段階的または連続的に硬度が上昇し、最表面層
近傍ではDLCを主体とする膜に近い硬度を有する様に
構成されたものであることが好ましい。更に、前記DL
Cを主体とする膜は、(a)W,Ta,Mo,Nb,C
rおよびAlよりなる群から選択される1種以上の金属
を5〜20原子%の範囲で含有量する層、または(b)
W,Ta,Mo,Nb,CrおよびAlよりなる群から
選択される1種以上の金属を5〜20原子%の範囲で含
有量する層とダイヤモンドライクカーボン層とを少なく
とも1層ずつ積層した構造であることが好ましい。
製造するに当たり、前記ダイヤモンドライクカーボン膜
はアンバランスド・マグネトロン・スパッタリング法
(以下、「UBMスパッタリング法」と略称することが
ある)によって形成することが好ましい。また、UBM
スパッタリング法によって前記DLCを主体とする膜を
形成する際には、基材温度を100〜300℃に制御し
つつ形成することが好ましい。
製造するに当たり、基材に中間第1層〜第3層を形成す
る段階で基材温度を150〜350℃に制御することに
よって、基材と第1層の間および各層間に拡散層を形成
すことが好ましい。
料を用いた場合に、この基材とのDLC膜との間の良好
な密着性を確保する為の中間層の構造について、様々な
角度から検討した。その結果、前記中間層の構造とし
て、Crおよび/またはAlの金属または合金からなる
基材側の第1層と、Crおよび/またはAlの金属元素
と炭素を含む非晶質層からなる最表面層側の第2層から
なる2層構造とすれば、鉄系材料を基材として用いた場
合であっても、基材とDLC膜との良好な密着性が確保
できるにことを見出し、その技術的意義が認められたの
で、先に出願している(特願平2001−62395
号)。しかしながら、こうした技術においても、若干の
改良すべき問題が依然として残されていた。
金属または合金からなる基材側の第1層と、Crおよび
/またはAlの金属元素と炭素を含む非晶質層からなる
最表面層側の第2層からなる2層構造からなる中間層を
基材とDLC膜との間に介在させることによって、これ
らの金属が鉄系材料基材との界面にて相互拡散して基材
と良好な密着性が確保できたのである。そして、こうし
た技術では、先に提案した中間層、即ち、W,Ta,M
oおよびNbよりなる群から選択される1種以上の金属
層からなる基材側の第1層と、W,Ta,MoおよびN
bよりなる群から選択される1種以上の金属元素と炭素
を含む非晶質層からなる最表面層側の第2層からなる2
層構造とした中間層を採用したときに比べて、鉄系材料
からなる基材との密着性が格段に改善されたものとなっ
たのである。
て用いる鉄系材料が高速度工具鋼の様に比較的硬度の高
い鉄系材料の場合には顕著に発揮されたのであるが、自
動車部品や機械部品として使用される場合の様に、高速
度工具鋼よりも硬度が低い軸受鋼、ステンレス鋼材およ
び炭素鋼等を基材として用いたときには、密着性が依然
として不十分であった。特に、DLC膜による耐磨耗性
を更に向上させる為に、より高硬度で厚膜(3μm以
上)のDLC膜を形成しようとしたときに、こうした問
題が顕在化する。
対処できる膜構造について更に検討した結果、上記の様
に4層からなる中間層を形成すれば、比較的硬度の低い
鉄系材料を基材として用いた場合であっても、良好な密
着性が確保できるとともに、優れた耐磨耗性が発揮され
ることを見出し、本発明を完成した。
る、基材とDLC膜の密着性はその間に介在させた中間
層によって保証されることになる。この中間層におい
て、基材側の層を構成するCrおよび/またはAlの金
属からなる層(第1層)は、基材となる鉄系材料と相性
が良く、この鉄系材料に対しても良好な密着性を発揮す
るものとなる。そして、こうした基材側の層(前記第1
層)を介在させることによって、基材と中間層(第1
層)と密着性を確保することができる。
よびNbよりなる群から選択される1種以上の金属層か
らなるものであり、中間第2層は、上記第1層を構成す
る金属と第3層を構成する金属の混合層からなる層であ
るが、これらの層を介在させることにとって、上記中間
第1層と第3層の密着性を確保することができる。
材側)からDLC膜側(表面層側)に向けて、金属が段
階的または連続的に減少する(即ち、第3層を構成する
元素濃度が0%から100%に増加する)様な傾斜組成
とすることが好ましい。こうした膜構成を採用すること
によって、多層膜の機械的特性を基材側からDLC側に
段階的または連続的に変化させることができ、これによ
ってサーマルショック等による局所的な応力集中による
剥離を防止することができる。
(前記第4層)として、脆弱な炭化物層を形成させず
に、第3層を構成する金属と炭素との非晶質層とする。
ここで、非晶質層とは、透過型電子顕微鏡で結晶相を確
認できないものを言う。この様に、中間第4層を微細な
析出物層を内部に含まない層とすることによって、中間
層自体に脆弱な部分がなくなり、内部での剥離や破壊を
防ぐことができる。また中間第3層に対しても、格子の
ミスマッチ等に伴う応力の発生が緩和され、同種の金属
元素を用いることによって、密着性が確保できる。更に
最表面層を形成するDLC膜においても非晶質膜である
ので、上記の様な金属元素と炭素の混合層からなる非晶
質層との密着性も良くなる。
は、必ずしも同一である必要はなく、一方の層に含まれ
る金属元素と他方の層に含まれる金属元素を異なるもの
としても上記効果が発揮されるものであるが[例えば、
Cr層(第1層)とAl/W層(第2層)]、好ましく
は両者の金属元素を同一にするか[例えば、Cr層(第
1層)Cr/W層(第2層)]、少なくとも一方の層に
含まれる元素を他方の層で含むように[例えば、W/M
o層(第3層)とW/C層(第4層)するのが良い。
に、第3層側(基材側)からDLC膜側(表面層側)に
向けて、金属が段階的または連続的に減少する(即ち、
炭素濃度を0%から100%に増加する)様な傾斜組成
とすることが好ましい。こうした膜構成を採用すること
によって、多層膜の機械的特性を基材側からDLC側に
段階的または連続的に変化させることができ、これによ
ってサーマルショック等による局所的な応力集中による
剥離を防止することができる。但し、金属濃度(即ち、
炭素濃度)が一定であっても、非晶質であれば本発明の
目的が達成される。
は、W,Ta,MoおよびNbよりなる群から選択され
る1種以上の金属からなる層(前記中間第3層)を炭化
タングステン(WC)を主成分とする化合物(例えば、
超硬合金材料)に置き換えることも可能である。またこ
のような場合には、W,Ta,Mo,Nb等に比べて、
より安価なターゲット材料を用いても皮膜形成できると
いう利点もある。
様に隣接する中間第2、4層の組成も第3層の組成に応
じて適切に組成制御を行えば良い。また、こうした膜構
成を採用する場合においても、第2層と第4層は、隣接
する層の組成を考慮して、それらに近づく様に段階的に
組成を変化させることは局部的な応力の集中による剥離
を防止する上で効果的である。
は、いずれの構成を採用するにしても、前記中間第4層
と最表面層との間に、炭素からなる応力緩和層を形成す
ることも有効であり、この応力緩和層は、前記中間第3
層側の界面では第3層に近い硬度を有し、最表面層側に
なるにつれて段階的または連続的に硬度が上昇し、最表
面層近傍ではDLCを主体とする膜に近い硬度を有する
様に構成されたものであることが好ましい。また、応力
緩和層における最表面側界面のビッカース硬度H1は、
具体的には、最表面層のビッカース硬度H2との差ΔH
(=|H2−H1|)が1000以下である様に調整するの
が良い。
とによって、隣接する他の層との硬度差を極力小さくで
き、層界面に集中する応力を小さくできて、密着性を更
に向上できる。尚、応力緩和層を構成する炭素は、非結
質の形態(硬度以外はDLC膜と同様)となっており、
こうした形態の炭素を最表面層と中間第4層の間に介在
させることによって、応力緩和層をしての機能を効果的
に発揮するものとなる。
厚み)は、多層膜全体の厚みの10〜50%を占めるも
のであることが好ましく、こうした膜比率とすることに
よって、DLC多層膜表面の膜質を壊すことなく、高い
密着性を得ることができる。
て、最表層のDLCを主体とする膜は、DLCだけから
なる膜を形成してもよいが、W,Ta,Mo,Nb,C
rおよびAlよりなる群から選択される1種または2種
以上を含む混合層とすることや、こうした混合層と純粋
のDLC層を少なくとも1層ずつ含む積層構造とするこ
とも好ましい。こうした膜構造とすることによって、D
LC膜自体の内部応力を緩和し、靭性を更に向上させる
ことができると共に、基材の変形に対する追従性も向上
し、剥離の発生も極力低減することができることにな
る。
に際しては、夫々の層が少なくとも1層ずつあれば良く
その積層数の上限については限定するものではないが、
少なくとも上記混合層が第4層側に純粋のDLC膜が最
表面側に形成される様にするのが良い。
せることによって、DLC膜の摺動特性を更に改善する
ことができる。こうした金属元素は、応力緩和という作
用を発揮させるという観点からしてDLC膜中に5原子
%以上含有させることが好ましいが、あまり過剰になる
とDLC膜の硬度低下が大きくなって、逆に耐磨耗性を
損なうばかりか摺動特性も劣化するので20原子%以下
とすることが好ましい。
前記UBMスパッタリング法によって形成されるもので
あることが好ましい。このUBMスパッタリング法の原
理を、図面を用いて説明する。まず通常のスパッタリン
グ法におけるカソード構造は、図1に示す様に、例えば
フェライト磁石(またはSm系希土類磁石若しくはNd
希土類磁石)を、丸形ターゲット中心部と周辺部で同じ
磁気特性を有する磁石が配置されて、ターゲット材近傍
に磁力線の閉ループが形成されると共に、基板にバイア
ス電圧を印加することによって、ターゲット材を構成す
る物質が基板上に形成されるものである。これに対し
て、UBMスパッタリング法におけるカソード構造で
は、図2に示す様に、丸形ターゲット中心部と周辺部で
異なる磁気特性を有する磁石が配置され、プラズマを形
成しつつより強力な磁石により発生する磁力線の一部が
基板近傍まで達する様にしたものである。
法では、この磁力線に沿ってスパッタリング時に発生し
たプラズマ(例えば、Arプラズマ)が基板付近まで拡
散する効果が得られる。この様なUBMスパッタリング
法によれば、前記の様に基板付近まで達する磁力線に沿
ってArイオンおよび電子が、通常のスパッタリングに
比べてより多く基板に到達するイオンアシスト効果によ
って、緻密で高硬度なDLC膜を形成することが可能と
なる。またこうしたUBMスパッタリング法によれば、
中間層においては、炭化物形成能の高いW,Ta,Mo
およびNb等についても炭化物を形成することなく、均
一な非晶質層を形成することができる。
を製造するに当たり、第2層または第4層において前記
の様な傾斜組成にするに際しては、スパッタ法(好まし
くは上記UBM法)によってこれらの層を形成すると共
に、スパッタ電力を制御する様にすれば良い。また、応
力緩和層を形成したダイヤモンドライクカーボン硬質多
層膜成形体を製造するに当たり、応力緩和層の硬度を連
続的または段階的に変化させるに際しては、基材に印加
される直流またはパルスのバイアス電圧の制御によって
調整する様にすれば良い。
は、基材にこれらの層を形成する段階で基材温度を15
0〜350℃、好ましくは250〜350℃に制御する
ことで、中間第1層中の金属元素の基板への拡散、およ
び各属間の拡散を促進し、第1層と基材との密着性およ
び第1〜第3層の各層相互間の密着性がより向上するの
で好ましい。但し、DLC層(および炭素を含む第4
層)を形成する場合には、これらの層は熱に弱いので、
各層の形成段階では基材温度を300〜100℃程度と
することが好ましく、より好ましくは200〜100℃
程度に制御するのが良い。
種類については、特に限定されるものではなく、高速度
工具鋼よりも硬度が低い軸受鋼、ステンレス鋼および炭
素鋼等を基材として用いたときにも、これらの基材表面
に密着性良くDLC膜を形成することができるという観
点からして、これらの鋼材(鉄系材料)に適用してとき
に最も効果的であるが、高速度工具鋼の様な比較的硬度
の高い鉄系材料に対しても適用できることは勿論であ
る。
用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下
記実施例によって制限を受けるものではなく、前後記の
趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することも勿
論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に
含まれるものである。
体を、下記の手順で作製した。基材としては、鏡面(R
a=0.02μm程度)の12cm角、厚さ5mmのS
UJ2を用い、これをアルカリ槽と純水槽にて超音波洗
浄した後乾燥した。こうした処理を施した基板を、UB
Mスパッタ装置(「UBMS504」:神戸製鋼所製)
内に取り付けた後、5×10-3Pa(3.8×10-5T
orr)程度まで真空引きし、ヒータにてベーキング、
その後にArプラズマにて基板表面をエッチング後、U
BMスパッタ法にて表1に示す各種層構成のDLC多層
膜を形成した。このとき、最表面層のDLCは、膜コー
ティング中のバイアス電圧を高バイアス(DCバイアス
電圧:−200V)に制御することによって、高硬度D
LC膜(Hv:3000〜4000程度)を形成した。
4のみはその前段階よりヒータにて加熱を行ない、成膜
開始時の基材温度を300℃に制御して、中間第1層と
基材材間に拡散層を形成した。その他の試験No.1〜
13、15のものについては、基材温度を200℃に制
御した。試験No.6〜15のものの第2層の形成で
は、金属と炭素のタ−ゲットのスパッタ電力を調整し、
金属と炭素の組成比を傾斜させた。また、応力緩和層の
形成では(No.5,12および14)、炭素ターゲッ
トのみを一定電力でスパッタし、DCバイアスを制御し
て層内の硬さを調整した。
スクラッチ試験とロックウェル圧痕試験(HRC試験)
によって密着性(密着強度および剥離の有無)について
評価した。このときスクラッチ試験では、試料を移動ス
テージに固定し、ダイヤモンド圧子を用いて試料表面に
負荷速度100N/minで負荷をかけながら、ステー
ジを10mm/minで移動させ、スクラッチ痕を顕微
鏡で観察し、膜の剥離発生荷重を測定した。また、HR
C試験では、ロックウェル硬さ試験機にて試料にダイヤ
モンド圧子を150kgの荷重で打ち込み、その圧痕周
囲の剥離状況を観察した。硬度測定は、各層の界面成膜
条件と同じ条件にて、別に3μm成膜した試料を用意
し、マイクロビッカース(10g)にて評価した。
示す。尚、表1には、中間層を形成せずDLC膜を基材
表面に直接形成した成形体(試験No.1)についても
同時に示した。
定する要件を満足するもの(No.6〜15)では、高
硬度のDLC膜を3μm程度の厚膜で形成しても、スク
ラッチ試験にて安定して40N以上の密着強度が得られ
ていることが分かる。特に、応力緩和層(試験No.1
2,14)や拡散層(試験No.14)を形成したも
の、および最表面層を2層構造としたもの(試験No.
13,15)では、スクラッチ試験にて50N以上の密
着強度が発揮されていることが分かる。
硬度の鉄系材料を基材として用い、この基材に対して比
較的厚く形成しても優れた密着性を発揮することのでき
るDLC膜を最表面層として形成した硬質多層膜成形体
が実現できた。またこの硬質多層膜形成体は、自動車部
品等の耐磨耗性機械部品等の素材として極めて有用であ
る。
を示す概略説明図である。
を示す概略説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 ダイヤモンドライクカーボンを主体とす
る膜を最表面層とし、更に中間層および基材を含んでな
り、前記基材は鉄系材料からなると共に、前記中間層
は、下記(1)〜(4)の4層が基材側から最表面層側
に向けて該記載順序で形成された4層構造であることを
特徴とするダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形
体。 (1)Crおよび/またはAlの金属層からなる第1層 (2)Crおよび/またはAlの金属と、W,Ta,M
oおよびNbよりなる群から選択される1種以上の金属
の混合層からなる第2層 (3)W,Ta,MoおよびNbよりなる群から選択さ
れる1種以上の金属層からなる第3層 (4)W,Ta,MoおよびNbよりなる群から選択さ
れる1種以上の金属と炭素を含む非晶質層からなる第4
層 - 【請求項2】 前記第2層は、Crおよび/またはAl
の含有量が、最表面層側に向けて段階的または連続的に
減少する傾斜組成を有する様に構成されたものである請
求項1に記載のダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜
成形体。 - 【請求項3】 前記第4層は、W,Ta,MoおよびN
bよりなる群から選択される1種以上の金属の含有量
が、最表面層側に向けて段階的または連続的に減少する
傾斜組成を有する様に構成されたものである請求項1ま
たは2に記載のダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜
成形体。 - 【請求項4】 ダイヤモンドライクカーボンを主体とす
る膜を最表面層とし、更に中間層および基材を含んでな
り、前記基材は鉄系材料からなると共に、前記中間層
は、下記(5)〜(8)の4層が基材側から最表面層側
に向けて該記載順序で形成された4層構造であることを
特徴とするダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形
体。 (5)Crおよび/またはAlの金属層からなる第1層 (6)Crおよび/またはAlの金属と、WCを主成分
とする化合物の混合層からなる第2層 (7)WCを主成分とする化合物からなる第3層 (8)WCを主成分とする化合物と炭素を含む非晶質層
からなる第4層 - 【請求項5】 前記第2層は、Crおよび/またはAl
の含有量が、最表面層側に向けて段階的または連続的に
減少する傾斜組成を有する様に構成されたものである請
求項4に記載のダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜
成形体。 - 【請求項6】 前記第4層は、WCを主成分とする化合
物の含有量が、最表面層側に向けて段階的または連続的
に減少する傾斜組成を有する様に構成されたものである
請求項4または5に記載のダイヤモンドライクカーボン
硬質多層膜成形体。 - 【請求項7】 前記中間層と前記最表面層との間に、炭
素からなる応力緩和層が形成されると共に、該応力緩和
層は、前記中間層側の界面では前記中間第4層に近い硬
度を有し、最表面層側になるにつれて段階的または連続
的に硬度が上昇し、最表面層近傍ではダイヤモンドライ
クカーボンを主体とする膜に近い硬度を有する様に構成
されたものである請求項1〜6に記載のダイヤモンドラ
イクカーボン硬質多層膜成形体。 - 【請求項8】 前記ダイヤモンドライクカーボンを主体
とする膜は、(a)W,Ta,Mo,Nb,Crおよび
Alよりなる群から選択される1種以上の金属を5〜2
0原子%の範囲で含有量する層、または(b)W,T
a,Mo,Nb,CrおよびAlよりなる群から選択さ
れる1種以上の金属を5〜20原子%の範囲で含有量す
る層とダイヤモンドライクカーボン層とを少なくとも1
層ずつ積層した構造である請求項1〜7のいずれかに記
載のダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形体。 - 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかに記載のダイヤ
モンドライクカーボン硬質多層膜成形体を製造するに当
たり、前記ダイヤモンドライクカーボンを主体とする膜
をアンバランスド・マグネトロン・スパッタリング法に
よって形成することを特徴とするダイヤモンドライクカ
ーボン硬質多層膜成形体の製造方法。 - 【請求項10】 基材温度を100〜300℃に制御し
つつ、前記ダイヤモンドライクカーボンを主体とする膜
を形成する請求項9に記載のダイヤモンドライクカーボ
ン硬質多層膜成形体の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜8のいずれかに記載のダイ
ヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形体を製造するに
当たり、基材に中間第1層〜第3層を形成する段階で基
材温度を150〜350℃に制御することによって、基
材と第1層の間および各層間に拡散層を形成することを
特徴とするダイヤモンドライクカーボン硬質多層膜成形
体の製造方法。
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