JP2003169317A - 環境変化伝達方法および装置、環境変化伝達プログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

環境変化伝達方法および装置、環境変化伝達プログラム並びにそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2003169317A JP2001364888A JP2001364888A JP2003169317A JP 2003169317 A JP2003169317 A JP 2003169317A JP 2001364888 A JP2001364888 A JP 2001364888A JP 2001364888 A JP2001364888 A JP 2001364888A JP 2003169317 A JP2003169317 A JP 2003169317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザが見逃したり気付かなかったりしがち
な環境の変化を知ることができ、また、思いがけない発
見を得る可能性があり、さらに、環境を介したメッセー
ジをやり取りすることができるものを提供することを目
的とするものである。 【解決手段】 環境に設置されているセンサが出力した
情報に基づいて、上記環境で生じた変化を抽出し、この
抽出された変化をデータベースに蓄積し、ユーザが上記
環境に接近したときに、接近したユーザの識別子を、位
置センサが認識し、この認識されたユーザが前回、上記
環境に接近したときの時刻を、上記データベースから取
得し、この取得された時刻から現在時刻までに起きた変
化を上記データベースから取得し、出力装置を通じてユ
ーザに提示するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ユビキタスコンピ
ューティング技術を用いた環境の変化の伝達方法および
コミュニケーション方法に関するものである。
【0002】なお、上記ユビキタスコンピューティング
技術は、モバイルコンピューティングと相反する考え方
であり、モバイルがコンピュータを持ち歩くのに対し、
ユビキタス(遍在する)は、そこらじゅうの環境にコン
ピュータが埋め込まれている技術である。
【0003】
【従来の技術】我々の生活は、生活環境に大きく依存し
ている。依存度には、個人差があるが、生活環境が変化
すると、変化が刺激になり、人間の行動に影響を起こ
す。たとえば、普段使っている枕を買い換えると、少し
の間寝付けなくなったりする。部屋が汚くなってきた
ら、掃除をするかもしれない。これは、行動に直結して
いる例であるが、実際に、日々の細かい変化を人間は、
認識し、認識した結果がトリガとなり、様々な行動を行
っている。その1つがコミュニケーションである。
【0004】人間は、環境の変化を認識することによっ
て、それをコミュニケーションに取り入れ、人と話す。
たとえば、日本では天気が頻繁に変化するので、挨拶で
天気を話題にすることが多い。また、ベランダの植物が
花を咲かせたら、そのことについて家族で話すかもしれ
ない。
【0005】しかし、人間が環境の変化を認識し、さら
に認識した環境の変化から生まれた話題をコミュニケー
ションに取り込むためには、2つの問題がある。
【0006】1つの問題は、日々の様々な変化を人間が
全て知覚し、全て記憶しておくことが困難であるという
問題である。
【0007】何気なく起こった(起こした)変化はすぐ
忘れ、自分が居ない場面で起きた変化は、変化が起きた
ことすら気が付かない場合が多い。
【0008】人間の身体能力、記憶能力には限界があ
り、環境が発信している多くの情報を見落とし、また、
多くの情報の持つ意味に気付けないためである。そのた
め、さっきまで使っていた眼鏡やテレビのリモコンが見
つかず、既に家族に捨てられた先週の週刊誌や一昨日の
新聞を探す。
【0009】2つ目の問題は、上記1つ目の問題をクリ
アしたとしても、環境の変化から生まれた話題を誰とど
うやって話すかという問題である。
【0010】人と話すためには、相手、話題、コミュニ
ケーション手段が必要であるが、環境の変化から生まれ
た話題を人に話す場合、話したい相手がわからず、その
ため、適切なコミュニケーション手段もない場合が多
い。
【0011】たとえば、ある家の父親が朝起きて、表へ
出ると、家の前にゴミが捨ててあったとする(前日見た
ときには何もなかった玄関前に何者かがゴミを置いたと
いう変化)。すると、父親はゴミが捨ててあるという状
況から、家の前に捨てられたゴミに関する怒りの話題が
生まれる。ゴミを捨てた相手に対し、「家の前にゴミを
捨てるな!」というコミュニケーションを取りたいと思
うだろう。
【0012】また、ビデオカメラを早急に使いたいと思
って探していたところ、たまたま、研究室の机の上に置
いてあるのを見つけたとする(前回研究室に来たときに
は、何もなかった机の上にビデオカメラを誰かが置いた
という変化)。この場合、ビデオカメラの持ち主に対し
て、「ビデオカメラを借りてもよいですか?」というコ
ミュニケーションを取りたいと思うに違いない。しか
し、これらのケースでは、コミュニケーションの話題は
わかっても、ゴミを捨てた人、ビデオカメラの持ち主と
いう、コミュニケーションを取りたい相手が判らないの
で、コミュニケーションを取ることができない。
【0013】上記2つの問題を解決するためには、 ・人間が見落としたり、気付かなかった環境の変化を認
識し、人に効果的に伝達する仕組みが必要であり、ま
た、 ・人間が認識した環境の変化から生まれた話題を、効果
的にコミュニケーションに取り込む仕組む必要がある。
【0014】まず、人間が見落としたり、気付かなかっ
た環境の変化を認識し、人に効果的に伝達する仕組みに
関連する研究として、人間の記憶能力を補完する研究が
行われている。
【0015】たとえば、Forget−me−not
(参考文献1:Mik Lamming and MikeFlynn:Forget-me-
not:Intimate computingin support of human memory,
In FRIEND21 '94 International Symposium on Next Ge
neration Human Interface, 1994.)は、携帯型コンピ
ュータにユーザの動作履歴を記録することによって、人
間の記憶を間接的に補助している。
【0016】Digital Reminder(参考
文献2:吉田将志,吉高淳夫:Digital Reminder:ユーザ
の視点からの実世界指向データベースの構築とそのイン
タフェース〜視線を用いた視覚情報の動的獲得と提示
〜,インタラクティブシステムとソフトウェアVIII, pp
111-116, 2000.)は、視線情報に基づいて、注目した情
報だけを記録する。これらの研究は、ユーザの行動を記
録することによって、ユーザの記憶を補助し、物探し等
に利用しようという意図がある。
【0017】これらの研究では、ユーザが過去に存在し
た場所の環境の変化を記録しているので、この記録され
たユーザの行動を省みることによって、環境の変化を認
識することが可能である。
【0018】また、多くのセキュリティシステムでは、
家に対する人間の侵入や、火災といった環境の変化を様
々なセンサを用いて認識し、警察や家主等に伝えること
を目的としている(参考3:http://www.geocities.co.
jp/Technopolis/8917/. 、参考4:http://www.secom.c
o.jp/.)。
【0019】人間が認識した環境の変化から生まれた話
題を、効果的にコミュニケーションに取り込む仕組みと
しては、Augmented Realityの研究領
域にいくつか関連研究がある。
【0020】たとえば、Augment−ab1e R
eality(参考文献5:暦本純一,綾塚祐二,林一
輝:Augment-able Reality:実空間と情報空間を融合した
情報交流,インタラクティブシステムとソフトウェアV
I, pp115-124, 1998.)、Space Tag(参考文
献6:垂水浩幸,森下健,中尾恵,上林弥彦:時空間限
定オブジェクトシステム:Space Tag, インタラクティブ
システムとソフトウェアVI, pp1-10, 1998.)や、空気
ペン(参考文献7:椎尾一郎,山本吉伸:コミュニケー
ションツールのための簡易型ARシステム,インタラク
ティブシステムとソフトウェアVIII, pp117-124, 200
0.)では、位置に対して情報を貼り付けることができる
ので、環境の変化が起きた場所に対して、貼り紙や書置
きをすることが可能になる。
【0021】また、時空間メール(参考文献8:上田宏
高,塚本昌彦,西尾章次郎:字空間メール:時空を超える
メッセージ,インタラクティブシステムとソフトウェア
VIII, pp27-32, 2000.)では、位置、時間、ユーザ属性
を満たすユーザに対してメールを送ることができる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記各研究
は、人間が見落としたり、気付かなかった環境の変化を
認識し、人に効果的に伝達する仕組みを解決する研究と
してみた場合、または、人間が認識した環境の変化から
生まれた話題を効果的にコミュニケーションに取り込む
仕組みを解決する研究としてみた場合、いくつかの問題
がある。
【0023】[人間が見落としたり、気付かなかった環
境の変化を認識し、人に効果的に伝達する仕組み]Fo
rget−me−notやDigital Remin
derは、携帯型コンピュータを利用するので、その人
が居る場所の変化を記憶できるが、他の場所で起きた変
化を記憶することができない。
【0024】たとえば、会社に行っているときに、家で
起きている変化を記憶できないので、子供が動かしたテ
レビのリモコンの位置を伝達することはできないだろ
う。つまり、その場所に居ながら、気付かなかった変化
には、対応できるが、違う場所に居たので、見逃した変
化に対しては対応できない。
【0025】逆に、多くのセキュリティシステムは、携
帯型システムではなく、環境に設置するタイプのシステ
ムであるので、別の場所に居て、見逃した変化を後で確
認することが可能である。
【0026】しかし、これらのシステムは、不法侵入
や、火災等特定の目的に特化され、多くの変化を効果的
にユーザに伝達することができないという問題がある。
【0027】[人間が認識した環境の変化から生まれた
話題を、効果的にコミュニケーションに取り込む仕組
み]Augment−able Reality, S
pace Tag、空気ペンは、位置に対してメッセー
ジを書き込むことができる。
【0028】しかし、この手法をコミュニケーション手
段として考えた場合、相手がその場所にもう一度来るか
が判らないという問題があり、また、相手がいつそのメ
ッセージを読むか判らないという問題があり、さらに、
返事がくるか判らない等の問題がある。
【0029】位置に対してメッセージを書き込む手法
は、我々が実生活で行っている書置きをする等の行為と
変わらないので、上記問題は解決されていない。
【0030】一方、時空間メールでは、位置、時間、ユ
ーザ属性を満たすユーザに対してメールを送ることがで
きるので、過去のある時間、ある場所に居た人に、メッ
セージを送ることができるが、しかし、同期型コミュニ
ケーションや、変化を起こした人の特定等はなされてい
ない。
【0031】また、上記2つの問題を同時に解決できる
システムは実現していない。
【0032】本発明は、ユーザが見逃したり気付かなか
ったりしがちな環境の変化を知ることができ、また、思
いがけない発見を得る可能性があり、さらに、環境を介
したメッセージをやり取りすることができるものを提供
することを目的とするものである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明は、環境に設置さ
れているセンサが出力した情報に基づいて、上記環境で
生じた変化を抽出し、この抽出された変化をデータベー
スに蓄積し、ユーザが上記環境に接近したときに、接近
したユーザの識別子を、位置センサが認識し、この認識
されたユーザが前回、上記環境に接近したときの時刻
を、上記データベースから取得し、この取得された時刻
から現在時刻までに起きた変化を上記データベースから
取得し、出力装置を通じてユーザに提示するものであ
る。
【0034】
【発明の実施の形態および実施例】本発明は、ある環境
にユーザが訪れたときに、そのユーザが、前回その環境
に訪れたときから、今までの環境変化を、上記ユーザに
提示するものである。
【0035】つまり、本発明は、人間が見落としたり、
気付かなかった環境の変化を認識し、人に効果的に伝達
する仕組みを提供し、また、人間が認識した環境の変化
から生まれた話題を、効果的にコミュニケーションに取
り込む仕組みを提供する。
【0036】[人間が見落としたり、気付かなかった環
境の変化を認識し、人に効果的に伝達する仕組み]ま
ず、環境の変化を認識し、人に効果的に伝達するための
システムの基本構成は、環境に備え付けられているセン
サと、出力装置とによって構成されている。
【0037】ここで、「環境」は、書籍や鉛筆、またそ
こに生活する人間を含む生き物等その場にある全てのも
のを環境と捉える。このように捉えると、人間が生活す
る環境は日々変化している。また、「環境の変化」は、
環境が主に視覚的に変化することである。
【0038】上記出力装置は、環境に備え付けられてい
ても、携帯型装置でもよい。
【0039】たとえば、環境側にカメラを設置すること
によって、画像を定期的に取得し、生活環境内に起きて
いる変化を、上記取得した画像から検出する。次に、検
出された変化に基づいて、変化が起きた場所に、たとえ
ばプロジェクタを用いてスポットライトを投射する。こ
れによって、過去に変化が起きた場所がわかる。その場
所に来た時間を、システムに記憶させておくことによっ
て、次に来たときは、前回来たときから起きた変化のみ
を受信することができる。
【0040】[人間が認識した環境の変化から生まれた
話題を、効果的にコミュニケーションに取り込む仕組
み]本発明は、上記仕組みを用いて検出された変化を利
用して、コミュニケーションを行う仕組みである。
【0041】まず、提示された変化が起きている部分
を、何らかの方法で指定する(たとえばプロジェクタで
スポットライトが当てられている部分をペンで指す)こ
とによって、コミュニケーションの話題にしたい変化を
選択する。
【0042】システムは、変化を起こしたであろう人物
の情報を、データベースから取得する。たとえば、所定
の変化が起きたときに、その変化が起きている場所に一
番近くに居た人が、変化を起こした人であると推測す
る。ユーザが、変化を選択した状態で、メールを出す、
電話をかける、メッセージを投稿する等の動作を行う
と、変化を起こした人であるとシステムが推測した人
と、コミュニケーションを取ることができる。
【0043】[第1の実施例]図1は、本発明の第1の
実施例である環境変化伝達装置100を示すブロック図
である。
【0044】環境変化伝達装置100は、環境の変化を
検出する環境変化検出センサ10と、位置センサ20
と、処理装置30と、情報提示装置40と、環境データ
ベース50と、ひとデータベース60とによって構成さ
れている。
【0045】環境変化検出センサ10は、カメラ、超音
波センサ等で構成されている。
【0046】位置センサ20は、赤外線センサ、RFI
D、PHS等の電界強度を利用する位置計測システム、
GPS等によって構成されている。
【0047】赤外線センサについての参考文献として
は、「青木恒:カメラで読み取る赤外線タグとその応
用,インタラクティブシステムとソフトウェアVIII, pp
131-136,2000.」があり、「R. Want and A. Hopper:Act
ive badges and personal interactive computing obje
cts, IEEE Trans. on Consumer Electronics, 38(1)pp.
10-20, 1992.」がある。
【0048】RFIDの参考文献としては、「R. Want,
K.P. Fishkin, A. Gujar and B.L.Harrison:Bridging
physical and virtual worlds with electronic tags,
InProceedings of ACM Conference on Human Factors i
n Computing Systems(CHI'99), pp371-377, 1999.)」
がある。
【0049】処理装置30は、環境情報取得手段31
と、環境変化抽出手段32と、環境情報・環境変化登録
手段33と、位置情報取得手段34と、位置情報登録手
段35と、環境データベース検索手段36と、ひとデー
タベース検索手段37と、変化情報出力手段38とを有
する。
【0050】環境情報取得手段31は、環境変化検出セ
ンサを利用し、環境の情報を取得する。環境変化抽出手
段32は、取得した環境の情報から環境が変化している
情報を切り出し、環境情報・環境変化登録手段33を用
いて、環境データベース50に定期的に環境情報・環境
の変化に関する情報を蓄積する。
【0051】位置情報取得手段34は、人が環境に近づ
くと、人のIDと位置情報とを、位置センサ20から取
得する。
【0052】位置情報登録手段35は、取得した人のI
Dと位置情報とを、ひとデータベース60に蓄積させる
手段である。
【0053】環境データベース検索手段36は、取得し
た人のIDに対応するユーザが過去に環境に近づいたと
きの情報を、環境データベース50から検索し、ユーザ
が最後に環境に近づいた情報に基づいて、環境データベ
ース50から、ユーザが最後に環境に近づいたときから
起きた環境の変化を検索する。
【0054】ひとデータベース検索手段37は、ひとデ
ータベース60に蓄積されている情報を検索する手段で
ある。
【0055】変化情報出力手段38は、検索された環境
の変化に基づいて、情報提示装置40に環境の変化を出
力する。
【0056】情報提示装置40は、プロジェクタ、携帯
型コンピュータ等によって構成されている。
【0057】環境データベース50は、システムが設置
されている環境に関する情報を蓄積するデータベースで
ある。
【0058】ひとデータベース60は、ユーザに関する
情報を蓄積するデータベースであり、ユーザの識別子
と、環境に過去に接近したときの情報と、連絡先とを含
む個人情報を蓄積するデータベースである。
【0059】次に、第1の実施例の動作について説明す
る。
【0060】図2は、第1の実施例の具体例を示す斜視
図である。
【0061】図2に示す環境変化伝達装置100は、環
境変化検出センサ10として、カメラを使用し、情報提
示装置40として、プロジェクタを使用し、位置センサ
20として、IR(赤外線)センサを使用し、掲示板B
Dにおける掲示物の変化をユーザに提示する実施例であ
る。
【0062】大学の休校、補講を知らせる掲示板BD
や、スーパーの売ります、買いますの掲示板BDでは、
日々様々な人々が掲示物を貼り、移動し、削除するの
で、一目見て、自分が以前見た掲示物であるか否かを判
断することがが難しい。したがって、ある程度全ての掲
示物を俯瞰しながら、見る必要があるので、同じ情報を
繰り返し見たり、新しい情報を見逃したりする。このよ
うな環境では、前回見たときから起きた変化(新しく掲
示物が貼られた、掲示物の場所が移動した、削除された
etc.)をユーザに提示することによって、必要な掲
示物を効率的に探すことができる。
【0063】<実施例の動作>図3は、第1の実施例に
おいて、環境変化検出センサ10としてカメラを使用
し、情報提示装置40としてプロジェクタを使用し、位
置センサ20としてIR(赤外線)センサを使用したシ
ステムの動作を示すフローチャートである。
【0064】定期的に、環境の画像を、カメラから取得
し(S1)、画像処理を用いて環境の変化を切り出し
(S2)、環境データベース50に蓄積する(S3)。
また、常に、環境中のユーザを監視し、ユーザがその環
境に来たことを、IRセンサを用いて認識すると、環境
変化伝達装置100は、ひとデータベース60から、ユ
ーザがこの環境に前回に来たときの日時を取得し(S
4)、前回来た日時から現在までに生じた変化を、蓄積
された環境の変化の中から取得し(S5、S6)、取得
した変化が起きていた環境の部分に、プロジェクタを用
いてスポットライトを当てる(S7)。
【0065】<変化の抽出>次に、画像から、環境の変
化を取得する方法について説明する。
【0066】ユーザは、置かれた状況によって、求める
変化の分解能が異なる。したがって、ユーザが求めてい
る分解能で、変化を提示することが必要である。
【0067】上記「変化の分解能」は、変化のスピード
や変化が起きる平均スパンの違いである。つまり、我々
が生活する環境は、日々変化しているが、その変化に
も、車や人が移動する等のように速い変化と、植物が生
長する等のように緩やかな変化とがある。また、人間が
行動するように、短い時間の間に何度も変化するもの
と、家に置かれたテレビの位置が余り動かないように、
一度変化すると長い時間変化しないものがある。
【0068】たとえば、テレビのリモコンのような物を
探しているときは、テレビのリモコンの移動という変化
は取得したいが、反対に、人の動き等の変化は欲しくな
い。そこで、以下のような方法で変化の分解能を決定す
る。
【0069】まず、前提として、テレビのリモコンや
本、ポスター等の物は、ある程度同じ場所に留まり続け
るものとし、反対に、人や動物は、一箇所に留まり続け
ないものとする。この前提に従い、動いた後、一定時間
その場所に留まり続けているものを切り出し、変化した
「物」とする。
【0070】図4は、上記実施例において、変化を抽出
する説明図である。
【0071】具体的には、たとえば背景差分を用いるこ
とによって、変化を抽出することができる。
【0072】1.定期的にキャプチャされる画像を蓄積
(オリジナル画像) 2.過去の数フレーム(n枚)における画素毎の濃度ヒ
ストグラムを作成する 3.各ヒストグラムの最頻値の濃度を画素値とする画像
(背景画像)を作成する 4.過去の背景画像と現在背景画像との差分画像を作成
する(差分画像) たとえば、毎秒1フレームをキャプチャしている状態
で、n=1800枚、つまり過去30分に、キャプチャ
された画像を用いて背景画像を作成する。k番目の背景
画像を作成する際には、k−1800番目からk番目ま
での画像を用い、画素毎に、データ数1800の濃淡値
ヒストグラムを作成する。
【0073】このヒストグラムの最頻値の濃度を、それ
ぞれの画素の濃淡値とすることによって、k番目の背景
画像を作成する。この背景画像は、過去60分のうちで
最も長い時間写っている画素で構成された画像になる。
最後に、過去の背景画像と、現在作成した背景画像との
差分を取ることによって、変化を抽出することができ
る。この場合、新しく掲示物を貼り付けると、15分後
には変化が抽出されている計算になる。
【0074】濃度ヒストグラムの作成に用いるフレーム
数を減らす(分解能を変える)ことによって、頻繁に変
化するオブジェクトを検出することができる。フレーム
数が少ない場合には、ヒストグラムの最頻値に替えて中
央値を用いることによって変化を検出することができ
る。
【0075】<オプティカルフロー>第1の実施例で
は、変化を検出する場合、背景差分を使用している。た
とえば、変化の検出にオプティカルフロー法を用いるこ
とによって、変化の場所だけでなく、変化のスピード
や、変化している方向等をも取得することができる。
【0076】このような情報を利用すると、変化の多彩
な提示方法が可能になる、たとえば、変化のスピードが
速いもののみを提示したり、変化の方向が一定のものの
みを提示することができる。また、変化のスピードが遅
いものを強調することができる。オプティカルフローの
検出方法は、既存の方法が既に提案されているので、こ
こでは、その説明を割愛する。
【0077】<変化の提示>物を効率的に探索する場
合、環境の変化をユーザに提示する場合、簡潔かつ効果
的に提示しなければならない。この方法として、たとえ
ば、時系列を維持したまま、時間間隔を圧縮し、変化し
ている場所に、スポットライトを当てる方法が考えられ
る。
【0078】前回来たときからの変化を見せる場合、前
回来たのが3日前だとすれば、3日前からの変化を数秒
間に圧縮し、アニメーションとして提示する。上記の方
法で抽出された変化は、物の移動前の位置と移動後の位
置とであるので、移動中や静止中の時間を削除し、圧縮
することができる。この方法で圧縮された情報を、過去
から順番に提示していくことによって、変化のアニメー
ションを作成することができる。
【0079】たとえば、変化が起きている部分に、過去
から順番に、スポットライトを当てて、ユーザが、環境
の変化を一瞬で見たい場合には、過去に来たときからの
変化が生じた場所を、全てスポットライトで照らすこと
もできる。ただし、この場合、たくさんの変化が起きて
いると、環境が、スポットライトで埋まり、変化してい
る部分が判りづらくなる可能性があるので、注意が必要
である。
【0080】<データベース>本実施例では、環境デー
タベース50、ひとデータベース60の2種類が定義さ
れている。環境データベース50は、環境の変化を蓄積
するデータベースである。環境の変化を抽出したとき
に、カメラから得られる画像を用いる場合には、キャプ
チャした画像と、変化を抽出したデータ(画像)とを保
持する。
【0081】図5は、上記実施例におけるユーザID
と、アドレスと、分解能と、最終アクセス時とを示す図
である。
【0082】一方、ひとデータベース60は、図5に示
すように、環境に来る人のデータを保持し、ユーザI
D、ユーザの属性(メールアドレス等)、環境設定情報
(認識する変化の時間間隔や変化のスピードといった分
解能等)、最終アクセス日時、過去にシステムの側にい
たときの位置と時間等を保持している。
【0083】ユーザの属性として、ユーザのメールアド
レスの他、提供するサービスによっては、実際の住所や
年齢等、その他の個人情報を登録するようにしてもよ
い。
【0084】上記実施例で説明していない環境設定情報
については、第2の実施例で説明し、ユーザの属性、過
去にシステムの側にいたときの位置と時間等について
は、第3の実施例以降で利用法を述べる。
【0085】<複数のデバイス>本実施例の装置は、環
境変化検出センサ10と、位置センサ20と、情報提示
装置40との3種類のデバイスを有するが、それぞれ複
数個のデバイスを用いることによって、環境の変化を高
精度で抽出することや、状況に応じた変化情報の出力方
法等が考えられる。
【0086】たとえば、環境変化検出センサ10とし
て、カメラ11と超音波センサとを用いることによっ
て、カメラ11の映像から変化を抽出するとともに、超
音波センサから得られる情報を利用して、変化した部分
の三次元的な凹凸を検出することができる。また、カメ
ラ11を2つ利用することによって、変化を三次元情報
として検出することもできる。
【0087】一方、プロジェクタ41と携帯型コンピュ
ータとを利用することによって、大まかな変化はプロジ
ェクタ41で投影し、細かい変化を携帯型コンピュータ
で投影するといった方法も考えられる。位置センサ20
も、IRセンサとGPSを利用することによって、高精
度でグローバルな位置情報を取得することができる。
【0088】<ユーザの認証>ユーザIDが、ひとデー
タベース60に登録されていない場合や、ユーザが初め
てこの場所に来た場合には、環境変化伝達装置100
は、前回この場所に来た時刻を取得することができな
い。この場合に、変化を提示する方法として、いくつか
の方法が考えられる、1つの方法は、一定期間内に起き
た環境の変化を、ユーザに提示する。たとえば、上記の
ようなユーザがある場所に来たときには、過去一週間以
内に起きた変化を提示するようにする。
【0089】また、環境の変化をユーザに提示しないと
いう方法も考えられる。この場合には、ユーザが環境と
対話し、閲覧したい期間等を指定し、過去に起きた変化
の提示を要求する必要がある。環境との対話方法につい
ては、第2の実施例において示す。
【0090】また、ユーザが位置センサ20をOffに
し(位置発信型の位置センサ20の場合)、位置センサ
20を身に付けていない場合には、ユーザの位置やID
を検出することができない。このような場合、ユーザが
環境と対話し、過去に起きた変化の提示を要求すること
は可能であるが、環境に取り付けられたセンサ群から得
られる情報に基づいて、近づいてくる物体が人であると
いうことが判れば、一定期間内の変化を自動的に提示す
ることができる。接近する物体(環境中に起きている変
化)が人であると認識するためには、センサライトや自
動ドア等に使用されている方法を利用することができ
る。
【0091】このように人間を認識する場合、焦電型赤
外線センサを使用する方法、カメラから得られる画像に
基づいて画像認識し、判断する方法、静電容量を用いた
方法等が考えられる。これらの方式に関しては、既存の
技術が存在するので、ここではその説明を割愛する。人
間センサを利用することによって、位置センサ20を持
っていない不特定多数の人に対しても、環境の変化を伝
達することができる。
【0092】なお、環境データベース検索手段36は、
環境に起きている変化を抽出する際に、カメラから定期
的に環境の画像を取得し、上記環境データベースに蓄積
し、蓄積された過去数フレームの画素毎の濃度ヒストグ
ラムを定期的に作成する濃度ヒストグラム作成手段の例
であり、また、上記各ヒストグラムの最頻値の濃度を画
素値とした画像を、定期的に作成し、上記環境データベ
ースに蓄積する画像蓄積制御手段の例であり、さらに、
過去に作成された画像と現在作成した画像とを比較し、
この比較の結果、一定の閾値以上の差が認められた部分
を変化の領域と認定する変化領域認定手段の例である。
【0093】また、環境情報・環境変化登録手段33
と、位置情報登録手段35とは、入力装置からユーザが
入力した情報に基づいて、環境に起きている変化の伝達
に関する設定の変更と、ひとデータベースに登録されて
いるユーザ情報の変更と、環境に対するメッセージの書
き込みとを行う変更・書き込み手段の例である。
【0094】[第2の実施例] <環境との対話>図6は、本発明の第2の実施例である
環境変化伝達装置200を示すブロック図である。
【0095】環境変化伝達装置200は、環境変化伝達
装置100において、新たに入力装置70を付加し、処
理装置30の代わりに、処理装置30aが設けられてい
る実施例である。
【0096】処理装置30aは、処理装置30に、設定
管理手段39と、入力取得手段71と、入力管理手段7
2とが設けられている装置である。
【0097】環境変化伝達装置200は、対話的手法を
用いた変化の取得、環境に対するメッセージの書き込
み、環境設定の変更等を実現することができる。
【0098】位置情報取得手段34は、ユーザのIDと
位置情報とを取得すると、ひとデータベース60に、I
Dと位置情報とを送る。ひとデータベース60は、ID
に基づいて、ひとデータベース60からユーザの設定、
過去に環境にアクセスした記録等を検索し、設定管理手
段39でユーザの情報を管理する。
【0099】一方、入力取得手段71は、ユーザが入力
した情報を取得し、入力管理手段72は、取得した情報
に基づいて、各種設定の変更、ひとデータベース60内
のユーザデータの書き換え、書き込まれたメッセージを
環境データベース50に行う登録等を実行する。
【0100】処理装置30aは、設定管理手段39に記
憶されている当該ユーザの変更された設定に従って、環
境データベース50の検索または、ユーザの要求に従っ
た環境の変化の再抽出を行ない、ユーザの設定に従っ
て、変化情報を情報提示装置40に出力する。
【0101】また、設定変更時のメニュー等も、変化情
報出力手段38を通じて、情報提示装置40へ出力す
る。他のユーザが環境にメッセージを登録した場合に
も、環境データベース検索・抽出手段36がメッセージ
を検索し、変化情報出力手段38が、メッセージを情報
提示装置40に出力する。その他の部分の処理は、第1
の実施例と同じである。
【0102】入力装置70は、携帯型コンピュータや、
ペン型インタフェース、音声入力等である。携帯型コン
ピュータを利用した場合、ユーザは、環境に備え付けら
れた処理装置30aと接続し、携帯型コンピュータを利
用して対話を行う。たとえば、ブルートゥース内蔵の携
帯電話を利用し、環境変化伝達装置100と接続する。
これによって、携帯電話の画面に、各種メニューが表示
されるので、それに従って、環境との対話を行う。たと
えば、携帯電話の上下ボタンや、ホイールを動かすこと
によって、提示されている環境の変化の分解能を変えた
り、左右ボタンを押すことによって、提示されている環
境の変化の巻き戻し、早送りを行うことができる。ま
た、環境に対して、未来の自分や、他人にメッセージを
貼り付けたり、過去に自分がこの場所に来た日時の変
更、次回来たときにもう一度見たい変化の定義等も行え
る。
【0103】一方、ペン型インタフェースを利用する
と、携帯型コンピュータを利用して行った操作よりも、
直感的に操作することができる。
【0104】図7は、第2の実施例において、ペン型イ
ンタフェースを使用した場合を示す斜視図である。
【0105】ペン23の先に、接触センサ24と赤外線
LED25とが内蔵され、ペン先が壁面等に接触する
と、赤外線LED25が点灯する。また、ペン23にボ
タン26が設けられ、このボタン26を押すと、赤外線
LED25が点灯する。
【0106】赤外線LED25が発生し、掲示板BDで
反射した赤外線を、カメラ11が認識することによっ
て、現在のペン先の位置を知ることができる。これによ
って、直接ペン23を利用して、壁面にメッセージを書
き込むことができ、ボタン26を押し、赤外線LED2
5をカメラ11の前で振ることによって、提示されてい
る環境の変化の分解能を変更することができる。
【0107】本方式は、図6に示す環境変化伝達装置2
00において、入力装置70を、環境変化検出センサ1
0(カメラ11)と赤外線LED25とによって実現し
た例である。
【0108】音声入力する場合、環境に取り付けられた
マイクまたはユーザが所有しているマイクから得られた
音声を認識し、環境との対話を行う。
【0109】たとえば、DUG−1では、音声を利用し
たエージェントとの対話を実現している。なお、DUG
−1は、「中野幹生,堂坂浩二,宮崎昇,平沢純一,田
本真詞,川森雅仁,杉山聡,川端豪:柔軟な話者交代を
行う音声対話システムDUG-1,言語処理学会第5回年次
大会論文集,1999」に記載されている。
【0110】また、言葉でなく、音を利用して対話する
ことも可能である。たとえば、声の大きさによって分解
能を変えることもできる。
【0111】[第3の実施例] <変化を利用したコミュニケーション>図8は、本発明
の第3の実施例である環境変化伝達装置300を示すブ
ロック図である。
【0112】環境変化伝達装置300は、第1の実施例
(環境変化伝達装置100)において変化を受け取った
人が、第2の実施例(環境変化伝達装置200)におい
て変化を起こした人にメッセージを送る実施例である。
【0113】第2の実施例(環境変化伝達装置200)
は、ユーザと環境とが対話する実施例である。第2の実
施例(環境変化伝達装置200)を用いると、環境の変
化を介して、人と人とのコミュニケーションを実現する
ことができる。たとえば、新しく貼られたポスターをユ
ーザが見て、そのポスターを欲しくなったとする。この
場合、ポスターを貼った人に、「このポスターが役目を
終えた後、もし捨てるのであれば、私に頂けませんか
?」というメッセージを送ることができれば、ポスター
を入手できる可能性が高くなる。
【0114】そこで、第1の実施例(環境変化伝達装置
100)を用いて、変化を受け取った人が、第2の実施
例(環境変化伝達装置200)を用いて、変化を起こし
た人にメッセージを送る。
【0115】まず、ポスターにスポットライトが当たっ
ている状態、または、携帯型コンピュータの画面におけ
るポスターの位置が点滅している状態等、ポスターに変
化が提示されている状態で、ユーザがそのポスターの位
置を指定する。たとえば、ペン型インタフェースによっ
て、ポスターの位置を指したり、携帯型コンピュータに
おいて、ポスターが表示されている部分をクリックす
る。これによって、特定の変化が選択された状態にな
る。
【0116】次に、変化が選択された状態で、ユーザ
が、メッセージを書き、環境変化伝達装置300に送
る。たとえば、携帯型コンピュータ上で「このポスター
頂けませんか?」と書き、第1の実施例(環境変化伝達
装置100)に伝達する。第1の実施例(環境変化伝達
装置100)では、メッセージを受け取ると、ユーザが
選択した変化を起こしたユーザを検索する。そして、検
索されたユーザにメッセージを送る。
【0117】環境変化伝達装置300は、環境変化伝達
装置200において、メッセージ通信手段82と、変化
実施者割当手段81と、通信装置83とが付加されてい
る装置である。
【0118】入力管理手段72は、入力取得手段71か
ら得られた、ユーザのメッセージと、ユーザが選択した
環境の変化とを変化実施者割当手段81に送る。変化実
施者割当手段81は、ユーザが選択した環境の変化の位
置と時間とに基づいて、ユーザが選択した環境の変化が
生じたときに、環境変化伝達装置300に一番近くに存
在していたユーザを、ひとデータベース60から検索
し、この検索されたユーザが、変化を起こした人物であ
ると認定し、この認定された人物のアドレスを、メッセ
ージ通信手段82に伝達する。
【0119】メッセージ通信手段82は、変化を起こし
た人物であると認定されたユーザのアドレスに、ユーザ
が入力したメッセージを、通信装置83を利用して送信
する。その他の動作は、第1の実施例、第2の実施例と
同様である。
【0120】<入力装置70>環境の変化の指定や、メ
ッセージの入力には、第2の実施例で説明した方法を用
いることができるが、ここでは新たに、携帯型コンピュ
ータを利用しつつ、直接入力が可能な入力手法を提案す
る。
【0121】現在、携帯型コンピュータとしては、携帯
電話やPHSがよく用いられているが、携帯電話のアン
テナと携帯電話とを用いて、環境の変化の選択と、メッ
セージの入力、送信とを可能とする入力方式について説
明する。
【0122】図9は、環境変化伝達装置300におい
て、携帯電話のアンテナと携帯電話とを用いて、環境の
変化の選択と、メッセージの入力、送信とを行う場合の
説明図である。
【0123】現在、光るアンテナと呼ばれる携帯電話用
のアクセサリが存在する。この光るアンテナは、携帯電
話で通話する際に生じる電磁波に反応し、先端に内蔵さ
れたLEDが点滅したり色が変化するアンテナである。
【0124】そこで、上記光るアンテナのLEDを用い
て、環境の変化を選択する。携帯電話でメッセージを書
き終えたら、選択したい環境の変化部分に、光るアンテ
ナの先をかざし、第1の実施例(環境変化伝達装置10
0)に送信する。すると、第1の実施例(環境変化伝達
装置100)との接続が行われる。このときに、環境変
化伝達装置300と携帯電話との間に、電磁波が飛び交
うので、光るアンテナのLEDが点灯する。
【0125】第1の実施例(環境変化伝達装置100)
は、メッセージを受け取ると、光るアンテナのLEDの
位置をカメラ11を用いて認識する。認識が完了する
と、認識した位置と、環境の変化とを割り当て、環境の
変化を起こしたと推測されるユーザに、メッセージを送
信し、携帯電話との接続を切る。
【0126】すると、光るアンテナのLEDが消灯し、
認識とメッセージの送信が完了したことがわかる。光る
アンテナは、赤外線LEDである必要は必ずしもない
が、赤外線を発していれば、位置認識をし易い。アンテ
ナの先が光ることを嫌うのであれば、赤外線LEDを利
用することが好ましい。逆に、点灯している可視光を見
たい場合には、たとえば赤いLEDは、赤外波長のエネ
ルギも発している場合が多い。また、光るアンテナは、
通常、点滅したり、色が変わるが、位置認識をする際に
は、単色で点滅しない方が認識しやすい。LEDの認識
方法に関しては、既存の技術が存在するので、ここでは
その説明を割愛する。
【0127】また、アンテナの先のLEDを、携帯電話
のボタンを利用して点灯したり、LEDの先についてい
る接触センサを利用して点灯できるようにすれば、第2
の実施例のペン型インタフェースと同じ使い方が可能で
ある。
【0128】<変化を起こしたユーザの決定>変化を起
こしたユーザを検索する場合、たとえば以下のように検
出する。第1の実施例のシステムが、メッセージを受け
取ると、ユーザが選択した変化が生じた時刻に基づい
て、ひとデータベース60から、その時刻に、変化が起
きた場所に最も近くに存在していた人を検索する。変化
が起きた場所に最も近くに存在していた人を検索するこ
とができたら、そのユーザのアドレスにメッセージを送
ることができる。
【0129】<メッセージのやり取り方法>メッセージ
のやり取りの方法としては、上記のようにメッセージを
送信する方法の他、電話をかける方法がある。電話をか
ける場合、基本的な動作は、メッセージの送信方法と同
じである。電話の場合、変化を選択した状態で、システ
ムに電話をかけると、システムは変化を起こしたと考え
られるユーザに電話をかける。この場合、同期型コミュ
ニケーションを実現することができるので、ユーザは伝
えたい情報を素早く、インタラクティブに伝達すること
ができる。
【0130】しかし、電話をかける方法、メッセージを
送る方法は、1対1のコミュニケーションであるので、
ダイレクトメールに近い形になり、心理的障壁が大き
い。特に、この場合、メッセージを受け取る側は、見知
らぬ人から突然メッセージがくるので、状況や内容によ
っては、不快感を覚える可能性がある。
【0131】そこで、ゆるやかにメッセージをやり取り
する方法も必要であると考える。掲示板BDやメーリン
グリスト等に対するメッセージは、見知らぬ人との1対
1のコミュニケーションに比べ、心理的障壁が低い。変
化が起きたときに、その近くに存在していた複数人にメ
ールを送るようにしてもよい。たとえば、ユーザがメッ
セージを送る際に、100人等、人数を指定することに
よって、変化が起きた場所と時刻とに対して、時間的、
空間的に近くに存在していた100人にメッセージを送
るようにしてもよい。
【0132】同時刻に空間的に近くに存在していた人
や、変化が起きた場所から一定の範囲内に、一定期間内
に存在していた人等を指定するようにしてもよい。その
環境によく来る人で、メーリングリストを自動的に作成
し、この作成されたメーリングリストに、投稿できるよ
うにしてもよい。この方法に関しては後述する。
【0133】本方式では、よく行く場所の情報が、随時
自分に流れてくるので、地域コミュニティの活性化等の
効果もある。環境毎に、掲示板BDを作成し、そこに対
してメッセージを書き込むようにしてもよい。
【0134】<自動メーリングリスト>第1の実施例で
は、ユーザが過去にアクセスした時間と位置とを、ひと
データベース60に蓄えるので、ユーザが、過去の一定
期間に、何分間この環境に滞在したかを計算することが
できる。そこで、過去の一定期間の滞在時間に基づいて
リストを作成し、滞在時間が一定時間以上長い人を集め
たメーリングリストを自動的に作成する。そして、この
自動的に作成されたメーリングリストを利用し、メッセ
ージのやり取りを行う。また、このメーリングリスト
に、環境の変化情報を定期的に伝達することも可能であ
る。
【0135】本メーリングリストは、その環境に滞在し
ている時間が一定時間を割った人は自動的に削除され
る。メーリングリストへ登録する場合、メーリングリス
トから削除する場合、滞在時間が一定以上の人間をメー
リングリストに登録し、一定時間を下回った人を削除す
る方法や、メーリングリストの定員を予め決め、滞在時
間が多い人から順番に登録する方法等が考えられる。
【0136】また、第1の実施例の装置が、いくつかの
環境に複数台設置されていたとすると、装置同士の連携
を利用してメーリングリストを作成するようにしてもよ
い。人は、何らかのコミュニティに属していたいと思う
ことが多い。そこで、ユーザが複数の環境のうちで最も
よく行く(長い時間滞在する)環境に、自動的に登録す
るようにしてもよい。この方法では、ユーザは、必ずど
こかの環境のメーリングリストに登録されている状態を
維持することができる。最もよく行く環境を1つに絞る
必要がなく、よく行く環境を、よく行く順に、複数登録
するようにしてもよい。
【0137】自動ではないが、ユーザが明示的に環境を
指定し、登録したり削除したりするようにしてもよい。
【0138】[第4の実施例] <セキュリティ>第4の実施例は、セキュリティを考慮
した実施例である。
【0139】第1の実施例では、プロジェクタ41を用
いて、変化が起きた場所にスポットライトを当てるが、
環境データベース50には、キャプチャした画像をその
まま蓄積することも可能であり、キャプチャした画像を
提示することもできる。
【0140】しかし、公共の場所に設置されているカメ
ラ11から得た画像を、不特定多数の人に配信すること
は、プライバシの侵害に当たる可能性がある。
【0141】そこで、変化が起きたときの位置のみを伝
達する等の、プライバシの保護も考慮した表現が必要と
なる。逆に、家等でセキュリティ目的も考慮して利用す
る場合には、キャプチャした画像をそのまま閲覧しても
問題ないだろう。
【0142】<プライバシ>第3の実施例に記したよう
に、突然見知らぬ人からメッセージが来ることに、心理
的圧迫を感じる人は多い。そこで、ユーザのプライバシ
を保護する必要がある。第3の実施例では、メール、電
話、メーリングリストの例を挙げたが、これらに関して
は、相手のアドレスをシステムが管理するので、それぞ
れ相手ユーザを秘匿することができる。つまり、第3の
実施例で例として挙げた、「ポスターを下さいませんか
?」というメッセージを送る例では、メッセージを送っ
た人は相手がポスターを(恐らく)貼った人という以上
のことはわからない。
【0143】一方、メッセージを受け取る側も、相手を
明示しない限り、現在ポスターの前にいる人であるとい
う情報以上の情報はわからない。ただし、これは、あく
まで設定の問題で、環境によっては、相手のアドレスや
情報をシステムが明示する場合もありえる。たとえば、
小中学校で利用する場合には、メッセージの発信者、受
信者とも明示されていてもよいと考えられる。
【0144】また、メッセージを受け取った人は、メッ
セージの内容を見て、その相手からさらにメッセージを
受け取りたくないと思った場合には、その旨をシステム
に伝達することによって、今後、その相手からメッセー
ジを受け取らずにすむ。
【0145】このように、ユーザは特定の相手から来る
メッセージの受信許可/拒否を設定することができる。
また、単一の相手だけではなく、一定の属性を持ったユ
ーザに対して、メッセージの受信許可/拒否を設定する
ことも可能である。たとえば、ひとデータベース60に
登録されている個人情報を利用し、同年代のメッセージ
のみの受信を許可にしたり、また、メッセージを送信し
た人が、普段あまりその場所に来ていない人である場合
には、メッセージの受信を拒否することができる。これ
によって、ユーザは、受信するメッセージをある程度選
択することができる。
【0146】また、環境に設置されたシステム側が、メ
ッセージの転送を拒否することもできる。たとえば、ひ
とデータベース60のデータを利用し、初めてその環境
に来た人から、この場所に頻繁に来ている人に、メッセ
ージを送信できない等の制限を設けるようにしてもよ
い。これによって、観光客から、その土地の住人に対す
る気軽なメッセージを防ぐことがになる。ただし、メッ
セージの転送の許可/拒否を、システム側で行うには、
その影響を十分考慮する必要がある。たとえば、上記の
例では、その環境は閉鎖性が高くなるかもしれない。
【0147】<ひとデータの取り扱い>第1の実施例〜
第3の実施例では、ユーザに関するデータを、ひとデー
タベース60に蓄積している。ユーザに関するデータ
を、データベースで一元的に管理する場合、プライバシ
の保護を考慮する必要がある。
【0148】そこで、ユーザに関するデータの一部を、
ユーザ側の携帯型コンピュータに保持するようにしても
よい。たとえば、第1の実施例では、システムが設置さ
れている環境にユーザが近づくと、ユーザが過去にその
環境に存在していた日時を、ひとデータベース60から
取得し、変化を提示するが、過去にその環境に存在して
いた日時を、ユーザ側の携帯型コンピュータに蓄積し、
ユーザがその環境に近づくと、環境側のシステムが携帯
型コンピュータからユーザが環境に近づいた日時を取得
し、変化を提示することも可能である。このようにする
ことによって、ユーザデータの一部を、携帯型コンピュ
ータに蓄積することが可能となり、セキュリティを強化
することができる。
【0149】[第5の実施例] <プロジェクタ41(情報提示装置40)を使わない方
法>第5の実施例は、環境変化伝達装置100におい
て、情報提示装置40を使用せずに、環境を介したメッ
セージをやり取りする実施例である。
【0150】環境変化伝達装置100では、カメラ11
で環境の変化を検出し、プロジェクタ41によって、変
化が起きた場所にスポットライトを当てている。プロジ
ェクタ41(情報提示装置40)を利用しないと、スポ
ットライトを当てることができない。この状態で、第3
の実施例の方法を実行する。第3の実施例では、スポッ
トライトの位置を、ポインタ(たとえば、光るアンテ
ナ)で指定することによって、環境の変化を指定してい
るが、第5の実施例では、スポットライトが当たってい
ない状態で、ポインタによって、環境を指定する。
【0151】この指定によって、第5の実施例では、ポ
インタの位置で起きた変化を環境データベース50から
検索し、ユーザの携帯型コンピュータ(たとえば携帯電
話)に送信する。ユーザは、携帯型コンピュータに表示
された環境の変化(たとえば、変化が起きた時間が時系
列に表示される)から、メッセージを送りたい変化を選
択する。
【0152】この後の処理は、第3の実施例に準拠す
る。これによって、プロジェクタ41(情報提示装置4
0)を使わないメッセージのやり取りが可能になる。携
帯型コンピュータを、情報提示装置40と考えれば、環
境変化伝達装置100の構成と同じになるが、第1の実
施例〜第3の実施例では、システムが提示する環境の変
化をユーザが見た後に、ユーザがメッセージを送るため
に環境の変化を指定するのに対して、本方式では、ユー
ザがメッセージを送るために環境を指定した後に、その
環境の変化がユーザに提示されるという違いがある。
【0153】この考えに従えば、ユーザがメッセージを
送るために環境を指定した後に、その環境の変化を、プ
ロジェクタ41でユーザに提示することも可能である。
たとえば、その場所で起きた変化の時刻を、スポットラ
イトで投影したり、周辺時刻に起きた別の変化も、一緒
にスポットライトとして投影することによって、どのよ
うな変化であるかを知る手助けになる。
【0154】また、一番最近起きた変化を、ユーザが選
択した環境の変化とすることも可能である。この方法で
は、その場所で最も新しく変化を起こした人としかメッ
セージのやり取りができないことになるが、第3の実施
例と同じ動作ステップで、メッセージの送信を行うこと
ができ、情報提示装置40を全く必要としない。
【0155】[第6の実施例] <表現手法>第6の実施例は、上記実施例において、ス
ポットライトを投射する以外の方法で表現する方法であ
る。
【0156】第1の実施例では、環境の変化を伝達する
方法として、プロジェクタ41を用いて変化が起きてい
る部分にスポットライトを投射する。環境の変化を伝達
するためにプロジェクタ41を用いる場合、スポットラ
イトを投射するだけでなく、様々な表現方法が考えられ
る、たとえば、変化が起きている部分に当てたスポット
ライトを変化のスピードに従って、小刻みに振動させた
り、スポットライトの形や色を変化させることができ
る。一方、プロジェクタ41を用いて全体的に周囲を予
め照らしておき、変化が起きた部分だけを暗くしたり、
変化が起きていない部分を暗くしたりする方法も考えら
れる。
【0157】また、プロジェクタ41以外の出力装置を
用いた場合、音を用いる方法が考えられる。たとえば、
3次元音響技術を用いて変化が起きている場所に音を出
したり、音の強弱や音色によって変化を伝達することも
考えられる。
【0158】つまり、上記実施例は、ポインタによって
所望の環境を指定する環境指定段階と、上記環境指定段
階で上記ポインタによって指定された環境の変化を、環
境データベースから検索する検索段階と、上記検索段階
で検索された環境の変化を、ユーザの携帯型コンピュー
タに、送信する環境変化送信段階と、ユーザが上記環境
に接近したときに、上記接近したユーザの識別子を検出
するユーザ識別子検出段階と、上記ユーザ識別子検出段
階で検出したユーザが前回、上記環境に接近したときの
時刻を、上記環境データベースから取得する時刻取得段
階と、上記取得された時刻から現在時刻までに起きた変
化を、上記環境データベースから取得し、ユーザに提示
する情報提示段階とを有する環境変化伝達方法の例であ
る。
【0159】また、上記実施例をプログラムの発明とし
て把握することができる。つまり、上記実施例は、ポイ
ンタによって所望の環境を指定する環境指定手順と、上
記環境指定手順で上記ポインタによって指定された環境
の変化を、環境データベースから検索する検索手順と、
上記検索手順で検索された環境の変化を、ユーザの携帯
型コンピュータに、送信する環境変化送信手順と、ユー
ザが上記環境に接近したときに、上記接近したユーザの
識別子を検出するユーザ識別子検出手順と、上記ユーザ
識別子検出手順で検出したユーザが前回、上記環境に接
近したときの時刻を、上記環境データベースから取得す
る時刻取得手順と、上記取得された時刻から現在時刻ま
でに起きた変化を、上記環境データベースから取得し、
ユーザに提示する情報提示手順とをコンピュータに実行
させる環境変化伝達プログラムの例である。
【0160】なお、上記環境指定段階、上記環境指定手
順は、ポインタによって所望の環境を指定するものであ
るが、スポットライトが当っていない場合、スポットラ
イトが当っている場合の双方の場合において、ポインタ
によって所望の環境を指定するものであるまた、上記環
境変化伝達プログラムを、CD、DVD、HD、半導体
メモリ等の記録媒体に記録するようにしてもよい。
【0161】
【発明の効果】本発明によれば、環境に設置されている
センサを利用することによって、環境の変化を検出し、
変化が起きた部分や変化の特徴をユーザに提示するの
で、ユーザが見逃したり、気付き難い環境の変化を知る
ことができ、また、過去に起きた環境の変化を知ること
によって、物探しすることができるだけでなく、思いが
けない発見を得る可能性があり、さらに、環境に変化を
起こした人の推定を行うことによって、環境を介したメ
ッセージをやり取りすることができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である環境変化伝達装置
100のブロック図である。
【図2】第1の実施例の具体例を示す斜視図である。
【図3】第1の実施例において、環境変化検出センサ1
0としてカメラを使用し、情報提示装置40としてプロ
ジェクタを使用し、位置センサ20としてIR(赤外
線)センサを使用したシステムの動作を示すフローチャ
ートである。
【図4】上記実施例において、変化を抽出する説明図で
ある。
【図5】上記実施例におけるユーザIDと、アドレス
と、分解能と、最終アクセス時とを示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例である環境変化伝達装置
200のブロック図である。
【図7】第2の実施例において、ペン型インタフェース
を使用した場合を示す斜視図である。
【図8】本発明の第3の実施例である環境変化伝達装置
300のブロック図である。
【図9】環境変化伝達装置300において、携帯電話の
アンテナと携帯電話とを用いて、環境の変化の選択と、
メッセージの入力、送信とを行う場合の説明図である。
【符号の説明】
100,200、300…環境変化伝達装置、 10…環境変化検出センサ、 20…位置センサ、 30、30a、30b…処理装置、 31…環境情報取得手段、 32…環境変化抽出手段、 33…環境情報・環境変化登録手段、 34…位置情報取得手段、 35…位置情報登録手段、 36…環境データベース検索手段、 37…ひとデータベース検索手段、 38…変化情報出力手段、 39…設定管理手段、 40…情報提示装置、 50…環境データベース、 60…ひとデータベース、 70…入力手段、 71…入力取得手段、 72…入力管理手段、 81…変化実施者割当手段、 82…メッセージ通信手段、 83…通信手段。
フロントページの続き (72)発明者 亀井 剛次 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5C054 CD03 CH04 FC01 FC05 FC12 FC13 FF03 GB01 GB05 GB06 GB14 GB15 HA18

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環境に設置されている環境変化検出セン
    サが出力した情報に基づいて、上記環境で生じた変化を
    抽出する環境変化抽出手段と;上記抽出された変化を、
    環境データベースに登録させる環境変化登録手段と;ユ
    ーザが上記環境に接近したときに、上記接近したユーザ
    の識別子を検出するユーザ識別子検出手段と;上記ユー
    ザ識別子検出手段が検出したユーザが前回、上記環境に
    接近したときの時刻を、上記環境データベースから取得
    する時刻取得手段と;上記取得された時刻から現在時刻
    までに起きた変化を、上記環境データベースから取得
    し、ユーザに提示する情報提示手段と;を有することを
    特徴とする環境変化伝達装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ユーザの識別子と、上記環境に過去に接近したときの情
    報と、連絡先とを含む個人情報を蓄積するひとデータベ
    ースを有することを特徴とする環境変化伝達装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、 上記環境変化検出センサは、カメラであり、 上記ユーザ識別子検出手段は、赤外線センサであり、 上記情報提示手段は、プロジェクタであることを特徴と
    する環境変化伝達装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 環境に起きている変化を抽出する際に、上記カメラから
    定期的に環境の画像を取得し、上記環境データベースに
    蓄積し、蓄積された過去数フレームの画素毎の濃度ヒス
    トグラムを定期的に作成する濃度ヒストグラム作成手段
    と;上記各ヒストグラムの最頻値の濃度を画素値とした
    画像を、定期的に作成し、上記環境データベースに蓄積
    する画像蓄積制御手段と;過去に作成された画像と現在
    作成した画像とを比較し、この比較の結果、一定の閾値
    以上の差が認められた部分を変化の領域と認定する変化
    領域認定手段と;を有することを特徴とする環境変化伝
    達装置。
  5. 【請求項5】 請求項3において、 環境の変化を上記プロジェクタを通してユーザに提示す
    る際に、上記変化領域を、変化が起きた時間順に、変化
    が起きた場所に、上記プロジェクタを用いてスポットラ
    イトで投影することを特徴とする環境変化伝達装置。
  6. 【請求項6】 請求項2において、 ユーザが入力可能な入力装置と;上記入力装置からユー
    ザが入力した情報に基づいて、環境に起きている変化の
    伝達に関する設定の変更と、上記ひとデータベースに登
    録されている上記ユーザ情報の変更と、環境に対するメ
    ッセージの書き込みとを行う変更・書き込み手段を有す
    ることを特徴とする環境変化伝達装置。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 上記入力装置は、ペン先に接触センサと赤外線LEDと
    が内蔵されているペン型インタフェースであることを特
    徴とする環境変化伝達装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 上記ペン先に内蔵されている上記接触センサが壁面に接
    触することによって、上記ペン先に設けられている赤外
    線LEDが点灯し、上記点灯した赤外線LEDの位置を
    カメラで読み取ることによって、環境中の上記ペン先の
    位置を取得することを特徴とする環境変化伝達装置。
  9. 【請求項9】 請求項6〜請求項8のいずれか1項にお
    いて、 上記入力装置からユーザが入力したメッセージと、ユー
    ザが指定した環境の変化に関する情報とに基づいて、ユ
    ーザが指定した環境の変化の位置と時刻とに、上記環境
    に時間的、または空間的に側にいたユーザを検索し、こ
    の検索されたユーザを、環境に変化を起こした人物であ
    ると認定する認定手段と;ユーザが入力したメッセージ
    を、上記認定された人物に送信する送信手段と;を有す
    ることを特徴とする環境変化伝達装置。
  10. 【請求項10】 請求項6〜請求項9のいずれか1項に
    おいて、 上記入力装置は、携帯型コンピュータと、可視光または
    赤外線LEDで構成されている機器とであることを特徴
    とする環境変化伝達装置。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10において、 ユーザが指定した環境の変化を特定する際に、携帯型コ
    ンピュータからメッセージを入力し、指定したい環境の
    変化の位置に、可視光または赤外線LEDを移動し、メ
    ッセージを送信することによってLEDを点灯し、上記
    メッセージを上記環境変化伝達装置が受信すると、カメ
    ラから入力された画像を用いて、LEDの点灯部分を読
    み取り、この読み取った部分に対応する環境の変化を取
    得し、接続を切断することによって、LEDを消灯する
    ことを特徴とする環境変化伝達装置。
  12. 【請求項12】 請求項9において、 上記送信手段は、メッセージを送信する際に、予め人数
    を指定することによって、環境の変化を起こした時刻、
    場所に近い順に、指定された人数の人物の情報を取得
    し、複数の人物に対してメッセージを送る手段であるこ
    とを特徴とする環境変化伝達装置。
  13. 【請求項13】 請求項9において、 上記環境に、一定時間以上過去に滞在している人物、ま
    たは一定回数以上過去に近づいた人物を、データベース
    に蓄積された記録に基づいて検索し、これら検索された
    人物で構成されるメーリングリストを、動的に作成し、 上記送信手段は、環境の変化またはメッセージをやり取
    りする手段であることを特徴とする環境変化伝達装置。
  14. 【請求項14】 請求項9において、 上記送信を受ける人物は、上記メッセージの着信の許可
    と拒否とを設定する人物であることを特徴とする環境変
    化伝達装置。
  15. 【請求項15】 請求項10または請求項11におい
    て、 ユーザ側の上記携帯型コンピュータは、個人情報の一部
    を保持するものであることを特徴とする環境変化伝達装
    置。
  16. 【請求項16】 ポインタによって所望の環境を指定す
    る環境指定段階と;上記環境指定段階で上記ポインタに
    よって指定された環境の変化を、環境データベースから
    検索する検索段階と;上記検索段階で検索された環境の
    変化を、ユーザの携帯型コンピュータに、送信する環境
    変化送信段階と;ユーザが上記環境に接近したときに、
    上記接近したユーザの識別子を検出するユーザ識別子検
    出段階と;上記ユーザ識別子検出段階で検出したユーザ
    が前回、上記環境に接近したときの時刻を、上記環境デ
    ータベースから取得する時刻取得段階と;上記取得され
    た時刻から現在時刻までに起きた変化を、上記環境デー
    タベースから取得し、ユーザに提示する情報提示段階
    と;を有することを特徴とする環境変化伝達方法。
  17. 【請求項17】 ポインタによって所望の環境を指定す
    る環境指定手順と;上記環境指定手順で上記ポインタに
    よって指定された環境の変化を、環境データベースから
    検索する検索手順と;上記検索手順で検索された環境の
    変化を、ユーザの携帯型コンピュータに、送信する環境
    変化送信手順と;ユーザが上記環境に接近したときに、
    上記接近したユーザの識別子を検出するユーザ識別子検
    出手順と;上記ユーザ識別子検出手順で検出したユーザ
    が前回、上記環境に接近したときの時刻を、上記環境デ
    ータベースから取得する時刻取得手順と;上記取得され
    た時刻から現在時刻までに起きた変化を、上記環境デー
    タベースから取得し、ユーザに提示する情報提示手順
    と;をコンピュータに実行させる環境変化伝達プログラ
    ム。
  18. 【請求項18】 ポインタによって所望の環境を指定す
    る環境指定手順と;上記環境指定手順で上記ポインタに
    よって指定された環境の変化を、環境データベースから
    検索する検索手順と;上記検索手順で検索された環境の
    変化を、ユーザの携帯型コンピュータに、送信する環境
    変化送信手順と;ユーザが上記環境に接近したときに、
    上記接近したユーザの識別子を検出するユーザ識別子検
    出手順と;上記ユーザ識別子検出手順で検出したユーザ
    が前回、上記環境に接近したときの時刻を、上記環境デ
    ータベースから取得する時刻取得手順と;上記取得され
    た時刻から現在時刻までに起きた変化を、上記環境デー
    タベースから取得し、ユーザに提示する情報提示手順
    と;をコンピュータに実行させる環境変化伝達プログラ
    ムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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WO2013111388A1 (ja) * 2012-01-23 2013-08-01 三菱電機株式会社 情報表示装置
CN110015289A (zh) * 2018-01-09 2019-07-16 卢卡斯汽车股份有限公司 用于带有数据库的机动车辆的控制***和控制方法

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