JP2003167451A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003167451A
JP2003167451A JP2002000582A JP2002000582A JP2003167451A JP 2003167451 A JP2003167451 A JP 2003167451A JP 2002000582 A JP2002000582 A JP 2002000582A JP 2002000582 A JP2002000582 A JP 2002000582A JP 2003167451 A JP2003167451 A JP 2003167451A
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Koichi Ishii
宏一 石井
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写材担持体を常時、像担持体に接触させて
も該像担持体の汚染を防止して画像品質の低下を防止す
ることができる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 トナー像を担持する感光体3と、その感
光体3に接触する回転駆動可能な転写ベルト6とを有す
る画像形成装置において、転写ベルト6が内側ゴム層6
bを有し、その内側ゴム層6bを構成する構成ポリマー
を、オイル系添加剤を使用しないクロロプレンゴム系の
単一ポリマーとし、転写ベルト6を常時感光体に3に接
触させてもその感光体の汚染を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、FAXなどの画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンター、FAXなど
の画像形成装置に用いられる転写装置にはコロナチャー
ジャが広く使用されていたが、近年ではオゾン発生等の
環境の問題から接触型の転写体等を用いることが主流と
なっている。この転写装置の一例として、転写バイアス
電圧を印加した転写電荷付与手段をベルト状の転写材担
持体に接触させることにより、像担持体上のトナー像を
該転写材担持体に担持された転写材に転写するものがあ
る。この種の転写装置では、像担持体上に形成されるト
ナー像を転写材に転写する際、転写材担持体は転写材を
像担持体の表面に接するようにして搬送している。
【0003】しかし、転写材担持体が常時像担持体に接
触させていると、像担持体が感光体のであると、感光体
汚染を発生させることがあった。これは、転写材担持体
の内側に伸びのあるウレタンゴム、EPDM等のゴム層
を備えており、ゴム層は導電性を得るためにカーボンブ
ラックを添加し、さらにゴム層にはその分散性を高める
等のため可塑剤、柔軟性付与剤および老化防止剤等の添
加剤を添加させている。そして、これら添加剤等の感光
体汚染材料が転写材担持体から滲み出し、転写材担持体
を感光体に長時間接触させたときに、感光体を汚染して
しまう。そして、汚染された感光体を使用すると、画像
に白抜けが発生してしまうという不具合がある。
【0004】そこで、転写材担持体の表面に感光体汚染
材料をブロックする表面層としてコート層を設けること
が提案されている。
【発明が解決しようとする課題】
【0005】しかしながら、現状では転写材担持体の表
面に滲み出る感光体汚染材料を確実にブロックすること
ができ、しかも転写材担持体の伸びを損なわないコート
層に適した材料がなかった。このため、転写装置に転写
材担持体を感光体に対し接離させる機構を設け、通常は
転写材担持体を感光体から離し、転写工程時のみ感光体
へ接触させるように構成せざるを得なかった。
【0006】なお、本発明で問題としている感光体汚染
とは、ゴムムからの汚染物質がブリード゛して感光体に付
着したり、感光体の表面を化学変化させてしまうという
レベルではなく、表面に付着して数枚で除去されてしま
うというレベルである。イオン導電剤のしみだしにより
接触部材の抵抗が変化したり、感光体を低抵抗化した
り、割れを生じさせるようなレベルではなく付着後、何
枚または10数枚でその付着物質が除去されるレベルの
問題を問題にしている。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、転写材担持体を常時、像担持体に接
触させても該像担持体の汚染を防止することができる画
像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、トナー像を担持する像担持体と、該像担
持体に接触する回転駆動可能な転写材担持体とを有する
画像形成装置において、前記転写材担持体がゴム層を有
し、該ゴム層を構成する構成ポリマーを、オイル系添加
剤を使用しないクロロプレンゴム系とすることを特徴と
している。
【0009】なお、本発明は、前記ゴム層にイオン導電
剤以外の導電性付与物質を添加すると、効果的である。
さらに、本発明は、前記ゴム層に塩素系、あるいはリン
酸エステル系以外の可塑剤が添加されていると、効果的
である。
【0010】さらにまた、本発明は、前記ゴム層にステ
アリン酸以外の添加剤を添加すると効果的である。さら
にまた、本発明は、前記ゴム層に加硫系の添加剤を用い
る場合、該添加剤にチアゾール系、あるいはチラウム系
の加硫剤を添加すると、効果的である。
【0011】さらにまた、本発明は、前記転写材担持体
が常時、前記像担持体に接触させている。
【発明の実施の形態】
【0012】以下、図面を参照しながら本発明の実施形
態について説明する。図1は、本実施形態に係る転写材
担持体としての転写ベルトを用いた転写装置の斜視図、
図2は同転写装置の概略構成を示す平面図、図3は同転
写装置を用いた画像形成装置の概略構成図、図4は図3
に示す画像形成装置の転写動作時の概略構成図である。
【0013】図1に符号1で示す転写搬送装置は、ベル
トユニット2を本体1Aに対して着脱自在に支持してい
る。ベルトユニット2は、図3に示すドラム状の感光体
3からの現像画像を転写するために一対のローラ4,5
に巻き掛けられている転写ベルト6、転写ベルト6に転
写バイアスを印加するバイアスローラ11、及び転写ベ
ルト6の電荷を除電する接触板13とを備えている。ま
た、転写ベルト6の表面に付着する残留トナーや転写紙
Sの紙屑を掻き落とすクリーニングブレード16Aを有
するクリーニング装置16やバイアスローラ11に電圧
を印加する高圧電源12は、図1に示す本体1Aに設け
られている。
【0014】ローラ5は、図1,図2に示すように、図
示しない駆動モータと連結する歯車5bを有していて回
転駆動するようになっている。転写ベルト6は、このロ
ーラ5の回転に従動して感光体3との対向位置で転写紙
Sの搬送方向(図3矢印A方向)に移動することができ
るようになっている。転写ベルト6は、図5に示すよう
に、2層構造で構成されており、JISK6911に準
拠した測定による電気抵抗がDC100V印加時におい
て、表面層6bはベルト表面の表面抵抗率が1×109
Ω〜1×1012Ω、内側層6aの表面抵抗率が1×10
7Ω〜1×109Ωに、そして、その体積抵抗率が5×1
8Ω・cm〜5×1010Ω・cmに設定されているもので
ある。なお、これらベルト抵抗値は一例であって、これ
より低くても差し支えないし、逆に高い領域に達しても
構わない。さらに、転写ベルト6は3層以上に構成して
も良い。
【0015】ローラ4,5は、図1,図3に示すよう
に、支持体7によって回転可能に支持され、転写ベルト
6は常時、感光体3に当接されており、感光体3との対
向位置で転写紙Sを感光体3に接触させながら搬送する
ことのできるニップ部Bが形成される。
【0016】上述したローラ4,5のうち、感光体3側
に位置するローラ4は、駆動側をなすローラ5に対する
従動ローラとして構成されており、また、ローラ4の表
面形状は、図2に示すように、軸方向において両端4
a,4aが先細のテーパ状に形成されていて、転写ベル
ト6の片寄りを防止するようになっている。ローラ4は
金属などの導電性のローラであるが、前述したような電
気抵抗のベルトを支持しているだけであり、電気的には
他の導電部材とは直接接続されていない場合を有してい
る。またローラ4が後述する接触板13のように高圧電
源12へフィードバックし、アースすることも可能であ
る。
【0017】駆動側のローラ5は、駆動の際の転写ベル
ト6に対するグリップ力を高める機能から、EPDMゴ
ム、クロロプレンゴム、あるいはシリコーンゴムなどの
材質が選択されている。また、ローラ5は、ゴムを用い
ないで導電性のローラなどを用いることもできる。ロー
ラ5からのフィードバック電圧を高圧電源12にもどす
ことも可能である。
【0018】バイアスローラ11は、転写ベルト6の移
動方向においてローラ4の下流側(図3において左側)
で、転写ベルト6の内側に接触するように設けられてい
る。このバイアスローラ11は、転写ベルト6に対して
感光体3上のトナーの帯電極性と逆極性の電荷を付与す
るための接触電極を構成しており、高圧電源12に接続
されている。
【0019】接触板13は、転写ベルト6の転写紙搬送
面でない、下側の、従動ローラ4近傍のベルト内面に配
置されており、これは後述する転写ニップ上流側におい
て転写紙Sへ電荷注入するのを抑えている。
【0020】また、この接触板13は、転写ベルト6上
に流れる電流を帰還電流として検出するためのものであ
り、この電流の検出によってバイアスローラ11からの
供給電流が制御される。このため、接触板13には、検
出電流に応じてバイアスローラ11への供給電流を設定
するための転写制御板14が接続されており、この転写
制御板14は、高圧電源12に接続されている。
【0021】このような転写搬送装置1においては、図
3に示すように、レジストローラ10から転写紙Sが繰
り出されるのに合わせて、支持体7が転写ベルト6を感
光体3に接近させる態位を設定され、感光体3との間で
転写紙の搬送方向に沿った長さに相当する幅4〜8mm程
度のニップ部Bを形成する。
【0022】一方、感光体3は、その表面が例えば、−
800Vに帯電した状態とされ、図5に示すように、こ
の表面にマイナス帯電のトナーを静電的に吸着した状態
でニップ部に移動する。
【0023】図3に示すニップ部Bにおいて、感光体3
上のトナーは、転写ベルト6側に位置するバイアスロー
ラ11からの転写バイアスによって転写紙S上に転移す
る。この転写バイアスは、+1.5kV〜+6.5kV
の範囲で高圧電源12から印加されるが、これは以下の
ような定電流制御の結果、転写バイアスが可変設定され
る。すなわち、図3において、高圧電源12から出力さ
れた電流値をI1とし、転写ベルト6を介して接触板1
3から接地側に流れる帰還電流値を検出した際の値をI
2とした場合、これら両者間で
【0024】 I1−I2=Iout (但し、Iout:一定) ……(1) の関係が得られるようにI1の値を制御する。これは、
温度、湿度等の環境条件の変化や転写ベルト6の製造品
質に生じるバラツキに拘らず、転写紙S上での表面電位
を安定させることによって転写効率の変化を無くすよう
にするためである。
【0025】つまり、転写ベルト6および転写紙Sを通
して感光体3側に流れる電流をIoutとして見立てるこ
とによって、転写紙S上での表面抵抗の低抵抗化あるい
は高抵抗化による転写ベルト6への電流の流れ易さの変
化が転写紙Sの分離性能や転写性能に影響してしまうの
を防止するようになっている。
【0026】ところで、感光体3からの画像転写が行わ
れると、これと同時に転写紙Sも帯電する。従って、転
写ベルト6の真電荷と転写紙S側に発生する分極電荷と
の関係により、転写紙Sを転写ベルト6上に静電的に吸
着して感光体3からの転写紙の分離が行える。そして、
感光体3の曲率分離を利用した転写紙S自らの腰の強さ
による剥離動作によって助長される。
【0027】しかし、このような静電吸着は、環境条件
の変化により、高湿度の場合には、転写紙Sに電流が流
れやすくなるので転写紙の分離がうまくいかなくなる。
このため、図4に示した転写ベルト6の表面層6bでの
抵抗値が若干高めに設定してあることから、ニップ部B
での転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせ、さらには、バ
イアスローラ11をニップ部Bよりも転写紙搬送方向で
下流側に位置させている。これにより、転写ベルト6か
ら転写紙Sへの真電荷の移行を遅らせて、転写紙Sと感
光体3との間での静電的な吸着関係を回避するようにな
っている。
【0028】この場合に用いる真電荷の移行を遅らせる
とは、転写紙Sが感光体6側のニップ部に至るまでの上
流側で転写紙Sへの電荷が発生しないことを意味してい
る。このことから、転写紙Sの感光体3への巻き付きが
防止され、また、感光体3からの転写紙Sの分離不良も
防止されることになる。
【0029】さらに、転写ベルト6側でも、環境変化に
よる抵抗変化が少ないものが選択される方がよく、抵抗
を制御する導電材料としてはカーボン、酸化亜鉛などを
適量添加する。
【0030】なお、この感光体3側へ流れる電流Iout
の値は、一義的なものでなく、搬送速度が遅い場合には
減らすことができ、反対に搬送速度が早い時や転写前除
電ランプ15が用いられない場合には増やすことにな
る。
【0031】一方、ニップ部Bを通過した転写紙Sは、
転写ベルト6の移動にあわせて静電吸着搬送され、駆動
側のローラ5での曲率分離が行われる。このため、ロー
ラ5の直径は16mm以下に設定されている。さらに、こ
のようなローラ5を用いた場合には、上質45K紙(剛
度 横21[cm3/100])の分離が可能であるという実験結
果が得られている。
【0032】また、駆動ローラ5で転写ベルトから分離
された転写紙Sは、ガイド板で案内されて定着部17を
構成する加熱ローラ17aとパッドローラ17bの間に
搬送される。定着部17では、転写紙S上のトナーを加
熱溶解して転写紙Sに圧着してトナーを転写紙S上に定
着させる。
【0033】転写紙Sへの画像転写および分離が完了し
た転写ベルト6は、クリーニング装置16により表面を
清掃される。クリーニング装置16は、クリーニングブ
レード16Aを備えており、転写ベルト6を摺擦するこ
とにより、感光体3の表面から転移したトナーや転写さ
れないで転写ベルト6の周辺に飛散していたものが付着
した場合のトナーや転写紙Sの紙粉を掻き取るようにな
っている。
【0034】クリーニングブレード16Aによって摺擦
される転写ベルト6は、摺擦抵抗の増加による駆動力の
増大あるいはクリーニングブレード16Aのめくれ等の
現象を防止するのに、摩擦係数の低いものとして表面に
フッ素系の樹脂材料、例えばポリフッ化ビニリデン、四
フッ化エチレンなどが被覆されている。また、転写ベル
ト6の表面から掻き採られたトナーあるいは紙粉は、回
収スクリュー16Bによって本体1Aから図示しない廃
トナー回収容器に収容される。
【0035】ところで、従来の転写ベルト6は内側層6
bとしてゴムベルトを用いた場合には、それぞれの性質
を反映させるため、クロロプレンゴム、EPDMゴム、
シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどの少なく
とも2種類以上のポリマーで構成する必要があると考え
られていた。しかし、ポリマーの種類が多いとそれぞれ
に添加する添加剤等の種類が多くなり、感光体3を汚染
する可能性が大になる。このため、転写ベルト6を常
時、感光体3に当接させていると、ゴム層に添加した添
加剤等が表面に滲み出し、感光体3を汚染するおそれが
ある。
【0036】〔実施例1〕そこで、本実施例では、転写
ベルト6は内側層6bとして、クロロプレン系のゴムを
用いている。その一例としては、ポリクロロプレンゴム
(ネオプレン、WRT):(昭和電工、デュポン社)な
どがあげられる。これらのクロロプレンゴムは単一では
なく、クロロプレン系ならば2種類以上まぜてもよい。
したがって、ロールに粘着しやすいクロロプレン、押し
だしがしやすいクロロプレンを混合させて接触転写搬送
部材を作ることも可能である。
【0037】このように構成すると、内側層6bとして
のゴムを構成するポリマーを単一にすることで、添加剤
の種類を少なくすることができる。また、汚染しない添
加剤を選択したとしても、それぞれの添加剤どうしの反
応により、感光体を汚染する物質が生成される可能性も
あり、添加剤の種類を少なくすることが重要である。そ
のためには、ゴムを構成するポリマーを単一にすること
で添加剤の種類を少なくすることができる。さらに、シ
ンプルな構成にできれば、感光体側の材料選択の余裕度
をあげることができ、材料選択の幅を広げることも可能
である。
【0038】EPDMなどに使用されているEPDMと
の相溶性のよい可塑剤などは感光体汚染に悪い傾向にあ
る。よって、本実施例ではゴムのポリマーをクロロプレ
ン系の単一にし、EPDMを使用するときに同時に添加
するようなEPDM用のSP値7〜8の低極性を有する
可塑剤は除去しておかなければならない。すなわち、E
PDMを使用するときに同時に添加する特にオイル系の
添加剤を使用しないようにしなければならない。本実施
例では、クロロプレン系のポリマーを使用して、クロロ
プレンと相容するような極性の大きいエステル系の可塑
剤などの添加剤、例えば塩素化パラフィンを使用するの
が最も好ましい。オイル系添加剤は、その役割としてE
PDM用の添加剤であるから、本実施例のようにクロロ
プレン系のみを使用してEPDMを使用しないならば、
オイル系の添加剤を抜くことが可能である。
【0039】〔実施例2〕転写ベルト6は、クロロプレ
ン系のゴムからなる内側層6bに導電性粒子(カーボン
等)をいれて導電性を制御するが、イオン導電剤は使用
しないようにしている。イオン系の導電剤としては例え
ば、アルカリ金属の過塩素酸塩や四級アンモニウム塩等
があげられるが、これらイオン系の導電剤は、内側層6
bであるゴムから析出してしまう。
【0040】表1にイオン系導電剤を添加した場合と、
それを用いない場合における汚染性の評価試験の結果を
示す。
【表1】
【0041】汚染性の評価試験は、30度90%RH環
境において10日間、感光体に転写ベルトと接触させて
放置させる。放置後の感光体を実機に組み入れて、ハー
フトーン(1ドット独立パターン等)、全面黒などのパ
ターンで画像を出力して白スジ(接触部分に対応した)
などの異常画像が出力するかどうかで判定している。
【0042】表中、結果の欄の○とは、φ30の感光体
を使用して、A3の画像を出力した場合、上記の白スジ
が2〜3枚程度通紙後にはで消えるレベルである。ま
た、×とは4枚以上程度通紙しても消えないレベルであ
る。
【0043】表1から明らかなように、イオン系導電剤
を添加した場合はそれをゴム層から除去した場合よりも
汚染の程度はかなり悪い。内側層6bに導電性を付与す
るためには、カーボン等を中心とした導電性フィラーな
どの添加でゴム配合を決めなければならない。
【0044】導電性の充填剤は、ゴム、エラストマーに
使用される一般的な導電材料は使用可能である。たとえ
ば、Cu粉末、Al粉末、カーボンブラックなどがあげ
られる。カーボンブラックなどは数種類混ぜ合わせるこ
ともできるし、給油量の異なるカーボンブラックを選択
してもよい。種々の特性を得るためにはそうした手段を
とった方が望ましい場合もある。導電処理された酸化チ
タン、インジウム、スズ酸化物等を単独、あるいは2種
類以上混ぜることも可能である。
【0045】〔実施例3〕内側層6bのゴムには、柔軟
性、弾性、加工性などを付与するため、可塑剤を添加し
ている。この可塑剤について、種々の実験を行ったとこ
ろ、塩素系およびリン酸エステル系の可塑剤を使用する
と、感光体3が汚染されやすいことがわかった。表2
は、塩素系およびリン酸エステル系の可塑剤を除去した
場合と使用した場合における汚染性の評価試験の結果を
示している。
【表2】
【0046】汚染性の評価試験は、上記した評価試験と
同じ方法であり、結果の欄の○、×も同じ評価に基づい
ている。なお、表中のAは、共通して添加した可塑剤と
しての添加剤である。また、除去した塩素系の可塑剤と
しては塩素化パラフィン(エンパラ:東曹)等であり、
さらに、除去したリン酸エステル系の可塑剤の一例とし
てリン酸トリクレシル(TCP:第八化学)が上げられ
る。
【0047】〔実施例4〕また、内側層6bのゴムに
は、生ゴムの欠点を補って引っ張り強度を増大させた
り、耐水性や耐油性などを改良するため加硫剤を添加し
ている。この加硫剤とは、加硫時のゴムに添加する添加
剤のことである。この加硫剤について、種々の実験を行
ったところ、チアゾール系の加硫促進剤が耐老化性に優
れて汚染性が非常に良いことが判った。また、チラウム
系の加硫促進剤は促進力が強いため、チアゾール系やス
ルフェミン系と併用して2次促進剤として使用されるこ
とが多く、汚染性もなく、引っ張り強さやモジュラスの
高い加硫物にすることができる。
【0048】チアゾール系、チラウム系、グアニジン類
系を添加した場合の汚染性の評価結果を表3に示す。
【表3】
【0049】表3から明らかなように、チアゾール系、
チラウム系はグアニジン類系と比べて、感光体の汚染性
が改善されていることがわかる。なお、表3においてチ
ラウム系の例として、テトラエチルチラウムジスフィル
ド、チアゾール類系の例として、ジベンゾチアジルジス
フィルド、グアニジン類系の例としてトリルグアニジン
があげられる。また、加硫剤は硫黄粉末などを添加する
が、ゴムを構成するポリマー100部に対して1部以下
というようにできるだけ少ない量にすることが望まし
い。
【0050】〔実施例5〕ところで、加硫時に若干添加
される加硫促進剤にステアリン酸系の添加剤がある。し
かし、表4の実験結果から明らかなように、内側層6b
のゴムの加硫促進剤としてステアリン酸系の添加剤を添
加しないことは必要不可欠である。
【表4】
【0051】このステアリン酸系の添加剤が析出した場
合、以下の2つの問題が考えられる。1つは、その汚染
物質が感光体を汚染してハーフトーン部に白ぬけ画像が
発生する。2つ目は、さらに、通紙等で汚染物資が析出
した場合、例えば、コーティング層にクラック発生しや
すい場合などでは、ステアリン酸亜鉛などはゴム面から
最外層のコーティングを通りぬけ、感光体に付着する。
これらはベルトとの加圧で感光体に押しつけられる。さ
らに感光体のスタアリン酸亜鉛に、現像部で剤中のシリカ、
微紛トナー、転写時では転写紙中の炭カル、タルクなど
の添料が付着し埋めこまれる。以上のことが繰り返さ
れ、感光体に異物が堆積して肉眼でみえる程度のフィル
ミングが生成される。これらのフィルミング物は光導電
性がないため、N/P(ネガ・ポジ)現像ではハーフト
ーン部が白抜けとなる。
【0052】なお、加硫剤は硫黄粉末などを添加する
が、ゴムを構成するポリマー100部に対して1部以下
というようにできるだけ少ない量にすることが転写ベル
トを構成するゴムにおいて望ましい。
【0053】以上、本発明によれば、転写ベルト6の内
側層6bに、単一ポリマーとしてクロロプレン系のゴム
を用い、導電剤にイオン系の導電剤を使用せず、添加す
る可塑剤に塩素系およびリン酸エステル系の可塑剤を使
用せず、加硫剤にチラウム系やチアゾール系を使用する
ことで感光体の汚染性を大幅に改善することができる。
これにより、転写ベルト6は図6(a)に示すように、
感光体3に常に接触させることができる。すなわち、従
来では感光体汚染のため、転写紙が侵入してきたときの
み接触することでニップを形成していたが、本発明では
待機時も常に接触されていることに特徴がある。したが
って、例えばソレノイド等を用いた接離機構が不用にな
り、接離機構を用いることによる弊害に取り除かれて、
転写システムのシンプル化、転写システム全体でのコス
トダウン、転写ニップの安定、正確な位置決め可能、厚
紙の転写性の向上、小スペース化、信頼性アップ、ファ
ーストコピープリントが速いという利点が得られる。
【0054】上記のように、転写ベルト6と感光体3は
図6(a)、(b)に示すように、転写紙Sの進入にか
かわらず常に接触した状態にある。但し、トナー付着量
検出パターンを作成するトナー濃度検知方式を採用して
いる機器での場合は、そのパターン作成時に限り、転写
ベルトを感光体から離間させることも可能である。具体
的な時期として、連続コピー時はジョブ終了後に付着量
検出パターンを作成するので、そのときのみ転写ベルト
6を感光体3から離間させる。また、連続コピーでない
ときは、設定されたPパターン作成間隔ごとに、感光体
からベルトを離間させる。
【0055】なお、本発明は、図1乃至図5に示した転
写装置及び画像形成装置の構成の限定されることなく適
用することができ、同様な効果が得られるものである。
例えば、上記実施形態では転写電荷付与手段として転写
バイアス電圧を印加したバイアスローラ11を用いてい
るが、これに代えて、転写チャージャや、アクリル、ナ
イロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの主材にカ
ーボンなどの導電材などをブレンドした繊維等からなる
ブラシ部材等を用いてもよい。また、転写電荷付与手段
の設置位置は、転写ニップ部のベルト移動方向下流側及
び上流側のいずれでもよく、転写ニップ部内でもよい。
【0056】また、上記実施形態では、転写電荷付与手
段としてのバイアスローラを1個設けた場合について説
明したが、本発明は、複数の転写電荷付与手段を設けた
場合にも適用できるものである。
【0057】また、上記実施形態では、感光体3から転
写ベルト6上に担持された転写紙にトナー像を直接転写
する場合について説明したが、本発明は、ドラム状の感
光体等の潜像担持体上に潜像を形成する潜像形成手段
と、該潜像担持体上の潜像をトナーで現像する現像手段
と、該潜像担持体上のトナー像を像担持体としての中間
転写ベルト等の中間転写材担持体に転写する転写手段
と、該中間転写材担持体上のトナー像を転写材担持体上
の転写材に転写する転写装置とを備えたカラープリン
タ、カラー複写機等の画像形成装置にも適用できるもの
である。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、転写材担持体
がゴム層を有し、該ゴム層を構成する構成ポリマーを、
オイル系添加剤を使用しないクロロプレンゴム系とする
ので、単一ポリマーとすることで、ポリマーに添加する
添加剤等の種類を減らし、感光体汚染の問題を無くすこ
とができる。
【0059】請求項2の構成によれば、ゴム層にイオン
導電剤以外の導電性付与物質を添加するので、転写材担
持体による感光体汚染をなくして、白スジ等の異常画像
の発生を防止することができる。
【0060】請求項3の構成によれば、ゴム層に塩素
系、あるいはリン酸エステル系以外の可塑剤が添加され
ているので、転写材担持体による感光体汚染をなくし
て、異常画像の発生を防止することができる。
【0061】請求項4の構成によれば、前記ゴム層にス
テアリン酸以外の添加剤を添加するので、転写材担持体
による感光体汚染をなくして、異常画像の発生を防止す
ることができる。
【0062】請求項5の構成によれば、前記ゴム層に加
硫系の添加剤を用いる場合、該添加剤にチアゾール系、
あるいはチラウム系の加硫剤を添加するので、添加剤に
起因する転写材担持体による感光体汚染を防止すること
ができる。
【0063】請求項6の構成によれば、転写材担持体が
常時、像担持体に接触させているので、接離機構を用い
ないので、転写システムのシンプル化、転写システム全
体でのコストダウン、転写ニップの安定、正確な位置決
め可能、厚紙の転写性の向上、小スペース化、信頼性ア
ップ、ファーストコピープリントが速いという利点が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る転写ベルトを用いた転
写装置の斜視図である。
【図2】同転写装置の概略構成を示す平面図である。
【図3】同転写装置を用いた画像形成装置の概略構成図
である。
【図4】同転写装置に用いた転写ベルトの断面図であ
る。
【図5】同転写装置におけるトナー粒子の転写動作を示
す説明図である。
【図6】(a)、(b)は同転写装置のベルトと感光体
の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
3 感光体(像担持体) 6 転写ベルト 6b 内側層(ゴム層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H200 FA08 FA13 GA07 GA23 GB12 GB25 HB12 HB22 JA02 JA25 JA26 JA28 JB06 JB10 LC03 MA03 MA12 MA13 MA14 MA20 MB04 MB05 NA02 4J002 AC091 AE042 DA016 DA036 DA076 DA096 EV167 EV327 FD022 FD116 FD157 GM00 GQ00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を担持する像担持体と、該像担
    持体に接触する回転駆動可能な転写材担持体とを有する
    画像形成装置において、 前記転写材担持体がゴム層を有し、該ゴム層を構成する
    構成ポリマーを、オイル系添加剤を使用しないクロロプ
    レンゴム系とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置におい
    て、前記ゴム層にイオン導電剤以外の導電性付与物質を
    添加することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の画像形成装置
    において、前記ゴム層に塩素系、あるいはリン酸エステ
    ル系以外の可塑剤が添加されていることを特徴とする画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3の何れか一項に記載の
    画像形成装置において、前記ゴム層にステアリン酸以外
    の添加剤を添加することを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4の何れか一項に記載の
    画像形成装置において、前記ゴム層に加硫系の添加剤を
    用いる場合、該添加剤にチアゾール系、あるいはチラウ
    ム系の加硫剤を添加することを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5の何れか一項に記載の
    画像形成装置において、前記転写材担持体が常時、前記
    像担持体に接触させていることを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010085924A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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