JP2003164162A - インバータ回路の欠相検出方法及び電力変換装置 - Google Patents

インバータ回路の欠相検出方法及び電力変換装置

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JP2003164162A
JP2003164162A JP2001359766A JP2001359766A JP2003164162A JP 2003164162 A JP2003164162 A JP 2003164162A JP 2001359766 A JP2001359766 A JP 2001359766A JP 2001359766 A JP2001359766 A JP 2001359766A JP 2003164162 A JP2003164162 A JP 2003164162A
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Yumiko Sugiyama
祐美子 杉山
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力変換装置において、インバータ回路を動
作させる半導体スイッチング素子のうち、いずれかが動
作停止してしまう欠相状態をインバータ回路の状況にか
かわらず、誤動作することなく確実に、しかも短時間で
検知する。 【解決手段】 インバータ回路3の各相の出力電圧波形
を交流電圧検出手段7で検出し、各相の交流電圧波形を
各相交流電圧波形トレース手段9でトレースし、ピーク
電圧記録手段10で交流電圧波形のプラス側とマイナス
側の電圧ピーク値各々を連続的に記録してゆき、比較手
段12でプラス側とマイナス側との電圧ピーク値の差を
規定値と比較し、電圧ピーク値の差が規定値以上となっ
た状態が規定時間継続すれば、ゲート制御手段14によ
ってインバータ回路3を保護動作させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ回路の
欠相検出方法及び電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インバータ回路とインバータ回路
の出力電圧のPWM波形をリップル電圧の少ない正弦波
電圧波形に整形する交流リアクトル及び交流コンデンサ
で構成される交流フィルタを備え、直流入力電力を3相
正弦波交流電力に変換して出力する電力変換装置におい
て、インバータ回路を動作させる半導体スイッチング素
子のうち、いずれかが動作停止してしまう欠相状態を検
知し、インバータ回路のゲート制御を停止する保護機能
を備えたものとして、図5に示す構成のものが知られて
いる。
【0003】この従来の電力変換装置は、直流電力1を
インバータ回路3で3相交流電力に変換し、負荷8に電
力を供給する。インバータ回路3を構成するスイッチン
グ素子4の一部が停止してしまうという欠相状態になっ
た場合には、負荷8にある変圧器の偏磁などによる焼損
・過電流などの問題が発生する。この3相交流電力の欠
相は、3相交流電力線が断線したり、インバータ回路3
を構成するIGBTなどの半導体スイッチング素子4等
が動作不良になったり、前述の半導体スイッチング素子
4をドライブするゲートアンプ回路が動作不良になった
り、制御ユニットからゲートアンプ回路までの信号線に
断線が発生したりした場合に起こる。
【0004】このため従来の電力変換装置では、図5に
示したように、インバータ回路3の出力端に電圧検出器
(PT)7、各相整流回路21、電圧比較器12、オン
ディレー回路13を設け、インバータ回路3の出力電圧
V10を電圧検出器7により検出し、各相整流回路21
によって整流された電圧V11のリップル電圧が規定値
C5より大きい状態が規定時間T5以上連続した場合に
欠相と判断し、ゲート制御回路14によりインバータ回
路3に対して停止指令等の保護動作を行うようにしてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電力変換装置では、インバータ回路3の運転中は、欠相
していない他の相の電圧が負荷を通して誘起され、欠相
している相の電圧が基準値まで下がらず、欠相を検知で
きないことがある問題点があった。
【0006】また、正常時においても負荷側の定周期に
発生するリップル電流や相間のアンバランスな負荷によ
って出力電圧のリップル電圧が変動し、これを欠相時の
状態と判断して誤検知することがある問題点もあった。
【0007】さらに、従来の電力変換装置では、前述の
負荷側に定周期に発生するリップル電流によって前述の
整流電圧にリップルが発生しやすい状態となった時に誤
検知しないようするために、検出時間を延ばしたり判定
値を大きくしたりすると、インバータ回路運転中の欠相
時の異常変化が捉えられず、検知が確実に行なわれな
い、もしくは検知時間が遅く、既に負荷側に異常が発生
してしまってから検出するという事態が発生する問題点
もあった。
【0008】一般に、欠相状態になれば、プラス側もし
くはマイナス側にインバータ回路の出力電圧と出力電流
がアンバランスする。図6は、インバータ回路3の出力
電圧のU−V相間電圧22、V−W相間電圧23、W−
U相間電圧24の挙動を示しており、時点25において
欠相が発生すれば、出力電圧の相間電圧にアンバランス
が発生する。同様に、図7は、インバータ回路3の出力
電流のU相電流26、V相電流27、W相電流28の挙
動を示しており、時点25において欠相が発生すれば、
各相の出力電流がアンバランスになる。これより、イン
バータ回路の出力電圧または出力電流のアンバランスを
検出すれば、欠相を検知することができる。
【0009】本発明はこの出力電圧、出力電流の挙動に
着目してなされたもので、インバータ回路を動作させる
半導体スイッチング素子のうち、いずれかが動作停止し
てしまう欠相状態をインバータ回路の状況にかかわら
ず、誤動作することなく確実に、しかも短時間で検知
し、インバータ回路を保護動作させることができるイン
バータ回路の欠相検出方法及び電力変換装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、イン
バータ回路を備え、直流入力電力を3相正弦波交流電力
に変換する電力変換装置におけるインバータ回路の欠相
検出方法であって、前記インバータ回路の各相の交流電
圧波形を検出するステップと、前記交流電圧波形のプラ
ス側とマイナス側の電圧ピーク値の差を求めるステップ
と、前記電圧ピーク値の差を規定値と比較するステップ
と、前記電圧ピーク値の差が規定値以上となった状態が
規定時間を超過した場合に、インバータ回路を保護動作
させるステップとを有するものである。
【0011】請求項2の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置におけるインバータ回路の欠相検出方法であっ
て、前記インバータ回路の各相の交流電流波形を検出す
るステップと、前記交流電流波形のプラス側とマイナス
側の電流ピーク値の差を求めるステップと、前記電流ピ
ーク値の差を規定値と比較するステップと、前記電流ピ
ーク値の差が規定値以上となった状態が規定時間を超過
した場合に、インバータ回路を保護動作させるステップ
とを有するものである。
【0012】請求項3の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置におけるインバータ回路の欠相検出方法であっ
て、前記インバータ回路の各相の交流電流波形のプラス
側を併せて合流電流を出力するステップと、前記合流電
流の電流値を規定値と比較するステップと、前記合流電
流値が規定値以上となった状態が規定時間を超過した場
合に、インバータ回路を保護動作させるステップとを有
するものである。
【0013】請求項4の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置におけるインバータ回路の欠相検出方法であっ
て、前記インバータ回路の各相の交流電圧波形を検出す
るステップと、前記各相の交流電圧波形と基準電圧波形
との差を求めるステップと、前記電圧差の積分値を求め
るステップと、前記積分値が規定以上になった状態が規
定時間を超過した場合に、インバータ回路を保護動作さ
せるステップとを有するものである。
【0014】請求項5の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置において、前記インバータ回路の各相の交流電
圧波形をトレースする各相交流電圧波形トレース手段
と、前記交流電圧波形のプラス側とマイナス側の電圧ピ
ーク値の差を規定値と比較する比較手段と、前記電圧ピ
ーク値の差が規定値以上となった状態からの時間を計測
する計時手段と、前記計測時間が規定時間を超過した場
合に、インバータ回路を保護動作させる制御手段とを備
えたものである。
【0015】請求項5の発明の電力変換装置では、イン
バータ回路の各相の出力電圧のプラス側とマイナス側の
最大ピークの差を検出して規定値以上になった場合に、
アンバランスになったと判断し、インバータ回路を保護
動作させる。
【0016】請求項6の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置において、前記インバータ回路の各相の交流電
流波形をトレースする各相交流電流波形トレース手段
と、前記交流電流波形のプラス側とマイナス側の電流ピ
ーク値の差を規定値と比較する比較手段と、前記電流ピ
ーク差が規定値以上となった状態からの時間を計測する
計時手段と、前記計測時間が規定時間を超過した場合
に、インバータ回路を保護動作させる制御手段とを備え
たものである。
【0017】請求項6の発明の電力変換装置では、イン
バータ回路の各相の出力電流のプラス側とマイナス側の
最大ピークの差を検出して規定値以上になった場合に、
アンバランスになったと判断し、インバータ回路を保護
動作させる。
【0018】請求項7の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置において、前記インバータ回路の各相の交流電
流波形のプラス側を併せて出力するプラス電流合流手段
と、前記合流電流値を規定値と比較する比較手段と、前
記合流電流が規定値以上となった状態からの時間を計測
する計時手段と、前記計測時間が規定時間を超過した場
合に、インバータ回路を保護動作させる制御手段とを備
えたものである。
【0019】請求項7の発明の電力変換装置では、イン
バータ回路の各相の出力電流のプラス側のピーク値を検
出して規定値以上になった場合に、アンバランスになっ
たと判断し、インバータ回路を保護動作させる。
【0020】請求項8の発明は、インバータ回路を備
え、直流入力電力を3相正弦波交流電力に変換する電力
変換装置において、前記インバータ回路の各相の交流電
圧波形をトレースする各相交流電圧波形トレース手段
と、前記各相の交流電圧波形を装置内に持っている基準
電圧波形との差を求める電圧波形比較手段と、前記電圧
差を積分する積分手段と、前記積分手段の積分値が規定
以上になった状態からの時間計測する計時手段と、前記
計測時間が規定時間を超過した場合に、インバータ回路
を保護動作させる制御手段とを備えたものである。
【0021】請求項8の発明の電力変換装置では、イン
バータ回路の各相出力電圧と基準電圧との差電圧の積分
値が規定値以上になった場合にアンバランスになったと
判断し、インバータ回路を保護動作させる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は、本発明の第1の実施の形態
の電力変換装置の構成を示している。図1に示す電力変
換装置において、1は直流入力電力、2はフィルタコン
デンサ、3はインバータ回路、4はこのインバータ回路
を構成するIGBTのような半導体スイッチング素子、
5は交流リアクトル、6は交流コンデンサである。この
交流リアクトル5と交流コンデンサ6で交流フィルタを
構成している。7は交流電圧検出のためのトランス(P
T)、8は負荷である。
【0023】さらに、9はPT7の出力する各相の交流
電圧波形V1をトレースする各相交流電圧波形トレース
回路、10は各相のプラス側、マイナス側の電圧ピーク
値V3,V4を記録する各相プラス側・マイナス側ピー
ク電圧記録回路10、11は各相プラス側電圧ピーク値
V3とマイナス側電圧ピーク値V4との差V5を検出す
るピーク電圧差検出回路、12はピーク値電圧の差V5
と基準値C1とを比較する比較回路、13はディレー時
間T1のオンディレーをかけるオンディレー回路(ON
TD)、14はオンディレー回路14の出力S1により
インバータ回路3のゲート制御を行うゲート制御回路で
ある。
【0024】次に、第1の実施の形態の電力変換装置に
よるインバータ回路の欠相検出方法について説明する。
電源から供給される直流電力1はフィルタコンデンサ2
を介してインバータ回路3に入力され、このインバータ
回路3によって3相交流電圧に変換され、交流リアクト
ル5と交流コンデンサ6からなるフィルタ回路を通って
負荷8に供給される。
【0025】PT7はインバータ回路3の出力電圧V1
を検出し、各相交流電圧波形トレース回路9にて波形を
確認する。各相プラス側・マイナス側ピーク電圧記録回
路10は、この電圧波形V2からプラス側ピーク電圧V
3とマイナス側ピーク電圧V4を記録する。ピーク電圧
差検出回路11はプラス側ピーク電圧V3とマイナス側
ピーク電圧V4の差V5を求める。
【0026】比較回路12は基準値C1と差電圧V5を
比較する。正常時であればプラス側・マイナス側の電圧
がバランスしているので、プラス側ピーク電圧V3とマ
イナス側ピーク電圧V4はほぼ同じになり、ピーク電圧
差検出回路11の出力V5は基準電圧C1より小さい値
になる。よって、比較回賂12では異常値を検出しな
い。しかし、欠相発生時にはプラス側・マイナス側の電
圧がアンバランスになっているため、プラス側ピーク電
圧V3とマイナス側ピーク電圧V4は値が違ってくる。
よって、ピーク電圧差検出回路11の結果V5が基準電
圧C1より大きな値になり、比較回路12で異常値を検
出し、異常検出信号W1を出力する。この異常検出信号
W1の出力がオンディレー回路13によって規定時間T
lだけオンディレーされ、その後に保護動作指令S1を
ゲート制御回路14に出力する。
【0027】この結果、ピーク電圧差V5が規定電圧C
l以上である時間が規定時間Tl以上連続した場合、ゲ
ート制御回路14において欠相状態と判断し、保護動作
としてインバータ回路3内のスイッチング半導体4に対
してゲート指令を停止する。
【0028】これにより、第1の実施の形態によれば、
インバータ回路3の各相の出力電圧のプラス側とマイナ
ス側の最大ピークの差を検出して規定値以上になった場
合に、アンバランスになったと判断し、インバータ回路
3を保護動作させるので、インバータ回路3を動作させ
る半導体スイッチング素子4のうち、いずれかが動作停
止してしまう欠相状態をインバータ回路3の状況にかか
わらず、誤動作することなく確実に、しかも短時間で検
知してインバータ回路3を保護動作させることができ
る。
【0029】以下に、本発明の第2の実施の形態の電力
変換装置を、図2を用いて説明する。第2の実施の形態
の特徴は、図1に示した第1の実施の形態の構成に対し
て、インバータ回路3の出力に交流リアクトル5と交流
コンデンサ6が無いことと、PT7、各相交流電圧波形
トレース回路9及び各相プラス側・マイナス側ピーク電
圧記録回路10の代わりに、交流電流検出回路(CT)
15、各相交流電流波形トレース回路16、各相プラス
側・マイナス側ピーク電流記録回路17を備えたところ
にある。また、ピーク電流差検出回路11はプラス側ピ
ーク電流I3とマイナス側ピーク電流I4との差I5を
検出し、比較器12は電流差I5を基準値C2と比較
し、オンディレー回路13はT2時間のオンディレーを
かけることを特徴とする。
【0030】次に、第2の実施の形態の電力変換装置に
よるインバータ回路の欠相検出方法について説明する。
インバータ回路3の半導体スイッチング素子4の欠相時
には、電流のプラス側とマイナス側のアンバランスが発
生するため、インバータ回路3の出力電流I1から検出
した各相の出力電流のプラス側ピーク電流I3とマイナ
ス側ピーク電流I4の差I5が規定電流C2以上である
時間が規定時間T2以上連続した場合、出力電流のアン
バランスを検出して、欠相を検知する。
【0031】より詳しく説明する。CT15はインバー
タ回路3の各相の出力電流I1を検出し、各相交流電流
波形トレース回路16にて波形を確認する。各相プラス
側・マイナス側ピーク電流記録回路17は、この電流波
形I2からプラス側ピーク電流I3とマイナス側ピーク
電流I4を記録する。ピーク電流差検出回路11はプラ
ス側ピーク電流I3とマイナス側ピーク電流I4の差I
5を求める。
【0032】比較回路12は基準値C2と差電流I5を
比較する。正常時であればプラス側・マイナス側の電流
がバランスしているので、プラス側ピーク電流I3とマ
イナス側ピーク電流I4はほぼ同じになり、ピーク電流
差検出回路11の出力I5は基準電流C2より小さい値
になる。よって、比較回賂12では異常値を検出しな
い。しかし、欠相発生時にはプラス側・マイナス側の電
流がアンバランスになっているため、プラス側ピーク電
流I3とマイナス側ピーク電流I4は値が違ってくる。
よって、ピーク電流差検出回路11の結果I5が基準電
流C2より大きな値になり、比較回路12で異常検出
し、異常検出信号W2を出力する。この異常検出信号W
2がオンディレー回路13によって規定時間T2だけオ
ンディレーされ、その後に保護動作指令S2をゲート制
御回路14に出力する。
【0033】この結果、ピーク電流差I5が規定電流C
2以上である時間が規定時間T2以上連続した場合、ゲ
ート制御回路14において欠相状態と判断し、保護動作
としてインバータ回路3内のスイッチング半導体4に対
してゲート指令を停止する。
【0034】これにより、第2の実施の形態によれば、
インバータ回路3の各相の出力電流のプラス側とマイナ
ス側のピーク値の差を検出して規定値以上になった場合
に、アンバランスになったと判断し、インバータ回路を
保護動作させるので、インバータ回路3を動作させる半
導体スイッチング素子4のうち、いずれかが動作停止し
てしまう欠相状態をインバータ回路3の状況にかかわら
ず、誤動作することなく確実に、しかも短時間で検知し
てインバータ回路3を保護動作させることができる。
【0035】以下、本発明の第3の実施の形態の電力変
換装置について、図3を用いて説明する。図3に示した
第3の実施の形態の特徴は、図1に示した第1の実施の
形態に対して、インバータ回路3の出力に交流リアクト
ル5と交流コンデンサ6が無いことと、PT7、各相交
流電圧波形トレース回路9、各相プラス側マイナス側ピ
ーク電圧記録回路10及びピーク電圧差検出回路11の
代わりに、交流電流検出回路(CT)15と、突合わせ
ダイオード18を備えたところにある。また、比較器1
2は突合わせダイオード18のプラス側電流の合流値I
7を基準値C3と比較し、オンディレー回路13はT3
時間のオンディレーをかけることを特徴とする。
【0036】次に、第3の実施の形態の電力変換装置に
よるインバータ回路の欠相検出方法について説明する。
インバータ回路3の出力電流は、欠相時には3相ともプ
ラス側またはマイナス側どちらか一方のみにだけアンバ
ランスすることはない。このことから、必ず3相のうち
1相はプラス側にアンバランスするので、プラス側の電
流だけを監視していても、アンバランスを検出すること
ができる。そのためインバータ回路3の出力電流を突合
わせダイオード18によってダイオードオアした合流電
流I7が規定値C3以上であり、その時間が規定時間T
3以上連続した場合、出力電流のアンバランスを検出し
て、欠相を検知する。
【0037】より詳しく説明する。CT15はインバー
タ回路3の各相の出力電流I6を検出し、突合わせダイ
オード18が各相のダイオードオアしてプラス側の電流
を合流して出力する。比較器12は、基準値C3と合流
電流I7とを比較する。正常時であればプラス側・マイ
ナス側の電流がバランスしているので、プラス側合流電
流I7はほぼ一様になり、基準値C3より小さい値にな
る。よって、比較回賂12では異常値を検出しない。し
かし、欠相発生時には電流のアンバランスによってプラ
ス側合流電流I7が基準電流C3より大きな値になり、
比較回路12で異常検出信号W3を出力する。この異常
検出信号W3をオンディレー回路13によって規定時間
T3だけオンディレーし、その後に、保護動作指令S3
をゲート制御回路14に出力する。
【0038】この結果、ダイオードオアしたプラス側の
合流電流I7が規定電流C3以上である時間が規定時間
T3以上連続した場合、ゲート制御回路14において欠
相状態と判断し、保護動作としてインバータ回路3内の
スイッチング半導体4に対してゲート指令を停止する。
【0039】これにより、第3の実施の形態によれば、
インバータ回路3の各相の出力電流のプラス側のピーク
値を検出して規定値以上になった場合に、アンバランス
になったと判断し、インバータ回路を保護動作させるの
で、インバータ回路3を動作させる半導体スイッチング
素子4のうち、いずれかが動作停止してしまう欠相状態
をインバータ回路3の状況にかかわらず、誤動作するこ
となく確実に、しかも短時間で検知してインバータ回路
3を保護動作させることができる。
【0040】以下、本発明の第4の実施の形態の電力変
換装置について、図4を用いて説明する。第4の実施の
形態の特徴は、図1に示した第1の実施の形態に対し
て、各相プラス側・マイナス側ピーク電圧記録回路10
及びピーク電圧差検出回路11の代わりに、トレース電
圧波形・基準電圧波形差検出回路19、積分回路20を
備えたところにある。
【0041】欠相時に電圧波形がプラス側またはマイナ
ス側どちらかにアンバランスすれば、基準電圧波形との
差分が出る。この差分を検出して積分することによっ
て、わずかな変化でも短時間でアンバランスを検出する
ことができる。
【0042】そこで、第4の実施の形態の電力変換装置
によるインバータ回路の検出方法では、各相交流電圧波
形トレース回路9にてトレースされた電圧波形V7をト
レース電圧波形・基準電圧波形差検出回路19に入力
し、このトレース電圧波形・基準電圧波形差検出回路1
9によって、各相交流電圧波形トレース回路9にてトレ
ースされた電圧波形V7と予め組み込まれている基準電
圧波形とを比較し、その差電圧V8を検出する。
【0043】そして、検出された差電圧V8を積分回路
20で積分し、その積分値V9を比較器12において基
準値C4と比較する。そして積分値V9が基準値C4以
上である時間が規定時間T4以上連続した場合、オンデ
ィレー回路13がゲート制御回路14に保護動作指令S
4を出力し、ゲート制御回路14はインバータ回路3の
半導体スイッチング素子4の動作を停止させる。
【0044】これにより、第4の実施の形態によれば、
インバータ回路3の各相出力電圧と基準電圧との差電圧
の積分値が規定値以上になった場合にアンバランスにな
ったと判断し、インバータ回路を保護動作させるので、
出力電圧のアンバランスを検出して、確実に欠相を検知
してインバータ回路3を保護動作させることができる。
【0045】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インバー
タ回路を動作させる半導体スイッチング素子のうち、い
ずれかが動作停止してしまう欠相状態をインバータ回路
の状況にかかわらず、誤動作することなく確実に、しか
も短時間で検知することができる。
【0046】そして特に、請求項1、請求項4の発明に
よれば、インバータ回路の各相の出力電圧のプラス側と
マイナス側の最大ピークの差を検出して規定値以上にな
った場合に、アンバランスになったと判断し、インバー
タ回路を保護動作させるので、インバータ回路の欠相状
態をインバータ回路の状況にかかわらず、誤動作するこ
となく確実に、しかも短時間で検知して保護動作させる
ことができる。
【0047】また請求項2、請求項6の発明によれば、
インバータ回路の各相の出力電流のプラス側とマイナス
側のピーク値の差を検出して規定値以上になった場合
に、アンバランスになったと判断し、インバータ回路を
保護動作させるので、インバータ回路の欠相状態をイン
バータ回路の状況にかかわらず、誤動作することなく確
実に、しかも短時間で検知してインバータ回路を保護動
作させることができる。
【0048】また請求項3、請求項7の発明によれば、
インバータ回路の各相の出力電流のプラス側のピーク値
を検出して規定値以上になった場合に、アンバランスに
なったと判断し、インバータ回路を保護動作させるの
で、インバータ回路の欠相状態をインバータ回路3の状
況にかかわらず、誤動作することなく確実に、しかも短
時間で検知してインバータ回路を保護動作させることが
できる。
【0049】さらに請求項4、請求項8の発明によれ
ば、インバータ回路の各相出力電圧と基準電圧との差電
圧の積分値が規定値以上になった場合にアンバランスに
なったと判断し、インバータ回路を保護動作させるの
で、出力電圧のアンバランスを検出して、確実に欠相を
検知してインバータ回路を保護動作させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路ブロック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路ブロック図。
【図3】本発明の第3の実施の形態の回路ブロック図。
【図4】本発明の第4の実施の形態の回路ブロック図。
【図5】従来の電力変換装置の回路ブロック図。
【図6】電力変換装置における欠相時の電圧波形図。
【図7】電力変換装置における欠相時の電流波形図。
【符号の説明】
1 直流入力電力 2 フィルタコンデンサ 3 インバータ回路 4 半導体スイッチング素子 5 交流リアクトル 6 交流コンデンサ 7 交流電圧検出回路(PT) 8 負荷 9 各相交流電圧波形トレース回路 10 各相プラス側・マイナス側ピーク電圧記録回路 11 ピーク電圧差検出回路 12 比較回路 13 オンディレー回路 14 ゲート制御回路 15 交流電流検出回路(CT) 16 各相交流電流波形トレース回路 17 各相プラス側・マイナス側ピーク電流記録回路 18 突合わせダイオード 19 トレース電圧波形・基準電圧 20 積分回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H007 AA06 AA17 CA01 CB02 CB05 CC07 DB02 DC02 DC05 EA02 FA00 FA13 FA19 5H576 BB10 CC01 DD02 DD04 GG04 GG05 HA04 HB02 LL22 LL24 MM20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置におけるイ
    ンバータ回路の欠相検出方法であって、 前記インバータ回路の各相の交流電圧波形を検出するス
    テップと、 前記交流電圧波形のプラス側とマイナス側の電圧ピーク
    値の差を求めるステップと、 前記電圧ピーク値の差を規定値と比較するステップと、 前記電圧ピーク値の差が規定値以上となった状態が規定
    時間を超過した場合に、インバータ回路を保護動作させ
    るステップとを有するインバータ回路の欠相検出方法。
  2. 【請求項2】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置におけるイ
    ンバータ回路の欠相検出方法であって、 前記インバータ回路の各相の交流電流波形を検出するス
    テップと、 前記交流電流波形のプラス側とマイナス側の電流ピーク
    値の差を求めるステップと、 前記電流ピーク値の差を規定値と比較するステップと、 前記電流ピーク値の差が規定値以上となった状態が規定
    時間を超過した場合に、インバータ回路を保護動作させ
    るステップとを有するインバータ回路の欠相検出方法。
  3. 【請求項3】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置におけるイ
    ンバータ回路の欠相検出方法であって、 前記インバータ回路の各相の交流電流波形のプラス側を
    併せて合流電流を出力するステップと、 前記合流電流の電流値を規定値と比較するステップと、 前記合流電流値が規定値以上となった状態が規定時間を
    超過した場合に、インバータ回路を保護動作させるステ
    ップとを有するインバータ回路の欠相検出方法。
  4. 【請求項4】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置におけるイ
    ンバータ回路の欠相検出方法であって、 前記インバータ回路の各相の交流電圧波形を検出するス
    テップと、 前記各相の交流電圧波形と基準電圧波形との差を求める
    ステップと、 前記電圧差の積分値を求めるステップと、 前記積分値が規定以上になった状態が規定時間を超過し
    た場合に、インバータ回路を保護動作させるステップと
    を有するインバータ回路の欠相検出方法。
  5. 【請求項5】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置において、 前記インバータ回路の各相の交流電圧波形をトレースす
    る各相交流電圧波形トレース手段と、 前記交流電圧波形のプラス側とマイナス側の電圧ピーク
    値の差を規定値と比較する比較手段と、 前記電圧ピーク値の差が規定値以上となった状態からの
    時間を計測する計時手段と、 前記計測時間が規定時間を超過した場合に、インバータ
    回路を保護動作させる制御手段とを備えて成る電力変換
    装置。
  6. 【請求項6】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置において、 前記インバータ回路の各相の交流電流波形をトレースす
    る各相交流電流波形トレース手段と、 前記交流電流波形のプラス側とマイナス側の電流ピーク
    値の差を規定値と比較する比較手段と、 前記電流ピーク差が規定値以上となった状態からの時間
    を計測する計時手段と、 前記計測時間が規定時間を超過した場合に、インバータ
    回路を保護動作させる制御手段とを備えて成る電力変換
    装置。
  7. 【請求項7】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置において、 前記インバータ回路の各相の交流電流波形のプラス側を
    併せて出力するプラス電流合流手段と、 前記合流電流値を規定値と比較する比較手段と、 前記合流電流が規定値以上となった状態からの時間を計
    測する計時手段と、 前記計測時間が規定時間を超過した場合に、インバータ
    回路を保護動作させる制御手段とを備えて成る電力変換
    装置。
  8. 【請求項8】 インバータ回路を備え、直流入力電力を
    3相正弦波交流電力に変換する電力変換装置において、 前記インバータ回路の各相の交流電圧波形をトレースす
    る各相交流電圧波形トレース手段と、 前記各相の交流電圧波形を装置内に持っている基準電圧
    波形との差を求める電圧波形比較手段と、 前記電圧差を積分する積分手段と、 前記積分手段の積分値が規定以上になった状態からの時
    間計測する計時手段と、 前記計測時間が規定時間を超過した場合に、インバータ
    回路を保護動作させる制御手段とを備えて成る電力変換
    装置。
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