JP2003161882A - 投影光学系、露光装置および露光方法 - Google Patents

投影光学系、露光装置および露光方法

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JP2003161882A JP2001363540A JP2001363540A JP2003161882A JP 2003161882 A JP2003161882 A JP 2003161882A JP 2001363540 A JP2001363540 A JP 2001363540A JP 2001363540 A JP2001363540 A JP 2001363540A JP 2003161882 A JP2003161882 A JP 2003161882A
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Hironori Ikezawa
弘範 池沢
Yasuhiro Omura
泰弘 大村
Toshihiko Ozawa
稔彦 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば蛍石のような固有複屈折を示す結晶
材料を用いても、複屈折の影響を実質的に受けることな
く良好な光学性能を有する投影光学系。 【解決手段】 結晶材料で形成された複数の結晶透過部
材と、非結晶材料で形成された非結晶透過部材とを備
え、第1面(R)の像を第2面(W)に形成する。複数
の結晶透過部材は、結晶軸[100]と光軸とがほぼ一
致するように形成された第1群の光透過部材(L22)
と、結晶軸[100]と光軸とがほぼ一致するように形
成され且つ第1群の光透過部材に対して光軸を中心とし
てほぼ45度だけ相対的に回転した位置関係を有する第
2群の結晶透過部材(L23)とを備えている。非結晶
透過部材(L19)は、複数の結晶透過部材の複屈折の
影響を補償するための所定の複屈折分布を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投影光学系、露光
装置および露光方法に関し、特に半導体素子や液晶表示
素子などのマイクロデバイスをフォトリソグラフィ工程
で製造する際に使用される露光装置に好適な投影光学系
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路や液晶ディスプレイ等の
電子デバイス(マイクロデバイス)の微細パターンの形
成に際して、形成すべきパターンを4〜5倍程度に比例
拡大して描画したフォトマスク(レチクルとも呼ぶ)の
パターンを、投影露光装置を用いてウェハ等の感光性基
板(被露光基板)上に縮小露光転写する方法が用いられ
ている。この種の投影露光装置では、半導体集積回路の
微細化に対応するために、その露光波長が短波長側へシ
フトし続けている。
【0003】現在、露光波長はKrFエキシマレーザー
の248nmが主流となっているが、より短波長のAr
Fエキシマレーザーの193nmも実用化段階に入りつ
つある。さらに、波長157nmのF2レーザーや波長
146nmのKr2レーザー、波長126nmのAr2
ーザー等の、いわゆる真空紫外域と呼ばれる波長帯の光
を供給する光源を使用する投影露光装置の提案も行なわ
れている。また、投影光学系の大開口数(NA)化によ
っても高解像度化が可能であるため、露光波長の短波長
化のための開発だけでなく、より大きい開口数を有する
投影光学系の開発もなされている。
【0004】このように波長の短い紫外域の露光光に対
しては、透過率や均一性の良好な光学材料(レンズ材
料)は限定される。ArFエキシマレーザーを光源とす
る投影光学系では、レンズ材料として合成石英ガラスも
使用可能であるが、1種類のレンズ材料では色収差の補
正を十分に行うことができないので、一部のレンズにフ
ッ化カルシウム結晶(蛍石)が用いられる。一方、F2
レーザーを光源とする投影光学系では、使用可能なレン
ズ材料は実質上フッ化カルシウム結晶(蛍石)に限定さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、このように波長
の短い紫外線に対しては、立方晶系に属する結晶材料で
あるフッ化カルシウム結晶(蛍石)においても、固有複
屈折が存在することが報告されている。電子デバイスの
製造に用いられる投影光学系のような超高精度の光学系
においては、レンズ材料の複屈折に伴って生じる収差は
致命的であり、複屈折の影響を実質的に回避したレンズ
構成およびレンズ設計の採用が不可欠である。
【0006】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
のであり、たとえば蛍石のような固有複屈折を示す結晶
材料を用いても、複屈折の影響を実質的に受けることな
く良好な光学性能を有する投影光学系を提供することを
目的とする。また、本発明では、複屈折の影響を実質的
に受けることなく良好な光学性能を有する投影光学系を
用いて、高解像で高精度な投影露光を行うことのできる
露光装置および露光方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の第1発明では、立方晶系に属する結晶材料
で形成された複数の結晶透過部材と、所定の非結晶材料
で形成された少なくとも1つの非結晶透過部材とを備
え、第1面の像を第2面に形成する投影光学系におい
て、前記複数の結晶透過部材は、結晶軸[100]また
は該結晶軸[100]と光学的に等価な結晶軸と光軸と
がほぼ一致するように形成された第1群の光透過部材
と、結晶軸[100]または該結晶軸[100]と光学
的に等価な結晶軸と光軸とがほぼ一致するように形成さ
れ且つ前記第1群の光透過部材に対して光軸を中心とし
てほぼ45度だけ相対的に回転した位置関係を有する第
2群の光透過部材とを備え、前記少なくとも1つの非結
晶透過部材は、前記複数の結晶透過部材の複屈折の影響
を補償するための所定の複屈折分布を有することを特徴
とする投影光学系を提供する。この場合、前記所定の複
屈折分布は、周方向に進相軸がある複屈折分布であるこ
とが好ましい。
【0008】第1発明の好ましい態様によれば、前記複
数の結晶透過部材は、結晶軸[111]または該結晶軸
[111]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほぼ一致
するように形成された第3群の光透過部材と、結晶軸
[111]または該結晶軸[111]と光学的に等価な
結晶軸と光軸とがほぼ一致するように形成され且つ前記
第3群の光透過部材に対して光軸を中心としてほぼ60
度だけ相対的に回転した位置関係を有する第4群の光透
過部材とをさらに備えている。この場合、前記所定の複
屈折分布は、周方向に進相軸がある複屈折分布または径
方向に進相軸がある複屈折分布であることが好ましい。
【0009】本発明の第2発明では、立方晶系に属する
結晶材料で形成された複数の結晶透過部材と、所定の非
結晶材料で形成された少なくとも1つの非結晶透過部材
とを備え、第1面の像を第2面に形成する投影光学系に
おいて、前記複数の結晶透過部材は、結晶軸[100]
または該結晶軸[100]と光学的に等価な結晶軸と光
軸とがほぼ一致するように形成された第5群の光透過部
材と、[111]または該結晶軸[111]と光学的に
等価な結晶軸と光軸とがほぼ一致するように形成された
第6群の光透過部材と、結晶軸[111]または該結晶
軸[111]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほぼ一
致するように形成され且つ前記第6群の光透過部材に対
して光軸を中心としてほぼ60度だけ相対的に回転した
位置関係を有する第7群の光透過部材とを備え、前記少
なくとも1つの非結晶透過部材は、前記複数の結晶透過
部材の複屈折の影響を補償するための所定の複屈折分布
を有することを特徴とする投影光学系を提供する。この
場合、前記所定の複屈折分布は、径方向に進相軸がある
複屈折分布であることが好ましい。
【0010】本発明の第3発明では、立方晶系に属する
結晶材料で形成された複数の結晶透過部材と、所定の非
結晶材料で形成された少なくとも1つの非結晶透過部材
とを備え、第1面の像を第2面に形成する投影光学系に
おいて、前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記
複数の結晶透過部材の複屈折の影響を補償するために、
光軸に関して実質的に非回転対称な複屈折分布を有する
ことを特徴とする投影光学系を提供する。
【0011】本発明の第4発明では、立方晶系に属する
結晶材料で形成された複数の結晶透過部材と、所定の非
結晶材料で形成された少なくとも1つの非結晶透過部材
とを備え、第1面の像を第2面に形成する投影光学系に
おいて、前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記
複数の結晶透過部材の複屈折の影響を補償するための所
定の複屈折分布を有し、前記第1面の光軸上の1点から
出た光束が前記少なくとも1つの非結晶透過部材の各面
に入射するときの光束の直径をPnとし、前記少なくと
も1つの非結晶透過部材の有効直径をEnとするとき、
Pn/En<0.7の条件を満たすことを特徴とする投
影光学系を提供する。
【0012】第1発明〜第4発明の好ましい態様によれ
ば、前記所定の非結晶材料は、石英またはフッ素がドー
プされた石英である。また、前記立方晶系に属する結晶
材料は、フッ化カルシウムまたはフッ化バリウムである
ことが好ましい。
【0013】本発明の第5発明では、前記第1面に設定
されたマスクを照明するための照明系と、前記マスクに
形成されたパターンの像を前記第2面に設定された感光
性基板上に形成するための第1発明〜第4発明の投影光
学系とを備えていることを特徴とする露光装置を提供す
る。
【0014】本発明の第6発明では、パターンが形成さ
れたマスクを照明し、照明された前記パターンの像を第
1発明〜第4発明の投影光学系を介して感光性基板上に
形成することを特徴とする露光方法を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、蛍石の結晶軸方位につい
て説明する図である。図1を参照すると、蛍石の結晶軸
は、立方晶系のXYZ座標系に基づいて規定される。す
なわち、+X軸に沿って結晶軸[100]が、+Y軸に
沿って結晶軸[010]が、+Z軸に沿って結晶軸[0
01]がそれぞれ規定される。
【0016】また、XZ平面において結晶軸[100]
および結晶軸[001]と45度をなす方向に結晶軸
[101]が、XY平面において結晶軸[100]およ
び結晶軸[010]と45度をなす方向に結晶軸[11
0]が、YZ平面において結晶軸[010]および結晶
軸[001]と45度をなす方向に結晶軸[011]が
それぞれ規定される。さらに、+X軸、+Y軸および+
Z軸に対して等しい鋭角をなす方向に結晶軸[111]
が規定される。
【0017】なお、図1では、+X軸、+Y軸および+
Z軸で規定される空間における結晶軸のみを図示してい
るが、他の空間においても同様に結晶軸が規定される。
前述したように、蛍石では、図1中実線で示す結晶軸
[111]方向、およびこれと等価な不図示の結晶軸
[−111],[1−11],[11−1]方向では、
複屈折がほぼ零(最小)である。
【0018】同様に、図1中実線で示す結晶軸[10
0],[010],[001]方向においても、複屈折
がほぼ零(最小)である。一方、図1中破線で示す結晶
軸[110],[101],[011],およびこれと
等価な不図示の結晶軸[−110],[−101],
[01−1]方向では、複屈折が最大である。
【0019】前述したように、2001年5月15日に
開かれたリソグラフィに関するシンポジュウム(2nd In
ternational Symposium on 157nm Lithography)におい
て、米国NISTのJohn H. Burnettらにより、蛍石に
は固有複屈折(intrinsic birefringence)が存在する
ことを実験および理論の両面から確認したことが発表さ
れた。
【0020】この発表によれば、蛍石は、結晶軸[11
0],[−110],[101],[‐101],[0
11],[01−1]の6方向において、波長157n
mの光に対して最大で6.5nm/cm、波長193n
mの光に対して最大で3.6nm/cmの複屈折の値を
有する。これらの複屈折の値はランダムな複屈折の許容
値とされる1nm/cmよりも実質的に大きい値であ
り、しかもランダムでない分だけ複数のレンズを通して
複屈折の影響が蓄積する可能性がある。
【0021】Burnettらは、上述の発表において、複屈
折の影響を低減する手法を開示している。図2は、Burn
ettらの手法を説明する図であって、光線の入射角(光
線と光軸とのなす角度)に対する複屈折率の分布を示し
ている。図2では、図中破線で示す5つの同心円が1目
盛り10度を表している。したがって、最も内側の円が
光軸に対して入射角10度の領域を、最も外側の円が光
軸に対して入射角50度の領域を表している。
【0022】また、黒丸は比較的大きな屈折率を有する
複屈折のない領域を、白丸は比較的小さな屈折率を有す
る複屈折のない領域を表している。一方、太い円および
長い両矢印は複屈折のある領域における比較的大きな屈
折率の方向を、細い円および短い両矢印は複屈折のある
領域における比較的小さな屈折率の方向を表している。
以降の図3においても、上述の表記は同様である。
【0023】Burnettらの手法では、一対の蛍石レンズ
(蛍石で形成されたレンズ)の光軸と結晶軸[111]
とを一致させ、且つ光軸を中心として一対の蛍石レンズ
を60度だけ相対的に回転させる。したがって、一方の
蛍石レンズにおける複屈折率の分布は図2(a)に示す
ようになり、他方の蛍石レンズにおける複屈折率の分布
は図2(b)に示すようになる。その結果、一対の蛍石
レンズ全体における複屈折率の分布は、図2(c)に示
すようになる。
【0024】この場合、図2(a)および(b)を参照
すると、光軸と一致している結晶軸[111]に対応す
る領域は、比較的小さな屈折率を有する複屈折のない領
域となる。また、結晶軸[100],[010],[0
01]に対応する領域は、比較的大きな屈折率を有する
複屈折のない領域となる。さらに、結晶軸[110],
[101],[011]に対応する領域は、周方向の偏
光に対する屈折率が比較的小さく径方向の偏光に対する
屈折率が比較的大きい複屈折領域となる。このように、
個々の蛍石レンズでは、光軸から35.26度(結晶軸
[111]と結晶軸[110]とのなす角度)の領域に
おいて、複屈折の影響を最大に受けることがわかる。
【0025】一方、図2(c)を参照すると、一対の蛍
石レンズを60度だけ相対的に回転させることにより、
一対の蛍石レンズ全体では、複屈折が最大である結晶軸
[110],[101],[011]の影響が薄められ
ることがわかる。そして、光軸から35.26度の領域
において、径方向の偏光に対する屈折率よりも周方向の
偏光に対する屈折率が小さい複屈折領域が残ることにな
る。換言すれば、Burnettらの手法を用いることによ
り、光軸に関して回転対称な分布が残るが、複屈折の影
響をかなり低減することができる。
【0026】本発明において提案する手法では、一対の
蛍石レンズ(一般には蛍石で形成された透過部材)の光
軸と結晶軸[100](または該結晶軸[100]と光
学的に等価な結晶軸)とを一致させ、且つ光軸を中心と
して一対の蛍石レンズを約45度だけ相対的に回転させ
る。ここで、結晶軸[100]と光学的に等価な結晶軸
とは、結晶軸[010],[001]である。
【0027】図3は、本発明の手法を説明する図であっ
て、光線の入射角(光線と光軸とのなす角度)に対する
複屈折率の分布を示している。本発明の手法では、一方
の蛍石レンズにおける複屈折率の分布は図3(a)に示
すようになり、他方の蛍石レンズにおける複屈折率の分
布は図3(b)に示すようになる。その結果、一対の蛍
石レンズ全体における複屈折率の分布は、図3(c)に
示すようになる。
【0028】図3(a)および(b)を参照すると、本
発明の手法では、光軸と一致している結晶軸[100]
に対応する領域は、比較的大きな屈折率を有する複屈折
のない領域となる。また、結晶軸[111],[1−1
1],[−11−1],[11−1]に対応する領域
は、比較的小さな屈折率を有する複屈折のない領域とな
る。さらに、結晶軸[101],[10−1],[11
0],[1−10]に対応する領域は、周方向の偏光に
対する屈折率が比較的大きく径方向の偏光に対する屈折
率が比較的小さい複屈折領域となる。このように、個々
の蛍石レンズでは、光軸から45度(結晶軸[100]
と結晶軸[101]とのなす角度)の領域において、複
屈折率の影響を最大に受けることがわかる。
【0029】一方、図3(c)を参照すると、一対の蛍
石レンズを45度だけ相対的に回転させることにより、
一対の蛍石レンズ全体では、複屈折が最大である結晶軸
[101],[10−1],[110],[1−10]
の影響がかなり薄められ、光軸から45度の領域におい
て径方向の偏光に対する屈折率よりも周方向の偏光に対
する屈折率が大きい複屈折領域が残ることになる。換言
すれば、本発明の手法を用いることにより、光軸に関し
て回転対称な分布が残るが、複屈折の影響をかなり低減
することができる。
【0030】なお、本発明の手法において、一方の蛍石
レンズと他方の蛍石レンズとを光軸を中心として約45
度だけ相対的に回転させるとは、一方の蛍石レンズおよ
び他方の蛍石レンズにおける光軸とは異なる方向に向け
られる所定の結晶軸(たとえば結晶軸[010],[0
01],[011]または[01−1])同士の光軸を
中心とした相対的な角度が約45度であることを意味す
る。具体的には、たとえば一方の蛍石レンズにおける結
晶軸[010]と、他方の蛍石レンズにおける結晶軸
[010]との光軸を中心とした相対的な角度が約45
度であることを意味する。
【0031】また、図3(a)および図3(b)からも
明らかな通り、結晶軸[100]を光軸とする場合に
は、光軸を中心とした複屈折の影響の回転非対称性が9
0度の周期で現れる。したがって、本発明の手法におい
て、光軸を中心として約45度だけ相対的に回転させる
ということは、光軸を中心として約45度+(n×90
度)だけ相対的に回転させること、すなわち45度、1
35度、225度、または315度・・・だけ相対的に
回転させることと同じ意味である(ここで、nは整数で
ある)。
【0032】一方、Burnettらの手法において、一方の
蛍石レンズと他方の蛍石レンズとを光軸を中心として約
60度だけ相対的に回転させるとは、一方の蛍石レンズ
および他方の蛍石レンズにおける光軸とは異なる方向に
向けられる所定の結晶軸(たとえば結晶軸[−11
1]、[11−1]、または[1−11])同士の光軸
を中心とした相対的な角度が約60度であることを意味
する。具体的には、たとえば一方の蛍石レンズにおける
結晶軸[−111]と、他方の蛍石レンズにおける結晶
軸[−111]との光軸を中心とした相対的な角度が約
60度であることを意味する。
【0033】また、図2(a)および図2(b)からも
明らかな通り、結晶軸[111]を光軸とする場合に
は、光軸を中心とした複屈折の影響の回転非対称性が1
20度の周期で現れる。したがって、Burnettらの手法
において、光軸を中心として約60度だけ相対的に回転
させるということは、光軸を中心として約60度+(n
×120度)だけ相対的に回転させること、すなわち6
0度、180度、または300度・・・だけ相対的に回
転させることと同じ意味である(ここで、nは整数であ
る)。
【0034】上述の説明の通り、一対の蛍石レンズの光
軸と結晶軸[111]とを一致させ、且つ光軸を中心と
して一対の蛍石レンズを60度だけ相対的に回転させる
ことにより、あるいは一対の蛍石レンズの光軸と結晶軸
[100]とを一致させ、且つ光軸を中心として一対の
蛍石レンズを45度だけ相対的に回転させることによ
り、光軸に関して回転対称な分布が残るが、複屈折の影
響をかなり低減することができる。
【0035】ここで、一対の蛍石レンズの光軸と結晶軸
[111]とを一致させて60度相対回転させたときに
残存する回転対称な分布と、一対の蛍石レンズの光軸と
結晶軸[100]とを一致させて45度相対回転させた
ときに残存する回転対称な分布とは逆向きである。換言
すれば、光軸と結晶軸[111]とを一致させて60度
相対回転させた一対の蛍石レンズ(以下、「結晶軸[1
11]のペアレンズ」という)における進相軸と、結晶
軸[100]とを一致させて45度相対回転させた一対
の蛍石レンズ(以下、「結晶軸[100]のペアレン
ズ」という)における進相軸とは直交する。
【0036】さらに別の表現をすれば、一対の蛍石レン
ズの光軸と結晶軸[100]とを一致させて45度相対
回転させた結晶軸[100]のペアレンズでは径方向に
進相軸がある複屈折分布が残り、一対の蛍石レンズの光
軸と結晶軸[111]とを一致させて60度相対回転さ
せた結晶軸[111]のペアレンズでは周方向に進相軸
がある複屈折分布が残る。なお、試料に複屈折が存在す
る場合、屈折率の差により当該試料を通過する振動面
(偏光面)の直交した2つの直線偏光の光の位相が変化
する。すなわち一方の偏光に対して他方の偏光の位相が
進んだり遅れたりすることになるが、位相が進む方の偏
光方向を進相軸と呼び、位相が遅れる方の偏光方向を遅
相軸と呼ぶ。
【0037】ところで、たとえば石英またはフッ素がド
ープされた石英(以下、「改質石英」と称する)のよう
な非結晶材料で形成された非結晶レンズ(一般には非結
晶透過部材)の場合、その理想的な状態では複屈折性が
発生しない。しかしながら、石英または改質石英では、
不純物が混入した場合や、高温で形成された石英を冷却
する際に温度分布が生じた場合には、内部応力による複
屈折性が現れる。
【0038】したがって、インゴットに混入させる不純
物の量や種類、または熱履歴を調整することにより、石
英または改質石英に所望の複屈折分布を発生させること
ができる。換言すれば、製造時における不純物、熱履歴
による密度分布のうちの少なくとも一方を調整すること
により、光軸に関して回転対称な所望の複屈折分布また
は非回転対称な所望の複屈折分布を非結晶レンズに付与
することができる。
【0039】なお、不純物としては、OH、Cl、金属
不純物、溶存ガスが挙げられ、ダイレクト法(Direct Me
thod)の場合は、数百ppm以上含有されるOH、次い
で数十ppm含有されるClが混入量から支配的である
と考えられる。この不純物がインゴットに混入した場合
には材料の熱膨張率が変化するので、例えばアニール後
に冷却する場合には、不純物が混入した部分の縮み方が
大きくなり、この縮み方の差による内部応力が発生し、
応力複屈折が生じる。また、熱履歴に関しては、上記ダ
イレクト法、VAD(vapor axial deposition)法、ゾル
ゲル(sol-gel)法、プラズマバーナ(plasma burner)法な
どの製造方法によらずに存在する。
【0040】本発明の投影光学系は、たとえば蛍石のよ
うな立方晶系に属する結晶材料で形成された複数の結晶
透過部材(蛍石レンズなど)と、たとえば石英や改質石
英のような非結晶材料で形成された少なくとも1つの非
結晶透過部材(石英レンズ、改質石英レンズなど)とを
備え、第1面の像を第2面に形成する。すなわち、本発
明の投影光学系は、露光装置に適用された場合、第1面
に設定されたマスク(レチクル)のパターン像を第2面
に設定された感光性基板(ウェハなど)に形成する。
【0041】第1発明では、複数の結晶透過部材は、結
晶軸[100]のペアレンズ(第1群の光透過部材およ
び第2群の光透過部材)を備えている。また、非結晶透
過部材は、複数の結晶透過部材の複屈折の影響を補償す
るための所定の複屈折分布を有する。上述したように、
結晶軸[100]のペアレンズを導入すると、複屈折の
影響をかなり低減することができるが、径方向に進相軸
がある複屈折分布が残る。したがって、投影光学系にお
いて、結晶軸[100]のペアレンズの作用により径方
向に進相軸がある複屈折分布が残っている場合には、周
方向に進相軸がある複屈折分布を非結晶透過部材に付与
することによって、複屈折の影響を実質的に受けること
なく良好な光学性能を確保することができる。
【0042】なお、第1発明では、複数の結晶透過部材
に結晶軸[111]のペアレンズ(第3群の光透過部材
および第4群の光透過部材)を追加すると、結晶軸[1
00]のペアレンズと結晶軸[111]のペアレンズと
を組み合わせることにより、残存する回転対称な分布を
小さく抑えることができる。
【0043】この場合、投影光学系において、結晶軸
[100]のペアレンズの作用が支配的であって、径方
向に進相軸がある複屈折分布が残っている場合には、周
方向に進相軸がある複屈折分布を非結晶透過部材に付与
することによって、複屈折の影響を実質的に受けること
なく良好な光学性能を確保することができる。逆に、結
晶軸[111]のペアレンズの作用が支配的であって、
周方向に進相軸がある複屈折分布が残っている場合に
は、径方向に進相軸がある複屈折分布を非結晶透過部材
に付与することによって、複屈折の影響を実質的に受け
ることなく良好な光学性能を確保することができる。
【0044】第2発明では、複数の結晶透過部材は、結
晶軸[100](または該結晶軸[100]と光学的に
等価な結晶軸)と光軸とがほぼ一致するように形成され
た結晶軸[100]レンズ(第5群の光透過部材)と、
結晶軸[111]のペアレンズ(第6群の光透過部材お
よび第7群の光透過部材)とを備えている。また、非結
晶透過部材は、複数の結晶透過部材の複屈折の影響を補
償するための所定の複屈折分布を有する。
【0045】上述したように、結晶軸[111]のペア
レンズを導入すると、複屈折の影響をかなり低減するこ
とができるが、周方向に進相軸がある複屈折分布が残
る。一方、結晶軸[100]レンズ(ペアレンズではな
い)を導入すると、図3(a)および(b)に示すよう
に、4回回転対称で且つ全体的に径方向に進相軸がある
複屈折分布が残る。その結果、第2発明の投影光学系に
は、結晶軸[111]のペアレンズの作用が支配的にな
って、周方向に進相軸がある複屈折分布が残ることにな
る。
【0046】したがって、第2発明の投影光学系では、
径方向に進相軸がある複屈折分布を非結晶透過部材に付
与することによって、複屈折の影響を実質的に受けるこ
となく良好な光学性能を確保することができる。なお、
結晶軸[100]レンズの作用により4回回転対称な4
θ成分が発生することになるが、リソグラフィでは奇数
θ成分とは異なり偶数θ成分はレジスト像に悪影響を及
ぼすことが実質的にない。
【0047】なお、後述の実施形態において具体的に示
すように、像面(第2面)における複数の結晶透過部材
の複屈折の影響は、必ずしも光軸に関して回転対称には
ならない(図9(a)〜(c)を参照)。換言すれば、
複数の結晶透過部材の複屈折による収差には、像高によ
る面内分布が発生することがある。第3発明では、光軸
に関して実質的に非回転対称な複屈折分布を非結晶透過
部材に付与することによって、複数の結晶透過部材の複
屈折の影響を補償し、複屈折の影響を実質的に受けるこ
となく良好な光学性能を確保することができる。
【0048】また、第4発明では、所定の複屈折分布が
付与された非結晶透過部材が、その入射面および射出面
の双方において次の条件式(1)を満足する。 Pn/En<0.7 (1)
【0049】ここで、Enは、非結晶透過部材の有効直
径(すなわち露光装置の場合には露光エリア全体から出
た光束が非結晶透過部材の各面に入射したときの光束に
外接する円の直径)である。また、Pnは、物体面(第
1面)の光軸上の1点から出た光束が非結晶透過部材の
各面に入射するときの光束の直径(以下、「部分径」と
いう)である。
【0050】複数の結晶透過部材の複屈折による収差の
像面内分布を補正するには、所定の複屈折分布が付与さ
れた非結晶透過部材が投影光学系の瞳面から離れている
こと、すなわち非結晶透過部材が物体面または像面(第
2面)の近傍に配置されていることが必要である。第4
発明では、入射面および射出面の双方において条件式
(1)を満足することにより、所定の複屈折分布が付与
された非結晶透過部材が物体面または像面の近傍に配置
されることになり、複数の結晶透過部材の複屈折の影響
を補償し、複屈折の影響を実質的に受けることなく良好
な光学性能を確保することができる。
【0051】本発明の実施形態を、添付図面に基づいて
説明する。図4は、本発明の実施形態にかかる投影光学
系を備えた露光装置の構成を概略的に示す図である。な
お、図4において、投影光学系PLの光軸AXに平行に
Z軸を、光軸AXに垂直な面内において図4の紙面に平
行にY軸を、光軸AXに垂直な面内において図4の紙面
に垂直にX軸を設定している。
【0052】図4に示す露光装置は、紫外領域の照明光
を供給するための光源LSとして、たとえばArFエキ
シマレーザー光源(波長193nm)を備えている。光
源LSから射出された光は、照明光学系ILを介して、
所定のパターンが形成されたレチクル(マスク)Rを照
明する。なお、光源LSと照明光学系ILとの間の光路
はケーシング(不図示)で密封されており、光源LSか
ら照明光学系IL中の最もレチクル側の光学部材までの
空間は、露光光の吸収率が低い気体であるヘリウムガス
や窒素などの不活性ガスで置換されているか、あるいは
ほぼ真空状態に保持されている。
【0053】レチクルRは、レチクルホルダRHを介し
て、レチクルステージRS上においてXY平面に平行に
保持されている。レチクルRには転写すべきパターンが
形成されており、たとえばパターン領域全体のうちX方
向に沿って長辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する
矩形状のパターン領域が照明される。レチクルステージ
RSは、図示を省略した駆動系の作用により、レチクル
面(すなわちXY平面)に沿って二次元的に移動可能で
あり、その位置座標はレチクル移動鏡RMを用いた干渉
計RIFによって計測され且つ位置制御されるように構
成されている。
【0054】レチクルRに形成されたパターンからの光
は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハ
W上にレチクルパターン像を形成する。ウェハWは、ウ
ェハテーブル(ウェハホルダ)WTを介して、ウェハス
テージWS上においてXY平面に平行に保持されてい
る。そして、レチクルR上での矩形状の照明領域に光学
的に対応するように、ウェハW上ではX方向に沿って長
辺を有し且つY方向に沿って短辺を有する矩形状の露光
領域にパターン像が形成される。ウェハステージWS
は、図示を省略した駆動系の作用によりウェハ面(すな
わちXY平面)に沿って二次元的に移動可能であり、そ
の位置座標はウェハ移動鏡WMを用いた干渉計WIFに
よって計測され且つ位置制御されるように構成されてい
る。
【0055】また、図示の露光装置では、投影光学系P
Lを構成する光学部材のうち最もレチクル側に配置され
た光学部材と最もウェハ側に配置された光学部材との間
で投影光学系PLの内部が気密状態を保つように構成さ
れ、投影光学系PLの内部の気体はヘリウムガスや窒素
などの不活性ガスで置換されているか、あるいはほぼ真
空状態に保持されている。
【0056】さらに、照明光学系ILと投影光学系PL
との間の狭い光路には、レチクルRおよびレチクルステ
ージRSなどが配置されているが、レチクルRおよびレ
チクルステージRSなどを密封包囲するケーシング(不
図示)の内部に窒素やヘリウムガスなどの不活性ガスが
充填されているか、あるいはほぼ真空状態に保持されて
いる。
【0057】また、投影光学系PLとウェハWとの間の
狭い光路には、ウェハWおよびウェハステージWSなど
が配置されているが、ウェハWおよびウェハステージW
Sなどを密封包囲するケーシング(不図示)の内部に窒
素やヘリウムガスなどの不活性ガスが充填されている
か、あるいはほぼ真空状態に保持されている。このよう
に、光源LSからウェハWまでの光路の全体に亘って、
露光光がほとんど吸収されることのない雰囲気が形成さ
れている。
【0058】上述したように、投影光学系PLによって
規定されるレチクルR上の照明領域およびウェハW上の
露光領域(すなわち実効露光領域)は、Y方向に沿って
短辺を有する矩形状である。したがって、駆動系および
干渉計(RIF、WIF)などを用いてレチクルRおよ
びウェハWの位置制御を行いながら、矩形状の露光領域
および照明領域の短辺方向すなわちY方向に沿ってレチ
クルステージRSとウェハステージWSとを、ひいては
レチクルRとウェハWとを同期的に移動(走査)させる
ことにより、ウェハW上には露光領域の長辺に等しい幅
を有し且つウェハWの走査量(移動量)に応じた長さを
有する領域に対してレチクルパターンが走査露光され
る。あるいは、投影光学系PLの光軸AXと直交する平
面内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一
括露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはレ
チクルRのパターンが逐次露光される。
【0059】以下、具体的な数値例に基づいて、本実施
形態の投影光学系PLを説明する。本実施形態では、投
影光学系PLを構成する透過部材(屈折光学部材:レン
ズ成分)は、蛍石(CaF2結晶)または石英で形成さ
れている。また、ArFエキシマレーザー光の波長は1
93nmであり、この露光光に対する蛍石の屈折率は
1.5014548であり、石英の屈折率は1.560
3261である。
【0060】また、非球面は、光軸に垂直な方向の高さ
をyとし、非球面の頂点における接平面から高さyにお
ける非球面上の位置までの光軸に沿った距離(サグ量)
をzとし、頂点曲率半径をrとし、円錐係数をκとし、
n次の非球面係数をCnとしたとき、以下の数式(a)
で表される。後述の表(1)において、非球面形状に形
成されたレンズ面には面番号の右側に*印を付してい
る。
【0061】
【数1】 z=(y2/r)/[1+{1−(1+κ)・y2/r21/2] +C4・y4+C6・y6+C8・y8+C10・y10 +C12・y12+C14・y14 (a)
【0062】図5は、本実施形態にかかる投影光学系の
レンズ構成を示す図である。本実施形態の投影光学系P
Lは、図5に示すように、レチクル側から順に、ウェハ
側に非球面状の凹面を向けた平凹レンズL1と、ウェハ
側に平面を向けた平凹レンズL2と、レチクル側に平面
を向けた平凸レンズL3と、レチクル側に非球面状の凹
面を向けた正メニスカスレンズL4と、両凸レンズL5
と、両凸レンズL6と、レチクル側に凸面を向けた正メ
ニスカスレンズL7と、ウェハ側に平面を向けた平凸レ
ンズL8と、レチクル側に平面を向けた平凹レンズL9
と、両凹レンズL10と、ウェハ側に平面を向けた平凹
レンズL11と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた両
凹レンズL12と、両凸レンズL13と、ウェハ側に非
球面状の凹面を向けた両凹レンズL14と、両凸レンズ
L15と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレン
ズL16と、レチクル側に凸面を向けた負メニスカスレ
ンズL17と、両凸レンズL18と、両凸レンズL19
と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2
0と、ウェハ側に非球面状の凹面を向けた正メニスカス
レンズL21と、レチクル側に凸面を向けた正メニスカ
スレンズL22と、ウェハ側に平面を向けた平凸レンズ
L23とから構成されている。
【0063】投影光学系PLを構成するレンズL1〜L
23のうち、L3,L8,L13,L15,L22およ
びL23は蛍石で形成された蛍石レンズであり、レンズ
L1,L2,L4〜L7,L9〜L12,L14,L1
6〜L21は石英で形成された石英レンズである。そし
て、石英レンズL19は、所定の複屈折分布が付与され
るべき非結晶透過部材を構成している。
【0064】次の表(1)に、本実施形態にかかる投影
光学系の諸元の値を掲げる。表(1)の主要諸元におい
て、λは露光光の波長を、βは投影倍率を、NAは像側
(ウェハ側)開口数を、Yは像高(イメージフィールド
半径)をそれぞれ表している。また、表(1)の光学部
材諸元において、面番号はレチクル側からの面の順序
を、rは各面の曲率半径(非球面の場合には頂点曲率半
径:mm)を、dは各面の軸上間隔すなわち面間隔(m
m)を、nは露光光に対する屈折率を、Enは各面の有
効直径(mm)を、Pnは各面の部分径(すなわち物体
面の光軸上の1点から出た光束が各面に入射するときの
光束の直径:mm)を、Pn/Enは有効直径に対する
部分径の比をそれぞれ示している。
【0065】
【表1】 (主要諸元) λ=193nm β=−0.25 NA=0.85 Y=12.1mm (光学部材諸元) 面番号 r d n En Pn Pn/En (レチクル面) 51.239 1 ∞ 25.713 1.5603261 119.1 22.3 0.19 (L1) 2* 212.184 35.411 128.4 29.5 0.23 3 -103.137 37.006 1.5603261 131.2 46.3 0.35 (L2) 4 ∞ 1.500 192.4 66.1 0.34 5 ∞ 47.000 1.5014548 195.4 67.3 0.34 (L3) 6 -183.264 1.000 210.2 88.9 0.42 7* -1577.700 39.307 1.5603261 236.3 91.9 0.39 (L4) 8 -337.812 1.000 249.6 104.7 0.42 9 562.286 40.593 1.5603261 272.6 107.6 0.39 (L5) 10 -730.269 9.069 274.2 113.7 0.41 11 351.942 42.024 1.5603261 275.4 116.5 0.42 (L6) 12 -2955.500 1.000 272.4 116.2 0.43 13 364.373 39.329 1.5603261 258.2 116.0 0.45 (L7) 14 2256.734 1.000 246.9 111.1 0.45 15 193.967 48.000 1.5014548 218.5 109.6 0.50 (L8) 16 ∞ 2.000 203.4 96.7 0.48 17 ∞ 40.000 1.5603261 199.5 95.8 0.48 (L9) 18 149.595 33.261 141.6 81.7 0.58 19 -234.916 14.000 1.5603261 136.5 77.7 0.57 (L10) 20 123.373 41.540 123.9 78.1 0.63 21 -298.867 43.000 1.5603261 126.7 91.4 0.72 (L11) 22 ∞ 22.620 139.3 109.2 0.78 23 -141.424 23.205 1.5603261 140.9 115.5 0.82 (L12) 24* 2999.500 3.103 169.9 141.7 0.83 25 2240.569 41.586 1.5014548 173.0 145.5 0.84 (L13) 26 -172.475 1.000 182.8 161.2 0.88 27 -1401.661 41.000 1.5603261 194.0 172.7 0.89 (L14) 28* 414.116 14.198 215.9 198.5 0.92 29 935.988 50.000 1.5014548 219.1 205.8 0.94 (L15) 30 -232.953 1.000 228.4 218.5 0.96 31 254.204 40.000 1.5603261 260.6 256.0 0.98 (L16) 32 330.964 47.394 256.2 253.4 0.99 33 655.780 30.000 1.5603261 266.1 266.1 1.00 (L17) 34 287.989 12.313 270.2 269.6 1.00 35 393.731 50.000 1.5603261 273.2 272.2 1.00 (L18) 36 -655.215 22.490 276.0 274.5 0.99 37 2633.133 50.000 1.5603261 284.0 278.0 0.98 (L19) 38 -339.998 3.810 285.3 278.2 0.98 39 185.000 46.380 1.5603261 250.8 237.9 0.95 (L20) 40 483.174 1.000 240.0 223.5 0.93 41 148.000 52.000 1.5603261 208.7 194.9 0.93 (L21) 42* 196.741 5.000 171.3 153.8 0.90 43 136.419 47.655 1.5014548 153.4 137.8 0.90 (L22) 44 332.239 6.251 107.8 87.9 0.82 45 2734.387 35.000 1.5014548 100.7 76.7 0.76 (L23) 46 ∞ 9.000 53.2 29.0 0.55 (ウェハ面) (非球面データ) 2面 κ=1.000000 C4=−1.33721×10-76=4.57102×10-128=−2.57741×10-1610=3.59697×10-2012=−5.61700×10-2414=4.42067×10-28 7面 κ=1.000000 C4=−4.11840×10-96=−2.19082×10-148=5.55237×10-2110=2.26811×10-2312=−1.71805×10-2714=2.95229×10-32 24面 κ=1.000000 C4=3.17136×10-86=−1.19732×10-128=−7.05241×10-1710=3.49842×10-2112=4.62643×10-2614=−2.78134×10-30 28面 κ=1.000000 C4=3.16556×10-86=−2.55344×10-138=−1.69524×10-1810=6.45379×10-2312=1.11281×10-2614=−5.33626×10-31 42面 κ=1.000000 C4=−2.49318×10-86=1.14042×10-138=4.68142×10-1810=−8.53537×10-2212=−3.16562×10-2614=9.41438×10-31
【0066】以下、本実施形態のさらに詳細な説明に先
立って、第1比較例〜第3比較例を説明する。次の表
(2)に、第1比較例における各蛍石レンズの結晶軸の
設定状態を示す。表(2)において、Aは各蛍石レンズ
を、Bは各蛍石レンズの光軸と一致する結晶軸を、Cは
結晶軸B以外の特定結晶軸の角度位置をそれぞれ示して
いる。
【0067】なお、角度位置Cは、結晶軸Bが結晶軸
[111]であるとき、たとえば結晶軸[−111]の
基準方位に対する角度であり、結晶軸Bが結晶軸[10
0]であるとき、たとえば結晶軸[010]の基準方位
に対する角度である。ここで、基準方位とは、たとえば
レチクル面において光軸AXを通るように任意に設定さ
れた方位である。
【0068】したがって、たとえば(B,C)=(10
0,0)は、光軸と結晶軸[100]とが一致する蛍石
レンズにおいて、その結晶軸[010]が基準方位に沿
って配置されていることを意味する。また、(B,C)
=(100,45)は、光軸と結晶軸[100]とが一
致する蛍石レンズにおいて、その結晶軸[010]が基
準方位に対して45度をなすように配置されていること
を意味する。すなわち、(B,C)=(100,0)の
蛍石レンズと(B,C)=(100,45)の蛍石レン
ズとは、結晶軸[100]のレンズペアを構成している
ことになる。
【0069】また、たとえば(B,C)=(111,
0)は、光軸と結晶軸[111]とが一致する蛍石レン
ズにおいて、その結晶軸[−111]が基準方位に沿っ
て配置されていることを意味する。また、(B,C)=
(111,60)は、光軸と結晶軸[111]とが一致
する蛍石レンズにおいて、その結晶軸[−111]が基
準方位に対して60度をなすように配置されていること
を意味する。すなわち、(B,C)=(111,0)の
蛍石レンズと(B,C)=(111,60)の蛍石レン
ズとは、結晶軸[111]のレンズペアを構成している
ことになる。
【0070】なお、上述の角度位置Cの説明において、
基準方位の設定はすべてのレンズに対して共通である必
要はなく、たとえば各レンズペアの単位で共通であれば
よい。また、基準方位に対する角度計測の対象となる特
定結晶軸は、結晶軸[100]のレンズペアの場合に結
晶軸[010]に限定されることなく、結晶軸[11
1]のレンズペアの場合に結晶軸[−111]に限定さ
れることなく、たとえば各レンズペアの単位で適当に設
定可能である。表(2)における表記は、以降の表
(3)〜(5)においても同様である。
【0071】
【表2】
【0072】表(2)を参照すると、第1比較例では、
すべての蛍石レンズL3,L8,L13,L15,L2
2およびL23において、結晶軸[111]が光軸と一
致するように設定され、且つ光軸を中心として互いに同
じ回転位置関係を有するように設定されている。しかし
ながら、石英レンズL19には、複屈折分布が付与され
ていない。
【0073】図6は、第1比較例における点像強度分布
(PSF:point spread function)を示す図である。
図6において、(a)は投影視野の中心(光軸AXの位
置)に形成される点像における強度分布を、(b)は投
影視野の周辺の一端(図5の紙面の下側)に形成される
点像における強度分布を、(c)は投影視野の周辺の他
端(図5の紙面の上側)に形成される点像における強度
分布をそれぞれ示している。
【0074】なお、各点像強度分布では、理想結像にお
ける光強度を100%とし、1%〜9%までを1%ピッ
チで、10%〜90%までを10%ピッチで、点像の光
強度分布が等高線状に表現されている。したがって、最
も外側の等高線は理想結像における光強度の1%の光強
度に対応し、最も内側の等高線は理想結像における光強
度の90%の光強度に対応している。なお、図6におけ
る表記は、以降の図7〜図9においても同様である。
【0075】第1比較例では、投影視野の中心に形成さ
れる点像における最大光強度が95.18%であり、投
影視野の周辺の一端に形成される点像における最大光強
度が95.19%であり、投影視野の周辺の他端に形成
される点像における最大光強度が95.61%である。
すなわち、第1比較例では、すべての蛍石レンズにおい
て結晶軸[111]が光軸と一致するように設定されて
いるので、その複屈折の影響により投影光学系の結像性
能が低下していることがわかる。
【0076】また、図6を参照すると、すべての蛍石レ
ンズにおいて結晶軸[111]が光軸と一致するように
設定されているので、図2(a)および(b)に示すよ
うに3回回転対称の複屈折分布が残り易く、投影視野の
中心から周辺に亘って点像の光強度分布が全体的に三角
形状になっている。その結果、第1比較例の投影光学系
を介して露光を行うと、感光性基板(ウェハ)上におい
て直交する二方向に沿ってパターンの線幅が実質的に異
なることになり、良好な線幅均一性を確保することがで
きない。
【0077】次の表(3)に、第2比較例における各蛍
石レンズの結晶軸の設定状態を示す。また、図7は、第
2比較例における点像強度分布を示す図である。
【0078】
【表3】
【0079】表(3)を参照すると、第2比較例では、
すべて蛍石レンズにおいて結晶軸[111]が光軸と一
致するように設定され、蛍石レンズL3,L8,L13
およびL22と蛍石レンズL15およびL23とは光軸
を中心として60度だけ相対的に回転した位置関係を有
するように設定されている。すなわち、蛍石レンズL
3,L8,L13およびL22と、蛍石レンズL15お
よびL23とは、結晶軸[111]のレンズペアを構成
している。しかしながら、第1比較例と同様に、石英レ
ンズL19には、複屈折分布が付与されていない。
【0080】第2比較例では、投影視野の中心に形成さ
れる点像における最大光強度が96.24%であり、投
影視野の周辺の一端に形成される点像における最大光強
度が96.81%であり、投影視野の周辺の他端に形成
される点像における最大光強度が96.82%である。
すなわち、第2比較例では、結晶軸[111]のレンズ
ペアの作用により、複屈折の影響が低減され、第1比較
例に比して投影光学系の結像性能が向上していることが
わかる。
【0081】また、図7を参照すると、結晶軸[11
1]のレンズペアの作用により、3回回転対称の複屈折
分布の傾向が低減され、投影視野の中心から周辺に亘っ
て点像の光強度分布が第1比較例に比して全体的に円形
状に近くなっている。その結果、第2比較例では、第1
比較例に比して投影光学系の線幅均一性が向上している
ことがわかる。
【0082】次の表(4)に、第3比較例における各蛍
石レンズの結晶軸の設定状態を示す。また、図8は、第
3比較例における点像強度分布を示す図である。
【0083】
【表4】
【0084】表(4)を参照すると、第3比較例では、
蛍石レンズL3,L8,L13およびL15において結
晶軸[111]が光軸と一致するように設定され、蛍石
レンズL3,L8およびL15と蛍石レンズL13とは
光軸を中心として60度だけ相対的に回転した位置関係
を有するように設定されている。すなわち、蛍石レンズ
L3,L8およびL15と、蛍石レンズL13とは、結
晶軸[111]のレンズペアを構成している。
【0085】また、蛍石レンズL22およびL23にお
いて結晶軸[100]が光軸と一致するように設定さ
れ、蛍石レンズL22とL23とは光軸を中心として4
5度だけ相対的に回転した位置関係を有するように設定
されている。すなわち、蛍石レンズL22と蛍石レンズ
L23とは、結晶軸[100]のレンズペアを構成して
いる。しかしながら、第1比較例および第2比較例と同
様に、石英レンズL19には、複屈折分布が付与されて
いない。
【0086】第3比較例では、投影視野の中心に形成さ
れる点像における最大光強度が97.92%であり、投
影視野の周辺の一端に形成される点像における最大光強
度が97.29%であり、投影視野の周辺の他端に形成
される点像における最大光強度が97.31%である。
すなわち、第3比較例では、結晶軸[111]のレンズ
ペアと結晶軸[100]のレンズペアとの組み合わせ作
用により、複屈折の影響がさらに低減され、第2比較例
に比して投影光学系の結像性能が向上していることがわ
かる。
【0087】また、図8を参照すると、結晶軸[11
1]のレンズペアと結晶軸[100]のレンズペアとの
組み合わせ作用により、3回回転対称の複屈折分布の傾
向が実質的に消え、投影視野の中心から周辺に亘って点
像の光強度分布が第2比較例に比して全体的にさらに円
形状に近くなっている。その結果、第3比較例では、第
2比較例に比して投影光学系の線幅均一性が向上してい
ることがわかる。
【0088】次の表(5)に、本実施形態における各蛍
石レンズの結晶軸の設定状態を示す。また、図9は、本
実施形態における点像強度分布を示す図である。
【0089】
【表5】
【0090】表(5)を参照すると、本実施形態では、
第3比較例と同様に、蛍石レンズL3,L8およびL1
5と蛍石レンズL13とが結晶軸[111]のレンズペ
アを構成し、蛍石レンズL22と蛍石レンズL23とが
結晶軸[100]のレンズペアを構成している。しかし
ながら、第1比較例〜第3比較例とは異なり、石英レン
ズL19には、所定の複屈折分布が付与されている。
【0091】具体的には、露光光(193nm)に対し
て周辺で−3.8nm/cmの複屈折量(歪み量)を有
し、中心で0nm/cmの複屈折量を有し、中心から周
辺にかけて二次関数分布にしたがって変化するような複
屈折分布、すなわち光軸に関して回転対称で周方向に進
相軸がある複屈折分布を石英レンズL19に付与してい
る。これは、第3比較例において結晶軸[100]のペ
アレンズの作用が支配的であって、径方向に進相軸があ
る複屈折分布が残っているので、石英レンズL19の周
方向に進相軸がある複屈折分布によって相殺するためで
ある。
【0092】本実施形態では、投影視野の中心に形成さ
れる点像における最大光強度が99.78%であり、投
影視野の周辺の一端に形成される点像における最大光強
度が99.57%であり、投影視野の周辺の他端に形成
される点像における最大光強度が99.55%である。
すなわち、本実施形態では、結晶軸[111]のレンズ
ペアと結晶軸[100]のレンズペアとの組み合わせ作
用および石英レンズL19の複屈折分布による補償作用
により、複屈折の影響が非常に良好に低減され、第3比
較例に比して投影光学系の結像性能が著しく向上してい
ることがわかる。
【0093】また、図9を参照すると、結晶軸[11
1]のレンズペアと結晶軸[100]のレンズペアとの
組み合わせ作用および石英レンズL19の複屈折分布に
よる補償作用により、投影視野の中心から周辺に亘って
点像の光強度分布が全体的にほぼ円形状になっている。
その結果、本実施形態では、第3比較例に比して投影光
学系の線幅均一性が著しく向上していることがわかる。
【0094】なお、本実施形態では、石英の原料となる
Si化合物ガス(Si化合物ガスを送り出すために
2、H2等のキャリアガスが用いられる)と、加熱のた
めの燃焼ガス(O2ガスとH2ガス)とをバーナーから流
出し、火炎内で石英を堆積させる火炎加水分解法を用い
て石英の合成を行って、インゴットを得る。その後、イ
ンゴットを切り出してディスク材を得て、このディスク
材のアニール(又は徐冷)を行う。
【0095】そして、本実施形態では、石英からなる屈
折部材(すなわち石英レンズL19)の複屈折分布が所
望の複屈折分布となるように、石英の合成時の合成条件
と、アニール時の熱履歴条件とを調整している。このと
き、合成条件のパラメータとしては、バーナー構造、ガ
ス流量、排気流量、ターゲットの揺動パターン等が挙げ
られる。なお、このような合成条件やアニール条件は、
試行錯誤的に求めても良いし、経験則を用いて決定して
も良い。なお、石英レンズL19に所望の複屈折分布を
付与する方法の詳細については、たとえば特願2001
−208837号明細書および図面を参照することがで
きる。
【0096】なお、上述の本実施形態(および各比較
例)では、蛍石の固有複屈折の値として、2001年7
月18日に開かれたリソグラフィに関するシンポジュウ
ム(International-SEMATECH Calcium Fluoride Birefri
ngence Workshop)において、米国NIST(National In
stitute of Standards and Technology)の John H. Bur
nett らによって発表された値を用いている。
【0097】また、上述の実施形態では、複屈折性の光
学材料として蛍石を用いているが、これに限定されるこ
となく、他の一軸性結晶、たとえばフッ化バリウム(B
aF 2)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化ナトリウ
ム(NaF)、フッ化ストロンチウム(SrF2)など
を用いることもできる。この場合、フッ化バリウム(B
aF2 )などの結晶軸方位も本発明に従って決定される
ことが好ましい。
【0098】上述の実施形態の露光装置では、照明装置
によってレチクル(マスク)を照明し(照明工程)、投
影光学系を用いてマスクに形成された転写用のパターン
を感光性基板に露光する(露光工程)ことにより、マイ
クロデバイス(半導体素子、撮像素子、液晶表示素子、
薄膜磁気ヘッド等)を製造することができる。以下、本
実施形態の露光装置を用いて感光性基板としてのウェハ
等に所定の回路パターンを形成することによって、マイ
クロデバイスとしての半導体デバイスを得る際の手法の
一例につき図10のフローチャートを参照して説明す
る。
【0099】先ず、図10のステップ301において、
1ロットのウェハ上に金属膜が蒸着される。次のステッ
プ302において、そのlロットのウェハ上の金属膜上
にフォトレジストが塗布される。その後、ステップ30
3において、本実施形態の露光装置を用いて、マスク上
のパターンの像がその投影光学系を介して、その1ロッ
トのウェハ上の各ショット領域に順次露光転写される。
その後、ステップ304において、その1ロットのウェ
ハ上のフォトレジストの現像が行われた後、ステップ3
05において、その1ロットのウェハ上でレジストパタ
ーンをマスクとしてエッチングを行うことによって、マ
スク上のパターンに対応する回路パターンが、各ウェハ
上の各ショット領域に形成される。
【0100】その後、更に上のレイヤの回路パターンの
形成等を行うことによって、半導体素子等のデバイスが
製造される。上述の半導体デバイス製造方法によれば、
極めて微細な回路パターンを有する半導体デバイスをス
ループット良く得ることができる。なお、ステップ30
1〜ステップ305では、ウェハ上に金属を蒸着し、そ
の金属膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エッ
チングの各工程を行っているが、これらの工程に先立っ
て、ウェハ上にシリコンの酸化膜を形成後、そのシリコ
ンの酸化膜上にレジストを塗布、そして露光、現像、エ
ッチング等の各工程を行っても良いことはいうまでもな
い。
【0101】また、本実施形態の露光装置では、プレー
ト(ガラス基板)上に所定のパターン(回路パターン、
電極パターン等)を形成することによって、マイクロデ
バイスとしての液晶表示素子を得ることもできる。以
下、図11のフローチャートを参照して、このときの手
法の一例につき説明する。図11において、パターン形
成工程401では、本実施形態の露光装置を用いてマス
クのパターンを感光性基板(レジストが塗布されたガラ
ス基板等)に転写露光する、所謂光リソグラフィ工程が
実行される。この光リソグラフィー工程によって、感光
性基板上には多数の電極等を含む所定パターンが形成さ
れる。その後、露光された基板は、現像工程、エッチン
グ工程、レチクル剥離工程等の各工程を経ることによっ
て、基板上に所定のパターンが形成され、次のカラーフ
ィルター形成工程402へ移行する。
【0102】次に、カラーフィルター形成工程402で
は、R(Red)、G(Green)、B(Blue)に対応した3
つのドットの組がマトリックス状に多数配列されたり、
またはR、G、Bの3本のストライプのフィルターの組
を複数水平走査線方向に配列されたりしたカラーフィル
ターを形成する。そして、カラーフィルター形成工程4
02の後に、セル組み立て工程403が実行される。セ
ル組み立て工程403では、パターン形成工程401に
て得られた所定パターンを有する基板、およびカラーフ
ィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター
等を用いて液晶パネル(液晶セル)を組み立てる。セル
組み立て工程403では、例えば、パターン形成工程4
01にて得られた所定パターンを有する基板とカラーフ
ィルター形成工程402にて得られたカラーフィルター
との間に液晶を注入して、液晶パネル(液晶セル)を製
造する。
【0103】その後、モジュール組み立て工程404に
て、組み立てられた液晶パネル(液晶セル)の表示動作
を行わせる電気回路、バックライト等の各部品を取り付
けて液晶表示素子として完成させる。上述の液晶表示素
子の製造方法によれば、極めて微細な回路パターンを有
する液晶表示素子をスループット良く得ることができ
る。
【0104】なお、上述の実施形態では、露光装置に搭
載される投影光学系に対して本発明を適用しているが、
これに限定されることなく、他の一般的な投影光学系に
対して本発明を適用することもできる。また、上述の実
施形態では、193nmの波長光を供給するArFエキ
シマレーザー光源を用いているが、これに限定されるこ
となく、たとえば157nmの波長光を供給するF2
ーザー光源や、248nmの波長光を供給するKrFエ
キシマレーザー光源などを用いることもできる。なお、
露光光としてたとえば157nmの波長光を供給するF
2レーザー光源などの真空紫外光を用いる場合には、非
結晶透過部材を形成する非結晶材料として、真空紫外光
に対して透過性を有する改質石英(たとえばフッ素がド
ープされた石英)を用いることが好ましい。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、たと
えば蛍石のような固有複屈折を持つ光学材料を用いて
も、複屈折の影響を実質的に受けることなく良好な光学
性能を有する投影光学系を実現することができる。した
がって、本発明では、複屈折の影響を実質的に受けるこ
となく良好な光学性能を有する本発明の投影光学系を用
いた露光装置および露光方法において、高解像で高精度
な投影露光を行うことができる。また、本発明の投影光
学系を搭載した露光装置を用いて、高解像な投影光学系
を介した高精度な投影露光により、良好なマイクロデバ
イスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍石の結晶軸方位について説明する図である。
【図2】Burnettらの手法を説明する図であって、光線
の入射角に対する複屈折率の分布を示している。
【図3】本発明の手法を説明する図であって、光線の入
射角に対する複屈折率の分布を示している。
【図4】本発明の実施形態にかかる投影光学系を備えた
露光装置の構成を概略的に示す図である。
【図5】本実施形態にかかる投影光学系のレンズ構成を
示す図である。
【図6】第1比較例における点像強度分布を示す図であ
る。
【図7】第2比較例における点像強度分布を示す図であ
る。
【図8】第3比較例における点像強度分布を示す図であ
る。
【図9】本実施形態における点像強度分布を示す図であ
る。
【図10】マイクロデバイスとしての半導体デバイスを
得る際の手法のフローチャートである。
【図11】マイクロデバイスとしての液晶表示素子を得
る際の手法のフローチャートである。
【符号の説明】
LS 光源 IL 照明光学系 R レチクル RS レチクルステージ PL 投影光学系 W ウェハ WS ウェハステージ L1〜L23 レンズ成分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小澤 稔彦 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2H087 KA21 LA01 NA00 NA02 NA04 NA09 PA15 PA17 PB20 QA01 QA05 QA18 QA22 QA25 QA33 QA41 QA45 RA05 RA12 RA13 UA03 UA04 2H097 CA13 GB01 LA10 5F046 BA04 CB12 CB25

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立方晶系に属する結晶材料で形成された
    複数の結晶透過部材と、所定の非結晶材料で形成された
    少なくとも1つの非結晶透過部材とを備え、第1面の像
    を第2面に形成する投影光学系において、 前記複数の結晶透過部材は、結晶軸[100]または該
    結晶軸[100]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほ
    ぼ一致するように形成された第1群の光透過部材と、結
    晶軸[100]または該結晶軸[100]と光学的に等
    価な結晶軸と光軸とがほぼ一致するように形成され且つ
    前記第1群の光透過部材に対して光軸を中心としてほぼ
    45度だけ相対的に回転した位置関係を有する第2群の
    光透過部材とを備え、 前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記複数の結
    晶透過部材の複屈折の影響を補償するための所定の複屈
    折分布を有することを特徴とする投影光学系。
  2. 【請求項2】 前記所定の複屈折分布は、周方向に進相
    軸がある複屈折分布であることを特徴とする請求項1に
    記載の投影光学系。
  3. 【請求項3】 前記複数の結晶透過部材は、結晶軸[1
    11]または該結晶軸[111]と光学的に等価な結晶
    軸と光軸とがほぼ一致するように形成された第3群の光
    透過部材と、結晶軸[111]または該結晶軸[11
    1]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほぼ一致するよ
    うに形成され且つ前記第3群の光透過部材に対して光軸
    を中心としてほぼ60度だけ相対的に回転した位置関係
    を有する第4群の光透過部材とをさらに備えていること
    を特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
  4. 【請求項4】 前記所定の複屈折分布は、周方向に進相
    軸がある複屈折分布または径方向に進相軸がある複屈折
    分布であることを特徴とする請求項3に記載の投影光学
    系。
  5. 【請求項5】 立方晶系に属する結晶材料で形成された
    複数の結晶透過部材と、所定の非結晶材料で形成された
    少なくとも1つの非結晶透過部材とを備え、第1面の像
    を第2面に形成する投影光学系において、 前記複数の結晶透過部材は、結晶軸[100]または該
    結晶軸[100]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほ
    ぼ一致するように形成された第5群の光透過部材と、
    [111]または該結晶軸[111]と光学的に等価な
    結晶軸と光軸とがほぼ一致するように形成された第6群
    の光透過部材と、結晶軸[111]または該結晶軸[1
    11]と光学的に等価な結晶軸と光軸とがほぼ一致する
    ように形成され且つ前記第6群の光透過部材に対して光
    軸を中心としてほぼ60度だけ相対的に回転した位置関
    係を有する第7群の光透過部材とを備え、 前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記複数の結
    晶透過部材の複屈折の影響を補償するための所定の複屈
    折分布を有することを特徴とする投影光学系。
  6. 【請求項6】 前記所定の複屈折分布は、径方向に進相
    軸がある複屈折分布であることを特徴とする請求項5に
    記載の投影光学系。
  7. 【請求項7】 立方晶系に属する結晶材料で形成された
    複数の結晶透過部材と、所定の非結晶材料で形成された
    少なくとも1つの非結晶透過部材とを備え、第1面の像
    を第2面に形成する投影光学系において、 前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記複数の結
    晶透過部材の複屈折の影響を補償するために、光軸に関
    して実質的に非回転対称な複屈折分布を有することを特
    徴とする投影光学系。
  8. 【請求項8】 立方晶系に属する結晶材料で形成された
    複数の結晶透過部材と、所定の非結晶材料で形成された
    少なくとも1つの非結晶透過部材とを備え、第1面の像
    を第2面に形成する投影光学系において、 前記少なくとも1つの非結晶透過部材は、前記複数の結
    晶透過部材の複屈折の影響を補償するための所定の複屈
    折分布を有し、 前記第1面の光軸上の1点から出た光束が前記少なくと
    も1つの非結晶透過部材の各面に入射するときの光束の
    直径をPnとし、前記少なくとも1つの非結晶透過部材
    の有効直径をEnとするとき、 Pn/En<0.7 の条件を満たすことを特徴とする投影光学系。
  9. 【請求項9】 前記所定の非結晶材料は、石英またはフ
    ッ素がドープされた石英であることを特徴とする請求項
    1乃至8のいずれか1項に記載の投影光学系。
  10. 【請求項10】 前記立方晶系に属する結晶材料は、フ
    ッ化カルシウムまたはフッ化バリウムであることを特徴
    とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の投影光学
    系。
  11. 【請求項11】 前記第1面に設定されたマスクを照明
    するための照明系と、 前記マスクに形成されたパターンの像を前記第2面に設
    定された感光性基板上に形成するための請求項1乃至1
    0のいずれか1項に記載の投影光学系とを備えているこ
    とを特徴とする露光装置。
  12. 【請求項12】 前記第1面に設定されたマスクを照明
    し、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の投影光学
    系を介して前記マスクに形成されたパターンの像を前記
    第2面に設定された感光性基板上に投影露光することを
    特徴とする露光方法。
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