JP2003157784A - 荷電粒子線の測定方法、荷電粒子線走査式装置 - Google Patents

荷電粒子線の測定方法、荷電粒子線走査式装置

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JP2003157784A JP2001357108A JP2001357108A JP2003157784A JP 2003157784 A JP2003157784 A JP 2003157784A JP 2001357108 A JP2001357108 A JP 2001357108A JP 2001357108 A JP2001357108 A JP 2001357108A JP 2003157784 A JP2003157784 A JP 2003157784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 荷電粒子線走査式装置において、単一荷電粒
子線の形状、寸法、密度分布を正確かつ効率的に検出
し、またその結果を表示または記録することで、電子光
学系調整作業の簡略化と確実性を向上させる。 【解決手段】 荷電粒子線測定制御装置110は、試料
104上に設けられた測定用パターンの周辺上の、その
接線方向が平行でない少なくとも2つの点を含む領域を
走査するように制御し、この走査が行われたときに画像
処理装置109が取得した平面画像情報を入力として状
態測定手段121はその入力画像の互いに平行でない2
方向の輝度レベル微分値を算出して単一荷電粒子線の形
状、寸法、及び密度分布を求める。この結果を表示手段
111へ表示し、補正装置102の調整を効率化する。
また、記録手段123では、この結果とそれを得たとき
の照射エネルギー等の測定条件を1つのファイルとして
記録する。この記録は、履歴管理、ファイル間での比較
などにより装置管理に用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線の測定
方法及び荷電粒子走査式装置に係り、とくにメモリ、L
SI等の半導体装置や液晶、ホトマスク等の微細パター
ンの加工、検査、観察、計測などに用いる荷電粒子線の
測定方法及び荷電粒子線走査式装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置は、半導体ウェハやホトマス
クなどの基板に形成された回路パターンをリソグラフィ
ー処理およびエッチング処理などにより転写する工程を
繰り返すことにより製造される。このような製造過程で
の異物発生や各工程での不良が発生すると、半導体装置
の歩留まりを悪化させるから、異物発生や工程の異常を
早期あるいは事前に検知するために、製造過程における
各工程毎に、形成されたパターンの検査が行われる。こ
のようなことから、半導体装置の製造過程には、微細パ
ターンの加工、検査、観察、計測などを行うための数多
くの装置が用いられる。
【0003】微細パターンの加工、検査、観察、計測な
どを行う装置には、レーザ等の光を利用した装置も多く
使用されてきたが、回路パターンの微細化や回路パター
ン形状の複雑化、材料の多様化に伴い、必要な加工、計
測等の精度が得られなくなっている。例えば光学式検査
装置で検出困難な欠陥としては、光透過性材料であるシ
リコン酸化膜や感光性フォトレジスト材料を表面に有す
るパターンの残渣や欠陥、光学系の分解能を超える微細
なエッチング残りや微小導通穴の非開口不良、配線パタ
ーンの段差底部に発生した欠陥、外見からでは判断でき
ない導通不良やショート欠陥などが挙げられる。そこ
で、光学画像よりも高い分解能が望める荷電粒子線、特
に、電子線の走査によって取得された画像を用いて回路
パターンを比較検査する装置が開発されており、例え
ば、特開昭59−192943号公報、特開平5−25
8703号公報、米国特許第5,502,306号公報
に記載されたものがある。以下では記述を簡単にするた
め、粒子線は主に電子線であるとして説明する。
【0004】電子線を用いた装置で実用的なスループッ
トを得るためには、非常に高速に画像を取得し、かつ高
速で取得した画像の所要SN比を確保する必要があり、
このために通常の走査型電子顕微鏡(Scanning Electro
n Microscopy、以下SEMと略す)の100倍以上(1
0nA以上)の電子線電流を用い、実用的な検査速度を
維持しながら画像のSN比を確保している。このとき、
電子線の径は通常のSEMに比べてかなり広がってお
り、0.05μm〜0.2μm程度になっている。これ
は、電子線電流が大きいために電子銃の輝度とクーロン
効果により制限される値である。このような電子光学系
により取得した画像信号は、適宜の画像処理系に送ら
れ、1つの領域に対し1つの画像を得、隣接する同一パ
ターン部の画像との間で比較検査が実施される。画像を
比較したときに異なる明るさの箇所が存在すれば、その
部分を欠陥とみなしてその座標を記憶する。このような
構成により、0.05〜0.1μm程度のサイズの欠陥
を自動検出する。
【0005】上記した電子線を用いた装置において、微
細なサイズの欠陥検出を精度良く行うためには、ウェハ
に照射される電子線は安定して細く絞られていなければ
ならず、かつウェハ上の電子線形状、寸法、密度が一定
していなければならない。電子光学系には、このような
電子線の状態を保つためにアパーチャ、光軸、非点収
差、焦点などの調整を行う調整装置が備えられている。
これらの調整装置には、初期設定において静的に調整を
行うものと、非点や焦点などに代表されるように電子線
走査中においてもウェハ高さや走査位置の変化に伴い調
整を行うものがある。これらの調整が適切でないと、電
子線画像のSN比やパターンのコントラストあるいは解
像度などが低下し、得られる電子線画像の質の劣化を招
き、欠陥検出精度が悪化する。
【0006】電子線走査式装置での調整装置の細部は装
置ごとに異なるが、代表的な機能は同様な構成になって
いる。まず、画像のSN比を確保する目的で、電子線発
生源中央付近からの電子密度の高い部分を電子線として
使用するため、電子線源の位置あるいはアパーチャを調
整する必要がある。この機能は寿命による電子線源の交
換時など、取り付け誤差を調整するために必要であり、
例えば特開平10−134746号公報には、イオンビ
ームの場合であるが、イオンビームを試料に照射し、試
料から発生する2次荷電粒子量が極大となるようにイオ
ン源の位置あるいはアパーチャを調整する方法が示され
ている。
【0007】また、電子線の焦点や非点などを正確に調
整するためには、電子光学系の幾何学的中心軸と電子線
の中心軸を合わせる光軸調整、つまりアライナ調整が必
要である。この機能は電子線源の交換時などの初期調整
以外にも、電子光学系鏡体内の汚れなどに起因する経時
変化を修正するために必要である。例えば特開平8−8
3585号公報では、スティグマ(非点調整装置)調整
量の極小となる様に光軸を合わせる方法が示されてい
る。また特開平6−203777号公報では、焦点を変
化させたときに電子ビーム照射位置が動かないように光
軸を合わせる方法が示されている。さらに、安定して電
子線を細く集束させるため、焦点(フォーカス)や非点
(スティグマ)の調整が必要である。焦点や非点は経時
変化があり、定期的に調整が必要である。この調整は例
えば特開平9−82257号公報では、2次元画像のフ
ーリエ変換を用い、焦点位置、非点収差の方向を求める
方法が示されている。
【0008】上記のように電子線、一般には荷電粒子を
用いた装置では、光軸、焦点、非点など荷電粒子線の状
態を調整することが必須である。その調整は、従来例に
示したような方法での手動調整を所定の精度が得られる
まで何度も繰り返し行う必要があった。また自動調整で
ある場合も、所定の精度が得られるまで繰り返したり、
手動で微調整したりする必要があった。調整は、荷電粒
子源の交換時、試料(ウェハ)の交換時、経時変化など
により誤差が大きくなったとき、検査や観察、加工など
の事前の試し過程で所定の精度が得られないときに実施
される。調整作業の確認は、オペレータが取得した所定
パターンの画像の鮮明さをもって判断している。これら
の作業は、オペレータの経験に左右する部分が多くま
た、調整結果に個人差があり問題となっていた。
【0009】さらに、電子線の走査により得られる画像
の質は、上記の光軸、焦点、非点のみならず、加速電圧
などの照射エネルギ、ビーム電流、画素サイズ、二次電
子信号検出系の感度やフィルタ定数、チャージアップ制
御値、走査条件などにも左右され、単純に絶対的な尺度
で比較や判断ができないという問題があった。
【0010】また、ウェハ等の検査装置では、欠陥検出
率を高めるように調整することが必要となる。検査対象
のプロセス(検査試料の材質など)やパターンサイズ、
検出したい欠陥の種類によって最適値が異なるため、検
査前に試行検査を実施し、検出された欠陥座標の画像を
表示させ、検出したい欠陥が検出されているかを確認し
ながら調整の最適値を設定している。調整を実施したこ
とにより、状態が変わり検出率が低下する場合もあり、
調整の最適値を導出するためには、調整を何度も繰り返
し行う必要があった。そのため、高い検出精度を得るた
めに多大な時間と煩雑な作業を要するという問題があっ
た。
【0011】このような問題を解決するために、電子線
の状態、即ち電子線のウェハなど所定の試料に照射され
る領域の形状、寸法、密度分布を測定し、その測定情報
を用いて焦点、非点、集束度などを分析して各種調整に
利用することが行われており、また前記測定情報を管理
することにより、 所定の装置における電子光学系の状
態変化(測定情報の時系列変化)から異常予測が可能と
なる。また、前記測定情報を複数の装置で共有すること
により、所定の検査に最適な設定に確実に調整可能とな
る。即ち、オペレータの経験に頼っていた電子光学系の
調整や診断を測定情報を用いて評価できるようになる。
【0012】このためには電子線の状態を正確に検出す
る必要があり、従来から多くの技術が開発されている。
それらの従来技術のうち、電子ビーム描画装置で用いら
れる矩形ビームのサイズ、位置、矩形ビーム四辺のエッ
ジシャープネス、四辺の傾き、電流分布(密度分布)等
を求める技術が特開平11−271458号公報に開示
されている。この技術は、ピン状の標識の画像をビーム
走査により取得し、予め用意したモデル波形とのフィッ
ティング処理を行ってノイズが除去された画像信号を生
成し、その解析から上記のようなビーム状態を検出して
いる。
【0013】また、特開平10−223502号公報に
は、電子線描画装置で用いられる面積ビームの形状を、
直角の角を持つマークで、かつそのマーク領域に面積ビ
ームが入ってしまう大きさのマークを用いて検出する技
術が開示されている。即ち、面積ビームを上記マーク上
とその角を含む範囲で二次元走査させ、こうして得られ
た画像信号に対して微分処理やフィルタリング処理を行
って形状を検出している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したような従来技
術を用いて電子線の状態を検出すれば、ビーム調整を経
験だけに頼らずに、より合理的・効率的に行える。しか
し特開平11−271458号公報の技術は主として矩
形ビームを対象としており、この場合は矩形ビームの辺
のエッジを近似する2つの関数と矩形ビーム端面を近似
する1つの平面関数を用いてモデル波形を与えている。
同公報には、このモデル波形を変えることでスポットビ
ームにも適用できることを指摘しているが、その具体的
内容の記載はなく、また何らかのモデル波形を与えるに
しても近似度を上げるのが難しく、特に正確な分布密度
を得るのが困難になる。また、特開平10−22350
2号公報の技術によれば、ビーム形状をその形状に関係
なく同様な精度で検出できるが、電子流の密度分布検出
については記載がない。
【0015】本発明の目的は、荷電粒子、とくに半導体
装置の製造過程にあるウェハ上の回路パターン等の同一
設計パターン間の画像情報の比較から、欠陥、異物、残
渣等を電子流のスポットビームにより検査する装置の電
子流の形状、寸法、密度などの照射状態を正確に測定す
るための荷電粒子線の測定方法と、この測定方法を具備
し、測定結果の表示、ファイル化を行って調整確認作業
の簡略化と確実性の向上、画質の維持、荷電粒子線状態
の早期異常検出などを可能とする荷電粒子線走査式装置
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、走査対象物の
上に設けられた測定用パターンの周辺上の、その接線方
向が平行でない少なくとも2つの点を含む領域を走査領
域として単一荷電粒子線により走査し、この走査により
生じた生成物を検出して前記走査領域上の前記生成物の
量をその輝度レベルとして持つ平面ディジタル画像情報
を取得し、この平面ディジタル画像情報の互いに平行で
ない2つの方向の輝度レベル微分値を算出することによ
り前記単一荷電粒子線の粒子密度分布画像をもとめ、こ
の粒子密度分布画像から前記単一荷電粒子線の形状、寸
法、及び密度分布を算出することを特徴とする荷電粒子
線の測定方法を開示する。
【0017】更に本発明は、前記平面ディジタル画像を
取得するときの走査方向及びそれと直角な方向の画素間
隔は、測定対象とする単一荷電粒子線の寸法よりも小さ
くなるように設定したことを特徴とする荷電粒子線の測
定方法を開示する。
【0018】更に本発明は、前記測定用パターンは、測
定対象とする単一荷電粒子線の形状を内包する大きさを
持つように設定したことを特徴とする荷電粒子線の測定
方法を開示する。
【0019】更に本発明は、前記測定用パターンは、1
又は複数の矩形パターンであり、前記走査領域は前記矩
形パターンの頂点を含む領域としたことを特徴とする荷
電粒子線の測定方法を開示する。
【0020】更に本発明は、単一荷電粒子線によって走
査対象物の面を走査する走査手段と、この手段による走
査により生じた生成物を検出する検出手段と、この手段
により検出された生成物の量をその輝度レベルとして持
つ平面ディジタル画像情報を取得する画像処理手段とを
備えた荷電粒子線走査式装置において、走査対象物の面
上に設けられた測定用パターンの周辺上の、その接線方
向が平行でない少なくとも2つの点を含む領域を走査領
域として走査するように前記走査手段を制御する走査制
御手段と、この走査制御手段により前記走査手段を制御
したときに前記画像処理手段により取得された平面ディ
ジタル画像情報の互いに平行でない2つの方向の輝度レ
ベル微分値を算出することにより前記単一荷電粒子線の
粒子密度分布画像を算出する第1の算出手段と、この第
1の算出手段により算出された粒子密度分布画像から前
記単一荷電粒子線の形状、寸法、及び密度分布を算出す
る第2の算出手段と、を備えたことを特徴とする荷電粒
子線走査式装置を開示する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。図2は、本発明の荷電粒子
線走査式装置の構成例を示しており、荷電粒子線は電子
ビームとしているが、他の荷電粒子でも同様である。ま
た、ここに示す構成例は検査装置を示しているが、観
察、計測装置、あるいは画像取得可能な加工装置(例え
ば描画装置)であっても適応可能である。また検査方法
は、試料上の1つの領域に対する画像を得、隣接する同
一パターン部の画像との間で比較を行い、その差異をも
って欠陥を検出する装置としている。
【0022】図2において、本装置は大別して電子光学
系システム3と光学顕微鏡部4と試料室8とからなる検
査室2と、画像処理部5と、制御部6と、二次電子検出
部7と、予備室(図示せず)とからなる。予備室は、室
内が真空排気される検査室2内に被検査基板9を搬送す
るために、検査室2とは独立して真空排気できるように
構成されている。
【0023】電子光学系システム3は、電子銃10,電
子線の引き出し電極11,コンデンサレンズ12,非点
補正収差補正器53,ブランキング偏向器13,絞り1
4,走査偏向器15,対物レンズ16,反射板17,E
xB(イー・クロス・ビー)偏向器18から構成されて
おり、電子銃10で発生し引き出し電極11で引き出さ
れた電子線19がコンデンサレンズ12,絞り14,非
点補正収差補正器53,対物レンズ16を通って試料9
へ照射される。電子線19は細く絞られたビームであ
り、走査偏向器15によって試料9上を走査され、試料
9から反射電子,二次電子51が発生する。二次電子は
ExB偏向器18によって軌道を曲げられて反射板17
を照射し、第二の二次電子52が発生し、二次電子検出
器20で検出される。また電子線19の試料9への照射
を制限する場合は、ブランキング偏向器13で電子線1
9を絞り14の開口部の外に向けることによって実施す
る。
【0024】試料室8は、試料台30,Xステージ3
1,Yステージ32,回転ステージ33,位置モニタ測
長器34,試料高さ測定器35から構成されている。位
置モニタ測長器34は、Xステージ31,Yステージ3
2,回転ステージ33の位置を実時間でモニタし、制御
部6にその位置情報が送れるようになっている。また、
図示していないが、Xステージ31,Yステージ32,
回転ステージ33のモータの回転数等のデータも同様
に、各々のドライバから制御部6に送られるように構成
されている。制御部6はこれらのデータに基づいて電子
線19が照射されている領域や位置が正確に把握できる
ようになっており、必要に応じて実時間で電子線19の
照射位置の位置ずれを補正制御回路43を用いて補正で
きるようになっている。また、試料9がかわっても、試
料毎に電子線を照射した領域を記憶できるようになって
いる。試料高さ測定器35には、電子線以外の測定方式
である光学式測定器、例えばレーザ干渉測定器や反射光
の位置で変化を測定する反射光式測定器が使用されてお
り、Xステージ31,Yステージ32に搭載された試料
9の高さを実時間で測定できるように構成されている。
本構成例では、スリットを通過した細長い白色光を透明
な窓越しに試料9に照射し、反射光の位置を位置検出モ
ニタにて検出し、位置の変動から高さの変化量を算出す
る方式を用いた。この試料高さ測定器35の測定データ
に基づいて、電子線19を細く絞るための対物レンズ1
6の焦点距離と電子線19の照射位置の位置ずれがダイ
ナミックに補正され、常に被検査領域に焦点が合った電
子線19を照射できるようになっている。また、試料9
の反りや高さ歪みを電子線照射前に予め測定してあり、
そのデータをもとに対物レンズ16の検査領域毎の補正
条件を設定するように構成することも可能である。
【0025】装置各部の動作命令および動作条件は、制
御部6から入力される。制御部6には、あらかじめ電子
線発生時の加速電圧、電子線偏向幅、偏向速度、二次電
子検出装置の信号取り込みタイミング、試料台移動速度
等々の条件が、目的に応じて任意にあるいは選択して設
定できるよう入力されている。制御部6は、補正制御回
路43を用いて、位置モニタ測長器34、被検査基板高
さ測定器35の信号から位置や高さのずれをモニタし、
その結果より補正信号を生成し、電子線19が常に正し
い位置に照射されるよう非点補正回路54や対物レンズ
電源45や走査信号発生器44に補正信号を送る。Xス
テージ31,Yステージ32上には試料9が搭載されて
おり、検査実行時にはXステージ31,Yステージ32
を静止させて電子線19を二次元に走査する方法と、検
査実行時にXステージ31,Yステージ32をY方向に
連続して一定速度で移動するようにして、電子線19を
X方向に直線的に走査する方法のいずれかを選択でき
る。ある特定の比較的小さい領域を検査する場合には前
者の方法、比較的広い領域を検査するときは、後者の方
法が有効である。
【0026】光学顕微鏡部4は、検査室2の室内におけ
る電子光学系システム3の近傍であって、互いに影響を
及ぼさない程度離れた位置に設備されており、電子光学
系システム3と光学顕微鏡部4の間の距離は既知であ
る。そして、Xステージ31またはYステージ32が電
子光学系システム3と光学顕微鏡部4の間の既知の距離
を往復移動するようになっている。また光学顕微鏡部4
は、白色光源40,光学レンズ41,CCDカメラ42
により構成されており、図示されていないが、後述する
電子線画像の場合と同様に取得画像が画像処理部5へ送
られる。取り込まれた光学画像はモニタ50に表示され
る。
【0027】以上に各部の構成を説明したが、次にこれ
ら各部の概略動作を説明する。まず、細く絞った電子線
19を試料9に照射し、二次電子51を発生させ、これ
らを電子線19の走査およびXステージ31,Yステー
ジ32の移動と同期させて検出することで試料9の画像
を取得する。ここで自動検査を行うためには検査速度が
速いことが必須となる。特に精度よりも高速性が要求さ
れる用途や、絶縁材料への帯電を抑制する用途では、多
数回の走査および各々の画像の重ね合せは行わないた
め、少なくとも一回の高速電子線走査により画像が取得
できる装置構成としなければならない。そこで前述のよ
うに、通常SEMに比べ約100倍以上の、例えば10
〜100nAの大電流電子線を用い、実用的な検査速度
を維持しながら画像のSNを確保している。ビーム径
は、ビーム電流が大きいために電子銃の輝度とクーロン
効果により制限され、通常のSEMに比べてかなり広が
っており、0.05μm〜0.2μm程度になってい
る。画像を形成する走査幅の標準値は100μmとし、
1画素の標準値は0.05μm〜0.1μmとし、1回
の走査の標準時間を約10μsで行うようにした。但
し、これらの値は、設定により変更可能である。
【0028】電子銃10には拡散補給型の熱電界放出電
子源が使用されている。この電子銃10を用いることに
より、従来の例えばタングステン(W)フィラメント電
子源や、冷電界放出型電子源に比べて安定した電子線電
流を確保することができるため、明るさ変動の少ない電
子線画像が得られる。そしてこの電子銃10により上記
のような大きい電子線電流を得られる。電子線19は、
電子銃10と引き出し電極11との間に電圧を印加する
ことで電子銃10から引き出される。電子線19の加速
は、電子銃10に高電圧の負の電位を印加することでな
される。これにより、電子線19はその電位に相当する
エネルギで試料台30の方向に進み、コンデンサレンズ
12で収束され、さらに対物レンズ16により細く絞ら
れて試料台30上のXステージ31,Yステージ32,
回転ステージ33の上に搭載された試料9に照射され
る。
【0029】非点収差補正器53は、コイルあるいは電
極により構成され、各レンズの歪などに起因する収差を
補正する。ブランキング偏向器13には走査信号および
ブランキング信号を発生する走査信号発生器44が接続
され、コンデンサレンズ12および対物レンズ16には
対物レンズ電源45、非点収差補正器53には非点補正
回路54が接続されている。試料9には、リターディン
グ電源36により負の電圧を印加できるようになってい
る。このリターディング電源36の電圧を調節すること
により一次電子線を減速し、電子銃10の電位を変えず
に試料9への電子線照射エネルギを最適な値に調節する
ことができる。電子線19をブランキングする必要があ
る時には、ブランキング偏向器13により電子線19が
偏向されて、電子線19が絞り14を通過しないように
制御できる。
【0030】試料9上に電子線19を照射することによ
って発生した二次電子51は、試料9に印加された負の
電圧により加速される。試料9の上方に、ExB偏向器
18が配置され、これにより加速された二次電子51は
所定の方向へ偏向される。ExB偏向器18にかける電
圧と磁界の強度により、偏向量を調整することができ
る。また、この電磁界は、試料に印加した負の電圧に連
動させて可変させることができる。ExB偏向器18に
より偏向された二次電子51は、所定の条件で反射板1
7に衝突する。この反射板17は円錐形状をしており、
その中央に設けられた開口部を電子線19が通過する。
この反射板17に加速された二次電子51が衝突する
と、反射板17からは数Vから50eVのエネルギーを
持つ第二の二次電子52が発生する。
【0031】二次電子検出部7において、二次電子検出
器20は検査室2内の対物レンズ16の上方に配置さ
れ、第二の二次電子52を検出し、二次電子検出器20
の出力信号は、検査室2の外に設置されたプリアンプ2
1で増幅され、AD変換器22によりデジタルデータと
なり、光変換手段23から光伝送手段24によって、画
像処理部5の電気変換手段25へ送られる。このよう
に、検出したアナログ信号を検出直後にデジタル化して
伝送するので、高速で且つSN比の高い信号を得ること
ができる。なお、反射板17を設けない場合には、第二
の二次電子52でなく二次電子51を二次電子検出器2
0で検出してもよい。
【0032】高圧電源26は、プリアンプ21を駆動す
るプリアンプ駆動電源27,AD変換器22を駆動する
AD変換器駆動電源28、第二の二次電子を吸引するた
めに二次電子検出器20に加える電圧を供給する逆バイ
アス電源29への電源を供給する。反射板17に衝突し
て発生した第二の二次電子52は、逆バイアス電源29
の供給により二次電子検出器20で発生する吸引電界に
より、二次電子検出器20へ導かれる。二次電子検出器
20は、電子線19が試料9に照射されている間に発生
した二次電子51がその後加速されて反射板17に衝突
して発生した第二の二次電子52を、電子線19の走査
のタイミングと連動して検出するように構成されてい
る。なお、上記の本構成例では、二次電子検出器20は
逆バイアス電源29により逆バイアス電圧を印加されて
いるが、逆バイアス電圧を印加しない構成にしても良
い。また、本実施例では二次電子検出器20にPIN型
半導体検出器を用いたが、他のタイプの半導体検出器、
例えばショットキー型半導体検出器やアバランシェ型半
導体検出器等を用いても良い。また、応答性,感度等の
条件を満たせば、MCP(マイクロ・チャンネル・プレ
ート)を検出器として用いることも可能である。
【0033】画像処理部5は、第一記憶部46と第二記
憶部47,演算部48,欠陥判定部49,モニタ50に
より構成されている。光ファイバ24によって伝送され
た試料9の画像信号は、電気変換手段25によって再び
電気信号に変換された後に第一記憶部46あるいは第二
記憶部47に記憶される。演算部48は、この2つの記
憶部46,47に記憶された画像信号の位置合わせ、信
号レベルの規格化、ノイズ信号除去などの各種画像処理
を施したのち、双方の画像信号を比較演算する。欠陥判
定部49は、演算部48にて比較演算された差画像信号
の絶対値を所定のしきい値と比較し、所定のしきい値よ
りも差画像信号レベルが大きい場合にその画素を欠陥候
補と判定し、モニタ50にその位置や欠陥数等を表示す
る。また、取り込まれた電子線画像あるいは光学画像を
そのままモニタ50に表示する機能も搭載されている。
【0034】図6は、以上にその構成と概略動作を述べ
た図2の検査装置における、電子光学系の調整手順を示
した図である。まず手順601では、画像のSN比を確
保する目的で、電子源中央付近からの電流密度の高い部
分を電子ビームとして引き出すため、荷電粒子源の位置
あるいはアパーチャ(絞り)を調整する。この調整は寿
命による電子源の交換時など取り付け誤差を調整するた
めにも必要である。また、荷電粒子線の焦点や非点など
の補正装置を正確に機能させるために、電子光学系の幾
何学的中心軸と荷電粒子線の中心軸を合わせる光軸調
整、つまりアライナ調整を行う。この調整は荷電粒子源
の交換時などの初期調整以外にも電子光学系鏡体内の汚
れなどに起因する経時変化を修正するために必要であ
る。上記調整は、一度設定するとあまり大きく変動する
ことがないため、毎回設定する必要はない。次の手順6
02では、検査するウェハのパターンの種類に応じて電
子ビームの照射エネルギや画素サイズ、ビーム電流等を
設定する。最適な電子ビームの照射エネルギは、パター
ンの材質により異なる。通常、導電性材料では高分解能
が得られるように数keV以上の高目のエネルギとし、
絶縁物を含むパターンでは帯電防止のために1.5ke
V以下に設定するとよい。また図1においては、試料9
にリターディング電源36により電子線19の一次電子
を減速するための負の電圧を印加し、この電圧を調整す
ることにより電子線19の照射エネルギを適宜調整でき
るように構成している。手順602はこの調整も含む。
次の手順603では、特に注目したい欠陥サイズに応じ
た画素サイズを設定する。無意味に画素サイズを小さく
すると検査所要時間が増大してしまう。次の手順604
では、ビーム電流を設定する。デフォルトの値は装置固
有に存在するが、特に帯電しやすいウェハでは小さめの
電流に設定するとよい。また、検出したい欠陥のコント
ラストが大きいことが予めわかっていれば電流を小さめ
にすることで電子ビームをより小さく絞ることが可能と
なり、高分解能の検査ができる。次の手順605では、
検査するウェハの電子線による画像を表示させ、焦点や
非点収差の補正を実施する。この焦点および非点補正は
画像を取り込んで計算機上またはそれ専用の画像処理装
置により自動化することが可能である。
【0035】以上のように、電子光学系には、アパーチ
ャ、光軸、非点収差、焦点、その他多数の調整を行う制
御装置が備えられている。これらの調整が良くないと、
電子線画像のSN比やパターンのコントラストあるいは
解像度などが低下し、得られる電子線画像の質の劣化を
招き、欠陥検出精度が悪化する。微細な欠陥の検出を精
度良く行うためには、ウェハに照射される電子線は、ウ
ェハ上での照射形状と寸法が一定し、かつ安定して絞ら
れていなければならない。
【0036】上記のように、電子光学系の調整は非常に
多数の要素がある。調整は、荷電粒子源の交換時、試料
の交換時、経時変化などにより誤差が大きくなったと
き、検査や観察、加工などの事前の試し過程で所定の精
度が得られないときに実施される。調整を実施する判断
はその装置のオペレータが行い、取得した所定パターン
の画像の鮮明さをもって判断している。電子線画像の質
は、光軸、焦点、非点、加速電圧などの照射エネルギ、
ビーム電流、画素サイズ、二次電子信号検出系の感度や
フィルタ定数、チャージアップ制御値、走査条件などに
も左右される。取得画像は、これらすべての条件に関係
するため、単純に絶対的な尺度で比較できない。さら
に、検査対象のプロセス(検査試料の材質など)やパタ
ーンサイズ、検出したい欠陥の種類によって最適値が異
なるため、検査前に試行検査を実施し、検出された欠陥
座標の画像を表示させ、検出したい欠陥が検出されてい
るかを確認しながら調整の最適値を設定している。調整
を実施したことにより、複雑なバランスがくずれ検出率
が低下する場合もあり、調整の最適値を導出するために
は、少しずつ調整値を変化させ、試行錯誤的に調整を何
度も繰り返し行う必要がある。
【0037】上記のような多数の調整要素をウェハのパ
ターンや検出欠陥の特性を考慮した上、高い検出精度を
得るための最適値に調整することは、煩雑な、高度な熟
練を要する作業であり、部分的に自動調整機能があって
も、多大な時間が必要である。さらに調整には個人差が
認められ、各補正装置の経時変化、帯電や汚れが原因の
電子光学系自体の経時変化もあり、電子線の状態は時々
刻々と変化するため、常に微調整が必要となっている。
また、調整の評価は、取得したパターンの画像の鮮明さ
をもとに行っているが、パターン境界のうすくぼやけて
見える不鮮明さを評価するのは熟練の必要な困難な作業
であり、記録管理もできないので、取得したパターンの
画像から電子線の状態がより明確かつ確実に評価できる
方法が望まれていた。以上のような観点から、本発明で
は以下のようにして、電子線の状態を正確かつ効率的に
測定してその測定情報を表示して確認評価できるように
し、さらに測定情報を記録管理することで調整作業の効
率化を行う。
【0038】図1は、本発明の荷電粒子線の測定方法を
実現する装置の構成を示しており、図2の荷電粒子線走
査式装置の構成から関連部分を取り出したものである。
また図3はこの測定装置の動作説明図である。本発明で
は、既知パターンの取得画像から荷電粒子線の状態を計
測することを目的としているが、図3では、ウェハなど
所定の試料に照射される単一荷電粒子線の形状、寸法、
密度(分布)の測定の場合を示している。図1におい
て、荷電粒子源101から発生した荷電粒子線106
は、実際は複数存在する補正装置102、走査装置10
3を通過し、試料台105上の試料104に照射され
る。試料104から反射した、あるいは2次的に生成し
た荷電粒子は検出装置107に捕らえられ、試料の情報
を明暗情報として検出する。ここで補正装置102は、
図2のコンデンサレンズ12,絞り14,非点補正収差
補正器53,対物レンズ16に、検出装置107は二次
電子検出部7に相当する。走査装置103は、走査信号
生成装置108によって制御され、荷電粒子線106を
偏向走査し、試料104上の荷電粒子線106の照射位
置を移動させる。ここで、走査装置103は図2の走査
偏向器15、走査信号生成装置108は図2の走査信号
発生器44に相当する。走査信号生成装置108が生成
する走査シーケンスには種々のものがあるが、以下の説
明では、荷電粒子線106を試料104上の所定の距離
だけ一方向に走査(以下ラインと呼ぶ)し、その方向と
垂直方向に少しずつずらして同じ走査を繰り返す、図3
(a)に示すような方法を用いる。画像処理装置109
は、検出装置107により検出された前記明暗情報と、
走査信号生成装置108からのタイミング信号とから、
試料の2次元(明暗)画像を生成するもので、この画像
処理装置109は図2の画像処理部5に相当する。
【0039】荷電粒子線測定制御装置110は、電子線
の状態測定手段121と、測定情報を確認評価するため
の表示制御手段122、管理するための記録手段123
を有し、図2の制御部6及び補正回路43に相当する。
状態測定手段121は、荷電粒子線測定制御装置110
は、荷電粒子線の状態を測定するため、試料104もし
くは試料台105上の例えば図4(a)のような既知パ
ターン115が描かれた部分を荷電粒子線106の直下
(走査できる範囲)に来るように試料台105を移動さ
せ、荷電粒子線の状態を測定するための前記走査シーケ
ンスを走査信号生成装置108に設定する。このとき、
ライン間隔は荷電粒子線の照射領域であるスポットの大
きさより小さく設定し、同様に1ライン中の検出間隔
(画素寸法)もスポットの大きさより小さく設定する。
その大きさは要求される測定精度に依存するが、1/1
0程度が良い。例えば検査のスポット寸法を0.1μm
に設定したい場合は、走査シーケンスの画素寸法は0.
01μmに設定する。
【0040】この設定条件下で電子線の走査を行い、画
像処理装置109でノイズ除去等を行って得られた画像
情報から、状態測定手段121は以下のようにして単一
電子線の状態を検出する。図3(a)において、電子線
のスポット116で走査したときのあるラインの検出信
号117を図3(b)、次のラインの検出信号118を
図3(c)、検出信号118と検出信号117の差分信
号119を図3(d)、差分信号119の微分あるいは
隣接する画素との差分データ(の絶対値)120を図3
(e)に示す。差分信号119はそのライン位置での図
3(a)縦方向の微分値であり、差分信号120はその
横方向の微分値である。このデータ120は、スポット
116の図3(f)に示す黒ぬり部分116′(上記2
つのラインにおけるスポット116と既知パターンが重
なる領域の差)の荷電粒子密度分布を表している。この
過程をスポット116が既知パターン115を横切り始
めてから、完全に横切り終わりまで複数ライン繰り返す
と、スポット116の形状、寸法、密度分布が測定でき
る。ここで既知パターンはスポット寸法よりも大きいこ
とが望ましい。そこで状態測定手段121では、前記走
査シーケンスを設定した後、検出装置107より得られ
た既知パターンの画像データの各ライン間の差分を求
め、その連続データの微分あるいは隣接する画素との差
分を算出する。この過程を複数ラインにつき繰り返す
と、スポット116の密度分布画像が得られる。
【0041】なお、これらの演算自体は画像処理装置1
09内で行っても良い。この場合、既知パターンの画像
を図2の第一記憶部46もしくは第二記憶部47に記憶
しておき、演算部48にて各ラインの差画像を求め、更
にその差画像の1ライン内の隣接する画素の差画像を演
算する。その結果の電子線の密度分布画像は制御部6に
転送し、その後の表示あるいは管理処理を行い、モニタ
50にて表示を行う。
【0042】表示制御手段122は、電子線の測定情報
を確認評価するために、例えば図3(g)のように表示
手段111へ密度分布を示す画像を表示する。ここで、
密度の表示には色や等高線を用いても、指定した線上の
分布のグラフを用いても、3D表示を用いても良い。こ
の表示画像から単一電子線の形状、寸法、密度(明暗分
布)がわかり、少なくとも焦点、非点、集束度などの状
態が客観的に評価分析できる。また、記録手段123で
は、この画像と加速電圧などの照射エネルギ、ビーム電
流、画素サイズ、二次電子信号検出系の感度やフィルタ
定数、チャージアップ制御値、走査条件などのデータを
1つのファイルとして記録する。ここで記録したファイ
ルは履歴管理を行い、ファイル間での比較を行うなどの
ファイル操作を実施することで、装置管理が可能とな
る。また、前記スポット画像をリアルタイムに表示する
ことで、補正装置102の調整に利用できる。この場合
例えばスポット形状は、非点調整では楕円から円形にな
るように、焦点調整ではスポット寸法が小さくなるよう
に調整する。また密度分布では図3(h)に示すよう
に、分布に偏りがあるものは光軸調整によって左右対称
になるように調整し、また、分布がなだらかなものは中
央に集中するように画像を見ながら調整する。取得画像
と表示画像の位置関係を固定すると、調整中の位置変動
も測定できる。これは光軸調整に有効である。さらにス
ポット形状は、走査装置103の制御回路のオフセット
調整不良などの要因により、円や楕円のみならず、三角
や矩形を呈している場合がある。この場合もリアルタイ
ム表示を行いながら、表示が円形になるように調整する
ことでオフセットを調整容易に実施できる。
【0043】このような調整は荷電粒子線測定制御装置
110から調整値を補正制御装置112に送り、補正装
置102を駆動することで実現される。補正制御装置1
12は図2において非点補正回路54や対物レンズ電源
45に相当する。ここで、前記測定情報と調整手法の関
係が明確なものに関しては、荷電粒子線測定制御装置1
10に補正装置の選択処理手段と補正量算出手段を設け
れば、自動的に補正可能である。例えば光軸、焦点、非
点などの調整は、自動化可能である。以上のように、電
子線の状態をより正確に測定し、記録管理することによ
り、経験に頼っていた電子光学系の調整作業を、ばらつ
きが少なく、確実に、かつ簡易化することができる。ま
た、所定の装置における電子光学系の状態変化(測定情
報の時系列変化)から、調整すべき補正装置の特定や調
整量、あるいは経時変化した補正装置の特定など、変化
の原因の特定や電子源の寿命などの異常予測が可能とな
る。さらに測定情報を複数の装置で共有し、管理された
他の装置の電子線の状態に近づける作業を行うことで、
所定の検査に最適な設定にばらつきなく確実に調整可能
となる。上記のような調整確認作業の簡略化と確実性の
向上、画質の維持、荷電粒子線状態の早期異常検出など
を実現することは、検査の高精度化と信頼性を向上させ
る。
【0044】図4は、荷電粒子線測定用の既知パターン
について説明した図である。本発明は既知パターンを限
定するものではないが、ここではいくつかの例を用いて
説明する。上述の図3に示した既知パターンでは、2方
向の直線を持つ例を示した。図4(a)は、矩形の既知
パターン401と荷電粒子線スポット402、観察画像
の境界403を図示している。矩形パターンの場合、図
3を用いて説明した方法により、荷電粒子線密度分布画
像が4つの頂点でそれぞれ計測される。但し各頂点での
計測を可能とするには、矩形パターンの大きさはスポッ
トが完全に重なる大きさ以上にする。
【0045】図4(b)は、矩形の既知パターンが回転
している場合を示している。この場合、図に示すよう
に、得られた画像を回転させ、回転させた状態で上記の
方法にてスポット画像を得、そのスポット画像を先に回
転させた分だけ戻すことで、正確なスポット画像が得ら
れる。図4(c)は、既知パターンが平行四辺形のパタ
ーン404の場合を示している。この場合は、図に示す
ように、得られた画像を水平方向にずらし、図4(a)
の状態にしてからスポット画像を算出し、ずらした分だ
け戻す処理により正確なスポット画像が得られる。図4
(d)(e)(f)は、既知パターンを分布して配置す
る場合の例を示している。図4(d)は、矩形を分布さ
せた場合で、偏向領域中でのスポット変化を確認する場
合に有効である。いずれも1度の画像取得で複数の測定
ができ、加算、平均化処理を行うことにより精度の向上
が図れる。また、図4(g)は、既知パターンが円形パ
ターン405の場合を示している。この場合、中心から
境界までの距離と既知パターンの半径との差分から、ス
ポットの境界の位置が中心からの距離として求まるの
で、スポット形状と寸法は容易に算出できるが、密度分
布の算出は複雑である。以上のように本発明では、既知
パターンを厳密に特定するものではないが、2方向の直
線を持つ形状の方が演算が容易であり望ましい。
【0046】図5は、本発明の荷電粒子走査式装置にお
いて、荷電粒子線の状態を測定およびその測定情報を利
用する場合のトータルな操作手順の例を示すフローチャ
ートである。本発明においては、検査装置のディスプレ
など操作パネルの詳細、あるいは、検査動作の指定方法
を限定するものではない。但し、本発明の荷電粒子線の
測定を行う場合、必ず操作パネルなどでの操作が必要で
あるので、ここでは簡単に述べる。まず、既知パターン
を選定し、試料台を目的の位置に移動する(ステップ5
01)。ただし、前記既知パターンをあらかじめ登録
し、自動的に試料台を送るようにしても良い。次に測定
パラメータを設定する(ステップ502)。例えば目標
とするスポットの大きさから、画像取得のための画素の
大きさを指定し、選定した既知パターンに対応した算出
方法を指定する。前記既知パターンがあらかじめ登録さ
れている場合は、自動的に算出方法を決定してもよい。
次に荷電粒子線状態の測定を行い(ステップ503)、
スポット画像の表示方法を選択する(ステップ50
4)。このとき、実時間表示あるいは、画像の取得回数
を指定する必要がある。次に、過去の履歴ファイルある
いは、他の装置のファイルを参照する場合は、そのファ
イルとの比較処理を行う(ステップ505)。ここで
は、例えば内容の異なる項目と内容を明示する処理を行
う。この結果、測定および表示などの設定変更の必要が
ある場合は(ステップ506でYes)、再度設定を行
う。各設定が完了すれば(ステップ506でNo)、荷
電粒子光学系再調整の必要有無を調べ(ステップ50
7)、必要あれば表示を見ながらスポット形が円形かつ
小さく、更に分布密度が集中するように調整する(ステ
ップ508)。この調整が終わると、最終的なスポット
画像およびその他の補正値、測定値をファイルに記録す
る(ステップ509)。ファイルはスポット画像とテキ
スト形式にて記録しても良いし、特別なファーマットを
作成しても良い。このファイルを共有、管理すること
で、検査装置の信頼性、再現性を管理することが可能と
なる。
【0047】
【発明の効果】本発明の主な効果は以下の通りである。 1)荷電粒子線の状態(例えば形状、寸法、密度)を測
定することが可能となる。 2)電子光学系の調整作業をばらつきが少なく、確実か
つ容易にすることが可能となる。 3)測定情報を複数の装置で共有することにより、電子
光学系の状態を装置間においても、ばらつきなく確実に
調整可能となる。 4)調整すべき補正装置の特定や調整量、あるいは経時
変化した補正装置の特定など、変化の原因の特定や電子
源の寿命などの異常予測が可能となる。 5)鮮明な画質の維持、荷電粒子線状態の早期異常検出
が実現でき、検査の高精度化と信頼性を向上させる。 6)検査装置において高い検査感度の維持、安定化、欠
陥誤検出の低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の荷電粒子線の測定装置の構成例を示す
図である。
【図2】本発明の荷電粒子線走査装置の構成例を示す図
である。
【図3】本発明の荷電粒子線測定方法の説明図である。
【図4】荷電粒子線測定用既知パターンの説明図であ
る。
【図5】荷電粒子線測定の操作手順を示すフローチャー
トである。
【図6】電子光学系の調整手順の例を示した図である。
【符号の説明】
2 検査室 3 電子光学系 4 光学顕微鏡部 5 画像処理部 6 制御部 7 二次電子検出部 8 試料室 9 被検査基板 46 第一画像記憶部 47 第二画像記憶部 48 演算部 49 欠陥判定部 50 モニタ 101 荷電粒子源 102 補正装置 103 走査装置 104 試料 105 試料台 106 荷電粒子線 107 検出装置 108 走査信号生成装置 109 画像処理装置 110 荷電粒子線測定制御装置 111 表示手段 112 補正制御装置 115 既知パターン 116 スポット 117、118 検出信号 119 差分信号 120 差分データ 121 状態測定手段 122 表示制御手段 123 記録手段
フロントページの続き (72)発明者 郡司 康弘 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統括 本部那珂事業所内 (72)発明者 宮井 裕史 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造 統括本部那珂事業所内 Fターム(参考) 2G011 AA01 AE03 5C030 AA02 AA04 AB02 AB03 AB05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走査対象物の上に設けられた測定用パタ
    ーンの周辺上の、その接線方向が平行でない少なくとも
    2つの点を含む領域を走査領域として単一荷電粒子線に
    より走査し、この走査により生じた生成物を検出して前
    記走査領域上の前記生成物の量をその輝度レベルとして
    持つ平面ディジタル画像情報を取得し、 この平面ディジタル画像情報の互いに平行でない2つの
    方向の輝度レベル微分値を算出することにより前記単一
    荷電粒子線の粒子密度分布画像をもとめ、この粒子密度
    分布画像から前記単一荷電粒子線の形状、寸法、及び密
    度分布を算出することを特徴とする荷電粒子線の測定方
    法。
  2. 【請求項2】 前記平面ディジタル画像を取得するとき
    の走査方向及びそれと直角な方向の画素間隔は、測定対
    象とする単一荷電粒子線の寸法よりも小さくなるように
    設定したことを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線
    の測定方法。
  3. 【請求項3】 前記測定用パターンは、測定対象とする
    単一荷電粒子線の形状を内包する大きさを持つように設
    定したことを特徴とする荷電粒子線の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記測定用パターンは、1又は複数の矩
    形パターンであり、前記走査領域は前記矩形パターンの
    頂点を含む領域としたことを特徴とする請求項1ないし
    3の内の1つに記載の荷電粒子線の測定方法。
  5. 【請求項5】 単一荷電粒子線によって走査対象物の面
    を走査する走査手段と、この手段による走査により生じ
    た生成物を検出する検出手段と、この手段により検出さ
    れた生成物の量をその輝度レベルとして持つ平面ディジ
    タル画像情報を取得する画像処理手段とを備えた荷電粒
    子線走査式装置において、 走査対象物の面上に設けられた測定用パターンの周辺上
    の、その接線方向が平行でない少なくとも2つの点を含
    む領域を走査領域として走査するように前記走査手段を
    制御する走査制御手段と、 この走査制御手段により前記走査手段を制御したときに
    前記画像処理手段により取得された平面ディジタル画像
    情報の互いに平行でない2つの方向の輝度レベル微分値
    を算出することにより前記単一荷電粒子線の粒子密度分
    布画像を算出する第1の算出手段と、 この第1の算出手段により算出された粒子密度分布画像
    から前記単一荷電粒子線の形状、寸法、及び密度分布を
    算出する第2の算出手段と、 を備えたことを特徴とする荷電粒子線走査式装置。
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