JP2003156729A - 液晶パネル、液晶パネルモジュール及びこれを用いた投射装置 - Google Patents

液晶パネル、液晶パネルモジュール及びこれを用いた投射装置

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JP2003156729A
JP2003156729A JP2001353683A JP2001353683A JP2003156729A JP 2003156729 A JP2003156729 A JP 2003156729A JP 2001353683 A JP2001353683 A JP 2001353683A JP 2001353683 A JP2001353683 A JP 2001353683A JP 2003156729 A JP2003156729 A JP 2003156729A
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light
shielding film
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Shoji Toyoda
尚司 豊田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液晶パネル内部で発生した熱を効率よく放熱
する。 【解決手段】 シール材41の内外に架設される熱伝導
膜27を対向基板20上に設け、この熱伝導膜27を、
シール材41の内部で第1遮光膜及び遮光膜42に連続
して形成するとともに、シール材41の外部で金属製の
ケースに熱伝達可能に接触させることにより、第1遮光
膜で発生した熱を効率よくケースに伝達して放熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロジェクタ等の
ライトバルブとして好適な液晶パネル、液晶パネルモジ
ュール及びこれを用いた投射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶パネルは、ガラス基板、石英基板等
の2枚の基板間に液晶を封入して構成される。このよう
な液晶パネルでは、一方の基板に、例えば薄膜トランジ
スタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称す)を
マトリクス状に配置し、他方の基板に対向電極を配置し
て、両基板間に封止した液晶層の光学特性を画像信号に
変換させることで、画像表示を可能にする。
【0003】TFTを配置したTFT基板と、TFT基
板に対向配置される対向基板とは、別々に製造される。
両基板は、パネル組立工程において高精度に貼り合わさ
れた後、液晶が封入される。
【0004】パネル組立工程においては、先ず、各基板
工程において夫々製造されたTFT基板と対向基板との
対向面、即ち、対向基板及びTFT基板の液晶層と接す
る面上に配向膜が形成され、次いでラビング処理が行わ
れる。次に、一方の基板上の端辺に接着剤となるシール
部が形成される。TFT基板と対向基板とをシール部を
用いて貼り合わせ、アライメントを施しながら圧着硬化
させる。シール部の一部には切り欠きが設けられてお
り、この切り欠きを介して液晶を封入する。
【0005】この種の液晶パネルとしては、プロジェク
タ等の液晶ライトバルブとして用いられるものがある。
プロジェクタにおいては、液晶パネルの画面上の画像を
スクリーンに拡大投射する。従って、液晶パネルの画面
上にゴミが付着すると、ゴミの影響によって表示画像の
劣化が著しい。そこで、ゴミの影響等を低減するため、
一般に、液晶パネルは、入射面及び出射面に防塵ガラス
が取付けられた状態でケース内に収納されるようになっ
ている。すなわち、液晶パネルは、防塵ガラスとともに
ケース内に収納された液晶パネルモジュールの状態で、
プロジェクタ等の液晶ライトバルブとして用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、液晶パネル
は、プロジェクタ等に用いられた際には、照射される光
によって温度が上昇する。この温度上昇による液晶パネ
ルの特性の劣化や信頼性の低下を防止するため、液晶パ
ネルがある一定温度を超えないよう、冷却する必要があ
る。このため、液晶プロジェクタでは、液晶パネルモジ
ュールにファン等で冷却風を当てる構成が一般に採用さ
れている。この種の液晶プロジェクタは、高輝度化する
につれて液晶パネルに入射する光量が増加して温度上昇
が大きくなるため、液晶パネルを冷却する冷却風の風量
を増加させる必要がある。また、液晶プロジェクタを小
型化するために液晶パネルを高精細化すると、液晶パネ
ルモジュールの表面積が減少するため、液晶パネルを冷
却する冷却風の風量を増加させる必要がある。しかしな
がら、液晶パネルへの冷却風の風量を増加させること
は、ファンによる騒音を増大させることとなり、実用上
好ましくない。
【0007】ところで、液晶パネルにおいて、温度上昇
の原因のほとんどは、照射された光が、液晶パネルの表
示領域に形成された遮光膜で熱変換されたものであるこ
とが本出願人等により確認されている。しかしながら、
遮光膜は、熱伝導性の低い素子基板や対向基板の内面に
形成され、液晶とともに液晶パネル内部に封入されてい
るため、遮光膜で発生する熱を効率よく放熱することは
困難であった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、液晶パネル内部で発生した熱を効率よく放熱するこ
とのできる液晶パネル、液晶パネルモジュール及びこれ
を用いた投射装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る液晶パネル
は、一対の液晶基板のうちの少なくとも何れか一方の表
示領域に形成された遮光膜と、上記遮光膜に連続形成さ
れ少なくとも一部が上記液晶基板から露出された熱伝導
膜と、を備えたことを特徴とする。
【0010】このような構成によれば、光の照射によっ
て液晶パネル内部の遮光膜で発生した熱を、熱伝導膜を
介して液晶パネルの外部に効率的に伝達させることがで
きる。
【0011】上記遮光膜及び上記熱伝導膜は、低反射膜
と、高熱伝導率膜と、低反射膜とが順次積層された多層
膜であることを特徴とする。
【0012】このような構成によれば、低反射膜によっ
て液晶パネル内での光の反射が防止されるとともに、高
熱伝導率膜によって液晶パネル外部への良好な熱伝達が
確保される。
【0013】本発明に係る液晶パネルモジュールは、パ
ネル収納室が開口された金属製のケースと、上記熱伝導
膜が上記ケースに熱伝導可能に接触された状態で上記パ
ネル収納室に収納された上記液晶パネルと、を備えたこ
とを特徴とする。
【0014】このような構成によれば、光の照射によっ
て遮光膜で発生した熱は熱伝導膜を介して液晶パネルの
外部に伝達された後、金属製のケースを介して放熱され
るので放熱性を向上することができる。
【0015】上記熱伝導膜は、熱伝導率の高い接着剤を
介して上記ケースに接着固定されていることを特徴とす
る。
【0016】このような構成によれば、熱伝導膜とケー
スとの間の熱伝導性を向上してより効果的な放熱性の向
上を図ることができる。
【0017】本発明に係る投射装置は、上記液晶パネル
モジュールを用いたことを特徴とする。
【0018】液晶パネルモジュールの放熱性が優れてい
るため、投射装置の静粛性の向上、高輝度化、小型化、
動作信頼性の向上、長寿命化を容易に実現することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1乃至図6は本発明の第1の実
施の形態に係わり、図1は液晶パネルモジュールを示す
説明図、図2は液晶パネルの画素領域を構成する複数の
画素における各種素子、配線等の等価回路図、図3はT
FT基板等の素子基板をその上に形成された各構成要素
と共に対向基板側から見た平面図、図4は素子基板と対
向基板とを貼り合わせて液晶を封入する組立構成終了後
の液晶パネルを図3のH−H’線の位置で切断して示す
断面図、図5は液晶パネルを詳細に示す断面図、図6は
パネル組立工程を示すフローチャート、である。
【0020】先ず、図2乃至図5を参照して、液晶パネ
ルの構造について説明する。
【0021】液晶パネルは、図3及び図4に示すよう
に、TFT基板等の素子基板10と対向基板20との間
に液晶50を封入して構成される。素子基板10上には
画素を構成する画素電極等がマトリクス状に配置されて
いる。図2は画素を構成する素子基板10上の素子の等
価回路を示している。
【0022】図2に示すように、画素領域においては、
複数本の走査線3aと複数本のデータ線6aとが交差す
るように配線され、走査線3aとデータ線6aとで区画
された領域に画素電極9aがマトリクス状に配置され
る。そして、走査線3aとデータ線6aの各交差部分に
対応してTFT30が設けられ、このTFT30に画素
電極9aが接続されている。
【0023】TFT30は走査線3aのON信号によっ
てオンとなり、これにより、データ線6aに供給された
画素信号が画素電極9aに供給される。この画素電極9
aと対向基板20に設けられた対向電極21との間の電
圧が液晶50に印加される。また、画素電極9aと並列
に蓄積容量70が設けられており、蓄積容量70によっ
て、画素電極9aの電圧はソース電圧が印加された時間
よりも例えば3桁も長い時間の保持が可能となる。蓄積
容量70によって、電圧保持特性が改善され、コントラ
スト比の高い画像表示が可能となる。
【0024】図5は、一つの画素に注目した液晶パネル
の模式的断面図である。
【0025】ガラスや石英等の素子基板10には、素子
基板完成時の配向膜16表面の段差を抑えるために溝1
1が形成されている。この溝11上に遮光膜12及び第
1層間絶縁膜13を介してLDD構造をなすTFT30
が形成されている。溝11によって、TFT基板の液晶
50との境界面が平坦化される。
【0026】TFT30は、チャネル領域1a、ソース
領域1d、ドレイン領域1eが形成された半導体層に絶
縁膜2を介してゲート電極をなす走査線3aが設けられ
てなる。なお、遮光膜12は、TFT30の形成領域に
対応する領域、後述するデータ線6a及び走査線3a等
の形成領域、即ち各画素の非表示領域に対応した領域に
形成されている。この遮光膜12によって、反射光がT
FT30のチャネル領域1a、ソース領域1d及びドレ
イン領域1eに入射することが防止される。
【0027】TFT30上には第2層間絶縁膜14が積
層され、第2層間絶縁膜14上には中間導電層15が形
成されている。中間導電層15上には誘電体膜17を介
して容量線18が対向配置されている。容量線18は、
容量層と遮光層とからなり、中間導電層15との間で蓄
積容量を構成すると共に、光の内部反射を防止する遮光
機能を有する。半導体層に比較的近接した位置に中間導
電層15を形成しており、光の乱反射を効率よく防止す
ることができる。
【0028】容量線18上には第3層間絶縁膜19が配
置され、第3層間絶縁膜19上にはデータ線6aが積層
される。データ線6aは、第3及び第2層間絶縁膜1
9,14を貫通するコンタクトホール24a,24bを
介してソース領域1dに電気的に接続される。データ線
6a上には第4層間絶縁膜25を介して画素電極9aが
積層されている。画素電極9aは、第4、第3、第2層
間絶縁膜25,19,14を貫通するコンタクトホール
26a,26bにより中間導電層15を介してドレイン
領域1eに電気的に接続される。画素電極9a上にはポ
リイミド系の高分子樹脂からなる配向膜16が積層さ
れ、所定方向にラビング処理されている。
【0029】走査線3a(ゲート電極)にON信号が供
給されることで、チャネル領域1aが導通状態となり、
ソース領域1dとドレイン領域1eとが接続されて、デ
ータ線6aに供給された画像信号が画素電極9aに与え
られる。
【0030】一方、対向基板20には、TFTアレイ基
板のデータ線6a、走査線3a及びTFT30の形成領
域に対向する領域、即ち各画素の非表示領域において第
1遮光膜23が設けられている。この第1遮光膜23に
よって、対向基板20側からの入射光がTFT30のチ
ャネル領域1a、ソース領域1d及びドレイン領域1e
に入射することが防止される。ここで、第1遮光膜23
は、光反射率が高く且つ熱伝導性の良好な材料であるこ
とが望ましく、例えばアルミニウム合金で構成されるこ
とが望ましい。第1遮光膜23上に、対向電極(共通電
極)21が基板20全面に亘って形成されている。対向
電極21上にポリイミド系の高分子樹脂からなる配向膜
22が積層され、所定方向にラビング処理されている。
【0031】そして、素子基板10と対向基板20との
間に液晶50が封入されている。これにより、TFT3
0は所定のタイミングでデータ線6aから供給される画
像信号を画素電極9aに書き込む。書き込まれた画素電
極9aと対向電極21との電位差に応じて液晶50の分
子集合の配向状態が変化して、光を変調し、階調表示を
可能にする。
【0032】図3及び図4に示すように、対向基板20
には表示領域を区画する額縁としての遮光膜42が設け
られている。遮光膜42は第1遮光膜23と同一の遮光
材料によって第1遮光膜23と一体形成されている。
【0033】ここで、図示のように、対向基板20の一
の縁辺部(具体的には後述するデータ線駆動回路61側
とは逆側の縁辺部(すなわち、図3中上側の縁辺部))
は、対向する素子基板10の縁辺部よりも外方に突出さ
れている。そして、対向基板20上において、素子基板
10よりも外方に突出された側の領域には、第1遮光膜
23及び遮光膜42と同一の材料によってこれらと一体
形成された熱伝導膜27が設けられている。
【0034】素子基板10と対向基板20は、シール材
41を介して相互に固着されている。この場合、シール
材41は、遮光膜42で区画された表示領域よりも外側
で当該表示領域に沿って形成されるもので、1辺が熱伝
導膜27を横切るように配設されているとともに、他の
3辺が対向基板20の輪郭形状に略一致するように配設
されている。これにより、熱伝導膜27は、対向基板2
0の一の縁辺部側において、シール材41の内外に架設
され、その一部がシール材41の外部に露呈されてい
る。換言すれば、熱伝導膜27は、液晶パネルの内外に
架設されている。
【0035】シール材41は、素子基板10の1辺の一
部において欠落しており、貼り合わされた素子基板10
及び対向基板20相互の間隙には、液晶50を注入する
ための液晶注入口78が形成される。液晶注入口78よ
り液晶が注入された後、液晶注入口78を封止材79で
封止するようになっている。
【0036】素子基板10のシール材41の外側の領域
には、データ線駆動回路61及び実装端子62が素子基
板10の1辺に沿って設けられており、この1辺に隣接
する2辺に沿って、走査線駆動回路63が設けられてい
る。素子基板10の残る1辺には、画素表示領域の両側
に設けられた走査線駆動回路63間を接続するための複
数の配線64が設けられている。また、対向基板20の
コーナー部の少なくとも1箇所においては、素子基板1
0と対向基板20との間を電気的に導通させるための導
通材65が設けられている。
【0037】次に、図6を参照してパネル組立工程につ
いて説明する。素子基板10(TFT基板)と対向基板
20とは、別々に製造される。ステップS1,S6で夫
々用意されたTFT基板及び対向基板20に対して、次
のステップS2,S7では、配向膜16,22となるポ
リイミド(PI)を塗布する。次に、ステップS3,S
8において、素子基板10表面の配向膜16及び対向基
板20表面の配向膜22に対してラビング処理を施す。
【0038】次に、ステップS4,S9において、洗浄
工程を行う。この洗浄工程は、ラビング処理によって生
じた塵埃を除去するためのものである。洗浄工程が終了
すると、ステップS5において、シール材41、及び導
通材65(図3参照)を形成する。次に、ステップS10
で、素子基板10と対向基板20とを貼り合わせ、ステ
ップS11でアライメントを施しながら圧着し、シール材
41を硬化させる。最後に、ステップS12において、シ
ール材41の一部に設けた切り欠きから液晶を封入し、
切り欠きを塞いで液晶を封止する。
【0039】このように構成された液晶パネルはフレキ
シブル配線基板が接続された状態でケース91に収納さ
れ、これにより液晶パネルモジュールが構成される。な
お、図1(a)は液晶パネルモジュールの上面形状を示
し、図1(b)は横断面形状を示している。
【0040】以下、液晶パネルモジュール155の構成
について具体的に説明する。図1の液晶パネル92は、
図2乃至図5と同様のものであり、素子基板10及び対
向基板20が貼り合わせて構成されている。液晶パネル
92の実装端子62(図3参照)には、フレキシブル配
線基板99が接続されている。フレキシブル配線基板9
9は、ポリイミドフィルム等のベース材料上に例えば圧
延銅箔による銅箔パターンを形成し、さらに、銅箔パタ
ーン上にカバー材料を形成して構成される。銅箔パター
ンは、フレキシブル配線基板99の長手方向に沿って並
設されている。フレキシブル配線基板99の幅方向に
は、導電粒子を含有する接着剤である図示しないACF
が形成されており、このACFを利用してフレキシブル
配線基板99が素子基板10上に圧着固定されている。
【0041】また、液晶パネル92の素子基板10及び
対向基板20の表面には、これらと略同形状の防塵ガラ
ス111,112が、図示しない接着剤を介してそれぞ
れ貼着されている。
【0042】ケース91は、例えば、マグネシウム合金
を材料とし、溶融金属射出形成法又はチクソモールディ
ング法という金属材料の射出成形によって構成されてい
る。ケース91は、熱伝導性に優れたマグネシウム合金
等の金属材料によって構成されていることから、放熱性
に優れている。
【0043】ケース91の上面にはパネル収納室120
が開口されている。パネル収納室120内には、防塵ガ
ラス111及び素子基板10による厚さと略同様の高さ
を有する段部115が設けられている。パネル収納室1
20内には、防塵ガラス111、液晶パネル92、及
び、防塵ガラス112が順次収納され、これらがパネル
収納室120との隙間に埋め込まれた接着剤(図示せ
ず)を介してケース91に接着固定される。ここで、液
晶パネル92は素子基板10側からパネル収納室120
に収納され、その際、対向基板20上でシール材41の
外部に露呈された熱伝導膜27が段部115に接触さ
れ、図示しない接着剤を介して接着固定される。接着剤
としては、弾性を有し且つ熱伝導性が高いものが望まし
く、例えば、金属粉が含有された樹脂製のものが採用さ
れる。
【0044】ケース91の底面には、パネル収納室12
0と外部とを連通する開口部88が液晶パネル92の有
効表示領域に対応して形成され、この開口部88を介し
て防塵ガラス111がケース91の外部に露呈されてい
る。また、ケース91の上面には、フレキシブル配線基
板99に対応する位置に、パネル収納室120と連通す
る段部117が設けられ、この段部117によってフレ
キシブル配線基板99が折曲されることなくケース91
の内外に架設されるようになっている。さらに、ケース
91の外側面には、パネル収納室120を上面側から閉
塞するフック113(後述する)を掛止するための一対
の掛止片124が設けられている。
【0045】フック113は、例えば板金製の部材で構
成されるもので、液晶パネル92の有効表示領域に対応
した開口部123を有する。また、フック113の側部
からは、ケース91の掛止片124に対応する一対の掛
止爪125がケース91側に延設されており、この掛止
爪125が掛止片124に掛止されることにより、フッ
ク113はパネル収納室120を閉塞した状態でケース
91に掛止されている。
【0046】ここで、フック113は、ケース91と液
晶パネル92とを接着固定するための接着剤が固化され
るまでの間、液晶パネル92をパネル収納室120内の
所定位置に保持するための機能を有する。このため、フ
ック113には、ケース91側にやや突出するパネル押
圧部126が屈曲形成により設けられ、フック113が
ケース91に掛止された際には、パネル押圧部126に
よって、液晶パネル92が防塵ガラス112側から比較
的弱い押圧力で弾性的に押圧されるようになっている。
なお、上記比較的弱い押圧力とは、液晶パネル92に表
示むら等を発生させない程度の押圧力である。
【0047】本実施の形態において、液晶パネルモジュ
ール155には、ケース91の上面側(すなわちフック
113が掛止された側)から光が照射される。その際、
照射光の一部は第1遮光膜23において熱変換される。
第1遮光膜23で発生した熱は、遮光膜42に伝達され
た後、熱伝導膜27に伝達されてシール材41の外側に
伝達される。そして、上記熱は段部115を介してケー
ス91に伝達された後、放熱される。
【0048】このような実施の形態によれば、対向基板
20上にシール材41の内外に架設する熱伝導膜27を
設け、この熱伝導膜27を、第1遮光膜23及び遮光膜
42に連続して形成することにより、第1遮光膜23で
発生した熱を効率的にシール材41の外側まで導くこと
ができる。換言すれば、液晶パネル92の内部において
第1遮光膜23で発生した熱を、熱伝導膜27を介して
効率的に液晶パネル92の外部まで伝達させることがで
きる。従って、液晶パネル92の放熱性を向上すること
ができる。
【0049】その際、第1遮光膜23、遮光膜42、及
び、熱伝導膜27を同一膜で一体形成することにより、
構造を簡素化することができる。また、第1遮光膜2
3、遮光膜42、及び、熱伝導膜27を、光反射率が高
く且つ熱伝導性の良好なアルミニウム合金で構成するこ
とにより、照射光による熱の発生の低減と、熱伝導性の
向上とを両立することができる。
【0050】また、液晶パネルモジュール155は、液
晶パネル92の外部に露出された熱伝導膜27を段部1
15に接触させた状態でパネル収納室120内に収納し
た構成であるため、液晶パネル92内部で発生し外部に
伝達された熱を、ケース91を介して効率的に放熱する
ことができる。
【0051】また、ケース91と熱伝導膜27とを熱伝
導性の良好な接着剤を介して接着固定することにより、
これらの間の熱伝導性を向上してより効果的な放熱性の
向上を実現することができる。
【0052】ここで、上述の実施の形態においては、第
1遮光膜23、遮光膜42、及び、熱伝導膜27をアル
ミニウム合金で構成した一例について説明したが、これ
らを、例えば、低反射膜と、高熱伝導率膜と、低反射膜
とが順次積層された多層膜で構成してもよい。このよう
な構成では、低反射膜によって液晶パネル92内での各
膜23,42,27による不要な光の反射を防止できる
とともに、高熱伝導率膜によって上記各23,42,2
7の熱伝導率を確保することができる。
【0053】また、上述の実施の形態においては、対向
基板20の一の縁辺部を素子基板10よりも突出させ、
この一の縁辺部側に熱伝導膜27を露出させた一例につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、対向基板20の複数の縁辺部に熱伝導膜を
露出させる構成としてもよい。また、素子基板10側の
表示領域に遮光膜が形成されている場合には、この遮光
膜に連続する熱伝導膜を素子基板10側に設けてもよい
ことは勿論である。
【0054】図7は本発明の第2の実施の形態に係る投
射装置の光学系を示す説明図である。
【0055】本実施の形態は第1の実施の形態における
液晶パネルモジュールを用いて単板式の投射装置を構成
した例を示している。なお、3板式の投射装置に適用し
てもよいことは明らかである。
【0056】図7において、プロジェクタに用いられる
光源151は、例えば、メタルハライド等のランプを内
蔵した高圧水銀ランプとリフレクタとによって構成され
る。高圧水銀ランプからの光をリフレクタによって前方
に反射させ、ライトバルブとして機能する液晶パネルモ
ジュール155に入射するものである。
【0057】光源151からの光は、インテグレータレ
ンズ154を介して液晶パネルモジュール155に与え
られる。インテグレータレンズ154は、複数の小レン
ズを有する第1及び第2のレンズアレイ152,153
によって構成されており、入射光を均一にして液晶パネ
ルモジュール155の入射面全域に入射させる。これに
より、映出された映像に輝度むらが生じることを防止し
ている。
【0058】液晶パネルモジュール155は、上記各実
施の形態における液晶パネルモジュールと同一の構成で
ある。上記各実施の形態におけるケース91の入射面側
から入射された光を液晶パネルによって変調して出射す
る。即ち、液晶パネルモジュール155は図示しない映
像信号供給部からの映像信号に応じて入射光を変調し、
プリズム156及び投射レンズ157を介してスクリー
ン158上に映像光を出射する。これにより、スクリー
ン158上において映像が映出される。
【0059】このように構成された実施の形態において
は、液晶パネルモジュール155の放熱性が優れている
ため、投射装置の静粛性の向上、高輝度化、小型化、動
作信頼性の向上、長寿命化を容易に実現することができ
る。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
晶パネル内部で発生した熱を効率よく放熱することので
きる液晶パネル、液晶パネルモジュール及びこれを用い
た投射装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液晶パネルモ
ジュールを示す説明図
【図2】液晶パネルの画素領域を構成する複数の画素に
おける各種素子、配線等の等価回路図
【図3】TFT基板等の素子基板をその上に形成された
各構成要素と共に対向基板側から見た平面図
【図4】素子基板と対向基板とを貼り合わせて液晶を封
入する組立構成終了後の液晶パネルを図3のH−H’線
の位置で切断して示す断面図
【図5】液晶パネルを詳細に示す断面図
【図6】パネル組立工程を示すフローチャート
【図7】本発明に係る投射装置を示す説明図
【符号の説明】
10…素子基板(液晶基板) 20…対向基板 23…第1遮光膜(遮光膜) 27…熱伝導膜 42…遮光膜 91…ケース 92…液晶パネル 120…パネル収納室 155…液晶パネルモジュール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA12 EA68 FA01 HA01 HA08 HA14 HA28 MA01 MA06 2H089 HA40 NA24 QA06 QA11 QA16 TA01 TA09 TA13 UA05 2H091 FA34Y FA41Z FD06 GA01 GA13 LA11 LA16 MA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の液晶基板のうちの少なくとも何れ
    か一方の表示領域に形成された遮光膜と、 上記遮光膜に連続形成され少なくとも一部が上記液晶基
    板から露出された熱伝導膜と、を備えたことを特徴とす
    る液晶パネル。
  2. 【請求項2】 上記遮光膜及び上記熱伝導膜は、低反射
    膜と、高熱伝導率膜と、低反射膜とが順次積層された多
    層膜であることを特徴とする請求項1記載の液晶パネ
    ル。
  3. 【請求項3】 パネル収納室が開口された金属製のケー
    スと、 上記熱伝導膜が上記ケースに熱伝導可能に接触された状
    態で上記パネル収納室に収納された請求項1または請求
    項2記載の液晶パネルと、を備えたことを特徴とする液
    晶パネルモジュール。
  4. 【請求項4】 上記熱伝導膜は、熱伝導率の高い接着剤
    を介して上記ケースに接着固定されていることを特徴と
    する請求項3記載の液晶パネルモジュール。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の液晶パ
    ネルモジュールを用いたことを特徴とする投射装置。
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