JP2003155419A - 樹脂組成物およびその成形体 - Google Patents

樹脂組成物およびその成形体

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JP2003155419A JP2001354936A JP2001354936A JP2003155419A JP 2003155419 A JP2003155419 A JP 2003155419A JP 2001354936 A JP2001354936 A JP 2001354936A JP 2001354936 A JP2001354936 A JP 2001354936A JP 2003155419 A JP2003155419 A JP 2003155419A
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Jun Yonezawa
順 米沢
Eiji Sasaya
栄治 笹谷
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、透明性、ヒートシール性、
ガスバリア性、リサイクル性、成形加工性に優れる樹脂
組成物を提供する事にある。 【解決手段】 (A)官能基(f)を有する熱可塑性重
合体0.1重量部以上20重量部以下(B)末端に官能
基(f)と反応する成分を有する高分子鎖を含む結晶性
樹脂1重量部以上70重量部以下(C)オレフィン系樹
脂10重量部以上98.9重量部以下よりなり、(C)
成分が連続相であり、150℃を超える温度に結晶化開
始温度を持つ(B)の結晶性樹脂成分の結晶化エンタル
ピー(ΔHc1)と(B)の結晶性樹脂成分の融解エン
タルピー(ΔHm1)が以下の式を満たし、X=ΔHc
1/ΔHm1、0≦X≦0.7、(B)の結晶性樹脂成
分の融点が150℃を超える樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明性、ヒートシー
ル性、ガスバリア性、リサイクル性、成形加工性に優れ
る樹脂組成物に関する。更に詳しくは熱可塑性重合体と
結晶性樹脂とオレフィン系樹脂よりなる透明性、ヒート
シール性、ガスバリア性、リサイクル性、成形加工性に
優れる樹脂組成物、及び成形体、及び容器に関する。
【0002】
【従来の技術】2種類以上の樹脂を混ぜて樹脂材料の機
能を高機能化、多様化する方法は、雑貨、包材、家電O
A材料、自動車材料等の産業分野で幅広く用いられてい
る。特に、ポリアミド系樹脂は耐熱性、耐油性、ガスバ
リア性に優れる樹脂であり、これを他樹脂とブレンドす
ることが盛んに行われている。例えば『ポリマーアロイ
活用ノート、井上隆編著(工業調査会発行)』にはポリ
プロピレン/ポリアミドアロイ、ポリフェニレンエーテ
ル/ポリアミドアロイ、アクリロニトリルブタジエンス
チレン共重合体(ABS)/ポリアミドアロイ等が紹介
されており、自動車材料として実用化されていることが
報告されている。
【0003】これらは、ポリアミド系樹脂と相手樹脂の
特徴を生かし、また、例えばポリオレフィン系樹脂とア
ロイ化することにより、ポリアミド系樹脂の吸水性とい
った欠点を改良した材料となっている。また、ガスバリ
ア性を要求される食品包装材には、機能性付与の方法と
してアロイの手法ではなく、数種の樹脂を積層するとい
う方法が用いられる。例えば、特開昭55−16313
4号公報には、外層がポリエチレン,中間層が接着性ポ
リエチレン,内層がナイロンより成る気体透過量が小さ
い三層容器が開示されている。また、特開昭61−10
4952号公報には、外層に高密度ポリエチレンを用
い、ポリアミド層を最内層または中間層に用いたガソリ
ン透過防止性能に優れた多層型プラスチツク燃料タンク
が開示されている。
【0004】しかし、これらは多層成形体であり、単層
の製造設備に比べ、設備コストが大きいといった経済性
の面での欠点、成形品は多層体であるためにリサイクル
できない(積層体は各層の混合物であるために、各層の
工程に戻せない)といったリサイクル性の面での欠点を
持っている。これらの欠点を解決するためには、多層成
形体の特性を単層成形体で発現することが求められる。
多層成形体のガスバリア性を単層成形体で発現するため
に、ガスバリア性を付与するポリアミド系樹脂をオレフ
ィン系樹脂中に層状分散させることが、特開平05−1
56036号公報、『高分子,40,244(199
1)』に報告されている。
【0005】しかしながら、延伸成形を行い、分散層で
あるポリアミド系樹脂を層状に引き伸ばすことは、結晶
化温度の高いポリアミド系樹脂では難しく、特に、冷却
される過程で延伸されるインフレーション成形や、冷却
される過程で発泡する押しだし発泡成形などの工程で
は、結晶化温度の高いポリアミド系樹脂が十分な延伸や
発泡が行われる前に、冷却過程で結晶化してしまい、期
待するポリアミド系樹脂の満足のいく層状分散形態が得
られないばかりか、結晶化してしまうために大きな延伸
倍率や発泡倍率が達成できないという成形加工性の面で
の欠点を有していた。
【0006】また、延伸や発泡変形過程で結晶化しない
温度領域で成形を行う場合は、溶融張力が低すぎるため
に、ダイから出たときに溶融組成物が垂れたり、発泡セ
ルが形成されないという問題を有していた。また、ポリ
アミド系樹脂の単層フィルムがあるが、これはガスバリ
ア性が吸水によって変化するという欠点、ヒートシール
が難しいという欠点を有し、これらの欠点を改良するた
めに、オレフィイン系樹脂との積層やアロイが必要とな
る。
【0007】以上のように、ガスバリア性、リサイクル
性、に優れる単層成形体用材料は提案があるが、これら
はポリアミドの高い結晶化温度に起因する成形性加工性
が悪いという問題が解決されておらず、現状では、例え
ば十分なガスバリア性、リサイクル性に優れる組成物が
無い。ガスバリア性に優れるポリアミド系樹脂をヒート
シール性、水蒸気バリア性に優れるオレフィン系樹脂と
アロイ化し、ポリアミド系樹脂、オレフィン系樹脂の長
所を併せ持ち、さらに、透明性に優れ、リサイクル性、
成形加工性に優れる単層成形体を可能にする材料は材料
選択の幅を広げる画期的な技術であり、その技術の出現
が待望されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性、ヒートシール性、ガスバリア性、リサイクル性、成
形加工性に優れる樹脂組成物を提供する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、驚くべきことに
熱可塑性重合体と結晶性樹脂とオレフィン系樹脂の樹脂
組成物において、結晶性樹脂の結晶化が大幅に遅延さ
れ、成形加工性にきわめて優れる効果をもたらすことを
発見し、いままで成形加工が困難であったために実現不
可能であった、透明性、ヒートシール性、ガスバリア
性、リサイクル性、成形加工性に優れる樹脂組成物を完
成した。
【0010】(A)官能基(f)を有する熱可塑性重合
体0.1重量部以上20重量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
子鎖を含む結晶性樹脂1重量部以上70重量部以下 (C)オレフィン系樹脂10重量部以上98.9重量部
以下よりなり、(C)成分が連続相であり、150℃を
超える温度に結晶化開始温度を持つ(B)の結晶性樹脂
成分の結晶化エンタルピー(ΔHc1)と(B)の結晶
性樹脂成分の融解エンタルピー(ΔHm1)が以下の式
を満たし、 X=ΔHc1/ΔHm1 0≦X≦0.7 (B)の結晶性樹脂成分の融点が150℃を超える樹脂
組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳しく述べ
る。本発明における(A)官能基(f)を有する熱可塑
性重合体の官能基(f)としては、アミノ基(−N
H2)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、不
飽和ジカルボン酸無水物基、エポキシ基、イソシアネー
ト基、メルカプト基、オキサゾリン基等があげられ、こ
れら官能基は熱可塑性重合体の高分子鎖にグラフト結
合、あるいはこれら官能基を含む重合性単量体を用い熱
可塑性重合体の高分子鎖中に共重合、あるいは熱可塑性
重合体の高分子鎖末端に結合させる方法で導入される。
【0012】(A)官能基(f)を有する熱可塑性重合
体の製造方法には何ら制限はない。官能基(f)を有す
るラジカル反応性の不飽和単量体としては、メタクリル
酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、
桂皮酸、2−ノルボネン−5,6−ジカルボン酸等の不
飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸、無水イタコン
酸、無水エチルマレイン酸、無水メチルイタコン酸、無
水クロルマレイン酸、2−ノルボネン−5,6−ジカル
ボン酸無水物等の不飽和ジカルボン酸無水物単量体、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グ
リシジルアリルエーテル等のエポキシ基含有不飽和単量
体をあげることができる。なかでも不飽和カルボン酸単
量体、不飽和ジカルボン酸無水物単量体が好ましい。
【0013】熱可塑性重合体への官能基の導入方法は、
上記ラジカル反応性の不飽和単量体と熱可塑性重合体を
構成する他の単量体とを、一般の重合法で共重合する方
法、熱可塑性重合体と上記ラジカル反応性の不飽和単量
体とを、ラジカル開始剤の存在下に溶融混練する方法、
イオン重合リビング末端に結合させる方法等がある。官
能基(f)を有する熱可塑性重合体であれば、熱可塑性
重合体の種類に特に制約はないが、(A)官能基(f)
を有する熱可塑性重合体を構成する単量体としては、ス
チレンのほかo−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、
エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどの
核アルキル置換スチレン、α−メチルスチレン、α−メ
チル−p−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチ
レンなどのビニル芳香族化合物単量体、メチルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、メチルフェニ
ルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、等の
アルキルメタクリレート、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等のア
ルキルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエ
ステル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等の不飽和ニトリル系単量体、エチレン、炭素数3〜2
0のα−オレフィン(炭素数3〜20のα−オレフィン
としては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン
−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウン
デセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。)、ブタジ
エン、イソプレン、1,3−シクロヘキサジエン、1,
3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジ
エン等の共役ジエン化合物単量体、等があげられる。
【0014】(A)官能基(f)を有する熱可塑性重合
体の熱可塑性重合体としては、これら単量体を単独、あ
るいは2種類以上を溶液、塊状、縣濁、乳化、アニオ
ン、配位アニオン、縮合重合等の通常の重合法で重合
し、さらに官能基(f)を導入した熱可塑性重合体、官
能基(f)を有するポリフェニレンエーテル系樹脂、ポ
リアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリ
ビニルアルコール、エチレンビニルアルコール等のポリ
ビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネート等のポリカ
ーボネート系樹脂等があげられ、構造はリニアー型、分
岐型、ブロック、ランダム等どのような構造でも構わな
い。具体例としては、スチレンブタジエンブロック共重
合体、スチレンブタジエンランダム共重合体、スチレン
イソプレンブロック共重合体、スチレンイソプレンラン
ダム共重合体、水素添加スチレンブタジエンブロック共
重合体、水素添加スチレンブタジエンランダム共重合
体、水素添加スチレンイソプレンブロック共重合体、水
素添加スチレンイソプレンランダム共重合体、エチレン
プロピレン共重合体、エチレンブチレン共重合体、エチ
レンスチレン共重合体等の無水マレイン酸変性物、スチ
レンメタクリル酸共重合体、スチレン無水マレイン酸共
重合体、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレ
イン酸変性ポリエチレン、等をあげることができる。ま
た(A)熱可塑性重合体は2種以上を併用しても構わな
い。好ましいものとしては、無水マレイン酸変性ポリエ
チレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレ
イン酸変性水素添加スチレンブタジエンブロック共重合
体をあげられる。
【0015】(A)官能基(f)を有する熱可塑性重合
体中の官能基を有する単量体の含有割合は、好ましくは
0.001重量%〜30重量%、さらに好ましくは0.
01重量%〜14重量%であり、とりわけ好ましくは
0.02重量%〜10重量%である。0.001重量%
未満であると(B)成分との反応が行われず、界面の接
着が不充分であり、界面相が延伸、発泡時に破壊され、
成形品外観を悪化させたり、得られる成形体の強度が低
下するために好ましくなく、透明性も悪化する。30重
量%を超えると熱可塑性重合体のゲル化等の副反応制御
が困難になり、熱可塑性重合体の熱可塑性が低下するた
め成形加工性が悪化し、また得られる組成物成形体の外
観等が悪化し好ましくない。官能基(f)の量はIR
法、滴定法などにより定量することができる。
【0016】本発明における(B)末端に官能基(f)
と反応する成分を有する高分子鎖を含む結晶性樹脂とし
ては、アミノ基(−NH2)、カルボキシル基(−COO
H)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、
エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサ
ゾリン基等を有する高分子鎖を含む結晶性樹脂があげら
れ、代表的なものはポリアミド系樹脂である。
【0017】ポリアミド系樹脂とは、アミノ酸、ラクタ
ム、あるいはジアミンとジカルボン酸を主たる構成成分
とするポリアミド系樹脂である。構成成分の具体例を挙
げると、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、ω−
アミノカプロン酸、11−アミノウンデカ酸、12−ア
ミノドデカン酸などのアミノ酸、テトラメチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、5−メチルノナメチレンジアミ
ン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミ
ン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,4
−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−p−アミノ
シクロヘキシルメタン、ビス−p−アミノシクロヘキシ
ルプロパン、イソホロンジアミン、メタキシリレンジア
ミンなどのジアミン、アジピン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボ
ン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカル
ボン酸、ダイマー酸などのジカルボン酸がある。これら
の構成成分は、単独あるいは二種以上の混合物の形で重
合に供され、そうして得られるポリアミドホモポリマ
ー、コポリマーいずれも本発明で用いることが出来る。
例えば、ジアミンとジカルボン酸との重縮合で得られる
ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド61
2、ポリアミド46、ポリアミド1212、ポリアミド
MXD6等があり、また、ラクタムの開環重合で得られ
るポリアミド6、ポリアミド12等が挙げられる。また
ポリアミド共重合物として、ポリアミド66/6、ポリ
アミド66/610、ポリアミド66/612、ポリア
ミド66/6T(Tはテレフタル酸成分)、ポリアミド
66/6I(Iはイソフタル酸成分)、ポリアミド6T
/6I等が挙げられる。またこれらのポリアミド樹脂の
ブレンド物も挙げられる。好ましいものはポリアミド
6、ポリアミドMXD6である。
【0018】これらのポリアミド樹脂の製造方法は、一
般に公知に行われている方法で良い。ポリアミドの場合
は、溶融重合方法が一般に実施されているが、バッチ式
重合でもまた連続式重合でもよい。これらポリアミド系
樹脂は末端にアミノ基およびまたはカルボキシル基を有
し、これが官能基(f)と反応する成分である。また
(B)結晶性樹脂は2種以上を併用しても構わない。次
に本発明における(C)オレフィン系樹脂について述べ
る。
【0019】オレフィン系樹脂は、大きく分けてポリエ
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂あるいはポリエチ
レン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の混合物を使用する
ことができる。ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDP
E)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、アク
リル系ビニルモノマーとエチレンとの共重合体(EE
A、EMMA等)あるいは酢酸ビニルモノマーとエチレ
ンとの共重合体(EVA)等を挙げることができる。し
かしながら、これらの中でも高密度ポリエチレン(HD
PE)、低密度ポリエチレン(LDPE)及び直鎖状低
密度ポリエチレン(LLDPE)が、安価に入手できる
為、特に好ましい。これらのポリエチレン系樹脂は、単
独で用いても良いし、又、2種以上を組み合わせて用い
ても良い。
【0020】オレフィン系樹脂にポリエチレン系樹脂を
用いる場合、密度0.89g/m2以上0.95g/m2
以下であることが透明性の点で好ましく、密度0.90
g/m2以上0.94g/m2以下であることが更に好ま
しく、密度0.91g/m 2以上0.94g/m2以下で
あることがとりわけ好ましい。単独でも2種以上を組み
合わせた場合でも密度がこの範囲に入れば透明性が好ま
しくなる。ポリプロピレン系樹脂としては、ホモのポリ
プロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとの共
重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等を挙げること
ができる。
【0021】本発明で使用するオレフィン系樹脂は、上
述の如くポリエチレン系樹脂及び/又はポリプロピレン
系樹脂からなるが、ポリプロピレン系樹脂は、ポリエチ
レン系樹脂と比較して耐熱性が高く好ましい。中でもホ
モのポリプロピレン系樹脂は最も耐熱性が高くより好ま
しい。また、本発明の樹脂組成物においては150℃を
超える温度における(B)の結晶性樹脂成分の結晶化エ
ンタルピー(ΔHc1)と(B)の結晶性樹脂成分の融
解エンタルピー(ΔHm1)が以下の式を満たさなけれ
ばならない。 X=ΔHc1/ΔHm1 0≦X≦0.7 Xの値が0.7を超えると、延伸、発泡成形が困難にな
り成形加工性が悪化し、また、成形できてもヒートシー
ル性、透明性に劣る。好ましい範囲は0以上0.5以下
であり、さらに好ましい範囲は0以上0.3以下であ
り、とりわけ好ましい範囲は0以上0.2以下である。
【0022】本発明においては(C)成分が連続相でな
ければならない。(B)成分が連続相をとると、使用し
た(B)結晶性樹脂成分が150℃を超える温度で結晶
化するため成形加工が困難(延伸や発泡ができない)に
なり、ヒートシール性も悪化する。(B)成分が分散相
であっても、その粒径が9.5μm以上の分散粒子は、
その粒子内において(B)結晶性樹脂成分が150℃を
超える温度で結晶化しやすいと推測され、成形加工性を
悪化させる可能性がある。(B)成分の全体積中、9.
5μm以上の分散粒子の合計体積の割合は70%以下で
あることが望ましく、すべての分散粒子が9.5μm未
満であることがさらに望ましい。これらの形態は電子顕
微鏡写真により観察することができる。
【0023】本発明の樹脂組成物は混練の強い押し出し
機を用い、溶融混合することで得ることが出来る。せん
断混練、伸長混練どちらでも混練が強ければ構わない
が、同方向回転二軸押し出し機が望ましく、混練効果の
低い、異方向回転二軸押し出し機や単軸押し出し機は望
ましくない。混練効果が低い場合、(B)結晶性樹脂成
分が連続相になったり、Xの値が小さくならない。溶融
混合する温度は、材料として用いる(B)結晶性樹脂の
結晶融解終了温度以上であることが好ましく、(結晶融
解終了温度+20℃)以上である方がより好ましい。こ
の温度未満であると、Xの値が小さくならず、また結晶
成分が残る可能性があり、成形加工性を悪化させる可能
性がある。混練の強い押し出し機を用い、温度を適当に
することにより本発明の樹脂組成物を得ることができ
る。
【0024】本発明の樹脂組成物を利用することによ
り、例えば発泡、延伸時に、それらが行われる低い温度
でも、結晶性樹脂を結晶化させないことができ、今まで
成形できなかった成形体を得ることが可能になり、同時
に結晶化する前に延伸、発泡するため結晶性樹脂を線
状、板状、連続相化することが可能になる。本発明の樹
脂組成物を成形する際は、成形機の樹脂溶融部分で完全
に(B)の結晶性樹脂の結晶を融解することが好まし
く、高い方がより好ましい。この温度以下であると、結
晶成分が残るために、成形加工性を悪化させる。
【0025】しかし高すぎると溶融後、連続的に発泡や
延伸を行う場合に冷却するのが困難になり望ましくな
く、冷却能力の低い設備では溶融粘度が低いため、発泡
や延伸が難しい場合がある。望ましい(B)結晶性樹脂
成分の結晶融解終了温度は150℃を超え280℃未満
であり、より望ましい範囲は150℃を超え270℃未
満であり、とりわけ望ましい範囲は150℃を超え26
5℃未満であり、シート成形、発泡成形時はこの範囲の
結晶融解終了温度以上でいったん溶融することが望まし
い。融解後はどのような冷却速度でも、使用した(B)
の結晶性樹脂の結晶化温度未満で結晶化する。
【0026】また、融解後は使用した(B)の結晶性樹
脂の結晶化温度未満、低温化された結晶化温度を超える
温度領域では、成形機、混練機内で滞留しても結晶化し
ない。例えば、シート成形機のTダイ内等で滞留時間が
長くなり、結晶性樹脂が結晶化してしまうと、シート成
形品等の外観を著しく悪化させたり、その後の洗浄を著
しく困難にする。また、発泡押し出し機等の冷却ゾーン
は冷却効率を上げるために複雑な構造をしており、滞留
が起こりやすい構造になっている。冷却ゾーンで滞留を
起こし結晶化をすると、冷却効率を著しく低下させる。
以上のように、本発明の樹脂組成物には、通常の成形加
工温度の熱滞留時に結晶化しないという特徴も有してお
り、極めて成形加工性に優れるものである。
【0027】また、組成物の150℃以下での結晶化開
始温度が140℃未満であることが成形加工性の点で好
ましい。この温度が低ければ発泡や延伸成形の可能な温
度範囲が広がり好ましい。(C)成分の結晶化温度、ま
たは温度を低下させた(B)成分の結晶化温度がより低
い方が発泡や延伸成形の可能な温度範囲が広がり好まし
く(より成形がしやすくなる)、この場合は、組成物の
150℃以下での結晶化開始温度が150℃以下である
ことが好ましく、組成物の150℃以下での結晶化開始
温度が140℃以下であることがさらに好ましく、組成
物の150℃以下での結晶化開始温度が130度以下で
あることがとりわけ好ましい。
【0028】本発明の樹脂組成物を、融解終了温度以上
の温度での溶融を経て、150℃以下の温度における結
晶化開始温度を超える温度で、連続的に延伸、発泡成形
をする方法が、透明性、ヒートシール性、ガスバリア
性、リサイクル性、成形加工性の良好な延伸フィルム成
形体および発泡シート成形体を得る方法として好まし
い。また、本明細書中で使われる『延伸』は、手段は問
わず、ロール法及びまたはテンター法やインフレーショ
ン法等のどのような方法でも実現することができる。
【0029】また、発泡や延伸、またはそれらのシート
を用いた2次成形は連続相である(C)オレフィン系樹
脂の溶融粘度挙動と組成物の溶融粘度挙動が重要とな
る。我々は、本発明の樹脂組成物の溶融粘度が、(C)
成分に比較して低下しすぎる場合があり、成形加工性
(1次成形性、2次成形性)が悪化することを見出し、
成形加工性において、組成物の最適な粘度範囲があるこ
とを発見した。つまり本発明においては、 JIS K
7210に準拠し、(組成物中の(B)結晶性樹脂の融
点+30℃以上)、2.16Kg荷重で測定した請求項
1に記載の組成物のメルトフローレート(MI1)と使用
する(C)オレフィン系樹脂のメルトフローレート(MI
2)の関係が以下の式を満たすことが好ましい。 0.001<(MI1/MI2)<2.5
【0030】(MI1/MI2)の値が0.001以下であ
ると、組成物の粘度が(C)のオレフィン系樹脂よりも
高くなりすぎ、溶融時の流動性が低下しすぎてしまうた
め成形加工性の点で好ましくなく、2.5以上であると
粘度が低くなりすぎ、延伸がかからなくなり、インフレ
ーション時の安定したバブルを形成できなかったり、安
定した発泡セルの形成が困難になったり、2次成形にお
いてはシートが垂れてしまうという問題が発生し、成形
加工性の点で好ましくなく、また、(C)オレフィン系
樹脂由来の良ヒートシール性の発現が困難になり、ヒー
トシール性におとる。更に好ましい範囲は 0.001
<(MI1/MI2)<2、とりわけ好ましい範囲は 0.
005<(MI1/MI2)<1.5である。
【0031】また、本発明の樹脂組成物においては、
(B)の結晶性樹脂成分の融点が150℃を超えなけれ
ばならない。150℃以下であると耐熱性が悪化する。
好ましくは200℃以上であり、さらに好ましくは21
0℃以上である。本発明の樹脂組成物は(A)官能基
(f)を有する熱可塑性重合体0.1重量部以上20重
量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
子鎖を含む結晶性樹脂重量部以上70重量部以下 (C)オレフィン系樹脂10重量部以上98.9重量部
以下よりなり、 (A)官能基(f)を有する熱可塑性重合体の量が0.
1重量部未満であると、透明性が悪化し、20重量部を
超えると透明性、成形品外観を悪化させる。
【0032】(B)の結晶性樹脂の量が1重量部未満で
あると、用いる結晶性樹脂の特徴が損なわれ(例えばポ
リアミド系樹脂の場合は、ガスバリア性が悪化する)、
70重量部を超えると、結晶化温度が高いために、結晶
化温度以上で成形しなければならず、溶融粘度が低くな
りすぎるために、発泡や延伸ができないため成形加工性
の点で好ましくなく、ヒートシール性も悪化する。
【0033】好ましい範囲は (A)官能基(f)を有する熱可塑性重合体0.1重量
部以上20重量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
子鎖を含む結晶性樹脂5重量部以上60重量部以下 (C)オレフィン系樹脂20重量部以上94.9重量部
以下 さらに好ましい範囲は (A)官能基(f)を有する熱可塑性重合体0.1重量
部以上20重量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
子鎖を含む結晶性樹脂6重量部以上55重量部以下 (C)オレフィン系樹脂25重量部以上93.9重量部
以下 とりわけ好ましい範囲は (A)官能基(f)を有する熱可塑性重合体0.1重量
部以上15重量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
子鎖を含む結晶性樹脂10重量部以上55重量部以下 (C)オレフィン系樹脂30重量部以上89.9重量部
以下である。
【0034】本発明の樹脂組成物は、100重量部に対
して他の熱可塑性重合体を1〜500重量部まで添加す
る事が出来る。添加することが出来る熱可塑性重合体と
しては、スチレン系樹脂(例えばスチレン単独重合体、
ハイインパクトポリスチレン、スチレンメタクリル酸共
重合体、耐候性樹脂であるAES樹脂、ASA樹脂(ア
クリロニトリル−スチレン−アクリルゴム共重合体)
等)、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂等があげられ、各種
相容化剤も使用できる。これらは本発明の目的を損なわ
ない範囲でゴム補強されていてもよい。
【0035】また、本発明の樹脂組成物は、100重量
部に対してゴム成分を1〜500重量部まで添加する事
が出来る。添加することが出来るゴム成分としては、ス
チレンブタジエンランダム共重合体、スチレンイソプレ
ンランダム共重合体、スチレン−イソプレンブロック共
重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素
添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP
S)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体
(SEBS)等の水素添加ブロック共重合体、エチレン
−プロピレン共重合体、エチレン−ブチレン共重合体、
エチレン−オクテン共重合体等のエチレン−αオレフィ
ン共重合体(メタロセン触媒によるものが好ましい)な
どがあげられ(ポリマー構造は問わない)、反応性官能
基で変性されたものも含まれる。
【0036】また本発明における樹脂組成物には、それ
自体公知の 各種配合剤、例えば炭酸カルシウム、ケイ
酸カルシウ ム、アパタイト、クレー、層状珪酸塩、カ
オリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、 雲母粉、アス
ベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、塩
基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイ
ト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、カーボン
繊維等の充填剤、カーボンブラック、酸化チタン、酸化
亜鉛、酸化スズ、金属微粒子、亜鉛華、ベンガラ、群
青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタ
ロシアニン顔料、フェノール系、サルファイト系、フォ
スファイト系、アミン系等の耐熱安定剤、酸化防止剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、帯電防止剤、金属石
ケン、ワックス等の滑剤、などを配合することもでき
る。
【0037】特に、本発明の樹脂組成物の(B)結晶性
樹脂相に上記フィラー、特にクレー、層状粘度鉱物、層
状珪酸塩、シリカ微粒子、アパタイト等をナノオーダー
で分散させると、樹脂組成物の、ガスバリア性を向上す
ることができる。本発明の樹脂組成物は、射出成形体、
押し出し成形体、ブロー成形体、フィルム成形体、発泡
シート成形体、圧縮成形体等の通常の成形法による成形
体で使用することができ、他の樹脂と多層成形しても用
いることができる。
【0038】本発明の樹脂組成物を用いたシート、フィ
ルム、発泡成形体は、圧空成形法、真空成形法、プラグ
アシスト成形法、熱板接触圧空成形法などの公知の方法
により、二次成形することができる。また、本発明の樹
脂組成物は、ガスバリア性に優れる食品包装材、食品容
器、建材等に使用される発泡シート等に特に有用に用い
ることができ、窓枠、サッシ枠、敷居、外壁材、床材、
内装材、外装材、装飾材、デッキ材、フェンス材、テラ
ス材等の建材;パイプ、雨樋、各種構造材、家具、事務
用機器、機械部品、各種装置のハウジング等、自動車材
料、道路標識、等にも有用に用いられる。
【0039】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明は、これらにより限定されるものではな
い。なお、これら実施例および比較例において、各種物
性の評価に用いた試験法、原材料は以下の通りである。 1.試験法 (1)結晶化温度、個化温度、融点、融解終了温度の測
定 示差走査熱量測定装置(DSC:パーキンエルマー社製
Pyris1)を用いてJIS K7121に準じ、昇
温速度、降温速度50K/分で測定した。樹脂組成物、
(B)成分、(C)成分をアルミパンにいれる。その
後、装置に設置し、結晶成分の融解終了温度(PA6を
用いた系は250℃)以上に一旦昇温したあと、降温、
昇温を行い測定を行った。図1、2に示したように結晶
化開始温度、融点、融解終了温度、各エンタルピーを求
めた。
【0040】(2)透明性 ASTM−D1003に準処して、フィルムをパラフィ
ン油に浸しHAZEを測定した。 (3)ヒートシール性 フィルム2枚を重ね、シール温度:120℃、シール
圧:2.0Kg/cm2、シール時間:2秒の条件でヒ
ートシールを行った。得られたヒートシールされたフィ
ルムの180度剥離強度(引っ張り速度300mm/
分)を23℃の雰囲気下で測定し、以下のように判定を
行った。 1.0(Kg/15mm幅)以上の剥離強度を持つもの
を○ 1.0(Kg/15mm幅)未満の剥離強度を持つもの
を×
【0041】(4)ガスバリア性 ISO 2556−1974に準拠して、ガス透過率測
定装置(東洋精機製作所製MTC3)を用いて樹脂シー
トの酸素透過度を測定した。結果を表3に示した。 (5)成形加工性 インフレーション成形を行い、実施例の条件で成形でき
るものを○、できないものを×とした。 (6)リサイクル性 インフレーションフィルムの一部を再度成形し、物性を
比較した。 (7)形態の測定 リンタングステン酸を用いて樹脂ペレット中のポリアミ
ド系樹脂成分の染色を行い、電子顕微鏡写真を測定し
た。
【0042】2.原材料 [(A)官能基(f)を有する熱可塑性重合体]水素添
加スチレンブタジエンブロック共重合体である旭化成株
式会社製タフテックH1052を5000g、無水マレ
イン酸60g、パーヘキサ25B(日本油脂製ラジカル
開始剤)、エチルベンゼン12gをヘンシェルミキサー
で充分混合したあと、二軸押し出し機を用いて200
℃、250rpmのもと溶融混練した。得られた無水マ
レイン酸変性水素添加スチレンブタジエンブロック共重
合体(H1)の無水マレイン酸量は0.5重量%であっ
た。
【0043】[(B)結晶性樹脂] ポリアミド6(PA6):三菱エンジニアリングプラス
チック株式会社製ノバミッド1007J(結晶化開始温
度は185℃、結晶の融解終了温度は226℃)、10
13C(結晶化開始温度は185℃、結晶の融解終了温
度は229℃)を用いた。 [(C)オレフィン系樹脂] ポリエチレン系樹脂(PE):低密度ポリエチレンであ
る旭化成株式会社製サンテックF2206(JIS K
7210に準拠し、250℃、2.16Kg荷重で測定
したメルトフローレート2.5g/10分、密度0.9
21g/m2)、 F2225.4(JIS K7210
に準拠し、250℃、2.16Kg荷重で測定したメル
トフローレート12.1g/10分、密度0.923g
/m2)を用いた。
【0044】
【実施例1〜6、比較例1〜2】表1の組成の配合物
を、270℃に設定された同方向回転二軸押出機(40
mmφ、L/D=47)により溶融混練した後、ストラ
ンド状に押出しペレタイズした。次に組成物ペレットを
250℃に設定された押しだし機に投入し、210℃に
設定された円形ダイ(リップ厚1mm、直径100m
m)を用いてインフレーション成形を行った。得られる
円筒形のフィルムの直径を382mm、厚みを70μm
になるように調整し、フィルムを得た。
【0045】
【実施例7】実施例2得られた成形フィルム(円筒形の
フィルム)を平らにし(幅600mm)、両端を切り取
り(片端50mm)、切り取ったフィルムと、実施例2
の配合ペレットを、成形機押しだし機に投入し(切り取
ったフィルム/実施例2の配合ペレット:1/5重量
比)、実施例2と同様にインフレーション成形を行っ
た。結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】[図1、2、3の説明][図1] 実施例4
(ACT208(F2225.4/M1943/1013J:40/10/50))のDSC測定
結果である。150℃以下の結晶化開始温度として示さ
れた温度は、(B)の結晶化成分のうち、低温化された
成分の結晶化開始温度である。 [図2] 実施例6の(ON34(F2206/M1943/1007J:50/10/4
0))DSC測定結果である。ΔHc1として示された成分
は、(B)の結晶化成分のうち、低温化されなかった成
分である。 [図3] 実施例5(ON32(F2206/M1943/1007J:60/10/3
0))樹脂ペレット断面の倍率をしめした電子顕微鏡写真
である。黒く染色された部分が(B)成分である。白い
部分が(C)オレフィン系樹脂であり連続相をとってい
る。
【0048】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、今まで提供する
ことの出来なかった透明性、ヒートシール性、ガスバリ
ア性、リサイクル性、成形加工性に高度に優れる材料を
提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Heat Flow Endo Upと温度
の関係図である。
【図2】 Heat Flow Endo Upと温度
の関係図である。
【図3】 電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/00 C08L 77/02 77/02 B65D 1/00 A Fターム(参考) 3E033 BA14 BA21 BB02 CA16 FA02 FA03 FA04 3E086 AB01 BA02 BA15 BA16 BA33 BB01 BB22 BB51 BB90 CA01 CA32 CA33 CA34 CA35 DA08 4F071 AA04 AA10 AA12X AA14 AA15 AA18 AA22X AA54 AA75 AA78 AA82 AA84 AA87 AA88 AF07 AF11 AF30 AF59 AH03 AH04 AH05 AH07 BA01 BB09 BC01 4J002 AA00X AA01W BB00Y BB02Y BB03Y BB04Y BB06Y BB07Y BB21W BC04W BC05W BC07W BE02W BP01W CB00W CF06W CF08W CG00W CH07W CL01X CL02X CL03X CL05X FD010 FD170 GG00 GL00 4J031 AA12 AA13 AA15 AA19 AA20 AA23 AA29 AA38 AA49 AA52 AA53 AA55 AB01 AC03 AC04 AC07 AC08 AC09 AC11 AD01 AE03 AF11 AF17

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)官能基(f)を有する熱可塑性重
    合体0.1重量部以上20重量部以下 (B)末端に官能基(f)と反応する成分を有する高分
    子鎖を含む結晶性樹脂1重量部以上70重量部以下 (C)オレフィン系樹脂10重量部以上98.9重量部
    以下よりなり、(C)成分が連続相であり、150℃を
    超える温度に結晶化開始温度を持つ(B)の結晶性樹脂
    成分の結晶化エンタルピー(ΔHc1)と(B)の結晶
    性樹脂成分の融解エンタルピー(ΔHm1)が以下の式
    を満たし、 X=ΔHc1/ΔHm1 0≦X≦0.7 (B)の結晶性樹脂成分の融点が150℃を超える樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 JIS K7210に準拠し、(組成物
    中の(B)結晶性樹脂の融点+30℃以上)、2.16
    Kg荷重で測定した請求項1に記載の組成物のメルトフ
    ローレート(MI1)と使用する(C)オレフィン系樹脂
    のメルトフローレート(MI2)の関係が以下の式を満た
    す請求項1に記載の組成物。 0.001<(MI1/MI2)<2.5
  3. 【請求項3】 (A)官能基(f)を有する熱可塑性重
    合体が無水マレイン酸で変性された水素添加ブロック共
    重合体であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組
    成物。
  4. 【請求項4】 (A)官能基(f)を有する熱可塑性重
    合体が無水マレイン酸で変性されたオレフィン系エラス
    トマーであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組
    成物。
  5. 【請求項5】 組成物の150℃以下の温度における結
    晶化開始温度が140℃未満、であることを特徴とする
    請求項1及び2に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 (C)オレフィン系樹脂が密度0.91
    g/m2以上0.94g/m2以下のポリエチレン系樹脂
    であることを特徴とする請求請求項1及び2及び3及び
    4及び5及び6及び7に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (B)結晶性樹脂がポリアミド6である
    ことを特徴とする請求請求項1及び2及び3及び4及び
    5及び6及び7に記載の組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の組成物を、融解終了温
    度以上の温度での溶融を経て、150℃以下の温度にお
    ける結晶化開始温度を超える温度で、連続的に延伸成形
    した事を特徴とする請求項1記載の組成物の延伸フィル
    ム成形体。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の組成物を、融解終了温
    度以上の温度での溶融を経て、150℃以下の温度にお
    ける結晶化開始温度を超える温度で、連続的に発泡成形
    した事を特徴とする請求項1記載の組成物の発泡シート
    成形体。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の成形体を用いた包装
    体。
  11. 【請求項11】 請求項9に記載の成形体を用いて2次
    成形された容器。
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