JP2003151368A - 端末止水部付きシールド線 - Google Patents

端末止水部付きシールド線

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JP2003151368A
JP2003151368A JP2001342514A JP2001342514A JP2003151368A JP 2003151368 A JP2003151368 A JP 2003151368A JP 2001342514 A JP2001342514 A JP 2001342514A JP 2001342514 A JP2001342514 A JP 2001342514A JP 2003151368 A JP2003151368 A JP 2003151368A
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drain
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shield
water blocking
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JP2001342514A
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Akihiko Oki
昭彦 大木
Katsuto Hayakawa
克人 早川
Hiromasa Takahashi
宏征 高橋
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Yonezawa Densen Co Ltd
Original Assignee
Yonezawa Densen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シールド線端末を簡単に止水でき、しかも安
価な技術の開発が求められていた。 【解決手段】 シールド線端末部3aに形成した樹脂モ
ールド部2によって、シールド線端末部3a、シールド
線端末部3aから口出しされたドレンワイヤ7、このド
レンワイヤ7に対するドレン用電線9の接続部10等
を、埋設、封止して、一体化して、優れた止水性能を有
する端末止水部2が簡単に得られる端末止水部付きシー
ルド線1を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内周面にシール
ド用の導電体膜が被覆されたシース内に電線及びドレン
ワイヤを収納したシールド線の端末部に端末止水部を有
する端末止水部付きシールド線に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等に適用されるシールド線として
は、図11、図12に示すように(図11、図12中、
符号50はシールド線)、内周面にシールド用の導電体
膜51(銅膜が一般的)が被覆されたシース52内に、
電線53とドレンワイヤ54とを収納した構造のものが
広く用いられている。電線53は、被覆材によって電気
絶縁性を確保してシース52内に収納されている。ドレ
ンワイヤ54は、アース線としての機能を果たす導線で
あり、被覆の無い裸の状態で導電体膜51と接触される
ようにしてシース52に収納される。なお、図11にお
いて、符号55は介在紙であり、ここではシース52内
に2本収納された電線53同士の近接部の両側に設けら
れて、シース52の外形をほぼ円形に保つ機能を果た
す。
【0003】前述のようなシールド線50は、端末に口
出しした電線53先端に端子を取り付け、この端子をコ
ネクタに挿入固定して用いることが多い。防水性が要求
される環境下では、端末部を止水して(端末止水部を形
成)、シース内部への浸水を防止する必要がある。
【0004】図13〜図18は、前記シールド線50の
端末止水部の従来例を説明する図である。図13、図1
4(図13はシールド線50端末の口出し状態)に示す
端末止水部61(従来例1)は、電線53及びドレンワ
イヤ54が口出しされたシールド線50の端末部50a
をブチルゴムなどからなる自己融着テープ56a(所謂
マスチックテープ等)を用いて覆うようにして封止する
とともに、前記ドレンワイヤ54の口出し部分をシール
ド線端末部50aに対向する基端部側(図13、図14
左側)へ折り返した先端(図12矢印A参照)にドレン
用電線57を接続した接続部58付近を自己融着テープ
56bによって覆うようにして封止し、さらに、防水テ
ープ59の巻き付けによって、シールド線端末部50a
と、口出しされてシールド線端末部50aに添わせて配
置されたドレンワイヤ54と、接続部58からドレンワ
イヤ54に添わせて配置してその先端をシールド線端末
部50aから突出させたドレン用電線57と、自己融着
テープ56a、56bとを一体的に固定し、外側から封
止した構造になっている。介在紙55はシールド線端末
部50aで除去する。
【0005】口出ししたドレンワイヤ54には、電気絶
縁性のチューブ54aを被せておくことが一般的であ
り、自己融着テープ56bはこのチューブ54aの上か
らドレンワイヤ54を固定する。シールド線端末部50
aに口出しされた電線53は、端末止水部61を通って
該端末止水部61先端部(図14右側)に突出されてお
り、突出先端に取り付けられた端子53aによってコネ
クタ等に接続される。ドレン用電線57は、シールド線
端末部50aに口出しされた電線53に添わせるように
して端末止水部61先端部から突出され、その先端(端
子57aの側)を電線53と揃えて、電線53先端と同
一のコネクタに挿入、接続されるようになっている。
【0006】図15、図16(図15はシールド線50
端末の口出し状態)に示す端末止水部62(従来例2)
は、接続部58によってドレンワイヤ54と接続された
ドレン用電線57を、該端末止水部62の後端部(シー
ルド線基端部側に位置する端部)から外側に引き出し
て、グランドに接続されるようにした点が、前述の図1
3、図14の端末止水部61と異なる。ここでも、ドレ
ンワイヤ54先端とドレン用電線57との接続部58付
近を自己融着テープ56bで覆うようにして封止するこ
とは変わり無い。防水テープ59の巻き付けによる全体
の一体化、封止は、前述の従来例1と同様である。な
お、図13〜図16に例示した端末止水部61、62に
おける、ドレンワイヤ54先端とドレン用電線57との
接続部58は、ジョイント金具による圧着固定が一般的
であるが、例えば超音波などによる加熱、溶着を伴う接
続等も採用可能である。
【0007】図17、図18(図17はシールド線50
端末の口出し状態)に示す端末止水部63(従来例3)
は、電線53のみが口出しされたシールド線端末部50
bを自己融着テープ56cを用いて覆うようにして封止
し、さらに、その外側からの防水テープ59の巻き付け
によって一体的に固定して、封止した構成になってい
る。この例は、シールド線50の浸水対策が必要無い環
境下に配置される箇所(ここでは基端部50c)から、
ドレンワイヤ54を口出しした構成である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の端末止水部6
1、62、63では、以下のような問題点があった。 (1)シールド線端末部や、口出ししたドレンワイヤと
ドレン用電線との接続部を自己融着テープを用いて封止
した上で、さらに防水テープの巻き付けによって全体を
一体化するため、工程数が多い。また、これら作業は、
自動化が難しく、手作業に頼らざるを得ないため、能率
向上が困難であった。 (2)高い止水性能を確保するには、自己融着テープや
防水テープによる封止作業をより入念に行う必要があ
り、作業時間を要するため作業能率が低下する。 (3)自己融着テープや防水テープのコストが高いた
め、低コスト化が困難である。 (4)元のシールド線に比べてかなり太くなってしま
い、狭い場所への設置では収まりが悪くなるケースが生
じる。
【0009】この発明の課題は、止水性が高く、柔軟性
に優れ形状自由度が大きく、小型化が容易であり、しか
も、少ない工程で安価に製造することができる端末止水
部付きシールド線を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、以下の構成
を前記課題の解決手段とした。請求項1記載の発明の端
末止水部付きシールド線は、内周面にシールド用の導電
体膜が被覆されたシース内に電線及びドレンワイヤが収
納されたシールド線の前記電線及び前記ドレンワイヤが
口出しされた端末部と、このシールド線端末部から口出
しされてシールド線基端側に折り返され前記シールド線
端末部に添わせて配置されたドレンワイヤと、このドレ
ンワイヤ先端に接続されたドレン用電線の前記シールド
線端末部に添わせて配置した部分であるドレン用電線基
端部と、ドレン用電線の前記ドレンワイヤに対する接続
部とをモールド樹脂によって埋設、封止して一体化した
樹脂モールド部である端末止水部を有し、この端末止水
部の先端部から、前記電線とドレン用電線とが突出され
ていることを特徴とする。請求項2記載の発明は、請求
項1記載の端末止水部付きシールド線において、前記端
末止水部の側部に前記シールド線長手方向に沿って延在
する突条部が形成され、前記シールド線端末部に添わせ
て配置されたドレンワイヤと、このドレンワイヤに添わ
せるようにして配置された前記ドレン用電線基端部と
が、前記突条部の形成位置に対応して前記シールド線長
手方向に沿って前記端末止水部中に埋設されていること
を特徴とする。請求項3記載の発明の端末止水部付きシ
ールド線は、内周面にシールド用の導電体膜が被覆され
たシース内に電線及びドレンワイヤが収納されたシール
ド線の前記電線及び前記ドレンワイヤが口出しされた端
末部と、このシールド線端末部から口出しされてシール
ド線基端側に折り返され前記シールド線端末部に添わせ
て配置されたドレンワイヤと、このドレンワイヤ先端に
対する前記ドレン用電線の接続部とをモールド樹脂によ
って埋設、封止して一体化した樹脂モールド部である端
末止水部を有し、この端末止水部の先端部から前記電線
が突出され、前記端末止水部の後端部から前記ドレン用
電線が突出されていることを特徴とする。請求項4記載
の発明は、請求項3記載の端末止水部付きシールド線に
おいて、前記端末止水部の側部に前記シールド線長手方
向に沿って延在する突条部が形成され、前記シールド線
端末部に添わせて配置されたドレンワイヤが、前記突条
部の形成位置に対応して前記シールド線長手方向に沿っ
て前記端末止水部中に埋設されていることを特徴とす
る。請求項5記載の発明の端末止水部付きシールド線
は、内周面にシールド用の導電体膜が被覆されたシース
内に電線及びドレンワイヤが収納されたシールド線の前
記電線が口出しされた端末部をモールド樹脂によって埋
設、封止した樹脂モールド部である端末止水部を有し、
この端末止水部の先端部からシールド線端末部に口出し
された前記電線が突出され、前記シールド線端末部に対
向するシールド線基端部に前記ドレンワイヤが口出しさ
れていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面を参
照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明す
る。図1は、この発明の第1実施形態に係る端末止水部
付きシールド線1の端末止水部2付近を示す斜視図、図
2は端末止水部付きシールド線1を構成するシールド線
3の断面図、図3、図4は端末止水部付きシールド線1
の製造方法を模式的に示す平面図であって、図3は端末
止水部2である樹脂モールド部(以下、端末止水部を樹
脂モールド部と称する場合がある)の形成前、図4は樹
脂モールド部2の形成後を示す。
【0012】図2に示すように、端末止水部付きシール
ド線1を構成するシールド線3の構造は、従来例にて説
明したシールド線50と同様であり、内周面にシールド
用の導電体膜4(ここでは銅膜)が被覆されたシース5
内に、複数本の電線6(ここでは2本)とドレンワイヤ
7(銅線等からなる裸線)と介在紙8とを収納した構造
になっている。なお、介在紙8は、前述のシールド線5
0の場合と同様にシールド線3の外形を調整する介在物
であり、同様の機能を果たすものであれば例えば糸、樹
脂テープ等、各種材料が採用可能である。
【0013】本発明に係る第1実施形態の端末止水部付
きシールド線1は、シールド線3の電線6とドレンワイ
ヤ7とが口出しされた端末に、該シールド線3の端末部
3aと、このシールド線端末部3aから口出しされてシ
ールド線基端側(図1左上奥、図3左側)に折り返され
前記シールド線端末部3aに添わせて配置されたドレン
ワイヤ7と、このドレンワイヤ7先端に接続されたドレ
ン用電線9の前記シールド線端末部3aに添わせて配置
した部分であるドレン用電線基端部9aと、ドレン用電
線9の前記ドレンワイヤ7に対する接続部10(詳細に
はドレン用電線9端末に口出しした芯線をドレンワイヤ
7に接続)とをモールド樹脂によって埋設、封止して一
体化した樹脂モールド部2を有し、この樹脂モールド部
2の先端部から、前記電線6とドレン用電線9とが突出
されている構造になっている。この端末止水部付きシー
ルド線1の樹脂モールド部2から突出された電線6の先
端及びドレン用電線9の先端は、同一のコネクタに挿
入、接続可能なように揃えられている。電線6先端及び
ドレン用電線9先端には、コネクタに挿入、接続される
端子6a、9bが取り付けられている。ドレンワイヤ7
は、口出し後に挿入して被せられた電気絶縁性のチュー
ブ7aによって被覆された状態で樹脂モールド部2中に
埋設されている。また、接続部10は、ここでは、ジョ
イント金具を用いた圧着固定であるが、超音波溶着、抵
抗溶接、電気溶接、レーザ溶接なども採用可能である。
【0014】樹脂モールド部2を形成するには、シール
ド線端末部3aから電線6とドレンワイヤ7とを口出し
し、チューブ7aが挿入されたドレンワイヤ7先端とド
レン用電線9との接続等を完了した後、図5に示すよう
に、シールド線端末部3aと、ドレンワイヤ7と、ドレ
ン用電線9とを、樹脂成形用の金型11の樹脂成形空間
12に配置し、樹脂注入機13から樹脂成形空間12に
モールド用の樹脂を圧送して、このモールド樹脂によっ
て、シールド線端末部3aとドレンワイヤ7とドレン用
電線9とを埋設、一体化する樹脂モールド部2を成形す
ればよい。
【0015】ここで、モールド樹脂としては、熱可塑性
のポリアミド樹脂を採用している。このポリアミド樹脂
のモールド成形では、樹脂射出成形が250〜300
℃、800〜1200kg/cm2 で行われるものが多
いことに比べて、低温(160〜230°C)、低圧
(2〜25kg/cm2 )で短時間で樹脂モールド部2
を成形でき、簡易な設備で簡単に樹脂モールド部2を成
形できる。特に、ダイマー酸をベースにジアミン又はジ
カルボン酸の組合せによって得られるポリアミド樹脂の
場合は、上述のような低温、低圧の環境下でも、優れた
成形精度と封止性能が得られ、しかも、金型への樹脂注
入完了後、自然冷却で1〜数十秒程度の短時間で充分に
硬化するため、非常に短時間で樹脂モールド部2を成形
することができ、端末止水部付きシールド線の製造能率
を向上できる。また、このポリアミド樹脂によるモール
ド成形であれば、2液のウレタン樹脂やエポキシ樹脂の
ように揮発成分もなく環境に対しての負荷が少ない。さ
らに、低粘度で微細な隙間にも充填可能であり、高圧を
かける必要がないためモールドによって埋設される部品
へのダメージも少なくすることができる。しかも、この
樹脂モールド部であれば、全体が一体化される構造であ
るため、防水テープの巻き付け等の従来例に比べて、優
れた耐久性が得られ、長期にわたって優れた止水性能を
維持できる。
【0016】図6(a)〜(c)は、この発明の第1実
施形態に係る端末止水部付きシールド線1の樹脂モール
ド部2の断面図であり、図6(a)は断面形状を円形に
形成した場合であり、図6(b)は断面形状を略断面円
形の樹脂モールド部本体部の側部にシールド線3長手方
向に沿って延在する断面山形の突条部14を突設形成し
た場合であり、図6(c)は断面正方形状の樹脂モール
ド部本体部の側部にシールド線3長手方向に沿って延在
する断面山形の突条部14を突設形成した場合である。
なお、説明の便宜上、図6(a)の樹脂モールド部2に
符号2a、図6(b)の樹脂モールド部2に符号2b、
図6(c)の樹脂モールド部2に符号2cを付した。
【0017】図6(a)〜(c)に示す点Pはシールド
線3の軸心であり、図6(a)に示す点P1は成形され
た樹脂モールド部2aの軸心であり、シールド線3の軸
心Pは、樹脂モールド部2aの軸心P0からずらされて
いる。樹脂モールド部2aの軸心P0を介して、シール
ド線3の軸心Pと対向する側には、ドレンワイヤ7及び
ドレン用電線9のシールド線端末部3aに沿わせて配置
した部分(ドレン用電線9については基端部9a)が樹
脂モールド2aのモールド樹脂中に埋設されている。
【0018】図6(b)、(c)に示す樹脂モールド部
2b、2cは、ドレンワイヤ7及びドレン用電線9の埋
設部分の両側に位置するモールド樹脂の厚さを薄くし
て、シールド線3、ドレンワイヤ7、ドレン用電線9の
外側のモールド樹脂の被り厚dをほぼ一定にした構成に
なっている。この樹脂モールド部2b、2cの突条部1
4の形成位置は、ドレンワイヤ7及びドレン用電線9の
埋設位置に対応する。この場合、モールド樹脂の無駄が
なくなり、材料となる樹脂を節減することができ、この
点で、シールド線3とドレンワイヤ7とドレン用電線9
とを出来るだけ接近させて埋設することが有利である。
また、このように、モールド樹脂の被り厚の無駄が少な
い断面形状とすることで、モールド樹脂の柔軟性によっ
て、樹脂モールド部2にシールド線3に近い曲げ特性
(柔軟性)を確保することができる。また、この樹脂モ
ールド部2は、従来例の自己融着テープと防水テープと
を用いて止水する止水部に比べて断面形状を小さくする
ことができ、シールド線3とほぼ同等に取り扱うことが
できるといった利点もある。また、シールド線3と近い
曲げ特性が得られることで、この樹脂モールド部2自体
を、例えば、シールド線3を壁に開口された穴等に挿通
する際に使用されるグロメットとして機能させることが
でき、シールド線に局所的な曲げ応力の集中等を生じさ
せない保護機能を効果的に発揮する。このような第1実
施形態の効果は後述する他の実施形態でも同様に得られ
る。
【0019】(第2実施形態)図7、図8は、この発明
の第2実施形態に係る端末止水部付きシールド線1Aの
構造並びに製造方法を示す図であって、図7は樹脂モー
ルド前の状態を示す平面図、図8は樹脂モールド後の状
態を示す平面図である。図7、図8に示す端末止水部2
A(以下、「樹脂モールド部」と称する場合がある)
は、口出しされたドレンワイヤ7と接続部10によって
接続したドレン用電線9を、該端末止水部2Aの後端部
(シールド線基端部側(図7、図8左側)に位置する端
部)から外側に引き出して、グランドに接続されるよう
にした点が、前述の第1実施形態の端末止水部2と異な
る。他の構成は、第1実施形態と同様である。ここで
も、ドレンワイヤ7先端とドレン用電線9との接続部1
0付近を樹脂モールド部2Aのモールド樹脂中に埋設し
て封止し、一体化することは変わり無い。この場合、シ
ールド線3の側部には、ドレンワイヤ7又はドレン用電
線9のいずれか一方のみを配置した状態で樹脂モールド
部2Aが形成されるから、この樹脂モールド部2Aは、
第1実施形態の樹脂モールド部2に比べて、さらに小型
に形成することが可能である。
【0020】(第3実施形態)図9、図10は、この発
明の第2実施形態に係る端末止水部付きシールド線1B
の構造並びに製造方法を示す図であって、図9は樹脂モ
ールド前の状態を示す平面図、図10は樹脂モールド後
の状態を示す平面図である。図9、図10に示す端末止
水部付きシールド線1Bは、電線6のみが口出しされた
シールド線端末部3bをモールド樹脂で埋設、封止した
樹脂モールド部である端末止水部2Bを有している。ド
レンワイヤ7はシールド線3の基端部3cから引き出さ
れている。この例は、シールド線3の浸水対策が必要無
い環境下に配置される箇所(ここでは基端部3c)か
ら、ドレンワイヤ7を口出しした構成である。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電線が口出しされたシールド線端末部付近をモールド樹
脂で埋設、封止した樹脂モールド部である端末止水部を
有するため、優れた止水性能を簡単かつ安価に確保でき
る。さらには、長期にわたって優れた止水性能を維持で
きる長期安定性等も得られる。しかも、樹脂モールド部
は、小型に形成できる上、モールド樹脂の柔軟性によっ
て、シールド線と非常に近い曲げ特性が得られるため、
シールド線の一部として取り扱うことが可能であり、取
り扱い性に優れ、例えば車両内等における狭隘な設置ス
ペースへの配線等も容易に行えるといった利点がある。
請求項1、2記載の発明では、前記シールド線端末部か
ら口出ししたドレンワイヤや、このドレンワイヤとドレ
ン用電線との接続部等も、樹脂モールド部の成形によっ
て、一括して、モールド樹脂中に埋設、一体化して封止
することができ、工程数を減少できる。請求項3、4記
載の発明では、樹脂モールド部の一層の小型化が可能で
あり、シールド線と非常に近い曲げ特性が容易に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態に係る端末止水部付
きシールド線の樹脂モールド部付近を示す斜視図であ
る。
【図2】 この発明の第1実施形態に係る端末止水部付
きシールド線を構成するシールド線(シールド線本体)
の断面図である。
【図3】 この発明の第1実施形態に係る端末止水部付
きシールド線における樹脂モールド前の状態を示す平面
図である。
【図4】 この発明の第1実施形態に係る端末止水部付
きシールド線における樹脂モールド後の状態を示す平面
図である。
【図5】 この発明の第1実施形態に係る端末止水部付
きシールド線の樹脂モールド部を形成する金型等を示す
図である。
【図6】 (a)〜(c)は、この発明の第1実施形態
に係る端末止水部付きシールド線の断面図である。
【図7】 この発明の第2実施形態に係る端末止水部付
きシールド線における樹脂モールド前の状態を示す平面
図である。
【図8】 この発明の第2実施形態に係る端末止水部付
きシールド線における樹脂モールド後の状態を示す平面
図である。
【図9】 この発明の第3実施形態に係る端末止水部付
きシールド線における樹脂モールド前の状態を示す平面
図である。
【図10】 この発明の第3実施形態に係る端末止水部
付きシールド線における樹脂モールド後の状態を示す平
面図である。
【図11】 一般例のシールド線を示す断面図である。
【図12】 一般例のシールド線の端末に電線とドレン
ワイヤとを口出しした状態を示す斜視図である。
【図13】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
1)を形成する前段階を示す図であって、電線(シール
ド線)シース部を口出しし、ドレンワイヤにドレン用電
線を接続した状態を示す平面図である。
【図14】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
1)を示す平面図である。
【図15】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
2)を形成する前段階を示す図であって、電線(シール
ド線)シース部を口出しし、ドレンワイヤにドレン用電
線を接続した状態を示す平面図である。
【図16】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
2)を示す平面図である。
【図17】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
3)を形成する前段階を示す図であって、電線(シール
ド線)シース部を口出しし、ドレンワイヤにドレン用電
線を接続した状態を示す平面図である。
【図18】 従来例のシールド線の端末止水部(従来例
3)を示す平面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…端末止水部付きシールド線、2,2
A,2B…端末止水部、3…シールド線、3a、3b…
シールド線端末部、3c…シールド線基端部、4…導電
体膜、5…シース、6…電線、7…ドレンワイヤ、8…
介在紙(介在物)、9…ドレン用電線、9a…ドレン用
電線基端部、10…接続部、14…突条部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 宏征 山形県米沢市八幡原1丁目1番3号 米沢 電線株式会社八幡原事業所内 Fターム(参考) 5G309 FA06 5G355 AA03 BA08 CA26

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面にシールド用の導電体膜が被覆さ
    れたシース内に電線及びドレンワイヤが収納されたシー
    ルド線の前記電線及び前記ドレンワイヤが口出しされた
    端末部と、このシールド線端末部からシールド線基端側
    に折り返され前記シールド線端末部に添わせて配置され
    たドレンワイヤと、このドレンワイヤ先端に接続された
    ドレン用電線の前記シールド線端末部に添わせて配置し
    た部分であるドレン用電線基端部と、ドレン用電線の前
    記ドレンワイヤに対する接続部とをモールド樹脂によっ
    て埋設、封止して一体化した樹脂モールド部である端末
    止水部を有し、この端末止水部の先端部から、前記電線
    とドレン用電線とが突出されていることを特徴とする端
    末止水部付きシールド線。
  2. 【請求項2】 前記端末止水部の側部に前記シールド線
    長手方向に沿って延在する突条部が形成され、前記シー
    ルド線端末部に添わせて配置されたドレンワイヤと、こ
    のドレンワイヤに添わせるようにして配置された前記ド
    レン用電線基端部とが、前記突条部の形成位置に対応し
    て前記シールド線長手方向に沿って前記端末止水部中に
    埋設されていることを特徴とする請求項1記載の端末止
    水部付きシールド線。
  3. 【請求項3】 内周面にシールド用の導電体膜が被覆さ
    れたシース内に電線及びドレンワイヤが収納されたシー
    ルド線の前記電線及び前記ドレンワイヤが口出しされた
    端末部と、このシールド線端末部からシールド線基端側
    に折り返され前記シールド線端末部に添わせて配置され
    たドレンワイヤと、このドレンワイヤ先端に対する前記
    ドレン用電線の接続部とをモールド樹脂によって埋設、
    封止して一体化した樹脂モールド部である端末止水部を
    有し、この端末止水部の先端部から前記電線が突出さ
    れ、前記端末止水部の後端部から前記ドレン用電線が突
    出されていることを特徴とする端末止水部付きシールド
    線。
  4. 【請求項4】 前記端末止水部の側部に前記シールド線
    長手方向に沿って延在する突条部が形成され、前記シー
    ルド線端末部に添わせて配置されたドレンワイヤが、前
    記突条部の形成位置に対応して前記シールド線長手方向
    に沿って前記端末止水部中に埋設されていることを特徴
    とする請求項3記載の端末止水部付きシールド線。
  5. 【請求項5】 内周面にシールド用の導電体膜が被覆さ
    れたシース内に電線及びドレンワイヤが収納されたシー
    ルド線の前記電線が口出しされた端末部をモールド樹脂
    によって埋設、封止した樹脂モールド部である端末止水
    部を有し、この端末止水部の先端部からシールド線端末
    部に口出しされた前記電線が突出され、前記シールド線
    端末部に対向するシールド線基端部に前記ドレンワイヤ
    が口出しされていることを特徴とする端末止水部付きシ
    ールド線。
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