JP2003149592A - 表示光学系、画像表示装置、撮像光学系および撮像装置 - Google Patents

表示光学系、画像表示装置、撮像光学系および撮像装置

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JP2003149592A JP2001349352A JP2001349352A JP2003149592A JP 2003149592 A JP2003149592 A JP 2003149592A JP 2001349352 A JP2001349352 A JP 2001349352A JP 2001349352 A JP2001349352 A JP 2001349352A JP 2003149592 A JP2003149592 A JP 2003149592A
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章市 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化された画像表示素子を用いて表示光学
系や撮像光学系を構成する場合、光学系の倍率を上げて
広画角化する必要がある。 【解決手段】 原画10からの光を観察者の眼又は被投
射面に導く表示光学系において、少なくとも反射作用を
有する第1の面21bおよびこの第1の面で反射した光
を透過させる第2の面21cとを有する光学素子と、こ
の第2の面から光学素子を射出した光を反射して、第2
の面を再度透過させて光学素子に入射させるとともに第
1の面における最初の光の反射領域側に戻す反射部材2
2とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示素子等に
表示された原画を拡大表示させるヘッドマウントディス
プレイやプロジェクタ等の画像表示装置に好適な表示光
学系および撮像装置に好適な撮像光学系に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】CRTやLCD等の画像表示素子を用
い、これらの表示素子に表示された画像を光学系を介し
て拡大表示させる頭部装着型の画像表示装置(ヘッドマ
ウントディスプレイ)が良く知られている。
【0003】このヘッドマウントディスプレイ等の画像
表示装置は、これらの装置を頭部に装着するため、特に
装置全体の小型化、軽量化が要望されている。また、重
量バランスや外観等を考慮すると、観察者の視軸方向に
薄型であることが好ましい。さらに、表示される拡大像
に迫力を持たせるために、できるだけ大きな拡大像が望
まれている。
【0004】図12には、従来の共軸凹面鏡を用いた画
像表示装置を示している。同装置では、表示素子101
に表示された画像からの光束をハーフミラー102で反
射させ、凹面鏡103に入射させ、凹面鏡103で反射
した光束をハーフミラー102を介して観察者の眼Eに
導いている。表示素子101に表示した画像は、凹面鏡
103によって拡大した虚像として形成される。これに
より、観察者は表示素子101に表示した画像の拡大虚
像を観察することができる。
【0005】また、例えば特開平7−333551号公
報,特開平8−50256号公報,特開平8−1603
40号公報および特開平8−179238号公報等にお
いては、画像を表示する画像表示素子としてのLCD
(液晶)と、観察光学系としての薄型プリズムとを使用
し、装置全体の薄型化を図った画像表示装置が提案され
ている。
【0006】図13には、特開平7−333551号公
報で提案されている画像表示装置を示している。この装
置において、LCD111から発せられた光は、小型の
偏心プリズム112の入射面113に入射する。そし
て、プリズム112に形成した曲率を有した全反射面1
14と反射面115との間で光束が折り畳まれ、その
後、面114より偏心プリズム112から射出して観察
者の眼Eに導かれる。これによって表示素子(LCD)
111に表示された画像の虚像が形成され、この虚像を
観察者が観察する。
【0007】偏心プリズム112の反射面115は、偏
心非回転対称面(アジムス角度により光学的パワーの異
なる面であり、いわゆる自由曲面)で構成された偏心自
由曲面より構成されている。
【0008】図13に示す光学系のタイプは、図12に
示した従来の共軸凹面鏡を用いたタイプに比べ、装置全
体の薄型化および観察視野の広画角化が容易であるとい
う特徴を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年、画像を表示する
表示素子であるLCD等の高精細化が進み、従来と同程
度の画素数を有しながらも従来より小型化されたLCD
等が開発されている。このような小型化された画像表示
素子を用いると、装置の小型化には有利になるものの、
従来と同様の画角を達成するためには、光学系の倍率を
上げる必要が生じる。
【0010】このような状況に鑑みて、特開平10−1
53748号公報には、偏心プリズムとリレーレンズ系
とを組み合わせ、リレーレンズ系により一旦中間像を形
成してから表示素子に表示された画像を観察者に導く光
学系が提案されている。これにより、図13に示すタイ
プの薄型という特徴を有しつつ、更なる倍率向上を果た
し、LCDサイズに対して広画角化を図っている。
【0011】また、この特開平10−153748号公
報にて提案の光学系に比べて、更なる光学性能向上を図
ったものとして、偏心プリズムの内部反射面を増加さ
せ、偏心プリズムのみで中間像を形成し、その像を観察
者に導くタイプや、第1の偏心プリズム光学系に第2の
偏心プリズムを設けたタイプ等が、特開2000−06
6106号公報,特開2000−105338号公報,
特開2000−131614号公報,特開2000−1
99853号公報,特開2000−227554号公報
および特開2000−231060号公報等に提案され
ている。
【0012】一般的に、一旦中間像を形成するタイプの
光学系は光路長が長くなり、装置が大型化するという問
題があるが、これらの各公報にて提案の光学系において
も、透過作用と反射作用とを果たす兼用面を用いたり、
光路を交差させたりする等の工夫により小型化を目指し
ている。
【0013】本発明は、小型の表示素子を用いつつ広表
示画角を達成でき、しかも全体として小型の表示光学
系、および小型で広撮影画角を達成できる撮像光学系を
提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願第1の発明では、原画からの光を観察者の眼
又は被投射面に導く表示光学系において、少なくとも反
射作用を有する第1の面およびこの第1の面で反射した
光を透過させる第2の面とを有する光学素子と、この第
2の面から光学素子を射出した光を反射して、第2の面
を再度透過させて光学素子に入射させるとともに、第1
の面に再度入射した中心画角主光線が,そのヒットポイ
ント上での面の法線に対し前回とは反対側に反射して進
むようにする反射部材とを設けている。
【0015】すなわち、第1の面および反射部材の間で
光を略往復させて光路を折り返すことにより、小型の光
学系でありながらも光路長を長く確保できるようにして
いる。このため、小型の原画(画像表示素子に表示され
た画像等)を用いつつ広表示画角を達成でき、しかも全
体として小型の表示光学系を実現することが可能とな
る。
【0016】そして、反射部材を光学素子とは別部材と
することにより、表示光学系の大きさに影響を与えずに
光路中の有効面を増やすことができるため、設計の自由
度を増加させ、光学性能の向上を図ることが可能とな
る。
【0017】また、表示光学系(例えば、光学素子)内
で光を中間結像させるようにするとよい。すなわち、小
型の原画の中間結像面を拡大して表示する中間結像タイ
プとすることにより、レイアウトの自由度が増え、原画
を大画面表示させることが可能となるとともに、光路長
をかなり長くしても表示光学系を小型に構成することが
可能である。
【0018】また、この表示光学系を構成する光学面を
光に対して偏心させることにより、さらなる薄型化を図
ることが可能となり、光学面に曲率を持たせることで表
示光学系における不要な面を取り除き、小型化を図るこ
とが可能となる。さらに、光学面を回転非対称面(自由
曲面)とすることにより、諸収差を良好に補正でき、原
画のアスペクト比と表示画像のアスペクト比とを近いも
のにすることが可能となり、高品位な表示画像を得るこ
とが可能となる。
【0019】なお、この表示光学系は、観察者が頭部に
装着して画像を観察するためのヘッドマウントディスプ
レイ(HMD)やスクリーン等の被投射面に画像を拡大
投射する投射型画像表示装置(プロジェクタ)等の画像
表示装置に好適である。
【0020】また、本願第2の発明では、被写体からの
光を撮像面に導く撮像光学系において、少なくとも反射
作用を有する第1の面およびこの第1の面で反射した光
を透過させる第2の面とを有する光学素子と、この第2
の面から光学素子を射出した光を反射して、第2の面を
再度透過させて光学素子に入射させるとともに,第1の
面に再度入射した中心画角主光線が、そのヒットポイン
ト上での面の法線に対し前回とは反対側に反射して進む
ようにする反射部材とを設けている。 すなわち、第1
の面および反射部材の間で光を略往復させて光路を折り
返すことにより、小型の光学系でありながらも光路長を
長く確保できるようにしている。このため、小型であり
ながらも広撮影画角を達成することが可能となる。
【0021】そして、反射部材を光学素子とは別部材と
することにより、撮像光学系の大きさに影響を与えずに
光路中の有効面を増やすことができるため、設計の自由
度を増加させ、光学性能の向上を図ることが可能とな
る。
【0022】なお、撮像光学系(例えば、光学素子)内
で光を中間結像させるようにするとよい。すなわち、被
写体の中間結像面を縮小して撮像面に導く中間結像タイ
プとすることにより、レイアウトの自由度が増え、広画
角の被写体像を十分縮小して撮像面に導くことが可能と
なるとともに、光路長をかなり長くしても撮像光学系を
小型に構成することが可能である。
【0023】また、この撮像光学系を構成する光学面を
光に対して偏心させることにより、さらなる薄型化を図
ることが可能となり、光学面に曲率を持たせることで撮
像光学系における不要な面を取り除き、小型化を図るこ
とが可能となる。さらに、光学面を回転非対称面(自由
曲面)とすることにより、諸収差を良好に補正でき、複
数の回転非対称面(自由曲面)を採用すると、被写体の
アスペクト比と撮影画像のアスペクト比とを近いものに
することが可能となり、高品位な撮影画像を得ることが
可能となる。
【0024】なお、この撮像光学系は、デジタルスチル
カメラやビデオカメラ等の撮像装置に好適である。
【0025】また、第1および第2の発明において、光
学素子上の光学面で光を全反射させるようにすることに
より、長い光路長でも光量ロスを少なくすることが可能
である。
【0026】また、表示光学系および撮像光学系のいず
れにおいても、光を反射して折り返す面を曲面とすると
よい。折り返し反射面が平面であると、反射時に周辺画
像の光線の方向を個々に制御できないため、光学系が大
型化してしまう。折り返し反射面が回転非対称面である
と、周辺画像の光線方向を自由に制御できるため、曲面
の場合よりも更に小型化可能となる。さらに、反射部材
を透過面および反射面を有する裏面鏡とすることによ
り、透過面も光学面として使えるため、光学系の大きさ
に影響を与えずにさらに結像性能を向上させることがで
きる。
【0027】ここで、折り返し反射面に、ほぼ100%
近く光を反射する金属ミラーコーティングをして光量ロ
スをできるだけ少なくすることが望ましい。
【0028】なお、上記光学系は、言い換えれば、第1
の面に最初に入射した中心画角主光線のヒットポイント
における法線に対する反射角と、反射部材で反射されて
第1の面に再度入射した中心画角主光線のヒットポイン
トにおける法線に対する反射角とが逆符号となるように
構成されている。即ち、第1の面で反射された光を反射
部材によって第1の面における最初の光の反射領域側
(反射領域、反射領域付近あるいは反射領域寄りの領
域)に戻すように反射することによって効果的に光路を
重複させ、長い光路長を小型の光学系の中に納めること
ができるようにしている。
【0029】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には、本発
明の第1実施形態である表示光学系を示している。この
表示光学系20は、内部がガラスやプラスチックなどの
光学媒質で満たされた透明体(以下、光学素子という)
21と、反射ミラー部材22とを有して構成されてい
る。
【0030】光学素子21は、入射面および反射面とし
て作用する面21aと、反射面および射出面として作用
する面21b(第1の面)と、透過面として作用する面
21c(第2の面)とを有している。なお,面21aに
はハーフミラーコーティングが施されている。10は画
像を表示する画像表示素子(LCD等)である。
【0031】画像表示素子10により変調された光は、
面21aから光学素子21に入射し、面21bで反射し
て面21cから屈折されつつ光学素子21を射出する。
射出した光は反射ミラー部材22の反射面22aで入射
光とほぼ逆向きに反射し、再び面21cから光学素子2
1に入射し、面21bにおいて、そのヒットポイント上
での面の法線に対し前回とは反対側に再反射する。そし
て、面21aで反射した後、面21bを透過して光学素
子21を射出し、本表示光学系の射出瞳Sに到達する。
【0032】この図では、画像表示素子10から発した
光束の例として、画像表示素子10の表示面中心を射出
し、射出瞳Sの中心に至る中心画角主光線を実線で示し
ている。
【0033】本実施形態においては、面21a,21
b,21cのうち少なくとも1つの面を曲面で構成し、
射出瞳Sの位置付近に観察者が眼を置くことにより、画
像表示素子10上に表示された画像の拡大像を視認する
ことが可能となる。
【0034】この表示光学系20において、光は面21
a→面21b→面21c→面22a→面21c→面21
b→面21a(→面21b)の順で各面を通り、面22
aでの反射を境にそれまでの光路を逆にたどる。面21
a→面21b→面21c→面22aまでの光路を往路と
呼び、面22a→面21c→21b→21aまでの光路
を復路と呼び、これら往路と復路の組み合わせにより往
復光路が形成されている。また、面22aを折り返し反
射面と呼ぶ。
【0035】このように、面22aを折り返し反射面と
して表示光学系20内で往復光路を形成することで光路
を重複させるように折り返し、表示光学系20内のスペ
ースを有効に利用して光路長に対して表示光学系20を
小型化している。
【0036】このとき、往復光路を用いることにより表
示光学系20の小型化は図れるが、面を重複して利用す
るため、設計の自由度が低下し、光学性能の低下や製造
許容誤差の減少などが懸念される。
【0037】しかし、本実施形態では、折り返し反射面
22aを含む反射ミラー部材22を光学素子21とは別
部材とすることにより、光学系の大きさに影響を与えず
に光路中の有効面を増やし、設計の自由度を増加させ、
光学性能の向上を実現している。
【0038】また、図1に示すように、光学素子21を
構成する反射面を,中心画角主光線に対して偏心させて
配置することにより、光路を斜めに折り畳み、光学系2
0の薄型化を実現している。この際、光学的パワー(1
/焦点距離)を有した面を偏心させて配置することによ
り生じる偏心収差を補正するために、光学素子21を構
成する面のうち少なくとも1つの面をアジムス角度によ
り光学的パワーの異なる回転非対称面(いわゆる自由曲
面)で構成することが好ましい。
【0039】さらに好ましくは、光学素子21を構成す
る全ての面を自由曲面で構成することにより、さらに良
好な光学性能を得ることができる。
【0040】このとき、各回転非対称面を図の紙面断面
を唯一の対称面とする紙面垂直方向に面対称な形状とす
ると、対称性のない場合に比較して加工および製作を容
易にすることができるため、好ましい。
【0041】また、面21bでの反射を光学素子21内
での全反射とすると、光量ロスが少なくなり好ましい。
また、少なくとも面21bでの反射光束と射出光束とが
共用する領域においては反射光束が全反射するようにす
ると、反射光束の全てを全反射とする場合に対して設計
の自由度を上げることができる。
【0042】このように、透過作用と反射作用の両作用
を有する面における反射を全反射とすることにより、光
を効率良く利用することができる。
【0043】反射ミラー部材22の反射面22aの形状
は、結像作用面を増やすという観点から曲面であること
が望ましく、さらに,偏心した回転非対称形状とするこ
とにより、光学素子21で発生する偏心収差の補正に寄
与させ、光学性能の向上を図ることができる。
【0044】図1に破線で示したように、画像表示素子
10の画像表示面の中心より射出して射出瞳Sの両端に
至る光線も、面21a→面21b→面21c→面22a
→面21c→面21b→面21a(→面21b)と中心
画角主光線と同様の経路をたどる。この際、画像表示素
子10から射出瞳Sまでの光路中で両端からの光線が交
わっており、画像表示素子10上に表示された画像の中
間像が形成されている。これにより、画像表示素子10
の表示サイズに対する表示画角設定の自由度を向上させ
て広画角化(高倍率表示)を可能にしている。
【0045】また、中間像を略平行光として射出瞳Sに
導くいわゆる接眼光学系部分の収差補正を容易にするた
め、中間結像面は接眼光学系部分での像面湾曲、非点収
差や歪曲収差の発生する状況に合わせて適宜湾曲したり
非点隔差を有したり歪曲させたりするように形成されて
いてもよい。
【0046】以上のように表示光学系を構成することに
より、画像表示素子10に表示された画像を、良好な光
学性能で拡大像として表示する画像表示装置を提供する
ことができる。また、表示光学系20内で1回結像を行
うことで、画像表示素子10の表示サイズに対する表示
画角設定の自由度を向上させ、広画角化(高倍率表示)
を可能にするとともに、それに伴い光路長が長くなるの
を表示光学系20内に往復光路を形成することで光路を
重複させて表示光学系20の全長を短く抑え、非常にコ
ンパクトな表示光学系を構成できる。
【0047】(第2実施形態)図2には、本発明の第2
実施形態である表示光学系を示している。この表示光学
系20は、第1実施形態と同じ光学素子21と、裏面鏡
である反射ミラー部材22’とを有して構成されてい
る。画像表示素子10から射出した光が表示光学系20
内を進む経路は第1実施形態と同様であるが、反射ミラ
ー部材22’の反射面22a’での反射の前後に透過面
22b’を通過する点で第1実施形態と異なる。
【0048】このように、反射ミラー部材22’を透過
面22b’および反射面22a’を有する裏面鏡とする
ことにより、透過面22b’も光学面として使えるた
め、光学系の大きさに影響を与えずにさらに結像性能を
向上させることができる。
【0049】(第3実施形態)図3には、本発明の第3
実施形態である表示光学系を示している。この表示光学
系20は、第1実施形態と同じ光学素子21と、複数の
光学素子により構成された反射ミラー部材22”とを有
して構成されている。画像表示素子10から射出した光
が表示光学系20内を進む経路は第1実施形態と同様で
あるが、反射ミラー部材22”を構成する複数の光学素
子の各光学面を通過する点で第1実施形態と異なる。
【0050】このように、反射ミラー部材22”を複数
の光学素子で構成することにより、色収差の補正が容易
となり、さらなる結像性能の向上ができる。
【0051】(第4実施形態)図4には、本発明の第4
実施形態である表示光学系を示している。この表示光学
系20は、第1実施形態と同じ光学素子21および反射
ミラー部材22とからなる第1の光学系と、画像表示素
子10から射出した光を光学素子21の入射面に導く第
2の光学系30とを有して構成されている。
【0052】これにより、画像表示素子10から発せら
れた光に与える光学的パワーを、第1の光学系20と第
2の光学系30とに分散させることが可能となり、各光
学面で発生する収差を抑えることができるため、良好な
結像性能が得られる。
【0053】(第5実施形態)図5には、本発明の第5
実施形態である撮像光学系を示している。この撮像光学
系120は、第1実施形態に示したものと同様の光学素
子21と、反射ミラー部材22とから構成されている。
40はCCD等の撮像素子である。
【0054】Sはこの撮像光学系120の入射瞳であ
り、この位置に絞りを置いて不要光の入射を防いでい
る。
【0055】本実施形態において、光学素子21の面2
1b(第1の面)は被写体からの光の入射面および反射
面として作用し、面21a(第3の面)は反射面および
射出面として作用し、面21c(第2の面)は透過面と
して作用する。また、反射ミラー部材22の面22aは
反射面として作用する。
【0056】絞りSを通過した被写体からの光は、光学
素子21に面21bから入射し、面21aで反射し、面
21bで反射し、面21cを透過して光学素子21を射
出する。光学素子21から射出した光は、反射ミラー部
材22の面22aでほぼ逆向きに折り返し反射し、面2
1cを透過して光学素子21に再び入射する。そして、
面21bにおける最初の光の反射領域に戻されて反射
し、面21aを透過して光学素子21を射出する。
【0057】光学素子21を射出した光は、撮像素子4
0に到達する。この際、所望の外界(被写体)からの光
は撮像素子40の撮像面上に結像し、これにより、外界
像の撮像を行うことができる。
【0058】以上のように撮像光学系を構成することに
より、被写体を撮像素子40に良好な光学性能で結像さ
せる撮像装置を提供することができる。
【0059】また、撮像光学系120内で1回中間結像
させることで、撮像素子40のサイズに対して撮影画角
の自由度を向上させて広画角化を可能にし、これに伴い
光路長が長くなるのを光学系120内に往復光路を形成
することで光路を重複させるよう折り畳み、光学系20
の全長を短く抑え、非常にコンパクトな撮像光学系を実
現している。
【0060】本実施形態においても、光学素子21の各
光学面を回転非対称面で構成したり、図2,3に示すよ
うに反射ミラー部材を裏面鏡で構成したり、図4に示す
ように光学素子21と撮像素子40の間の光路中に別の
光学系を挿入することにより、より良好な結像性能を得
ることができる。
【0061】以上説明した第1から第5実施形態におい
ては、中心画角主光線(表示光学系においては画像表示
素子の表示面中心から射出瞳S中心に至る光線であり、
撮像光学系においては入射瞳中心を通り撮像素子の撮像
面中心に至る光線である)の反射ミラー部材における折
り返し反射が略垂直反射であるように描かれているが、
本発明の光学系はこの構成に限るものではない。
【0062】(第6実施形態)図6および図7にはそれ
ぞれ、第6実施形態である表示光学系の構成を示してい
る。これらの図に示した表示光学系20’,20”で
は、中心画角主光線の光路が第1実施形態のものと異な
っている。
【0063】図6および図7ともに、面21a→面21
b→面21c→面22a→面21c→面21b→面21
a→面21bの往復光路が形成されている点は第1実施
形態の表示光学系20と同様である。
【0064】但し、図6の表示光学系20’では、面2
1bで反射した中心画角主光線が面22aで角度θをな
して折り返し反射されて、面21bでの先の反射地点よ
りも高い位置で再反射される点が第1実施形態と異な
る。
【0065】また、図7の表示光学系20”では、面2
1bで反射した中心画角主光線が面22aで角度θをな
して折り返し反射されて、面21bでの先の反射地点よ
りも低い位置で再反射される点が第1実施形態と異な
る。
【0066】このように折り返し反射面22aの前後で
光が所定角度θをなして入射・反射されてもよい。但
し、角度θは、 |θ|<30° …(1) を満たすことが好ましい。
【0067】この式(1)の条件を外れると、光学素子
21が大型化し、表示光学系全体を小型にすることが難
しくなるため、好ましくない。
【0068】なお、本実施形態では、表示光学系につい
て説明したが、第5実施形態に示したような撮像光学系
にも本実施形態と同様の考え方を適用することができ
る。
【0069】(第7実施形態)図8には、本発明の第7
実施形態である表示光学系を示している。この表示光学
系50は、内部がガラスやプラスチックなどの光学媒質
で満たされた透明体(以下、光学素子という)51と、
反射ミラー部材52とを有して構成されている。
【0070】光学素子51は、入射面および反射面とし
て作用する面51aと、反射面および透過面として作用
する面51b(第2の面)と、反射面として作用する面
51c(第1の面)とを有している。なお、面51aに
はハーフミラーコーティングが、面51cには反射ミラ
ーコーティングが施されている。10は画像を表示する
画像表示素子(LCD等)である。
【0071】画像表示素子10により変調された光は、
面51aから光学素子51に入射し、面51bに臨界角
以上の角度で入射して全反射し、面51cで反射し、面
51bに臨界角以下の角度で入射して屈折されつつ光学
素子51を射出する。射出した光は、反射ミラー部材5
2の反射面52aでほぼ逆向きに反射し、再び面51b
を透過して光学素子51に入射する。
【0072】光学素子51に入射した光は、面51cで
そのヒットポイント上での面の法線に対し前回とは反対
側に反射して、面51bで再び全反射し、面51aで反
射した後、面51bを透過して光学素子51を射出し、
射出瞳Sに到達する。
【0073】この図では、画像表示素子10から発した
光束の例として,画像表示素子10の表示面中心を射出
し、射出瞳Sの中心に至る中心画角主光線を示してい
る。
【0074】本実施形態においては、面51a,51
b,51cのうち少なくとも1つの面を曲面で構成し、
射出瞳Sの位置付近に観察者が眼を置くことにより、画
像表示素子10上に表示された画像の拡大像を視認する
ことが可能となる。
【0075】この表示光学系50において、光は面51
a→面51b→面51c→面51b→面52a→面51
b→面51c→面51b→面51a(→面51b)の順
で各面を通り、面52aでの折り返し反射を境にそれま
での光路を逆にたどる。
【0076】面51a→面51b→面51c→面51b
→面52aまでの光路を往路と、面52a→面51b→
面51c→面51b→面51aまでの光路を復路と呼
び、これら往路と復路を合わせて往復光路と呼ぶ。ま
た、面52aを折り返し反射面と呼ぶ。
【0077】このように面52aを折り返し反射面とし
て、表示光学系50内で往復光路を形成することで光路
を重複させるように折り返し、表示光学系50内のスペ
ースを有効に利用し、光路長に対して表示光学系50を
小型化している。
【0078】このように表示光学系50を構成すること
により、第1実施形態と同様に、画像表示素子10に表
示された画像を、良好な光学性能で拡大像として表示す
る画像表示装置を提供することができる。
【0079】また、表示光学系50内で1回結像を行う
ことで、画像表示素子10の表示サイズに対する表示画
角設定の自由度を向上させ、広画角化(高倍率表示)を
可能にするとともに、それに伴い光路長が長くなるのを
表示光学系50内に往復光路を形成することで光路を重
複させて表示光学系50の全長を短く抑え、非常にコン
パクトな表示光学系を構成できる。
【0080】(第8実施形態)図9には、本発明の第8
実施形態である撮像光学系を示している。この撮像光学
系150は、第7実施形態に示したものと同様の光学素
子51と、反射ミラー部材52’とから構成されてい
る。40はCCD等の撮像素子である。
【0081】Sはこの撮像光学系150の入射瞳であ
り、この位置に絞りを置いて不要光の入射を防いでい
る。
【0082】本実施形態において、光学素子51は、透
過面および反射面として作用する面51b(第2の面)
と、反射面および射出面として作用する面51aと、反
射面として作用する面51c(第1の面)とを有してい
る。なお、面51aにはハーフミラーコーティングが、
面51cには反射ミラーコーティングが施されている。
【0083】絞りSを通過した被写体からの光は、面5
1bを透過して光学素子51に入射し、面51aで反射
し、面51bに臨界角以上の角度で入射して全反射し、
面51cで反射し、面51bに臨界角以下の角度で入射
して光学素子51を射出する。光学素子51を射出した
光は、反射ミラー部材52’の反射面52a’でほぼ逆
向きに折り返し反射した後、再び面51bを透過して光
学素子51に入射する。
【0084】光学素子51に入射した光は、面51cで
そのヒットポイント上での面の法線に対し前回とは反対
側に反射して、面51bで再び全反射し、面51aを透
過して光学素子51を射出する。
【0085】光学素子51を射出した光は、撮像素子4
0に到達する。この際、所望の外界(被写体)からの光
は撮像素子40の撮像面上に結像し、これにより、外界
像の撮像を行うことができる。
【0086】以上のように撮像光学系を構成することに
より、被写体を撮像素子40に良好な光学性能で結像さ
せる撮像装置を提供することができる。
【0087】また、撮像光学系150内で1回結像を行
うことで、撮像素子40のサイズに対して撮影画角の自
由度を向上させて広画角化を可能にするとともに、それ
に伴い光路長が長くなるのを撮像光学系150内に往復
光路を形成することで光路を重複させて撮像光学系15
0の全長を短く抑え、非常にコンパクトな撮像光学系を
構成できる。
【0088】また、図8および図9に示した第7および
第8実施形態においても、光学素子51の各光学面およ
び反射ミラー部材52,52’の反射面を回転非対称面
で構成したり、反射ミラー部材52,52’を図2およ
び3に示したような裏面鏡や複数の光学素子で構成した
り、光学素子51と画像表示素子10あるいは撮像素子
40との間の光路中に別の光学系を挿入したりすること
によるメリットは、第1実施形態と同様である。
【0089】また、図6および7に示したように、折り
返し反射面52a,52a’の前後で光線が所定の角度
をなして入射・反射するようにしてもよい。
【0090】以下、上記各実施形態の数値実施例につい
て説明する。
【0091】[数値実施例1]図10には、図1に示し
た第1実施形態の数値実施例の光学断面図を示してい
る。図中の20は表示光学系を示し、21は3つの光学
面を有する光学素子、22は反射ミラー部材である。
【0092】S2,S4,S8は同一面、S3,S9は
同一面、S5,S7は同一面であり、これら3面はそれ
ぞれ第1実施形態にて説明した面21b,21a,21
cに相当する。また、S6は反射ミラー部材22の反射
面22aに相当する。
【0093】また、図中の30は第2の光学系であり、
光学素子21のS9に接合された面S9およびS10を
有するレンズ形状素子と、面S11およびS12を有す
る凸レンズとから構成されている。
【0094】これら光学素子21および第2の光学系3
0を構成する各光学面は全て回転非対称面であり、紙面
(yz断面)を唯一の対称面として持つ面対称形状をし
ている。本数値実施例の光学データを表1に示す。
【0095】ここで、表1の光学データのうち最も左の
項目SURFは面番号を示している。また、X,Y,Z
およびAは、第1面S1の中心を原点(0,0,0)と
し、図中に示したy軸,z軸と紙面奥向きにx軸をとっ
た座標系における各面の面頂点の位置(x,y,z)並
びに図面上で反時計回り方向を正方向とするx軸回りの
回転角度a(単位:度)である。
【0096】Rは曲率半径である。TYPの項は面形状
の種類を表し、SPHは球面であり、FFSは以下の式
に従う回転非対称面である.
【0097】
【数1】
【0098】TYPの欄でFFSの横に記された数値
は、その面の形状が同表の下側に記載された非球面係数
kおよびci(i=1,2,3…)に対応する回転非対
称形状であることを示している。
【0099】Nd,νd(但し、表ではvdと記す)は
それぞれ、その面以降の媒質のd線波長での屈折率とア
ッベ数を示しており、屈折率Nの符号の変化はその面で
光が反射されることを示している。また、媒質が空気層
の場合は、屈折率Ndのみを1.000として表示し、
アッベ数νdは省略している。
【0100】また、折り返し反射面での中心画角主光線
の入射光線と反射光線とのなす角度θの絶対値を|θ|
として記載している。以上の表の項目は、以降の数値実
施例においても同様である。
【0101】
【表1】
【0102】表1から分かるように、画像表示面SIか
らの光は、第2の光学系30のS12,S11,S10
を介してS9(面21a)から光学素子21に入射し、
S8(面21b)で反射し、S7(面21c)で屈折し
つつ光学素子21を射出する。射出した光は、S6(反
射ミラー部材22の反射面22a)で折り返し反射し、
S5(面21c)から再び光学素子21に入射し、S4
(面21b)で反射し、S3(面21a)で反射し、S
2(面21b)から光学素子21を射出して射出瞳S1
(S)に導かれる。
【0103】本数値実施例の長さのディメンジョンを有
する数値をmmとして考えると、射出瞳径φ6mm、画
像表示サイズ10mm×7.5mm程度で水平約50
°,垂直約39°の画角で画像をz軸の正方向無限遠方
に表示する表示光学系となる。
【0104】なお、本数値実施例の光学系を撮像光学系
に利用してもよい。この場合、z軸負方向無限遠方の被
写体からの光は、絞りS1を通過してS2から光学素子
21に入射し、S3,S4で反射し、S5を透過して光
学素子21から射出し、S6で折り返し反射してS7を
透過して光学素子21に入射し、S8で反射してS9か
ら光学素子21を射出する。光学素子21を射出した光
は、第2の光学系のS10,S11,S12を介して撮
像面SI上に外界(被写体)像を結像する。
【0105】[数値実施例2]図11には、図8に示し
た第7実施形態の数値実施例の光学断面図を示してい
る。図中の50は表示光学系を示し、51は3つの光学
面を有する光学素子、52は反射ミラー部材である。
【0106】S2,S4,S6,S8,S10は同一
面、S3,S11は同一面、S5,S9は同一面であ
り、これら3面はそれぞれ第7実施形態にて説明した面
51b,51a,51cに相当する。また、S7は反射
ミラー部材52の反射面52aに相当する。
【0107】また、図中の30’は第2の光学系であ
り、面S12およびS13を有する凸レンズから構成さ
れている。
【0108】これら光学素子51および第2の光学系3
0を構成する各光学面は全て回転非対称面であり、紙面
(yz断面)を唯一の対称面として持つ面対称形状をし
ている。本数値実施例の光学データを表2に示す。
【0109】
【表2】
【0110】表2から分かるように、画像表示面SIか
らの光は、第2の光学系30’のS13,S12を介し
てS11(面51a)から光学素子51に入射し、S1
0(面51b)で反射し、S9(面51c)で反射し、
S8(面51b)で屈折しつつ光学素子51を射出す
る。
【0111】射出した光は、S7(反射ミラー部材52
の反射面52a)で折り返し反射し、S6(面51b)
から再び光学素子51に入射し、S5(面51c)で反
射し、S4(面51b)で反射し、S3(面51a)で
反射し、S2(面51b)から光学素子51を射出して
射出瞳S1(S)に導かれる。
【0112】本数値実施例は、長さのディメンジョンを
有する数値をmmとして考えると、数値実施例1とほぼ
同等の仕様の表示光学系となる。
【0113】なお、本数値実施例の光学系を撮像光学系
に利用してもよい。この場合、z軸負方向無限遠方の被
写体からの光は、絞りS1を通過してS2から光学素子
51に入射し、S3,S4,S5で反射し、S6を透過
して光学素子51から射出し、S7で折り返し反射して
S8を透過して光学素子51に入射し、S9,S10で
反射してS11から光学素子51を射出する。光学素子
51を射出した光は、第2の光学系のS12,S13を
介して撮像面SI上に外界(被写体)像を結像する。
【0114】なお、以上説明した全ての実施形態におい
て、第1の光学系を通過する光束の任意の光線をトレー
スしたとき、その光線は、第1の面における最初の(1
回目)の反射と2回目の反射とで、一方の反射角を基準
として他方では逆符号の反射角で反射するような光路を
とっている。
【0115】具体的には、例えば図1の紙面内におい
て、1回目の反射(面21bでの反射)における反射角
が正符号(反射光が法線の紙面内反時計周り方向に存在
する場合)であれば、2回目の反射(面21bでの再反
射)における反射角は負符号(反射光が法線の紙面内時
計周り方向に存在する場合)となるような光路になって
いる。
【0116】このような光路をとることによって、第1
の面と反射部材との間で光束は略往復することになるの
で、第1の光学系内の空間の有効に利用して光路長を稼
ぐことができる。しかも、光路長が長くとも小型の光学
系が実現できる。
【0117】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明に
よれば、第1の面および反射部材の間で光を略往復させ
て光路を折り返すようにしているので、小型の光学系で
ありながらも光路長を長く確保できる。このため、小型
の原画を用いつつ広表示画角を達成でき、しかも全体と
して小型の表示光学系を実現することができる。
【0118】また、反射部材を光学素子とは別部材とし
ているので、表示光学系の大きさに影響を与えずに光路
中の有効面を増やすことができ、設計の自由度を増加さ
せ、光学性能の向上を図ることができる。
【0119】また、表示光学系(例えば、光学素子)内
で光を中間結像させるようにすれば、レイアウトの自由
度が増え、原画を大画面表示させることができるととも
に、光路長をかなり長くしても表示光学系を小型に構成
することができる。
【0120】また、本願第2の発明によれば、第1およ
び反射部材の間で光を略往復させて光路を折り返すよう
にしているので、小型の光学系でありながらも光路長を
長く確保できる。このため、小型でありながらも広撮影
画角を達成することができる。
【0121】また、反射部材を光学素子とは別部材とし
ているので、撮像光学系の大きさに影響を与えずに光路
中の有効面を増やすことができ、設計の自由度を増加さ
せ、光学性能の向上を図ることができる。
【0122】なお、撮像光学系(例えば、光学素子)内
で光を中間結像させるようにすれば、レイアウトの自由
度が増え、広画角の被写体像を十分縮小して撮像面に導
くことができるとともに、光路長をかなり長くしても撮
像光学系を小型に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である表示光学系の構成
図。
【図2】本発明の第2実施形態である表示光学系の構成
図。
【図3】本発明の第3実施形態である表示光学系の構成
図。
【図4】本発明の第4実施形態である表示光学系の構成
図。
【図5】本発明の第5実施形態である撮像光学系の構成
図。
【図6】本発明の第6実施形態である表示光学系(1)
の構成図。
【図7】上記第6実施形態である表示光学系(2)の構
成図。
【図8】上記第7実施形態である表示光学系の構成図。
【図9】本発明の第8実施形態である撮像光学系の構成
図。
【図10】本発明の数値実施例1の光学系断面図。
【図11】本発明の数値実施例2の光学系断面図。
【図12】従来の表示光学系の構成図。
【図13】従来の表示光学系の構成図。
【符号の説明】
20,20’,50 表示光学系 21 光学素子 22,22’,22”,52,52’ 反射ミラー部材 30,30’ 第2の光学系 10 画像表示素子 40 撮像素子
【手続補正書】
【提出日】平成14年12月19日(2002.12.
19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【請求項13】 請求項12に記載の撮像光学系を備え
たことを特徴とする撮像装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】また、撮像光学系120内で1回中間結像
させることで、撮像素子40のサイズに対して撮影画角
の自由度を向上させて広画角化を可能にし、これに伴い
光路長が長くなるのを光学系120内に往復光路を形成
することで光路を重複させるよう折り畳み、光学系12
の全長を短く抑え、非常にコンパクトな撮像光学系を
実現している。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0098
【補正方法】変更
【補正内容】
【0098】TYPの欄でFFSの横に記された数値
は、その面の形状が同表の下側に記載された非球面係数
ci(i=1,2,3…)に対応する回転非対称形状で
あることを示している。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0099
【補正方法】変更
【補正内容】
【0099】Nd,νd(但し、表ではvdと記す)は
それぞれ、その面以降の媒質のd線波長での屈折率とア
ッベ数を示しており、屈折率Nの符号の変化はその面
で光が反射されることを示している。また、媒質が空気
層の場合は、屈折率Ndのみを1.000として表示
し、アッベ数νdは省略している。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0108
【補正方法】変更
【補正内容】
【0108】これら光学素子51および第2の光学系
0’を構成する各光学面は全て回転非対称面であり、紙
面(yz断面)を唯一の対称面として持つ面対称形状を
している。本数値実施例の光学データを表2に示す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正内容】
【0116】このような光路をとることによって、第1
の面と反射部材との間で光束は略往復することになるの
で、第1の光学系内の空間有効に利用して光路長を稼
ぐことができる。しかも、光路長が長くとも小型の光学
系が実現できる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正内容】
【0120】また、本願第2の発明によれば、第1の面
および反射部材の間で光を略往復させて光路を折り返す
ようにしているので、小型の光学系でありながらも光路
長を長く確保できる。このため、小型でありながらも広
撮影画角を達成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/64 511 H04N 5/64 511A (72)発明者 山崎 章市 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 猪口 和隆 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 森島 英樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H087 KA03 KA06 KA23 LA11 RA06 TA01 TA02 TA06

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原画からの光を観察者の眼又は被投射面
    に導く表示光学系であって、 少なくとも反射作用を有する第1の面およびこの第1の
    面で反射した光を透過させる第2の面とを有する光学素
    子と、 この第2の面から前記光学素子を射出した光を反射し
    て、前記第2の面を再度透過させて前記光学素子に入射
    させる反射部材を有し、前記第1の面に再度入射した中
    心画角主光線はそのヒットポイント上での面の法線に対
    し、前回とは反対側に反射して進むことを特徴とする表
    示光学系。
  2. 【請求項2】 前記表示光学系の光路中に、前記原画の
    中間像が形成されることを特徴とする請求項1に記載の
    表示光学系。
  3. 【請求項3】 前記第1の面および前記第2の面の少な
    くとも一方が、入射する光線に対して偏心していること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の表示光学系。
  4. 【請求項4】 前記第1の面および前記第2の面の少な
    くとも一方が、曲率を有することを特徴とする請求項1
    から3のいずれか1項に記載の表示光学系。
  5. 【請求項5】 前記第1の面および前記第2の面の少な
    くとも一方が、回転非対称面であることを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1項に記載の表示光学系。
  6. 【請求項6】 前記光学素子上に形成された光学面のい
    ずれかで光が全反射することを特徴とする請求項1から
    5のいずれか1項に記載の表示光学系。
  7. 【請求項7】 前記反射部材の反射面が、入射する光線
    に対して偏心していることを特徴とする請求項1から6
    のいずれか1項に記載の表示光学系。
  8. 【請求項8】 前記反射部材の反射面が、曲率を有する
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載
    の表示光学系。
  9. 【請求項9】 前記反射部材の反射面が、回転非対称面
    であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項
    に記載の表示光学系。
  10. 【請求項10】 前記反射部材が裏面鏡で構成されてい
    ることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記
    載の表示光学系。
  11. 【請求項11】 請求項1から10のいずれかに記載の
    表示光学系を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  12. 【請求項12】 被写体からの光を撮像面に導く撮像光
    学系であって、 少なくとも反射作用を有する第1の面およびこの第1の
    面で反射した光を透過させる第2の面とを有する光学素
    子と、 この第2の面から前記光学素子を射出した光を反射し
    て、前記第2の面を再度透過させて前記光学素子に入射
    させる反射部材を有し、前記第1の面に再度入射した中
    心画角主光線はそのヒットポイント上での面の法線に対
    し、前回とは反対側に反射して進むことを特徴とする撮
    像光学系。
  13. 【請求項13】 前記撮像光学系の光路中に、前記被写
    体の中間像が形成されることを特徴とする請求項12に
    記載の撮像光学系。
  14. 【請求項14】 前記第1の面および前記第2の面の少
    なくとも一方が、入射する光線に対して偏心しているこ
    とを特徴とする請求項12又は13に記載の撮像光学
    系。
  15. 【請求項15】 前記第1の面および前記第2の面の少
    なくとも一方が、曲率を有することを特徴とする請求項
    12から14のいずれか1項に記載の撮像光学系。
  16. 【請求項16】 前記第1の面および前記第2の面の少
    なくとも一方が、回転非対称面であることを特徴とする
    請求項12から15のいずれか1項に記載の撮像光学
    系。
  17. 【請求項17】 前記光学素子上に形成された光学面の
    いずれかで光が全反射することを特徴とする請求項12
    から16のいずれか1項に記載の撮像光学系。
  18. 【請求項18】 前記反射部材の反射面が、入射する光
    線に対して偏心していることを特徴とする請求項12か
    ら17のいずれか1項に記載の撮像光学系。
  19. 【請求項19】 前記反射部材の反射面が、曲率を有す
    ることを特徴とする請求項12から18のいずれか1項
    に記載の撮像光学系。
  20. 【請求項20】 前記反射部材の反射面が、回転非対称
    面であることを特徴とする請求項12から19のいずれ
    か1項に記載の撮像光学系。
  21. 【請求項21】 前記反射部材が裏面鏡で構成されてい
    ることを特徴とする請求項12から20のいずれか1項
    に記載の撮像光学系。
  22. 【請求項22】 請求項12から21のいずれかに記載
    の撮像光学系を備えたことを特徴とする撮像装置。
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