JP2003148362A - スクロ−ル圧縮機 - Google Patents

スクロ−ル圧縮機

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JP2003148362A JP2001342705A JP2001342705A JP2003148362A JP 2003148362 A JP2003148362 A JP 2003148362A JP 2001342705 A JP2001342705 A JP 2001342705A JP 2001342705 A JP2001342705 A JP 2001342705A JP 2003148362 A JP2003148362 A JP 2003148362A
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慎 関屋
Takeshi Fushiki
毅 伏木
Takashi Sehata
崇史 瀬畑
Fumiaki Sano
文昭 佐野
Kiyoharu Ikeda
清春 池田
Yoshihide Ogawa
喜英 小川
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    • F01C17/06Arrangements for drive of co-operating members, e.g. for rotary piston and casing using cranks, universal joints or similar elements
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクロール圧縮機運転時にオルダム機構のバ
タツキがあり、騒音が大きかった。また、オルダムキー
と固定スクロールおよび揺動スクロールのキー溝とのジ
ャミングが発生し易い。 【解決手段】 揺動スクロール2とコンプライアントフ
レーム3の間に配置されたオルダム機構9を備えたスク
ロール圧縮機であって、定常運転時に、オルダム環状部
9aの高さと、揺動スクロール2背面とコンプライアン
トフレーム3のオルダム環状部摺動面3xの距離との差
と、オルダム環状部9a外径の比からなる傾きが、オル
ダムキー巾と、揺動スクロール2および固定スクロール
1のオルダムキー溝巾との差と、オルダムキー摺動部の
高さの比よりなる傾きより小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,冷凍空調機器に
使用されるスクロ−ル圧縮機に係るものであり、特にス
クロ−ル圧縮機のオルダム機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロ−ル圧縮機において、揺動
スクロ−ルの自転を防止するオルダム機構は、例えば特
開昭63−170578号に示されている。
【0003】図8は、従来のスクロ−ル圧縮機のオルダ
ム機構を示す要部断面図であり、台板上に渦巻き状のラ
ップを有する固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2
と、静止台座20aを設けたフレ−ム20と、揺動スク
ロ−ル2の自転を防止するオルダム機構9とを備えてい
る。固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2は、その両
ラップが互いに噛み合うように組み合わされている。ま
た揺動スクロ−ル2は、固定スクロ−ル1と前記フレ−
ム20とで揺動運動可能に保持され、かつ、図9に示す
ように、背面に設けた軸受け2cにクランク軸4aを支
持させ、このクランク軸4aにより揺動運動させられ
る。フレ−ム20は、前記クランク軸4aと一体の主軸
4を、軸受け20cを介して支持している。
【0004】オルダム機構9は、揺動スクロ−ル2の背
面とフレ−ム20の静止台座20aとの間に設けられ
て、揺動スクロ−ル2の自転を防止するようになってい
る。このオルダム機構9は、図8に示すように、上面に
2個のキ−9eを、下面に2個のキ−9fをそれぞれ設
けた環状部材9gを具える一方、揺動スクロ−ル2の背
面に前記キ−9eのキ−溝2eを設け、かつ、フレ−ム
20の静止台座20aに前記キ−9fのキ−溝20bを
設けている。そして、前記環状部材9gを揺動スクロ−
ル2背面と静止台座20aとの間に配設し、その上面の
キ−9eを揺動スクロ−ル2のキ−溝2eに摺動可能に係
合させ、かつ下面のキ−9fを静止台座20aのキ−溝
20bに摺動可能に係合させている。
【0005】また、このオルダム機構9において、前記
環状部材9gの半径をR1、各キ−の高さをH6、キ−
9fとキ−溝20bとの摺動面の隙間をδ3、環状部材
9g上面と揺動スクロ−ル2背面との隙間をδ4とした
とき、次式の関係になるように各部の寸法が決められ
る。 δ4/R1<δ3/H6…(1) tanθ4=δ3/H6…(2) tanθ5=δ4/R1…(3)
【0006】即ち、上記隙間δ4によって傾く環状部材
9の傾き角θ5を、キ−およびキ−溝の摺動部で傾く環
状部材9gの傾き角θ4より小さくしてある。このよう
に前記隙間δ4によって傾くオルダム機構9の環状部材
9gの傾き角θ5が、キ−およびキ−溝の摺動部で傾く
環状部材9gの傾き角θ4より小さくなっているので、
回転トルクの変動により環状部材9gが曲げモ−メント
をうけても、環状部材9gの旋回スクロ−ル2背面また
は静止台座20aへの衝突力が弱くなり、騒音が低減さ
れる。また、キ−とキ−溝との摺動部におけるキ−の片
当たり角が小さくなり、焼付きが防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来のス
クロ−ル圧縮機では、揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
るフレ−ムが軸方向に移動する軸方向移動フレ−ムであ
り、この軸方向移動フレ−ムの移動により、揺動スクロ
−ルが軸方向に移動するスクロ−ル圧縮機のオルダム機
構については考慮されていなかった。このようなスクロ
−ル圧縮機では、揺動スクロ−ル及び軸方向移動フレ−
ムの移動によっては、オルダム機構の環状部の傾き角は
変化するが、キ−溝とキ−との隙間は変化しない。
【0008】このため、揺動スクロ−ル等の軸方向の移
動により、オルダム機構のオルダム環状部の傾きが最も
大きくなったときに、オルダムキ−とオルダムキ−溝と
の間でジャミング(本発明でいうジャミングとは、オル
ダムのキ−とキ−溝が抉ることによって停止することを
いう。)が発生するといった問題があった。また、オル
ダム機構の環状部の傾きが最も大きくなったとき、オル
ダム環状部が往復運動する際に、バタツキが大きくな
り、騒音が増大するといった問題点もあった。
【0009】また、従来のスクロ−ル圧縮機では、オル
ダム機構への給油が積極的になされておらず、オルダム
機構のオルダム環状部が摺動する面、オルダムキ−とオ
ルダムキ−溝の摺動面が運転中に摩耗するといった問題
点があった。
【0010】本発明は、上述のようなオルダム機構に不
具合が生じるという課題を解決するためになされたもの
で、従来のスクロ−ル圧縮機のオルダム機構の不具合を
改善したスクロ−ル圧縮機を得ることを目的とする。即
ち、フレ−ムが軸方向に移動する軸方向移動フレ−ムを
有するスクロ−ル圧縮機においては、オルダムキ−とオ
ルダムキ−溝との間でジャミングが発生しないオルダム
機構を備えたスクロ−ル圧縮機を得ることを目的とす
る。また、軸方向移動フレ−ムを有するスクロ−ル圧縮
機において、オルダム機構のオルダム環状部のバタツキ
を小さくし、騒音が増大しないオルダム機構を備えたス
クロ−ル圧縮機を得ることを目的とする。また、オルダ
ム機構の各摺動部への給油を確実に行なうようにし、摺
動部の異常摩耗を防止することにより、信頼性の高いオ
ルダム機構を備えたスクロ−ル圧縮機を得ることを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1のスクロ−ル圧
縮機では、軸方向移動フレ−ムと、揺動スクロ−ルと軸
方向移動フレ−ムの間に配置され、揺動スクロ−ル及び
オルダム環状部間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム
環状部間において、それぞれ、一方に設けたオルダムキ
−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動するオルダム機
構とを備え、軸方向移動フレ−ムは、定常運転時は、軸
方向で、固定スクロ−ル側と反対側から働く圧力により
固定スクロ−ル側に押圧され、固定スクロ−ル側に移動
するとともに、揺動スクロ−ルを固定スクロ−ルに押圧
し、又、リリ−フ時は、軸方向で、固定スクロ−ル側か
ら働く圧力により固定スクロ−ルと反対側に押圧され、
揺動スクロ−ルとともに固定スクロ−ルから離れる方向
に移動するスクロ−ル圧縮機であって、定常運転時にお
いて、揺動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向
移動フレ−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の
高さとの差と、オルダム環状部の外径との比からなるオ
ルダム環状部の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環
状部間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間に
おいて、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾
と、他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオ
ルダムキ−のキ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのい
ずれよりも小さくなる。
【0012】また、請求項2記載のスクロ−ル圧縮機で
は、軸方向移動フレ−ムと揺動スクロ−ルが固定スクロ
−ルと反対側に移動した状態であるリリ−フ状態におい
て、揺動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向移
動フレ−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の高
さとの差と、オルダム環状部外径の比からなるオルダム
環状部の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部
間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間におい
て、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、
他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダ
ムキ−のキ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれ
よりも小さくなる。
【0013】また、請求項3記載のスクロ−ル圧縮機で
は、軸方向移動フレ−ムが前記固定スクロ−ルと反対側
に移動し、揺動スクロ−ルが前記固定スクロ−ルと軸方
向移動フレ−ムとの間にある状態において、揺動スクロ
−ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの
摺動面までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オ
ルダム環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾
きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固
定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞ
れ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設け
たオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ
−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さ
くなる。
【0014】また、請求項4記載のスクロ−ル圧縮機
は、フレ−ムと、揺動スクロ−ルとフレ−ムの間に配置
され、揺動スクロ−ル及び環状部材間、並びに固定スク
ロ−ル及び環状部材間において、それぞれ、一方に設け
たオルダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動す
るオルダム機構とを備えた高圧シェル式のスクロ−ル圧
縮機であって、密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成
した給油穴からフレ−ムの内側面と揺動スクロ−ルの背
面とで主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、給
油空間は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧
に維持され、内部圧力が所定の所定の中間圧力より高く
なった場合は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され所定
の中間圧力が維持され、給油空間の冷凍機油は、密閉容
器内で、給油空間の外側に配置される、揺動スクロ−ル
のスラスト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成さ
れる給油路を経て、オルダム環状部の内側に供給され、
オルダム環状部の内側に供給された冷凍機油は、オルダ
ム環状部の摺動面及びオルダムキ−摺動面に給油された
後、低圧の吸入空間に排出される。
【0015】また、請求項5記載のスクロ−ル圧縮機で
は、揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラスト
軸受の面とで形成される給油路に加えて、内部圧力が所
定の中間圧力より高くなった場合は、開閉弁が開かれ、
冷凍機油がオルダム環状部の内側に供給される給油路を
有し、これらの給油路により、オルダム環状部の内側に
供給された冷凍機油は、オルダム環状部の摺動面及びオ
ルダムキ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間に排出
される。
【0016】また、請求項6記載のスクロ−ル圧縮機
は、軸方向移動フレ−ム又はフレ−ムがコンプライアン
トフレ−ムであり、また、オルダム機構は、オルダム環
状部にオルダムキ−を形成し、該オルダムキ−が揺動ス
クロ−ル及び固定スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝
に係合し、摺動するすることにより揺動スクロ−ルの自
転を防止する。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図7におい
て、本発明の実施の形態1の説明を行なう。図1は、本
発明の実施の形態1のスクロ−ル圧縮機の縦断面図であ
る。図において、1は固定スクロ−ルであり、外周部は
ガイドフレ−ム15にボルト(図示せず)によって締結
されており、また、台板部1aの一方の面(図において
下側)には板状渦巻歯1bが形成されていると同時に、
外周部には2個1対のオルダムキ−溝1cがほぼ一直線
上に形成され、このオルダムキ−溝1cにはオルダム機
構9の2個1対の固定側のオルダムキ−9bが往復摺動
自在に係合されている。このとき、図2に示すようにオ
ルダムキ−溝1cの巾とオルダム機構9の固定側のオル
ダムキ−9bの巾の差はδ1である。
【0018】図1で、2は揺動スクロ−ルであり、台板
部2aの一方の面(図において上側)には固定スクロ−
ル1の板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の渦巻歯2bが
形成されており、また台板部2aの板状渦巻歯2bと反対
側の面(図において下側)の中心部には中空円筒状のボ
ス部2fが形成されており、そのボス部2fの内側面には
揺動軸受2cが形成されている。また、ボス部2fと同じ
側の面の外周部には、コンプライアントフレ−ム3のス
ラスト軸受3aと圧接摺動可能なスラスト面2dが形成さ
れている。また、揺動スクロ−ル2の台板部2aの外周
部には、前記固定スクロ−ルのオルダムキ−溝1cとほ
ぼ90度の位相差を持つ2個1対のオルダムキ−溝2e
がほぼ一直線上に形成されており、このオルダムキ−溝
2eにはオルダム機構9の2個1対の揺動側のオルダム
キ−9cが往復摺動自在に係合されている。このとき、
図3に示すようにオルダムキ−溝2eの巾とオルダム機
構9の揺動側のオルダムキ−9cの巾の差はδ2であ
る。
【0019】さらに、図1で台板部2aには、固定スク
ロ−ル1側の面(図1において上側の面)と、コンプラ
イアントフレ−ム3側の面(図1において下側の面)と
を連通する細い穴である抽気孔2jが形成されている。
そしてこの抽気孔2jのコンプライアントフレ−ム側の
面の開口部、即ち、下開口部2kは、定常運転時にはそ
の円軌跡がコンプライアントフレ−ム3のスラスト軸受
3aの内部に常時収まるように位置されている。
【0020】軸方向移動フレ−ムであるコンプライアン
トフレ−ム3のスラスト軸受3aの外側には、オルダム
機構9のオルダム環状部9aが往復摺動運動する面3x
が形成されている。ここで、図4に示すように、スラス
ト軸受3aとオルダム機構9のオルダム環状部9aが往
復摺動運動する面3xの距離、即ち、揺動スクロ−ル2
の背面からオルダム環状部9aのコンプライアントフレ
−ム3との摺動面3xまでの距離はH1、オルダム機構
9のオルダム環状部9aの高さはH2である。さらに、
図1に示すように、コンプライアントフレ−ム3の中心
部には、電動機によって回転駆動される主軸4を半径方
向に支持する主軸受3c及び補助主軸受3hが形成されて
いる。また、コンプライアントフレ−ム3には、前記揺
動スクロ−ル2の下開口部2kと対峙する位置にスラス
ト軸受3aからフレ−ム空間15fに連通する連通穴3
sが形成されている。2hは、ボス部外側空間であり、
コンプライアントフレ−ム3の内側面と揺動スクロ−ル
2の背面とで主軸4側寄りに形成されている。さらに、
図5に示すように、コンプライアントフレ−ム3のオル
ダム環状部9aの往復摺動運動する面3xには、台板外
周部空間2iと第2フレ−ム空間15hを連通する連通
穴3nがオルダム環状部9aの内側に連通するように形
成されている。また、コンプライアントフレ−ム3に
は、ボス部外側空間2hの開閉弁である中間圧力調整弁
3t、弁押え3l、バネ3mを収納する圧力調整装置3
pが設けられている。そしてバネ3mは自然長より縮め
られて収納されている。
【0021】図1に示すように、ガイドフレ−ム15の
内側面の固定スクロ−ル側(図1において上側)には、
上嵌合円筒面15aが形成されており、コンプライアン
トフレ−ム3の外周面に形成された上嵌合面3dと係合
されている。他方、ガイドフレ−ム15の内側面の電動
機側(図1において下側)には、下嵌合円筒面15bが
形成されており、コンプライアントフレ−ム3の外周面
に形成された下嵌合円筒面3eと係合されている。
【0022】ガイドフレ−ム15の内側面とコンプライ
アントフレ−ム3外側面とによって形成されるフレ−ム
空間15fは、その上下をリング状のシ−ル材16a、
16bで仕切られている。ここでは、ガイドフレ−ム内
周面にシ−ル材を収納するリング状のシ−ル溝が2ヶ所
に形成されているが、このシ−ル溝はコンプライアント
フレ−ム外周面に形成されていてもよい。また、上下を
揺動スクロ−ルの台板部2aとコンプライアントフレ−
ム3で囲われたスラスト軸受3aの外周側の空間、すな
わち台板外周部空間2iは吸入ガス雰囲気(吸入圧)の
低圧空間となっている。
【0023】主軸4の揺動スクロ−ル側(図1において
上側)端部には、揺動スクロ−ル2の揺動軸受2cと回
転自在に係合する揺動軸部4bが形成されており、その
下側にはコンプライアントフレ−ム3の主軸受3c及び
補助主軸受3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成
されている。また、主軸4の他端部には、サブフレ−ム
6の副軸受6aと回転自在に係合する副軸部4dが形成
されており、この副軸部4dと前述した主軸部4cとの
間に電動機回転子8が焼嵌められている。さらに、主軸
4の下端面にはオイルパイプ4fが圧入されており、密
閉容器10の底部に溜まった冷凍機油10eを吸い上げ
る。
【0024】次に、このスクロ−ル圧縮機の動作につい
て説明する。定常運転時には、吸入管10fから吸入さ
れた低圧の冷媒を圧縮室で圧縮し、高圧の冷媒ガスと
し、吐出ポ−ト1fから密閉容器10内に吐出し、吐出
管10gから外部の冷凍サイクルへ出す。そこで、密閉
容器空間10dが吐出ガス雰囲気の高圧となるので、密
閉容器10の底部の冷凍機油10eはオイルパイプ4
f、主軸4に軸方向に貫通して設けられた給油穴である
高圧油給油穴4gを、図1において上方向に向かって流
れる。そして、図4において矢印で示すように、ボス部
空間2gに導かれた高圧の冷凍機油10eは揺動軸受2
cで減圧されて吸入圧より高く、吐出圧以下の中間圧と
なり、ボス部外側空間2hに流れる。他方、もう一つの
径路として、高圧油給油穴4gの高圧油は、主軸4に設
けられた横穴4hから主軸受3cの高圧側端面(図4に
おいて下端面)に導かれ、この主軸受3cで減圧されて
中間圧となり、同じくボス部外側空間2hに流れる。
【0025】ボス部外側空間2hの中間圧となった冷凍
機油(冷凍機油に溶解していた冷媒の発泡で、一般には
ガス冷媒と冷凍機油の2相流になっている)は、圧力調
整装置3pを通る際に、中間圧調整スプリングであるバ
ネ3mによって負荷される力に打ち勝って開閉弁である
中間圧調整弁3tを押し上げて、第2フレ−ム空間15
hに流れ、その後、調整弁後流路3nを通ってオルダム
機構環状部9bの内側に排出される。他方、もう1つの
径路として、揺動スクロ−ルのスラスト面2dとコンプ
ライアントフレ−ムのスラスト軸受3aの摺動部に給油
したあと、即ち、揺動スクロ−ルのスラスト面2dとコ
ンプライアントフレ−ム3のスラスト軸受3aの面とで
形成される給油路に給油したあと、オルダム環状部9a
の内側に排出される。そして、これらから排出された冷
凍機油10eはオルダム機構9のオルダム環状部9aの
摺動面及びオルダムキ−9b、9cの摺動面に給油した
後、吸入圧の低圧空間である台板外周部空間2iに開放
される。なお、オルダム機構9への給油が、揺動スクロ
−ルのスラスト面2dとコンプライアントフレ−ム3の
スラスト軸受3aの面とで形成される給油路で充分の場
合は、圧力調整装置3pから圧力調整のために排出され
る冷凍機油はオルダム機構9へ給油せずに密閉容器10
の底部へ戻るようにしてもよい。
【0026】以上に説明したように、ボス部外側空間2
hの中間圧力Pm1は、圧力調整装置3pの中間圧調整
スプリング3mのバネ力と中間圧調整弁3tの中間圧露
出面積とによってほぼ決定される所定の圧力αによっ
て、Pm1=Ps+α(Psは吸入雰囲気圧力すなわち
低圧)で制御されている。
【0027】他方、図1において、揺動スクロ−ル2の
台板部2aに設けられた抽気孔2jの下開口部2kはコ
ンプライアントフレ−ム3に設けられた連通穴3sのス
ラスト軸受開口部すなわち上開口部3u(図1において
上側の開口部)と、常時もしくは間欠的に連通する。こ
のため、固定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2とで形成
される圧縮室からの圧縮途上の吸入圧より高く、吐出圧
力以下の中間圧の冷媒ガスが、揺動スクロ−ル2の抽気
孔2j及びコンプライアントフレ−ム3の連通穴3sを
介してフレ−ム空間15fに導かれる。但し、導かれる
といってもフレ−ム空間15fは上シ−ル材16aと下
シ−ル材16bとで密閉された閉空間なので、定常運転
時には、圧縮室の圧力変動に呼応して圧縮室とフレ−ム
空間15fとは双方向に微少な流れを有する、いわば呼
吸している状態となる。以上に説明したように、フレ−
ム空間15fの中間圧Pm2は、連通する圧縮室の位置
でほぼ決定される所定の倍率βによって、 Pm2=Ps×β(Psは吸入雰囲気圧力すなわち低
圧) で制御される。
【0028】さて、コンプライアントフレ−ム3には、
ボス部外側空間2hの中間圧Pm1に起因する力及びス
ラスト軸受3aを介しての揺動スクロ−ル2からの押し
付け力の合計が下向きの力として作用するものの、フレ
−ム空間15fの中間圧Pm2に起因する力及び下端面
の密閉容器空間10dの高圧雰囲気に露出している部分
に作用する高圧に起因する力の合計が、上向きの力とし
て作用し、そして、定常運転時にはこの上向きの力が前
述した下向きの力より大きくなるように設定されてい
る。このためコンプライアントフレ−ム3は、上嵌合円
筒面3dをガイドフレ−ム15の上嵌合円筒面15a
に、下嵌合円筒面3eをガイドフレ−ム15の下嵌合円
筒面15bに案内され、即ち、コンプライアントフレ−
ム3はガイドフレ−ム15に対して軸方向に摺動可能と
なっており(即ち、軸方向移動フレ−ムである)、固定
スクロ−ル側(図1において上方)に浮き上がってい
る。そしてスラスト軸受3aを介してコンプライアント
フレ−ム3に押し付けられている揺動スクロ−ル2も、
同じく上方に浮き上がり、その結果揺動スクロ−ル2の
歯先と歯底は、固定スクロ−ル1のそれぞれ歯底と歯先
に接触し、摺動する。なお、図4、図5は、揺動スクロ
−ル2及びコンプライアントフレ−ム3は、前記の定常
運転時の状態を示している。また、圧縮機の起動時等の
過度期や、圧縮室の内圧が異常に上昇したとき等には、
ガイドフレ−ム側へ押し付けられる。即ち、リリ−フ状
態となる。
【0029】このように、コンプライアントフレ−ム3
は軸方向に移動するが、その移動量はある値εに規制さ
れている。図4は、コンプライアントフレ−ム3が上限
まで移動した定常運転時の状態を示しているが、コンプ
ライアントフレ−ム3の移動量は、この状態からガイド
フレ−ム15の段部まで移動量εである。図4および図
6において、定常運転時、即ち、揺動スクロ−ル2及び
コンプライアントフレ−ム3が固定スクロ−ル1側に押
し付けられ、揺動スクロ−ル2の歯先と歯底は、固定ス
クロ−ル1のそれぞれ歯底と歯先に接触している時に
は、オルダム環状部9aの直径をD1、オルダム機構9の
固定側のオルダムキ−9bの摺動部高さをH3、揺動側
のオルダムキ−9cの摺動部高さをH4とすると、オル
ダム環状部9aの傾き(H1−H2)/D1は、tanθ1をδ
1/H3とδ2/H4の小さい方として以下のような関
係になっている。 (H1−H2)/D1<tanθ1
【0030】また、起動時など非定常運転時には、コン
プライアントフレ−ム3がガイドフレ−ム側へ押し付け
られている場合(図4で、コンプライアントフレ−ム3
がガイドフレ−ム側へε移動する)もあり、揺動スクロ
−ル2はコンプライアントフレ−ム3とともにガイドフ
レ−ム側に移動しているか、またはコンプライアントフ
レ−ム3と固定スクロ−ル1との間で不安定な挙動を示
す。揺動スクロ−ル2がコンプライアントフレ−ム3と
ともにガイドフレ−ム側下限に移動した状態で安定して
いるとき、即ち、リリ−フ状態では、オルダム環状部9
aの傾き(H1−H2)/D1は、固定側のオルダムキ−9b
の摺動部高さがH3−ε、揺動側のオルダムキ−9cの
摺動部高さがH4となるので、tanθ2をδ1/(H3
−ε)とδ2/H4の小さい方として、下記のような関
係になっている。 (H1−H2)/D1<tanθ2
【0031】さらに、図4と図7より、コンプライアン
トフレ−ム3がガイドフレ−ム側下限に移動した状態
で、揺動スクロ−ル2がコンプライアントフレ−ム3と
固定スクロ−ル1の間で、不安定な挙動を示している場
合、即ち、固定スクロ−ル1からε2離れている場合
(但し、ε2<ε)、オルダム環状部9aの傾き(H1−
H2+ε−ε2)/D1は、固定側のオルダムキ−9bの摺
動部高さがH3−ε、揺動側のオルダムキ−9cの摺動
部高さがH4−ε+ε2となるので、tanθ3をδ1/
(H3−ε)とδ2/(H4−ε+ε2)の小さい方と
して下記のような関係になっている。 (H1−H2+ε−ε2)/D1<tanθ3 つまり、コンプライアントフレ−ム3が軸方向のどの位
置にあっても、オルダム環状部9aの傾きは、コンプラ
イアントフレ−ム3のオルダム環状部9aの摺動面3x
と揺動スクロ−ル2のスラスト面2d(揺動スクロ−ル
2の背面)で規制されている。
【0032】このように構成されたスクロ−ル圧縮機に
おいては、オルダム機構9の傾きが揺動スクロ−ル2の
スラスト面2dと、コンプライアントフレ−ム3のオル
ダム環状部9aの摺動面3xにより規制されている。従
って、前記のようにすることで、コンプライアントフレ
−ム3の位置によらず、オルダム機構9の傾きを小さく
おさえることができ、オルダム機構9のオルダム環状部
9aが往復運動する際に、バタツキを小さくすることが
できる。また、オルダム機構9のオルダムキ−溝1c、
2eとオルダムキ−9b、9cとの間でジャミングが発
生することなく、信頼性が高くまた低騒音のスクロ−ル
圧縮機を得ることができる。
【0033】前記の実施の形態では、オルダム機構9
は、オルダム環状部9aにオルダムキ−9b、9cを形
成し、固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2にオルダ
ムキ−溝1c、2eを形成した例を記載しているが、こ
れに限られるものではなく、オルダム環状部9aにオル
ダムキ−溝を形成し、固定スクロ−ル1及び揺動スクロ
−ル2にオルダムキ−を形成してもよい。
【0034】また、オルダム機構9への給油に関し、揺
動スクロ−ル2を軸方向に支持し、主軸4を半径方向に
支持するフレ−ムをコンプライアントフレ−ム3として
説明したが、これに限るものではなく、従来例に記載し
た密閉容器に固定した、軸方向には移動しないフレ−ム
でもよく、また、オルダム機構もオルダム環状部にオル
ダムキ−を形成し、オルダムキ−溝をフレ−ムと揺動ス
クロ−ルに形成したものでもよい。
【0035】また、実施の形態のコンプライアントフレ
−ム3(又は固定のフレ−ム)の内側面と揺動スクロ−
ル2の背面とで形成されるボス部外側空間2hは、内部
圧力を所定の圧力にして、コンプライアントフレ−ム3
を下方に押圧する圧力空間であるとともに、オルダム機
構9に所定の圧力で給油する給油空間でもある。
【0036】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0037】請求項1のスクロ−ル圧縮機は、軸方向移
動フレ−ムと、揺動スクロ−ルと軸方向移動フレ−ムの
間に配置され、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、
並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、
それぞれ、一方に設けたオルダムキ−が他方に設けたオ
ルダムキ−溝を摺動するオルダム機構とを備え、軸方向
移動フレ−ムは、定常運転時は、軸方向で、固定スクロ
−ル側と反対側から働く圧力により固定スクロ−ル側に
押圧され、固定スクロ−ル側に移動するとともに、揺動
スクロ−ルを固定スクロ−ルに押圧し、又、リリ−フ時
は、軸方向で、固定スクロ−ル側から働く圧力により固
定スクロ−ルと反対側に押圧され、揺動スクロ−ルとと
もに固定スクロ−ルから離れる方向に移動するスクロ−
ル圧縮機であって、定常運転時において、揺動スクロ−
ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの摺
動面までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オル
ダム環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾き
が、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固定
スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞれ、
一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオ
ルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ−摺
動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さくな
るので、スクロ−ル圧縮機が定常運転時に、オルダム機
構のオルダム環状部が往復運動する際に、バタツキを小
さくすることができる。また、オルダム機構のオルダム
キ−溝とオルダムキ−との間でジャミングが発生するこ
となく、信頼性が高くまた低騒音のスクロ−ル圧縮機を
得ることができる。
【0038】また、請求項2のスクロ−ル圧縮機は、軸
方向移動フレ−ムと揺動スクロ−ルが固定スクロ−ルと
反対側に移動した状態であるリリ−フ状態において、揺
動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ
−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の高さとの
差と、オルダム環状部外径の比からなるオルダム環状部
の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並び
に固定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それ
ぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設
けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−の
キ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小
さくなるので、スクロ−ル圧縮機の軸方向移動フレ−ム
と揺動スクロ−ルが固定スクロ−ルと反対側に移動した
リリ−フ状態においても、オルダム機構のオルダム環状
部が往復運動する際に、バタツキを小さくすることがで
きる。また、オルダム機構のオルダムキ−溝とオルダム
キ−との間でジャミングが発生することなく、信頼性が
高くまた低騒音のスクロ−ル圧縮機を得ることができ
る。
【0039】また、請求項3のスクロ−ル圧縮機は、軸
方向移動フレ−ムが前記固定スクロ−ルと反対側に移動
し、揺動スクロ−ルが前記固定スクロ−ルと軸方向移動
フレ−ムとの間にある状態において、揺動スクロ−ル背
面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの摺動面
までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オルダム
環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾きが、
揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固定スク
ロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞれ、一方
に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオルダ
ムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ−摺動部
の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さくなるの
で、スクロ−ル圧縮機の軸方向移動フレ−ムが固定スク
ロ−ルと反対側に移動し、揺動スクロ−ルが固定スクロ
−ルと軸方向移動フレ−ムとの間にある状態において
も、オルダム機構のオルダム環状部が往復運動する際
に、バタツキを小さくすることができる。また、オルダ
ム機構のオルダムキ−溝とオルダムキ−との間でジャミ
ングが発生することなく、信頼性が高くまた低騒音のス
クロ−ル圧縮機を得ることができる。
【0040】また、請求項4のスクロ−ル圧縮機は、フ
レ−ムと、揺動スクロ−ルとフレ−ムの間に配置され、
揺動スクロ−ル及び環状部材間、並びに固定スクロ−ル
及び環状部材間において、それぞれ、一方に設けたオル
ダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動するオル
ダム機構とを備えた高圧シェル式のスクロ−ル圧縮機で
あって、密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成した給
油穴からフレ−ムの内側面と揺動スクロ−ルの背面とで
主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、給油空間
は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧に維持
され、内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場合
は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され、所定の中間圧
力が維持され、給油空間の冷凍機油は、密閉容器内で、
給油空間の外側に配置される、揺動スクロ−ルのスラス
ト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油
路を経て、オルダム環状部の内側に供給され、オルダム
環状部の内側に供給された冷凍機油は、オルダム環状部
の摺動面及びオルダムキ−摺動面に給油された後、低圧
の吸入空間に排出されるので、冷凍機油が、密閉容器内
の高圧から吸入空間の低圧に至る圧力差により、密閉容
器底部から給油穴、給油空間、揺動スクロ−ルのスラス
ト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油
路を経て、オルダム環状部の内側に供給されるが、途中
の給油空間は圧力調整装置により所定の中間圧力に維持
されているので、所定量の冷凍機油がオルダム環状部の
内側に供給され、常にオルダム機構の摺動部を潤滑で
き、摩耗が防止できる。また、過剰の冷凍機油が吸入空
間に持出され圧縮室に入ったり、圧縮機外に持出される
ことが防止できる。
【0041】また、請求項5のスクロ−ル圧縮機は、揺
動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラスト軸受の
面とで形成される給油路に加えて、内部圧力が所定の中
間圧力より高くなった場合は、開閉弁が開かれ、冷凍機
油がオルダム環状部の内側に供給される給油路を有し、
これらの給油路により、オルダム環状部の内側に供給さ
れた冷凍機油は、オルダム環状部の摺動面及びオルダム
キ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間に排出される
ので、揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラス
ト軸受の面とで形成される給油路に加えて、給油空間か
ら開閉弁を開くことにより形成される給油路からも、冷
凍機油がオルダム環状部の内側に供給されるので、確実
にオルダム機構の摺動部が潤滑される。
【0042】また、請求項6記載のスクロ−ル圧縮機
は、軸方向移動フレ−ム又はフレ−ムがコンプライアン
トフレ−ムであり、また、オルダム機構は、オルダム環
状部にオルダムキ−を形成し、該オルダムキ−が揺動ス
クロ−ル及び固定スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝
に係合し、摺動するすることにより揺動スクロ−ルの自
転を防止するので、オルダム機構のオルダムキ−及びオ
ルダムキ−溝の形成が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1のスクロ−ル圧縮機の
断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態1の固定スクロ−ル側の
オルダムキ−とオルダムキ−溝を示す要部断面図であ
る。
【図3】 本発明の実施の形態1の揺動スクロ−ル側の
オルダムキ−とオルダムキ−溝を示す要部断面図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態1のオルダム機構への給
油路及びオルダム環状部、オルダムキ−寸法を示す要部
断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1のフレ−ム第2空間、
ボス部外側空間近傍を示す要部断面図である.
【図6】 本発明の実施の形態1の定常時及びリリ−フ
時のオルダム機構の傾きを示す図である。
【図7】 本発明の実施の形態1の非定常時で、揺動ス
クロ−ルが固定スクロ−ルとコンプライアントフレ−ム
間にある時のオルダム機構の傾きを示す図である。
【図8】 従来のスクロ−ル圧縮機のオルダム機構を示
す要部断面図である。
【図9】 従来のスクロ−ル圧縮機の要部断面図であ
る。
【符号の説明】
1 固定スクロ−ル、1b 板状渦巻歯、1c オルダ
ムキ−溝、2 揺動スクロ−ル、2b 板状渦巻歯、2
e オルダムキ−溝、2h 給油空間、2i 吸入空
間、3 軸方向移動フレ−ム(コンプライアントフレ−
ム)、3a スラスト軸受、3p 圧力調整装置、3t
開閉弁、4 主軸、4g 給油穴、9 オルダム機
構、9aオルダム環状部、9b オルダムキ−、9c
オルダムキ−、10e 冷凍機油。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伏木 毅 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 瀬畑 崇史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 佐野 文昭 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 池田 清春 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 小川 喜英 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3H029 AA02 AA11 AA12 AA14 AB03 BB31 BB32 BB33 CC17 CC18 3H039 AA03 AA04 AA06 AA12 BB01 BB07 BB08 CC09 CC11 CC16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室
    を形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺
    動スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
    ると共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向
    に支持する軸方向移動フレ−ムと、前記揺動スクロ−ル
    と前記軸方向移動フレ−ムの間に配置され、前記揺動ス
    クロ−ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ
    −ル及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、一
    方に設けたオルダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝
    を摺動することにより前記揺動スクロ−ルの自転を防止
    するオルダム機構とを備え、前記軸方向移動フレ−ム
    は、定常運転時は、軸方向で、前記固定スクロ−ル側と
    反対側から働く圧力により前記固定スクロ−ル側に押圧
    され、前記固定スクロ−ル側に移動するとともに、前記
    揺動スクロ−ルを前記固定スクロ−ルに押圧し、又、リ
    リ−フ時は、軸方向で、前記固定スクロ−ル側から働く
    圧力により前記固定スクロ−ルと反対側に押圧され、前
    記揺動スクロ−ルとともに前記固定スクロ−ルから離れ
    る方向に移動するスクロ−ル圧縮機において、 前記定常運転時において、前記揺動スクロ−ル背面から
    前記オルダム環状部の前記軸方向移動フレ−ムとの摺動
    面までの距離と前記オルダム環状部の高さとの差と、前
    記オルダム環状部の外径との比からなる前記オルダム環
    状部の傾きが、前記揺動スクロ−ル及びオルダム環状部
    間、並びに前記固定スクロ−ル及び前記オルダム環状部
    間において、それぞれ、前記一方に設けたオルダムキ−
    のキ−巾と、他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾と
    の差と前記オルダムキ−のキ−摺動部の高さとの比より
    なる傾きのいずれよりも小さくなることを特徴とするス
    クロ−ル圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記軸方向移動フレ−ムと前記揺動スク
    ロ−ルが前記固定スクロ−ルと反対側に移動した状態で
    あるリリ−フ状態において、 前記揺動スクロ−ル背面から前記オルダム環状部の前記
    軸方向移動フレ−ムとの摺動面までの距離と前記オルダ
    ム環状部の高さとの差と、前記オルダム環状部外径の比
    からなる前記オルダム環状部の傾きが、前記揺動スクロ
    −ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ−ル
    及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、前記一
    方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオル
    ダムキ−溝のキ−溝巾との差と前記オルダムキ−のキ−
    摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さく
    なることを特徴とする請求項1記載のスクロ−ル圧縮
    機。
  3. 【請求項3】 前記軸方向移動フレ−ムが前記固定スク
    ロ−ルと反対側に移動し、前記揺動スクロ−ルが前記固
    定スクロ−ルと前記軸方向移動フレ−ムとの間にある状
    態において、 前記揺動スクロ−ル背面から前記オルダム環状部の前記
    軸方向移動フレ−ムとの摺動面までの距離と前記オルダ
    ム環状部の高さとの差と、前記オルダム環状部の外径と
    の比からなる前記オルダム環状部の傾きが、前記揺動ス
    クロ−ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ
    −ル及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、前
    記一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けた
    オルダムキ−溝のキ−溝巾との差と前記オルダムキ−の
    キ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小
    さくなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    スクロ−ル圧縮機。
  4. 【請求項4】 それぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室
    を形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺
    動スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
    ると共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向
    に支持するフレ−ムと、前記揺動スクロ−ルと前記フレ
    −ムの間に配置され、前記揺動スクロ−ル及び環状部材
    間、並びに前記固定スクロ−ル及び環状部材間におい
    て、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−が他方に設け
    たオルダムキ−溝を摺動することにより揺動スクロ−ル
    の自転を防止するオルダム機構とを備え、前記圧縮室で
    圧縮した圧縮ガスを前記密閉容器内に吐出する高圧シェ
    ル式のスクロ−ル圧縮機において、 密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成した給油穴から
    前記フレ−ムの内側面と前記揺動スクロ−ルの背面とで
    主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、前記給油
    空間は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧に
    維持され、内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場
    合は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され所定の中間圧
    力が維持され、 前記給油空間の冷凍機油は、密閉容器内で、給油空間の
    外側に配置される、前記揺動スクロ−ルのスラスト面と
    フレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油路を経
    て、前記オルダム環状部の内側に供給され、 前記オルダム環状部の内側に供給された冷凍機油は、前
    記オルダム環状部の摺動面及び前記オルダムキ−摺動面
    に給油された後、低圧の吸入空間に排出されることを特
    徴とするスクロ−ル圧縮機。
  5. 【請求項5】前記揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−
    ムのスラスト軸受の面とで形成される給油路に加えて、
    内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場合は、開閉
    弁が開かれ、冷凍機油が前記オルダム環状部の内側に供
    給される給油路を有し、 これらの給油路により、前記オルダム環状部の内側に供
    給された冷凍機油は、前記オルダム環状部の摺動面及び
    前記オルダムキ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間
    に排出されることを特徴とする請求項4記載のスクロ−
    ル圧縮機。
  6. 【請求項6】前記軸方向移動フレ−ム又は前記フレ−ム
    がコンプライアントフレ−ムであり、また、前記オルダ
    ム機構は、前記オルダム環状部にオルダムキ−を形成
    し、該オルダムキ−が前記揺動スクロ−ル及び前記固定
    スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝に係合し、摺動す
    るすることにより前記揺動スクロ−ルの自転を防止する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載
    のスクロ−ル圧縮機。
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