JP2003148362A - スクロ−ル圧縮機 - Google Patents
スクロ−ル圧縮機Info
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Abstract
タツキがあり、騒音が大きかった。また、オルダムキー
と固定スクロールおよび揺動スクロールのキー溝とのジ
ャミングが発生し易い。 【解決手段】 揺動スクロール2とコンプライアントフ
レーム3の間に配置されたオルダム機構9を備えたスク
ロール圧縮機であって、定常運転時に、オルダム環状部
9aの高さと、揺動スクロール2背面とコンプライアン
トフレーム3のオルダム環状部摺動面3xの距離との差
と、オルダム環状部9a外径の比からなる傾きが、オル
ダムキー巾と、揺動スクロール2および固定スクロール
1のオルダムキー溝巾との差と、オルダムキー摺動部の
高さの比よりなる傾きより小さくする。
Description
使用されるスクロ−ル圧縮機に係るものであり、特にス
クロ−ル圧縮機のオルダム機構に関するものである。
スクロ−ルの自転を防止するオルダム機構は、例えば特
開昭63−170578号に示されている。
ム機構を示す要部断面図であり、台板上に渦巻き状のラ
ップを有する固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2
と、静止台座20aを設けたフレ−ム20と、揺動スク
ロ−ル2の自転を防止するオルダム機構9とを備えてい
る。固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2は、その両
ラップが互いに噛み合うように組み合わされている。ま
た揺動スクロ−ル2は、固定スクロ−ル1と前記フレ−
ム20とで揺動運動可能に保持され、かつ、図9に示す
ように、背面に設けた軸受け2cにクランク軸4aを支
持させ、このクランク軸4aにより揺動運動させられ
る。フレ−ム20は、前記クランク軸4aと一体の主軸
4を、軸受け20cを介して支持している。
面とフレ−ム20の静止台座20aとの間に設けられ
て、揺動スクロ−ル2の自転を防止するようになってい
る。このオルダム機構9は、図8に示すように、上面に
2個のキ−9eを、下面に2個のキ−9fをそれぞれ設
けた環状部材9gを具える一方、揺動スクロ−ル2の背
面に前記キ−9eのキ−溝2eを設け、かつ、フレ−ム
20の静止台座20aに前記キ−9fのキ−溝20bを
設けている。そして、前記環状部材9gを揺動スクロ−
ル2背面と静止台座20aとの間に配設し、その上面の
キ−9eを揺動スクロ−ル2のキ−溝2eに摺動可能に係
合させ、かつ下面のキ−9fを静止台座20aのキ−溝
20bに摺動可能に係合させている。
環状部材9gの半径をR1、各キ−の高さをH6、キ−
9fとキ−溝20bとの摺動面の隙間をδ3、環状部材
9g上面と揺動スクロ−ル2背面との隙間をδ4とした
とき、次式の関係になるように各部の寸法が決められ
る。 δ4/R1<δ3/H6…(1) tanθ4=δ3/H6…(2) tanθ5=δ4/R1…(3)
9の傾き角θ5を、キ−およびキ−溝の摺動部で傾く環
状部材9gの傾き角θ4より小さくしてある。このよう
に前記隙間δ4によって傾くオルダム機構9の環状部材
9gの傾き角θ5が、キ−およびキ−溝の摺動部で傾く
環状部材9gの傾き角θ4より小さくなっているので、
回転トルクの変動により環状部材9gが曲げモ−メント
をうけても、環状部材9gの旋回スクロ−ル2背面また
は静止台座20aへの衝突力が弱くなり、騒音が低減さ
れる。また、キ−とキ−溝との摺動部におけるキ−の片
当たり角が小さくなり、焼付きが防止される。
クロ−ル圧縮機では、揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
るフレ−ムが軸方向に移動する軸方向移動フレ−ムであ
り、この軸方向移動フレ−ムの移動により、揺動スクロ
−ルが軸方向に移動するスクロ−ル圧縮機のオルダム機
構については考慮されていなかった。このようなスクロ
−ル圧縮機では、揺動スクロ−ル及び軸方向移動フレ−
ムの移動によっては、オルダム機構の環状部の傾き角は
変化するが、キ−溝とキ−との隙間は変化しない。
動により、オルダム機構のオルダム環状部の傾きが最も
大きくなったときに、オルダムキ−とオルダムキ−溝と
の間でジャミング(本発明でいうジャミングとは、オル
ダムのキ−とキ−溝が抉ることによって停止することを
いう。)が発生するといった問題があった。また、オル
ダム機構の環状部の傾きが最も大きくなったとき、オル
ダム環状部が往復運動する際に、バタツキが大きくな
り、騒音が増大するといった問題点もあった。
ダム機構への給油が積極的になされておらず、オルダム
機構のオルダム環状部が摺動する面、オルダムキ−とオ
ルダムキ−溝の摺動面が運転中に摩耗するといった問題
点があった。
具合が生じるという課題を解決するためになされたもの
で、従来のスクロ−ル圧縮機のオルダム機構の不具合を
改善したスクロ−ル圧縮機を得ることを目的とする。即
ち、フレ−ムが軸方向に移動する軸方向移動フレ−ムを
有するスクロ−ル圧縮機においては、オルダムキ−とオ
ルダムキ−溝との間でジャミングが発生しないオルダム
機構を備えたスクロ−ル圧縮機を得ることを目的とす
る。また、軸方向移動フレ−ムを有するスクロ−ル圧縮
機において、オルダム機構のオルダム環状部のバタツキ
を小さくし、騒音が増大しないオルダム機構を備えたス
クロ−ル圧縮機を得ることを目的とする。また、オルダ
ム機構の各摺動部への給油を確実に行なうようにし、摺
動部の異常摩耗を防止することにより、信頼性の高いオ
ルダム機構を備えたスクロ−ル圧縮機を得ることを目的
とする。
縮機では、軸方向移動フレ−ムと、揺動スクロ−ルと軸
方向移動フレ−ムの間に配置され、揺動スクロ−ル及び
オルダム環状部間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム
環状部間において、それぞれ、一方に設けたオルダムキ
−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動するオルダム機
構とを備え、軸方向移動フレ−ムは、定常運転時は、軸
方向で、固定スクロ−ル側と反対側から働く圧力により
固定スクロ−ル側に押圧され、固定スクロ−ル側に移動
するとともに、揺動スクロ−ルを固定スクロ−ルに押圧
し、又、リリ−フ時は、軸方向で、固定スクロ−ル側か
ら働く圧力により固定スクロ−ルと反対側に押圧され、
揺動スクロ−ルとともに固定スクロ−ルから離れる方向
に移動するスクロ−ル圧縮機であって、定常運転時にお
いて、揺動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向
移動フレ−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の
高さとの差と、オルダム環状部の外径との比からなるオ
ルダム環状部の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環
状部間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間に
おいて、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾
と、他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオ
ルダムキ−のキ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのい
ずれよりも小さくなる。
は、軸方向移動フレ−ムと揺動スクロ−ルが固定スクロ
−ルと反対側に移動した状態であるリリ−フ状態におい
て、揺動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向移
動フレ−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の高
さとの差と、オルダム環状部外径の比からなるオルダム
環状部の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部
間、並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間におい
て、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、
他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダ
ムキ−のキ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれ
よりも小さくなる。
は、軸方向移動フレ−ムが前記固定スクロ−ルと反対側
に移動し、揺動スクロ−ルが前記固定スクロ−ルと軸方
向移動フレ−ムとの間にある状態において、揺動スクロ
−ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの
摺動面までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オ
ルダム環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾
きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固
定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞ
れ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設け
たオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ
−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さ
くなる。
は、フレ−ムと、揺動スクロ−ルとフレ−ムの間に配置
され、揺動スクロ−ル及び環状部材間、並びに固定スク
ロ−ル及び環状部材間において、それぞれ、一方に設け
たオルダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動す
るオルダム機構とを備えた高圧シェル式のスクロ−ル圧
縮機であって、密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成
した給油穴からフレ−ムの内側面と揺動スクロ−ルの背
面とで主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、給
油空間は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧
に維持され、内部圧力が所定の所定の中間圧力より高く
なった場合は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され所定
の中間圧力が維持され、給油空間の冷凍機油は、密閉容
器内で、給油空間の外側に配置される、揺動スクロ−ル
のスラスト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成さ
れる給油路を経て、オルダム環状部の内側に供給され、
オルダム環状部の内側に供給された冷凍機油は、オルダ
ム環状部の摺動面及びオルダムキ−摺動面に給油された
後、低圧の吸入空間に排出される。
は、揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラスト
軸受の面とで形成される給油路に加えて、内部圧力が所
定の中間圧力より高くなった場合は、開閉弁が開かれ、
冷凍機油がオルダム環状部の内側に供給される給油路を
有し、これらの給油路により、オルダム環状部の内側に
供給された冷凍機油は、オルダム環状部の摺動面及びオ
ルダムキ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間に排出
される。
は、軸方向移動フレ−ム又はフレ−ムがコンプライアン
トフレ−ムであり、また、オルダム機構は、オルダム環
状部にオルダムキ−を形成し、該オルダムキ−が揺動ス
クロ−ル及び固定スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝
に係合し、摺動するすることにより揺動スクロ−ルの自
転を防止する。
て、本発明の実施の形態1の説明を行なう。図1は、本
発明の実施の形態1のスクロ−ル圧縮機の縦断面図であ
る。図において、1は固定スクロ−ルであり、外周部は
ガイドフレ−ム15にボルト(図示せず)によって締結
されており、また、台板部1aの一方の面(図において
下側)には板状渦巻歯1bが形成されていると同時に、
外周部には2個1対のオルダムキ−溝1cがほぼ一直線
上に形成され、このオルダムキ−溝1cにはオルダム機
構9の2個1対の固定側のオルダムキ−9bが往復摺動
自在に係合されている。このとき、図2に示すようにオ
ルダムキ−溝1cの巾とオルダム機構9の固定側のオル
ダムキ−9bの巾の差はδ1である。
部2aの一方の面(図において上側)には固定スクロ−
ル1の板状渦巻歯1bと実質的に同一形状の渦巻歯2bが
形成されており、また台板部2aの板状渦巻歯2bと反対
側の面(図において下側)の中心部には中空円筒状のボ
ス部2fが形成されており、そのボス部2fの内側面には
揺動軸受2cが形成されている。また、ボス部2fと同じ
側の面の外周部には、コンプライアントフレ−ム3のス
ラスト軸受3aと圧接摺動可能なスラスト面2dが形成さ
れている。また、揺動スクロ−ル2の台板部2aの外周
部には、前記固定スクロ−ルのオルダムキ−溝1cとほ
ぼ90度の位相差を持つ2個1対のオルダムキ−溝2e
がほぼ一直線上に形成されており、このオルダムキ−溝
2eにはオルダム機構9の2個1対の揺動側のオルダム
キ−9cが往復摺動自在に係合されている。このとき、
図3に示すようにオルダムキ−溝2eの巾とオルダム機
構9の揺動側のオルダムキ−9cの巾の差はδ2であ
る。
ロ−ル1側の面(図1において上側の面)と、コンプラ
イアントフレ−ム3側の面(図1において下側の面)と
を連通する細い穴である抽気孔2jが形成されている。
そしてこの抽気孔2jのコンプライアントフレ−ム側の
面の開口部、即ち、下開口部2kは、定常運転時にはそ
の円軌跡がコンプライアントフレ−ム3のスラスト軸受
3aの内部に常時収まるように位置されている。
トフレ−ム3のスラスト軸受3aの外側には、オルダム
機構9のオルダム環状部9aが往復摺動運動する面3x
が形成されている。ここで、図4に示すように、スラス
ト軸受3aとオルダム機構9のオルダム環状部9aが往
復摺動運動する面3xの距離、即ち、揺動スクロ−ル2
の背面からオルダム環状部9aのコンプライアントフレ
−ム3との摺動面3xまでの距離はH1、オルダム機構
9のオルダム環状部9aの高さはH2である。さらに、
図1に示すように、コンプライアントフレ−ム3の中心
部には、電動機によって回転駆動される主軸4を半径方
向に支持する主軸受3c及び補助主軸受3hが形成されて
いる。また、コンプライアントフレ−ム3には、前記揺
動スクロ−ル2の下開口部2kと対峙する位置にスラス
ト軸受3aからフレ−ム空間15fに連通する連通穴3
sが形成されている。2hは、ボス部外側空間であり、
コンプライアントフレ−ム3の内側面と揺動スクロ−ル
2の背面とで主軸4側寄りに形成されている。さらに、
図5に示すように、コンプライアントフレ−ム3のオル
ダム環状部9aの往復摺動運動する面3xには、台板外
周部空間2iと第2フレ−ム空間15hを連通する連通
穴3nがオルダム環状部9aの内側に連通するように形
成されている。また、コンプライアントフレ−ム3に
は、ボス部外側空間2hの開閉弁である中間圧力調整弁
3t、弁押え3l、バネ3mを収納する圧力調整装置3
pが設けられている。そしてバネ3mは自然長より縮め
られて収納されている。
内側面の固定スクロ−ル側(図1において上側)には、
上嵌合円筒面15aが形成されており、コンプライアン
トフレ−ム3の外周面に形成された上嵌合面3dと係合
されている。他方、ガイドフレ−ム15の内側面の電動
機側(図1において下側)には、下嵌合円筒面15bが
形成されており、コンプライアントフレ−ム3の外周面
に形成された下嵌合円筒面3eと係合されている。
アントフレ−ム3外側面とによって形成されるフレ−ム
空間15fは、その上下をリング状のシ−ル材16a、
16bで仕切られている。ここでは、ガイドフレ−ム内
周面にシ−ル材を収納するリング状のシ−ル溝が2ヶ所
に形成されているが、このシ−ル溝はコンプライアント
フレ−ム外周面に形成されていてもよい。また、上下を
揺動スクロ−ルの台板部2aとコンプライアントフレ−
ム3で囲われたスラスト軸受3aの外周側の空間、すな
わち台板外周部空間2iは吸入ガス雰囲気(吸入圧)の
低圧空間となっている。
上側)端部には、揺動スクロ−ル2の揺動軸受2cと回
転自在に係合する揺動軸部4bが形成されており、その
下側にはコンプライアントフレ−ム3の主軸受3c及び
補助主軸受3hと回転自在に係合する主軸部4cが形成
されている。また、主軸4の他端部には、サブフレ−ム
6の副軸受6aと回転自在に係合する副軸部4dが形成
されており、この副軸部4dと前述した主軸部4cとの
間に電動機回転子8が焼嵌められている。さらに、主軸
4の下端面にはオイルパイプ4fが圧入されており、密
閉容器10の底部に溜まった冷凍機油10eを吸い上げ
る。
て説明する。定常運転時には、吸入管10fから吸入さ
れた低圧の冷媒を圧縮室で圧縮し、高圧の冷媒ガスと
し、吐出ポ−ト1fから密閉容器10内に吐出し、吐出
管10gから外部の冷凍サイクルへ出す。そこで、密閉
容器空間10dが吐出ガス雰囲気の高圧となるので、密
閉容器10の底部の冷凍機油10eはオイルパイプ4
f、主軸4に軸方向に貫通して設けられた給油穴である
高圧油給油穴4gを、図1において上方向に向かって流
れる。そして、図4において矢印で示すように、ボス部
空間2gに導かれた高圧の冷凍機油10eは揺動軸受2
cで減圧されて吸入圧より高く、吐出圧以下の中間圧と
なり、ボス部外側空間2hに流れる。他方、もう一つの
径路として、高圧油給油穴4gの高圧油は、主軸4に設
けられた横穴4hから主軸受3cの高圧側端面(図4に
おいて下端面)に導かれ、この主軸受3cで減圧されて
中間圧となり、同じくボス部外側空間2hに流れる。
機油(冷凍機油に溶解していた冷媒の発泡で、一般には
ガス冷媒と冷凍機油の2相流になっている)は、圧力調
整装置3pを通る際に、中間圧調整スプリングであるバ
ネ3mによって負荷される力に打ち勝って開閉弁である
中間圧調整弁3tを押し上げて、第2フレ−ム空間15
hに流れ、その後、調整弁後流路3nを通ってオルダム
機構環状部9bの内側に排出される。他方、もう1つの
径路として、揺動スクロ−ルのスラスト面2dとコンプ
ライアントフレ−ムのスラスト軸受3aの摺動部に給油
したあと、即ち、揺動スクロ−ルのスラスト面2dとコ
ンプライアントフレ−ム3のスラスト軸受3aの面とで
形成される給油路に給油したあと、オルダム環状部9a
の内側に排出される。そして、これらから排出された冷
凍機油10eはオルダム機構9のオルダム環状部9aの
摺動面及びオルダムキ−9b、9cの摺動面に給油した
後、吸入圧の低圧空間である台板外周部空間2iに開放
される。なお、オルダム機構9への給油が、揺動スクロ
−ルのスラスト面2dとコンプライアントフレ−ム3の
スラスト軸受3aの面とで形成される給油路で充分の場
合は、圧力調整装置3pから圧力調整のために排出され
る冷凍機油はオルダム機構9へ給油せずに密閉容器10
の底部へ戻るようにしてもよい。
hの中間圧力Pm1は、圧力調整装置3pの中間圧調整
スプリング3mのバネ力と中間圧調整弁3tの中間圧露
出面積とによってほぼ決定される所定の圧力αによっ
て、Pm1=Ps+α(Psは吸入雰囲気圧力すなわち
低圧)で制御されている。
台板部2aに設けられた抽気孔2jの下開口部2kはコ
ンプライアントフレ−ム3に設けられた連通穴3sのス
ラスト軸受開口部すなわち上開口部3u(図1において
上側の開口部)と、常時もしくは間欠的に連通する。こ
のため、固定スクロ−ル1と揺動スクロ−ル2とで形成
される圧縮室からの圧縮途上の吸入圧より高く、吐出圧
力以下の中間圧の冷媒ガスが、揺動スクロ−ル2の抽気
孔2j及びコンプライアントフレ−ム3の連通穴3sを
介してフレ−ム空間15fに導かれる。但し、導かれる
といってもフレ−ム空間15fは上シ−ル材16aと下
シ−ル材16bとで密閉された閉空間なので、定常運転
時には、圧縮室の圧力変動に呼応して圧縮室とフレ−ム
空間15fとは双方向に微少な流れを有する、いわば呼
吸している状態となる。以上に説明したように、フレ−
ム空間15fの中間圧Pm2は、連通する圧縮室の位置
でほぼ決定される所定の倍率βによって、 Pm2=Ps×β(Psは吸入雰囲気圧力すなわち低
圧) で制御される。
ボス部外側空間2hの中間圧Pm1に起因する力及びス
ラスト軸受3aを介しての揺動スクロ−ル2からの押し
付け力の合計が下向きの力として作用するものの、フレ
−ム空間15fの中間圧Pm2に起因する力及び下端面
の密閉容器空間10dの高圧雰囲気に露出している部分
に作用する高圧に起因する力の合計が、上向きの力とし
て作用し、そして、定常運転時にはこの上向きの力が前
述した下向きの力より大きくなるように設定されてい
る。このためコンプライアントフレ−ム3は、上嵌合円
筒面3dをガイドフレ−ム15の上嵌合円筒面15a
に、下嵌合円筒面3eをガイドフレ−ム15の下嵌合円
筒面15bに案内され、即ち、コンプライアントフレ−
ム3はガイドフレ−ム15に対して軸方向に摺動可能と
なっており(即ち、軸方向移動フレ−ムである)、固定
スクロ−ル側(図1において上方)に浮き上がってい
る。そしてスラスト軸受3aを介してコンプライアント
フレ−ム3に押し付けられている揺動スクロ−ル2も、
同じく上方に浮き上がり、その結果揺動スクロ−ル2の
歯先と歯底は、固定スクロ−ル1のそれぞれ歯底と歯先
に接触し、摺動する。なお、図4、図5は、揺動スクロ
−ル2及びコンプライアントフレ−ム3は、前記の定常
運転時の状態を示している。また、圧縮機の起動時等の
過度期や、圧縮室の内圧が異常に上昇したとき等には、
ガイドフレ−ム側へ押し付けられる。即ち、リリ−フ状
態となる。
は軸方向に移動するが、その移動量はある値εに規制さ
れている。図4は、コンプライアントフレ−ム3が上限
まで移動した定常運転時の状態を示しているが、コンプ
ライアントフレ−ム3の移動量は、この状態からガイド
フレ−ム15の段部まで移動量εである。図4および図
6において、定常運転時、即ち、揺動スクロ−ル2及び
コンプライアントフレ−ム3が固定スクロ−ル1側に押
し付けられ、揺動スクロ−ル2の歯先と歯底は、固定ス
クロ−ル1のそれぞれ歯底と歯先に接触している時に
は、オルダム環状部9aの直径をD1、オルダム機構9の
固定側のオルダムキ−9bの摺動部高さをH3、揺動側
のオルダムキ−9cの摺動部高さをH4とすると、オル
ダム環状部9aの傾き(H1−H2)/D1は、tanθ1をδ
1/H3とδ2/H4の小さい方として以下のような関
係になっている。 (H1−H2)/D1<tanθ1
プライアントフレ−ム3がガイドフレ−ム側へ押し付け
られている場合(図4で、コンプライアントフレ−ム3
がガイドフレ−ム側へε移動する)もあり、揺動スクロ
−ル2はコンプライアントフレ−ム3とともにガイドフ
レ−ム側に移動しているか、またはコンプライアントフ
レ−ム3と固定スクロ−ル1との間で不安定な挙動を示
す。揺動スクロ−ル2がコンプライアントフレ−ム3と
ともにガイドフレ−ム側下限に移動した状態で安定して
いるとき、即ち、リリ−フ状態では、オルダム環状部9
aの傾き(H1−H2)/D1は、固定側のオルダムキ−9b
の摺動部高さがH3−ε、揺動側のオルダムキ−9cの
摺動部高さがH4となるので、tanθ2をδ1/(H3
−ε)とδ2/H4の小さい方として、下記のような関
係になっている。 (H1−H2)/D1<tanθ2
トフレ−ム3がガイドフレ−ム側下限に移動した状態
で、揺動スクロ−ル2がコンプライアントフレ−ム3と
固定スクロ−ル1の間で、不安定な挙動を示している場
合、即ち、固定スクロ−ル1からε2離れている場合
(但し、ε2<ε)、オルダム環状部9aの傾き(H1−
H2+ε−ε2)/D1は、固定側のオルダムキ−9bの摺
動部高さがH3−ε、揺動側のオルダムキ−9cの摺動
部高さがH4−ε+ε2となるので、tanθ3をδ1/
(H3−ε)とδ2/(H4−ε+ε2)の小さい方と
して下記のような関係になっている。 (H1−H2+ε−ε2)/D1<tanθ3 つまり、コンプライアントフレ−ム3が軸方向のどの位
置にあっても、オルダム環状部9aの傾きは、コンプラ
イアントフレ−ム3のオルダム環状部9aの摺動面3x
と揺動スクロ−ル2のスラスト面2d(揺動スクロ−ル
2の背面)で規制されている。
おいては、オルダム機構9の傾きが揺動スクロ−ル2の
スラスト面2dと、コンプライアントフレ−ム3のオル
ダム環状部9aの摺動面3xにより規制されている。従
って、前記のようにすることで、コンプライアントフレ
−ム3の位置によらず、オルダム機構9の傾きを小さく
おさえることができ、オルダム機構9のオルダム環状部
9aが往復運動する際に、バタツキを小さくすることが
できる。また、オルダム機構9のオルダムキ−溝1c、
2eとオルダムキ−9b、9cとの間でジャミングが発
生することなく、信頼性が高くまた低騒音のスクロ−ル
圧縮機を得ることができる。
は、オルダム環状部9aにオルダムキ−9b、9cを形
成し、固定スクロ−ル1及び揺動スクロ−ル2にオルダ
ムキ−溝1c、2eを形成した例を記載しているが、こ
れに限られるものではなく、オルダム環状部9aにオル
ダムキ−溝を形成し、固定スクロ−ル1及び揺動スクロ
−ル2にオルダムキ−を形成してもよい。
動スクロ−ル2を軸方向に支持し、主軸4を半径方向に
支持するフレ−ムをコンプライアントフレ−ム3として
説明したが、これに限るものではなく、従来例に記載し
た密閉容器に固定した、軸方向には移動しないフレ−ム
でもよく、また、オルダム機構もオルダム環状部にオル
ダムキ−を形成し、オルダムキ−溝をフレ−ムと揺動ス
クロ−ルに形成したものでもよい。
−ム3(又は固定のフレ−ム)の内側面と揺動スクロ−
ル2の背面とで形成されるボス部外側空間2hは、内部
圧力を所定の圧力にして、コンプライアントフレ−ム3
を下方に押圧する圧力空間であるとともに、オルダム機
構9に所定の圧力で給油する給油空間でもある。
れているので、以下に示すような効果を奏する。
動フレ−ムと、揺動スクロ−ルと軸方向移動フレ−ムの
間に配置され、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、
並びに固定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、
それぞれ、一方に設けたオルダムキ−が他方に設けたオ
ルダムキ−溝を摺動するオルダム機構とを備え、軸方向
移動フレ−ムは、定常運転時は、軸方向で、固定スクロ
−ル側と反対側から働く圧力により固定スクロ−ル側に
押圧され、固定スクロ−ル側に移動するとともに、揺動
スクロ−ルを固定スクロ−ルに押圧し、又、リリ−フ時
は、軸方向で、固定スクロ−ル側から働く圧力により固
定スクロ−ルと反対側に押圧され、揺動スクロ−ルとと
もに固定スクロ−ルから離れる方向に移動するスクロ−
ル圧縮機であって、定常運転時において、揺動スクロ−
ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの摺
動面までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オル
ダム環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾き
が、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固定
スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞれ、
一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオ
ルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ−摺
動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さくな
るので、スクロ−ル圧縮機が定常運転時に、オルダム機
構のオルダム環状部が往復運動する際に、バタツキを小
さくすることができる。また、オルダム機構のオルダム
キ−溝とオルダムキ−との間でジャミングが発生するこ
となく、信頼性が高くまた低騒音のスクロ−ル圧縮機を
得ることができる。
方向移動フレ−ムと揺動スクロ−ルが固定スクロ−ルと
反対側に移動した状態であるリリ−フ状態において、揺
動スクロ−ル背面からオルダム環状部の軸方向移動フレ
−ムとの摺動面までの距離とオルダム環状部の高さとの
差と、オルダム環状部外径の比からなるオルダム環状部
の傾きが、揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並び
に固定スクロ−ル及びオルダム環状部間において、それ
ぞれ、一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設
けたオルダムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−の
キ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小
さくなるので、スクロ−ル圧縮機の軸方向移動フレ−ム
と揺動スクロ−ルが固定スクロ−ルと反対側に移動した
リリ−フ状態においても、オルダム機構のオルダム環状
部が往復運動する際に、バタツキを小さくすることがで
きる。また、オルダム機構のオルダムキ−溝とオルダム
キ−との間でジャミングが発生することなく、信頼性が
高くまた低騒音のスクロ−ル圧縮機を得ることができ
る。
方向移動フレ−ムが前記固定スクロ−ルと反対側に移動
し、揺動スクロ−ルが前記固定スクロ−ルと軸方向移動
フレ−ムとの間にある状態において、揺動スクロ−ル背
面からオルダム環状部の軸方向移動フレ−ムとの摺動面
までの距離とオルダム環状部の高さとの差と、オルダム
環状部の外径との比からなるオルダム環状部の傾きが、
揺動スクロ−ル及びオルダム環状部間、並びに固定スク
ロ−ル及びオルダム環状部間において、それぞれ、一方
に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオルダ
ムキ−溝のキ−溝巾との差とオルダムキ−のキ−摺動部
の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さくなるの
で、スクロ−ル圧縮機の軸方向移動フレ−ムが固定スク
ロ−ルと反対側に移動し、揺動スクロ−ルが固定スクロ
−ルと軸方向移動フレ−ムとの間にある状態において
も、オルダム機構のオルダム環状部が往復運動する際
に、バタツキを小さくすることができる。また、オルダ
ム機構のオルダムキ−溝とオルダムキ−との間でジャミ
ングが発生することなく、信頼性が高くまた低騒音のス
クロ−ル圧縮機を得ることができる。
レ−ムと、揺動スクロ−ルとフレ−ムの間に配置され、
揺動スクロ−ル及び環状部材間、並びに固定スクロ−ル
及び環状部材間において、それぞれ、一方に設けたオル
ダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝を摺動するオル
ダム機構とを備えた高圧シェル式のスクロ−ル圧縮機で
あって、密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成した給
油穴からフレ−ムの内側面と揺動スクロ−ルの背面とで
主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、給油空間
は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧に維持
され、内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場合
は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され、所定の中間圧
力が維持され、給油空間の冷凍機油は、密閉容器内で、
給油空間の外側に配置される、揺動スクロ−ルのスラス
ト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油
路を経て、オルダム環状部の内側に供給され、オルダム
環状部の内側に供給された冷凍機油は、オルダム環状部
の摺動面及びオルダムキ−摺動面に給油された後、低圧
の吸入空間に排出されるので、冷凍機油が、密閉容器内
の高圧から吸入空間の低圧に至る圧力差により、密閉容
器底部から給油穴、給油空間、揺動スクロ−ルのスラス
ト面とフレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油
路を経て、オルダム環状部の内側に供給されるが、途中
の給油空間は圧力調整装置により所定の中間圧力に維持
されているので、所定量の冷凍機油がオルダム環状部の
内側に供給され、常にオルダム機構の摺動部を潤滑で
き、摩耗が防止できる。また、過剰の冷凍機油が吸入空
間に持出され圧縮室に入ったり、圧縮機外に持出される
ことが防止できる。
動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラスト軸受の
面とで形成される給油路に加えて、内部圧力が所定の中
間圧力より高くなった場合は、開閉弁が開かれ、冷凍機
油がオルダム環状部の内側に供給される給油路を有し、
これらの給油路により、オルダム環状部の内側に供給さ
れた冷凍機油は、オルダム環状部の摺動面及びオルダム
キ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間に排出される
ので、揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−ムのスラス
ト軸受の面とで形成される給油路に加えて、給油空間か
ら開閉弁を開くことにより形成される給油路からも、冷
凍機油がオルダム環状部の内側に供給されるので、確実
にオルダム機構の摺動部が潤滑される。
は、軸方向移動フレ−ム又はフレ−ムがコンプライアン
トフレ−ムであり、また、オルダム機構は、オルダム環
状部にオルダムキ−を形成し、該オルダムキ−が揺動ス
クロ−ル及び固定スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝
に係合し、摺動するすることにより揺動スクロ−ルの自
転を防止するので、オルダム機構のオルダムキ−及びオ
ルダムキ−溝の形成が容易となる。
断面図である。
オルダムキ−とオルダムキ−溝を示す要部断面図であ
る。
オルダムキ−とオルダムキ−溝を示す要部断面図であ
る。
油路及びオルダム環状部、オルダムキ−寸法を示す要部
断面図である。
ボス部外側空間近傍を示す要部断面図である.
時のオルダム機構の傾きを示す図である。
クロ−ルが固定スクロ−ルとコンプライアントフレ−ム
間にある時のオルダム機構の傾きを示す図である。
す要部断面図である。
る。
ムキ−溝、2 揺動スクロ−ル、2b 板状渦巻歯、2
e オルダムキ−溝、2h 給油空間、2i 吸入空
間、3 軸方向移動フレ−ム(コンプライアントフレ−
ム)、3a スラスト軸受、3p 圧力調整装置、3t
開閉弁、4 主軸、4g 給油穴、9 オルダム機
構、9aオルダム環状部、9b オルダムキ−、9c
オルダムキ−、10e 冷凍機油。
Claims (6)
- 【請求項1】 それぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室
を形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺
動スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
ると共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向
に支持する軸方向移動フレ−ムと、前記揺動スクロ−ル
と前記軸方向移動フレ−ムの間に配置され、前記揺動ス
クロ−ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ
−ル及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、一
方に設けたオルダムキ−が他方に設けたオルダムキ−溝
を摺動することにより前記揺動スクロ−ルの自転を防止
するオルダム機構とを備え、前記軸方向移動フレ−ム
は、定常運転時は、軸方向で、前記固定スクロ−ル側と
反対側から働く圧力により前記固定スクロ−ル側に押圧
され、前記固定スクロ−ル側に移動するとともに、前記
揺動スクロ−ルを前記固定スクロ−ルに押圧し、又、リ
リ−フ時は、軸方向で、前記固定スクロ−ル側から働く
圧力により前記固定スクロ−ルと反対側に押圧され、前
記揺動スクロ−ルとともに前記固定スクロ−ルから離れ
る方向に移動するスクロ−ル圧縮機において、 前記定常運転時において、前記揺動スクロ−ル背面から
前記オルダム環状部の前記軸方向移動フレ−ムとの摺動
面までの距離と前記オルダム環状部の高さとの差と、前
記オルダム環状部の外径との比からなる前記オルダム環
状部の傾きが、前記揺動スクロ−ル及びオルダム環状部
間、並びに前記固定スクロ−ル及び前記オルダム環状部
間において、それぞれ、前記一方に設けたオルダムキ−
のキ−巾と、他方に設けたオルダムキ−溝のキ−溝巾と
の差と前記オルダムキ−のキ−摺動部の高さとの比より
なる傾きのいずれよりも小さくなることを特徴とするス
クロ−ル圧縮機。 - 【請求項2】 前記軸方向移動フレ−ムと前記揺動スク
ロ−ルが前記固定スクロ−ルと反対側に移動した状態で
あるリリ−フ状態において、 前記揺動スクロ−ル背面から前記オルダム環状部の前記
軸方向移動フレ−ムとの摺動面までの距離と前記オルダ
ム環状部の高さとの差と、前記オルダム環状部外径の比
からなる前記オルダム環状部の傾きが、前記揺動スクロ
−ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ−ル
及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、前記一
方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けたオル
ダムキ−溝のキ−溝巾との差と前記オルダムキ−のキ−
摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小さく
なることを特徴とする請求項1記載のスクロ−ル圧縮
機。 - 【請求項3】 前記軸方向移動フレ−ムが前記固定スク
ロ−ルと反対側に移動し、前記揺動スクロ−ルが前記固
定スクロ−ルと前記軸方向移動フレ−ムとの間にある状
態において、 前記揺動スクロ−ル背面から前記オルダム環状部の前記
軸方向移動フレ−ムとの摺動面までの距離と前記オルダ
ム環状部の高さとの差と、前記オルダム環状部の外径と
の比からなる前記オルダム環状部の傾きが、前記揺動ス
クロ−ル及びオルダム環状部間、並びに前記固定スクロ
−ル及び前記オルダム環状部間において、それぞれ、前
記一方に設けたオルダムキ−のキ−巾と、他方に設けた
オルダムキ−溝のキ−溝巾との差と前記オルダムキ−の
キ−摺動部の高さとの比よりなる傾きのいずれよりも小
さくなることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
スクロ−ル圧縮機。 - 【請求項4】 それぞれの板状渦巻歯が相互間に圧縮室
を形成するように噛み合わされた固定スクロ−ル及び揺
動スクロ−ルと、この揺動スクロ−ルを軸方向に支持す
ると共にこの揺動スクロ−ルを駆動する主軸を半径方向
に支持するフレ−ムと、前記揺動スクロ−ルと前記フレ
−ムの間に配置され、前記揺動スクロ−ル及び環状部材
間、並びに前記固定スクロ−ル及び環状部材間におい
て、それぞれ、一方に設けたオルダムキ−が他方に設け
たオルダムキ−溝を摺動することにより揺動スクロ−ル
の自転を防止するオルダム機構とを備え、前記圧縮室で
圧縮した圧縮ガスを前記密閉容器内に吐出する高圧シェ
ル式のスクロ−ル圧縮機において、 密閉容器底部の冷凍機油が、主軸に形成した給油穴から
前記フレ−ムの内側面と前記揺動スクロ−ルの背面とで
主軸側寄りに形成される給油空間に供給され、前記給油
空間は、設置された圧力調整装置により所定の中間圧に
維持され、内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場
合は、開閉弁が開かれ冷凍機油が排出され所定の中間圧
力が維持され、 前記給油空間の冷凍機油は、密閉容器内で、給油空間の
外側に配置される、前記揺動スクロ−ルのスラスト面と
フレ−ムのスラスト軸受の面とで形成される給油路を経
て、前記オルダム環状部の内側に供給され、 前記オルダム環状部の内側に供給された冷凍機油は、前
記オルダム環状部の摺動面及び前記オルダムキ−摺動面
に給油された後、低圧の吸入空間に排出されることを特
徴とするスクロ−ル圧縮機。 - 【請求項5】前記揺動スクロ−ルのスラスト面とフレ−
ムのスラスト軸受の面とで形成される給油路に加えて、
内部圧力が所定の中間圧力より高くなった場合は、開閉
弁が開かれ、冷凍機油が前記オルダム環状部の内側に供
給される給油路を有し、 これらの給油路により、前記オルダム環状部の内側に供
給された冷凍機油は、前記オルダム環状部の摺動面及び
前記オルダムキ−摺動面を給油した後、低圧の吸入空間
に排出されることを特徴とする請求項4記載のスクロ−
ル圧縮機。 - 【請求項6】前記軸方向移動フレ−ム又は前記フレ−ム
がコンプライアントフレ−ムであり、また、前記オルダ
ム機構は、前記オルダム環状部にオルダムキ−を形成
し、該オルダムキ−が前記揺動スクロ−ル及び前記固定
スクロ−ルに形成したオルダムキ−溝に係合し、摺動す
るすることにより前記揺動スクロ−ルの自転を防止する
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載
のスクロ−ル圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001342705A JP4032281B2 (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スクロ−ル圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001342705A JP4032281B2 (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スクロ−ル圧縮機 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007159708A Division JP2007231960A (ja) | 2007-06-18 | 2007-06-18 | スクロール圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003148362A true JP2003148362A (ja) | 2003-05-21 |
JP4032281B2 JP4032281B2 (ja) | 2008-01-16 |
Family
ID=19156516
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001342705A Expired - Lifetime JP4032281B2 (ja) | 2001-11-08 | 2001-11-08 | スクロ−ル圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4032281B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100359177C (zh) * | 2003-11-05 | 2008-01-02 | 三菱电机株式会社 | 涡旋压缩机 |
CN103502647A (zh) * | 2011-03-29 | 2014-01-08 | 爱德华兹有限公司 | 涡旋压缩机 |
WO2015087374A1 (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-18 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
CN111441941A (zh) * | 2019-01-17 | 2020-07-24 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 定涡旋部件、压缩组件和涡旋压缩机 |
-
2001
- 2001-11-08 JP JP2001342705A patent/JP4032281B2/ja not_active Expired - Lifetime
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WO2015087374A1 (ja) * | 2013-12-09 | 2015-06-18 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
CN105849410A (zh) * | 2013-12-09 | 2016-08-10 | 三菱电机株式会社 | 涡旋压缩机 |
JP6033467B2 (ja) * | 2013-12-09 | 2016-11-30 | 三菱電機株式会社 | スクロール圧縮機 |
CN105849410B (zh) * | 2013-12-09 | 2017-07-21 | 三菱电机株式会社 | 涡旋压缩机 |
US9797401B2 (en) | 2013-12-09 | 2017-10-24 | Mitsubishi Electric Corporation | Scroll compressor |
CN111441941A (zh) * | 2019-01-17 | 2020-07-24 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 定涡旋部件、压缩组件和涡旋压缩机 |
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