JP2003147542A - 無電解置換型金メッキ液 - Google Patents

無電解置換型金メッキ液

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JP2003147542A
JP2003147542A JP2001348522A JP2001348522A JP2003147542A JP 2003147542 A JP2003147542 A JP 2003147542A JP 2001348522 A JP2001348522 A JP 2001348522A JP 2001348522 A JP2001348522 A JP 2001348522A JP 2003147542 A JP2003147542 A JP 2003147542A
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Shigeki Shimizu
水 茂 樹 清
Takaharu Takasaki
崎 隆 治 高
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅金属上にムラのない均一な金メッキ層を形
成させることが可能な無電解置換型金メッキ液の提供。 【解決手段】 銅または銅合金の表面に金メッキ層を形
成する金メッキ液であって、金塩、伝導塩および錯化剤
を含有する水溶液からなり、この伝導塩として水中での
酸解離定数(pKa)が2.0以下の酸性化合物を含有
し、前記錯化剤として銅イオンとの錯体形成定数(p
K)が13以上のものを含有することを特徴とする、無
電解置換型金メッキ液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金メッキ液、特に
電子部品の接続端子部に使われる、置換型の無電解金メ
ッキ液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金メッキは、金の優れた耐食性、耐熱
性、機械特性、電気特性等の理由により、電子部品の端
子接続部の表面を保護する用途に広く用いられており、
適用される基板材料もプラスチック、セラミック、金
属、フイルムと多様である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、電子部品が小型
化、高密度化されるにつれ、電気回路から孤立している
端子にもメッキが可能な無電解メッキの需要が高まって
きている。無電解メッキには、置換型と還元型とがあ
り、置換型は通常0.1ミクロン以下の薄いメッキ層形
成に用いられ、還元型はこれ以上の厚いメッキ層形成に
用いられている。
【0004】本発明での置換型無電解金メッキは、端子
金属と金とのイオン化傾向の差を利用したメッキ法に関
連するものであって、イオン化しやすい端子金属が電子
を放出してイオンとなってメッキ液に溶出し、代わりに
メッキ液中に溶解している金イオンが電子を受け取って
端子表面に析出する、電気化学反応である。 M(端子金属) + Au = M(溶出) +
Au(析出) 端子金属としては銅が最も広く用いられているが、置換
金メッキは銅表面に無電解ニッケルメッキを施した後に
行なわれるので、従来の置換金メッキの電気化学反応は
Ni + 2Au = Ni+2 + 2Auとい
う化学式で記述されることになる。
【0005】置換金メッキで被覆された接続端子部には
ハンダボールが搭載され、このハンダボールを融着させ
ることにより他の電子部品との接続が行なわれる訳であ
るが、最近電子部品の小型化に伴い端子面積が小さくな
るにつれ、ハンダボールの接着性の不足が指摘されるよ
うになって来た。ハンダ融着の際、金はハンダボール内
に拡散してゆくが、ニッケルは拡散することなく残留す
るので、ハンダと端子との接着力は主としてハンダと無
電解ニッケルメッキ表面との接着力により決定されるこ
とになる。無電解ニッケルメッキは通常2〜5ミクロン
程度の厚さで、銅表面に形成され、還元型のニッケルメ
ッキが使われる。ニッケルメッキの還元剤として最も広
く利用されているのは、次亜リン酸ソーダで、主反応は
NiCl+NaHPO+HO = Ni+Na
PO+2HClであるが、副反応として NaH
PO+H = P+NaOH+HOなどがあり、
結果として無電解ニッケルメッキ層には5〜10%のP
が不純物として混入する場合が多い。かつ、ニッケルは
析出時に結晶粒を形成するのでニッケル皮膜中の局所的
なP濃度のバラツキ(ニッケル粒子と粒界との濃度差)
は更に大きくなる。このような理由で、ニッケル皮膜の
組成は不均一となり、これを解消することは非常に難し
い。これが無電解ニッケル+無電解金にてメッキ処理さ
れた端子表面のハンダボール接着性が不安定といわれる
主因となっている。
【0006】このような問題を解決するための手段とし
て、無電解ニッケルメッキ層を介することなく、直接銅
表面上に置換メッキが可能な、無電解金メッキ液を適用
することが考えられる。メッキ基板の銅は無電解ニッケ
ルのような多量の不純物を含有することがないので、ハ
ンダボールを融着してもその接着力は安定している。
【0007】それでは、現在実用化されているニッケル
を置換するタイプの置換金メッキ液を銅に応用できるか
というとそうではない。銅はニッケルに比べてイオン化
傾向が低いので、メッキ液にイオンとなって溶出しにく
いことから、置換メッキをおこなうのにニッケルの通常
3〜10倍もの時間を要し、かつムラの多い不均一なメ
ッキ皮膜しか得られないのが普通である。また、メッキ
液を使用するにつれ溶出してくる銅イオンが濃縮され
て、金と一緒に再度析出するが、金メッキヘの銅の共析
は、ニッケルの共析以上にボンディング工程の不良を起
こしやすい。
【0008】本発明の目標は、従来の置換メッキと同等
の速度で(処理時間10分以下)、直接銅金属上にムラ
のない均一な置換メッキが可能な技術手段を見出すこと
であり、かつ得られた金メッキ液はメッキ液中に蓄積さ
れる溶出銅イオン(500ppm以上)の影響を受けに
くいものでなければならない。
【0009】
【課題を解決するための手段】置換金メッキ液の主要構
成成分は、金塩、伝導塩、錯化剤であるが、本発明者ら
は伝導塩成分の水中の酸解離定数(pKa)と錯化剤の
銅イオンとの錯体形成定数(pK)とが、特定の条件を
満足したときに、所期の目標が達成されることを見出
し、本発明に到達した。
【0010】従って、本発明による無電解置換型金メッ
キ液は、銅または銅合金の表面に金メッキ層を形成する
金メッキ液であって、金塩、伝導塩および錯化剤を含有
する水溶液からなり、この伝導塩として水中での酸解離
定数(pKa)が2.0以下の酸性化合物を含有し、前
記錯化剤として銅イオンとの錯体形成定数(pK)が1
3以上のものを含有すること、を特徴とするものであ
る。
【0011】通常、無電解置換型金メッキ液では、伝導
塩成分は水中でHA = H + A のように解
離するが、この反応の平衡定数Kaは Ka=(H濃度)(A濃度)/(HA濃度) ……(1) となり、酸の強度を示す酸解離定数として、通常対数
(pKa)で表示されている。
【0012】一方、錯化剤(Y−1)は、水中で金属イ
オン(M+n)と反応して、錯体(MYn−1)を形成
するが、 〔 M+n + Y−1 = MYn−1 〕 ……(2) この反応の平衡定数Kは、 K=(MYn−1濃度)/(M+n濃度)(Y−1
度) となり、錯体の安定性を示す錯体形成定数として、通常
対数(pK)で表示されている。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明による金メッキ液は、金塩
と、酸解離定数pKaが2以下の酸性化合物を伝導塩と
して含有し、かつ、銅イオンとの錯体形成定数pKが1
3以上の錯化剤を含有するものである。
【0014】本発明による金メッキ液の金塩としては、
シアン化第1金カリウム、シアン化第2金カリウム、塩
化第1金カリウム、塩化第2金カリウム、亜硫酸金カリ
ウム、亜硫酸金ナトリウム、チオ硫酸金カリウム、チオ
硫酸金ナトリウム、およびこれらの混合物を例示するこ
とが出来る。この中では、シアン化第1金カリウムおよ
び亜硫酸金ナトリウムが特に好ましい。
【0015】これらの金塩のメッキ液中の濃度は、0.
1g/L〜50g/Lの範囲、特に好ましくは0.2g
/L〜15g/Lの範囲である。金塩のメッキ液中の濃
度が0.1g/L未満である場合にはメッキ速度が低下
し、一方50g/L超過の場合は製造コストアップであ
ることから好ましくない。
【0016】本発明における伝導塩は、pKaが2.0
以下の酸性化合物である。本発明では、pKaが1.8
以下のものが好ましく、1.5以下であるものが特に好
ましい。pKaの下限は−0.5である。
【0017】そのような好ましい化合物の具体例として
は、下記の酸性有機化合物およびその塩を例示すること
ができる。参考のために、各化合物のpKaの値を併記
した。尚、本願発明における伝導塩の水中の酸解離定数
(pKa)」は、前述に式(1)で定義されるものであ
って、pKa=log10Kaから求められるものであ
る。
【0018】ベンゼンスルホン酸(pKa 0.7
0)、トリクロロ酢酸(pKa 0.70)、蓚酸(p
Ka 1.23)、ジクロロ酢酸(pKa 1.4
8)、ニトロ酢酸(pKa 1.46)、ニトロアニリ
ン(pKa 0.99)、グリセリンリン酸(pKa
1.34)、ビピリジン(pKa −0.2)、ピラジ
ン(pKa 0.6)、グルコースリン酸(pKa
1.46)、ピクリン酸(pKa0.33)、ピリジン
カルボン酸(pKa 1.03)、ヒスチジン(pKa
1.7)、アミノエチレンホスホン酸(pKa 1.
1)、マレイン酸(pKa 1.83)、イソニコチン
酸(pKa 1.79)、およびこれらのナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩など。
【0019】この中では、ベンゼンスルホン酸および蓚
酸アンモニウムが特に好ましい。これらの伝導塩は、単
独であるいは2種以上混合して用いることができる。
【0020】伝導塩のメッキ液中での濃度は、1g/L
〜300g/Lの範囲で、好ましくは5g/L〜150
g/Lの範囲である。伝導塩のメッキ液中の濃度が1g
/L未満である場合にはメッキの未析部が発生すること
があり、一方300g/L超過の場合は金メッキの色調
が不良になる場合がある。
【0021】本発明における錯化剤は、銅イオンとの錯
体形成定数(pK)が13以上の化合物である。本発明
では、pKが15以上のものが好ましく、17以上であ
るものが特に好ましい。pKの上限は35である。
【0022】そのような好ましい化合物の具体例として
は下記のものを例示することができる。参考のために、
各化合物のKaの値を併記した。尚、本願発明における
錯化剤の銅イオンとの錯体形成定数(pK)」は、前述
の式(2)で定義されるものであって、pK=log
10Kから求められるものである。
【0023】ニトリロ3酢酸(pK 13.2)、ヒド
ロキシエチルエチレンジアミン3酢酸(pK 17.
6)、エチレンジアミン4酢酸(pK 18.8)、ジ
エチレントリアミン5酢酸(pK 21.1)、トリエ
チレンテトラミン6酢酸(pK32.6)、アミノトリ
メチレンホスホン酸(pK 13.8)、エチレンジア
ミンテトラ(メチレンホスホン酸)(pK 14.
7)、ジメチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン
酸)(pK 17.3)、およびこれらのナトリウム
塩、カリウム塩、アンモニウム塩など。
【0024】この中では、エチレンジアミン4酢酸のカ
リウム塩、アンモニウム塩およびナトリウム塩が特に好
ましい。これらの錯化剤は、単独であるいは2種以上混
合して用いることができる。
【0025】錯化剤のメッキ液中の濃度は、0.1g/
L〜100g/Lの範囲、好ましくは1g/L〜50g
/Lの範囲である。錯化剤のメッキ液中の濃度が0.1
g/L未満である場合にはメッキの未析部が発生するこ
とがあり、一方100g/L超過の場合はメッキ廃液処
理にトラブルが生ずる場合がある。
【0026】本発明による置換金メッキ液は、上記必須
成分以外に、必要に応じて各種の任意成分(例えば緩衝
剤、pH調整剤、酸化防止剤、光沢剤、色素、沈殿防止
剤、界面活性剤、結晶調整剤など)を含有することが出
来る。
【0027】このような必須成分および任意成分からな
る本発明による金メッキ液は、常法に従って調製するこ
とができ、かつ使用することが出来る。例えば、水(好
ましくはイオン交換水)に所定の上記成分を同時にある
いは別々に投入、溶解させて均一溶液とし、用途に応じ
てpHを調節することによって本発明による金メッキ液
を用意することができる。メッキ浴温は30℃から90
℃の範囲に加温し、ここに銅表面を有するメッキ材料を
1〜10分の範囲で浸漬することによって、銅表面は置
換反応により金メッキされる。
【0028】メッキ作業により消費された金塩および必
要成分は定期的にあるいは連続的に補充し、同時にp
H、比重の調節をすることも常法に従って行なうことが
可能である。
【0029】
【実施例】以下の実施例は、本発明による無電解金メッ
キ液の好ましい具体例に関するものである。従って、本
発明は下記実施例に開示された範囲内のもののみに限定
されないことは言うまでもない。
【0030】(メッキ処理条件)以下の実施例及び比較
例を行なうに当たり、銅回路を有する基板はいずれも、
下記の脱脂、エッチング処理が施された後、置換金メッ
キ処理を行なった。
【0031】 (1)基板用意 0.6mm厚のガラエポ基板上に、BGA(Ball Gr id Array)回路を35μ厚の電解銅にて形成させた。 (2)脱脂 PAC200(ムラタ) 50℃×5分 (3)水洗 イオン交換水 室温×30秒 (4)エッチング MEOX(ムラタ) 50℃×3分 (5)水洗 イオン交換水 室温×30秒 (6)置換金メッキ
【0032】 (評価装置) メッキ液中の金属分析 ICPS−1000 島津製作所製 メッキ膜厚測定 SFT−800 セイコーインスツルメンツ製 メッキ皮膜の表面観察 S−8000 日立製作所製 ハンダヌレ測定 SAT−5000 レスコ製 メッキ表面の元素分析 AAS−200 日電アネルバ製 リフロー装置 RF−430−M2 日本パルス技研製 <実施例1>下記の組成の水溶液を用意し、pHを5.
0に調節後、脱脂、エッチング処理した基板を90℃×
5分の条件にて浸漬し、メッキ処理を行なった。
【0033】 ベンゼンスルホン酸 15g/L クエン酸3カリウム 40g/L エチレンジアミン4酢酸3カリウム 20g/L シアン化第1金カリウム 6g/L 得られた基板の銅配線上には0.06ミクロンのレモン
イエローの金皮膜が均一に形成されており、ハンダヌレ
速度を測定したところ0.5秒と良好であった。次に、
この基板を230℃×30秒のリフロー炉で10回加熱
処理を行なった後に、メニスコグラフ(SAT500
0)にてハンダヌレ時間を測定したが0.5秒のまま
で、劣化は認められなかった。
【0034】<実施例2>下記の組成の水溶液を用意
し、pHを5.0に調節後、脱脂、エッチング処理した
基板を90℃×5分の条件にて浸漬し、メッキ処理を行
なった。
【0035】 蓚酸アンモニウム 25g/L クエン酸2アンモニウム 40g/L エチレンジアミン4酢酸2アンモニウム 20g/L シアン化第1金カリウム 5g/L 得られた基板の銅配線上には0.07ミクロンのレモン
イエローの金皮膜が均一に形成されていた。シアン化第
1金カリウムを補充しながら、メッキ液中の銅イオン濃
度が500ppmに達するまでメッキ作業を繰り返し行
なった。レモンイエローの金皮膜は安定して形成され、
かつハンダヌレ時間の劣化も見られず、常に1秒以下を
維持した。
【0036】<比較例1>下記の組成の水溶液を用意
し、pHを5.0に調節後、脱脂、エッチング処理した
基板を90℃×5分の条件にて浸漬し、メッキ処理を行
なった。
【0037】 クエン酸3カリウム(pKa 3.14) 25g/L エチレンジアミン4酢酸3カリウム 20g/L シアン第1金カリウム 6g/L 得られたメッキ基板上に金皮膜は0.02ミクロンしか
形成されず、赤いむらがあり、メッキ外観としては満足
のいくものではなかった。伝導塩としてのクエン酸のp
Kaが不足している為と考えられる。
【0038】<比較例2>下記の組成の水溶液を用意
し、pHを5.0に調節後、脱脂、エッチング処理した
基板を90℃×5分の条件にて浸漬し、メッキ処理を行
なった。
【0039】 マレイン酸 15g/L クエン酸3カリウム 25g/L ジヒドロキシエチルグリシン(pK 8.2) 15g/L シアン化第1金カリウム 6g/L 得られたメッキ基板の金メッキ皮膜は0.05ミクロン
であったが、赤味とムラのある外観で満足のいくもので
はなかった。錯化剤のpKが不足していた為と考えられ
る。
【0040】<比較例3>下記の組成の水溶液を用意
し、pHを5.0に調節後、脱脂、エッチング処理した
基板を90℃×5分の条件にて浸漬し、メッキ処理を行
なった。
【0041】 マレイン酸 15g/L クエン酸3カリウム 25g/L シアン化第1金カリウム 6g/1 得られたメッキ基板上は、黒点部が残存するムラのある
外観となり、正しいメッキ膜厚の測定はできなかった。
錯化剤が添加されていなかったのが原因と考えられる。
【0042】<比較例4>無電解メッキ上に使用される
市販の置換金メッキ液(JH−GOLD、日本高純度化
学社製)を用いて、脱脂、エッチング処理した基板を9
0℃にてメッキ処理したが、メッキ膜厚0.05μに達
するのに12分を要し、かつ得られたメッキ品の中央部
は黒変していた。
【0043】
【発明の効果】本発明による無電解置換型金メッキ液に
よれば、銅金属上にムラのない均一な置換金メッキ層を
形成させることが可能となり、そして従来の置換メッキ
法と同等の速度で金メッキ層を形成させることが可能と
なる。したがって、本発明によれば、従来行われてきた
ような例えばニッケル等の下地メッキを介することなく
銅金属上に直接金メッキ層を形成することができるの
で、ニッケルまたはこの反応生成物等に由来する不純物
による問題点を避けつつ効率的に金メッキ作業を行うこ
とが可能になる。
【0044】そして、本発明による金メッキ液は、液中
に蓄積される溶出銅イオンの影響を受けにくいものなの
で、良好な特性の金メッキ層を安定的かつ長期にわたっ
て形成可能なものである。
【手続補正書】
【提出日】平成13年11月19日(2001.11.
19)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】そのような好ましい化合物の具体例として
は、下記の酸性有機化合物およびその塩を例示すること
ができる。参考のために、各化合物のpKaの値を併記
した。尚、本願発明における伝導塩の水中の酸解離定数
(pKa)」は、前述に式(1)で定義されるものであ
って、pKa=−log10Kaから求められるもので
ある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅または銅合金の表面に金メッキ層を形成
    する金メッキ液であって、金塩、伝導塩および錯化剤を
    含有する水溶液からなり、この伝導塩として水中での酸
    解離定数(pKa)が2.0以下の酸性化合物を含有
    し、前記錯化剤として銅イオンとの錯体形成定数(p
    K)が13以上のものを含有することを特徴とする、無
    電解置換型金メッキ液。
  2. 【請求項2】金塩が、シアン化第1金カリウム、シアン
    化第2金カリウム、塩化第1金カリウム、塩化第2金カ
    リウム、亜硫酸金カリウム、亜硫酸金ナトリウム、チオ
    硫酸金カリウム、チオ硫酸金ナトリウム、およびこれら
    の混合物からなる群から選ばれたものである、請求項1
    に記載の無電解置換型金メッキ液。
  3. 【請求項3】伝導塩が、ベンゼンスルホン酸、トリクロ
    ロ酢酸、蓚酸、ジクロロ酢酸、ニトロ酢酸、ニトロアニ
    リン、グリセリンリン酸、ビピリジン、ピラジン、グル
    コースリン酸、ピクリン酸、ピリジンカルボン酸、ヒス
    チジン、アミノエチレンホスホン酸、マレイン酸、イソ
    ニコチン酸、これらのナトリウム塩、カリウム塩、アン
    モニウム塩、およびこれらの混合物からなる群から選ば
    れたものである、請求項1または2に記載の無電解置換
    型金メッキ液。
  4. 【請求項4】錯化剤が、ニトリロ3酢酸、ヒドロキシエ
    チルエチレンジアミン3酢酸、エチレンジアミン4酢
    酸、ジエチレントリアミン5酢酸、トリエチレンテトラ
    ミン6酢酸、アミノトリメチレンホスホン酸、エチレン
    ジアミンテトラ(メチレンホスホン酸)、ジメチレント
    リアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、これらのナト
    リウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、およびこれら
    の混合物からなる群から選ばれたものである、請求項1
    〜3のいずれか1項に記載の無電解置換型金メッキ液。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007023382A (ja) * 2005-06-16 2007-02-01 Ne Chemcat Corp ワイヤーボンディング接合用の金めっき皮膜形成用無電解金めっき液
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KR101857596B1 (ko) * 2018-01-31 2018-05-14 (주)엠케이켐앤텍 질소-함유 헤테로아릴카복실산을 함유하는 치환형 무전해 금 도금액 및 이를 사용한 치환형 무전해 금 도금 방법

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