JP2003147295A - 粘着部材及びその製造方法 - Google Patents

粘着部材及びその製造方法

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JP2003147295A
JP2003147295A JP2001343118A JP2001343118A JP2003147295A JP 2003147295 A JP2003147295 A JP 2003147295A JP 2001343118 A JP2001343118 A JP 2001343118A JP 2001343118 A JP2001343118 A JP 2001343118A JP 2003147295 A JP2003147295 A JP 2003147295A
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Tsuneyuki Amano
恒行 天野
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Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低速領域から高速領域にかけての剥離速度にお
いて軽剥離を達成した非シリコーン系剥離剤使用の粘着
部材を得ること。 【解決手段】温度上昇溶離分別法にて測定される30℃
以下における溶出成分量が3重量%〜30重量%である
直鎖状エチレン系樹脂からなる剥離層(1)と、基材
(2)で支持した粘着層(3)とを接着させた後、55
〜75℃の雰囲気下で6時間以上エージングさせて、前
記の粘着層をその支持基材と共に2m/分の速度で18
0度ピールした場合に、その剥離に要する力を0.5〜
5N/50mmに制御する粘着部材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、シリコーン系剥離剤等の
シリコーン成分の使用が不適当な精密電子分野などに好
適な粘着部材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】粘着テープやラベル等の粘着部材は、精
密電子分野にても広く使用されている。斯かる粘着部材
の形態は、基材の片面に粘着層を設け、他面に剥離層を
設けて巻回体とした粘着テープや、基材に設けた粘着層
を剥離層を介して剥離ライナーでカバーしたラベルなど
の形態が一般的である。また剥離層としては、シリコー
ン系剥離剤を使用するとシリコーンによる二次汚染等の
懸念があるため、非シリコーン系の剥離剤が用いられて
いる。
【0003】従来、前記した非シリコーン系の剥離剤と
しては、エチレン・α−オレフィンの如きポリオレフィ
ンエラストマー又はそれとポリエチレン若しくはその他
の熱可塑性樹脂の混合物からなるものが知られていた
(特開昭55−65281号公報、特開昭55−804
79号公報、特開平6−155687号公報)。これら
は、低密度ポリエチレン単独使用の剥離剤(特公昭51
−20205号公報)による、剥離に要する力が大きい
こと(重剥離)、剥離性能が低くて糊残りが発生するこ
との改善を図ったものである。
【0004】しかしながら、改善効果が不十分であり、
0.5m/分以下の低速領域の剥離速度では剥離に要す
る力が十分に小さくて軽剥離が達成されているものの、
1m/分以上の高速領域の剥離速度下では重剥離とな
り、かつ滑らかな剥離が困難となる問題点があった。重
剥離や滑らかな剥離が困難となる問題は、実用的な剥離
速度で剥がせなかったり、剥がし難くなったり、あるい
は滑らかな剥離の中断で粘着部材に皺等が発生したり、
剥離音が大きくて騒音となるなどの不都合の原因とな
る。
【0005】
【発明の技術的課題】本発明は、低速領域から高速領域
にかけての剥離速度において軽剥離を達成した非シリコ
ーン系剥離剤使用の粘着部材を得ることを課題とする。
【0006】
【課題の解決手段】本発明は、温度上昇溶離分別法にて
測定される30℃以下における溶出成分量が3重量%〜
30重量%である直鎖状エチレン系樹脂からなる剥離層
と、基材で支持した粘着層とを接着させた後、55〜7
5℃の雰囲気下で6時間以上エージングさせて、前記の
粘着層をその支持基材と共に2m/分の速度で180度
ピールした場合に、その剥離に要する力を0.5〜5N
/50mmに制御することを特徴とする粘着部材の製造方法
を提供するものである。
【0007】
【発明の効果】本発明によれば、低速領域から高速領域
にかけての剥離速度において軽剥離を達成できる非シリ
コーン系剥離剤使用の粘着部材を得ることができる。上
記したようにポリエチレン系剥離層は、剥離速度依存性
が大きくて高速剥離領域では重剥離となることを、これ
までは回避することができなかったが、前記した特定の
温度雰囲気下でエージングする操作で、高速剥離領域で
の軽剥離を達成されたことは予想外のことであった。
【0008】
【発明の実施形態】本発明による製造方法は、温度上昇
溶離分別法にて測定される30℃以下における溶出成分
量が3重量%〜30重量%である直鎖状エチレン系樹脂
からなる剥離層と、基材で支持した粘着層とを接着させ
た後、55〜75℃の雰囲気下で6時間以上エージング
させて、前記の粘着層をその支持基材と共に2m/分の
速度で180度ピールした場合に、その剥離に要する力
を0.5〜5N/50mmに制御した粘着部材を得るもので
ある。
【0009】前記した粘着部材の例を図1、図2に示し
た。図1は、剥離層と粘着層を基材を介し一体的に有し
て、粘着テープ等として利用する場合などに代表される
形態を示したものである。これは当該直鎖状エチレン系
樹脂からなる剥離層1を基材2の片面に有し、かつ基材
2の他面に粘着層3を有してなる。通例、粘着層3を自
背面の剥離層2に接着して巻回体とした形態などで利用
される。従ってこの場合には、巻回体とした形態で前記
したエージング処理を施すことができる。
【0010】一方、図2は、基材6の表面に当該直鎖状
エチレン系樹脂からなる剥離層1を有し、その剥離層の
上に、別基材4の上に粘着層5を有する粘着シートをそ
の粘着層を介して接着した形態を有する粘着部材の例を
示したものである。斯かる剥離層と粘着層を別体に分離
できる形態は、ラベル基材やラベル等として使用する粘
着シート(4、5)を剥離ライナー(1、6)で支持し
て利用する場合などに代表される形態である。従ってこ
の場合には、剥離層に粘着層を接着した状態で前記した
エージング処理を施すことができる。
【0011】なお粘着部材は、前記の例に限定されず、
基材の片面だけでなく、両面に粘着層を有するものであ
ってもよい。その場合、両面に当該直鎖状エチレン系樹
脂からなる剥離層を有するセパレータないし剥離ライナ
ーを用いて、巻戻しが容易な巻回体などとすることがで
きる。従って粘着部材は、粘着テープ、両面粘着テー
プ、表面保護シート、ラベルシートなどで代表される従
来の粘着部材に準じた形態を有するものとして形成する
ことができる。
【0012】剥離層は、シリコーンフリーの達成を目的
に、温度上昇溶離分別法(TREF:Temperature Risi
ng E1ution Fractionation法)にて測定される30℃以
下における溶出成分量が、樹脂材料全体の3重量%〜3
0重量%、好ましくは20重量%以下、特に好ましくは
4重量%〜15重量%である直鎖状エチレン系樹脂にて
形成される。前記の溶出成分量が3重量%未満のもので
は剥離性能に乏しくて目的を達成できず、30重量%を
超えると柔軟すぎて形状維持が困難となり、耐熱性にも
乏しくなる。
【0013】温度上昇溶離分別法は、例えば次の方法な
どにて実施することができる。すなわち直鎖状エチレン
系樹脂を、それが完全に溶解する温度のo−ジクロロベ
ンゼン、ちなみに140℃のそれに溶解させて、一定速
度、ちなみに1℃/分で−10℃まで冷却し、不活性担
体であるガラスビーズの充填されたTREFカラム内に
薄いポリマー層を形成させる。そのとき、結晶化し易い
高結晶性成分のポリマー層から形成され、その後に結晶
化しにくい低結晶性ないし非晶性成分のポリマー層が形
成される。
【0014】前記の後、−10℃に60分間保持し、流
速1m1/分にてカラム内にo−ジクロロベンゼンを移動
相として流しながら、温度を段階的に昇温する。すると
上記とは逆に、低結晶性ないし非晶性成分が先に溶出
し、その後に高結晶性成分が溶出する。このように各温
度で順次溶出した成分の溶出量と溶出温度とにより描か
れる溶出曲線から当該樹脂材料の組成分布を分析する。
なお斯かる操作は、例えばクロス分別クロマトグラフ装
置(三菱化学(旧三菱油化)社製、CFC T−150
A型)などの、公知の温度上昇溶離分別法を行うための
装置を用いて実現することができる。
【0015】直鎖状エチレン系樹脂としては、例えば直
鎖状エチレン樹脂、直鎖状エチレン樹脂を主体成分とし
て他の樹脂成分又は添加物を含有する混合物、炭素数が
3〜12のα−オレフィンとエチレンとの共重合体など
の、エチレン成分を50重量%以上、就中60重量%以
上、特に70重量%以上含有する直鎖状のものを1種又
は2種以上用いうる。上記した溶出成分量の条件を満足
するものは、例えば公知方法による共重合条件、精製条
件又は/及び分別条件を適宜選択することにて得ること
ができ、また市販品として得ることもできる。
【0016】なお前記したエチレンとの共重合体を形成
するα−オレフィンについては、特に限定はない。ちな
みにその例としては、プロピレンや1−ブテン、1−ヘ
キセンや4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンの如
き炭素数が3〜12のα−オレフィンがあげられる。共
重合体は、炭素数3〜12のα−オレフィンを1種又は
2種以上用いたものであってよい。就中、エチレン・1
−ブテン共重合体やエチレン・4−メチル−1−ペンテ
ン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体やエチレ
ン・1−オクテン共重合体などが好ましい。
【0017】上記の如き直鎖状エチレン系樹脂を用いる
ことにより、低密度ポリエチレンとエチレン・プロピレ
ン共重合体又はエチレン・1−ブテンランダム共重合体
等との混合樹脂を用いる従来法と比較して、少ない工程
数で剥離層形成材を調製でき、より簡易にかつ効率よく
優れた剥離機能を備える剥離層を形成することができる
利点なども有している。
【0018】また前記の剥離層は、剥離性能に優れて粘
着テープやラベルなどに好適な剥離機能を備えており、
粘着層が高い接着強さを有する場合にも剥離性能に優れ
て、剥離時に剥離層に粘着剤が付着したり、スティック
スリップなどの不都合な剥離を生じにくい。従って剥離
を介して露出した粘着層の表面粗さを適度に維持できる
利点なども有している。
【0019】なお上記した直鎖状エチレン樹脂と混合す
ることのある他の樹脂成分としては、他種のポリエチレ
ンや、前記したα−オレフィンのホモポリマーや、2種
以上のα−オレフィンを用いた共重合体などがあげら
れ、その1種又は2種以上を配合することができる。斯
かる樹脂成分や添加物の配合量は、直鎖状エチレン系樹
脂に基づく剥離機能や成膜性、耐溶剤性や耐熱性を損な
わない範囲とされる。
【0020】剥離層は、20〜500μmの厚さを有す
るフィルムとして基材兼用のものとして得ることもでき
るが、一般には剛性や強度の向上等を目的に、図例の如
く基材にて支持される。上記した一体型の粘着テープ
や、分離別体型の剥離ライナーないしセパレータなどの
場合には、剥離層を基材で支持した形態が好ましい。
【0021】基材で支持した剥離層の形成は、例えば溶
液や溶融液としたものを基材に塗工して皮膜化する方
式、フィルムとしたものを基材に融着する方式、基材を
形成するプラスチックと共に共押出成形方式等にてラミ
ネートフィルムを形成する方式などの適宜な方式で行う
ことができる。その場合、剥離層の厚さについては、特
に限定はなく適宜に決定できる。一般には安定した剥離
層の形成性や薄膜化などの点より1〜100μm、就中
5〜50μm、特に10〜40μmとされる。
【0022】剥離層や粘着層を支持する基材としては、
各種のプラスチックからなるフィルムやシート、紙や
布、不織布や金属箔、ネットや発泡体、それらのラミネ
ート体などの適宜な薄葉体を用いることができ、従来の
粘着部材おける基材のいずれも用いうる。また基材は、
導電体層や磁性体層を有して、又は/及び導電粉や磁性
粉を含有して高周波を介し誘導加熱できるものなどであ
ってもよい。
【0023】精密電子分野の如くシリコーンの関与が不
適当な用途では、紙紛も不適当となることが多いことよ
り、斯かる用途等で好ましく用いうる基材は、ポリエス
テルやポリアミド、ポリプロピレンや高密度ポリエチレ
ン、ポリイミドなどの各種のプラスチックからなるフィ
ルムが好ましく用いられる。基材の厚さは、適宜に決定
しうるが、一般には500μm以下、就中5〜300μ
m、特に10〜250μmとされる。
【0024】図2に例示の如く、粘着シートと剥離ライ
ナーなどとして分離別体型の粘着部材とされる場合、粘
着シートにおける基材と剥離ライナーにおける基材は、
同じ種類のものであってもよいし、異なる種類のもので
あってもよい。また、その粘着シートがラベル基材であ
る場合には、熱転写方式によりインク情報を定着できる
基材であることが好ましい。
【0025】前記したインク定着性の基材としては、例
えば前記したプラスチックフィルムや紙の如く、従来の
ラベルに準じた適宜な基材を用いうる。熱転写方式によ
れば必要なインク情報を現場等にてその内容を変えなが
ら随時に印刷して、臨機にラベルを発行できる利点など
がある。なお剥離層や粘着層を設ける基材の面には、必
要に応じてアンカーコートやコロナ放電処理、クロム酸
処理やオゾン暴露、火炎暴露や高圧電撃暴露、イオン化
放射線処理等の、密着力の向上等を目的とした適宜な表
面処理を施すことができる。
【0026】また剥離層を支持する基材をポリプロピレ
ンで形成する場合には、剥離層の形成材とポリプロピレ
ンを共押出成形してラミネートフィルムを得る方式が、
剥離層と基材との密着力や、製造効率の点などより好ま
しい。その場合、ポリプロピレンフィルム層の厚さは、
5〜50μm厚の剥離層に対して、30〜120μmが好
ましい。
【0027】粘着部材における粘着層の形成には例えば
ゴム系やアクリル系、ビニルアルキルエーテル系やポリ
エステル系、ポリアミド系やウレタン系などの適宜なポ
リマーの1種又は2種以上をベースポリマーとする各種
の粘着剤を用いることができる。従って紫外線硬化型や
ホットメルト型や熱時感圧型等の粘着剤なども用いるこ
とができる。粘着剤は、必要に応じ架橋剤や粘着性付与
剤、可塑剤や充填剤、老化防止剤などの適宜な添加剤を
配合したものなどであってもよい。
【0028】就中、シリコーン成分の回避や剥離性能等
の点よりは、炭素数が20以下のアルキル基を有するア
クリル酸やメタクリル酸等のエステルからなる(メタ)
アクリル酸系アルキルエステルの1種又は2種以上を用
いて、必要に応じ凝集力や耐熱性や架橋性等のバルク特
性の調節などを目的に適宜な他モノマーの1種又は2種
以上を共重合したアクリル系ポリマーをベースポリマー
とするアクリル系粘着剤などが好ましく用いうる。
【0029】粘着層の形成は、例えばドクターブレード
法やグラビア印刷法などの適宜な方式にて基材上に粘着
剤を塗布する方式や、それに準じてセパレータ等の上に
形成した粘着層を基材上に移着する方式などの適宜な方
式にて行うことができる。粘着層の厚さは、使用目的な
どに応じて適宜に決定しうるが、一般には500μm以
下、就中1〜300μm、特に5〜100μmとされる。
なお粘着層は、バルク特性の調節などを目的に電子線照
射による架橋処理などの適宜な処理が施されたものであ
ってもよい。
【0030】本発明による粘着部材は、剥離層に接着さ
せた粘着層をその支持基材と共に2m/分の速度で18
0度ピールした場合に、その剥離に要する力(剥離力)
を0.5〜5N/50mmに制御したものである。斯かる剥
離力の達成は、例えば剥離層と粘着層とを接着させた状
態で55〜75℃の雰囲気下で6時間以上エージングさ
せることにより行うことができる。
【0031】エージング温度が55℃未満では高速剥離
領域での軽剥離化が達成されない。また75℃を超える
と逆に重剥離化が進行する。エージングによる効果は、
エージング開始1時間程度より発現し始め、6時間で満
足できる状態に到達する。安定した効果を達成する点よ
り好ましいエージング時間は、10時間以上、就中15
時間以上、特に20時間以上である。なおエージング時
間の上限については特に限定はないが、生産効率等の点
より120時間以内が好ましい。
【0032】従って前記のエージング処理は、粘着層の
架橋促進や剥離層との密着状態の安定化を目的に実施さ
れることのある従来処理とは、その温度範囲が大きく相
違して別のものである。すなわち当該従来処理では、本
発明が目的とする高速剥離領域での軽剥離が達成されな
い。
【0033】本発明による粘着部材は、例えばラベルや
ステッカー、シールやワッペン、伝票や掲示板、包装テ
ープや表面保護材、粘着テープなどの各種の目的で、商
業用途や工業用途、農業用途や医療用途、光学用途や事
務用途、家庭用途などの種々の分野で用いることができ
る。特にシリコーンフリーを達成した点よりは、精密電
子分野などのシリコーン成分の関与が好ましくない分野
で有利に用いることができる。
【0034】
【実施例】実施例1 直鎖状エチレン系樹脂であるエチレン・1−ヘキセン共
重合体(日本ポリオレフィン社製、ジェイレクスLLA
C41SA)と、ポリプロピレン(日本ポリケム社製、
FY−4)とを、230℃で共押出成形して、厚さ30
μmの剥離層と厚さ80μmのポリプロピレン層のラミネ
ートからなる剥離ライナーを得た。なおクロス分別クロ
マトグラフ装置(CFC T−150A型)を用いて温
度上昇溶離分別法を適用した結果(以下同じ)、30℃
以下における前記直鎖状エチレン系樹脂全体における溶
出成分量は、7.8重量%であった。
【0035】一方、50μm厚の白色ポリエステルフィ
ルム(三菱化学社製、W400C)のコロナ処理面に、
30μm厚のアクリル系粘着層を形成し、その粘着層を
前記剥離ライナーの剥離層と接着させて、55℃、48
時間のエージング処理を実施しラベル形成用の粘着部材
を得た。
【0036】実施例2 30℃以下における溶出成分量が4.8重量%の直鎖状
エチレン系樹脂であるエチレン・1−オクテン共重合体
(出光石油化学社製、モアテック0218CN)を、5
0μm厚のポリエステルフィルム上にアンダーコート層
を介して250℃で押出し塗工して厚さ20μmの剥離
層がラミネートした剥離ライナーを得、それを用いて7
0℃、48時間のエージング処理を実施したほかは実施
例1に準じて粘着部材を得た。
【0037】実施例3 低密度ポリエチレンを20重量%含有するエチレン・1
−オクテン共重合体からなり、30℃以下における溶出
成分量が5.4重量%の直鎖状エチレン系樹脂(出光石
油化学社製、モアテック1018D)を用いて65℃、
48時間のエージング処理を実施したほかは実施例2に
準じて粘着部材を得た。
【0038】比較例1 エージング条件を40℃、48時間としたほかは実施例
1に準じて粘着部材を得た。
【0039】比較例2 直鎖状エチレン系樹脂として、30℃以下における溶出
成分量が1.0重量%のエチレン・1−ヘキセン共重合
体(三井化学社製、エボリューSP1540)を用いた
ほかは、実施例1に準じて粘着部材を得た。
【0040】評価試験 実施例、比較例で得た粘着部材より幅50に切断した試
料を6個ずつ準備し、その各試料の剥離ライナー側を剛
性を備える板状体に接着固定すると共に、粘着シート側
を万能引張試験機(オリエンテック社製、RTM−10
0)にて、23℃、60%RHの雰囲気下、クロスヘッ
ドスピード0.3m/分(低速剥離)又は2.0m/分
(高速剥離)の条件で引張り、180度ピールによる剥
離試験を行って剥離力を測定し、各3回の試験結果の平
均値を求めた。
【0041】前記の結果を次表に示した。 剥 離 力 実 施 例 比 較 例 (N/50mm) 低速時 0.3 0.4 0.3 0.4 0.4 高速時 1.5 3.2 2.1 11.8 8.6
【0042】表より、低速剥離では比較例も実施例と同
様に軽剥離を示したが、高速剥離では実施例が良好な軽
剥離性を維持するのに対し、比較例では重剥離となって
いることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図
【図2】他の実施例の断面図
【符号の説明】
1:剥離層 2、4、6:基材 3、5:粘着層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA02 AA05 AA10 AA14 AA15 AA16 CA03 CA04 CA06 CC03 DA02 DB01 FA01 FA08 GA01 4J040 CA001 DA051 DD051 DF001 DF041 ED001 EG001 LA07 NA01 NA02 NA05 NA06 NA17 NA20 NA21

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度上昇溶離分別法にて測定される30
    ℃以下における溶出成分量が3重量%〜30重量%であ
    る直鎖状エチレン系樹脂からなる剥離層と、基材で支持
    した粘着層とを接着させた後、55〜75℃の雰囲気下
    で6時間以上エージングさせて、前記の粘着層をその支
    持基材と共に2m/分の速度で180度ピールした場合
    に、その剥離に要する力を0.5〜5N/50mmに制御す
    ることを特徴とする粘着部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 温度上昇溶離分別法にて測定される30
    ℃以下における溶出成分量が樹脂材料全体の3重量%〜
    30重量%である直鎖状エチレン系樹脂からなる剥離層
    を基材の片面に有し、かつ基材の他面に粘着層を有して
    なり、その粘着層を当該剥離層に接着して2m/分の速
    度で180度ピールした場合に、その剥離に要する力が
    0.5〜5N/50mmであることを特徴とする粘着部材。
  3. 【請求項3】 基材の表面に、温度上昇溶離分別法にて
    測定される30℃以下における溶出成分量が樹脂材料全
    体の3重量%〜30重量%である直鎖状エチレン系樹脂
    からなる剥離層を有し、その剥離層の上に、別基材の上
    に粘着層を有する粘着シートをその粘着層を介し接着し
    てなり、その粘着シートを2m/分の速度で180度ピ
    ールした場合に、その剥離に要する力が0.5〜5N/
    50mmであることを特徴とする粘着部材。
  4. 【請求項4】 請求項3において、粘着シートがラベル
    基材又はラベルである粘着部材。
  5. 【請求項5】 請求項4において、ラベル基材が熱転写
    方式によりインク情報を定着できる基材を有するもので
    ある粘着部材。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5において、剥離層を形成す
    る直鎖状エチレン系樹脂が、炭素数3〜12のα−オレ
    フィンとエチレンとの共重合体である粘着部材。
  7. 【請求項7】 請求項2〜6において、粘着層がアクリ
    ル系粘着剤からなる粘着部材。
  8. 【請求項8】 請求項2〜7において、剥離層の厚さが
    5〜50μmで、それを支持する基材が厚さ30〜12
    0μmのポリプロピレンフィルムからなり、かつその剥
    離層と基材が共押出成形によるラミネートからなる粘着
    部材。
JP2001343118A 2001-11-08 2001-11-08 粘着部材及びその製造方法 Pending JP2003147295A (ja)

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