JP2003146479A - 紙押さえ装置 - Google Patents

紙押さえ装置

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JP2003146479A
JP2003146479A JP2001343695A JP2001343695A JP2003146479A JP 2003146479 A JP2003146479 A JP 2003146479A JP 2001343695 A JP2001343695 A JP 2001343695A JP 2001343695 A JP2001343695 A JP 2001343695A JP 2003146479 A JP2003146479 A JP 2003146479A
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paper pressing
adjusting screw
pressing device
stationary member
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JP2001343695A
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Inventor
Shinya Kobayashi
信也 小林
Yasuhiko Hirata
靖彦 平田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、シート供給装置から順次送り出さ
れてくるシートの前端をガイドし、シートの浮き上がり
を規制する紙押さえ装置に関し、紙押さえ板の調整を容
易に実施できるようにすることを目的とする。 【解決手段】 上記シート走行面2aに対して位置を固
定して設けられた静止部材11aに支持部材14の一端
を取付け、この支持部材14により、上記取付け部から
離れた位置においてシート走行面2aに対して略平行且
つ近接して配置された上記紙押さえ板6を支持する。ま
た、上記取付け部から離れた位置において上記静止部材
11aと上記支持部材14とを調整ネジ18によって連
結し、この調整ネジ18の回転量に応じて上記静止部材
11aと上記支持部材14とを接離させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート供給装置か
ら順次送り出されてくるシートの前端をガイドし、シー
トの浮き上がりを規制する紙押さえ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の枚葉印刷機は、図6に示すよう
に、主な構成要素として、シート供給装置1,フィーダ
2,印刷部30及び図示しない排紙装置とを有してい
る。このような枚葉印刷機では、給紙テーブル31上に
積重されたシート3は、印刷に伴う消費速度に対応して
テーブル最上段のものから一枚ずつ取り出され、フィー
ダ2へ送り出される。そして、シート3はフィーダ2の
シート搬送ベルト32の回転によって下流側へ移送さ
れ、第1中間胴5を介して印刷部30へ導入される。な
お、シート3はフィーダ2のフィーダボード上を移送さ
れる際、シート搬送ベルト32の内側に設けられたサク
ションボックス45によってベルト32側から吸引さ
れ、ベルト32上に保持されるようになっている(図7
参照)。
【0003】印刷部30は墨,藍,紅,黄色等のインキ
やその他特殊な色のインキによってカラー印刷を施すた
め、インキの色毎に複数の印刷装置30a〜30cが並
設されており、シート3は第1中間胴5から圧胴38a
へ受け渡されて所定のインキで印刷を施された後、中間
胴39によって下流側の印刷機30b、30cへ移送さ
れる。
【0004】そして、各色の印刷を施された後、シート
3は排紙装置のシート搬送部によって搬送され、シート
搬送装置の下方に設けられたシート積重装置の排紙テー
ブル上に積重される。そして、シート3が所定量(枚
数)積重されると、束として外部へ搬出されるようにな
っている。ところで、フィーダボード2aの下流には、
図9に示すように、シート幅程度の間隔をあけて配置さ
れた二本の横針を有する横針装置36が設けられ、更
に、フィーダボード2a先端部には前当て4が設けられ
ている。このため、シート3が二本の横針の間を走行す
ると、シート走行位置及び走行方向角度が修正され、前
当て4の屈曲部とフィーダボード2aとの間の隙間Sに
真っ直ぐに挿入される。そして、シート3が前当て4に
当接して一端停止し、シート前端が前当て4と平行にな
るように姿勢が整えられる。
【0005】シート3の姿勢が整えられると前当て4は
ピン4aを回転中心として揺動後退し、シート前端がシ
ート受渡し装置37の爪40及び爪座41によって把持
される。その後、図8に示すように、スイングアーム2
3が支点軸22を回転中心として揺動後退することで、
シート3は下流に移送され、シート受渡し装置37と同
期回転する第1中間胴5の爪装置42に受け渡される。
なお、スイングアーム23は、シート3を第1中間胴5
に引き渡した後、一旦一点鎖線位置(作動位置)まで移
動し再度実線位置(待機位置)に復帰して後続のシート
3を把持すべく待機することになる。
【0006】このように、シート3の姿勢を整えておく
ことは、シート受渡し装置37によってシート3を受渡
す際に把持ミスを未然に防止するという観点から極めて
重要である。つまり、シート3の受渡しに際して、シー
ト前端の位置が前後にずれたり、シート3が斜行し或い
は幅方向に波打ったりすることによって、掴みミスを起
こし給紙不良や見当不良を生じる。さらに、後工程にお
いての受渡しも安定せず失敗する虞がある。
【0007】ところが、印刷に供するシート3は、必ず
しも平滑な形状とは限らず、例えば、走行方向側のシー
ト端(くわえ側)も波打ち、上反り、或いは端部がカー
ルしたもの等種々変形したものがある。このようなシー
ト厚方向の変形によってシート3が前当て4とフィーダ
ボード2aとにより形成される隙間Sに入らず上方へ逃
げてしまうことを回避するために、上記隙間Sを大きめ
に設定することが考えられるが、前当て4が揺動後退す
る構造上、この隙間Sを余り大きくすることができず、
シート3が上方へ逃げることに対する大きな規制力を期
待することはできない。そのため、フィーダボード2a
の下流端に近接する位置に図9に示すような紙押さえ装
置35を設け、このような変形をシート上方からの押圧
力によって矯正するようにしている。
【0008】紙押さえ装置35は、シート3の走行経路
上方に位置する平板によって、シート3を上方から押さ
えつけて変形を矯正するものであり、図9に示すよう
に、紙押さえ板6及びこの紙押さえ板6を支持するブラ
ケット11等から構成されている。そして、ブラケット
11はブロック10によってフィーダ2のシート走行経
路両側のフレーム50,50(図中では片側のみ示して
いる)間に掛け渡された丸棒状のシャフト8に取付けら
れている。
【0009】そして、紙押さえ量(即ち、紙押さえ板6
とシート搬送ベルト32との間の隙間の大きさ)がシー
ト幅方向で均一となるように、この紙押さえ装置35は
シャフト8に沿って複数組設けられており、各ブロック
10はそれぞれが単独で組み付け角度を任意に調整でき
る構造となっている。この紙押さえ量の調整は、シート
3が変形を矯正されながらスムーズに走行するために重
要な要素となっている。つまり、紙押さえ板6の押さえ
が弱いとシート3が前当て4に当たったときのシート前
端の折れ曲がりや波打ちを矯正できず、その結果、爪4
0がシート3を平らに咥えられずにダブりや紙皺が発生
する。また、紙押さえ板6の押さえが強すぎると、フィ
ーダボード2a上のシート3の流れが悪くなり、シート
3が前当て4まで届かなくなるほか、シート3が紙押さ
え板6の下を通過する際に擦り傷を発生させてしまう。
【0010】従来このような調整は、オペレータがブロ
ック10をハンマでたたく等して行なっていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな調整方法では、ブロック10と紙押さえ板6との位
置が離れているため、その設定が非常に微妙で難しく、
長い調整時間と高度の技術が要求される。また、時間的
な制約から、シート厚変更時の紙押さえ板6の調整が不
十分となったり、複数の紙押さえ板6の間でのばらつき
を抑えるための調整がこまめに実施できない等の課題が
生じ、その結果、種々形態の損紙が多量に発生する虞が
あった。
【0012】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、紙押さえ板の調整を容易に実施できるようにし
た、紙押さえ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の紙押さえ装置は、枚葉印刷機のフィーダ最
下流部に位置する紙押さえ装置であって、シート走行面
に対して略平行且つ近接して配置された紙押さえ板と、
上記シート走行面に対して位置を固定して設けられた静
止部材と、上記静止部材に一端を取付けられ、上記取付
け部から離れた位置において上記紙押さえ板を支持する
支持部材と、上記取付け部から離れた位置において上記
静止部材と上記支持部材とを連結し、回転量に応じて上
記静止部材と上記支持部材とを接離させる調整ネジとを
そなえたことを特徴としている。
【0014】このことにより、支持部材が取付け部を回
転中心としてシート走行面に対して揺動接離し、支持部
材に取付けられた紙押さえ板とシート走行面との間に所
定間隔の隙間が形成される。そして、静止部材の位置を
基準位置とした支持部材の揺動量が調整ネジによって調
整されることで、この隙間の大きさが調整される(請求
項1)。
【0015】このとき、上記支持部材が上記取付け部に
おいてピンを介して上記静止部材に取付けられるととも
に、上記静止部材と上記支持部材との間にばねを介装し
てもよい。このことにより、支持部材はピンを回転中心
としてシート走行面に対して揺動接離し、その揺動量が
調整ネジによって調整される。そして、調整位置におい
て、支持部材はばねの復元力によって復元方向に付勢さ
れた状態で位置が固定される(請求項2)。
【0016】あるいは、上記支持部材が弾性体によって
形成されるとともに、上記取付け部において上記静止部
材に一体的に接合して構成してもよい。この場合、調整
ネジを回転させると支持部材はシート走行面に対して接
離する方向に弾性変形し、この変形量が調整ネジにより
調整される。また、調整位置において、支持部材は弾性
変形によって生じる復元力により復元方向に付勢された
状態で位置が固定される(請求項3)。
【0017】また、上記紙押さえ板の先端にローラを回
転可能に取付けて構成してもよい。この場合、ローラは
シート走行面上を走行するシートに接触しながら回転す
る(請求項4)。このとき、上記ローラの外周面を弾性
体で構成することが好ましい(請求項5)。
【0018】また、上記調整ネジを回転させるモータ
と、上記モータの回転量を制御するための制御手段とを
更にそなえて構成してもよい。このことにより、調整ネ
ジは制御手段によって制御されるモータにより回転駆動
される(請求項6)。このとき、上記調整ネジの回転数
を検出する回転数検出手段を更にそなえ、上記制御手段
が、上記調整ネジの目標回転数を入力されるとともに、
上記回転数検出手段からの検出結果に基づいて上記調整
ネジの回転数が上記目標回転数となるように上記モータ
の回転量を制御するように構成してもよい。このことに
より、回転数検出手段の検出結果が制御手段にフィード
バックされ、調整ネジの回転数が目標回転数となるよう
にモータが駆動制御される(請求項7)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。まず、第1実施形態について
説明すると、図1〜図4は本発明の第1実施形態として
の紙押さえ装置を示すもので、図1はその全体構成を示
す側断面図、図2はその平面図、図3はその調整装置の
要部を拡大して示す図である。また、図4は本実施形態
の紙押さえ装置の変形例を示す側面図であり、図1に対
応する図である。
【0020】なお、図6〜図9を用いて説明した従来の
技術と同様の部位については同じ符号を付し、その説明
を一部省略する。本実施形態における紙押さえ装置44
は、図2に示すように、従来のものと同様に、フィーダ
ボードのシート走行面と紙押さえ板6との間の隙間を走
行するシートの変形を規制するものであり、この規制量
をシート幅方向で均一化するために、フィーダボードの
幅方向に複数そなえられ、上記隙間の大きさを独立に調
整しうるようになっている。
【0021】そして、各紙押さえ装置44は、図1に示
すように、紙押さえ板6と、紙押さえ板6を取付けるL
字状の支持金具(支持部材)14と、支持金具14を上
方から支持するブラケット(静止部材)11と、ブラケ
ット11をフィーダボード2aの走行経路両側のフレー
ム50,50間に掛け渡された丸棒状のシャフト8に取
付けるためのブロック10等によって構成されている。
【0022】紙押さえ板6は、平板を略L字状に屈曲さ
せたものであり、その一端面がフィーダボード2aのシ
ート走行面に対して所定の隙間を形成しながら略平行と
なるように配置されるとともに、他端面がL字状の支持
金具14に取付けられている。また、シート前端が多少
変形していてもシート3が上記隙間に導入されるよう
に、紙押さえ板6の屈曲部は二段階に折り曲げられた構
造となっている。
【0023】支持金具14はL字状の板であり、一端側
に紙押さえ板6を取付けるとともに、他端側は、図3
(b)に示すように、軸受け12及びピン13によって
ブラケット11に取付けられ、ピン13を回転中心とし
てフィーダボード2aに対して接離する方向に揺動しう
るようになっている。ブラケット11は、プレートで形
成されるブラケット11aと丸棒で形成されるブラケッ
ト11bとが連結された構造となっている。そして、こ
の丸棒状のブラケット11bはブロック10に挿入さ
れ、止めネジ15によって固定されている。この際、プ
レート状のブラケット11aのプレート面がシート走行
面に対して略平行となるように丸棒状ブラケット11b
のブロック10への取付け角度を調整し固定される。ま
た、座金16と割りピン17によってブロック10から
の抜け落ちが防止されている。
【0024】また、プレート状ブランケット11aの先
端部のプレート面と支持金具14の屈曲部付近のプレー
ト面とは調整ネジ18によって連結されている。調整ネ
ジ18は、図3(a)に示すように、プレート状ブラケ
ット11aに形成したメネジに螺合するとともに、ネジ
先端が座金16及び割りピン17を介して支持金具14
に取付けられている。このため、調整ネジ18のネジ回
転量に応じて支持金具14がピン13を回転中心として
プレート状ブラケット11aに対して接離する方向に揺
動し、紙押さえ板6とシート走行面との間の隙間の大き
さが調整できるようになっている。
【0025】また、調整ネジ18には圧縮ばね19が嵌
装されており、この圧縮ばね19によって調整ネジ18
の先端部に係合する支持金具14のガタが解消され、上
記調整後の支持金具14のフラツキが防止されるように
なっている。本発明の第1実施形態としての紙押さえ装
置は、上述のように構成されているので、印刷開始に際
して、予め調整ネジ18によってブラケット11aと支
持金具14との間隔が所定の寸法に設定されたブラケッ
ト11をブロック10に挿入する。そして、プレート状
ブラケット11aの軸方向がシート進行方向と一致し、
上記隙間の大きさを最適に設定するために、紙押さえ板
6とフィーダボード2aのシート走行面とが平行となる
ように丸棒状ブラケット11bの取付け位置を調整した
後、止めネジ15で固定する。そして、再度、紙押さえ
板6の平行度を調整ネジ18によって微調整し、ロック
ナット20によって調整位置を固定する。
【0026】このような操作をシャフト8に並設された
全ての紙押さえ装置44に対して行なう。このように設
定することで、フィーダ2上へ送り出されたシート3が
フィーダボード先端付近まで搬送されると、紙押さえ板
6によってシート面を平坦に矯正されながら走行する。
このとき、紙押さえ板6とフィーダボード2aとの間の
隙間の大きさが最適に設定されているため、シート3は
紙押さえ板6によってガイドされながらスムーズに移動
し、紙押さえ板6の押圧力による傷の発生が極力抑えら
れる。
【0027】そして、シート3は、シート3が前当て4
に当接して停止し停止姿勢が整えられる。そして、シー
ト前端位置が整えられた状態で、シート受渡し装置37
によって把持され、次工程まで移送される。このよう
に、シート厚に対応して、紙押さえ板6とシート走行面
との間の隙間の間隔を調整ネジ18の回転量によって容
易に調整できるため、調整に要する作業時間を短縮する
ことができ、作業効率を向上させることができる。ま
た、印刷稼動時においても、印刷機を停止させることな
く、シート3の挙動に応じて上記隙間の調整を行なうこ
とができるため、シート姿勢の制御に当たって印刷機の
稼働率を低下させることがなく、生産性の向上に寄与す
る。
【0028】また、ネジによる微細且つ定量的な調整が
可能となったことで、シート3の移送状態(走行姿勢)
を安定化させることができる。つまり、フィーダボード
2a上に送り出されたシート3の前端をフィーダボード
2aのシート走行面に最適な押圧力で押し付けてガイド
することで、シート面を平坦に修正してシート3の浮き
上がりや波打ちを確実に防止できるとともに、シート3
と紙押さえ板6との接触抵抗を最小限に抑えてシート面
の傷の発生を防ぐことができる。その結果、移送に伴う
シート3の折れ曲がりを防止して損紙の発生を抑制しな
がら、傷をなくして印刷品質を向上させることが可能と
なる。
【0029】さらに、シート3の停止姿勢を安定させる
ことで、スイングアーム23がシート3を確実に把持す
ることができ、次工程に対するシート3の受渡しが安定
する利点もある。次に、本発明の第1実施形態の変形例
について図4を用いて説明する。本変形例の紙押さえ装
置44は、上記第1実施形態の紙押さえ装置44におい
て紙押さえ板6の先端部にローラ21が回転可能に取付
けられた構成となっている。また、装置構成を簡略化す
るために、支持金具(支持部材)14とプレート状ブラ
ケット(静止部材)11aとを接続する軸受け12及び
ピン13を省いて溶接或いはボルト等を介して一体的に
接合している。また、支持金具14をプレート状ブラケ
ット11aに一体的に接合することで、支持金具14自
体を板ばねとして作用させ、ガタ防止のための圧縮ばね
19を不要にしている。
【0030】このような構成を有する紙押さえ装置44
において調整ネジ18を回転させると、支持金具14は
プレート状ブラケット11aに対して接離する方向に弾
性変形する。そして、この支持金具14の弾性変形によ
る変形量を調整ネジ18によって制御することで、ロー
ラ21がフィーダボード2aのシート走行面に対して揺
動接離し、ローラ外周面とシート走行面との間の隙間の
大きさを調整できるようになっている。また、調整ネジ
18のガタは、支持金具14が板ばねとして作用するこ
とによって解消される。
【0031】そして、調整ネジ18によって上記隙間の
大きさを最適に調整した後印刷機を稼動させると、この
隙間内を移動するシート3は、ローラ21によってシー
ト走行面に押し付けられ、浮き上がりや波打ち等の変形
が矯正される。そして、前当て4に当接し、停止姿勢が
整えられた状態でシート受渡し装置37によって把持さ
れ、次工程へ受け渡される。
【0032】なお、シート面に傷がつくことを防止する
ために、ローラ21の外周面をゴム等の弾性体で構成し
てもよい。したがって、本変形例においても、ネジによ
って容易に微細且つ定量的な調整をすることができ、軸
受けやピンを省いた簡素な構成で上記第1実施形態と同
様の効果が得られる。さらに、支持金具14を板ばねと
して機能させることで、圧縮ばね19を別途用いること
なく調整ネジ18のガタが解消されるため、装置構成を
更に簡素化することができる。
【0033】また、回転するローラ21によってシート
面を平坦化するようにしているため、シート3とローラ
21との間の接触抵抗を低減することができ、上記隙間
の大きさをある程度ラフに設定してもシート3がスムー
ズに走行する。そのため、調整作業が更に容易となる。
さらに、ローラ21の外周面をゴム等の弾性体で構成し
た場合、シート3への傷入りを減少させることができ、
調整幅を更に広げることができる。
【0034】次に、本発明の第2実施形態について図5
を用いて説明する。なお、本実施形態に係る紙押さえ装
置においても、図6〜図9を用いて説明した従来の技術
と同様の部位については同じ符号を付し、その説明を一
部省略する。本発明の第2実施形態の紙押さえ装置44
は、上記第1実施形態の紙押さえ装置44の構成に加え
て、調整ネジ18を回転させるためのモータ24と、モ
ータ回転を調整ネジ18の回転に変換するための歯車2
6,27と、調整ネジ18の回転数を検出するためのエ
ンコーダ(回転数検出手段)29と、モータ回転量を制
御するための制御装置(制御手段)28とをそなえて構
成されている。
【0035】モータ24は、プレート状ブラケット(静
止部材)11aに固設されたブラケット25上に取付け
られている。そして、制御装置28によって駆動を制御
され、モータ軸端に固設された歯車27を回転させるよ
うになっている。歯車26は調整ネジ18の後端部に固
設され、歯車27に噛合してモータ回転を調整ネジ18
の回転に変換するようになっている。そして、歯車26
の回転はエンコーダ29によって検出され、この検出結
果を制御信号として制御装置28にフィードバックしう
るようになっている。
【0036】なお、上記エンコーダ29において制御装
置28に送出する制御信号をプリセットしておくことも
可能である。本発明の第2実施形態としての紙押さえ装
置44は、上述のように構成されているので、オペレー
タが調整ネジ18の調整量を設定すると、制御装置28
によって調整ネジの目標回転数が算出され、モータが駆
動される。これに伴って、モータ軸端に取付けられた歯
車27が回転し、歯車26を介して調整ネジ18が回転
する。調整ネジ18の回転数はエンコーダ29によって
検出され、検出結果が制御装置28へフィードバックさ
れてモータ回転量がコントロールされる。
【0037】そして、調整ネジ18の回転数が上記目標
回転数となるまでモータ24が駆動され、調整ネジ18
の回転数が上記目標回転数になったことが検出される
と、制御装置28がモータ24を停止する。したがっ
て、本実施形態においても上記第1実施形態と同様の効
果が得られるとともに、電子制御によってモータ24を
駆動することで、更に精度の高い調整を行なうことがで
き、更に、調整に要する時間を短縮することができる。
【0038】また、制御装置28によりモータ24を遠
隔操作することによりネジ回転量を調整できるため、オ
ペレータがフィーダボード2aに近づく必要がなく、機
械に巻き込まれる等の危険性がなく、作業の安全性を確
保できる。さらに、予めシート厚や機械速度等に対して
上記調整量を設定しておくことで、印刷状況の変化に対
応して自動制御を行なうことが可能となり、調整に要す
る時間を大幅に短縮することができる。
【0039】なお、本発明は上述の実施形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
変形して実施することができる。例えば、第1及び第2
実施形態の紙押さえ装置44に対して、上記変形例で示
したローラ21の構成を付加することも可能である。こ
の場合、対応する各実施形態の効果に加えて、調整作業
を容易化できるという利点が得られる。
【0040】この際、ローラ21の外周面を弾性体で構
成しシート3への傷入りを減少させることもできる。ま
た、上記第2実施形態の紙押さえ装置44においても、
上記第1実施形態の変形例に示したように、支持金具
(支持部材)14をプレート状ブラケット(静止部材)
11aに一体的に接合し、支持金具14の弾性変形によ
って紙押さえ板6がフィーダボード2aのシート走行面
に対して揺動接離するように構成してもよい。このこと
によって、上記変形例と同様の効果を得ることができ
る。
【0041】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
紙押さえ板とシート走行面との間の隙間が調整ネジの回
転量によって容易に調整できるため、調整に要する作業
時間を短縮することができ、作業効率を向上させること
ができる。また、印刷機が稼動中であっても、印刷機を
停止することなく、シートの挙動に応じてこの隙間の大
きさを調整できるため、印刷機の稼働率が向上し生産性
の向上に寄与する。
【0042】また、支持部材の揺動量を調整ネジにより
静止部材の位置を基準として微細且つ定量的に調整する
ことで、上記隙間の大きさを正確且つ再現性よく調整で
き、その結果、シート移送時の損紙の低減と印刷品質の
向上を同時に達成することができる。つまり、走行する
シートを上方から最適な押圧力で押し付けてガイドする
ことで、シート面を平坦に修正してシートの浮き上がり
や波打ちを確実に防止できるとともに、シートと紙押さ
え板との接触抵抗を最小限に抑えてシート面の傷の発生
を防ぐことができる。(請求項1)。
【0043】このとき、支持部材をピンを回転中心とし
て揺動可能に構成すると、調整ネジを回転させたときに
支持部材は無理な負荷がかかることなくピンを中心とし
てスムーズに揺動することができる。また、支持部材の
調整位置がばねの復元力が作用した状態で固定されるた
め、調整ネジのガタによる調整位置のフラツキが防止さ
れる(請求項2)。
【0044】これに対して、弾性体で構成された支持部
材を静止部材の取付け部に一体的に接合して構成する
と、調整ネジを回転させたときに支持部材は弾性変形
し、この復元力により復元方向に付勢された状態で調整
位置が固定される。そのため、静止部材と支持部材との
間に上述のばねのような付勢作用を有する部材を別途設
けることなく簡素な構成で、調整ネジのガタによる調整
位置のフラツキを防止することができる(請求項3)。
【0045】また、紙押さえ板の先端にローラを回転可
能に取付け、このローラが、走行するシートに接触しな
がらシート走行に伴って回転しうるように構成すること
で、一定の押圧力でシート面を走行面に押し付けて平坦
化することができる。このとき、ローラが回転すること
によりシートとの接触抵抗が低減するため、ローラとシ
ート走行面との間の隙間の大きさをある程度ラフに設定
することができ、調整作業が更に容易に行なうことがで
きる(請求項4)。
【0046】そして、このとき、ローラの外周面を弾性
体で構成すると、シートの傷入りを減少させることがで
き、調整幅を更に広げることができる(請求項5)。調
整ネジを制御手段により駆動制御されるモータによって
回転させるようにした場合、オペレータが目視で調整ネ
ジを回転させる場合に比べて精度の高い調整を行なうこ
とができ、調整に要する時間も短縮することができる。
また、遠隔操作によって調整を行なうことができるた
め、オペレータは印刷機に近づく必要がなく、機械に巻
き込まれる危険性を回避することができる(請求項
6)。
【0047】このとき、調整ネジの回転数を検出し、こ
の検出結果を制御手段にフィードバックするように構成
した場合、予めシート厚や機械速度等に対して調整量を
設定しておくことで、印刷状況の変化に応じて自動制御
することができ、調整に要する時間を大幅に短縮するこ
とができる(請求項7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における紙押さえ装置の
全体構成を示す側断面図であり、図9に対応する図であ
る。
【図2】本発明の第1実施形態における紙押さえ装置を
シート走行面の上方から見た平面図である。
【図3】本発明の第1実施形態における紙押さえ装置の
要部を拡大して示す図であり、(a)は調整装置の拡大
図であり、(b)はブラケットと支持金具との接続部の
拡大図である。
【図4】本発明の第1実施形態の変形例における紙押さ
え装置の全体構成を示す側断面図であり、図9に対応す
る図である。
【図5】本発明の第2実施形態における紙押さえ装置の
全体構成を示す側断面図であり、図9に対応する図であ
る。
【図6】従来の枚葉印刷機の構成を示す側面図である。
【図7】従来の紙押さえ装置の課題を説明するための図
であり、従来の枚葉印刷機のシート供給部の作用を説明
する図である。
【図8】従来の紙押さえ装置の課題を説明するための図
であり、従来の枚葉印刷機におけるシート受渡し装置の
作用を説明する図である。
【図9】従来の紙押さえ装置の全体構成を示す側断面図
である。
【符号の説明】
1 シート供給装置 2 フィーダ 2a フィーダボード 3 シート 4 前当て 5 第1中間胴 6 紙押さえ板 8 シャフト 9 蝶ネジ 10 ブロック 11,11a,11b ブラケット(静止部材) 12 軸受け 13 ピン 14 支持金具(支持部材) 15 止めネジ 16 座金 17 割りピン 18 調整ネジ 19 圧縮ばね 20 ロックナット 21 ローラ 22 支点軸 23 スイングアーム 24 モータ 25 ブラケット 26,27 歯車 28 制御装置(制御手段) 29 エンコーダ(回転数検出手段) 30 印刷装置 31 給紙テーブル 32 シート搬送ベルト 33 駆動ローラ 34 ガイドローラ 35 紙押さえ装置 36 横針装置 37 シート受渡し装置 38 圧胴 39 中間胴 40 爪 41 爪座 42,43 爪装置 44 紙押さえ装置 45 サクションボックス 50 フレーム S 隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枚葉印刷機のフィーダ最下流部に位置す
    る紙押さえ装置であって、 シート走行面に対して略平行且つ近接して配置された紙
    押さえ板と、 上記シート走行面に対して位置を固定して設けられた静
    止部材と、 上記静止部材に一端を取付けられ、上記取付け部から離
    れた位置において上記紙押さえ板を支持する支持部材
    と、 上記取付け部から離れた位置において上記静止部材と上
    記支持部材とを連結し、回転量に応じて上記静止部材と
    上記支持部材とを接離させる調整ネジとをそなえたこと
    を特徴とする、紙押さえ装置。
  2. 【請求項2】 上記支持部材が上記取付け部においてピ
    ンを介して上記静止部材に取付けられるとともに、 上記静止部材と上記支持部材との間に介装されたばねを
    更にそなえたことを特徴とする、請求項1記載の紙押さ
    え装置。
  3. 【請求項3】 上記支持部材が弾性体によって形成され
    るとともに、上記取付け部において上記静止部材に一体
    的に接合されていることを特徴とする、請求項1又は2
    記載の紙押さえ装置。
  4. 【請求項4】 上記紙押さえ板の先端にローラが回転可
    能に取付けられたことを特徴とする、請求項1〜3のい
    ずれかの項に記載の紙押さえ装置。
  5. 【請求項5】 上記ローラの外周面が弾性体で構成され
    たことを特徴とする、請求項4記載の紙押さえ装置。
  6. 【請求項6】 上記調整ネジを回転させるモータと、 上記モータの回転量を制御するための制御手段とを更に
    そなえたことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかの
    項に記載の紙押さえ装置。
  7. 【請求項7】 上記調整ネジの回転数を検出する回転数
    検出手段を更にそなえ、 上記制御手段が、上記調整ネジの目標回転数を入力され
    るとともに、上記回転数検出手段からの検出結果に基づ
    いて上記調整ネジの回転数が上記目標回転数となるよう
    に上記モータの回転量を制御することを特徴とする、請
    求項6記載の紙押さえ装置。
JP2001343695A 2001-11-08 2001-11-08 紙押さえ装置 Withdrawn JP2003146479A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009220484A (ja) * 2008-03-18 2009-10-01 Komori Corp 刷版の加工装置
JP2009220570A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Heidelberger Druckmas Ag ストッパで枚葉紙を位置調整するための装置

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