JP2003146182A - ガス発生器 - Google Patents

ガス発生器

Info

Publication number
JP2003146182A
JP2003146182A JP2001348190A JP2001348190A JP2003146182A JP 2003146182 A JP2003146182 A JP 2003146182A JP 2001348190 A JP2001348190 A JP 2001348190A JP 2001348190 A JP2001348190 A JP 2001348190A JP 2003146182 A JP2003146182 A JP 2003146182A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
cylinder
housing
ignition means
gas generator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001348190A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Yoshida
昌弘 吉田
Yoshiyuki Kishino
喜行 岸野
Ryoi Kodama
了意 児玉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2001348190A priority Critical patent/JP2003146182A/ja
Publication of JP2003146182A publication Critical patent/JP2003146182A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Air Bags (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、小型化及び構造の簡易化を同時に
満足するともに、高圧ガスボンベからのガスを加温して
放出することができるハイブリッド方式のガス発生器を
提供することを目的とする。 【解決手段】 高圧ガスが装填されたボンベ(1)と、
ドーナツ形状の伝火薬(2)及び点火手段(3)が収納
されたコップ状のハウジング(4)と、前記ボンベ
(1)の圧力を保持するとともに密封するラプチャーデ
ィスク(6)と、前記ボンベ(1)と前記ハウジング
(4)との間にガス滞留空間(16)を形成するように
前記ボンベ(1)と前記ハウジング(4)とを連結保持
する外筒材(5)と、を備えてなり、前記ガス滞留空間
(16)で、前記ボンベ(1)から断熱膨張して噴出す
るガスを前記点火手段(3)からの高温ガスで加温し、
前記外筒材(5)の内壁に沿って設けられたフィルター
材(10)を通過させて、前記外筒材(5)に設けられ
ているガス放出穴(17)からガスを放出することを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のエアバッ
グ装置に用いられるガス発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突時に生じる衝撃から乗員を
保護するための安全装置の1つとして、エアバックが知
られている。このエアバックは、ガス発生器が発生する
多量の高温、高圧ガスにて作動するものである。従来、
このガス発生器がガスを発生する方式として、大きく分
けて2種類のものが知られている。1つは、発生するガ
スを全て固体のガス発生剤の燃焼により生成するパイロ
方式である。もう一つは、高圧のガスが保持されたボン
ベと、該ボンベ中の高圧のガスに熱を供給するための少
量の火薬組成物により大量の高温・高圧ガスを放出せし
めるハイブリット方式である。
【0003】近年、ガス発生器に求められる性能とし
て、小型化があげられる。前者のパイロ方式のものは、
ガス発生器の小型化を実現するために、ガス発生器内の
ガス発生剤が、燃焼により生ずるガス発生モル数を増大
させることが必要となる。このガス発生剤のガス発生モ
ル数を増大させるガス発生剤組成物としては、その組成
物中に、燃料として硝酸グアニジンや、酸化剤として硝
酸アンモニウムを含むガス発生剤組成物が有効である。
例えば、特開平11−292678号公報のように、含
窒素有機化合物としてグアニジン誘導体、酸化剤として
相安定化硝酸アンモニウム、圧力指数調整剤、爆ごう抑
制剤として珪素化合物をそれぞれ含有するガス発生剤組
成物が開示されている。しかし、グアニジン誘導体や硝
酸アンモニウムを多量に含有するため、燃焼速度が非常
に遅く、ガス発生器において十分な燃焼性能を得るため
には、より高圧下でガス発生剤を燃焼させる必要があっ
た。また、ガス発生器作動時の内部圧力が増大するため
に、ガス発生器にはより高い強度が必要とされ、大型化
する。
【0004】さらに、グアニジン誘導体や、硝酸アンモ
ニウムなど反応性の低い原料を組成として含むガス発生
剤組成物の場合、燃焼速度の遅さもさることながら、ガ
ス発生剤の着火性の低さも問題の一つである。エアバッ
クは、作動し始めてからエアバックが展開するまでの時
間が30〜60msほどであり、ガス発生器のわずかな
作動遅れであってもその影響は大きく、十分な性能が発
揮できない。ガス発生剤の着火性が低い場合、ガス発生
器内の点火器が発火しても、ガス発生剤の着火までにか
かる時間が長くなり、結果としてガス発生器の着火遅れ
を生じる。ガス発生器の伝火薬の薬量を多くすること
で、着火遅れの改善はある程度見込めるものの、着火薬
量が増加するために、ガス発生器自体の総発熱量が多く
なり、その結果、冷却・フィルター部材の重量が増加
し、ガス発生器はより大きなものとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、ハイブリッド方
式のものは、ガス発生剤が少量で済むため、小型化には
適している。しかしながら、高圧の状態でボンベ内のガ
スを保持する必要性から、一般的にガス発生器として1
5年もの耐用年数を経るうちに高圧ガスがボンベから抜
けていき、十分な性能を発揮できないおそれがある。こ
のため、ボンベ内のガスを長期にわたって密封する必要
から機械的な破壊強度が高く、シール性の高いラプチャ
ーディスクによってボンベを密封する必要がある。この
種のガス発生器としては、例えば、特開平8−2531
00号公報に示されるものがある。このガス発生器は、
高圧ガスが密閉されている第1の容器(ボンベ)のガス
の気密性を高める為に破壊強度の高い破裂ダイヤフラム
(ラプチャーディスク)を用い、この破裂ダイヤフラム
を燃焼室等を備えた第2の容器に設けられた中空のピス
トンを推進装入物(点火手段)の点火によって押し進め
て、第1の容器の破裂ダイヤフラムを確実に破裂させ、
第1の容器の高圧ガスを確実に放出するものである。こ
のように、確実に破裂ダイヤフラムを破壊することがで
きるが、中空ピストン等を設置する必要があり、ガス発
生器の構造が複雑化するという問題があった。
【0006】また、ボンベを確実に密閉するラプチャー
ディスクの破壊を、特開平8−253100号公報等に
示されるような中空ピストン等を使用して破壊するので
はなく、伝火薬剤の量を増やし点火手段を含む燃焼室内
の圧力を高めて破壊するものもある。しかしながら、伝
火薬剤の量を増やすため、伝火薬を収納する室が必要と
なり、ガス発生器の小型化が困難であった。また、この
場合、点火手段の点火と同時にラプチャーディスクを破
壊することも困難であった。
【0007】また、この種のガス発生器では、ボンベ内
の高圧ガスが断熱膨張してボンベから噴出してくるた
め、ガスを加温して放出する必要があるが、上記のもの
は、ボンベからのガスを十分に加温することができない
という問題もあった。
【0008】本発明の目的は、小型化及び構造の簡易化
を同時に満足するともに、高圧ガスボンベからのガスを
加温して放出することができるハイブリッド方式のガス
発生器を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の本発明の請求項1に記載のガス発生器は、高圧ガスが
装填されたボンベと、ドーナツ形状の伝火薬及び点火手
段が収納されたコップ状のハウジングと、前記ボンベの
圧力を保持するとともに密封するラプチャーディスク
と、前記ボンベと前記ハウジングとの間にガス滞留空間
を形成するように前記ボンベと前記ハウジングとを連結
保持する外筒材と、を備えてなり、前記ガス滞留空間
で、前記ボンベから断熱膨張して噴出するガスを前記点
火手段からの高温ガスで加温し、前記外筒材の内壁に沿
って設けられたフィルター材を通過させて、前記外筒材
に設けられているガス放出穴からガスを放出することを
特徴とする。上記構成によると、ボンベとハウジングと
の間に形成されたガス滞留空間で、ボンベから噴出して
くる断熱膨張ガスと、ハウジングに備えられた点火器か
らの高温ガスとが混合し、ボンベから噴出してくる断熱
膨張ガスが効率良く加温されて、ガス放出穴から放出さ
れる。
【0010】また、請求項2に記載のガス発生器は、請
求項1において、前記ラプチャーディスクが、前記点火
手段からの火炎力で破断されるものである。上記構成に
よると、ガス発生器の構造を簡易化するとともに、小型
化することが可能となる。また、ボンベから噴出する断
熱膨張ガスをさらに効率良く加温することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係るガス発生器の実施形
態の一例について、図面を参照しつつ説明する。
【0012】図1に本発明に係るガス発生器の実施形態
の一例の断面概略図を示す。図1において、ガス発生器
P1は、高圧ガスが収納されたボンベ1と、伝火薬2及
び点火手段3が収納されたコップ状のハウジング4と、
ボンベ1とハウジング4とを連結保持する外筒材5と、
外筒材5の内周に沿って設けられているフィルター材1
0で構成されている。
【0013】ボンベ1は、ステンレス、アルミニウム等
の金属からなり、有底の円筒形状をし、開口側は、2段
階で縮径されている。ボンベ1内には、アルゴンやヘリ
ウムガス等がエアバッグ等を膨張、作動させるに十分な
量(例えば、エアカーテンには0.8〜1.2モル等)
装填されており、圧力20MPa以上、好ましくは25
MPa以上に維持され、一端側の開口部をラプチャーデ
ィスク6を有するボンベキャップ23によって密封され
ている。
【0014】ラプチャーディスク6の厚さは、点火手段
3で破断できる程度の厚さであれば特に限定はされな
い。好ましいラプチャーディスク6の厚さとしては、
0.05〜0.5mm、さらに好ましくは0.1〜0.
3mmである。
【0015】ハウジング4は、コップ状をし、底部7と
側筒部8とからなる。このハウジング4は、底部7が側
筒部8よりも肉厚に形成されるとともに、その外周部に
段付部11が形成されている。また、燃焼室12内から
外部に向けて、開口する火炎放出口13が形成されてい
る。この火炎放出口13は、燃焼室12から外部に向け
て縮径されている。これによって、火炎力が高められる
とともに、放出する火炎をラプチャーディスク6の中心
部に集中することができる。また、火炎放出口13の底
部7側には図示していないがアルミニウム等からなる金
属製のシールテープが貼付されている。このシールテー
プは、燃焼室12内への水分等の侵入を防ぎ、燃焼室1
2内に収納される伝火薬2が湿気るのを防ぐものであ
る。また、このシールテープは、厚さ100μm以下で
あり、点火手段3の点火による火炎によって瞬時に溶か
され、火炎の進行の妨げとならないものである。
【0016】図1に示すように、ハウジング4内には、
ドーナツ状(中空の円柱状)の伝火薬2、第1のクッシ
ョン材14、第2のクッション材15及び点火手段3を
カシメ固定したホルダ20の順に装填されている。これ
らは、ハウジング4の開口端部21を内側に折り曲げて
ホルダ20を押し付けるようにして固定されている。ド
ーナツ状の伝火薬2及びクッション材14,15によっ
て形成されるハウジング4内の中央部の空間は、燃焼室
12をなしている。第1、第2のクッション材14,1
5は、セラミックファイバー、シリコンフォーム等から
なり、伝火薬2と同様にドーナツ状に形成されている。
これらクッション材14,15は、伝火薬2が、振動等
によって破砕しないように、伝火薬2に伝わる振動を吸
収している。このドーナツ状の伝火薬2は、ドーナツ状
に成形された伝火薬を1又は2以上を積層して用いても
よく、より小径の粒状伝火薬を支持部材を介してドーナ
ツ状に配置してもよい。
【0017】点火手段3は、ハウジング4と同軸上に配
置され、底部7に形成された火炎放出口13と対面した
構造となる。このため、点火手段3からの火炎は燃焼室
12内で障害物に遮られることなく、火炎放出口13か
ら放出されるようになる。この点火手段3は、例えば、
ポリブチレンテレフタート、ポリエチレンテレフター
ト、ナイロン6、ナイロン66、ポリフェニレンスルフ
ィド、ポリフェニレンオキシド等の樹脂にガラス繊維等
を含有させたものからなる塞栓28が、金属製のホルダ
20にカシメ固定されている。
【0018】また、点火手段3は、10ccタンク中で
発火させた時の内圧上昇が3msec以内で4.7MP
a以上のものが好ましい。これによって、確実にラプチ
ャーディスク6を火炎力によって破断することができ
る。
【0019】このような火炎力を生成するために点火手
段3に装填されている着火薬としては、ジルコニウム
(Zr)、タングステン(W)、過塩素酸カリウム(K
ClO 4)を成分に持ち、バインダーとしてフッ素ゴム
やニトロセルロース等を用いたものを使用することが好
ましい。又、ジルコニウム、タングステン、過塩素酸カ
リウムの組成比(重量比)は、点火手段3の電橋線の発
熱によって充分に発火できるように決められ、例えば、
Zr:W:KClO4=3:3.5:3.5とする。ま
た、着火薬は、電橋線との接触(接触面積)を大きく
し、管体29と塞栓28の嵌挿時(点火手段3の組立
時)において電橋線を切断しない様に、粉状又は顆粒状
とすることが好ましい。さらに、着火薬の装填量は、適
宜設定することができ、噴出される火炎力を高めるのに
十分な量を装填することが好ましい。また、各成分の組
成比を調整して、高い火炎力となるようにすることもで
きる。
【0020】塞栓28から突出する2本の電極ピン22
は、塞栓28の軸心と並列に配置されて、塞栓28内を
貫通している。又各電極ピン22は塞栓28のフランジ
部にて外側に湾曲する形状を有して、塞栓28の両端か
ら突出している。これら各電極ピン22としては、単一
の導電性棒材(ステンレス鋼、鉄・ニッケル合金等)で
形成する。また、各電極ピン22において、管体29内
で電橋線25が溶接等によって溶着されている。
【0021】伝火薬2は、発熱量が、4000J/g以
上、好ましくは5500J/g以上となるように、例え
ば、ボロン、硝酸カリウム、5−アミノテトラゾール、
無鉛火薬等を使用することができる。このような組成と
することによって、発熱量を、4000J/g以上、好
ましくは5500J/g以上とすることが可能となる。
ここで、発熱量が4000J/g未満の伝火薬の場合、
ボンベ1を密閉するラプチャーディスク6が破裂して、
放出されるガスが断熱膨張の為に低温化した場合に十分
に加熱することが困難となる。このため、伝火薬2の量
を多くする必要が生じ、ガス発生器P1の小型化が達成
できない。
【0022】図1に示すように、外筒材5は、ステンレ
ス、アルミニウム等の金属材料によって円筒状に形成さ
れ、一端側にハウジング4を嵌合し、ハウジング4に形
成されている段付部11にカシメ固定されている。外筒
材5の他端側は、ボンベ1の縮径された第1段部分19
と内接して嵌合され、溶接等によって溶着固定されてい
る。そして、このラプチャーディスク6と、ハウジング
4の底部7との間にガス滞留空間16が形成されてい
る。このガス滞留空間16の外周部、即ち、外筒材5の
内周部には、フィルター材10が配置されている。
【0023】このフィルター材10は、例えば、メリヤ
ス編み金網、平織り金網やクリンプ織り金属線材の集合
体によって、外筒材5の内径と略同一な外径を有する円
筒状に成形されている。このフィルター材10が当接す
る部分の外筒材5の周囲には、所定間隔でガス放出穴1
7が形成されている。また、このフィルター材10は、
その内周部がボンベキャップ23の外周に接し、ボンベ
1からハウジング4に掛け渡され、ガス滞留空間16を
覆うようにして設置されている。これによって、ボンベ
からのガスは全てこのフィルター材10を通過してガス
放出穴17から放出されるようになる。
【0024】このように、ボンベ1とハウジング4は、
同一円筒からなる外筒材5によって、嵌合して固定され
ているため、それぞれの軸心を一にした同軸上に連結保
持される。これによって、点火手段3、火炎放出口1
3、ラプチャーディスク6の中心部が同軸となり、点火
手段3からの火炎がラプチャーディスク6の中心部に集
中的に当たることになる。
【0025】また、ボンベ1とハウジング4との間に形
成されるガス滞留空間16の外周を覆うようにフィルタ
ー材10が設けられているため、ガス滞留空間16で、
ボンベ1からのガスとハウジング4からの高温ガスとが
効率良く混合し、ガス放出穴17から放出されるように
なる。
【0026】次に、ガス発生器P1の作動を、図1によ
り説明する。なお、図1に示すガス発生器P1は、ハウ
ジング4の軸端側でエアバッグ装置に直接、又は間接的
に接続されているものとする。
【0027】衝突センサが自動車の衝突を検出すると、
図1に示すように、ガス発生器P1は、点火手段3を通
電発火させる。点火手段3の火炎は、端面24に設けら
れている、例えば十字状の切り欠き等に沿って破裂し、
点火手段3の端面24の中心部より燃焼室12内に噴出
される。燃焼室12を通過した火炎は、火炎放出口13
の絞りによって火炎力が高められ、火炎放出口13の出
口に設けられている金属製のシールテープを瞬時に溶か
してラプチャーディスク6の中心部に集中的にあたり、
ラプチャーディスク6を一気に破裂させる。ラプチャー
ディスク6から放出されたガスは、ガス滞留空間16に
流出してくる。この時、放出されたガスは、ガス滞留空
間16で断熱膨張するため、急激に温度が低下する。こ
のとき、ボンベ1から放出されたガスは、ガス滞留空間
16の周囲に設けられているフィルター材10のため、
一気にガス放出穴17から放出されることなく、一旦、
このガス滞留空間16内に滞留する。そして、後述する
点火手段3からの高温ガスと混合して加温される。
【0028】一方、点火手段3からの火炎によって、燃
焼室12内の伝火薬2が燃焼する。これによって発生し
た高温の熱流は、ガス滞留空間16に流入し、ボンベ1
から放出された低温化したガスと混合する。ボンベ1か
ら放出されたガスは、これによって加熱され、高温ガス
となって、フィルター材10を通過して外筒材5に形成
されたガス放出穴17から放出される。これで、このガ
ス発生器P1に接続されているエアバッグは、各ガス放
出穴17から放出される清浄なガスによって、瞬時に、
膨張される。
【0029】このように、本発明のガス発生器P1によ
れば、伝火薬2の発熱量が、4000J/g以上、好ま
しくは5500J/gであるため、伝火薬2の装填量を
少なくでき、燃焼室12を小型化することができる。こ
れによって、ラプチャーディスク6と点火手段3との距
離を短くすることが可能となり、ラプチャーディスク6
と点火手段3とを対面構造とすることで、点火手段3の
火炎を直接ラプチャーディスク6に当てることができ
る。このため、従来のように、燃焼室内に収納された伝
火薬を燃焼して発生するガスによって燃焼室内の圧力を
高めることによってラプチャーディスクを破壊していた
場合に比べて、燃焼室の容量を小型化することが可能と
なる。
【0030】また、点火手段3で発生した火炎が、ラプ
チャーディスク6の中心部に集中して当たるように、ハ
ウジング4の底部7にガス放出穴13を形成しているた
め、従来のように、ピストン等の機械的手段を用いるこ
となく火炎によって、機械的に強度の高いラプチャーデ
ィスク6を使用した場合であっても、確実に破裂させる
ことができる。このため、ガス発生器P1の構造を簡易
なものとすることができる。
【0031】また、ボンベ1からハウジング4にかけて
ボンベ1とハウジング4の間に形成されるガス滞留空間
16を覆うようにフィルター材10が掛け渡されて設け
られているため、ボンベ1から噴出し、断熱膨張するガ
スを点火手段3からの高温ガスで効率良く加温すること
が可能となる。
【0032】なお、本発明のガス発生器P1は、エアバ
ッグはもちろんであるが、シートベルトプリテンショナ
等や、安全システムをトリガする事故の際に、自動車バ
ッテリーから車載電源網を切り離す切り離し安全スイッ
チとしても利用することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明のガス発生器は、以上のように、
点火手段からの火炎によって高圧ガスが装填されている
ボンベの、シール性に優れた高い破壊強度を有するラプ
チャーディスクを破壊し、ボンベから放出される高圧ガ
スと、燃焼室で発生する高温ガスとを混合して、効率良
くボンベから噴出される断熱膨張するガスを加温し、放
出する構造である。このため、ラプチャーディスクを破
壊するのに、伝火薬量を増量したり、機械的な手段を使
用する必要もないことから、構造を簡易化できるととも
に、小型化を実現できる。また、十分に加温されたガス
を放出するハイブリッド方式のガス発生器とすることが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガス発生器の一実施形態例の断面
を示す図である。
【符号の説明】
P1 ガス発生器 1 ボンベ 2 伝火薬 3 点火手段 4 ハウジング 5 外筒材 6 ラプチャーディスク 7 底部 8 側筒部 10 フィルター材 11 段部 12 燃焼室 13 火炎放出口 16 ガス滞留空間 17 ガス放出穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 児玉 了意 兵庫県姫路市豊富町豊富3903−39 日本化 薬株式会社姫路工場内 Fターム(参考) 3D018 MA00 3D054 DD02 DD04 DD17 DD18 DD22 DD30 EE36 4G068 DA08 DB01 DB04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧ガスが装填されたボンベ(1)と、 ドーナツ形状の伝火薬(2)及び点火手段(3)が収納
    されたコップ状のハウジング(4)と、 前記ボンベ(1)の圧力を保持するとともに密封するラ
    プチャーディスク(6)と、 前記ボンベ(1)と前記ハウジング(4)との間にガス
    滞留空間(16)を形成するように前記ボンベ(1)と
    前記ハウジング(4)とを連結保持する外筒材(5)
    と、を備えてなり、 前記ガス滞留空間(16)で、前記ボンベ(1)から断
    熱膨張して噴出するガスを前記点火手段(3)からの高
    温ガスで加温し、前記外筒材(5)の内壁に沿って設け
    られたフィルター材(10)を通過させて、前記外筒材
    (5)に設けられているガス放出穴(17)からガスを
    放出することを特徴とするガス発生器。
  2. 【請求項2】 前記ラプチャーディスク(6)が、前記
    点火手段(3)からの火炎力で破断される請求項1に記
    載のガス発生器。
JP2001348190A 2001-11-14 2001-11-14 ガス発生器 Pending JP2003146182A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348190A JP2003146182A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 ガス発生器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001348190A JP2003146182A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 ガス発生器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003146182A true JP2003146182A (ja) 2003-05-21

Family

ID=19161056

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001348190A Pending JP2003146182A (ja) 2001-11-14 2001-11-14 ガス発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003146182A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7178831B2 (en) 2001-11-15 2007-02-20 Nippon Kayaku Kabushiki-Kaisha Gas generator
US7360788B2 (en) 2004-06-14 2008-04-22 Takata Corporation Inflator and airbag apparatus
CN113661097A (zh) * 2019-01-18 2021-11-16 日本化药株式会社 气体发生器
JP2022057417A (ja) * 2020-09-30 2022-04-11 豊田合成株式会社 着用エアバッグ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7178831B2 (en) 2001-11-15 2007-02-20 Nippon Kayaku Kabushiki-Kaisha Gas generator
US7360788B2 (en) 2004-06-14 2008-04-22 Takata Corporation Inflator and airbag apparatus
CN113661097A (zh) * 2019-01-18 2021-11-16 日本化药株式会社 气体发生器
JP2022057417A (ja) * 2020-09-30 2022-04-11 豊田合成株式会社 着用エアバッグ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2609404B2 (ja) 点火器および膨張器
KR100589993B1 (ko) 팽창기
US6234521B1 (en) Airbag inflator and an airbag apparatus
JP3038474U (ja) インフレータ及びインフレータの低圧着火装置
WO2010126056A1 (ja) ガス発生器
WO2010126057A1 (ja) ガス発生器
JP3817233B2 (ja) 低強度二段式ハイブリッドインフレータ
EP1775180A2 (en) Dual stage hybrid airbag inflator
KR100669853B1 (ko) 복합 스테이지 팽창기
WO2000018618A1 (fr) Generateur de gaz pour coussin gonflable de securite et dispositif de coussin gonflable de securite
WO2005082511A1 (ja) ガス発生器
JPH10315899A (ja) 車両安全用の高温ガス発生器
WO2010079710A1 (ja) ガス発生器
US6196584B1 (en) Initiator for air bag inflator
JP4953838B2 (ja) ガス発生器
JP2010260387A (ja) ガス発生器
JP2009286218A (ja) ガス発生器
JPWO2002083464A1 (ja) ガス発生器
JP3774181B2 (ja) ハイブリッドガスジェネレータ
JP3891932B2 (ja) ガス発生器
JP2003146182A (ja) ガス発生器
JP2001130368A (ja) エアバッグ用ガス発生器
JP5545703B2 (ja) ガス発生器
JP2002308040A (ja) ガス発生器
JP4248423B2 (ja) ガス発生器