JP2003138175A - インクジェット用分散インクの製造方法及びビーズの再利用方法 - Google Patents

インクジェット用分散インクの製造方法及びビーズの再利用方法

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JP2003138175A
JP2003138175A JP2001337614A JP2001337614A JP2003138175A JP 2003138175 A JP2003138175 A JP 2003138175A JP 2001337614 A JP2001337614 A JP 2001337614A JP 2001337614 A JP2001337614 A JP 2001337614A JP 2003138175 A JP2003138175 A JP 2003138175A
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Takahito Chiba
隆人 千葉
Akihiko Takeda
昭彦 竹田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散用ビーズを用いた水系湿式媒体撹拌ミル
で分散した場合に、インク中のビーズのコンタミが無
く、インクジェット用インクとして出射性に優れたイン
クジェット用分散インクの製造方法及び使用中のビーズ
の表面脱離数が40を越えたものを研磨機で研磨し、該
ビーズの表面脱離数を40以下にすることによりビーズ
を再使用し、水系湿式媒体撹拌ミルで分散した場合に、
インク中のビーズのコンタミが無く、インクジェット用
インクとして出射性に優れたビーズの再利用方法の提
供。 【解決手段】 湿式媒体撹拌ミルを使用し、表面脱離数
が40以下である分散用ビーズを用いて製造することを
特徴とするインクジェット用分散インクの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散用ビーズ(以
下、単にビーズともいう)を用い、湿式媒体撹拌ミルを
用いたインクジェット用分散インクの製造方法及びビー
ズの再利用方法に関し、更に詳しくは、得られたインク
中にビーズのコンタミが無く、インクジェット用インク
として出射性に優れたインクジェット用分散インクの製
造方法及び使用済みのビーズの表面脱離数が40を越え
たビーズを、研磨機で研磨したビーズの再利用方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、顔料、塗料など多くの分野で、分
散液の高性能化、小型化の要求においても有害不純物の
混入が少ない微細な粉体粒子が求められている。また、
同時にコスト面等から粉体粒子の粉砕・分散の効率化が
要求されている。
【0003】また、後工程の簡略化、環境への対応によ
り水系の粉砕処理に移行しつつある。
【0004】これらの要求を満足するためにサンドミル
に代表される湿式媒体撹拌ミルによる水系での粉砕処理
が広く利用されるようになった。この媒体撹拌ミルは高
速回転するドラムや撹拌翼で、粉砕・分散用メディア
(ボールやビーズ)を運動させ、その運動エネルギーに
よる衝撃力、摩擦力、圧縮力を用いて被粉砕物を粉砕、
分散するので、粉砕、分散効率はメディアの運動量、速
度を大きくするほど高くなる反面、メディアの運動量が
多く、速度を速くするほど被粉砕物スラリー温度の上昇
と粉砕・分散用メディアに加わる負荷は大きくなる。
【0005】従って、分散メディアとしては硬度、比重
等によりビーズが選択されているが、水系の場合、ビー
ズの腐食摩耗がより促進され、得られるインク中のメデ
ィア(ビーズ)のコンタミが問題になり、インクジェッ
ト用インクとしては、インクジェットヘッドの目詰まり
が起こり、出射性が劣化するという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
問題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は分散
用ビーズを用いた水系湿式媒体撹拌ミルで分散した場合
に、インク中のビーズのコンタミが無く、インクジェッ
ト用インクとして出射性に優れたインクジェット用分散
インクの製造方法及び使用中のビーズの表面脱離数が4
0を越えたものを研磨機で研磨し、該ビーズの表面脱離
数を40以下にすることによりビーズを再使用し、水系
湿式媒体撹拌ミルで分散した場合に、インク中のビーズ
のコンタミが無く、インクジェット用インクとして出射
性に優れたビーズの再利用方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
の構成により達成される。
【0008】1.湿式媒体撹拌ミルを使用し、表面脱離
数が40以下である分散用ビーズを用いて製造すること
を特徴とするインクジェット用分散インクの製造方法。
【0009】2.前記分散用ビーズがジルコニアビーズ
又はセラミックビーズであることを特徴とする前記1に
記載のインクジェット用分散インクの製造方法。
【0010】3.前記分散用ビーズの表面脱離数が20
以下であることを特徴とする前記1又は2に記載のイン
クジェット用分散インクの製造方法。
【0011】4.インクジェット用分散インクの製造に
使用したビーズの表面脱離数が40を越えた時にビーズ
を研磨機で研磨し、該ビーズの表面脱離数を40以下に
して再使用することを特徴とするビーズの再利用方法。
【0012】5.ビーズがジルコニアビーズ又はセラミ
ックビーズであることを特徴とする前記4に記載のビー
ズの再利用方法。
【0013】即ち、本発明者らは、インクジェット用分
散インクの製造において、ビーズを用い、水系湿式媒体
撹拌ミルで分散した場合、ビーズの表面脱離数を測定
し、この表面脱離数によりビーズ交換を管理することに
より、インクジェット用分散インクの製造方法で得られ
たインク中へのビーズのコンタミの混入を回避でき、イ
ンクジェット用インクとして出射性に優れたインクジェ
ット用分散インクの製造方法が得られ、且つ、使用中
(済み)のビーズの表面脱離数が40を越えたものを研
磨機で研磨し、該ビーズの表面脱離数を40以下にして
使用することによりビーズの再利用ができることも見出
した。
【0014】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明のインクジェット用分散インクの製造方法について説
明する。
【0015】本発明のインクジェット用分散インクの製
造方法は、色剤、分散剤及び水性液媒体を攪拌機で撹拌
する工程(1)、分散機で更に分散拌(予備分散)する
工程(2)を有することが好ましい。
【0016】また、本発明の製造方法は、更に、予備分
散により得られた色剤分散物を、サンドミル等のメディ
ア型分散機等を用い、メディアとして、後述するビーズ
の表面脱離数が40以下のビーズを用いて分散(本分
散)させる工程(3)を有する。
【0017】また、本発明の製造方法は前記色剤分散物
を所定の濃度に希釈する工程(4)を具備していること
が好ましい。
【0018】以下、本発明のインクジェット用分散イン
クの製造方法の好ましい一例を説明する。
【0019】上記工程(1)は、色剤、分散剤及び水性
液媒体を攪拌機で攪拌する。この場合、該分散剤と水性
液媒体との配合質量比は、予備分散及び本分散時の分散
性、更には予備分散及び本分散時の取り扱い性の観点か
ら、前者:後者=1:200〜1:1とすることが好ま
しく、1:100〜1:2とすることが更に好ましい。
【0020】また、本発明においては、この工程に攪拌
機を槽内流動用に1台以上、更に高速攪拌タイプの攪拌
機を1台以上、用いることが生産効率化の観点からより
好ましい。
【0021】上記工程(2)においては、上記工程
(1)で得られた色剤、分散剤及び水性液媒体との混合
物を撹拌機で更に分散(予備分散)する。
【0022】また、撹拌時間、撹拌温度としては主に破
砕、分散を行う分散機は温度0〜80℃が好ましく、温
度20〜60℃がより好ましい。更に好ましくは温度2
0〜40℃である。
【0023】工程(1)における、ステータ付き高速攪
拌機の例としては、例えばIKA社ウルトラタラックス
UT−65Dがあげられる。また、漕内流動を主に行う
分散機としては形式は問わないが3枚プロペラタイプ、
パドルタイプなど漕内の循環に適したものが好ましい。
【0024】また、ディゾルバータイプは漕内流動を起
こし色剤の大きな固まりを砕き、分散速度を上げるとい
う観点から更に好ましい。漕内流動を行う攪拌機の周速
は漕内の流動状態をみて大きなボルテックスを起こさな
い範囲で設定されればよく、最適化に攪拌レイノルズ
数、ウエーバー数などを用いてもよいが、5m/s以上
更に好ましくは8m/s以上であれば破砕力も持ち合わ
せるため好ましい。
【0025】複数の攪拌機の位置は漕内流動をみながら
決めればよいが、あまり釜底、釜壁に近い場合は全体の
流動が偏り、泡立ち等の原因になるので好ましくない。
【0026】予備分散釜には昇温防止のため保温ジャケ
ットをつけ冷水等で保温してもよい。色剤の配合量は、
予備分散及び本分散時の分散性、更には予備分散及び本
分散時の取り扱い性の観点から、水性液媒体との配合質
量比を、色剤:水性液媒体=1:33〜1:1とするこ
とが好ましく、1:25〜1:2とすることがより好ま
しい。
【0027】また、分散時間は、顔料を分散剤と水性液
媒体との混合物で十分に濡らすために、5〜120分で
あることが好ましく、生産効率化の観点から10〜30
分であることが更に好ましい。
【0028】本分散工程において得られた色剤分散物中
の色剤の濃度は、色剤を分散剤及び水性液媒体との混合
物で十分に濡らすために、さらには予備分散及び本分散
時の取り扱い性、粘度制御の観点から、3〜50質量%
であることが好ましく、7〜35質量%であることが更
に好ましい。また、分散時の温度は80℃以下が好まし
く、より好ましくは70℃以下、更に好ましくは60℃
以下である。
【0029】分散時の温度を低く保つためにジャケット
釜を用いて分散液を冷却してもよい。又、冷却水は水を
用いるが、更に冷却が必要な場合、0℃付近の不凍液を
用いてもよい。
【0030】上記本分散工程(3)においては、上記工
程(2)の予備分散で得られた色剤分散物を更に強力な
湿式媒体撹拌分散機によって微粒子化する。分散機とし
ては分散用ビーズを用いたサンドミル等の湿式媒体撹拌
ミル(例えばメディア型分散機等)、高圧ホモジナイ
ザ、ピンミル、コロイドミルなど強力な分散機がありサ
ブミクロンへ分散できるものであれば形式を選ばない
が、大量生産、効率性の観点よりサンドミル等のメディ
ア型分散機が好ましい。メディア型分散機の中でも形式
を選ばず、縦型、横型の何れでもよく、又、三菱重工
(株)製、ダイヤモンドファインミルなどの高エネルギ
ー密度のアニュラータイプでもよい。分散用ビーズ(メ
ディア)としては高比重のものが好ましく、ビーズ径と
しては通常平均1.0mm以下、好ましくは0.5mm
以下、より好ましくは0.3mm以下である。分散機の
回転部の最高周速は7〜15m/sが好ましく、更に好
ましくは8〜12m/sである。
【0031】本分散後の分散粒子の平均粒径は出射性、
安定性の観点から選ばれるべきものであり、乱強度分布
平均粒径で400nm以下が好ましく、更に250nm
以下が好ましい。更に好ましくは200nm以下であ
る。但し、本分散を長時間行うと過分散による凝集及び
/または増粘により良好な色剤分散物がえられず好まし
くない。
【0032】また、粒径分布も小さい方が好ましい。粒
径分布を揃えるためには予備分散を良好に行うことが重
要であり予備分散工程の分散後粒径が本分散工程の分散
後粒径に対し200倍以下であることが好ましい。より
好ましくは150倍以下であり、更に好ましくは100
倍以下である。
【0033】本分散システムとしては分散液をタンクか
らポンプを用いて分散機を通して別タンクに受け粒径が
未達であればこれを繰り返すパス方式と、分散液をタン
クからポンプを用いて分散機を通してもとのタンクに戻
す形としこれを続ける循環方式がある。初期コストの削
減等より循環方式が好ましいが原材料の性質によっては
パス方式を用いてもよく、分散初期はパス方式を用いて
中途より循環方式にする生産方式も好ましく考えられ
る。
【0034】本発明においては、本分散のビーズの表面
は電子顕微鏡により観察できる。前処理として白金パラ
ジウム2nmのスパッタコーティングを行い電子顕微鏡
で3000倍で100μm×100μmの視野で観察
し、面積が0.001μm2以上1.3μm2未満の孔を
数え10μm×10μmの視野内での孔数を表面脱離数
として定義する。
【0035】本発明の分散用ビーズの表面脱離数は40
以下であり、好ましくは20以下である。
【0036】下限は、特に限定しないが、敢えて限定す
るとすれば、0〜1である。また、ビーズの摩耗を抑え
るため分散時の温度を下げること、分散時の溶媒比率を
上げ分散後に水を添加する方法及び三菱重工ダイヤモン
ドファインミル等のアニュラ型分散機を用いて分散機内
の部分発熱を抑えることも好ましい。
【0037】ビーズとしてはジルコニアビーズ、セラミ
ックビーズ、アルミナビーズ、Al 23−ZrO2−S
iO2等が挙げられるが、これらの中でジルコニアビー
ズ(ZrO2)、セラミックビーズが、本発明の効果を
より奏する点で好ましい。
【0038】ジルコニアビーズとしては、例えばニッカ
トー製YTZビーズ及びそのHIP(Hot isos
tatic press)品、東レ製トレセラムビーズ
が好ましく用いられる。
【0039】分散機の運転条件は製品の要求性能による
が水系粉砕時のビーズの腐食摩耗は温度及び時間に正相
関するので分散時低温になるように熱交換機等で冷却
し、分散機を高周速で運転し短時間で処理することが好
ましい。
【0040】本発明に好ましく用いられる水性液媒体
は、通常30質量%以上、好ましくは50質量%以上、
更に好ましいのは75質量%以上水を含有する液媒体で
あり、その他に有機溶媒例えばアルコール、イソプロパ
ノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール等
の親水性有機溶媒を含んでいてもよく、水不溶性有機溶
媒も水性液媒体の均一性を阻害しない限り含有されてい
てもよい。
【0041】インクジェット用分散インクは上記水性液
媒体中に色剤として、染料を溶解、分散した形態、又、
顔料を分散した形態を有している。
【0042】本発明に用いられる好ましい色剤の一つは
分散染料であり、水性液媒体には難溶性或いは不溶の染
料であり、適度な疎水性と親水性を有し通常のポリエス
テル等の捺染用として用いる事のできるものであり色剤
としてよく知られている。
【0043】代表的にはアゾ系、アンスラキノン系、イ
ンドアニリン系分散染料が挙げられる。水性液媒体に難
溶性或いは不溶のために分散されたインクとして使用さ
れる。
【0044】また、本発明に好ましい色剤としては顔料
が挙げられる。顔料は無機顔料、有機顔料に大別される
が、水、油などに不溶の色剤の粉体で印刷インキや塗料
プラスチック等の着色剤として材料中に分散添加され用
いられる。液媒体に不溶であるため堅牢性に優れる。
【0045】無機顔料としてはカーボンブラック等、有
機顔料としてはアゾ系、トリフェニルメタン系、キノリ
ン系、アントラキノン系、フタロシアニン系その他の有
機顔料がある。
【0046】色剤の分散性を向上させるために分散剤が
加えられる。該分散剤としては、分子量が大きく保護コ
ロイド効果を期待できるもの、分子量が小さく界面活性
能が大きい一般に界面活性剤と呼ばれている両方があげ
られる。それぞれ極性の違いによりアニオン、カチオ
ン、ノニオンに分類される。又、これらは単独でまたは
2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0047】分散剤のうち高分子のタイプとしては、ゼ
ラチン、カゼイン等のタンパク質、アラビアゴム等の天
然ゴム、サポニン等のグルコキシド、アルキルセルロー
ス、カルボキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキ
ルセルロース等のセルロース誘導体、リグニンスルホン
酸塩、スチレン−マレイン酸共重合物塩、ビニルナフタ
レン−マレイン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン
酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩、ポリ燐酸等の陰イ
オン性高分子、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、ポリアルキレングリコール等の非イオン性高分
子等を用いることができる。
【0048】アニオン性界面活性剤としては、アルキル
ベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸
塩、アルカンまたはオレフィンスルホン酸塩、アルキル
硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル又はアル
キルアリールエーテル硫酸エステル塩、アルキルリン酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、エー
テルカルボキシレート、アルキルスルホコハク酸エステ
ル塩、α−スルホ脂肪酸エステル及び脂肪酸塩よりなる
群から選ばれる界面活性剤や、高級脂肪酸とアミノ酸の
縮合物、ナフテン酸塩等を用いることができる。好まし
く用いられるアニオン性界面活性剤は、アルキルベンゼ
ンスルホン酸塩(とりわけ直鎖アルキルのもの)、アル
カン又はオレフィンスルホン酸塩(とりわけ第2級アル
カンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩)、ア
ルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル又
はアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩(とりわけ
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル
塩)、アルキル燐酸塩(とりわけモノアルキルタイ
プ)、エーテルカルボキシレート、アルキルスルホコハ
ク酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル及び脂肪酸塩よりな
る群から選ばれる界面活性剤であり、特に好ましくは、
アルキルベンゼンスルホン酸塩(とりわけ直鎖タイ
プ)、ポリオキシエチレンアルキル又はアルキルアリー
ルエーテル硫酸エステル塩(とりわけポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸エステル塩)及びアルキル硫酸
エステル塩である。
【0049】カチオン性界面活性剤としては、脂肪族ア
ミン塩、第4級アンモニウム塩、スルホニウム塩及びホ
スホニウム塩等を用いることができる。
【0050】ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル及びア
ルキル(ポリ)グリコキシドよりなる群から選ばれる界
面活性剤等を用いることができる。好ましく用いられる
ノニオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル及びポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テルより選ばれる界面活性剤である。
【0051】上記の成分に加え、pH調整剤等必要な他
の成分を混合しインクジェット用分散インクが調製され
る。
【0052】本発明の請求項5、6の発明は、インクジ
ェット用分散インクの製造方法に使用したビーズの表面
脱離数が100以上になった時に研磨機で研磨し、該ビ
ーズの表面脱離数を40以下にして再使用することを特
徴とするビーズの再利用方法であり、該ビーズを使用し
ても、本発明の効果が得られる。
【0053】本発明の研磨機としては、通常の分散機
(例えば、サンドミル等)で使用される分散メディアを
研磨する研磨機(例えば、バレル研磨機等)が用いられ
る。
【0054】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
【0055】実施例1 (予備分散工程)予備分散工程として下記の成分をステ
ータ付き攪拌機を周速で13m/sでディゾルバを周速
5m/sで20分攪拌した。
【0056】 バニレックスRN 13部 (リグニンスルホン酸ナトリウム:日本製紙製) グリセリン 12部 水 48部 染料C.I.Pigment Yellow 17 27部 を攪拌機含有容器内に添加し、攪拌を30分間行い分散
させて顔料予備分散液を得た。得られた予備分散液の分
散染料の粒径分布をSALAD−2000(島津製作所
(株)製)を用いて4回測定し、測定された粒径を平均
し、平均粒径を得た。平均粒径は12μmであった。
【0057】予備分散実施後以下の処方でアシザワビー
ズ分散機LMZ−4、ビーズ(ビーズの表面観察を行い
ビーズの表面脱離数が13)はニッカトーYTZ0.3
mmφビーズを12.5kg用いて分散粒子の平均粒径
が170nmになるまで本分散した。
【0058】 処方1 バニレックスRN(日本製紙製)リグニンスルホン酸ナトリウム塩 13部 グリセリン 12部 純水 48部 分散染料C.I.Disperse yellow149 (予備分散液中の分散染料) 27部 上記分散液を下記分量に調節した後、3μmメンブラン
フィルタで濾過をしてインクとした。
【0059】 処方2 上記分散液 40部 ジ−2−エチルヘキシル−スルホコハク酸ナトリウム 0.5部 エチレングリコール 24部 グリセリン 24部 純水 11.5部 分散液の平均粒径、インク中のZr濃度及びインク出射
性を下記の方法で評価した。その結果を表1に示す。
【0060】実施例2 本分散でニッカトーYTZ(表面脱離数31)のビーズ
を使用した以外は実施例1と同様にして予備分散、本分
散してインクを作製し各項目を評価した。
【0061】実施例3 使用済みのニッカトーYTZビーズ(表面脱離数10
0)をバレル研磨機を用いて研磨しビーズの表面脱離数
を10にしたニッカトーYTZビーズを用いた以外は実
施例1と同様にして予備分散、本分散してインクを作製
し各項目を評価した。結果を表1に示す。
【0062】比較例1 ビーズの表面脱離数が110のニッカトーYTZビーズ
を用いた以外は実施例1と同様にして予備分散、本分散
してインクを作製し各項目を評価した。結果を表1に示
す。
【0063】(ビーズの表面観察)各々の試料を試料台
に固定後、Pt−Pdを約2nmスパッタコーティング
し、導電処理を行った。その後、(株)日立製作所製S
−800型走査電子顕微鏡(Scanning Ele
ctron Microscope)により、加速電圧
10kV、試料傾斜角0度で表面を観察し、上記記載の
実施例、比較例のビーズの表面脱離数を求めた。
【0064】(分散液中の分散粒子の平均粒径)mal
vernゼータサイザ1000(マルバーン株式会社)
の散乱強度分布測定により5回測定し、測定された粒径
を平均し分散液中の分散粒子の平均粒径とした。
【0065】(Zr濃度)インク中のZr濃度の測定に
際してはICP発光分析装置を用いた。ICP発光分析
を行うために、試料を溶解させる必要がある。試料の分
解にはマイクロ波を用いて分析試料を高温のもとで迅速
に分解でき、広範囲の試料に対して高精度で確実な分解
ができるマイクロウェーブ式湿式分解装置(Micro
digest6、プロラボ社製)を用いた。
【0066】分解に使用する酸は硫酸+硝酸の混酸で試
料を溶液化した。得られた溶液をICP発光分析装置
(セイコー電子社製、SPS4000)を使用して分析
をおこなった。分析波長339.198nm、出力1.
2kWを用いた。標準液は試料の分解と同じ条件でマイ
クロウェーブ式湿式分解装置を用いて試料なしで分解し
た混酸溶液に原子吸光分析用試薬(関東化学社製)を添
加して用いた。
【0067】(出射性)64本の出射ノズルを持つオン
デマンド・ピエゾシェアーモード駆動方式のインクジェ
ットプリンターを用い、駆動周波数8.2kHzで出射
速度10m/sで出射させ出射状態を目視で2時間観察
し、時々出射がなくなる間欠出射及び出射方向が斜めに
ずれる斜め出射など通常出射状態を維持出来ないノズル
の本数を数えた。通常出射出来ないノズルの本数が少な
いほど出射安定性がよい。
【0068】 出射出来ないノズル数が0本:◎ 出射出来ないノズル数が1〜2本未満:○ 出射出来ないノズル数が2〜6本未満:△ 出射出来ないノズル数が6本以上:×とした。
【0069】
【表1】
【0070】表1より明らかなように、本発明の試料で
あるビーズの表面脱離数の少ない(本発明の範囲以内)
ビーズを用いた場合、混入するZr濃度が少なく、ま
た、出射性の良いインクを作製出来ることが分かる。
【0071】また、使用済みのビーズの表面脱離数を研
磨して40以下にした試料も本発明の効果を発揮してい
ることが分かり、ビーズの再利用が可能であることが確
認できた。
【0072】
【発明の効果】実施例で実証した如く、本発明によるイ
ンクジェット用分散インクの製造方法はビーズを用いた
水系湿式媒体撹拌ミルで分散した場合に、インク中のビ
ーズのコンタミが無く、インクジェット用インクとして
出射性に優れた効果を有する。
【0073】また、本発明によるビーズの再利用方法
は、使用中のビーズの表面脱離数が40を越えたものを
研磨機で研磨し、該ビーズの表面脱離数を40以下にす
ることにより、本発明の効果が得られた。
フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA14 FC01 4D063 FF13 FF37 GA10 GD24 4J039 BA13 BA26 BA39 BD02 BE01 BE22 CA06 DA02 DA07 DA08 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式媒体撹拌ミルを使用し、表面脱離数
    が40以下である分散用ビーズを用いて製造することを
    特徴とするインクジェット用分散インクの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記分散用ビーズがジルコニアビーズ又
    はセラミックビーズであることを特徴とする請求項1に
    記載のインクジェット用分散インクの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記分散用ビーズの表面脱離数が20以
    下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のイン
    クジェット用分散インクの製造方法。
  4. 【請求項4】 インクジェット用分散インクの製造に使
    用したビーズの表面脱離数が40を越えた時にビーズを
    研磨機で研磨し、該ビーズの表面脱離数を40以下にし
    て再使用することを特徴とするビーズの再利用方法。
  5. 【請求項5】 ビーズがジルコニアビーズ又はセラミッ
    クビーズであることを特徴とする請求項4に記載のビー
    ズの再利用方法。
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